(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】洋上風力タービン用の浮体式基礎
(51)【国際特許分類】
F03D 13/25 20160101AFI20241114BHJP
B63B 35/00 20200101ALI20241114BHJP
B63B 73/43 20200101ALI20241114BHJP
B63B 73/50 20200101ALI20241114BHJP
【FI】
F03D13/25
B63B35/00 T
B63B73/43
B63B73/50
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533101
(86)(22)【出願日】2021-12-01
(85)【翻訳文提出日】2024-07-11
(86)【国際出願番号】 EP2021083837
(87)【国際公開番号】W WO2023098994
(87)【国際公開日】2023-06-08
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524208076
【氏名又は名称】マリディア ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】MARIDEA B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ルストホフ, イェルン
(72)【発明者】
【氏名】シュイリング, クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】フロート ヴォートマン, ポール
【テーマコード(参考)】
3H178
【Fターム(参考)】
3H178AA03
3H178AA25
3H178AA26
3H178AA43
3H178BB77
3H178CC22
3H178CC23
3H178DD61X
3H178DD68X
(57)【要約】
タワーを有する洋上風力タービン用の浮体式基礎を開示する。浮体式基礎は、蛇行経路を画定し、水中セクションと、水上セクションと、それらの間の移行セクションとを有する細長い中空部材を備える。移行セクションは水面を通過し、浮体式基礎は、互いに離間して安定した基部を形成する少なくとも3つの移行セクションを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タワーを有する洋上風力タービン用の浮体式基礎であって、蛇行経路を画定し、水中セクションと、水上セクションと、それらの間にあって使用時には水面を通過する移行セクションとを有する細長い中空部材を備え、互いに離間して安定した基部を形成する少なくとも3つの移行セクションを備える、浮体式基礎。
【請求項2】
前記中空部材の近位端部が、前記風力タービンの前記タワーを固定的に受容するように構成された第1の移行セクションを備える、請求項1に記載の浮体式基礎。
【請求項3】
連続する移行セクション間の距離が等しく、任意選択的に、前記移行セクションが水平面内で正三角形のノードを形成する、請求項1または2に記載の浮体式基礎。
【請求項4】
前記蛇行経路が、直線部分と湾曲部分とを交互に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の浮体式基礎。
【請求項5】
前記移行セクションが略垂直である、請求項1~4のいずれか一項に記載の浮体式基礎。
【請求項6】
前記細長い中空部材が、内面を有し、前記内面に半径方向内側に延びる複数のリングフレームが取り付けられる、請求項1~5のいずれか一項に記載の浮体式基礎。
【請求項7】
前記中空部材が、少なくとも7.5mの直径を有する円形の外部断面を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の浮体式基礎。
【請求項8】
前記蛇行経路のいかなる部分も、曲率半径が前記管の直径未満にはならない、請求項1~7のいずれか一項に記載の浮体式基礎。
【請求項9】
前記中空部材の内部が、複数の分離されたバラストタンクを備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の浮体式基礎。
【請求項10】
前記中空部材が、ヒーブプレートが設けられた遠位端部をさらに備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の浮体式基礎。
【請求項11】
前記浮体式基礎の大部分が鋼製である、請求項1~10のいずれか一項に記載の浮体式基礎。
【請求項12】
前記浮体式基礎が、総重量が1000tを超える風力タービンを支持するように構成される、請求項1~11のいずれか一項に記載の浮体式基礎。
【請求項13】
前記中空部材が、分岐や枝分かれのない単一の屈曲管である、請求項1~12のいずれか一項に記載の浮体式基礎。
【請求項14】
タワーと、請求項1~13のいずれか一項に記載の浮体式基礎と、を有する浮体式風力タービン。
【請求項15】
前記タワーが、前記中空部材の近位端部に接続され、前記タワーの断面が、前記接続の場所で前記中空部材の断面と一致する、請求項14に記載の浮体式風力タービン。
【請求項16】
前記浮体式基礎が海底に固定される、請求項14または15に記載の浮体式風力タービン。
【請求項17】
洋上風力タービン用の浮体式基礎を建設する方法であって、
複数の管状要素を用意するステップと、
管状要素を相互接続して、少なくとも1つの非線形の水中セクションと、少なくとも1つの非線形の水上セクションとを形成するステップと、
前記水中セクションを浮遊位置に進水させるステップと、
前記水上セクションを浮遊する前記水中セクション上に組み立てて、細長い中空部材を形成するステップと、
を含む方法。
【請求項18】
前記管状要素がそれぞれ、1つまたは複数のリングフレームを備える、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記管状要素の各々が、長さと、前記長さよりも大きい直径とを有する、請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
前記水中セクションと前記水上セクションが、好ましくは水平にされた接合部で、溶接によって組み立てられる、請求項17~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
少なくとも2つの水中セクションを含み、前記2つの水中セクションが両方とも浮遊位置に進水され、前記水上セクションが、前記水中セクションを互いに接合するように組み立てられる、請求項17~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記管状要素が、陸上の第1の場所で相互接続され、前記水上セクションと前記水中セクションが、遠隔の第2の浮遊場所または岸壁で組み立てられる、請求項17~21のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、浮体式基礎、特に洋上風力タービンを支持するための浮体式基礎、ならびに、そのような基礎とタービンを建設および設置する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]浮体式風力タービンは、風がより強く、より安定している洋上に設置できるため、再生可能エネルギーの優れた供給源である。浮体式風力タービンは、より深い水域に設置することができるので、海岸に近い浅水域に制限された固定式風力タービンとは対照的に、利用可能な海域が大幅に広がり、風力発電に大きな将来性を示す。
【0003】
[0003]浮体式風力タービンは、一般に、タワー、ナセル、ブレードを備える風力タービンを、カテナリーまたは係留システムによって海底に固定された浮遊する基礎に取り付ける。既存の浮体式基礎は、スパーブイタイプと呼ばれるもので、基礎は、直立に浮遊した状態を保つために水と砂利のバラストを充填した、鋼製および/またはコンクリート製の円筒を備える。しかしながら、これらのタイプの浮体式基礎は、基礎と風力タービンを浮遊状態に保つために必要な基礎の喫水が風力タービンの大きさと重量に直接関係するため、全体的に大型風力タービンには適さない。結果として、大型タービンは極端な喫水をもたらし、建設、輸送および設置が複雑になる。
【0004】
[0004]他のシステムは、石油やガスタイプの浮体式プラットフォームと同様のプラットフォーム建設を採用する。米国特許第8471396号明細書は、水平主梁で互いに結合された少なくとも3本の柱部を含む浮体フレームを含む、そのような1つの浮体式風力タービンプラットフォームを開示している。風力タービンのタワーは、システムの建設を単純化し、構造強度を向上させるために、3本の柱部の中央またはタワーの支持柱部の上方に取り付けられる。
【0005】
[0005]欧州特許第2387528号明細書は、プレストレストコンクリート中央本体と、鋼製補剛材を介して中央本体に接続され、さらにそのようなプラットフォーム用の基礎に接続された鋼製周辺構造とを有する、ハイブリッドコンクリート鋼ソリューションにおける、伸張脚式の洋上水中プラットフォームを開示している。
【0006】
[0006]しかしながら、深海の浮体式基礎は、強風や大波といった過酷な環境にさらされる。このような環境では、浮体式基礎の構成要素に大きな力がかかる。接合支柱などの連結要素および/または接続要素は、力がこれらの領域に非常に集中するため、特に脆弱である。したがって、このような浮体式基礎には、定期的な点検とメンテナンスが必要となる。
【0007】
[0007]大型風力タービンに適した浮体式基礎で、深海環境の過酷な条件に強く、しかも比較的費用対効果が高く、建設、輸送および設置が簡単なものを提供することが望まれる。
【発明の概要】
【0008】
[0008]したがって、本発明の第1の態様によれば、請求項1に定義されるような浮体式基礎が提供される。浮体式基礎は、蛇行経路を画定し、水中セクションと、水上セクションと、それらの間にあって使用時には水面を通過する移行セクションとを有する細長い中空部材を備え、浮体式基礎は、互いに離間して安定した基部を形成する少なくとも3つの移行セクションを備える。細長い中空部材は、内面および外面を形成し、1つまたは複数の内部チャンバを画定する壁を有する大きな管またはパイプの形態であってもよい。
【0009】
[0009]本出願の文脈における「蛇行」は、「直線的に延びるのではなく、方向を変えること」を意味する単語の最も広義で理解されるべきである。したがって、蛇行とは、いくつか例を挙げると、曲がりくねった、ジグザグに曲がった、湾曲した、ねじれた、回転した、などと解釈され得る。
【0010】
[0010]さらなる説明のために、本出願を通して以下の方向を使用する。風力タービンのタワーに平行な方向は、鉛直方向である。鉛直方向に垂直な平面は、水平面である。浮体式基礎が浮遊しているとき、水平面は水面によって定められる。水上セクションは、使用中は水面から離れたままであり、水中セクションは、使用中は水面下に沈んだままである。移行セクションのみが、浮体式基礎が浮遊しているときに水面を通過し、水中セクションと水上セクションとをつなぐ。基礎が浮く正確な深さは、タービンの重量および基礎内のバラストの有無に依存し、特定の条件下では、水中セクションの一部が喫水線より上方に出てもよく、またその逆もあり得ることが理解されよう。
【0011】
[0011]本発明にかかる浮体式基礎は、互いに離間して安定した基部を形成する少なくとも3つの移行セクションを備える。浮体式基礎と風力タービンを備えるシステムが、波および/または風などの外力の影響を受けて平衡位置から変位したときに、平衡位置に戻ることができれば、基部は安定している。言い換えれば、強風、潮流、および波による傾きモーメントに対抗するために、システムは十分に流体力学的に安定していなければならない。一般に、このためには、浮力の中心が移行セクションの各々から遠くなるように、移行セクションが互いに十分に離間している必要がある。また、水上セクションは、風力タービンに作用する可能性のある最大の力またはモーメントによって浸漬しないように十分なサイズである必要がある。実施形態では、移行セクションは、中心間で測定して、少なくとも40m、または少なくとも60m、さらには100mを超えて互いに離間してもよい。
【0012】
[0012]一実施形態によれば、浮体式基礎の近位端部は、風力タービンのタワーを固定的に受容するように構成された第1の移行セクションを備える。タワーは、溶接、ボルト、フランジ、カプラ、スリーブ、および/または同様のものなどの1つまたは複数の接続方法によって、第1の移行セクションに接続することができる。一実施形態では、タワーの一部と第1の移行領域の一部とが重なってもよい。誤解を避けるために、この文脈におけるタワーは、喫水線の上方で始まり、浮体式基礎の第3の移行セクションが喫水線を通過すると考えられる。とはいえ、喫水線を通過し、水中で浮体式基礎に接続するタワーを除外する意図はない。そのような場合、タワーの基部は、第3の移行セクションを形成し得る。
【0013】
[0013]さらなる実施形態によれば、水平面内の連続する移行セクション間の距離は等しい。移行領域は等間隔に離間している。移行セクションは、水平面内で正三角形のノードを形成することが好ましい。この対称的な構成は、浮体式基礎の基部に最適化された安定性をもたらす。これは特に、所定の位置で方向的に繋がれた基礎に適している。他の構成や異なる数の移行セクションも可能であり、安定性のためには3つが最小であることが理解されよう。特に、風向きに合わせて回転するように繋がれた基部は、移行セクションの分布が異なることで恩恵を受ける可能性がある。
【0014】
[0014]別の実施形態によれば、蛇行経路は、直線部分と湾曲部分とを交互に含む。水中セクションおよび/または水上セクションは、略直線状で、垂直な移行セクションに通じるそれぞれの端部には湾曲したエルボを有してもよい。直線的な形状のセクションは、製造および組立てが最も容易であるため有利である。セクションの長さは、移行セクションに適切な間隔をもたらし、風力タービンが浮体式基礎に取り付けられたときに必要な安定性を確保できるように選択しなければならない。この長さは、風力タービンのパラメータだけでなく、材料、セクションの直径、ヒーブプレートの有無などといった浮体式基礎のパラメータにも依存する。
【0015】
[0015]加えて、水中セクションの1つまたは複数の直線部分を使用することは、浮体式基礎の喫水を制限する上で有利となり得る。好ましい実施形態では、積載された基礎の喫水は、20m未満、または10m未満であってもよい。その後、より深い作動位置までバラスト処理されてもよい。無負荷の状態では、タワーの設置前で、喫水は10m未満または8m未満で、10MWを超える風力タービンに十分な容量の基礎では、わずか6mとなり得る。そのような浅い喫水は、沿岸海域での移設および/または移動を容易にする。1つまたは複数の直線部分はまた、基礎が陸上にある場合や浅水域に接地されている場合に、安定した基部となり得る。
【0016】
[0016]一実施形態によれば、エルボセクションの曲率半径は、7.5mから30mの範囲内でもよい。あるいは、蛇行経路のいかなる部分も、曲率半径が管の直径未満、例えば7.5mの管では7.5m未満、にはならない。その結果、使用中にエルボに生じる応力が低減され、比較的薄い壁を使用することができる。また、浮体式基礎は疲労しにくく、検査の回数も少なくて済む。上述したように、浮体式基礎は、移行セクションと水中セクションおよび/または水上セクションとを相互接続するように配置されたエルボセクションまたはエルボを備えてもよい。中空部材の製造に関しては、エルボは、水中セクション、水上セクション、および/または移行セクションとの一体的な部分であってもよい。エルボセクションは、細長い中空部材の湾曲部分であり、エルボセクションの曲率は、細長い中空部材の蛇行を画定する。エルボセクションは大きな曲率半径を有することが好ましい。このようなエルボは、従来の潜水艇またはジャケットの接合部よりも低い応力をもたらすので望ましい。上述したように、エルボセクションは、管の直径よりも大きい曲率半径を有することが好ましい。
【0017】
[0017]細長い中空部材は、複数の短い管状要素から製造してもよい。管状要素は相互接続され、水中セクション、水上セクション、移行セクションおよびエルボなど、浮体式基礎の様々なセクションを形成するように構成される。管状要素は、溶接、ボルト、フランジ、カプラ、スリーブ、および/または同様のものなど1つまたは複数の接続方法を使用して相互接続することができる。溶接が最も好ましい選択肢である。管状要素は、中空の円筒または管断面の形状を有する。管状要素の壁は、波や風によって生じる力に耐えるだけでなく、管状要素を相互接続して浮体式基礎を形成する際に、風力タービンの重量を支持するのに十分な厚さでなければならない。管状要素を使用して浮体式基礎を形成することは、管状要素が浮体式基礎の様々なセクションに比べてサイズが小さく、その結果、連続して生産することが容易となるため有利である。より大きな応力にさらされる要素には、より厚い壁が設けられてもよく、中空部材の全体を一定の壁厚で製造することもできる。好ましい実施形態では、中空部材の壁は、10mmから60mmの厚さを有する。
【0018】
[0018]一実施形態では、中空部材の異なるセクションの壁厚は一定である。しかしながら、浮体式基礎の異なるセクションは、互いに異なる厚さを有してもよい。水上セクションの壁厚は、水中セクションの壁厚より小さくてもよい。例えば、水上セクションの壁厚は、水中セクションの壁厚の75%以下であってもよい。このようにして、浮体式基礎の全体的な重量および材料コストを最適化し得る。
【0019】
[0019]一実施形態によれば、管状要素の各々は内面を備え、少なくとも1つのリングフレームが内面に取り付けられてもよい。リングフレームは、溶接などによって内面に接続される。リングフレームは、内面に当接し、管状要素を座屈や崩壊に対して補強するように構成された平坦なフランジの形態であるのが好ましい。しかしながら、Tバー、アングルバーなどの他の形態も予測できる。これにより、管状要素の厚みを低減することができ、その結果、浮力特性が改善されたより軽量の浮体式基礎となる。驚くべきことに、このようなリングフレームを中空部材の長さの3mから10m毎に、好ましくは4m毎に使用することにより、必要とされる全体の壁厚を3倍減少することができ、それに応じて浮体式基礎の重量を減少できることが判明した。リングフレームのいくつかは、密閉隔壁として中空部材の内部を完全に閉塞し得る。リングフレームの厚さは、壁の厚さの25%から100%に相当してもよく、10mmから50mmの範囲であることが好ましい。リングフレームの半径方向への延長は、管状要素の直径の5%から30%、または5cmから100cmでもよく、20cmから50cmであることが好ましい。
【0020】
[0020]管状要素は、従来のモノパイル建設技術を使用して製造および組み立てることができ、専用の製造施設でオフサイトで製造してもよい。経路の湾曲部分の半径が大きく、かつ/または分割された性質のため、これらのセクションに使用される管状要素は、単軸湾曲板から形成することができる。その結果、製造工程で二重湾曲板が不要となり、管状要素の製造および組立てが大幅に簡素化される。管状要素はそれぞれ3mから10mの長さを有してもよく、湾曲要素の場合、この長さは外半径で画定される。また、リングフレームを使用することで、製造および組立て工程中に管状要素の形状を維持することを保証し得る。この意味では、そうでないと製造中に十分な精度を維持するためにより厚い板が必要となるので、より薄い材料を使用することも可能になる。
【0021】
[0021]管状要素は、例えば溶接などによって互いに接合されて、それぞれの水中セクションおよび水上セクションを形成し得る。浮体式基礎の異なるセクションは、港や岸壁に近い工場またはヤードなどの1つの場所で生産され、部分的に組み立てられた後、浮体式基礎を形成する最終的な組立てのために、港や岸壁などの別の場所、または沿岸や洋上の場所に移動される。
【0022】
[0022]様々なセクションは、最終的な組立てのために接続点の数と位置を最小限にするように設計されてもよい。例えば、様々なセクションは、接続が垂直に配置された移行セクションでのみ行われるように設計されてもよい。セクション間にフランジを設けてもよいが、セクションも、例えば現場でフィールド溶接を用いて溶接されることが最も好ましい。好ましい実施形態では、垂直にされた移行セクションに接合部を設けることによって、浮体式基礎の最終的な組立て時には水平面内の溶接のみが行われる。水平面内の溶接は、例えばクレーンやジャッキ機構を使った港や洋上の場所などで、重量物を持ち上げる状況下で、より容易に行うことができるため有利である。一実施形態では、浮体式基礎は、それぞれの移行ゾーンで水平溶接によって互いに接合された水中セクションおよび水上セクションから製造されてもよい。溶接部は、喫水線またはスプラッシュゾーンに配置されてもよい。あるいは、溶接部は、通常使用時に水中に留まる位置に配置されてもよいし、通常使用時に水上に留まる場所に配置されてもよい。
【0023】
[0023]風力タービンの設置は、沿岸で、または洋上でさえも行うことができる。コストおよび設置時間を大幅に削減できるため、沿岸での設置が好ましい。さらに、沿岸の浅水域に設置することにより、システムの検査や試運転が容易になる。これは、洋上、すなわちプロジェクト場所の深海に設置する必要がある固定式基礎やスパーとは異なる。あるいは、風力タービンを洋上に設置し、浮体式基礎の近位端部に風力タービンを設置することで、(単一リフト)建設船が良好にアクセスできるようになる。
【0024】
[0024]中空部材は円形断面を有することが好ましい。しかしながら、中空部材の断面は、三角形、長方形、八角形、または任意の他の適切な形状、好ましくは丸みを帯びた角であってもよいことに留意されたい。
【0025】
[0025]中空部材の内部は、単一の内部チャンバを画定してもよく、これはまた、タワーの内部と開放連通してもよい。しかしながら、様々な理由から、この空間を、互いに密閉して閉じられた複数の別々の内部チャンバに分割することが望ましい場合もある。追加的または代替的に、いくつかのリングフレームは、内径を完全に横切って延び、別々の内部チャンバを画定するのに使用される隔壁を形成してもよい。
【0026】
[0026]一実施形態によれば、少なくとも1つの内部チャンバは、バラストタンクとして動作するための水量を受容するように構成され、安定した作動のための最適な喫水を達成するために試運転中に基礎を水でバラスト処理することができる。浮体式基礎は、基礎とタービンとの合計重量よりも多い海水でバラスト処理されてもよい。これにより、喫水が2倍より大きくなる。バラストは、使用時の浮体式基礎の安定性を維持するために、浮体式基礎の内部チャンバおよび/または異なるセクション間に分配されるべきであることが理解されよう。
【0027】
[0027]バラストシステムはパッシブなものであってもよく、この場合、バラストの水量と場所は、タービンの作動中も同一のままであることを意味する。基礎の様々なセクションへの水の流入は、海弁によって制御し得る。
【0028】
[0028]あるいは、内部チャンバは、タービンの推力によって起こる静的な傾斜を補正するために使用できるアクティブバラストシステムと組み合わせて設けられてもよく、ポンプ、バルブ、および制御装置を備えてもよい。このようにして、例えば風荷重に応じて浮体式基礎の浮力を調整することが可能である。これは、波高および最大負荷の条件が「静止」バラストの限界を超える可能性がある、より小さなシステムに特に関連する。
【0029】
[0029]アクティブシステムは、好ましい解決策である、閉鎖システム内の内部チャンバ間でのバラスト移動に基づいてもよいし、海への流入や流出による方法に基づいてもよい。
【0030】
[0030]一実施形態によれば、中空部材は、少なくとも4つの内部チャンバまたはバラストタンクを有してもよい。内部チャンバの数および構成は、バラストシステムのタイプに依存する必要はない。中空部材は、少なくとも7つの内部チャンバを備え、水中セクションは、少なくとも2つの内部チャンバを備えることが好ましい。異なるセクションに属する内部チャンバは、水密隔壁によって閉じられる。しかしながら、同じセクションに属する内部チャンバは、例えばバルブ、パイプ、および/または同様の流量制御方法によって相互接続されてもよい。
【0031】
[0031]一実施形態によれば、浮体式基礎は、ヒーブプレートを受容するように配置された遠位端部をさらに備える。ヒーブプレートは、鋼または他の適切な材料でできた巨大な円盤または本体の形態であってもよい。ヒーブプレートの重量は、浮体式基礎の重心を制御し、特に組立て中の全体的な喫水を制限しながら、安定性を向上させるように配置される。
【0032】
[0032]浮体式基礎は、大部分が鋼製であってもよい。しかしながら、鉄、コンクリート、ガラス繊維、樹脂、プラスチック、銅、アルミニウム、および/または同様のものなどの1つまたは複数の他の材料が存在してもよい。
【0033】
[0033]浮体式基礎は、好ましくは、容量が2MWから15MWを超える範囲で、タワー、ナセルおよびブレードを含んだ重量が1000tを超え、さらには9000tをも超える風力タービンを支持するように構成される。水平面内における水中セクションおよび水上セクションの長さは、60mから120mの範囲内でもよい。管状要素の直径は、9mから15mの範囲内でもよい。バラストタンクが空であるときの浮体式基礎の重量は、2500tから9000tの範囲内でもよい。
【0034】
[0034]一実施形態によれば、浮体式基礎は、カテナリーまたは教示もしくは半教示のシステムによって海底に固定される。係留システムの正確な形態は、海底の深さや性質を含む様々な要因に依存する。半教示係留システムは、200m未満の水深に好ましい場合がある。カテナリーシステムは、200mを超える水深に好ましい場合がある。
【0035】
[0035]本発明はさらに、単一の屈曲管の形をした細長い中空部材を備える浮体式基礎を企図する。屈曲管は、水線の上方で枝分かれや分岐がないか、または枝分かれや分岐が完全になくてもよく、風力タービンのタワーを受容するための近位端部および遠位端部のみを有し得る。一実施形態では、遠位端部は水中セクションである。また、浮体式基礎は、支柱、スパー、ブレース、接合部がなくてもよい。この文脈では、浮体式基礎の構造的完全性および耐荷重能力の一部を形成する追加的な他の外部構造がないことが理解される。これは、通路、はしご、デッキ、リフトポイントおよびアンカーポイントなどの補助構造の存在を排除することを意図したものではない。
【0036】
[0036]本発明はさらに、上述または後述のタワーおよび浮体式基礎を有する浮体式風力タービンに関する。タワーは、中空部材の近位端部に接続されてもよく、特に、タワーは、中空部材と一直線上に配置されてもよく、したがって、この場所で垂直にされることが好ましい。タワーの断面は、接続の場所で中空部材の断面と一致してもよく、そうすると、タワーは細長い中空部材の延長部と見なされ得る。
【0037】
[0037]タワーは、フランジ接続や溶接接続を含む、上述した任意の適切な方法によって浮体式基礎に接続されてもよい。フィールド接合技術を用いた溶接接続は、接合面において製造の精度をあまり必要としないため、好ましい場合がある。別の選択肢は、スリーブ接続である。
【0038】
[0038]本発明の別の態様によれば、風力タービン用の浮体式基礎を建設するための方法が提供される。この方法は、
複数の管状要素を用意するステップと、
管状要素を相互接続して、少なくとも1つの非線形の水中セクションと、少なくとも1つの非線形の水上セクションとを形成するステップと、
水中セクションを浮遊位置に進水させるステップと、
水上セクションを浮遊する水中セクション上に組み立てて、細長い中空部材を形成するステップと、
を含む方法。
【0039】
[0039]好ましい実施形態では、管状要素はリングフレームを備える。代替的または追加的に、各管状要素は長さと、長さよりも大きい直径とを有する。リングフレームは、溶接によって接続されてもよい。加えて、水中セクションと水上セクションも、溶接によって組み立てられてもよい。
【0040】
[0040]建設は、一度に単一のユニットで行ってもいいし、生産ラインの形態で複数のユニットを連続して生産することもできる。
【0041】
[0041]さらなる実施形態では、管状要素は陸上の第1の場所で相互接続され、水上セクションと水中セクションは、岸壁、埠頭、または洋上などの第2の場所で組み立てられる。この文脈では、岸壁とは、重量物吊上げクレーン、浮体式クレーン船、ジャッキシステム、および/または進水艀などの1つまたは複数の吊上げ手段を使いて、浮体式基礎の様々なセクションを水中に持ち上げることができる場所であると理解される。
【0042】
[0042]このように、生産環境で行われる管状要素の連結と、港、湾またはフィヨルドなどの守られた組立て場所で行われるセクションの組立てとは区別される。好適には、これらのセクションは、岸壁まで輸送することができ、そこで浅水域の場所や、さらには乗り上げた場所で浮遊して組み立てることができる。
【0043】
[0043]岸壁は、保管区域と組立て区域とを有するように配置されてもよい。保管区域は、浮体式基礎の複数の異なるセクションを積み重ねるために使用されてもよい。セクションは、自走式モジュール式輸送機(陸上)または艀(洋上)によって、保管区域から、保管区域に近接する組立て区域に移動させることができる。組立て区域は、浮体式基礎のセクションを水中に降ろし、および/または持ち上げるための吊上げ手段を備えてもよい。セクションは、浮遊しながら1つずつ組み立てられる。組立て中にセクションを浮遊状態に保つために、吊上げバッグをセクションの側面に取り付けてもよく、および/または、内部チャンバを水でバラスト処理してもよい。
【0044】
[0044]乾ドックでの組立てとは異なり、洋上での組立ては、組立て工程中にウインチ、艀、運搬船、船舶などによってセクションを容易に移動/回転させることができるため、組立て時に広い組立て区域を必要としない。組立て後、浮体式基礎は、船または艀などの曳航手段によって曳航され、次の組立てのために組立て区域を離れることができる。これにより、組立て時間が大幅に短縮され、連続生産時の柔軟性が確保され、比較的小さい組立て区域での浮体式基礎の大量組立てが可能になる。
【0045】
[0045]さらなる実施形態では、中空部材は近位端部を有し、方法は、風力タービンタワーを中空部材の近位端部に接続することを含む。このステップはまた、第2の場所で、または第2の場所に隣接して行われてもよい。風力タービンのタワーは、水面の上方に設置されることが好ましい。これが沿岸で行われる場合、完成した風力タービンを洋上の場所に曳航し、基礎はバラスト処理して固定してもよい。代替例では、浮体式基礎を洋上の場所に曳航し、タワーと風力タービンを洋上に設置することもできる。バラスト処理されていない浮体式基礎は喫水が浅いため、沿岸での航行が容易である。風力タービンの電気ケーブルは、タワーを通過し、第1の水上セクションの搭乗デッキの高さ付近で内部から出ることが好ましい。ケーブルは、J型の管を介して基礎から出てもよい。この構造により、送出ケーブルの設置が容易になり、恒久的に水没する船体貫通部を回避する。
【0046】
[0046]さらに、浮体式基礎は遠位端部を有し、方法は、遠位端部にヒーブプレートを接続することをさらに含む。ヒーブプレートは、浮遊時の基礎のヒーブ運動およびピッチ運動を切り離すことによって、基礎の運動挙動を改善させる。さらに、ヒーブプレートは、水中セクションの水中体積を補正することによって基礎の喫水を制限し、浅い喫水で基礎を組み立てて風力タービンを設置することを可能にする。
【0047】
[0047]開示された発明のさらなる利点は、以下で明らかになるであろう。
【0048】
[0048]本発明について、添付の図面を参照しながら以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図1】浮体式風力タービン設備を示す斜視図である。
【
図4】組立て前の
図1から
図3の浮体式基礎のセクションを示す図である。
【
図5】
図4の浮体式基礎を形成するための管状要素を示す図である。
【
図6】水上セクションの湾曲部分の周りの
図1の拡大領域を示す図である。
【
図7】本発明の1つの代替実施形態を示す図である。
【
図9】本発明のさらに別の代替実施形態を示す図である。
【
図10】本発明のもう1つ別の代替実施形態を示す図である。
【
図11】本発明のさらにもう1つ別の代替実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
[0056]本発明を、その例示的な実施形態が示された図面を参照しながら、以下により詳細に説明する。図面は、例示のみを目的としており、本発明の範囲内に含まれるすべての変更形態、等価物、および代替形態を網羅する本発明の概念を制限するものではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲に提示された定義によってのみ限定される。
【0051】
[0057]
図1は、本発明による浮体式風力タービン設備1の第1の実施形態を斜視図で示す。設備1は、タワー4、ナセル6、およびブレード8を有する風力タービン2を備える。風力タービンは、以下でさらに説明するように、蛇行経路を画定する中心線CLを有する細長い中空部材12を備える浮体式基礎10に装置される。設備1は係留索15によって所定の位置に保たれる。図示の風力タービン2は、15MWの定格容量および2400tの重量を有する。喫水線より上方のナセル6の高さは約150mであり、ブレードの長さは約110mである。浮体式基礎10に関する以下の説明は、この規模のタービンに基づく。とはいえ、当業者は、基礎10の寸法がタービンのサイズに応じて変化することを理解するであろう。
【0052】
[0058]
図2は、設置された状態の
図1の設備1を側面図で示し、表面Sを有する水面上に浮遊する。細長い中空部材12は、水中セクション14、16および水上セクション18、20を有する。移行セクション24A、24B、24Cは、水面Sのスプラッシュゾーンを通過する。細長い中空部材12は、タワー4の基部に接続された第1の近位端部26と、ヒーブプレート30が設けられた第2の遠位端部28とを有する。
図2は、細長い中空部材12の内部が、7つの内部チャンバ31A、31B、31C、31D、31E、31F、31Gに区画されることをさらに示す。内部チャンバ31B、31C、31D、31E、31Gは、海水でバラスト処理される。内部チャンバは、水密隔壁によって分離される。
【0053】
[0059]
図3は、
図2の設備1を平面図で示し、水平面における移行セクション24A、24B、24Cの位置を示す。見てわかるように、図示の実施形態では、これらの移行セクションは正三角形の角に配置される。第1の水中セクション14および第2の水上セクション20は、三角形の二辺を形成する。この場合、各辺の長さは、中空部材の中心線CLで計算して105mとなる。
【0054】
[0060]
図4は、組立て前の
図1から
図3の浮体式基礎10を斜視図で示す。細長い中空体12は、4つのセクションから形成される。第1の水上セクション18は、近位端部26から第1の移行セクション24Aまで延びる。第1の水中セクション14は、第1の移行セクション24Aから第2の移行セクション24Bまで延びる。第2の水上セクション20は、第2の移行セクション24Bから第3の移行セクション24Cまで延びる。第2の水中セクション16は、第3の移行セクション24Cから遠位端部28でヒーブプレート30まで延びる。
【0055】
[0061]見てわかるように、第1の水中セクション14および第2の水上セクション20は、直線部分34および2つの湾曲部分36A、36Bを有する。見てわかるように、また、セクション14、16,18,20の各々は、互いに当接して溶接された複数の管状要素40から形成される。
【0056】
[0062]
図5は、
図4の中空部材12における直線部分34の一部からの単一の管状要素40の斜視図を示す。要素40は、厚さtの壁42および内面44を有する直径Dの円形の管状セクションである。管状要素40は、中心線CLに沿って長さLを有する。図示の実施形態では、直径Dは15mであり、長さLは5mである。厚さtは35mmである。内面44には、半径方向内側に50cmの距離だけ延びるリングフレーム46が取り付けられる。リングフレーム46は、管状要素40に追加的な補剛を与え、厚さtを小さく保ち、材料と重量の低減を可能にする。
【0057】
[0063]図示の実施形態では、水中セクション14および水上セクション20の直線部分34は、水面Sに対して略平行であり、湾曲部分36A、36Bは、約15mの大きな平均半径を有する分割されたエルボを形成する。一方、移行セクション24A、24B、24Cは、水面Sに対して略垂直である。とはいえ、当業者であれば、浮体式基礎10は直線セクションなしで形成されてもよく、細長い中空部材12は連続的に湾曲してもよいことを理解するであろう。
【0058】
[0064]
図6は、第2の水上セクション20における分割された湾曲部分36Aの一部の拡大図を示す。図からわかるように、湾曲部分36Aは、斜めの端部を有する一連の直線管状要素で構成される。これにより、単軸湾曲板の使用が可能となり、二重湾曲板の使用よりも大幅に簡単になる。水上セクション20は、通路50、はしご52、および係留チェーン15が延びるアンカーポイント54を有する。通路50はまた、細長い部材の内部へ続くドアやマンホール56へのアクセスを可能にする。
【0059】
[0065]その単純な概念により、本発明にかかる浮体式基礎は、完全に拡張可能であり、様々なサイズの風力タービンに適している。浮体式基礎には、ユーザのニーズとプロジェクト場所の環境条件とに応じて、アクティブバラストシステムまたはパッシブバラストシステムを設けることができる。本発明にかかる浮体式基礎の異なる実施形態の例示的な特徴を表1に示す。
【0060】
【0061】
[0066]本発明にかかる浮体式基礎は、多くの要素が同一であるため、効率的に連続して生産することができる。さらに、セクションは、容易に保管でき、最終的な組立てのために移動することもできる。最終的な組立ては、沿岸でも洋上でも、わずか3つの溶接または他のタイプの接続で行うことができる。浮体式基礎の最小喫水はわずか6mであり得る。組立て部分の溶接はすべて水平面内であるため、クレーンや、艀を使ったフロートオーバーによって、溶接工程が簡略化される。
【0062】
[0067]さらなる代替的な実施形態が
図7から
図11に示されており、管状部材の断面は一定である必要はなく、3つより多くの移行セクションを設けてもよいことを示している。
図11によれば、管状部材は閉ループを形成し、遠位端部を有さない。この実施形態では、管状部材の単一の分岐が存在するが、これは喫水線の下方にあり、3つの移行セクションが依然として存在し、この実施形態では二等辺三角形を形成していることに留意されたい。
【0063】
[0068]本発明は、その本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態に具体化され得る。記載された実施形態は、すべての点で例示としてのみ考慮され、本発明の概念を限定するものではない。したがって、本発明の範囲は、上記の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。当業者には、本発明の代替的かつ等価な実施形態を想起し、実行することができることは明らかであろう。さらに、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の構成または材料を本発明の教示に適合させるために多くの変更が加えられてもよい。
【0064】
[0069]特許請求の範囲と均等の意味および範囲内にあるすべての変更は、その範囲内に包含される。
【国際調査報告】