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特表2024-543632光モジュール、フェルール、および光ファイバコネクタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】光モジュール、フェルール、および光ファイバコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/40 20130101AFI20241114BHJP
   H04B 10/2575 20130101ALI20241114BHJP
   H04J 14/00 20060101ALI20241114BHJP
   G02B 6/42 20060101ALI20241114BHJP
   G02B 6/36 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
H04B10/40
H04B10/2575 120
H04J14/00
G02B6/42
G02B6/36
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534310
(86)(22)【出願日】2022-10-17
(85)【翻訳文提出日】2024-06-20
(86)【国際出願番号】 CN2022125686
(87)【国際公開番号】W WO2023103590
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】202111497530.8
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ホワーン,シンホワ
(72)【発明者】
【氏名】ラン,プオン
(72)【発明者】
【氏名】フオン,ジア
(72)【発明者】
【氏名】リー,ホゥイピーン
【テーマコード(参考)】
2H036
2H137
5K102
【Fターム(参考)】
2H036JA01
2H036QA12
2H137AA01
2H137AB05
2H137AB06
2H137BA03
2H137BA04
2H137BA15
2H137BA16
2H137BA18
2H137BB02
2H137BB12
2H137BC32
2H137CA15
5K102AA03
5K102AA15
5K102AB13
5K102AL12
5K102PC12
5K102PH47
5K102PH48
(57)【要約】
本出願の実施形態は、光モジュール、フェルール、および光ファイバコネクタを提供し、その結果、複数の光信号が1つの光インターフェイスを介して伝送され、そして、光モジュールは、システム容量拡張の要求を満たすことができる。光モジュールは、N個の光ユニット、デマルチプレクスユニット、および光ファイバコネクタを含む。光ファイバコネクタは、フェルールおよびM個の光ファイバを含む。M個の光ファイバはフェルール内に配置されており、M個の光ファイバの各々はN個の光ユニットのうちの少なくとも1つに対応し、かつ、M個の光ファイバのうちの任意の2つに対応する光ユニットは異なっている。ここで、Mは2以上の整数であり、かつ、NはM以上の整数である。第1光ファイバは、第1光ファイバに対応する光ユニットによって受信された光信号を伝送するように構成され、かつ/あるいは、第1光ファイバに対応する光ユニットから受信された光信号を伝送するように構成されている。ここで、第1光ファイバは、M個の光ファイバのうちの任意の1つである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
N個の光ユニットと、デマルチプレクスユニットと、光ファイバコネクタとを含む、光モジュールであって、
前記光ファイバコネクタは、フェルール、および、M個の光ファイバを含み、
前記M個の光ファイバは、前記フェルール内に配置されており、
前記M個の光ファイバの各々は、前記N個の光ユニットのうちの少なくとも1つに対応しており、
前記M個の光ファイバのうちの任意の2つに対応する光ユニットは、異なっており、
Mは2以上の整数であり、かつ、NはM以上の整数であり、
前記N個の光ユニットのうちの第1光ユニットは、光信号を受信または送信するように構成されており、かつ、前記第1光ユニットは、前記N個の光ユニットのうちのいずれか1つであり、
前記M個の光ファイバのうちの第1光ファイバは、前記第1光ファイバに対応している光ユニットによって受信された光信号を伝送するように構成されており、かつ/あるいは、前記第1光ファイバは、前記第1光ファイバに対応している前記光ユニットから受信された光信号を伝送するように構成されており、前記第1光ファイバは、前記M個の光ファイバのうちのいずれか1つであり、かつ、
前記デマルチプレクスユニットは、前記第1光ユニットに対応している光ファイバから受信された光信号を、前記第1光ユニットに対して、送信するように構成されており、かつ/あるいは、前記第1光ファイバに対応している前記光ユニットから受信された前記光信号を、前記第1光ファイバに対して、送信するように構成されている、
光モジュール。
【請求項2】
前記N個の光ユニットのうちの任意の2つに対応している光信号の波長は、異なっている、
請求項1に記載の光モジュール。
【請求項3】
前記第1光ファイバの長さは、前記フェルールの長さに等しい、
請求項1または2に記載の光モジュール。
【請求項4】
前記第1光ファイバの長さは、前記フェルールの長さよりも長い、
請求項1または2に記載の光モジュール。
【請求項5】
前記N個の光ユニットは、第1光受信ユニット、および、第1光送信ユニットを含み、
前記M個の光ファイバは、第2光ファイバ、および、第3光ファイバを含み、
前記第2光ファイバは、前記第1光受信ユニットによって受信された第1光信号を伝送するように構成されており、かつ、
前記第3光ファイバは、前記第1光送信ユニットから受信された第2光信号を伝送するように構成されている、
請求項1乃至4いずれか一項に記載の光モジュール。
【請求項6】
前記デマルチプレクスユニットは、第1フィルタ、および、第2フィルタを含み、
前記第1フィルタは、前記第1光信号を反射し、かつ、前記第2光信号を透過するように構成されており、
前記第2フィルタは、前記第2光信号を反射するように構成されている、
請求項5に記載の光モジュール。
【請求項7】
前記N個の光ユニットは、さらに、第2光受信ユニット、および、第2光送信ユニットを含み、
前記M個の光ファイバは、さらに、第4光ファイバ、および、第5光ファイバを含み、
前記第4光ファイバは、前記第2光受信ユニットによって受信された第3光信号を伝送するように構成されており、
前記第5光ファイバは、前記第2光送信ユニットから受信された第4光信号を伝送するように構成されている、
請求項5に記載の光モジュール。
【請求項8】
前記N個の光ユニットは、さらに、第2光受信ユニット、および、第2光送信ユニットを含み、
前記M個の光ファイバは、さらに、第6光ファイバを含み、
前記第6光ファイバは、前記第2光送信ユニットから受信された第4光信号を伝送するように構成されており、
前記第6光ファイバは、さらに、前記第2光受信ユニットによって受信された第3光信号を伝送するように構成されている、
請求項5に記載の光モジュール。
【請求項9】
前記デマルチプレクスユニットは、第1フィルタ、第2フィルタ、第3フィルタ、および、第4フィルタを含み、
前記第1フィルタは、前記第1光信号を反射し、かつ、別の光信号を透過するように構成されており、
前記第2フィルタは、前記第2光信号を反射し、かつ、別の光信号を透過するように構成されており、
前記第3フィルタは、前記第3光信号を反射し、かつ、別の光信号を透過するように構成されており、
前記第4フィルタは、前記第4光信号を透過し、かつ、別の光信号を反射するように構成されている、
請求項7または8に記載の光モジュール。
【請求項10】
前記N個の光ファイバは、前記フェルール内において同一方向に並んで配置されている、
請求項1乃至9いずれか一項に記載の光モジュール。
【請求項11】
前記N個の光ファイバは、前記フェルールの長手方向軸の周りに配置されている、
請求項1乃至9いずれか一項に記載の光モジュール。
【請求項12】
前記N個の光ファイバは、1つ以上のマルチコア光ファイバを含んでいる、
請求項1乃至11いずれか一項に記載の光モジュール。
【請求項13】
フェルールであって、
M個の光ファイバが前記フェルールに内蔵されており、かつ、
前記M個の光ファイバの各々が、少なくとも1つの波長を有する光信号を伝送するように構成されており、
Mは、2以上の整数である、
フェルール。
【請求項14】
前記M個の光ファイバのうちの任意の2個によって伝送される光信号の波長は、異なっている、
請求項13に記載のフェルール。
【請求項15】
前記M個の光ファイバは、第2光ファイバ、および、第3光ファイバを含み、
前記第2光ファイバは、第1光受信ユニットによって受信された第1光信号を伝送するように構成されており、
前記第3光ファイバは、第1光送信ユニットから受信された第2光信号を伝送するように構成されている、
請求項13または14に記載のフェルール。
【請求項16】
前記M個の光ファイバは、さらに、第6光ファイバを含み、
前記第6光ファイバは、第2光送信ユニットから受信された第4光信号を伝送するように構成されており、
前記第6光ファイバは、さらに、第2光受信ユニットによって受信された第3光信号を伝送するように構成されている、
請求項15に記載のフェルール。
【請求項17】
光ファイバコネクタであって、
請求項13乃至16のいずれか一項に記載のフェルールが前記光ファイバコネクタに内蔵されている、
ことを特徴とする、光ファイバコネクタ。
【請求項18】
光ファイバ伝送システムであって、
無線周波数ユニット、ベースバンドユニット、および、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の光モジュール、を含み、
前記無線周波数ユニットは、前記光モジュールを使用することにより、前記ベースバンドユニットと通信する、
光ファイバ伝送システム。
【請求項19】
前記光モジュールは、前記ベースバンドユニット上に配置されている、
請求項18に記載の光ファイバ伝送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の実施形態は、光通信技術の分野に関する。そして、より具体的には、光モジュール、フェルール、および、光ファイバコネクタに関する。
【0002】
本出願は、2021年12月9日に中国国家知識産権局に提出された“OPTICAL MODULE, FERRULE, and OPTICAL FIBER CONNECTOR”光モジュール、フェルール、および光ファイバコネクタ」というタイトルの中国特許出願第202111497530.8号について優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0003】
情報化の進展および増大するネットワークアプリケーションの要求に伴い、従来の2ファイバ双方向(two-fiber bidirectional)光モジュールと比較して、1ファイバ(single-fiber)双方向光モジュールが、通信ネットワークにおいて広く使用されている。1ファイバ双方向光モジュールは、光ファイバリソースを節約し、かつ、通信システム容量を増加させるために使用され得るからである。図3に示されるように、1ファイバ双方向光モジュールがベースバンドユニット(baseband unit、BBU)とアクティブアンテナユニット(active antenna unit、AAU)との間の通信に使用される場合、マルチプレクサ/デマルチプレクサは、光ファイバ#1を介して同時に光信号を受信および送信することができ、そして、これは、競合を引き起こす。従って、1ファイバ双方向光モジュールは、1ファイバ双方向光モジュールがマルチプレクサ/デマルチプレクサに対して直接的に接続されるシナリオに適用することができない。加えて、通信システムの発展に伴い、より大きな容量を拡張する必要がある場合、1ファイバ双方向光モジュールは、容量拡張の要求を満たすことができないことがある。
【発明の概要】
【0004】
本出願の実施形態は、光モジュール、フェルール、および光ファイバコネクタを提供し、その結果、複数の光信号を1つの光インターフェイスを介して伝送することができ、そして、光モジュールは、システム容量拡張の要求を満たすことが可能になる。
【0005】
第1態様に従って、光モジュールが提供される。本光モジュールは、N個の光ユニットと、デマルチプレクスユニットと、光ファイバコネクタとを含む。ここで、前記光ファイバコネクタは、フェルール、および、M個の光ファイバを含み、前記M個の光ファイバは、前記フェルール内に配置されており、前記M個の光ファイバの各々は、前記N個の光ユニットのうちの少なくとも1つに対応しており、前記M個の光ファイバのうちの任意の2つに対応する光ユニットは、異なっており、ここで、Mは2以上の整数であり、かつ、NはM以上の整数である。前記N個の光ユニットのうちの第1光ユニットは、光信号を受信または送信するように構成されており、かつ、前記第1光ユニットは、前記N個の光ユニットのうちのいずれか1つである。前記M個の光ファイバのうちの第1光ファイバは、前記第1光ファイバに対応している光ユニットによって受信された光信号を伝送するように構成されており、かつ/あるいは、前記第1光ファイバは、前記第1光ファイバに対応している前記光ユニットから受信された光信号を伝送するように構成されており、ここで、前記第1光ファイバは、前記M個の光ファイバのうちのいずれか1つである。前記デマルチプレクスユニットは、前記第1光ユニットに対応している光ファイバから受信された光信号を、前記第1光ユニットに対して、送信するように構成されており、かつ/あるいは、前記第1光ファイバに対応している前記光ユニットから受信された前記光信号を、前記第1光ファイバに対して、送信するように構成されている。
【0006】
上記の光モジュールに従って、光ファイバコネクタに含まれるフェルールには、2個以上の光ファイバが内蔵されている。光ファイバコネクタ内のフェルールが1つの光ファイバのみを含む既存のソリューションと比較して、このソリューションでは、1つの光モジュールを使用することによって、より多くの光信号を伝送して、システム容量拡張の要件を満たすことができる。例えば、光モジュールが3つの光ユニットを含み、かつ、2つの光ファイバがフェルールに内蔵されている場合に、光ファイバのうちの1つは、1つの光ユニットに対応し、具体的には、1つの波長を有する光信号を伝送するように構成されており、そして、他の光ファイバは、他の2つの光ユニットに対応し、具体的には、2つの波長を有する光信号を伝送するように構成されている。この場合、光モジュールは、合計3つの光信号を送信するように構成されている。既存の1ファイバ双方向光モジュールと比較して、本出願において提供される光モジュールは、より多くの光信号を伝送することができる。光モジュールがベースバンドモジュール上に配置され、かつ、光モジュールに含まれる3つの光ユニットが、それぞれに、3つの無線周波数モジュールと通信する場合に、ベースバンドモジュールは、光モジュールを使用することにより、3つの無線周波数モジュールと通信し得る。一方で、ベースバンドモジュールは、1ファイバ双方向光モジュールを使用することにより、最大で2つの無線周波数モジュールとだけ通信することができる。従って、光モジュールがベースバンドモジュール上に配置されるとき、ベースバンドモジュールは、光モジュールの数量を増加させることなく、より多くの無線周波数デバイスと通信することができ、システム容量拡張の要件を満たす。加えて、光モジュールの数量を増加させる必要がないので、ベースバンドモジュールのパネルサイズも、また、不変のままであり得る。
【0007】
光ファイバコネクタは、フェルール内の光ファイバの代わりに、空間光を介して光モジュールに含まれる他のユニットに対して接続されることが、留意されるべきである。
【0008】
第1態様に関連して、第1態様のいくつかの実装において、前記N個の光ユニットのうちの任意の2つに対応している光信号の波長は、異なっている、
【0009】
前述の光モジュールに基づいて、全ての光ユニットによって送信される光信号の波長が異なるとき、フェルールに内蔵された各光ファイバがN個の光ユニットのうちの1つに対応する場合に、本出願において提供される光モジュールが既存のマルチプレクサ/デマルチプレクサに接続されるとき、マルチプレクサ/デマルチプレクサが、同じ光ファイバを介して、光信号を同時に受信および送信するというケースは生じない。従って、光モジュールとマルチプレクサ/デマルチプレクサとの間に追加的なマルチプレクサ/デマルチプレクサを付加する必要がない。
【0010】
第1態様に関連して、第1態様のいくつかの実装において、前記第1光ファイバの長さは、前記フェルールの長さに等しい。
【0011】
第1態様に関連して、第1態様のいくつかの実装において、前記第1光ファイバの長さは、前記フェルールの長さよりも長い。
【0012】
第1態様に関連して、第1態様のいくつかの実装において、前記N個の光ユニットは、第1光受信ユニットおよび第1光送信ユニットを含み、前記M個の光ファイバは、第2光ファイバおよび第3光ファイバを含んでいる。前記第2光ファイバは、前記第1光受信ユニットによって受信された第1光信号を伝送するように構成されている。前記第3光ファイバは、前記第1光送信ユニットから受信された第2光信号を伝送するように構成されている。
【0013】
上記の光モジュールに基づいて、2つの光ファイバが1つのフェルール内に存在するので、光信号は、光インターフェイスを追加することなく、異なる光ファイバを介して、受信および送信され得る。1つの光ファイバを介して光信号を受信および送信する1ファイバ双方向光モジュールと比較して、本出願において提供される光モジュールは、既存のマルチプレクサ/デマルチプレクサに直接的に接続され得る。
【0014】
第1態様に関連して、第1態様のいくつかの実装において、前記デマルチプレクスユニットは、第1フィルタおよび第2フィルタを含んでいる。前記第1フィルタは、前記第1光信号を反射し、かつ、前記第2光信号を透過するように構成されている。前記第2フィルタは、前記第2光信号を反射するように構成されている。
【0015】
第1態様に関連して、第1態様のいくつかの実装において、前記N個の光ユニットは、さらに、第2光受信ユニットおよび第2光送信ユニットを含み、そして、前記M個の光ファイバは、さらに、第4光ファイバ、および、第5光ファイバを含んでいる。前記第4光ファイバは、前記第2光受信ユニットによって受信された第3光信号を伝送するように構成されている。前記第5光ファイバは、前記第2光送信ユニットから受信された第4光信号を伝送するように構成されている。
【0016】
第1態様に関連して、第1態様のいくつかの実装において、前記N個の光ユニットは、さらに、第2光受信ユニットおよび第2光送信ユニットを含み、そして、前記M個の光ファイバは、さらに、第6光ファイバを含んでいる。前記第6光ファイバは、前記第2光送信ユニットから受信された第4光信号を伝送するように構成されている。前記第6光ファイバは、さらに、前記第2光受信ユニットによって受信された第3光信号を伝送するように構成されている。
【0017】
第1態様に関連して、第1態様のいくつかの実装において、前記デマルチプレクスユニットは、第1フィルタ、第2フィルタ、第3フィルタ、および、第4フィルタを含んでいる。前記第1フィルタは、前記第1光信号を反射し、かつ、別の光信号を透過するように構成されており、前記第2フィルタは、前記第2光信号を反射し、かつ、別の光信号を透過するように構成されており、前記第3フィルタは、前記第3光信号を反射し、かつ、別の光信号を透過するように構成されており、前記第4フィルタは、前記第4光信号を透過し、かつ、別の光信号を反射するように構成されている。
【0018】
第1態様に関連して、第1態様のいくつかの実装において、前記N個の光ファイバは、前記フェルール内において同一方向に並んで配置されている。
【0019】
第1態様に関連して、第1態様のいくつかの実装において、N個の光ファイバは、前記フェルールの長手方向軸の周りに配置されている。
【0020】
第1態様に関連して、第1態様のいくつかの実装において、前記N個の光ファイバは、1つ以上のマルチコア光ファイバを含んでいる。
【0021】
任意的に、1つのマルチコア光ファイバ内の各光コアは、異なる波長を有する光信号を伝送するように構成されている。
【0022】
第2態様に従って、フェルールが提供される。M個の光ファイバが前記フェルールに内蔵されており、かつ、前記M個の光ファイバの各々が、少なくとも1つの波長を有する光信号を伝送するように構成されている。ここで、Mは、2以上の整数である。
【0023】
前述のフェルールに基づいて、2つ以上の光ファイバがフェルールに内蔵されており、かつ、各光ファイバは、少なくとも1つの波長を有する光信号を伝送するように構成されている。従って、1つのフェルールを使用することにより、少なくとも2つの光信号を伝送することができる。本フェルールが、光モジュールに用いられる場合に、少なくとも2つの光信号は、1つの光インターフェイスを介して伝送され得る。これは、システム容量拡張の要件を満たすのに役立つ。例えば、3つの光ファイバがフェルールに内蔵されている場合に、1つのフェルールを使用することにより、3つの光信号を伝送することができる。フェルールが使用される光モジュールがベースバンドモジュール上に配置されるとき、光モジュールを使用することによりベースバンドモジュールは3つの光信号を送信することができるので、ベースバンドモジュールは、3つの光信号を使用することにより、最大3つの無線周波数モジュールと通信することができる。一方で、ベースバンドモジュールは、1ファイバ双方向光モジュールを使用することにより、最大2つの無線周波数モジュールとだけ通信することができる。従って、フェルールが使用される光モジュールがベースバンドモジュール上に配置される場合、ベースバンドモジュールは、光モジュールの数量を増加させることなく、より多くの無線周波数デバイスと通信することができ、システム容量拡張の要件を満たす。加えて、光モジュールの数量を増加させる必要がないので、ベースバンドモジュールのパネルサイズも、また、不変のままであり得る。
【0024】
第2態様に関連して、第2態様のいくつかの実装において、前記M個の光ファイバのうちの任意の2個によって伝送される光信号の波長は、異なっている。
【0025】
前述のフェルールに基づいて、任意の2つの光ファイバによって伝送される光信号の波長が異なるとき、M個の光ファイバの各々が1つの波長を有する光信号を伝送する場合に、異なる波長を有する光信号は、1つのフェルールを使用することにより、異なる光ファイバを介して伝送され得る。光モジュールにフェルールが使用される場合に、光モジュールの各光ファイバは、異なる波長を有する光信号を伝送するように構成されているので、光モジュールがマルチプレクサ/デマルチプレクサに接続されるとき、マルチプレクサ/デマルチプレクサが、1つの光ファイバを介して、光信号を同時に受信し、かつ、送信するというケースは生じない。従って、光モジュールとマルチプレクサ/デマルチプレクサとの間に追加的なマルチプレクサ/デマルチプレクサを付加する必要がない。
【0026】
第2態様に関連して、第2態様のいくつかの実装において、前記M個の光ファイバは、第2光ファイバおよび第3光ファイバを含んでいる。前記第2光ファイバは、第1光受信ユニットによって受信された第1光信号を伝送するように構成されておいる。前記第3光ファイバは、第1光送信ユニットから受信された第2光信号を伝送するように構成されている。
【0027】
第2態様に関連して、第2態様のいくつかの実装において、前記M個の光ファイバは、さらに、第6光ファイバを含んでいる。前記第6光ファイバは、第2光送信ユニットから受信された第4光信号を伝送するように構成されている。前記第6光ファイバは、さらに、第2光受信ユニットによって受信された第3光信号を伝送するように構成されている。
【0028】
第3態様に従って、光ファイバコネクタが提供される。光ファイバコネクタはフェルールを含み、M個の光ファイバがフェルールに内蔵されており、そして、M個の光ファイバの各々は、少なくとも1つの波長を有する光信号を伝送するように構成されている。ここで、Mは2以上の整数である。
【0029】
前述の光ファイバコネクタに基づいて、2つ以上の光ファイバが光ファイバコネクタのフェルールに内蔵され、かつ、各光ファイバが、少なくとも1つの波長を有する光信号を伝送するように構成されているので、1つの光ファイバコネクタを使用することにより、少なくとも2つの光信号を伝送することができる。光ファイバコネクタが光モジュールに使用される場合に、少なくとも2つの光信号は、1つの光インターフェイスを介して、伝送され得る。これは、システム容量拡張の要件を満たすのに役立つ。例えば、3つの光ファイバがフェルールに内蔵されている場合に、3つの光信号が、1つの光インターフェイスを介して伝送され得る。光ファイバコネクタが使用される光モジュールがベースバンドモジュール上に配置される場合、ベースバンドモジュールは、光モジュールを使用することにより、3つの光信号を送信することができるので、ベースバンドモジュールは、3つの光信号を使用することにより、最大3つの無線周波数モジュールと通信することができる。一方で、ベースバンドモジュールは、1ファイバ双方向光モジュールを使用することにより、最大2つの無線周波数モジュールとだけ通信することができる。従って、光ファイバコネクタが使用される光モジュールがベースバンドモジュール上に配置される場合、ベースバンドモジュールは、光モジュールの数量を増加させることなく、より多くの無線周波数デバイスと通信することができ、システム容量拡張の要件を満たす。加えて、光モジュールの数量を増加させる必要がないので、ベースバンドモジュールのパネルサイズも、また、不変のままであり得る。
【0030】
第3態様に関連して、第3態様のいくつかの実装において、M個の光ファイバのうちの任意の2個によって伝送される光信号の波長は、異なっている。
【0031】
前述の光ファイバコネクタに基づいて、任意の2つの光ファイバによって伝送される光信号の波長が異なるとき、M個の光ファイバの各々が1つの波長を有する光信号を伝送するように構成されている場合に、異なる波長を有する光信号は、1つの光ファイバコネクタを使用することにより、異なる光ファイバを介して伝送され得る。光ファイバコネクタが光モジュールに使用される場合に、光モジュールの各光ファイバは、異なる波長を有する光信号を伝送するように構成されているので、光モジュールがマルチプレクサ/デマルチプレクサに接続されるとき、マルチプレクサ/デマルチプレクサが、1つの光ファイバを介して光信号を同時に受信し、かつ、送信するケースは生じない。従って、光モジュールとマルチプレクサ/デマルチプレクサとの間に追加的なマルチプレクサ/デマルチプレクサを付加する必要がない。
【0032】
第3態様に関連して、第3態様のいくつかの実装において、M個の光ファイバは、第2光ファイバおよび第3光ファイバを含んでいる。第2光ファイバは、第1光受信ユニットによって受信された第1光信号を伝送するように構成されている。第3光ファイバは、第1光送信ユニットから受信された第2光信号を送信するように構成されている。
【0033】
第3態様に関連して、第3態様のいくつかの実装において、M個の光ファイバは、さらに、第6光ファイバを含んでいる。第6光ファイバは、第2光送信ユニットから受信された第4光信号を伝送するように構成されている。第6光ファイバは、さらに、第2光受信ユニットによって受信された第3光信号を伝送するように構成されている。
【0034】
第4態様に従って、光ファイバ伝送システムが提供される。そして、光ファイバ伝送システムは、無線周波数ユニット、ベースバンドユニット、および、第1態様または第1態様の実装のいずれか1つに従った光モジュール、を含んでいる。無線周波数ユニットは、光モジュールを使用することにより、ベースバンドユニットと通信する。
【0035】
第4態様に関連して、第4態様のいくつかの実装において、光モジュールは、ベースバンドユニット上に配置されている。
【0036】
本出願において提供される光モジュールは、より多くの光信号を送信することができるので、光モジュールがベースバンドユニット上に配置される場合、ベースバンドユニットは、ベースバンドユニットのサイズを増大させることなく、光モジュールを使用することにより、より多くの光信号を送信することができ、その結果、ベースバンドユニットは、より多くの無線周波数デバイスと通信することができ、システム容量拡張の要件を満たす。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1図1は、無線アクセスネットワークデバイスの構成に係る概略図である。
図2図2は、光ファイバ伝送システムに係る概略図である。
図3図3は、他の光ファイバ伝送システムに係る概略図である。
図4図4は、本願の一つの実施形態に従った、フェルールの構造に係る概略図である。
図5図5は、本願の一つの実施形態に従った、光ファイバコネクタの構成に係る概略図である。
図6図6は、本願の一つの実施形態に従った、光モジュールの構成に係る概略図である。
図7図7は、本願の他の実施形態に従った、光モジュールの構成に係る概略図である。
図8図8は、本願の他の実施形態に従った、光モジュールの構成に係る概略図である。
図9図9は、本願の他の実施形態に従った、光モジュールの構成に係る概略図である。
図10図10は、本願の他の実施形態に従った、光モジュールの構成に係る概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下では、添付の図面を参照して、本出願の実施形態における技術的ソリューションを説明する。
【0039】
本出願の実施形態における技術的ソリューションは、様々な通信システム、例えば、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システムのような第4世代(4th generation、4G)システム、新しい無線(new radio、NR)のような第5世代(5 h generation、5G)システム、および、将来に出現し得る別の通信システムに対して適用され得る。
【0040】
前述の通信システムにおいて、基地局は、1つ以上の端末と通信することができる。基地局は、1つ以上のベースバンドモジュール、1つ以上の無線周波数モジュール、および、1つ以上のアンテナを含み得る。基地局は、1つ以上のベースバンドモジュール、1つ以上の無線周波数モジュール、および、1つ以上のアンテナを使用することによって、1つ以上の端末と通信することができる。
【0041】
ベースバンドモジュールは、信号に対してベースバンド処理を実行することができ、例えば、デジタル信号またはベースバンド信号を処理し得る。無線周波数モジュールは、信号に対して無線周波数処理を実行することができ、例えば、デジタル信号またはベースバンド信号と、無線周波数信号との間の相互変換を実行し得る。アンテナは、無線周波数信号を送信または受信することができる。例えば、デジタル信号またはベースバンド信号を処理した後で、ベースバンドモジュールは、デジタル信号またはベースバンド信号を無線周波数モジュールに送信し、無線周波数モジュールは、デジタル信号またはベースバンド信号を無線周波数信号へと変換することができ、ソリューション、アンテナは、無線周波数信号を送信する。代替的に、アンテナは、受信された無線周波数信号を無線周波数モジュールに対して送信し、無線周波数モジュールは、無線周波数信号をデジタル信号またはベースバンド信号へと変換することができ、そして、ベースバンドモジュールは、デジタル信号またはベースバンド信号を処理する。
【0042】
ベースバンドモジュールと無線周波数モジュールとの間の送信は、フロントホール(fronthaul)と呼ばれ得る。1つのベースバンドモジュールは、1つ以上のフロントホールインターフェイスを含んでよく、そして、1つの無線周波数モジュールは、1つ以上のフロントホールインターフェイスを含んでよい。ベースバンドモジュールにおける1つ以上のフロントホールインターフェイスは、無線周波数モジュールにおける1つ以上のフロントホールインターフェイスに対して接続され得る。フロントホールおよびフロントホールインターフェイスといった名称は、単なる例である。ベースバンドモジュールと無線周波数モジュールとの間の伝送は別の名前を有し得ること、および、ベースバンドモジュールまたは無線周波数モジュールにおけるインターフェイスは別の名前を有し得ることが、理解され得る。これは、本出願の実施形態において限定されない。
【0043】
以下では、説明のための例として、4Gおよび5Gの基地局を使用する。
【0044】
図1は、4Gおよび5G RAN基地局の構造に係る概略図である。図1を参照する。4G RAN基地局は、ベースバンドユニット(baseband unit、BBU)、リモート無線ユニット(remote radio unit、RRU)、および、アンテナを含み得る。BBUは、ベースバンドモジュールであり、RRUは、無線周波数モジュールである。BBUとRRUとの間の送信は、フロントホールと呼ばれる。5G RAN基地局は、中央ユニット(central unit、CU)、分散ユニット(distributed unit、DU)、RRU、および、アンテナを含み得る。CUは基地局のいくつかの機能を実装し、そして、DUは基地局のいくつかの機能を実装する。例えば、CUは、非リアルタイムプロトコルおよびサービスを処理する役割を担い、そして、無線リソース制御(radio resource control、RRC)層およびパケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol、PDCP)層の機能を実装する。DUは、物理層プロトコルおよびリアルタイムサービスを処理する役割を担い、無線リンク制御(radio link control、RLC)層、媒体アクセス制御(medium access control、MAC)層、および、物理(physical、PHY)層の機能を実装する。DUはベースバンドモジュールであり、そして、RRUは無線周波数モジュールである。DUとRRUとの間の送信は、フロントホールと呼ばれ、そして、CUとDUとの間の送信は、ミッドホール(midhaul)と呼ばれる。一つの実装形態において、RRUおよびアンテナは、アクティブアンテナユニット(active antenna unit、AAU)によって実装され得る。この場合に、AAUは無線周波数モジュールである。BBUとAAUとの間の送信、または、DUとRRUとの間の送信は、フロントホールと呼ばれ得る。
【0045】
光ファイバ通信のコアなリンクの一つは、光信号と電気信号との変換である。光ファイバ通信の最中に、情報を搬送している光信号は、光ファイバ内で伝送され、そして、光ファイバ内の光の受動伝送機能(passive transmission feature)を使用することによって、低コストかつ低損失な情報伝送が実装され得る。しかしながら、コンピュータのような情報処理装置は、電気信号を使用し、そして、これは、信号伝送プロセスにおける電気信号と光信号との間の相互変換を必要とする。光モジュールは、光ファイバ通信技術の分野において、上述の光-電気変換(optical-to-electrical conversion)機能を実装し、そして、光信号と電気信号との間の相互変換は、光モジュールのコアな機能である。
【0046】
光モジュールは、光通信システムにおける重要なコンポーネントである。光モジュールは、送信端(transmitting end)および受信端(receiving end)を含んでいる。送信端は、主に、レーザを介して光送信機能を実施し、そして、受信端は、主に、光検出器を介して光受信機能を実施している。一般的に使用される光モジュールは、主に、送信端と受信端とが別個である、2ファイバ双方向光モジュール、および、送信端と受信端とが組み合わされた、1ファイバ双方向(Bidirectional、Bidi)光モジュールを含んでいる。光モジュールは、プラグ着脱可能な(pluggable)光インターフェイスの形態であり得る。1つの光インターフェイスは1つのフェルールを有し、そして、1つのフェルールは1つの光ファイバを含んでいる。2ファイバ双方向光モジュールは、2つの光インターフェイスを有している。一方の光インターフェイスに配置されたフェルール内の光ファイバは、送信端によって光信号を出力するために使用され、そして、他方の光インターフェイスに配置されたフェルール内の光ファイバは、受信端によって光信号を受信するために使用される。1ファイバ双方向光モジュールの光インターフェイスに配置されたフェルール内の光ファイバは、送信端によって光信号を出力するために使用されてよく、または、受信端によって光信号を受信するために使用されてもよい。
【0047】
図2は、光ファイバ伝送システムに係る概略図である。図2に示されるように、ベースバンドモジュール210は、複数の2ファイバ双方向光モジュール(221-226)に接続されてよく、複数の無線周波数モジュール(231-236)は、それぞれ2ファイバ双方向光モジュール(241-246)に接続されている。マルチプレクサ/デマルチプレクサ250は、ベースバンドモジュール210の側に配置され、そして、マルチプレクサ/デマルチプレクサ260は、無線周波数モジュールの側に配置され得る。例えば、図2の光モジュール226によって示されるように、図2における各光モジュールは、1つの送信端および1つの受信端を含み、そして、送信端および受信端は、それぞれ、1つの光ファイバに接続されている。光ファイバ伝送システムが動作するとき、ベースバンドモジュール210に接続された複数の2ファイバ双方向光モジュール(221-226)の送信端は、光ファイバを介して、信号をマルチプレクサ/デマルチプレクサ250に送信してよく、そして、マルチプレクサ/デマルチプレクサ250は、複数の光信号を結合し、そして、次いで、1つの光ファイバを介して、複数の光信号をマルチプレクサ/デマルチプレクサ260に送信し得る。マルチプレクサ/デマルチプレクサ260は、次いで、波長に基づいて、受信した光信号を分離し、そして、複数の2ファイバ双方向光モジュール(241-246)に対して、それぞれに送信する。同様に、無線周波数モジュール(231-236)に接続された2ファイバ双方向光モジュール(241-246)も、また、ベースバンドモジュール210に接続された2ファイバ双方向光モジュール(221-216)に対して光信号を送信することができる。
【0048】
システム容量が拡張されるとき、現在のベースバンドモジュールのパネルサイズが不変のままである必要がある場合に、ベースバンドモジュールに接続された2ファイバ双方向光モジュールは、1ファイバ双方向光モジュールと交換され得る。2つの光ファイバを介して光信号を送信および受信する2ファイバ双方向光モジュールと比較して、1ファイバ双方向光モジュールは、1つの光ファイバを介して光信号を送信および受信する。従って、ベースバンドモジュールが同じ数の無線周波数モジュールと通信する場合、光ファイバの数は、1ファイバ双方向光モジュールを使用することによって減少させることができる。上述のように、光モジュールにおける1つの光インターフェイスは1つのフェルールを有し、そして、1つのフェルールは1つの光ファイバを有している。従って、光ファイバの量が減少するにつれて、光インターフェイスの量が減少する。ベースバンドモジュール上の1ファイバ双方向光モジュールが2つの光インターフェイスを有する光モジュール(例えば、デュアル・スモール・フォーム・ファクタ・プラガブル(dual small form-factor pluggable、DSFP)光モジュール)である場合に、光インターフェイスの数が減少すると、ベースバンドモジュールによって使用される光モジュールの数量が減少する。別の言葉で言えば、ベースバンドモジュールに接続された光モジュールの数量が変わらないままである場合、ベースバンドモジュールは、1双方向光モジュールを使用することによって、より多くの無線周波数モジュールと通信することができ、その結果、ベースバンドモジュールのサイズが変わらないままである場合、容量拡張の要件を満たすことができる。
【0049】
図3に示されるように、ベースバンドモジュール210に接続された複数の2ファイバ双方向光モジュール(221-226)が複数の1ファイバ双方向光モジュール(321-326)に置き換えられる場合には、図2図3と比較することによって、ベースバンドモジュールと通信する無線周波数モジュール(231-236)の数が変わらないままであるとき、ベースバンドモジュールによって使用される1ファイバ双方向光モジュールの数量は、図2における2ファイバ双方向光モジュールの数量の半分であることが分かる。加えて、ベースバンドモジュール210は、他の3つの1ファイバ双方向光モジュール(324-326)を使用することによって、他の無線周波数モジュール(図3に示されていない)とさらに通信することができる。別の言葉で言えば、図2に示される光ファイバ伝送システムと比較して、図3に示される光ファイバ伝送システムは、ベースバンドモジュール210のパネルサイズが変わらないままである場合、ベースバンドモジュール210がより多くの無線周波数デバイスと通信することを可能にし得る。
【0050】
図3に示されるように、光モジュール321の光ファイバ#1は、波長λ1の光信号を受信するように構成され、そして、また、波長λ2の光信号を送信するようにも構成されている。マルチプレクサ/デマルチプレクサ260からマルチプレクサ/デマルチプレクサ250によって受信された光信号が波長λ1の光信号を含み、かつ、光モジュール321が光ファイバ#1を介して波長λ2の光信号を送信する場合に、マルチプレクサ/デマルチプレクサ250は、光ファイバ#1を介して光モジュール321から波長λ2の光信号を受信することができず、そして、光ファイバ#1を介して波長λ1の光信号を光モジュール321に送信することができない。従って、図3に示される光ファイバ伝送システムでは、既存のマルチプレクサ/デマルチプレクサ(250)を再利用するために、マルチプレクサ/デマルチプレクサ271およびマルチプレクサ/デマルチプレクサ272が、ベースバンドモジュールの側に追加的に付加される必要がある。マルチプレクサ/デマルチプレクサ271は、マルチプレクサ/デマルチプレクサ250から1つの光ファイバを介して波長λ1の光信号を受信し、そして、光ファイバ#1を介して波長λ1の光信号を光モジュール321に送信する。マルチプレクサ/デマルチプレクサ251は、さらに、光ファイバ#1を介して光モジュール321から波長λ2の光信号を受信し、そして、別の光ファイバを介して波長λ2の光信号をマルチプレクサ/デマルチプレクサ250に送信するように構成されている。マルチプレクサ/デマルチプレクサ272およびマルチプレクサ/デマルチプレクサ273は、同様の機能を有している。
【0051】
しかしながら、図3に示される光ファイバ伝送システムに基づいて、光ファイバ伝送システムに対してマルチプレクサ/デマルチプレクサ271およびマルチプレクサ/デマルチプレクサ272を追加的に付加することは、光ファイバ伝送システムの複雑さを増加させる。加えて、システムの発展に伴い、より大きな容量に拡張される必要がある場合、1ファイバ双方向光モジュールは、容量拡張の要求を満たすことができない可ことがある。
【0052】
これを考慮して、本出願の実施形態は、光モジュールが容量拡張のための要件を満たすように、1つの光インターフェイスを介して複数の光信号を伝送することを期待して、フェルール、光ファイバコネクタ、および、光モジュールを提供する。
【0053】
図4は、本発明の一つの実施形態に従った、フェルールの構造に係る概略図である。図4(a)に示されるフェルールの縦方向の断面図において、M個の光ファイバがフェルール400に内蔵されている。具体的には、M個の光ファイバは、光ファイバ1から光ファイバMである。Mは2以上の整数である。光ファイバ1から光ファイバMは、それぞれが、少なくとも1つの波長を有する光信号を伝送するように構成されている。具体的には、光ファイバ1から光ファイバMにおける第1光ファイバは、1つの波長を有する光信号を伝送するように構成されており、または、第1光ファイバは、複数の波長を有する光信号を伝送するように構成されており、そして、第1光ファイバは、光ファイバ1から光ファイバMのうちのいずれか1つである。
【0054】
任意的に、光ファイバ1から光ファイバMのうちの任意の2つによって伝送される光信号の波長は異なっている。例えば、光ファイバ1が光信号1を伝送するように構成され、光ファイバ2が光信号2を伝送するように構成され、…、光ファイバMが光信号Mを伝送するように構成されている場合に、光信号1から光信号Mのうちの任意の2つの波長は異なっている。
【0055】
本出願のこの実施形態において提供されるフェルールにおいては、2つ以上の光ファイバがフェルールに内蔵されており、かつ、各光ファイバは少なくとも1つの波長を有する光信号を伝送するように構成されているので、1つのフェルールを使用することによって少なくとも2つの光信号を伝送することができる。フェルールが光モジュールにおいて使用される場合に、少なくとも2つの光信号は、1つの光インターフェイスを介して伝送され得る。これは、システム容量拡張のための要件を満たすのに役立つ。加えて、少なくとも2つの光ファイバが本出願のこの実施形態において提供されるフェルールに内蔵されているので、1つの光ファイバがフェルールに内蔵されている既存のソリューションと比較して、全ての光ファイバによって伝送される光信号の波長の量が同じであるとき、このソリューションでは、本出願のこの実施形態において提供されるフェルールが、異なる波長を有するより多くの光信号を伝送するために使用され得る。例えば、フェルールに3つの光ファイバが内蔵されている場合には、1つのフェルールを使用することにより3つの光信号が伝送され得る。フェルールが使用される光モジュールが、ベースバンドモジュール上に配置されている場合、ベースバンドモジュールが光モジュールを使用することにより3つの光信号を送信することができるので、ベースバンドモジュールは、3つの光信号を使用することにより最大3つの無線周波数モジュールと通信することができる。一方で、ベースバンドモジュールは、1ファイバ双方向光モジュールを使用することにより最大2つの無線周波数モジュールと通信することができるだけである。従って、フェルールが使用される光モジュールが、ベースバンドモジュール上に配置されている場合、ベースバンドモジュールは、光モジュールの数量を増加させることなく、より多くの無線周波数デバイスと通信することができ、システム容量拡張の要件を満たす。フェルールに内蔵された3つの光ファイバの各々が、異なる波長を有する複数の光信号を伝送するように構成されている場合に、フェルールが使用される光モジュールが、ベースバンドモジュール上に配置される場合、ベースバンドモジュールは、より多くの無線周波数モジュールと通信することができる。加えて、光モジュールの数量を増加させる必要がないので、ベースバンドモジュールのパネルサイズも、また、不変のままであり得る。
【0056】
加えて、M個の光ファイバの各々が1つの波長を有する光信号を伝送し、そして、任意の2つの光ファイバによって伝送される光信号の波長が異なる場合に、異なる波長を有する光信号は、1つのフェルールを使用することによって異なる光ファイバを介して伝送され得る。光モジュールにおいてフェルールが使用される場合には、光モジュールの各光ファイバは、異なる波長を有する光信号を伝送するように構成されているので、光モジュールがマルチプレクサ/デマルチプレクサに接続されるときに、マルチプレクサ/デマルチプレクサが1つの光ファイバを介して光信号を同時に受信し、かつ、送信するというケースは生じない。従って、光モジュールとマルチプレクサ/デマルチプレクサとの間に追加的なマルチプレクサ/デマルチプレクサが付加される必要はない。例えば、本出願のこの実施形態において提供されるフェルールが使用される光モジュールが、図3に示されるベースバンドモジュール210上に配置される場合に、光モジュールは、マルチプレクサ/デマルチプレクサ250に直接的に接続されてよく、そして、追加的なマルチプレクサ/デマルチプレクサ(271-273)を使用することによりマルチプレクサ/デマルチプレクサ250に接続される必要はなく、光ファイバ伝送システムの複雑さを低減する。
【0057】
フェルールにおけるM個の光ファイバの位置および相対関係は、本出願のこの実施形態に限定されないことが理解されるべきである。
【0058】
可能な実装において、M個の光ファイバは、フェルールの長手方向軸(longitudinal axis)の周りに配置されている。例えば、M個の光ファイバがフェルールの長手軸の周りに配置されている場合の、フェルールの横断面図が、図4の(b)に示されている。
【0059】
別の可能な実装において、M個の光ファイバのうちの1つは、フェルールの長手方向軸に配置され、残りの光ファイバは、フェルールの長手方向軸の周りに配置されている。例えば、M個の光ファイバのうちの1つがフェルールの長手方向軸に配置され、そして、残りの光ファイバがフェルールの長手方向軸の周りに配置される場合の、フェルールの横断面図が、図4の(c)に示されている。
【0060】
別の可能な実装において、M個の光ファイバは、フェルール内で同じ方向に並んで(side by side)配置されている。例えば、M個の光ファイバがフェルール内でフェルールの長手方向軸に平行な方向に並んで配置されている場合の、フェルールの横断面図が、図4の(d)に示されている。
【0061】
図4(b)から図4(d)において、N=6またはN=4は、単に一つの例示として使用されているに過ぎないことに留意すること。
【0062】
任意的に、M個の光ファイバのうちの異なる光ファイバと、フェルールの長手方向軸との間の距離は、等しくても、または、等しくなくてもよい。図4の(b)に示されるように、光ファイバ1とフェルールの長手方向軸との間の距離は、光ファイバ2とフェルールの長手方向軸との間の距離と等しくてよく、または、光ファイバ1とフェルールの長手方向軸との間の距離は、光ファイバ2とフェルールの長手方向軸との間の距離と等しくなくてもよい。
【0063】
任意的に、M個の光ファイバのうちの2個の隣接する光ファイバ間の距離は、等しくてよく、または、等しくなくてもよい。図4(d)に示されるように、光ファイバ1と光ファイバ2との間の距離は、光ファイバ2と光ファイバ3との間の距離と等しくてよく、もしくは、光ファイバ1と光ファイバ2との間の距離は、光ファイバ2と光ファイバ3との間の距離とは等しくなくてよい。
【0064】
光ファイバのタイプは、本出願のこの実施形態において限定されないことが、さらに、理解されるべきである。例えば、M個の光ファイバは、シングルコア光ファイバ、マルチコア光ファイバ(multi-core optical fiber、MCF)、シングルモード光ファイバ、フューモード(few-mode)光ファイバ、シングルコアフューモード光ファイバ、および、マルチコアフューモード光ファイバを含んでよい。加えて、M個の光ファイバの全てのタイプは同じであってよく、または、M個の光ファイバの異なる光ファイバのタイプは異なってもよい。これは、本出願のこの実施形態において限定されない。
【0065】
任意的に、M個の光ファイバは、1つ以上のマルチコア光ファイバを含み、そして、1つのマルチコア光ファイバ内の各光コア(optical core)は、異なる波長を有する光信号を伝送するように構成され得る。1つのマルチコア光ファイバ内の各光コアが異なる波長を有する光信号を伝送するように構成され得る場合、1つのマルチコア光ファイバは、複数の波長を有する光信号を伝送するように構成され得ることが理解され得る。
【0066】
光ファイバの長さとフェルールの長さとの間の関係は、本出願のこの実施形態に限定されるものではないことが、さらに理解されるべきである。例えば、M個の光ファイバの各々の長さは、フェルールの長さに等しい。別の例について、M個の光ファイバの各々の長さは、フェルールの長さよりも長い。
【0067】
図5は、本発明の一つの実施形態に従った、光ファイバコネクタの縦断面図である。図5に示されるように、光ファイバコネクタ500はフェルール510を含み、そして、M個の光ファイバがフェルール510に内蔵されている。具体的には、M個の光ファイバは、光ファイバ1から光ファイバMである。光ファイバ1から光ファイバMの各々は、少なくとも1つの波長を有する光信号を伝送するように構成されている。
【0068】
任意的に、光ファイバ1から光ファイバMのうちの任意の2つによって伝送される光信号の波長は異なっている。例えば、光ファイバ1が光信号1を伝送するように構成され、光ファイバ2が光信号2を伝送するように構成され、…、光ファイバMが光信号Mを伝送するように構成されている場合に、光信号1から光信号Mのうちの任意の2つの波長は異なっている。
【0069】
フェルール510に関するさらなる説明については、図4の前述の説明を参照のこと。
【0070】
図5に示される光ファイバコネクタ500は、さらに、別の必要なモジュールまたはユニットを含み得ることに留意すること。これは、本出願のこの実施形態において限定されない。
【0071】
本出願のこの実施形態において提供される光ファイバコネクタに従って、少なくとも2つの光ファイバが光ファイバコネクタのフェルールに内蔵されており、かつ、各光ファイバは、少なくとも1つの波長を有する光信号を伝送するように構成され得るので、少なくとも2つの光信号が、1つの光ファイバコネクタを使用することによって伝送され得る。光ファイバコネクタが光モジュールに使用される場合に、少なくとも2つの光信号は、1つの光インターフェイスを介して伝送され得る。これは、システム容量拡張のための要件を満たすのに役立つ。加えて、少なくとも2つの光ファイバが光ファイバコネクタのフェルールに内蔵されているので、1つの光ファイバが光ファイバコネクタのフェルールに内蔵される既存のソリューションと比較して、全ての光ファイバによって伝送される光信号の波長の量が同じである場合、このソリューションにおいて、本出願のこの実施形態で提供される光ファイバコネクタは、異なる波長を有する、より多くの光信号を伝送するために使用され得る。例えば、3つの光ファイバがフェルールに内蔵されている場合には、3つの光信号が1つの光インターフェイスを介して伝送され得る。光ファイバコネクタが使用される光モジュールがベースバンドモジュール上に配置されている場合、光モジュールを使用することによりベースバンドモジュールは3つの光信号を送信することができるので、ベースバンドモジュールは、3つの光信号を使用することによって、最大3つの無線周波数モジュールと通信することができる。一方で、ベースバンドモジュールは、1ファイバ双方向光モジュールを使用することによって、最大2つの無線周波数モジュールとだけ通信することができる。従って、光ファイバコネクタが使用される光モジュールがベースバンドモジュール上に配置される場合、ベースバンドモジュールは、光モジュールの数量を増加させることなく、より多くの無線周波数デバイスと通信することができ、システム容量拡張の要件を満たす。光ファイバコネクタのフェルールに内蔵された3つの光ファイバの各々が、異なる波長を有する複数の光信号を伝送するように構成されている場合に、光ファイバコネクタが使用される光モジュールがベースバンドモジュール上に配置されるとき、ベースバンドモジュールは、より多くの無線周波数モジュールと通信することができる。加えて、光モジュールの数量を増加させる必要がないので、ベースバンドモジュールのパネルサイズも、また、不変のままであり得る。
【0072】
加えて、M個の光ファイバの各々が1つの波長を有する光信号を伝送するように構成されており、かつ、任意の2つの光ファイバによって伝送される光信号の波長が異なる場合に、異なる波長を有する光信号は、1つの光ファイバコネクタを使用することによって、異なる光ファイバを介して伝送され得る。光ファイバコネクタが光モジュールに使用される場合に、光モジュールの各光ファイバは、異なる波長を有する光信号を伝送するように構成されているので、光モジュールがマルチプレクサ/デマルチプレクサに接続されるとき、マルチプレクサ/デマルチプレクサが1つの光ファイバを介して光信号を同時に受信し、かつ、送信するというケースは生じない。従って、光モジュールとマルチプレクサ/デマルチプレクサとの間に、追加的なマルチプレクサ/デマルチプレクサが付加される必要はない。例えば、本出願のこの実施形態において提供される光ファイバコネクタが使用される光モジュールが、図3に示されるベースバンドモジュール210上に配置される場合に、光モジュールは、マルチプレクサ/デマルチプレクサ250に直接的に接続されてよく、そして、追加的なマルチプレクサ/デマルチプレクサ(271-273)を使用することによって、マルチプレクサ/デマルチプレクサ250に接続される必要はなく、光ファイバ伝送システムの複雑さを低減する。
【0073】
図6は、本願の一つの実施形態に従った、光モジュールの構造に係る概略図である。図6に示されるように、光モジュール600は、光ユニット611(1)から光ユニット611(N)までのN個の光ユニットを含みている。N個の光ユニットのうちの第1光ユニットは、光信号を受信または送信するように構成されており、そして、第1光ユニットは、N個の光ユニットのうちのいずれか1つである。
【0074】
光モジュール600は、さらに、デマルチプレクスユニット(demultiplexing unit)612、および、光ファイバコネクタ620を含みている。光ファイバコネクタ620はフェルール621を含みており、そして、M個の光ファイバがフェルール621に内蔵されている。具体的には、M個の光ファイバは、光ファイバ1から光ファイバMである。Nは、M以上の整数である。光ファイバコネクタ620の説明については、図5の説明を参照のこと。フェルール621に関する説明については、図4の説明を参照のこと。
【0075】
光モジュール600に配置された各光ファイバは、N個の光ユニットのうちの少なくとも1つに対応しており、そして、M個の光ファイバのうちの任意の2つに対応する光ユニットは異なっている。具体的には、M個の光ファイバのうちの第1光ファイバに対応する光ユニットの数は、第1光ファイバによって伝送される光信号の波長の数に等しく、そして、第1光ファイバは、M個の光ファイバのうちのいずれか1つである。例えば、第1光ファイバがL個の異なる波長を有する光信号を伝送するように構成されている場合に、第1光ファイバはL個の光ユニットに対応し、そして、L個の光ユニットの各々は1つの波長を有する光信号を送信または受信するように構成されている。例えば、M個の光ファイバは、N個の光ユニットと一対一の対応関係にある。M個の光ファイバがN個の光ユニットと一対一の対応関係にある場合に、M=Nであることが理解され得る。別の例について、M個の光ファイバは、複数の光ユニットに対応する少なくとも1つの光ファイバを含んでいる。M個の光ファイバが複数の光ユニットに対応する少なくとも1つの光ファイバを含む場合に、N>Mであることが理解され得る。
【0076】
任意的に、N個の光ユニットのうちの任意の2つに対応する光信号の波長は異なっている。光ユニットに対応する光信号は、光ユニットによって正しく処理され得る光信号である。例えば、光ユニットに対応する光信号は、光ユニットが送信することをサポートする光信号であり、または、光ユニットが受信することをサポートする光信号である。図6に示されるように、光ユニット611(1)は、光信号1を送信または受信するように構成され、光ユニット611(2)は、光信号2を送信または受信するように構成され、…、光ユニット611(N)は、光信号Nを送信または受信するように構成されている。n=1,2,…,Nである。N個の光ユニットのうちの任意の2つに対応する光信号の波長が異なっているときは、M個の光ファイバのうちの任意の2つに対応する光ユニットが異なるので、M個の光ファイバのうちの任意の2つによって伝送される光信号の波長が異なっていることが理解され得る。
【0077】
任意的に、N個の光ユニット内の異なる光ユニットに対応する光信号の波長は、代替的に、同じであってよい。
【0078】
M個の光ファイバのうちの第1光ファイバは、第1光ファイバに対応する光ユニットによって受信された光信号を伝送するように構成されており、かつ/あるいは、第1光ファイバは、第1光ファイバに対応する光ユニットから受信された光信号を伝送するように構成されている。図6に示されるように、光ファイバ1が光ユニット611(1)に対応するものと仮定する。光ユニット611(1)が送信モジュールである場合に、光ファイバ1は、光ユニット611(1)から受信された光信号1を送信するように構成されている。光ユニット611(1)が受信モジュールである場合に、光ファイバ1は、光ユニット611(1)によって受信された光信号1を伝送するように構成されている。
【0079】
デマルチプレクスユニット612は、第1光ユニットに対応する光ファイバから受信された光信号を、第1光ユニットに対して、送信するように構成されており、かつ/あるいは、第1光ファイバに対応する光ユニットから受信された光信号を、第1光ファイバに対して、送信するように構成されている。図6に示されるように、光ファイバ2は、光ユニット611(2)および光ユニット611(3)に対応するものと仮定する。光ユニット611(2)が受信モジュールである場合に、デマルチプレクスユニット612は、さらに、光ファイバ2から受信された光信号2を、光ユニット611(2)に対して、送信するように構成されている。光ユニット611(3)が送信モジュールである場合に、デマルチプレクスユニット612は、さらに、光ユニット611(3)によって送信された光信号3を、光ファイバ2に対して、送信するように構成されている。
【0080】
例えば、異なる光信号の波長に基づいて、デマルチプレクスユニット612は、第1光ユニットに対応する光ファイバから受信された光信号を、第1光ユニットに対して、送信し、かつ/あるいは、第1光ファイバに対応する光ユニットから受信された光信号を、第1光ファイバに対して、送信する。具体的には、デマルチプレクスユニット612は、受信された光信号から、第1光ユニットの波長に対応する波長を有する光信号を選択し、そして、光信号を第1光ユニットに送信し、かつ/あるいは、デマルチプレクスユニット612は、受信された光信号から、第1光ユニットの波長に対応する波長を有する光信号を選択し、そして、光信号を第1光ファイバに送信する。
【0081】
可能な実装において、光ユニット611(1)から光ユニット611(N)、および、デマルチプレクスユニット612は、トランシーバコンポーネント610内にカプセル化されている。
【0082】
なお、光ファイバコネクタ620は、フェルール内の光ファイバの代わりに、空間光(spatial light)を介して、例えば、デマルチプレクスユニット612を含む光モジュール600に接続されることが、さらに、留意されるべきである。
【0083】
本出願のこの実施形態において提供される光モジュールに従って、2つ以上の光ファイバが、光ファイバコネクタないに含まれるフェルールに内蔵されており、そして、各光ファイバは、異なる光ユニットに対応している。光ファイバコネクタ内のフェルールが1つの光ファイバだけを含む既存のソリューションと比較して、このソリューションでは、1つの光モジュールを使用することによって、より多くの光信号を伝送することができ、システム容量拡張の要件を満たす。加えて、少なくとも2つの光ファイバが、本出願のこの実施形態において提供される光モジュールのフェルールに内蔵されているので、1つの光ファイバが光モジュールのフェルールに内蔵されている既存のソリューションと比較して、全ての光ファイバによって伝送される光信号の波長の量が同じである場合、このソリューションにおいて、本出願のこの実施形態において提供される光モジュールは、異なる波長を有するより多くの光信号を伝送するために使用され得る。例えば、3つの光ファイバがフェルールに内蔵されており、かつ、3つの光ファイバが、それぞれに、3つの光ユニットに対応している場合に、3つの光信号は、1つの光モジュールを使用することによって、伝送され得る。光モジュールがベースバンドモジュール上に配置されるとき、3つの光ユニットが、それぞれに、3つの無線周波数モジュールに対応している場合に、ベースバンドモジュールは、光モジュールを使用することによって、3つの無線周波数デバイスと通信することができる。一方で、ベースバンドモジュールは、1ファイバ双方向光モジュールを使用することによって、最大で2つの無線周波数モジュールとだけ通信することができる。従って、光モジュールがベースバンドモジュール上に配置される場合、ベースバンドモジュールは、光モジュールの数量を増加させることなく、より多くの無線周波数デバイスと通信することができ、システム容量拡張の要件を満たす。フェルールに内蔵された3つの光ファイバの各々が、異なる波長を有する複数の光信号を伝送するように構成されている場合に、光モジュールは、少なくとも3つの光ユニットを含んでよく、そして、光モジュールがベースバンドモジュール上に配置されている場合、ベースバンドモジュールは、より多くの無線周波数モジュールと通信することができる。加えて、光モジュールの数量を増加させる必要がないので、ベースバンドモジュールのパネルサイズも、また、不変のままであり得る。
【0084】
加えて、フェルールに内蔵された各光ファイバが1つの波長の光信号を伝送するように構成されており、かつ、異なる光ファイバが異なる波長の光信号を伝送する場合に、光モジュールがマルチプレクサ/デマルチプレクサに接続されているとき、マルチプレクサ/デマルチプレクサが1つの光ファイバを介して光信号を同時に受信し、かつ、送信するというケースは生じない。従って、光モジュールとマルチプレクサ/デマルチプレクサとの間に、追加的なマルチプレクサ/デマルチプレクサを付加する必要はない。例えば、本出願のこの実施形態において提供されるフェルールが使用される光モジュールが、図3に示されるベースバンドモジュール210上に配置される場合に、光モジュールは、マルチプレクサ/デマルチプレクサ250に直接的に接続されてよく、そして、追加的なマルチプレクサ/デマルチプレクサ(271-273)を使用することによって、マルチプレクサ/デマルチプレクサ250に接続される必要はなく、光ファイバ伝送システムの複雑さを低減する。
【0085】
図7を参照して、以下では、説明のための一つの例として図6に示される光モジュールを使用している。図7に示される実施形態において、MとNの両方が2である一つの例が、本出願のこの実施形態において提供される光モジュールを説明するために使用されている。
【0086】
図7に示されるように、光モジュール700は、光受信ユニット711(すなわち、第1光受信ユニット)、光送信ユニット712(すなわち、第1光送信ユニット)、デマルチプレクスユニット713、および、光ファイバコネクタ720を含んでいる。光ファイバコネクタ720は、フェルール721を含み、そして、光ファイバ1(第2光ファイバ)および光ファイバ2(第3光ファイバ)は、フェルール721に内蔵されている。光受信ユニット711および光送信ユニット712は、それぞれ図6の光ユニット611(1)および光ユニット611(2)に対応し、デマルチプレクスユニット713は、図6のデマルチプレクスユニット612に対応し、光ファイバコネクタ720は、図6の光ファイバコネクタ620に対応し、フェルール721は、図6のフェルール621に対応し、そして、光ファイバ1および光ファイバ2は、それぞれに、図6の光ファイバ1および光ファイバ2に対応している。
【0087】
光受信ユニット711は、光信号1(すなわち、第1光信号)を受信するように構成され、そして、光ファイバ1は、光受信ユニット711によって受信された光信号1を伝送するように構成されている。光送信ユニット712は、光信号2(すなわち、第2光信号)を送信するように構成され、光ファイバ2は、光送信ユニット712から受信された光信号2を伝送するように構成されている。光信号1の波長は、光信号2の波長とは異なっている。光受信ユニット711は、光信号受信を実施することができる任意のコンポーネントまたは構造であり得ることが理解されるべきである。例えば、光受信ユニット711は、アバランシェ光子ダイオード(avalanche photon diode、APD)であってもよい。光送信ユニット712は、光信号送信を実施することができる任意のコンポーネントまたは構造であってもよい。例えば、光送信ユニット712は、レーザであってもよい。
【0088】
デマルチプレクスユニット713は、光信号2を選択し、かつ、光信号2を光ファイバ2に送信するように構成され、そして、光信号1を選択し、かつ、光信号1を光受信ユニット711に送信するように構成されている。
【0089】
例えば、マルチプレクサ/デマルチプレクサ713は、フィルタ(すなわち、第1フィルタ)7132、および、フィルタ7131(すなわち、第2フィルタ)を含んでいる。フィルタ7132は、光信号1を反射し、かつ、光信号2を透過するように構成され、そして、フィルタ7131は、光信号2を反射するように構成されている。光送信ユニット712が光信号2を送信する場合、フィルタ7132は、光送信ユニット712から受信した光信号2を光ファイバ2に送信する。光ファイバ1からの光信号1を受信すると、リフレクタ7132は、光信号1をフィルタ7131に対して反射する。さらに、フィルタ7131は、光信号1を光受信ユニット711に対して反射する。
【0090】
一つの可能な実装において、光受信ユニット711、光送信ユニット712、および、デマルチプレクスユニット713は、トランシーバコンポーネント710内にカプセル化されている。
【0091】
デマルチプレクスユニット713がフィルタ7132およびフィルタ7131を含む例は、図7において単に使用されているに過ぎないことに留意すること。本出願の実施形態は、デマルチプレクスユニット713が、フィルタ7132およびフィルタ7131を必ずしも含むように限定するものではない。
【0092】
図8に示されるように、デマルチプレクスユニット713は、フィルタ7132だけを含んでおり、そして、また、光信号2を選択し、かつ、光信号2を光ファイバ2に送信し、そして、光信号1を選択し、かつ、光信号1を光受信ユニット711に送信することもできる。
【0093】
フィルタ7132は、光信号2を透過し、光信号1を反射するように構成され得る任意の他のコンポーネントと置き換えられてよく、そして、また、フィルタ7131は、光信号1を反射するように構成され得る任意の他のコンポーネントと置き換えられてもよいことが、さらに留意されるべきである。
【0094】
光モジュール700に含まれる2つの光ユニットが、それぞれに、光信号1を受信し、かつ、光信号2を送信するように構成されている一つの例が、図7で使用されていること、および、光モジュール700に含まれる2つの光ユニットは、それぞれに、光信号1を受信し、かつ、光信号2を受信するように構成されてよく、または、それぞれに、光信号1を送信し、かつ、光信号2を送信するように構成されてもよいことが、さらに留意されるべきである。これに対応して、光モジュール600に含まれる2つの光ユニットの両方が光信号を送信するように構成される場合、光モジュール700に含まれる2つの光ファイバの両方は、また、光ユニットによって送信された光信号を伝送するように構成され、そして、デマルチプレクスユニットは、各光ユニットに対応している光ファイバに対して、光ユニットによって送信された光信号を送信するようにも構成されている。代替的に、光モジュール700に含まれる2つの光ユニットの両方が光信号を受信するように構成される場合、光モジュール700に含まれる2つの光ファイバの両方は、また、光ユニットによって受信された光信号を送信するように構成され、そして、デマルチプレクスユニットは、各光ファイバに対応している光ユニットに対して、光ファイバによって受信された光信号を送信するようにも構成されている。
【0095】
光信号1の波長が光信号2の波長とは異なっている例が図7で使用されていることが、さらに留意されるべきである。光信号1の波長は、光信号2の波長と同じであり得る。
【0096】
図9を参照して、以下では、説明のための例として図6に示される光モジュールを使用している。図9に示される実施形態において、MとNの両方が4である一つの例が、本出願のこの実施形態において提供される光モジュールを説明するために使用されている。
【0097】
図9に示されるように、光モジュール900は、光受信ユニット911(図7の光受信ユニット711と同じ)、光送信ユニット912(図7の光送信ユニット712と同じ)、光受信ユニット913(すなわち、第2光受信ユニット)、光送信ユニット914(すなわち、第2光送信ユニット)、デマルチプレクスユニット915、および、光ファイバコネクタ920を含んでいる。光ファイバコネクタ920は、フェルール921を含み、そして、光ファイバ1(図7の光ファイバ1と同じ)、光ファイバ2(図7の光ファイバ2と同じ)、光ファイバ3(すなわち、第4光ファイバ)、および、光ファイバ4(すなわち、第5光ファイバ)が、フェルール921に内蔵されている。光受信ユニット913および光送信ユニット914は、それぞれに、図6の光ユニット611(3)および光ユニット611(4)に対応し、デマルチプレクスユニット915は、図6のデマルチプレクスユニット612に対応し、光ファイバコネクタ920は、図6の光ファイバコネクタ920に対応し、フェルール921は、図6のフェルール621に対応し、そして、光ファイバ3および光ファイバ4は、それぞれに、図6の光ファイバ3および光ファイバ4に対応している。
【0098】
光受信ユニット911、光送信ユニット912、光ファイバ1、および、光ファイバ2の機能については、図7の説明を参照のこと。
【0099】
光受信ユニット913は、光信号3(すなわち、第3光信号)を受信するように構成され、そして、光ファイバ3は、光受信ユニット913によって受信された光信号3を伝送するように構成されている。光送信ユニット914は、光信号4(すなわち、第4光信号)を送信するように構成され、そして、光ファイバ4は、光送信ユニット914から受信された光信号4を伝送するように構成されている。光信号1から光信号4のうちの任意の2つの波長は異なっている。光受信ユニット913は、光信号受信を実施することができる任意のコンポーネントまたは構造であり得ることが理解されるべきである。例えば、光受信ユニット913は、APDであり得る。光送信ユニット914は、光信号送信を実施することができる任意のコンポーネントまたは構造であり得る。例えば、光送信ユニット914は、レーザであり得る。
【0100】
デマルチプレクスユニット915は、光信号2を選択し、かつ、光信号2を光ファイバ2に送信するように構成され、光信号1を選択し、かつ、光信号1を光受信ユニット911に送信するように構成され、光信号4を選択し、かつ、光信号4を光ファイバ4に送信するように構成され、そして、光信号3を選択し、かつ、光信号3を光受信ユニット913に送信するように構成されている。
【0101】
例えば、デマルチプレクスユニット915は、フィルタ9151(すなわち、第1フィルタ)、フィルタ9152(すなわち、第2フィルタ)、フィルタ9153(すなわち、第3フィルタ)、および、フィルタ9154(すなわち、第4フィルタ)を含んでいる。フィルタ9151は、光信号1を反射し、かつ、別の光信号を透過するように構成されている。フィルタ9152は、光信号2を反射し、かつ、別の光信号を透過するように構成されている。フィルタ9153は、光信号3を反射し、かつ、別の光信号を透過するように構成されている。フィルタ9154は、光信号4を透過し、かつ、別の光信号を反射するように構成されている。フィルタ9154が光ファイバ1から光信号1を受信すると、フィルタ9154は光信号1を反射する。さらに、光信号1は、フィルタ9153およびフィルタ9152を介して、フィルタ9151に到達し、そして、次いで、フィルタ9151によって光受信ユニット911に対して反射される。光送信ユニット912が光信号2を送信すると、フィルタ9152は、光送信ユニット912によって送信された光信号2を反射する。光信号2は、フィルタ9153を介して、フィルタ9154に到達し、そして、次いで、リフレクタ9154は、光信号2を光ファイバ2に対して反射する。フィルタ9154が光ファイバ3から光信号3を受信すると、フィルタ9154は、光信号3をフィルタ9153に対して反射し、そして、次いで、フィルタ9153は、光信号3を光受信ユニット913に対して反射する。光送信ユニット914が光信号4を送信すると、光信号4は、フィルタ9154を介して、光ファイバ4に到達する。
【0102】
可能な実装において、光受信ユニット911、光送信ユニット912、光送信ユニット913、光受信ユニット914、および、デマルチプレクスユニット915は、トランシーバコンポーネント910内にカプセル化されている。
【0103】
デマルチプレクスユニット915が、フィルタ9151、フィルタ9152、フィルタ9153、および、フィルタ9154を含む例は、図9において単に使用されているに過ぎないことに留意すること。本出願の実施形態は、デマルチプレクスユニット915が、必ずしも前述の要素を含むように限定するものではない。デマルチプレクスユニットが、光信号1を選択し、かつ、光信号1を光受信ユニット911に送信することができ、光信号2を選択し、かつ、光信号2を光ファイバ2に送信することができ、光信号3を選択し、かつ、光信号3を光受信ユニット913に送信することができ、光信号4を選択し、かつ、光信号4を光ファイバ4に送信することができるとすれば、デマルチプレクスユニットは、本出願の実施形態の保護範囲内に入る。
【0104】
光モジュール900に含まれる4つの光ユニットが、2つの光受信ユニットおよび2つの光送信ユニットを含む一つの例は、図9において単にされているに過ぎないことに、さらに留意すること。光モジュール900に含まれる4つの光ユニットは、より多くの光受信ユニットを含んでよく、または、より多くの光送信ユニットを含んでよい。これは、本出願の実施形態において限定されない。光ユニットの機能が変化するとき、光ユニットに対応する光ファイバの機能も変化し、そして、デマルチプレクスユニットの機能も、また、変化することが理解され得る。例えば、光モジュール900に含まれる光受信ユニット911が、光信号1を送信するように構成された光送信ユニット911に置き換えられた場合に、光ファイバ1は、光送信ユニット911によって送信された光信号1を伝送するように構成され、そして、デマルチプレクスユニット915は、光信号1を選択し、かつ、光信号1を光ファイバ1に送信する。
【0105】
光信号1から光信号4のうちの任意の2つの波長が異なる例が図9で使用されていることに、さらに留意すること。光信号1から光信号4のうちの異なる光信号の波長は、同じであり得る。
【0106】
図10を参照して、以下では、説明のための一つの例として、図6に示される光モジュールを使用している。図10に示される実施形態では、M=3およびN=4である一つの例が、本出願のこの実施形態において提供される光モジュールを説明するために使用されている。
【0107】
図10に示されるように、光モジュール1000は、光受信ユニット1110(図7の光受信ユニット711を参照し得る)、光送信ユニット1120(図7の光送信ユニット712を参照し得る)、光受信ユニット1130(図9の光受信ユニット913を参照し得る)、光送信ユニット1140(図9の光送信ユニット914を参照し得る)、デマルチプレクスユニット1150、および、光ファイバコネクタ1200を含んでいる。光ファイバコネクタ1200は、フェルール1210を含み、そして、光ファイバ1(図7の光ファイバ1を参照し得る)、光ファイバ2(図7の光ファイバ2を参照し得る)、および、光ファイバ5(すなわち、第6光ファイバ)は、フェルール1210に内蔵されている。デマルチプレクスユニット1150は図6のデマルチプレクスユニット612に対応し、光ファイバコネクタ1200は図6の光ファイバコネクタ920に対応し、フェルール1210は図6のフェルール621に対応し、そして、光ファイバ5は図6の光ファイバ3に対応している。
【0108】
光受信ユニット1110、光送信ユニット1120、光受信ユニット1130、光送信ユニット1140、光ファイバ1、および、光ファイバ2の機能については、図7および図9の説明を参照のこと。
【0109】
光ファイバ5は、光受信ユニット1130によって受信された光信号3(すなわち、第3光信号)を伝送するように構成され、そして、光ファイバ5は、光送信ユニット1140から受信された光信号4を伝送するように、さらに構成されている。光信号1から光信号4のうちの任意の2つの波長は異なっている。
【0110】
デマルチプレクスユニット1150は、光信号2を選択し、かつ、光信号2を光ファイバ2に送信するように構成され、光信号1を選択し、かつ、光信号1を光受信ユニット1110に送信するように構成され、光信号4を選択し、かつ、光信号4を光ファイバ5に送信するように構成され、そして、光信号3を選択し、かつ、光信号3を光受信ユニット1130に送信するように構成されている。
【0111】
例えば、デマルチプレクスユニット1150は、フィルタ1151(図9のフィルタ9151と同じ)、フィルタ1152(図9のフィルタ9152と同じ)、フィルタ1153(すなわち、第3フィルタ)、および、フィルタ1154(すなわち、第4フィルタ)を含んでいる。フィルタ1153は、光信号3を反射し、かつ、別の光信号を透過するように構成されている。リフレクタ1154は、光信号4を送信し、かつ、別の光信号を反射するように構成されている。フィルタ1151が、光信号1を選択し、かつ、光信号1を光受信ユニット1110に送信するプロセス、および、フィルタ1152が、光信号2を選択し、かつ、光信号2を光ファイバ2に送信するプロセスについては、図9における前述の説明を参照のこと。フィルタ1154が光ファイバ5から光信号3を受信すると、フィルタ1154は、光信号3をフィルタ1153に対して反射し、そして、次いで、フィルタ1153は、光信号3を光受信ユニット1130に対して反射する。光送信ユニット1140が光信号4を送信すると、光信号4は、フィルタ1154を介して、光ファイバ5に到達する。
【0112】
可能な実装において、光受信ユニット1110、光送信ユニット1120、光送信ユニット1130、光受信ユニット1140、および、デマルチプレクスユニット1150は、トランシーバコンポーネント1100内にカプセル化されている。
【0113】
デマルチプレクスユニット1150がフィルタ1151、フィルタ1152、フィルタ1153、およびフィルタ1154を含む例は、図10において単に使用されているに過ぎないことに留意すること。本出願の実施形態は、デマルチプレクスユニット1150が、前述の要素を必ずしも含むように限定するものではない。デマルチプレクスユニットが、光信号1を選択し、かつ、光信号1を光受信ユニット1110に送信することができ、光信号2を選択し、かつ、光信号2を光ファイバ2に送信することができ、光信号3を選択し、かつ、光信号3を光受信ユニット1130に送信することができ、そして、光信号4を選択し、かつ、光信号4を光ファイバ5に送信することができるとすれば、デマルチプレクスユニットは、本出願の実施形態の保護範囲内に入る。
【0114】
光モジュール1000に含まれる4つの光ユニットが、2つの光受信ユニットおよび2つの光送信ユニットを含む例が、図10で使用されていることに、さらに留意すること。光モジュール1000に含まれる4つの光ユニットは、より多くの光受信ユニットを含んでよく、または、より多くの光送信ユニットを含んでもよい。これは、本出願の実施形態において限定されない。光ユニットの機能が変化するとき、光ユニットに対応する光ファイバの機能も、また、変化し、そして、デマルチプレクスユニットの機能も、また、変化することが理解され得る。例えば、光モジュール1000に含まれる光受信ユニット1110が、光信号1を送信するように構成された光送信ユニット1110に置き換えられた場合に、光ファイバ1は、光送信ユニット1110によって送信された光信号1を伝送するように構成され、そして、デマルチプレクスユニット1150は、光信号1を選択し、かつ、光信号1を光ファイバ1に送信する。
【0115】
光信号1から光信号4のうちの任意の2つの波長が異なる例が図10で使用されていることに、さらに留意すること。光信号1から光信号4のうちの異なる光信号の波長は、同じであり得る。
【0116】
本出願の一つの実施形態は、さらに、光ファイバ伝送システムを提供する。光ファイバ伝送システムは、ベースバンドユニット、無線周波数ユニット、および、前述の実施形態で説明された光モジュールを含んでいるベースバンドユニットおよび無線周波数ユニットは、光モジュールを使用することにより、相互に通信する。
【0117】
例えば、光モジュールは、ベースバンドユニット上に配置されている。
【0118】
前述の説明は、単に本出願の特定の実施態様に過ぎず、本出願の保護範囲を限定するように意図されたものではない。本出願において開示される技術的範囲内で、当業者によって容易に考え出される任意の変形または置換は、本出願の保護範囲内に入るものとする。従って、本出願の保護範囲は、請求項の保護範囲に従うべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-06-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
N個の光ユニットと、デマルチプレクスユニットと、光ファイバコネクタとを含む、光モジュールであって、
前記光ファイバコネクタは、フェルール、および、M個の光ファイバを含み、
前記M個の光ファイバは、前記フェルール内に配置されており、
前記M個の光ファイバの各々は、前記N個の光ユニットのうちの少なくとも1つに対応しており、
前記M個の光ファイバのうちの任意の2つに対応する光ユニットは、異なっており、
Mは2以上の整数であり、かつ、NはM以上の整数であり、
前記N個の光ユニットのうちの第1光ユニットは、光信号を受信または送信するように構成されており、かつ、前記第1光ユニットは、前記N個の光ユニットのうちのいずれか1つであり、
前記M個の光ファイバのうちの第1光ファイバは、前記第1光ファイバに対応している光ユニットによって受信された光信号を伝送するように構成されており、かつ/あるいは、前記第1光ファイバは、前記第1光ファイバに対応している前記光ユニットから受信された光信号を伝送するように構成されており、前記第1光ファイバは、前記M個の光ファイバのうちのいずれか1つであり、かつ、
前記デマルチプレクスユニットは、前記第1光ユニットに対応している光ファイバから受信された光信号を、前記第1光ユニットに対して、送信するように構成されており、かつ/あるいは、前記第1光ファイバに対応している前記光ユニットから受信された前記光信号を、前記第1光ファイバに対して、送信するように構成されている、
光モジュール。
【請求項2】
前記N個の光ユニットのうちの任意の2つに対応している光信号の波長は、異なっている、
請求項1に記載の光モジュール。
【請求項3】
前記第1光ファイバの長さは、前記フェルールの長さに等しい、
請求項1に記載の光モジュール。
【請求項4】
前記第1光ファイバの長さは、前記フェルールの長さよりも長い、
請求項1に記載の光モジュール。
【請求項5】
前記N個の光ユニットは、第1光受信ユニット、および、第1光送信ユニットを含み、
前記M個の光ファイバは、第2光ファイバ、および、第3光ファイバを含み、
前記第2光ファイバは、前記第1光受信ユニットによって受信された第1光信号を伝送するように構成されており、かつ、
前記第3光ファイバは、前記第1光送信ユニットから受信された第2光信号を伝送するように構成されている、
請求項1に記載の光モジュール。
【請求項6】
前記デマルチプレクスユニットは、第1フィルタ、および、第2フィルタを含み、
前記第1フィルタは、前記第1光信号を反射し、かつ、前記第2光信号を透過するように構成されており、
前記第2フィルタは、前記第2光信号を反射するように構成されている、
請求項5に記載の光モジュール。
【請求項7】
前記N個の光ユニットは、さらに、第2光受信ユニット、および、第2光送信ユニットを含み、
前記M個の光ファイバは、さらに、第4光ファイバ、および、第5光ファイバを含み、
前記第4光ファイバは、前記第2光受信ユニットによって受信された第3光信号を伝送するように構成されており、
前記第5光ファイバは、前記第2光送信ユニットから受信された第4光信号を伝送するように構成されている、
請求項5に記載の光モジュール。
【請求項8】
前記N個の光ユニットは、さらに、第2光受信ユニット、および、第2光送信ユニットを含み、
前記M個の光ファイバは、さらに、第6光ファイバを含み、
前記第6光ファイバは、前記第2光送信ユニットから受信された第4光信号を伝送するように構成されており、
前記第6光ファイバは、さらに、前記第2光受信ユニットによって受信された第3光信号を伝送するように構成されている、
請求項5に記載の光モジュール。
【請求項9】
前記デマルチプレクスユニットは、第1フィルタ、第2フィルタ、第3フィルタ、および、第4フィルタを含み、
前記第1フィルタは、前記第1光信号を反射し、かつ、別の光信号を透過するように構成されており、
前記第2フィルタは、前記第2光信号を反射し、かつ、別の光信号を透過するように構成されており、
前記第3フィルタは、前記第3光信号を反射し、かつ、別の光信号を透過するように構成されており、
前記第4フィルタは、前記第4光信号を透過し、かつ、別の光信号を反射するように構成されている、
請求項7または8に記載の光モジュール。
【請求項10】
前記N個の光ファイバは、前記フェルール内において同一方向に並んで配置されている、
請求項1乃至いずれか一項に記載の光モジュール。
【請求項11】
前記N個の光ファイバは、前記フェルールの長手方向軸の周りに配置されている、
請求項1乃至いずれか一項に記載の光モジュール。
【請求項12】
前記N個の光ファイバは、1つ以上のマルチコア光ファイバを含んでいる、
請求項1乃至いずれか一項に記載の光モジュール。
【請求項13】
フェルールであって、
M個の光ファイバが前記フェルールに内蔵されており、かつ、
前記M個の光ファイバの各々が、少なくとも1つの波長を有する光信号を伝送するように構成されており、
Mは、2以上の整数である、
フェルール。
【請求項14】
前記M個の光ファイバのうちの任意の2個によって伝送される光信号の波長は、異なっている、
請求項13に記載のフェルール。
【請求項15】
前記M個の光ファイバは、第2光ファイバ、および、第3光ファイバを含み、
前記第2光ファイバは、第1光受信ユニットによって受信された第1光信号を伝送するように構成されており、
前記第3光ファイバは、第1光送信ユニットから受信された第2光信号を伝送するように構成されている、
請求項13または14に記載のフェルール。
【請求項16】
前記M個の光ファイバは、さらに、第6光ファイバを含み、
前記第6光ファイバは、第2光送信ユニットから受信された第4光信号を伝送するように構成されており、
前記第6光ファイバは、さらに、第2光受信ユニットによって受信された第3光信号を伝送するように構成されている、
請求項15に記載のフェルール。
【請求項17】
光ファイバコネクタであって、
請求項13または14に記載のフェルールが前記光ファイバコネクタに内蔵されている、
ことを特徴とする、光ファイバコネクタ。
【請求項18】
光ファイバ伝送システムであって、
無線周波数ユニット、ベースバンドユニット、および、請求項1乃至のいずれか一項に記載の光モジュール、を含み、
前記無線周波数ユニットは、前記光モジュールを使用することにより、前記ベースバンドユニットと通信する、
光ファイバ伝送システム。
【請求項19】
前記光モジュールは、前記ベースバンドユニット上に配置されている、
請求項18に記載の光ファイバ伝送システム。
【国際調査報告】