(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】作文評価を支援するための方法、システムおよび非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 16/38 20190101AFI20241114BHJP
【FI】
G06F16/38
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534654
(86)(22)【出願日】2022-12-08
(85)【翻訳文提出日】2024-07-23
(86)【国際出願番号】 KR2022019907
(87)【国際公開番号】W WO2023106855
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】10-2021-0175565
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524219407
【氏名又は名称】リートン テクノロジーズ インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】キム,ミン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】キム,テ ホ
(72)【発明者】
【氏名】イ,セ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,スン ウ
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175DA01
5B175FB02
5B175HB03
(57)【要約】
本発明の一態様によると、作文評価を支援するための方法であって、使用者に関連する文書から作文評価のための評価対象要素を抽出する段階、および前記評価対象要素ごとに特定された評価基準により決定されるスコアを参照して前記文書に対する作文評価情報を決定する段階を含み、前記評価対象要素のうち少なくとも一つの評価対象要素に対して特定される評価基準は前記文書の類型を参照して決定される方法が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作文評価を支援するための方法であって、
使用者に関連する文書から作文評価のための評価対象要素を抽出する段階と、
前記評価対象要素ごとに特定された評価基準により決定されるスコアを参照して前記文書に対する作文評価情報を決定する段階と、
を含み、
前記評価対象要素のうち少なくとも一つの評価対象要素に対して特定される評価基準は前記文書の類型を参照して決定される、方法。
【請求項2】
前記評価対象要素には第1評価対象要素が含まれ、前記第1評価対象要素に関するスコアは前記文書に含まれる単語と前記文書の類型に対応する単語クラスタに含まれる単語の比較結果を参照して決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記評価対象要素には第2評価対象要素が含まれ、前記第2評価対象要素に関するスコアは前記文書に含まれる文章の属性を参照して決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記評価対象要素には第3評価対象要素が含まれ、前記第3評価対象要素に関するスコアは前記文書に含まれる複数の段落間の連係情報を参照して決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記連係情報は、前記文書の第1段落から抽出される少なくとも一つのキーワードおよび前記文書の第2段落から抽出される少なくとも一つのキーワードの間の類似度を参照して決定される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記連係情報は、前記第1段落から抽出される少なくとも一つのキーワードおよび前記第2段落から抽出される少なくとも一つのキーワードの段落内配置位置をさらに参照して決定される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
請求項1に記載された方法を実行するためのコンピュータプログラムを記録する非一過性のコンピュータ読み取り可能記録媒体。
【請求項8】
作文評価を支援するためのシステムであって、
使用者に関連する文書から作文評価のための評価対象要素を抽出する評価対象要素抽出部と、
前記評価対象要素ごとに特定された評価基準により決定されるスコアを参照して前記文書に対する作文評価情報を決定する作文評価情報決定部と、
を備え、
前記評価対象要素のうち少なくとも一つの評価対象要素に対して特定される評価基準は前記文書の類型を参照して決定される、システム。
【請求項9】
前記評価対象要素には第1評価対象要素が含まれ、前記第1評価対象要素に関するスコアは前記文書に含まれる単語と前記文書の類型に対応する単語クラスタに含まれる単語の比較結果を参照して決定される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記評価対象要素には第2評価対象要素が含まれ、前記第2評価対象要素に関するスコアは前記文書に含まれる文章の属性を参照して決定される、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記評価対象要素には第3評価対象要素が含まれ、前記第3評価対象要素に関するスコアは前記文書に含まれる複数の段落間の連係情報を参照して決定される、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記連係情報は、前記文書の第1段落から抽出される少なくとも一つのキーワードおよび前記文書の第2段落から抽出される少なくとも一つのキーワードの間の類似度を参照して決定される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記連係情報は、前記第1段落から抽出される少なくとも一つのキーワードおよび前記第2段落から抽出される少なくとも一つのキーワードの段落内配置位置をさらに参照して決定される、請求項12に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は作文評価を支援するための方法、システムおよび非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
通常作文(または文章を書くこと)は多様な目的を達成するためになされることになる。例えば、自己紹介書に対する作文は就職、大学入学などの目的を達成するためになされ、論文に対する作文は学位獲得、学術的成就などの目的を達成するためになされることになる。
【0003】
前記のような作文は該当目的を達成する過程でその作文に対する評価が遂行されるのが一般的であるが、従来では前記のような作文に対する評価が特定の個人(例えば、教授、先生など)によって遂行されてきたため、その評価結果に該当評価者の主観が介入される可能性を排除できなかった。
【0004】
すなわち、従来では作文を定量的に評価する技術が存在しなかったので、作文に対する評価が客観的ではなく不正確な方式でなされざるを得なかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許公報第10-2013-0089729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前述した従来技術の問題点をすべて解決することをその目的とする。
【0007】
また、本発明は、所定の評価基準に基づいて作文を定量的に評価し、その評価結果を数値化された指標で提供することによって、作文に対する評価が客観的で正確になされ得るようにすることを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するための本発明の代表的な構成は次の通りである。
【0009】
本発明の一態様によると、作文評価を支援するための方法であって、使用者に関連する文書から作文評価のための評価対象要素を抽出する段階、および前記評価対象要素ごとに特定された評価基準により決定されるスコアを参照して前記文書に対する作文評価情報を決定する段階を含み、前記評価対象要素のうち少なくとも一つの評価対象要素に対して特定される評価基準は前記文書の類型を参照して決定される方法が提供される。
【0010】
本発明の他の態様によると、作文評価を支援するためのシステムであって、使用者に関連する文書から作文評価のための評価対象要素を抽出する評価対象要素抽出部、および前記評価対象要素ごとに特定された評価基準により決定されるスコアを参照して前記文書に対する作文評価情報を決定する作文評価情報決定部を含み、前記評価対象要素のうち少なくとも一つの評価対象要素に対して特定される評価基準は前記文書の類型を参照して決定されるシステムが提供される。
【0011】
この他にも、本発明を具現するための他の方法、他のシステムおよび前記方法を実行するためのコンピュータプログラムを記録する非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体がさらに提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、所定の評価基準に基づいて作文を定量的に評価し、その評価結果を数値化された指標で提供することによって、作文に対する評価が客観的で正確になされ得るようになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施例により作文評価を支援するための全体システムの概略的な構成を示す図面である。
【
図2】本発明の一実施例に係る作文評価支援システムの内部構成を詳細に図示する図面である。
【
図3】本発明の一実施例により作文評価支援システムが提供する使用者インターフェース画面を例示的に示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明が実施され得る特定の実施例を例示として図示する添付図面を参照する。このような実施例は当業者が本発明を実施できるように充分かつ詳細に説明される。本発明の多様な実施例は互いに異なるが互いに排他的である必要はないことが理解されるべきである。例えば、本明細書に記載されている特定形状、構造および特性は、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく一実施例から他の実施例に変更されて具現され得る。また、それぞれの実施例内の個別構成要素の位置または配置も、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく変更され得ることが理解されるべきである。したがって、後述する詳細な説明は限定的な意味として行われるものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲の請求項が請求する範囲およびそれと均等なすべての範囲を包括するものと受け入れられるべきである。図面で類似する参照符号は多様な側面に亘って同一または類似する構成要素を示す。
【0015】
以下では、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるようにするために、本発明の多様な好ましい実施例について添付された図面を参照して詳細に説明することにする。
【0016】
全体システムの構成
【0017】
図1は、本発明の一実施例により作文評価を支援するための全体システムの概略的な構成を示す図面である。
【0018】
図1に図示された通り、本発明の一実施例に係る全体システムは通信網100、作文評価支援システム200およびデバイス300を含むことができる。
【0019】
まず、本発明の一実施例に係る通信網100は有線通信や無線通信のような通信の様態にかかわらずに構成され得、近距離通信網(LAN;Local Area Network)、都市圏通信網(MAN;Metropolitan Area Network)、広域通信網(WAN;Wide Area Network)などの多様な通信網で構成され得る。好ましくは、本明細書でいう通信網100は公知のインターネットまたはワールドワイドウェブ(WWW;World Wide Web)であり得る。しかし、通信網100は、あえてこれに限定される必要はなく、公知の有線/無線データ通信網、公知の電話網または公知の有線/無線テレビ通信網をその少なくとも一部において含んでもよい。
【0020】
次に、本発明の一実施例に係る作文評価支援システム200は通信網100を通じて後述するデバイス300との通信を遂行でき、使用者に関連する文書から作文評価のための評価対象要素を抽出し、前記の評価対象要素ごとに特定された評価基準により決定されるスコアを参照して前記の文書に対する作文評価情報を決定する機能を遂行することができる。一方、このような作文評価支援システム200は、メモリ手段を具備しマイクロプロセッサを搭載して演算能力を備えたデジタル機器であり得、例えば通信網100上で運営されるサーバーシステムであってもよい。
【0021】
本発明の一実施例に係る作文評価支援システム200の構成と機能に関しては、以下の詳細な説明を通じて詳察することにする。
【0022】
次に、本発明の一実施例に係るデバイス300は作文評価支援システム200に接続した後に通信できる機能を含むデジタル機器であって、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、スマートバンド、スマートグラス、デスクトップコンピュータ、ノートパソコン、ワークステーション、PDA、ウェブパッド、移動電話機などのように、メモリ手段を具備しマイクロプロセッサを搭載して演算能力を備えたデジタル機器であればいくらでも本発明に係るデバイス300として採択され得る。
【0023】
また、本発明の一実施例によると、デバイス300には本発明に係る機能を遂行するためのアプリケーションプログラムがさらに含まれていてもよい。このようなアプリケーションは該当デバイス300内でプログラムモジュールの形態で存在し得る。このようなプログラムモジュールの性格は、後述するような作文評価支援システム200の評価対象要素抽出部210、作文評価情報決定部220、通信部230および制御部240と全般的に類似し得る。ここで、アプリケーションはその少なくとも一部が必要に応じてそれと実質的に同一または均等な機能を遂行できるハードウェア装置やファームウェア装置で置換されてもよい。
【0024】
作文評価支援システムの構成
【0025】
以下では、本発明の具現のために重要な機能を遂行する作文評価支援システム200の内部構成と各構成要素の機能について詳察することにする。
【0026】
図2は、本発明の一実施例に係る作文評価支援システム200の内部構成を詳細に図示する図面である。
【0027】
図2に図示された通り、本発明の一実施例に係る作文評価支援システム200は、評価対象要素抽出部210、作文評価情報決定部220、通信部230および制御部240を含むことができる。本発明の一実施例によると、作文評価支援システム200の評価対象要素抽出部210、作文評価情報決定部220、通信部230および制御部240はそのうちの少なくとも一部が外部のシステム(図示されず)と通信するプログラムモジュールであり得る。このようなプログラムモジュールは運営システム、アプリケーションモジュールまたはその他のプログラムモジュールの形態で作文評価支援システム200に含まれ得、物理的には種々の公知の記憶装置に保存され得る。また、このようなプログラムモジュールは作文評価支援システム200と通信可能な遠隔記憶装置に保存されてもよい。一方、このようなプログラムモジュールは本発明により後述する特定業務を遂行したり特定の抽象データ類型を実行するルーチン、サブルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを包括するが、これに制限されはしない。
【0028】
一方、作文評価支援システム200に関して前記のように説明されたが、このような説明は例示的なものであって、作文評価支援システム200の構成要素または機能のうち少なくとも一部が必要に応じてデバイス300またはサーバー(図示されず)内で具現されたり外部システム(図示されず)内に含まれてもよいことは当業者に自明である。
【0029】
まず、本発明の一実施例に係る評価対象要素抽出部210は、使用者に関連する文書から作文評価のための評価対象要素を抽出する機能を遂行することができる。
【0030】
本発明の一実施例によると、評価対象要素抽出部210は使用者からその使用者に関連する文書を獲得することができる。例えば、使用者は自身が作成した文書(例えば、自己紹介書、論文、報告書など)を評価対象要素抽出部210(または評価対象要素抽出部210の機能が支援されるサーバーまたはプラットフォーム)に入力(またはアップロード)し、評価対象要素抽出部210はその入力される文書を使用者に関連する文書として獲得することができる。
【0031】
引き続き、本発明の一実施例によると、評価対象要素抽出部210は前記のように獲得した使用者に関連する文書に対して前処理を遂行できる。例えば、本発明の一実施例に係る評価対象要素抽出部210は、使用者に関連する文書で作文評価に除外される部分(例えば、空白、特殊記号など)を除去することができる。他の例として、本発明の一実施例に係る評価対象要素抽出部210は、形態素分析器(例えば、Komoran、Kkmaなど)を利用して使用者に関連する文書内のテキストを形態素単位で区分することができる。
【0032】
引き続き、本発明の一実施例によると、評価対象要素抽出部210は前記のように獲得した使用者に関連する文書(または前処理が遂行された文書)から作文評価のための評価対象要素を抽出することができる。ここで、本発明の一実施例に係る評価対象要素には、単語(以下、「第1評価対象要素」という。)、文章(以下、「第2評価対象要素」という。)および段落(以下、「第3評価対象要素」という。)のうち少なくとも一つが含まれ得る。
【0033】
次に、本発明の一実施例に係る作文評価情報決定部220は、評価対象要素ごとに特定された評価基準により決定されるスコア(または評価スコア)を参照して使用者に関連する文書に対する作文評価情報を決定する機能を遂行することができる。
【0034】
本発明の一実施例によると、作文評価情報決定部220は評価対象要素ごとに特定された評価基準に基づいて評価対象要素それぞれに対するスコアを付与(または決定)することができ、その決定されるスコアを演算(例えば、合算、算術平均など;各スコアに所定の比率に基づいて加重値が適用され得、このような比率は文書の類型により決定される)することで使用者に関連する文書に関する評価スコアを算出(または決定)することができる。ここで、本発明の一実施例によると、作文評価情報決定部220は前記のように算出される評価スコアを参照して使用者に関連する文書に対する作文評価情報を決定することができる。本発明の一実施例によると、前記の作文評価情報には評価スコアそれ自体が含まれ得、評価スコアを決定するために利用される各評価対象要素に関するスコアも含まれ得る。また、本発明の一実施例によると、前記の作文評価情報には評価スコアに基づいて決定されるフィードバック情報が含まれ得る。例えば、本発明の一実施例に係るフィードバック情報には評価スコアに基づいて決定されるコンテンツ(例えば、論述クラス、オンラインメンタリングなど)の推薦情報が含まれ得る。ただし、本発明の一実施例に係る作文評価情報は必ずしも前記の列挙されたものに限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内で多様に変更され得ることを明らかにしておく。
【0035】
以下では、前述した評価対象要素ごとに特定される評価基準に基づいて評価対象要素それぞれに対するスコアを決定する内容に関して具体的に詳察することにする。さらに、本発明の一実施例によると評価対象要素のうち少なくとも一つの評価対象要素に対して特定される評価基準は使用者に関連する文書の類型を参照して決定され得るが、これに関する内容も以下でともに詳察することにする。
【0036】
本発明の一実施例によると、作文評価情報決定部220は評価対象文書(すなわち、使用者に関連する文書)に含まれる単語の属性を参照して第1評価対象要素に関するスコアを決定することができる。本発明の一実施例によると、前記の単語の属性には単語の語彙力(または独創性)および多様性が含まれ得る。
【0037】
例えば、本発明の一実施例に係る作文評価情報決定部220は、評価対象文書に含まれる単語の語彙力に関するスコアと評価対象文書に含まれる単語の多様性に関するスコアを合算して第1評価対象要素に関するスコアを決定することができる。より具体的には、本発明の一実施例に係る作文評価情報決定部220は、評価対象文書から抽出される単語で言語学習用単語(例えば、国立国語研究院で2003年5月に発表した韓国語学習用語彙リスト5,965個に該当する単語)を除いた単語の個数を参照して単語の語彙力に関するスコアを決定することができる。また、本発明の一実施例に係る作文評価情報決定部220は、評価対象文書で繰り返し使われていない単語(すなわち、二回以上使われていない単語)の個数を参照して単語の多様性に関するスコアを決定することができる。ここで、本発明の一実施例に係る作文評価情報決定部220は、単語の多様性に関するスコアを決定するために、評価対象文書から抽出された全体単語の個数対比評価対象文書から抽出された全体単語で評価対象文書で繰り返し使われた単語を除いた単語の個数の比率(このような比率は、(評価対象文書から抽出された全体単語の個数-評価対象文書で繰り返し使われた単語の個数)/(評価対象文書から抽出された全体単語の個数)の関係式によって算出される)を利用することができる。
【0038】
一方、本発明の一実施例によると、作文評価情報決定部220は評価対象文書に含まれる単語と評価対象文書の類型に対応する単語クラスタに含まれる単語の比較結果を参照して第1評価対象要素に関するスコア(より具体的には、単語の語彙力に関するスコア)を決定してもよい。具体的には、本発明の一実施例に係る作文評価情報決定部220は、予め構築された単語データベースに含まれる単語(ここで、単語データベースに含まれる単語は前述した言語学習用単語が除外され得る。)を各単語の水準に基づいて群集化(または分類)することによって少なくとも一つの単語クラスタを生成することができる。ここで、本発明の一実施例によると、何らかの単語の水準は特定集団で使う文書(例えば、特定集団が高校2年の学生集団である場合、高校2年の教科書)で該当単語が使われた頻度を参照して決定され得る。そして、本発明の一実施例に係る作文評価情報決定部220は、前記の少なくとも一つの単語クラスタの中で評価対象文書の類型(または評価対象文書の類型により要求される単語水準)に対応する単語クラスタを決定することができる。例えば、評価対象文書の類型が論文であると想定すれば、大学院水準の単語が含まれるクラスタが前記評価対象文書の類型に対応する単語クラスタに決定され得る。他の例として、評価対象文書の類型が新聞記事であると想定すれば、中学2年水準の単語が含まれるクラスタが前記評価対象文書の類型に対応する単語クラスタに決定され得る。そして、本発明の一実施例に係る作文評価情報決定部220は、評価対象文書に含まれる単語の中で前記の決定される単語クラスタに含まれる単語の個数を参照して単語の語彙力に関するスコアを決定することができる。
【0039】
一方、本発明の一実施例によると、第1評価対象要素に関するスコアを決定するために利用されるそれぞれのスコア(例えば、単語の語彙力に関するスコアおよび単語の多様性に関するスコア)は所定の比率(このような比率は予め設定されるか作文評価の目的に応じて動的に変更され得る。)に基づいて加重値が適用され得、その加重値が適用されたスコアが合算されて第1評価対象要素に関するスコアが決定され得る。例えば、単語の語彙力に関するスコアが80点に決定され、単語の多様性に関するスコアが60点に決定される場合に、それぞれのスコアには予め設定された50:50の比率に基づいてそれぞれ1/2の加重値が適用され得、その加重値が適用されたスコア(すなわち、単語の語彙力に関するスコア:40点、単語の多様性に関するスコア:30点)が合算されて第1評価対象要素に関するスコアが70点に決定され得る。
【0040】
本発明の一実施例によると、作文評価情報決定部220は評価対象文書(すなわち、使用者に関連する文書)に含まれる文章の属性を参照して第2評価対象要素に関するスコアを決定することができる。本発明の一実施例によると、前記の文章の属性には文章の可読性が含まれ得る。
【0041】
例えば、本発明の一実施例に係る作文評価情報決定部220は、評価対象文書に含まれる文章の可読性に関するスコアに基づいて第2評価対象要素に関するスコアを決定することができる。ここで、本発明の一実施例によると、文章の可読性に関するスコアは評価対象文書に含まれる文章の平均長さに関するスコアと評価対象文書に含まれる文章の構造に関するスコアが合算されて決定され得る。より具体的には、本発明の一実施例に係る作文評価情報決定部220は、評価対象文書から抽出される各文章の語節数の平均値を参照して文章の平均長さに関するスコアを決定することができる。また、本発明の一実施例に係る作文評価情報決定部220は、評価対象文書から抽出される文章の中で複文に該当する文章の比率を参照して文章の構造に関するスコアを決定することができる。ここで、本発明の一実施例によると、評価対象文書から抽出される文章が複文に該当するかどうかは該当文章に含まれる少なくとも一つの語尾(例えば、連結語尾、先語末語尾、終結語尾など)を利用して判断され得る。
【0042】
一方、本発明の一実施例によると、作文評価情報決定部220は評価対象文書の類型を参照して第2評価対象要素に関するスコア(より具体的には、文章の構造に関するスコア)を決定してもよい。具体的には、本発明の一実施例に係る作文評価情報決定部220は、評価対象文書から抽出される文章の中で複文に該当する文章の比率が該当評価対象文書の類型に基づいて予め設定された複文許容比率を超過する程度を参照して文章の構造に関するスコアを決定することができる。例えば、評価対象文書の類型が論文に該当する場合、複文許容比率が30[%]に設定され得、評価対象文書の類型が自己紹介書に該当する場合、複文許容比率が15[%]に設定され得る。
【0043】
一方、本発明の一実施例によると、第2評価対象要素に関するスコアを決定するために利用されるそれぞれのスコア(例えば、文章の平均長さに関するスコアおよび文章の構造に関するスコア)は所定の比率(このような比率は予め設定されるか作文評価の目的に応じて動的に変更され得る。)に基づいて加重値が適用され得、その加重値が適用されたスコアが合算されて第2評価対象要素に関するスコアが決定され得る。例えば、文章の平均長さに関するスコアが90点に決定され、文章の構造に関するスコアが70点に決定される場合に、それぞれのスコアには予め設定された40:60の比率に基づいてそれぞれ2/5および3/5の加重値が適用され得、その加重値が適用されたスコア(すなわち、文章の平均長さに関するスコア:36点、文章の構造に関するスコア:42点)が合算されて第2評価対象要素に関するスコアが78点に決定され得る。
【0044】
本発明の一実施例によると、作文評価情報決定部220は評価対象文書(すなわち、使用者に関連する文書)に含まれる段落の属性を参照して第3評価対象要素に関するスコアを決定することができる。本発明の一実施例によると、前記の段落の属性には評価対象文書に含まれる複数の段落間の連係情報(例えば、複数の段落間の連係の程度)が含まれ得る。
【0045】
例えば、本発明の一実施例に係る作文評価情報決定部220は、評価対象文書に含まれる複数の段落間の連係情報に関するスコアに基づいて第3評価対象要素に関するスコアを決定することができる。より具体的には、本発明の一実施例に係る作文評価情報決定部220は、評価対象文書の第1段落および第2段落でそれぞれ少なくとも一つのキーワードを抽出し、評価対象文書の第1段落から抽出される少なくとも一つのキーワードおよび評価対象文書の第2段落から抽出される少なくとも一つのキーワードの間の類似度を参照して複数の段落間の連係情報に関するスコアを決定することができる。ここで、評価対象文書の第1段落は評価対象文書の類型を参照して決定される段落(すなわち、評価対象文書の類型により評価対象文書の核心内容が記載される段落)であって、評価対象文書の第2段落は評価対象文書の第1段落と異なる単一または複数の段落であり得る。例えば、評価対象文書の類型が論文であると想定すれば、その評価対象文書の第1段落は評価対象文書の核心内容が記載される抄録(abstract)(または結論)に含まれる段落であり得、その評価対象文書の第2段落は本文に含まれる段落であり得る。
【0046】
ここで、本発明の一実施例によると、第1段落から抽出される少なくとも一つのキーワードと第2段落から抽出される少なくとも一つのキーワードは自然言語処理技術(例えば、TF-IDF)を利用して抽出され得る。そして、本発明の一実施例によると、第1段落から抽出される少なくとも一つのキーワードおよび第2段落から抽出される少なくとも一つのキーワードはエンベディングされてベクトル値に変換(例えば、キーワードはSentence-BERTモデルからエンベディングされ得る。)され得る。すなわち、本発明の一実施例によると、第1段落から抽出される少なくとも一つのキーワードで変換されるベクトル値および第2段落から抽出される少なくとも一つのキーワードで変換されるベクトル値の間の類似度(例えば、コサイン類似度)を参照して複数の段落間の連係情報に関するスコアが決定され得る。
【0047】
一方、本発明の一実施例によると、作文評価情報決定部220は第1段落から抽出される少なくとも一つのキーワードおよび第2段落から抽出される少なくとも一つのキーワードの段落内配置位置をさらに参照して複数の段落間の連係情報に関するスコアを決定することができる。具体的には、本発明の一実施例によると、キーワードを抽出する段落(すなわち、第1段落または第2段落)が複数の文章で構成される場合に、作文評価情報決定部220はその複数の文章の中でキーワードを抽出するポイント文章を決定することができる。本発明の一実施例によると、このようなポイント文章は評価対象文書の類型を参照して決定され得る。例えば、評価対象文書が頭括型で作成される類型の文書(例えば、英文で作成される文書)でありキーワードを抽出する段落が複数の文章で構成される場合に、作文評価情報決定部220は該当キーワードを抽出する段落の前部に位置した文章(すなわち、該当キーワードを抽出する段落の最も前に位置した文章およびその文章の後に順に位置した所定個数の文章)の中でポイント文章を決定し、その決定されたポイント文章で少なくとも一つのキーワードを抽出することができる。他の例として、評価対象文書が尾括型で作成される類型の文書(例えば、国文で作成される文書)でありキーワードを抽出する段落が複数の文章で構成される場合に、作文評価情報決定部220は該当キーワードを抽出する段落の後部に位置した文章(すなわち、該当キーワードを抽出する段落の最も後ろに位置した文章およびその文章の前に順に位置した所定個数の文章)の中でポイント文章を決定し、その決定されたポイント文章で少なくとも一つのキーワードを抽出することができる。すなわち、本発明の一実施例によると、第1段落のポイント文章から抽出される少なくとも一つのキーワード(またはその少なくとも一つのキーワードで変換されるベクトル値)および第2段落のポイント文章から抽出される少なくとも一つのキーワード(またはその少なくとも一つのキーワードで変換されるベクトル値)の間の類似度を参照して複数の段落間の連係情報に関するスコアが決定され得る。
【0048】
次に、本発明の一実施例に係る通信部230は評価対象要素抽出部210および作文評価情報決定部220からの/へのデータの送受信を可能にする機能を遂行することができる。
【0049】
最後に、本発明の一実施例に係る制御部240は評価対象要素抽出部210、作文評価情報決定部220および通信部230間のデータの流れを制御する機能を遂行することができる。すなわち、本発明に係る制御部240は作文評価支援システム200の外部からの/へのデータの流れまたは作文評価支援システム200の各構成要素間のデータの流れを制御することによって、評価対象要素抽出部210、作文評価情報決定部220および通信部230でそれぞれ固有機能を遂行するように制御することができる。
【0050】
図3は、本発明の一実施例により作文評価支援システム200が提供する使用者インターフェース画面を例示的に示す図面である。
【0051】
図3を参照すると、本発明の一実施例に係る作文評価支援システム200は前述したように決定される作文評価情報を使用者インターフェース画面を通じて使用者に提供することができる。
【0052】
本発明の一実施例によると、使用者インターフェース画面の第1画面310では使用者に関連する文書に関する評価スコアが表示され得る。本発明の一実施例によると、評価スコアは100点満点で設定され得るが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0053】
また、本発明の一実施例によると、使用者インターフェース画面の第2画面320では時間の流れによる評価スコアの推移が表示され得る。例えば、このような評価スコアの推移は月間を基準として表示され得る。
【0054】
また、本発明の一実施例によると、使用者インターフェース画面の第3画面330では評価スコアを決定するために利用されるスコアが表示され得る。例えば、第3画面330では各評価対象要素に関するスコアが表示され得る。
【0055】
また、本発明の一実施例によると、使用者インターフェース画面の第4画面340では使用者に関連する文書に関するその他の情報が表示され得る。例えば、第4画面340では文書(すなわち、使用者に関連する文書)の平均作成時間などが表示され得る。
【0056】
また、本発明の一実施例によると、使用者インターフェース画面の第5画面350では評価スコアに基づいて決定されるコンテンツの推薦情報が表示され得る。例えば、第5画面350では評価スコアに基づいて決定される論述クラス、オンラインメンタリングなどの推薦情報が表示され得る。
【0057】
以上で説明された本発明に係る実施例は、多様なコンピュータ構成要素を通じて実行され得るプログラム命令語の形態で具現されてコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され得る。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体はプログラム命令語、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されるプログラム命令語は、本発明のために特別に設計されて構成されたものであるかコンピュータソフトウェア分野の当業者に公知の使用可能なものであり得る。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスクおよび磁気テープのような磁気媒体、CD-ROMおよびDVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical medium)、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのような、プログラム命令語を保存し実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令語の例には、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなくインタープリタなどを使ってコンピュータによって実行され得る高級言語コードも含まれる。ハードウェア装置は本発明に係る処理を遂行するために一つ以上のソフトウェアモジュールに変更され得、その逆も同じである。
【0058】
以上、本発明が具体的な構成要素などのような特定事項と限定された実施例および図面によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されたものに過ぎず、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であればこのような記載から多様な修正と変更を試みることができる。
【0059】
したがって、本発明の思想は前述された実施例に限定されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなくこの特許請求の範囲と均等なまたはこれから等価的に変更されたすべての範囲は本発明の思想の範疇に属すると言える。
【符号の説明】
【0060】
100:通信網
200:作文評価支援システム
210:評価対象要素抽出部
220:作文評価情報決定部
230:通信部
240:制御部
300:デバイス
【国際調査報告】