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特表2024-543642再生可能エネルギーシステムと共に使用するためのマイクロインバータ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】再生可能エネルギーシステムと共に使用するためのマイクロインバータ
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20241114BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20241114BHJP
   H02M 5/257 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
H02M7/48 R
H02J3/38 130
H02M5/257 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534375
(86)(22)【出願日】2022-11-15
(85)【翻訳文提出日】2024-08-06
(86)【国際出願番号】 US2022049882
(87)【国際公開番号】W WO2023107248
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】63/287,326
(32)【優先日】2021-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515186323
【氏名又は名称】エンフェーズ エナジー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Enphase Energy, Inc.
【住所又は居所原語表記】1420 North McDowell Boulevard, Petaluma, California 94954, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ジェイ・ハリソン
【テーマコード(参考)】
5G066
5H750
5H770
【Fターム(参考)】
5G066HB06
5G066HB09
5G066JB03
5H750BA06
5H750CC07
5H750CC14
5H750DD13
5H750DD18
5H770AA19
5H770AA29
5H770BA11
5H770CA05
5H770DA01
5H770DA03
5H770DA41
(57)【要約】
マイクロインバータが提供され、3つの電力入出力コネクタと、電圧監視および電力線通信コネクタとを備える四方コネクタを備える出力を備える。出力は、ACケーブルであって、マイクロインバータが接続されるとマイクロインバータが三相グリッドタイ動作モード、三相オフグリッド中性点形成動作モード、二相グリッドタイ動作モード、二相オフグリッド中性点形成動作モード、または分相および単相グリッドタイおよびオフグリッド中性点形成動作モードのうちの少なくとも1つで動作するのを可能にする3つの相線および中性線を備える回転可能な四方コネクタを備える、ACケーブルに接続するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロインバータであって、
3つの電力入出力コネクタと、電圧監視および電力線通信コネクタとを備える四方コネクタを備える出力を備え、前記出力が、ACケーブルであって、前記マイクロインバータが接続されると前記マイクロインバータが三相グリッドタイ動作モード、三相オフグリッド中性点形成動作モード、二相グリッドタイ動作モード、二相オフグリッド中性点形成動作モード、または分相および単相グリッドタイおよびオフグリッド中性点形成動作モードのうちの少なくとも1つで動作するのを可能にする3つの相線および中性線を備える回転可能な四方コネクタを備える、ACケーブルに接続するように構成される、マイクロインバータ。
【請求項2】
前記マイクロインバータが、60Hz 120/240Vac分相用途、60Hz 120/208Vac三相用途、60Hz 277/480Vac三相用途、50Hz 230/240Vac単相用途、50Hz 230/400Vac三相用途または240/415Vac三相用途のうちの少なくとも1つで使用するために構成される、請求項1のマイクロインバータ。
【請求項3】
前記四方コネクタが、前記ACケーブル上の対応する標示と整列して前記ACケーブルを前記四方コネクタへ正しい向きで差し込むのを容易にするように構成される標示を備える、請求項1または2に記載のマイクロインバータ。
【請求項4】
3つの電力入出力コネクタと、電圧監視および電力線通信コネクタとを備える四方コネクタを備える出力を備えるマイクロインバータと、
前記四方コネクタに接続するように構成されたACケーブルであって、前記マイクロインバータが接続されると前記マイクロインバータが三相グリッドタイ動作モード、三相オフグリッド中性点形成動作モード、二相グリッドタイ動作モード、二相オフグリッド中性点形成動作モード、または分相および単相グリッドタイおよびオフグリッド中性点形成動作モードのうちの少なくとも1つで動作するのを可能にする3つの相線および中性線を備える回転可能な四方コネクタを備える、ACケーブルと
を備える、システム。
【請求項5】
前記マイクロインバータが、60Hz 120/240Vac分相用途、60Hz 120/208Vac三相用途、60Hz 277/480Vac三相用途、50Hz 230/240Vac単相用途、50Hz 230/400Vac三相用途または240/415Vac三相用途のうちの少なくとも1つで使用するために構成される、請求項4のシステム。
【請求項6】
前記四方コネクタが、前記ACケーブル上の対応する標示と整列して前記ACケーブルを前記四方コネクタへ正しい向きで差し込むのを容易にするように構成される標示を備える、請求項4のシステム。
【請求項7】
前記回転可能な四方コネクタが第1の接続構成と前記第1の接続構成とは異なる第2の接続構成との間で回転可能である、請求項4のシステム。
【請求項8】
前記回転可能な四方コネクタが、前記第1の接続構成では前記マイクロインバータが前記グリッドタイ動作モードのために構成され、前記第2の接続構成では前記マイクロインバータが前記オフグリッド中性点形成動作モードのために構成されるように180度回転可能である、請求項4から7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記回転可能な四方コネクタ上のコネクタが対称形でありキー止めされておらず、前記コネクタが前記出力の前記四方コネクタ上の前記3つの電力入出力コネクタと前記電圧監視および電力線通信コネクタとの間で移行されるのを可能にする、請求項4のシステム。
【請求項10】
前記マイクロインバータが前記三相グリッドタイ動作モードまたは前記二相グリッドタイ動作モードで動作するとき、前記ACケーブル上の前記3つの相線が前記3つの電力入出力コネクタに接続し、前記ACケーブル上の前記中性線が前記電圧監視および電力線通信コネクタに接続し、前記マイクロインバータが前記三相オフグリッド中性点形成動作モードで動作するとき、前記ACケーブル上の前記3つの相線が前記3つの電力入出力コネクタのうちの2つおよび前記電圧監視および電力線通信コネクタに接続し、前記ACケーブル上の前記中性線が残りの入出力コネクタに接続する、請求項4のシステム。
【請求項11】
前記マイクロインバータが前記分相および単相グリッドタイおよびオフグリッド中性点形成動作モードで動作するとき、前記ACケーブル上の前記3つの相線のうちの2つがそれぞれ前記3つの電力入出力コネクタのうちの1つおよび前記電圧監視および電力線通信コネクタに接続し、前記ACケーブル上の前記中性線が前記ACケーブル上の前記3つの相線のうちの残りの2つに接続する、請求項4から7、9、10のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、概してマイクロインバータに関し、より詳細には、中性点形成マイクロインバータに関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池および他の再生可能エネルギー源は、電力を提供するために使用できるAC電流へDC電流を変換するインバータを通してその後供給されるDC電流を発生させる。オフグリッドモードで動作する再生可能エネルギーシステムのために、インバータは、AC中性点を提供する必要がある。意図された使用法に基づいて、再生可能DC電流を北米国内分相(120/240Vac)システムか、また三相再生可能エネルギーシステム(北米では120/208Vac&277/480Vac、および世界の残りのシステムでは230/400Vac)に対して変換するために異なるマイクロインバータ設計が使用され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、当該技術において北米国内分相システムのためにも同じく三相再生可能エネルギーシステムのためにもAC中性点を作成することができるマイクロインバータ設計を作成する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の少なくとも一部の実施形態に従って、3つの電力入出力コネクタと、電圧監視および電力線通信コネクタとを備える四方コネクタを備える出力を備えるマイクロインバータが提供される。出力は、ACケーブルであって、マイクロインバータが接続されるとマイクロインバータが三相グリッドタイ動作モード、三相オフグリッド中性点形成動作モード、二相グリッドタイ動作モード、二相オフグリッド中性点形成動作モード、または分相および単相グリッドタイおよびオフグリッド中性点形成動作モードのうちの少なくとも1つで動作するのを可能にする3つの相線および中性線を備える回転可能な四方コネクタを備える、ACケーブルに接続するように構成される。
【0005】
本開示の少なくとも一部の実施形態に従って、3つの電力入出力コネクタと、電圧監視および電力線通信コネクタとを備える四方コネクタを備える出力を備えるマイクロインバータと、四方コネクタに接続するように構成されたACケーブルであって、マイクロインバータが接続されるとマイクロインバータが三相グリッドタイ動作モード、三相オフグリッド中性点形成動作モード、二相グリッドタイ動作モード、二相オフグリッド中性点形成動作モード、または分相および単相グリッドタイおよびオフグリッド中性点形成動作モードのうちの少なくとも1つで動作するのを可能にする3つの相線および中性線を備える回転可能な四方コネクタを備えるACケーブルとを備えるシステムが提供される。
【0006】
上に本開示の特徴を詳述した仕方が詳細に理解できるように、上に簡潔に要約された開示のより詳細な説明が、実施形態を参照することによって得られてよく、その一部が添付の図面に例示される。しかしながら、添付の図面が本開示の典型的な実施形態だけを例示しており、本開示は他の等しく有効な実施形態の余地があり得るため、したがってその範囲を限定するとみなされるものではないことが留意されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の1つまたは複数の実施形態に従うシステムのブロック図である。
図2】本開示の1つまたは複数の実施形態に従うACバッテリマイクロインバータの概要図である。
図3】本開示の1つまたは複数の実施形態に従う三相グリッドタイ用途の図である。
図4】本開示の1つまたは複数の実施形態に従う三相オフグリッド中性点形成用途の図である。
図5】本開示の1つまたは複数の実施形態に従う分相および単相グリッドタイおよびオフグリッド中性点形成用途の図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の実施形態は、汎用中性点形成ACバッテリマイクロインバータを提供する方法および装置に関する。例えば、少なくとも一部の実施形態において、マイクロインバータは、3つの電力入出力コネクタと、電圧監視および電力線通信コネクタとを備える四方コネクタを備える出力を備える。出力は、ACケーブルであって、マイクロインバータが接続されるとマイクロインバータが三相グリッドタイ動作モード、三相オフグリッド中性点形成動作モード、二相グリッドタイ動作モード、二相オフグリッド中性点形成動作モード、または分相および単相グリッドタイおよびオフグリッド中性点形成動作モードのうちの少なくとも1つで動作するのを可能にする3つの相線および中性線を備える回転可能な四方コネクタを備える、ACケーブルに接続するように構成される。
【0009】
本明細書に記載される汎用中性点形成ACバッテリマイクロインバータは、最小の設計冗長性を提供する。主な冗長性は、中性点形成機能を必要としない単相グリッドタイ用途のための中性点電圧の余分な形成である。追加的に、三相中性点形成構成だけが、ケーブルにおける三相線がコネクタの各々と4方コネクタとの間で移行されることを必要とするという点で設計冗長性がある。追加の実施形態は、相線移行または4方コネクタの使用を必要としない(例えば、三相グリッドタイおよび分相のためには3方が適切であろう、単相のためには2方が適切であろう)。それに応じて、設計冗長性は、全ての可能なシステム構成を網羅するために使用されることが可能である単一設計を提供し、したがって、総事業利益を最大化できる。その上、本明細書に記載されるケーブルの実施形態は、対応する様々なシステム構成のための一連の様々なケーブル設計を排除しない。固有のケーブル設計の各々がコスト最適化され(例えば、必要数のケーブル線-2つ、3つまたは4つを有し)得、4方コネクタは、ACバッテリインバータ上のコネクタを2つの異なる向き(例えば、180°回転される)に差し込むオプションを削除するためにキー止めすることができる。
【0010】
図1は、本開示の1つまたは複数の実施形態に従うシステム100(例えば、電力変換システム-再生可能エネルギーシステム)のブロック図である。図1の図は、無数の可能なシステム構成のうちの1つの変形列を描くだけである。本開示は、各種の環境およびシステムにおいて機能できる。
【0011】
システム100は、付随するDER118(分散エネルギー資源)を有する、住宅または商業ビルのような、構造物102(例えば、ユーザの構造物)を備える。DER118は、構造物102の外部に位置する。例えば、DER118は、構造物102の屋根に設けられてよく、またはソーラーファームの一部であることができる。構造物102は、構造物102内または外に設けることができる1つまたは複数の負荷および/またはエネルギー貯蔵装置114(例えば、機器、電気温水器、サーモスタット/検出器、ボイラ、水ポンプ等)、ならびにDERコントローラ116を備え、各々負荷センタ112に結合される。エネルギー貯蔵装置114、DERコントローラ116および負荷センタ112が構造物102内に設けられているとして描かれるが、これらの1つまたは複数が構造物102の外部に設けられてよい。
【0012】
負荷センタ112は、ACバス104によってDER118に結合され、更にメータ152およびMID150(マイクログリッド相互接続装置)を介して、グリッド124(例えば、商用/公共パワーグリッド)に結合される。構造物102、エネルギー貯蔵装置114、DERコントローラ116、DER118、負荷センタ112、発電メータ154、メータ152およびMID150は、マイクログリッド180の一部である。図1に図示されない1つまたは複数の追加装置がマイクログリッド180の一部でよいことが留意されるべきである。例えば、パワーメータまたは同様の装置が負荷センタ112に結合されてよい。
【0013】
DER118は、パワーコンディショナ122(例えば、ACバッテリマイクロインバータのような電力変換器)に結合される少なくとも1つの再生可能エネルギー源(RES)を備える。例えば、DER118は、一対一対応(または二対一)で複数のパワーコンディショナ122に結合される複数のRES120を備えてよい。本明細書に記載される実施形態において、複数のRES120の各RESは光起電力モジュール(PVモジュール)であるが、他の実施形態において複数のRES120は、風力、水力等のような、再生可能な形態のエネルギーからDC電力を発生させるための任意の種類のシステムでよい。DER118は、一対一対応でパワーコンディショナ122に結合される1つまたは複数のバッテリ(または他の種類のエネルギー貯蔵/供給装置)を更に備えてよく、パワーコンディショナ122および対応するバッテリ141の各対がACバッテリ130と称されてよい。
【0014】
パワーコンディショナ122は、複数のRES120および/またはバッテリ141からの発電DC電力をグリッド準拠のAC電力に逆変換し、発電AC電力を負荷センタ112を介してグリッド124に結合する。発電AC電力は、追加的または代替的に1つもしくは複数の負荷および/またはエネルギー貯蔵装置114に負荷センタ112を介して結合されてよい。加えて、バッテリ141に結合されるパワーコンディショナ122は、ACバス104からのAC電力を、バッテリ141を充電するためのDC電力に変換する。複数のRES120に結合されるパワーコンディショナ122の出力において、発電電力を測定するために発電メータ154が結合される。
【0015】
一部の代替実施形態において、パワーコンディショナ122は、AC入力を受電し、或る種類のAC電力を別の種類のAC電力に変換するAC-ACコンバータでよい。他の代替実施形態において、パワーコンディショナ122は、或る種類のDC電力を別の種類のDC電力に変換するDC-DCコンバータでよい。実施形態の一部において、DC-DCコンバータは、発電DC出力をAC出力に逆変換するための主DC-ACインバータに結合されてよい。
【0016】
パワーコンディショナ122は、電力線通信(PLC)を使用して互いとおよびDERコントローラ116と通信してよいが、追加的および/または代替的に他の種類の有線および/または無線通信が使用されてよい。DERコントローラ116は、DER118の動作制御を提供し、かつ/またはDER118からデータもしくは情報を受信してよい。例えば、DERコントローラ116は、パワーコンディショナ122からデータ(例えば、警報、メッセージ、動作データ、性能データ等)を受信し、データおよび/または他の情報を通信ネットワーク126を介して、1つまたは複数のアプリケーションソフトウェア、例えばグリッド接続性制御アプリケーションを実行するように構成できる、クラウドベースのコンピューティングプラットフォーム128に、マスタコントローラ(図示せず)のような遠隔装置またはシステムに等、伝達するゲートウェイでよい。DERコントローラ116は、DERコントローラ116によって発生されるまたは遠隔装置もしくはクラウドベースのコンピューティングプラットフォーム128から受信される制御信号のような、制御信号をパワーコンディショナ122に送信してもよい。DERコントローラ116は、有線および/または無線技術を介して通信ネットワーク126に通信可能に結合されてよい。例えば、DERコントローラ116は、市販のルータを介して通信ネットワーク126に無線結合されてよい。1つまたは複数の実施形態において、DERコントローラ116は、特定用途向け集積回路(ASIC)またはマイクロプロセッサと共に、本明細書に記載される機能の1つまたは複数を行うための適切なソフトウェア(例えば、グリッド接続性制御アプリケーション)を備える。例えば、DERコントローラ116は、以下に更に詳細に記載されるように、プロセッサによって実行されるとグリッド接続性制御のための方法を行う命令を記憶したメモリ(例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体)を含むことができる。
【0017】
発電メータ154(生産メータとも称されてよい)は、DER118によって(例えば、複数のRES120に結合されるパワーコンディショナ122によって)発生されるエネルギーを測定する任意の適切なエネルギーメータでよい。発電メータ154は、実電力潮流(kWh)および、一部の実施形態において、無効電力潮流(kVAR)を測定する。発電メータ154は、例えばPLC、他の種類の有線通信または無線通信を使用して、DERコントローラ116に測定値を伝達してよい。追加的に、バッテリ充電/放電値がACバッテリ130自体から他のネットワーキングプロトコルを通じて受信される。
【0018】
メータ152は、ネットメータリングメータ、グリッド124から取り込まれるエネルギー、ならびにグリッド124に送り出されるエネルギーを測定する双方向メータ、エネルギー進入および送出を測定するための2つの別々のメータを備えるデュアルメータ等のような、マイクログリッド180によって消費されるエネルギーを測定する任意の適切なエネルギーメータでよい。一部の実施形態において、メータ152は、MID150またはその一部分を備える。メータ152は、実電力潮流(kWh)、無効電力潮流(kVAR)、グリッド周波数およびグリッド電圧の1つまたは複数を測定する。
【0019】
MID150は、アイランド相互接続装置(IID)とも称されてよく、マイクログリッド180をグリッド124に/から接続/切断する。MID150は、マイクログリッド180をグリッド124に/から物理的に接続/切断するための切断部品(例えば、接触器等)を備える。例えば、DERコントローラ116は、パワーコンディショナ122からシステムの現状に関する情報を受信し、メータ152から(例えばPLC、他の種類の有線通信および無線通信の1つまたは複数を介して)マイクログリッド180のエネルギー消費値も受信し、そして受信情報(入力)に基づいて、DERコントローラ116は、いつオングリッドまたはオフグリッドになるべきかを決定し、それに応じてMID150に命令する。一部の代替実施形態において、MID150は、ASICまたはCPUと共に、いつグリッド124から切断する/に接続するべきかを決定するための適切なソフトウェア(例えば、単独運転モジュール)を備える。例えば、MID150は、グリッド124を監視してグリッド変動、外乱または停電を検出し、結果として、グリッド124からマイクログリッド180を切断してよい。一旦グリッド124から切断されると、マイクログリッド180は、例えばグリッド124で作業しているかもしれないいかなるライン作業者にも、安全性リスクを課すことなく意図的なアイランドとして電力を発生させ続けることができる。
【0020】
一部の代替実施形態において、MID150またはMID150の一部分は、DERコントローラ116の一部である。例えば、DERコントローラ116は、CPUならびに、グリッド124を監視し、グリッド故障および外乱を検出し、いつグリッド124から切断する/に接続するべきかを決定し、それに応じて切断部品を駆動するための単独運転モジュールを備えてよく、切断部品は、DERコントローラ116の一部でも、または代替的に、DERコントローラ116と別でもよい。一部の実施形態において、MID150は、グリッド124に対する接続/切断を調整するためにDERコントローラ116と(例えば電力線通信のような有線技術を使用して、または無線通信を使用して)通信してよい。
【0021】
ユーザ140が、通信ネットワーク126に無線手段によって通信可能に結合されるモバイルデバイス142(例えば、スマートフォン、タブレット等)のような、1つまたは複数のコンピューティングデバイスを使用できる。モバイルデバイス142は、CPU、支持回路およびメモリを有し、本明細書に記載されるようにグリッド124との接続性を制御するためにその上にインストールされるアプリケーション146(例えば、グリッド接続性制御アプリケーション)のような、1つまたは複数のアプリケーションを有する。アプリケーション146は、IOS、ANDROID(登録商標)等のような、市販のオペレーティングシステム上で走ってよい。
【0022】
グリッド124との接続性を制御するために、ユーザ140は、モバイルデバイス142に表示されるアイコン、例えば本明細書においてトグルボタンと称される、グリッドオン-オフトグルコントロールまたはスライドと対話する。トグルボタンは、様々な検証、確認および警告のために、ライブステータス画面(図示せず)のような、マイクログリッド180に関連する1つまたは複数のステータス画面に提示されてよい。初めてユーザ140がトグルボタンと対話すると、ユーザ140は、設定中の、グリッド接続性同意ページのような、同意ページに飛ばされ、自身が同意を与えた後にだけトグルボタンと対話するのを可能にされることになる。
【0023】
一旦同意が受けられると、優先順に挙げられた以下のシナリオは、異なって処理されるであろう。ユーザ140によって入力されるような所望のアクションに基づいて、対応する命令が、HTTP(S)、MQTT(S)、WebSockets等のような、任意の適切なプロトコルを使用して通信ネットワーク126を介してDERコントローラ116に伝達される。DERコントローラ116は、必要に応じて受信した命令を記憶してよく、適宜グリッド124に接続するまたはグリッド124から切断するようにMID150に命令する。
【0024】
図2は、本開示の1つまたは複数の実施形態に従うACバッテリマイクロインバータ200(例えば、パワーコンディショナ122)の概要図である。1つまたは複数のDC源202がACバッテリマイクロインバータ200の一対のDCポート204にわたって結合され、単相AC線(例えば、ACグリッド)がACバッテリマイクロインバータ200のACポート206にわたって結合される。上記したように、一部の実施形態において、ACバッテリマイクロインバータ200は、DC源202からのDC入力をAC線に結合されるAC出力に変換するDC-ACインバータでよい。代替的または追加的に、DC源202はエネルギーを貯蔵してよく(例えば、DC源202は充電式バッテリでよく)、ACバッテリマイクロインバータ200は、AC線からのAC入力をDCポート204におけるDC出力に変換する。一部の代替実施形態において、DC源202は、DC負荷によって置き換えることができ、ACバッテリマイクロインバータ200は、AC線からのAC入力をDC負荷に供給されるDC出力に変換する。
【0025】
ACバッテリマイクロインバータ200は、変圧器211のDC側巻線210にわたって結合されるDCブリッジ208(例えば、フルHブリッジ)を備える。ACバッテリマイクロインバータ200は、変圧器211のAC側巻線212に(例えば、コンデンサ(図示せず)を介して)結合される第1の側を有するサイクロコンバータ214を備える。サイクロコンバータ214の第2の側において、サイクロコンバータ214の3つのレッグの各々がラインサイクルエネルギー貯蔵に結合される。追加的に、AC側巻線212の端末とサイクロコンバータ214の3つのレッグの各々に結合される複数のエネルギー貯蔵コンデンサ216a~216cとの間にインダクタ216が結合される。
【0026】
本開示に従って、ACバッテリマイクロインバータ200は、2つの電圧変形例に構成される。例えば、少なくとも一部の実施形態において、変形例Aは、北米において使用でき、(60Hz)120/240Vac分相および120/208Vac三相用途の他に、欧州において使用できる、(50Hz)230Vacおよび240Vac単相用途のために構成される。変形例Bも、北米において使用でき、(60Hz)277/480Vac三相用途の他に、欧州において使用できる、(50Hz)230/400Vacおよび240/415Vac三相用途のために構成される。ACバッテリマイクロインバータ200の変形例AもBも、グリッドタイおよびオフグリッド(グリッドフォーミング+中性点形成)用途両方をサポートするように構成される。すなわち、変形例AもBも、以下の種々の電力変換モードで動作することが可能である:i)平衡120°三相コンバータとして(グリッドタイ動作モードも、またはオフグリッド中性動作モードも)、ii)平衡120°二相コンバータとして(グリッドタイ動作モードも、またはオフグリッド中性動作モードも)、iii)平衡180°分相コンバータとして(グリッドタイ動作モードも、またはオフグリッド中性動作モードも)動作することが可能である。
【0027】
ACバッテリマイクロインバータ200の変形例AもBも、3つのAC電力入出力接続部ならびに、一部の実施形態において、電圧監視およびPLC目的を果たし電力変換目的では接続されない第4のコネクタを含む4方ACコネクタと共に使用するために構成される。例えば、引き続き図2を参照しつつ、ACバッテリマイクロインバータ200は、第1のAC電力入出力接続部220、第2のAC電力入出力接続部222、第3のAC電力入出力接続部224および中性接続部226を持つ四方ACコネクタ218を含む。
【0028】
追加的に、発明者らは、ACバッテリマイクロインバータ200上の四方ACコネクタ218と嵌合する多重四方コネクタ(回転可能な四方コネクタ)を特徴とするACケーブルを開発した。例えば、ACケーブルにおける3つの相線が第1のAC電力入出力接続部220、第2のAC電力入出力接続部222、第3のAC電力入出力接続部224の各々の間で移行される一方で、第4の中性線は、四方ACコネクタ218上の同じピンに接続する。ACケーブル上の多重四方コネクタは対称形でありキー止めされておらず、そのため多重四方コネクタが2つの異なる方向(例えば、180度の回転対称)でACバッテリマイクロインバータ200へ(例えば、変形例Aに対してもBに対しても)差し込まれることを可能にする。例えば、第1の接続構成では、ACケーブルは、グリッドタイ用途(例えば、中性点形成なし)のためのシステム構成を提供し、第2の構成(例えば、ACコネクタを180度回転させる)では中性点形成機能を必要とするオフグリッド用途のためのシステム構成を提供する。ACケーブルコネクタおよびACバッテリマイクロインバータ200は、ACケーブル上の多重4方コネクタがどの方向(例えば、正しい向き)でACバッテリマイクロインバータ200へ差し込まれるべきであるかをシステム設置者が決定するのを容易にする、対応する標示または他の視覚表示を特徴とする。
【0029】
例えば、図3は、本開示の1つまたは複数の実施形態に従う三相グリッドタイ用途300の図である。図3に例示されるように、ACケーブル上の多重4方コネクタは、各接続されるACバッテリマイクロインバータ(例えば、変形例Aおよび/またはB)の3つの対応するAC電力入出力接続部A、B、C(例えば、第1のAC電力入出力接続部220、第2のAC電力入出力接続部222、第3のAC電力入出力接続部224)に接続する3つの相線302、304、306(L1、L2、L3)を備える。ケーブル中性線308(N)が中性接続部D(例えば、中性接続部226)に接続する。したがって、各接続されたACバッテリマイクロインバータ200は、平衡三相コンバータとして動作する。
【0030】
図4は、本開示の1つまたは複数の実施形態に従う三相オフグリッド中性点形成用途400の図である。図3の構成とは異なり、各ACバッテリマイクロインバータ200上の四方ACコネクタ218は、第1のAC電力入出力接続部220(A)がケーブル中性線308に結合され、第2のAC電力入出力接続部222(B)、第3のAC電力入出力接続部224(C)および中性接続部226(D)が、それぞれ、3つの相線(306、304、302)に結合されるように180°回転され、それらはケーブル接続部の各々の間で並進する。したがって、各接続されたACバッテリマイクロインバータ200は、平衡二相コンバータとして動作する。
【0031】
図5は、本開示の1つまたは複数の実施形態に従う分相および単相グリッドタイおよびオフグリッド中性点形成用途500の図である。例えば、500によって例示されるように、ACバッテリマイクロインバータ200の第1のAC電力入出力接続部220(A)および第3のAC電力入出力接続部224(C)は、ケーブル相線302および304に接続し、各ACバッテリマイクロインバータ200の第2のAC電力入出力接続部222(B)および中性接続部226(D)は、ケーブル中性線308に接続する(4方ケーブルコネクタは、それらが三相グリッドタイ構成のためであるのと同じ方向に向けられる)。
【0032】
コネクタおよびケーブル構成の実施形態がACバッテリマイクロインバータとの使用に関して記載されたが、本開示はそのように限定されない。例えば、少なくとも一部の実施形態において、コネクタおよびケーブル構成は、PVマイクロインバータと共に使用するためにも構成できる。
【0033】
上記は本開示の実施形態を対象とするが、本開示の他の更なる実施形態が、その基本的な範囲から逸脱することなく考案され得、その範囲は後続の請求項によって定められる。
【符号の説明】
【0034】
100 システム
102 構造物
104 ACバス
112 負荷センタ
114 エネルギー貯蔵装置
116 DERコントローラ
118 DER(分散エネルギー資源)
120 再生可能エネルギー源(RES)
122 パワーコンディショナ
124 グリッド
126 通信ネットワーク
128 クラウドベースのコンピューティングプラットフォーム
130 ACバッテリ
140 ユーザ
141 バッテリ
142 モバイルデバイス
146 アプリケーション
150 MID(マイクログリッド相互接続装置)
152 メータ
154 発電メータ
180 マイクログリッド
200 ACバッテリマイクロインバータ
202 DC源
204 DCポート
206 ACポート
208 DCブリッジ
210 DC側巻線
211 変圧器
212 AC側巻線
214 サイクロコンバータ
216 インダクタ
216a~216c エネルギー貯蔵コンデンサ
218 四方ACコネクタ
220 第1のAC電力入出力接続部
222 第2のAC電力入出力接続部
224 第3のAC電力入出力接続部
226 中性接続
300 三相グリッドタイ用途
302、304、306 相線
308 中性線
400 三相オフグリッド中性点形成用途
500 分相および単相グリッドタイおよびオフグリッド中性点形成用途
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】