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特表2024-543684データ伝送方法、装置及び基地局装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】データ伝送方法、装置及び基地局装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/044 20230101AFI20241114BHJP
【FI】
H04W72/044
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535340
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-06-12
(86)【国際出願番号】 CN2022122312
(87)【国際公開番号】W WO2024065325
(87)【国際公開日】2024-04-04
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518056748
【氏名又は名称】新華三技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】NEW H3C TECHNOLOGIES CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100230086
【弁理士】
【氏名又は名称】譚 粟元
(72)【発明者】
【氏名】孔 磊
(72)【発明者】
【氏名】周 雷
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE10
5K067EE71
(57)【要約】
本発明は、データ伝送方法、装置及び基地局装置を提供する。当該方法は、SBFD時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況を決定するステップと、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップと、前記利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送するステップとを含む。本発明の技術案によれば、リソース利用率を向上させることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局装置に適用されるデータ伝送方法であって、
サブバンド全二重(SBFD)時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況を決定するステップと、
前記重なり状況と、ユーザ機器(UE)の全二重(FD)能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップと、
前記利用可能な時間周波数リソース上で物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対応するダウンリンクデータを伝送するステップと、を含む、
ことを特徴とするデータ伝送方法。
【請求項2】
前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップは、
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモード又はFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップは、
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおける物理リソースブロック(PRB)と前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップは、
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプは、
サウンディング基準信号(SRS)、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、及び物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を含む、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することは、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する
ステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含み、
前記第1のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項13】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するステップをさらに含み、
前記第2のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するステップをさらに含み、
前記第3のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、前記第4のターゲットPRBの第1のRE(resource element)リソースを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含み、
前記第4のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていない第1のREリソースと、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されている第2のREリソースとを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項16】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することは、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項18】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップ、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含み、
前記第1のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項20】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するステップをさらに含み、
前記第2のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するステップをさらに含み、
前記第3のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、前記第4のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含み、
前記第4のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項23】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することは、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項25】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる又は前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応するデータを決定するステップと、
前記データがランダムアクセスのためのデータであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記データがランダムアクセスのためのデータでない場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1のスケジューリングタイプを決定するステップと、
前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2のスケジューリングタイプを決定するステップと、
前記第1のスケジューリングタイプが動的スケジューリングであり、前記第2のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングである場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、前記第1のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングであり、前記第2のスケジューリングタイプが動的スケジューリングである場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1のスケジューリングタイプ及び前記第2のスケジューリングタイプがいずれも動的スケジューリングである場合、又は、前記第1のスケジューリングタイプ及び前記第2のスケジューリングタイプがいずれも半静的スケジューリングである場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1の優先度を決定するステップと、
前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2の優先度を決定するステップと、
前記第1の優先度が前記第2の優先度より大きい場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、前記第1の優先度が前記第2の優先度より小さい場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第1の優先度が前記第2の優先度に等しい場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップと、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項30】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することは、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項31】
基地局装置に適用されるデータ伝送装置であって、
サブバンド全二重(SBFD)時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況を決定するように構成される決定モジュールと、
前記重なり状況と、ユーザ機器(UE)の全二重(FD)能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するように構成される取得モジュールと、
前記利用可能な時間周波数リソース上で物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対応するダウンリンクデータを送信するように構成される伝送モジュールと、を含む、
ことを特徴とするデータ伝送装置。
【請求項32】
前記取得モジュールは、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモード又はFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記取得モジュールは、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおける物理リソースブロック(PRB)と前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するするように構成される、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項34】
前記取得モジュールは、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するように構成される、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項35】
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプは、
サウンディング基準信号(SRS)、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、及び物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を含む、
ことを特徴とする請求項33又は34に記載の装置。
【請求項36】
前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項37】
前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される、
ことを特徴とする請求項33に記載の装置。
【請求項38】
前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項39】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記取得モジュールは、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するとき、具体的に、
前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される、
ことを特徴とする請求項34に記載の装置。
【請求項40】
前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項41】
前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項42】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記取得モジュールは、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成され、
前記第1のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである、
ことを特徴とする請求項33に記載の装置
【請求項43】
前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するようにさらに構成され、
前記第2のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項44】
前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するようにさらに構成され、
前記第3のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項45】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記取得モジュールは、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、前記第4のターゲットPRBの第1のRE(resource element)リソースを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成され、
前記第4のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていない第1のREリソースと、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されている第2のREリソースとを含む、
ことを特徴とする請求項33に記載の装置。
【請求項46】
前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項47】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記取得モジュールは、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するとき、具体的に、
前記FD能力がFDをサポートするモードであり、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される、
ことを特徴とする請求項34に記載の装置。
【請求項48】
前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項49】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記取得モジュールは、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成され、
前記第1のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである、
ことを特徴とする請求項33に記載の装置。
【請求項50】
前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するようにさらに構成され、
前記第2のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項51】
前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するようにさらに構成され、
前記第3のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項52】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記取得モジュールは、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、前記第4のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成され、
前記第4のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである、
ことを特徴とする請求項33に記載の装置。
【請求項53】
前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項54】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記取得モジュールは、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するとき、具体的に、
前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される、
ことを特徴とする請求項34に記載の装置。
【請求項55】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる又は前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記取得モジュールは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応するデータを決定し、
前記データがランダムアクセスのためのデータであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項56】
前記データがランダムアクセスのためのデータでない場合、前記取得モジュールは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1のスケジューリングタイプを決定し、
前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2のスケジューリングタイプを決定し、
前記第1のスケジューリングタイプが動的スケジューリングであり、前記第2のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングである場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、前記第1のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングであり、前記第2のスケジューリングタイプが動的スケジューリングである場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するようにさらに構成される、
ことを特徴とする請求項55に記載の装置。
【請求項57】
前記第1のスケジューリングタイプ及び前記第2のスケジューリングタイプがいずれも動的スケジューリングである場合、又は、前記第1のスケジューリングタイプ及び前記第2のスケジューリングタイプがいずれも半静的スケジューリングである場合、前記取得モジュールは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1の優先度を決定し、
前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2の優先度を決定し、
前記第1の優先度が前記第2の優先度より大きい場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、前記第1の優先度が前記第2の優先度より小さい場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するようにさらに構成される、
ことを特徴とする請求項56に記載の装置。
【請求項58】
前記第1の優先度が前記第2の優先度に等しい場合、前記取得モジュールは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するようにさらに構成される、
ことを特徴とする請求項57に記載の装置。
【請求項59】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記取得モジュールは、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される、
ことを特徴とする請求項33に記載の装置。
【請求項60】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記取得モジュールは、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するとき、具体的に、
前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される、
ことを特徴とする請求項34に記載の装置。
【請求項61】
プロセッサと機械可読記憶媒体とを含む基地局装置であって、前記機械可読記憶媒体は、前記プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、前記プロセッサは、機械実行可能命令を実行して、請求項1~30のいずれか一項に記載の方法を実現するように構成される、
ことを特徴とする基地局装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関し、特に、データ伝送方法、装置及び基地局装置に関する。
【背景技術】
【0002】
時分割複信(Time Division Duplex、TDD)システムは、5Gシステムなどの移動通信システムに広く使用されている。TDDシステムにおいて、フレーム構造は、DL(Down Link、ダウンリンク)スロット、UL(Up Link、アップリンク)スロット及びS(Special、スペシャル)スロットに分けられる。DLスロットは複数のDLシンボルを含み、これらのDLシンボルに対応する時間領域リソースではダウンリンクデータが処理される。ULスロットは複数のULシンボルを含み、これらのULシンボルに対応する時間領域リソースではアップリンクデータが処理される。Sスロットは、少なくとも1つのF(Flexible、フレキシブル)シンボルを含む。Fシンボルは、DLに使用されてもよく、即ち、Fシンボルに対応する時間領域リソースではダウンリンクデータが処理され、Fシンボルは、ULに使用されてもよく、即ち、Fシンボルに対応する時間領域リソースではアップリンクデータが処理され、Fシンボルは、GP(Guard Period、ガードピリオド)に使用されてもよく、即ち、Fシンボルに対応する時間領域リソースではアップリンクとダウンリンクの切り替えのガードが実行される。TDDシステムは、HD(Half Duplex、半二重)モードで動作されてもよく、即ち、同一時刻において、同じ時間領域リソースはUL又はDLのみに使用することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、基地局装置に適用されるデータ伝送方法を提供し、当該方法は、SBFD時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況を決定するステップと、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップと、前記利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送するステップとを含む。
【0004】
本発明は、基地局装置に適用されるデータ伝送装置を提供し、当該装置は、SBFD時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況を決定するように構成される決定モジュールと、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するように構成される取得モジュールと、前記利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送するように構成される伝送モジュールとを含む。
【0005】
本発明は、プロセッサと機械可読記憶媒体とを含む基地局装置を提供し、前記機械可読記憶媒体は、前記プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、前記プロセッサは、機械実行可能命令を実行して、上記開示のデータ伝送方法を実現するように構成される。
【発明の効果】
【0006】
上記の技術案から分かるように、SBFD(Sub-Band Full Duplex、サブバンド全二重)時間周波数リソース上でPDSCH(Physical Downlink Shared Channel、物理ダウンリンク共有チャネル)に対応するダウンリンクデータを伝送することができ、それにより、SBFD時間周波数リソースをより効果的に利用し、リソース利用率を向上させ、ネットワークカバレッジとネットワーク容量を向上させ、ダウンリンク伝送遅延を低減させるなど、伝送遅延を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施例におけるデータ伝送方法のフローチャートである。
図2】SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングする概略図である。
図3】PRACHアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースの概略図である。
図4】同じシンボルの時間周波数リソースが重ならない概略図である。
図5】SBFD時間周波数リソースとSRSアップリンク時間周波数リソースとが重なる概略図である。
図6】PDSCHの繰り返し伝送とSRSアップリンク時間周波数リソースとが重なる概略図である。
図7】SBFD時間周波数リソースとPUCCHアップリンク時間周波数リソースとが重なる概略図である。
図8】PDSCHの繰り返し伝送とPUCCHアップリンク時間周波数リソースとが重なる概略図である。
図9】本発明の一実施例における基地局装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施例で使用される用語は、本発明を限定するためのものではなく、特定の実施例を記述するためのものに過ぎない。本発明の実施例及び特許請求の範囲で使用される単数形の「1つ」、「前記」、及び「当該」は、文脈が他の意味を明確に示さない限り、多数の形を含むことも意図される。本明細書で使用される用語の「及び/又は」は、関連付けてリストされた1つ又は複数のアイテムを含む任意又は全ての可能な組み合わせを意味することを理解されたい。
【0009】
本明細書の実施例では、様々な情報を記述するために第1、第2、第3などの用語を使用する可能性があるが、これらの情報は、これらの用語に限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、同じタイプの情報を互いに区別するためにのみ使用される。例えば、本発明の範囲を逸脱することなく、第1の情報を第2の情報と呼んでもよく、同様に、第2の情報を第1の情報と呼んでもよい。文脈によるが、さらに、使用されている言葉の「もし」は、「……時」、あるいは「……場合」、あるいは「……決定したことに応答する」と解釈してもよい。
【0010】
TDD(Time Division Duplex)システムにおいて、フレーム構造は、DL(Down Link)スロット、UL(Up Link)スロット及びS(Special)スロットに分けられる。DLスロットは複数のDLシンボルを含み、これらのDLシンボルに対応する時間領域リソースではダウンリンクデータが処理される。ULスロットは複数のULシンボルを含み、これらのULシンボルに対応する時間領域リソースではアップリンクデータが処理される。Sスロットは少なくとも1つのF(Flexible)シンボルを含む。Fシンボルは、DL、UL、又はGP(Guard Period)に使用されてもよい。現在、TDDシステムはHD(Half Duplex)モードで動作されてもよく、即ち、同一時刻において、同じ時間領域リソースはUL又はDLのみに使用することができる。時間領域リソースをより柔軟に使用し、リソース利用率を向上させるために、TDDシステムは、FD(Full-Duplex、全二重)モードで動作されてもよく、即ち、同一時刻において、同じ時間領域リソースは同時にULとDLに使用することができ、つまり、同じ時間領域リソースでアップリンクデータとダウンリンクデータが同時に処理される。
【0011】
TDDシステムにおいて、フレーム構造が決定されると、ユーザ機器はフレーム構造に従ってデータを送受信することができる。フレーム構造は、DLスロット、ULスロット及びSスロットに分けられる。HDモードを使用するユーザ機器に対して、基地局装置は、フレーム構造に基づいてユーザ機器の送受信をスケジューリングする。FDをサポートするモードを使用するユーザ機器に対して、基地局装置は、フレーム構造に基づいてユーザ機器の送信、受信又は同時送受信をスケジューリングする。
【0012】
以上のように、基地局装置は、フレーム構造を設定し、フレーム構造をユーザ機器に通知することで、ユーザ機器がフレーム構造を知ることができ、データの送受信を正確に行うことができる。別の観点から、ユーザ機器は、フレーム構造を知った後、ユーザ機器間の可能な干渉を知ることができ、これにより、いくつかの干渉除去技術を採用して、他のユーザ機器による干渉を軽減し、通信の信頼性を向上させることができる。
【0013】
一例では、TDDシステムにおいて、アップリンク伝送がメインであるフレーム構造に対して、通常、多くのULスロットが設定されており、これによりDLスロットが少なくなり、ダウンリンク伝送速度が制限され、ダウンリンクデータの伝送遅延が増加し、ダウンリンク伝送の遅延が大きくなり、ダウンリンクサービスに不利になる。
【0014】
本発明の一実施例において、SBFD(Sub-Band Full Duplex)時間周波数リソース上でPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)に対応するダウンリンクデータを伝送することができるデータ伝送方法が提供される。即ち、当該方法は、アップリンクスロット又はFスロットを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送することができ、それにより、ダウンリンク伝送速度を向上させ、ダウンリンクデータの伝送遅延を低減させることができる。
【0015】
本発明の一実施例において、基地局装置に適用されるデータ伝送方法を提供する。図1は、データ伝送方法のフローチャートである。当該方法は、ステップ101~103を含み得る。
【0016】
ステップ101において、SBFD時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況を決定する。
【0017】
ステップ102において、当該重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択する。FD能力は、FDをサポートするモード(FD mode)又はFDをサポートしないモード(non-FD mode)を含む。FDをサポートするモードをサポートするユーザ機器は全二重ユーザ機器であり、FDをサポートするモードをサポートしないユーザ機器は半二重ユーザ機器である。
【0018】
ステップ103において、利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送する。
【0019】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートするモード又はFDをサポートしないモードであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0020】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ第1のスロットにおけるPRB(Physical Resource Block、物理リソースブロック)と第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、ユーザ機器のFD能力と、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択する。
【0021】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートするモードであるとき、第1のスロットにおけるPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプに基づいて、SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択する。
【0022】
一例では、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプは、SRS(Sounding Reference Signal、サウンディング基準信号)、PRACH(Physical Random Access Channel、物理ランダムアクセスチャネル)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel、物理アップリンク制御チャネル)、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel、物理アップリンク共有チャネル)のうちの少なくとも1つを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0023】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つFD能力がFDをサポートしないモードであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0024】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0025】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0026】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートするモードであり、且つアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0027】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートするモードであり、且つアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0028】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つFD能力がFDをサポートしないモードであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0029】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。ここで、第1のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであってもよい。
【0030】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信する。ここで、第2のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0031】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信する。ここで、第3のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである。
【0032】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、第4のターゲットPRBの第1のREリソースを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。第4のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていない第1のRE(Resource Element、リソース要素)リソースと、アップリンク時間周波数リソースによって占有されている第2のREリソースとを含む。
【0033】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0034】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートするモードであり、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0035】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つFD能力がFDをサポートしないモードであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0036】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。ここで、第1のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであってもよい。
【0037】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信する。ここで、第2のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであってもよい。
【0038】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信する。ここで、第3のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBであってもよい。
【0039】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、第4のターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。第4のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである。
【0040】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0041】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートするモードであり、且つアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0042】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ、当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なる又は当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つFD能力がFDをサポートしないモードであるとき、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応するデータを決定し、当該データがランダムアクセスのためのデータであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0043】
当該データがランダムアクセスのためのデータでない場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1のスケジューリングタイプを決定し、SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2のスケジューリングタイプを決定し、第1のスケジューリングタイプが動的スケジューリングであり、第2のスケジューリングタイプが半静的スケジューリング(semi-static scheduling)である場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、第1のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングであり、第2のスケジューリングタイプが動的スケジューリングである場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0044】
第1のスケジューリングタイプ及び第2のスケジューリングタイプがいずれも動的スケジューリングである場合、又は、第1のスケジューリングタイプ及び第2のスケジューリングタイプがいずれも半静的スケジューリングである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1の優先度を決定し、SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2の優先度を決定し、第1の優先度が第2の優先度より大きい場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、第1の優先度が第2の優先度より小さい場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0045】
第1の優先度が第2の優先度に等しい場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0046】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0047】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートするモードであり、且つアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0048】
上記の技術案によれば、SBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送することができ、それにより、SBFD時間周波数リソースをより効果的に利用し、リソース利用率を向上させ、ネットワークカバレッジとネットワーク容量を向上させ、ダウンリンク伝送遅延を低減させるなど、伝送遅延を低減させることができる。
【0049】
以下、実施例を参照しながら、本発明の上記技術案を説明する。
【0050】
TDDシステムにおいて、フレーム構造は、スロットに従って、ULスロット、DLスロット及びSスロットに分けられる。Sスロットにおけるシンボルは、ULシンボル、DLシンボル及びフレキシブル(F:Flexible)シンボルとして設定されてもよい。Fシンボルは、UL、DL又はGPに使用することができる。ここで、PDSCHに対応するダウンリンクデータは、DLスロットで伝送されてもよいし、SスロットのDLシンボル又はFシンボルで伝送されてもよい。PDSCHに対応するダウンリンクデータは、ULスロットでは伝送できず、SスロットのULシンボルでも伝送できない。
【0051】
TDDシステムでは、SBFD時間周波数リソースは、時間周波数リソース(例えば、ULスロット、DLスロット、及びSスロット)に設定され得る。SBFD時間周波数リソース上で、他の時間周波数リソースとは異なる方向のデータを伝送することができる。例えば、ULスロットにSBFD時間周波数リソースを設定し、PDSCHに対応するダウンリンクデータをSBFD時間周波数リソースを介して伝送することにより、PDSCHに対応するダウンリンクデータがULスロットで伝送される。また、例えば、SスロットにおけるULシンボルにSBFD時間周波数リソースを設定し、PDSCHに対応するダウンリンクデータをSBFD時間周波数リソースを介して伝送することにより、PDSCHに対応するダウンリンクデータがSスロットにおけるULシンボルで伝送される。
【0052】
一例において、SBFDシンボルは、基地局装置及びユーザ機器がSBFDサブバンド(sub-band)を設定可能なシンボルとして定義される。これらのSBFDシンボルのSBFDサブバンド(SBFD時間周波数リソースと呼ばれる)上で、基地局装置及びユーザ機器は、全二重通信を行うことができる。つまり、SBFD時間周波数リソース上で、アップリンク伝送、ダウンリンク伝送、又はアップリンク伝送とダウンリンク伝送を行うことができる。SBFD時間周波数リソースは、アップリンク、ダウンリンク又はFlexibleとして明示的に示されてもよい。SBFD時間周波数リソースがFlexibleとして示される場合、アップリンク伝送又はダウンリンク伝送は、SBFD時間周波数リソースにおいて柔軟にスケジュールされ得る。
【0053】
SBFD時間周波数リソースは、DLシンボル、Fシンボル及びULシンボルに設定されてもよい。SBFD時間周波数リソースが設定されるスロットは、SBFDスロットとも呼ばれる。例えば、DLスロットのDLシンボルにSBFD時間周波数リソースが設定される場合、DLスロットはSBFDスロットとも呼ばれる。ULスロットのULシンボルにSBFD時間周波数リソースが設定される場合、ULスロットはSBFDスロットとも呼ばれる。SスロットのDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルにSBFD時間周波数リソースが設定される場合、SスロットはSBFDスロットとも呼ばれる。
【0054】
SBFD能力を持たないユーザ機器について、全てのSBFD設定を無視することになる。SBFD能力を持つユーザ機器について、SBFD時間周波数リソース上でアップリンク伝送、ダウンリンク伝送、又はアップリンク伝送とダウンリンク伝送を行うことができる。以下では、SBFD能力を持つユーザ機器を例とする。
【0055】
SBFD能力を持つユーザ機器について、1つは、SBFD能力をサポートする半二重ユーザ機器である。即ち、SBFD時間周波数リソース上で送信又は受信を行うことができるが、同一時刻において、送信又は受信のみが可能であるユーザ機器は半二重ユーザ機器と呼ばれる。もう1つは、SBFD能力をサポートする全二重ユーザ機器である。即ち、SBFD時間周波数リソース上で送受信を行うことができ、つまり、同一時刻において、SBFD時間周波数リソース上で同時に送受信を行うことができるユーザ機器は全二重ユーザ機器と呼ばれる。
【0056】
一例において、SBFD時間周波数リソースは、半静的に設定されたSBFD時間周波数リソースであってもよい。例えば、SBFD時間周波数リソースは、RRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)シグナリングによって半静的に設定される。SBFD時間周波数リソースは、動的に構成されるSBFD時間周波数リソースであってもよい。例えば、SBFD時間周波数リソースは、DCI(Downlink Control Information、ダウンリンク制御情報)シグナリングによって動的に設定される。
【0057】
一例において、SBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送することができる。例えば、ULスロットにSBFD時間周波数リソースを設定し、SBFD時間周波数リソースを介してPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送することにより、ULスロットのSBFD時間周波数リソースでPDSCHをスケジューリングする。基地局装置及びユーザ機器のSBFD時間周波数リソースにおけるPDSCHのスケジューリングポリシーを明確にすることにより、TDDシステムにおいて、SBFD時間周波数リソースに基づく下りリンク伝送を実現し、TDDシステムの全体性能を向上させることができる。
【0058】
SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送するために、SBFD時間周波数リソース(即ち、PDSCHによって使用される時間周波数リソース)とアップリンク時間周波数リソース(即ち、アップリンクデータによって占有される時間周波数リソース)との重なり状況と、ユーザ機器のFD能力(例えば、FDをサポートするモード又はFDをサポートしないモード)とに基づいて、SBFD時間周波数リソースにおけるPDSCHのスケジューリングポリシーを決定してもよい。これにより、基地局装置とユーザ機器は明確な伝送メカニズムを有することができ、基地局装置とユーザ機器との間のSBFD時間周波数リソースに基づく全二重通信を実現することができる。
【0059】
一例では、PDSCHにおいて搬送されるダウンリンクデータは、アプリケーションデータ及びダウンリンク共通制御情報を含み得るが、これらに限定されない。ダウンリンク共通制御情報は、SIB(System Information Block、システム情報ブロック)、ページング情報、2ステップランダムアクセスプロシージャにおけるメッセージB(MSG-B)、4ステップランダムアクセスプロシージャにおけるメッセージ2(MSG 2)、及び4ステップランダムアクセスプロシージャにおけるメッセージ4(MSG 4)などを含み得るが、これらに限定されない。ここで、PDSCHにおいて搬送される上記データに基づいて、PDSCHは、初送データ、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest、ハイブリッド自動再送要求)に基づいてフィードバックされた再送データ、又は半静的に設定された繰り返し伝送データを伝送してもよく、これについて限定しない。
【0060】
図2は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングする概略図である。SBFD時間周波数リソースがDLシンボル又はFシンボルにある場合、PDSCHに対応するダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソースにわたって伝送され得る。即ち、一部のダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソース内で伝送され、別の一部のダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソース以外で伝送されてもよい。図2において、スロット0とスロット1について、PDSCHに対応するダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソース内で伝送されてもよく、SBFD時間周波数リソース以外で伝送されてもよい。
【0061】
SBFD時間周波数リソースがULシンボルにある場合、PDSCHに対応するダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソース内でのみ伝送可能であり、SBFD時間周波数リソース以外のULリソースは使用できない。動的スケジューリングPDSCHに対して、DCIにより、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングすることができる。SPS(Semi-Persistent Scheduling、半永続的スケジューリング)のPDSCHに対して、SPSによってスケジューリングされたPDSCHがSBFD時間周波数リソースの範囲を超えると、PDSCHは、SBFD時間周波数リソース内でのみ送信される。図2において、スロット2とスロット3について、PDSCHに対応するダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソース内でのみ伝送可能である。
【0062】
一例では、SBFD時間周波数リソースは、アップリンク時間周波数リソースと重なるため、PDSCHの伝送ポリシーは、SBFD時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況、ユーザ機器のFD能力、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプなどの情報に基づいて総合的に考慮され得る。
【0063】
例えば、SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択し、利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送してもよい。または、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、SBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送してもよい。
【0064】
ケース1:SBFD時間周波数リソースとPRACHアップリンク時間周波数リソースとの衝突状況、即ち、SBFD時間周波数リソースによって搬送されるPDSCHとアップリンク時間周波数リソースによって搬送されるPRACHとが衝突する。
【0065】
PRACHと動的に設定されるSBFD時間周波数リソースとの衝突状況について説明する。
【0066】
基地局装置がPRACHアップリンク時間周波数リソースの位置を明確に知っているため、ユーザ機器がPRACHを正常に使用してアクセスプリアンブルを送信し、ユーザ機器の初期アクセスを完了することができることを保証するために、基地局装置は、PRACHによって占有されるアップリンク時間周波数リソースにおいてSBFD時間周波数リソースを動的に設定することを回避する必要がある。ユーザ機器の観点から、ユーザ機器は、PRACHと重なるアップリンク時間周波数リソース上でSBFD時間周波数リソースが動的に設定されることを期待しない。PRACHアップリンク時間周波数リソース(シンボル)に対応するアップリンクデータは、RACH機会(RO:RACH Occasion)及びROの前に存在し得るGPシンボルを含み得る。
【0067】
PRACHと半静的に設定されたSBFD時間周波数リソースとの衝突状況について説明する。
【0068】
半二重ユーザ機器について、ユーザ機器がネットワークにアクセスしていない場合、ユーザ機器は、いつでもネットワークにできる状態である必要があるため、PRACHアップリンク時間周波数リソースが占有できず、PRACHアップリンク時間周波数リソースと衝突するSBFD時間周波数リソースにおいて、SIB1などのPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信することができない。動的スケジューリングPDSCHについて、動的スケジューリングによって、衝突するSBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信することを回避することができる。半永続的スケジューリングPDSCHについて、基地局装置は、PRACHアップリンク時間周波数リソースと衝突するSBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信せず、ユーザ機器は、PRACHアップリンク時間周波数リソースと衝突するSBFD時間周波数リソース上でダウンリンクデータを受信しない。
【0069】
半二重ユーザ機器について、ユーザ機器がネットワークにアクセスする過程において、PRACHアップリンク時間周波数リソース(即ち、ROリソース)は、MSG 1(4ステップRACH)又はMSG A(2ステップRACH)で使用され、PDSCHは、MSG 2、MSG 4(4ステップRACH)又はMSG B(2ステップRACH)で使用される。即ち、PRACHとPDSCHは同時に使用されない。しかしながら、PRACHアップリンク時間周波数リソースが複数のユーザによって共有されることを考慮し、PRACHアップリンク時間周波数リソースと衝突するSBFD時間周波数リソースにおいて、1つのユーザ機器にPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する場合、他のユーザ機器がPRACHを受信することに影響するため、PRACHアップリンク時間周波数リソースと衝突するSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。
【0070】
半二重ユーザ機器について、ユーザ機器がネットワークにアクセスした後にPRACHアップリンク時間周波数リソースを必要としない。しかし、ネットワークにアクセスしない他のユーザ機器は、PRACHアップリンク時間周波数リソースにおいてランダムアクセスを開始する可能性がある。PRACHアップリンク時間周波数リソースと衝突するSBFD時間周波数リソースにおいて、1つのユーザ機器にPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する場合、他のユーザ機器がPRACHを受信することに影響するため、PRACHアップリンク時間周波数リソースと衝突するSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。
【0071】
以上のように、半二重ユーザ機器に対して、PRACHの重要性を考慮して、SBFD時間周波数リソースとPRACHアップリンク時間周波数リソースとが重なる場合、PRACHシンボルと重なる任意のSBFDシンボルにおいて、基地局装置は、PDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送しない。即ち、基地局装置は、動的スケジューリングPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信せず、半静的スケジューリングPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。それに応じて、ユーザ機器は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを受信しない。
【0072】
半二重ユーザ機器、即ち、ユーザ機器がFDをサポートするモードをサポートしない場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPRACHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なる場合、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なるか否かにかかわらず、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPRACHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定する。即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0073】
SBFD時間周波数リソースにおけるスロットを第1のスロットと称し、PRACHアップリンク時間周波数リソースにおけるスロットを第2のスロットと称する。第1のスロットと第2のスロットとが同じである場合、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPRACHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なる。第1のスロットと第2のスロットとが異なる場合、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPRACHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない。
【0074】
PRACHと半静的に設定されたSBFD時間周波数リソースとの衝突状況について説明する。
【0075】
全二重ユーザ機器について、PRACHアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重なる場合、例えば、PRACHアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとSBFD時間周波数リソースにおけるPRBとが(部分的に又は完全に)重なる場合、図3に示すように、部分的重複の概略図である。Fはフレキシブルスロットを表し、上りリンク又は下りリンクに使用できる。DLは下りリンクスロットを表す。ULは上りリンクスロットを表す。図3において、スロット4におけるPRACHアップリンク時間周波数リソースは、SBFD時間周波数リソースと部分的に重なり、網掛け部分は、PRACHアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースを表す。即ち、網掛け部分は重なる部分のPRBを表す。
【0076】
ランダムアクセスを行う前に、ユーザ機器は、PDSCHを介してSIB1を受信し、PRACH設定情報を取得し、PRACH設定情報に基づいてランダムアクセスを行う必要がある。基地局装置がPRACHアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソース上でSIB1を送信する場合、SIB1はPRACHプリアンブルの検出性能に影響を与え、ユーザ機器はPRACHプリアンブルを送信する際にSIB1の受信に影響を与える。
【0077】
PRACHプリアンブルとSIB1はいずれも重要な情報であるため、PRACHとSIB1の干渉を避けるために、PRACHアップリンク時間周波数リソースでSIB1をスケジューリングすることを回避する必要がある。もちろん、基地局装置がPDSCHを介して他のダウンリンクデータを伝送する場合も、PRACHプリアンブルの伝送に影響を与えることを避ける必要がある。
【0078】
以上のように、PRACHアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとSBFD時間周波数リソースにおけるPRBとが重なる場合、ユーザ機器は、重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングすることを期待しない。半永続的スケジューリングのPDSCHに対して、基地局装置は、重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHを送信しない。これに対応して、ユーザ機器は、重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHを受信することを期待しない。
【0079】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器、即ち、ユーザ機器がFDをサポートするモードをサポートする場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPRACHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定することができる。即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPRACHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならないとき、SBFD時間周波数リソースは利用可能な時間周波数リソースであると決定され得る。
【0080】
全二重ユーザ機器について、PRACHアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重ならない場合、例えば、PRACHアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとSBFD時間周波数リソースにおけるPRBとが重ならない場合、図4に示すように、同じシンボルの時間周波数リソースが重ならない概略図であり、重なる場合と異なり、PRBが重ならない場合、サブバンド間干渉のみが存在する。サブバンド内干渉に比べ、サブバンド間干渉は小さい。
【0081】
これに基づいて、以下のスキームを採用して処理することができる。スキーム1において、PRACHシンボルと重なるSBFDシンボルのいずれの時間周波数リソースにおいてもPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。スキーム2において、全てのSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。動的スケジューリングPDSCHとPDSCHの繰り返し伝送に対して、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングするかどうかを決定し、スケジューリング情報をDCIによってユーザ機器に送信することができる。ユーザ機器はスケジューリング情報に基づいてPDSCHを受信する。半永続的スケジューリングについて、SBFD時間周波数リソースとPRACHアップリンク時間周波数リソースとの間に時間周波数リソースの重なりがなければ、基地局装置は、SBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信し、ユーザ機器は、SBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを受信する。
【0082】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器、即ち、ユーザ機器がFDをサポートするモードをサポートする場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPRACHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。即ち、全てのSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する(スキーム2)。または、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない(スキーム1)。
【0083】
ケース2:SBFD時間周波数リソースとSRSアップリンク時間周波数リソースとの衝突状況、即ち、SBFD時間周波数リソースによって搬送されるPDSCHとアップリンク時間周波数リソースによって搬送されるSRSとが衝突する。
【0084】
一例において、SRSは、アップリンクビーム管理、プリコーディング、アンテナ切り替えなどの機能に用いられる。SRSは、RRCシグナリングによって半静的に設定される。SRSは、周期的、半永続的及び非周期的に設定されてもよい。周期的SRSについては、設定完了時に活性化(activation)される。半永続的SRSについては、MAC CE(media access control-control element)により活性化される必要がある。非周期的SRSについては、DCIにより活性化される必要がある。
【0085】
活性化されたSRSとSBFD時間周波数リソースとが重なる場合、ユーザ機器のFD能力に基づいて、SBFD時間周波数リソースにおけるPDSCHの伝送ポリシーを決定することができる。
【0086】
半二重ユーザ機器について、ユーザ機器がSRSと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをどのように処理するかを明確にする必要がある。PDSCHが動的スケジューリングである場合、基地局装置は、SRSアップリンク時間周波数リソース(例えば、SRSが占有するシンボル及びSRSシンボルの前の少なくとも1つのシンボル(GP用)など)においてPDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送をスケジューリングしない。ユーザ機器は、SRSアップリンク時間周波数リソースにおいてPDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送を受信することを期待しない。また、PDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送がSPSであり、PDSCHの時間周波数リソースがSPSの活性化過程においてDCIによってユーザ機器に送信される場合、基地局装置は、PDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送に対して時間周波数リソースを割り当てる際に、SRSアップリンク時間周波数リソースにおいてPDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送に対して時間周波数リソースを割り当てない。ユーザ機器は、SRSアップリンク時間周波数リソースにおいてPDSCH及びPDSCHの繰り返しデータを受信しない。
【0087】
以上から分かるように、半二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとSRSアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なる場合、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なるか否かにかかわらず、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとSRSアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定する。即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0088】
全二重ユーザ機器について、SRSアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重ならない場合、例えば、SRSアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとSBFD時間周波数リソースにおけるPRBとが重ならない場合、例えば、同一のシンボルにおいて異なるPRBリソースが占有され、又は、異なるシンボルにおいて同じPRBリソースが占有される場合、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信することができる。ユーザ機器は、対応するSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを受信することができる。
【0089】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとSRSアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。即ち、全てのSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとSRSアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0090】
全二重ユーザ機器について、SRSアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重なる場合、例えば、SRSアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとSBFD時間周波数リソースにおけるPRBとが重なる場合、図5に示すように、SBFD時間周波数リソースにおけるPRBとSRSアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとが重なる概略図であり、SBFD時間周波数リソースが#190~#193などのPRBを占有し、SRSアップリンク時間周波数リソースがシンボル#12~シンボル#13における272個のPRBを占有し、SRSアップリンク時間周波数リソースが各PRBにおいてRE#0、#5、#9を占有する。
【0091】
動的スケジューリングPDSCHに対して、PDSCHによって占有される時間周波数リソースは、DCIによって基地局装置からユーザ機器に送信される。PDSCHがSRSと重なるSBFD時間周波数リソース上で伝送される場合、以下のスキームを採用することができる。スキーム1:基地局装置は、SRSと重なるSBFD時間周波数リソース上でPDSCHをスケジューリングせず、ユーザ機器は、SRSと重なるSBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを受信しない。
【0092】
スキーム1において、基地局装置は、SRSと重なるSBFD時間周波数リソースを決定し、残りの重ならない時間周波数リソース上でPDSCHをスケジューリングし、PDSCHで使用される時間周波数リソースをDCIを介してユーザ機器に送信することができる。ユーザ機器は、スケジューリング情報に基づいて、PDSCHに対応するダウンリンクデータを受信する。
【0093】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとSRSアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおけるターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。即ち、SBFD時間周波数リソースの全ての時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信するのではなく、SBFD時間周波数リソースの一部の時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。ターゲットPRBは、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。即ち、SBFD時間周波数リソースからSRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されるシンボルを除外し、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されないシンボルにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信するのではなく、残りのシンボルのPRBにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0094】
一例では、PDSCHの繰り返し伝送に対して、あるPDSCHの繰り返し伝送に対応する時間周波数リソースとSRSアップリンク時間周波数リソースとが重ならないが、他のPDSCHの繰り返し伝送に対応する時間周波数リソースとSRSアップリンク時間周波数リソースとが重なる可能性がある。この場合、以下の方式を採用することができる。
【0095】
方式A:SRSアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースに基づいて、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースで伝送される全てのPDSCH(例えば、複数のPDSCHの繰り返し伝送)がSRSアップリンク時間周波数リソースと衝突しないことを保証する。即ち、全てのPDSCHの繰り返し伝送は、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBを使用する。ユーザ機器は、基地局装置のスケジューリング情報に基づいてPDSCHの繰り返し伝送を受信する。
【0096】
方式Aにおいて、PDSCHの初送と各PDSCHの繰り返し伝送(即ち、PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータ)に対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットからターゲットPRBを選択することができる。ターゲットPRBは、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであってもよい。つまり、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBをターゲットPRBとしてPDSCHの繰り返し伝送に参与してもよい。その後、ターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応する繰り返し伝送を伝送し、又は、利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHの初送に対応するダウンリンクデータを伝送することができる。
【0097】
方式B:基地局装置は、実際のデータサイズに基づいてPDSCH伝送用の時間周波数リソースを設定する。SRSアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソース上のPDSCHに対して、SRSアップリンク時間周波数リソースと重ならないSBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。例えば、PDSCHの初送と複数のPDSCHの繰り返し伝送に対して、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBを使用することができる。SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBは、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであってもよいし、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されているシンボル内のPRBであってもよい。
【0098】
図6は、PDSCHの繰り返し伝送とSRSアップリンク時間周波数リソースとが重なる概略図である。PDSCHの初送がスロット3にあり、PDSCHの繰り返し伝送がスロット4においてSRSアップリンク時間周波数リソースと重なる。この場合、スロット3においてPDSCHに対応する全てのダウンリンクデータが正常に伝送される。しかし、スロット4のPDSCHの繰り返し伝送において、重ならないSBFD時間周波数リソースにおいて一部のダウンリンクデータのみが伝送される。同様に、PDSCHの初送の時間周波数リソースとSRSアップリンク時間周波数リソースとが重なる場合、PDSCHの初送に対応するダウンリンクデータは、重ならないSBFD時間周波数リソースでのみ伝送される。
【0099】
方式Bにおいて、PDSCHの初送と各PDSCHの繰り返し伝送に対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットからターゲットPRBを選択してもよい。ターゲットPRBは、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBであってもよい。つまり、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBをターゲットPRBとしてPDSCHの初送又はPDSCHの繰り返し伝送に参与してもよい。そして、ターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送することができる。
【0100】
一例では、HARQフィードバックに基づくPDSCHの再送に対して、スケジューリングのためにDCIが必要である。SRSアップリンク時間周波数リソースと重ならないSBFD時間周波数リソースがPDSCHの再送に十分である場合、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送をスケジューリングする。ユーザ機器は、スケジューリング情報に従ってPDSCHの再送に対応するダウンリンクデータを受信する。SRSアップリンク時間周波数リソースと重ならないSBFD時間周波数リソースがPDSCHの再送に対応するダウンリンクデータを送信するのに不十分である場合、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送をスケジューリングしないことができる。ユーザ機器は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送に対応するダウンリンクデータを受信しない。或いは、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送をスケジューリングするが、利用可能なリソースサイズに基づいて、一部のPDSCHの再送データのみを送信する。ユーザ機器は、スケジューリング情報に基づいて、重ならないSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送データを受信する。
【0101】
スキーム2:PDSCHに対応するダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソースにおいて、SRSを中心にレートマッチングが行われる。スキーム2において、基地局装置は、SRSアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングする。しかしながら、PDSCHに対応するダウンリンクデータは、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていない全てのREにおいて送信される。図5に示すように、シンボル#12~シンボル#13において、RE#0、#5、及び#9を除く全てのREは、PDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送するために用いられてもよく、これらのREでレートマッチングを行うことができる。
【0102】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとSRSアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットからターゲットPRBを選択することができる。ターゲットPRBは、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていない第1のREリソースと、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されている第2のREリソースとを含む。ターゲットPRBの第1のREリソースを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。即ち、SBFD時間周波数リソースのターゲットPRBの一部の時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0103】
ここで、ターゲットPRBは、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されているPRBであってもよい。即ち、ターゲットPRBのREの一部は、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有される。ターゲットPRBからSRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されるREを除外し、残りのREリソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信してもよい。
【0104】
一例では、SRSによって占有されるアップリンク時間周波数リソースの位置について、基地局装置は、RRCシグナリングを介してユーザ機器に設定される。半永続的SRSについて、基地局装置は、MAC CEコマンドによってSRSを活性化する。非周期的SRSについて、基地局装置は、DCIコマンドによってSRSを活性化する。したがって、基地局装置は、有効なSRSリソース位置に基づいてPDSCHに対してレートマッチングを行い、ユーザ機器は、SRSリソースの設定に基づいて、SRSを中心にPDSCHに対してデレートマッチングを行う。
【0105】
例えば、1つのBWP(bandwidth part)内において、ユーザ機器は、1つ又は複数の周期的、半永続的又は非周期的SRSリソースセットを設定されてもよく、各リソースセットには最大16個のSRSリソースが含まれてもよい。ここで、周期的SRSについては、srs-ResourceSetToAddModListとsrs-ResourceToAddModListで設定されるSRSのREリソースの全てがPDSCHで使用できない。半永続的SRSについては、srs-ResourceSetToAddModListとsrs-ResourceToAddModListで設定され、MAC CEによって活性化されたSRSのREリソースの全てがPDSCHで使用できない。非周期的SRSリソースについては、srs-ResourceSetToAddModListとsrs-ResourceToAddModListで設定され、DCIによって活性化されたSRSのREリソースの全てがPDSCHで使用できない。
【0106】
同様に、SRSアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースにおいて伝送されるPDSCHの繰り返し伝送とHARQフィードバックに基づくPDSCHの再送については、いずれもSRSと重なるSBFD時間周波数リソースにおいて、上記の方式に従って、SRSを中心にレートマッチングを行う必要があり、ここでは繰り返さない。
【0107】
ユーザ機器の観点から、1回PDSCH伝送とHARQフィードバックに基づくPDSCH伝送に対して、どのスキーム(スキーム1又はスキーム2)を採用するかは、動的スケジューリング過程において決定することができる。ユーザ機器は、動的スケジューリングPDSCHによって占有されるSBFD時間周波数リソースがSRSアップリンク時間周波数リソースと重ならないと判定した場合、スキーム1であると決定することができる。そうでない場合、スキーム2であると決定することができ、ユーザ機器は、SRSを中心にPDSCHに対してデレートマッチングを行うことができる。PDSCHの繰り返し伝送に対して、ユーザ機器は、PDSCHの繰り返し伝送のパラメータに基づいて、どのスキームを採用するかを判定できないため、特別な指示パラメータを有してもよい。
【0108】
ここで、PDSCHの繰り返し伝送の数は、RRCパラメータpdsch-AggregationFactor(重合因子)又はRepetitionSchemeConfig(繰り返しスキーム設定)-r16によって設定されるため、SRSアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの繰り返し伝送を行う場合、RRCパラメータによってどのスキームを採用するかを指示する。
【0109】
例えば、pdsch-AggregationFactor設定によってスキーム1を採用するかスキーム2を採用するかを指示する場合、新しいパラメータpdsch-AggregationMultiplexingWithSRSInSbfd:pdsch-AggregationMultiplexingWithSRSInSbfd ENUMERATED{noTx、rm}optionを導入してもよい。このパラメータをPDSCHの繰り返し伝送とsrs多重化方式の指示パラメータと呼んでもよい。pdsch-AggregationFactorが設定されていない場合、pdsch-AggregationMultiplexingWithSRSInSbfdも設定されない。pdsch-AggregationFactorが設定されている場合、pdsch-AggregationMultiplexingWithSRSInSbfdは、スキーム1とスキーム2のどちらを採用するかを指示するために用いられる。例えば、2つのオプション(noTx、rm)のうちの1つを選択し、noTxは伝送しないことを示し、当該オプションはスキーム1に対応し、即ち、スキーム1の処理を採用する。rmはレートマッチングを行うことを示し、当該オプションはスキーム2に対応し、即ちスキーム2の処理を採用する。
【0110】
例えば、RepetitionSchemeConfig-r16設定によってスキーム1を採用するかスキーム2を採用するかを指示する場合、新しいパラメータRepetitionMultiplexingWithSRS:RepetitionMultiplexingWithSRS ENUMERATED{noTx、rm}optionを導入してもよい。このパラメータをPDSCHの繰り返し伝送とsrs多重化方式の指示パラメータと呼んでもよい。RepetitionSchemeConfig-r16が設定されていない場合、RepetitionMultiplexingWithSRSも設定されない。RepetitionSchemeConfig-r16が設定されている場合、RepetitionMultiplexingWithSRSは、スキーム1とスキーム2のどちらを採用するかを指示するために用いられる。例えば、2つのオプション(noTx、rm)のうちの1つを選択し、noTxが伝送されないことを示し、当該オプションがスキーム1に対応する。rmはレートマッチングを行うことを示し、当該オプションがスキーム2に対応する。
【0111】
上記各パラメータについて、RepetitionSchemeConfig-r16が設定されると、pdsch-AggregationFactorが設定されなくなる。RepetitionMultiplexingWithSRSが設定されると、pdsch-AggregationMultiplexingWithSRSInSbfdは設定されなくなる。
【0112】
一例では、半永続的スケジューリング(SPS)のPDSCHに対して、PDSCHによって占有される時間周波数リソースは、半静的な設定が活性化される時にDCIによってユーザ機器に送信される。したがって、上記方式は、SPS PDSCH、SPS PDSCHの繰り返し伝送、HARQフィードバックに基づく再送に用いられてもよい。
【0113】
ケース3:SBFD時間周波数リソースとPUCCHアップリンク時間周波数リソースとの衝突状況、即ち、SBFD時間周波数リソースによって搬送されるPDSCHとアップリンク時間周波数リソースによって搬送されるPUCCHとが衝突する。
【0114】
一例において、PUCCHは、SR(Scheduling Request、スケジューリング要求)、HARQフィードバック、及びCSI(Channel State Information、チャネル状態情報)を伝送するために用いられる。PUCCHは複数のフォーマットに分けられ、それぞれPUCCHフォーマット0/1/2/3/4である。PUCCHフォーマット0/2はショートPUCCHであり、長さは1つ又は2つのシンボルである。PUCCHフォーマット1/3/4はロングPUCCHであり、長さは4~14シンボルである。PUCCHアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重なる場合、ユーザ機器のFD能力に基づいて、SBFD時間周波数リソースにおけるPDSCHの伝送ポリシーを決定することができる。
【0115】
半二重ユーザ機器について、ユーザ機器がPUCCHと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをどのように処理するかを明確にする必要がある。PDSCHが動的スケジューリングである場合、基地局装置は、PUCCHアップリンク時間周波数リソース(例えば、PUCCHが占有するシンボル及びPUCCHの前の少なくとも1つのシンボル(GP用)など)においてPDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送をスケジューリングしない。ユーザ機器は、PUCCHアップリンク時間周波数リソースにおいてPDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送を受信することを期待しない。PDSCHが半永続的スケジューリングである場合、基地局装置は、PUCCHアップリンク時間周波数リソースにおいてPDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送をスケジューリングしない。
【0116】
以上から分かるように、半二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUCCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なる場合、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なるか否かにかかわらず、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUCCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定する。即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0117】
全二重ユーザ機器について、PUCCHアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重ならない場合、例えば、PUCCHアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとSBFD時間周波数リソースにおけるPRBとが重ならない場合、例えば、同一のシンボルにおいて異なるPRBリソースが占有され、又は、異なるシンボルにおいて同じPRBリソースが占有される場合、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信することができる。ユーザ機器は、対応するSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを受信することができる。つまり、ユーザ機器は、PUCCHを送信すると同時に、PDSCHに対応するダウンリンクデータを受信することができる。
【0118】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUCCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。即ち、全てのSBFD時間周波数リソースにおいてダウンリンクデータを送信する。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUCCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0119】
全二重ユーザ機器について、PUCCHアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重なる場合、例えば、PUCCHアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとSBFD時間周波数リソースにおけるPRBとが重なる場合、図7に示すように、SBFD時間周波数リソースにおけるPRBとPUCCHアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとが重なる概略図であり、SBFD時間周波数リソースが#190~#193などのPRBを占有し、PUCCHアップリンク時間周波数リソース(例えば、PUCCHフォーマット3)が、シンボル#10~シンボル#13における16個のPRBを占有する。
【0120】
動的スケジューリングPDSCHに対して、PDSCHによって占有される時間周波数リソースは、DCIによって基地局装置からユーザ機器に送信される。PDSCHがPUCCHと重なるSBFD時間周波数リソース上で伝送される場合、以下のスキームを採用することができる。スキーム1:基地局装置は、PUCCHと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングせず、ユーザ機器は、PUCCHと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを受信しない。スキーム1において、基地局装置は、PUCCHと重なるSBFD時間周波数リソースを決定し、残りの重ならない時間周波数リソース上でPDSCHをスケジューリングし、PDSCHで使用される時間周波数リソースをDCIによってユーザ機器に送信することができる。ユーザ機器は、スケジューリング情報に基づいて、PDSCHに対応するダウンリンクデータを受信する。
【0121】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUCCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおけるターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。即ち、SBFD時間周波数リソースの一部の時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。ターゲットPRBは、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。即ち、SBFD時間周波数リソースからPUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されるシンボルを除外し、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されないシンボルにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信するのではなく、残りのシンボルのPRBにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0122】
一例では、PDSCHの繰り返し伝送に対して、あるPDSCHの繰り返し伝送に対応する時間周波数リソースとPUCCHアップリンク時間周波数リソースとが重ならないが、他のPDSCHの繰り返し伝送に対応する時間周波数リソースとPUCCHアップリンク時間周波数リソースとが重なる可能性がある。この場合、以下の方式を採用することができる。
【0123】
方式A:PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースに基づいて、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースで伝送される全てのPDSCH(例えば、複数のPDSCHの繰り返し伝送)がPUCCHアップリンク時間周波数リソースと衝突しないことを保証する。即ち、全てのPDSCHの繰り返し伝送は、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBを使用する。ユーザ機器は、基地局装置のスケジューリング情報に基づいてPDSCHの繰り返し伝送を受信する。方式Aにおいて、PDSCHの初送と各PDSCHの繰り返し伝送(即ち、PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータ)に対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットからターゲットPRBを選択することができる。ターゲットPRBは、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであってもよい。つまり、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBをターゲットPRBとしてPDSCHの繰り返し伝送に参与してもよい。その後、ターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応する繰り返し伝送を伝送し、又は、利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHの初送に対応するダウンリンクデータを伝送することができる。
【0124】
方式B:基地局装置は、実際のデータサイズに基づいてPDSCH伝送用の時間周波数リソースを設定する。PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソース上のPDSCHに対して、PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重ならないSBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。例えば、PDSCHの初送と複数のPDSCHの繰り返し伝送に対して、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBを使用することができる。PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBは、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであってもよいし、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されているシンボル内のPRBであってもよい。
【0125】
図8は、PDSCHの繰り返し伝送とPUCCHアップリンク時間周波数リソースとが重なる概略図である。PDSCHの初送がスロット3にあり、PDSCHの繰り返し伝送がスロット4においてPUCCHアップリンク時間周波数リソースと重なる。この場合、スロット3においてPDSCHに対応する全てのダウンリンクデータが正常に伝送される。しかし、スロット4のPDSCHの繰り返し伝送において、重ならないSBFD時間周波数リソースにおいて一部のダウンリンクデータのみが伝送される。同様に、PDSCHの初送の時間周波数リソースとPUCCHアップリンク時間周波数リソースとが重なる場合、PDSCHの初送に対応するダウンリンクデータは、重ならないSBFD時間周波数リソースでのみ伝送される。
【0126】
方式Bにおいて、PDSCHの初送と各PDSCHの繰り返し伝送に対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットからターゲットPRBを選択してもよい。ターゲットPRBは、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBであってもよい。つまり、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBをターゲットPRBとしてPDSCHの初送又はPDSCHの繰り返し伝送に参与してもよい。その後、ターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送することができる。
【0127】
一例では、HARQフィードバックに基づくPDSCHの再送に対して、スケジューリングのためにDCIが必要である。PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重ならないSBFD時間周波数リソースがPDSCHを再送に十分である場合、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送をスケジューリングする。ユーザ機器は、スケジューリング情報に従ってPDSCHの再送に対応するダウンリンクデータを受信する。PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重ならないSBFD時間周波数リソースがPDSCHの再送に対応するダウンリンクデータを送信するのに不十分である場合、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送をスケジューリングしないことができる。ユーザ機器は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送に対応するダウンリンクデータを受信しない。或いは、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送をスケジューリングするが、利用可能なリソースサイズに基づいて、一部のPDSCHの再送データのみを送信する。ユーザ機器は、スケジューリング情報に基づいて、重ならないSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送データを受信する。
【0128】
スキーム2:PDSCHに対応するダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソースにおいて、PUCCHを中心にレートマッチングが行われる。スキーム2において、基地局装置は、PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングする。しかしながら、PDSCHに対応するダウンリンクデータは、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていない全てのPRBにおいて送信される。SRSと異なるのは、PDSCHがSRSを中心にREレベルのレートマッチングを行い、PDSCHがPUCCHを中心にPRBレベルのレートマッチングを行うことである。図7に示すように、シンボル#10~シンボル#13において、PRB#0~#15を除く全てのPRBは、PDSCH伝送に用いられてもよい。以上から分かるように、全二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUCCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットからターゲットPRBを選択することができる。ターゲットPRBは、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである。ターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0129】
一例では、PUCCHによって占有される時間周波数リソースの位置について、基地局装置は、RRCシグナリングを介してユーザ機器に設定される。基地局装置は、有効なPUCCHリソース位置に基づいてPDSCHに対してレートマッチングを行うことができる。ユーザ機器は、PUCCHの設定に基づいて、PUCCH時間周波数リソースを中心にPDSCHに対してデレートマッチングを行う。同様に、PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースにおいて伝送されるPDSCHの繰り返し伝送とHARQフィードバックに基づくPDSCHの再送については、いずれもPUCCHと重なるSBFD時間周波数リソースにおいて、上記の方式に従って、PUCCHを中心にレートマッチングを行う必要があり、ここでは説明を省略する。
【0130】
ユーザ機器の観点から、1回PDSCH伝送とHARQフィードバックに基づくPDSCH伝送に対して、どのスキーム(スキーム1又はスキーム2)を採用するかは、動的スケジューリング過程において決定することができる。ユーザ機器は、動的スケジューリングPDSCHによって占有されるSBFD時間周波数リソースがPUCCHアップリンク時間周波数リソースと重ならないと判定した場合、スキーム1であると決定することができる。そうでない場合、スキーム2であると決定することができ、ユーザ機器は、PUCCHを中心にPDSCHに対してデレートマッチングを行うことができる。PDSCHの繰り返し伝送に対して、ユーザ機器は、PDSCHの繰り返し伝送のパラメータに基づいて、どのスキームを採用するかを判定できないため、特別な指示パラメータを有してもよい。
【0131】
ここで、PDSCHの繰り返し伝送の数は、RRCパラメータpdsch-AggregationFactor又はRepetitionSchemeConfig-r16によって設定されるため、PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの繰り返し伝送を行う場合、RRCパラメータによってどのスキームを採用するかを指示する。
【0132】
例えば、pdsch-AggregationFactor設定によってスキーム1を採用するかスキーム2を採用するかを指示する場合、新しいパラメータpdsch-AggregationMultiplexingWithPUCCHInSbfd:pdsch-AggregationMultiplexingWithPUCCHInSbfd ENUMERATED{noTx、rm}optionを導入してもよい。このパラメータをPDSCHの繰り返し伝送とpucch多重化方式の指示パラメータと呼んでもよい。pdsch-AggregationFactorが設定されていない場合、pdsch-AggregationMultiplexingWithPUCCHInSbfdも設定されない。pdsch-AggregationFactorが設定されている場合、pdsch-AggregationMultiplexingWithPUCCHInSbfdは、スキーム1とスキーム2のどちらを採用するかを指示するために用いられる。例えば、2つのオプション(noTx、rm)のうちの1つを選択し、noTxは伝送しないことを示し、当該オプションはスキーム1に対応し、即ち、スキーム1の処理を採用する。rmはレートマッチングを行うことを示し、当該オプションはスキーム2に対応し、即ちスキーム2の処理を採用する。
【0133】
例えば、RepetitionSchemeConfig-r16設定によってスキーム1を採用するかスキーム2を採用するかを指示する場合、新しいパラメータRepetitionMultiplexingWithPUCCH:RepetitionMultiplexingWithPUCCH ENUMERATED{noTx、rm}optionを導入してもよい。このパラメータをPDSCHの繰り返し伝送とpucch多重化方式の指示パラメータと呼んでもよい。RepetitionSchemeConfig-r16が設定されていない場合、RepetitionMultiplexingWithPUCCHも設定されない。RepetitionSchemeConfig-r16が設定されている場合、RepetitionMultiplexingWithPUCCHは、スキーム1とスキーム2のどちらを採用するかを指示するために用いられる。例えば、2つのオプション(noTx、rm)のうちの1つを選択し、noTxが伝送されないことを示し、当該オプションがスキーム1に対応する。rmはレートマッチングを行うことを示し、当該オプションがスキーム2に対応する。
【0134】
上記各パラメータについて、RepetitionSchemeConfig-r16が設定されると、pdsch-AggregationFactorが設定されなくなる。RepetitionMultiplexingWithPUCCHが設定されると、pdsch-AggregationMultiplexingWithPUCCHInSbfdが設定されなくなる。
【0135】
一例では、半永続的スケジューリング(SPS)のPDSCHに対して、PDSCHによって占有される時間周波数リソースは、半静的な設定が活性化される時にDCIによってユーザ機器に送信される。したがって、上記方式は、SPS PDSCH、SPS PDSCHの繰り返し伝送、HARQフィードバックに基づく再送に用いられてもよい。
【0136】
ケース4:SBFD時間周波数リソースとPUSCHアップリンク時間周波数リソースとの衝突状況、即ち、SBFD時間周波数リソースによって搬送されるPDSCHとアップリンク時間周波数リソースによって搬送されるPUSCHとが衝突する。
【0137】
一例において、PUSCHは、アップリンクデータを伝送するために用いられる。PUSCHには、動的スケジューリング(DG:Dynamic Grant)PUSCHとコンフィギュアドグラントスケジューリング(Configured Grant:CG)PUSCHとの2つのタイプがある。PUSCHアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重なる場合、ユーザ機器のFD能力に基づいて、SBFD時間周波数リソースにおけるPDSCHの伝送ポリシーを決定することができる。
【0138】
全二重ユーザ機器について、全二重ユーザ機器は、アップリンクデータとダウンリンクデータを同時に処理することができるため、PDSCHとPUSCHとの衝突を考慮する必要がない。ユーザ機器は、PUSCHに対応するアップリンクデータを送信すると同時に、PDSCHに対応するダウンリンクデータを受信することができる。
【0139】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUSCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なる場合、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なるか否かにかかわらず、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUSCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0140】
半二重ユーザ機器について、半二重ユーザ機器は、時間周波数リソース上で送信又は受信のみを行うことができ、即ち、同一時刻において、送信又は受信のみを行うことができるため、PDSCHとPUSCHとの衝突を考慮して、異なるタイプのPUSCHと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをどのように処理するかを明確にする必要がある。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUSCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信することができる。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUSCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なる場合、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なるか否かにかかわらず、以下のように処理する。
【0141】
まず、ランダムアクセスのためのPUSCHの優先度は、PDSCHの優先度よりも高い。次に、動的スケジューリング優先度は、半静的スケジューリング優先度より高い。例えば、動的スケジューリングPDSCHの優先度は、コンフィギュアドグラントスケジューリングPUSCHの優先度より高く、動的スケジューリングPUSCHの優先度は、半永続的スケジューリングPDSCHの優先度より高い。そして、スケジューリングタイプが同じであれば、即ち、PUSCHとPDSCHが共に動的スケジューリング又は半静的スケジューリングであれば、PHYチャネルの優先度又はMACチャネルの優先度に従って処理を行う。そして、PHYチャネルの優先度又はMACチャネルの優先度が同じであれば、PUSCH及びPDSCHに搬送されるのが初送データであるか再送データであるかに基づいて、PUSCHの優先度及びPDSCHの優先度を決定する。
【0142】
以上から分かるように、半二重ユーザ機器について、PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであるとき、以下のように処理することができる。
【0143】
まず、PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応するデータを決定し、当該データがランダムアクセスのためのデータである場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。この場合、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信し、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。ここで、PUSCHに対応するデータが、RAR(random access response)によってスケジュールされるPUSCH(MSG3)、又はMAG Aの後のPUSCH機会であれば、データはランダムアクセスのためのデータである。RARによってスケジュールされるPUSCHは、タイプ1のランダムアクセス手順におけるメッセージ3(MSG3)を表す。MSG A(PRACH)の後のPUSCH機会は、タイプ2のランダムアクセス手順におけるPRACHの直後のPUSCHを表す。
【0144】
そして、PUSCHに対応するデータがランダムアクセスのためのデータでない場合、PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1のスケジューリングタイプを決定し、SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2のスケジューリングタイプを決定してもよい。第1のスケジューリングタイプが動的スケジューリングであり、第2のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングである場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定することができる。この場合、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信し、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。あるいは、第1のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングであり、第2のスケジューリングタイプが動的スケジューリングである場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択してもよい。この場合、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信し、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信しない。
【0145】
そして、第1のスケジューリングタイプ及び第2のスケジューリングタイプがいずれも動的スケジューリングである場合、又は、第1のスケジューリングタイプ及び第2のスケジューリングタイプがいずれも半静的スケジューリングである場合、PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1の優先度を決定し、SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2の優先度を決定してもよい。第1の優先度はPHYチャネルの優先度であり、第2の優先度はPHYチャネルの優先度であってもよい。又は、第1の優先度はMACチャネルの優先度であり、第2の優先度はMACチャネルの優先度であってもよい。第1の優先度が第2の優先度より大きい場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定することができる。この場合、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信し、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。あるいは、第1の優先度が第2の優先度より小さい場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択することができる。この場合、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信し、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信しない。
【0146】
そして、第1の優先度が第2の優先度に等しい場合、PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定することができる。この場合、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信し、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択することができる。この場合、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信し、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信しない。PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択することができる。この場合、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信し、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信しない。PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択することができる。この場合、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信し、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信しない。
【0147】
一例では、表1により上記スケジューリングポリシーを示す。表1では、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHと異なるタイプのPUSCHとが衝突時のスケジューリングポリシーを示す。
【0148】
【表1】
【0149】
上記の技術案によれば、SBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送することができ、それにより、SBFD時間周波数リソースをより効果的に利用し、リソース利用率を向上させ、ネットワークカバレッジとネットワーク容量を向上させ、ダウンリンク伝送遅延を低減させるなど、伝送遅延を低減させることができる。上記の技術案では、PDSCHとPRACH、SRS、PUCCH、及びPUSCHなどと衝突するときのSBFD時間周波数リソースにおけるスケジューリングメカニズムが決定される。異なる能力を持つユーザ機器に対して、SBFD時間周波数リソースにおけるPDSCHをスケジューリングするメカニズムが異なる。基地局装置及びユーザ機器の、SBFD時間周波数リソースと他のリソースとが衝するときのPDSCHのスケジューリングメカニズムを明確にすることで、基地局装置及びユーザ機器がこの場合で挙動曖昧性を発生させることを回避し、基地局装置及びユーザ機器が全二重モードで正常にPDSCHの伝送を行うことを確保する。
【0150】
同一の発明思想に基づき、上記データ伝送方法に対応するデータ伝送装置、及び基地局装置をさらに提供する。基地局装置が問題を解決する原理は上記実施例におけるデータ伝送方法と類似するため、基地局装置の実施は、方法の実施を参照することができ、本明細書では繰り返さない。
【0151】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例は、基地局装置に適用されるデータ伝送装置を提供し、前記装置は、SBFD時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況を決定するように構成される決定モジュールと、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するように構成される取得モジュールと、前記利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送するように構成される伝送モジュールとを含む。
【0152】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモード又はFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。
【0153】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおける物理リソースブロック(PRB)と前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するするように構成される。
【0154】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するように構成される
【0155】
一例において、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプは、サウンディング基準信号(SRS)、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、及び物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を含む。
【0156】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される
【0157】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0158】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0159】
一例において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記取得モジュールは、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するとき、具体的に、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。
【0160】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0161】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0162】
一例では、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記取得モジュールは、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。前記第1のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0163】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するようにさらに構成される。前記第2のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0164】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するようにさらに構成される。前記第3のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである
【0165】
一例において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記取得モジュールは、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、前記第4のターゲットPRBの第1のRE(resource element)リソースを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。前記第4のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていない第1のREリソースと、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されている第2のREリソースとを含む。
【0166】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0167】
一例において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記取得モジュールは、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するとき、具体的に、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。
【0168】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0169】
一例では、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記取得モジュールは、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。前記第1のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0170】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するようにさらに構成される。前記第2のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0171】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するようにさらに構成される。前記第3のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである。
【0172】
一例では、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記取得モジュールは、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、前記第4のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。前記第4のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである。
【0173】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0174】
一例において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記取得モジュールは、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するとき、具体的に、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。
【0175】
一例において、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる又は前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記取得モジュールは、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応するデータを決定し、前記データがランダムアクセスのためのデータであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0176】
一例において、前記データがランダムアクセスのためのデータでない場合、前記取得モジュールは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1のスケジューリングタイプを決定し、
前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2のスケジューリングタイプを決定し、
前記第1のスケジューリングタイプが動的スケジューリングであり、前記第2のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングである場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、前記第1のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングであり、前記第2のスケジューリングタイプが動的スケジューリングである場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するようにさらに構成される。
【0177】
一例において、前記第1のスケジューリングタイプ及び前記第2のスケジューリングタイプがいずれも動的スケジューリングである場合、又は、前記第1のスケジューリングタイプ及び前記第2のスケジューリングタイプがいずれも半静的スケジューリングである場合、前記取得モジュールは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1の優先度を決定し、
前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2の優先度を決定し、
前記第1の優先度が前記第2の優先度より大きい場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、前記第1の優先度が前記第2の優先度より小さい場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するようにさらに構成される。
【0178】
一例では、前記第1の優先度が前記第2の優先度に等しい場合、前記取得モジュールは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するようにさらに構成される。
【0179】
一例では、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記取得モジュールは、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。
【0180】
一例において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記取得モジュールは、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するとき、具体的に、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。
【0181】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例において、基地局装置を提供する。図9に示すように、基地局装置は、プロセッサ911と、機械可読記憶媒体912とを含む。機械可読記憶媒体912は、プロセッサ911によって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、プロセッサ911は、機械実行可能命令を実行して、本発明の上記例において開示されたデータ伝送方法を実現するように構成される。
【0182】
一例では、機械実行可能命令がプロセッサ911によって実行されると、SBFD時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況を決定するステップと、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップと、前記利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送するステップとを実行する。
【0183】
一例において、プロセッサ911によって実行される処理において、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモード又はFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップを含む。
【0184】
一例において、プロセッサ911によって実行される処理において、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップを含む。
【0185】
一例において、プロセッサ911によって実行される処理において、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップを含む。
【0186】
一例において、プロセッサ911によって実行される処理において、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプは、SRS、PRACH、PUCCH、及びPUSCHを含む。
【0187】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0188】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0189】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0190】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することは、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。
【0191】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0192】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0193】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。前記第1のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0194】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するステップをさらに実行する。前記第2のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0195】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するステップをさらに実行する。前記第3のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである。
【0196】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、前記第4のターゲットPRBの第1のREリソースを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。前記第4のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていない第1のREリソースと、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されている第2のREリソースとを含む。
【0197】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0198】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することは、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。
【0199】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0200】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。前記第1のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0201】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するステップをさらに実行する。前記第2のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0202】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するステップをさらに実行する。前記第3のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである。
【0203】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、前記第4のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。前記第4のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである。
【0204】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0205】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することは、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。
【0206】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる又は前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応するデータを決定するステップと、前記データがランダムアクセスのためのデータであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップと、をさらに実行する。
【0207】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記データがランダムアクセスのためのデータでない場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1のスケジューリングタイプを決定するステップと、
前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2のスケジューリングタイプを決定するステップと、
前記第1のスケジューリングタイプが動的スケジューリングであり、前記第2のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングである場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、前記第1のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングであり、前記第2のスケジューリングタイプが動的スケジューリングである場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、をさらに実行する。
【0208】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記第1のスケジューリングタイプ及び前記第2のスケジューリングタイプがいずれも動的スケジューリングである場合、又は、前記第1のスケジューリングタイプ及び前記第2のスケジューリングタイプがいずれも半静的スケジューリングである場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1の優先度を決定するステップと、
前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2の優先度を決定するステップと、
前記第1の優先度が前記第2の優先度より大きい場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、前記第1の優先度が前記第2の優先度より小さい場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、をさらに実行する。
【0209】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記第1の優先度が前記第2の優先度に等しい場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップと、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、をさらに実行する。
【0210】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。
【0211】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することは、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。
【0212】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の実施例は、機械可読記憶媒体をさらに提供し、前記機械可読記憶媒体は、いくつかのコンピュータ命令を記憶し、前記コンピュータ命令がプロセッサにより実行された時、本発明の上記例において開示されたデータ伝送方法が実施される。
【0213】
上記機械可読記憶媒体は、任意の電子的、磁気的、光学的、又は他の物理的記憶装置であってもよく、実行可能命令、データなどの情報を含み、又は記憶することができる。例えば、機械可読記憶媒体は、RAM(Radom Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、ストレージドライブ(例えばハードディスクドライブ)、ソリッドステートドライブ、任意のタイプのストレージディスク(例えば光ディスク、dvdなど)、又は類似の記憶媒体、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0214】
上記実施例で説明したシステム、装置、モジュール又はユニットは、具体的には、コンピュータチップ、又はエンティティにより実現されてもよく、又は何らかの機能を有する製品により実現されてもよい。典型的な実現機器は、コンピュータであり、コンピュータの具体的な形態は、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯電話、カメラ付き電話、スマートフォン、携帯情報端末(Personal Digital Assistant)、メディアプレーヤー、ナビゲーション機器、電子メール送受信機器、ゲーム機、タブレット型パソコン、ウェアラブル機器、又はこれらの機器の任意のいくつかの組み合わせであってもよい。
【0215】
なお、記述の便宜上、以上の装置を記述する時、その機能に応じて各ユニットに分けて記述する。当然ながら、本発明を実施する時、各ユニットの機能を同じ又は複数のソフトウェア及び/又はハードウェアで実現することができる。
【0216】
当業者には、本発明の実施例が、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供され得ることが理解される。したがって、本発明は、全体的にハードウェアの実施例、全体的にソフトウェアの実施例、又はソフトウェア及びハードウェアの態様を組み合わせた実施例の形態を採用することができる。さらに、本発明の実施例は、コンピュータ使用可能プログラムコードを内部に含む1つ又は複数のコンピュータ使用可能記憶媒体(磁気ディスク記憶装置、CD-ROM、光学記憶装置などを含むが、これらに限定されない)で実施されるコンピュータプログラム製品の形態を採用することができる。
【0217】
本発明は、本発明の実施例による方法、機器(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して記述される。フローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック、並びにフローチャート及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令により実現され得ることが理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを生成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、又は他のプログラマブルなデータ処理機器のプロセッサに提供されてもよく、汎用コンピュータ又は他のプログラマブルなデータ処理機器のプロセッサにより実行された命令が、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現するための装置を生成する。
【0218】
さらに、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルなデータ処理機器に指定された方式で動作するように指導することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、当該コンピュータ可読メモリに記憶された命令が、命令装置を含む製造品を生成し、当該命令装置は、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現する。
【0219】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルなデータ処理機器にロードすることもでき、一連の操作ステップがコンピュータ又は他のプログラマブルな機器で実行されて、コンピュータで実現される処理を生成し、それによりコンピュータ又は他のプログラマブルな機器で実行される命令が、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現するためのステップを提供する。
【0220】
以上の説明は、本発明の実施例にすぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、当業者にとって様々な変更及び変形が可能である。本発明の精神及び原理内で行われた任意の修正、等価置換、改良などは、いずれも本発明の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-06-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局装置に適用されるデータ伝送方法であって、
サブバンド全二重(SBFD)時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況を決定するステップと、
前記重なり状況と、ユーザ機器(UE)の全二重(FD)能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップと、
前記利用可能な時間周波数リソース上で物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対応するダウンリンクデータを伝送するステップと、を含む、
ことを特徴とするデータ伝送方法。
【請求項2】
前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップは、
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモード又はFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップは、
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおける物理リソースブロック(PRB)と前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップは、
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプは、
サウンディング基準信号(SRS)、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、及び物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を含む、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定すること、
又は、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、ここで、前記第1のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであること、又は、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、前記第4のターゲットPRBの第1のRE(resource element)リソースを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、ここで、前記第4のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内の第1のREリソースと、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されているシンボル内の第2のREリソースとを含むこと、
又は、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、ここで、前記第1のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであること、又は、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、前記第4のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、ここで、前記第4のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであること、
又は、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、
前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップ、又は、
前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップ、又は、
前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップ、又は、
前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することは、
前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択すること、又は、
前記FD能力がFDをサポートするモードであり、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択すること、又は、
前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択すること、又は、
前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップ、
又は、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信し、又は、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信し、
ここで、前記第2のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであり、前記第3のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであるステップ、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップ
又は、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信し、又は、
前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信し、
ここで、前記第2のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであり、前記第3のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであるステップ、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる又は前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応するデータを決定するステップと、
前記データがランダムアクセスのためのデータであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記データがランダムアクセスのためのデータでない場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1のスケジューリングタイプを決定するステップと、
前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2のスケジューリングタイプを決定するステップと、
前記第1のスケジューリングタイプが動的スケジューリングであり、前記第2のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングである場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、前記第1のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングであり、前記第2のスケジューリングタイプが動的スケジューリングである場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のスケジューリングタイプ及び前記第2のスケジューリングタイプがいずれも動的スケジューリングである場合、又は、前記第1のスケジューリングタイプ及び前記第2のスケジューリングタイプがいずれも半静的スケジューリングである場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1の優先度を決定するステップと、
前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2の優先度を決定するステップと、
前記第1の優先度が前記第2の優先度より大きい場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、前記第1の優先度が前記第2の優先度より小さい場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、をさらに含み、
前記第1の優先度が前記第2の優先度に等しい場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップと、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
基地局装置に適用されるデータ伝送装置であって、
サブバンド全二重(SBFD)時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況を決定するように構成される決定モジュールと、
前記重なり状況と、ユーザ機器(UE)の全二重(FD)能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するように構成される取得モジュールと、
前記利用可能な時間周波数リソース上で物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対応するダウンリンクデータを送信するように構成される伝送モジュールと、を含む、
ことを特徴とするデータ伝送装置。
【請求項16】
プロセッサと機械可読記憶媒体とを含む基地局装置であって、前記機械可読記憶媒体は、前記プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、前記プロセッサは、機械実行可能命令を実行して、請求項1~4、6~14のいずれか一項に記載の方法を実現するように構成される、
ことを特徴とする基地局装置。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関し、特に、データ伝送方法、装置及び基地局装置に関する。
【背景技術】
【0002】
時分割複信(Time Division Duplex、TDD)システムは、5Gシステムなどの移動通信システムに広く使用されている。TDDシステムにおいて、フレーム構造は、DL(Down Link、ダウンリンク)スロット、UL(Up Link、アップリンク)スロット及びS(Special、スペシャル)スロットに分けられる。DLスロットは複数のDLシンボルを含み、これらのDLシンボルに対応する時間領域リソースではダウンリンクデータが処理される。ULスロットは複数のULシンボルを含み、これらのULシンボルに対応する時間領域リソースではアップリンクデータが処理される。Sスロットは、少なくとも1つのF(Flexible、フレキシブル)シンボルを含む。Fシンボルは、DLに使用されてもよく、即ち、Fシンボルに対応する時間領域リソースではダウンリンクデータが処理され、Fシンボルは、ULに使用されてもよく、即ち、Fシンボルに対応する時間領域リソースではアップリンクデータが処理され、Fシンボルは、GP(Guard Period、ガードピリオド)に使用されてもよく、即ち、Fシンボルに対応する時間領域リソースではアップリンクとダウンリンクの切り替えのガードが実行される。TDDシステムは、HD(Half Duplex、半二重)モードで動作されてもよく、即ち、同一時刻において、同じ時間領域リソースはUL又はDLのみに使用することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、基地局装置に適用されるデータ伝送方法を提供し、当該方法は、SBFD時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況を決定するステップと、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップと、前記利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送するステップとを含む。
【0004】
本発明は、基地局装置に適用されるデータ伝送装置を提供し、当該装置は、SBFD時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況を決定するように構成される決定モジュールと、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するように構成される取得モジュールと、前記利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送するように構成される伝送モジュールとを含む。
【0005】
本発明は、プロセッサと機械可読記憶媒体とを含む基地局装置を提供し、前記機械可読記憶媒体は、前記プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、前記プロセッサは、機械実行可能命令を実行して、上記開示のデータ伝送方法を実現するように構成される。
【発明の効果】
【0006】
上記の技術案から分かるように、SBFD(Sub-Band Full Duplex、サブバンド全二重)時間周波数リソース上でPDSCH(Physical Downlink Shared Channel、物理ダウンリンク共有チャネル)に対応するダウンリンクデータを伝送することができ、それにより、SBFD時間周波数リソースをより効果的に利用し、リソース利用率を向上させ、ネットワークカバレッジとネットワーク容量を向上させ、ダウンリンク伝送遅延を低減させるなど、伝送遅延を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施例におけるデータ伝送方法のフローチャートである。
図2】SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングする概略図である。
図3】PRACHアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースの概略図である。
図4】同じシンボルの時間周波数リソースが重ならない概略図である。
図5】SBFD時間周波数リソースとSRSアップリンク時間周波数リソースとが重なる概略図である。
図6】PDSCHの繰り返し伝送とSRSアップリンク時間周波数リソースとが重なる概略図である。
図7】SBFD時間周波数リソースとPUCCHアップリンク時間周波数リソースとが重なる概略図である。
図8】PDSCHの繰り返し伝送とPUCCHアップリンク時間周波数リソースとが重なる概略図である。
図9】本発明の一実施例における基地局装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施例で使用される用語は、本発明を限定するためのものではなく、特定の実施例を記述するためのものに過ぎない。本発明の実施例及び特許請求の範囲で使用される単数形の「1つ」、「前記」、及び「当該」は、文脈が他の意味を明確に示さない限り、多数の形を含むことも意図される。本明細書で使用される用語の「及び/又は」は、関連付けてリストされた1つ又は複数のアイテムを含む任意又は全ての可能な組み合わせを意味することを理解されたい。
【0009】
本明細書の実施例では、様々な情報を記述するために第1、第2、第3などの用語を使用する可能性があるが、これらの情報は、これらの用語に限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、同じタイプの情報を互いに区別するためにのみ使用される。例えば、本発明の範囲を逸脱することなく、第1の情報を第2の情報と呼んでもよく、同様に、第2の情報を第1の情報と呼んでもよい。文脈によるが、さらに、使用されている言葉の「もし」は、「……時」、あるいは「……場合」、あるいは「……決定したことに応答する」と解釈してもよい。
【0010】
TDD(Time Division Duplex)システムにおいて、フレーム構造は、DL(Down Link)スロット、UL(Up Link)スロット及びS(Special)スロットに分けられる。DLスロットは複数のDLシンボルを含み、これらのDLシンボルに対応する時間領域リソースではダウンリンクデータが処理される。ULスロットは複数のULシンボルを含み、これらのULシンボルに対応する時間領域リソースではアップリンクデータが処理される。Sスロットは少なくとも1つのF(Flexible)シンボルを含む。Fシンボルは、DL、UL、又はGP(Guard Period)に使用されてもよい。現在、TDDシステムはHD(Half Duplex)モードで動作されてもよく、即ち、同一時刻において、同じ時間領域リソースはUL又はDLのみに使用することができる。時間領域リソースをより柔軟に使用し、リソース利用率を向上させるために、TDDシステムは、FD(Full-Duplex、全二重)モードで動作されてもよく、即ち、同一時刻において、同じ時間領域リソースは同時にULとDLに使用することができ、つまり、同じ時間領域リソースでアップリンクデータとダウンリンクデータが同時に処理される。
【0011】
TDDシステムにおいて、フレーム構造が決定されると、ユーザ機器はフレーム構造に従ってデータを送受信することができる。フレーム構造は、DLスロット、ULスロット及びSスロットに分けられる。HDモードを使用するユーザ機器に対して、基地局装置は、フレーム構造に基づいてユーザ機器の送受信をスケジューリングする。FDをサポートするモードを使用するユーザ機器に対して、基地局装置は、フレーム構造に基づいてユーザ機器の送信、受信又は同時送受信をスケジューリングする。
【0012】
以上のように、基地局装置は、フレーム構造を設定し、フレーム構造をユーザ機器に通知することで、ユーザ機器がフレーム構造を知ることができ、データの送受信を正確に行うことができる。別の観点から、ユーザ機器は、フレーム構造を知った後、ユーザ機器間の可能な干渉を知ることができ、これにより、いくつかの干渉除去技術を採用して、他のユーザ機器による干渉を軽減し、通信の信頼性を向上させることができる。
【0013】
一例では、TDDシステムにおいて、アップリンク伝送がメインであるフレーム構造に対して、通常、多くのULスロットが設定されており、これによりDLスロットが少なくなり、ダウンリンク伝送速度が制限され、ダウンリンクデータの伝送遅延が増加し、ダウンリンク伝送の遅延が大きくなり、ダウンリンクサービスに不利になる。
【0014】
本発明の一実施例において、SBFD(Sub-Band Full Duplex)時間周波数リソース上でPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)に対応するダウンリンクデータを伝送することができるデータ伝送方法が提供される。即ち、当該方法は、アップリンクスロット又はFスロットを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送することができ、それにより、ダウンリンク伝送速度を向上させ、ダウンリンクデータの伝送遅延を低減させることができる。
【0015】
本発明の一実施例において、基地局装置に適用されるデータ伝送方法を提供する。図1は、データ伝送方法のフローチャートである。当該方法は、ステップ101~103を含み得る。
【0016】
ステップ101において、SBFD時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況を決定する。
【0017】
ステップ102において、当該重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択する。FD能力は、FDをサポートするモード(FD mode)又はFDをサポートしないモード(non-FD mode)を含む。FDをサポートするモードをサポートするユーザ機器は全二重ユーザ機器であり、FDをサポートするモードをサポートしないユーザ機器は半二重ユーザ機器である。
【0018】
ステップ103において、利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送する。
【0019】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートするモード又はFDをサポートしないモードであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0020】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ第1のスロットにおけるPRB(Physical Resource Block、物理リソースブロック)と第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、ユーザ機器のFD能力と、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択する。
【0021】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートするモードであるとき、第1のスロットにおけるPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプに基づいて、SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択する。
【0022】
一例では、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプは、SRS(Sounding Reference Signal、サウンディング基準信号)、PRACH(Physical Random Access Channel、物理ランダムアクセスチャネル)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel、物理アップリンク制御チャネル)、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel、物理アップリンク共有チャネル)のうちの少なくとも1つを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0023】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つFD能力がFDをサポートしないモードであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0024】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0025】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0026】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートするモードであり、且つアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0027】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートするモードであり、且つアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0028】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つFD能力がFDをサポートしないモードであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0029】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。ここで、第1のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであってもよい。
【0030】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信する。ここで、第2のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0031】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信する。ここで、第3のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0032】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、第4のターゲットPRBの第1のREリソースを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。第4のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内の第1のRE(Resource Element、リソース要素)リソースと、アップリンク時間周波数リソースによって占有されているシンボル内の第2のREリソースとを含む。
【0033】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0034】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートするモードであり、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0035】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つFD能力がFDをサポートしないモードであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0036】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。ここで、第1のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであってもよい。
【0037】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信する。ここで、第2のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであってもよい。
【0038】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信する。ここで、第3のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであってもよい。
【0039】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、第4のターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。第4のターゲットPRBは、アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0040】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0041】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートするモードであり、且つアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0042】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ、当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なる又は当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つFD能力がFDをサポートしないモードであるとき、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応するデータを決定し、当該データがランダムアクセスのためのデータであるとき、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。
【0043】
当該データがランダムアクセスのためのデータでない場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1のスケジューリングタイプを決定し、SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2のスケジューリングタイプを決定し、第1のスケジューリングタイプが動的スケジューリングであり、第2のスケジューリングタイプが半静的スケジューリング(semi-static scheduling)である場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、第1のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングであり、第2のスケジューリングタイプが動的スケジューリングである場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0044】
第1のスケジューリングタイプ及び第2のスケジューリングタイプがいずれも動的スケジューリングである場合、又は、第1のスケジューリングタイプ及び第2のスケジューリングタイプがいずれも半静的スケジューリングである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1の優先度を決定し、SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2の優先度を決定し、第1の優先度が第2の優先度より大きい場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、第1の優先度が第2の優先度より小さい場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0045】
第1の優先度が第2の優先度に等しい場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0046】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つFD能力がFDをサポートするモードであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0047】
一例において、当該重なり状況が、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ当該第1のスロットにおけるPRBと当該第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、FD能力がFDをサポートするモードであり、且つアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであるとき、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択する。
【0048】
上記の技術案によれば、SBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送することができ、それにより、SBFD時間周波数リソースをより効果的に利用し、リソース利用率を向上させ、ネットワークカバレッジとネットワーク容量を向上させ、ダウンリンク伝送遅延を低減させるなど、伝送遅延を低減させることができる。
【0049】
以下、実施例を参照しながら、本発明の上記技術案を説明する。
【0050】
TDDシステムにおいて、フレーム構造は、スロットに従って、ULスロット、DLスロット及びSスロットに分けられる。Sスロットにおけるシンボルは、ULシンボル、DLシンボル及びフレキシブル(F:Flexible)シンボルとして設定されてもよい。Fシンボルは、UL、DL又はGPに使用することができる。ここで、PDSCHに対応するダウンリンクデータは、DLスロットで伝送されてもよいし、SスロットのDLシンボル又はFシンボルで伝送されてもよい。PDSCHに対応するダウンリンクデータは、ULスロットでは伝送できず、SスロットのULシンボルでも伝送できない。
【0051】
TDDシステムでは、SBFD時間周波数リソースは、時間周波数リソース(例えば、ULスロット、DLスロット、及びSスロット)に設定され得る。SBFD時間周波数リソース上で、他の時間周波数リソースとは異なる方向のデータを伝送することができる。例えば、ULスロットにSBFD時間周波数リソースを設定し、PDSCHに対応するダウンリンクデータをSBFD時間周波数リソースを介して伝送することにより、PDSCHに対応するダウンリンクデータがULスロットで伝送される。また、例えば、SスロットにおけるULシンボルにSBFD時間周波数リソースを設定し、PDSCHに対応するダウンリンクデータをSBFD時間周波数リソースを介して伝送することにより、PDSCHに対応するダウンリンクデータがSスロットにおけるULシンボルで伝送される。
【0052】
一例において、SBFDシンボルは、基地局装置及びユーザ機器がSBFDサブバンド(sub-band)を設定可能なシンボルとして定義される。これらのSBFDシンボルのSBFDサブバンド(SBFD時間周波数リソースと呼ばれる)上で、基地局装置及びユーザ機器は、全二重通信を行うことができる。つまり、SBFD時間周波数リソース上で、アップリンク伝送、ダウンリンク伝送、又はアップリンク伝送とダウンリンク伝送を行うことができる。SBFD時間周波数リソースは、アップリンク、ダウンリンク又はFlexibleとして明示的に示されてもよい。SBFD時間周波数リソースがFlexibleとして示される場合、アップリンク伝送又はダウンリンク伝送は、SBFD時間周波数リソースにおいて柔軟にスケジュールされ得る。
【0053】
SBFD時間周波数リソースは、DLシンボル、Fシンボル及びULシンボルに設定されてもよい。SBFD時間周波数リソースが設定されるスロットは、SBFDスロットとも呼ばれる。例えば、DLスロットのDLシンボルにSBFD時間周波数リソースが設定される場合、DLスロットはSBFDスロットとも呼ばれる。ULスロットのULシンボルにSBFD時間周波数リソースが設定される場合、ULスロットはSBFDスロットとも呼ばれる。SスロットのDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルにSBFD時間周波数リソースが設定される場合、SスロットはSBFDスロットとも呼ばれる。
【0054】
SBFD能力を持たないユーザ機器について、全てのSBFD設定を無視することになる。SBFD能力を持つユーザ機器について、SBFD時間周波数リソース上でアップリンク伝送、ダウンリンク伝送、又はアップリンク伝送とダウンリンク伝送を行うことができる。以下では、SBFD能力を持つユーザ機器を例とする。
【0055】
SBFD能力を持つユーザ機器について、1つは、SBFD能力をサポートする半二重ユーザ機器である。即ち、SBFD時間周波数リソース上で送信又は受信を行うことができるが、同一時刻において、送信又は受信のみが可能であるユーザ機器は半二重ユーザ機器と呼ばれる。もう1つは、SBFD能力をサポートする全二重ユーザ機器である。即ち、SBFD時間周波数リソース上で送受信を行うことができ、つまり、同一時刻において、SBFD時間周波数リソース上で同時に送受信を行うことができるユーザ機器は全二重ユーザ機器と呼ばれる。
【0056】
一例において、SBFD時間周波数リソースは、半静的に設定されたSBFD時間周波数リソースであってもよい。例えば、SBFD時間周波数リソースは、RRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)シグナリングによって半静的に設定される。SBFD時間周波数リソースは、動的に構成されるSBFD時間周波数リソースであってもよい。例えば、SBFD時間周波数リソースは、DCI(Downlink Control Information、ダウンリンク制御情報)シグナリングによって動的に設定される。
【0057】
一例において、SBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送することができる。例えば、ULスロットにSBFD時間周波数リソースを設定し、SBFD時間周波数リソースを介してPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送することにより、ULスロットのSBFD時間周波数リソースでPDSCHをスケジューリングする。基地局装置及びユーザ機器のSBFD時間周波数リソースにおけるPDSCHのスケジューリングポリシーを明確にすることにより、TDDシステムにおいて、SBFD時間周波数リソースに基づく下りリンク伝送を実現し、TDDシステムの全体性能を向上させることができる。
【0058】
SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送するために、SBFD時間周波数リソース(即ち、PDSCHによって使用される時間周波数リソース)とアップリンク時間周波数リソース(即ち、アップリンクデータによって占有される時間周波数リソース)との重なり状況と、ユーザ機器のFD能力(例えば、FDをサポートするモード又はFDをサポートしないモード)とに基づいて、SBFD時間周波数リソースにおけるPDSCHのスケジューリングポリシーを決定してもよい。これにより、基地局装置とユーザ機器は明確な伝送メカニズムを有することができ、基地局装置とユーザ機器との間のSBFD時間周波数リソースに基づく全二重通信を実現することができる。
【0059】
一例では、PDSCHにおいて搬送されるダウンリンクデータは、アプリケーションデータ及びダウンリンク共通制御情報を含み得るが、これらに限定されない。ダウンリンク共通制御情報は、SIB(System Information Block、システム情報ブロック)、ページング情報、2ステップランダムアクセスプロシージャにおけるメッセージB(MSG-B)、4ステップランダムアクセスプロシージャにおけるメッセージ2(MSG 2)、及び4ステップランダムアクセスプロシージャにおけるメッセージ4(MSG 4)などを含み得るが、これらに限定されない。ここで、PDSCHにおいて搬送される上記データに基づいて、PDSCHは、初送データ、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest、ハイブリッド自動再送要求)に基づいてフィードバックされた再送データ、又は半静的に設定された繰り返し伝送データを伝送してもよく、これについて限定しない。
【0060】
図2は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングする概略図である。SBFD時間周波数リソースがDLシンボル又はFシンボルにある場合、PDSCHに対応するダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソースにわたって伝送され得る。即ち、一部のダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソース内で伝送され、別の一部のダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソース以外で伝送されてもよい。図2において、スロット0とスロット1について、PDSCHに対応するダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソース内で伝送されてもよく、SBFD時間周波数リソース以外で伝送されてもよい。
【0061】
SBFD時間周波数リソースがULシンボルにある場合、PDSCHに対応するダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソース内でのみ伝送可能であり、SBFD時間周波数リソース以外のULリソースは使用できない。動的スケジューリングPDSCHに対して、DCIにより、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングすることができる。SPS(Semi-Persistent Scheduling、半永続的スケジューリング)のPDSCHに対して、SPSによってスケジューリングされたPDSCHがSBFD時間周波数リソースの範囲を超えると、PDSCHは、SBFD時間周波数リソース内でのみ送信される。図2において、スロット2とスロット3について、PDSCHに対応するダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソース内でのみ伝送可能である。
【0062】
一例では、SBFD時間周波数リソースは、アップリンク時間周波数リソースと重なるため、PDSCHの伝送ポリシーは、SBFD時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況、ユーザ機器のFD能力、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプなどの情報に基づいて総合的に考慮され得る。
【0063】
例えば、SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択し、利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送してもよい。または、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、SBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送してもよい。
【0064】
ケース1:SBFD時間周波数リソースとPRACHアップリンク時間周波数リソースとの衝突状況、即ち、SBFD時間周波数リソースによって搬送されるPDSCHとアップリンク時間周波数リソースによって搬送されるPRACHとが衝突する。
【0065】
PRACHと動的に設定されるSBFD時間周波数リソースとの衝突状況について説明する。
【0066】
基地局装置がPRACHアップリンク時間周波数リソースの位置を明確に知っているため、ユーザ機器がPRACHを正常に使用してアクセスプリアンブルを送信し、ユーザ機器の初期アクセスを完了することができることを保証するために、基地局装置は、PRACHによって占有されるアップリンク時間周波数リソースにおいてSBFD時間周波数リソースを動的に設定することを回避する必要がある。ユーザ機器の観点から、ユーザ機器は、PRACHと重なるアップリンク時間周波数リソース上でSBFD時間周波数リソースが動的に設定されることを期待しない。PRACHアップリンク時間周波数リソース(シンボル)に対応するアップリンクデータは、RACH機会(RO:RACH Occasion)及びROの前に存在し得るGPシンボルを含み得る。
【0067】
PRACHと半静的に設定されたSBFD時間周波数リソースとの衝突状況について説明する。
【0068】
半二重ユーザ機器について、ユーザ機器がネットワークにアクセスしていない場合、ユーザ機器は、いつでもネットワークにできる状態である必要があるため、PRACHアップリンク時間周波数リソースが占有できず、PRACHアップリンク時間周波数リソースと衝突するSBFD時間周波数リソースにおいて、SIB1などのPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信することができない。動的スケジューリングPDSCHについて、動的スケジューリングによって、衝突するSBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信することを回避することができる。半永続的スケジューリングPDSCHについて、基地局装置は、PRACHアップリンク時間周波数リソースと衝突するSBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信せず、ユーザ機器は、PRACHアップリンク時間周波数リソースと衝突するSBFD時間周波数リソース上でダウンリンクデータを受信しない。
【0069】
半二重ユーザ機器について、ユーザ機器がネットワークにアクセスする過程において、PRACHアップリンク時間周波数リソース(即ち、ROリソース)は、MSG 1(4ステップRACH)又はMSG A(2ステップRACH)で使用され、PDSCHは、MSG 2、MSG 4(4ステップRACH)又はMSG B(2ステップRACH)で使用される。即ち、PRACHとPDSCHは同時に使用されない。しかしながら、PRACHアップリンク時間周波数リソースが複数のユーザによって共有されることを考慮し、PRACHアップリンク時間周波数リソースと衝突するSBFD時間周波数リソースにおいて、1つのユーザ機器にPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する場合、他のユーザ機器がPRACHを受信することに影響するため、PRACHアップリンク時間周波数リソースと衝突するSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。
【0070】
半二重ユーザ機器について、ユーザ機器がネットワークにアクセスした後にPRACHアップリンク時間周波数リソースを必要としない。しかし、ネットワークにアクセスしない他のユーザ機器は、PRACHアップリンク時間周波数リソースにおいてランダムアクセスを開始する可能性がある。PRACHアップリンク時間周波数リソースと衝突するSBFD時間周波数リソースにおいて、1つのユーザ機器にPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する場合、他のユーザ機器がPRACHを受信することに影響するため、PRACHアップリンク時間周波数リソースと衝突するSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。
【0071】
以上のように、半二重ユーザ機器に対して、PRACHの重要性を考慮して、SBFD時間周波数リソースとPRACHアップリンク時間周波数リソースとが重なる場合、PRACHシンボルと重なる任意のSBFDシンボルにおいて、基地局装置は、PDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送しない。即ち、基地局装置は、動的スケジューリングPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信せず、半静的スケジューリングPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。それに応じて、ユーザ機器は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを受信しない。
【0072】
半二重ユーザ機器、即ち、ユーザ機器がFDをサポートするモードをサポートしない場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPRACHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なる場合、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なるか否かにかかわらず、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPRACHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定する。即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0073】
SBFD時間周波数リソースにおけるスロットを第1のスロットと称し、PRACHアップリンク時間周波数リソースにおけるスロットを第2のスロットと称する。第1のスロットと第2のスロットとが同じである場合、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPRACHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なる。第1のスロットと第2のスロットとが異なる場合、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPRACHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない。
【0074】
PRACHと半静的に設定されたSBFD時間周波数リソースとの衝突状況について説明する。
【0075】
全二重ユーザ機器について、PRACHアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重なる場合、例えば、PRACHアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとSBFD時間周波数リソースにおけるPRBとが(部分的に又は完全に)重なる場合、図3に示すように、部分的重複の概略図である。Fはフレキシブルスロットを表し、上りリンク又は下りリンクに使用できる。DLは下りリンクスロットを表す。ULは上りリンクスロットを表す。図3において、スロット4におけるPRACHアップリンク時間周波数リソースは、SBFD時間周波数リソースと部分的に重なり、網掛け部分は、PRACHアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースを表す。即ち、網掛け部分は重なる部分のPRBを表す。
【0076】
ランダムアクセスを行う前に、ユーザ機器は、PDSCHを介してSIB1を受信し、PRACH設定情報を取得し、PRACH設定情報に基づいてランダムアクセスを行う必要がある。基地局装置がPRACHアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソース上でSIB1を送信する場合、SIB1はPRACHプリアンブルの検出性能に影響を与え、ユーザ機器はPRACHプリアンブルを送信する際にSIB1の受信に影響を与える。
【0077】
PRACHプリアンブルとSIB1はいずれも重要な情報であるため、PRACHとSIB1の干渉を避けるために、PRACHアップリンク時間周波数リソースでSIB1をスケジューリングすることを回避する必要がある。もちろん、基地局装置がPDSCHを介して他のダウンリンクデータを伝送する場合も、PRACHプリアンブルの伝送に影響を与えることを避ける必要がある。
【0078】
以上のように、PRACHアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとSBFD時間周波数リソースにおけるPRBとが重なる場合、ユーザ機器は、重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングすることを期待しない。半永続的スケジューリングのPDSCHに対して、基地局装置は、重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHを送信しない。これに対応して、ユーザ機器は、重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHを受信することを期待しない。
【0079】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器、即ち、ユーザ機器がFDをサポートするモードをサポートする場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPRACHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定することができる。即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPRACHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならないとき、SBFD時間周波数リソースは利用可能な時間周波数リソースであると決定され得る。
【0080】
全二重ユーザ機器について、PRACHアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重ならない場合、例えば、PRACHアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとSBFD時間周波数リソースにおけるPRBとが重ならない場合、図4に示すように、同じシンボルの時間周波数リソースが重ならない概略図であり、重なる場合と異なり、PRBが重ならない場合、サブバンド間干渉のみが存在する。サブバンド内干渉に比べ、サブバンド間干渉は小さい。
【0081】
これに基づいて、以下のスキームを採用して処理することができる。スキーム1において、PRACHシンボルと重なるSBFDシンボルのいずれの時間周波数リソースにおいてもPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。スキーム2において、全てのSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。動的スケジューリングPDSCHとPDSCHの繰り返し伝送に対して、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングするかどうかを決定し、スケジューリング情報をDCIによってユーザ機器に送信することができる。ユーザ機器はスケジューリング情報に基づいてPDSCHを受信する。半永続的スケジューリングについて、SBFD時間周波数リソースとPRACHアップリンク時間周波数リソースとの間に時間周波数リソースの重なりがなければ、基地局装置は、SBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信し、ユーザ機器は、SBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを受信する。
【0082】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器、即ち、ユーザ機器がFDをサポートするモードをサポートする場合、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPRACHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。即ち、全てのSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する(スキーム2)。または、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない(スキーム1)。
【0083】
ケース2:SBFD時間周波数リソースとSRSアップリンク時間周波数リソースとの衝突状況、即ち、SBFD時間周波数リソースによって搬送されるPDSCHとアップリンク時間周波数リソースによって搬送されるSRSとが衝突する。
【0084】
一例において、SRSは、アップリンクビーム管理、プリコーディング、アンテナ切り替えなどの機能に用いられる。SRSは、RRCシグナリングによって半静的に設定される。SRSは、周期的、半永続的及び非周期的に設定されてもよい。周期的SRSについては、設定完了時に活性化(activation)される。半永続的SRSについては、MAC CE(media access control-control element)により活性化される必要がある。非周期的SRSについては、DCIにより活性化される必要がある。
【0085】
活性化されたSRSとSBFD時間周波数リソースとが重なる場合、ユーザ機器のFD能力に基づいて、SBFD時間周波数リソースにおけるPDSCHの伝送ポリシーを決定することができる。
【0086】
半二重ユーザ機器について、ユーザ機器がSRSと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをどのように処理するかを明確にする必要がある。PDSCHが動的スケジューリングである場合、基地局装置は、SRSアップリンク時間周波数リソース(例えば、SRSが占有するシンボル及びSRSシンボルの前の少なくとも1つのシンボル(GP用)など)においてPDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送をスケジューリングしない。ユーザ機器は、SRSアップリンク時間周波数リソースにおいてPDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送を受信することを期待しない。また、PDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送がSPSであり、PDSCHの時間周波数リソースがSPSの活性化過程においてDCIによってユーザ機器に送信される場合、基地局装置は、PDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送に対して時間周波数リソースを割り当てる際に、SRSアップリンク時間周波数リソースにおいてPDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送に対して時間周波数リソースを割り当てない。ユーザ機器は、SRSアップリンク時間周波数リソースにおいてPDSCH及びPDSCHの繰り返しデータを受信しない。
【0087】
以上から分かるように、半二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとSRSアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なる場合、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なるか否かにかかわらず、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとSRSアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定する。即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0088】
全二重ユーザ機器について、SRSアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重ならない場合、例えば、SRSアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとSBFD時間周波数リソースにおけるPRBとが重ならない場合、例えば、同一のシンボルにおいて異なるPRBリソースが占有され、又は、異なるシンボルにおいて同じPRBリソースが占有される場合、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信することができる。ユーザ機器は、対応するSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを受信することができる。
【0089】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとSRSアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。即ち、全てのSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとSRSアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0090】
全二重ユーザ機器について、SRSアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重なる場合、例えば、SRSアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとSBFD時間周波数リソースにおけるPRBとが重なる場合、図5に示すように、SBFD時間周波数リソースにおけるPRBとSRSアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとが重なる概略図であり、SBFD時間周波数リソースが#190~#193などのPRBを占有し、SRSアップリンク時間周波数リソースがシンボル#12~シンボル#13における272個のPRBを占有し、SRSアップリンク時間周波数リソースが各PRBにおいてRE#0、#4、#8を占有する。
【0091】
動的スケジューリングPDSCHに対して、PDSCHによって占有される時間周波数リソースは、DCIによって基地局装置からユーザ機器に送信される。PDSCHがSRSと重なるSBFD時間周波数リソース上で伝送される場合、以下のスキームを採用することができる。スキーム1:基地局装置は、SRSと重なるSBFD時間周波数リソース上でPDSCHをスケジューリングせず、ユーザ機器は、SRSと重なるSBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを受信しない。
【0092】
スキーム1において、基地局装置は、SRSと重なるSBFD時間周波数リソースを決定し、残りの重ならない時間周波数リソース上でPDSCHをスケジューリングし、PDSCHで使用される時間周波数リソースをDCIを介してユーザ機器に送信することができる。ユーザ機器は、スケジューリング情報に基づいて、PDSCHに対応するダウンリンクデータを受信する。
【0093】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとSRSアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおけるターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。即ち、SBFD時間周波数リソースの全ての時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信するのではなく、SBFD時間周波数リソースの一部の時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。ターゲットPRBは、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。即ち、SBFD時間周波数リソースからSRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されるシンボルを除外し、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されないシンボルにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信するのではなく、残りのシンボルのPRBにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0094】
一例では、PDSCHの繰り返し伝送に対して、あるPDSCHの繰り返し伝送に対応する時間周波数リソースとSRSアップリンク時間周波数リソースとが重ならないが、他のPDSCHの繰り返し伝送に対応する時間周波数リソースとSRSアップリンク時間周波数リソースとが重なる可能性がある。この場合、以下の方式を採用することができる。
【0095】
方式A:SRSアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースに基づいて、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースで伝送される全てのPDSCH(例えば、複数のPDSCHの繰り返し伝送)がSRSアップリンク時間周波数リソースと衝突しないことを保証する。即ち、全てのPDSCHの繰り返し伝送は、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBを使用する。ユーザ機器は、基地局装置のスケジューリング情報に基づいてPDSCHの繰り返し伝送を受信する。
【0096】
方式Aにおいて、PDSCHの初送と各PDSCHの繰り返し伝送(即ち、PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータ)に対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットからターゲットPRBを選択することができる。ターゲットPRBは、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであってもよい。つまり、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBをターゲットPRBとしてPDSCHの繰り返し伝送に参与してもよい。その後、ターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応する繰り返し伝送を伝送し、又は、利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHの初送に対応するダウンリンクデータを伝送することができる。
【0097】
方式B:基地局装置は、実際のデータサイズに基づいてPDSCH伝送用の時間周波数リソースを設定する。SRSアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソース上のPDSCHに対して、SRSアップリンク時間周波数リソースと重ならないSBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。例えば、PDSCHの初送と複数のPDSCHの繰り返し伝送に対して、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBを使用することができる。SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBは、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであってもよいし、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されているシンボル内のPRBであってもよい。
【0098】
図6は、PDSCHの繰り返し伝送とSRSアップリンク時間周波数リソースとが重なる概略図である。PDSCHの初送がスロット3にあり、PDSCHの繰り返し伝送がスロット4においてSRSアップリンク時間周波数リソースと重なる。この場合、スロット3においてPDSCHに対応する全てのダウンリンクデータが正常に伝送される。しかし、スロット4のPDSCHの繰り返し伝送において、重ならないSBFD時間周波数リソースにおいて一部のダウンリンクデータのみが伝送される。同様に、PDSCHの初送の時間周波数リソースとSRSアップリンク時間周波数リソースとが重なる場合、PDSCHの初送に対応するダウンリンクデータは、重ならないSBFD時間周波数リソースでのみ伝送される。
【0099】
方式Bにおいて、PDSCHの初送と各PDSCHの繰り返し伝送に対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットからターゲットPRBを選択してもよい。ターゲットPRBは、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBであってもよい。つまり、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBをターゲットPRBとしてPDSCHの初送又はPDSCHの繰り返し伝送に参与してもよい。そして、ターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送することができる。
【0100】
一例では、HARQフィードバックに基づくPDSCHの再送に対して、スケジューリングのためにDCIが必要である。SRSアップリンク時間周波数リソースと重ならないSBFD時間周波数リソースがPDSCHの再送に十分である場合、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送をスケジューリングする。ユーザ機器は、スケジューリング情報に従ってPDSCHの再送に対応するダウンリンクデータを受信する。SRSアップリンク時間周波数リソースと重ならないSBFD時間周波数リソースがPDSCHの再送に対応するダウンリンクデータを送信するのに不十分である場合、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送をスケジューリングしないことができる。ユーザ機器は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送に対応するダウンリンクデータを受信しない。或いは、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送をスケジューリングするが、利用可能なリソースサイズに基づいて、一部のPDSCHの再送データのみを送信する。ユーザ機器は、スケジューリング情報に基づいて、重ならないSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送データを受信する。
【0101】
スキーム2:PDSCHに対応するダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソースにおいて、SRSを中心にレートマッチングが行われる。スキーム2において、基地局装置は、SRSアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングする。しかしながら、PDSCHに対応するダウンリンクデータは、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていない全てのREにおいて送信される。図5に示すように、シンボル#12~シンボル#13において、RE#0、#4、及び#8を除く全てのREは、PDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送するために用いられてもよく、これらのREでレートマッチングを行うことができる。
【0102】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとSRSアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットからターゲットPRBを選択することができる。ターゲットPRBは、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されていない第1のREリソースと、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されている第2のREリソースとを含む。ターゲットPRBの第1のREリソースを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。即ち、SBFD時間周波数リソースのターゲットPRBの一部の時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0103】
ここで、ターゲットPRBは、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されているPRBであってもよい。即ち、ターゲットPRBのREの一部は、SRSアップリンク時間周波数リソースによって占有される。ターゲットPRBからSRSアップリンク時間周波数リソースによって占有されるREを除外し、残りのREリソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信してもよい。
【0104】
一例では、SRSによって占有されるアップリンク時間周波数リソースの位置について、基地局装置は、RRCシグナリングを介してユーザ機器に設定される。半永続的SRSについて、基地局装置は、MAC CEコマンドによってSRSを活性化する。非周期的SRSについて、基地局装置は、DCIコマンドによってSRSを活性化する。したがって、基地局装置は、有効なSRSリソース位置に基づいてPDSCHに対してレートマッチングを行い、ユーザ機器は、SRSリソースの設定に基づいて、SRSを中心にPDSCHに対してデレートマッチングを行う。
【0105】
例えば、1つのBWP(bandwidth part)内において、ユーザ機器は、1つ又は複数の周期的、半永続的又は非周期的SRSリソースセットを設定されてもよく、各リソースセットには最大16個のSRSリソースが含まれてもよい。ここで、周期的SRSについては、srs-ResourceSetToAddModListとsrs-ResourceToAddModListで設定されるSRSのREリソースの全てがPDSCHで使用できない。半永続的SRSについては、srs-ResourceSetToAddModListとsrs-ResourceToAddModListで設定され、MAC CEによって活性化されたSRSのREリソースの全てがPDSCHで使用できない。非周期的SRSリソースについては、srs-ResourceSetToAddModListとsrs-ResourceToAddModListで設定され、DCIによって活性化されたSRSのREリソースの全てがPDSCHで使用できない。
【0106】
同様に、SRSアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースにおいて伝送されるPDSCHの繰り返し伝送とHARQフィードバックに基づくPDSCHの再送については、いずれもSRSと重なるSBFD時間周波数リソースにおいて、上記の方式に従って、SRSを中心にレートマッチングを行う必要があり、ここでは繰り返さない。
【0107】
ユーザ機器の観点から、1回PDSCH伝送とHARQフィードバックに基づくPDSCH伝送に対して、どのスキーム(スキーム1又はスキーム2)を採用するかは、動的スケジューリング過程において決定することができる。ユーザ機器は、動的スケジューリングPDSCHによって占有されるSBFD時間周波数リソースがSRSアップリンク時間周波数リソースと重ならないと判定した場合、スキーム1であると決定することができる。そうでない場合、スキーム2であると決定することができ、ユーザ機器は、SRSを中心にPDSCHに対してデレートマッチングを行うことができる。PDSCHの繰り返し伝送に対して、ユーザ機器は、PDSCHの繰り返し伝送のパラメータに基づいて、どのスキームを採用するかを判定できないため、特別な指示パラメータを有してもよい。
【0108】
ここで、PDSCHの繰り返し伝送の数は、RRCパラメータpdsch-AggregationFactor(重合因子)又はRepetitionSchemeConfig(繰り返しスキーム設定)-r16によって設定されるため、SRSアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの繰り返し伝送を行う場合、RRCパラメータによってどのスキームを採用するかを指示する。
【0109】
例えば、pdsch-AggregationFactor設定によってスキーム1を採用するかスキーム2を採用するかを指示する場合、新しいパラメータpdsch-AggregationMultiplexingWithSRSInSbfd:pdsch-AggregationMultiplexingWithSRSInSbfd ENUMERATED{noTx、rm}optionを導入してもよい。このパラメータをPDSCHの繰り返し伝送とsrs多重化方式の指示パラメータと呼んでもよい。pdsch-AggregationFactorが設定されていない場合、pdsch-AggregationMultiplexingWithSRSInSbfdも設定されない。pdsch-AggregationFactorが設定されている場合、pdsch-AggregationMultiplexingWithSRSInSbfdは、スキーム1とスキーム2のどちらを採用するかを指示するために用いられる。例えば、2つのオプション(noTx、rm)のうちの1つを選択し、noTxは伝送しないことを示し、当該オプションはスキーム1に対応し、即ち、スキーム1の処理を採用する。rmはレートマッチングを行うことを示し、当該オプションはスキーム2に対応し、即ちスキーム2の処理を採用する。
【0110】
例えば、RepetitionSchemeConfig-r16設定によってスキーム1を採用するかスキーム2を採用するかを指示する場合、新しいパラメータRepetitionMultiplexingWithSRS:RepetitionMultiplexingWithSRS ENUMERATED{noTx、rm}optionを導入してもよい。このパラメータをPDSCHの繰り返し伝送とsrs多重化方式の指示パラメータと呼んでもよい。RepetitionSchemeConfig-r16が設定されていない場合、RepetitionMultiplexingWithSRSも設定されない。RepetitionSchemeConfig-r16が設定されている場合、RepetitionMultiplexingWithSRSは、スキーム1とスキーム2のどちらを採用するかを指示するために用いられる。例えば、2つのオプション(noTx、rm)のうちの1つを選択し、noTxが伝送されないことを示し、当該オプションがスキーム1に対応する。rmはレートマッチングを行うことを示し、当該オプションがスキーム2に対応する。
【0111】
上記各パラメータについて、RepetitionSchemeConfig-r16が設定されると、pdsch-AggregationFactorが設定されなくなる。RepetitionMultiplexingWithSRSが設定されると、pdsch-AggregationMultiplexingWithSRSInSbfdは設定されなくなる。
【0112】
一例では、半永続的スケジューリング(SPS)のPDSCHに対して、PDSCHによって占有される時間周波数リソースは、半静的な設定が活性化される時にDCIによってユーザ機器に送信される。したがって、上記方式は、SPS PDSCH、SPS PDSCHの繰り返し伝送、HARQフィードバックに基づく再送に用いられてもよい。
【0113】
ケース3:SBFD時間周波数リソースとPUCCHアップリンク時間周波数リソースとの衝突状況、即ち、SBFD時間周波数リソースによって搬送されるPDSCHとアップリンク時間周波数リソースによって搬送されるPUCCHとが衝突する。
【0114】
一例において、PUCCHは、SR(Scheduling Request、スケジューリング要求)、HARQフィードバック、及びCSI(Channel State Information、チャネル状態情報)を伝送するために用いられる。PUCCHは複数のフォーマットに分けられ、それぞれPUCCHフォーマット0/1/2/3/4である。PUCCHフォーマット0/2はショートPUCCHであり、長さは1つ又は2つのシンボルである。PUCCHフォーマット1/3/4はロングPUCCHであり、長さは4~14シンボルである。PUCCHアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重なる場合、ユーザ機器のFD能力に基づいて、SBFD時間周波数リソースにおけるPDSCHの伝送ポリシーを決定することができる。
【0115】
半二重ユーザ機器について、ユーザ機器がPUCCHと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをどのように処理するかを明確にする必要がある。PDSCHが動的スケジューリングである場合、基地局装置は、PUCCHアップリンク時間周波数リソース(例えば、PUCCHが占有するシンボル及びPUCCHの前の少なくとも1つのシンボル(GP用)など)においてPDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送をスケジューリングしない。ユーザ機器は、PUCCHアップリンク時間周波数リソースにおいてPDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送を受信することを期待しない。PDSCHが半永続的スケジューリングである場合、基地局装置は、PUCCHアップリンク時間周波数リソースにおいてPDSCH及びPDSCHの繰り返し伝送をスケジューリングしない。
【0116】
以上から分かるように、半二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUCCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なる場合、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なるか否かにかかわらず、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUCCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定する。即ち、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0117】
全二重ユーザ機器について、PUCCHアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重ならない場合、例えば、PUCCHアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとSBFD時間周波数リソースにおけるPRBとが重ならない場合、例えば、同一のシンボルにおいて異なるPRBリソースが占有され、又は、異なるシンボルにおいて同じPRBリソースが占有される場合、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信することができる。ユーザ機器は、対応するSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを受信することができる。つまり、ユーザ機器は、PUCCHを送信すると同時に、PDSCHに対応するダウンリンクデータを受信することができる。
【0118】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUCCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。即ち、全てのSBFD時間周波数リソースにおいてダウンリンクデータを送信する。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUCCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0119】
全二重ユーザ機器について、PUCCHアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重なる場合、例えば、PUCCHアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとSBFD時間周波数リソースにおけるPRBとが重なる場合、図7に示すように、SBFD時間周波数リソースにおけるPRBとPUCCHアップリンク時間周波数リソースにおけるPRBとが重なる概略図であり、SBFD時間周波数リソースが#0~#31などのPRBを占有し、PUCCHアップリンク時間周波数リソース(例えば、PUCCHフォーマット3)が、シンボル#10~シンボル#13における16個のPRBを占有する。
【0120】
動的スケジューリングPDSCHに対して、PDSCHによって占有される時間周波数リソースは、DCIによって基地局装置からユーザ機器に送信される。PDSCHがPUCCHと重なるSBFD時間周波数リソース上で伝送される場合、以下のスキームを採用することができる。スキーム1:基地局装置は、PUCCHと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングせず、ユーザ機器は、PUCCHと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを受信しない。スキーム1において、基地局装置は、PUCCHと重なるSBFD時間周波数リソースを決定し、残りの重ならない時間周波数リソース上でPDSCHをスケジューリングし、PDSCHで使用される時間周波数リソースをDCIによってユーザ機器に送信することができる。ユーザ機器は、スケジューリング情報に基づいて、PDSCHに対応するダウンリンクデータを受信する。
【0121】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUCCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおけるターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。即ち、SBFD時間周波数リソースの一部の時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。ターゲットPRBは、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。即ち、SBFD時間周波数リソースからPUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されるシンボルを除外し、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されないシンボルにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信するのではなく、残りのシンボルのPRBにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0122】
一例では、PDSCHの繰り返し伝送に対して、あるPDSCHの繰り返し伝送に対応する時間周波数リソースとPUCCHアップリンク時間周波数リソースとが重ならないが、他のPDSCHの繰り返し伝送に対応する時間周波数リソースとPUCCHアップリンク時間周波数リソースとが重なる可能性がある。この場合、以下の方式を採用することができる。
【0123】
方式A:PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースに基づいて、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースで伝送される全てのPDSCH(例えば、複数のPDSCHの繰り返し伝送)がPUCCHアップリンク時間周波数リソースと衝突しないことを保証する。即ち、全てのPDSCHの繰り返し伝送は、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBを使用する。ユーザ機器は、基地局装置のスケジューリング情報に基づいてPDSCHの繰り返し伝送を受信する。方式Aにおいて、PDSCHの初送と各PDSCHの繰り返し伝送(即ち、PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータ)に対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットからターゲットPRBを選択することができる。ターゲットPRBは、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであってもよい。つまり、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBをターゲットPRBとしてPDSCHの繰り返し伝送に参与してもよい。その後、ターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応する繰り返し伝送を伝送し、又は、利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHの初送に対応するダウンリンクデータを伝送することができる。
【0124】
方式B:基地局装置は、実際のデータサイズに基づいてPDSCH伝送用の時間周波数リソースを設定する。PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソース上のPDSCHに対して、PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重ならないSBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。例えば、PDSCHの初送と複数のPDSCHの繰り返し伝送に対して、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBを使用することができる。PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBは、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBであってもよいし、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されているシンボル内のPRBであってもよい。
【0125】
図8は、PDSCHの繰り返し伝送とPUCCHアップリンク時間周波数リソースとが重なる概略図である。PDSCHの初送がスロット3にあり、PDSCHの繰り返し伝送がスロット4においてPUCCHアップリンク時間周波数リソースと重なる。この場合、スロット3においてPDSCHに対応する全てのダウンリンクデータが正常に伝送される。しかし、スロット4のPDSCHの繰り返し伝送において、重ならないSBFD時間周波数リソースにおいて一部のダウンリンクデータのみが伝送される。同様に、PDSCHの初送の時間周波数リソースとPUCCHアップリンク時間周波数リソースとが重なる場合、PDSCHの初送に対応するダウンリンクデータは、重ならないSBFD時間周波数リソースでのみ伝送される。
【0126】
方式Bにおいて、PDSCHの初送と各PDSCHの繰り返し伝送に対して、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットからターゲットPRBを選択してもよい。ターゲットPRBは、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBであってもよい。つまり、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBをターゲットPRBとしてPDSCHの初送又はPDSCHの繰り返し伝送に参与してもよい。その後、ターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送することができる。
【0127】
一例では、HARQフィードバックに基づくPDSCHの再送に対して、スケジューリングのためにDCIが必要である。PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重ならないSBFD時間周波数リソースがPDSCHを再送に十分である場合、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送をスケジューリングする。ユーザ機器は、スケジューリング情報に従ってPDSCHの再送に対応するダウンリンクデータを受信する。PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重ならないSBFD時間周波数リソースがPDSCHの再送に対応するダウンリンクデータを送信するのに不十分である場合、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送をスケジューリングしないことができる。ユーザ機器は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送に対応するダウンリンクデータを受信しない。或いは、基地局装置は、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送をスケジューリングするが、利用可能なリソースサイズに基づいて、一部のPDSCHの再送データのみを送信する。ユーザ機器は、スケジューリング情報に基づいて、重ならないSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの再送データを受信する。
【0128】
スキーム2:PDSCHに対応するダウンリンクデータは、SBFD時間周波数リソースにおいて、PUCCHを中心にレートマッチングが行われる。スキーム2において、基地局装置は、PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをスケジューリングする。しかしながら、PDSCHに対応するダウンリンクデータは、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていない全てのPRBにおいて送信される。SRSと異なるのは、PDSCHがSRSを中心にREレベルのレートマッチングを行い、PDSCHがPUCCHを中心にPRBレベルのレートマッチングを行うことである。図7に示すように、シンボル#10~シンボル#13において、PRB#0~#15を除く全てのPRBは、PDSCH伝送に用いられてもよい。以上から分かるように、全二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUCCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、SBFD時間周波数リソースの第1のスロットからターゲットPRBを選択することができる。ターゲットPRBは、PUCCHアップリンク時間周波数リソースによって占有されていないPRBである。ターゲットPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択し、利用可能な時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0129】
一例では、PUCCHによって占有される時間周波数リソースの位置について、基地局装置は、RRCシグナリングを介してユーザ機器に設定される。基地局装置は、有効なPUCCHリソース位置に基づいてPDSCHに対してレートマッチングを行うことができる。ユーザ機器は、PUCCHの設定に基づいて、PUCCH時間周波数リソースを中心にPDSCHに対してデレートマッチングを行う。同様に、PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースにおいて伝送されるPDSCHの繰り返し伝送とHARQフィードバックに基づくPDSCHの再送については、いずれもPUCCHと重なるSBFD時間周波数リソースにおいて、上記の方式に従って、PUCCHを中心にレートマッチングを行う必要があり、ここでは説明を省略する。
【0130】
ユーザ機器の観点から、1回PDSCH伝送とHARQフィードバックに基づくPDSCH伝送に対して、どのスキーム(スキーム1又はスキーム2)を採用するかは、動的スケジューリング過程において決定することができる。ユーザ機器は、動的スケジューリングPDSCHによって占有されるSBFD時間周波数リソースがPUCCHアップリンク時間周波数リソースと重ならないと判定した場合、スキーム1であると決定することができる。そうでない場合、スキーム2であると決定することができ、ユーザ機器は、PUCCHを中心にPDSCHに対してデレートマッチングを行うことができる。PDSCHの繰り返し伝送に対して、ユーザ機器は、PDSCHの繰り返し伝送のパラメータに基づいて、どのスキームを採用するかを判定できないため、特別な指示パラメータを有してもよい。
【0131】
ここで、PDSCHの繰り返し伝送の数は、RRCパラメータpdsch-AggregationFactor又はRepetitionSchemeConfig-r16によって設定されるため、PUCCHアップリンク時間周波数リソースと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHの繰り返し伝送を行う場合、RRCパラメータによってどのスキームを採用するかを指示する。
【0132】
例えば、pdsch-AggregationFactor設定によってスキーム1を採用するかスキーム2を採用するかを指示する場合、新しいパラメータpdsch-AggregationMultiplexingWithPUCCHInSbfd:pdsch-AggregationMultiplexingWithPUCCHInSbfd ENUMERATED{noTx、rm}optionを導入してもよい。このパラメータをPDSCHの繰り返し伝送とpucch多重化方式の指示パラメータと呼んでもよい。pdsch-AggregationFactorが設定されていない場合、pdsch-AggregationMultiplexingWithPUCCHInSbfdも設定されない。pdsch-AggregationFactorが設定されている場合、pdsch-AggregationMultiplexingWithPUCCHInSbfdは、スキーム1とスキーム2のどちらを採用するかを指示するために用いられる。例えば、2つのオプション(noTx、rm)のうちの1つを選択し、noTxは伝送しないことを示し、当該オプションはスキーム1に対応し、即ち、スキーム1の処理を採用する。rmはレートマッチングを行うことを示し、当該オプションはスキーム2に対応し、即ちスキーム2の処理を採用する。
【0133】
例えば、RepetitionSchemeConfig-r16設定によってスキーム1を採用するかスキーム2を採用するかを指示する場合、新しいパラメータRepetitionMultiplexingWithPUCCH:RepetitionMultiplexingWithPUCCH ENUMERATED{noTx、rm}optionを導入してもよい。このパラメータをPDSCHの繰り返し伝送とpucch多重化方式の指示パラメータと呼んでもよい。RepetitionSchemeConfig-r16が設定されていない場合、RepetitionMultiplexingWithPUCCHも設定されない。RepetitionSchemeConfig-r16が設定されている場合、RepetitionMultiplexingWithPUCCHは、スキーム1とスキーム2のどちらを採用するかを指示するために用いられる。例えば、2つのオプション(noTx、rm)のうちの1つを選択し、noTxが伝送されないことを示し、当該オプションがスキーム1に対応する。rmはレートマッチングを行うことを示し、当該オプションがスキーム2に対応する。
【0134】
上記各パラメータについて、RepetitionSchemeConfig-r16が設定されると、pdsch-AggregationFactorが設定されなくなる。RepetitionMultiplexingWithPUCCHが設定されると、pdsch-AggregationMultiplexingWithPUCCHInSbfdが設定されなくなる。
【0135】
一例では、半永続的スケジューリング(SPS)のPDSCHに対して、PDSCHによって占有される時間周波数リソースは、半静的な設定が活性化される時にDCIによってユーザ機器に送信される。したがって、上記方式は、SPS PDSCH、SPS PDSCHの繰り返し伝送、HARQフィードバックに基づく再送に用いられてもよい。
【0136】
ケース4:SBFD時間周波数リソースとPUSCHアップリンク時間周波数リソースとの衝突状況、即ち、SBFD時間周波数リソースによって搬送されるPDSCHとアップリンク時間周波数リソースによって搬送されるPUSCHとが衝突する。
【0137】
一例において、PUSCHは、アップリンクデータを伝送するために用いられる。PUSCHには、動的スケジューリング(DG:Dynamic Grant)PUSCHとコンフィギュアドグラントスケジューリング(Configured Grant:CG)PUSCHとの2つのタイプがある。PUSCHアップリンク時間周波数リソースとSBFD時間周波数リソースとが重なる場合、ユーザ機器のFD能力に基づいて、SBFD時間周波数リソースにおけるPDSCHの伝送ポリシーを決定することができる。
【0138】
全二重ユーザ機器について、全二重ユーザ機器は、アップリンクデータとダウンリンクデータを同時に処理することができるため、PDSCHとPUSCHとの衝突を考慮する必要がない。ユーザ機器は、PUSCHに対応するアップリンクデータを送信すると同時に、PDSCHに対応するダウンリンクデータを受信することができる。
【0139】
以上から分かるように、全二重ユーザ機器について、アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであるとき、SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUSCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なる場合、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なるか否かにかかわらず、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUSCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信する。
【0140】
半二重ユーザ機器について、半二重ユーザ機器は、時間周波数リソース上で送信又は受信のみを行うことができ、即ち、同一時刻において、送信又は受信のみを行うことができるため、PDSCHとPUSCHとの衝突を考慮して、異なるタイプのPUSCHと重なるSBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHをどのように処理するかを明確にする必要がある。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUSCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならない場合、SBFD時間周波数リソースが利用可能な時間周波数リソースであると決定し、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信することができる。SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットとPUSCHアップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なる場合、第1のスロットにおけるPRBと第2のスロットにおけるPRBとが重なるか否かにかかわらず、以下のように処理する。
【0141】
まず、ランダムアクセスのためのPUSCHの優先度は、PDSCHの優先度よりも高い。次に、動的スケジューリング優先度は、半静的スケジューリング優先度より高い。例えば、動的スケジューリングPDSCHの優先度は、コンフィギュアドグラントスケジューリングPUSCHの優先度より高く、動的スケジューリングPUSCHの優先度は、半永続的スケジューリングPDSCHの優先度より高い。そして、スケジューリングタイプが同じであれば、即ち、PUSCHとPDSCHが共に動的スケジューリング又は半静的スケジューリングであれば、PHYチャネルの優先度又はMACチャネルの優先度に従って処理を行う。そして、PHYチャネルの優先度又はMACチャネルの優先度が同じであれば、PUSCH及びPDSCHに搬送されるのが初送データであるか再送データであるかに基づいて、PUSCHの優先度及びPDSCHの優先度を決定する。
【0142】
以上から分かるように、半二重ユーザ機器について、PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであるとき、以下のように処理することができる。
【0143】
まず、PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応するデータを決定し、当該データがランダムアクセスのためのデータである場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定する。この場合、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信し、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。ここで、PUSCHに対応するデータが、RAR(random access response)によってスケジュールされるPUSCH(MSG3)、又はMAG Aの後のPUSCH機会であれば、データはランダムアクセスのためのデータである。RARによってスケジュールされるPUSCHは、タイプ1のランダムアクセス手順におけるメッセージ3(MSG3)を表す。MSG A(PRACH)の後のPUSCH機会は、タイプ2のランダムアクセス手順におけるPRACHの直後のPUSCHを表す。
【0144】
そして、PUSCHに対応するデータがランダムアクセスのためのデータでない場合、PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1のスケジューリングタイプを決定し、SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2のスケジューリングタイプを決定してもよい。第1のスケジューリングタイプが動的スケジューリングであり、第2のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングである場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定することができる。この場合、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信し、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。あるいは、第1のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングであり、第2のスケジューリングタイプが動的スケジューリングである場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択してもよい。この場合、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信し、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信しない。
【0145】
そして、第1のスケジューリングタイプ及び第2のスケジューリングタイプがいずれも動的スケジューリングである場合、又は、第1のスケジューリングタイプ及び第2のスケジューリングタイプがいずれも半静的スケジューリングである場合、PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1の優先度を決定し、SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2の優先度を決定してもよい。第1の優先度はPHYチャネルの優先度であり、第2の優先度はPHYチャネルの優先度であってもよい。又は、第1の優先度はMACチャネルの優先度であり、第2の優先度はMACチャネルの優先度であってもよい。第1の優先度が第2の優先度より大きい場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定することができる。この場合、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信し、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。あるいは、第1の優先度が第2の優先度より小さい場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択することができる。この場合、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信し、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信しない。
【0146】
そして、第1の優先度が第2の優先度に等しい場合、PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定することができる。この場合、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信し、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信しない。PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択することができる。この場合、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信し、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信しない。PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択することができる。この場合、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信し、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信しない。PUSCHアップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、且つSBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを利用可能な時間周波数リソースとして選択することができる。この場合、SBFD時間周波数リソースを使用してPDSCHに対応するダウンリンクデータを送信し、PUSCHアップリンク時間周波数リソースを使用してPUSCHに対応するアップリンクデータを送信しない。
【0147】
一例では、表1により上記スケジューリングポリシーを示す。表1では、SBFD時間周波数リソースにおいてPDSCHと異なるタイプのPUSCHとが衝突時のスケジューリングポリシーを示す。
【0148】
【表1】
【0149】
上記の技術案によれば、SBFD時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送することができ、それにより、SBFD時間周波数リソースをより効果的に利用し、リソース利用率を向上させ、ネットワークカバレッジとネットワーク容量を向上させ、ダウンリンク伝送遅延を低減させるなど、伝送遅延を低減させることができる。上記の技術案では、PDSCHとPRACH、SRS、PUCCH、及びPUSCHなどと衝突するときのSBFD時間周波数リソースにおけるスケジューリングメカニズムが決定される。異なる能力を持つユーザ機器に対して、SBFD時間周波数リソースにおけるPDSCHをスケジューリングするメカニズムが異なる。基地局装置及びユーザ機器の、SBFD時間周波数リソースと他のリソースとが衝するときのPDSCHのスケジューリングメカニズムを明確にすることで、基地局装置及びユーザ機器がこの場合で挙動曖昧性を発生させることを回避し、基地局装置及びユーザ機器が全二重モードで正常にPDSCHの伝送を行うことを確保する。
【0150】
同一の発明思想に基づき、上記データ伝送方法に対応するデータ伝送装置、及び基地局装置をさらに提供する。基地局装置が問題を解決する原理は上記実施例におけるデータ伝送方法と類似するため、基地局装置の実施は、方法の実施を参照することができ、本明細書では繰り返さない。
【0151】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例は、基地局装置に適用されるデータ伝送装置を提供し、前記装置は、SBFD時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況を決定するように構成される決定モジュールと、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するように構成される取得モジュールと、前記利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送するように構成される伝送モジュールとを含む。
【0152】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモード又はFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。
【0153】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおける物理リソースブロック(PRB)と前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するように構成される。
【0154】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、
前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するように構成される。
【0155】
一例において、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプは、サウンディング基準信号(SRS)、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、及び物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を含む。
【0156】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0157】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0158】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0159】
一例において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記取得モジュールは、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するとき、具体的に、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。
【0160】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0161】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0162】
一例では、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記取得モジュールは、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。前記第1のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0163】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するようにさらに構成される。前記第2のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0164】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するようにさらに構成される。前記第3のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0165】
一例において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記取得モジュールは、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、前記第4のターゲットPRBの第1のRE(resource element)リソースを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。前記第4のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内の第1のREリソースと、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されているシンボル内の第2のREリソースとを含む。
【0166】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0167】
一例において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記取得モジュールは、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するとき、具体的に、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。
【0168】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0169】
一例では、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記取得モジュールは、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。前記第1のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0170】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するようにさらに構成される。前記第2のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0171】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するようにさらに構成される。前記第3のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0172】
一例では、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記取得モジュールは、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、前記第4のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。前記第4のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0173】
一例において、前記取得モジュールは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0174】
一例において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記取得モジュールは、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するとき、具体的に、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。
【0175】
一例において、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる又は前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記取得モジュールは、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応するデータを決定し、前記データがランダムアクセスのためのデータであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するようにさらに構成される。
【0176】
一例において、前記データがランダムアクセスのためのデータでない場合、前記取得モジュールは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1のスケジューリングタイプを決定し、
前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2のスケジューリングタイプを決定し、
前記第1のスケジューリングタイプが動的スケジューリングであり、前記第2のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングである場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、前記第1のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングであり、前記第2のスケジューリングタイプが動的スケジューリングである場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するようにさらに構成される。
【0177】
一例において、前記第1のスケジューリングタイプ及び前記第2のスケジューリングタイプがいずれも動的スケジューリングである場合、又は、前記第1のスケジューリングタイプ及び前記第2のスケジューリングタイプがいずれも半静的スケジューリングである場合、前記取得モジュールは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1の優先度を決定し、
前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2の優先度を決定し、
前記第1の優先度が前記第2の優先度より大きい場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、前記第1の優先度が前記第2の優先度より小さい場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するようにさらに構成される。
【0178】
一例では、前記第1の優先度が前記第2の優先度に等しい場合、前記取得モジュールは、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するようにさらに構成される。
【0179】
一例では、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記取得モジュールは、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するとき、具体的に、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。
【0180】
一例において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記取得モジュールは、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するとき、具体的に、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するように構成される。
【0181】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例において、基地局装置を提供する。図9に示すように、基地局装置は、プロセッサ911と、機械可読記憶媒体912とを含む。機械可読記憶媒体912は、プロセッサ911によって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、プロセッサ911は、機械実行可能命令を実行して、本発明の上記例において開示されたデータ伝送方法を実現するように構成される。
【0182】
一例では、機械実行可能命令がプロセッサ911によって実行されると、SBFD時間周波数リソースとアップリンク時間周波数リソースとの重なり状況を決定するステップと、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップと、前記利用可能な時間周波数リソース上でPDSCHに対応するダウンリンクデータを伝送するステップとを実行する。
【0183】
一例において、プロセッサ911によって実行される処理において、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモード又はFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップを含む。
【0184】
一例において、プロセッサ911によって実行される処理において、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップを含む。
【0185】
一例において、プロセッサ911によって実行される処理において、前記重なり状況と、ユーザ機器のFD能力とに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップは、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択するステップを含む。
【0186】
一例において、プロセッサ911によって実行される処理において、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプは、SRS、PRACH、PUCCH、及びPUSCHを含む。
【0187】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0188】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0189】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0190】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することは、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。
【0191】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPRACHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0192】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0193】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。前記第1のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0194】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するステップをさらに実行する。前記第2のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0195】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するステップをさらに実行する。前記第3のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0196】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、前記第4のターゲットPRBの第1のREリソースを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。前記第4のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内の第1のREリソースと、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されているシンボル内の第2のREリソースとを含む。
【0197】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0198】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することは、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプがSRSであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。
【0199】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0200】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第1のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。前記第1のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0201】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第2のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するステップをさらに実行する。前記第2のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0202】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なることである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記PDSCHに対応する各繰り返し伝送のダウンリンクデータに対して、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける第3のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択し、前記利用可能な時間周波数リソースによって当該繰り返し伝送のダウンリンクデータを送信するステップをさらに実行する。前記第3のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0203】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットから第4のターゲットPRBを選択し、前記第4のターゲットPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。前記第4のターゲットPRBは、前記アップリンク時間周波数リソースによって占有されていないシンボル内のPRBである。
【0204】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記FD能力がFDをサポートしないモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップをさらに実行する。
【0205】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することは、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUCCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。
【0206】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記重なり状況が、前記SBFD時間周波数リソースにおける第1のスロットと前記アップリンク時間周波数リソースにおける第2のスロットとが重なり、且つ、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる又は前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならないことである場合、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートしないモードであるとき、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応するデータを決定するステップと、前記データがランダムアクセスのためのデータであるとき、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップと、をさらに実行する。
【0207】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記データがランダムアクセスのためのデータでない場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1のスケジューリングタイプを決定するステップと、
前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2のスケジューリングタイプを決定するステップと、
前記第1のスケジューリングタイプが動的スケジューリングであり、前記第2のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングである場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、前記第1のスケジューリングタイプが半静的スケジューリングであり、前記第2のスケジューリングタイプが動的スケジューリングである場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、をさらに実行する。
【0208】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記第1のスケジューリングタイプ及び前記第2のスケジューリングタイプがいずれも動的スケジューリングである場合、又は、前記第1のスケジューリングタイプ及び前記第2のスケジューリングタイプがいずれも半静的スケジューリングである場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHに対応する第1の優先度を決定するステップと、
前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHに対応する第2の優先度を決定するステップと、
前記第1の優先度が前記第2の優先度より大きい場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定し、前記第1の優先度が前記第2の優先度より小さい場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、をさらに実行する。
【0209】
一例において、機械可読命令がプロセッサ911によって実行されると、前記第1の優先度が前記第2の優先度に等しい場合、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースが利用不可能な時間周波数リソースであると決定するステップと、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが初送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが初送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、
前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるPUSCHが再送データに対応し、前記SBFD時間周波数リソースにおいて搬送されるPDSCHが再送データに対応する場合、前記SBFD時間周波数リソースにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択するステップと、をさらに実行する。
【0210】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重なる場合、前記ユーザ機器のFD能力と、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送される信号タイプ又はチャネルタイプとに基づいて、前記SBFD時間周波数リソースから利用可能な時間周波数リソースを選択することは、前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであり、且つ前記FD能力がFDをサポートするモードであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。
【0211】
一例では、プロセッサ911によって実行される処理において、前記第1のスロットにおけるPRBと前記第2のスロットにおけるPRBとが重ならない場合、前記第1のスロットにおけるPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することは、前記FD能力がFDをサポートするモードであり、且つ前記アップリンク時間周波数リソースにおいて搬送されるチャネルタイプがPUSCHであるとき、前記SBFD時間周波数リソースの第1のスロットにおける全てのPRBを前記利用可能な時間周波数リソースとして選択することを含む。
【0212】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の実施例は、機械可読記憶媒体をさらに提供し、前記機械可読記憶媒体は、いくつかのコンピュータ命令を記憶し、前記コンピュータ命令がプロセッサにより実行された時、本発明の上記例において開示されたデータ伝送方法が実施される。
【0213】
上記機械可読記憶媒体は、任意の電子的、磁気的、光学的、又は他の物理的記憶装置であってもよく、実行可能命令、データなどの情報を含み、又は記憶することができる。例えば、機械可読記憶媒体は、RAM(Radom Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、ストレージドライブ(例えばハードディスクドライブ)、ソリッドステートドライブ、任意のタイプのストレージディスク(例えば光ディスク、dvdなど)、又は類似の記憶媒体、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0214】
上記実施例で説明したシステム、装置、モジュール又はユニットは、具体的には、コンピュータチップ、又はエンティティにより実現されてもよく、又は何らかの機能を有する製品により実現されてもよい。典型的な実現機器は、コンピュータであり、コンピュータの具体的な形態は、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯電話、カメラ付き電話、スマートフォン、携帯情報端末(Personal Digital Assistant)、メディアプレーヤー、ナビゲーション機器、電子メール送受信機器、ゲーム機、タブレット型パソコン、ウェアラブル機器、又はこれらの機器の任意のいくつかの組み合わせであってもよい。
【0215】
なお、記述の便宜上、以上の装置を記述する時、その機能に応じて各ユニットに分けて記述する。当然ながら、本発明を実施する時、各ユニットの機能を同じ又は複数のソフトウェア及び/又はハードウェアで実現することができる。
【0216】
当業者には、本発明の実施例が、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供され得ることが理解される。したがって、本発明は、全体的にハードウェアの実施例、全体的にソフトウェアの実施例、又はソフトウェア及びハードウェアの態様を組み合わせた実施例の形態を採用することができる。さらに、本発明の実施例は、コンピュータ使用可能プログラムコードを内部に含む1つ又は複数のコンピュータ使用可能記憶媒体(磁気ディスク記憶装置、CD-ROM、光学記憶装置などを含むが、これらに限定されない)で実施されるコンピュータプログラム製品の形態を採用することができる。
【0217】
本発明は、本発明の実施例による方法、機器(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して記述される。フローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック、並びにフローチャート及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令により実現され得ることが理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを生成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、又は他のプログラマブルなデータ処理機器のプロセッサに提供されてもよく、汎用コンピュータ又は他のプログラマブルなデータ処理機器のプロセッサにより実行された命令が、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現するための装置を生成する。
【0218】
さらに、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルなデータ処理機器に指定された方式で動作するように指導することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、当該コンピュータ可読メモリに記憶された命令が、命令装置を含む製造品を生成し、当該命令装置は、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現する。
【0219】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルなデータ処理機器にロードすることもでき、一連の操作ステップがコンピュータ又は他のプログラマブルな機器で実行されて、コンピュータで実現される処理を生成し、それによりコンピュータ又は他のプログラマブルな機器で実行される命令が、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現するためのステップを提供する。
【0220】
以上の説明は、本発明の実施例にすぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、当業者にとって様々な変更及び変形が可能である。本発明の精神及び原理内で行われた任意の修正、等価置換、改良などは、いずれも本発明の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【国際調査報告】