(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】電動モータを製造する方法
(51)【国際特許分類】
H02K 3/34 20060101AFI20241114BHJP
H02K 15/06 20060101ALI20241114BHJP
H02K 15/12 20060101ALI20241114BHJP
H02K 3/48 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
H02K3/34 C
H02K15/06
H02K15/12 Z
H02K3/48
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533924
(86)(22)【出願日】2022-10-12
(85)【翻訳文提出日】2024-07-03
(86)【国際出願番号】 EP2022078364
(87)【国際公開番号】W WO2023104372
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】102021213834.9
(32)【優先日】2021-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506292974
【氏名又は名称】マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】MAHLE International GmbH
【住所又は居所原語表記】Pragstrasse 26-46, D-70376 Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ジーモン シュトレング
【テーマコード(参考)】
5H604
5H615
【Fターム(参考)】
5H604AA08
5H604BB01
5H604BB08
5H604BB14
5H604CC01
5H604CC05
5H604CC13
5H604DA22
5H604PB01
5H615AA01
5H615BB01
5H615BB05
5H615BB14
5H615PP13
5H615QQ02
5H615QQ06
5H615QQ19
5H615SS09
5H615SS33
(57)【要約】
本発明は、ステータスロット(3)と、ステータスロット(3)に配置された電気導体(4)とを備えたステータ(2)を有する電動モータ(1)を製造する方法に関する。簡単な作製を実現するために、-押出し加工プロセスにおいて、少なくとも2つの電気導体(4)を互いに離隔して保持しかつ少なくとも1つの位置決め輪郭(6)を有する電気絶縁体(5)で、少なくとも2つの電気導体(4)を被覆し、-少なくとも2つの電気導体(4)を電気絶縁体(5)と共に、関連するステータスロット(3)に挿入し、少なくとも1つの位置決め輪郭(6)を介して、ステータスロット(3)に固定する、ことが特定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータスロット(3)と、前記ステータスロット(3)に配置された電気導体(4)とを備えたステータ(2)を有する電動モータ(1)を製造する方法において、
押出し加工プロセスにおいて、少なくとも2つの電気導体(4)を互いに離隔して保持しかつ少なくとも1つの位置決め輪郭(6)を有する電気絶縁体(5)で、前記少なくとも2つの電気導体(4)を被覆し、
前記少なくとも2つの電気導体(4)を前記電気絶縁体(5)と共に、関連するステータスロット(3)に挿入し、前記少なくとも1つの位置決め輪郭(6)を介して、前記ステータスロット(3)に固定することを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記押出し加工プロセスにおいて、電気絶縁体(5)としてのポリアミドイミド(PAI)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で、前記少なくとも2つの電気導体(4)を被覆することを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも2つの電気導体(4)は、矩形の横断面形状を有し、押出し加工した前記電気絶縁体(5)で、それぞれの電気導体(4)を被覆し、それぞれの電気導体(4)のそれぞれの側に、位置決め輪郭(6)として位置決め突起(9)を有することを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
隣接する2つの電気導体(4)の間に配置された位置決め突起(9)を介して、隣接する2つの前記電気導体(4)を互いに接続することを特徴とする、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも2つの電気導体(4)は、矩形の横断面形状を有し、押出し加工した前記電気絶縁体(5)により、それぞれの電気導体(4)を被覆し、H字形の、ひし形の、または三角形の外輪郭を有することを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも2つの電気導体(4)を、中央領域(10)においてのみ前記電気絶縁体(5)で被覆するが、それぞれの長手方向端部(11)では露出させることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
電気導体(4)として銅導体を使用することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記電気導体(4)を被覆する前記絶縁体(5)と共に前記電気導体(4)を押し込む前に、前記ステータスロット(3)に絶縁紙(8)を張ることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
請求項1から8までの1項記載の方法に従って作製される電動モータ(1)。
【請求項10】
前記電気絶縁体(5)は、ポリアミドイミド(PAI)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を有することを特徴とする、請求項9記載の電動モータ。
【請求項11】
少なくとも2つの前記電気導体(4)は、矩形の横断面形状を有し、押出し加工した前記電気絶縁体(5)は、それぞれの電気導体(4)を被覆し、それぞれの電気導体(4)のそれぞれの側に、位置決め輪郭(6)として位置決め突起(9)を有することを特徴とする、請求項9または10記載の電動モータ。
【請求項12】
隣接する2つの電気導体(4)は、間に配置された位置決め突起(9)を介して互いに接続されていることを特徴とする、請求項11記載の電動モータ。
【請求項13】
少なくとも2つの前記電気導体(4)は、中央領域(10)だけが前記電気絶縁体(5)で被覆されており、かつ/または
前記電気導体(4)は、銅導体であることを特徴とする、請求項11または12記載の電動モータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念記載の、ステータスロットと、ステータスロットに配置された電気導体とを備えたステータを有する電動モータを製造する方法に関する。本発明はさらに、本方法に従って製造された電動モータに関する。
【0002】
欧州特許出願公開第3484021号明細書からは、ステータスロットと、ステータスロットに配置された電気導体とを備えたステータを有する、上位概念記載の、電動モータを製造する方法であって、最初にステータ薄板パケットと、少なくとも1つのステータスロットとを備えたステータを射出成形プロセスにおいて作製する方法が公知である。同時に、射出成形中にスロット壁絶縁体の歯状の構成体が成形され、電気導体が提供される。この電気導体は、歯状に成形されたスロットに挿入され、特に押し込まれ、個々の導体の間では間隙が、歯状の構成体によって形成され、この間隙を通って冷却流体が流れることができる。
【0003】
米国特許出願公開第2020/0153306号明細書からは同様に、内部に電気導体が配置されたステータスロットを備えた電動モータ用のステータが公知である。これらの電気導体はそれぞれ、電気絶縁体によって個別に被覆されており、電気絶縁体によって互いに離隔されており、かつスロット壁内面から離隔されている。関連するステータスロットへの個々の電気導体の挿入は、ここでは個々に行われる。
【0004】
従来技術から公知の製造方法もしくは電動モータにおける欠点は、それぞれの電気導体を個々にステータスロットに差し込まなければならず、これにより、製造プロセスが煩雑になってしまい、ひいては製造コストも高くなってしまうことである。
【0005】
したがって本発明が取り組むのは、上位概念記載の形式の方法について、従来技術から公知の欠点を克服する、改善された実施形態または少なくとも1つの択一的な実施形態を示すという課題である。
【0006】
この課題は、本発明によると、独立請求項1の対象によって解決される。有利な実施形態は従属請求項の対象である。
【0007】
本発明は、共通のステータスロットに共通に収容されるべき複数の電気導体を、前もって共通のプロセスステップにおいて、電気絶縁体によって射出成形し、この電気絶縁体により、導体の共通の取り扱いだけではなく、特にステータのステータスロットにおける導体の共通の組付けおよび固定も可能にする、という一般的な着想に基づいている。ステータスロットと、ステータスロットに配置された電気導体とを備えたステータを有する電動モータを製造する、本発明に係る方法では、押出し成形プロセスにおいて、電気絶縁体により、少なくとも2つの電気導体を被覆し、ここでこの電気絶縁体は、硬化状態において、少なくとも2つの導体を互いに離隔して保持しかつ少なくとも1つの位置決め輪郭を有する。次いで、少なくとも2つの電気導体を、これを被覆する絶縁体と共に、それぞれ関連するステータスロットに押し込んで、その内部に電気絶縁体の少なくとも1つの位置決め輪郭を介して固定する。ここでは、電気絶縁体による、少なくとも2つの電気導体の被覆は、例えば格段に多くの電気導体の被覆も、先行するプロセスステップにおいて行うことができ、次いで、複数の電気導体から一体化されかつ押出し加工プロセスにおいて被着された電気絶縁体から成るバケットを、それぞれの関連するステータスロットに簡単に押し込むことができる。これにより、本発明に係る方法によって、電動モータの組付けが著しく容易かつ簡略化され、それと同時に、電気絶縁体により、それぞれのステータスロットにおける個々の電気導体の空間的に正確にあらかじめ定めた位置が保証される。このことにより、電気絶縁体と、それぞれのステータスロットの内壁との間に、正確にあらかじめ定めた流体通路を形成することが可能になり、この流体通路を通って、電動モータの作動時に例えば冷却材が流れることができ、電動モータを冷却することができる。さらに、本発明に係る方法により、従来必要でであった樹脂によるドリップ法であって、それぞれのステータスロットに電気導体を保持もしくは固定していた、樹脂によるドリップ法を省略することもできる。プラスチックから形成された電気絶縁体で少なくとも2つの電気導体を被覆するための、本発明に従って使用される押出し成形法の別の大きな利点は、電気絶縁体のほぼ任意の横断面形状にあり、これによって、対応して成形されたノズルにより、個々の横断面形状が、位置決めウェブもしくは位置決め突起と共に簡単に製造可能である。これらの位置決めウェブもしくは位置決め突起を介して、正確に定められた互いの間隔だけではなく、ステータスロットの内壁に対しても、この内壁に電気導体を位置決めすることができ、同時に冷却材を案内するための対応する流体通路を画定することができる。
【0008】
有利には、押出し成形プロセスにおいて、電気絶縁体としてのポリアミドイミド(PAI)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)により、少なくとも2つの電気導体を被覆する。ポリエーテルエーテルケトンは、射出成形もしくは押出し成形法において簡単に加工可能であるだけでなく、確実な電気絶縁をも可能にする高耐熱性の熱可塑性プラスチックである。ポリアミドイミドも同様に耐熱性であり、それ自体が、長期にわたる電気絶縁体として比較的高い温度に適している。
【0009】
本発明に係る方法の別の有利な1つの実施形態では、少なくとも2つの電気導体は、それぞれ矩形の横断面形状を有するのに対し、押出し加工された電気絶縁体は、それぞれの電気導体を被覆し、それぞれの導体のそれぞれの側に、位置決め輪郭として位置決め突起を有する。このような位置決め突起もしくは位置決め輪郭は、押出し成形法におけるノズルの対応する構成により、比較的簡単に作製することができ、ステータスロットにおける、もしくはステータスロットに対して相対的な後の電気導体の位置決めだけではなく、互いに相対的な後の電気導体の位置決めにも使用される。この際に、隣接する2つの電気導体は、例えば、これらの電気導体間に配置された2つの位置決め突起を介して互いに接続可能であり、もしくは押出し加工法において互いに接続可能である。これらの互いに接触する2つの位置決め突起は、ここでは、2つの導体を離隔すると同時に互いに固定する位置決めウェブを形成する。組付け状態でそれぞれのステータスロットの内壁に支えられる、互いに離隔された位置決め突起によってさらに、温度調整流体、例えば冷却材用の流体通路を画定することができる。これにより、位置決め輪郭は、ステータスロットにおける個々の導体の正確な位置決めの機能だけではなく、同時に冷却材のための流れガイド要素としても使用される。
【0010】
本発明に係る方法の別の有利な1つの実施形態では、少なくとも2つの電気導体は、押出し加工プロセスの中央領域においてのみ、電気絶縁体によって被覆されるのに対し、それぞれの長手方向端部では露出されたままである。これにより、それぞれの電気導体、例えばヘアピンの問題のない溶接が、電気導体のそれぞれの軸方向の長手方向端部において、電気絶縁体を前もって除去しなくても問題なく可能となる。
【0011】
電気導体として、例えば、ここでも中実であるかまたは個々のより線から形成されていてもよい銅導体を使用することができる。
【0012】
本発明はさらに、前の段落で説明した本方法に従って製造した電気モータであって、本発明に係る方法に起因して、より簡単に組み付けることができ、これにより、より安価に製造可能である電気モータを提供するという一般的な着想に基づく。電気導体が電気絶縁体によって被覆される共通の押出し加工プロセスによって個々の電気導体が互いに相対的に事前に固定されることによってさらに、ステータスロット内での電気導体の正確な配置を達成することができる。
【0013】
本発明のさらなる重要な特徴および利点は、従属請求項から、図面から、および図面に基づく関連する図の説明から得られる。
【0014】
上で挙げた、また以下でさらに説明する特徴は、本発明の枠を逸脱することなく、それぞれ示した組み合わせだけでなく、別の組み合わせでも、または単独でも使用可能であることは明らかである。
【0015】
本発明の好ましい実施例を図面に示し、以下の説明において詳しく説明する。ここでは、同じ参照符号は、同じまたは類似の、または機能的に同じのコンポーネントに関連する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明に従い、押出し加工プロセスにおいて電気絶縁体によって被覆される複数の電気導体のアセンブリの図である。
【
図2】本発明に係る方法により、共通の押出し加工プロセスにおいて、電気絶縁体によって被覆される複数の電気導体のアセンブリの図である。
【
図3】電気導体が内部に配置されたステータスロットの領域における、本発明に係る方法に従って製造された電動モータの断面図である。
【0017】
図2および
図3に対応し、
図3によるとただ1つだけが示されているステータスロット3を備えたステータ2と、ステータスロット3に配置された電気導体4とを備えた電動モータ1を製造する、本発明に係るよる方法では、最初に、押出し成形プロセスにおいて、電気絶縁体5により、複数の電気導体4の別々の被覆を行う。ここでは、少なくとも2つの電気導体4、好適には、それぞれ関連するステータスロット3に属する全ての電気導体4を、押出し成形プロセスにおいて電気絶縁体5によって被覆する。ここで、この電気絶縁体5は、少なくとも2つの電気導体4を互いに離隔して保持し、同時に少なくとも1つの位置決め輪郭6を有し、この位置決め輪郭6を介して、後のステータスロット3における個々の導体4の固定もしくは位置決めを可能にする。個々の電気導体4が電気絶縁体5によって被覆される押出し成形プロセスの結果は、
図2に示されている。次いで、電気導体4を、電気絶縁体5と共に関連するステータスロット3に押し込んで、その内部で少なくとも1つの位置決め輪郭6を介して固定する(
図3を参照されたい)。
【0018】
ここで見て取れるのは、個々の位置決め輪郭6により、ステータスロット3における個々の導体4の正確な位置決めおよび固定が可能になり、また、例えば、後に冷却流体が通流する中間空間7を画定することが可能になることである。これにより、位置決め輪郭6は、ステータスロット3において電気導体4を位置決めおよび固定するだけではなく、さらに、付加的には冷却流体の流れを案内するための流れガイド要素としても使用することができる。
【0019】
電気導体4を被覆する絶縁体5と共に電気導体4をステータスロット3に押し込む前に、ステータスロット3にさらに絶縁紙8を張ることができる(
図3を参照されたい)。
【0020】
電気導体4と電気絶縁体5とを共に被覆することにより、
図2に示した実施形態を達成することができ、この実施形態では、既に複数の電気導体4、好適にはそれぞれのステータスロット3に属する全ての電気導体4は、押出し成形プロセスにおいて被着される電気絶縁体5により、電気的に絶縁被覆されるだけでなく、また同時に互いに固定もされる。電気絶縁体5のための材料として、例えばポリアミドイミド(PAI)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)が使用可能である。これらのプラスチックは、簡単かつ安価に加工することができるだけでなく、高い電気抵抗も有する。
【0021】
図1~
図3に示した電気導体4を観察すると、見て取ることができるのは、この電気導体4が、矩形の横断面形状を有し、例えば、いわゆるヘアピンとして構成されておいるのに対し、電気絶縁体5が、それぞれの電気導体4を被覆し、それぞれの導体4のそれぞれの側に、位置決め輪郭6として位置決め突起9を有することである。隣り合って配置された2つの電気導体4の間に設けられた2つの位置決め突起9を介して、電気導体4を互いに接続することができる。
【0022】
ここでは、
図3に従って明確に見て取ることができるように、位置決め突起9により、ステータスロット3における個々の電気導体4の正確な位置決めおよび固定、ならびにこれらの間に配置され、例えば冷却材用の流体通路として使用される中間空間7の画定が可能になる。
【0023】
当然のことながら、押し出された電気絶縁体5は、H字形(
図1を参照されたい)の、ひし形の、または三角形の外輪郭を有することもでき、この外輪郭により、位置決め輪郭6もしくは位置決め突起9と同様に、ステータスロット3における電気導体4の位置決めもしくは固定、ならびにその間に位置する中間空間7の画定が可能になる。ここで、個々の位置決め輪郭6は、中央領域10だけに設けることもできるのに対し、電気導体4のそれぞれ長手方向端部11では、確かに電気絶縁体5が設けられてはいるが、この電気絶縁体5は、このような位置決め輪郭6もしくは位置決め突起9を有さない。
【0024】
純粋に理論的には、電気導体4が、中央領域10だけにおいて電気絶縁体5によって被覆されるが、長手方向端部11では露出したままであるということも考えられ、これにより、長手方向端部11では、例えば溶接またはろう付けにより、そこに配置されている電気絶縁体5を事前に除去することなく電気接続が可能になる。
【0025】
電気導体4として、例えば、中実である、または個々のより線から形成されている銅導体を使用することができる。
【0026】
全体として、本発明に係る方法と、本発明に係る方法によって製造されたステータ2もしくは電動モータ1により、製造の著しい簡素化を達成することができる。それぞれのステータスロット3における個々の電気導体もしくは個々に被覆された電気導体の個々の位置決めが省略されるからである。むしろ、共通の電気絶縁体によって被覆される電気導体は、共にそれぞれ関連するステータスロット3に押し込むことができ、例えば位置決め輪郭6もしくは位置決め突起9に関するステータスロット3の対応する構成を介して、簡単にそれぞれのステータスロット3において位置決めもしくは固定することができる。これにより、特に、樹脂によってそれぞれのステータスロット3に個々の電気導体4を固定していた、従来必要とされたドリップを省略することができる。またコストを低減し、欠陥箇所を回避することができる。同時に、後の冷却通路として使用される中間空間7も簡単に作製することができる。
【国際調査報告】