(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】フルスポンジ圧縮性ソファー
(51)【国際特許分類】
A47C 17/02 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
A47C17/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534778
(86)(22)【出願日】2022-05-26
(85)【翻訳文提出日】2024-06-11
(86)【国際出願番号】 CN2022095125
(87)【国際公開番号】W WO2023159786
(87)【国際公開日】2023-08-31
(31)【優先権主張番号】202220402180.6
(32)【優先日】2022-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521146609
【氏名又は名称】ゼージアン グローリ ホーム ファーニシングス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG GLORY HOME FURNISHINGS CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】No.555,West Kangxing Road,Dayun Town Industrial Park,Jiashan County Jiaxing,Zhejiang 314100,China
(74)【代理人】
【識別番号】100125265
【氏名又は名称】貝塚 亮平
(72)【発明者】
【氏名】デン ゼーファ
(72)【発明者】
【氏名】リイウ ジチー
(72)【発明者】
【氏名】チュウ グオハオ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ダイシン
(57)【要約】
【課題】フルスポンジ圧縮性ソファーであって、スポンジマウントと、スポンジマウントに設けられた少なくとも1つのスポンジソファーシートとを含む。スポンジマウントは、ベースと、ベースに対称的に配置された2つのアームレストとを含む。各アームレストは、アームレスト本体と、アームレスト本体の一方側に設けられたリミットフランジとを含む。各スポンジソファーシートは、クッションと、クッションの一端に設けられた背もたれとを含む。何れかのアームレストのリミットフランジが設けられる側は、いずれも他方のアームレストに向いている。スポンジソファーシートがスポンジマウントに取り付けられると、各アームレストのリミットフランジはスポンジソファーシートのクッションに当接して、スポンジマウントでのスポンジソファーシートの位置を規制する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フルスポンジ圧縮性ソファーであって、
1つのスポンジマウントと、前記スポンジマウントに設けられた少なくとも1つのスポンジソファーシートとを含み、
前記スポンジマウントは、1つのベースと、前記ベースに対称的に設けられた2つのアームレストとを含み、
各アームレストは、アームレスト本体と、前記アームレスト本体の一方側に設けられたリミットフランジとを含み、
各スポンジソファーシートは、クッションと、前記クッションの一端に設けられた背もたれとを含み、
何れかの前記アームレストの前記リミットフランジが設けられている側は、いずれも他方の前記アームレストに向いており、
前記スポンジソファーシートが前記スポンジマウントに取り付けられると、各前記アームレストのリミットフランジは前記スポンジソファーシートのクッションに当接して、前記スポンジソファーシートの前記スポンジマウントでの位置を規制することを特徴とするフルスポンジ圧縮性ソファー。
【請求項2】
前記ベースと前記アームレストとは、一体成型されていることを特徴とする請求項1に記載のフルスポンジ圧縮性ソファー。
【請求項3】
前記ベースは、2つのベース本体を含み、2つの前記アームレストは、それぞれ2つの前記ベース本体に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のフルスポンジ圧縮性ソファー。
【請求項4】
前記アームレスト本体の延在方向に沿って、前記リミットフランジの長さは前記アームレスト本体の長さよりも小さく、
前記リミットフランジの一端のヘッドは前記アームレスト本体の一端の端面と面一であることを特徴とする請求項1に記載のフルスポンジ圧縮性ソファー。
【請求項5】
前記背もたれの前記クッションに向かう側の側壁は傾斜して設けられ、
前記クッションと前記背もたれとがなす角は鈍角となっていることを特徴とする請求項1に記載のフルスポンジ圧縮性ソファー。
【請求項6】
2つの前記アームレスト本体の間の間隔は、前記クッションの長さの整数倍に等しいことを特徴とする請求項1に記載のフルスポンジ圧縮性ソファー。
【請求項7】
前記スポンジマウントは、前記ベースの前記スポンジソファーシートに向かう側に設けられた少なくとも1つの取付突起をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のフルスポンジ圧縮性ソファー。
【請求項8】
各前記スポンジソファーシートは、前記クッションの前記スポンジマウントに向かう側に設けられた1つの取付凹溝をさらに備え、
前記取付凹溝と前記取付突起とは互いに対応しており、前記取付突起は前記取付凹溝に締まり嵌合されていることを特徴とする請求項7に記載のフルスポンジ圧縮性ソファー。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本開示は、2022年5月26日に出願された第PCT/CN2022/095125号国際(PCT)特許出願の日本国内移行出願であり、2022年2月25日に出願された中国特許出願第CN202220402180.6号の優先権を要求する。上記出願のすべての内容は参照によって本願に取り組まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、ソファーの技術分野に属し、特にフルスポンジ圧縮性ソファーに関するものである。
【背景技術】
【0003】
ソファーは、クッションを備えた多席椅子であり、スプリングや厚手の発泡スチロールなどが入った背もたれ椅子でもあり、両側にアームレストがあり、ソフト家具の一種である。現在では、ソファーの輸送や格納を容易にするために、ソファーを組み合わせた構造に加工する。
【0004】
発明の名称がモジュラーソファーとそれを組み合わせた組み立て式ソファーであり、特許番号がCN202121629214.7である中国特許が挙げられる。このモジュラーソファーは、ソファー本体と、取付部とを含む。取付部は、ソファー本体の形態を変更するために、接続部材を介してソファー本体と着脱可能に接続することができる。また、取付部は、背もたれ、アームレスト及び脚受けの少なくとも1つを含む。しかし、このようなソファーの組み合わせ方は複雑で、組み立てが困難で、取付時間が増加している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、産業的な需要を満たすために、取付が便利で且つ輸送コストを低減したフルスポンジ圧縮性ソファーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
フルスポンジ圧縮性ソファーであって、
スポンジマウントと、前記スポンジマウントに設けられた少なくとも1つのスポンジソファーシートとを含み、
前記スポンジマウントは、1つのベースと、前記ベースに対称的に設けられた2つのアームレストとを含み、
各アームレストは、アームレスト本体と、前記アームレスト本体の一方側に設けられたリミットフランジとを含み、
各スポンジソファーシートは、クッションと、前記クッションの一端に設けられた背もたれとを含み、
何れかの前記アームレストの前記リミットフランジが設けられている側は、いずれも他方の前記アームレストに向いている。前記スポンジソファーシートが前記スポンジマウントに取り付けられると、各アームレストのリミットフランジは前記スポンジソファーシートのクッションに当接して、前記スポンジソファーシートの前記スポンジマウントでの位置を規制する。
【0007】
さらに、前記ベースと前記アームレストとは、一体成形されている。
【0008】
さらに、前記ベースは2つのベース本体を含み、2つの前記アームレストはそれぞれ2つの前記ベース本体に設けられている。
【0009】
さらに、前記アームレスト本体の延在方向に沿って、前記リミットフランジの長さは前記アームレスト本体の長さよりも小さく、前記リミットフランジの一端は前記アームレスト本体の一端と揃えている。
【0010】
さらに、前記背もたれの前記クッションに向かう側の側壁は傾斜して設けられ、前記クッションと前記背もたれとがなす角は鈍角となっている。
【0011】
さらに、2つの前記アームレスト本体の間の間隔は、前記クッションの長さの整数倍に等しい。
【0012】
さらに、前記スポンジマウントは、前記ベースの前記スポンジソファーシートに向かう側に設けられた少なくとも1つの取付突起をさらに含む。
【0013】
さらに、各スポンジソファーシートは、前記クッションの前記スポンジマウントに向かう側に設けられた1つの取付凹溝をさらに備え、前記取付凹溝と前記取付突起とは互いに対応しており、前記取付突起は前記取付凹溝に締まり嵌合されている。
【発明の効果】
【0014】
従来の技術に比べて、本発明で提供されるフルスポンジ圧縮性ソファーは、スポンジソファーシートを介してスポンジマウントと一体に組み合わされる。スポンジマウントにおけるベースには、2つのアームレストが対称に設けられている。各アームレストは、アームレスト本体と、前記アームレスト本体の一方側に設けられたリミットフランジとを含む。各スポンジソファーシートは、クッションと、前記クッションの一端に設けられた背もたれとを含む。スポンジソファーシートがスポンジマウントに取り付けられると、各アームレストのリミットフランジはスポンジソファーシートのクッションに当接して、スポンジソファーシートのスポンジマウントでの位置を規制し、それにより、スポンジソファーシートとスポンジマウントとの間の迅速な取り付けを実現するように、スポンジソファーシートとスポンジマウントとは全体として形成される。このフルスポンジ圧縮性ソファーの取り付けは、便利で、需要に応じて組み立てたり分解したりすることができ、ソファーの輸送や運搬作業に大きな便利をもたらした。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1実施形態で提供されるフルスポンジ圧縮性ソファーの構成図である。
【
図2】
図1のフルスポンジ圧縮性ソファーの断面構造の概略図である。
【
図3】
図1のフルスポンジ圧縮性ソファーにおけるスポンジマウントの構造概略図である。
【
図4】
図1のフルスポンジ圧縮性ソファーにおけるスポンジソファーシートの構造概略図である。
【
図5】本発明の第2実施形態で提供されるフルスポンジ圧縮性ソファーの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の具体的な実施例についてさらに詳細に説明する。ここで、本発明の実施例についての説明は、本発明の保護範囲を限定するために使用されないことを理解されたい。
【0017】
図1は、本発明の第1実施形態で提供されるフルスポンジ圧縮性ソファーの構成図である。
図1に示すように、前述のフルスポンジ圧縮性ソファーは、スポンジマウント10と、スポンジマウント10に設けられた少なくとも1つのスポンジソファーシート20とを含む。前述のフルスポンジ圧縮性ソファーは、組立アセンブリなどの他の機能モジュールも含む。これらは、当業者に周知の技術であるべきであり、ここでは詳細に説明しない。
【0018】
スポンジマウント10は、ベース11と、ベース11に対称に配置された2つのアームレスト12と、ベース11のスポンジソファーマウント20に向かう側に配置された少なくとも1つの取付突起13とを含む。ベース11とアームレスト12とは、スポンジマウント10全体の構造が安定するように一体成形されている。
【0019】
ベース11は、スポンジソファーシート20を支持するためのものである。当該ベース11は、スポンジソファーシート20に関連して詳細に説明するので、ここでは詳しく述べない。
【0020】
各アームレスト12は、アームレスト本体121と、アームレスト本体121の一方側に設けられたリミットフランジ122とを含む。何れかのアームレスト12のリミットフランジ122が設けられる側は、いずれも他方のアームレスト12に向いており、それによって、リミットフランジ122を介してスポンジソファーシート20のベース11での位置は制限される。したがって、アームレスト12をスポンジソファーシート20に関連して詳細に説明する。
【0021】
取付突起13は、ベース11のスポンジソファーシート20に向かう側に設けられる。取付突起13は、スポンジソファーシート20のスポンジマウント10での位置を規制するために、ベース11の片側に横方向または縦方向に設けられている。取付突起13は、スポンジソファーシート20に合わせて詳細に説明される。
【0022】
各スポンジソファーシート20は、クッション21と、クッション21の一端に設けられた背もたれ22と、クッション21のスポンジマウント10に向かう側に設けられた取付凹溝23とを備えている。
【0023】
クッション21は、スポンジマウント10に設けられる。ベース11は、クッション21を支持し、使用者がクッション21に座ったときに、快適な高さを保つ。2つのアームレスト本体121間の間隔は、クッション21の長さの整数倍に等しい。必要に応じてスポンジマウント10を加工し、スポンジソファーシート20を取り付けて、単人ソファー、二人ソファー、または多人ソファーを形成することができる。スポンジソファーシート20がスポンジマウント10に取り付けられると、各アームレスト12のリミットフランジ122はスポンジソファーシート20のクッション21に当接して、スポンジソファーシート20のスポンジマウント10での位置を規制する。
【0024】
背もたれ22は、人体の腰部を支持するために用いられる。クッション21と背もたれ22とは、一体成形されている。背もたれ22のクッション21に向かう側の側壁は、傾斜して設けられる。しかも、クッション21と背もたれ22との間の角度は鈍角となっており、人体力学に合致し、使用者に快適な座り方を提供する。また、アームレスト本体121の延びる方向に沿って、リミットフランジ122の長さはアームレスト本体121の長さよりも小さい。リミットフランジ122の一端のヘッドは、アームレスト本体121の一端の端面と面一になっている。リミットフランジ122とアームレスト本体121との間には、スポンジソファーシート20における背もたれ22の取り付けを容易にし、且つスポンジマウント10とスポンジソファーシート20とが整然と取り付けられるために、階段状に形成されている。
【0025】
各スポンジソファーシート20の取付凹溝23は、皆1つの取付突起13と一体にインストールされる。取付凹溝23と取付突起13とは、スポンジマウント10とスポンジソファーシート20とが安定して連結されるように、締まり嵌合されている。
【0026】
また、スポンジマウント10及びスポンジソファーシート20は、いずれもスポンジで作られている。スポンジは、ポリウレタンにTDIまたはMDIを加えてゲル化反応によって生じるプラスチック類の生成物であり、内在する泡の大きさによって、各種の密度を体現することができる。必要に応じてモールドして種々の形状とすることができる。本発明で採用するスポンジは、先行技術でよく使われるものである。また、スポンジマウント10及びスポンジソファーシート20はいずれもスポンジで作られているので、輸送中に、スポンジマウント10及びスポンジソファーシート20を圧縮して、体積を小さくし、輸送を容易にすることができる。輸送が必要な場合、機械設備を通じてスポンジマウント10及びスポンジソファーシート20を圧縮することができ、それによってスポンジの中の空気を押し出して、スポンジマウント10及びスポンジソファーシート20の体積を縮小し、さらに包装体積を縮小することができ、それによって輸送を容易にすることができる。これと同時に、同じコンテナを輸送するたびに3~4倍多く積み込むことができ、輸送費を削減する目的を達成した。
【0027】
図1に示すように、このフルスポンジ圧縮性ソファーの第1実施形態では、スポンジマウント10には2つのスポンジソファーシート20が取り付けられて、2人掛けソファーが形成されている。
【0028】
図5は、本発明の第2実施形態で提供されるフルスポンジ圧縮性ソファーの構造概略図である。前述のフルスポンジ圧縮性ソファーの第2実施形態では、ベース11は2つのベース本体111を含む。2つのアームレスト12は、それぞれ2つのベース本体111に設けられている。ベース11が2つの部分に分かれるので、搬送中に、ベース11を分解して、合理的に配置して搬送することができる。
【0029】
このフルスポンジ圧縮性ソファーは、第1実施形態又は第2実施形態の取付過程において、いずれも2つのアームレスト12の間にスポンジソファーシート20を挿設し、且つ各アームレスト12のリミットフランジ122をスポンジソファーシート20のクッション21に当接させて、スポンジソファーシート20のスポンジマウント10での位置を規制して、迅速な実装を実現する。
【0030】
従来の技術に比べて、本発明で提供されるフルスポンジ圧縮性ソファーは、スポンジソファーシート20を介してスポンジマウント10と一体に組み合わされる。スポンジマウント10におけるベース11には、2つのアームレストが対称に設けられている。各アームレスト12は、アームレスト本体121と、当該アームレスト本体121の一方側に設けられたリミットフランジ122とを含む。各スポンジソファーシート20は、クッション21と、当該クッション21の一端に設けられた背もたれ22とを含む。スポンジソファーシート20がスポンジマウント10に取り付けられると、各アームレスト12のリミットフランジ122はスポンジソファーシート20のクッション21に当接して、スポンジソファーシート20のスポンジマウント10での位置を規制する。これにより、スポンジソファーシート20とスポンジマウント10との間の迅速な取り付けを実現するように、スポンジソファーシート20とスポンジマウント10とは全体として形成される。このフルスポンジ圧縮性ソファーの取り付けは、便利で、需要に応じて組み立てたり分解したりすることができ、ソファーの輸送や運搬作業に大きな便利をもたらした。
【0031】
以上は本発明の好適な実施例にすぎず、本発明の範囲を限定する趣旨ではなく、本発明の精神内の修正、均等置換、又は改良等は特許請求の範囲に包含される。
【国際調査報告】