(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-25
(54)【発明の名称】男性組職成長方法を備えた復元装置
(51)【国際特許分類】
A61H 19/00 20060101AFI20241118BHJP
【FI】
A61H19/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527742
(86)(22)【出願日】2022-10-13
(85)【翻訳文提出日】2024-05-29
(86)【国際出願番号】 US2022046629
(87)【国際公開番号】W WO2023091257
(87)【国際公開日】2023-05-25
(32)【優先日】2021-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】324011467
【氏名又は名称】ルイス, ジェフリー
(74)【代理人】
【識別番号】100142804
【氏名又は名称】大上 寛
(72)【発明者】
【氏名】ルイス, ジェフリー
【テーマコード(参考)】
4C074
【Fターム(参考)】
4C074AA01
4C074BB05
4C074CC01
4C074CC05
4C074DD01
4C074EE01
4C074EE04
4C074GG01
4C074GG11
(57)【要約】
本発明の装置は、陰茎の組職成長を促進し、男性尿失禁を強化する方法を可能にする。バキュームチャンバを囲む活性化モジュールは、バキュームポンプ、およびバイブレーターと動作可能に連結される。制御モジュールは、バキュームチャンバ内のユーザーの陰茎にバキュームおよび振動が適用されるようにバキュームポンプおよび振動モジュールの動作を指示する。複数のサイクルにわたって適切な順のバキュームおよび振動インターバルの適用が本発明の方法の実行を特徴づける。サイクルおよびサイクル内のインターバルにわたって適切なレベルのバキュームおよび振動を適用することも本発明を特徴づける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーの陰茎の組職成長、男性尿失禁の強化、および/または陰茎血流強化の少なくとも一つの促進のための方法であって、
ユーザーの陰茎を装置のバキュームチャンバ内に収容するステップ;
前記バキュームチャンバで第1引張インターバルバキュームパラメータおよび第1引張インターバル持続時間パラメータを有する第1引張インターバルを発生させるステップ;
前記バキュームチャンバで前記第1引張インターバルと同時に第1振動インターバルを適用するステップであって、前記第1振動インターバルは第1振動インターバル持続時間パラメータを有し、前記第1振動インターバルは第1振動インターバル周波数および第1振動インターバル振幅を有するバイブレーターによって適用される、前記第1振動インターバルを適用するステップ;
前記第1引張インターバル持続時間パラメータが経過するステップ;および
前記バキュームチャンバで第1回復インターバルを発生させるステップ;を含み、
前記第1回復インターバルは、第1回復インターバルバキュームパラメータおよび第1回復インターバル持続時間パラメータを有し、前記第1回復インターバルバキュームパラメータは、前記第1引張インターバルバキュームパラメータよりも低い、方法。
【請求項2】
前記バキュームチャンバで第2引張インターバルバキュームパラメータおよび第2引張インターバル持続時間パラメータを有する第2引張インターバルを発生させるステップであって、前記第2引張インターバルバキュームパラメータは、第1引張インターバルバキューム増加パラメータだけ前記第1引張インターバルバキュームパラメータよりも大きい前記第2引張インターバルを発生させるステップ;
前記バキュームチャンバで前記第2引張インターバルと同時に第2振動インターバルを適用するステップであって、前記第2振動インターバルは、第2振動インターバル持続時間パラメータを有し、前記第2振動インターバルは、第2振動インターバル周波数および第2振動インターバル振幅を有する前記バイブレーターによって適用される、前記第2振動インターバルを適用するステップ;
前記第2引張インターバル持続時間パラメータが経過するステップ;および
前記バキュームチャンバで第2回復インターバルを発生させるステップ;を含み、
前記第2回復インターバルは、第2回復インターバルバキュームパラメータおよび第2回復インターバル持続時間パラメータを有し、前記第2回復インターバルバキュームパラメータは、前記第2引張インターバルバキュームパラメータよりも低い、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記装置の制御パラメータに対する値を設定するステップを更に含み、
前記制御パラメータは、
前記第1引張インターバルバキュームパラメータ;
前記第1引張インターバル持続時間パラメータ;
第1振動インターバル周波数パラメータ;
第1振動インターバル振幅パラメータ;
前記第1振動インターバル持続時間パラメータ;
前記第1回復インターバルバキュームパラメータ;
前記第1回復インターバル持続時間パラメータ、
第2引張インターバルバキュームパラメータ;
第2引張インターバル持続時間パラメータ;
第2振動インターバル周波数パラメータ;
第2振動インターバル振幅パラメータ;
第2振動インターバル持続時間パラメータ;
第2回復インターバルバキュームパラメータ;
第2回復インターバル持続時間パラメータ;
バキューム増加パラメータ;
持続時間増加パラメータ;
持続時間減少パラメータ;
振動周波数増加パラメータ;
振動周波数減少パラメータ;
振動振幅増加パラメータ;
振動振幅減少パラメータ;
密封パラメータ;
最高バキュームパラメータ;および
ユーザーターゲットバキュームパラメータ;
を含む制御パラメータのセットである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記制御パラメータのセットの少なくとも一つの制御パラメータが前記ユーザーから受信される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1振動インターバルパラメータの経過後に、センサを用いてユーザーの陰茎長さの第1の決定をするステップ;および
前記装置の持続的な不揮発性メモリーを有する制御モジュールにユーザーの陰茎長さの前記第1の決定を記録するステップ;をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ユーザーの陰茎の組職成長促進、男性尿失禁の強化、および/または陰茎血流促進の少なくとも一つのための方法であって、
ユーザーターゲットバキュームパラメータを含むユーザー制御パラメータのセットをユーザーから装置の制御モジュールで受信するステップ;
前記装置の装置制御パラメータのセットを決めるステップであって、前記装置制御パラメータのセットは、
前記ユーザーターゲットバキュームパラメータよりも低い第1引張インターバルバキュームパラメータ;
第1引張インターバル持続時間パラメータ;
第1振動インターバル持続時間パラメータ;
第1回復インターバルバキュームパラメータ;および
第1回復インターバル持続時間パラメータ;を含む、前記装置制御パラメータのセットを決めるステップ;
ユーザーの陰茎を前記装置のバキュームチャンバ内に収容するステップ;
前記ユーザーの体に対する前記バキュームチャンバの空気密封を発生させるに十分なバキュームを前記バキュームチャンバで発生させるように、前記装置のバキュームポンプを使用するステップ;
前記第1引張インターバルバキュームパラメータおよび前記第1引張インターバル持続時間パラメータによって特徴づけられる第1引張インターバルを前記バキュームチャンバで発生させるように、前記バキュームポンプを使用するステップ;
前記装置のバイブレーターを利用して前記第1振動インターバル持続時間パラメータによって第1振動インターバルを適用するステップ;
センサを用いて、前記第1引張インターバルとともに前記第1振動インターバルによって前記ユーザーの陰茎長さの第1測定値を決めるステップ;
前記第1引張インターバルバキュームパラメータよりも低い前記第1回復インターバルバキュームパラメータおよび前記第1回復インターバル持続時間パラメータによって特徴づけられる第1回復インターバルを前記バキュームチャンバ内に発生させるように、前記バキュームポンプを使用するステップ;
前記ユーザーターゲットバキュームパラメータおよび第2引張インターバル持続時間パラメータによって特徴づけられる第2引張インターバルを前記バキュームチャンバ内に発生させるように、前記バキュームポンプを使用するステップ;
前記装置の前記バイブレーターを利用して、第2振動インターバル持続時間パラメータによって第2振動インターバルを適用するステップ;および
前記センサを用いて、前記第2引張インターバルとともに前記第2振動インターバルによって前記ユーザーの陰茎長さの第2測定値を決めるステップ;を含む、方法。
【請求項7】
前記バキュームチャンバに第1引張インターバルを発生させるステップは、前記ユーザーの陰茎の少なくとも一部細胞がバキューム引張力によって楕円形に延伸されるのに十分なバキュームパラメータを用い;
第1振動インターバルを適用するステップは、前記ユーザーの陰茎の少なくとも一部細胞がバキューム引張力によって楕円形に延伸された後に始まる、ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記バキュームチャンバに第1引張インターバルを発生させるステップは、前記ユーザーの陰茎の少なくとも一部細胞がバキューム引張力によって楕円形に延伸されるのに十分なバキュームパラメータを用い;
第1振動インターバルを適用するステップとともに、第1引張インターバルを発生させるステップは、前記ユーザーの陰茎の少なくとも一部組職に微細破裂を発生させるに十分であり;
第1振動インターバルを発生させるステップとともに、回復インターバルを発生させるステップにつながる第1引張インターバルを発生させるステップは、前記ユーザーの陰茎の組職で少なくとも一部の新しい細胞の形成を促進するのに十分である、ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
第1振動インターバルを適用するステップとともに、第1引張インターバルを発生させるステップは、前記ユーザーの陰茎の少なくとも一部組職に微細破裂を誘発するのに十分であり;
前記第1回復期間のバキュームパラメータは、ユーザーの陰茎の組職に微細破裂を誘導するのに充分に高くない、ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記バキュームチャンバは、外径、第1内径、ユーザー入口、および閉鎖端部を有する本質的に円筒状であり、
前記第1内径は、前記第1内径よりも小さい第2内径に向かって漸次狭くなる、ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記第1引張インターバルのバキュームパラメータは、最小約20%のバキュームを有し、最高約56.8%のバキュームを有し;
前記第1回復インターバルのバキュームパラメータは、最小約10%のバキュームを有し、最高約30%のバキュームを有し;
前記第1振動インターバルの振動振幅パラメータは、最小約2.1G RMSを有し、最高約9.2G RMSを有する、ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項12】
ユーザーの陰茎の組職成長、男性尿失禁の強化、および/または陰茎血流強化の少なくとも一つの促進のための装置であって、
バキュームチャンバ部分であって、前記バキュームチャンバ部分は、前記装置の活性化モジュールの部分で、前記バキュームチャンバ部分は、近位開口を有し、人間の陰茎を収容するように構成される、前記バキュームチャンバ部分;
前記バキュームチャンバ部分に動作可能に連結されたバキュームポンプ;
バイブレーター;および
制御パラメータを格納するように構成された制御モジュール;を含み、
前記制御モジュールは:
前記バキュームチャンバ部分に第1引張インターバルが発生するように、前記バキュームポンプを制御するステップ;
前記第1引張インターバルと重畳する第1振動インターバルが発生するように、前記バイブレーターを制御するステップ;
第1回復インターバルが発生するように、前記バキュームポンプを制御するステップ;
第2引張インターバルを発生するように、前記バキュームポンプを制御するステップ;
前記第2引張インターバルと重畳する第2振動インターバルが発生するように、前記バイブレーターを制御するステップ;および
第2回復インターバルが発生するように、前記バキュームポンプを制御するステップ;を実行するように構成され、
前記制御モジュールは、ユーザーパラメータを受信するように構成されたユーザーインターフェースを介して入力を受信するように構成され、前記ユーザーインターフェースは、前記装置の一部であるか、または前記装置に動作可能にカップリングされた別途のデバイスの部分である、装置。
【請求項13】
前記第1引張インターバルは、バキュームパラメータおよび持続時間パラメータを有し;
前記第1振動インターバルは、振動周波数パラメータ、振動振幅パラメータ、および持続時間パラメータを有し、前記第1振動インターバル持続時間パラメータは、前記第1引張インターバル持続時間パラメータより小さいか同一であり;
前記第1回復インターバルは、バキュームパラメータおよび持続時間パラメータを有し、前記第1回復インターバルバキュームパラメータは、前記第1引張インターバルバキュームパラメータよりも低い、ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記制御モジュールに動作可能にカップリングされ、前記バキュームチャンバ部分内部の前記ユーザーの陰茎の膨脹を感知するように構成された、前記バキュームチャンバ部分内部のセンサをさらに含み;
前記制御モジュールは、
前記第1振動インターバル後に、前記センサを用いてユーザーの陰茎長さの第1の決定をするステップ;および
前記第1の決定をデータとして記録するステップ;をさらに実行するように構成される、
ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記活性化モジュール上または内部に配置され、前記制御モジュールに動作可能にカップリングされ、前記装置のユーザーによる骨盤筋肉運動を検出できる骨盤引張センサをさらに含み、
前記制御モジュールは、
前記第1振動インターバル後に、前記骨盤引張センサを用いて前記装置のユーザーによる骨盤筋肉運動の第1測定をする追加ステップを実行するように構成される、ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記制御モジュールに動作可能にカップリングされ、前記バキュームチャンバ部分内部の前記ユーザーの陰茎の膨脹を感知するように構成された、前記バキュームチャンバ部分内のセンサをさらに含み、
前記制御モジュールは、
前記第1引張インターバルの間に、前記センサを用いてバキュームによって前記ユーザーの陰茎が第1長さに完全に引っ張られたことの第1の決定をするステップ;および
前記第1の決定以後に、前記第1振動インターバルを始めるステップ;をさらに実行するように構成される、ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記制御モジュールに動作可能にカップリングされ、前記バキュームチャンバ部分内部のユーザーの陰茎の膨脹を感知するように構成された、前記バキュームチャンバ部分内部のセンサをさらに含み、
前記制御モジュールは、
前記第1引張インターバルの間に、前記センサを用いてバキュームによってユーザーの陰茎が第1長さに完全に引っ張られたことの第1の決定をするステップ;
前記第1の決定以後に前記第1振動インターバルを始めるステップ;
前記第1振動インターバルの間に、前記センサを用いて振動と結合されたバキュームによって前記陰茎が第2長さに完全に引っ張られたことを第2決定するステップ;および
前記第2決定以後に前記第1回復インターバルを始めるステップ;をさらに実行するように構成される、ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項18】
前記第2振動インターバルとともに、前記第2引張インターバルのバキュームパラメータは、前記ユーザーの陰茎の組職に微細破裂を誘導するのに充分に高く;そして
前記第2回復インターバルのバキュームパラメータは、前記ユーザーの陰茎の組職に微細破裂を誘導するのに充分に高くない、ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項19】
前記バキュームチャンバ部分は、外径、第1内径、および近位開口反対側の閉鎖端部を有する本質的に円筒状であり;
前記第1内径は、前記第1内径よりも小さい第2内径に向かって漸次狭くなり;
前記第1内径は、前記近位開口により近く;
前記第2内径は、前記閉鎖端部により近く;
前記第1引張インターバルは、引張インターバルバキュームパラメータを有し;
前記第1回復インターバルは、回復インターバルバキュームパラメータを有し;
前記第1振動インターバルは、振動インターバル振幅パラメータを有し;
前記第1引張インターバルバキュームパラメータは、最小約20%のバキュームを有し、最高約56.8%のバキュームを有し;
前記第1回復インターバルバキュームパラメータは、最小約10%のバキュームを有し、最高約30%のバキュームを有し;
前記第1振動インターバルの前記振動振幅パラメータは、最小約2.1G RMSを有し、最高約9.2GRMSを有する、ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手術または負傷後に陰茎組職の再成長または修復を促進するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一部タイプの泌尿器科手術または生殖器負傷は、副作用として陰茎質量の損失を誘発する虞がある。陰茎組織塊の成長または再成長、または、通常男性のエンハンスメント(male enhancement)として知られているものを実現するために、多様なアプローチが試されてきた。男性のエンハンスメントのための試みには、4種類のアプローチが取られた。
【0003】
錠剤、クリームおよびローションが広く市販されて販売されている。しかしながら、陰茎組職の成長を生成するための直接的な力はない。組職に対して他の部位と類似する体の特定部位を成長させるように、薬物や化合物を志向させる薬学手段は存在しない。例えば、育毛のための製品は、非常に固有の細胞に対して特別に作用するように設計される。このような製品の非効率性にもかかわらず、これら製品は使いやすく、多くの男性が効果があると信じたがることから依然として販売されている。
【0004】
牽引デバイスは、陰茎端部に取り付けられて、一日最高数時間まで所定の引張力を加える。かかるデバイスは、細胞が自然に死滅して取り替えられることにより、死んだ細胞がこれ以上隣接する細胞をしっかり固定せず、置換された細胞が局所細胞の伸長された構成に適応するため作動するように理論化されることができる。これが長期的に効果的であるという結論的な研究を見つけることは困難である。
【0005】
牽引デバイスは、少なくとも3つの理由から好ましくない。第一の理由は、危険で、苦しく血液供給を遮断しないながら、長期間牽引するために陰茎を充分にぎゅっと保持しにくいことである。第二の理由は、結果を確認するためには牽引デバイスを一日数時間着用しなければならないということである。第三の理由は、長さを増加させるために時間がかかりすぎて、ユーザーが諦めてしまうことである。
【0006】
陰茎を長くする手術が存在する。しかしながら、この手術は弛緩した状態で長さを伸ばすだけであり、そのため、勃起していない状態では大きく見えるが、勃起状態では手術前より長くない。このような手術は、3つの短所がある。
第一に、手術では機能的な長さの増加を提供しない。手術で変形された陰茎は勃起されることもできるが、体から突き出ることはできないはずである。これは、性行為中に陰茎を手動で調整しなければならなく、勃起が弛緩した状態の陰茎のように見える可能性があることを意味する。第二は、感染のような一般的な手術的リスクだけでなく、勃起不全や感覚喪失のリスクも含む手術的リスクである。第三は、費用が過度に高いことである。
【0007】
バキュームデバイスは、一種のポンプとともに陰茎を挿入するためのチャンバを含む。チャンバは股ぐらに合わせて配置され、多くの場合、チャンバを股ぐらに密封するのに役に立つ柔らかいガスケット(gasket)を用いる。大部分のポンプは手動で駆動されるか、バッテリーで駆動される。ユーザーはチャンバを陰茎上でスライドさせ、所望のバキュームに到逹するまでポンピングし、それによってユーザーがバキューム状態を保持するようにした間はバキュームが保持される。
【0008】
バキュームデバイスは効果があると主張されているが、一般的に、医療界では持続的な効果がないということで一致している。医学的に承認されている唯一のバキュームデバイスの使用は、バキュームによって完全に膨脹されると、陰茎の根本に適用されるOリングの作用により挿入に適した勃起を作り出すのである。
バキュームデバイスは、使用方法および生理学的問題により全て失敗している。特に、バキュームデバイスは、最高限の伸縮性を生成するために必要なバキュームレベルを要するため不便である。人間の肌は適用されたバキュームに露出されることに対し特に相応しくない。血液は、肌の下部位に流入されるが、これは高いバキュームですぐ痛みを感じ、低いバキュームでは最終的に痛みが発生する。バキュームが実際の組職成長につながることができるのか否かに関係なく、我慢できない痛みなしに、充分に長い持続時間の間、必要なバキュームレベルを適用することはできない。
【0009】
その結果、陰茎組職において、長く持続する成長または再成長を誘導する手段が必要となる。
【0010】
バキュームデバイスが生成する伸長は、組職を永久的に伸長させるのに十分ではない。柔い組職の細胞は、連結された球体のセットとしてイメージすることができる。その結果、引張力が加えられると、細胞はすべての細胞の間の結合が完全に残っている楕円形形状を取ることに想像することができる。このような楕円形の歪みは、引張力が保持される限りそのまま保持されることができる。しかしながら、引張力を解除すると、細胞は伸長によるどんな成長もすることなく、徐徐に元の球形に戻ることになる。
【0011】
組職量の増加は、3つの方法のうち一つによって発生し得る。既存の細胞の拡大は、例えば脂肪細胞で発生するが、陰茎組職細胞では発生しない。傷の治癒による傷痕組職、コラーゲンのような追加組職の蓄積は、このような目的のために好ましくない。
【0012】
代りに、陰茎組職の再成長を誘導する最良の方法は、微細破裂(micro-tear)を誘発することであると考えられる。単純に理解するのであれば、隣接する細胞の間の結合強度を超えることによって微細破裂を誘発し、その結果隣接する細胞の間で新しい細胞が成長できるようにすることである。
【0013】
上述したように、引張力を加える方向ではこのような効果を奏することができない。バキュームレベルの適用や制限する多様な調整や戦略が試みされたが、効果がなかった。バキュームを適用する手段として、空気の代わりに水を用いることは効果がない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
陰茎にバキューム引張力が加えられると、陰茎が自然長さに伸長しながら、2つのことが発生する。最初に、陰茎は血で満たされる。その次に、細胞が楕円形モデルに伸長する。一度細胞が楕円形になると、その変形に無限に耐えることができる。
【0015】
テストでは、このように変形しながらも耐えることができる組職において、最も変形された箇所で微細破裂が発生する原因は、振動を加えているためであることが判明した。楕円形細胞は振動とともに動き、変形を耐えるのに必要な小さな部分を単純に伸ばしたり弛緩することができるので、軽い振動によって微細破裂が発生しなかった。バキュームによって組職が完全な引張力を受ける前に振動を加えることも効果がなかった。効果的な方法は、バキュームで組職を完全に引っ張った後に振動を加えることである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、バキューム引張インターバル、振動引張インターバル、そして減少されたバキューム回復の回復インターバルのそれぞれのバキューム状態、ユーザーの陰茎を引張させるチャンバに強い振動を加える。前記インターバルの複数のサイクルは、インターバル持続時間、バキュームレベル、および振動強度に対して制御する。
【0017】
本発明の使用には、活性化モジュールのバキュームチャンバを陰茎上でスライドさせ、体に対して密封させることを含む。ボタンを押すと、サイクリングプロセスが始まる。ベストモードで好ましいプロセスは、次のステップを40サイクル行うことである:
【0018】
-引張インターバルの間に陰茎にバキュームが加えられる。バキュームの量は、セッション内のサイクル数に対して特定的である。第1サイクルは20%バキュームで始まる。
【0019】
-振動インターバルの間に活性化モジュールの陰茎に振動が加えられる。このようなバキュームと振動の組み合わせは、約10秒間保持される。
【0020】
-少しのバキュームストレスも存在しない時間を作るために振動が止められ、バキュームが非常に低いレベルに減少される。チャンバが本体に密封された状態を保持するように、バキュームは完全に解除されない。このような回復インターバルは5秒間保持される。
【0021】
-プロセスは、最高40サイクルまで繰り返される。引張インターバルのバキュームレベルは1サイクル当たり4%ずつ増加する。すべてのサイクルに適用される最高バキュームは、17inHgまたは56.8%である。
【0022】
このような1サイクル当たりの増加は、制御モジュールのタッチスクリーンを介したユーザーの入力によって制限されることができる。ユーザーは増加が止まるターゲットバキュームを選択する。ユーザーはサイクルの数も選択することができる。
【0023】
チャンバ内の陰茎の長さは、活性化モジュールの端部内部の超音波センサを用いて電子的に測定される。超音波センサを用いると、バキューム引張力によっていつ陰茎が最終長さに到逹したのかと、振動とともにバキュームによる追加の長さが決められることができる。これによって、各サイクルに対する進行データを記録することができる。
【0024】
バキュームポンプによって活性化モジュールにバキュームが加えられ、活性化モジュールに装着されたバイブレーターによって振動が加えられる。電気構成要素はタッチスクリーンによってユーザーの入力を受信することができる電子制御モジュールによって制御される。
【0025】
このようなステップを備えた装置を用いて測定可能な組職成長が達成される。そして、その効果は過剰なバキュームレベルに依存しないため、不快感が軽度である。
【0026】
したがって、本発明の装置は、陰茎の組職成長を促進し、陰茎血流を促進し、男性尿失禁(male urinary continence)を強化する方法を可能にする。本発明によって使用されるバキュームレベルは、運動に対する抵抗として作用できることが明らかになった。このような運動抵抗は、ユーザーに骨盤底筋運動を簡単に練習することができる機会を提供し、骨盤手術または負傷からの回復をより向上させる。装置のセンサを用いて骨盤筋肉の動きを感知して測定することができ、これは厄介な運動に対するユーザーの自信を向上させる。このような促進された骨盤底筋運動は骨盤手術による尿失禁を減少させることが期待される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図2】本発明の装置を用いた14週の単一コースからの例示的な結果のチャートを示す。
【
図4】本発明の活性化モジュール部分の外部斜視図である。
【
図5】本発明の活性化モジュール外部の3面を示す斜視図である。
【
図6】本発明に用いられる内部範囲測定器構成要素の斜視図である。
【
図7】本発明の活性化モジュール部分の外部に対する追加的な斜視図である。
【
図8】活性化モジュールの切り欠き図を有する活性化モジュール外部の斜視図である。
【
図9】使用初期ステップの装置の好ましい実施形態の側面図である。
【
図10】本発明を用いるサイクルの引張インターバルステップにおける装置の好ましい実施形態の側面図である。
【
図11】本発明の第1振動インターバルステップにおける装置の好ましい実施形態の側面図である。
【
図12】本発明の使用サイクルの回復インターバルステップにおける装置の好ましい実施形態の側面図である。
【
図13】本発明の例示的な実施形態における装置の動作を説明するフローチャートを示す。
【
図14】本発明の例示的な実施形態で可能な電気連結を例示する配線図を示す。
【
図15】本発明の例示的な実施形態における構成要素、電力および制御要素の配置を示す構成要素の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、装置の概要を示す。構成要素は、活性化モジュール1を中心として配置され、順次組み合わせられて、バキュームと振動を伝達することができる。バキュームチャンバ2は、人間の陰茎を快適に収容するのに十分な円周を有する活性化モジュール内部のほぼ円筒状または円筒状に近い空間を形成する。活性化モジュールの近位端部3は、装置のユーザーの胴体4に隣接し、ユーザーの胴体と同じ高さに置かれることができる溝が形成されている(fluted)開口5を有する。バキュームチャンバの近位部分を占める人間の陰茎6aの様式化された描写が図示されている。
【0029】
活性化モジュールの遠位端部7は、使用中にユーザーの胴体からさらに離れている。チャンバの遠位部分8は、チャンバの近位部分9よりも狭い内部円周を有する。したがって、内部円周が漸次狭くなるバキュームチャンバの近位部分から遠位部分へのチャンバ移行部分10が必ず存在する。
【0030】
チャンバの遠位部分はバキュームを形成するのに用いられ、バキュームポンプ12が動作するバキューム開口11を特徴とする。図面において、バキュームポンプはバキュームホース13を介してバキューム孔によって連結される。また、活性化モジュールの末端部に表示されたセンサ孔14は、内部範囲測定器、近接センサ、放射センサまたは距離測定センサ15の同様のタイプのセンサに対応する。センサ測距ターゲットパック(sensor ranging target puck)16は、バキュームチャンバの遠位部分に配置されて、内部範囲測定器に対して平らな表面を提供する。
【0031】
また、活性化モジュールの周りには、可変周波数および振幅を制御可能なバイブレーター17が配される。図面において、バイブレーターは活性化モジュールに統合された装着ブラケット18によって活性化モジュールの外部に直接装着される。
【0032】
バキュームポンプおよびバイブレーターは、制御モジュール19によって統合システムとして一緒に動作され、ここでは、タッチスクリーン制御部20を備える電子デバイスが示される。
【0033】
図2は、本発明の装置を用いた14週の単一コースからの例示的な結果のチャートを示す。チャートは、本発明の方法によって適切なバキュームと振動の組み合わせにおいて測定された長さを示す。事前振動、または引張により長さが到逹した後、適切な振動パラメータを使用して振動インターバルを適用すれば、測定される陰茎長さが増加する。増加するサイクルバキュームパラメータを用いることで、次のサイクルが再開すると直ちに付加的な延長が始まる。図示した例示的な結果は、一週間の各サイクルの使用セッションの最後のサイクルで得た測定値の平均である。
【0034】
チャートは、14週の使用後に測定値が平均1.7インチ増加したことを示す。測定された増加された平均長さは、本発明に係る適切なバキューム引張力と振動下で発生する。引張力と振動が除去されると、増加した長さの約25%が長期間保持される。このような例として、新しい陰茎組職成長として0.425インチの長さが保持される。
【0035】
図3は、装置の活性化モジュール1の詳細図である。活性化モジュールのケース壁21は、標準外部大気圧下で少なくとも56%の内部バキュームを形成できるように充分な強度を有する。近位端部のケース壁は、溝付きまたはフランジ付き開口に向けて伸ばされる。ここで空の状態で示されたバキュームチャンバ近位部分9は、バキュームチャンバ移行部分10を介してバキュームチャンバ遠位部分8に向けて狭くなっている。活性化モジュールのバキュームチャンバに配置されたセンサターゲットパック16は、ガタついたりずれたりしないように、遠位部分8の円周よりほんの数千分の1インチ小さい円周を有する。
【0036】
バキュームチャンバの遠位部分8は、装置を使用して人間の陰茎が伸ばされることができる予想距離を越えて伸ばされる必要があり、予想距離を越えてバキュームを形成することができる十分な空間が必要とされる。したがって、装置の実施形態は、長さが14インチ以上の近位バキュームチャンバ部分9を有することができる。チャンバの遠位バキューム部分8は、連結されたバキュームポンプを使用してバキュームチャンバで少なくとも56%のバキュームが生成されることができるように、十分なチャンバ体積だけ伸ばされる。
【0037】
このような例示において、チャンバの遠位部分8につながるバキューム開口11は、活性化モジュールケース壁21の上背側(dorsal side)を通過することが示されている。センサ孔14は、活性化モジュールケース壁の閉鎖された遠位端部7を通過することが示されている。代替実施形態において、このような孔は、活性化モジュールケース壁の他の位置においてチャンバの遠位部分につながるように位置されることができる。
【0038】
バイブレーター装着ブラケット18は、活性化モジュール外部の背側(dorsally)、上端に安着されることに例示されるが、腹側(ventrally)、下または他の所に位置してもよい。図示された実施形態のチャンバ移行部分10は、チャンバケース壁の外部が狭くなるにつれて一緒に狭くなる内部チャンバ円周を示すが、他の実施形態ではケースの外部が内部のバキュームチャンバの形状を反映しない。
【0039】
本発明の一実施形態において、活性化モジュール1は、ユーザーが進行状況を観察できるように、ルーラー表示のある透明なポリカーボネートチューブで作られる。かかる実施形態において、活性化モジュールの近位端部3および遠位端部7は、別途の部品で製作されて一緒に組み合わされる。このような実施形態において、遠位端部の閉鎖部はねじ付きエンドキャップとして製造され、この時、機械加工されたロックスロットとロックボタンがエンドキャップを遠位端部に取り付ける。遠位端部とエンドキャップの取り付け面の間のガスケットはバキューム漏出を防止するために用いられる。
【0040】
図4は、本発明の活性化モジュール外部の斜視図である。図示された実施形態において、活性化モジュール1の外部は、本質的に円筒状であり、フランジ開口5は円形である。
【0041】
バイブレーターのための装着ブラケッ18は、装着ボルトを収容するために、I型ビーム形状を有することが示されている。装着ブラケット22の下端は、振動をチャンバに伝達するために、活性化モジュールの円筒状外部と同じ高さに曲げられている。
【0042】
手動バキューム解除バルブ23は、ケース壁21を通じて活性化モジュールの外部に配置される。このような解除バルブはバキュームポンプの動作を停止させないが、バキュームポンプがバキュームを生成するよりも空気を活性化モジュール内により早く逃すようにし、手動非常圧力解除部としての役割を果たす。
図11を参照して以下で説明するように、2つの付加的なユーザーユーザー操作によるバキューム解除制御部が制御モジュール上に配置される。
【0043】
図5は、本発明の活性化モジュール外部の3面を示す斜視図である。制御可能なバイブレーター17は、活性化モジュールケース壁を介して振動を伝達するために、装着ブラケットに装着される。パルス幅変調制御可能バイブレーター、空圧バイブレーターまたは指定された範囲の振幅を供給できるその他の適切なバイブレーターが用いられ得る。第二に、活性化モジュールの遠位端部7にあるセンサ孔14を占有する内部範囲測定センサ15が使用中であることが示されている。第三に、フランジ付き開口5は、バキューム密封ができるようにユーザーの胴体4と同じ高さになる。
【0044】
図6は、本発明に用いられる内部範囲測定器の構成要素の斜視図である。近接センサとも呼ばれる内部範囲測定器は、活性化モジュールの末端とユーザーの陰茎端との間の距離を測定するのに用いられるセンサである。好ましい実施形態において、このセンサは、ユーザーの組職に影響を及ぼすのに十分なエネルギーを生成しない超音波近接センサである。他の実施形態においては、赤外線センサ、レーザまたはその他放射センサが用いられてもよい。この構成要素の近位端部24は、センサ開口に適合する大きさになる。部品の遠位端部25は、制御モジュールに連結するためのワイヤを収容する。
【0045】
図7は、本発明の活性化モジュール部分の外部に対する追加的な斜視図である。近接センサ15は、外部から見ると、センサ開口14内に位置する。また、装着ブラケットの水平延長部分を通じて延長される装着ボルト穴26を有する装着ブラケットが示される。好ましい実施形態において、活性化モジュールは、必要な形状を達成するために、射出成形または3D印刷技術を利用して硬化プラスチックで構成される。
【0046】
図8は、活性化モジュールの切り欠き図を有する活性化モジュール外部の斜視図である。振動エンジン17は、装着ブラケット18上に配置される。距離センサ15は、センサ孔内に配置される。フランジ付き開口5は、ユーザーの胴体と同じ高さにある。
【0047】
活性化モジュールのケース壁21を通じた切り欠き図は、弛緩した状態6bにある様式化された人間の陰茎を示し、バキュームチャンバの近位部分9に到逹する。前記陰茎は、チャンバ内でバキュームされた状態ではないので膨脹はしない。このように膨脹していないため、ケース壁の腹部内部と接触しない。これによって、活性化モジュール内部の移行部分を遮るものなく見ることができる。
【0048】
図9は、使用の第1ステップにおける装置の好ましい実施形態またはベストモードの側面図である。まず、制御パラメータセットが持続的な不揮発性メモリーを有する制御モジュール19に格納される。ここに図示された好ましい実施形態において、制御モジュールは、ユーザー入力のためのタッチスクリーン20を特徴とし、制御パネルと呼ばれる。他の実施形態において、制御モジュールは、ボタン、ダイヤルまたはその他の共通入力を用いてもよい。他の実施形態において、制御モジュールは、ペアリングされたスマートフォン、コンピュータ、またはその他スマートデバイスを介してユーザー入力を受信してもよい。
【0049】
制御モジュールに格納された制御パラメータは、制御モジュールがバイブレーター17およびバキュームポンプ12を制御する方法を決めるために用いられる。制御モジュールに格納された制御パラメータは、バキュームポンプによって生成されたバキュームレベルを設定するバキュームパラメータ;振動ポンプによって生成された振動周波数を設定する振動周波数パラメータ;バイブレーターによって生成された振動の大きさを設定する振動振幅パラメータ;バキュームポンプによって生成されたバキュームの持続時間を決めることができる時間パラメータ;バイブレーターによって生成された振動の持続時間を決めることができる時間パラメータ;他のパラメータを周期的にどれぐらい増加させたり減少させるかを設定する増加および減少パラメータ;他の制御パラメータに対する最高または最小限界を設定する最高または最小パラメータを含んでもよい。
【0050】
装置の少なくとも一つの制御パラメータに対する値を設定するこのようなステップに対して、値が設定されることができる制御パラメータセットは、以下を含むことができる:
第1引張インターバルバキュームパラメータ;
第1引張インターバル持続時間パラメータ;
第1振動インターバル周波数パラメータ;
第1振動インターバル振幅パラメータ;
第1振動インターバル持続時間パラメータ;
第1回復インターバルバキュームパラメータ;
第1回復インターバル持続時間パラメータ、
第2引張インターバルバキュームパラメータ;
第2引張インターバル持続時間パラメータ;
第2振動インターバル周波数パラメータ;
第2振動インターバル振幅パラメータ;
第2振動インターバル持続時間パラメータ;
第2回復インターバルバキュームパラメータ;
第2回復インターバル持続時間パラメータ;
バキューム増加パラメータ;
持続時間増加パラメータ;
持続時間減少パラメータ;
振動周波数増加パラメータ;
振動周波数減少パラメータ;
振動振幅増加パラメータ;
振動振幅減少パラメータ;
密封パラメータ;
最高バキュームパラメータ;
ユーザーターゲットバキュームパラメータ。
【0051】
本発明の好ましい実施形態において、最高バキュームレベルのパラメータは、56.8%またはその付近のバキュームに設定される。これは、安全のために、活性化モジュールに許容される最高バキュームレベルである。
【0052】
また、本発明の好ましい実施形態において、複数の制御パラメータがユーザーによって設定されることができる。ユーザーが決めた制御パラメータは、タッチスクリーン、ボタン、ダイヤル、ペアリングされた装置またはその他の適切な入力手段を介してユーザーから制御モジュールに受信される。好ましい実施形態において、ユーザーは最高バキューム度パラメータよりも低いユーザーターゲットバキュームパラメータを入力することができる。最高バキュームパラメータおよびユーザーターゲットバキュームパラメータに対する設定に関係なく、第1引張インターバルバキュームパラメータは、次のサイクルに到逹した最も高いバキュームパラメータよりも低いサイクルが必ず存在することに留意すべきである。最高バキュームパラメータは、最高バキュームパラメータまたはユーザーターゲットパラメータである。
【0053】
装置を用いる方法において、ユーザーの陰茎は装置のバキュームチャンバの近位開口内に収容される。ここにはユーザーの弛緩した状態の陰茎6cが示される。ユーザーの陰茎は停止状態であるので、バキュームチャンバの遠位部分8に配置されたセンサ距離測定ターゲットパケット16とまだ接触されていないことに示されている。好ましい実施形態において、ユーザーはコントロールパネルを用いて活性化モジュールを起動する。代替実施形態において、制御モジュールは内部範囲測定器を利用してユーザーの陰茎がバキュームチャンバの近位部分にあることを感知することで、活性化モジュールを起動する。
【0054】
活性化モジュールを起動すると、バキュームポンプ12がユーザーの胴体4と近位開口5との間および/または活性化モジュール内のユーザーの陰茎基底部周囲にバキューム密封を形成するのに十分なバキュームを活性化モジュールに生成するように設定がされる。好ましい実施形態において、バキュームポンプは水や液体ポンピングよりも、空気ポンピング方法をによってバキューム効果を生成する。バキューム密封を形成するのに必要なバキュームの量は密封パラメータとして制御モジュールに格納される。密封パラメータに対する十分な値は、約20%バキュームであることが明らかとなった。
【0055】
図10は、本発明を用いるサイクルでの引張インターバルステップにおける装置の好ましい実施形態または本発明のベストモードの側面図である。このような使用の段階で、バキュームチャンバに引張インターバルが発生し、引張インターバルは、第1引張インターバルバキュームパラメータと第1引張インターバル持続時間パラメータを有する。
【0056】
第1引張インターバルの間では、制御モジュール19はバキュームポンプ12を制御して第1引張インターバルバキュームパラメータによって活性化モジュールでバキュームレベルを生成する。生成されたバキュームは、ユーザーの陰茎が引っ張られて膨らんだり血液が満たされるようにするために十分なものとする。引っ張られた状態ではユーザーの陰茎長さと円周が増加する。
【0057】
図面では、バキューム6dによって第1長さに完全に引っ張られたユーザーの陰茎を示す。図示されるように、陰茎は、
図9よりも長くなっている。また、陰茎の円周は、
図9より大きくなっている。バキュームチャンバの狭くなる末端部分につながるバキュームチャンバの狭くなる移行部分は、バキュームによって亀頭の下でユーザーの陰茎肌が前へ引っ張られることを防止する。ユーザーの陰茎に引張力が加えられるので、バキュームチャンバの末端部8に配置されたセンサ測距ターゲットパック16と接触するようになる。
【0058】
好ましい実施形態において、ユーザーの陰茎は、この引張インターバルに10秒間保持される。振動インターバルは引張インターバルが始まる時点や直後に始まり、
図11を参照して以下で説明するように、このサイクルでは振動とともにバキューム状態で行われる。
【0059】
このような第1引張インターバルは、制御モジュールに格納された第1引張インターバル持続時間パラメータと同じ持続時間を有する。代替実施形態において、この第1引張インターバルはユーザーから受信された期間パラメータを有する。
【0060】
代替実施形態において、ユーザーの陰茎は、内部範囲測定センサ15がバキュームによって長さ増加が中断されたことを決めることができるほど充分に長い引張インターバルに保持され、これによって陰茎がこのサイクルの間のバキュームによって完全に引張力が加えられたことを決めることができる。振動インターバルは、陰茎が完全に引張力が加えられた前記センサによる第1の決定以後に始まる。前記感知によって測定された長さは、このサイクルに対する引張力長さデータとして制御モジュールに格納される。この長さに到逹するのに必要な時間は、このサイクルに対する引張時間データとして制御モジュールに記録される。後続の引張インターバルは制御モジュールに格納され、引張の段階的な持続時間の増加のパラメータによって増加された引張時間データと同じ持続時間を有してもよい。
【0061】
本発明の方法のこのステップの引張緊張インターバルは、ユーザーの陰茎組職の細胞がここで引っ張られた状態に言及される状態に入って行くことと理解される。上述したように、この引張期間の間に引っ張られた状態の陰茎組職細胞は、すべての細胞の間の結合が完全に残っている状態でバキューム方向に引っ張られたり伸ばされたりまたは楕円形形状を有することに構想されることができる。このような楕円形の歪みは、引張力が保持される限りそのまま保持されることができる。したがって、バキュームチャンバに第1引張インターバルを発生させるステップは、バキューム引張力によってユーザーの陰茎の少なくとも一部の細胞が楕円形に延びるように十分なバキュームパラメータを用いる。
【0062】
2つのユーザー活性化バキューム解除制御装置が制御モジュールに配置される。このようなユーザー活性化バキューム解除制御装置の一つは、バキュームポンプ12を遮断するように作動式に構成された制御モジュールのケーシング28に配置された手動作動式電気ボタンまたはスイッチ27である。もう一つのユーザー活性化バキューム解除制御部は、バキュームポンプを遮断するように構成された制御モジュールのインターフェーススクリーンにあるスクリーンボタン29である。
【0063】
制御モジュールは、バキュームポンプをそれぞれ開閉するホールドソレノイド(hold solenoid)およびリリースソレノイド(release solenoid)に配線される。安全措置としてソレノイドは普段開放されるように構成される。装置の電源がオフになると、既存のバキュームが解除される。電気放出制御装置もソレノイドにワイヤ連結されてトリガーされる時に既存のバキュームを直ちに放出する。
【0064】
追加バキューム安全措置として、第1バキュームセンサ30および補助バキュームセンサ31がバキュームチャンバに配置されるか、またはバキュームチャンバまたはバキュームラインに動作可能に連結される。これら2つのバキュームセンサは、制御モジュールに動作可能に連結され、制御モジュールにバキューム読取値を提供する。バキュームセンサ読取値が現在のサイクルの目標バキュームに到逹したことを示す場合には、バキュームポンプが停止され、バキューム状態が保持される。バキュームセンサ読取値が最高バキュームを超えたことを示す場合には、バキュームポンプが停止、解除され、空気がバキュームチャンバに流入する。また、第1バキュームセンサと補助バキュームセンサの読取値が3%以上に達した場合には、バキュームポンプが停止および解除されて、空気がバキュームチャンバに流入され、バイブレーターが停止される。
【0065】
図11は、ベストモードで用いられる第1振動インターバルステップにおける装置の好ましい実施形態の側面図である。好ましい実施形態において、振動インターバルを誘発するステップは、引張インターバルの開始とほぼ同時、またはその直後に始まる。代替実施形態において、振動インターバルは、
図10に関して説明したように、ユーザーの陰茎が引張長さに到逹した後に始まり、この場合、第1振動インターバルを誘発するステップは、ユーザーの陰茎の少なくとも一部の細胞が第1引張インターバルによって完全に伸びた後に始まる。バキューム引張を始める前に振動を始めることも可能であるが、目標はバキューム引張インターバルの持続時間の少なくとも一部分がバキュームインターバルの持続期間の少なくとも一部分と重なるように引張インターバルと振動インターバルを一致させることである。
【0066】
このような第1振動インターバルの間に、制御モジュールは持続時間が重なる引張インターバルからのバキュームとともに活性化モジュールで振動を生成するようにバイブレーターを制御する。好ましい実施形態において、振動は第1振動インターバル振動周波数パラメータおよび第1振動インターバル振動振幅パラメータによって生成される。振動振幅は活性化モジュールの1秒当たり距離に対して、重力加速度としての「G」に対して、加速による力または振動電力を測定するために、当該分野で用いられる他の用語に設定されてもよい。
【0067】
国立医薬食品衛生研究所(National Institute of Health)の研究によれば、立っている大人は、約2.0gの全身振動を最高1分間耐えることができる(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3688642に位置された「Safety and severity of accelerations delivered from whole body vibration exercise devices to standing adults」1)。3600RPMで1回転当たり偏心質量を0.94インチ移動させるバイブレーターの振幅は、モータ偏心質量に対して約123Gの振動振幅を付与し、この時、G(またはg)は、重力加速度、または9.8m/s2に対して測定された振幅である。モータ、活性化モジュール、およびユーザーの陰茎で構成された4kgの質量にバイブレーターを適用する場合、約9.2G RMS(root mean square 二乗平均平方根)の振動振幅が予想され得る。テストによれば、これはユーザーの陰茎が耐えられる振動振幅の最高値に近接し、7秒~10秒の振動インターバルでの組職増加に効果的である。同様に、本発明で有用な効果を発揮することと予想されるモータ、活性化モジュール、およびユーザーの陰茎で構成された塊で最も低い振動振幅は、約2.1G RMSである。
【0068】
好ましい実施形態において、有効振動は、3600RPM、すなわち3.5g RMSで最小約0.69mmピークツーピークを有する必要がある。また好ましい実施形態において、有効振動は、3600RPMで最高約1.7mmピークツーピーク、または約10秒の短いインターバルに対して、8.7g RMSを有する必要がある。好ましい実施形態におけるベストモード有効振幅は、3600RPMで1.2mmピークツーピーク、または振動インターバルに対して、6.1g RMSである。同様の効果を得るために、多様な振動振幅と周波数設定を用いてもよい。
【0069】
したがって、第1引張インターバルと同時に第1振動インターバルがバキュームチャンバに適用され、第1振動インターバルは第1振動インターバル持続時間パラメータを有し、第1振動インターバル周波数および第1振動インターバル振幅を有する第1振動インターバルがバイブレーターによって適用される。
【0070】
バキュームとともに生成された振動は、活性化モジュールでユーザーの陰茎をさらに膨張させるのに十分になるように意図される。説明された振動とともにバキュームを適用すれば、ユーザーの陰茎長さがバキュームのみで誘導された以上に伸びるようになる。同様に、バキュームとともに本発明の振動適用は、ユーザーの陰茎が
図10によって説明されたバキュームのみによる膨脹を超えて周りで膨脹するように促進する。ユーザーの陰茎がさらに長くなるように促進されるのでセンサと接触するようになる。バキュームチャンバの末端部に配置されたターゲットパックを測定して前へ押し出す。近接センサターゲットパックは内部範囲測定器が本発明の適切なステップで陰茎の伸長を測定するためのターゲットとして用いられる平らな表面を提供する。代替実施形態において、本発明はターゲットパックがない状態で作られた。これは動く部分の数が少ないという利点を提供するが、測定正確度は低い。
【0071】
図11は、バキュームおよび振動下で膨脹されたユーザーの陰茎6eを示す。好ましい実施形態において、振動インターバルは約7秒間持続され、同時に進行する引張インターバルが終わる3秒前に終了される。振動がない3秒は測定ターゲットパケット16の動きを止めるようにして、内部範囲測定器15が振動インターバル下でユーザーの陰茎が到逹した長さを正確に判断することができる。このような長さは、このサイクルに対する振動長さデータとして制御モジュールに格納される。
【0072】
代替実施形態において、ユーザーの陰茎は内部範囲測定器が振動と組合されたバキュームによって陰茎が所定長さに完全に引張力が加えられたことを決めるように充分に長時間このような振動インターバルに保持されて、陰茎が振動とバキュームによる長さの増加が中断され、その後に回復インターバルが始まる。このようなバキューム引張長さは、このサイクルに対する振動長さデータとして制御モジュールの永続的な不揮発性メモリーに格納される。この長さに到逹するのに必要な時間は、このサイクルに対する振動時間データとして制御モジュールに記録される。後続の振動インターバルは、制御モジュールに格納され、振動の段階的な持続時間増加パラメータによって増加された振動時間データと同じ持続時間を有することができる。
【0073】
代替実施形態において、振動周波数または振動振幅のような振動パラメータの変化は、制御モジュールによってまたはユーザーの入力から設定されることができる。振動パラメータの変化が用いられると、振動インターバル周波数データおよび振幅データとして格納されることができる。バキュームデータ、引張長さデータ、振動長さデータ、インターバル持続時間、およびこのようなデータの多くのサイクル分析とともに、バキューム、振動振幅、振動周波数、インターバル持続時間、およびサイクル数の最も効果的な組合が決められることができる。
【0074】
組職がバキュームによって引っ張られる前に振動を加えることは効果的ではない。本発明の方法の引張インターバルステップと同時に実行される本発明の振動インターバルステップは、陰茎組職の細胞の間に予想される微細破裂を誘導して、細胞破裂領域での新しい細胞成長のための空間を生成する役割を果たす。したがって、第1振動インターバルを発生させるステップとともに第1緊張インターバルを発生させるステップは、ユーザーの陰茎の少なくとも一部組職に微細破裂を誘発するのに十分である。
【0075】
このような緊張、破裂、および新しい細胞の形成の結果により、ユーザーは陰茎組職の成長、増大および/または再成長を期待することができる。したがって、第1振動インターバルを誘発するステップとともに第1緊張インターバルを誘発するステップは、ユーザーの陰茎組職で少なくとも一部の新しい細胞の形成または追加を促進するのに十分である。
【0076】
図12は、使用サイクルの回復インターバル段階における装置の好ましい実施形態の側面図である。引張インターバル持続パラメータが経過した後、振動インターバルによる振動が中断されたり減少され、バキュームチャンバのバキュームレベルが前の引張インターバルレベルよりも低いレベルに減少されて、バキュームチャンバに第1回復インターバルが発生する。回復インターバルには回復インターバルバキュームパラメータと回復インターバル持続時間パラメータがあり、回復インターバルバキュームパラメータは、前の引張インターバルバキュームパラメータよりも低い。かかる好ましい実施形態において、この回復インターバルバキュームは約20%とする、あるいは、バキューム密封を保持するのに十分なものとする。代替実施形態において、回復インターバルバキュームパラメータは、10%と同じくらい低くする、あるいは、30%と同じくらい高くしてもよい。
【0077】
回復インターバルのバキュームパラメータは、ユーザーの陰茎組職に微細破裂を誘発するほど充分に高くない。好ましい実施形態において、回復インターバルは5秒間保持される。ユーザーの陰茎6fは、上記
図11の振動インターバルと比較して、収縮された状態を示すが、上記
図9の前のインターバルと比較しても拡張された様子を示す。低いバキューム状態で、この持続時間は、ユーザーの陰茎が次のサイクルの引張インターバルの間に引張力長さに早く到逹することができる程度である。この効果から効果的に逸脱しない期間が代替実施形態で用いられてもよい。第1緊張インターバルを誘発するステップは、第1振動インターバルを誘発するステップとそれによる回復インターバルステップとともにユーザーの陰茎組職で少なくとも一部の新しい細胞の形成または追加を促進するのに十分である。
【0078】
回復インターバル後に、新しい引張インターバルを始めることによって、引張インターバル、振動インターバルおよび回復インターバルの新しいサイクルが始まる。新しいサイクルのバキュームは、上述したとおり段階的なバキューム増加パラメータによって増加される。好ましい実施形態において、サイクルパラメータの数は40である。また好ましい実施形態において、段階的なバキューム増加パラメータは4%であるので、引張インターバルバキュームは9個のサイクルで20%から56%に移動する。このパラメータは、代替実施形態でユーザーによって変更または変更されてもよい。
【0079】
骨盤底筋引張運動を含む本発明の実施形態において、前記運動は、活性化モジュールのバキュームチャンバをユーザーの体に密封された状態に保持するため、高いバキュームを有する引張インターバルの間、より低いバキュームを有する回復インターバルの間、十分なバキュームでの骨盤底筋運動のための特有なインターバルの間に実行されることができる。
【0080】
ユーザーが振動なしにバキュームの引張に対抗して、骨盤底筋肉を引っ張る場合、センサターゲットパック16の動作は、骨盤の引張を測定しながら内部範囲測定センサ15によって捕捉されることができる。かかる実施形態において、内部範囲測定センサは、装置のユーザーによる骨盤筋肉運動を検出できる制御モジュール部分に動作可能にカップリングされ、活性化モジュール部分上にまたは内部に配置された骨盤引張力センサとも指称され得る。代替的に、バキュームによってユーザーの体で密封された活性化モジュールの重量は、ユーザーの骨盤引張運動に対する抵抗役割を果たすことができる。このような使用例において、活性化モジュールの動きは活性化モジュールおよび制御モジュールで骨盤引張力センサの役割を果たすか、活性化モジュールおよび制御モジュールに動作可能に連結された加速度計32を用いて測定されることができる。2つの場合とも、このセンサ測定値は、制御モジュールのメモリーに骨盤底筋運動データとして格納されることができる。この骨盤底筋運動データは、骨盤底筋収縮回数、前記収縮の速度または加速度および収縮された距離を含んでもよい。この骨盤底筋運動データは、一つの使用サイクルにかけて他の使用サイクルと比較されることができ、これは本発明のユーザーに本発明の装置を用いた運動による骨盤底筋強化の表示を提供する。
【0081】
図13は、本発明の例示的な実施形態における装置の動作を説明するフローチャートを示す。ユーザーは、活性化モジュールに陰茎を入れたまま制御モジュールと連結されたスタートボタンを押すと、ステップ33でバキューム密封パラメータによって活性化モジュールが減圧される。
【0082】
ステップ34において、制御モジュールは、サイクルカウントを1に設定して、装置の使用時に第1サイクルを始める。サイクルバキュームレベルは、制御モジュールで予め決められた最小値に設定される。サイクルバキュームレベルは、開始の目的のために、第1引張インターバルバキュームパラメータとして指称され得る。
【0083】
ステップ35において、バキュームポンプは、活性化モジュールでサイクルバキュームになるまで駆動されて、この第1使用サイクルで第1引張インターバルを始める。内部範囲測定器を用いて引張長さが達成されたか否かがステップ36で決められる。引張長さは、現在のサイクルバキュームレベルによって誘導される長さだけ引っ張られたユーザーの陰茎である。
【0084】
次に、ステップ37において、ユーザーの陰茎が引張力長さに到逹すると、バイブレーターはユーザーが設定した振幅および周波数、または予め決められた振幅および周波数で作動する。バキュームポンプは、ステップ38で10秒間待機する。このフローチャートに示された実施形態において、バキュームが始まった後、ユーザーの陰茎が速かに引張力長さに到逹するので、バイブレーターがステップ38で10秒間作動することが分かる。他の実施形態において、振動はバキューム誘導引張長さに関係なく、バキュームとともにまたはバキューム直後に簡単に始まる。
【0085】
この時間の間、バキュームと振動の組合は引張長さを超えてユーザーの陰茎の長さおよび/または円周の追加増加を誘導する。ステップ39において、内部範囲測定器を用いてこの振動インターバルでの陰茎の振動長さを決める。引張長さおよび振動長さは、サイクルバキューム、振動パラメータ、および本発明のこのようなサイクルに用いられる他のパラメータとともに制御モジュールにデータとして記録される。
【0086】
また、かかるステップで、バイブレーターはオフになり、バキュームレベルは弛緩レベルに減少されて、所定の期間の間回復インターバルを始める。回復インターバルは、サイクルの最後のステップであり、サイクルカウントパラメータは、制御モジュールで増加する。
【0087】
次に、制御モジュール段階40は、最高サイクルカウントに到逹したか否かを決める。そうであれば、プロセスを停止し、これ以上サイクルが実行されない。
【0088】
そうでない場合、次のステップ41でサイクルバキュームが増加され、次のサイクルに対する引張インターバルバキュームがより高くなる。サイクルバキュームが増加する量は、予め決められた制御モジュールパラメータであるか、ユーザーが設定したパラメータであってもよい。サイクルバキューム増加量は、代替的に一部実施形態において公式によって異なり得る。例えば、サイクルバキューム増加は、サイクル回数が多いほど減少するか、与えられたサイクルに引張力を加えるインターバルに記録された以前に記録されたユーザーの陰茎の最高長さに近くなるほど小くなる。
【0089】
新たに増加されたサイクルバキュームがステップ42でバキューム限界を超えない場合、ステップ35に復帰して新しいサイクルが始まる。好ましい実施形態において、約56.8%のバキュームまたは約334Torrの安全バキューム制限が存在する。新たに増加されたバキュームサイクルが限界を超える場合、新しいサイクルが始まる前にステップ43でバキュームサイクルが制限値に減少される。
【0090】
図14は、本発明の例示的な実施形態で使用可能な電気的連結を例示する配線図を示す。Click PlusブランドC2-08-DR6C I/Oモジュールは、ワイヤリングハーネス44に対して作動可能なオプションとして示されている。ワイヤリングハーネスは、個別入力部に対するチャンネルのセット45、個別出力部に対するチャンネルのセット46、アナログ-デジタル変換部を有するアナログ入力チャンネルのセット47およびデジタル-アナログ変換部を有するアナログ出力チャンネルのセット48に特徴付けられる。
【0091】
4つの個別入力は、信号可能構成要素から状態信号を受信するために、ノイズキャンセリングコンデンサとともに配線されることができる。ここで、個別信号出力は、バイブレーター制御信号49、バキュームポンプ制御信号50、ホールドソレノイド信号51、およびリリースソレノイド信号52に対して予約される。4つの個別出力は、120Vまたは240VのACに共通に配線される。
【0092】
アナログ入力チャンネルは、モータの騷音を減少させるように、電流センサ信号を受信する。使用可能なアナログ電流入力は、範囲測定器または近接センサ信号53、第1バキュームセンサ54、および補助バキュームセンサ55に用いられる。
【0093】
図15は、本発明の例示的な実施形態における構成要素、電力および制御要素の配置を示す構成要素ダイヤグラムを示す。ダイヤグラムは、有線構成要素およびPCB装着構成要素を全部含むように様式化された。
【0094】
図13の説明に詳細に説明された配線ハーネス44は、マルチ-ピンを介して印刷回路基板(PCB)56に連結される。上述したように、配線ハーネスは、バイブレーター個別リレー57、バキュームポンプ個別リレー58、ホールドソレノイド59、リリースソレノイド60、近接センサアナログ電流入力61、第1バキュームセンサアナログ電流入力62、および補助バキュームセンサアナログ電流入力63からのI/O連結部を指示する。ホールドソレノイド、リリースソレノイド、近接センサ、第1バキュームセンサアナログ電流入力および第2バキュームセンサは、配線ハーネスにワイヤで連結された個別構成要素である。
【0095】
バイブレーター個別リレーとバキュームポンプ個別リレーは、PCBに装着される。また、PCBには120VACまたは240VACに対して64Vを駆動し、バキュームポンプ、バイブレーター、ソレノイドおよび近接センサに3ampsで24VDCを提供する電源供給部が装着される。PCBには制御モジュールとの外部通信のためのイーサネットスイッチ65が装着される。
【0096】
ユーザータッチスクリーン66および制御モジュール用CPU67も有線で連結される。最後に、バキュームポンプ12およびバイブレーター17は、それぞれバキュームポンプリレーおよびバイブレーターリレーに対する有線連結で表示される。
【0097】
本発明を説明の目的で特定の実施形態と関連して説明したが、本発明はこれに制限されない。したがって、説明された実施形態の多様な特徴の多様な修正、適応および組合が本発明の範囲を逸脱することなく実行されることができる。
【国際調査報告】