(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】予め設定された単位空間に基づき、拡張現実ビューによって拡張コンテンツを提供する方法および装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20241114BHJP
G06T 19/00 20110101ALI20241114BHJP
【FI】
G06F3/01 510
G06T19/00 600
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534663
(86)(22)【出願日】2023-01-05
(85)【翻訳文提出日】2024-06-11
(86)【国際出願番号】 KR2023000235
(87)【国際公開番号】W WO2023136549
(87)【国際公開日】2023-07-20
(31)【優先権主張番号】10-2022-0005075
(32)【優先日】2022-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505205812
【氏名又は名称】ネイバー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NAVER Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】110004381
【氏名又は名称】弁理士法人ITOH
(72)【発明者】
【氏名】チョン,ジニー
(72)【発明者】
【氏名】キム,サンウク
(72)【発明者】
【氏名】ユ,ギヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ヨウォン
【テーマコード(参考)】
5B050
5E555
【Fターム(参考)】
5B050AA10
5B050BA08
5B050BA09
5B050BA13
5B050BA17
5B050CA07
5B050CA08
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5E555AA24
5E555BA06
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5E555DC61
5E555DD07
5E555EA05
5E555FA00
(57)【要約】
ユーザ端末の位置に基づいて、ユーザ端末が予め設定された単位空間に位置するかどうかを判定し、ユーザ端末が単位空間に位置すると判定されることにより、AR(augmented reality)ビューによって、単位空間と関連されたコンテンツをカメラによって撮影された映像に拡張して表示する、拡張コンテンツ提供方法を提供する。
【選択図】
図1a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバまたはユーザ端末であるコンピュータシステムによって実行される拡張コンテンツ提供方法であって、
前記ユーザ端末の位置に基づいて、前記ユーザ端末が予め設定された単位空間に位置するかどうかを判定する段階、および
前記ユーザ端末が前記単位空間に位置すると判定されることにより、前記ユーザ端末のカメラによって撮影される映像を含むAR(augmented reality)ビューによって、前記単位空間と関連された少なくとも1つのコンテンツを前記映像に拡張して表示する段階
を含む、拡張コンテンツ提供方法。
【請求項2】
前記単位空間は、前記ユーザ端末の位置や前記ユーザ端末からの距離とは独立的に、前記ユーザ端末が移動する空間の少なくとも一部として予め定義されたものであり、
前記コンテンツは、前記単位空間内の少なくとも1つのオブジェクトにマッピングされたものである、請求項1に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項3】
前記単位空間は、前記空間内で前記コンテンツを含むサービスを提供するサービス対象領域に対応する、前記空間に対する地図上のレイヤとして定義され、
前記コンテンツは、前記レイヤに関連されたものである、請求項2に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項4】
前記単位空間は、前記空間内の少なくとも一部の3次元空間として予め定義されたものであり、
前記判定する段階は、前記ユーザ端末の高さを含む前記ユーザ端末の位置に基づいて、前記ユーザ端末が前記3次元空間である前記単位空間に位置するかどうかを判定する、請求項2に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項5】
前記ユーザ端末が移動する空間には、前記単位空間を含む複数の単位空間が定義されており、
前記表示する段階は、前記単位空間と隣接する他の単位空間と関連されたコンテンツ、前記ユーザ端末の位置から所定の半径内に存在する他の単位空間と関連されたコンテンツ、または前記ユーザ端末の位置から所定の半径内に存在する前記単位空間以外のオブジェクトと関連されたコンテンツは前記映像に拡張して表示せず、前記ユーザ端末が位置すると判定された前記単位空間と関連された少なくとも1つのコンテンツだけを前記映像に拡張して表示する、請求項1に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項6】
前記判定する段階は、
前記ユーザ端末が前記単位空間内に進入したことを判定する段階
を含み、
前記表示する段階は、
前記ユーザ端末が前記単位空間に進入したときに、前記単位空間と関連されたコンテンツとしてフィルタリングされた前記コンテンツを前記映像に拡張して表示し、
前記ユーザ端末の位置に基づいて、前記ユーザ端末が前記単位空間から逸脱したかどうかを判定する段階
をさらに含む、請求項5に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項7】
前記進入したことを判定する段階は、前記ユーザ端末の位置に対応する座標が前記単位空間内に含まれれば、前記ユーザ端末が前記単位空間内に進入したと判定し、
前記単位空間から逸脱したかどうかを判定する段階は、前記ユーザ端末の位置に対応する座標が前記単位空間内に含まれなければ、前記ユーザ端末が前記単位空間から逸脱したと判定する、請求項6に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項8】
前記進入したことを判定する段階は、前記ユーザ端末の位置に基づいて、前記ユーザ端末が前記単位空間と関連して予め定義された第1ノードを通過したと判定されれば、前記ユーザ端末が前記単位空間内に進入したと判定し、
前記単位空間から逸脱したかどうかを判定する段階は、前記ユーザ端末の位置に基づいて、前記ユーザ端末が前記単位空間と関連して予め定義された第2ノードを通過したと判定されれば、前記ユーザ端末が前記単位空間から逸脱したと判定する、請求項6に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項9】
前記ユーザ端末が前記単位空間から逸脱して前記複数の単位空間のうちの他の単位空間に移動したと判定された場合、前記コンテンツを前記映像に拡張して表示することを止め、前記他の単位空間と関連された少なくとも1つの他のコンテンツを前記映像に拡張して表示する段階
をさらに含む、請求項6に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項10】
前記ユーザ端末が前記単位空間に位置すると判定されることにより、前記ARビューを表示するために、前記ユーザ端末にインストールされたアプリケーションの設定を変更する段階
をさらに含み、
前記アプリケーションの設定は、前記コンテンツの表示設定の変更、前記ARビューと関連されたユーザインタフェースの表示設定の変更、および前記ARビューと関連された地図の表示設定の変更の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項11】
前記アプリケーションの設定を変更する段階は、
前記ユーザ端末が位置すると判定された前記単位空間が屋外空間であれば、前記コンテンツを相対的に大きく表示し、前記地図の縮尺を相対的に縮小して表示するように前記アプリケーションの設定を変更し、
前記ユーザ端末が位置すると判定された前記単位空間が屋内空間であれば、前記コンテンツを相対的に小さく表示し、前記地図の縮尺を相対的に拡大して表示するように前記アプリケーションの設定を変更する、請求項10に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項12】
前記単位空間は、複数のコンテンツと関連され、
前記表示する段階は、
前記ユーザ端末が前記単位空間に位置すると判定されたときに、前記ユーザ端末の位置に基づいて、前記複数のコンテンツのうちで、前記ユーザ端末の位置から所定の距離以内または前記ユーザ端末の位置から所定の半径内に位置するオブジェクトにマッピングされたコンテンツを前記映像に拡張して表示する、請求項2に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項13】
前記ARビューとともに、前記映像にマッチングされる地図を含む地図ビューを表示する段階
をさらに含み、
前記地図ビューによって表示される前記地図は、前記ユーザ端末の位置、前記単位空間、および前記コンテンツまたは前記コンテンツがマッピングされたオブジェクトを含む、請求項1に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項14】
前記地図ビューを表示する段階は、
前記地図の前記ユーザ端末が位置すると判定された前記単位空間に該当する領域を、残りの領域と視覚的に区分されるように表示する、請求項13に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項15】
前記地図ビューを表示する段階は、
前記単位空間に該当する領域と前記残りの領域との境界を3次元で表示し、前記単位空間に該当する領域を前記残りの領域に比べてハイライトで表示する、請求項14に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項16】
前記ユーザ端末が移動する空間には、第1単位空間および、前記第1単位空間に少なくとも一部が含まれる第2単位空間を含む複数の単位空間が定義されており、
前記単位空間は、前記第1単位空間または前記第2単位空間である、請求項2に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項17】
前記第2単位空間は、前記第1単位空間の下位単位空間であり、
前記単位空間が前記第2単位空間である場合において、
前記表示する段階は、
前記ユーザ端末が前記第2単位空間に位置すると判定されることにより、前記第2単位空間と関連された少なくとも1つのコンテンツと前記第1単位空間と関連された少なくとも1つのコンテンツを前記映像に拡張して表示する、請求項16に記載の拡張コンテンツ提供方法。
【請求項18】
請求項1~17のうちのいずれか一項に記載の拡張コンテンツ提供方法をコンピュータシステムである前記ユーザ端末で実行させるために非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される、コンピュータプログラム。
【請求項19】
ユーザ端末またはサーバを実現するコンピュータシステムであって、
メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサ
を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記ユーザ端末の位置に基づいて、前記ユーザ端末が予め設定された単位空間に位置するかどうかを判定し、前記ユーザ端末が前記単位空間に位置すると判定されることにより、前記ユーザ端末のカメラによって撮影される映像を含むAR(augmented reality)ビューによって、前記単位空間と関連された少なくとも1つのコンテンツを前記映像に拡張して表示する、コンピュータシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、拡張現実ビューを使用して映像にコンテンツ(contentまたはcontents item)を拡張して提供する方法および装置に関し、より詳細には、予め設定された単位空間に基づき、この単位空間と関連されたコンテンツを拡張現実ビューの映像に拡張して提供する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
拡張現実(Augmented Reality:AR)とは、コンピュータ技術によって生成した仮想物体および情報を現実世界に融合させて補完する技術を意味する。すなわち、拡張現実は、実際の環境に仮想のコンテンツを拡張して表示する技術であって、ユーザは、電子デバイスを利用しながら実際の環境に対応して拡張されたコンテンツを見ることができる。
【0003】
ユーザの電子装置であるユーザ端末では、ユーザ端末の位置に基づいて一定の距離内あるいは一定の半径内に存在するオブジェクトと関連されたコンテンツがユーザ端末の映像に拡張されて提供される。このように、ユーザ端末との物理的な距離を基盤として拡張コンテンツが提供される場合には、不要な多くのコンテンツが拡張され、ユーザの認知的な負荷およびユーザ端末の負荷を増大させる恐れがある。さらに、ユーザが所望するサービスとは符合しない、不適切なコンテンツが、ユーザ端末に拡張される恐れもある。
【0004】
拡張現実技術を活用する多様なサービスに関する技術として、例えば、韓国公開特許第10-2014-0065963号公報(公開日2014年5月30日)には、車両に設置されたカメラによって撮影された走行経路の映像をディスプレイに表示し、ディスプレイに表示された映像に走行経路を案内する仮想の表示情報をマッピングして表示する拡張現実ナビゲータが開示されている。
【0005】
上述した説明は、本発明の理解を助けるためのものに過ぎず、従来技術の一部を形成しない内容を含むこともあるし、従来技術が当業者に提示することができるものを含まないこともある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ユーザ端末のカメラによって撮影される映像を含むARビューによって映像に拡張される拡張コンテンツを提供するにあたり、ユーザ端末が予め設定された単位空間に位置する場合、この単位空間と関連されたコンテンツだけが映像に拡張されて提供されるようにする、拡張コンテンツ提供方法を提供する。
【0007】
ユーザ端末が予め設定された単位空間に位置するかどうかを判断し、ユーザ端末が予め設定された単位空間に位置する場合、この単位空間の属性(例えば、屋内または屋外など)に基づいてARビューを提供するためのアプリケーションの設定を変更する方法を提供する。
【0008】
ユーザ端末の予め設定された単位空間に対する出入りを判断することで、ARビューで拡張して表示するコンテンツをフィルタリングし、ARビューとともに提供される地図ビューでユーザ端末が出入りする単位空間に対する表示を変更する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一側面によると、サーバまたはユーザ端末であるコンピュータシステムによって実行される拡張コンテンツ提供方法において、前記ユーザ端末の位置に基づいて、前記ユーザ端末が予め設定された単位空間に位置するかどうかを判定する段階、および前記ユーザ端末が前記単位空間に位置すると判定されることにより、前記ユーザ端末のカメラによって撮影される映像を含むAR(augmented reality)ビューによって、前記単位空間と関連された少なくとも1つのコンテンツを前記映像に拡張して表示する段階を含む、拡張コンテンツ提供方法を提供する。
【0010】
前記単位空間は、前記ユーザ端末の位置や前記ユーザ端末からの距離とは独立したものであり、前記ユーザ端末が移動する空間の少なくとも一部として予め定義されたものであり、前記コンテンツは、前記単位空間内の少なくとも1つのオブジェクトにマッピングされたものであってよい。
【0011】
前記単位空間は、前記空間内で前記コンテンツを含むサービスを提供するサービス対象領域に対応する、前記空間に対する地図上のレイヤとして定義され、前記コンテンツは、前記レイヤに関連させるものであってよい。
【0012】
前記単位空間は、前記空間内の少なくとも一部の3次元空間として予め定義されたものであり、前記判定する段階は、前記ユーザ端末の高さを含む前記ユーザ端末の位置に基づいて、前記ユーザ端末が前記3次元空間である前記単位空間に位置するかどうかを判定してよい。
【0013】
前記ユーザ端末が移動する空間には、前記単位空間を含む複数の単位空間が定義されており、前記表示する段階は、前記単位空間と隣接する他の単位空間と関連されたコンテンツ、前記ユーザ端末の位置から所定の半径内に存在する他の単位空間と関連されたコンテンツ、または前記ユーザ端末の位置から所定の半径内に存在する前記単位空間以外のオブジェクトと関連されたコンテンツは前記映像に拡張して表示せず、前記ユーザ端末が位置すると判定された前記単位空間と関連された少なくとも1つのコンテンツだけが前記映像に拡張されて表示されてよい。
【0014】
前記判定する段階は、前記ユーザ端末が前記単位空間内に進入したことを判定する段階を含み、前記表示する段階は、前記ユーザ端末が前記単位空間に進入したときに、前記単位空間と関連されたコンテンツとしてフィルタリングされた前記コンテンツを前記映像に拡張して表示し、前記拡張コンテンツ提供方法は、前記ユーザ端末の位置に基づいて、前記ユーザ端末が前記単位空間から逸脱したかどうかを判定する段階をさらに含んでよい。
【0015】
前記進入したことを判定する段階は、前記ユーザ端末の位置に対応する座標が前記単位空間内に含まれれば、前記ユーザ端末が前記単位空間内に進入したと判定し、前記単位空間から逸脱したかどうかを判定する段階は、前記ユーザ端末の位置に対応する座標が前記単位空間内に含まれなければ、前記ユーザ端末が前記単位空間から逸脱したと判定してよい。
【0016】
前記進入を判定する段階は、前記ユーザ端末の位置に基づいて、前記ユーザ端末が前記単位空間と関連して予め定義された第1ノードを通過したと判定されれば、前記ユーザ端末が前記単位空間内に進入したと判定し、前記単位空間から逸脱したかどうかを判定する段階は、前記ユーザ端末の位置に基づいて、前記ユーザ端末が前記単位空間と関連して予め定義された第2ノードを通過したと判定されれば、前記ユーザ端末が前記単位空間から逸脱したと判定する、拡張コンテンツ提供方法。
【0017】
前記拡張コンテンツ提供方法は、前記ユーザ端末が前記単位空間から逸脱して前記複数の単位空間のうちの他の単位空間に移動したと判定された場合、前記コンテンツを前記映像に拡張して表示することは止め、前記他の単位空間と関連された少なくとも1つの他のコンテンツを前記映像に拡張して表示する段階をさらに含んでよい。
【0018】
前記拡張コンテンツ提供方法は、前記ユーザ端末が前記単位空間に位置すると判定されることにより、前記ARビューを表示するために、前記ユーザ端末にインストールされたアプリケーションの設定を変更する段階をさらに含んでよく、前記アプリケーションの設定は、前記コンテンツの表示設定の変更、前記ARビューと関連されたユーザインタフェースの表示設定の変更、および前記ARビューと関連された地図の表示設定の変更のうちの少なくとも1つを含んでよい。
【0019】
前記アプリケーションの設定を変更する段階は、前記ユーザ端末が位置すると判定された前記単位空間が屋外空間であれば、前記コンテンツを相対的により大きく表示し、前記地図の縮尺を相対的により縮小して表示するように前記アプリケーションの設定を変更し、前記ユーザ端末が位置すると判定された前記単位空間が屋内空間であれば、前記コンテンツを相対的により小さく表示し、前記地図の縮尺を相対的により拡大して表示するように前記アプリケーションの設定を変更してよい。
【0020】
前記単位空間は複数のコンテンツと関連され、前記表示する段階は、前記ユーザ端末が前記単位空間に位置すると判定されたときに、前記ユーザ端末の位置に基づいて、前記複数のコンテンツのうちで、前記ユーザ端末の位置から所定の距離以内または前記ユーザ端末の位置から所定の半径内に位置するオブジェクトにマッピングされたコンテンツを前記映像に拡張して表示してよい。
【0021】
前記拡張コンテンツ提供方法は、前記ARビューとともに、前記映像にマッチングされる地図を含む地図ビューを表示する段階をさらに含み、前記地図ビューとして表示される前記地図は、前記ユーザ端末の位置、前記単位空間、および前記コンテンツ、または前記コンテンツがマッピングされたオブジェクトを含んでよい。
【0022】
前記地図ビューを表示する段階は、前記地図において、前記ユーザ端末が位置すると判定された前記単位空間に該当する領域が残りの領域と視覚的に区分されるように表示してよい。
【0023】
前記地図ビューを表示する段階は、前記単位空間に該当する領域と前記残りの領域との境界を3次元で表示し、前記単位空間に該当する領域を前記残りの領域に比べてハイライトで表示してよい。
【0024】
前記ユーザ端末が移動する空間には、第1単位空間および前記第1単位空間に少なくとも一部が含まれる第2単位空間を含む複数の単位空間が定義されており、前記単位空間は、前記第1単位空間または前記第2単位空間であってよい。
【0025】
前記第2単位空間は、前記第1単位空間の下位単位空間であり、前記単位空間が前記第2単位空間である場合において、前記表示する段階は、前記ユーザ端末が前記第2単位空間に位置すると判定されることにより、前記第2単位空間と関連された少なくとも1つのコンテンツと前記第1単位空間と関連された少なくとも1つのコンテンツを前記映像に拡張して表示してよい。
【0026】
他の一側面において、ユーザ端末またはサーバを実現するコンピュータシステムにおいて、メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ユーザ端末の位置に基づいて、前記ユーザ端末が予め設定された単位空間に位置するかどうかを判定し、前記ユーザ端末が前記単位空間に位置すると判定されることにより、前記ユーザ端末のカメラによって撮影された映像を含むAR(Augmented Reality)ビューによって、前記単位区間と関連された少なくとも1つのコンテンツを前記映像に拡張して表示するコンピュータシステムが提供される。
【発明の効果】
【0027】
サービス対象領域に対応する地図上のレイヤとして単位空間を予め設定しておき、ユーザ端末が予め設定された単位空間に位置する場合に、この単位空間と関連されたコンテンツをフィルタリングしてARビューによって提供することにより、ユーザ端末からの物理的距離を基盤として拡張コンテンツを提供する場合に比べて、拡張コンテンツの不要な表示を防ぐことができる。これにより、ユーザの認知的な負荷およびユーザ端末の負荷を減らすことができる。
【0028】
ユーザ端末が進入した単位空間と関連されたコンテンツとして、この単位空間が提供するサービスのコンテンツだけを拡張コンテンツとしてユーザ端末に提供することができるため、ユーザに対して有意なコンテンツを提供することができる。
【0029】
ユーザ端末が位置する予め設定された単位空間の属性(例えば、屋内または屋外など)に応じてARビューを提供するためのアプリケーションの設定を適切に変更することができるため、ユーザ端末が進入する単位空間と関連して、この単位空間に対する地図ビューの表示を動的に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1a】一実施形態における、予め設定された単位空間に基づいてARビューの映像にコンテンツを拡張して表示する拡張コンテンツ提供方法を示した図である。
【
図1b】
図1aのユーザ端末の画面における地図ビューを詳細に示した図である。
【
図2】一実施形態における、拡張コンテンツ提供方法を実行するコンピュータシステムとサーバを示した図である。
【
図3】一実施形態における、予め設定された単位空間に基づいてARビューの映像にコンテンツを拡張して表示する拡張コンテンツ提供方法を示したフローチャートである。
【
図4】一例における、ユーザ端末が単位空間から逸脱したかどうかを判定することにより、ARビューのコンテンツの表示および/またはアプリケーションの設定を変更する方法を示したフローチャートである。
【
図5】一例における、地図ビューを表示する方法を示したフローチャートである。
【
図6】一例における、単位空間を設定して、単位空間にコンテンツをマッピングする方法を示した図である。
【
図7】一例における、重畳および/または階層関係を有する単位空間を設定する方法を示した図である。
【
図8】一例における、予め設定されたノードに基づいて単位空間に進入したかどうかを判定する方法を示した図である。
【
図9】一例における、単位空間内でのユーザ端末の移動に応じて拡張コンテンツを提供する方法を示した図である。
【
図10】一例における、単位空間の属性に応じて、ユーザ端末にインストールされたアプリケーションの設定を変更する方法を示した図である。
【
図11】一例における、ユーザ端末が移動する空間に対する地図を表示する方法を示した図である。
【
図12a】一例における、ユーザ端末が単位空間に進入することにより、ユーザ端末でARビューおよび地図ビューを提供する方法を示した図である。
【
図12b】
図12aのユーザ端末の画面における地図ビューを詳細に示した図である。
【
図13a】は、一例における、空間に対して拡張コンテンツを提供するためのセマンティックレンジ(Semantic Range)に該当する単位空間を定義する方法を示した図である。
【
図13b】一例における、空間に対して拡張コンテンツを提供するためのセマンティックレンジ(Semantic Range)に該当する単位空間を定義する方法を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、実施形態について、添付の図面を参照しながら詳しく説明する。
【0032】
実施形態は、位置基盤のARサービスとして、ユーザ端末100で表示されるARビューを使用し、ユーザが所望するサービスのコンテンツをARビューの映像に拡張して表示する拡張コンテンツ提供方法に関する。以下の詳細な説明において、映像に拡張されて表示されるコンテンツを「拡張コンテンツ」と呼ぶことにする。
【0033】
実施形態において、拡張コンテンツの提供と関連する「空間」は、屋内空間および/または屋外空間を示してよい。言い換えれば、以下で説明する空間および単位空間は、屋内の位置または屋外の位置を含む空間として定義されてよく、屋内空間と屋外空間が組み合わされた複合空間として定義されてもよい。
【0034】
以下の詳細な説明において、ユーザ端末100を所持するユーザの位置は、説明の便宜上、ユーザ端末100の位置として説明する。また、説明の便宜上、「ユーザ」とユーザが所持する「ユーザ端末100」は、混同して使用する。
【0035】
以下の詳細な説明において、コンテンツおよび/または情報(例えば、インジケータなど)を映像に「拡張して表示」するということは、実施形態によっては、コンテンツおよび/または情報をARビューの映像/画面上に重ね合わせて表示することを包括した意味として解釈されてよい。
【0036】
図1aは、一実施形態における、予め設定された単位空間に基づいてARビューの映像にコンテンツを拡張して表示する拡張コンテンツ提供方法を示した図であり、
図1bは、
図1aのユーザ端末の画面における地図ビューを詳細に示した図である。
【0037】
図に示すように、スマートフォンのようなユーザ端末100は、カメラを使用して周囲を撮影することができるが、カメラによって撮影された映像を含むARビュー10によって、空間内に存在するオブジェクトに対してマッピングされたコンテンツ30を映像に拡張して表示してよい。
【0038】
実施形態では、ユーザ端末100の位置に基づいて、ユーザ端末100が予め設定された単位空間内に位置するかどうかを判定してよく、ユーザ端末100が予め設定された単位空間内に位置すると判定された場合、その単位空間と関連されたコンテンツ30がARビュー10の映像に拡張されて表示されてよい。
【0039】
「予め設定された単位空間」は、サーバ200によって予め設定されてよい。サーバ200(例えば、コンテンツ提供サーバ)は、ユーザ端末100が移動する空間5に対して、空間5の少なくとも一部の領域または空間5の区分される部分領域を単位空間として設定してよい。このような単位空間は、ユーザ端末100の位置やユーザ端末100からの距離とは独立的に定義されてよい。
【0040】
空間5は、屋内空間または屋外空間、屋内空間と屋外空間の両方を含む複合空間であってよい。空間5は、コンテンツの提供を含むサービスを提供するためのサービス対象領域であってよい。各単位空間は、このような空間5に対するレイヤとして定義されてよい。空間5に対するレイヤは、空間5に対する地図上のレイヤであってよい。
【0041】
一例として、図に示すように、空間5には、単位空間1~4が定義されてよい。
【0042】
サーバ200は、各単位空間に少なくとも1つのコンテンツを関連させてよい。単位空間には少なくとも1つのオブジェクトが配置されてよく、サーバ200は、単位空間内の少なくとも1つのオブジェクトにコンテンツをマッピングすることによって、単位空間とコンテンツを関連させてよい。すなわち、コンテンツは、単位空間に該当するレイヤと関連されてよい。
【0043】
図に示した例において、ユーザ端末100は、ユーザ端末100が単位空間3に位置すると判定されることにより、ARビュー10によって映像に拡張してオブジェクトAのコンテンツ30を表示してよい。コンテンツ30は、予め設定された単位空間3と関連されたものであって、単位空間3に配置されたオブジェクトのうちのオブジェクトAにマッピングされたものであってよい。このように、実施形態では、ユーザ端末100が位置すると判定された単位空間3と関連されたコンテンツ30が、拡張コンテンツとしてユーザ端末100に提供されてよい。
【0044】
このとき、ユーザ端末100のARビュー10においては、単位空間3と関連されたコンテンツ30は表示されるが、ユーザ端末100の位置と物理的には近くてもユーザ端末100が位置しない他の単位空間(例えば、単位空間1または単位空間4)と関連されたコンテンツや、単位空間3内にはないオブジェクト(例えば、オブジェクトX、Y、およびZ)にマッピングされたコンテンツは表示されないようにしてよい。すなわち、単位空間1または単位空間4と関連されたコンテンツやオブジェクトX、Y、およびZにマッピングされたコンテンツは、空間5内で壁によって区分されている単位空間3に位置するユーザ端末100には提供される必要がない。
【0045】
実施形態では、ユーザ端末100が位置する単位空間3に関連されたコンテンツだけがフィルタリングされてARビュー10として表示されることによって、上述したような不要な拡張コンテンツの表示を防ぐことができる。したがって、ユーザの認知的な負荷およびユーザ端末の負荷を減らすことができる。
【0046】
コンテンツ30は、コンテンツ30がマッピングされたオブジェクトに関する情報を提供する。例えば、コンテンツ30は、オブジェクトに関する情報として、テキスト、2次元または3次元イメージ、およびその他のマルチメディアコンテンツを含んでよい。コンテンツ30は、コンテンツ30がマッピングされたオブジェクトのタイプまたは種類を示すアイコンを含んでよい。
【0047】
一例として、空間5が博物館であり、単位空間1~4のそれぞれが博物館内の各展示室に該当する場合、オブジェクトは、展示室内の物品(展示物、展示品、遺物など)に対応してよく、コンテンツ30は、オブジェクトAに対応する物品を説明するための情報を含んでよい。図に示した例では、オブジェクトAにマッピングされたコンテンツ30だけがARビュー10に表示されているが、単位空間3内に配置された他のオブジェクト(オブジェクトB~E)にマッピングされた少なくとも1つのコンテンツがARビュー10にさらに表示されてもよい。
【0048】
ユーザ端末100の画面には、ARビュー10とともに、ARビュー10の映像にマッピングされる地図を含む地図ビュー20がさらに表示されてよい。地図ビュー20は、ユーザ端末100の現在地50を含んでよい。地図ビュー20は、2次元地図または3次元地図を含んでよい。地図ビュー20は、ユーザ端末100が移動する単位空間、ユーザ端末100に提供されるコンテンツ、またはコンテンツがマッピングされたオブジェクトを含んでよい。一方、図に示すように、地図ビュー20において、ユーザ端末100が位置する単位空間に該当する領域は、残りの領域と視覚的に区分されるように表示されてよい。
【0049】
ユーザ端末100は、ARビュー10による拡張コンテンツの表示と地図ビュー20を表示するためにサーバ200と通信してよい。サーバ200は、ユーザ端末100の移動に応じて、ユーザ端末100が位置する単位空間と関連されたコンテンツ30をユーザ端末100に提供してよく、ユーザ端末100の移動に応じて、地図ビュー20の表示のための地図情報をユーザ端末100に提供してよい。
【0050】
サーバ200は、上述したように、空間5に対して単位空間を定義および管理して、各単位空間と関連されたコンテンツの登録、変更、削除などを管理するサーバであってよい。また、サーバ200は、デジタル地図(3D地図および/または2D)を提供する地図サーバであってよい。
【0051】
サーバ200によって単位空間を設定するより具体的な方法と、ユーザ端末100の単位空間への進入を判定してユーザ端末100に拡張コンテンツを提供する具体的な方法については、
図2~13を参照しながらより詳しく説明する。
【0052】
図2は、一実施形態における、拡張コンテンツ提供方法を実行するコンピュータシステムとサーバを示した図である。
【0053】
図1aおよび
図1bを参照しながら説明したユーザ端末100は、図に示したコンピュータシステム100によって実現されてよい。例えば、コンピュータシステム100においては、実施形態の方法を実現するためのコンピュータプログラムがインストールされて実行されてよく、このようなコンピュータシステム100は、実行されたコンピュータプログラムの制御にしたがって実施形態に係る拡張コンテンツ提供方法を実行してよい。
【0054】
実施形態に係る拡張コンテンツ提供方法は、PC基盤のプログラムまたはモバイル端末専用のアプリケーションを通じて実行されてよい。例えば、実施形態に係る拡張コンテンツ提供方法は、独立的に動作するプログラム形態で実現されてもよいし、特定のアプリケーションのイン-アプリ(in-app)形態で構成されて前記特定のアプリケーション上で動作が可能となるように実現されてもよい。このような特定のアプリケーションは、コンピュータシステム100上にインストールされ、ARビュー10によって拡張コンテンツ30を提供することによって実施形態の拡張コンテンツ提供方法を実行してよい。
【0055】
コンピュータシステム100は、上述したユーザ端末100に該当する電子装置であって、
図1aおよび
図1bに示すように、アプリケーションまたはプログラムをインストールして実行することができるスマートフォンおよびこれと類似の装置であってよい。また、コンピュータシステム100は、PC(personal computer)、ノート型PC(laptop computer)、ラップトップコンピュータ(laptop computer)、タブレット(tablet)、IoT(Internet Of Things)機器、またはウェアラブルコンピュータ(wearable computer)などであってよい。
【0056】
図に示すように、コンピュータシステム100は、拡張コンテンツ提供方法を実行するための構成要素として、メモリ110、プロセッサ120、通信インタフェース130、および入力/出力インタフェース140を含んでよい。
【0057】
メモリ110は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、およびディスクドライブのような永続的大容量記録装置を含んでよい。ここで、ROMやディスクドライブのような永続的大容量記録装置は、メモリ110とは区分される別の永続的記録装置としてコンピュータシステム100に含まれてもよい。また、メモリ110には、オペレーティングシステムと、少なくとも1つのプログラムコードが記録されてよい。このようなソフトウェア構成要素は、メモリ110とは別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からメモリ110にロードされてよい。このような別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、フロッピー(登録商標)ドライブ、ディスク、テープ、DVD/CD-ROMドライブ、メモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含んでよい。他の実施形態において、ソフトウェア構成要素は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体ではない通信インタフェース130を通じてメモリ110にロードされてもよい。例えば、ソフトウェア構成要素は、ネットワーク160を介して受信されるファイルによってインストールされるコンピュータプログラムに基づいてコンピュータシステム100のメモリ110にロードされてよい。
【0058】
プロセッサ120は、基本的な算術、ロジック、および入出力演算を実行することにより、コンピュータプログラムの命令を処理するように構成されてよい。命令は、メモリ110または通信インタフェース130によって、プロセッサ120に提供されてよい。例えば、プロセッサ120は、メモリ110のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって受信される命令を実行するように構成されてよい。
【0059】
すなわち、プロセッサ120は、コンピュータシステム100の構成要素を管理してよく、コンピュータシステム100が使用するプログラムまたはアプリケーションを実行してよい。例えば、プロセッサ120は、実施形態の拡張コンテンツ提供方法を実行するためのアプリケーションを実行し、ARビュー10によって拡張コンテンツ30を提供するためにサーバ200から受信したデータを処理するように構成されてよい。また、プロセッサ120は、プログラムまたはアプリケーションの実行およびデータの処理などに必要な演算を処理してよく、コンピュータシステム100の少なくとも1つのプロセッサまたはプロセッサ内の少なくとも1つのコア(core)であってよい。
【0060】
通信インタフェース130は、ネットワーク160を介してコンピュータシステム100が他のコンピュータシステム(図示せず)と互いに通信するための機能を提供してよい。一例として、コンピュータシステム100のプロセッサ120がメモリ110のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって生成した要求や命令、データ、ファイルなどが、通信インタフェース130の制御にしたがってネットワーク160を介してコンピュータシステムに伝達されてよい。これとは逆に、他のコンピュータシステムからの信号や命令、データ、ファイルなどが、ネットワーク160を経てコンピュータシステム100の通信インタフェース130を通じてコンピュータシステム100に受信されてよい。通信インタフェース130を通じて受信された信号や命令、データなどは、プロセッサ120やメモリ110に伝達されてよく、ファイルなどは、コンピュータシステム100がさらに含むことのできる記録媒体(上述した永続的記録装置)に記録されてよい。通信インタフェース130は、コンピュータシステム100のネットワークインタフェースカード、ネットワークインタフェースチップ、およびネットワーキングインタフェースポートなどのようなハードウェアモジュールまたはネットワークデバイスドライバ(driver)またはネットワーキングプログラムのようなソフトウェアモジュールであってよい。
【0061】
入力/出力インタフェース140は、入力/出力装置150とのインタフェースのための手段であってよい。例えば、入力装置は、マイク、キーボード、またはマウスなどの装置を、出力装置は、ディスプレイ、スピーカのような装置を含んでよい。他の例として、入力/出力インタフェース140は、タッチスクリーンのように入力と出力のための機能が1つに統合された装置とのインタフェースのための手段であってもよい。入力/出力装置150は、コンピュータ装置100と1つの装置で構成されてもよい。
【0062】
また、他の実施形態において、コンピュータ装置100は、
図2の構成要素よりも多くの構成要素を含んでもよい。しかし、大部分の従来技術的構成要素を明確に図に示す必要はない。例えば、コンピュータシステム100は、上述した入力/出力インタフェース140と連結する入力/出力装置のうちの少なくとも一部を含むように実現されてもよいし、トランシーバ、GPS(Global Positioning System)モジュール、カメラ、各種センサ、データベースなどのような他の構成要素をさらに含んでもよい。より具体的な例として、コンピュータシステム100がスマートフォンのようなモバイル機器の形態で実現される場合、一般的にモバイル機器に含まれているカメラ、加速度センサやジャイロセンサ、物理的な各種ボタン、タッチパネルを利用したボタン、入力/出力ポート、振動のための振動器などの多様な構成要素がコンピュータシステム100にさらに含まれるように実現されてよい。例えば、ユーザ端末100に該当するコンピュータシステム100は、ARビュー10を実行するために周囲を撮影するカメラを含んでよい。コンピュータシステム100は、カメラによって撮影された映像をARビュー10として表示してよく、ARビュー10の映像に拡張してコンテンツ30を表示してよい。例えば、コンピュータシステム100は、測位によってコンピュータシステム100が予め設定された単位空間に位置するかどうかを判定し、コンピュータシステム100が予め設定された単位空間に位置する場合、ARビュー10の映像に拡張して、単位空間と関連されたコンテンツ30を表示してよい。ただし、コンピュータシステム100が予め設定された単位空間に位置するかどうかを判定する実質的な動作は、コンピュータシステム100ではなく、サーバ200によって実行されてもよい。
【0063】
サーバ200は、コンピュータシステム100と通信して、コンピュータシステム100に対して(拡張)コンテンツを提供して、この拡張コンテンツを管理する電子装置であってよい。サーバ200は、コンピュータシステム100に対して提供されるコンテンツおよびコンテンツと関連された単位空間を管理(登録、変更、削除、格納、維持など)する装置であって、データベースを含んでもよいし、このようなデータベースと通信してもよい。また、サーバ200は、デジタル地図(3D地図および/または2D)を提供する地図サーバであってもよいし、このような地図サーバを含んでもよい。
【0064】
サーバ200は、少なくとも1つのコンピュータシステムを含んでよい。サーバ200が含むコンピュータシステムは、上述したコンピュータシステム100と類似の構成を含むため、これについての重複する説明は省略する。
【0065】
実施形態では、コンピュータシステム100であるユーザ端末100は、ARビュー10によって拡張コンテンツ30を提供するにあたり、サーバ200と通信し、サーバ200から提供されたデータおよび/または情報に基づいて、ARビュー10によってコンテンツ30を映像に拡張して表示してよい。このとき、サーバ200は、ユーザ端末100の位置を受信してよく、受信した位置に基づいてユーザ端末100が単位空間内に位置するかどうかを判定してよく、ユーザ端末100が単位空間内に位置する場合、ユーザ端末100にこの単位空間と関連されたコンテンツを提供してよい。
【0066】
以下の詳細な説明では、説明の便宜上、ユーザ端末100に該当するコンピュータシステム100を中心にして実施形態を説明するが、サーバ200との通信およびサーバ200側における動作の説明については、簡略化したり省略することもある。
【0067】
また、以下の詳細な説明では、説明の便宜上、コンピュータシステム100(または、サーバ200の構成(例えば、プロセッサなど)によって実行される動作(段階)を、コンピュータシステム100(または、サーバ200)が実行するものとして記載する。
【0068】
以上、
図1を参照しながら記載した技術的特徴の説明は、
図2に対してもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0069】
図3は、一実施形態における、予め設定された単位空間に基づいてARビューの映像にコンテンツを拡張して表示する拡張コンテンツ提供方法を示したフローチャートである。
【0070】
図3を参照しながら、コンピュータシステム100によって実行される拡張コンテンツ提供方法について説明する。コンピュータシステム100は、
図1を参照しながら説明したユーザ端末100であってよく、以下の詳細な説明では、コンピュータシステム100の代わりにユーザ端末100という用語を使用しながら実施形態について説明する。また、以下で説明する段階310~320と、
図4および
図5を参照しながら説明する段階のうちの少なくとも一部は、ユーザ端末100ではなく、サーバ200によって実行されるように構成されてもよい。以下では、ユーザ端末100を中心にして各段階の実行について説明するが、サーバ200についての重複する説明は省略することもある。
【0071】
段階310で、ユーザ端末100またはサーバ200は、ユーザ端末100の位置に基づいて、ユーザ端末100が予め設定された単位空間に位置するかどうかを判定してよい。ユーザ端末100は、例えば、GPS、VPS(Visual Positioning System)、およびWPS(Wi-Fi Positioning System)のうちの少なくとも1つに基づいた方式によってユーザ端末100の位置を決定してよく、決定された位置に基づいて、ユーザ端末100が予め設定された単位空間に位置するかどうかを判定してよい。または、サーバ200は、ユーザ端末100の決定された位置を受信してよく、受信した位置が設定された単位空間に位置するかどうかを判定してよい。
【0072】
または、ユーザ端末100が予め設定された単位空間に位置するかどうかは、単位空間内に存在する通信モジュール(例えば、短距離通信モジュール、AP(Access Point)、ビーコンなど)とユーザ端末100との通信に基づいて決定されてよい。一例として、ユーザ端末100と少なくとも1つの前記通信モジュールとの通信の強度(すなわち、信号の強度)や通信に基づいた測位(三角測量など)によってユーザ端末100の位置が決定されてよく、ユーザ端末100が単位空間内に位置するかどうかが判定されてよい。
【0073】
段階312に示すように、ユーザ端末100またはサーバ200は、ユーザ端末100が単位空間内に位置するかどうかを判定するために、ユーザ端末100が単位空間内に進入したかどうかを判定してよい。ユーザ端末100が単位空間内に進入したかどうか、またはユーザ端末100が単位空間から逸脱したかどうかを判定する具体的な方法については、
図4および
図8を参照しながらより詳しく説明する。
【0074】
段階320で、ユーザ端末100またはサーバ200は、ユーザ端末100が単位空間に位置すると判定されることにより、ユーザ端末100のカメラによって撮影される映像を含むARビュー10によって、単位空間と関連された少なくとも1つのコンテンツ30を映像に拡張して表示してよい。例えば、ユーザ端末100は、サーバ200からコンテンツ30またはコンテンツ30を表示するための情報/データを受信してよく、これによって映像に拡張してコンテンツ30を表示してよい。サーバ200は、ユーザ端末100が単位空間に位置すると判定されることにより、ARビュー10によって、この単位空間と関連されたコンテンツ30を映像に拡張して表示するようにユーザ端末100を制御してよい。
【0075】
または/追加的に、段階320で、ユーザ端末100またはサーバ200は、ユーザ端末100が単位空間に位置すると判断されることにより、ARビュー10を表示するために、ユーザ端末100にインストールされたアプリケーションの設定を変更してよい。例えば、サーバ200は、ユーザ端末100にインストールされたアプリケーションの設定を変更するようにユーザ端末100を制御してよい。
【0076】
このように変更されるアプリケーションの設定は、映像に拡張されて表示されるコンテンツ30の表示設定の変更、ARビュー10と関連するユーザインタフェースの表示設定の変更、およびARビュー10と関連する地図(例えば、地図ビュー20の地図など)の表示設定の変更のうちの少なくとも1つを含んでよい。
【0077】
アプリケーションの設定を変更するより具体的な方法については、
図10を参照しながらより詳しく説明する。
【0078】
以下では、
図6、
図7、および
図13を参照しながら、ユーザ端末100が移動する空間に対して単位空間を設定または定義して単位空間にコンテンツを関連させる方法についてより詳しく説明する。
【0079】
これと関連して、
図6は、一例における、単位空間を設定し、単位空間にコンテンツをマッピングする方法を示した図である。
【0080】
サーバ200は、ユーザ端末100が移動する空間600に対して、ユーザ端末100の位置やユーザ端末100からの距離とは独立的に単位空間を定義してよい。このような単位空間は、空間600の少なくとも一部として、ユーザ端末100に対する拡張コンテンツの提供に先立って予め定義されたものであってよい。単位空間は、図に示した例のように、屋内空間であってよい。ただし、実施形態によって、単位空間は、屋外空間であってもよいし、屋内空間と屋外空間が組み合わせられた複合空間であってもよい。
【0081】
サーバ200は、空間600のそれぞれの区分された領域として、例えば、サービスを提供するためのサービス対象領域を単位空間として定義してよい。このとき、単位空間は、地図を示す空間600上で定義されるレイヤとなってよい。すなわち、空間600上で定義される単位空間のそれぞれは、レイヤとなってよい。
【0082】
それぞれのレイヤ(単位空間)には、名称または識別子が割り当てられてよい。例えば、図に示すように、博物館である空間600に対しては、各展示室に該当するレイヤが単位空間として定義されてよく、それぞれの単位空間には、該当となる展示室の名称(または、展示室番号)が割り当てられてよい。単位空間に割り当てられた名称または識別子は、ユーザ端末100が該当の展示室に進入したときに拡張コンテンツとしてARビュー10で表示されてよい。これにより、ユーザが単位空間に進入したときのサービス経験を高めることができる。
【0083】
サーバ200は、それぞれの単位空間に対して少なくとも1つのコンテンツを関連させてよい。例えば、サーバ200は、単位空間内に配置されるオブジェクトに対してコンテンツをマッピングさせることによって、単位空間に対してコンテンツを関連させてよい。したがって、コンテンツは、単位空間に対応するレイヤと関連されるようになる。
【0084】
このように、サーバ200によって設定される単位空間は、サービスに該当する拡張コンテンツをユーザ端末100に提供するためのセマンティックレンジ(Semantic Range)に該当してよい。
【0085】
一方、これと関連して、
図13aおよび
図13bは、一例における、空間に対して拡張コンテンツを提供するためのセマンティックレンジに該当する単位空間を定義する方法を示した図である。
【0086】
図13aに示すように、空間600に該当する地図(または、図面)に対応して、ユーザ端末100が移動する経路がマッピングされてよい。このような経路は、複数のノードおよびノード同士を連結するリンクを含んでよい。サーバ200は、このようなマッピングされた経路に基づいて、空間600内で特定のサービスを提供するサービス対象領域を単位空間として設定してよい。例えば、
図13bに示すように、博物館である空間600において、マッピングされた経路に基づいて、先史古代室、旧石器室、青銅器室、古朝鮮室、新石器室などのような博物館の各展示室が単位空間として設定されてよい。このような単位空間として設定された各展示室は、空間に対して適切なサービスの拡張コンテンツを提供するためのセマンティックレンジとなってよい。
【0087】
上述したように、単位空間は、サービスを提供する空間600の地図に基づいて定義されてよく、座標を基準としたジオデータによって定義されてよい。サーバ200は、このような単位空間を定義および区分するジオデータを生成および格納してよい。
【0088】
単位空間を示すジオデータは、2次元の座標(すなわち、平面座標としてのx、y座標または座標値の範囲)を含んでよい。単位空間は、2次元の平面で構成される図形で構成されてよい。図形は、ポリゴンを含んでよい。ユーザ端末100の2次元位置と端末が単位空間のジオデータを比較することで、ユーザ端末100が単位空間に位置するかどうかが判定されてよい。
【0089】
また、単位空間は、空間600内の少なくとも一部の3次元の空間として定義されてもよい。このとき、単位空間を示すジオデータは、3次元の座標(すなわち、x、y、z座標または座標値の範囲)を含んでよい。単位空間を示すジオデータがz座標のような高さ情報を含むようになることによって、空間600の単位空間は、特定の階の空間を示してよい。言い換えれば、単位空間は、垂直方向の高さ(例えば、階)によって区分されてもよい。単位空間は、3次元の空間で構成される3次元の図形で構成されてよい。
【0090】
上述した段階310で、ユーザ端末100またはサーバ200は、ユーザ端末100の高さを含むユーザ端末の位置に基づいて、ユーザ端末が3次元空間である単位空間に位置するかどうかを判定してよい。言い換えれば、ユーザ端末100の3次元位置と端末が3次元空間である単位空間のジオデータを比較することで、ユーザ端末100が単位空間に位置するかどうかが判定されてよい。
【0091】
一方、空間600に対して定義される単位空間は、互いに重ね合わせられたり、階層関係を有するように定義されてもよい。
【0092】
これと関連して、
図7は、一例における、重畳および/または階層関係を有する単位空間を設定する方法を示した図である。
【0093】
図に示した空間700は、ユーザ端末100が移動する空間であってよく、サービスを提供するためのサービス提供領域に該当してよい。
【0094】
このような空間700には、第1単位空間710および前記第1単位空間710に少なくとも一部が含まれる第2単位空間720を含む複数の単位空間710~730が定義されていてよい。
【0095】
第2単位空間720は、第1単位空間710と一部が重なり合う空間であってもよいし、図に示すように、第1単位空間710に完全に含まれる空間であってもよい。一方、第3単位空間730は、第1単位空間710および/または第2単位空間720と一部が重なり合う空間であってもよいし図に示すように、第1単位空間710および第2単位空間720に完全に含まれる空間であってもよい。
【0096】
図に示した例において、第2単位空間720は、第1単位空間710の下位単位空間となってよい。一方、第3単位空間730は、第1単位空間710および第2単位空間720の下位単位空間となってよい。
【0097】
このように、サーバ200は、空間700に対して互いに重なり合って単位空間に対応するレイヤを定義してよく、また、互いに階層的な関係を有する単位空間に該当するレイヤを定義してよい。単位空間が互いに階層的な関係を有することにともない、単位空間と関連されたコンテンツも同じように互いに階層的な関係を有してよい。
【0098】
例えば、サーバ200は、最上位単位空間である単位空間710として仁川国際空港第2旅客ターミナルに対応するレイヤを設定した場合、この下位単位空間720として、第2旅客ターミナル内のスカイハブラウンジに対応するレイヤを設定してよく、この下位単位空間730としてスカイハブラウンジ内のスターバックスに対応するレイヤを設定してよい。
【0099】
このように、サーバ200は、全体の空間(空港)に対応するレイヤを上位単位空間として定義し、その内部の空間(ショッピングモール、レストラン街、航空会社デスクなど)に対応する下位レイヤを下位単位空間として定義することで、単位空間同士が階層的な関係を有するようにすることができる。段階320の拡張コンテンツの表示は、このような階層的な関係に基づいてなされてよい。
【0100】
例えば、段階320において、ユーザ端末100またはサーバ200は、ユーザ端末100が第2単位空間720に位置すると判定されることにより、第2単位空間720と関連された少なくとも1つのコンテンツと第1単位空間710と関連された少なくとも1つのコンテンツを映像に拡張して表示してよい。言い換えれば、ユーザ端末100が下位単位空間に進入すると、ユーザ端末100は、この下位単位空間と関連されたコンテンツとその上位単位空間と関連されたコンテンツをARビュー10の映像に拡張してともに表示してよい。
【0101】
一方、重ね合わされて定義される単位空間や階層的な関係を有する単位空間も、上述した3次元の空間として定義されてよい。これについての重複する説明は省略する。
【0102】
以下では、上述した、予め設定された単位空間にユーザ端末100が位置すると判定されることにより、この単位空間と関連するコンテンツをARビュー10の映像に拡張して表示する方法についてより詳しく説明する。
【0103】
上述したように、ユーザ端末が移動する空間であるサービス空間には、複数の単位空間が定義されてよい。
【0104】
ユーザ端末100は、ユーザ端末100が現在位置する単位空間と隣接する他の単位空間と関連されたコンテンツや、ユーザ端末100の位置から所定の半径内に存在する他の単位空間と関連されたコンテンツや、ユーザ端末100の位置から所定の半径内に存在する単位空間以外のオブジェクトと関連されたコンテンツは、映像に拡張して表示せず、ユーザ端末100が現在位置する単位空間と関連された少なくとも1つのコンテンツだけを映像に拡張して表示してよい。
【0105】
言い換えれば、ユーザ端末100は、通常的なレンダリングレンジに該当するユーザ端末100の位置から所定の半径や距離に基づいて拡張コンテンツを表示するのではなく、単位空間として定義されたセマンティックレンジに基づいて拡張コンテンツを表示してよい。
【0106】
再び
図1を参照しながら説明すると、ユーザ端末100のARビュー10によって、ユーザ端末100が現在位置する単位空間3と関連されたコンテンツ30は表示されるが、ユーザ端末100の位置と物理的には近くてもユーザ端末100が位置しない他の単位空間(例えば、単位空間3と隣接する単位空間1または単位空間4)と関連されたコンテンツや、ユーザ端末100の位置と物理的には近くても単位空間3内にはないオブジェクト(例えば、オブジェクトX、Y、およびZ)にマッピングされたコンテンツは表示されないようにしてよい。
【0107】
このように、単位空間1または単位空間4と関連されたコンテンツやオブジェクトX、Y、およびZにマッピングされたコンテンツのように、空間5内で壁/パーティションによって区分された単位空間3に位置するユーザ端末100には提供する必要のないコンテンツは、ビュー10によって表示されないようにすることができる。
【0108】
実施形態では、ユーザ端末100が現在位置している単位空間3と関連されたコンテンツだけがフィルタリングされてARビュー10によって表示されることによって、不要な拡張コンテンツの表示を防ぐことができる。したがって、ユーザの認知的の負荷およびユーザ端末の負荷を減らすことができる。
【0109】
以上、
図1および
図2を参照しながら記載した技術的特徴の説明は、
図3、
図6、
図7、および
図13に対してもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0110】
図4は、一例における、ユーザ端末が単位空間から逸脱したかどうかを判定することにより、ARビューのコンテンツの表示および/またはアプリケーションの設定を変更する方法を示したフローチャートである。
【0111】
図4を参照しながら、ユーザ端末100の単位空間に進出入したことを判定し、これにしたがってARビュー10のコンテンツ30の表示および/またはアプリケーションの設定を変更する方法についてさらに詳しく説明する。
【0112】
図3を参照しながら説明した段階312において、ユーザ端末100またはサーバ200は、ユーザ端末100が単位空間内に位置するかどうかを判定するために、ユーザ端末100が単位空間内に進入したかどうかを判定してよい。ユーザ端末100は、前記単位空間に進入したと判定されたとき、単位空間と関連されたコンテンツとして、フィルタリングされたコンテンツを映像に拡張して表示してよい。言い換えれば、サーバ200は、ユーザ端末100の単位空間への進入が確認されたときに、この単位空間と関連されたコンテンツをフィルタリングしてよく、フィルタリングされたコンテンツをユーザ端末100に提供することによって、ユーザ端末100に拡張コンテンツが表示されるようにしてよい。
【0113】
段階410で、ユーザ端末100またはサーバ200は、ユーザ端末100の位置に基づいて、ユーザ端末100が単位空間から逸脱したかどうかを判定してよい。
【0114】
例えば、ユーザ端末100またはサーバ200は、単位空間への進入を判定するにあたり、ユーザ端末100の位置に対応する座標が単位空間内に含まれると、ユーザ端末100が単位空間内に進入したと判定してよい。また、ユーザ端末100またはサーバ200は、単位空間への進出を判定するにあたり、ユーザ端末100の位置に対応する座標が単位空間内に含まれなくなると、ユーザ端末100が単位空間から逸脱したと判定してよい。
【0115】
ユーザ端末100の位置に対応する座標(2次元の座標または3次元の座標)が単位空間を示すレイヤである図形(2次元の図形または3次元の図形)に含まれるかどうかによって、ユーザ端末100の単位空間に進入したかどうかが判定されてよい。このようなユーザ端末100の単位空間への進入の判定は、ユーザ端末100の位置に対応する座標と単位空間のジオデータを比較することによってなされてよい。
【0116】
他の例として、ユーザ端末100またはサーバ200は、単位空間への進入を判定するにあたり、ユーザ端末100の位置に基づいて、ユーザ端末100が単位空間と関連して予め定義された第1ノードを通過したと判定されると、ユーザ端末100が単位空間内に進入したと判定してよい。第1ノードは、単位空間に対して予め設定された入口点であってよい。また、ユーザ端末100またはサーバ200は、単位空間への進出を判定するにあたり、ユーザ端末100の位置に基づいて、ユーザ端末100が単位空間と関連して予め定義された第2ノードを通過したと判定されると、ユーザ端末100が単位空間から逸脱したと判定してよい。第2ノードは、単位空間に対して予め設定された出口点であってよい。
【0117】
前記入口点および出口点のそれぞれは、単位空間に対して少なくとも1つが設定されてよい。入口点および出口点のそれぞれは、単位空間に対してユーザ端末100が通過するように予め定義されたノードであってよい。
【0118】
これと関連して、
図8は、一例における、予め設定されたノードに基づいて単位空間への進入を判定する方法を示した図である。
【0119】
図に示した例において、ユーザ端末100が単位空間2の入口点に対応するノード802を通過すると、ユーザ端末100が単位空間2に進入したと判定され、ユーザ端末100が単位空間2の出口点に対応するノード804を通過すると、ユーザ端末100が単位空間2から進出したと判定されてよい。ユーザ端末100が単位空間3の入口点に該当するノード806を通過すると、ユーザ端末100が単位空間3に進入したと判定され、ユーザ端末100が単位空間3の出口点に該当するノード808を通過すると、ユーザ端末100が単位空間3から進出したと判定されてよい。ユーザ端末100が単位空間4の入口点に該当するノード810を通過すると、ユーザ端末100が単位空間4に進入したと判定されてよい。
【0120】
入口点に対応するノード802、806、810は、単位空間の入口側に配置されてよく、出口点に対応するノード804、808は、単位空間の出口側に配置されてよい。単位空間の入口または出口が複数あれば、入口点に該当するノードや出口点に該当するノードは複数が配置されてよい。それぞれのノードは2次元の座標または3次元の座標と関連されてよく、これらの座標は、該当となる単位空間のジオデータに含まれてよい。
【0121】
単位空間が開放された空間ではなく、入口および/または出口が存在する空間である場合、ユーザ端末100が入口点および/または出口点を通過したかどうかによってユーザ端末100の単位空間に対する進出入を判定することにより、判定の正確度を高めることができる。
【0122】
ユーザ端末100がノードを通過したかどうかを判定する方法については、上述したユーザ端末100の測位方法に関する説明と、ユーザ端末100が単位空間に位置するかどうかを判定する方法に関する説明が同じように適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0123】
段階420で、ユーザ端末100またはサーバ200は、ユーザ端末100が単位空間から逸脱したという判定に応じて、ARビュー10のコンテンツ30の表示を変更したり、および/または追加的にユーザ端末100にインストールされたアプリケーションの設定を変更してよい。
【0124】
例えば、ユーザ端末100またはサーバ200は、ユーザ端末100が第2単位空間から逸脱してサービス空間で定義された複数の単位空間のうちの他の単位空間である第3単位空間に移動したと判定された場合、第2単位空間と関連されたコンテンツをARビュー10の映像に拡張して表示することを止め、第3単位空間と関連された少なくとも1つの他のコンテンツをARビュー10の映像に拡張して表示してよい。言い換えれば、ユーザ端末100の他の単位空間への移動が確認されることにより、ARビュー10によって表示される拡張コンテンツは、該当となる他の単位空間と関連されたコンテンツに動的に更新されてよい。これにより、ユーザ端末100が逸脱した単位空間やユーザ端末100が進入した単位空間とは関係のないコンテンツがARビュー10の映像に拡張されないようにすることができる。
【0125】
このように、実施形態では、ユーザ端末100の移動に応じてリアルタイムで把握される位置を考慮した上で、ユーザ端末100の単位空間への進出入を把握することができる。これにより、ユーザ端末100が進入した単位空間と関連されたコンテンツの表示の解除と、ユーザ端末が進入した単位空間と関連されたコンテンツの表示のアクティブ化をリアルタイムで実行することができる。例えば、ユーザ端末100がサービス空間である博物館をツアーする場合、ユーザ端末100が単位空間に該当する展示館を移動するときにも、ユーザ端末100が進入した展示館と関連されたコンテンツを表示するための転換をリアルタイムかつ動的に実行することができる。
【0126】
または/追加的に、ユーザ端末100の他の単位空間への移動が確認されることにより、ユーザ端末100にインストールされたアプリケーションの設定は、他の単位空間の属性に応じて適切に変更されてよい。
【0127】
以上、
図1~
図3、
図6、
図7、および
図13を参照しながら記載した技術的特徴の説明は、
図4および
図8に対してもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0128】
図5は、一例における、地図ビューの表示方法を示したフローチャートである。
【0129】
段階510で、ユーザ端末100は、ARビュー10とともに、映像にマッチングされる地図を含む地図ビュー20を表示してよい。すなわち、地図ビュー20に含まれる地図は、ユーザ端末100の現在地および映像が示す位置を含んでよい。サーバ200は、このような地図ビュー20を表示するようにユーザ端末100を制御してよい。
【0130】
図1を参照しながら説明したように、地図ビュー20は、ユーザ端末100の現在地50を含んでよい。地図ビュー20は、2次元地図または3次元地図を含んでよく、ユーザ端末100が移動する単位空間、ユーザ端末100に提供されるコンテンツ、またはコンテンツがマッピングされたオブジェクトを含んでよい。
【0131】
段階520のように、ユーザ端末100は、地図ビュー20を表示するにあたり、地図のユーザ端末100が位置すると判定された単位空間に該当する領域を残りの領域と視覚的に区分されるように表示してよい。
【0132】
図1に示すように、地図ビュー20において、ユーザ端末100が位置する単位空間に該当する領域は3次元で表示されるが、残りの領域は2次元で表示されることによって、ユーザ端末100が位置する単位空間を視覚的に区分してよい。より具体的に説明すると、ユーザ端末100は、地図ビュー20において、単位空間に該当する領域と残りの領域との境界(すなわち、壁部分)を3次元で表示してよく、単位空間に該当する領域を残りの領域に比べてハイライトで表示することによって、ユーザ端末100が位置する単位空間を視覚的に区分してよい。ハイライトとは、単位空間に該当する領域を残りの領域とは異なる色で表示することであってよい。
【0133】
また、ユーザ端末100は、ユーザ端末100が位置する単位空間に該当する領域を3次元で表示する効果をアニメーションで表示してよい。言い換えれば、ユーザ端末100は、ユーザ端末100が単位空間に進入したときに、2次元で表示されている単位空間に該当する領域と残りの領域との境界を3次元に変化させるアニメーションをマップビュー20で再生してよい。単位空間に該当する領域をハイライトで表示する動作も、前記アニメーションの再生と同時に実行してよい。これにより、地図ビュー20において、ユーザ端末100が特定の単位空間に進入したことを直観的に確認することができる。
【0134】
一方、実施形態によって、ユーザ端末100は、地図ビュー20を、ARビュー10とは個別に、すなわち、個別の画面で表示してもよい。
【0135】
これと関連して、
図11は、一例における、ユーザ端末が移動する空間に対する地図を表示する方法を示した図である。
【0136】
図11に示した地図画面は、ARビュー10とは個別に表示される地図ビュー20であってよい。図に示すように、
図11に表示された地図ビューでも、ユーザ端末100が位置すると判定された単位空間に該当する領域は、残りの領域と視覚的に区分されるように表示されてよい。これと同様に、ユーザ端末100は、
図11の地図ビューでも、単位空間に該当する領域と残りの領域との境界(すなわち、壁部分)を3次元で表示してよく、単位空間に該当する領域を残りの領域に比べてハイライトで表示することによって、ユーザ端末100が位置する単位空間が視覚的に区分されるようにしてよい。上述したユーザ端末100が位置する単位空間に該当する領域を3次元で表示する効果をアニメーションで表示する効果も、
図11の例にもそのまま適用可能である。
【0137】
一方、実施形態によって、地図ビュー20は、ユーザ端末100が進入した単位空間以外の単位空間内のコンテンツやオブジェクトは表示しないように構成されてもよい。
【0138】
図に示すように、地図ビュー20の地図の単位空間に該当する領域には、この単位空間の名称(代表名称)または識別子がラベリングされてよい。このようなラベリングされた単位空間の名称(代表名称)または識別子は、ユーザ端末100の単位空間への進入時または単位空間への進入前に、ユーザ端末100で拡張コンテンツとして表示されてよい。
【0139】
以下、
図12を参照しながら、地図ビュー20によって拡張コンテンツを表示する方法について説明する。
【0140】
図12aは、一例における、ユーザ端末が単位空間に進入することにより、ユーザ端末でARビューおよび地図ビューを提供する方法を示した図であり、
図12bは、
図12aのユーザ端末の画面における地図ビューをより詳細に示した図である。
【0141】
図12aに示すように、ユーザ端末100が単位空間に進入した場合、またはユーザ端末100が単位空間に進入した後に単位空間内のオブジェクトに対して一定の距離以上に接近した場合、オブジェクトにマッピングされたコンテンツ1200がARビュー10において映像に拡張されて表示されてよい。コンテンツ1200は、上述したコンテンツ30に対応してよい。
【0142】
図に示した例のように、オブジェクトが櫛形土器である場合、オブジェクトにマッピングされたコンテンツ1200は、櫛形土器を説明するためのコンテンツとしてテキストおよび3次元イメージを含んでよい。3次元イメージは、オブジェクトに対応する形状であってよい。テキストは、オブジェクトの詳細内容を説明するための情報を含んでよい。例えば、テキストは、櫛形土器の模様の種類を説明するためのテキストを含んでよい。
【0143】
一方、オブジェクトに複数のコンテンツがマッピングされていることもある。例えば、櫛形土器であるオブジェクトには、オブジェクトの名称(「櫛形土器」)およびオブジェクトのタイプまたは種類を示すアイコンを含む第1コンテンツと、オブジェクトに対するコンテンツ1200のような第2コンテンツがマッピングされていてよい。
【0144】
ユーザ端末100が単位空間に進入した場合、先ず、第1コンテンツがARビュー10で映像に拡張されて表示されてよく、ユーザ端末100が第1コンテンツを識別してオブジェクトに向かって移動してオブジェクトに対して一定の距離以上に接近した場合、第2コンテンツであるコンテンツ1200がARビュー10で映像に拡張されて表示されてよい。
【0145】
このように、本実施形態に係る拡張コンテンツの提供においては、セメンタックレンジを基盤とした拡張コンテンツの提供方法に加えて、通常のレンダリングレンジを基盤とした拡張コンテンツの提供方法を追加で組み合わせて使用することができる。
【0146】
これについては、
図9を参照しながらより詳しく説明する。
【0147】
一方、地図ビュー20では、上述したように、ユーザ端末100が位置する単位空間は、視覚的に区分されて表示されてよい。一方、地図ビュー20では、コンテンツ1200に対応してコンテンツ1210が表示されてよい。コンテンツ1210は、ARビュー10によって、コンテンツ1200が表示される時点に地図ビュー20に表示されてよい。これにより、ユーザは、ARビュー10だけでなく、地図ビュー20で表示されるコンテンツ1210によってコンテンツ1200が表示される位置を直観的に識別することができる。地図ビュー20にコンテンツ1210が表示されるときには、アニメーション効果が適用されてよい。
【0148】
説明したように、実施形態では、ARビュー10と地図ビュー20によって、ユーザ端末100が進入した単位空間内のオブジェクトに対して、コンテンツ1200、1210をユーザ端末100に効果的な方法で提供することができる。
【0149】
【0150】
図9は、一例における、単位空間内でのユーザ端末の移動によって拡張コンテンツを提供する方法を示した図である。
【0151】
図9を参照しながら、拡張コンテンツを提供するにあたり、セメンタックレンジを基盤とした拡張コンテンツの提供方法に加えて、通常のレンダリングレンジを基盤とした拡張コンテンツの提供方法を追加で組み合わせて使用する方法についてより詳しく説明する。
【0152】
ユーザ端末100が位置する、すなわち、ユーザ端末100が進入した単位空間910は、複数のコンテンツと関連されてよい。例えば、単位空間は、複数のコンテンツがマッピングされた複数のオブジェクトを含んでよい。また、上述したように、1つのオブジェクトに対して複数のコンテンツがマッピングされていてもよい。
【0153】
ユーザ端末100は、ユーザ端末100が単位空間910に位置すると判定されたときに、ユーザ端末100の位置に基づいて、複数のコンテンツのうちでユーザ端末100の位置から所定の距離以内またはユーザ端末100の位置から所定の半径内に位置するオブジェクトにマッピングされたコンテンツをARビュー10の映像に拡張して表示してよい。例えば、ユーザ端末100が単位空間910に進入したとしても、単位空間910と関連されたすべてのコンテンツがARビュー10の映像に拡張されて表示されるのではなく、一部のコンテンツだけが表示されるようにすることで、ユーザ端末100がコンテンツがマッピングされたオブジェクトに接近した場合、ユーザ端末100ではこのコンテンツがARビュー10の映像に拡張されて表示されるようになる。
【0154】
このように、実施形態では、セメンテックレンジに基づいてフィルタリングされたコンテンツを、通常のレンダリングレンジに基づいて再度フィルタリングしてユーザ端末100に提供することができる。これにより、実施形態において、ユーザの立場では、自身が位置していない単位空間と関連されたコンテンツが提供されなくなると同時に、自身が位置している単位空間内のコンテンツであっても、現在の位置と離れていたり現在鑑賞中のオブジェクトとは関連のないコンテンツは提供されないようにすることができる。
【0155】
図に示した例のように、ユーザ900が、単位空間910内で、単位空間910内に位置するオブジェクト1~6(図中に丸付き文字で示す)に向かって移動したとする。範囲920は、ユーザの移動可能範囲を示している。範囲930は、コンテンツが出力される半径を示している。範囲930は距離であってよく、オブジェクト1~6にマッピングされたコンテンツのそれぞれに応じて異なるように設定されてもよい。また、範囲930は、単位空間910の属性または特性に応じて異なるように設定されてもよい。例えば、ユーザ900が、単位空間910内でオブジェクト4に向かって移動した場合、オブジェクト4が範囲930内に入ると、ユーザ端末110のARビュー10にコンテンツ940が表示されるようにしてよい。コンテンツ940は、ユーザ端末100が単位空間910に進入したときには表示されなくてよく、ユーザ端末100がオブジェクト4に接近したときに表示されてよい。
【0156】
単位空間910に関連されている複数のコンテンツは、階層化されていてよい。例えば、ユーザ端末100が単位空間910に進入したとき、あるいはユーザ端末100が単位空間910または入口点に該当するノードに一定の半径または一定の距離以上に接近したときには、先ずは、単位空間910の名称(代表名称)や識別子を示すコンテンツ(最上位階層コンテンツ)がユーザ端末100のARビュー10に表示されてよい。一方、ユーザ端末100が単位空間910に進入したときには、
図12を参照しながら説明した前記第1コンテンツのようなオブジェクトの名称およびオブジェクトのタイプまたは種類を示すアイコンを含むコンテンツ(上位階層コンテンツ)が表示されてよい。ユーザ端末100が前記第1コンテンツを識別してオブジェクトに向かって移動してオブジェクトに対して一定の距離以上に接近した場合には、前記コンテンツ1200のような第2コンテンツ(下位層コンテンツ)がARビュー10で映像に拡張されて表示されてよい。
【0157】
このように、実施形態では、セメントクレンジを活用した拡張コンテンツの提供に加えて、通常のレンダリングレンジを考慮した階層的な拡張コンテンツを提供することができる。したがって、ユーザは、単位空間内のオブジェクトとの距離に応じて、有意のコンテンツサービスだけを受けることができる。
【0158】
以上、
図1~
図8、および
図11~
図13を参照しながら記載した技術的特徴の説明は、
図9に対してもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0159】
図10は、一例における、単位空間の属性に応じて、ユーザ端末にインストールされているアプリケーションの設定を変更する方法を示した図である。
【0160】
以下では、ユーザ端末100が単位空間に位置することによってユーザ端末100にインストールされているアプリケーションの設定を変更する方法について、
図10を参照しながらより詳しく説明する。
【0161】
上述したように、ユーザ端末100が単位空間に位置することによって、映像に拡張されて表示されるコンテンツ30の表示設定の変更、ARビュー10と関連するユーザインタフェースの表示設定の変更、およびARビュー10と関連する地図(例えば、地図ビュー20の地図など)の表示設定の変更のうちの少なくとも1つに該当するアプリケーションの設定が変更されるようにしてよい。ユーザインタフェースの表示設定の変更は、ユーザインタフェースが含むボタンのサイズを変更することであってよい。また、変更されるアプリケーションの設定は、ARビュー10を提供するカメラの角度、距離、または効果であってもよいし、地図ビュー20の視点(viewpoint)または視点角度を変更することであってもよい。
【0162】
このようなアプリケーションの設定は、ユーザ端末100が位置する単位空間の属性によって異なるように変更されてよい。例えば、アプリケーションの設定は、ユーザ端末100が屋内空間に位置するか屋外空間に位置するかによって異なるように変更されてよい。
【0163】
一例として、ユーザ端末100またはサーバ200は、ユーザ端末100が位置すると判定された単位空間が屋外空間であれば、ARビュー10の映像に拡張されるコンテンツを相対的により大きく表示し、マップビュー20の地図の縮尺を相対的により縮小して表示するようにアプリケーションの設定を変更してよい。したがって、ユーザ端末100は、屋外空間では拡張コンテンツを相対的により大きく表示してよく、地図ビュー20の地図が空間の相対的により多くの領域を表示するようにしてよい。また、ユーザ端末100は、ARビュー10のカメラ角度、距離、または効果を屋外撮影に適するように変更したり、地図の視点を変更(例えば、3次元地図表示視点に変更)してよい。
【0164】
また、ユーザ端末100またはサーバ200は、ユーザ端末100が位置すると判定された単位空間が室内空間であれば、ARビュー10の映像に拡張されるコンテンツを相対的により小さく表示し、地図ビュー20の地図の縮尺を相対的により拡大して表示するようにアプリケーションの設定を変更してよい。したがって、ユーザ端末100は、室内空間では拡張コンテンツを相対的により小さく表示してよく、地図ビュー20の地図が空間の相対的に小さい領域をより詳細に表示するようにしてよい。また、ユーザ端末100は、ARビュー10のカメラ角度、距離、または効果を内外撮影に適するように変更したり(例えば、絞り値をより小さくするなど)、地図の視点を変更(例えば、2次元地図表示視点に変更)してよい。
【0165】
このように、実施形態では、ユーザ端末100の移動によってリアルタイムで把握される位置を考慮することで、ユーザ端末100が屋内空間にあるか屋外空間にあるかを把握することができ、これにより、アプリケーションの設定のリアルタイムかつ動的に変更することができる。ユーザは、自身が属する空間の属性に最適化した経験を体験することができる。
【0166】
一方、上述した単位空間の属性は、屋内または屋外を示すことに限定されてはならず、単位空間と関連された多様な特性または単位空間の種類をしてよい。例えば、単位空間が展示室である場合、この展示館が要求する要件(すなわち、展示館が要求するカメラ設定)に応じてアプリケーションの設定が変更されるようにユーザ端末100が制御されてよい。
【0167】
以上、
図1~
図9、および
図11~
図13を参照しながら記載した技術的特徴の説明は、
図10に対してもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0168】
実施形態のユーザ端末100に対して拡張コンテンツを提供するサービスは、3次元マッピング/デジタルツインを活用した位置基盤のARを活用したメタバースサービスであってよい。実施形態のサービスによっては、ユーザ端末100の位置を把握し、ユーザが実在する空間を認識し、この空間の特定の位置と連結されたコンテンツをARビュー10によって拡張することができる。拡張されたコンテンツを媒介として、情報提供、エンターテイメント、さらにはユーザ同士のソーシャルインタラクションを提供することができる。これにより、実世界の空間に仮想のメタレイヤを加えることができる。
【0169】
実施形態によっては、ARビュー10によって拡張される過度に多くのコンテンツによるユーザインタフェースの複雑化、ユーザの認知的な負荷の増加、ユーザ端末100の負荷の増加を解消することができる。
【0170】
実施形態は、複数の空間が統合/連結されて構成される複雑な空間に対して「単位空間」を設定し、このような「単位空間」への進入によって、この「単位空間」における有意のコンテンツをユーザに提供することができる。
【0171】
一例として、博物館のように、時代またはテーマによって区分される複数の空間、すなわち、展示館のような複雑な空間でサービスを提供するにあたり、ユーザが入場した展示館に該当するコンテンツをユーザのユーザ端末100に適切に提供することができる。このとき、パーティション(壁)によって区切られた他の展示館のコンテンツは、ユーザ端末100に提供されない。
【0172】
一方、屋外空間をユーザが歩行する場合にも、屋内空間の特定の部分と屋外空間の特定の部分を単位空間として予め定義しておくことによって、屋外空間、さらには屋内空間と屋外空間が共存する複合空間でサービスを提供するときにも、ユーザ端末100に有意のコンテンツだけが提供されるようにすることができる。
【0173】
これは、単にユーザからの距離や半径に基づいてコンテンツの拡張を制御するレンダリングレンジではなく、セマンティックな意味単位を有するサービス対象空間を単位空間として定義してコンテンツの拡張を制御するセマンティックレンダリングレンジを活用することによって達成することができる。
【0174】
上述した装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、および/またはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実現されてよい。例えば、実施形態で説明された装置および構成要素は、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPGA(field programmable gate array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、または命令を実行して応答することができる様々な装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用して実現されてよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)およびOS上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行してよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを記録、操作、処理、および生成してもよい。理解の便宜のために、1つの処理装置が使用されるとして説明される場合もあるが、当業者であれば、処理装置が複数個の処理要素および/または複数種類の処理要素を含んでもよいことが理解できるであろう。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサまたは1つのプロセッサおよび1つのコントローラを含んでよい。また、並列プロセッサのような、他の処理構成も可能である。
【0175】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、思うままに動作するように処理装置を構成したり、独立的または集合的に処理装置に命令したりしてよい。ソフトウェアおよび/またはデータは、処理装置に基づいて解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供したりするために、いかなる種類の機械、コンポーネント、物理装置、コンピュータ記録媒体または装置に具現化されてよい。ソフトウェアは、ネットワークによって接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された状態で記録されても実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0176】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって実行可能なプログラム命令の形態で実現されてコンピュータ読み取り可能な媒体に記録されてよい。このとき、媒体は、コンピュータで実行可能なプログラムを継続して記録するものであっても、実行またはダウンロードのために一時的に記録するものであってもよい。また、媒体は、単一または複数のハードウェアが結合した形態の多様な記録手段または格納手段であってよく、あるコンピュータシステムに直接接続する媒体はもちろん、ネットワーク上に分散して存在するものであってもよい。媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(サブスクリプション商標)ディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような光磁気媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令が記録されるように構成されたものであってよい。また、他の媒体の例として、アプリケーションを流通するアプリストアや、その他の多様なソフトウェアを供給したり流通したりするサイト、サーバなどで管理する記録媒体や格納媒体も含まれる。
【0177】
以上のように、実施形態を、限定された実施形態および図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合されたりまたは組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって対置されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0178】
したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付の特許請求の範囲に属する。
【国際調査報告】