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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】支持部材を備えたスタック断裁装置
(51)【国際特許分類】
   B26D 7/18 20060101AFI20241114BHJP
   B26D 7/06 20060101ALI20241114BHJP
   B26D 1/08 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
B26D7/18 E
B26D7/06 E
B26D7/18 C
B26D1/08
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024534417
(86)(22)【出願日】2023-01-27
(85)【翻訳文提出日】2024-06-07
(86)【国際出願番号】 EP2023052018
(87)【国際公開番号】W WO2023148096
(87)【国際公開日】2023-08-10
(31)【優先権主張番号】102022102391.5
(32)【優先日】2022-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390014188
【氏名又は名称】ケーニッヒ ウント バウアー アー・ゲー
【氏名又は名称原語表記】Koenig & Bauer AG
【住所又は居所原語表記】Friedrich-Koenig-Str. 4, 97080 Wuerzburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン ヒュープル
(72)【発明者】
【氏名】マーティン パルメ
【テーマコード(参考)】
3C021
3C027
【Fターム(参考)】
3C021FB01
3C021FC02
3C021GA01
3C027JJ07
3C027JJ08
(57)【要約】
本発明は、スタック断裁装置(01)であって、シートスタック(26)を断裁する断裁装置(13)と、上流スタック載置面(04)を備えた上流載置装置(11)と、下流スタック載置面(69)を備えた下流載置装置(68)と、上流スタック載置面(04)と下流スタック載置面(69)との間に配置された断裁ギャップ(76)と、を備えており、上流スタック載置面(04)は、テーブル平面(E)に含まれており、断裁装置(13)は、可動の上カッタ(18)と、刃先(81)を備えた下カッタ(77)と、シートスタック(26)を位置固定する断裁補助手段(23)と、を有しており、断裁補助手段(23)は、鉛直方向に可動であり、シートスタック(26)の搬送用に設けられた搬送路に沿って上カッタ(18)の手前に配置されており、断裁装置(13)は、可動の支持部材(78)を有しており、支持部材(78)は、シート(71)を支持するために設けられた接触面(79)を有しており、かつ支持位置と除去位置との間で可動に配置されており、接触面(79)は、支持部材(78)が支持位置に配置されると、テーブル平面(E)の内部および/または下側に配置されており、接触面(79)は、支持部材(78)が支持位置に配置されると、支持部材(78)が除去位置に配置されたときよりも、刃先(81)の近くに配置されているスタック断裁装置(01)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタック断裁装置(01)であって、当該スタック断裁装置(01)は、少なくとも1つのシートスタック(26)を断裁する少なくとも1つの第1の断裁装置(13)を有しており、当該スタック断裁装置(01)は、第1の上流スタック載置面(04)を備えた少なくとも1つの第1の上流載置装置(11)を有しており、当該スタック断裁装置(01)は、第1の下流スタック載置面(69)を備えた少なくとも1つの第1の下流載置装置(68)を有しており、前記第1の上流スタック載置面(04)と前記第1の下流スタック載置面(69)との間に、断裁ギャップ(76)が配置されており、前記第1の上流スタック載置面(04)は、第1のテーブル平面(E)に含まれており、前記第1の断裁装置(13)は、少なくとも1つの可動の上カッタ(18)と、刃先(81)を有する少なくとも1つの下カッタ(77)と、を有しており、前記第1の断裁装置(13)は、シートスタック(26)を位置固定する少なくとも1つの第1の断裁補助手段(23)を有しており、該第1の断裁補助手段(23)は、少なくとも鉛直方向(V)に関して可動に配置されており、かつシートスタック(26)および/または中間スタック(28)および/またはラベルスタック(27)の搬送用に設けられた搬送路に沿って、第1の前記上カッタ(18)の手前に配置されている、スタック断裁装置(01)において、
前記第1の断裁装置(13)は、少なくとも1つの可動の支持部材(78)を有しており、該支持部材(78)は、シート(71)を支持するために設けられた少なくとも1つの接触面(79)を有しており、かつ少なくとも、支持位置と少なくとも1つの第1の除去位置との間で可動に配置されており、前記支持部材(78)の前記少なくとも1つの接触面(79)は、前記支持部材(78)が前記支持位置に配置されると、前記第1のテーブル平面(E)の内部および/または下側に配置されており、前記支持部材(78)の前記少なくとも1つの接触面(79)は、前記支持部材(78)が前記支持位置に配置されると、前記支持部材(78)が前記除去位置に配置されたときよりも、前記下カッタ(77)の前記刃先(81)の近くに配置されていることを特徴とする、スタック断裁装置(01)。
【請求項2】
前記支持部材(78)は、切換え軸線(82)を中心として旋回可能に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のスタック断裁装置。
【請求項3】
前記第1の断裁装置(13)は、少なくとも1つのブリッジ部材(83)を有しており、該ブリッジ部材(83)は、少なくとも1つの移送位置と少なくとも1つの中断位置との間で可動であり、前記ブリッジ部材(83)は、少なくとも1つの支持面(84)を有しており、前記ブリッジ部材(83)が前記移送位置に配置されると、その支持面(84)は、前記第1のテーブル平面(E)内に位置しており、かつ/または鉛直方向の法線ベクトル(N84)を有しており、前記ブリッジ部材(83)が前記中断位置に配置されると、その前記支持面(84)は、その少なくとも50%、かつ/または少なくとも75%、かつ/または少なくとも95%、かつ/または少なくとも99%が前記第1のテーブル平面(E)の外側に位置しており、かつ/または鉛直方向とは異なる法線ベクトル(N84)を有していることを特徴とする、請求項1または2に記載のスタック断裁装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのブリッジ部材(83)は、旋回軸線(82)を中心として旋回可能に配置されていることを特徴とする、請求項3に記載のスタック断裁装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの支持部材(78)と、前記少なくとも1つのブリッジ部材(83)とは、互いに固く結合されていることを特徴とする、請求項3または4に記載のスタック断裁装置。
【請求項6】
前記支持部材(78)の前記接触面(79)の面法線(N79)は、前記ブリッジ部材(83)の前記支持面(84)の面法線(N84)と角度(W)を成しており、該角度(W)は少なくとも30°、かつ/または少なくとも45°、かつ/または少なくとも60°、かつ/または少なくとも80°であり、前記角度(W)は最大で150°、かつ/または最大で135°、かつ/または最大で120°、かつ/または最大で100°であることを特徴とする、請求項3または4または5に記載のスタック断裁装置。
【請求項7】
前記第1の断裁装置(13)は、少なくとも1つの遮蔽部材(86)を有しており、該遮蔽部材(86)は、少なくとも1つの遮蔽位置と少なくとも1つの解放位置との間で可動であり、前記遮蔽部材(86)がその遮蔽位置に配置されると、該遮蔽部材(86)は少なくとも部分的に、前記第1のテーブル平面(E)の上側に配置されており、前記遮蔽部材(86)がその解放位置に配置されると、前記遮蔽部材(86)は完全に、前記第1のテーブル平面(E)の下側に配置されていることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6に記載のスタック断裁装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの支持部材(78)は、少なくともその支持位置において、前記第1の上流スタック載置面(04)と前記第1の下流スタック載置面(69)との間に配置されていることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7に記載のスタック断裁装置。
【請求項9】
前記支持部材(78)の前記少なくとも1つの接触面(79)は、前記支持部材(78)が前記除去位置に配置されると、少なくとも部分的に前記第1のテーブル平面(E)の下側に配置されている、または前記支持部材(78)の前記少なくとも1つの接触面(79)は、前記支持部材(78)が前記除去位置に配置されると完全に、前記第1のテーブル平面(E)の下側に配置されていることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8に記載のスタック断裁装置。
【請求項10】
前記上カッタ(18)の下側に、断裁されたスタック構成部分の落下経路に影響を及ぼすガイド面(87)が配置されていることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9に記載のスタック断裁装置。
【請求項11】
前記第1の断裁補助手段(23)は、各シートスタック(26)の一部を前記第1の上流スタック載置面(04)に押し当てる降下可能な断裁補助手段(23)として形成されていることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10に記載のスタック断裁装置。
【請求項12】
前記第1の断裁装置(13)は、各シートスタック(26)の一部を前記第1の下流スタック載置面(69)に押し当てる少なくとも1つの降下可能な保持体(52)を有していることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10または11に記載のスタック断裁装置。
【請求項13】
当該スタック断裁装置(01)は、前記第1の断裁装置(13)に対して追加的に、少なくとも1つの第2の断裁装置(14)を有していることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10または11または12に記載のスタック断裁装置。
【請求項14】
前記第1の下流スタック載置面(69)は、少なくとも1つの断裁された中間スタック(28)またはラベルスタック(27)をそれぞれ支持するために用いられることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10または11または12または13に記載のスタック断裁装置。
【請求項15】
前記支持部材(78)は、切換え軸線(82)を中心として旋回可能に配置されており、前記切換え軸線(82)は、前記テーブル平面(E)の下側に位置することを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10または11または12または13または14に記載のスタック断裁装置。
【請求項16】
前記切換え軸線(82)は、前記断裁ギャップ(76)内に位置することを特徴とする、請求項15に記載のスタック断裁装置。
【請求項17】
前記切換え軸線(82)は、シートスタック(26)用に設けられた搬送路に沿って前記第1の上流スタック載置面(04)の下流側に位置することを特徴とする、請求項15または16に記載のスタック断裁装置。
【請求項18】
前記切換え軸線(82)は、シートスタック(26)用に設けられた搬送路に沿って、前記第1の上流スタック載置面(04)と前記第1の下流スタック載置面(69)との間で、前記第1の上流スタック載置面(04)よりも前記第1の下流スタック載置面(69)の近くに位置することを特徴とする、請求項15または16または17に記載のスタック断裁装置。
【請求項19】
前記少なくとも1つの支持部材(78)は、弾性的な材料から形成されていることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10または11または12または13または14または15または16または17または18に記載のスタック断裁装置。
【請求項20】
前記少なくとも1つの支持部材(78)は、ゴムから形成されていることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10または11または12または13または14または15または16または17または18または19に記載のスタック断裁装置。
【請求項21】
前記第1の断裁装置(13)は、各シートスタック(26)の断裁されるべき部分を前記第1の下流スタック載置面(69)に押し当てる少なくとも1つの降下可能な保持体(52)を有していることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10または11または12または13または14または15または16または17または18または19または20に記載のスタック断裁装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持部材を備えたスタック断裁装置に関する。
【0002】
降下可能な上カッタと位置固定の下カッタとを有するスタック断裁装置は周知である。これにより、シートスタックからラベルスタックが断裁される。この場合、上カッタの刃先は、断裁過程を完全に実施することができるようにするために、少なくとも所定の区間だけ、下カッタの刃先の下方に降下させられねばならない。特に縁部断裁が実施されるとき、最下位のシートの、下カッタを越えて張り出した部分が下向きに曲げられていることがある。上カッタの刃先が、下カッタの刃先の傍らを通過して案内されると、特に薄いシートの場合には、このとき最下位のシートが下カッタの刃先を包むように折り曲げられることがある。その結果、最下位のシートがきれいに断裁されずに、例えば、最下位のシートのうちの1つの層だけがそぎ落とされる場合がある。この場合、本来断裁されるべき部分が最下位のシートに残留することになり、引き続く加工に際して問題を引き起こす。
【0003】
欧州特許出願公開第1018408号明細書により公知の、断裁装置を備えたスタック断裁装置は、軸線を中心として旋回可能なガイドを有しており、ラベルスタックが断裁過程後に起こされるとき、断裁されたラベルスタックは側方においてガイドにより形状を保持され得る。
【0004】
独国特許出願公開第102009053975号明細書により公知のスタック断裁装置は、可動の防護部材を有しており、この防護部材は、一方では断裁された帯状紙が上流テーブルに到達することを阻止すべきものであり、かつ他方では、部分スタックを断裁後に上流テーブルに向かって押しずらすために使用され得る。
【0005】
旧東ドイツ国経済特許第62300号明細書により公知のスタック断裁装置では、シートスタックが断裁ギャップを越えて搬送され、断裁ギャップの後方に配置され、断裁条片と協働する上カッタにより断裁される。断裁ギャップ内には、旋回可能なブリッジ部材が配置されている。
【0006】
独国特許出願公開第3829682号明細書により、書籍スタックを断裁する装置が公知である。この装置は、断裁ギャップの後方に配置された上カッタと協働する断裁条片を有している。断裁ギャップ内には、旋回可能なブリッジ部材が配置されている。
【0007】
仏国特許出願公開第1150136号明細書により公知のスタック断裁装置は、断裁条片と協働する上カッタを有している。カッタの下流側の領域において、スタック載置面を下向きに折り畳むことができ、これにより、廃棄片を廃棄することができるギャップを生み出す。
【0008】
米国特許第3913750号明細書および米国特許第3146650号明細書により、書籍を断裁する装置がそれぞれ公知であり、これらの装置は、刃先を備えた上カッタと下カッタとを有している。カッタは、搬送方向においてギャップの下流側に配置されている。このギャップは、旋回可能なブリッジ部材によりカバー可能である。
【0009】
独国特許出願公開第3302946号明細書および独国特許出願公開第3513418号明細書により、書籍を断裁する装置がそれぞれ公知であり、これらの装置は、断裁条片と協働する上カッタを有している。カッタは、断裁ギャップの後端部に配置されている。断裁ギャップを越えて書籍を搬送するブリッジ部材が配置されている。
【0010】
国際公開第91/00168号および米国特許出願公開第2007/0227323号明細書により、シートスタックを断裁する装置がそれぞれ公知であり、これらの装置は、断裁条片と協働する上カッタを有している。断裁された物品は、国際公開第91/00168号によれば、直線的に移動可能なテーブルにより搬出される。米国特許出願公開第2007/0227323号明細書では、断裁された物品を搬出するために断裁中は開放されていなければならないブリッジ部材を有している。
【0011】
本発明の根底を成す課題は、支持部材を備えたスタック断裁装置を提供することにある。
【0012】
この課題は、本発明に基づき請求項1に記載の特徴により解決される。
【0013】
スタック断裁装置は、少なくとも1つのシートスタックを断裁する少なくとも1つの、特に第1の断裁装置、特にシートスタックをラベルスタックに断裁する断裁装置を有している。スタック断裁装置は、第1の上流スタック載置面を備えた少なくとも1つの第1の上流載置装置を有している。少なくとも一時的に水平方向の第1のテーブル平面は、この第1の上流スタック載置面を少なくとも部分的に、好適には完全に含む。特に第1のスタック断裁装置は、好適には第1の下流スタック載置面を備えた少なくとも1つの第1の下流載置装置を有している。好適には、第1の上流スタック載置面と第1の下流スタック載置面との間に、断裁ギャップが配置されている。特に第1のスタック断裁装置は、少なくとも1つの可動の上カッタと、少なくとも1つの、特に位置固定の下カッタと、を有している。下カッタは、好適には刃先を有している。第1の断裁装置は好適には、シートスタックを位置固定する少なくとも1つの第1の断裁補助手段を有しており、第1の断裁補助手段は、少なくとも鉛直方向に関して可動に配置されており、かつシートスタックおよび/または中間スタックおよび/またはラベルスタックの搬送用に設けられた搬送路に沿って、第1の上カッタの手前に配置されている。
【0014】
特に第1のスタック断裁装置は、少なくとも1つの可動の支持部材を有しており、支持部材は、特に下からシートを支持するために設けられた少なくとも1つの接触面を有しており、かつ少なくとも、支持位置と少なくとも1つの第1の除去位置との間で可動に配置されており、例えば切換え可能、特に旋回可能である。支持部材の少なくとも1つの接触面は、支持部材が支持位置に配置されると、第1のテーブル平面の内部および/または下側に配置されている。支持部材の少なくとも1つの接触面は、支持部材が支持位置に配置されると、支持部材が除去位置に配置されたときよりも、下カッタの特に位置固定のかつ/または下側の刃先の近くに配置されている。このことは、スタックの最下位のシートの極めて短い端部も下から支持可能であり、これにより、この端部が上カッタの降下時に折り曲げられ、きれいに断裁されるのではなく、部分的にのみそぎ落とされることを阻止することができる、という利点をもたらす。さらに、上カッタ用のスペースを生ぜしめるために必要なギャップ内に、シート端部が送りの際に誤って入り込まない、ということが保証され得る。好適には、支持部材の少なくとも1つの接触面は、支持部材が除去位置に配置されると、少なくとも部分的に、さらに好適には完全に、第1のテーブル平面の下側に配置されている。
【0015】
1つの改良形態では、スタック断裁装置は、支持部材が、切換え軸線を中心として旋回可能に配置されている、という点において優れている。このことは、比較的単純な運動が行われ、かつ小さな構成空間しか必要ではない、という利点をもたらす。
【0016】
1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置は好適には、第1の断裁装置が少なくとも1つの、特に支持部材とは異なるブリッジ部材を有しており、ブリッジ部材は、少なくとも1つの移送位置と少なくとも1つの中断位置との間で可動であることを特徴とする。ブリッジ部材は、好適には少なくとも1つの支持面を有している。好適には、ブリッジ部材が移送位置に配置されると、その支持面は、第1のテーブル平面内に好適には完全に位置しており、かつ/または鉛直方向の法線ベクトルを有している。ブリッジ部材が中断位置に配置されると、その支持面は、その好適には少なくとも50%、さらに好適には少なくとも75%、なおさらに好適には少なくとも95%、なおさらに好適には少なくとも99%が第1のテーブル平面の外側に位置しており、かつ/または鉛直方向とは異なる法線ベクトルを有している。このことは、断裁され、引き続き処理されるべきシートスタックの構成部分も整然と次の載置面に引き渡すことができ、それにもかかわらず、支持部材の利点は存在し続ける、という利点をもたらす。
【0017】
1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置は好適には、少なくとも1つのブリッジ部材が、旋回軸線を中心として旋回可能に配置されていることを特徴とする。このことは、比較的単純な運動が行われ、かつ小さな構成空間しか必要ではない、という利点をもたらす。1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置は好適には、少なくとも1つの支持部材と少なくとも1つのブリッジ部材とが互いに固く結合されており、かつ/または共に切換え軸線を中心として旋回可能であることを特徴とする。このことは、両方の運動を実施するために1つの駆動システムのみが必要である、という利点をもたらす。
【0018】
1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置は好適には、第1の断裁装置が少なくとも1つの遮蔽部材を有しており、遮蔽部材は、少なくとも1つの遮蔽位置と少なくとも1つの解放位置との間で可動であることを特徴とする。好適には、遮蔽部材がその遮蔽位置に配置されると、遮蔽部材は少なくとも部分的に、第1のテーブル平面の上側に配置されている。好適には、遮蔽部材がその解放位置に配置されると、遮蔽部材は完全に、第1のテーブル平面の下側に配置されている。このことは、廃棄片が、廃棄片用に設けられた領域にのみ存在する、という利点をもたらす。好適には、少なくとも1つの遮蔽部材は、少なくとも1つの支持部材に対して相対的に不動に、かつ/または少なくとも1つのブリッジ部材に対して不動に配置されている。この場合もやはり、1つの共通の駆動装置を利用することができる。
【0019】
1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置は好適には、支持部材の接触面の面法線と、ブリッジ部材の支持面の面法線と、が所定の角度を成し、この角度は、少なくとも30°、さらに好適には少なくとも45°、なおさらに好適には少なくとも60°、なおさらに好適には少なくとも80°であり、この角度は最大で150°、さらに好適には最大で135°、なおさらに好適には最大で120°、なおさらに好適には最大で100°であることを特徴とする。このことは、旋回位置に応じて支持部材または接触部材が使用され、それぞれ他方が経路を塞ぐことはない、という利点をもたらす。
【0020】
1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置は好適には、少なくとも1つの支持部材が、少なくともその支持位置において、さらに好適には常に、特に第1の上流スタック載置面と第1の下流スタック載置面との間で、シートスタック用に設けられた搬送路に沿って配置されていることを特徴とする。これにより、小さな構成空間しか必要ない。
【0021】
1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置は好適には、第1のスタック断裁装置が、各シートスタックの一部を第1の上流スタック載置面に押し当てる、少なくとも1つの降下可能な断裁補助手段を有しており、かつ/または第1のスタック断裁装置が、各シートスタックの特に断裁されるべき部分を第1の下流スタック載置面に押し当てる、少なくとも1つの降下可能な保持体を有していることを特徴とする。このことは、特に正確な断裁を可能にする。
【0022】
1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置は好適には、上カッタの下側に、断裁されたスタック構成部分の落下経路に影響を及ぼすガイド面が配置されていることを特徴とする。この場合、廃棄片を特に簡単に、廃棄片用に設けられた経路に沿って、例えば廃棄物容器内に搬送することができる。
【0023】
本発明の1つの実施例を図示し、以下により詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】スタック断裁装置を概略的に示す平面図である。
図2】第1の断裁装置を概略的に示す側面図であって、この場合、切換え装置が進入状態で配置されており、支持部材が進入位置に配置されており、ブリッジ部材が中断位置に配置されており、遮蔽部材が遮蔽位置に配置されており、シートスタックの縁部領域が下カッタを越えて張り出している。
図3図2に示した概略図であって、この場合、切換え装置は支持状態で配置されており、支持部材はその支持位置に配置されており、ブリッジ部材は中断位置に配置されており、遮蔽部材は遮蔽位置に配置されている。
図4図3に示した概略図であって、この場合、上カッタが降下させられている。
図5図2に示した概略図であって、この場合、切換え装置は移送状態で配置されており、支持部材はその第1の除去位置に配置されており、ブリッジ部材はその移送位置に配置されており、遮蔽部材は解放位置に配置されている。
図6図2に示した概略図であって、この場合、切換え装置は除去状態で配置されており、支持部材はその第2の除去位置に配置されており、ブリッジ部材は中断位置に配置されており、遮蔽部材は解放位置に配置されている。
図7図5に示した概略図であって、この場合、上カッタは上昇させられており、シートスタックはさらに前方に押しずらされている。
図8図5に示した概略図であって、この場合、シートスタックはさらに前方に押しずらされている。
図9】第2の断裁装置を概略的に示す側面図である。
【0025】
シートスタック26をラベルスタック27に、特に有価証券スタック27に断裁するスタック断裁装置01は、好適には少なくとも1つの、特に第1の断裁装置13を有しており、第1の断裁装置13は、特に第1のスタック断裁装置13とも呼ばれる。第1の断裁装置13は、好適には少なくとも1つのシートスタック26を断裁する、特にシートスタック26をラベルスタック27に断裁する第1の断裁装置13として形成されている。好適には、スタック断裁装置01は、第1の断裁装置13に対して追加的に、少なくとも1つの第2の断裁装置14を有しており、第2の断裁装置14は、特に第2のスタック断裁装置14とも呼ばれる。複数の断裁装置13;14を配置することにより、相応するスタックの不要な複数回の旋回を省くと共に、処理量を高めることができる。
【0026】
第1の断裁装置13は、好適には少なくとも1つの第1のカッタバー16を有しており、第1のカッタバー16には、第1の上カッタ18と呼ばれる第1のカッタ18が配置されている。第1の上カッタ18は、好適には第1の上刃先21を有しており、第1の上刃先21は、好適には直線状の刃先21として形成されている。この場合、刃先21;22;81はそれぞれ、好適には特に直線であり、この直線に沿って、対応するカッタ18;19;77の2つの面が互いに接触するようになっており、カッタ18;19;77は、材料を切断または断裁するように形成されている。第1のカッタバー16は好適には、好適には直線状の、さらに好適には専ら直線状の第1の作動経路に沿って、特に第1の作動方向A1にかつ/または第1の作動方向A1とは反対の方向に可動に配置されている。
【0027】
スタック断裁装置01は、第1の上流スタック載置面04を備えた少なくとも1つの第1の上流載置装置11を有している。この第1の上流載置装置11は、特に第1の断裁装置13に対応して配置されている。第1の上流載置装置11は、第1の上流テーブル11とも呼ばれる。第1のテーブル平面Eは、少なくともこのスタック載置面04が平坦に形成されている限り、この第1の上流スタック載置面04を好適には完全に含んでいる。このことは、スタック載置面04と交差するだけに過ぎない、つまりスタック載置面04と1つの交線しか共有しない仮想平面と区別されねばならない。第1のテーブル平面Eは、好適には少なくとも一時的に、特に少なくとも断裁過程中、さらに好適には永続的に、水平方向に向けられている。第1の上流スタック載置面04は、特に各断裁過程の前にかつ/または各断裁過程の最中に、断裁されるべきシートスタック26を支持するために用いられる。第1のスタック断裁装置13は、少なくとも1つの可動の第1の上カッタ18と、少なくとも1つの特に位置固定の、第1の下カッタ77として形成されたカッタ77と、を有している。第1の下カッタ77は、好適には下刃先81と呼ばれる刃先81を有している。例えば、第1の下カッタ77の少なくとも一部は、第1の上流スタック載置面04の一部および/または延長部を形成している。例えば、第1の下カッタ77の刃先81は、第1の上流スタック載置面04の境界を形成しており、かつ/または第1の下カッタ77の刃先81は、シートスタック26用に設けられた搬送路に関して、断裁ギャップ76の上流側に配置されている。
【0028】
スタック断裁装置01は、好適には第1の下流スタック載置面69を備えた少なくとも1つの第1の下流載置装置68を有している。第1の下流スタック載置面69は、好適には少なくとも1つの、それぞれ断裁された中間スタック28またはラベルスタック27を支持するために用いられる。好適には、第1の上流スタック載置面04と第1の下流スタック載置面69との間に、断裁ギャップ76が配置されている。この断裁ギャップ76は、シートスタック26用に設けられた搬送路に沿って、例えば少なくとも2cm、好適には少なくとも4cm、さらに好適には少なくとも6cmにわたり延在しており、これに依存することなく、例えば最大で20cm、さらに好適には最大で10cm、なおさらに好適には最大で8cmにわたり延在している。この断裁ギャップ76は特に、第1の上カッタ18が第1のテーブル平面Eの下まで侵入することができるようにするため、かつ/またはこのために少なくとも1つの支持部材78および/または少なくとも1つのブリッジ部材83および/または少なくとも1つの遮蔽部材86および/または少なくとも1つの切換え装置89を収容するため、かつ/または廃棄片91を搬出するために用いられる。好適には、第1のテーブル平面Eは、この下流スタック載置面69を少なくとも部分的に、特に完全に含む。この場合、断裁用のシートスタック26は、平らに位置することができる。
【0029】
第1のスタック断裁装置13は、少なくとも1つの可動の支持部材78を有しており、支持部材78は、シート71を特に下から支持するために設けられた少なくとも1つの接触面79を有している。少なくとも1つの支持部材78は少なくとも、支持位置と、少なくとも1つの第1の除去位置と、の間で可動に、特に切換え可能に、かつ好適には旋回可能に配置されている。接触面79は、好適には少なくとも部分的に平坦な接触面79として形成されている。支持部材78の少なくとも1つの接触面79は、少なくとも、支持部材78が支持位置に配置されると、第1のテーブル平面Eの内部および/または下側に配置されている。特に支持部材78が支持位置に配置されると、好適には、支持部材78の接触面79の構成部分がテーブル平面Eの上側に配置されていることはない。支持部材78の少なくとも1つの接触面79は、支持部材78が支持位置に配置されると、支持部材78が除去位置に配置されたときよりも、下カッタ77の特に位置固定の刃先81の近くに配置されている。この場合、その都度最小限の間隔が考慮される。好適には、支持部材78の少なくとも1つの接触面79は、支持部材78が除去位置に配置されると、少なくとも部分的に、さらに好適には完全に、第1のテーブル平面Eの下側に配置されている。
【0030】
例えば、少なくとも1つの支持部材78は、特に複数の異なる位置の間で切り換えられるようにするために、切換え軸線82を中心として旋回可能に配置されている。このような位置は、例えば進入位置および/または支持位置および/または第1の除去位置および/または第2の除去位置である。
【0031】
支持部材78の進入位置は特に、シートスタック26の、断裁されるべき縁部領域92を、第1の断裁装置13の下カッタ77および/または上カッタ18に対して相対的に位置決めすることができるようにし、その後、縁部断裁を行うことができるようにするために用いられる。支持部材78は、縁部断裁過程中は下カッタ77に対して所定の間隔を有していることが望ましく、これにより、上カッタ19の刃先21が少なくとも所定の区間だけ、下カッタ77の刃先81の下方にかつ/または第1のテーブル平面Eの下方に可動、特に降下可能である。これにより、断裁ギャップ76の一部を成す隙間が生じる。この隙間は、シートスタック26用に設けられた搬送路に沿って、例えば少なくとも2mm、好適には少なくとも4mmにわたり延在しており、これに依存することなく、例えば最大で20mm、さらに好適には最大で10mm、なおさらに好適には最大で8mmにわたり延在している。ただしこの間隙を、シートスタック26の位置決めに際して、シートスタック26の縁部領域92が通過する必要がある。その際、少なくとも最下位のシート71の縁部が隙間内に滑り込み、ひいては支持部材78により支持することができなくなる、というリスクが生じる場合がある。よって、まず支持部材78が進入位置に位置決めされ、次いでシートスタック26が、第1の断裁装置13の下カッタ77および/または上カッタ18に対して相対的に位置決めされ、次いで支持部材78が支持位置に移動させられる、特に上昇させられかつ/または旋回させられる。その際、場合により、シートスタック26の断裁されるべきシート71の一部が持ち上げられる。好適には、少なくとも1つの支持部材78の少なくとも1つの接触面79は、支持部材78が進入位置に配置されると、第1のテーブル平面Eの下側に配置されており、かつ支持部材78が除去位置に配置されたときよりも、下カッタ77の刃先81の近くに配置されている。好適には、少なくとも1つの支持部材78の少なくとも1つの接触面79は、支持部材78が支持位置に配置されると、支持部材78が進入位置に配置されたときよりも、下カッタ77の刃先81の近くに配置されている(支持部材78は、例示的に図2においてその進入位置で示されている。)。
【0032】
支持部材78の支持位置は特に、少なくともシートスタックの最下位のシート71を縁部断裁過程中に支持し、これにより、このシート71が不完全に断裁されることを防ぐために用いられる。このために好適には、支持位置に配置された支持部材78の接触面79は、第1のテーブル平面E内に含まれているか、または第1のテーブル平面Eから極僅かにのみはずれて配置されている(支持部材78は、例示的に図3においてその支持位置で示されている。)。
【0033】
支持部材78の第1の除去位置は特に、引き続き処理するには小さ過ぎる廃棄片91、特にシートスタック26の断裁された縁部片を除去するために用いられる。このために支持部材78は、好適にはその接触面79が実質的に完全に第1のテーブル平面Eの外側に配置されている第1の除去位置に移行される。好適には、支持部材78の接触面79は、第1の除去位置では傾斜して配置されている。これにより、これらの断裁された縁部片は、好適には支持部材78から滑り落ちる。例えば、このことはこれらの搬出に関しては既に十分である。そうでない場合には、支持部材78をさらに、特に第2の除去位置へ移動させることができ、これにより、例えばより多くのスペースを提供するか、または狭小部を拡張することができる。よって支持部材78の第2の除去位置は、特に、シートスタック26の断裁された縁部片の確実な搬出に用いられる(支持部材78は、例示的に図5においてその第1の除去位置で示されている。)(支持部材78は、例示的に図6においてその第2の除去位置で示されている。)。
【0034】
切換え軸線82は、好適には水平方向に向けられている。切換え軸線82は、好適には横方向Aに延びている。横方向Aは、好適には下カッタ77の刃先81が延在している方向に対して平行な方向Aである。好適には、切換え軸線82は、テーブル平面Eの下側に位置している。例えば、切換え軸線82は、第1の上流スタック載置面04の下流側の断裁ギャップ76内に、かつ/またはシートスタック26用に設けられた搬送路に沿って、特に第1の上流スタック載置面04と第1の下流スタック載置面69との間に、さらに好適には第1の上流スタック載置面04よりも第1の下流スタック載置面69の近くに位置している。好適には、少なくとも1つの旋回駆動装置が、少なくとも1つの載置部材78を旋回させるために配置されている。少なくとも1つの旋回駆動装置は、例えば電動モータおよび/またはリニアモータおよび/または空圧式の駆動装置および/または液圧式の駆動装置として形成されている。1つの好適な構成では、少なくとも1つの旋回駆動装置は、直列に配置された1対の空圧シリンダとして形成されている。つまり、第1の空圧シリンダは、その互いに可動のコンポーネントでもって、一方では断裁装置のフレームに固定された構成部材に取り付けられており、かつ他方では第2の空圧シリンダに取り付けられている。この場合、第2の空圧シリンダは、その互いに可動のコンポーネントでもって、一方では第1の空圧シリンダに取り付けられており、かつ他方では、支持部材78であるか、または支持部材78に固く結合された旋回可能な構成部材に取り付けられている。この場合、2つの空圧シリンダの各2つの終端位置を相応に制御することにより、支持部材の4つの位置、特に進入位置、支持位置、第1の除去位置および第2の除去位置が実現され得る。
【0035】
1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置01は好適には、第1の断裁装置13が少なくとも1つのブリッジ部材83を有しており、ブリッジ部材83は、少なくとも1つの移送位置と少なくとも1つの中断位置との間で可動、特に切換え可能であり、例えば旋回可能であることを特徴とする。ブリッジ部材83は、好適には少なくとも1つの支持面84を有している。ブリッジ部材83が移送位置に配置されると、その支持面84は、第1のテーブル平面E内に好適には完全に位置しており、かつ/またはその支持面84は、鉛直方向の法線ベクトルN84を有している。ブリッジ部材83が中断位置に配置されると、その支持面84の少なくとも50%、好適には少なくとも75%、さらに好適には少なくとも95%、なおさらに好適には少なくとも99%が第1のテーブル平面Eの外側に位置しており、かつ/またはその支持面84は、鉛直方向Vとは異なる法線ベクトルN84を有している。例えば、少なくとも1つのブリッジ部材83は、特に複数の異なる位置の間で切り換えられるようにするために、旋回軸線82を中心として旋回可能に配置されている。このような位置は、例えば移送位置および少なくとも1つの中断位置である。この旋回軸線82は、好適には切換え軸線82である。ブリッジ部材83の移送位置は特に、後処理用に中間スタック28またはラベルスタック27として想定された部分が断裁されるべきシートスタック26の先行端部を、第2のスタック載置面69まで確実に案内するために用いられる。このために、ブリッジ部材83の支持面84の面法線N84は、ブリッジ部材83の移送位置において好適には鉛直方向に向けられており、かつ/またはブリッジ部材83の支持面84は、その移送位置において好適には第1のテーブル平面E内に含まれている。ブリッジ部材83の少なくとも1つの中断位置は特に、支持部材78の位置の適合を可能にし、かつ/または支持部材78の移動もしくは変位用のスペースを提供するために用いられる。例えば、ブリッジ部材83は複数の異なる中断位置に配置可能である。好適には、断裁ギャップ76は少なくとも部分的に、ブリッジ部材83によりカバー可能である。好適には、断裁ギャップ76は少なくとも部分的に、支持部材78によりカバー可能である。好適には、断裁ギャップ76は任意の時点において、ブリッジ部材83または支持部材78のいずれかによってのみカバー可能であるか、または両者のいずれによってもカバー可能ではない。
【0036】
1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置01は好適には、少なくとも1つの支持部材78と少なくとも1つのブリッジ部材83とが互いに固く結合されていることを特徴とする。好適には、少なくとも1つの支持部材78と少なくとも1つのブリッジ部材83とは、共に切換え軸線82を中心として旋回可能に配置されている。好適には、支持部材78の接触面79の面法線N79は、ブリッジ部材83の支持面84の面法線N84と角度Wを成している。この角度Wは、好適には少なくとも30°、さらに好適には少なくとも45°、なおさらに好適には少なくとも60°、なおさらに好適には少なくとも80°である。好適には、角度Wは最大150°、さらに好適には最大135°、なおさらに好適には最大120°、なおさらに好適には最大100°である。
【0037】
1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置01は好適には、第1の断裁装置13が少なくとも1つの遮蔽部材86を有しており、遮蔽部材86は、少なくとも1つの遮蔽位置と少なくとも1つの解放位置との間で可動、特に切換え可能であり、例えば旋回可能であることを特徴とする。好適には、遮蔽部材86がその遮蔽位置に配置されると、遮蔽部材86は少なくとも部分的に、第1のテーブル平面Eの上側に配置されている。好適には、遮蔽部材86がその解放位置に配置されると、遮蔽部材86は完全に、第1のテーブル平面Eの下側に配置されている。遮蔽部材86の遮蔽位置は特に、廃棄片91、特に断裁されたシートスタック26の断裁された縁部領域92の個々の構成部分が、例えば断裁中に第2のスタック載置面69に向かって投げ飛ばされることを防止するために用いられる。好適には、少なくとも1つの遮蔽部材86は、少なくとも1つの支持部材78に対して相対的に不動に、かつ/または少なくとも1つのブリッジ部材83に対して不動に配置されている。好適には、少なくとも1つの遮蔽部材86もやはり、切換え軸線82を中心として旋回可能に配置されている。遮蔽部材86の解放位置は特に、シートスタック26を第2のスタック載置面69まで送ることを可能にするために用いられる。例えば、少なくとも1つの遮蔽部材86は、少なくとも1つの傾斜面88を有しており、かつ/または少なくとも1つの遮蔽部材86は、少なくとも1つの解放位置において傾斜部材86として用いられ、これにより、特に断裁ギャップ76を越えて各シートスタック26を送ることが容易になる。この場合、遮蔽部材86のこの特別な解放位置は、例えば傾斜位置と呼ばれる。遮蔽部材86の特別な解放位置としての、遮蔽部材86の傾斜位置は特に、シートスタック26が垂れ下がった先行端部を有する場合、それを第2のスタック載置面69の方向に送られる際に、再び第1のテーブル平面Eの高さに引き上げるために用いられる。
【0038】
好適には、スタック断裁装置01は、少なくとも1つの支持部材78が、少なくともその支持位置において、さらに好適には常に第1の上流スタック載置面04と第1の下流スタック載置面69との間で、特にシートスタック26用に設けられた搬送路に沿って配置されていることを特徴とする。
【0039】
1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置01は好適には、少なくとも1つの支持部材78と少なくとも1つのブリッジ部材83とを含む少なくとも1つの切換え装置89が配置されていることを特徴とする。さらに好適には、少なくとも1つの切換え装置89は、少なくとも1つの遮蔽部材86をも含む。少なくとも1つの切換え装置89は、例えば基体91を有しており、基体91に対して相対的に、少なくとも1つの支持部材78と少なくとも1つのブリッジ部材83とが、さらに好適には少なくとも1つの遮蔽部材86も不動に配置されており、かつ/または基体91に、少なくとも1つの支持部材78と少なくとも1つのブリッジ部材83とが、さらに好適には少なくとも1つの遮蔽部材86も取り付けられている。好適には、少なくとも1つの切換え装置89と、特にその基体91とは、切換え軸線82を中心として旋回可能に配置されている。
【0040】
例えば、切換え装置89は、少なくとも4つまたはちょうど4つの状態の間で切換え可能である。このような第1の状態は、進入状態である。好適には、切換え装置89が進入状態に配置されると、支持部材78は、その進入位置に配置されている。好適には、切換え装置89が進入状態に配置されると、ブリッジ部材83は中断位置に配置されている。好適には、切換え装置89が進入状態に配置されると、遮蔽部材86は遮蔽位置に配置されている(進入状態の切換え装置は、図2に例示されている。)。このような第2の状態は、支持状態である。好適には、切換え装置89が支持状態に配置されると、支持部材78は、その支持位置に配置されている。好適には、切換え装置89が支持状態に配置されると、ブリッジ部材83は中断位置に配置されている。好適には、切換え装置89が支持状態に配置されると、遮蔽部材86は遮蔽位置に配置されている(支持状態の切換え装置は、図3および図4に例示されている。)。このような第3の状態は、移送状態である。好適には、切換え装置89が移送状態に配置されると、支持部材78は、その特に第1の除去位置に配置されている。好適には、切換え装置89が移送状態に配置されると、ブリッジ部材83はその移送位置に配置されている。好適には、切換え装置89が進入状態に配置されると、遮蔽部材86は解放位置、特に傾斜位置に配置されている(移送状態の切換え装置は、図5図7および図8に例示されている。)。このような第4の状態は、除去状態である。好適には、切換え装置89が除去状態に配置されると、支持部材78は、その特に第2の除去位置に配置されている。好適には、切換え装置89が除去状態に配置されると、ブリッジ部材83は中断位置に配置されている。好適には、切換え装置89が除去状態に配置されると、遮蔽部材86は解放位置に配置されている(除去状態の切換え装置は、図6に例示されている。)。
【0041】
1つの択一的または好適な改良形態では、スタック断裁装置01は好適には、上カッタ18の下側に、断裁されたスタック構成部分または廃棄片91の落下経路に影響を及ぼすガイド面87が配置されていることを特徴とする。これにより、断裁されたスタック構成部分または廃棄片91は、重力に従って支持装置78の接触面79から滑り落ちた後に、除去装置、例えば廃棄物容器または搬送手段へ案内され得る。
【0042】
1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置01は好適には、第1のスタック断裁装置13が、各シートスタック26の一部を第1の上流スタック載置面04に押し当てる、少なくとも1つの降下可能な断裁補助手段23を有しており、かつ/または第1のスタック断裁装置13が、各シートスタック26の特に断裁されるべき部分を第1の下流スタック載置面69に押し当てる、少なくとも1つの降下可能な保持体52を有していることを特徴とする。特に第1の断裁装置13は好適には、第1の断裁装置13が、シートスタック26および/または中間スタック28および/またはラベルスタック27を位置固定する少なくとも1つの第1の断裁補助手段23、特に第1の押当てバー23を有しており、第1の断裁補助手段23は、少なくとも鉛直方向Vに関して可動に配置されており、かつシートスタック26および/または中間スタック28および/またはラベルスタック27の搬送用に設けられた搬送路に沿って、第1の上カッタ18の手前に配置されていることを特徴とする。好適には、第1の断裁補助手段23により、0.5N/mm(1平方ミリメートル当たり1/2ニュートン)~2N/mm(1平方ミリメートル当たり2ニュートン)の最大押当て圧力が加えられる。これにより、断裁時に層が互いにずらされることがなく、全ての層の正確な断裁が行われる、ということが保証され得る。例えば、設けられた搬送路に沿って第1の上カッタ18の下流側に、少なくとも1つの第1の保持体52が配置されており、第1の保持体52は特に、断裁された構成部分が制御不能に飛び散ることを阻止するために用いられる。
【0043】
1つの択一的または追加的な改良形態では、第1の断裁装置13は好適には、第1の断裁装置13が、第1のカッタバー16を第1の作動方向A1にかつ/または第1の作動方向A1とは反対の方向に動かす少なくとも1つの第1の断裁駆動装置M1を有していることを特徴とする。少なくとも1つの第1の断裁駆動装置M1は、例えば電動モータM1および/またはリニアモータM1および/または空圧式の駆動装置M1および/または液圧式の駆動装置M1として形成されている。
【0044】
好適に配置されている第2の断裁装置14は、好適には少なくとも1つの第2のカッタバー17を有しており、第2のカッタバー17には、第2の上カッタ19と呼ばれる第2のカッタ19が配置されている。第2の上カッタ19は、特に第2の上刃先22を有しており、第2の上刃先22は、好適には直線状の刃先22として形成されている。第2のカッタバー17は好適には、好適には直線状の、さらに好適には専ら直線状の第2の作動経路に沿って、第2の作動方向A2にかつ/または第2の作動方向A2とは反対の方向に可動に配置されている。
【0045】
1つの択一的または追加的な改良形態では、第2の断裁装置14は好適には、第2の断裁装置14が、シートスタック26および/または中間スタック28および/またはラベルスタック27を位置固定する少なくとも1つの第2の断裁補助手段24、特に第2の押当てバー24を有しており、第2の断裁補助手段24は、少なくとも鉛直方向Vに関して可動に配置されており、かつシートスタック26および/または中間スタック28および/またはラベルスタック27の搬送用に設けられた搬送路に沿って、第2の上カッタ19の手前に配置されていることを特徴とする。好適には、第2の断裁補助手段24により、0.5N/mm(1平方ミリメートル当たり1/2ニュートン)~2N/mm(1平方ミリメートル当たり2ニュートン)の最大押当て圧力が加えられる。これにより、断裁時に層が互いにずらされることがなく、全ての層の正確な断裁が行われる、ということが保証され得る。例えば、設けられた搬送路に沿って第2の上カッタ19の下流側に、少なくとも1つの第2の保持体67が配置されており、第2の保持体67は特に、断裁された構成部分が制御不能に飛び散ることを阻止するために用いられる。
【0046】
1つの択一的または追加的な改良形態では、第2の断裁装置14は好適には、第2の断裁装置14が、第2のカッタバー17を第2の作動方向A2にかつ/または第2の作動方向A2とは反対の方向に動かす少なくとも1つの第2の断裁駆動装置M2を有しており、少なくとも1つの第2の断裁駆動装置M2は、電動モータM2として、かつ/またはリニアモータM2として、かつ/または空圧式の駆動装置M2として、かつ/または液圧式の駆動装置M2として形成されていることを特徴とする。
【0047】
1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置01は好適には、スタック断裁装置01が、特に少なくとも1つのシートスタック26をそれぞれ位置決めする少なくとも1つの第1のスタック位置決め装置02を有していることを特徴とする。この第1のスタック位置決め装置02に対応して配置された旋回軸線は、好適には鉛直方向Vに対して平行に向けられている。1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置01および/または各断裁装置13;14は好適には、各断裁装置13;14が、少なくとも1つのシート供給領域43と、少なくとも1つのラベル導出領域44または有価証券導出領域44とを有していることを特徴とする。スタック断裁装置01は特に、少なくとも1つのシートスタック26からそれぞれ複数のラベルスタック27、特に有価証券スタック27を製造するために用いられる。
【0048】
例えば、シート供給領域43に、または設けられた搬送路に沿って、好適にはその直後に、少なくとも1つの第1のスタック位置決め装置02が配置されている。例えば、第1のスタック位置決め装置02の下流側に、第1の断裁装置13が配置されている。好適には、第1の断裁装置13には第1のスタック位置決め装置02が、特に各シートスタック26を最適に整列させることができるように、対応して配置されている。
【0049】
1つの択一的または追加的な改良形態では、スタック断裁装置01は好適には、少なくとも1つの支持部材78が、弾性的な材料、例えばゴムから形成されていることを特徴とする。この場合、支持部材78はその支持位置において、可能な限り下カッタ77の近くに配置され得、上カッタ18と接触しても、損傷が生じることなく上カッタ18により押し退けられる。このようにして、断裁ギャップ76のクリティカルエリアが、可能な限り効果的に縮小される。
【符号の説明】
【0050】
01 スタック断裁装置
02 第1のスタック位置決め装置
03 ―
04 第1のスタック載置面(11)
11 第1の載置装置、テーブル
12 ―
13 第1の断裁装置、スタック断裁装置
14 第2の断裁装置、スタック断裁装置
15 ―
16 第1のカッタバー
17 第2のカッタバー
18 第1のカッタ、上カッタ
19 第2のカッタ、上カッタ
20 ―
21 第1の上刃先
22 第2の上刃先
23 第1の断裁補助手段、押当てバー
24 第2の断裁補助手段、押当てバー
25 ―
26 シートスタック
27 ラベルスタック、有価証券スタック
28 中間スタック
43 シート供給領域
44 ラベル導出領域、有価証券導出領域
52 第1の保持体
67 第2の保持体
68 第2の載置装置
69 第2のスタック載置面(68)
71 シート
76 断裁ギャップ
77 カッタ、下カッタ
78 支持部材
79 接触面(78)
80 ―
81 下刃先(77)
82 旋回軸線、切換え軸線
83 ブリッジ部材
84 支持面(83)
85 ―
86 遮蔽部材、傾斜部材
87 ガイド面
88 傾斜面(86)
89 切換え装置
90 ―
91 廃棄片
92 縁部領域(71)
A 方向、横方向
A1 第1の作動方向
A2 第2の作動方向
E 第1のテーブル平面
N79 法線ベクトル(79)
M1 第1の空圧式、液圧式の断裁駆動装置、電動モータ、リニアモータ
M2 第2の空圧式、液圧式の断裁駆動装置、電動モータ、リニアモータ
N84 法線ベクトル(84)
V 鉛直方向
W 角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-01-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
国際公開第91/00168号および米国特許出願公開第2007/0227323号明細書により、シートスタックを断裁する装置がそれぞれ公知であり、これらの装置は、断裁条片と協働する上カッタを有している。断裁された物品は、国際公開第91/00168号によれば、直線的に移動可能なテーブルにより搬出される。米国特許出願公開第2007/0227323号明細書では、断裁された物品を搬出するために断裁中は開放されていなければならないブリッジ部材を有している。
欧州特許出願公開第1129972号明細書により、書籍の縁部を断裁する装置が開示されている
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
なくとも1つの支持部材が、少なくともその支持位置において、好適には常に、特に第1の上流スタック載置面と第1の下流スタック載置面との間で、シートスタック用に設けられた搬送路に沿って配置されているこれにより、小さな構成空間しか必要ない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
スタック断裁装置01は、好適には第1の下流スタック載置面69を備えた少なくとも1つの第1の下流載置装置68を有している。第1の下流スタック載置面69は、少なくとも1つの、それぞれ断裁された中間スタック28またはラベルスタック27を支持するために用いられる。好適には、第1の上流スタック載置面04と第1の下流スタック載置面69との間に、断裁ギャップ76が配置されている。この断裁ギャップ76は、シートスタック26用に設けられた搬送路に沿って、例えば少なくとも2cm、好適には少なくとも4cm、さらに好適には少なくとも6cmにわたり延在しており、これに依存することなく、例えば最大で20cm、さらに好適には最大で10cm、なおさらに好適には最大で8cmにわたり延在している。この断裁ギャップ76は特に、第1の上カッタ18が第1のテーブル平面Eの下まで侵入することができるようにするため、かつ/またはこのために少なくとも1つの支持部材78および/または少なくとも1つのブリッジ部材83および/または少なくとも1つの遮蔽部材86および/または少なくとも1つの切換え装置89を収容するため、かつ/または廃棄片91を搬出するために用いられる。好適には、第1のテーブル平面Eは、この下流スタック載置面69を少なくとも部分的に、特に完全に含む。この場合、断裁用のシートスタック26は、平らに位置することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
なくとも1つの支持部材78が、少なくともその支持位置において、好適には常に第1の上流スタック載置面04と第1の下流スタック載置面69との間で、特にシートスタック26用に設けられた搬送路に沿って配置されている
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタック断裁装置(01)であって、当該スタック断裁装置(01)は、少なくとも1つのシートスタック(26)を断裁する少なくとも1つの第1の断裁装置(13)を有しており、当該スタック断裁装置(01)は、第1の上流スタック載置面(04)を備えた少なくとも1つの第1の上流載置装置(11)を有しており、当該スタック断裁装置(01)は、第1の下流スタック載置面(69)を備えた少なくとも1つの第1の下流載置装置(68)を有しており、前記第1の下流スタック載置面(69)は、少なくとも1つの断裁された中間スタック(28)またはラベルスタック(27)をそれぞれ支持するために用いられ、前記第1の上流スタック載置面(04)と前記第1の下流スタック載置面(69)との間に、断裁ギャップ(76)が配置されており、前記第1の上流スタック載置面(04)は、第1のテーブル平面(E)に含まれており、前記第1の断裁装置(13)は、少なくとも1つの可動の上カッタ(18)と、刃先(81)を有する少なくとも1つの下カッタ(77)と、を有しており、前記第1の断裁装置(13)は、シートスタック(26)を位置固定する少なくとも1つの第1の断裁補助手段(23)を有しており、該第1の断裁補助手段(23)は、少なくとも鉛直方向(V)に関して可動に配置されており、かつシートスタック(26)および/または中間スタック(28)および/またはラベルスタック(27)の搬送用に設けられた搬送路に沿って、第1の前記上カッタ(18)の手前に配置されている、スタック断裁装置(01)において、
前記第1の断裁装置(13)は、少なくとも1つの可動の支持部材(78)を有しており、該支持部材(78)は、シート(71)を支持するために設けられた少なくとも1つの接触面(79)を有しており、かつ少なくとも、支持位置と少なくとも1つの第1の除去位置との間で可動に配置されており、前記少なくとも1つの支持部材(78)は、少なくともその支持位置において、前記第1の上流スタック載置面(04)と前記第1の下流スタック載置面(69)との間に配置されており、前記支持部材(78)の前記少なくとも1つの接触面(79)は、前記支持部材(78)が前記支持位置に配置されると、前記第1のテーブル平面(E)の内部および/または下側に配置されており、前記支持部材(78)の前記少なくとも1つの接触面(79)は、前記支持部材(78)が前記支持位置に配置されると、前記支持部材(78)が前記除去位置に配置されたときよりも、前記下カッタ(77)の前記刃先(81)の近くに配置されていることを特徴とする、スタック断裁装置(01)。
【請求項2】
前記支持部材(78)は、切換え軸線(82)を中心として旋回可能に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のスタック断裁装置。
【請求項3】
前記第1の断裁装置(13)は、少なくとも1つのブリッジ部材(83)を有しており、該ブリッジ部材(83)は、少なくとも1つの移送位置と少なくとも1つの中断位置との間で可動であり、前記ブリッジ部材(83)は、少なくとも1つの支持面(84)を有しており、前記ブリッジ部材(83)が前記移送位置に配置されると、その支持面(84)は、前記第1のテーブル平面(E)内に位置しており、かつ/または鉛直方向の法線ベクトル(N84)を有しており、前記ブリッジ部材(83)が前記中断位置に配置されると、その前記支持面(84)は、その少なくとも50%、かつ/または少なくとも75%、かつ/または少なくとも95%、かつ/または少なくとも99%が前記第1のテーブル平面(E)の外側に位置しており、かつ/または鉛直方向とは異なる法線ベクトル(N84)を有していることを特徴とする、請求項1または2に記載のスタック断裁装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのブリッジ部材(83)は、旋回軸線(82)を中心として旋回可能に配置されていることを特徴とする、請求項3に記載のスタック断裁装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの支持部材(78)と、前記少なくとも1つのブリッジ部材(83)とは、互いに固く結合されていることを特徴とする、請求項3または4に記載のスタック断裁装置。
【請求項6】
前記支持部材(78)の前記接触面(79)の面法線(N79)は、前記ブリッジ部材(83)の前記支持面(84)の面法線(N84)と角度(W)を成しており、該角度(W)は少なくとも30°、かつ/または少なくとも45°、かつ/または少なくとも60°、かつ/または少なくとも80°であり、前記角度(W)は最大で150°、かつ/または最大で135°、かつ/または最大で120°、かつ/または最大で100°であることを特徴とする、請求項3または4または5に記載のスタック断裁装置。
【請求項7】
前記第1の断裁装置(13)は、少なくとも1つの遮蔽部材(86)を有しており、該遮蔽部材(86)は、少なくとも1つの遮蔽位置と少なくとも1つの解放位置との間で可動であり、前記遮蔽部材(86)がその遮蔽位置に配置されると、該遮蔽部材(86)は少なくとも部分的に、前記第1のテーブル平面(E)の上側に配置されており、前記遮蔽部材(86)がその解放位置に配置されると、前記遮蔽部材(86)は完全に、前記第1のテーブル平面(E)の下側に配置されていることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6に記載のスタック断裁装置。
【請求項8】
前記支持部材(78)の前記少なくとも1つの接触面(79)は、前記支持部材(78)が前記除去位置に配置されると、少なくとも部分的に前記第1のテーブル平面(E)の下側に配置されている、または前記支持部材(78)の前記少なくとも1つの接触面(79)は、前記支持部材(78)が前記除去位置に配置されると完全に、前記第1のテーブル平面(E)の下側に配置されていることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7に記載のスタック断裁装置。
【請求項9】
前記上カッタ(18)の下側に、断裁されたスタック構成部分の落下経路に影響を及ぼすガイド面(87)が配置されていることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8に記載のスタック断裁装置。
【請求項10】
前記第1の断裁補助手段(23)は、各シートスタック(26)の一部を前記第1の上流スタック載置面(04)に押し当てる降下可能な断裁補助手段(23)として形成されていることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9に記載のスタック断裁装置。
【請求項11】
前記第1の断裁装置(13)は、各シートスタック(26)の一部を前記第1の下流スタック載置面(69)に押し当てる少なくとも1つの降下可能な保持体(52)を有していることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10に記載のスタック断裁装置。
【請求項12】
当該スタック断裁装置(01)は、前記第1の断裁装置(13)に対して追加的に、少なくとも1つの第2の断裁装置(14)を有していることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10または11に記載のスタック断裁装置。
【請求項13】
前記支持部材(78)は、切換え軸線(82)を中心として旋回可能に配置されており、前記切換え軸線(82)は、前記テーブル平面(E)の下側に位置することを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10または11または12に記載のスタック断裁装置。
【請求項14】
前記切換え軸線(82)は、前記断裁ギャップ(76)内に位置することを特徴とする、請求項13に記載のスタック断裁装置。
【請求項15】
前記切換え軸線(82)は、シートスタック(26)用に設けられた搬送路に沿って前記第1の上流スタック載置面(04)の下流側に位置することを特徴とする、請求項13または14に記載のスタック断裁装置。
【請求項16】
前記切換え軸線(82)は、シートスタック(26)用に設けられた搬送路に沿って、前記第1の上流スタック載置面(04)と前記第1の下流スタック載置面(69)との間で、前記第1の上流スタック載置面(04)よりも前記第1の下流スタック載置面(69)の近くに位置することを特徴とする、請求項13または14または15に記載のスタック断裁装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つの支持部材(78)は、弾性的な材料から形成されていることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10または11または12または13または14または15または16に記載のスタック断裁装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つの支持部材(78)は、ゴムから形成されていることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10または11または12または13または14または15または16または17に記載のスタック断裁装置。
【請求項19】
前記第1の断裁装置(13)は、各シートスタック(26)の断裁されるべき部分を前記第1の下流スタック載置面(69)に押し当てる少なくとも1つの降下可能な保持体(52)を有していることを特徴とする、請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10または11または12または13または14または15または16または17または18に記載のスタック断裁装置。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタック断裁装置(01)であって、当該スタック断裁装置(01)は、少なくとも1つのシートスタック(26)を断裁する少なくとも1つの第1の断裁装置(13)を有しており、当該スタック断裁装置(01)は、第1の上流スタック載置面(04)を備えた少なくとも1つの第1の上流載置装置(11)を有しており、当該スタック断裁装置(01)は、第1の下流スタック載置面(69)を備えた少なくとも1つの第1の下流載置装置(68)を有しており、前記第1の下流スタック載置面(69)は、少なくとも1つの断裁された中間スタック(28)またはラベルスタック(27)をそれぞれ支持するために用いられ、前記第1の上流スタック載置面(04)と前記第1の下流スタック載置面(69)との間に、断裁ギャップ(76)が配置されており、前記第1の上流スタック載置面(04)は、第1のテーブル平面(E)に含まれており、前記第1の断裁装置(13)は、少なくとも1つの可動の上カッタ(18)と、刃先(81)を有する少なくとも1つの下カッタ(77)と、を有しており、前記第1の断裁装置(13)は、シートスタック(26)を位置固定する少なくとも1つの第1の断裁補助手段(23)を有しており、該第1の断裁補助手段(23)は、少なくとも鉛直方向(V)に関して可動に配置されており、かつシートスタック(26)および/または中間スタック(28)および/またはラベルスタック(27)の搬送用に設けられた搬送路に沿って、第1の前記上カッタ(18)の手前に配置されている、スタック断裁装置(01)において、
前記第1の断裁装置(13)は、少なくとも1つの可動の支持部材(78)を有しており、該支持部材(78)は、シート(71)を支持するために設けられた少なくとも1つの接触面(79)を有しており、かつ少なくとも、支持位置と少なくとも1つの第1の除去位置との間で可動に配置されており、前記少なくとも1つの支持部材(78)は、少なくともその支持位置において、前記第1の上流スタック載置面(04)と前記第1の下流スタック載置面(69)との間に配置されており、前記支持部材(78)の前記少なくとも1つの接触面(79)は、前記支持部材(78)が前記支持位置に配置されると、前記第1のテーブル平面(E)の内部および/または下側に配置されており、前記支持部材(78)の前記少なくとも1つの接触面(79)は、前記支持部材(78)が前記支持位置に配置されると、前記支持部材(78)が前記除去位置に配置されたときよりも、前記下カッタ(77)の前記刃先(81)の近くに配置されていることを特徴とする、スタック断裁装置(01)。
【請求項2】
前記支持部材(78)は、切換え軸線(82)を中心として旋回可能に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のスタック断裁装置。
【請求項3】
前記第1の断裁装置(13)は、少なくとも1つのブリッジ部材(83)を有しており、該ブリッジ部材(83)は、少なくとも1つの移送位置と少なくとも1つの中断位置との間で可動であり、前記ブリッジ部材(83)は、少なくとも1つの支持面(84)を有しており、前記ブリッジ部材(83)が前記移送位置に配置されると、その支持面(84)は、前記第1のテーブル平面(E)内に位置しており、かつ/または鉛直方向の法線ベクトル(N84)を有しており、前記ブリッジ部材(83)が前記中断位置に配置されると、その前記支持面(84)は、その少なくとも50%、かつ/または少なくとも75%、かつ/または少なくとも95%、かつ/または少なくとも99%が前記第1のテーブル平面(E)の外側に位置しており、かつ/または鉛直方向とは異なる法線ベクトル(N84)を有していることを特徴とする、請求項1または2に記載のスタック断裁装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのブリッジ部材(83)は、旋回軸線(82)を中心として旋回可能に配置されていることを特徴とする、請求項3に記載のスタック断裁装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの支持部材(78)と、前記少なくとも1つのブリッジ部材(83)とは、互いに固く結合されていることを特徴とする、請求項3に記載のスタック断裁装置。
【請求項6】
前記支持部材(78)の前記接触面(79)の面法線(N79)は、前記ブリッジ部材(83)の前記支持面(84)の面法線(N84)と角度(W)を成しており、該角度(W)は少なくとも30°、かつ/または少なくとも45°、かつ/または少なくとも60°、かつ/または少なくとも80°であり、前記角度(W)は最大で150°、かつ/または最大で135°、かつ/または最大で120°、かつ/または最大で100°であることを特徴とする、請求項3に記載のスタック断裁装置。
【請求項7】
前記第1の断裁装置(13)は、少なくとも1つの遮蔽部材(86)を有しており、該遮蔽部材(86)は、少なくとも1つの遮蔽位置と少なくとも1つの解放位置との間で可動であり、前記遮蔽部材(86)がその遮蔽位置に配置されると、該遮蔽部材(86)は少なくとも部分的に、前記第1のテーブル平面(E)の上側に配置されており、前記遮蔽部材(86)がその解放位置に配置されると、前記遮蔽部材(86)は完全に、前記第1のテーブル平面(E)の下側に配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のスタック断裁装置。
【請求項8】
前記支持部材(78)の前記少なくとも1つの接触面(79)は、前記支持部材(78)が前記除去位置に配置されると、少なくとも部分的に前記第1のテーブル平面(E)の下側に配置されている、または前記支持部材(78)の前記少なくとも1つの接触面(79)は、前記支持部材(78)が前記除去位置に配置されると完全に、前記第1のテーブル平面(E)の下側に配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のスタック断裁装置。
【請求項9】
前記上カッタ(18)の下側に、断裁されたスタック構成部分の落下経路に影響を及ぼすガイド面(87)が配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のスタック断裁装置。
【請求項10】
前記第1の断裁補助手段(23)は、各シートスタック(26)の一部を前記第1の上流スタック載置面(04)に押し当てる降下可能な断裁補助手段(23)として形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のスタック断裁装置。
【請求項11】
前記第1の断裁装置(13)は、各シートスタック(26)の一部を前記第1の下流スタック載置面(69)に押し当てる少なくとも1つの降下可能な保持体(52)を有していることを特徴とする、請求項1または2に記載のスタック断裁装置。
【請求項12】
前記支持部材(78)は、切換え軸線(82)を中心として旋回可能に配置されており、前記切換え軸線(82)は、前記テーブル平面(E)の下側に位置することを特徴とする、請求項1または2に記載のスタック断裁装置。
【請求項13】
前記切換え軸線(82)は、前記断裁ギャップ(76)内に位置することを特徴とする、請求項12に記載のスタック断裁装置。
【請求項14】
前記切換え軸線(82)は、シートスタック(26)用に設けられた搬送路に沿って前記第1の上流スタック載置面(04)の下流側に位置することを特徴とする、請求項12に記載のスタック断裁装置。
【請求項15】
前記切換え軸線(82)は、シートスタック(26)用に設けられた搬送路に沿って、前記第1の上流スタック載置面(04)と前記第1の下流スタック載置面(69)との間で、前記第1の上流スタック載置面(04)よりも前記第1の下流スタック載置面(69)の近くに位置することを特徴とする、請求項12に記載のスタック断裁装置。
【国際調査報告】