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特表2024-543565通信伝送の制御方法、装置、電子機器及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】通信伝送の制御方法、装置、電子機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/04 20060101AFI20241114BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
H02J7/04 C
H02J7/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532235
(86)(22)【出願日】2022-11-21
(85)【翻訳文提出日】2024-05-29
(86)【国際出願番号】 CN2022133239
(87)【国際公開番号】W WO2023109438
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】202111537825.3
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田 軍
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503CA01
5G503CA08
5G503CB11
5G503DB01
5G503GC04
5G503GD04
(57)【要約】
本開示の実施例は、通信技術の分野に関し、通信伝送の制御方法、装置、電子機器及び記憶媒体を開示し、方法は、機器の現在の状態での電池特性を取得し、電池特性に基づいて機器のモードを決定するステップと、機器のモードが省電力動作モードである場合、機器の通信伝送の各段階の運転時間を調整するステップであって、通信伝送は、RX段階、スリープ段階及びTX段階を含み、調整後の前記スリープ段階の運転時間は、調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも長く、調整後の前記TX段階の運転時間は、前記調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも短いステップと、を含む。機器が瞬間的な過大負荷を受けることにより、機器が崩壊するという問題を回避し、機器の安定性を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器の現在の状態での電池特性を取得し、前記電池特性に基づいて前記機器のモードを決定するステップと、
前記機器のモードが省電力動作モードである場合、前記機器の通信伝送の各段階の運転時間を調整するステップであって、前記通信伝送は、RX段階、スリープ段階及びTX段階を含み、調整後の前記スリープ段階の運転時間は、調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも長く、調整後の前記TX段階の運転時間は、前記調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも短いステップと、を含む、
通信伝送の制御方法。
【請求項2】
前記電池特性は、
電池の現在の電圧、前記電池の現在の電流、前記電池の残量、電池温度のうちの少なくとも1つまたはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の通信伝送の制御方法。
【請求項3】
前記電池特性が前記電池の現在の電流を含む場合、前記電池特性に基づいて前記機器のモードを決定する前記ステップは、
予め格納された電池のモデルデータにより前記電池のピーク電流及び電圧降下状況を予測するステップであって、前記電池のモデルデータは、電池の異なる温度及び/又は異なる負荷電流の場合においてテストして得られるステップと、
前記電池の現在の電流が予測されたピーク電流のX%よりも大きい場合、前記機器のモードが前記省電力動作モードであると決定するステップであって、Xは、1~100の間の任意の数値であるステップと、を含む、請求項2に記載の通信伝送の制御方法。
【請求項4】
前記電池特性が前記電池の現在の電圧を含み、前記省電力動作モードが第1の省電力動作モード及び第2の省電力動作モードを含み、前記機器の前記第2の省電力動作モードでの消費電力が前記第1の省電力動作モードでの消費電力よりも小さい場合、
前記電池の現在の電流が予測されたピーク電流のX%よりも大きい場合、前記機器のモードが前記省電力動作モードであると決定する前記ステップは、
前記電池の現在の電流が前記予測されたピーク電流のX%よりも大きく、且つ前記電池の現在の電圧が前記電池の低残量閾値電圧以上である場合、前記機器のモードが前記第1の省電力動作モードであると決定するステップと、
前記電池の現在の電流が前記予測されたピーク電流のX%よりも大きく、且つ前記電池の現在の電圧が前記電池の所定の低残量閾値電圧よりも低い場合、前記機器のモードが前記第2の省電力動作モードであると決定するステップと、を含む、請求項3に記載の通信伝送の制御方法。
【請求項5】
前記Xは、前記機器の全ての機能が動作する時に必要な電流、前記機器の主な機能が動作する時に必要な電流及び前記機器の最小のコア機能が動作する時に必要な電流のうちの1つの要素又はそれらの任意の組み合わせに基づいて決定される、ことを特徴とする請求項3又は4に記載の通信伝送の制御方法。
【請求項6】
前記電池特性が前記電池の現在の電圧を含む場合、前記電池特性に基づいて前記機器のモードを決定する前記ステップは、
前記電池の現在の電圧が前記電池の所定の低残量閾値電圧よりも低い場合、前記機器のモードが前記第2の省電力動作モードであると決定するステップを含む、請求項2に記載の通信伝送の制御方法。
【請求項7】
前記機器の現在の状態での電池特性を取得した後、前記電池特性に基づいて前記機器のスリープ程度を決定するステップをさらに含み、
前記スリープ程度は、ディープスリープ、ライトスリープ及びマイクロスリープを含み、
前記機器は前記ディープスリープで運転する機能モジュールが前記ライトスリープで運転する機能モジュールよりも少なく、
前記機器は前記ライトスリープで運転する機能モジュールが前記マイクロスリープで運転する機能モジュールよりも少ない、請求項1に記載の通信伝送の制御方法。
【請求項8】
機器の現在の状態での電池特性を取得し、前記電池特性に基づいて前記機器のモードを決定するモード決定モジュールと、
前記機器のモードが省電力動作モードである場合、前記機器の通信伝送の各段階の運転時間を調整する調整モジュールであって、前記通信伝送は、RX段階、スリープ段階及びTX段階を含み、調整後の前記スリープ段階の運転時間は、調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも長く、調整後の前記TX段階の運転時間は、前記調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも短い調整モジュールと、を含む、
通信伝送の制御装置。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信接続されたメモリと、を含み、そのうち、
前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶しており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることで、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~7のいずれか1項に記載の通信伝送の制御方法を実行できる、
電子機器。
【請求項10】
プロセッサによって実行される時に請求項1~7のいずれか1項に記載の通信伝送の制御方法を実現するコンピュータプログラムを記憶している、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本開示は、2021年12月15日に提出された発明の名称が「通信伝送の制御方法、装置、電子機器及び記憶媒体」である中国特許出願CN202111537825.3に基づき、当該特許出願の優先権を主張し、それに開示された内容は参照により全て本開示に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
本開示は、通信技術の分野に関し、特に通信伝送の制御方法、装置、電子機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
小容量電池機器は、携帯しやすく、コンパクトであるという特徴を有し、Tracker系製品を例とし、Tracker系製品は、持ち回り携帯性に位置付けられている製品に属し、体積がコンパクトであり、電池容量が限られ、Tracker系製品の安定性をどのように向上させるかは、常に本分野の探索方向である。電池が低残量である場合に、電池に大きな消費電力の負荷が突然発生するときが特である。
【0004】
Tracker機器は、一般的に位置情報の通知に用いられ、無線通信の基本能力を備え、その携帯性により、その体積がコンパクトであり、電池容量も小さいことが決められる。機器の負荷が変化する時、機器は、電圧降下のリスクを受け、電池容量が小さい機器(容量が小さい電池は、限られたピーク電流能力を有することが多い)は、その負荷変化により機器に電圧変動の挙動がより発生しやすく、電池負荷が変化する時(例えば機器が通信を送信又は受信している時)、電池の電圧は、負荷の電流量の増大に伴って電圧降下の挙動となり、電池の負荷による電圧降下の場合は、常に機器の性能又は機器内のあるデバイスの安定性に影響を与える可能性がある。そのため、従来の機器には、電池が瞬間的な過大負荷を受けることにより、機器が崩壊し機器の安定性が低いという問題が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、上記問題を解決してなされたものであり、通信伝送の制御方法、装置、電子機器及び記憶媒体を提供して、機器が瞬間的な過大負荷を受けることにより、機器が崩壊するという問題を回避し、機器の安定性を向上させることに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、本開示の実施例は、通信伝送の制御方法を提供し、当該方法は、機器の現在の状態での電池特性を取得し、電池特性に基づいて機器のモードを決定するステップと、機器のモードが省電力動作モードである場合、機器の通信伝送の各段階の運転時間を調整するステップであって、通信伝送は、RX段階、スリープ段階及びTX段階を含み、調整後の前記スリープ段階の運転時間は、調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも長く、調整後の前記TX段階の運転時間は、前記調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも短いステップと、を含む。
【0007】
上記問題を解決するために、本開示の実施例は、装置を提供し、当該装置は、機器の現在の状態での電池特性を取得し、前記電池特性に基づいて前記機器のモードを決定するモード決定モジュールと、前記機器のモードが省電力動作モードである場合、前記機器の通信伝送の各段階の運転時間を調整する調整モジュールであって、前記通信伝送は、RX段階、スリープ段階及びTX段階を含み、調整後の前記スリープ段階の運転時間は、調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも長く、調整後の前記TX段階の運転時間は、前記調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも短い調整モジュールと、を含む。
【0008】
上記問題を解決するために、本開示の実施例は、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサに通信接続されたメモリとを含み、そのうち、前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶しており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることで、前記少なくとも1つのプロセッサが上記通信伝送の制御方法を実行できる、電子機器をさらに提供する。
【0009】
上記問題を解決するために、本開示の実施例は、プロセッサによって実行される時に上記通信伝送の制御方法を実現するコンピュータプログラムを記憶している、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。
【0010】
1つ又は複数の実施例は、それに対応する図面におけるピクチャにより例示的に説明され、これらの例示的な説明は、実施例を限定するものではなく、図面において同じ参照番号を有する素子は、類似する素子であると表示され、特に明記しない限り、図面の図は、比例を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の一実施例にて提供される機能モジュールの全体の模式図である。
図2】本開示の一実施例にて提供される通信伝送の制御方法のフローチャートである。
図3】本開示の一実施例にて提供される機器のモード認識のフローチャートである。
図4】本開示の一実施例にて提供される通信伝送の制御装置の構造の模式図である。
図5】本開示の一実施例にて提供される電子機器の構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照して本開示の各実施形態について詳細に説明する。しかしながら、本開示の各実施形態では、本開示をより良く理解させるために多くの技術的工夫がなされることは、当業者には理解される。しかしながら、これらの技術的工夫及び以下の各実施形態に基づく種々の変化と修正がなければ、本開示に保護を要求される技術的解決手段を実現することができる。
【0013】
本開示の一実施例は、方法に関し、ここで、方法は、機器の現在の状態での電池特性を取得し、電池特性に基づいて機器のモードを決定するステップと、機器のモードが省電力動作モードである場合、機器の通信伝送の各段階の運転時間を調整するステップであって、通信伝送は、RX段階、スリープ段階及びTX段階を含み、調整後の前記スリープ段階の運転時間は、調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも長く、調整後の前記TX段階の運転時間は、前記調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも短いステップと、を含む。機器が瞬間的な過大負荷を受けることにより、機器が崩壊するという問題を回避し、機器の安定性を向上させる。
【0014】
図1は、本開示の実施例の全体の模式図であり、モード認識モジュール、ポリシー制御モジュール、受信モジュール及び送信モジュールを含み、そのうち、モード認識モジュールは、現在の電池状態に基づき、機器の動作モードを判定し、ポリシー制御モジュールは、モード認識モジュールの判定結果に基づいて受信モジュール及び送信モジュールの動作に介在するか否かを決定する。受信モジュール及び送信モジュールは、無線通信における2つの基本的な動作モジュールである。
【0015】
以下、本実施例における方法の実現詳細について具体的に説明し、以下の内容は、本解決手段の実現詳細を理解しやすくするためのものに過ぎず、本解決手段を実施するために必要なものではない。具体的なフローは、図2に示すように、以下のステップ201、202を含むことができる。
【0016】
ステップ201において、機器の現在の状態での電池特性を取得し、前記電池特性に基づいて前記機器のモードを決定する。
【0017】
一例において、端末は、電池の状態を監視することにより、現在の状態での電池特性を取得し、電池特性は、電池の現在の電圧、電池の現在の電流、電池の残量、電池温度のうちの少なくとも1つ及びそれらの任意の組み合わせを含み、そのうち、電池の現在の電圧、現在の放電電流、電池の残容量、電池温度は、いずれも電池から取得された現在のリアルタイムデータである。
【0018】
一例において、機器のモード認識プロセスは、図3に示され、具体的なプロセスは、以下のとおりである。
【0019】
ステップ301において、電池の現在の電圧、現在の放電電流、電池の残容量及び電池温度を取得する。
【0020】
ステップ302において、電池のモデルデータパラメータから現在の電池のピーク電流及び電池電圧の降下状況を予測する。
【0021】
一例において、電池のモデルデータは、予め機器に格納されたデータであり、ここで、モデルデータは、異なる温度及び異なる負荷電流の場合においてテストされた電池のデータであり、機器は、モデルデータに基づいて電池の異なる電圧、異なる容量、異なる温度での最大ピーク電流出力能力を予測することができる。
【0022】
ステップ303において、電池の現在の放電電流が予測されたピーク電流のX%よりも大きいか否かを判断する。そうでなければ、機器は、正常動作モードであり、そうであれば、ステップ304を実行する。
【0023】
一例において、予測された電池のピーク電流は、200mAであり、Xを80とすれば、予測されたピーク電流のX%は、160mAであり、現在の電流が180mAである場合、現在の電流が予測されたピーク電流のX%よりも大きいことを得られ、現在の機器の負荷状況が機器の出力能力範囲内にないと示され、機器が省電力モードであると判定し、現在の電流が140mAである場合、現在の電流が予測されたピーク電流のX%未満であることを得られ、現在の機器の負荷状況が機器の出力能力範囲内にあると示され、現在の機器の動作モードが正常動作モードであると判定する。
【0024】
そのうち、正常動作モードでは、受信モジュール及び送信モジュールは、いずれも独立して動作し、機器の正常動作期間では、受信モジュールは、いつでも通信内容を受信することができ、送信モジュールもいつでも必要な内容を送信し、制御ポリシーモジュールは、機器の受信モジュールと送信モジュールに対していずれのアクセスポリシーも実施しない。
【0025】
また、Xの設定は、機器の具体的な状況に応じて決定することができ、すなわち機器の全ての機能が動作する時に必要な電流、主な機能が動作する時に必要な電流及び最小のコア機能が動作する時に必要な電流などの要因に基づいて、Xを設定することができる。例えば、現在の予測されたピーク電流は、200mAであり、この時の残量が十分(例えば20%以上の残量)であるため、Xを90~100の間に設定することができ、このように機器は可能な限り正常動作モードで運転することができる。
【0026】
一例において、現在の予測されたピーク電流は、200mAであり、この時に残量が少ない(例えば5%~20%の間の残量)が、機器の主な機能に必要な電流が120mA程度であるため、Xを60~90の間に設定するとよく、電池の放電電流を予測されたピーク電流のX%を超えないように事前制御することができるだけでなく、さらに機器のコア機能の正常動作を保証することができ、さらに電池を放電電流が大きすぎて電池電圧が瞬間的に低下してシャットダウンしないよう保証する。
【0027】
一例において、現在の予測されたピーク電流は、200mAであり、この時に残量が少ない(例えば5%以下である)が、機器の最小のコア機能に必要な電流が80mA程度であるため、Xを40~60の間に設定するとよく、電池の放電電流を予測されたピーク電流のX%を超えないように事前制御することができるだけでなく、さらに機器の最小のコア機能の運転を保証することができ、電池を負荷が大きすぎて瞬間的に崩壊してシャットダウンしないよう保証することができる。
【0028】
一例において、電池の現在の放電電流が予測されたピーク電流のX%よりも大きい場合は、現在の機器の負荷状況が電池全体の負荷能力を超える可能性があることを意味する。
【0029】
ステップ304において、電池の現在の電圧が電池の低残量閾値電圧よりも低いか否かを判断する。そうでなければ、機器は、第1の省電力動作モードであり、そうであれば、機器は、第2の省電力動作モードである。
【0030】
一例において、現在の放電電流が予測されたピーク電流のX%よりも大きいと判断した時、続いて電池の現在の電圧が電池の低残量閾値電圧よりも低いか否かを判断し、現在の電池の電圧が電池の低残量閾値電圧よりも大きければ、現在、機器が過負荷のリスクを有するだけであることを意味し、機器の動作モードが第1の省電力動作モードであると判定する。
【0031】
一例において、現在の電池の電圧が電池の低残量閾値電圧よりも低ければ、この時に電池は、低残量によるシャットダウンのリスクが存在する可能性があり、この時に機器の動作モードが第2の省電力動作モードであると判定する。
【0032】
さらに、上記ステップは、独立して実行してもよく、又は組み合わせて実行してもよく、また、第1の省電力動作モード及び第2の省電力動作モードは、本開示の実施例における2種類の省電力動作モードだけであり、これに基づく任意の拡大も、本開示の拡張に属し、省電力動作モードは、本開示のモード用語定義だけであり、任意の既存名称と矛盾せず、現在の類似の名称に含まれない。
【0033】
ステップ202において、機器のモードが省電力動作モードである場合、機器の通信伝送の各段階の運転時間を調整する。
【0034】
ここで、通信伝送は、RX段階、スリープ段階及びTX段階を含み、調整後のスリープ段階の運転時間は、調整前のスリープ段階の運転時間よりも長く、調整後のTX段階の運転時間は、調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも短い。そのうち、RX段階は、機器の受信モジュールの動作段階を表し、TX段階は、機器の送信モジュールの動作段階を表す。
【0035】
一例において、端末は機器の通信伝送を制御し、通信伝送において、ある回の伝送を異なる制御セグメントに分け、続いてRX段階の継続時間t1、スリープ段階の継続時間t2、TX段階の継続時間t3の組み合わせを制御することにより、今回の通信伝送を完了させる。ここで、t1、t2、t3は、動作モードによってその組み合わせが変化する。
【0036】
一例において、モード認識の判定結果に基づいて制御ポリシーを決定し、省電力動作モード(第1の省電力動作モードか第2の省電力動作モードにかかわらず)である場合、制御ポリシーモジュールは、受信モジュール及び送信モジュールを制御し、受信モジュール及び送信モジュールを制御することにより機器の負荷を低減させ、それにより電池の出力が正常な出力能力範囲内にあることを保証し、電池が崩壊するリスクを回避する。
【0037】
一例において、機器が第1の省電力動作モード又は第2の省電力動作モードである場合、ポリシー制御モジュールは、Trackerの通信伝送を制御し、通信伝送をRX、スリープ及びTXという3つの段階に分け、受信モジュールの動作時間t1(即ちRX段階の継続時間)、スリープ段階の継続時間t2、送信モジュールの動作時間t3(即ちTX段階の継続時間)の組み合わせを制御することにより通信伝送を完了させ、ここで、t1、t2、t3は、動作モードによって組み合わせが変化する。
【0038】
一例において、スリープ段階のスリープ程度は、ディープスリープ、ライトスリープ及びマイクロスリープに分けることができ、そのうち、機器はディープスリープで運転する機能モジュールがライトスリープで運転する機能モジュールよりも少なく、機器はライトスリープで運転する機能モジュールがマイクロスリープで運転する機能モジュールよりも少なく、例えば、機器がディープスリープにある場合、大部分の機能モジュールの使用を停止する可能性があり、ライトスリープにある場合、少ない部分の機能モジュールの使用を停止する可能性があり、マイクロスリープにある場合、受信モジュール及び送信モジュールのみが運転せず、他のモジュールが正常に運転する。
【0039】
また、機器の第2の省電力動作モードでの消費電力は、第1の省電力動作モードでの消費電力よりも小さい。そのため、機器が第1の省電力動作モードである場合、第1の省電力動作モードのRX段階時間は、第2の省電力動作モードのRX段階時間よりも長く、第1の省電力動作モードのスリープ段階時間は、第2の省電力動作モードのスリープ段階時間よりも短く、第1の省電力動作モードのTX段階時間は、第2の省電力動作モードのRX段階時間よりも長い。
【0040】
一例において、機器が第1の省電力動作モードである場合、第1の省電力動作モードのRX段階時間は、第2の省電力動作モードのRX段階時間よりも短く、第1の省電力動作モードのスリープ段階時間は、第2の省電力動作モードのスリープ段階時間よりも短く、第1の省電力動作モードのTX段階時間は、第2の省電力動作モードのRX段階時間よりも長くてもよい。
【0041】
さらに、省電力動作モードによって、t1、t2及びt3の時間が異なり、一般的に、残量の低下に伴い、常にスリープ段階時間t2を延長する必要があり、また、TX段階が常に高消費電力であるため、t3の期間を可能な限り短くさせる。
【0042】
一例において、正常に動作する場合、受信モジュール及び送信モジュールは、いずれも独立して動作し、ポリシー制御モジュールに制御されず、機器が正常に動作する期間に、受信モジュールは、通信内容をリアルタイムに受信し、送信モジュールは、送信する必要がある内容をリアルタイムに送信し、ポリシー制御モジュールは、正常動作モードでの受信モジュール及び送信モジュールに対していずれの介入も行わない。
【0043】
さらに、モード認識モジュールは、異なる省電力動作モードをリアルタイムに更新するため、複数回の伝送の場合に、伝送1におけるt1、t2及びt3の設定と、次回の伝送2におけるt1、t2及びt3の設定とが異なることが多い。そのため、制御ポリシーの異なる組み合わせは、全体の伝送過程において複数の可能な組み合わせが存在できる。
【0044】
また、ある回の伝送は、データ送信のみを必要とし、データ受信を必要としなければ、今回の省電力動作モードは、スリープ段階及びTX段階のみを保留するように簡略化してもよい。
【0045】
本開示の実施例にて提供される通信伝送の制御方法は、機器の現在の電池特性を取得し、電池特性に基づいて電池に存在する可能性のあるリスクを事前に予測することにより、現在の機器の動作モードを決定し、動作モードにマッチングするポリシーを採用して電池が直面する可能性のあるリスクを事前に解決し、すなわち機器が省電力動作モードにある時、機器の通信伝送のRX段階、スリープ段階及びTX段階を調整することにより機器の全体の消費電力を低減させ、電池の負荷を軽減し、電池が瞬間的な過大負荷を受けることにより、機器が崩壊するという問題を回避し、電池が直面する可能性のあるリスクを解決し、機器の安定性を向上させる。
【0046】
以上の様々な方法のステップの分割は、説明を明確にするためのものに過ぎず、実現する時に1つのステップに合併し又はいくつかのステップを分け、複数のステップに分解してもよく、同じ論理関係を含む限り、いずれも本特許の保護範囲内にあり、アルゴリズム又はフローに重要ではない修正を追加するか又は重要ではない設計を導入するが、そのアルゴリズム及びフローを変更しない核心的設計は、いずれも当該特許の保護範囲内にある。
【0047】
本開示の実施例は、さらに、図4に示すように、モード決定モジュール401及び調整モジュール402を含む通信伝送の制御装置に関する。
【0048】
具体的には、モード決定モジュール401は、機器の現在の状態での電池特性を取得し、電池特性に基づいて機器のモードを決定し、調整モジュール402は、機器のモードが省電力動作モードである場合、機器の通信伝送の各段階の運転時間を調整し、ここで、通信伝送は、RX段階、スリープ段階及びTX段階を含み、調整後のスリープ段階の運転時間は、調整前のスリープ段階の運転時間よりも長く、調整後のTX段階の運転時間は、調整前のスリープ段階の運転時間よりも短い。
【0049】
一例において、モード決定モジュール401は、電池の状態を監視することにより、現在の状態での電池特性を取得し、電池特性は、電池の現在の電圧、電池の現在の電流、電池の残量、電池温度のうちの少なくとも1つまたはそれらの任意の組み合わせを含み、そのうち、電池の現在の電圧、現在の放電電流、電池の残容量、電池温度は、いずれも電池から取得された現在のリアルタイムデータである。
【0050】
一例において、電池の現在の放電電流が予測されたピーク電流のX%(ここで、Xは、1~100の間の任意の数値である)よりも小さい場合、現在の機器の負荷状況が機器の出力能力範囲内にあることを意味し、現在の機器の動作モードが正常動作モードであると判定し、この場合、制御ポリシーモジュールは、機器の受信モジュール及び送信モジュールに対していずれのアクセスポリシーも実施しない。
【0051】
また、Xの設定は、機器の具体的な状況に応じて決定することができ、すなわち機器の全ての機能が動作する時に必要な電流、主な機能が動作する時に必要な電流及び最小のコア機能が動作する時に必要な電流などの要因に基づいて、Xを設定することができる。例えば、現在の予測されたピーク電流は、200mAであり、この時の残量が十分(例えば20%以上の残量)であるため、Xを90~100の間に設定することができ、このように機器は可能な限り正常動作モードで運転することができる。
【0052】
一例において、決定モジュール401は、現在の放電電流が予測されたピーク電流のX%よりも大きいと判断した時、続いて電池の現在の電圧が電池の低残量閾値電圧よりも低いか否かを判断し、現在の電池の電圧が電池の低残量閾値電圧よりも大きければ、現在、機器が過負荷のリスクを有するだけであることを意味し、機器の動作モードが第1の省電力動作モードであると判定する。
【0053】
一例において、現在の電池の電圧が電池の低残量閾値電圧よりも低ければ、この時に電池は、低残量によるシャットダウンのリスクが存在する可能性があり、この時に機器の動作モードが第2の省電力動作モードであると判定する。
【0054】
一例において、調整モジュール402は、機器の通信伝送を制御し、通信伝送において、ある回の伝送を異なる制御セグメントに分け、続いてRX段階の継続時間t1、スリープ段階の継続時間t2、TX段階の継続時間t3の組み合わせを制御することにより、ある回の通信伝送を完了させる。ここで、t1、t2、t3は、動作モードによって組み合わせが変化する。
【0055】
一例において、スリープ段階のスリープ程度は、ディープスリープ、ライトスリープ及びマイクロスリープに分けることができ、そのうち機器はディープスリープで運転する機能モジュールがライトスリープで運転する機能モジュールよりも少なく、機器はライトスリープで運転する機能モジュールがマイクロスリープで運転する機能モジュールよりも少なく、例えば、機器がディープスリープにある場合、大部分の機能モジュールの使用を停止する可能性があり、ライトスリープにある場合、少ない部分の機能モジュールの使用を停止する可能性があり、マイクロスリープにある場合、受信モジュール及び送信モジュールのみが運転せず、他のモジュールが正常に運転する。
【0056】
また、機器の第2の省電力動作モードでの消費電力は、第1の省電力動作モードでの消費電力よりも小さい。そのため、機器が第1の省電力動作モードである場合、第1の省電力動作モードのRX段階時間は、第2の省電力動作モードのRX段階時間よりも長く、第1の省電力動作モードのスリープ段階時間は、第2の省電力動作モードのスリープ段階時間よりも短く、第1の省電力動作モードのTX段階時間は、第2の省電力動作モードのRX段階時間よりも長い。
【0057】
一例において、機器が第1の省電力動作モードである場合、第1の省電力動作モードのRX段階時間は、第2の省電力動作モードのRX段階時間よりも短く、第1の省電力動作モードのスリープ段階時間は、第2の省電力動作モードのスリープ段階時間よりも短く、第1の省電力動作モードのTX段階時間は、第2の省電力動作モードのRX段階時間よりも長くてもよい。
【0058】
本願の実施例にて提供される通信伝送の制御装置は、機器の現在の電池特性を取得し、電池特性に基づいて電池に存在する可能性のあるリスクを事前に予測することにより、現在の機器の動作モードを決定し、動作モードにマッチングするポリシーを採用して電池が直面する可能性のあるリスクを事前に解決し、すなわち機器が省電力動作モードにある時、機器の通信伝送のRX段階、スリープ段階及びTX段階を調整することにより機器の全体の消費電力を低減させ、電池の負荷を軽減し、電池が瞬間的な過大負荷を受けることにより、機器が崩壊するという問題を回避し、電池が直面する可能性のあるリスクを解決し、機器の安定性を向上させる。
【0059】
分かりやすいものとして、本実施形態は、上記通信伝送の制御方法の実施例に対応する装置の実施例であり、本実施形態は、上記通信伝送の制御方法の実施例と互いに組み合わせて実施することができる。上記通信伝送の制御方法の実施例に言及された関連技術の詳細は、本実施形態において依然として有効であり、重複を減少するために、ここで説明を省略する。それに応じて、本実施形態で言及された関連技術の詳細は、上記通信伝送の制御方法の実施例にも適用することができる。
【0060】
なお、本開示の上記実施形態に係る各モジュールは、いずれも論理モジュールであり、実際に使用する際に、1つの論理ユニットは、1つの物理ユニットであってもよく、1つの物理ユニットの一部であってもよく、さらに複数の物理ユニットの組み合わせで実現してもよい。また、本開示の新規部分を明らかにするため、本実施形態は、本開示に提案された技術的問題の解決とあまり関連がないユニットを導入しないが、これは、本実施形態に他のユニットが存在しないことを意味するものではない。
【0061】
本開示の実施例は、電子機器をさらに提供し、図5に示すように、少なくとも1つのプロセッサ501と、前記少なくとも1つのプロセッサ501に通信接続されたメモリ502とを含み、そのうち、前記メモリ502は、前記少なくとも1つのプロセッサ501によって実行可能な命令を記憶しており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサ501によって実行されることで、前記少なくとも1つのプロセッサが上記通信伝送の制御方法を実行できる。
【0062】
ここで、メモリ及びプロセッサは、バス方式で接続され、バスは、任意数の相互に接続されたバス及びブリッジを含むことができ、バスは、1つ又は複数のプロセッサとメモリの様々な回路を接続する。バスは、さらに周辺機器、レギュレータ及びパワーマネジメント回路などの様々な他の回路を接続することができ、これらはいずれも当業者に周知であり、したがって、本明細書ではそれ以上説明しない。バスインタフェースは、バスと送受信機との間にインタフェースを提供する。送受信機は、1つの素子であってもよいし、複数の受信機と送信機など、複数の素子であってもよく、伝送媒体上で他の様々な装置と通信するためのユニットを提供する。プロセッサで処理されたデータは、アンテナを介して無線媒体で伝送し、さらに、アンテナはデータを受信してデータをプロセッサに送信する。
【0063】
プロセッサは、バスと通常の処理の管理を担当し、さらに、タイミング、周辺インタフェース、電圧調整、電源管理及び他の制御機能を含む様々な機能を提供することができる。また、メモリは、プロセッサが操作を行う時に使用するデータを記憶するために使用することができる。
【0064】
上記製品は、本開示の実施例にて提供される方法を実行することができ、方法の実行に対応する機能モジュールと有益な効果を有し、本実施例に詳細に説明されない技術的詳細は、本開示の実施例にて提供される方法を参照することができる。
【0065】
本開示の実施例は、コンピュータプログラムを記憶しているコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータプログラムは、プロセッサに実行される時に上記方法の実施例を実現する。
【0066】
当業者であれば理解できるように、上記実施例の方法における全部又は一部のステップを実現することは、プログラムにより関連するハードウェアを命令して完了することができ、当該プログラムは、1つの記憶媒体に記憶され、1つの機器(ワンチップマイコン、チップなどであってもよい)又はプロセッサ(processor)に本開示の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させるために、いくつかの命令を含む。前述した記憶媒体は、Uディスク、リムーバブルハードディスク、リードオンリーメモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなど、プログラムコードを記憶可能な種々の媒体を含む。
【0067】
上記実施例は、当業者が本開示を実現及び使用するために提供されるものであり、当業者は、本開示の発明思想を逸脱しないかぎり、上記実施例に対して種々の修正又は変化を行うことができ、したがって本開示の保護範囲は、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に言及された新規性特徴の最大範囲に合致すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-06-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器の現在の状態での電池特性を取得し、前記電池特性に基づいて前記機器のモードを決定するステップと、
前記機器のモードが省電力動作モードである場合、前記機器の通信伝送の各段階の運転時間を調整するステップであって、前記通信伝送は、RX段階、スリープ段階及びTX段階を含み、調整後の前記スリープ段階の運転時間は、調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも長く、調整後の前記TX段階の運転時間は、前記調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも短いステップと、を含む、
通信伝送の制御方法。
【請求項2】
前記電池特性は、
電池の現在の電圧、前記電池の現在の電流、前記電池の残量、電池温度のうちの少なくとも1つまたはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の通信伝送の制御方法。
【請求項3】
前記電池特性が前記電池の現在の電流を含む場合、前記電池特性に基づいて前記機器のモードを決定する前記ステップは、
予め格納された電池のモデルデータにより前記電池のピーク電流及び電圧降下状況を予測するステップであって、前記電池のモデルデータは、電池の異なる温度及び/又は異なる負荷電流の場合においてテストして得られるステップと、
前記電池の現在の電流が予測されたピーク電流のX%よりも大きい場合、前記機器のモードが前記省電力動作モードであると決定するステップであって、Xは、1~100の間の任意の数値であるステップと、を含む、請求項2に記載の通信伝送の制御方法。
【請求項4】
前記電池特性が前記電池の現在の電圧を含み、前記省電力動作モードが第1の省電力動作モード及び第2の省電力動作モードを含み、前記機器の前記第2の省電力動作モードでの消費電力が前記第1の省電力動作モードでの消費電力よりも小さい場合、
前記電池の現在の電流が予測されたピーク電流のX%よりも大きい場合、前記機器のモードが前記省電力動作モードであると決定する前記ステップは、
前記電池の現在の電流が前記予測されたピーク電流のX%よりも大きく、且つ前記電池の現在の電圧が前記電池の低残量閾値電圧以上である場合、前記機器のモードが前記第1の省電力動作モードであると決定するステップと、
前記電池の現在の電流が前記予測されたピーク電流のX%よりも大きく、且つ前記電池の現在の電圧が前記電池の所定の低残量閾値電圧よりも低い場合、前記機器のモードが前記第2の省電力動作モードであると決定するステップと、を含む、請求項3に記載の通信伝送の制御方法。
【請求項5】
前記Xは、前記機器の全ての機能が動作する時に必要な電流、前記機器の主な機能が動作する時に必要な電流及び前記機器の最小のコア機能が動作する時に必要な電流のうちの1つの要素又はそれらの任意の組み合わせに基づいて決定される、ことを特徴とする請求項3又は4に記載の通信伝送の制御方法。
【請求項6】
前記電池特性が前記電池の現在の電圧を含む場合、前記電池特性に基づいて前記機器のモードを決定する前記ステップは、
前記電池の現在の電圧が前記電池の所定の低残量閾値電圧よりも低い場合、前記機器のモードが前記第2の省電力動作モードであると決定するステップを含む、請求項2に記載の通信伝送の制御方法。
【請求項7】
前記機器の現在の状態での電池特性を取得した後、前記電池特性に基づいて前記機器のスリープ程度を決定するステップをさらに含み、
前記スリープ程度は、ディープスリープ、ライトスリープ及びマイクロスリープを含み、
前記機器は前記ディープスリープで運転する機能モジュールが前記ライトスリープで運転する機能モジュールよりも少なく、
前記機器は前記ライトスリープで運転する機能モジュールが前記マイクロスリープで運転する機能モジュールよりも少ない、請求項1に記載の通信伝送の制御方法。
【請求項8】
機器の現在の状態での電池特性を取得し、前記電池特性に基づいて前記機器のモードを決定するモード決定モジュールと、
前記機器のモードが省電力動作モードである場合、前記機器の通信伝送の各段階の運転時間を調整する調整モジュールであって、前記通信伝送は、RX段階、スリープ段階及びTX段階を含み、調整後の前記スリープ段階の運転時間は、調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも長く、調整後の前記TX段階の運転時間は、前記調整前の前記スリープ段階の運転時間よりも短い調整モジュールと、を含む、
通信伝送の制御装置。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信接続されたメモリと、を含み、そのうち、
前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶しており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることで、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~のいずれか1項に記載の通信伝送の制御方法を実行できる、
電子機器。
【請求項10】
プロセッサによって実行される時に請求項1~のいずれか1項に記載の通信伝送の制御方法を実現するコンピュータプログラムを記憶している、コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】