(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】チップ及び光通信デバイス
(51)【国際特許分類】
G02F 1/035 20060101AFI20241114BHJP
H01L 31/0232 20140101ALI20241114BHJP
H01L 31/10 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
G02F1/035
H01L31/02 D
H01L31/10 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533885
(86)(22)【出願日】2021-12-06
(85)【翻訳文提出日】2024-07-17
(86)【国際出願番号】 CN2021135704
(87)【国際公開番号】W WO2023102681
(87)【国際公開日】2023-06-15
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】常 ▲麗▼▲敏▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 宏民
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ 梦蝶
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 莉
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ ▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】袁 俊
【テーマコード(参考)】
2K102
5F149
【Fターム(参考)】
2K102AA21
2K102BA02
2K102BC04
2K102BD01
2K102DA04
2K102DD03
2K102DD05
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2K102EA02
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2K102EB28
5F149AB03
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5F149GA05
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5F149XB34
(57)【要約】
本出願の実施形態はチップ及び光通信デバイスを開示する。チップは、基板と、基板の側方に位置する絶縁層と、絶縁層内の第1の導波路及び第2の導波路とを含んでもよい。第2の導波路は、第1の導波路の基板から離れた側に位置している。第1の導波路は電気光学効果を有する。第2の導波路の伝送損失は、第1の導波路の伝送損失よりも小さい。このようにして、第1の導波路は能動部品の一部として使用されてもよく、第1の導波路は電気光学変調に使用されてもよい。第2の導波路は受動部品として使用されてもよく、第2の導波路は光信号を伝送するために使用される。第1の導波路の第1の結合部及び第2の導波路の第2の結合部は、第1の結合構造を形成し、第1の結合構造は、第1の導波路と第2の導波路との間の光結合を実現するように構成される。したがって、第1の導波路及び第2の導波路を使用することにより能動部品と受動部品を集積化することができ、集積化後に得られるチップは、より優れた伝送特性を有し、電気光学変調を実現することができ、光通信システムの性能を更に向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の一方の側に位置する絶縁層と、
前記絶縁層内の第1の導波路及び第2の導波路であって、前記第2の導波路は、前記第1の導波路の前記基板から離れた側に位置し、前記第1の導波路は電気光学効果を有し、前記第2の導波路の伝送損失は、前記第1の導波路の伝送損失よりも小さい、第1の導波路及び第2の導波路と
を備え、
前記第1の導波路の第1の結合部と前記第2の導波路の第2の結合部とが第1の結合構造を形成し、前記第1の結合構造が前記第1の導波路と前記第2の導波路との間の光結合を実現するように構成される、
チップ。
【請求項2】
前記第1の導波路の材料がシリコンであり、前記第2の導波路の材料が窒化シリコンである、請求項1に記載のチップ。
【請求項3】
前記絶縁層内の第3の導波路であって、該第3の導波路が、前記第2の導波路の前記基板から離れた側に位置し、前記第3の導波路の電気光学変調効率が、前記第1の導波路の電気光学変調効率よりも高く、前記第1の導波路の第3の結合部と前記第3の導波路の第4の結合部とが、前記第1の導波路と前記第3の導波路との間の光結合を実現するように構成された第2の結合構造を形成する、第3の導波路
を更に備える、請求項1又は2に記載のチップ。
【請求項4】
前記絶縁層内の第3の導波路であって、該第3の導波路が、前記第2の導波路の前記基板から離れた側に位置し、前記第3の導波路の電気光学変調効率が、前記第1の導波路の電気光学変調効率よりも高く、前記第1の導波路の第5の結合部と、前記第2の導波路の第6の結合部と、前記第3の導波路の第7の結合部とが、第3の結合構造を形成し、前記第3の結合構造は、前記第2の導波路と前記第3の導波路との間の光結合を実現するように構成される、第3の導波路
を更に備える、請求項1又は2に記載のチップ。
【請求項5】
前記第3の導波路の材料が、ニオブ酸リチウム、リン化インジウム、又は、ニオブ酸タンタルである請求項3又は4に記載のチップ。
【請求項6】
前記絶縁層における前記第3の導波路の両側に位置する第1の電極対
を更に備える、請求項3~5のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項7】
前記第2の導波路と前記第3の導波路との間の絶縁層の厚さの範囲が[200nm、550nm]である、請求項3~6のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項8】
前記絶縁層内の光電検出器であって、前記光電検出器がドーピング構造を使用して層間相互接続構造に接続され、前記ドーピング構造がドーピング素子を有する半導体層であり、前記半導体層の材料が前記第1の導波路の材料と一致し、前記ドーピング構造と前記基板との間の距離が前記第1の導波路と前記基板との間の距離と一致する、光電検出器
を更に備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項9】
前記光電検出器の前記基板から離れた表面と前記基板の表面との間の距離が、前記第2の導波路の前記基板から離れた表面と前記基板の前記表面との間の距離よりも小さい、請求項8に記載のチップ。
【請求項10】
前記基板の前記表面に直角な方向における前記光電検出器の大きさの範囲が、[200nm、350nm]である、請求項9に記載のチップ。
【請求項11】
前記絶縁層における前記第1の導波路の両側に位置する第2の電極対
を更に備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項12】
前記第2の導波路の窒化シリコン材料中の水素含有量が10%以下である、請求項2~11のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項13】
前記第2の導波路の伝送損失が、0.5dB/cm以下である、請求項1~12のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項14】
前記基板の前記表面に直角な方向における前記第2の導波路の大きさの範囲が、[300nm、400nm]である、請求項1~13のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項15】
前記基板の前記表面に直角な方向における前記第1の導波路と前記第2の導波路との間の前記絶縁層の大きさの範囲が、[40nm、100nm]である、請求項1~14のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか一項に記載のチップを備える光通信デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、半導体技術の分野に関し、特に、チップ及び光通信デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
光通信の発展に伴い、光通信システムには、より多くの機能が求められている。いくつかの受動部品及び能動部品は、より多くのシナリオに適応させるために光通信システム内に配置される必要がある。受動部品は、例えば、導波路であり得る。能動部品は、例えば、電気光学変調器及び光電検出器であり得る。ネットワークの性能向上の圧力が高まり、グリーン排出削減の要求が高まるにつれて、事業者は、エネルギー消費を抑え、低コストでネットワークを性能向上させる必要がある。受動部品と能動部品とを1つのチップに組み合わせて、フォトニック集積を実現することは必然的な流れである。フォトニック集積を実現するチップは、高ボーレート通信などのシナリオに適用されることができる。しかしながら、高性能な受動部品は、導波路に比較的小さな損失を要求し、能動部品もまた、能動部品の特別な要求のために導波路又は光電材料に対して特別な要求を有する。例えば、電気光学変調器は電気光学効果を有する導波路を必要とし、光電検出器は光-電気変換特性を有する光吸収材料を必要とする。現在、損失の小さい能動部品と受動部品とを同じチップに集積化することはできない。
【発明の概要】
【0003】
このことを考慮して、本出願の第1の側面は、損失の小さい能動部品と受動部品とを同一チップに集積化したチップ及び光通信デバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願の実施形態の第1の態様によれば、チップが提供される。チップは、基板と、基板の側方に位置する絶縁層と、絶縁層内にある第1の導波路及び第2の導波路とを含み得る。第2の導波路は、第1の導波路の基板から離れた側に位置している。第1の導波路は電気光学効果を有する。第2の導波路の伝送損失は、第1の導波路の伝送損失よりも小さい。このようにして、第1の導波路は能動部品の一部として使用されてもよく、第1の導波路は電気光学変調に使用されてもよい。第2の導波路は受動部品として使用されてもよく、第2の導波路は光信号を伝送するために使用される。このようにして、損失の小さい受動部品が実現されることができる。第1の導波路の第1の結合部及び第2の導波路の第2の結合部は、第1の結合構造を形成し、第1の結合構造は、第1の導波路と第2の導波路との間の光結合を実現するように構成される。したがって、第1の導波路及び第2の導波路を使用して能動部品及び受動部品は集積化され得て、集積化後に得られるチップ内の受動部品はより優れた伝送特性を有し、能動部品は電気光学変調を実現することができる。第1の導波路のみ又は第2の導波路のみを含むチップと比較して、集積化後に得られるチップは、より損失が小さく、より多様な機能を有することができ、チップの適用シナリオを拡大し、光チップを含む光通信システムの性能をある程度改善することができる。
【0005】
いくつかの可能な実装形態では、第1の導波路の材料はシリコンであり、第2の導波路の材料は窒化シリコンである。
【0006】
本出願のこの実施形態では、第1の導波路の材料はシリコンであってもよく、第1の導波路及び絶縁層はシリコン・オン・インシュレータ(Silicon-On-Insulator、SOI)構造を形成し、相補型金属酸化膜半導体(complementary metal oxide semiconductor、CMOS)プロセスと互換性がある。第2の導波路の材料は、窒化シリコンであってもよく、比較的小さい伝送損失を有し、高性能の能動部品と損失の小さい受動部品とを集積化する。
【0007】
いくつかの可能な実装形態では、チップは、
絶縁層内の第3の導波路であって、基板から離れた第2の導波路の側に位置し、第3の導波路の電気光学変調効率は、第1の導波路の電気光学変調効率よりも高く、第1の導波路の第5の結合部と、第2の導波路の第6の結合部と、第3の導波路の第7の結合部とは、第3の結合構造を形成し、第3の結合構造は、第2の導波路と第3の導波路との間の光結合を実現するように構成される、第3の導波路
を更に含む。
【0008】
本出願のこの実施形態では、チップは第3の導波路を更に含む。第3の導波路の電気光学変調効率は、第1の導波路の電気光学変調効率よりも高い。第3の導波路は、第2の導波路に結合され得る。したがって、第3の導波路を使用することによって、より高い電気光学変調効率を有する変調器が得られることができ、より多くの適用シナリオを満たす。
【0009】
いくつかの可能な実装形態では、第3の導波路の材料は、ニオブ酸リチウム、リン化インジウム、又はニオブ酸タンタルである。
【0010】
本出願のこの実施形態では、第3の導波路の材料は、ニオブ酸リチウム、リン化インジウム、又はニオブ酸タンタルであってもよく、より高い電気光学変調効率を有しながらより多くのシナリオに適応させることができる。
【0011】
いくつかの可能な実装形態では、チップは、
絶縁層において第3の導波路の両側に位置する第1の電極対
を更に含む。
【0012】
本出願のこの実施形態では、第3の導波路の両側に第1の電極対が設けられ得る。第1の電極対は、第3の導波路内で光信号を変調するための第1の変調電界を生成するように構成され、光通信要件を満たす。
【0013】
いくつかの可能な実装形態では、第2の導波路と第3の導波路との間の絶縁層の厚さの範囲は[200nm、550nm]である。
【0014】
本出願のこの実施形態では、第2の導波路と第3の導波路との間の絶縁層の厚さが適切な範囲を有するので、第2の導波路と第3の導波路との間の結合効率はより高くなることができる。
【0015】
いくつかの可能な実装形態では、チップは、
絶縁層内の光電検出器であって、光電検出器はドーピング構造を使用して層間相互接続構造に接続され、ドーピング構造はドーピング素子を有する半導体層であり、半導体層の材料は第1の導波路の材料と一致し、ドーピング構造と基板との間の距離は第1の導波路と基板との間の距離と一致する、光電検出器
を更に含む。
【0016】
本出願のこの実施形態では、チップは光電検出器を更に含む。光電検出器はドーピング構造に接続されてもよい。ドーピング構造はドーピング元素を有する半導体層である。半導体層の材料は第1の導波路の材料と一致しており、半導体層と第1の導波路とは同じ層に位置している。このようにして、同じ膜層をエッチングすることにより半導体構造と第1の導波路が得られることができ、プロセスが簡略化される。
【0017】
いくつかの可能な実装形態では、基板から離れた光電検出器の表面と基板の表面との間の距離は、基板から離れた第2の導波路の表面と基板の表面との間の距離よりも小さい。
【0018】
本出願のこの実施形態では、光電検出器の上面は、光電検出器の製造と第2の導波路の製造とが互いに影響を及ぼさないように、第2の導波路の上面より低くてもよい。例えば、第2の導波路をストップ層として使用することに起因する平坦度が光電検出器に与える影響が回避される。
【0019】
いくつかの可能な実装形態では、基板の表面に直角な方向における光電検出器の大きさの範囲は、[200nm、350nm]である。
【0020】
本出願のこの実施形態では、光電検出器は、適切な厚さを有することができ、光学検出特性を確保しながら他の構成要素と互換性がある。
【0021】
いくつかの可能な実装形態では、チップは、
基板側に位置するレーザダイオードであって、レーザダイオードの材料は、III-V族化合物を含む、レーザダイオード
を更に含む。
【0022】
本出願のこの実施形態では、チップは、チップ内に発光機能を実装するためのレーザダイオードを更に含むことができ、より多くの適用シナリオを満たす。
【0023】
いくつかの可能な実装形態では、チップは、
発光ダイオードによって放射された光を増幅するように構成された半導体光増幅器であって、半導体光増幅器の材料はIII-V族化合物を含む、半導体光増幅器
を更に含む。
【0024】
本出願のこの実施形態では、チップは、チップ内の光信号を増幅するための半導体光増幅器を更に含み、より多くの適用シナリオを満たす。
【0025】
いくつかの可能な実装形態では、チップは、
絶縁層において第1の導波路の両側に位置する第2の電極対
を更に含む。
【0026】
本出願のこの実施形態では、第1の導波路の両側に第2の電極対が設けられてもよい。第2の電極対は、第1の導波路内の光信号を変調するための第2の変調電界を生成するように構成され、光通信要件を満たす。
【0027】
いくつかの可能な実装形態では、第2の導波路の窒化ケイ素材料中の水素含有量は10%以下である。
【0028】
本出願のこの実施形態では、第2の導波路の窒化ケイ素材料中の水素含有量は、第2の導波路の伝送損失を制御するための適切な範囲を有する。
【0029】
いくつかの可能な実装形態では、第2の導波路の伝送損失は、0.5dB/cm以下である。
【0030】
本出願のこの実施形態では、エネルギー利用を改善するために、第2の導波路の伝送損失は比較的小さい。
【0031】
いくつかの可能な実装形態では、基板の表面に直角な方向における第2の導波路の大きさの範囲は[300nm、400nm]である。
【0032】
本出願のこの実施形態では、第2の導波路の厚さは適切な範囲を有するので、第2の導波路は、比較的小さい伝送損失を有しながら別の構成要素と互換性を有することができる。
【0033】
いくつかの可能な実装形態では、基板の表面に直角な方向における第1の導波路と第2の導波路との間の絶縁層の大きさの範囲は[40nm、100nm]である。
【0034】
本出願のこの実施形態では、第1の導波路と第2の導波路との間の絶縁層は、第1の導波路と第2の導波路との比較的高い光結合効率を確保し、第1の導波路と同じ層の位置でイオン注入を実行する必要がある場合に絶縁層を介してイオン注入を実現するために適切な厚さを有する。
【0035】
本出願の実施形態の第2の態様によれば、光通信デバイスが提供される。デバイスは、本出願の実施形態の第1の態様によるチップを含む。
【0036】
前述の技術的解決策によれば、本出願の実施形態は以下の利点を有することが分かる。
【0037】
本出願の実施形態は、チップ及び光通信デバイスを提供する。チップは、基板と、基板の側方に位置する絶縁層と、絶縁層内にある第1の導波路及び第2の導波路とを含み得る。第2の導波路は、第1の導波路の基板から離れた側に位置している。第1の導波路は電気光学効果を有する。第2の導波路の伝送損失は、第1の導波路の伝送損失よりも小さい。このようにして、第1の導波路は能動部品の一部として使用されてもよく、第1の導波路は電気光学変調に使用されてもよい。第2の導波路は受動部品として使用されてもよく、第2の導波路は光信号を伝送するために使用される。このようにして、損失の小さい受動部品が実現されることができる。第1の導波路の第1の結合部及び第2の導波路の第2の結合部は、第1の結合構造を形成し、第1の結合構造は、第1の導波路と第2の導波路との間の光結合を実現するように構成される。したがって、第1の導波路及び第2の導波路を使用して能動部品及び受動部品は集積化され得て、集積化後に得られるチップ内の受動部品はより優れた伝送特性を有し、能動部品は電気光学変調を実現することができる。第1の導波路のみ又は第2の導波路のみを含むチップと比較して、集積化後に得られるチップは、より損失が小さく、より多様な機能を有することができ、チップの適用シナリオを拡大し、光チップを含む光通信システムの性能をある程度改善することができる。
【0038】
本出願の特定の実装形態を明確に理解するために、以下は、本出願の特定の実装形態を説明するために使用される添付の図面について簡単に説明する。明らかに、添付の図面は、本出願の一部の実施形態を示しているにすぎない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】本出願の一実施形態によるチップの概略上面図である。
【
図2】
図1のチップのAA方向に沿った断面図である。
【
図3】本出願の一実施形態による別のチップの上面図である。
【
図4】
図3のチップのBB方向に沿った断面図である。
【
図5】本出願の一実施形態によるチップの断面図である。
【
図6】本出願の一実施形態による別のチップの上面図である。
【
図7】
図6のチップのAA方向に沿った断面図である。
【
図8】本出願の一実施形態による別のチップの上面図である。
【
図9】
図8のチップのBB方向に沿った断面図である。
【
図10】本出願の一実施形態による別のチップの断面図である。
【
図11】本出願の一実施形態による更に別のチップの断面図である。
【
図12】本出願の一実施形態による更に別のチップの断面図である。
【
図13】本出願の一実施形態による更に別のチップの断面図である。
【
図14】本出願の一実施形態による光通信システムの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本出願の実施形態は、損失の小さい能動部品と受動部品とが同一チップに集積化されるチップ及び光通信デバイスを提供する。
【0041】
本出願の明細書、特許請求の範囲、及び添付図面において、用語「第1の(first)」、「第2の(second)」、「第3の(third)」、「第4の(fourth)」など(存在する場合)は、同様の対象を区別することを意図されており、必ずしも特定の順序又は順番を示すものではない。そのような方法で呼称される対象は、適切な状況において交換可能であり、このため、本明細書に記載の実施形態は、本明細書で例示又は説明される順序以外の順序で実現されることができることを理解されたい。加えて、「include(含む)」、「have(有する)」、及び任意の他の変形は、非排他的な包含を対象として含むことを目的とされている。例えば、ステップや部位の列挙を含むプロセス、方法、システム、製品やデバイスが、当該明確に列挙されたステップや部位に必ずしも限定されず、明確に列挙されていなかったり、当該プロセス、方法、製品やデバイスに固有でなかったりする他のステップや部位を含んでもよい。
【0042】
本出願は、概略図を参照して詳細に説明される。説明を容易にするために、構成要素構造の断面図は一般的な割合に従って部分的に拡大されておらず、概略図は単なる例であり、本出願の保護範囲を限定するものではない。また、三次元空間の長さ、幅、深さは、実際の製造に含まれるべきである。
【0043】
光通信の発展に伴い、光通信システムには、より多くの機能が求められている。いくつかの受動部品及び能動部品は、より多くのシナリオに適応させるために光通信システム内に配置される必要がある。受動部品は、例えば、導波路であり得る。能動部品は、例えば、電気光学変調器及び光電検出器であってもよい。受動部品と能動部品とが同じチップ内に形成されるので、チップは、高ボーレート通信などのシナリオに適用されることができる。
【0044】
しかしながら、複数の機能部品が集積化された現在のチップは、単一の材料プラットフォームに基づいており、高性能受動部品は比較的小さな損失を有する導波路を必要とし、能動部品もまた、能動部品の特別な要件のために導波路又は光電材料に関する特別な要件を有する。例えば、電気光学変調器は電気光学効果を有する導波路を必要とし、光電検出器は光-電気変換特性を有する光吸収材料を必要とする。単一の材料では、異なる部品の要件を容易に満たすことができない。例えば、シリコン・オン・インシュレータSOIに基づくSOIチップは、受動部品といくつかの能動部品と集積化され得る。能動部品は、単一のデバイスにおいて受信及び送信の機能を実現するための変調器、検出器などを含み得る。しかしながら、SOIチップ内の導波路は、伝送損失が大きい、反射が大きい、プロセス耐性が小さい、分散が大きい、温度に敏感であるなどの問題があり、温度に鈍感なマルチプレクサ/デマルチプレクサ(MUX/DeMux)には適さない。SiNプラットフォームをベースとする集積部品の場合、グレーティングカプラ(Grating Coupler)やビーム分割結合構造などの複数のSiN受動導波路部品は、単一チップ上に実装され得る。加えて、SiN受動導波路構造は温度に対して鈍感であり、損失が小さく、分散が小さい、温度に鈍感なMux/DeMux構造を得るのに役立つ。しかしながら、SiNプラットフォームをベースとする集積チップを使用して能動部品と集積化することは困難である。
【0045】
したがって、現在、単一の材料プラットフォームを有するチップの場合、損失の小さい能動部品と受動部品とは同じチップ内に集積化され得ない。
【0046】
上記の技術的問題に基づいて、本出願の実施形態は、チップ及び光通信デバイスを提供する。チップは、基板と、基板の側方に位置する絶縁層と、絶縁層内にある第1の導波路及び第2の導波路とを含み得る。第2の導波路は、第1の導波路の基板から離れた側に位置している。第1の導波路は電気光学効果を有する。第2の導波路の伝送損失は、第1の導波路の伝送損失よりも小さい。このようにして、第1の導波路は能動部品の一部として使用されてもよく、第1の導波路は電気光学変調に使用されてもよい。第2の導波路は受動部品として使用されてもよく、第2の導波路は光信号を伝送するために使用される。このようにして、損失の小さい受動部品が実現されることができる。第1の導波路の第1の結合部及び第2の導波路の第2の結合部は、第1の結合構造を形成し、第1の結合構造は、第1の導波路と第2の導波路との間の光結合を実現するように構成される。したがって、第1の導波路及び第2の導波路を使用して能動部品及び受動部品は集積化され得て、集積化後に得られるチップ内の受動部品はより優れた伝送特性を有し、能動部品は電気光学変調を実現することができる。第1の導波路のみ又は第2の導波路のみを含むチップと比較して、集積化後に得られるチップは、より損失が小さく、より多様な機能を有することができ、チップの適用シナリオを拡大し、光チップを含む光通信システムの性能をある程度改善することができる。
【0047】
本出願の目的、特徴、及び利点をより明白かつ理解可能にするために、以下は、添付の図面を参照して本出願の特定の実装形態について詳細に説明する。
【0048】
図1は、本出願の一実施形態による、チップの概略上面図である。
図2は、
図1のチップのAA方向に沿った断面図である。チップは、基板10と、基板10の一方の側に位置する絶縁層100と、絶縁層100内にある第1の導波路11及び第2の導波路12とを含む。
【0049】
本出願のこの実施形態では、チップは基板10を含み得る。基板10は、基板10上のデバイス構造を支持するように構成される。基板10は、半導体基板であってもよく、例えば、Si基板、Ge基板、SiGe基板、シリコン・オン・インシュレータ(silicon on insulator、SOI)基板、ゲルマニウム・オン・インシュレータ(germanium on insulator、GOI)基板、又はシリコン・アンド・ゲルマニウム・オン-インシュレータ(silicon and germanium on insulator、SGOI)基板であってもよい。別の実施形態では、半導体基板は、代替的に、別の素子半導体の基板又は化合物半導体、例えばGaAs、InP、又はSiCの基板であってもよい。本出願のこの実施形態では、基板10の材料はシリコンであってもよい。
【0050】
絶縁層100は、基板10の一方の側に配置されてもよい。第1の導波路11及び第2の導波路12は、絶縁層100内に配置されている。絶縁層100は、第1の導波路11を基板10から絶縁するとともに、第2の導波路12を基板10からも絶縁することができる。第1の導波路11及び第2の導波路12は、導波路コア層として使用される。絶縁層100は、導波路被覆層として使用されてもよい。絶縁層100の屈折率は、第1の導波路11の屈折率よりも小さく、第2の導波路12の屈折率よりも小さいため、第1の導波路11及び第2の導波路12において光信号が制限される。絶縁層100は、単一の材料を含む場合もあれば、異なる材料の複数のフィルム層を含む複合層である場合もある。絶縁層100の材料は、例えば酸化シリコンであってもよく、もちろん他の絶縁材料であってもよい。
【0051】
なお、説明を容易にするため、基板10から絶縁層100に向かう方向を「上」、絶縁層100から基板10に向かう方向を「下」、基板10の表面に直角な方向を長手方向と呼んでもよい。ただし、このようなマーキングは便宜上のものであり、重力の方向とは無関係である。
【0052】
本出願のこの実施形態では、第1の導波路11の材料は第2の導波路12の材料とは異なり、その結果、第1の導波路11及び第2の導波路12は異なる特性を有する。第1の導波路11は電気光学効果を有し得て、具体的には、第1の導波路11の屈折率は印加電界によって変化し得る。したがって、第1の導波路11は能動部品の一部として使用され得て、第1の導波路11は電気光学変調に使用され得る。第2の導波路12の伝送損失は、第1の導波路11の伝送損失よりも小さい。したがって、第2の導波路12を受動部品として使用され得て、光信号は第2の導波路12を使用して伝送され得る。このようにして、損失の小さい受動部品が実現される。第1の導波路11及び第2の導波路12を使用して受動部品と能動部品とが集積化され得る。また、集積化後に得られるチップにおいて、受動部品の方が優れた伝送特性を有しており、能動部品が電気光学変調を実現することができる。第1の導波路のみを含むチップと比較して、集積化後に得られるチップはより小さい伝送損失を有する。第2の導波路のみを含むチップと比較して、集積化後に得られるチップは電気光学変調機能を有する。したがって、集積化後に得られるチップは、より小さい損失及びより多様な機能を有することができ、チップの適用シナリオを拡大する。
【0053】
具体的には、第2の導波路12は、第1の導波路11の基板10から離れた側に位置してもよく、具体的には、第2の導波路12は、第1の基板10の上方に位置しており、第2の導波路12と第1の導波路11とは垂直方向に積層されている。第1の導波路11の第1の結合部と第2の導波路12の第2の結合部とは、第1の結合構造1001を構成している。第1の結合構造1001は、第1の導波路11と第2の導波路12との間の光結合を実現するように構成される。このようにして、第1の導波路11と第2の導波路12との間で光信号が伝送され得る。電気光学変調を必要とする領域では第1の導波路11を使用して光信号が伝送され、電気光学変調を必要としない領域では第2の導波路12を使用して光信号が伝送されるため、チップは電気光学変調機能を有しながらより小さい伝送損失を有し、チップの性能を向上させる。
【0054】
第1の導波路11と第2の導波路12との光結合方式は、エバネッセント波結合であってもよい。基板10の表面に直角な方向における第1の導波路11と第2の導波路12との間の絶縁層100の大きさの範囲は[40nm、100nm]であり、言い換えれば、第1の導波路11の上面と第2の導波路12の底面との間の距離の範囲は[40nm、100nm]であるため、第1の導波路11と第2の導波路12との間の光結合効率は比較的高くなる。具体的な実装時に、基板10の表面に直角な方向における第2の導波路12の大きさの範囲は[300nm、400nm]であり、第2の導波路12の伝送損失は0.5dB/cm以下である。
【0055】
例えば、第1の導波路11の材料はシリコンである。第1の導波路11と基板10との間の絶縁層100と、第1の導波路11とがSOI構造を形成する。SOI光導波路技術は、優れた光学性能を有し、成熟ケイ素ベースの相補型金属酸化膜半導体(complementary metal oxide semiconductor、CMOS)プロセスと完全に互換性があることができる。したがって、第2の導波路12がSOIプラットフォーム上に集積化されることにより、光学性能が向上され、チップ集積度も向上されることができる。第2の導波路12の材料は、窒化シリコンであってもよい。第2の導波路12の窒化シリコン材料中の水素含有量は、10%以下であり得る。
【0056】
本出願のこの実施形態では、第1の導波路11の両側に第2の電極対111が設けられ得る。第2の電極対111は、絶縁層100内に位置している。異なる電圧が印加されると、第2の電極対111は、第1の導波路11内の光信号を変調するための第2の変調電界を供給することができる。
図3は、本出願の一実施形態による別のチップの上面図である。
図4は、
図3のチップのBB方向に沿った断面図である。第2の電極対111及び第1の導波路11は、基板10の表面に平行な方向に配置され得る。第2の電極対111間の第2の変調電界は、基板10の表面と平行であり得る。
【0057】
第2の電極対111は、層間配線構造112を介して絶縁層の周囲に引き出され得る。層間配線構造112は、導体柱を含んでもよいし、導体柱及び導体パッドを含んでもよい。複数の導体柱及び複数の導体パッドが存在してもよい。導体柱は、近傍にある層の導体パッドの間に配置されてもよい。導体柱は、絶縁層100において垂直に延びる貫通孔内に配置される。導体パッドを複数配置することで、絶縁層を垂直に貫通する貫通孔を複数の貫通孔に分割し、各貫通孔の深さ及び各貫通孔の深さ対幅の比を小さくして、エッチング難易度を低減し、層間配線構造112の信頼性を向上させる。
【0058】
本出願のこの実施形態では、方向AAにおけるチップの断面図は、第1の結合構造1001を有し、方向BBにおけるチップの断面図は、第1の導波路11に基づく変調器を有する。実際には、第1の結合構造1001と第1の導波路11に基づく変調器とは同一チップ内に共存し得る。また、第1の結合構造1001と第1の導波路11に基づく変調器とは、非線形方向に沿った断面図において共存し得る。
図5は、本出願の一実施形態によるチップの断面図である。なお、
図5の模式図は、第1の結合構造1001と第1の導波路11に基づく変調器とが同一チップ内で共存することを表しており、第1の結合構造1001と第1の導波路11に基づく変調器との配置方向は強調されていない。
【0059】
具体的には、チップは、第1の導波路11と共にマッハツェンダ干渉計(Mach-Zehnder Interferometer、MZI)構造を形成するための光スプリッタ(図示せず)を更に含む。MZIは、1×2ビームスプリッタと、2つの変調導波路と、2×1ビームコンバイナとを含む。光信号は1×2のビームスプリッタを使用して2つの部分に分割され、2つの部分はMZI構造の2つのアームの光路にそれぞれ向けられる。MZI構造の2つのアームには、それぞれ変調導波路が設けられている。変調導波路の両側には、電極が設けられている。変調導波路は、電界の作用下でアームの光信号の位相を変化させることができる。そして、MZI構造の2本のアームの光信号は、2×1ビームコンバイナを使用して合成される。2つのアームの光信号は互いに干渉するため、合成後の光信号特性は入力光信号特性に対して変化する。例えば、光強度や光位相が変化する。少なくとも一方のアームの変調導波路は、前述の第1の導波路11であってもよく、電界の作用下で光位相を調整し、出力光信号の強度又は位相を更に変更するために使用される。
【0060】
本出願のこの実施形態では、チップは、絶縁層100内に第3の導波路13を更に含む。
図6は、本出願の一実施形態による別のチップの上面図である。
図7は、
図6のチップのAA方向に沿った断面図である。第3の導波路13の電気光学変調効率は、第1の導波路11の電気光学変調効率よりも高い。このようにして、第3の導波路13は能動部品の一部として使用されてもよく、第3の導波路13は電気光学変調に使用されてもよい。加えて、第3の導波路13は比較的高い変調効率を有し、チップの全体的な変調効率を改善するのに役立つ。
【0061】
第3の導波路13は、第2の導波路12の基板10から離れた側、即ち、第2の導波路12の上方に位置している。第1の導波路11の第3の結合部と第3の導波路13の第4の結合部とは、第1の導波路11と第3の導波路13との間の光結合を実現するための第2の結合構造を形成し得る。このようにして、光信号は第1の導波路11と第3の導波路13との間で伝送され得て、第3の導波路13を使用して変調器のより高い変調効率を実現し、チップの性能を更に向上させることができる。第1の導波路11と第3の導波路13との間の光結合は、エバネッセント波結合であってもよい。
【0062】
第3の導波路13は、第2の導波路12の基板10から離れた側、即ち、第2の導波路12の上方に位置している。第1の導波路11の第5の結合部と、第2の導波路12の第6の結合部と、第3の導波路13の第7の結合部とは、第3の結合構造1002を構成している。第3の結合構造1002は、第2の導波路12と第3の導波路13との間の光結合を実現するように構成されている。このようにして、光信号は第2の導波路12と第3の導波路13との間で伝送され得て、第3の導波路13を使用して変調器のより高い変調効率を実現し、チップの性能を更に向上させることができる。第2の導波路12と第3の導波路13との間の光結合は、エバネッセント波結合であってもよく、第5の結合部と第6の結合部と第7の結合部との間のエバネッセント波結合によって実現される。
【0063】
具体的には、第2の導波路12と第3の導波路13との間の絶縁層100の厚さの範囲は、第2の導波路12と第3の導波路13との間の比較的高い光結合効率を実現するために[200nm、550nm]である。例えば、第3の導波路13の材料は、ニオブ酸リチウム(thin film lithium niobate、TFLN)、リン化インジウム(indium phosphide、InP)、又はニオブ酸タンタルであり得る。
【0064】
本出願のこの実施形態では、第3の導波路13の両側に第1の電極対131が更に設けられてもよい。第1の電極対131は絶縁層100内に位置し、第3の導波路13内の光信号を変調するために、異なる電圧が第1の電極対131に印加されたときに第1の変調電界を供給し得る。
図8は、本出願の一実施形態による別のチップの上面図である。
図9は、
図8のチップのBB方向に沿った断面図である。第1の電極対131及び第3の導波路13は、基板10の表面に平行な方向に配置され得る。第1の電極対131間の第1の変調電界は、基板10の表面と平行であり得る。
【0065】
第1の電極対131は、層間配線構造132を介して絶縁層の周囲に引き出され得る。層間配線構造132は、導体柱を含んでもよいし、導体柱及び導体パッドを含んでもよい。複数の導体柱及び複数の導体パッドが存在してもよい。導体柱は、近傍にある層の導体パッドの間に配置されてもよい。導体柱は、絶縁層100において垂直に延びる貫通孔内に配置される。導体パッドを複数配置することで、絶縁層を垂直に貫通する貫通孔を複数の貫通孔に分割し、各貫通孔の深さ及び各貫通孔の深さ対幅の比を小さくして、エッチング難易度を低減し、層間配線構造132の信頼性を向上させる。
【0066】
本出願のこの実施形態では、方向AAにおけるチップの断面図は、第3の結合構造1002を有し、方向BBにおけるチップの断面図は、第3の導波路13に基づく変調器を有する。実際には、第3の結合構造1002と第3の導波路13に基づく変調器とが同一チップ内に共存し得る。また、第3の結合構造1002と第3の導波路13に基づく変調器とは、非線形方向に沿った断面図において共存し得る。
図10は、本出願の一実施形態によるチップの断面図である。なお、
図10の模式図は、第3の結合構造1002と第3の導波路13に基づく変調器とが同一チップ内で共存することを表しており、第3の結合構造1002と第3の導波路13に基づく変調器との配置方向は強調されていない。
【0067】
具体的には、チップは、第3の導波路13と共にMZI構造を形成するための光学スプリッタ(図示せず)を更に含む。MZI構造における少なくとも一方のアームの変調導波路は、前述の第3の導波路13であってもよく、電界の作用下で光位相を調整し、出力光信号の強度又は位相を更に変更するために使用される。
【0068】
本出願のこの実施形態では、絶縁層100は光電検出器(photo detector、PD)14を更に備え得る。光電検出器14は、光信号を検出し、検出した光信号に基づいて電気信号を形成し得る。
図10、
図11、
図12、及び
図13は、本出願の一実施形態による複数のチップの断面図である。これらの図は、部品の配置方向を強調していない。
図10では、第1の接続構造1001と光電検出器14とが同一チップ内に共存している。
図11では、第1の結合構造1001と、第1の導波路11に基づく変調器と、光電検出器14とが共存している。
図12では、第3の結合構造1002と光電検出器14とが共存している。
図13では、第3の結合構造1002と、第1の導波路11に基づく変調器と、第3の導波路13に基づく変調器と、光電検出器14とが共存している。光電検出器14の材料には、ゲルマニウム等を含み得る。基板10の表面に直角な方向における光電検出器14の大きさの範囲は、[200nm、350nm]である。
【0069】
光電検出器14は、層間相互接続構造142を介して絶縁層100から外に引き出され、生成された電気信号を絶縁層100から外に引き出すことができる。層間配線構造142は、導体柱を含んでもよいし、導体柱及び導体パッドを含んでもよい。複数の導体柱及び複数の導体パッドが存在してもよい。導体柱は、近傍にある層の導体パッドの間に配置されてもよい。導体柱は、絶縁層100において垂直に延びる貫通孔内に配置される。導体パッドを複数配置することで、絶縁層を垂直に貫通する貫通孔を複数の貫通孔に分割し、各貫通孔の深さ及び各貫通孔の深さ対幅の比を小さくして、エッチング難易度を低減し、層間配線構造142の信頼性を向上させる。
【0070】
具体的には、光電検出器14は、ドーピング構造141を介して層間相互接続構造142に接続され得る。
図10~
図13に示すように、ドーピング構造141は、ドーピング元素を有する半導体層であり得る。ドーピング構造141は、光電検出器14及び層間相互接続構造142と良好に接触し、電気信号の接触損失を低減する。半導体層の材料は、第1の導波路11の材料と一致してもよく、半導体層及び第1の導波路11は同一層に配置されてもよく、言い換えれば、ドーピング構造141と基板10との間の距離は、第1の導波路11と基板10との間の距離と一致する。このようにして、半導体層及び第1の導波路11は、同じ膜層をエッチングすることによって得られ得て、プロセスの複雑さを低減する。また、第1の導波路11と第2の導波路12との間の絶縁層100の厚さの範囲は[40nm、100nm]とすることで、半導体層にドーピング素子を形成するために半導体層へのイオン注入はより良好に実現されることができる。
【0071】
具体的な実装形態では、基板10から離れた光電検出器14の表面と基板10の表面との間の距離は、基板10から離れた第2の導波路12の表面と基板10の表面との間の距離よりも小さく、言い換えれば、光電検出器14の上面は、第2の導波路12の上面よりも低い。このようにして、光電検出器14の形成と第2の導波路12の形成とは、互いに影響を与えない。例えば、第2の導波路12が停止層として使用される平坦化プロセスは、光電検出器14の健全性に影響を及ぼさない。
【0072】
本出願のこの実施形態では、チップは、基板10の一方の側に配置されたレーザダイオード(laser diode、LD)15を更に含む。
図13に示すように、レーザダイオード15は、光キャリアを生成するように構成される。このようにして、第1の導波路11に基づく変調器は、第2の電極対111上の電気信号を第1の導波路11内の光キャリアに変調して光信号を形成し得て、第3の導波路13に基づく変調器は、第1の電極対131上の電気信号を第3の導波路13内の光キャリアに変調して光信号を形成し得る。レーザダイオード15の材料は、III-V族化合物、例えば窒化ガリウムを含む。
【0073】
本出願のこの実施形態では、チップは、基板10の一方の側に配置された半導体光増幅器(Semiconductor Optical Amplifier、SOA)を更に含む。半導体光増幅器は、発光ダイオードによって放射された光を増幅し、又は変調された光信号を増幅するように構成される。半導体光増幅器の材料は、III-V族化合物、例えば窒化ガリウムを含む。
【0074】
本出願のこの実施形態では、第1の導波路11に基づく変調器及び第3の導波路13に基づく変調器のうちの少なくとも一方は、受動導波路に基づいて集積化されてもよく、また、光電検出器14、レーザダイオード15、及び半導体光増幅器のうちの少なくとも1つを集積化することで、送受信機能が集積化された光通信チップが得られることができ、大規模集積送受信機の光チップ、例えば、集積コヒーレント送受信機(integrated coherent transmitter and receiver、ICTR)の光チップを実現することができる。
【0075】
本出願のこの実施形態はチップを提供する。チップは、基板と、基板の側方に位置する絶縁層と、絶縁層内にある第1の導波路及び第2の導波路とを含み得る。第2の導波路は、第1の導波路の基板から離れた側に位置している。第1の導波路は電気光学効果を有する。第2の導波路の伝送損失は、第1の導波路の伝送損失よりも小さい。このようにして、第1の導波路は能動部品の一部として使用されてもよく、第1の導波路は電気光学変調に使用されてもよい。第2の導波路は受動部品として使用されてもよく、第2の導波路は光信号を伝送するために使用される。このようにして、損失の小さい受動部品が実現されることができる。第1の導波路の第1の結合部及び第2の導波路の第2の結合部は、第1の結合構造を形成し、第1の結合構造は、第1の導波路と第2の導波路との間の光結合を実現するように構成される。したがって、第1の導波路及び第2の導波路を使用して能動部品及び受動部品は集積化され得て、集積化後に得られるチップ内の受動部品はより優れた伝送特性を有し、能動部品は電気光学変調を実現することができる。第1の導波路のみ又は第2の導波路のみを含むチップと比較して、集積化後に得られるチップは、より損失が小さく、より多様な機能を有することができ、チップの適用シナリオを拡大し、光チップを含む光通信システムの性能をある程度改善することができる。
【0076】
前述の実施形態で提供されたチップに基づいて、本出願の一実施形態は、チップを含む光通信デバイスを更に提供する。光通信デバイスは、例えば、光モジュールである。光モジュールは、コヒーレント通信モジュール、近距離通信モジュールなどであってもよい。光モジュールは、前述のチップと、光ファイバアレイを固定するように構成された光ファイバアレイユニット(fiber array unit、FAU)とを含み得て、前述のチップと光ファイバアレイとの間の接続を容易にする。光モジュール及びスイッチ(switch)チップは、光スイッチを構成する。光スイッチは、大規模データセンタ内の異なる層のサーバ間でのデータ交換に使用されることができ、帯域幅を改善し、ネットワークケーブルの切り替えによって生じる余分な電力消費を削減する。
【0077】
図14は、本出願の一実施形態による光通信システムの構造の概略図である。チップの端部はファイバに接続され、ファイバは光信号を伝送するように構成される。チップの他端は変換チップに接続され、変換チップは電気信号を処理及び生成するように構成される。
【0078】
チップが変調器を含む場合、光通信デバイスは出力ファイバに接続されてもよく、変調対象の光信号を変調した後、出力ファイバを介して変調対象の光信号を送信し得る。変調対象の光信号は、チップ外部の光源を使用することにより供給されてもよく、チップ内の発光部品を使用することにより供給されてもよい。発光部品は、例えば、レーザダイオードであってもよい。
【0079】
チップが光電検出器を含む場合、光通信デバイスは入力ファイバに接続され得る。ファイバから光信号を受信した後、光電検出器は、電気信号を処理するために、光信号に基づいて対応する電気信号を生成し得る。
【0080】
変換チップは、ドライバ(driver)モジュールを含んでもよい。ドライバモジュールは変調信号を提供するために変調器に接続され、その結果、変調器は変調信号を使用して変調対象の光信号を変調し、電気信号として使用される変調信号を変調対象の光信号にロードする。変換チップは、トランスインピーダンスアンプ(trans-impedance amplifier、TIA)を更に含んでもよい。トランスインピーダンスアンプは、光電検出器によって生成された電気信号を増幅するためにファイバ検出器に接続される。
【0081】
光デジタル信号処理(optical digital signal process、oDSP)モジュールがドライバモジュールに接続され、ドライバモジュールを制御して変調信号を生成する。oDSPモジュールは、トランスインピーダンスアンプに接続され、トランスインピーダンスアンプを制御して電気信号を増幅し、増幅された電気信号を処理することができる。
【0082】
本明細書の実施形態は全て、段階的に説明されており、実施形態の同じ又は同様の部分に関しては、これらの実施形態への参照がなされ得、各実施形態は、他の実施形態との違いに焦点を当てている。
【0083】
前述は、本出願の特定の実装形態を提供する。前述の実施形態は、本出願の技術的解決策を説明するためのものにすぎず、本出願を限定するためのものではないことを理解されたい。上記の実施形態を参照して本出願が詳しく説明されているが、当業者なら、本出願の実施形態の技術的解決策の範囲から逸脱することなく、上記の実施形態で説明されている技術的解決策に変更を加えることができること、又はそのいくつかの技術的特徴に等価な代替を行うことができることを理解するはずである。
【符号の説明】
【0084】
10 基板
11 第1の導波路
12 第2の導波路
13 第3の導波路
14 光電検出器
15 レーザダイオード
100 絶縁層
111 第2の電極対
112 層間配線構造
131 第1の電極対
132 層間配線構造
141 ドーピング構造
142 層間相互接続構造
1001 第1の結合構造
1002 第3の結合構造
【手続補正書】
【提出日】2024-07-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の一方の側に位置する絶縁層と、
前記絶縁層内
にある第1の導波路及び第2の導波路であって、前記第2の導波路は、前記第1の導波路の前記基板から離れた側に位置し、前記第1の導波路は電気光学効果を有し、前記第2の導波路の伝送損失は、前記第1の導波路の伝送損失よりも小さい、第1の導波路及び第2の導波路と
を備え、
前記第1の導波路の第1の結合部と前記第2の導波路の第2の結合部とが第1の結合構造を形成し、前記第1の結合構造が前記第1の導波路と前記第2の導波路との間の光結合を実現するように構成される、
チップ。
【請求項2】
前記第1の導波路の材料がシリコンであり、前記第2の導波路の材料が窒化シリコンである、請求項1に記載のチップ。
【請求項3】
前記絶縁層内の第3の導波路であって、該第3の導波路が、前記第2の導波路の前記基板から離れた側に位置し、前記第3の導波路の電気光学変調効率が、前記第1の導波路の電気光学変調効率よりも高く、前記第1の導波路の第3の結合部と前記第3の導波路の第4の結合部とが、前記第1の導波路と前記第3の導波路との間の光結合を実現するように構成された第2の結合構造を形成する、第3の導波路
を更に備える、請求項1又は2に記載のチップ。
【請求項4】
前記絶縁層内の第3の導波路であって、該第3の導波路が、前記第2の導波路の前記基板から離れた側に位置し、前記第3の導波路の電気光学変調効率が、前記第1の導波路の電気光学変調効率よりも高く、前記第1の導波路の第5の結合部と、前記第2の導波路の第6の結合部と、前記第3の導波路の第7の結合部とが、第3の結合構造を形成し、前記第3の結合構造は、前記第2の導波路と前記第3の導波路との間の光結合を実現するように構成される、第3の導波路
を更に備える、請求項1又は2に記載のチップ。
【請求項5】
前記第3の導波路の材料が、ニオブ酸リチウム、リン化インジウム、又は、ニオブ酸タンタルである請求項3又は4に記載のチップ。
【請求項6】
前記絶縁層における前記第3の導波路の両側に位置する第1の電極対
を更に備える、請求項3~5のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項7】
前記第2の導波路と前記第3の導波路との間の絶縁層の厚さの範囲が[200nm、550nm]である、請求項3~6のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項8】
前記絶縁層内の光電検出器であって、前記光電検出器がドーピング構造を使用して層間相互接続構造に接続され、前記ドーピング構造がドーピング素子を有する半導体層であり、前記半導体層の材料が前記第1の導波路の材料と一致し、前記ドーピング構造と前記基板との間の距離が前記第1の導波路と前記基板との間の距離と一致する、光電検出器
を更に備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項9】
前記光電検出器の前記基板から離れた表面と前記基板の表面との間の距離が、前記第2の導波路の前記基板から離れた表面と前記基板の前記表面との間の距離よりも小さい、請求項8に記載のチップ。
【請求項10】
前記基板の前記表面に直角な方向における前記光電検出器の大きさの範囲が、[200nm、350nm]である、請求項9に記載のチップ。
【請求項11】
前記絶縁層における前記第1の導波路の両側に位置する第2の電極対
を更に備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項12】
前記第2の導波路の窒化シリコン材料中の水素含有量が10%以下である、請求項2~11のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項13】
前記第2の導波路の伝送損失が、0.5dB/cm以下である、請求項1~12のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項14】
前記基板の前記表面に直角な方向における前記第2の導波路の大きさの範囲が、[300nm、400nm]である、請求項1~13のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項15】
請求項1~
14のいずれか一項に記載のチップを備える光通信デバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
光通信の発展に伴い、光通信システムには、より多くの機能が求められている。いくつかの受動部品及び能動部品は、より多くのシナリオに適応させるために光通信システム内に配置される必要がある。受動部品は、例えば、導波路であり得る。能動部品は、例えば、電気光学変調器及び光電検出器であり得る。ネットワークの性能向上の圧力が高まり、グリーン排出削減の要求が高まるにつれて、事業者は、エネルギー消費を抑え、低コストでネットワークを性能向上させる必要がある。受動部品と能動部品とを1つのチップに組み合わせて、フォトニック集積を実現することは必然的な流れである。フォトニック集積を実現するチップは、送信および受信が統合された高ボーレート通信などのシナリオに適用されることができる。しかしながら、高性能な受動部品は、導波路に比較的小さな損失を要求し、能動部品もまた、能動部品の特別な要求のために導波路又は光電材料に対して特別な要求を有する。例えば、電気光学変調器は電気光学効果を有する導波路を必要とし、光電検出器は光-電気変換特性を有する光吸収材料を必要とする。現在、損失の小さい能動部品と受動部品とを同じチップに集積化することはできない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
いくつかの可能な実装形態では、チップは、
レーザダイオードによって放射された光を増幅するように構成された半導体光増幅器であって、半導体光増幅器の材料はIII-V族化合物を含む、半導体光増幅器
を更に含む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】
本出願は、概略図を参照して詳細に説明される。本出願の実施例の説明を容易にするために、構成要素構造の断面図は一般的な割合に従って部分的に拡大されておらず、概略図は単なる例であり、本出願の保護範囲を限定するものではない。また、三次元空間の長さ、幅、深さは、実際の製造に含まれるべきである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
光通信の発展に伴い、光通信システムには、より多くの機能が求められている。いくつかの受動部品及び能動部品は、より多くのシナリオに適応させるために光通信システム内に配置される必要がある。受動部品は、例えば、導波路であり得る。能動部品は、例えば、電気光学変調器及び光電検出器であってもよい。受動部品と能動部品とが同じチップ内に形成されるので、チップは、送信および受信が統合された高ボーレート通信などのシナリオに適用されることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
具体的には、チップは、第1の導波路11と共にマッハツェンダ干渉計(Mach-Zehnder Interferometer、MZI)構造を形成するための光スプリッタ(図示せず)を更に含む。MZI構造は、1×2ビームスプリッタと、2つの変調導波路と、2×1ビームコンバイナとを含む。光信号は1×2のビームスプリッタを使用して2つの部分に分割され、2つの部分はMZI構造の2つのアームの光路にそれぞれ向けられる。MZI構造の2つのアームには、それぞれ変調導波路が設けられている。変調導波路の両側には、電極が設けられている。変調導波路は、電界の作用下でアームの光信号の位相を変化させることができる。そして、MZI構造の2本のアームの光信号は、2×1ビームコンバイナを使用して合成される。2つのアームの光信号は互いに干渉するため、合成後の光信号特性は入力光信号特性に対して変化する。例えば、光強度や光位相が変化する。少なくとも一方のアームの変調導波路は、前述の第1の導波路11であってもよく、電界の作用下で光位相を調整し、出力光信号の強度又は位相を更に変更するために使用される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0064】
本出願のこの実施形態では、第3の導波路13の両側に第1の電極対131が更に設けられてもよい。第1の電極対131は絶縁層100内に位置
する。異なる電圧が印加されたとき、第1の電極対131は、第3の導波路13内の光信号を変調するために、第1の変調電界を供給し得る。
図8は、本出願の一実施形態による別のチップの上面図である。
図9は、
図8のチップのBB方向に沿った断面図である。第1の電極対131及び第3の導波路13は、基板10の表面に平行な方向に配置され得る。第1の電極対131間の第1の変調電界は、基板10の表面と平行であり得る。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0080】
変換チップは、ドライバ(driver)モジュールを含んでもよい。ドライバモジュールは変調信号を提供するために変調器に接続され、その結果、変調器は変調信号を使用して変調対象の光信号を変調し、電気信号として使用される変調信号を変調対象の光信号にロードする。変換チップは、トランスインピーダンスアンプ(trans-impedance amplifier、TIA)を更に含んでもよい。トランスインピーダンスアンプは、光電検出器によって生成された電気信号を増幅するために光電検出器に接続される。
【国際調査報告】