IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー エナジー ソリューション リミテッドの特許一覧

特表2024-543682セル容量が向上したスタック型電極組立体
<>
  • 特表-セル容量が向上したスタック型電極組立体 図1
  • 特表-セル容量が向上したスタック型電極組立体 図2
  • 特表-セル容量が向上したスタック型電極組立体 図3
  • 特表-セル容量が向上したスタック型電極組立体 図4
  • 特表-セル容量が向上したスタック型電極組立体 図5
  • 特表-セル容量が向上したスタック型電極組立体 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】セル容量が向上したスタック型電極組立体
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/54 20210101AFI20241114BHJP
   H01M 50/55 20210101ALI20241114BHJP
   H01M 50/533 20210101ALI20241114BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
H01M50/54
H01M50/55 101
H01M50/533
H01M10/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535297
(86)(22)【出願日】2023-08-10
(85)【翻訳文提出日】2024-06-12
(86)【国際出願番号】 KR2023011809
(87)【国際公開番号】W WO2024035141
(87)【国際公開日】2024-02-15
(31)【優先権主張番号】10-2022-0100270
(32)【優先日】2022-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】チョン・ヒ・ボク
(72)【発明者】
【氏名】ジュ・ファン・スン
【テーマコード(参考)】
5H028
5H043
【Fターム(参考)】
5H028AA05
5H028CC08
5H028CC11
5H043AA05
5H043AA19
5H043BA11
5H043CA04
5H043CA13
5H043DA08
5H043EA06
5H043EA35
5H043EA36
5H043HA11E
5H043JA07E
5H043LA02E
(57)【要約】
本明細書では、幅方向両端にそれぞれ複数の正極タブと複数の負極タブが形成されたスタック型電極組立体と、上記複数の正極タブと複数の負極タブがそれぞれ電気的に連結される正極集電体および負極集電体と、を含み、上記正極タブと負極タブの端部は、上記正極集電体と負極集電体にそれぞれ個別的に接合される電極組立体アセンブリに対して開示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅方向両端にそれぞれ複数の正極タブ及び複数の負極タブが形成されたスタック型電極組立体と、
前記複数の正極タブ及び複数の負極タブがそれぞれ電気的に連結される正極集電体および負極集電体と、
を含み、
前記正極タブ及び前記負極タブの端部は、前記正極集電体及び前記負極集電体にそれぞれ個別的に接合される、電極組立体アセンブリ。
【請求項2】
前記正極タブ及び前記負極タブは、それぞれ端部に折曲部を備え、
前記正極タブ及び前記負極タブの折曲部は、前記正極集電体及び前記負極集電体にそれぞれ個別的に接合される、請求項1に記載の電極組立体アセンブリ。
【請求項3】
前記正極タブ及び前記負極タブの各折曲部は、前記正極集電体及び前記負極集電体の対面する面に直接接合される、請求項2に記載の電極組立体アセンブリ。
【請求項4】
前記正極タブ及び前記負極タブは、
前記スタック型電極組立体に対して同じ高さで一列に形成された、請求項2に記載の電極組立体アセンブリ。
【請求項5】
前記正極タブ及び前記負極タブは、
前記スタック型電極組立体に対して、互いに異なる高さでそれぞれ一列に形成された複数のタブグループをなす、請求項2に記載の電極組立体アセンブリ。
【請求項6】
前記複数のタブグループは、
隣接する単位セルの正極タブ及び負極タブがそれぞれ1つのタブグループをなす、請求項5に記載の電極組立体アセンブリ。
【請求項7】
前記正極集電体及び前記負極集電体は、
前記複数のタブグループに対応する個数の枝集電体をそれぞれ備える、請求項6に記載の電極組立体アセンブリ。
【請求項8】
前記枝集電体は、
対応するタブグループの高さに応じて互いに異なる高さを有し、前記スタック型電極組立体の高さ方向に沿って並んで配列される、請求項7に記載の電極組立体アセンブリ。
【請求項9】
前記複数のタブグループは、
前記スタック型電極組立体に対して高さを変えながらジグザグ状に配列された正極タブ及び負極タブがそれぞれ高さ別に1つのタブグループをなす、請求項5に記載の電極組立体アセンブリ。
【請求項10】
前記正極タブ及び前記負極タブのジグザグ配列は、単位セルの積層方向に沿って1つ以上の単位セル毎に交互に行われる、請求項9に記載の電極組立体アセンブリ。
【請求項11】
前記正極集電体及び前記負極集電体は、
前記複数のタブグループに対応する個数の枝集電体をそれぞれ備える、請求項9に記載の電極組立体アセンブリ。
【請求項12】
前記枝集電体は、
対応するタブグループの高さに応じて互いに異なる高さを有し、前記スタック型電極組立体の厚さ方向に沿って並んで配列される、請求項11に記載の電極組立体アセンブリ。
【請求項13】
少なくともいずれか一面が開放面を形成するケースと、
前記ケースの開放面を介して前記ケースの内部に収納される請求項1~12のうちいずれか一項に記載の電極組立体アセンブリと、
前記ケースの開放面を密封するように結合し、前記電極組立体アセンブリの正極集電体及び負極集電体にそれぞれ電気的に連結される正極端子と負極端子とを備えるキャッププレートと、
前記ケース内に充填された電解液と、
を含む、角型二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスタック型電極組立体に関するものであって、スタック型電極組立体のホイルタブの長さを短縮して無地部が占める面積を減少させることにより、スタック型電極組立体の実質的な容量を向上させる技術に関するものである。
【0002】
本出願は、2022年8月11日付の韓国特許出願第10-2022-0100270号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は、本明細書の一部として含まれる。
【背景技術】
【0003】
二次電池は一次電池とは異なって再充電が可能であり、また、小型および大容量化の可能性により近年多く研究開発されている。モバイル機器に対する技術開発と需要が増加し、また、環境保護の時代的要求に合わせて浮上する電気自動車とエネルギー貯蔵システムなどにより、エネルギー源としての二次電池の需要はさらに急激に増加している。
【0004】
二次電池は、電池ケースの形状に応じて、コイン型電池、円筒型電池、角型電池およびパウチ型電池に分類される。二次電池において電池ケースの内部に装着される電極組立体は、電極および分離膜の積層構造からなる充放電が可能な発電素子である。
【0005】
電極組立体は、活物質が塗布されたシート状の正極と負極との間に分離膜を介在して巻取したジェリーロール(Jellyroll)型、多数の正極と負極を分離膜が介在された状態で順次的に積層したスタック型、およびスタック型の単位セルを長い長さの分離フィルムで巻取したスタックアンドフォールディング(Stack&Folding)型に大まかに分類し得る。
【0006】
このような多様な電極組立体の種類のうち、スタック型電極組立体は、正極と負極との間に分離膜が介在された複数の単位セルがスタック構造で積層されたものであって、それぞれの単位セルは各自のホイルタブを備えている。ホイルタブは、正極タブと負極タブとを含み、正極と負極において活物質が塗布されない無地部にそれぞれ打抜工程を行うことによりホイルタブが形成される。ホイルタブは電極組立体に対する電気連結の入口であり出口となり、複数のホイルタブは集電体に溶接されて一つに束ねられる。
【0007】
しかしながら、二次電池の容量が中大型化するにつれて、スタック型電極組立体に積層される単位セルの個数が増加することになるが、単位セルの積層個数が増えるにつれてホイルタブの個数も同様に増える。ホイルタブの個数が増えるほど、集電体に溶接する作業が難しくなり、溶接作業を容易にするためにホイルタブの長さが長くなる。
【0008】
ホイルタブの長さが長くなるとは、正極と負極において無地部の幅が増えることを意味し、活物質がない無地部が増えるほど、同じサイズの電極組立体を基準とした実質的な容量は減少することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】日本公開特許第2001-256954号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、二次電池の容量が中大型化する傾向に合わせて、ホイルタブの長さを伸ばさずに多数のホイルタブを集電体に効果的に溶接し得る方案を提供することにその目的がある。
【0011】
ただし、本発明が解決しようとする技術的課題は上述した課題に制限されず、言及されない別の課題は、下記に記載された発明の説明から通常の技術者に明確に理解され得る。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、幅方向両端にそれぞれ複数の正極タブ及び複数の負極タブが形成されたスタック型電極組立体と、上記複数の正極タブ及び複数の負極タブがそれぞれ電気的に連結される正極集電体および負極集電体と、を含み、上記正極タブ及び上記負極タブの端部は、上記正極集電体及び上記負極集電体にそれぞれ個別的に接合される電極組立体アセンブリを提供する。
【0013】
上記正極タブ及び上記負極タブは、それぞれ端部に折曲部を備え、上記正極タブ及び上記負極タブの折曲部は、上記正極集電体及び上記負極集電体にそれぞれ個別的に接合される。
【0014】
ここで、上記正極タブ及び上記負極タブの各折曲部は、上記正極集電体及び上記負極集電体の対面する面に直接接合され得る。
【0015】
本発明の一実施形態において、上記正極タブ及び上記負極タブは、上記スタック型電極組立体に対して同じ高さで一列に形成され得る。
【0016】
本発明の他の実施形態において、上記正極タブ及び上記負極タブは、上記スタック型電極組立体に対して、互いに異なる高さでそれぞれ一列に形成された複数のタブグループをなし得る。
【0017】
例えば、上記複数のタブグループは、隣接する単位セルの正極タブ及び負極タブがそれぞれ1つのタブグループをなし得る。
【0018】
また、上記正極集電体及び上記負極集電体は、上記複数のタブグループに対応する個数の枝集電体をそれぞれ備え得る。
【0019】
上記枝集電体は、対応するタブグループの高さに応じて互いに異なる高さを有し、上記電極組立体の高さ方向に沿って並んで配列され得る。
【0020】
代案的に、上記複数のタブグループは、上記スタック型電極組立体に対して高さを変えながらジグザグ状に配列された正極タブ及び負極タブがそれぞれ高さ別に1つのタブグループをなし得る。
【0021】
ここで、上記正極タブ及び上記負極タブのジグザグ配列は、上記単位セルの積層方向に沿って1つ以上の単位セル毎に交互に行われ得る。
【0022】
また、上記正極集電体及び上記負極集電体は、上記複数のタブグループに対応する個数の枝集電体をそれぞれ備え得、上記枝集電体は、対応するタブグループの高さに応じて互いに異なる高さを有しながら、上記スタック型電極組立体の厚さ方向に沿って並んで配列され得る。
【0023】
一方、本発明は、少なくともいずれか一面が開放面を形成するケースと、上記ケースの開放面を介して上記ケースの内部に収納される上記電極組立体アセンブリと、上記ケースの開放面を密封するように結合し、上記電極組立体アセンブリの正極集電体及び負極集電体にそれぞれ電気的に連結される正極端子と負極端子とを備えるキャッププレートと、上記ケース内に充填された電解液と、を含む角型二次電池を提供し得る。
【発明の効果】
【0024】
以上のような構成を有する本発明のスタック型電極組立体は、それぞれの正極タブと負極タブが正極集電体と負極集電体に対して個別的に接合されることにより、従来のように複数のホイルタブを仮溶接した後に、集電体に再び溶接することによって生じるホイルタブが長くなるという問題が解決されることはもちろん、スタック型電極組立体に対する通電性能が向上する効果を得ることができる。
【0025】
また、本発明に係るスタック型電極組立体は、正極タブと負極タブのそれぞれの端部に折曲部が備えられており、正極タブと負極タブの折曲部が、正極集電体と負極集電体にそれぞれ個別的に接合される。これにより、折曲部を介してホイルタブの端部に十分な溶接面積を確保し得るので、溶接強度が不足して集電体でホイルタブが短絡するという問題が防止される。
【0026】
ただし、本発明によって得ることができる技術的効果は上述した効果に制限されず、言及されない別の効果は、下記に記載された発明の説明から通常の技術者に明確に理解され得る。
【0027】
本明細書に添付される下記の図面は、本発明の好ましい実施形態を例示するものであり、後述される発明の詳細な説明と共に本発明の技術思想をさらに理解させる役割を果たすものであるため、本発明はそのような図面に記載された事項にのみ限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の電極組立体アセンブリを構成するスタック型電極組立体を図示した図面である。
図2図1のスタック型電極組立体に集電体が結合する構造を図示した図面である。
図3図1のスタック型電極組立体に集電体が接合された断面を図示した図面である。
図4】本発明の他の実施形態に係るスタック型電極組立体と集電体を図示した図面である。
図5】本発明の他の実施形態に係るスタック型電極組立体と集電体を図示した図面である。
図6】本発明に係る電極組立体アセンブリを含む角型二次電池の一例を図示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明は、多様な変更を加えることができ、様々な実施形態を有し得るので、特定の実施形態を以下に詳細に説明する。
【0030】
しかしながら、これは本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物または代替物を含むものとして理解され得る。
【0031】
本発明において、「含む」や「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものとして理解され得る。
【0032】
また、本発明において、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上に」あると記載された場合、これは他の部分の「真上に」ある場合のみならず、その中間に別の部分がある場合も含む。逆に、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「下に」あると記載された場合、それは他の部分の「真下に」ある場合のみならず、その中間に別の部分がある場合も含む。また、本出願において「上に」配置されるということは、上部のみならず下部に配置される場合も含むものであり得る。
【0033】
本発明は、スタック型電極組立体と、正極集電体および負極集電体とを含む電極組立体アセンブリを提供する。
【0034】
スタック型電極組立体は、正極と負極との間に分離膜が介在された複数の単位セルがスタック構造で積層されたものであって、幅方向両端にそれぞれ複数の正極タブと複数の負極タブが形成されている。すなわち、正極タブと負極タブは、スタック型電極組立体の両側面に極性別に互いに分離配置されている。
【0035】
正極集電体および負極集電体は、それぞれ、複数の正極タブと複数の負極タブが電気的に連結される導電性素材の部品である。正極集電体および負極集電体にそれぞれ複数の正極タブと複数の負極タブの両方が連結されることにより、スタック型電極組立体を角型二次電池のケースに収納し、正極端子と負極端子に連結する配線作業が容易となる。
【0036】
本発明において、上記正極タブと負極タブの端部は、上記正極集電体と負極集電体にそれぞれ個別的に接合される。それぞれの正極タブと負極タブが正極集電体と負極集電体に独立的に接合されることにより、従来のように複数のホイルタブ(正極タブおよび負極タブ)を仮溶接して集電体に再溶接することによりホイルタブが長くなるという問題が解決されることはもちろん、スタック型電極組立体に対する通電性能、例えば、定格電流量の上昇や抵抗の減少などの性能向上を図り得る。
【0037】
また、本発明は、上記正極タブと負極タブのそれぞれの端部に折曲部が備えられており、上記正極タブと負極タブの折曲部が上記正極集電体と負極集電体にそれぞれ個別的に接合される。折曲部を介してホイルタブの端部に十分な溶接面積を確保し得、これにより、溶接強度が不足して集電体でホイルタブが短絡するという問題が防止される。
【0038】
以下、添付された図面を参照して、本発明に係る電極組立体アセンブリの具体的な実施形態について詳細に説明する。参考として、以下の説明で使用される相対的な位置を指定する前後や上下左右の方向は発明の理解を助けるためのものであり、特に定義がない限り図面に図示された方向を基準とする。
【0039】
(第1実施形態)
図1は、本発明の電極組立体アセンブリ1000を構成するスタック型電極組立体1100を図示した図面である。
【0040】
スタック型電極組立体1100は、正極と負極との間に分離膜が介在された複数の単位セルが一方向(厚さ方向)に沿って順次に積層されたものであって、幅方向Wの両端にそれぞれ複数の正極タブ1132と複数の負極タブ1134が形成されている。
【0041】
正極タブ1132と負極タブ1134を合わせてホイルタブ1130と呼ぶが、正極と負極において活物質が塗布されない無地部1120にそれぞれ打抜工程を行うことにより、正極タブ1132と負極タブ1134が形成される。すなわち、図示されたスタック型電極組立体1100は、中央部に活物質が塗布された有地部1110が配置され、有地部1110の両側に無地部1120が配置されており、これにより無地部1120を打抜加工した正極タブ1132と負極タブ1134が極性別に分かれて、スタック型電極組立体1100の両側面に互いに分離配置されている。
【0042】
図2は、図1のスタック型電極組立体1100に集電体1200が結合する構造を図示した図面であり、図3は、スタック型電極組立体1100に集電体1200が結合した断面を図示した図面である。図2および図3を参照すると、正極タブ1132と負極タブ1134の端部は、正極集電体1210と負極集電体1220にそれぞれ個別的に接合される。
【0043】
従来は、スタック型電極組立体1100に備えられた複数のホイルタブ1130(正極タブおよび負極タブ)を仮溶接して構造的、電気的に相互結合した後に集電体1200に再溶接した。これにより、スタック型電極組立体1100から集電体1200に至る距離が遠ざかるにつれて、その分ホイルタブ1130が十分に長くなければならなかった。
【0044】
これに対して、本発明の電極組立体アセンブリ1000は、それぞれの正極タブ1132と負極タブ1134が正極集電体1210と負極集電体1220に独立的に接合されることにより、スタック型電極組立体1100から集電体1200までの距離が最小化され、これにより、活物質がない無地部1120を加工したホイルタブ1130の長さを短縮するほど、同一サイズのスタック型電極組立体1100を基準とした実質的な容量が増加する。また、個々のホイルタブ1130が集電体1200に直接溶接されることにより、高電流量を負担するのに十分な通電面積を確保し得るので、定格電流量が上昇し抵抗は減少するなどの向上した通電性能を得ることができる。
【0045】
また、図1図3を参照すると、正極タブ1132と負極タブ1134は、それぞれ端部に折曲部1140を備えており、正極タブ1132と負極タブ1134の折曲部1140は、正極集電体1210と負極集電体1220にそれぞれ個別的に接合される。また、正極タブ1132と負極タブ1134の各折曲部1140は、別途の通電媒介体なしに正極集電体1210と負極集電体1220の対面する面に直接接合され得る。
【0046】
このように、正極タブ1132と負極タブ1134は、それぞれ端部に折曲部1140を形成することにより、ホイルタブ1130の端部に十分な溶接面積を確保し得、これにより、溶接強度が不足してホイルタブ1130が集電体1200で短絡するという問題が効果的に防止される。
【0047】
そして、本発明の第1実施形態において、正極タブ1132と負極タブ1134は、スタック型電極組立体1100に対して同じ高さで一列に形成され得る。それに対応して、正極集電体1210と負極集電体1220は、ほぼスタック型電極組立体1100の厚さに対応する幅を有することになり、正極タブ1132と負極タブ1134の各折曲部1140は、それぞれ正極集電体1210と負極集電体1220に一列に溶接される。
【0048】
(第2実施形態)
図4および図5は、本発明の第2実施形態に係るスタック型電極組立体1100および集電体1200を図示している。本発明の第2実施形態は、正極タブ1132と負極タブ1134が、スタック型電極組立体1100に対して互いに異なる高さでそれぞれ一列に形成された複数のタブグループ1150をなしていることに特徴がある。言い換えれば、上述した第1実施形態では、正極タブ1132と負極タブ1134が、スタック型電極組立体1100に対して同じ高さで一列に形成された1つのタブグループ1150をなしていることに対し、第2実施形態では、正極タブ1132と負極タブ1134が高さを変えて複数のタブグループ1150に分割されていることに違いがある。
【0049】
複数の正極タブ1132と負極タブ1134の両方を集電体1200に対して一列に溶接する第1実施形態では、単位セルの積層個数が増加してスタック型電極組立体1100の厚さが厚くなる場合には、集電体1200に溶接可能なホイルタブ1130の個数を超えることが発生し得る。ここで、集電体1200に溶接可能なホイルタブ1130の個数とは、単純に物理的に溶接が不可能なホイルタブ1130の限界を意味するのみならず、溶接空間が狭くて溶接作業が困難な場合や、または、均一な溶接品質を得にくいなどの溶接作業に現実的な困難がある場合を包括するものと理解し得る。
【0050】
本発明の第2実施形態は、複数の正極タブ1132と負極タブ1134を複数のタブグループ1150に分割することにより、溶接品質と溶接管理の様々な側面を改善するために設けられたものである。第2実施形態は、タブグループ1150をなす方式または構造において、図4および図5の具体的な実施形態に分けるこができる。ここで、図面上の第2実施形態は、タブグループ1150を2つに形成することを例に挙げているが、タブグループ1150を3つ以上にさらに細分することも可能であることはもちろんである。
【0051】
図4に図示された第2実施形態は、隣接する単位セルの正極タブ1132と負極タブ1134がそれぞれ1つのタブグループ1150をなす場合を図示している。言い換えれば、1つのタブグループ1150は、互いに連続する単位セルのホイルタブ1130からなる。
【0052】
それに対応して、正極集電体1210と負極集電体1220は、複数のタブグループ1150に対応する個数の枝集電体1230をそれぞれ備え得る。枝集電体1230は、1つの集電体を茎としてそこから分岐した部分的な集電体を指すものであって、各枝集電体1230は、タブグループ1150の上下配置に対応して互いに異なる長さを有しながら、スタック型電極組立体1100の高さ方向Hに沿って並んで配列される。互いに分岐した枝集電体1230により、各タブグループ1150に対する溶接作業がより容易になる。
【0053】
そして、図5に図示された第2実施形態は、スタック型電極組立体1100に対して高さを変えながらジグザグ状に配列された正極タブ1132と負極タブ1134がそれぞれ高さ別に1つのタブグループ1150をなしている。すなわち、高さが同じである正極タブ1132と負極タブ1134が一定個数の単位セルをスキップして配置されながら1つのタブグループ1150をなしている。図5では、単位セルの積層方向に沿って1つずつの単位セルをスキップしながらジグザグ状に正極タブ1132と負極タブ1134が配列されている。
【0054】
1つのタブグループ1150において、スキップした単位セルの間隔ほど正極タブ1132の間と負極タブ1134の間の距離が広く確保されるこが図5の実施形態であり、電極タブ間の距離が広くなるほど集電体1200上の溶接空間がより多く確保されることにより、溶接品質を維持し向上させるのに有利である。
【0055】
そして、正極集電体1210と負極集電体1220は、複数のタブグループ1150に対応する個数の枝集電体1230をそれぞれ備えるが、図5の実施形態において枝集電体1230は、対応するタブグループ1150の高さに応じて互いに異なる高さを有しながら、スタック型電極組立体1100の厚さ方向Tに沿って並んで配列されている。これは、高さが異なる各タブグループ1150の幅がスタック型電極組立体1100の厚さとほぼ同じであるため、互いにずれて折曲された形態で枝集電体1230が配列されることが設計上有利であるためである。
【0056】
一方、本発明は、第1実施形態または第2実施形態に係る電極組立体アセンブリ1000を含む角型二次電池10を提供し得、このような角型二次電池10の一例が図6に図示されている。
【0057】
図6を参照すると、角型二次電池10は、少なくともいずれか一面が開放面を形成するケース100を含み、上述したスタック型電極組立体1100及び電極組立体アセンブリ1000は、ケース100の開放面を介してケース100の内部に収納される。そして、ケース100の開放面を密封するように結合するキャッププレート200は、正極端子212と負極端子214の極性が互いに異なる電極端子210を備えるが、電極組立体アセンブリ1000の正極集電体1210と負極集電体1220は、キャッププレート200の正極端子212と負極端子214にそれぞれ電気的に連結される。そして、ケース100内には、正極と負極との間でイオン伝導の媒体としての役割を果たす電解液300が充填される。
【0058】
このような図6の角型二次電池10は、ホイルタブ1130の長さを短縮することによって実質的な容量が向上した電極組立体アセンブリ1000を備えることにより、近年大容量化される二次電池の開発傾向に適している。
【0059】
以上、図面と実施形態などにより本発明をより詳細に説明した。しかしながら、本明細書に記載された図面または実施形態などに記載された構成は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを代替し得る多様な均等物と変形例があり得ることを理解し得る。
【符号の説明】
【0060】
10:角型二次電池
100:ケース
200:キャッププレート
210:電極端子
212:正極端子
214:負極端子
300:電解液
1000:電極組立体アセンブリ
1100:スタック型電極組立体
1110:有地部
1120:無地部
1130:ホイルタブ
1132:正極タブ
1134:負極タブ
1140:折曲部
1150:タブグループ
1200:集電体
1210:正極集電体
1220:負極集電体
1230:枝集電体
W:幅方向
H:高さ方向
T:厚さ方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】