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特表2024-543604ウェハ研磨システム及びウェハ搬送方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】ウェハ研磨システム及びウェハ搬送方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20241114BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20241114BHJP
   B24B 41/06 20120101ALI20241114BHJP
   B24B 37/10 20120101ALI20241114BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/304 622Z
B24B41/06 A
B24B37/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533814
(86)(22)【出願日】2022-12-30
(85)【翻訳文提出日】2024-06-04
(86)【国際出願番号】 CN2022143854
(87)【国際公開番号】W WO2023125916
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】202111669414.X
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202211653830.5
(32)【優先日】2022-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520128152
【氏名又は名称】杭州▲衆▼硅▲電▼子科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】徐 梟宇
(72)【発明者】
【氏名】▲ドン▼ 耀敏
【テーマコード(参考)】
3C034
3C158
5F057
5F131
【Fターム(参考)】
3C034AA13
3C034AA19
3C034BB83
3C034DD10
3C034DD20
3C158AC01
3C158CB03
3C158DA12
3C158EA11
3C158EB01
5F057AA33
5F057AA34
5F057FA02
5F057FA32
5F131AA02
5F131BA33
5F131BA43
5F131CA32
5F131CA39
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA36
5F131DA42
5F131DB12
5F131DB52
5F131DB62
5F131DB76
5F131EA05
(57)【要約】
本発明は、ウェハ研磨システムを開示し、当該ウェハ研磨システムは、少なくとも2つの作業位置を有するウェハ搬送チャネルと、研磨テーブル及びウェハを研磨テーブルの駆動に対して相対的に動かすことができる研磨アームを含む研磨モジュールと、を備える研磨ユニットを含み、ウェハ積卸しテーブルは作業位置の間で移動することができ、隣接する研磨ユニットの間には、ウェハ搬送チャネル上にある第1軌道に沿って両者の作業位置の間でウェハを搬送する伝達構造が設けられ、及び/又は、ウェハ積卸しテーブルは隣接する研磨ユニットの間に移動することができ、及び/又は、研磨ユニットと外部ターンテーブルとの間には、ウェハ搬送チャネル上にある第2軌道に沿って両者の作業位置の間でウェハを搬送する搬送構造が設けられる。本発明は、ウェハ搬送方法を更に開示する。本発明の軌道は何れもウェハ搬送チャネル上にあり、別の空間を占有せず、配置が合理的であり、プロセスが柔軟であり、加工効率が高く、搬送の安定性が高い。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの作業位置を有するウェハ搬送チャネルと、研磨テーブル及び研磨プロセスを実現するためにウェハを前記研磨テーブルの駆動に対して相対的に動かすことができる研磨アームを含む研磨モジュールと、を備える研磨ユニットを含むウェハ研磨システムにおいて、
ウェハ積卸しテーブルは前記作業位置の間で移動することができ、隣接する前記研磨ユニットの間には、ウェハ搬送チャネル上にある第1軌道に沿って両者の作業位置の間でウェハを搬送する伝達構造が設けられ、及び/又は、前記ウェハ積卸しテーブルは隣接する研磨ユニットの間で移動することができ、及び/又は、前記研磨ユニットと外部ターンテーブルとの間には、前記ウェハ搬送チャネル上にある第2軌道に沿って両者の前記作業位置の間で前記ウェハを搬送する搬送構造が設けられる、
ことを特徴とするウェハ研磨システム。
【請求項2】
前記ウェハ搬送チャネル上にある第3軌道に沿って全ての前記研磨ユニットの間にウェハを搬送するか、或いは、前記ウェハ搬送チャネル上にある第4軌道に沿って任意の前記研磨ユニットと前記外部ターンテーブルとの間に前記ウェハを搬送する頂部搬送機構を更に含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェハ研磨システム。
【請求項3】
前記頂部搬送機構は前記伝達構造及び/又は前記搬送構造の上方に位置する、
ことを特徴とする請求項2に記載のウェハ研磨システム。
【請求項4】
前記伝達構造は、前記ウェハをクランプするためのクランプユニットと、前記クランプユニット及び前記ウェハが前記ウェハ搬送チャネル内で前向き又は後向きに反転するように駆動するための反転ユニットと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェハ研磨システム。
【請求項5】
前記伝達構造は、前記ウェハをクランプするためのクランプユニットと、前記クランプユニット及び前記ウェハが前記ウェハ搬送チャネル内で平行移動するように駆動する平行移動ユニットと、前記伝達構造が研磨テーブルの下方又は上方に位置するために全体が上昇又は降下するように駆動する昇降ユニットと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェハ研磨システム。
【請求項6】
前記伝達構造は、ベースと、それに接続された、研磨テーブルの上方領域から下へ延伸するか、或いは、研磨テーブルの下方領域から上へ延伸する伸縮アームと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェハ研磨システム。
【請求項7】
前記伝達構造は、隣接する前記研磨ユニットの間に位置する補助作業位置と、前記補助作業位置の上方又は下方に設けられた補助移行ユニットと、を含み、隣接する前記研磨ユニットの前記ウェハ積卸しテーブルは何れも前記補助作業位置に移動することができ、前記補助移行ユニットは、前記補助作業位置上のウェハを吸着するために用いられるか、或いは、前記ウェハを前記補助作業位置上のウェハ積卸しテーブルに配置するために用いられ、前記補助移行ユニットは研磨テーブルの下方又は上方に位置する、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェハ研磨システム。
【請求項8】
隣接する前記研磨ユニット間で移動することができる前記ウェハ積卸しテーブルの少なくとも一部の移動経路が重複し、当該重複経路内に少なくとも1つの前記作業位置を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェハ研磨システム。
【請求項9】
隣接する前記研磨ユニットの間に隙間を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェハ研磨システム。
【請求項10】
同一の前記研磨ユニットの隣接する前記作業位置の間に前記伝達構造が設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェハ研磨システム。
【請求項11】
前記伝達構造は前記搬送構造と同じである、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェハ研磨システム。
【請求項12】
少なくとも2つの作業位置を有するウェハ搬送チャネルを備える研磨ユニットを含むウェハ研磨システムのウェハ搬送方法において、
ウェハ積卸しテーブルは前記作業位置の間で移動することができ、前記ウェハ搬送方法は、伝達構造が、ウェハ搬送チャネル上にある第1軌道に沿ってウェハを前記研磨ユニットの作業位置から別の隣接する前記研磨ユニットの作業位置に搬送する、ステップを含む、
ことを特徴とするウェハ研磨システムのウェハ搬送方法。
【請求項13】
搬送構造は、前記ウェハ搬送チャネル上にある第2軌道に沿って前記ウェハを研磨ユニットの作業位置から外部ターンテーブルに搬送するか、或いは、外部ターンテーブルから研磨ユニットの作業位置に搬送する、ステップを含む、
ことを特徴とする請求項12に記載のウェハ研磨システムのウェハ搬送方法。
【請求項14】
前記伝達構造及び前記ウェハ積卸しテーブルを利用し、目標作業位置に入るまで、前記第1軌道に沿って前記ウェハを研磨ユニットの作業位置の間で搬送し、前記研磨アームは作業位置上のウェハを取得して研磨テーブルに移動させて研磨プロセスを行うか、或いは、頂部搬送機構を利用し、第3軌道に沿って前記ウェハを前記研磨ユニットの作業位置の間で搬送し、前記目標作業位置に直接入り、前記研磨アームは作業位置上の前記ウェハを取得して研磨テーブルに移動させて研磨プロセスを行うか、或いは、伝達構造、ウェハ積卸しテーブル及び頂部搬送機構を利用し、目標作業位置に入るまで、何れも前記ウェハ搬送チャネル上にある前記第1軌道及び前記第3軌道に沿って前記ウェハを前記研磨ユニットの前記作業位置の間で搬送し、前記研磨アームは前記作業位置上の前記ウェハを取得して前記研磨テーブルに移動させて研磨プロセスを行うステップを含む、
ことを特徴とする請求項12に記載のウェハ研磨システムのウェハ搬送方法。
【請求項15】
搬送構造を利用し、前記ウェハ搬送チャネル上にある前記第2軌道に沿って前記ウェハを前記外部ターンテーブルから前記研磨ユニットの作業位置に搬送するか、或いは、頂部搬送機構を利用し、前記ウェハ搬送チャネル上にある前記第3軌道に沿って前記外部ターンテーブルから前記研磨ユニットの前記作業位置に搬送するステップを含む、
ことを特徴とする請求項14に記載のウェハ研磨システムのウェハ搬送方法。
【請求項16】
前記研磨ユニットの数は複数であり、前記研磨プロセスは複数の段階に分けられ、下流段階に位置する研磨ユニットはウェハ搬送チャネルの中央に近接して設置される、
ことを特徴とする請求項14に記載のウェハ研磨システムのウェハ搬送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体集積回路チップ製造の技術分野に属し、特にウェハ研磨システム及びウェハ搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化学機械研磨平坦化装置には、通常、半導体装置フロントエンドモジュール(EFEM)、洗浄ユニット、研磨ユニット及び搬送モジュールが含まれる。EFEMには、主に、ウェハを保管するカセット、ウェハ搬送ロボットアーム及び空気清浄システムなどが含まれ、洗浄ユニットには、主に、様々な数のメガソニック洗浄部品、ローラーブラシ洗浄部品、乾燥部品及び各部品間でウェハを搬送する装置などが含まれ、研磨ユニットには、主に、研磨テーブル、研磨ヘッド、研磨液供給システム及び研磨パッドドレッシングシステムなどが含まれる。搬送モジュールには、研磨待ちのウェハをEFEMから研磨ユニットへ搬送し、研磨済みのウェハを研磨ユニットから洗浄ユニットに搬送する一連のロボットアーム及び移動テーブルが含まれる。研磨ユニット及び洗浄ユニットの数、相対配置及びプロセスなどの要因が機械全体の作業効率に影響を与えることに加えて、搬送システムの搬送方法及び搬送経路も、機械全体の全体的な作業効率を決定する重要な部分である。
【0003】
現在開示されている化学機械平坦化装置は、研磨モジュールに2列の研磨ユニットアレイが含まれ、各列の研磨ユニットに複数セットの研磨ユニットが含まれ、2列の研磨ユニットアレイに対応する積卸しテーブルは、研磨ユニットアレイの列方向に垂直に配置され、頂部搬送装置の作業部は積卸しテーブルの垂直上方に配置され、他の積卸し領域と上記積卸しテーブルとの間、及び上記積卸しテーブルの間でのウェハの搬送を完了させる。必要に応じて、各セットの頂部搬送装置は、カスケードを形成して、各積卸しテーブルの間でのウェハの搬送を完了させ、研磨ユニットアレイ全体にわたるウェハの流れを実現することができる。
【0004】
しかし、頂部搬送装置の搬送負荷は比較的大きいと同時に、研磨モジュールの特別な構造により、別の搬送装置を追加することができず、ウェハは頂部搬送装置のみによって研磨ユニットから送り出されるため、プロセスの柔軟性が欠如している。且つ、頂部搬送装置の作業部は積卸しテーブルの垂直上方に位置するため、ウェハの出し入れ時に積卸しテーブルまで降下する必要があり、上昇及び降下の過程に大量の時間がかかり、特にダブルディスクプロセスやトリプルディスクプロセスを交互に行う場合、異なる行の研磨ユニットの間でのウェハの搬送に関し、頂部搬送装置は、ウェハの出し入れ及び搬送のタスクを担当し、プロセス中のウェハの搬送効率を大幅に低下させる。且つ、ウェハの出し入れ及び搬送は頂部搬送装置のみに依存させると、装置が搬送する時間を早め、同時に摩耗プロセス中の不純物のリスクも増加させる。この搬送方法は、頂部の搬送ユニットのウェハ搬送能力及び安定性に対する要求が高く、頂部の搬送ユニットが故障すると、ウェハは研磨領域から適時に送り出されず、製品の欠陥をもたらす。
【発明の概要】
【0005】
従来技術の課題を解決するために、本発明は、余分な空間を占有しないウェハ研磨システム及び当該ウェハ研磨システムの1種以上の搬送方法を提供する。
【0006】
本発明がその技術問題を解決するために用いられる技術的解決手段は、研磨ユニットを含むウェハ研磨システムである。
【0007】
上記研磨ユニットは、ウェハ搬送チャネル及び研磨モジュールを含む。
【0008】
上記研磨モジュールは、研磨テーブルと、研磨プロセスを実現するためにウェハが研磨テーブルに対して動かすように駆動することができる研磨アームと、を含む。
【0009】
上記ウェハ搬送チャネルに少なくとも2つの作業位置を有し、ウェハ積卸しテーブルは上記作業位置の間で移動することができる。
【0010】
隣接する研磨ユニットの間には、ウェハ搬送チャネル上にある第1軌道に沿って両者の作業位置の間でウェハを搬送する、伝達構造が設けられる。
【0011】
及び/又は、上記ウェハ積卸しテーブルは隣接する研磨ユニットの間を移動することができる。
【0012】
及び/又は、研磨ユニットと外部ターンテーブルとの間には、ウェハ搬送チャネル上にある第2軌道に沿って両者の作業位置の間でウェハを搬送する、搬送構造が設けられる。
【0013】
更に、ウェハ搬送チャネル上にある第3軌道に沿って全ての研磨ユニットの間でウェハを搬送する、頂部搬送機構を更に含む。
【0014】
或いは、頂部搬送機構は、ウェハ搬送チャネル上にある第4軌道に沿って、任意の研磨ユニットと外部ターンテーブルとの間でウェハを搬送する。
【0015】
更に、上記頂部搬送機構は伝達構造及び/又は搬送構造の上方に位置する。
【0016】
更に、上記伝達構造は、ウェハをクランプするためのクランプユニットと、クランプユニットとウェハをウェハ搬送チャネル内で前向き又は後向きに反転するために用いられる反転ユニットと、を含む。
【0017】
更に、上記伝達構造は、ウェハをクランプするためのクランプユニットと、クランプユニットとウェハをウェハ搬送チャネル内で平行移動するために用いられる平行移動ユニットと、伝達構造が研磨テーブルの下方又は上方に位置するように全体が上昇又は降下するために用いられる昇降ユニットと、を含む。
【0018】
更に、上記伝達構造は、ベースと、それに接続され、研磨テーブルの上方領域から下へ延伸するか、或いは、研磨テーブルの下方領域から上へ延伸する伸縮アームと、を含む。
【0019】
更に、上記伝達構造は、隣接する研磨ユニットの間に位置する補助作業位置と、補助作業位置の上方又は下方に設けられた補助移行ユニットと、を含み、隣接する研磨ユニットのウェハ積卸しテーブルは何れも補助作業位置に移動することができ、上記補助移行ユニットは、補助作業位置上のウェハを吸着するために用いられるか、或いは、ウェハを補助作業位置上のウェハ積卸しテーブルに配置するために用いられ、上記補助移行ユニットは研磨テーブルの下方又は上方に位置する。
【0020】
更に、隣接する研磨ユニットの間に移動することができるウェハ積卸しテーブルの少なくとも一部の移動経路が重複であり、当該重複経路内に少なくとも1つの作業位置を含む。
【0021】
更に、隣接する研磨ユニットの間に隙間を有する。
【0022】
更に、同一の研磨ユニットの隣接する作業位置の間に伝達構造が設けられる。
【0023】
更に、上記伝達構造は搬送構造と同じである。
【0024】
本発明は、ウェハ研磨システムのウェハ搬送方法を更に開示し、上記ウェハ研磨システムは、少なくとも2つの作業位置を有するウェハ搬送チャネルを備える研磨ユニットを含み、ウェハ積卸しテーブルは上記作業位置の間で移動することができ、ウェハ搬送方法は以下のステップを含む。
【0025】
伝達構造は、ウェハ搬送チャネル上にある第1軌道に沿って、ウェハを研磨ユニットの作業位置から別の隣接する研磨ユニットの作業位置に搬送する。
【0026】
更に、搬送構造は、ウェハ搬送チャネル上にある第2軌道に沿って、ウェハを研磨ユニットの作業位置から外部ターンテーブルに搬送するか、或いは、外部ターンテーブルから研磨ユニットの作業位置に搬送する。
【0027】
更に、以下のステップを含む。
【0028】
伝達構造及びウェハ積卸しテーブルを利用し、目標作業位置に入るまで第1軌道に沿ってウェハを研磨ユニットの作業位置の間で搬送し、上記研磨アームは作業位置上のウェハを取得して研磨テーブルに移動させて研磨プロセスを行う。
【0029】
或いは、頂部搬送機構を利用し、第3軌道に沿ってウェハを研磨ユニットの作業位置の間で搬送し、目標作業位置に直接入り、上記研磨アームは作業位置上のウェハを取得して研磨テーブルに移動させて研磨プロセスを行う。
【0030】
或いは、伝達構造、ウェハ積卸しテーブル及び頂部搬送機構を利用し、目標作業位置に入るまで、第1軌道及び第3軌道に沿ってウェハを研磨ユニットの作業位置の間に搬送し、上記研磨アームは作業位置上のウェハを取得して研磨テーブルに移動させて研磨プロセスを行う。
【0031】
上記第1軌道、第3軌道は、何れもウェハ搬送チャネル上にある。
【0032】
更に、以下のステップを含む。
【0033】
搬送構造を利用し、第2軌道に沿ってウェハを外部ターンテーブルから研磨ユニットの作業位置に搬送する。
【0034】
或いは、頂部搬送機構を利用し、第3軌道に沿って外部ターンテーブルから研磨ユニットの作業位置に搬送する。
【0035】
上記第2軌道及び第3軌道は、ウェハ搬送チャネル上にある。
【0036】
更に、上記研磨ユニットの数は複数であり、研磨プロセスは複数の段階に分けられ、下流段階に位置する研磨ユニットはウェハ搬送チャネルの中央に近接して設置される。
【0037】
本発明の有益な効果は、1)第1軌道、第2軌道及び第3軌道が何れも、ウェハ搬送チャネル上にあるため、別の空間を占有せず、配置が合理的であること、2)搬送構造、伝達構造、頂部搬送機構は組み合わせて使用することができ、プロセスの柔軟性が高く、干渉が起こらず、搬送構造及び伝達構造の設置が頂部搬送機構に悪影響を及ぼさず、頂部搬送機構が常に干渉することなく研磨ユニットを通過することができ、このような配置を用いて搬送のストロークを減らすことに寄与し、化学機械平坦化装置の加工効率が顕著に向上すること、3)搬送プロセス中の摩耗の不純物のリスクを増加させないこと、4)搬送の安定性が高く、ある搬送装置が故障すると、他の搬送装置が動作状態に入り、ウェハが研磨領域から適時に送り出されることを保証し、ウェハ製品の品質を保証すること、5)隣接するウェハ収容テーブルの間に独立したウェハ搬送チャネルを構築し、単独で使用してもよく、頂部搬送機構と組み合わせて使用してもよく、研磨領域のウェハ搬送の柔軟性を高め、ウェハ配置テーブルの頂部の搬送装置のウェハ搬送圧力を減らし、機械全体の搬送効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1-1】本発明の実施形態1に係るウェハ研磨システムの模式図であり、この場合、2つの研磨ユニットを含む。
図1-2】本発明の実施形態1に係るウェハ研磨システムの模式図であり、この場合、2つの研磨ユニットの間に隙間を有する。
図1-3】本発明の実施形態1における単一の研磨ユニットが1つの作業位置のみを有する模式図である。
図1-4】本発明の実施形態1における2つの研磨モジュールを含む研磨ユニットと1つの研磨モジュールを含む研磨ユニットの模式図である。
図1-5】本発明の実施形態1における研磨ユニットが何れも、単一の研磨モジュールを含む模式図である。
図2】本発明の実施形態1に係るウェハ研磨システムの模式図であり、この場合、伝達構造は、クランプユニット、平行移動ユニット及び昇降ユニットを含む。
図3】本発明の実施形態1に係るウェハ研磨システムの模式図であり、この場合、伝達構造は、ベース及び伸縮アームを含む。
図4】本発明の実施形態1に係るウェハ研磨システムの模式図であり、この場合、伝達構造は、補助作業位置及び補助移行ユニットを含む。
図5】本発明の実施形態2に係るウェハ研磨システムの模式図1である。
図6】本発明の実施形態2に係るウェハ研磨システムの模式図2である。
図7】本発明の実施形態3における頂部搬送機構の模式図である。
図8】本発明の実施形態3における頂部搬送機構と研磨ユニットとを組み合わせた構造上面図である。
図9】本発明の実施形態3における頂部搬送機構と研磨ユニットとを組み合わせた構造側面図である。
図10】本発明の実施形態4に係るウェハ研磨システムの模式図である。
図11】本発明の実施形態5に係るウェハ研磨システムの模式図1である。
図12】本発明の実施形態5に係るウェハ研磨システムの模式図2である。
図13】本発明の実施形態5に係るウェハ研磨システムの模式図3である。
図14】本発明の実施形態5に係るウェハ研磨システムの模式図4である。
図15】本発明の実施形態6に係るウェハ研磨システムの位置配置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
当業者が本発明の方法をより良く理解するために、以下、本発明の実施形態における図面と合わせて、発明の実施形態における技術的解決手段を明確且つ完全に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本発明の実施形態の一部に過ぎず、全ての実施形態ではない。本発明における実施形態に基づいて、当業者が創造的な労力を要することなく得られた全ての他の実施形態は、何れも本発明の請求範囲に属するべきである。
【0040】
実施形態1
研磨ユニット1を含むウェハ研磨システムである。
【0041】
研磨ユニット1は、ウェハ搬送チャネル2と、それぞれウェハ搬送チャネル2の両側に位置する研磨モジュール11と、を含み、当該研磨モジュール11の数は少なくとも2つである。
【0042】
研磨モジュール11は、研磨テーブル111と、ウェハ3の研磨プロセスを実現するためにウェハ3を研磨テーブル111に対して動かすことができる研磨アーム112と、を含む。
【0043】
ウェハ搬送チャネル2上には、少なくとも2つの作業位置21があり、ウェハ積卸しテーブル4は上記作業位置21の間で移動することができる。
【0044】
隣接する研磨ユニット1の間には、ウェハ搬送チャネル2上にある第1軌道に沿って2つの研磨ユニット1の作業位置21の間でウェハ3を搬送する、伝達構造5が設けられる。
【0045】
ウェハ搬送チャネル2は、必ずしも確実な領域である必要はなく、伝達構造5が到達することができる空間領域は何れも、ウェハ搬送チャネル2として定義することができる。
【0046】
図1-1に示すように、隣接する2つの研磨ユニット1の間には隙間がなく、それらは緊密に隣接する。図1-2に示すように、隣接する2つの研磨ユニット1の間には、他の方向にウェハを搬送するか又は受け入れるためのチャネルとして機能する隙間9が設置されてもよい。
【0047】
図2に示すように、伝達構造5は、ウェハ3をクランプするためのクランプユニットと、クランプユニット及びウェハがウェハ搬送チャネル2内で平行移動するための平行移動ユニットと、伝達構造5が研磨テーブル111の下方又は上方に位置するようにクランプユニット及びウェハ全体が上昇又は降下するための昇降ユニットと、を含む。
【0048】
当然ながら、図3に示すように、伝達構造5は別の構造であってもよく、例えば、ウェハ搬送チャネル2内に位置するベース51と、ベース51に接続され、研磨テーブル111の上方領域から下へ延伸するか、或いは、研磨テーブル111の下方領域から上へ延伸する伸縮アーム52と、を含み、伸縮アーム52の端部がウェハ3をクランプしてもよい。
【0049】
伸縮アーム52は、2段のアーム体を含んでもよく、3段のアーム体を含んでもよく、伸縮アーム52の端部のグリップは1グリップ構造であってもよく、2グリップ構造であってもよく、具体的に制限されない。
【0050】
上記伝達構造5は、同一の研磨ユニット1の2つの作業位置の間に設置されてもよく、且つ2つの作業位置には、相対的に固定されたウェハ積卸しテーブルがそれぞれ設置されている。
【0051】
当然ながら、1つの研磨ユニット1に必ず2つの作業位置があるとは限らず、1つの作業位置のみがあってもよい。図1-3に示すように、この場合、伝達構造5は、隣接する2つの研磨ユニットの2つの作業位置の間にある。
【0052】
研磨ユニット1は通常、少なくとも2つの研磨モジュール11を含むが、これに限定されない。1つの研磨ユニット1は、1つの研磨モジュール11を含んでもよい。図1-4に示すように、この場合、上方の研磨ユニット1は、ウェハ搬送チャネル2の両側に位置する2つの研磨モジュール11を含み、下方の研磨ユニット1は、1つの研磨モジュール11を含む。図1-5に示すように、この場合、上方の研磨ユニット1は1つの研磨モジュール11を含み、下方の研磨ユニット1も1つの研磨モジュール11を含む。
【0053】
また、伝達構造5は、隣接する研磨ユニット1の間に位置する補助作業位置53と、補助作業位置53の上方又は下方に位置する補助移行ユニット54を更に含んでもよい。隣接する研磨ユニット1のウェハ積卸しテーブル4は何れも補助作業位置53に移動することができ、補助移行ユニット54は、補助作業位置53上のウェハを吸着した後、別のウェハ積卸しテーブル4が補助作業位置53に移動するまで、ウェハが吸着の状態で維持されるために用いられるか、或いは、ウェハを補助作業位置53上のウェハ積卸しテーブル4に配置するために用いられる。即ち、別のウェハ積卸しテーブル4が補助作業位置53に移動する時、補助移行ユニット54は、ウェハを当該ウェハ積卸しテーブル4に配置する。
【0054】
即ち、図4に示すように、隣接する研磨ユニット1の作業位置W2と作業位置W3との間に位置する補助作業位置W5を新たに追加し、両側のウェハ積卸しテーブル4は何れも補助作業位置W5に移動することができる。即ち、ウェハ積卸しテーブル4の移動範囲はそれぞれ、作業位置W1、作業位置W2、作業位置W5及び作業位置W5、作業位置W3、作業位置W4を含む。補助移行ユニット54は作業位置W5の上方に位置し、作業位置W5のウェハを出し入れることができ、作業位置W2と作業位置W3の2つの作業位置との間のウェハを間接的に搬送する。
【0055】
上記伝達構造5の異なる構造は同時に存在することができ、即ち、同一のウェハ搬送方法において、異なる構造の伝達構造5を組み合わせて使用することができる。
【0056】
ウェハの研磨モジュール2Aの研磨プロセスを完了させた後、研磨アームH2はウェハを作業位置W2に搬送する。次に、ステップ1又はステップ2を行う。
【0057】
ステップ1:次に、ウェハを、作業位置W5に搬送し、補助移行ユニット54はウェハを作業位置W5から取り出し、作業位置W3にある移動可能なウェハ積卸しテーブル4は作業位置W5に移動し、補助移行ユニット54はウェハを作業位置W5に配置し、更に作業位置W3に搬送する。研磨アームH3は、ウェハを研磨モジュール1Bに搬入して研磨プロセスを行う。
【0058】
ステップ2:次に、ウェハを、作業位置W5に搬送し、補助移行ユニット54はウェハを作業位置W5から取り出し、作業位置W3にある移動可能なウェハ積卸しテーブル4は作業位置W5に移動し、補助移行ユニット54はウェハを作業位置W5に配置し、更に作業位置W3に搬送する。移動可能なウェハ積卸しテーブル4は、ウェハを作業位置W3から作業位置W4に搬送し、研磨アームH4は、ウェハを研磨モジュール2Bに搬入して研磨プロセスを行う。
【0059】
当然ながら、上記補助移行ユニット54は、研磨テーブル111の下方又は上方に位置してもよく、この場合、ウェハ3の搬送軌道は、依然としてウェハ搬送チャネル2上に位置する。
【0060】
実施形態2
研磨ユニット1と外部ターンテーブル6との間には、ウェハ搬送チャネル2上にある第2軌道に沿って研磨ユニット1と外部ターンテーブル6との間にウェハ3を搬送する搬送構造7が設けられる。
【0061】
搬送構造7は、ウェハ3をクランプするためのクランプユニット71と、クランプユニット71及びウェハ3がウェハ搬送チャネル2内で前向き又は後向きに反転するように駆動するための反転ユニット72と、を含む。ここで、前向きとは図5の下方を指す。
【0062】
具体的には、図6に示すように、ウェハ3を、外部ターンテーブル6を介して作業位置W1又は作業位置W2に搬送することができ、次にウェハ積卸しテーブル4を利用し、作業位置W1から作業位置W2に移動するか、或いは、作業位置W2から作業位置W1に移動する。
【0063】
当然ながら、本実施形態における搬送構造7は、実施形態1における伝達構造5と構造が同じであるか、或いは、異なる構造の間は組み合わせて使用してもよく、具体的なその説明は省略する。
【0064】
実施形態3
上記実施形態1及び実施形態2の構造は、単独で存在してもよく、同時に存在してもよい。また、本実施形態における頂部搬送機構8と同時に存在し、三者を組み合わせてウェハを搬送してもよい。
【0065】
図7図9に示すように、頂部搬送機構8は、ウェハ搬送チャネル2上にある第3軌道に沿って全ての研磨ユニット1の間にウェハ3を搬送する。
【0066】
当然ながら、頂部搬送機構8は、ウェハ搬送チャネル2上にある第4軌道に沿って任意の研磨ユニット1と外部ターンテーブル6との間にウェハを搬送してもよい。
【0067】
上記頂部搬送機構8は、伝達構造5の上方に位置するか、或いは、搬送機構7の上方に位置するか、或いは、伝達構造5及び搬送機構7の両者の上方に位置する。
【0068】
実施形態4
上記実施形態1~実施形態3に基づいて、ウェハ積卸しテーブル4は、隣接する研磨ユニット1に移動することができる。
【0069】
図10に示すように、移動可能なウェハ積卸しテーブル4の移動範囲は、作業位置W2、作業位置W3、作業位置W4を含み、ウェハの研磨モジュール2Aの研磨プロセスを完了させた後、研磨アームH2はウェハを作業位置W2に搬送する。次に、ステップ1又はステップ2を行う。
【0070】
ステップ1:移動可能なウェハ積卸しテーブル4は、ウェハを作業位置W3に搬送し、研磨アームH3は、ウェハを研磨モジュール1Bに搬入して研磨プロセスを行う。
【0071】
ステップ2:移動可能なウェハ積卸しテーブル4は、ウェハを作業位置W4に搬送し、研磨アームH4は、ウェハを研磨モジュール2Bに搬入して研磨プロセスを行う。
【0072】
実施形態5
ウェハ積卸しテーブル4は、隣接する研磨ユニット1に移動することができ、そして2つ又は複数の研磨ユニット1に2つのウェハ積卸しテーブル4のみが設置されている。
【0073】
研磨ユニット1の数が2つである場合を例に説明する。
【0074】
図11に示すように、そのうちの1つのウェハ積卸しテーブル4が作業位置W1にあり、別のウェハ積卸しテーブル4が作業位置W2、作業位置W3と作業位置W4の間に移動する。
【0075】
或いは、図12に示すように、そのうちの1つのウェハ積卸しテーブル4が作業位置W1と外部ターンテーブルS1との間に移動し、別のウェハ積卸しテーブル4が作業位置W2、作業位置W3と作業位置W4の間に移動する。
【0076】
研磨ユニット1の数が3つである場合を例に説明する。
【0077】
図13に示すように、そのうちの1つのウェハ積卸しテーブル4が作業位置W1、作業位置W2と作業位置W3の間に移動し、別のウェハ積卸しテーブル4が作業位置W4、作業位置W5と作業位置W6の間に移動する。
【0078】
隣接する研磨ユニット1の間に移動することができるウェハ積卸しテーブル4の少なくとも一部の移動経路が重複しており、当該重複経路内に少なくとも1つの作業位置21が含まれる。図14に示すように、即ち、1つのウェハ積卸しテーブル4が作業位置W1、作業位置W2と作業位置W3の間に移動することに加えて、作業位置W4に移動してもよく、別のウェハ積卸しテーブル4が作業位置W4、作業位置W5と作業位置W6の間に移動することに加えて、作業位置W3に移動してもよい。この場合、作業位置W3と作業位置W4との間の領域は2つのウェハ積卸しテーブル4が重複している移動経路である。当該重複である移動経路内に作業位置W3、作業位置W4が含まれる。実施形態6
少なくとも2つの作業位置21を有するウェハ搬送チャネル2を備える研磨ユニット1を含むウェハ研磨システムのウェハ搬送方法であり、ウェハ積卸しテーブル4は上記作業位置21の間に移動することができる。
【0079】
第1のウェハ搬送方法は、以下のステップを含む。
【0080】
隣接する研磨ユニット1の間については、伝達構造5により、ウェハ搬送チャネル2上にある第1軌道に沿って、隣接する研磨ユニット1の作業位置21の間でウェハ3を搬送する。
【0081】
第2のウェハ搬送方法は、以下のステップを含む。
【0082】
研磨ユニット1と外部ターンテーブル6との間については、搬送構造7により、ウェハ搬送チャネル2上にある第2軌道に沿って、研磨ユニット1と外部ターンテーブル6の作業位置との間でウェハ3を搬送する。
【0083】
上記2つのウェハ搬送方法のステップは、単独で存在してもよく、組み合わせて存在してもよい。
【0084】
第3のウェハ搬送方法は、以下のステップを含む。
【0085】
伝達構造5及びウェハ積卸しテーブル4を利用し、目標作業位置に入るまで、第1軌道に沿ってウェハ3を研磨ユニット1の作業位置21の間で搬送し、上記研磨アーム112は、作業位置21上のウェハ3を取得して研磨テーブル111に移動させて研磨プロセスを行う。
【0086】
或いは、頂部搬送機構8を利用し、第3軌道に沿ってウェハ3を研磨ユニット1の作業位置21の間に搬送し、目標作業位置に直接入り、上記研磨アーム112は、作業位置21上のウェハ3を取得して研磨テーブル111に移動させて研磨プロセスを行う。
【0087】
或いは、伝達構造5、ウェハ積卸しテーブル4及び頂部搬送機構8を利用し、目標作業位置に入るまで、第1軌道及び第3軌道に沿ってウェハ3を研磨ユニット1の作業位置21の間で搬送し、上記研磨アーム112は、作業位置21上のウェハ3を取得して研磨テーブル111で移動させて研磨プロセスを行う。
【0088】
上記第1軌道、第3軌道は何れも、ウェハ搬送チャネル2上にある。
【0089】
第4のウェハ搬送方法は、以下のステップを含む。
【0090】
第3のウェハ搬送方法に基づいて、更に搬送構造5を利用し、第2軌道に沿ってウェハ3を外部ターンテーブル6から研磨ユニット1の作業位置21に搬送する。
【0091】
或いは、頂部搬送機構を利用し、第3軌道に沿って外部ターンテーブル6から研磨ユニット1の作業位置21に搬送する。
【0092】
上記第2軌道及び第3軌道は何れも、ウェハ搬送チャネル2上にある。
【0093】
第4のウェハ搬送方法を利用する際に、研磨ユニット1の数が複数であり、研磨プロセスが複数の段階に分けられる場合、下流段階にある研磨ユニット1はウェハ搬送チャネル2の中央に近接して設置される。
【0094】
このウェハ研磨システムにおいて、頂部搬送機構及び伝達構造、搬送構造は、単独でウェハの搬入又は搬出に適用されてもよく、搬送スケジュールに応じて搬入及び搬出に関与してもよい。
【0095】
(1)頂部搬送機構及び伝達構造、搬送構造がウェハの搬入又は搬出にのみ適用される場合、頂部搬送機構及び伝達構造、搬送構造のうちの1つの搬送構造がウェハの搬入のみを担当する一方、別の方がウェハの搬出のみを担当すると理解することができる。
【0096】
(2)頂部搬送機構及び伝達構造、搬送構造がウェハの搬入又は搬出に適用できる場合、この2つの搬送装置は、異なるプロセスに応じてウェハの搬入に関与してもよく、搬出に関与してもよく、ウェハ搬送の柔軟なスケジューリングを実現すると理解することができる。
【0097】
通常、ウェハ研磨プロセスは、組み合わせられて使用する研磨モジュール11の数に応じてシングルディスク、ダブルディスク、トリプルディスクプロセスに分けられる。
【0098】
図14に示すように、外部ターンテーブル6はS1で表され、作業位置21はW1、W2、W3、W4、W5、W6で表され、研磨テーブル111はP1、P2、P3、P4、P5、P6で表され、研磨アーム112はH1、H2、H3、H4、H5、H6で表される。
【0099】
シングルディスクプロセスを例に説明する。
【0100】
(1)遠隔テーブル搬送
シングルディスクプロセスは、平坦化プロセスのために6個(2、3、4、5及びそれ以上)の研磨モジュール11のうちの1つのみを使用し、ウェハはEFEMを介して外部ターンテーブルS1に入った後、両側の頂部搬送機構8から遠隔テーブル(外部ターンテーブル6から離れた)、例えば作業位置W5、W6(及びより遠くにあるWi、Wi+1(i≧7))に搬送することができ、そのうち、最も遠くにある作業位置W6に位置するウェハは、研磨アームH6によって研磨テーブルP6に直接ロードされるか、或いは、作業位置W5上のウェハは、研磨アームH5によって研磨テーブルP5にロードされる。
【0101】
(2)遠隔テーブル搬送
近接テーブル(外部ターンテーブル6に近接する)研磨テーブルP1、P2のウェハは、実施形態1及び実施形態2の伝達構造5又は搬送構造7によって外部ターンテーブルS1から順次搬送して得ることができ、ウェハは作業位置W1に搬送された後、研磨アームH1によって研磨テーブルP1にロードして移行されるか、或いは、作業位置W1から作業位置W2に平行移動した後、研磨アームH2によって研磨テーブルP2にロードして移行される。
【0102】
(3)中央研磨ユニット搬送
中央研磨ユニットの例えばP3、P4(Pn、n<i)の2つのウェハは、頂部搬送機構8によって直接搬入されてもよいが、異なる搬送構造を組み合わせて搬送されてもよい。
【0103】
そのうち、研磨テーブルP3上のウェハは、外部ターンテーブルS1から実施形態1及び実施形態2における伝達構造5又は搬送構造7によって作業位置W1に搬送された後、作業位置W1から作業位置W2に平行移動した後、実施形態1における伝達構造5によって作業位置W3に搬入される。
【0104】
伝達構造5又は搬送構造7の搬送が混雑している際にも、頂部搬送機構8によって外部ターンテーブルS1に位置するウェハを作業位置W2の位置に直接搬送し、更に伝達構造5によって作業位置W3に搬送し、最後に研磨アームH3によって研磨テーブルP3にロードして移送される。研磨テーブルP4上のウェハは、頂部搬送機構8によって作業位置W4に搬送され、そして研磨アームH4によって研磨テーブルP4にロードして移行される。或いは、研磨テーブルP4上のウェハは、前述した作業位置W3に搬送した後に作業位置W4に平行移動され、研磨アームH4によって研磨テーブルP4にロードして移行されてもよい。
【0105】
ウェハの搬出は、同様に、遠隔部が頂部搬送機構8によって優先的に行われる原則に従って、遠隔テーブル例えば研磨テーブルP5、P6(及びより遠くにあるPi、Pi+1(i≧7))上のウェハは、それぞれ研磨アームH5、H6(及びHi、Hi+1(i≧7))から作業位置W5、W6(及びより遠くにあるWi、Wi+1(i≧7))にアンロードされ、そして頂部搬送機構8から外部ターンテーブルS1に移行され、EFEMを介してウェハカセットに戻される。
【0106】
近接テーブルP1のウェハは、研磨アームH1によって作業位置W1にアンロードされた後、伝達構造5又は搬送構造7からS1に移行され、P2上のウェハは作業位置W2にアンロードされた後、作業位置W1に平行移動された後、伝達構造5又は搬送構造7によってS1に移行され、P1、P2から外部ターンテーブルS1上のウェハに搬出され、順にEFEMを介してウェハカセットに戻される。
【0107】
中央研磨テーブルP3、P4(及びPn、n<i)に関して、そのうち研磨テーブルP3に位置するウェハは、研磨アームH3によって作業位置W3に移行された後、伝達構造5によって作業位置W2に移行された後、作業位置W1に平行移動された後、伝達構造5又は搬送構造7によってS1に戻され、P4上のウェハは、研磨アームH4によって作業位置W4にアンロードされた後、頂部の搬出機構によってS1に移行されるか、或いは、P4上のウェハは、研磨アームH4によって作業位置W4にアンロードされた後、作業位置W3に平行移動された後、伝達構造5によって作業位置W2に移行された後、作業位置W1に平行移動された後、伝達構造5又は搬送構造7によってS1に戻される。P3、P4(及びPn、n<i)からS1に搬出されたウェハは、順にEFEMを介してウェハカセットに戻される。
【0108】
実施形態6
ダブルディスクプロセスを例に説明する。
【0109】
ダブルディスクには複数の組み合わせ形式がある。主に、平行ディスク組である3組のダブルディスクプロセス、従来構造における行間搬送が頂部搬送機構8のみによってウェハの移行を実現する、交互に組み合わせたダブルディスクプロセスの2つの種類に分けられる。その一方の研磨モジュール、例えば研磨テーブルP5が故障するか、或いは、研磨ユニットを交互に組み合わせる、例えばP5-P4ダブルディスクプロセスの場合、研磨テーブルP5で第1研磨を完了させたウェハは、作業位置W5にアンロードされた後に頂部搬送機構8によって上昇位置にクランプされた後、研磨テーブルP4ディスクに対応するロード位置W4の垂直上昇位置に搬送された後、更にW4位置に降下し、更に研磨アームH4によって研磨テーブルP4位置にロードされて第2研磨を完了させるように制御することができる。
【0110】
本発明の搬送方法を適用した後、作業位置W5からアンロードするウェハを、伝達構造5によって作業位置W4に迅速に移行し、そして研磨アームH4によってロードされて第2研磨を完了することができる。本発明の搬送方法を適用すると、明らかに、2回の研磨の間のウェハの搬送時間を大幅に短縮し、マルチステップ搬送の接触プロセスにおけるウェハの欠陥導入のリスクも減少させる。交互搬送は、局所的な故障の場合に混雑搬送によるウェハ損害のリスクも低減される。
【0111】
この実施形態では、そのうちの効率の最も高い(ディスク間搬送が最も少ない)平行ダブルディスクプロセスである搬送プロセス、即ち、P1-P2組、P3-P4組、P5-P6組(Pi-Pi+1(i≧7)組)を例にとって、搬送スケジューリングを概説する。図15に示すように、
(1)遠隔テーブル搬送
遠隔テーブル組P5-P6(Pi-Pi+1(i≧7))は、頂部搬送機構8によってEFEMを介して外部ターンテーブルS1に移行したウェハを、作業位置W5に搬送した後、研磨アームH5によって研磨テーブルP5にロードして第1段階(ウェハが第1研磨を完了させる)の平坦化プロセスを完了した後、更に研磨アームH5によってウェハを作業位置W5にアンロードした後、作業位置W6に平行移動した後、研磨アームH6によって研磨テーブルP6にロードした後、第2段階(ウェハが第2研磨を完了させる)の平坦化プロセスを完了した後、ウェハを研磨アームH6によって作業位置W6に移行した後、頂部搬送装置によってS1に移行する。
【0112】
(2)近接テーブル搬送
近接テーブル組P1-P2は、伝達構造5又は搬送構造7によってウェハをS1から作業位置W1に移行した後、研磨アームH1によって研磨テーブルP1にロードした後、第1段階の平坦化を完了した後、研磨アームH1によって作業位置W1に移行してアンロードした後、作業位置W2に平行移動し、第2段階の平坦化プロセスを完了した後、研磨アームH2によって作業位置W2に移行してアンロードした後、作業位置W1に平行移動し、伝達構造5又は搬送構造7によって外部ターンテーブルS1に移行する。これにより、搬送プロセスにおいて頂部搬送装置及び本案における搬送構造の混雑度に応じて作業位置W2から外部ターンテーブルS1に搬出する搬送方法を合理的にスケジューリングすることができる。
【0113】
(3)中央研磨ユニット搬送
中央テーブル組P3-P4(及びPn-Pn+1、nは奇数で、n<i))に関して、ウェハは中央搬送テーブルの作業位置W3(及びWn、nは奇数で、(Pn、n<i)に入る形式は複数である。その1つ目は頂部搬送機構8によってS1から作業位置W3に直接搬入することである。その2つ目は伝達構造5又は搬送構造7によって作業位置W1から作業位置W2に平行移動した後に、伝達構造5によって作業位置W3に移行することである。その3つ目は頂部搬送機構8によって外部ターンテーブルS1から作業位置W2に直接搬入した後に、伝達構造5によって作業位置W3に移行することである。その4つ目は頂部搬送機構8によって外部ターンテーブルS1から作業位置W5に直接搬入した後に、伝達構造5によって作業位置W4に移行した後、作業位置W3に平行移動することである。
【0114】
明らかに、1つ目、2つ目の搬送経路は、後者の2種類と比較して、2つの搬送装置の一方のみを利用し、より直接である。作業位置W3に位置するウェハは、研磨アームH3によって研磨テーブルP3にロードされて移行され、第1段階の平坦化を経た後に作業位置W3に移行されてアンロードされた後、作業位置W4に平行移動された後、研磨アームH4によって研磨テーブルP4にロードされ、第2段階の平坦化が完了された後、作業位置W4に移行されてアンロードを完了させ、アンロード後にウェハは同様に、上記搬入経路に従って戻される。ここで、前者の2種類の搬送に対応する搬出方法のみを説明する。その1つ目は、ウェハが作業位置W4で頂部搬送装置によって外部ターンテーブルS1に直接搬出されることであり、その2つ目は、ウェハが作業位置W4から作業位置W3に平行移動した後、伝達構造5によって作業位置W2に移行された後に作業位置W1に平行移動された後、伝達構造5又は搬送構造7によって外部ターンテーブルS1に搬出されるか、或いは、頂部搬送機構8と伝達構造5との組み合わせによって搬出されることである。
【0115】
実施形態7
トリプルディスクプロセスを例に説明する。
【0116】
トリプルディスクプロセスに複数の組み合わせ方法がある。第3段階(ウェハが第3研磨を完了させる)の平坦化のために選択する研磨ユニットは、一定の程度で搬送効率を決定し、第3段階の平坦化は、近接テーブル(P1、P2)を選択してもよく、中央テーブル(P3、P4(及びPn、3<n<i)を選択してもよい。6つのディスク、且つ中央テーブルが第3段階の平坦化プロセスのテーブルである場合を例にとって、そのうちP1-P2-P3を1組の近接テーブル組とし、P6-P5-P4を別の1組の遠隔テーブル組とする。
【0117】
(1)遠隔テーブル搬送
遠隔テーブル組の場合、外部ターンテーブルS1のウェハは、頂部搬送機構8によって作業位置W6に搬送された後、研磨アームH6によって研磨テーブルP6にロードされて第1段階の平坦化が完了された後、研磨アームH6によって作業位置W6に移行されてアンロードされた後、作業位置W5に平行移動された後、研磨アームH5によって研磨テーブルP5にロードされて第2段階の平坦化を完了させた後、伝達構造5によって作業位置W4に移行された後、研磨アームH4によって研磨テーブルP4にロードされて移行され、第3段階の平坦化プロセスを完了させた後、研磨アームH4によって移行されて作業位置W4にアンロードされ、アンロード完了後に頂部搬送機構8によって外部ターンテーブルS1に直接搬出され、EFEMに戻してウェハカセットに入れられるか、或いは、ウェハは作業位置W4から作業位置W3に平行移動された後、伝達構造5によって作業位置W2に移行された後、作業位置W1に平行移動された後、伝達構造5又は搬送構造7によって外部ターンテーブルS1に搬出されるか、又は、頂部搬送装置及び伝達構造5の組み合わせにより搬出される。
【0118】
(2)近接テーブル搬送
近接テーブル組の場合、作業位置W1に入れる方法は2つである。その1つの方法は、右端の頂部搬送機構8によって外部ターンテーブルS1から作業位置W1に直接搬入する方法であり、伝達構造5又は搬送構造7によって作業位置W1に搬入してもよい。W1に位置するウェハは、研磨アームH1によってロードされて研磨テーブルP1に移行されて第1段階の平坦化を完了させた後、研磨アームH1によって作業位置W1に移行されてアンロードされた後、W2に平行移動した後、研磨アームH2によってロードされて研磨テーブルP2に移行して第2段階の平坦化を完了させた後、研磨アームH2によって作業位置W2に移行されてアンロードされた後、伝達構造5によって作業位置W3に移行して研磨アームH3によってロードされて研磨テーブルP3に移行して第3段階の平坦化を完了させた後、作業位置W3に移行してアンロードされる。作業位置W3に位置するウェハは2種類の搬出経路があり、その1つは、右側の頂部搬送機構8によってS1に直接戻される搬出経路であり、もう1つの方法は、伝達構造5によって作業位置W2に移行した後に作業位置W1に平行移動した後、伝達構造5又は搬送構造7によって外部ターンテーブルS1に搬出され、最後にEFEMに戻してウェハカセットに入れられるか、或いは、頂部搬送装置及び伝達構造5の組み合わせによって搬出される搬出経路である。
【0119】
研磨モジュール11よりも大きく、総数が6ディスクを超える場合、頂部搬送機構8及び伝達構造5の効率的なスケジューリングを同時に考慮するために、第3段階の平坦化プロセスをできる限り中央ディスクに設ける必要がある。
【0120】
上記の具体的な実施形態は、本発明を解釈して説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。本発明の精神や特許請求の範囲により請求される範囲内で、本発明に対して行われる任意の修正や変更は、何れも本発明の請求範囲に含まれる。
図1-1】
図1-2】
図1-3】
図1-4】
図1-5】
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】