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2024-543588機械式リファイナのための円錐形入口遷移ゾーン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】機械式リファイナのための円錐形入口遷移ゾーン
(51)【国際特許分類】
   D21D 1/30 20060101AFI20241114BHJP
   B01F 27/117 20220101ALI20241114BHJP
   B01F 27/271 20220101ALI20241114BHJP
   B01F 27/94 20220101ALI20241114BHJP
   B01F 27/115 20220101ALI20241114BHJP
   B01F 27/93 20220101ALI20241114BHJP
【FI】
D21D1/30
B01F27/117
B01F27/271
B01F27/94
B01F27/115
B01F27/93
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532893
(86)(22)【出願日】2022-11-28
(85)【翻訳文提出日】2024-07-31
(86)【国際出願番号】 US2022051060
(87)【国際公開番号】W WO2023101906
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】17/541,527
(32)【優先日】2021-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502278600
【氏名又は名称】アンドリッツ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【弁理士】
【氏名又は名称】穐場 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100121463
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】コーラー,グレゴリー アール.
(72)【発明者】
【氏名】ツェルベ,ポール
(72)【発明者】
【氏名】オール,ティモシー
(72)【発明者】
【氏名】ガンター,ケビン
(72)【発明者】
【氏名】ルッチ,ジュリー
【テーマコード(参考)】
4G078
4L055
【Fターム(参考)】
4G078BA05
4G078BA09
4G078CA08
4G078DA16
4G078DA23
4G078DA28
4G078EA10
4L055BB03
4L055CB16
4L055EA15
4L055FA23
(57)【要約】
機械式リファイナ用の円錐形入口リファイナ要素は、機械式リファイナへの原料入口と機械式リファイナの一次リファイニングプレートとの間に配置された円錐形ステータ要素と、機械的リファイナへの原料入口と一次リファイニングプレートとの間に配置された円錐形ロータ要素と、を含み、円錐形ロータ要素が、円錐形ステータ要素と初期リファイニング間隙を形成するように構成されている。円錐形ステータ要素及び円錐形ロータ要素は、原料入口において初期リファイニング間隙を通り、一次リファイニングプレートの間に形成される一次リファイニング間隙への軸方向原料流路の方向において、0度より大きく90度未満の半径方向の変化を生じるように構成されており、一次リファイニングプレートの間に形成された一次リファイニング間隙が、軸方向原料流路に対して概ね垂直な平面内にある。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械式リファイナ用の円錐形入口リファイナ要素であって、
前記機械式リファイナへの原料入口と前記機械式リファイナの一次リファイニングプレートとの間に配置された円錐形のステータ要素と、
前記機械式リファイナへの前記原料入口と前記一次リファイニングプレートとの間に配置された円錐形ロータ要素であって、前記円錐形ステータ要素と初期リファイニング間隙を形成するように構成された前記円錐形ロータ要素と、を備え、
前記円錐形ステータ要素と前記円錐形ロータ要素が、原料入口にある前記初期リファイニング間隙を通じて、前記一次リファイニングプレートの間に形成された一次リファイニング間隙への軸方向原料流路の方向において、0度より大きく90度未満の半径方向の変化を生じるように構成され、
前記一次リファイニングプレート間に形成された前記一次リファイニング間隙が、前記軸方向原料流路に対して概ね垂直な平面内にある、前記円錐形入口リファイナ要素。
【請求項2】
前記円錐形ステータ要素および前記円錐形ロータ要素が、10度から20度の範囲で前記軸方向原料流路の前記方向において前記半径方向の変化を生じるように構成される、請求項1に記載の円錐形入口リファイナ要素。
【請求項3】
前記円錐形ステータ要素および前記円錐形ロータ要素が、前記軸方向原料流路の前記方向において約15度の半径方向の変化を生じるように構成されている、請求項1に記載の円錐形入口リファイナ要素。
【請求項4】
前記円錐形ロータ要素が、ロータセグメントのセットを備え、各ロータセグメントが、リファイニング領域を画定する一連のバーおよび溝を備える、請求項1に記載の円錐形入口リファイナ要素。
【請求項5】
各ロータセグメントの前記一連のバーおよび溝が、前記軸方向原料流路に対して45度から60度の範囲の角度で形成される、請求項4に記載の円錐形入口リファイナ要素。
【請求項6】
前記円錐形ロータ要素が、前記機械式リファイナの軸方向に対して半径方向に所定の角度で前記機械式リファイナのロータに前記ロータセグメントのセットを取り付けるように構成された円錐形ロータリングをさらに備える、請求項4に記載の円錐形入口リファイナ要素。
【請求項7】
前記所定の角度が約15度である、請求項6に記載の円錐形入口リファイナ要素。
【請求項8】
前記円錐形ステータ要素が、ステータセグメントのセットを備え、各ステータセグメントが、リファイニング領域を画定する一連のバーおよび溝を備える、請求項1に記載の円錐形入口リファイナ要素。
【請求項9】
各ステータセグメントの前記一連のバーおよび溝が、前記軸方向原料流路に対して45度から60度の範囲の角度で形成される、請求項8に記載の円錐形入口リファイナ要素。
【請求項10】
前記円錐形ステータ要素が、前記機械式リファイナの軸方向に対して半径方向に所定の角度で、前記機械式リファイナのステータに前記ステータセグメントのセットを取り付けるように構成された円錐形ステータリングをさらに備える、請求項8に記載の円錐形入口リファイナ要素。
【請求項11】
前記所定の角度が約15度である、請求項10に記載の円錐形入口リファイナ要素。
【請求項12】
機械式リファイナであって、
前記機械式リファイナへの原料入口と前記機械式リファイナの一次リファイニングプレートとの間に配置された円錐形のステータ要素と、
前記機械式リファイナへの前記原料入口と前記一次リファイニングプレートとの間に配置された円錐形ロータ要素であって、前記円錐形ステータ要素と初期リファイニング間隙を形成するように構成された前記円錐形ロータ要素と、
を含む、円錐形入口リファイナ要素を備え、
前記円錐形ステータ要素と前記円錐形ロータ要素が、原料入口にある前記初期リファイニング間隙を通じて、前記一次リファイニングプレートの間に形成される一次リファイニング間隙への軸方向原料流路の方向において、0度より大きく90度未満の半径方向の変化を生じるように構成され、
前記一次リファイニングプレート間に形成された前記一次リファイニング間隙が、前記軸方向原料流路に対して概ね垂直な平面内にある、前記機械式リファイナ。
【請求項13】
前記円錐形ステータ要素および前記円錐形ロータ要素が、10度から20度の範囲で前記軸方向原料流路の方向において半径方向の変化を生じるように構成される、請求項12に記載の機械式リファイナ。
【請求項14】
前記円錐形ステータ要素および前記円錐形ロータ要素が、前記軸方向原料流路の前記方向において約15度の半径方向の変化を生じるように構成される、請求項12に記載の機械式リファイナ。
【請求項15】
前記円錐形ロータ要素が、ロータセグメントのセットを備え、各ロータセグメントが、リファイニング領域を画定する一連のバーおよび溝を備え、各ロータセグメントの前記一連のバーおよび溝が、前記軸方向原料流路に対して45度から60度の範囲の角度で設定される、請求項12に記載の機械式リファイナ。
【請求項16】
前記円錐形ロータ要素が、前記機械式リファイナの軸方向に対して半径方向に所定の角度で、前記機械式リファイナのロータに前記ロータセグメントのセットを取り付けるように構成された円錐形ロータリングをさらに備える、請求項15に記載の機械式リファイナ要素。
【請求項17】
前記円錐形ステータ要素が、ステータセグメントのセットを備え、各ステータセグメントが、リファイニング領域を画定する一連のバーおよび溝を備え、各ステータセグメントの前記一連のバーおよび溝が、前記軸方向原料流路に対して45度から60度の範囲の角度で設定された、請求項12に記載の機械式リファイナ。
【請求項18】
前記円錐形ステータ要素が、前記機械式リファイナの軸方向に対して半径方向に約15度の角度で前記機械式リファイナのステータに前記ステータセグメントのセットを取り付けるように構成された円錐形ステータリングをさらに備える、請求項17に記載の機械式リファイナ。
【請求項19】
機械式リファイナに円錐形入口移行ゾーンを提供する方法であって、
前記機械式リファイナへの原料入口と前記機械式リファイナの一次リファイニングプレートとの間で前記機械式リファイナのステータ上に円錐形ステータ要素を設置することと、
前記機械式リファイナへの前記原料入口と前記一次リファイニングプレートとの間で前記機械式リファイナのロータ上に円錐形ロータ要素を設置することであって、前記円錐形ロータ要素が、前記円錐形ステータ要素と初期リファイニング間隙を形成するように構成されている、ことと、を含み、
前記円錐形ステータ要素および前記円錐形ロータ要素が、原料入口にある前記円錐形入口移行ゾーンの前記初期リファイニング間隙を通じて、前記一次リファイニングプレート間に形成された一次リファイニング間隙への軸方向原料流路の方向において、0度より大きく90度未満の半径方向の変化を生じるように構成されており、
前記一次リファイニングプレート間に形成された前記一次リファイニング間隙が、前記軸方向原料流路に対して概ね垂直な平面内にある、前記方法。
【請求項20】
前記円錐形ロータ要素が、前記機械式リファイナの軸方向に対して半径方向に所定の角度で前記ロータに取り付けられたロータセグメントのセットを含み、
前記円錐形ステータ要素が、前記機械式リファイナの軸方向に対して半径方向に所定の角度で前記ステータに取り付けられたステータセグメントのセットを備え、
前記所定の角度が、前記機械式リファイナの軸方向に対して半径方向に10度から20度の範囲の角度である、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本明細書に別段の指示がない限り、本項に記載の資料は、本出願の特許請求の範囲に対する先行技術ではなく、本項に含めることよって先行技術であると認められるものではない。
【0002】
繊維材料を処理するための機械式リファイナは、通常、実質的に互いに向かい合った2つのリファイナ要素を含む。リファイナ要素の1つであるロータは、固定リファイナ要素であるステータに対して移動するように配置されている。ロータとステータの間には、リファイニング間隙が作られ、そこにはリファイニングされる繊維材料が供給される。リファイナ要素には、実際のリファイニングを実行するリファイニング面が含まれる。リファイニング面は、1つの一体構造であってもよく、互いに隣接して配置されてリファイニング面を形成する複数のリファイニング面セグメントから構成されてもよい。
【0003】
図1Aは、原料145を機械式リファイナ100に搬送するためのリボンフィーダ型機構150を有する機械式リファイナ100を示す図である。機械式リファイナ100は、ロータプレート110とステータプレート120を含み得る。回転軸105を中心とするロータプレート110の回転は、ロータシャフト135を介してモータ(図示せず)によって行われ得る。ロータプレート110のリファイニング面とステータプレート120のリファイニング面との間にリファイニング間隙140が形成され得る。
【0004】
場合によっては、繊維材料(原料145とも呼ばれる)は、リボンフィーダ型機構150によって機械リファイナ100に導入される。原料145は、ロータプレート110とステータプレート120の領域に実質的に軸方向(例えば、水平方向)で供給される。次に、軸方向の原料入口流は、半径方向(例えば、実質的に垂直な平面)に再方向付けされ、ロータプレート110とステータプレート120の間のリファイニング間隙140に入る必要がある。
【0005】
図1Bは、ブローライン型原料供給機構を有する別の機械式リファイナ160を示す図である。図1Bでは、原料145は、原料ポンプ(図示せず)による圧力下でロータプレート110及びステータプレート120の領域へ実質的に軸方向(例えば、水平方向)で圧送され、入口原料流も、ロータプレート110とステータプレート120の間のリファイニング間隙140に入るために、半径方向(例えば、実質的に垂直な平面)に再方向付けされる必要がある。
【0006】
入口原料流が機械式リファイナに入ると、原料145は、回転するロータプレート110の中央部分でフリンガープレート115に直面する。回転フリンガープレート115は、少数のベーン(例えば、4~6枚のベーン)を使用して、水平方向に流れる原料145が遠心力によって、いくつかの個別の開口部を通って水平方向の原料入口流に実質的に垂直な平面へ再方向付けされるようにし得る。少数のフリンガープレート115のベーン及び個別の開口部は、一次リファイニング間隙に原料の不均一な分配を生じ、機械式リファイナのモータに不均一な負荷をかけることになる。
【発明の概要】
【0007】
機械式リファイナ用の円錐形入口遷移ゾーンを提供するための装置及び方法が提供される。
【0008】
様々な態様によれば、機械式リファイナ用の円錐形入口リファイナ要素が提供される。いくつかの態様では、円錐形入口リファイナ要素は、機械式リファイナへの原料入口と機械式リファイナの一次リファイニングプレートとの間に配置された円錐形ステータ要素と、機械式リファイナへの原料入口と一次リファイニングプレートとの間に配置された円錐形ロータ要素と、を含んでもよく、円錐形ロータ要素は、円錐形ステータ要素と初期リファイニング間隙を形成するように構成されている。円錐形ステータ要素と円錐形ロータ要素が、原料入口にある初期リファイニング間隙を通り、一次リファイニングプレートの間に形成される一次リファイニング間隙への軸方向原料流路の方向において、0度より大きく90度未満の半径方向の変化を生じるように構成されている。一次リファイニングプレート間に形成された一次リファイニング間隙が、軸方向原料流路に対して概ね垂直な平面内にある。
【0009】
様々な態様によれば、機械式リファイナが提供されている。いくつかの態様では、機械式リファイナは、円錐形入口リファイナ要素を含んでもよく、これは、機械式リファイナへの原料入口と機械式リファイナの一次リファイニングプレートとの間に配置された円錐形ステータ要素と、機械式リファイナへの原料入口と一次リファイニングプレートとの間に配置された円錐形ロータ要素であって、円錐形ステータ要素と初期リファイニング間隙を形成するように構成されている円錐形ロータ要素と、を含む。円錐形ステータ要素と円錐形ロータ要素が、原料入口にある初期リファイニング間隙を通り、一次リファイニングプレートの間に形成される一次リファイニング間隙への軸方向原料流路の方向において、0度より大きく90度未満の半径方向の変化を生じるように構成されている。一次リファイニングプレート間に形成された一次リファイニング間隙が、軸方向原料流路に対して概ね垂直な平面内にある。
【0010】
様々な態様によれば、機械式リファイナ用の円錐形入口遷移ゾーンを提供する方法が提供される。いくつかの態様では、方法は、機械式リファイナへの原料入口と機械式リファイナの一次リファイニングプレートとの間の機械式リファイナのステータに円錐形ステータ要素を設置することと、機械式リファイナへの原料入口と一次リファイニングプレートとの間の機械式リファイナのロータに円錐形ロータ要素を設置することと、を含み得る。円錐形ロータ要素は、円錐形ステータ要素と初期リファイニング間隙を形成するように構成されている。円錐形ステータ要素及び円錐形ロータ要素は、原料入口にあるプリリファイニングゾーンの初期リファイニング間隙を通り、一次リファイニングプレートの間に形成される一次リファイニング間隙への軸方向原料流路の方向において、0度より大きく90度未満の半径方向の変化を生じるように構成されている。一次リファイニングプレート間に形成された一次リファイニング間隙が、軸方向原料流路に対して概ね垂直な平面内にある。
【0011】
様々な実施形態の態様及び特徴は、添付図面を参照して実施例を説明することによって、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】リボンフィーダ型原料供給機構を有する機械式リファイナを示す図である。
図1B】ブローライン型原料供給機構を有する別の機械式リファイナ160を示す図である。
図2】本開示のいくつかの態様による、円錐形プレリファイニングゾーンのための円錐形入口リファイニング要素の一例の側面図である。
図3】本開示のいくつかの態様による円錐形入口リファイニング要素を含む機械式リファイナの一例を示す図である。
図4】本開示のいくつかの態様による円錐形プレリファイニングゾーンを有する機械式リファイナの一部分の一例を示す図である。
図5】本開示のいくつかの態様による、プレリファイニングゾーンにある円錐形入口リファイニング要素の構成の一例を示す図である。
図6A】本開示のいくつかの態様による、円錐形プレリファイニングゾーンのための円錐形ロータ要素の一例を示す図である。
図6B】本開示のいくつかの態様による、円錐形プレリファイニングゾーンのための円錐形ロータ要素の一例の斜視図である。
図7】本開示のいくつかの態様による、円錐形プレリファイニングゾーンのための円錐形ステータ要素の一例の斜視図である。
図8】本開示のいくつかの態様による、機械式リファイナのための円錐形入口遷移ゾーンを提供する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
特定の実施形態が説明されているが、これらの実施形態は例としてのみ提示されたものであり、保護の範囲を制限する意図はない。本明細書で説明される装置、方法、及びシステムは、様々な他の形態で具現化されてよい。さらに、本明細書で説明される例示的な方法及びシステムの形態における様々な省略、置き換え、及び変更は、保護の範囲から逸脱することなく行われてよい。
【0014】
類似の参照番号は、別段の記載の無い限り、いくつかの図を通して対応する部分を示す。図面は、本開示による様々な特徴及び構成要素の実施形態を表すが、図面は、必ずしも縮尺通りではなく、特定の特徴は、本開示の実施形態をより良く例示するために誇張される場合があり、そのような例示は、本開示の範囲を制限すると解釈されるべきではない。
【0015】
繊維材料をリファイニングするための機械式リファイナには、回転ロータプレートと固定ステータプレートという2つの主要なリファイナ要素が含まれ得る。ロータプレートとステータプレートの各々はリファイニング面を含み、それらの間には間隙が形成され、その中には原料とも呼ばれる繊維材料が供給され、実際のリファイニングが実行される。一次リファイニング要素(例えば、ロータプレート及びステータプレート)のリファイニング面の間に形成されるリファイニング間隙は、一次リファイニング間隙と称され得る。各一次リファイナ要素のリファイニング面は、1つの一体構造であってもよく、または、リファイニング面を形成する互いに隣接して配置された複数のリファイニング面セグメントから構成されてもよい。
【0016】
本開示の態様によれば、本明細書ではプレリファイニングゾーンまたは一次リファイニングゾーンとも呼ばれる円錐形入口リファイニングゾーンが、機械式リファイナに設けられ得る。一次リファイニングゾーンは、原料が一次リファイニング間隙に入る前に原料のプレリファイニングを提供できる。一次リファイニングゾーンを形成する円錐形要素によるプレリファイニングは、原料を一次リファイニング間隙により均等に分配して機械式リファイナのモータにかかる負荷を均等化できる。一次リファイニングゾーンを形成する円錐形要素はまた、原料を円錐形経路上の一次リファイニング間隙に搬送することにより、原料をより適切に分配するための連続した(例えば、360度)開口部を提供することもできる。
【0017】
図2は、本開示のいくつかの態様による、円錐形プレリファイニングゾーン210のための円錐形入口リファイニング要素200の一例の側面図である。円錐形プレリファイニングゾーン210は、円錐形ロータ要素220と円錐形ステータ要素230によって形成され得、本明細書では円錐形入口リファイニング要素とも称され得る。円錐形入口リファイニング要素200は、機械式リファイナへの原料入口と機械式リファイナの一次リファイニングプレートとの間で機械式リファイナ内に配置され得る。円錐形入口リファイニング要素200によって形成される円錐形プレリファイニングゾーン210は、一次リファイニングプレートによって形成される一次リファイニングゾーンへの原料の流入前に、原料のプレリファイニングを提供し得る。
【0018】
図2を参照すると、円錐形入口リファイニング要素200は、回転可能な円錐形ロータ要素220、及び固定された円錐形ステータ要素230を含み得る。回転可能な円錐形ロータ要素220は、機械式リファイナのロータ(図示せず)に結合され得る。固定された円錐ステータ要素230は、機械式リファイナのステータ(図示せず)に結合され得る。
【0019】
円錐形ロータ要素220は、円錐形ロータリング222、及びロータセグメント225のセットを含み得る。円錐形ロータリング222は、機械式リファイナへの軸方向原料流路145に対して所定の半径角度でロータセグメント225のセットが取り付けられるように構成され得る。各ロータセグメント225は、原料のプレリファイニング動作を提供するように構成されたリファイニング領域を形成する一連のバー及び溝を含み得る。
【0020】
円錐形ステータ要素230は、円錐形ステータリング232、及びステータセグメント235のセットを含み得る。円錐形ステータリング232は、機械式リファイナへの軸方向原料流路145に対して所定の半径角度でステータセグメント235のセットが取り付けるように構成され得る。円錐形ステータリング232の所定の半径角度は、円錐形ロータリング222の所定の半径角度と実質的に同じであってもよく、または円錐形ロータリング222の所定の半径角度と異なっていてもよい。各ステータセグメント235は、原料のプレリファイニング動作を提供するように構成されたリファイニング領域を形成する一連のバー及び溝を含み得る。
【0021】
円錐形プレリファイニングゾーン210内の円錐形ステータ要素230と円錐形ロータ要素220との間のリファイニング間隙は、主リファイニングゾーンの要件に基づいて決定され得る。例えば、主リファイニングゾーンでより微細なリファイニング原料を生産する必要がある場合、円錐形プレリファイニングゾーン210に対してより狭いリファイニング間隙が設定され得る。逆に、主リファイニングゾーンでより粗いリファイニング原料のみを生産する必要がある場合、円錐形プレリファイニングゾーン210に対してより広いリファイニング間隙が設定され得る。
【0022】
円錐形プレリファイニングゾーン210のリファイニング間隙は、一次ステータリファイニングプレートに対する円錐形ステータ要素230の位置を調整することによって設定され得る。例えば、シムを使用して円錐形ステータ要素230の位置を調整してもよい。本開示の範囲から逸脱することなく、円錐形ステータ要素230の位置を調整する他の方法が使用されてもよい。あるいは、円錐形ステータ要素230に対する円錐形ロータ要素220の位置が調整され得る。例えば、シムを使用して円錐形ロータ要素220の位置を調整してもよい。本開示の範囲から逸脱することなく、円錐形ロータ要素220の位置を調整する他の方法が使用されてもよい。
【0023】
図3は、本開示のいくつかの態様による円錐形入口リファイニング要素を含む機械式リファイナ300の一例を示す図である。図3を参照すると、機械式リファイナ300は、ロータプレートリファイニング面315を有するロータプレート310、及びステータプレートリファイニング面325を有するステータプレート320を含み得る。ロータプレートリファイニング面315とステータプレートリファイニング面325との間に、一次リファイニング間隙340が形成され得る。
【0024】
円錐形ロータリング350は、例えば締結具または他の方法によってロータ360に結合されてもよい。ロータセグメント355のセットは、例えば締結具によって円錐形ロータリング350に結合され得る。ロータセグメント355のセットは、円錐形ロータリング350上に円錐形ロータ要素を形成する所定の角度で取り付けられ得る。所定の角度は、円錐形ロータリング350の構成によって提供され得る。所定の角度は、軸方向の原料流路145の方向に対して0度より大きく90度未満の半径方向の角度であってもよい。いくつかの実施態様では、所定の角度は、軸方向の原料流路145の方向に対して10度から20度の範囲の半径角度であってもよい。
【0025】
いくつかの実施態様では、個々のロータセグメントのセットではなく、単一の円錐形ロータリファイニング面を円錐形ロータリングに取り付けてもよく、原料に対するプレリファイニング操作を実行する。いくつかの実施態様では、円錐形ロータリング及び円錐形ロータリファイニング面は、単一の円錐形片として形成されてもよい。
【0026】
円錐形ステータリング370は、例えば締結具または他の方法によってステータ380に結合されてもよい。ステータセグメント375のセットは、例えば締結具によって円錐形ステータリング370に結合され得る。ステータセグメント375のセットは、円錐形ステータリング370上に円錐形ステータ要素を形成する所定の角度で取り付けられ得る。所定の角度は、円錐形ステータリング370の構成によって提供され得る。所定の角度は、軸方向の原料流路145の方向に対して0度より大きく90度未満の半径方向の角度であってもよい。いくつかの実施態様では、所定の角度は、軸方向の原料流路145の方向に対して10度から20度の範囲の半径角度であってもよい。
【0027】
いくつかの実施態様では、個々のステータセグメントのセットではなく、単一の円錐形ステータリファイニング面を円錐形ステータリングに取り付けてもよく、原料に対するプレリファイニング操作を実行する。いくつかの実施態様では、円錐形ステータリング及び円錐形ステータリファイニング面は、単一の円錐形片として形成されてもよい。
【0028】
ロータセグメント355のセットとステータセグメント375のセットは、一次リファイニングゾーン390の円錐形リファイニング面を形成し得る。一次リファイニングゾーン390は、原料が一次リファイニング間隙340に入る前に原料のプレリファイニングを提供できる。一次リファイニングゾーンを形成する円錐形に取り付けられたロータセグメント355のセットと円錐形に取り付けられたステータセグメント375のセットによるプレリファイニングにより、一次リファイニング間隙に原料145を均等に分配することができ、その結果、機械式リファイナのモータの負荷がより均等になる。円錐形要素によって連続した(例えば、360度)開口部が形成されてもよく、原料をプリリファイニングゾーンの円錐形リファイニング面から円錐形経路上の一次リファイニング間隙へ搬送することにより、原料145のより良い分散が提供される。
【0029】
図4は、本開示のいくつかの態様による円錐形プレリファイニングゾーンを有する機械式リファイナ400の一部分の一例を示す図である。図4を参照すると、供給機構405、例えばリボン型供給機構またはその他の供給機構は、原料145を軸方向の流路(例えば、実質的に水平な流路)で機械式リファイナ400に搬送し得る。原料145は、ロータセグメント425とステータセグメント435との間にある、本明細書では初期リファイニング間隙410とも呼ばれる、プリリファイニング間隙に搬送され得る。ロータセグメント425及びステータセグメント435は、円錐形プリリファイニングゾーンの連続した(例えば、360度)開口部を介して一次ロータプレート470と一次ステータプレート480との間の一次リファイニングゾーン460へ原料145を分配する前に、原料145のプリリファイニングを提供するように構成されたリファイニング領域を形成する一連のバー及び溝を含み得る。
【0030】
図4に示すように、円錐形ロータリング420に取り付けられたロータセグメント425と円錐形ステータリング430に取り付けられたステータセグメント435によって提供される角度は、原料流路145が初期リファイニング間隙410でリファイニングされるときに、原料流路145を半径方向で再方向付けし得る。原料145が初期リファイニング間隙410を出ると、プレリファイニングされた原料145は、円錐形プレリファイニングゾーンから、一次ロータプレート470と一次ステータプレート480の間の一次リファイニングゾーン460への連続的(例えば、360度)供給中に分配される。一次リファイニングゾーン460は、機械式リファイナ400に入るときに軸方向(例えば、水平方向)原料流路145に対して実質的に垂直な平面内にある。円錐形プレリファイニングゾーンによって提供される半径角度は、軸方向原料流路145を半径方向に再方向付けして、一次リファイニングゾーン460への原料の流れを改善することができる。
【0031】
図5は、本開示のいくつかの態様による、プレリファイニングゾーンにある円錐形入口リファイニング要素の構成の一例を示す図である。図5を参照すると、ロータセグメント525のセットが、円錐形ロータリング520上に取り付けられ得る。円錐形ロータリング520は、ロータセグメント525のセットに対する所定の取り付け角度θを提供するように構成され得る。所定角度θは、機械式リファイナのロータシャフト305の軸方向で軸方向原料流路145の方向に対して0度より大きく90度未満の半径方向角度であってもよい。いくつかの実施態様では、所定の角度θは、軸方向の原料流路145の方向に対して10度から20度の範囲の半径方向角度であってもよい。いくつかの実施態様では、所定の角度θは、約15度の半径角度であってもよい。同様に、円錐形ステータリング530は、所定の半径方向角度θでステータセグメント535のセットを取り付けるように構成されてもよい。
【0032】
円錐形ロータリング520に取り付けられたロータセグメントと円錐形ステータリング530に取り付けられたステータセグメント535は、所定の半径方向角度θを有する初期リファイニング間隙540を形成し得る。初期リファイニング間隙540に入る水平方向原料流路145は、所定の半径方向角度θに等しい量だけ、一次リファイニングゾーン550に向けて半径方向に再方向付けされ得る。初期リファイニング間隙540から排出されるプレリファイニングされた原料は、円錐形プレリファイニングゾーンから一次リファイニングゾーン550に連続的に(例えば、実質的に360度で)供給されて分配され得る。
【0033】
図6Aは、本開示のいくつかの態様による、円錐形プレリファイニングゾーンのための円錐形ロータ要素600の一例を示す図である。図6Aに示すように、円錐形ロータリング610は、機械式リファイナのロータシャフト630に結合され得る。円錐形ロータリング610は、ロータセグメント615のセットを取り付けるための所定の半径方向角度θを提供するように構成されている。軸方向(例えば、水平方向)に流れる原料145は、所定の半径方向角度θに等しい量で一次リファイニング間隙に向けて半径方向に再方向付けされ得る。
【0034】
図6Bは、本開示のいくつかの態様による、円錐形プレリファイニングゾーンのための円錐形ロータ600要素の一例の斜視図である。図6Bに示すように、一連のバー及び溝620が、ロータセグメント615のセットの各ロータセグメント上に形成される。各ロータセグメント及び各ステータセグメントの一連のバー及び溝は、円錐形プレリファイニングゾーンから出るプレリファイニングされた原料が一次リファイニングゾーンにほぼ均一に分配されることを確実にするように選択された角度で形成され得る。バーと溝の角度を選択する際には、原料とバー及び溝との間の摩擦係数と、ロータセグメントの所定の取り付け角度θを考慮に入れてもよい。いくつかの実施態様では、各ロータセグメントの一連のバー及び溝は、軸方向原料流路145に対して45度から60度の範囲の角度で形成され得る。本開示の範囲から逸脱することなく、プレリファイニング及びプレリファイニングされた原料の分配を可能にするバー及び溝の他の角度を使用してもよい。
【0035】
図7は、本開示のいくつかの態様による、円錐形プレリファイニングゾーンのための円錐形ステータ要素700の一例の斜視図である。図7に示すように、一連のバー及び溝720が、ステータセグメント715のセットの各ステータセグメント上に形成される。各ステータセグメント及び各ステータセグメントの一連のバー及び溝は、円錐形プレリファイニングゾーンから出るプレリファイニングされた原料が一次リファイニングゾーンにほぼ均一に分配されることを確実にするように選択された角度で形成され得る。バーと溝の角度を選択する際には、原料とバー及び溝との間の摩擦係数と、ステータセグメントの所定の取り付け角度θを考慮に入れてもよい。いくつかの実施態様では、各ステータセグメントの一連のバー及び溝は、軸方向原料流路145に対して45度から60度の範囲の角度で形成され得る。本開示の範囲から逸脱することなく、プレリファイニング及びプレリファイニングされた原料の分配を可能にするバー及び溝の他の角度を使用してもよい。
【0036】
図8は、本開示のいくつかの態様による、機械式リファイナのための円錐形入口遷移ゾーンを提供する方法を示すフローチャートである。円錐形入口遷移ゾーンは、新しい機械式リファイナの初期構築の一部として、または既存の機械式リファイナの後付けとして提供されてもよい。図8を参照すると、ブロック810において、フリンガープレートが、任意選択でロータから取り外されてもよい。機械式リファイナの初期構築では、フリンガープレートはまだ設置されていない場合があり、したがって、取り外す必要はない。既存のフリンガープレートを使用した後付け用途の場合、フリンガープレートは取り外してもよい。
【0037】
ブロック820では、円錐形ロータリングがロータ上に設置され得る。円錐形ロータリングは、例えば、ボルトなどの機械式締結具によって、または他の方法によって、機械式リファイナのロータシャフトに結合されてもよい。円錐形ロータリングは、ロータセグメントのセットを取り付けるための所定の半径方向角度θを提供するように構成されている。
【0038】
所定角度θは、機械式リファイナのロータシャフトの軸方向で軸方向原料流路の方向に対して0度より大きく90度未満の半径方向角度であってもよい。いくつかの実施態様では、所定の角度θは、軸方向の原料流路の方向に対して10度から20度の範囲の半径方向角度であってもよい。いくつかの実施態様では、所定の角度θは、約15度の半径角度であってもよい。軸方向(例えば、水平方向)に流れる原料は、所定の半径方向角度θに等しい量で一次リファイニング間隙に向けて半径方向に再方向付けされてもよい。
【0039】
ブロック830では、ロータセグメントのセットが円錐形ロータリング上に設置され得る。ロータセグメントのセットは、例えば、機械式締結具によって、または別の方法によって円錐形ロータリングに結合され得る。ロータセグメントのセットは、円錐形ロータリング上に円錐形ロータ要素を形成する所定の角度で取り付けられ得る。所定の角度は、円錐形ロータリングの構成によって提供され得る。いくつかの実施態様では、個々のロータセグメントのセットではなく、単一の円錐形ロータリファイニング面を円錐形ロータリングに取り付けてもよく、原料に対するプレリファイニング操作を実行する。いくつかの実施態様では、円錐形ロータリング及び円錐形ロータリファイニング面は、単一の円錐形片として形成されてもよい。
【0040】
一連のバー及び溝が、ロータセグメントセットの各ロータセグメント上に、または単一の円錐形ロータリファイニング面上に形成される。一連のバー及び溝は、円錐形プレリファイニングゾーンから出るプレリファイニングされた原料が、一次リファイニングゾーンにほぼ均一に分配されることを確実にするように選択された角度で形成され得る。いくつかの実施態様では、各ロータセグメントの一連のバー及び溝、または、単一の円錐形ロータリファイニング面のバー及び溝が、軸方向原料流路に対して45度から60度の範囲の角度で形成され得る。本開示の範囲から逸脱することなく、プレリファイニング及びプレリファイニングされた原料の分配を可能にするバー及び溝の他の角度を使用してもよい。
【0041】
ブロック840では、円錐形ステータリングが、ステータ上に設置され得る。円錐形ステータリングは、例えば、ボルトなどの機械式締結具によって、または別の方法によって、機械式リファイナのステータに結合されてもよい。円錐形ステータリングは、ステータセグメントのセットを取り付けるための所定の半径方向角度θを提供するように構成されている。
【0042】
所定角度θは、機械式リファイナのロータシャフトの軸方向で軸方向原料流路の方向に対して0度より大きく90度未満の半径方向角度であってもよい。いくつかの実施態様では、所定の角度は、軸方向の原料流路の方向に対して10度から20度の範囲の半径方向角度であってもよい。いくつかの実施態様では、所定の角度θは、約15度の半径角度であってもよい。軸方向(例えば、水平方向)に流れる原料は、所定の半径方向角度θに等しい量で一次リファイニング間隙に向けて半径方向に再方向付けされてもよい。
【0043】
ブロック850では、ステータセグメントのセットが円錐形ステータリング上に設置され得る。ステータセグメントのセットは、例えば、機械式締結具によって、または別の方法によって円錐形ステータリングに結合され得る。ステータセグメントのセットは、円錐形ステータリング上に円錐形ステータ要素を形成する所定の角度で取り付けられ得る。所定の角度は、円錐形ステータリングの構成によって提供され得る。いくつかの実施態様では、個々のステータセグメントのセットではなく、単一の円錐形ステータリファイニング面を円錐形ステータリングに取り付けてもよく、原料に対するプレリファイニング操作を実行する。いくつかの実施態様では、円錐形ステータリング及び円錐形ステータリファイニング面は、単一片として形成されてもよい。
【0044】
一連のバー及び溝が、ステータセグメントのセットの各ステータセグメント上に、または単一の円錐形ステータリファイニング面上に形成される。一連のバー及び溝は、円錐形プレリファイニングゾーンから出るプレリファイニングされた原料が、一次リファイニングゾーンにほぼ均一に分配されることを確実にするように選択された角度で形成され得る。いくつかの実施態様では、各ステータセグメントの一連のバー及び溝、または、単一の円錐形ステータリファイニング面のバー及び溝が、軸方向原料流路に対して45度から60度の範囲の角度で形成され得る。本開示の範囲から逸脱することなく、プレリファイニング及びプレリファイニングされた原料の分配を可能にするバー及び溝の他の角度を使用してもよい。
【0045】
図8に示す具体的な操作は、本開示の実施形態による機械式リファイナのための円錐形入口遷移ゾーンを提供するための特定の方法を提供する。代替的な実施形態に従って、操作の他のシーケンスが実行されてもよい。例えば、本開示の代替的な実施形態は、上で概説した操作が異なる順序で行われてもよい。さらに、図8に示す個々の操作は、個々の操作に適切なように様々なシーケンスで実行され得る複数のサブ操作を含み得る。さらに、特定の用途に応じて、追加の操作が追加または除去されてよい。
【0046】
本開示の態様によれば、機械式リファイナ用の円錐形入口リファイニングゾーン(例えば、プレリファイニングゾーンまたは一次リファイニングゾーン)が提供される。円錐形入口リファイニングゾーンは、原料が一次リファイニング間隙に入る前に原料のプレリファイニングを提供できる。一次リファイニングゾーンによる原料のプレリファイニングは、原料を連続的(例えば、360度)円錐形経路で一次リファイニング間隙へ均等に分配することができ、機械式リファイナのモータにかかる負荷を均等化できる。円錐形入口リファイニングゾーン用の円錐形リファイニング要素は、機械式リファイナの新規構築時に設置されてもよく、または、既存の機械式リファイナに後付けされてもよい。さらに、円錐形入口リファイニングゾーンを設けることで、より広い一次リファイニング間隙の使用が可能になり、それにより、一次リファイニングプレートの寿命が延びる。
【0047】
本明細書で説明された実施例及び実施形態は、例示のみを目的としている。それらを考慮して様々な修正または変更が、当業者には明らかであろう。これらは、本出願の趣旨及び権限、ならびに添付の特許請求の範囲内に含まれるものとする。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
【国際調査報告】