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特表2024-543675インターレース複合糸及びインターレース加工方法
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  • 特表-インターレース複合糸及びインターレース加工方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】インターレース複合糸及びインターレース加工方法
(51)【国際特許分類】
   D02J 1/00 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
D02J1/00 L
D02J1/00 J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535242
(86)(22)【出願日】2022-11-02
(85)【翻訳文提出日】2024-06-12
(86)【国際出願番号】 CN2022129202
(87)【国際公開番号】W WO2023124513
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】202111655660.X
(32)【優先日】2021-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518015734
【氏名又は名称】江蘇恒力化繊股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100230086
【弁理士】
【氏名又は名称】譚 粟元
(72)【発明者】
【氏名】範 紅衛
(72)【発明者】
【氏名】湯 方明
(72)【発明者】
【氏名】尹 立新
(72)【発明者】
【氏名】王 麗麗
(72)【発明者】
【氏名】任 懐林
(72)【発明者】
【氏名】王 雪
(72)【発明者】
【氏名】張 元華
(72)【発明者】
【氏名】張 希霞
(72)【発明者】
【氏名】魏 存宏
(72)【発明者】
【氏名】秦 陽
【テーマコード(参考)】
4L036
【Fターム(参考)】
4L036AA01
4L036MA33
4L036PA42
4L036RA27
4L036UA12
(57)【要約】
一種のインターレース複合糸及びインターレース加工方法を提供することを課題とする。本発明におけるインターレース複合糸とは、インターレース加工したフィラメントとして、長手方向に沿う複数のサイクルセグメントを含み、さらに、各サイクルセグメントが順番に並ぶ開繊部I、交絡部I、開繊部II及び交絡部IIで構成され、交絡部Iと交絡部IIの交絡強度が異なる。その製造方法について、フィラメントは順番に、張力器調整器より初期張力を受け、ノズルの糸道管を通過し、テイクアップローラーで巻取られることによりインターレース複合糸になる。さらに、ノズルに噴射口Iと噴射口IIが設けられ、マルチフィラメントがノズルの糸道管を通過する時に、噴射口Iと噴射口IIにより圧縮空気を間欠的に入射し、噴射口Iと噴射口IIの単回気流入射時間は同じであり、間欠時間は同じであり、噴射口Iの入射気流圧力は噴射口IIの入射気流圧力より大きくする。本発明はインターレース糸の適用範囲を広げる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターレース加工したマルチフィラメントであるフィラメントからなるインターレース複合糸であって、
長手方向に連続する複数のサイクルセグメントからなり、
各サイクルセグメントは、順に接続された開繊部I、交絡部I、開繊部II及び交絡部IIからなり、
交絡部Iと交絡部IIとは、交絡強度が異なる
ことを特徴とするインターレース複合糸。
【請求項2】
交絡部Iの交絡強度は、85~95%であり、
交絡部IIの交絡強度は、40~60%である
ことを特徴とする請求項1に記載のインターレース複合糸。
【請求項3】
交絡部Iの交絡度は、20~50であり、
交絡部IIの交絡度は、20~50である
ことを特徴とする請求項1に記載のインターレース複合糸。
【請求項4】
前記フィラメントは、細デニールDTYマルチフィラメントであり、
細デニールDTYマルチフィラメントの仕様は、3~15tex/10~40Fである
ことを特徴とする請求項1に記載のインターレース複合糸。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載のインターレース複合糸のインターレース加工方法であって、
テンサーにより予張力を調整したインターレース加工していないマルチフィラメントを、ノズルの糸道に通過させ、前記インターレース複合糸を巻取ローラにより巻き取って形成し、
ノズルが立方体構造を加工して形成され、前記立方体構造において、面aと面a’、面bと面b’、面cと面c’がそれぞれ互いに平行し、
前記加工とは、面bと面b’を貫通する溝wと溝vを面cに形成し、
面aと面a’とを連通し、溝wと溝vとを通過して前記ノイズの糸道とする貫通孔を形成し、
前記貫通孔と連通する孔x及び孔yを面b又は面b’に形成し、
孔xと前記貫通孔との接続面、及び孔yと前記貫通孔との接続面が前記貫通孔の側壁に完全に入り込み、
孔xがノズルの噴口Iであり、
孔yがノズルの噴口IIであり、
孔xと前記貫通孔との接続面の中心点と、孔yと前記貫通孔の接続面の中心点との間の距離が5~10mmであることであり、
マルチフィラメントがノズルの糸道を通過する時に、噴口Iと噴口IIから糸道に圧縮気流を間欠的に噴出し、噴口Iからの気流噴出が終了した後、一定の時間間隔T1が経過してから、噴口IIから気流を噴出し、噴口IIからの気流噴出が終了した後、一定の時間間隔T2が経過してから、噴口Iから再び気流を噴出し、噴口Iと噴口IIの単回気流噴出時間が同じであり、T1とT2とが同じであり、巻取ローラの線速度は、30~50m/sであり、噴口Iから糸道に噴出された気流の圧力は、噴口IIから糸道に噴出された気流の圧力より大きい
ことを特徴とするインターレース複合糸のインターレース加工方法。
【請求項6】
噴口I及び噴口IIの単回気流噴出時間は、いずれも0.1~0.2msであり、
T1とT2は、いずれも0.225~0.3msである
ことを特徴とする請求項5に記載のインターレース複合糸のインターレース加工方法。
【請求項7】
噴口Iから噴出された気流の圧力は、0.2~0.3MPaであり、
噴口IIから噴出された気流の圧力は、0.05~0.1MPaである
ことを特徴とする請求項5に記載のインターレース複合糸のインターレース加工方法。
【請求項8】
前記噴口Iと前記噴口IIとは、中心軸がいずれも前記糸道の中心軸に垂直し、構造が同じである
ことを特徴とする請求項5に記載のインターレース複合糸のインターレース加工方法。
【請求項9】
テンサーからマルチフィラメントに印加された予張力は、0.05~0.15Nである
ことを特徴とする請求項5に記載のインターレース複合糸のインターレース加工方法。
【請求項10】
請求項1~4のいずれか一項に記載のインターレース複合糸の使用であって、
前記インターレース複合糸を緯糸として織物を作製する、
ことを特徴とするインターレース複合糸の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紡糸技術分野に属し、特に、インターレース複合糸及びインターレース加工方法と応用に関する。
【背景技術】
【0002】
インターレース加工は、化学繊維製造における広く応用されたかつ成熟した技術であり、高い実用性と潜在力を持つ。フィラメントの集束性を効率的に高める方法として、例えば、DTY(Drawn Textured Yarn)生産におけるインターレースは、撚糸や糊付け工程がしないで、加工工程を簡略化しながら糸条にウール調を与える。インターレース加工とは、ジェットノズルの中に、高圧の空気を吹き付けてフィラメント同士を絡ませて、糸条に一定の間隔で開繊部と交絡部を形成させることである。今のインターレース加工に関する研究は、主に加工パラメータ、インターレーサ寸法または加工原理などに注目している。省エネ、使い易さ、高い適応性または優れた製品品質とは、インターレース加工技術発展の主流になり、特に、インターレースとオイリングの組み合わせに目指したノズルのモジュール化研究は今のホットである。しかしながら、今までのインターレーサの機能は比較的単一であり、インターレース加工製品の風合いは変化に乏しいだから、該技術の適用性はまだ不十分である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術における不足分を補うために、本発明は、インターレース複合糸及びインターレース加工方法と応用を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の提案は以下のとおりである。
インターレース複合糸とは、インターレース加工したフィラメントとして、長手方向に沿う複数のサイクルセグメントを含み、さらに、各サイクルセグメントが順番に並ぶ開繊部I、交絡部I、開繊部II及び交絡部IIで構成され、交絡部Iと交絡部IIの交絡強度が異なる。
【0005】
原理としては、インターレース加工糸において、ノズルの気流の衝撃力を受ける時に元の平行なモノフィラメントが分離されて複数の嵩高い開繊部になり、それらの間の部分が渦流によって互いに絡ませて結び目すなわち交絡部になる。
【0006】
インターレース糸を評価するために通常に二つの指標がある。1つ目は単位長さ(m)当たりの交絡部の数を指す交絡数Nであり、2つ目はNr/Nと定義する交絡強度Sであり、その中のNrは単位長さの糸に132mN/texの負荷を3分間掛けた後の残留交絡数である。なお、評価方法は、中国産業標準のFZ/T 50001-2005の「合成繊維交絡数の測定方法」によって行うことである。
【0007】
好ましくは、前記インターレース複合糸において、交絡部Iの交絡強度が85~95%とし、交絡部IIの交絡強度が40~60%とし;交絡部Iの交絡数が20~50とし、交絡部IIの交絡数が20~50とし;交絡部Iの長さが7~15mmとし、開繊部Iの長さが3~10 mmとし、交絡部IIの長さが7~15mmとし、開繊部IIの長さが3~10mmとし;述べたフィラメントが規格の3~15tex/10~40Fの極細DTYである。
【0008】
本発明は、前記インターレース複合糸の加工方法も提供する。すなわち、フィラメントは順番に、張力器調整器より初期張力を受け、ノズルの糸道管を通過し、テイクアップローラーで巻取られることによりインターレース複合糸になる。詳しくは、
ノズルは加工した(一般的に金属素材とする)立方体であり、述べた立方体において面aと面a’、面bと面b’、面cと面c’がそれぞれ互いに平行し;述べた加工とは、面cより面bと面b’を貫通する溝wと溝vを掘り、面aから面a’まで貫通孔を開けかつ貫通孔が溝wと溝wを通過して糸道管になり、面bまたは面b’より貫通孔まで孔xと孔yを開け、孔xは噴射口Iかつ孔yは噴射口IIになり、孔xの中心軸と孔yの中心軸との距離は5~10mmとすることである。
【0009】
マルチフィラメントがノズルの糸道管を通過する時に、噴射口Iと噴射口IIにより圧縮空気を間欠的に入射する(すなわち、糸道管に走行するマルチフィラメントは順番に噴射口Iと噴射口IIの気流の交絡作用を受ける)。具体的に、噴射口Iの気流入射の終わりからT1の時間を経って噴射口IIの気流入射は始まり、そして噴射口IIの気流入射の終わりからT2の時間を経って噴射口Iの気流入射は再開する。さらに、噴射口Iと噴射口IIの単回気流入射時間は同じであり、T1とT2は同じであり、テイクアップローラーの線速度は30~50m/sとし、噴射口Iの入射気流圧力は噴射口IIの入射気流圧力より大きくする。
【0010】
マルチフィラメントがノズルの糸道管を通過する時に、糸の長手方向の中心軸は糸道管の長手方向の中心軸と重なる。
【0011】
本発明におけるインターレース複合糸及びその製造方法は、ノズルに工夫した二つの噴射口による交絡作用に関する。述べた二つの噴射口は間隔を置いて並んで一緒に糸道管の中心軸に向き合うけれど、噴射口Iの入射気流圧力は噴射口IIより大きいだから、噴射口Iの気流による交絡強度は噴射口IIより高くなり、さらに、噴射口Iと噴射口IIの気流入射は間欠的であるが、入射周波数は同じである。したがって、ほかにテイクアップローラーの線速度を制御して、インターレース加工したフィラメントには、長手方向に周期的に変化する構造が生じる。1つの周期は、開繊部I、交絡部I、開繊部II、交絡部IIで構成され、その中に、交絡部Iが噴射口Iにより形成し交絡部IIが噴射口IIにより形成し、それで交絡部Iの交絡強度が交絡部IIより高くなる。
【0012】
好ましくは、前記インターレース複合糸の製造方法において、噴射口Iと噴射口IIの単回気流入射時間はいずれも0.1~0.2msとし、T1とT2はいずれも0.225~0.3msとし;噴射口Iの入射気流圧力は0.2~0.3MPaとし、噴射口IIの入射気流圧力は0.05~0.1MPaとし;噴射口Iと噴射口IIとは、位置がノズルの同じ側方にあり、中心軸が糸道管の中心軸に垂直し、構造が同じであり、フィラメントが張力調整器より受ける初期張力は0.05~0.15Nである。
【0013】
本発明は前記インターレース複合糸の応用の一つも提供し、すなわち該インターレース複合糸が経糸にして織物を制織する。
【0014】
異なる交絡強度が持つ交絡部Iと交絡部IIを含む本発明のインターレース複合糸は経糸にすると、綜絖と筬の摩擦のため、交絡部IIの緩む確率がより高いであって、得られた織物に経糸の引き締めと緩めが間欠的にして、それは光に対する反射が異なるべきである。したがって、織物の面は実に平らかであるが、経糸の太さがランダムに分布し表面が平らかではないように見える。こんな風合いの織物は服装、装飾などの生地分野に使用できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は従来技術と比べてインターレース糸の適用範囲を広げる。従来技術におけるインターレース糸の撚糸や糊付け工程が必要ではない効果のほかに、本発明のインターレース複合糸は異なる交絡強度の交絡部を含み、経糸として織物を制織する時に低交絡強度の部分が緩みやすいため、得られた織物に異なる光沢や見掛け平坦度などの風合いを与える。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明のインターレース複合糸の構造を示す模式図である。
図2】本発明のインターレース複合糸の加工工程を示す模式図である。
図3】本発明のインターレースノズルの立体構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施例を挙げてさらに詳細に本発明を説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。なお、本発明の内容を読んだこの分野の技術者のいろいろな本発明を改正することを許されても、それは本発明の等価形として、本発明の請求の範囲内にも限定されている。
【0018】
実施例1
インターレース複合糸用ノズルとは、構造が以下のとおりである:
図3を参照すると、ノズルは加工した(一般的に金属素材とする)立方体であり、該立方体において面aと面a’、面bと面b’、面cと面c’がそれぞれ互いに平行し;面cより面bと面b’を貫通する溝wと溝vを掘り、面aから面a’まで貫通孔を開けかつ貫通孔が溝wと溝wを通過して糸(直径が2.5~3mmとする)道管9になり、面bまたは面b’より貫通孔まで孔xと孔yを開け、孔xは噴射口I10かつ孔yは噴射口II11になり、噴射口Iと噴射口IIは、位置がノズルの同じ側方にあり、中心軸が糸道管の中心軸に垂直し、構造が同じであり(孔直径はすべて1~1.5mmとする)、孔xの中心軸と孔yの中心軸との距離は5~10mmとすることである。
【0019】
実施例2
インターレース複合糸の製造方法は以下のとおりである:
(1)図2に示すことによって、規格の3tex/10Fの極細DTYは順番に、張力器調整器6より初期張力の0.05Nを受け、ノズルの糸道管9を通過し、テイクアップローラー8で巻取られることによりインターレース複合糸1になる;
その中に、ノズルの構造は実施例1に記載することであり、もっと具体的に、孔xの中心軸と孔yの中心軸との距離は5mmとし、孔xと孔yの直径は1mmとし、糸道管の直径は2.5mmとする;マルチフィラメントAがノズルの糸道管を通過する時に、噴射口Iと噴射口IIにより圧縮空気を間欠的に入射し(すなわち、糸道管に走行するマルチフィラメントは順番に噴射口Iと噴射口IIの気流の交絡作用を受ける)、具体的に、噴射口Iの気流入射の終わりからT1の時間を経って噴射口IIの気流入射は始まり、そして噴射口IIの気流入射の終わりからT2の時間を経って噴射口Iの気流入射は再開し、さらに、噴射口Iと噴射口IIの単回気流入射時間はいずれも0.1msとし、T1とT2はいずれも0.233msとし、噴射口Iの入射気流圧力は0.2MPaとし、噴射口IIの入射気流圧力は0.05MPaとし、テイクアップローラーの線速度は30m/sとする;
(2)得られたインターレース複合糸1はその長手方向に沿う複数のサイクルセグメントで構成され、図1を参照すると、いずれかのサイクルセグメントは順次に接続した開繊部I2、交絡部I3、開繊部II4及び交絡部II5を含み、さらに、開繊部Iの長さは3mmであり、交絡部Iの長さは7mmであり、開繊部IIの長さは3mmであり、交絡部IIの長さは7mmであり、交絡部Iの交絡数は50であり、交絡部IIの交絡数は50であり、
交絡部Iの交絡強度は85%であり、交絡部IIの交絡強度は40%である;
(3)前記インターレース複合糸が経糸として制織した織物は、経糸の引き締めと緩めが間欠的にして光に対する反射が異なるため、経糸の太さがランダムに分布し表面が平らかではないように見える。
【0020】
実施例3
インターレース複合糸の製造方法は以下のとおりである:
(1)図2に示すことによって、規格の5tex/15Fの極細DTYは順番に、張力器調整器6より初期張力の0.08Nを受け、ノズルの糸道管9を通過し、テイクアップローラー8で巻取られることによりインターレース複合糸1になる;
その中に、ノズルの構造は実施例1に記載することであり、もっと具体的に、孔xの中心軸と孔yの中心軸との距離は7mmとし、孔xと孔yの直径は1.1mmとし、糸道管の直径は2.7mmとする;マルチフィラメントAがノズルの糸道管を通過する時に、噴射口Iと噴射口IIにより圧縮空気を間欠的に入射し(すなわち、糸道管に走行するマルチフィラメントは順番に噴射口Iと噴射口IIの気流の交絡作用を受ける)、具体的に、噴射口Iの気流入射の終わりからT1の時間を経って噴射口IIの気流入射は始まり、そして噴射口IIの気流入射の終わりからT2の時間を経って噴射口Iの気流入射は再開し、さらに、噴射口Iと噴射口IIの単回気流入射時間はいずれも0.125msとし、T1とT2はいずれも0.225msとし、噴射口Iの入射気流圧力は0.22MPaとし、噴射口IIの入射気流圧力は0.07MPaとし、テイクアップローラーの線速度は40m/sとする;
(2)得られたインターレース複合糸1はその長手方向に沿う複数のサイクルセグメントで構成され、図1を参照すると、いずれかのサイクルセグメントは順次に接続した開繊部I2、交絡部I3、開繊部II4及び交絡部II5を含み、さらに、開繊部Iの長さは5mmであり、交絡部Iの長さは9mmであり、開繊部IIの長さは5mmであり、交絡部IIの長さは9mmであり、交絡部Iの交絡数は36であり、交絡部IIの交絡数は36であり、
交絡部Iの交絡強度は88%であり、交絡部IIの交絡強度は44%である;
(3)前記インターレース複合糸が経糸として制織した織物は、経糸の引き締めと緩めが間欠的にして光に対する反射が異なるため、経糸の太さがランダムに分布し表面が平らかではないように見える。
【0021】
実施例4
インターレース複合糸の製造方法は以下のとおりである:
(1)図2に示すことによって、規格の8tex/22Fの極細DTYは順番に、張力器調整器6より初期張力の0.1Nを受け、ノズルの糸道管9を通過し、テイクアップローラー8で巻取られることによりインターレース複合糸1になる;
その中に、ノズルの構造は実施例1に記載することであり、もっと具体的に、孔xの中心軸と孔yの中心軸との距離は8mmとし、孔xと孔yの直径は1.2mmとし、糸道管の直径は2.8mmとする;マルチフィラメントAがノズルの糸道管を通過する時に、噴射口Iと噴射口IIにより圧縮空気を間欠的に入射し(すなわち、糸道管に走行するマルチフィラメントは順番に噴射口Iと噴射口IIの気流の交絡作用を受ける)、具体的に、噴射口Iの気流入射の終わりからT1の時間を経って噴射口IIの気流入射は始まり、そして噴射口IIの気流入射の終わりからT2の時間を経って噴射口Iの気流入射は再開し、さらに、噴射口Iと噴射口IIの単回気流入射時間はいずれも0.2msとし、T1とT2はいずれも0.286msとし、噴射口Iの入射気流圧力は0.25MPaとし、噴射口IIの入射気流圧力は0.08MPaとし、テイクアップローラーの線速度は35m/sとする;
(2)得られたインターレース複合糸1はその長手方向に沿う複数のサイクルセグメントで構成され、図1を参照すると、いずれかのサイクルセグメントは順次に接続した開繊部I2、交絡部I3、開繊部II4及び交絡部II5を含み、さらに、開繊部Iの長さは7mmであり、交絡部Iの長さは10mmであり、開繊部IIの長さは7mmであり、交絡部IIの長さは10mmであり、交絡部Iの交絡数は30であり、交絡部IIの交絡数は30であり、交絡部Iの交絡強度は90%であり、交絡部IIの交絡強度は50%である;
(3)前記インターレース複合糸が経糸として制織した織物は、経糸の引き締めと緩めが間欠的にして光に対する反射が異なるため、経糸の太さがランダムに分布し表面が平らかではないように見える。
【0022】
実施例5
インターレース複合糸の製造方法は以下のとおりである:
(1)図2に示すことによって、規格の12tex/30Fの極細DTYは順番に、張力器調整器6より初期張力の0.12Nを受け、ノズルの糸道管9を通過し、テイクアップローラー8で巻取られることによりインターレース複合糸1になる;
その中に、ノズルの構造は実施例1に記載することであり、もっと具体的に、孔xの中心軸と孔yの中心軸との距離は9mmとし、孔xと孔yの直径は1.4mmとし、糸道管の直径は3mmとする;マルチフィラメントAがノズルの糸道管を通過する時に、噴射口Iと噴射口IIにより圧縮空気を間欠的に入射し(すなわち、糸道管に走行するマルチフィラメントは順番に噴射口Iと噴射口IIの気流の交絡作用を受ける)、具体的に、噴射口Iの気流入射の終わりからT1の時間を経って噴射口IIの気流入射は始まり、そして噴射口IIの気流入射の終わりからT2の時間を経って噴射口Iの気流入射は再開し、さらに、噴射口Iと噴射口IIの単回気流入射時間はいずれも0.188msとし、T1とT2はいずれも0.25msとし、噴射口Iの入射気流圧力は0.28MPaとし、噴射口IIの入射気流圧力は0.09MPaとし、テイクアップローラーの線速度は48m/sとする;
(2)得られたインターレース複合糸1はその長手方向に沿う複数のサイクルセグメントで構成され、図1を参照すると、いずれかのサイクルセグメントは順次に接続した開繊部I2、交絡部I3、開繊部II4及び交絡部II5を含み、さらに、開繊部Iの長さは9mmであり、交絡部Iの長さは12mmであり、開繊部IIの長さは9mmであり、交絡部IIの長さは12mmであり、交絡部Iの交絡数は24であり、交絡部IIの交絡数は24であり、交絡部Iの交絡強度は93%であり、交絡部IIの交絡強度は55%である;
(3)前記インターレース複合糸が経糸として制織した織物は、経糸の引き締めと緩めが間欠的にして光に対する反射が異なるため、経糸の太さがランダムに分布し表面が平らかではないように見える。
【0023】
実施例6
インターレース複合糸の製造方法は以下のとおりである:
(1)図2に示すことによって、規格の15tex/40Fの極細DTYは順番に、張力器調整器6より初期張力の0.15Nを受け、ノズルの糸道管9を通過し、テイクアップローラー8で巻取られることによりインターレース複合糸1になる;
その中に、ノズルの構造は実施例1に記載することであり、もっと具体的に、孔xの中心軸と孔yの中心軸との距離は10mmとし、孔xと孔yの直径は1.5mmとし、糸道管の直径は3mmとする;マルチフィラメントAがノズルの糸道管を通過する時に、噴射口Iと噴射口IIにより圧縮空気を間欠的に入射し(すなわち、糸道管に走行するマルチフィラメントは順番に噴射口Iと噴射口IIの気流の交絡作用を受ける)、具体的に、噴射口Iの気流入射の終わりからT1の時間を経って噴射口IIの気流入射は始まり、そして噴射口IIの気流入射の終わりからT2の時間を経って噴射口Iの気流入射は再開し、さらに、噴射口Iと噴射口IIの単回気流入射時間はいずれも0.2msとし、T1とT2はいずれも0.3msとし、噴射口Iの入射気流圧力は0.3MPaとし、噴射口IIの入射気流圧力は0.1MPaとし、テイクアップローラーの線速度は50m/sとする;
(2)得られたインターレース複合糸1はその長手方向に沿う複数のサイクルセグメントで構成され、図1を参照すると、いずれかのサイクルセグメントは順次に接続した開繊部I2、交絡部I3、開繊部II4及び交絡部II5を含み、さらに、開繊部Iの長さは10mmであり、交絡部Iの長さは15mmであり、開繊部IIの長さは10mmであり、交絡部IIの長さは15mmであり、交絡部Iの交絡数は20であり、交絡部IIの交絡数は20であり、交絡部Iの交絡強度は95%であり、交絡部IIの交絡強度は60%である;
(3)前記インターレース複合糸が経糸として制織した織物は、経糸の引き締めと緩めが間欠的にして光に対する反射が異なるため、経糸の太さがランダムに分布し表面が平らかではないように見える。
図1
図2
図3
【国際調査報告】