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特表2024-543619低背型の支持部組立体を有する封止された反射照準器
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  • 特表-低背型の支持部組立体を有する封止された反射照準器 図1
  • 特表-低背型の支持部組立体を有する封止された反射照準器 図2A
  • 特表-低背型の支持部組立体を有する封止された反射照準器 図2B
  • 特表-低背型の支持部組立体を有する封止された反射照準器 図3
  • 特表-低背型の支持部組立体を有する封止された反射照準器 図4
  • 特表-低背型の支持部組立体を有する封止された反射照準器 図5A
  • 特表-低背型の支持部組立体を有する封止された反射照準器 図5B
  • 特表-低背型の支持部組立体を有する封止された反射照準器 図6
  • 特表-低背型の支持部組立体を有する封止された反射照準器 図7A
  • 特表-低背型の支持部組立体を有する封止された反射照準器 図7B
  • 特表-低背型の支持部組立体を有する封止された反射照準器 図8A
  • 特表-低背型の支持部組立体を有する封止された反射照準器 図8B
  • 特表-低背型の支持部組立体を有する封止された反射照準器 図9
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】低背型の支持部組立体を有する封止された反射照準器
(51)【国際特許分類】
   F41G 1/387 20060101AFI20241114BHJP
   F41G 1/38 20060101ALI20241114BHJP
   G02B 23/00 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
F41G1/387
F41G1/38
G02B23/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534035
(86)(22)【出願日】2022-12-08
(85)【翻訳文提出日】2024-07-29
(86)【国際出願番号】 US2022052304
(87)【国際公開番号】W WO2023167723
(87)【国際公開日】2023-09-07
(31)【優先権主張番号】63/287,553
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523269546
【氏名又は名称】リューポルド アンド スティーブンス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LEUPOLD & STEVENS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】クリスピン, クイント, ディーン
【テーマコード(参考)】
2H039
【Fターム(参考)】
2H039AB65
2H039AB68
(57)【要約】
光学組立体は、少なくとも前方レンズと筐体とによって画定された、環境的に隔離された空隙と、環境的に隔離された空隙内に配置され、前方レンズ上にレチクルを投影する光源と、環境的に隔離された空隙内に配置された支持部組立体であって、光源が支持部組立体の支持部に取り付けられ、支持部組立体が、環境的に隔離された空隙の底部内面に対して固定可能に配置された少なくとも1つの突出部と、光源を前方レンズに対して上昇又は下降させるために、少なくとも1つの突出部に沿って摺動可能な支持部昇降器と、を含み、支持部が、前方レンズに対する光源の位置を横方向に調整するために、支持部昇降器に対して摺動可能である、支持部組立体と、を含んでもよい。他の実施形態が開示及び/又は特許請求されてもよい。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも前方レンズと筐体とによって画定された、環境的に隔離された空隙と、
前記環境的に隔離された空隙内に配置され、前記前方レンズ上にレチクルを投影する光源と、
前記環境的に隔離された空隙内に配置された支持部組立体であって、前記光源が前記支持部組立体の支持部に取り付けられ、前記支持部組立体が、
前記環境的に隔離された空隙の底部内面に対して固定可能に配置された少なくとも1つの突出部と、
前記光源を前記前方レンズに対して上昇又は下降させるために、前記突出部に対して摺動可能な第1の面を含む支持部昇降器と、を含み、
前記支持部が、前記前方レンズに対する前記光源の位置を横方向に調整するために、前記支持部昇降器の第2の面に対して摺動可能である、支持部組立体と、
を備える光学組立体。
【請求項2】
前記少なくとも1つの突出部が傾斜路を備える、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項3】
前記少なくとも1つの突出部又は前記支持部昇降器の前記第1の面に傾斜面を更に備え、前記傾斜面が線形又は非線形の傾斜を有する、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項4】
前記環境的に隔離された空隙が後方窓によって更に画定され、前記レチクルが前記後方窓を通して視認可能である、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項5】
照準器を有するスライド上に装着可能であり、前記レチクルと前記照準器のうちの1つとを前記後方窓を通して共視認する、請求項4に記載の光学組立体。
【請求項6】
前記光源用の電源を更に備え、前記電源が、前記光学組立体内の前記光源の前に配置される、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項7】
前記環境的に隔離された空隙に対して、前記支持部昇降器に対する前記支持部の摺動を外部駆動するための手段と、
前記環境的に隔離された空隙に対して、前記少なくとも1つの突出部に沿った前記支持部昇降器の摺動を外部駆動するための手段と、
を更に備える、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項8】
前記外部駆動手段の各々が、前記環境的に隔離された空隙の内側に配置される第1の端部と、前記環境的に隔離された空隙の外側に配置される第2の端部とを有し、前記第2の端部が前記筐体の同じ側に配置される、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項9】
前記駆動手段の周りにそれぞれ配置された封止部を更に備える、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項10】
前記環境的に隔離された空隙が、
回転可能な駆動手段を有するヘッドと、前記支持部の第1の側と接触するフェースとを有し、前記支持部昇降器に対する前記支持部の摺動を駆動するウィンデージねじと、
ヘッドと、前記支持部昇降器と接触するフェースとを有し、前記少なくとも1つの突出部に沿った前記支持部昇降器の摺動を駆動するエレベーションねじと、
のための開口部を含む、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項11】
前記ウィンデージねじの前記第2の端部に対して前記支持部を付勢するための手段を更に備える、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項12】
前記支持部及び前記支持部昇降器がスロット式又はくさび式に結合される、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項13】
前記支持部昇降器の頂部及び前記支持部の底部の一方が、前記支持部昇降器の頂部及び前記支持部の底部の他方をスロット式に受け入れるための溝を含む、請求項12に記載の光学組立体。
【請求項14】
少なくとも前方レンズと筐体とによって画定された、環境的に隔離された空隙と、
前記環境的に隔離された空隙内に配置され、前記前方レンズ上にレチクルを投影する光源と、
前記環境的に隔離された空隙の底部内面に対して固定可能に配置された少なくとも1つの突出部と、
前記環境的に隔離された空隙内に配置された支持部組立体であって、前記光源が前記支持部組立体の支持部に取り付けられる、支持部組立体と、
前記環境的に隔離された空隙に対して、前記支持部組立体の第1の面又は側に対する前記支持部の摺動を外部駆動するための手段と、
前記環境的に隔離された空隙に対して、前記少なくとも1つの突出部に沿った前記支持部組立体の第2の面又は側の摺動を外部駆動するための手段と、
を備える光学組立体。
【請求項15】
前記少なくとも1つの突出部が傾斜路を備える、請求項14に記載の光学組立体。
【請求項16】
前記少なくとも1つの突出部又は前記支持部組立体の前記第2の面又は側に傾斜面を更に備え、前記傾斜面が線形又は非線形の傾斜を有する、請求項14に記載の光学組立体。
【請求項17】
前記支持部が、前記支持部組立体の前記第1の面又は側に対する前記支持部の摺動を外部駆動するための手段の端部をスロット式に受け入れるための溝を画定し、前記支持部組立体が、前記少なくとも1つの突出部に沿った前記支持部組立体の前記第2の面又は側の摺動を外部駆動するための手段の端部をスロット式に受け入れるための溝を画定する、請求項14に記載の光学組立体。
【請求項18】
前記支持部組立体の前記第1の面又は側に対する前記支持部の摺動を外部駆動するための手段の端部に対して前記支持部を付勢するための手段を更に備える、請求項14に記載の光学組立体。
【請求項19】
前記付勢手段がプランジャを含み、前記支持部組立体が、前記プランジャの端部をスロット式に受け入れるための溝を含む、請求項18に記載の光学組立体。
【請求項20】
前記プランジャの前記端部が円錐形の端部を備える、請求項18に記載の光学組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]関連出願
本出願は、2021年12月9日に出願された米国仮出願第63/287,553号の非仮出願であり、優先権の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本開示は、拳銃、長銃、クロスボウなどの反射照準器に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]小型反射照準器は、小型赤点照準器としても知られており、一般的に、拳銃並びに長銃及びクロスボウなどの小型装備と共に使用される非拡大反射照準器である。拳銃に装着されると、反射照準器の本体が工場製アイアンサイトを覆い隠す可能性がある。これにより、多くのユーザは、自らの目にどちらの照準器を合わせるのにも苦労する。
【0004】
[0004]1つの部分的な解決策は、共視認(cowitness)として知られる、反射照準器の光路を通して見ることができる、より背の高いサプレッサ高さのアイアンサイトを設置することである。別の部分的な解決策は、電子機器及びバッテリがスライドの上ではなく拳銃の後方にあるように構成された照準器を使用することである(例えば、Leupold(登録商標)Deltapoint Micro(商標))。電子機器及びバッテリが拳銃の後方にあると、光路は十分低くなり、工場製アイアンサイトと共視認される。この光学系の欠点は、それによって拳銃の全長が増加し、外部の撃鉄と適合しないことである。
【0005】
[0005]アイアンサイトと共視認させる別の方法は、拳銃スライドの一部を窪ませることである。そのとき、反射照準器がShield RMScのように薄い本体を有する場合、工場製アイアンサイトの一部を露出させる十分低い位置に反射照準器を装着することができる。しかしながら、この構成は破片に傷つきやすい可能性がある。ほとんどの反射照準器の前方レンズは、照準器後方の発光ダイオード(LED)からの光を反射し得る。したがって、LEDとレンズとの間に何かが入ると、ドットは現れない。また、レンズの内側の水分又は破片が、照準器の機能を妨げる可能性がある。Aimpoint(登録商標)ACROのような製品は、これを防ぐために光路を完全に密閉しているが、窪ませた拳銃スライドであっても工場製アイアンサイトと共視認させるには背が高すぎる。
【0006】
[0006]添付の図面は、同様の参照番号が同様の部分要素を表し、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、本開示の技術の利点及び原理を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】様々な実施形態による、光学組立体の中心長さ方向の垂直断面図である。
図2A】筐体が切り欠きで示された、図1の光学組立体の上部左側の等角図である。
図2B】筐体が切り欠きで示された、図1の光学組立体の上部右側の等角図である。
図3図1の光学組立体の支持部組立体を示す図である。
図4図1の光学組立体の、幅方向の垂直断面図である。
図5A】筐体が取り外された、図1の光学組立体の支持部組立体の部分分解等角図である。
図5B図5Aの支持部の底部を示す等角図である。
図6図1の光学組立体の外側の底面等角図である。
図7A図1の光学組立体の外側の側面図である。
図7B図1の光学組立体の外側の側面図である。
図8A】様々な実施形態による、図1の光学組立体を含む小火器組立体の左側面等角図である。
図8B】様々な実施形態による、図1の光学組立体を含む小火器組立体の右側面等角図である。
図9図8A及び図8Bの小火器組立体の背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0018]本出願及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上別段明確に指示されない限り、複数形を含む。更に、用語「含む(includes)」は、「備える(comprises)」を意味する。更に、「連結された(coupled)」という用語は、連結されたアイテム間の中間要素の存在を排除するものではない。本明細書に記載のシステム、装置及び方法は、決して限定的なものと解釈されるべきではない。代わりに、本開示は、単独で、並びに互いに様々な組み合わせ及び部分的な組み合わせにおいて、本開示の様々な実施形態のすべての新規かつ非自明な特徴及び態様を対象とする。「又は」という用語は、「及び/又は」を指し、(特に明記しない限り)「排他的に又は」を指すものではない。
【0009】
[0019]開示されたシステム、方法及び装置は、いかなる特定の態様若しくは特徴又はそれらの組み合わせにも限定されず、開示されたシステム、方法及び装置は、任意の1つ又は複数の特定の利点が存在すること、又は問題が解決されることを必要としない。動作の理論は、説明を容易にするためのものであるが、開示されたシステム、方法及び装置は、そのような動作の理論に限定されない。開示された方法のいくつかの動作は、簡便に提示するために特定の連続した順序で説明されているが、以下に記載される特定の記載によって特定の順序が必要とされない限り、この説明方法は並べ替えを包含することを理解されたい。例えば、順次に説明される動作は、場合によっては、並べ替えられ、又は同時に実行されてもよい。更に、簡略にするために、添付の図は、開示されたシステム、方法及び装置を他のシステム、方法及び装置と組み合わせて使用することができる様々な方法を示さない可能性がある。
【0010】
[0020]更に、説明は、開示された方法を説明するために「生成する」及び「提供する」のような用語を使用することがある。これらの用語は、実行される実際の動作を高度に抽象化したものである。これらの用語に対応する実際の動作は、特定の実装形態に応じて異なり、当業者によって容易に識別可能である。いくつかの例では、値、手順又は装置は、「最低」、「最良」、「最小」などと言及される。そのような説明は、多くの使用される機能的代替物の中から選択を行うことができることを示すことを意図しており、そのような選択は、他の選択よりも良好である、小さい又はその他好ましい必要はないことが理解されよう。
【0011】
[0021]実施例は、「上方」、「下方」、「上部」、「下部」などとして示される方向を参照して説明される。これらの用語は説明を簡便にするために使用されているが、特定の空間的方向を意味するものではない。
【0012】
[0022]本明細書に記載の様々な実施形態は、破片に対して封止され、拳銃の工場製アイアンサイトと共視認させるのに十分小型の反射照準器を含んでもよい。また、様々な実施形態において、反射照準器は、拳銃の全長を増加させなくてもよい。本明細書に記載の他の実施形態は、長銃、クロスボウなどに使用可能な、小型の封止された光学組立体を含んでもよい。
【0013】
[0023]図1は、様々な実施形態による、光学組立体100の中心長さ方向の垂直断面図を示す。光学組立体100は、環境的に隔離された空隙7(例えば、閉鎖系、又は閾値汚染物質から隔離され得る他の何らかの系)を画定する。光源15によって生成された光は、レチクル99(図9)を前方レンズ2に投影してもよい。環境的に隔離された空隙7によって実現される閉鎖系は、汚染物質(例えば、埃、水分など)が前方レンズ2上の投影を覆い隠すことを防止してもよい。
【0014】
[0024]光学組立体100は、後方窓3から前方レンズ2までの光路8をもたらし、これにより、光学組立体100が設置される拳銃のレチクルとアイアンサイトとを共視認させることができる。ここで図8A及び図9を組み合わせて参照すると、照星(front sight)851の少なくとも一部は、光学組立体100を通して照門(rear sight)850と一直線に視認可能である(共視認)。図9は、特に、照星851の頂部から照門850の頂部までの照準線が光学組立体100の内部構成要素によって覆い隠されないことを示す。
【0015】
[0025]図8Aを参照すると、光学組立体100は、光学組立体100の外形全体がスライド801上に配置されるため、小火器組立体800の全長を増加させない(スライドの背後に光源用の電源を配置し得るいくつかの光学組立体とは対照的であり、それらは小火器の全長を増加させる)。再び図1を参照すると、バッテリ4及び制御回路5は、光源15の前に配置される。
【0016】
[0026]更に図1を参照すると、光源15は、前方レンズ2に対して光源15を上下及び左右に移動させることができる支持部組立体10に取り付けられている。これにより、レチクル99(図9)の位置を移動させて、エレベーション(elevation)やウィンデージ(windage)を補償することができる。
【0017】
[0027]支持部組立体10は総高が低く、光学組立体100を通る光路8の下に位置する。総高が低いことにより、光学組立体100を通したアイアンサイトの共視認が可能となる。支持部組立体10は、光源15が取り付けられた支持部11と、支持部昇降器12とを含む。支持部11は、支持部昇降器12に対して摺動され、レチクル99(図9)の左右移動を可能にしてもよい。支持部昇降器12は、支持部11の高さを変更して、レチクル99(図9)の上下移動を可能にしてもよい。
【0018】
[0028]図2Aは、筐体1が切り欠きで示された、図1の光学組立体100の上部左側の等角図を示す。図2Bは、筐体1が切り欠きで示された、図1の光学組立体の上部右側の等角図である。図2Aを参照すると、調整機構22(例えば、ウィンデージねじ)は、支持部11の移動を駆動するように配置されてもよく、調整機構21(例えば、エレベーションねじ)は、支持部昇降器12の(支持部11を上昇又は下降させるための)移動を駆動するように配置されてもよい。
【0019】
[0029]図示の調整機構21及び22は両方とも、光学組立体100の側面(例えば、同じ側)から光路8(図1)の下に入るので、照星の視認性を覆い隠さない。しかしながら、他の実施形態では、同じ側から入る(及び/又は図示されているように、平行軸に沿って駆動可能である)必要はない場合がある。
【0020】
[0030]図示の調整機構21及び22は、筐体1の孔を貫通して取り付けられ、それぞれ、環境的に隔離された空隙の外部に位置する端部(図示のようにヘッドを含んでもよい)と、環境的に隔離された空隙内に位置する端部(図示のようにフェースを含んでもよい)とを有する。封止部28は、水分(及び/又は他の汚染物質)がこれらの孔を通って及び/又は調整機構21及び22の長さに沿って環境的に隔離された空隙に入るのを防止することができる。
【0021】
[0031]この例では、調整機構21及び22は、支持部11及び支持部昇降器12を移動させるために回転駆動可能なねじである。回転駆動可能な調整機構21及び22の外側端部には、六角形のソケットが設けられる(ただし、他の例では、回転工具と嵌合するための任意の雄又は雌の構造が使用されてもよい)。他の実施形態では、回転/ねじ止めなしで駆動可能な調整機構を使用することが実用的かつ可能であってもよい。
【0022】
[0032]ここで図2Bを参照すると、ばね組立体25が支持部11に接触して、支持部11を調整機構22の端部に対して付勢することができる。ばね組立体25は、ばねの一端を受け入れるための空隙を有した後端を有するプランジャ26と、ばねの他端を受け入れるための圧縮ピン23とを含んでもよい。プランジャ26の前端は傾斜していてもよく、その結果、支持部11は、調整機構22の端部に対して付勢されることに加えて、下方に付勢される。本実施形態では、封止部28が圧縮ピン23のヘッドの一部の周囲に設けられる。
【0023】
[0033]ここで図2A及び図2Bを組み合わせて参照すると、締結具29が光学組立体100を拳銃のスライドに固定してもよい。拳銃に装着するための光学組立体100が示されているが、光学組立体100の任意の特徴を利用して、長銃、クロスボウなどのための小型の光学組立体を提供してもよいことを理解されたい。
【0024】
[0034]図3は、図1の光学組立体100の支持部組立体10を示す。光学組立体100は、光学組立体100の底板31上に突出部35を含む。突出部35は、底板31によって画定された底部内面に対して固定位置を有し、例えば、底板31に固定されてもよく、又は他の例では底板31の一体部分であってもよい。
【0025】
[0035]支持部昇降器12は、突出部35上に位置し、突出部35に対して摺動可能である。したがって、調整機構21の端部が前方に駆動されると、支持部昇降器12は支持部11の高さを上げる。同様に、プランジャ26は傾斜した前端を有してもよく、ばね36が部分的に折り畳まれたときに下向きの力を加えることができるので、支持部昇降器12は、(調整機構の端部が後方に駆動されるときに)突出部35を下方に摺動して支持部11の高さを下げることができる。ばね36は、この例ではコイルばねであるが、他の例では、任意の種類の線ばね(又は、例えばゴムなどの圧縮性材料など、ばね力を生成することができる他の構成要素)を使用してもよい。図4により詳細に示すように、ガスケット32を支持部組立体100の周りに配置してもよい。
【0026】
[0036]様々な実施形態において、調整機構21及び22と、支持部11と、支持部昇降器12と、プランジャ26との間の接触は、スロット式及び/又はくさび式であってもよい。これにより、跳ね返り(又は調整)中にこれらの構成要素を一緒に保ってもよい。
【0027】
[0037]この例では、突出部35及び支持部昇降器12は両方とも傾斜面を有する。しかしながら、これは必須ではない。他の例では、突出部35又は支持部昇降器12の一方は傾斜面を有してもよく、突出部35又は支持部昇降器12の他方はピンを有してもよい。これらの例では、ピンは傾斜面に対して摺動的に相対移動してもよい。
【0028】
[0038]この例では、図示の傾斜面(例えば、傾斜路)は約45度である。しかしながら、他の例では、より急な又はより浅い傾斜面(例えば、支持部昇降器12の傾斜路又は傾斜面)が設けられてもよい。
【0029】
[0039]この例では、図示の傾斜面は直線状の傾斜を有する。しかしながら、これは必須ではない。他の例では、曲線状傾斜(例えば、半径状又は他の曲線状傾斜)などの非線形傾斜を有する少なくとも1つの傾斜面を設けてもよい。
【0030】
[0040]図4は、図1の光学組立体100の、幅方向の垂直断面図を示す。図5Aは、筐体1(図1)が取り外された、図1の光学組立体100の支持部組立体10の部分分解等角図を示す。3つの突出部35が図5に示されている。しかしながら、他の実施形態では、任意の好適な数の突出部が含まれてもよい。
【0031】
[0041]図5Bは、図5Aの支持部11の底部を示す等角図である。支持部11は、その底部にスロットが設けられている。スロット51は、支持部昇降器12の頂部を受け入れる(例えば、嵌合する)ための溝を含む。溝51は、支持部昇降器12に対する支持部11の移動を制限してもよい(溝51内での支持部昇降器12の頂部の嵌合の緊密性に基づき、例えば支持部昇降器12の頂部の幅と比較した溝の幅に基づき、所望に応じて、垂直軸に沿った移動、例えば、前後方向移動を最小限に抑えながら横方向移動を可能にすることができる。)。
【0032】
[0042]図3の説明において先に述べたように、調整機構21及び22(図3)と、支持部11(図3)と、支持部昇降器12(図3)と、プランジャ26(図3)との間の接触は、スロット式(例えば、図5Bを参照して説明したスロットと同様)及び/又はくさび式であってもよい。様々な実施形態では、これらの構成要素のいずれかがダブテール嵌合されてもよい。例えば、溝51の代わりにダブテールグルーブなどのダブテール溝を、嵌合する支持部昇降器12上のダブテール界面と共に使用することができる。
【0033】
[0043]図2Aの図示の実施形態では、調整機構21及び22の端部は、それぞれ支持部11及び支持部昇降器12によって画定された溝内に配置される。また、図2Bを参照すると、プランジャ26の先細状の端部(例えば、円錐形の突起)は、支持部11によって画定されたV字形溝によってスロット式に受け入れられる。また、プランジャ26の他端は、圧縮ピン23の端部を受け入れるための空隙を含む。様々な実施形態では、これらの構成要素のいずれかの間に任意の他のスロット式及び/又はくさび式界面(ダブテール界面など)を使用してもよい。
【0034】
[0044]図6は、図1の光学組立体100の外側の底面等角図を示す。図7A及び図7Bは、図1の光学組立体100の外側の側面図を示す。図8A及び図8Bは、様々な実施形態による、図1の光学組立体100を含む小火器組立体800の左側面及び右側面の等角図である。図6及び図7Bを参照すると、筐体1は、調整機構21及び22のヘッドがそれぞれ配置される開口部61及び62を画定する。また、筐体は、圧縮ピン23のヘッドが配置される開口部73を画定する。
【0035】
[0045]図9は、図8A及び図8Bの小火器組立体800の背面図を示す。光学組立体100は、レチクル99と、別の照準器、例えばOEM(相手先商標製造業者)高さのアイアンサイト(照門850及び照星851を含む)との共視認をもたらす。
【0036】
[0046]開示された技術の原理が適用され得る多くの可能な実施形態を考慮すると、図示された実施形態は好ましい例にすぎず、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことを認識されたい。本発明者らは、添付の特許請求の範囲及び精神の範囲内にあるすべてを本発明者らの発明として特許請求する。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-08-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも前方レンズと筐体とによって画定された、環境的に隔離された空隙と、
前記環境的に隔離された空隙内に配置され、前記前方レンズ上にレチクルを投影する光源と、
前記環境的に隔離された空隙内に配置された支持部組立体と、を備え、
前記光源が前記支持部組立体の支持部に取り付けられ、
前記支持部組立体が、
前記環境的に隔離された空隙の底部内面に対して固定可能に配置された少なくとも1つの突出部と、
前記光源を前記前方レンズに対して上昇又は下降させるために、前記少なくとも1つの突出部に対して摺動可能な第1の面を含む支持部昇降器と、を含み、
前記支持部が、前記前方レンズに対する前記光源の位置を横方向に調整するために、前記支持部昇降器の第2の面に対して摺動可能である
を備える光学組立体。
【請求項2】
前記少なくとも1つの突出部が傾斜路を備える、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項3】
前記少なくとも1つの突出部又は前記支持部昇降器の前記第1の面に傾斜面を更に備え、前記傾斜面が線形又は非線形の傾斜を有する、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項4】
前記環境的に隔離された空隙が後方窓によって更に画定され、前記レチクルが前記後方窓を通して視認可能である、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項5】
照準器を有するスライド上に装着可能であり、前記レチクルと前記照準器のうちの1つとを前記後方窓を通して共視認する、請求項4に記載の光学組立体。
【請求項6】
前記光源用の電源を更に備え、前記電源が、前記光学組立体内の前記光源の前に配置される、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項7】
前記環境的に隔離された空隙に対して、前記支持部昇降器に対する前記支持部の摺動を外部駆動するための手段と、
前記環境的に隔離された空隙に対して、前記少なくとも1つの突出部に沿った前記支持部昇降器の摺動を外部駆動するための手段と、
を更に備える、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項8】
前記外部駆動するための手段の各々が、前記環境的に隔離された空隙の内側に配置される第1の端部と、前記環境的に隔離された空隙の外側に配置される第2の端部とを有し、前記第2の端部が前記筐体の同じ側に配置される、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項9】
前記外部駆動するための手段の周りにそれぞれ配置された封止部を更に備える、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項10】
前記環境的に隔離された空隙が、
回転可能な駆動手段を有するヘッドと、前記支持部の第1の側と接触するフェースとを有し、前記支持部昇降器に対する前記支持部の摺動を駆動するウィンデージねじと、
ヘッドと、前記支持部昇降器と接触するフェースとを有し、前記少なくとも1つの突出部に沿った前記支持部昇降器の摺動を駆動するエレベーションねじと、
のための開口部を含む、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項11】
前記ウィンデージねじの前記ヘッドは、前記ウィンデージねじの第1の端部を備え、
前記光学組立体は、前記ウィンデージねじの前記第1の端部の逆側の第2の端部に対して前記支持部を付勢するための手段を更に備える、請求項10に記載の光学組立体。
【請求項12】
前記支持部及び前記支持部昇降器がスロット式又はくさび式に結合される、請求項1に記載の光学組立体。
【請求項13】
前記支持部昇降器の頂部及び前記支持部の底部の一方が、前記支持部昇降器の頂部及び前記支持部の底部の他方をスロット式に受け入れるための溝を含む、請求項12に記載の光学組立体。
【請求項14】
少なくとも前方レンズと筐体とによって画定された、環境的に隔離された空隙と、
前記環境的に隔離された空隙内に配置され、前記前方レンズ上にレチクルを投影する光源と、
前記環境的に隔離された空隙の底部内面に対して固定可能に配置された少なくとも1つの突出部と、
前記環境的に隔離された空隙内に配置された支持部組立体であって、前記光源が前記支持部組立体の支持部に取り付けられる、支持部組立体と、
前記環境的に隔離された空隙に対して、前記支持部組立体の第1の面又は側に対する前記支持部の摺動を外部駆動するための手段と、
前記環境的に隔離された空隙に対して、前記少なくとも1つの突出部に沿った前記支持部組立体の第2の面又は側の摺動を外部駆動するための手段と、
を備える光学組立体。
【請求項15】
前記少なくとも1つの突出部が傾斜路を備える、請求項14に記載の光学組立体。
【請求項16】
前記少なくとも1つの突出部又は前記支持部組立体の前記第2の面又は側に傾斜面を更に備え、前記傾斜面が線形又は非線形の傾斜を有する、請求項14に記載の光学組立体。
【請求項17】
前記支持部が、前記支持部組立体の前記第1の面又は側に対する前記支持部の摺動を外部駆動するための手段の端部をスロット式に受け入れるための溝を画定し、前記支持部組立体が、前記少なくとも1つの突出部に沿った前記支持部組立体の前記第2の面又は側の摺動を外部駆動するための手段の端部をスロット式に受け入れるための溝を画定する、請求項14に記載の光学組立体。
【請求項18】
前記支持部組立体の前記第1の面又は側に対する前記支持部の摺動を外部駆動するための手段の端部に対して前記支持部を付勢するための手段を更に備える、請求項14に記載の光学組立体。
【請求項19】
前記付勢するための手段がプランジャを含み、前記支持部組立体が、前記プランジャの端部をスロット式に受け入れるための溝を含む、請求項18に記載の光学組立体。
【請求項20】
前記プランジャの前記端部が円錐形の端部を備える、請求項19に記載の光学組立体。
【国際調査報告】