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  • 特表-位置決め装置を備えたペダル機構 図1-2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】位置決め装置を備えたペダル機構
(51)【国際特許分類】
   G05G 1/30 20080401AFI20241114BHJP
   G05G 1/38 20080401ALI20241114BHJP
   G05G 1/42 20080401ALI20241114BHJP
   G05G 1/40 20080401ALI20241114BHJP
   B60T 7/02 20060101ALI20241114BHJP
   B60T 7/06 20060101ALI20241114BHJP
   B60K 26/02 20060101ALN20241114BHJP
【FI】
G05G1/30 E
G05G1/38
G05G1/42
G05G1/40
B60T7/02 D
B60T7/06 B
B60K26/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532862
(86)(22)【出願日】2022-09-26
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 EP2022076692
(87)【国際公開番号】W WO2023099058
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】102021213651.6
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】シーナ マイヤー
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ シャイナー
【テーマコード(参考)】
3D037
3D124
3J070
【Fターム(参考)】
3D037EA01
3D037EB01
3D037EB16
3D124AA32
3D124BB01
3D124BB06
3D124CC14
3D124CC15
3D124CC20
3D124CC21
3D124CC32
3D124CC42
3D124CC57
3D124DD15
3D124DD30
3D124DD41
3D124DD62
3J070AA32
3J070BA51
3J070CA02
3J070CC71
3J070CD01
3J070DA01
(57)【要約】
特に自動車用のペダル機構(10)であって、利用者によって機能を操作するための操作要素(12)と、この操作要素(12)を第1の位置(26)および第2の位置(36)に位置決めするための位置決め装置(32)とを備える、ペダル機構(10)において、操作要素(12)の第1の位置(26)は、操作要素(12)の包囲体(22)により形成された表面(24)と同一平面を成しているか、または表面(24)よりも下方にあるか、または表面(24)よりもほんの僅か上方にあり、操作要素(12)の第2の位置(36)は、第1の位置(26)と比較して、操作要素(12)の包囲体(22)により形成された表面(24)よりも十分に上方にある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に自動車用のペダル機構(10)であって、
利用者によって機能を操作するための操作要素(12)と、
前記操作要素(12)を第1の位置(26)および第2の位置(36)に位置決めするための位置決め装置(32)と、
を備える、ペダル機構(10)において、
前記操作要素(12)の前記第1の位置(26)は、前記操作要素(12)の包囲体(22)により形成された表面(24)と同一平面を成しており、または前記表面(24)よりも下方にあり、または前記表面(24)よりもほんの僅か上方にあり、前記操作要素(12)の前記第2の位置(36)は、前記第1の位置(26)と比較して、前記操作要素(12)の前記包囲体(22)により形成された前記表面(24)よりもさらに上方にあることを特徴とする、ペダル機構(10)。
【請求項2】
前記操作要素(12)はブロック状に形成されていることを特徴とする、請求項1記載のペダル機構。
【請求項3】
前記操作要素(12)と前記包囲体(22)とは、フレキシブルな表面要素(16)によって覆われており、前記操作要素(12)を前記第2の位置(36)に位置決めするときに、前記フレキシブルな表面要素(16)は、前記操作要素(12)によって、該操作要素(12)の前記包囲体(22)により形成された前記表面(24)を越えて進出することができることを特徴とする、請求項1または2記載のペダル機構。
【請求項4】
前記位置決め装置(32)は、対応するモード(34)が有効にされると、前記操作要素(12)を前記第2の位置(36)に持ってくるように適合させられていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載のペダル機構。
【請求項5】
前記対応するモード(34)を有効にするべく、前記操作要素(12)への接触および/または前記操作要素(12)の方向への動きを検出する検出装置(28)が設けられていることを特徴とする、請求項4記載のペダル機構。
【請求項6】
前記位置決め装置(32)は空気圧式の装置(40)によって形成されていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載のペダル機構。
【請求項7】
前記位置決め装置(32)は電気機械式の装置によって形成されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載のペダル機構。
【請求項8】
前記位置決め装置(32)は、熱、磁気および/または光誘起により制御される装置によって形成されていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載のペダル機構。
【請求項9】
前記位置決め装置(32)は、磁気流体力学により制御される装置によって形成されていることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載のペダル機構。
【請求項10】
前記操作要素(12)により操作すべき前記機能は制動機能であることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載のペダル機構。
【請求項11】
前記操作要素(12)により操作すべき前記機能は加速機能であることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載のペダル機構。
【請求項12】
自動車への、請求項1から11までのいずれか1項記載のペダル機構(10)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景技術
本発明は、特に自動車用のペダル機構であって、利用者によって機能を操作するための操作要素と、この操作要素を第1の位置および第2の位置に位置決めするための位置決め装置とを備える、ペダル機構に関する。さらに、本発明は、自動車へのこのようなペダル機構の使用に関する。
【0002】
自動車、例えば乗用車またはトラックには、利用者としての運転者が自動車もしくは車両を加速させるかまたは制動することができるペダル機構が使用される。このために、車両のフットスペースには、制動に対しては、ペダル機構としてのブレーキペダルが設けられており、加速に対しては、ペダル機構としての加速ペダルもしくはアクセルペダルが設けられている。ブレーキペダルもアクセルペダルも、フットスペースを提供する床表面を越えてペダルロッドによって突出している。このペダルロッドに対して横方向にそれぞれ1つのペダル踏面が配置されている。各々のペダル踏面には、利用者が必要に応じて自身の足で圧力を加え、これによって、ペダル踏面と、このペダル踏面に連結されたペダルロッドとを出発位置から作業位置に動かす。これによって、ブレーキペダルに連結された車両制動装置によって制動機能が達成され、アクセルペダルに連結された車両駆動装置によって加速機能が達成される。利用者が足を緩めると、ペダル踏面は、ペダルロッドとばね弾性的な支持手段とによって作業位置から出発位置に再び押し戻される。
【0003】
車両における更なる発展は、このようなペダル機構を形成するための新たな可能性を提供している。また、新たな要求も課される。このような更なる発展は、例えば、ペダルとブレーキとの間の連結が純粋に電子的な信号伝送によって行われるブレーキバイワイヤシステム、自律走行および電気駆動式の車両である。
【0004】
本発明の根底にある課題は、自動車に機能、特に制動機能または加速機能を提供することができる動作確実なペダル機構を提供することである。
【0005】
発明の開示
本発明によれば、特に自動車用のペダル機構であって、利用者によって機能を操作するための操作要素と、この操作要素を第1の位置および第2の位置に位置決めするための位置決め装置とを備える、ペダル機構が提供されている。このペダル機構では、操作要素の第1の位置は、操作要素の包囲体により形成された表面と同一平面を成しているか、または表面よりも下方にあるか、または表面よりもほんの僅か上方にあり、操作要素の第2の位置は、第1の位置と比較して、操作要素の包囲体により形成された表面よりも十分に上方にある。
【0006】
つまり、本発明によれば、操作要素は、車両の利用者が規定の機能を得たいときに、利用者によって機能させることができるかもしくは操作することができるように設けられている。好適には、機能は制動機能または加速機能である。特に好適には、ただ1つの操作要素での制動および加速機能が提供されている。特に、このために、操作要素は車両の運転者側のフットスペースの前方の床領域に配置されている。この場合、操作要素はその周辺もしくは周辺領域で表面もしくは包囲体表面によって取り囲まれている。この表面に対して相対的に、操作要素は、第1の位置では、表面と同一平面を成して配置されているか、または表面よりも下方に配置されているか、または表面よりもほんの僅か上方に配置されており、第2の位置では、表面よりも上方に配置されているか、または第1の位置と比較して、表面よりも十分に上方に配置されている。操作要素の第2の位置は、利用者が操作要素を操作することができ、これによって、この操作要素の出発位置を成している位置である。この第2の位置では、利用者が自身の足をペダルとしての操作要素に接触させて、この操作要素に圧力を加えることができる。これによって、操作要素が包囲体表面の方向で作業位置に押し込まれる。これによって、車両における機能が生じる。これに対して、操作要素の第1の位置は、操作要素が包囲体表面と同一平面を成して配置されているか、または包囲体表面よりも下方、特にほんの僅か下方に配置されているか、または包囲体表面よりもほんの僅か上方に配置されている休止位置である。これによって、操作要素の周辺のスペースがより多くの空間を有している。特に、このスペースは車両の運転者側のフットスペースである。この場合、このフットスペースはその前方の領域でより広々としている。さらに、このような休止位置では、利用者の足が操作要素に引っ掛かってしまうことはない。特に好適には、この場合、操作要素は包囲体表面と同一平面を成して配置されている。これによって、段差のない、特に良好にきれいに保つことができる平らな面が提供されている。さらに好適には、操作要素は、第1の位置では、包囲体表面よりもほんの僅か上方または幾分か上方に配置されている。これによって、操作すべき操作要素がどこに位置するのかを利用者が引っ掛かりのリスクなく良好に認識することができる小さな凸部が提供されている。この場合、操作要素は、第1の位置と比較して、第2の位置では、包囲体表面よりも十分に上方に位置していて、これによって、より大幅にもしくはより十分に張り出して配置されている。
【0007】
操作要素の位置を交換するために、操作要素に連結された位置決め装置が設けられている。この位置決め装置は、操作要素を必要に応じて第1の位置および第2の位置に持ってくるように適合させられている。付加的に好適には、必要に応じて、操作要素の第1の位置と第2の位置との間に少なくとも1つの中間位置が設けられている。
【0008】
さらに、操作要素は、本発明によれば、有利にはブロック状に形成されている。これによって、安定した載置面を有していて、特に良好に力を伝達するように作用する中実のペダルブロックが提供されている。利用者がブロック状の操作要素を踏むと、これにより加えられた力がブロックを介して分配されて、操作要素に連結された伝達および作動装置に特に十分に伝達される。
【0009】
好適には、操作要素は、アンダカットなしに包囲体表面から第2の位置に持ってくることができ、そこにアンダカットなしに位置決めされている。特に、このためには、ペダルブロックとしてのブロック状の操作要素が、包囲体表面を越えて進出可能に形成されている。これによって、事故の際または衝突時に何も操作要素の下方に滑り込むことができなくなっている。また、操作要素との引っ掛かりも阻止されている。この高められた安全性に対して付加的には、フットスペースを容易にきれいに保つことができる。
【0010】
本発明によれば、有利には、操作要素とその包囲体とは、フレキシブルな表面要素によって覆われており、操作要素を第2の位置に位置決めするときに、フレキシブルな表面要素は、操作要素によって、この操作要素の包囲体により形成された表面を越えて進出することができる。これによって、この場合、フレキシブルな表面要素が、操作要素の領域で表面を越えて突出する。操作要素は、フレキシブルな表面要素の下側でこの表面要素に接触していて、この表面要素と一緒に第2の位置で包囲体表面よりも上方に位置している。これに対して、第1の位置では、操作要素とその包囲体とは、互いに同一平面を成すように表面要素によって覆われている。凸部なしの平らな面が提供されている。好適には、この平らな面において、操作要素の領域で表面要素に可視のマーキングが設けられている。こうして、利用者は、操作すべき面もしくは操作領域がどこに位置しているのかをより容易に認識する。代替的には、操作要素は、それぞれその包囲体よりもほんの僅か下方または上方に配置されていて、この包囲体と一緒に表面要素によって覆われている。これによって、認識特徴としての小さな凹部またはほんの僅かな凸部を備えた面が提供されている。
【0011】
特に、フレキシブルな表面要素は、可視面と、この可視面と反対側に位置していて、操作要素とその包囲体とに当て付けられている内面とを有している。これによって、第1の位置では、十分に平らな可視面が提供されており、第2の位置では、操作要素の領域で操作領域が包囲体表面を越えて突出した構造を備えた可視面が提供されている。
【0012】
つまり、操作要素を第2の位置に位置決めするときには、位置決め装置によって操作要素が表面要素と共に包囲体表面を越えて張り出す。これによって、位置決め装置と、この位置決め装置に連結された操作要素と、フレキシブルな表面要素とは、不動であれば平らな面を越えて張り出す可動の表面として機能する。このような表面はモーフィング表面とも呼ばれる。
【0013】
このようなモーフィング表面によって、第2の位置でさえ、包囲体表面を越えて突出した、特にコンパクトに形成された操作領域が提供されている。特に、操作要素を覆っている表面要素によって、操作要素の領域の下方に物が達し、そこに引っ掛かって、操作要素をロックしてしまうことがなくなる。また、利用者のオープンシューズのソールまたは足の引っ掛かりも阻止されている。これによって、公知のペダル機構と比較して、本発明に係るペダル機構はその安全面で改善されている。
【0014】
好ましくは、フレキシブルな表面要素は繊維材料および/またはゴム状の材料によって形成されている。これによって、各々の位置での操作要素に対する特に良好な変形可能性および適合が達成されている。
【0015】
本発明によれば、有利には、位置決め装置は、対応するモードが有効にされると、操作要素を第2の位置に持ってくるように適合させられている。この場合、モードとは、好適には、利用者が操作要素に直接接触しているかまたはフレキシブルな表面要素を介して接触している状況である。特に、この場合、モードは、利用者が操作要素の近くに達したかまたは相応の姿勢が認識された場合にすでに有効にされていなければならない。これによって、操作要素をすでに前もって第2の位置ひいては実施すべき作業に必要な出発位置に持ってくることができる。この場合には、対応する機能を特に迅速にトリガすることができる。
【0016】
特に好適には、自律走行機能を有する車両の場合、対応するモードは、運転者が車両を自分で操作したいかまたはシステムに起因して制御を引き受けるべき有効モードである。この有効モードでは、操作要素は第2の位置にあり、運転者によって必要に応じて操作されてもよい。これに対して、無効モードまたは自律モードでは、操作要素は第1の位置で包囲体表面の高さに配置されている。これによって、操作要素は、無効モードでは不可視に形成されており、有効モードでは包囲体を越えて張り出して形成されている。このように形成されていることで、多くの空間を有すると共に邪魔なペダルが省かれ、好印象のデザインと特に高い安全基準とを伴った特に快適なフットスペースが提供されている。まさに走行の自律の割合が増えると、このような観点への運転者の要求は増大する。さらに、有効にすることにより進出させられた表面は、触覚的なフィードバックを提供し、このフィードバックによって、コントロールを場合により短時間しか引き受けたくないかまたは場合により短時間だけ引き受けさえすればよい運転者は、アクチュエータシステムに伝達される自身が加える力使用の感覚を獲得する。
【0017】
本発明によれば、さらに有利には、対応するモードを有効にするべく、操作要素への接触および/または操作要素の方向への動きを検出する検出装置が設けられている。この場合、操作要素には、運転者が直接接触することができるかまたは表面要素の、操作要素を覆っている操作領域を介して間接的に接触することができる。好適には、検出装置は、利用者が操作要素に接触するかもしくは操作要素に接近しているかを画像認識によって認識するカメラセンサを備えて形成されている。さらに好適には、検出装置は、操作要素への利用者の接近を認識するための近接センサを備えて形成されている。これによって、すでに利用者が操作要素から規定の間隔にあるときに、有効モードをオンに切り換えて、操作要素を第2の位置に持ってくることができる。特に好適には、検出装置は静電容量式センサを備えて形成されている。これによって、特に静電容量を、静電容量式のタッチスクリーンに類似して、表面要素または操作要素において特定することができる。さらに好適には、検出装置は、製造技術的に簡単に、利用者により操作要素に加えられた圧力を認識する圧力センサを備えて形成されている。特に好適には、検出装置は、前述したセンサの組合せまたは前述したセンサの一部の組合せである。これによって、検出装置を特に要求に即して形成することができる。
【0018】
さらに、本発明によれば、有利には、位置決め装置は空気圧式の装置によって形成されている。好適には、このために、特に可変の容積を有するガスクッションを有する空気圧式のアクチュエータが設けられている。この場合、ガスクッション、好適にはエアクッションが廉価である。このようなガスクッションによって、その容積変化に応じて操作要素を対応して動かすことができる。このような動きを変位量および速度に関して極めて正確に制御することができると有利である。これによって、第2の位置への操作要素の進出運動と第1の位置への進入運動とを急激な動きなしに極めて正確かつ穏やかに発生させることができる。さらに、こういった動きは、所要のポンプが相応に組み付けられている限り、ガスクッションまたはアクチュエータにおいてほぼ無音で行われる。さらに、空気圧式のアクチュエータ自体に必要となる構成スペースは極めて少ない。このことは、フットスペース内での運動自由度に役立つ。付加的に、空気圧式のアクチュエータは、好適には、利用者が操作要素に加えるべき圧力に対する圧力センサとして同時に使用されている。ガスクッションもしくはアクチュエータがガスで満たされているかもしくは膨張させられている場合には、操作要素もしくはペダルは進出させられていて、操作可能である。この場合、アクチュエータ内の空気圧増加によるペダルへの圧力が、場合により補償容積を介して特に正確に検出可能となる。さらに、操作の触覚的な感覚は、古典的なペダルの場合のように維持され続ける。したがって、極めてコンパクトで頑強かつ廉価なアクチュエータ・センサシステムが提供されている。
【0019】
特に好適には、空気圧式の装置は拮抗式のダブルアクチュエータによって形成されている。このためには、互いに上下に位置する2つのガスクッションが設けられており、これら2つのガスクッションのうち、相応の支持手段によって、常時それぞれ一方のクッションが膨張させられており、他方のクッションは相応に少ないガスを含んでいる。特に、この場合、他方のクッションはほぼ空である。最初に空のクッションがガスで満たされると、空のクッションの容積が増大する一方、最初に膨張させられているクッションの容積は減少する。容積が減少するクッションが操作要素に割り当てられている場合、操作要素は第1の位置に再び進入させられる。進出のためには、容積が減じられたクッションがガスで満たされ、容積を再び増加させ、これによって、操作要素を第2の位置に移動させる。好適には、この場合、ガスは、一方のクッションから他方のクッション内に直接圧送されるのではなく、特に好適にはポンプによって各々のクッション内に圧送される。この場合、ガスは、それぞれ満たされているクッションから、それぞれ対応する弁を通って逃出する。この拮抗式のダブルアクチュエータ原理によって、操作要素をコントロールして、コンパクト、頑強、廉価かつ静かに各々の位置に持ってくることができる。
【0020】
さらに、本発明によれば、有利には、位置決め装置は、好適にはサーボモータを有する電気機械式の装置によって形成されている。これによって、操作要素を交互に各々の位置に持ってくることができるように、対応する構成部材の位置を調整機構としての電動モータによって機械的に要求に即して効率よく変化させることができる。
【0021】
その上、本発明によれば、好ましくは、位置決め装置は電磁式の装置もしくは電磁式のアクチュエータによって形成されている。これによって、位置決め装置を特に簡単に制御することができると同時に、構成スペースの消費が特に少なくなる。
【0022】
さらに、本発明によれば、有利には、位置決め装置は、さらにより省スペースでアクチュエータ材料、好適には形状記憶材料によって形成されている。このような材料は、好適には形状記憶合金(FGL, shape memory alloy, SMA)である。この形状記憶合金は、2つの異なる結晶構造で生じる特殊な金属である。両方の結晶構造の間の相変態が、好適には温度変化と、特に好適には機械的な応力とによって生じる。これによって、変形が強い場合でさえ元の形状に再び戻る変形が達成される。好適には、この場合、形状記憶材料は、温度変化および/または磁場によって操作要素もしくはペダルもしくはプレート表面を成形する。
【0023】
これによって、本発明によれば、有利には、位置決め装置は、熱および/または磁気により制御される装置によって形成されている。この場合、形状記憶材料の温度上昇によって、オーステナイトと呼ばれる高温相を達成することができ、温度低下によって、マルテンサイトと呼ばれる低温相を達成することができる。マルテンサイト相の内部では、加熱および続く冷却によって互いに変態する(オーステナイト・マルテンサイト変態)2つの結晶構造が可能である。このような熱励起可能な形状記憶合金以外またはこれに対して付加的には、外部の磁場に基づき形状変化を生じさせる磁気励起可能な形状記憶合金も使用可能である。このような磁気的な形状記憶合金は磁気形状記憶合金(英語:magnetic shape memory alloy (MSMA))と呼ばれる。
【0024】
好適には、形状記憶合金として、ニッケル-チタン合金(NiTi、ニチノール)、特に好適にはニッケル-チタン-銅合金(NiTiCu)が使用されている。このような合金は特に良好な形状記憶を有している。この場合、オーステナイト・マルテンサイト変態のためのそれぞれ対応する変態温度は、個々の金属相互の量比率に依存する。これによって、量比率またはストキオメトリを変えることにより、室温で擬弾性または擬塑性の特性を要求に即して発生させることができる。
【0025】
さらに好適には、形状記憶合金として、銅-亜鉛合金(CuZn)、銅-亜鉛-アルミニウム合金(CuZnAl)および/または銅-アルミニウム-ニッケル合金(CuAlNi)が使用されている。このような合金は特に廉価である。また、鉄-ニッケル-アルミニウム合金(FeNiAl)、鉄-マンガン-ケイ素合金(FeMnSi)および/または亜鉛-金-銅合金(ZnAuCu)も使用可能である。
【0026】
特に好適には、形状記憶材料として、形状記憶ポリマー(FGP, shape-memory polymers, SMP)が使用されている。このようなポリマーはその低い熱伝導率のため、特に短い切換時間を有している。好適には、この場合、形状記憶ポリマーを、対応する切換温度にわたる加熱によって励起することができる。特に好適には、形状記憶ポリマーは、規定の波長の光によって励起することができるポリマーである。このようなポリマーとして、特にブチルアクリレートが使用されている。このブチルアクリレートはその側鎖にケイ皮酸基を有している。このケイ皮酸基は、規定の波長のUV光下で架橋し、これによって、形状を固定する。架橋は、元の形状に戻るような別の波長の照射によって解離可能である。本発明によれば、有利には、このような形状記憶ポリマーによって、位置決め装置は、光誘起により制御される装置によって形成されている。これによって、位置決め装置を特に迅速かつ省エネルギーで制御することができる。
【0027】
さらに、本発明によれば、有利には、位置決め装置は、磁気流体力学により制御される装置によって形成されている。このために、有利には、室温で液状の金属合金もしくは液体金属、特にGaInSn(ガリウム、インジウム、スズ)が特に適していると判った。操作要素に圧力が加えられ、これに相俟って、液体金属が圧縮されると、液体金属の伝導率が変化させられる。これによって、液体金属が、好ましくは同時にセンサとして働く。好ましくは、このために、位置決め装置は、液体金属を電気的に制御することによって圧力を制御することができる磁気流体力学式の液体金属アクチュエータによって形成されている。特に、この場合、フレキシブルな面は、それぞれ異なる程度に制御可能である異なる個々の面要素によって形成されている。これらの面要素のうち、少なくとも1つの単一の面要素が操作要素として働く。
【0028】
このような磁気流体力学式の装置は電気的にトリガすることができる。これによって、液体金属が一方向に動かされ、ひいては、一方の面に圧力を加える。この圧力を増加させるために、好適には直列接続が使用されている。特に好適には、特に、小さなピン面として形成された多数の個々の要素が設けられている。これらの多数の要素は、全体として、操作要素もしくはペダルを形成していて、必要に応じて、それぞれ異なる程度に制御することができる。個々の要素の、相前後して増加するそれぞれ異なる進出高さによって、平らなペダルが、その後、傾けられたペダルに切り換わる。好適には、この場合、要素はフレキシブルな表面要素によって覆われているかまたは特に安定させて載置プレートによって覆われている。
【0029】
本発明によれば、好ましくは、操作要素により操作すべき機能は制動機能である。これによって、オープンシューズ、例えばビーチサンダルでも特に確実な制動が可能となる。特に急ブレーキの状況では、このようなブレーキペダルによって安全性が大幅に高められている。さらに、すでに前述した更なる利点が得られている。
【0030】
さらに、本発明によれば、有利には、操作要素により操作すべき機能は加速機能である。これによって、特に確実な加速も同じく可能となる。さらに、このようなアクセルペダルによって、すでに前述した利点が得られる。
【0031】
全く特に有利には、操作要素により操作すべき機能は、必要に応じて制動機能および加速機能である。これによって、制動および加速のためにただ1つのペダルしか必要とならないペダル機構が提供されている。特に、電気車両には、将来的に、回生を介して加速および制動を引き受けるただ1つのペダル機構しか設けられていない。この場合、制動プロセスは、操作要素から足を緩めることで回生によってトリガすることができる。急ブレーキは、好適には、運転者により加えられた極めて強い圧力によって認識可能であるのに対して、加速時には、逆に、僅かな圧力しか必要とならない。特に好適には、この場合に操作要素に加えられた、相応のセンサシステムにより測定された運転者の力消費は、ブレーキバイワイヤ装置によって相応のアクチュエータシステム、例えばブレーキまたは加速装置に伝送されている。好適には、更なる走行機能として、安全面に関する付加的な観点として冗長な自動的な急ブレーキを達成することができる急ブレーキアシストが付加的に設けられている。さらに、特に好適には、急ブレーキとして操作することができるモーフィング状の本発明による第2の操作要素が設けられている。
【0032】
さらに、本発明は、自動車への、好適にはブレーキペダルおよび/または加速ペダルとしてのこのようなペダル機構の使用に関する。この場合、ペダルは、アンダカットなしに必要な際にだけ車両フットスペースの床面を越えて進出する。これによって、走行時の特に高い安全性が達成される。付加的には、フットスペース内に、利用者の両足が相応に多くの運動自由度を有する多くの空間が提供される。また、車両の走行時の場合により危険な逸脱を回避するミニマリズム的な設計に課される要求も満たされる。
【0033】
以下に、本発明による解決手段の実施例を添付の概略図に基づき詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】進入状態にある本発明に係るペダル機構の実施例の概略的な横断面図である。
図2図1を進出状態で示す図である。
【0035】
図1図2には、自動車もしくは車両(共に図示せず)のペダル機構10が極めて概略的に示してある。このペダル機構10によって、必要に応じて制動機能および加速機能を操作することができる。このために、ペダル機構10はペダルブロックもしくはブロック状の操作要素12を備えている。この操作要素12は、車両の略示したにすぎない内室14の方向で、フレキシブルな表面要素16によって完全に覆われている。このフレキシブルな表面要素16は、内室14に向けられた可視面18と、この可視面18と反対側の内面20とを有している。この内面20は操作要素12に接触していて、付加的には、この操作要素12の包囲体22により形成された包囲体表面もしくは表面24に接触している。これによって、フレキシブルな表面要素16が表面24と操作要素12とを覆っている。
【0036】
操作要素12は、第1の位置26では、表面24に対して同一平面を成して配置されている。これによって、フレキシブルな表面要素16の可視面18が平らに形成されている(図1)。このように形成されていることで、第1の位置26では、床に段差のない特に大きな内室14が提供されている。第1の位置26は、車両の利用者が操作要素12を操作することができないかもしくは機能させることができない休止位置である。
【0037】
利用者もしくは運転者がペダル機構10を操作したいときには、利用者もしくは運転者が自身の足を操作要素12に接近させる。その際、足の接近動作が、図示の構成ではカメラセンサと圧力センサとの組合せである検出装置28によって検出される。そこから、検出された信号が引き続き調整装置30に送られる。この調整装置30は位置決め装置32に信号伝送接続されている。
【0038】
調整装置30から位置決め装置32に相応に信号伝送されると、モード34が有効にされる。この有効にされたモード34では、操作要素12が位置決め装置32によって第1の位置26から第2の位置36にもたらされる。この第2の位置36は表面24よりも上方にある(図2)。つまり、第2の位置36への位置決め時には、操作要素12が表面24の平面から進出して、操作要素12の領域で、フレキシブルな表面要素16を目立たせる。これによって、可視面18が、操作要素12の領域で表面24を越えて操作領域38が張り出した構造を有している。つまり、全体としては、利用者が接近すると、操作要素12としての3次元のペダルが表面24を越えて張り出したモーフィング表面が、ペダル機構10によって提供されている。
【0039】
操作要素12のこの張り出した第2の位置36では、運転者が操作要素12をペダルとして操作することができる。操作要素12を踏むと、圧力を加えることによって、制動機能が制動装置(図示せず)に伝達されるかまたは加速機能が加速装置(図示せず)に伝達される。このためには、液圧式のシステムまたはブレーキバイワイヤシステムであってもよい伝達および作動装置(同じく図示せず)が設けられている。
【0040】
位置決め装置32は、図示の構成では、拮抗作用する空気圧式のダブルアクチュエータとしての空気圧式の装置40によって形成されている。この装置40は、操作要素12の下側に配置された第1のエアクッション42と、この第1のエアクッション42の下側に配置された第2のエアクッション44とを備えている。両方のエアクッション42,44は、それぞれ空気を交互に収容するためのエアポケットとして作用する。この場合、空気は、両方のエアクッション42,44により画定された、これらのエアクッション42,44における予め規定の空気容積内に全体的に収容されている。この空気容積内に収容された空気は、必要に応じて両方のエアクッション42,44の間で往来移動させられてもよい。このために、両方のエアクッション42,44を空気案内接続する管路46と、この管路46内に配置されていて、必要に際して開閉することができる遮断要素48とが設けられている。
【0041】
さらに、第1のエアクッション42の上側で、この第1のエアクッション42と操作要素12との間に、軸線50に沿って往復移動可能な第1の運動要素52が配置されている。この第1の運動要素52は操作要素12に運動連結されている。さらに、第1の運動要素52は第1のエアクッション42に対応していて、第1のエアクッション42の容積変化に応じて、軸線50に対して軸線方向で操作要素12の方向および操作要素12の方向と逆方向に移動可能にガイドされている。ガイドのために、軸線50に対して平行に延在する、それぞれ外側で第1の運動要素52に配置された2つのガイド要素54が設けられている。さらに、第1の運動要素52は、図示の構成では、軸線50に対して横方向に延在するプレートとして形成されている。このプレートはその互いに反対側の2つの外側56でそれぞれガイド要素54に移動可能に支持されている。
【0042】
軸線方向で第1のエアクッション42と第2のエアクッション44との間に、軸線50に対して横方向に延在するプレート状の固定要素58が設けられている。この固定要素58は、静止した状態に固定されていて、ひいては、ペダル機構10内に不動に配置されている。さらに、軸線方向で第2のエアクッション44の下側に、対応した第2の運動要素60が配置されている。この第2の運動要素60もプレートとして形成されていて、外側で両方のガイド要素54に軸線方向に移動可能にガイドされている。これによって、第2のエアクッション44は第2の運動要素60と固定要素58との間に挟み込まれている。
【0043】
図1に示した第1の位置26では、第2のエアクッション44が、第1のエアクッション42よりも著しく多くの空気で満たされている。第2の運動要素60が固定要素58の方向に移動させられると、第2のエアクッション44が圧縮される。これによって、遮断要素48が開放されているときに、内部に含まれていた空気が管路46を通って第1のエアクッション42に押し込まれる。この第1のエアクッション42は、固定要素58と第1の運動要素52との間に挟み込まれている。静止した状態に配置された固定要素58によって、このように第1のエアクッション42に押し込まれたかもしくは流入した空気が、移動可能に配置された第1の運動要素52を軸線方向で操作要素12の方向に移動させる。これによって、この操作要素12が軸線方向上向きで内室14へと、図2に示した第2の位置36に相応に移動させられる。この場合、フレキシブルな表面要素16が、操作領域38で上向きに表面24を越えて持ち上げられる。
【0044】
この達成された第2の位置36において、運転者は、ペダル機構10を操作要素12によって操作することができる。運転者の足によって操作領域38に圧力が加えられると、第1のエアクッション42内に存在している空気圧が増加させられ、この空気圧が圧力センサ(図示せず)および/または代替的に補償容積(図示せず)によって検出される。検出された空気圧増加に応じて、制動プロセスまたは加速プロセスがトリガされる。この場合、加速プロセスは、制動プロセスと比較して、利用者によるより低い圧力ひいては第1のエアクッション42内のより少ない空気圧増加を必要とする。これによって、位置決め装置32として使用される空気圧式の装置40が、同時に、制動または加速の所望の機能をそれぞれ対応した作動装置に伝達することができる伝達装置として用いられる。
【0045】
操作要素12を第2の位置36から第1の位置26に戻すためには、第2のエアクッション44が第1のエアクッション42から再び空気で満たされる。この場合、第2の運動要素60が軸線方向下向きひいては操作要素12から離れる方向に動かされる。相応して、第2のエアクッション44が、管路46を通じて第1のエアクッション42からの空気で満たされる。これによって、第2のエアクッション44の容積が増加する。相応して、第1のエアクッション42の容積は減少し、これによって、第1の運動要素52と、これに相俟って、操作要素12とが、固定要素58の方向に移動させられる。こうして、操作要素12がその第1の位置26に再び進入させられ、表面要素16によって平らな可視面18が再び形成される。
【0046】
空気圧式の装置40のこのような調整のためには、検出装置28に接続された調整装置30が、少なくとも遮断要素48に信号伝送接続されている。必要に応じて、第2の運動要素60との信号伝送接続も設けられている。
【0047】
さらに、空気圧式の装置40が、すでに記載した実施例において存在しているような両方のエアクッション42,44の閉じられたエアシステムを有しない別の好適な実施形態が設けられている。この別の好適な実施形態は、図1図2に示した実施例に大部分で相当している。この実施例と異なり、各々のエアクッション42,44には、空気を、対応したエアクッション42;44から外向きに流出させることができる固有の弁が割り当てられている。付加的には、空気を外部から交互に第1のエアクッション42および第2のエアクッション44内に圧送することができる中央のポンプが設けられている。第1のエアクッション42内への空気の圧送時には、相応の空気量が他方のエアクッション44から、対応した弁の開放によって、この弁を通って逃出する。これによって、操作要素12が、図1に類似の第1の位置26から図2に類似の第2の位置36にもたらされる。逆方向では、第1のエアクッション42から対応する弁を通して空気を流出させる間、第2のエアクッション44が中央のポンプによって空気で満たされなければならない。
図1-2】
【手続補正書】
【提出日】2024-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に自動車用のペダル機構(10)であって、
利用者によって機能を操作するための操作要素(12)と、
前記操作要素(12)を第1の位置(26)および第2の位置(36)に位置決めするための位置決め装置(32)と、
を備える、ペダル機構(10)において、
前記操作要素(12)の前記第1の位置(26)は、前記操作要素(12)の包囲体(22)により形成された表面(24)と同一平面を成しており、または前記表面(24)よりも下方にあり、または前記表面(24)よりもほんの僅か上方にあり、前記操作要素(12)の前記第2の位置(36)は、前記第1の位置(26)と比較して、前記操作要素(12)の前記包囲体(22)により形成された前記表面(24)よりもさらに上方にあることを特徴とする、ペダル機構(10)。
【請求項2】
前記操作要素(12)はブロック状に形成されていることを特徴とする、請求項1記載のペダル機構。
【請求項3】
前記操作要素(12)と前記包囲体(22)とは、フレキシブルな表面要素(16)によって覆われており、前記操作要素(12)を前記第2の位置(36)に位置決めするときに、前記フレキシブルな表面要素(16)は、前記操作要素(12)によって、該操作要素(12)の前記包囲体(22)により形成された前記表面(24)を越えて進出することができることを特徴とする、請求項1または2記載のペダル機構。
【請求項4】
前記位置決め装置(32)は、対応するモード(34)が有効にされると、前記操作要素(12)を前記第2の位置(36)に持ってくるように適合させられていることを特徴とする、請求項1または2記載のペダル機構。
【請求項5】
前記対応するモード(34)を有効にするべく、前記操作要素(12)への接触および/または前記操作要素(12)の方向への動きを検出する検出装置(28)が設けられていることを特徴とする、請求項4記載のペダル機構。
【請求項6】
前記位置決め装置(32)は空気圧式の装置(40)によって形成されていることを特徴とする、請求項1または2記載のペダル機構。
【請求項7】
前記位置決め装置(32)は電気機械式の装置によって形成されていることを特徴とする、請求項1または2記載のペダル機構。
【請求項8】
前記位置決め装置(32)は、熱、磁気および/または光誘起により制御される装置によって形成されていることを特徴とする、請求項1または2記載のペダル機構。
【請求項9】
前記位置決め装置(32)は、磁気流体力学により制御される装置によって形成されていることを特徴とする、請求項1または2記載のペダル機構。
【請求項10】
前記操作要素(12)により操作すべき前記機能は制動機能であることを特徴とする、請求項1または2記載のペダル機構。
【請求項11】
前記操作要素(12)により操作すべき前記機能は加速機能であることを特徴とする、請求項1または2記載のペダル機構。
【請求項12】
自動車への、請求項1または2記載のペダル機構(10)の使用。
【国際調査報告】