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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-27
(54)【発明の名称】3D音分析システム
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/22 20060101AFI20241120BHJP
【FI】
G01S5/22
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532192
(86)(22)【出願日】2022-12-05
(85)【翻訳文提出日】2024-07-04
(86)【国際出願番号】 AU2022051453
(87)【国際公開番号】W WO2023097377
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】2021903929
(32)【優先日】2021-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524201723
【氏名又は名称】3ディーエス マイク プロプライエタリー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サイモンズ、イアン
【テーマコード(参考)】
5J083
【Fターム(参考)】
5J083AA05
5J083AD02
5J083BE08
5J083CA10
5J083CA11
5J083CA31
(57)【要約】
任意の3D方向からの高忠実度音波検出及び音源の3D座標の識別のための音波センサと、良~高忠実度を有する各音源の音放射物を分離するための手段と、そのローブ・パターンを概して含む、良~高忠実度を有する音源を再構成するための手段とを備える、システム。システムは、複数の定義されたローブを含む、球状、半球状、円錐状などの任意の所望の形の体積感知と組み合わされた周波数応答、感度、及び指向性において実質的に高い線形性を有する音を検出すること、又は任意の所望の量及び形状を選択することができるマイクロホン・システムを可能にする。音波センサは、音波ビーム、浮上させられたバブルの相互作用、繋留されたバブルの相互作用、ファイバ相互作用、レーザー干渉分光法、RF同調回路技法などの多数の又は組合せたシステム手段を備えることができ、そこでは、すべてのそのような方法は、究極的には、双指向性音感知手段の形を用いる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各マイクロホン・モジュールが、1セットの双方向情報を取得するように構成された、3D配置において構成されたマイクロホン・モジュールの集団と、
信号プロセッサと
を備える、音分析システムであって、
前記信号プロセッサが、
前記マイクロホン・モジュールのそれぞれから、それらの3D双方向ベクトル情報セットを、取得する、
前記3D双方向ベクトル情報セットをデジタル情報セットに変換する、
あらゆるマイクロホン・モジュールのすべての前記3D双方向ベクトルを、前記デジタル情報セットから、計算する、
すべてのマイクロホン・モジュールに共通の前記双方向ベクトルの3D交点を、そのような共通の交点のみが音源の真の3D位置を表すということに留意して、計算する、
各マイクロホン・モジュールから各音源までの異なる距離を計算して、それによって、各音源から各マイクロホン・モジュールまでの到着時間差をさらに計算して、それによって各音源からの集合的受信信号の時間到着同期をさらに計算して、それによって受信音の信号対ノイズ比をそのような信号相関性を介して最大にする、
各音源からの高周波数音ロールオフを計算及び補正する、
各音源からマイクロホン集団の方向において発する音波のデジタル表現を出力として提供する
ようにプログラムされた、システム。
【請求項2】
各マイクロホン・モジュールが、少なくとも3つの双指向性マイクロホンを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも3つの双指向性マイクロホンが、各x-y-z軸に沿って又は4面体に互いに対して等しい角度で配向された、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも3つの双指向性マイクロホンが、共通の3D位置又は共通の音感受性要素又は互いの近くの複数の音感受性要素から前記双方向情報のセットを取得するように構成された、請求項2又は3に記載のシステム。
【請求項5】
それぞれの前記双指向性マイクロホンが、周波数応答、感度、及び指向性において実質的に合致する、請求項2から4までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記信号プロセッサがさらに、各マイクロホン・モジュールから取得された、前記双方向情報のセットを、各検出可能な音源からの前記受信音を決定することと併せて、複数の検出可能な音源を指す空間における複数の双方向ベクトルの解集合を導出するために、各マイクロホンの信号強度及び向きを比較することによって、1セットのデジタル情報に変換するようにプログラムされた、請求項2から5までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記信号プロセッサがさらに、
前記複数の双方向ベクトルの複数の交点を決定する、及び
前記複数の検出可能な音源から各検出可能な音源の3D位置を決定する
ようにプログラムされた、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも3つの双指向性マイクロホンが、目標空間の周りに配置された、請求項4又は請求項4に従属する場合の請求項5から7までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも3つの双指向性マイクロホンが、浮上させられたバブル又は繋留されたバブルの周りに配置された、請求項4又は請求項4に従属する場合の請求項5から7までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも3つの双指向性マイクロホンがそれぞれ、送信器及び受信器のx-y-z配向されたペアとして構成された、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記x-y-z配向された送信器及び受信器ペアが、容量性マイクロマシン超音波トランスデューサのペア又はセラミック共振器のペアである、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記x-y-z配向された送信器及び受信器ペアが、概して、l00kHzから40MHzの範囲内の送信周波数で構成された、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記浮上させられたバブルが、磁場又は電場を使用して、能動的に中心に置かれるように構成された、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記浮上させられたバブルが、複数の外部音源からの衝突音波によって偏向される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記浮上させられたバブルが、磁気的に影響された粒子、ナノ粒子又は化合物を組み込む、請求項13又は14に記載のシステム。
【請求項16】
前記浮上させられたバブルの位置が、複数のx-y-z配向されたセンサによって測定される、請求項14又は15に記載のシステム。
【請求項17】
前記複数のx-y-z配向されたセンサが、複数のレーザー干渉分光法システム、複数の無線周波数発振器システム、複数の無線周波数反射システム、複数の光反射システム、又は複数の音波ビーム反射システムのいずれかである、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記繋留されたバブルが、x-y-z方向においてそれぞれに配向された少なくとも1つの弾性ファイバによってそれぞれ保持された少なくとも3つのセットのバブルを含み、バブルの各セットが、前記少なくとも1つのファイバの中点において支えられ、衝突音波に応答してそのサスペンション軸に関連して横方向に移動するように適合された、請求項9に記載のシステム。
【請求項19】
前記少なくとも3つのセットのバブルが、ファイバによって軸方向に貫通された第1のバブルと、1ペアのファイバの終点に軸方向に接合された第2のバブルと、4面体ケージにおいてそれを取り囲む少なくとも3つの軸状ファイバを有する第3のバブルとを含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記ファイバが、音を検出するために使用される、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記ファイバが、ファイバ・コイル、ファイバばね、ウェビング、泡状物質、エアロゲルから作られた、請求項18から20までのいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、3次元(3D)音分析システムに関する。より詳細には、3次元で音波を検出する及び出力信号を分析することに関する。
【背景技術】
【0002】
音を検出するためのマイクロホン及びシステムは、概して、周波数応答、感度、及び指向性において実質的に非線形である。
【0003】
それらの指向性オプションはまた、実質的に制限される。
【0004】
3D音アプリケーションのためにそのようなマイクロホンの使用を試みることは、これらの問題を悪化させる。
【0005】
球状、半球状、円錐状などの任意の所望の形の指向性と組み合わせて、周波数応答、感度、及び指向性において実質的に高い線形性を有する音を検出すること、或いは任意の所望の量及び形状、又はその任意の組合せ若しくは数を選択することができるマイクロホン・システムを提供することが望ましい。このシステムは、専門的なマイクロホン・アプリケーション及び3Dアプリケーションの両方に適合するであろう。
【0006】
検出された音源の多く又はすべての3D座標を識別するためのマイクロホン・システム、良~高忠実度を有する各音源の音放射物を分離するための手段、及びそのローブ・パターンを概して含む、良~高忠実度を有するその源において音源を再構成するための手段を提供することがさらに望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書では、別段の指定がない限り、本文書で使用される用語及び頭字語は以下の通りである。
(i)頭字語「3D」は、3次元という用語を指す。
(ii)「音源」という用語は、検出可能な音を発する任意の3D位置を指す。
(iii)「双指向性マイクロホン」又はそれらのポーラ・パターンに関する「フィギュア8マイクロホン」は、本文書で使用されるマイクロホン・タイプである。
(iv)「双方向ベクトル」という用語は、反対の方向、つまり、真の音源につながる方向及び誤った音源につながる方向を指し、あらゆる検出可能な音源へのすべての双指向性マイクロホンの特性である。
(v)「変位」、「位置」、及び「振動」という用語は、音波に反応する音感受性構成要素の運動に関して置き換え可能である。
(vi)「綱」及び「ファイバ」という用語は、音波に反応する音感受性構成要素のアンカリングに関して置き換え可能である。
(vii)「UV」という用語は、紫外線を指す。
(viii)「エポキシ」という用語は、概して、UV硬化性エポキシを指し、UVに暴露した樹脂は、通常は数秒で完全に硬化する。
(ix)「LED」という用語は、発光ダイオードを指す。
(x)頭字語「CMUT」は、「容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ」を指す。
(xi)「CMUTビーム」という用語は、CMUTの放出された音波ビームを指す。
(xii)「軸」という用語は、座標軸を指す。
(xiii)「3D応答マイクロホン・モジュール」という用語は、「マイクロホン・モジュール」又は「双指向性マイクロホン」又は「マイクロホン」という用語と置き換え可能である。
(xiv)「双方向ベクトル情報」という用語は、「双方向情報」という用語と置き換え可能である。
(xv)「RF」という用語は、無線周波数を指す。
(xvi)「FM」という用語は、周波数変調を指す。
【0008】
本開示による複数のマイクロホン・モジュールは、周波数応答、感度、及び指向性のそれらの特性において実質的に合致すると期待される。この合致は、検査によりいくつかの非線形態様が基準として確立されることを可能にし、検査後に、複数のマイクロホン・モジュールについて、これらの非線形態様は、信号処理を介して線形特性に補正され得る。これに関連して、複数のマイクロホン・モジュールは、複数の理想的な又はほぼ理想的な3D双指向性マイクロホン・モジュールと考えることができる。
【0009】
本開示は、3D応答マイクロホン・モジュールの集団及び信号プロセッサを備える3D音分析システムを提供する。その3D応答マイクロホン・モジュールの集団及び信号プロセッサは、検出可能な3D音環境の分析を可能にする。システムは、たとえば、以下のような能力を可能にする。
a)複数の音源の複数の3D位置を識別すること、
b)良~高忠実度を有する各音源からの個別に受信された音を隔離すること、
c)受信信号対ノイズ比を改善するための各マイクロホン・モジュールからの信号相関関係、
d)各音源までの距離ごとに高周波数ロールオフのために複数の受信信号を補償すること、
e)そのローブ・パターンのうちのいくつか又はすべてを概して含む、良~高忠実度を有する各音源の源において複数の放出音波を再構成すること、及び
f)出力として様々な音源又は3D領域又は方向を選択すること。
【0010】
一実施例では、3D応答マイクロホン・モジュールは、検出可能な音源からのすべての衝突音波に関する双方向ベクトル情報を得るために、中央感知位置又は中央感知要素のいずれかの周りに3D配置で好ましくは構成される。
【0011】
一実施例では、マイクロホン・モジュールの集団は、通常は、4面体として配置された4つのマイクロホン・モジュールとして、3D配置において構成される。それらの異なる3D位置により、各マイクロホン・モジュールは、各音源に関連するわずかに異なる3D双方向ベクトル情報セットを取得する。
【0012】
一実施例では、マイクロホン集団の分布が、大体積から音源信号情報を収集するために使用される。
【0013】
一実施例では、信号プロセッサは、
マイクロホン・モジュールのそれぞれから、それらの3D双方向ベクトル情報セットを、取得することと、
3Dベクトル情報セットをデジタル情報セットに変換することと、
あらゆるマイクロホン・モジュールのすべての3D双方向ベクトルを、デジタル情報セットから、計算することと、
すべてのマイクロホン・モジュールに共通の双方向ベクトルの3D交点を、そのような共通の交点のみが音源の真の3D位置を表すということに留意して、計算することと、
各マイクロホン・モジュールから各音源までの異なる距離を計算して、それによって各音源から各マイクロホン・モジュールへの到着時間差をさらに計算して、それによって各音源からの集合的受信信号の時間到着同期をさらに計算して、それによってそのような信号相関性を介して受信音の信号対ノイズ比を最大にすることと、
各音源からの高周波数音ロールオフを計算及び補正することと、
各音源からマイクロホン集団の方向に発する音波のデジタル表現を出力として提供することと、を行うようにプログラムされる。
【0014】
一実施例では、マイクロホン・モジュールの集団の双指向性マイクロホンのそれぞれは、周波数応答、感度、及び指向性などのそれらの特性において実質的に合致し、そこでは、そのようなものは、基準として及び品質制御のために検査によって製造中に確立され、それによって、任意の双指向性マイクロホンから以下を可能にする。
a)信号プロセッサを介して非線形態様の特性(周波数応答及び感度など)を線形特性に補正し、それによって、有効信号出力において、理想的な又はほぼ理想的な双指向性マイクロホンの品質に近づけること、及び
b)一貫性があり、解釈可能な出力。
【0015】
任意の所与のマイクロホン・モジュールが、信号プロセッサが、各検出可能な音源から受信された音を決定することと併せて、複数の検出可能な音源を指し示す空間における双方向ベクトルを決定することができる、十分な3D音情報を提供することができる。さらなる信号処理と組み合わせた結果として生じるマイクロホン・モジュールの集団は、各検出可能な音源の3D位置を各マイクロホン・モジュールから双方向ベクトルの交点を介して識別することができる。
【0016】
一実施例では、任意の所与のマイクロホン・モジュールの双指向性マイクロホンが、3D配置で配置され、少なくとも3つの双指向性マイクロホンが、x-y-z軸上で位置合わせされる。3D配置は、4面体に配置された4つの双指向性マイクロホン、又は適切な多角形配置で配置された任意の他の数の双指向性マイクロホンを備え得る。
【0017】
一実施例では、マイクロホン・モジュールの集団は、3D配置で配置される。5つ以上のマイクロホン・モジュールは、改善された3D信号情報を提供する傾向があるということに留意しながら、好ましくは、4つのマイクロホン・モジュールが、4面体に配置される。
【0018】
第1の態様では、双指向性マイクロホンの容量において作用する複数の送信器及び受信器ペアの間に、連続波又はパルスで構成された、実質的に狭ビームの形で複数の高周波音波が提供される。
【0019】
狭ビームの軸の側方に到来する音波は、連続ビームが周波数変調(FM:frequency modulation)として受信されるように、ビームの進路長を変調し、パルスは、好ましくは受信器においてゼロ交差検出を介してパルス位置変調(PPM:pulse position modulation)として受信される。
【0020】
複数の送信器及び受信器ペアは、概して、近接しており、好ましくは、x-y-z軸配置におけるそれらの中間点において狭ビームが交差するように配置される。
【0021】
複数の狭ビームは、好ましくは、衝突音波の実質的に狭いビームと実質的に高い分解能との両方を提供するために、実質的に高周波にある。
【0022】
好ましい形では、容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ(CMUT:Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer)が、10MHzから40MHzの好ましい周波数範囲のパルス状音波で動作する、複数の送信器及び受信器ペアとして使用される。
【0023】
他の形の送信器及び受信器ペアが、概して連続ビームとともに使用され得る。実例として、セラミック、クリスタル及びエレクトレット・トランスデューサ、並びに光ファイバ・マイクロホン受信器が挙げられる。
【0024】
第2の態様では、能動的に中心に置かれる浮上させられたバブルが、到来する音波に反応する要素として用いられ、
a)浮上させられたバブルは、どの方向にも同じくらい容易に移動することができ、それにより、全指向性要素として機能し、
b)浮上させられたバブルは、様々な組合せのバブル組成又は構造を有し得、
c)浮上させられたバブルを能動的に中心に置くための複数のセンタリング・デバイスが使用され得、
d)浮上させられたバブルの位置を感知するための複数の感知デバイスが使用され得る。
【0025】
浮上させられたバブルは、
a)質量を最小にし、感度を最大にするために、実質的に薄く、
b)到来する音波の対象の最高周波数の波長と比較して直径が小さく、
c)変化する大気条件とともにその直径を維持するための多孔性を有し、多孔性は、ポリマー又はエポキシ・フィルムにおける固有の多孔性、ポリマー又はエポキシ・フィルムに組み込まれた蒸発粒子、重イオンによる衝撃などの手段によって組み込むことができ、
d)利用するための任意の浮上させられたバブルが、実質的に厳格な基準を満たし、それにより、製造における合致を確保することを確実にするために、製造する際に品質制御される。
【0026】
一実施例では、浮上させられたバブルの能動的なセンタリングが、磁場を生成する複数のセンタリング・デバイスを使用して達成される。好ましくはポリマー又はエポキシ材料で作られた、浮上させられたバブルは、鉄ナノ粒子又は他の磁気応答材料を含み得る。能動的なセンタリングは、4面体配置内の好ましくは4つの電磁石である複数のセンタリング・デバイスを使用して可能にされ得る。
【0027】
別の実施例では、浮上させられたバブルは、帯電を生成する複数のセンタリング・デバイスを使用して、能動的に中心に置かれ得る。好ましくはポリマー又はエポキシ材料で作られた、浮上させられたバブルは、静電荷を有し得る。能動的なセンタリングは、好ましくは4面体配置内の4つの静電気板である複数のセンタリング・デバイスを使用して可能にされ得る。
【0028】
さらなる実施例では、浮上させられたバブルが、永久的ゼロ内、かすめるビームのウェブ内にあるか、又はかすめるビームを介して所定の位置にそっと動かされるように、浮上させられたバブルは、高周波音波を介して能動的に中心に置かれる。
【0029】
浮上させられたバブルの位置は、好ましくは、レーザー干渉分光法に基づいて複数の感知デバイスを使用して、又は無線周波数(RF:radio frequency)コンデンサ・マイクロホンと同様の方式で3つのRF発振器としてx-y-z軸において3つの板のセットでコンデンサを形成することによって感知される。加えて、複数の感知デバイスは、RF反射又は音波ビーム反射などの任意の他の適切な感知方法を使用し得る。
【0030】
第3の態様では、複数の繋留されたバブル、それらの綱又は繋留されたバブルと綱との組合せが、到来する音波に反応する要素として用いられ、
a)好ましくは、3つの要素が、到来する音波に反応する各要素とともに使用され、
b)好ましくは、3つの要素は、繋留されたバブルであり、
c)それぞれの繋留されたバブルの綱は、バブルを通って又は綱端をバブルに接合することによって、好ましくは軸状であり、
d)それぞれの繋留されたバブルの綱は、実質的に薄く、伸長されており、
e)それぞれの繋留されたバブルの綱は、弾性ポリマー又はファイバで構成され、
f)各繋留されたバブルは、その綱の中心に位置し、
g)繋留されたバブルは、綱まで横方向に移動することができ、
h)複数の繋留されたバブルは、様々な組合せのバブル組成又は構造から形成され得る。
【0031】
一実施例では、繋留されたバブルは、
a)質量を最小にし、したがって感度を最大にするために実質的に薄く、
b)好ましくは、到来する音波の対象の最高周波数の波長と比較して直径が小さく、
c)多孔性を有し、それによって、変化する大気条件とともにその直径を維持し、多孔性は、ポリマー又はエポキシ・フィルムにおける固有の多孔性、ポリマー又はエポキシ・フィルムに組み込まれた蒸発粒子、重イオンによる衝撃などの手段によって、組み込むことができ、
d)利用するために受け入れられたバブルが、実質的に厳格な基準を満たし、それにより、製造における合致を確保することを確実にするために、製造する際に品質制御される。
【0032】
一実施例では、複数の感知デバイスは、レーザー干渉分光法に基づく、又はRFコンデンサ・マイクロホンと同様の方式で3つのRF発振器としてx-y-z軸において3つの板でコンデンサを形成することによる。加えて、複数の感知デバイスは、RF反射又は音波ビーム反射などの任意の他の適切な感知方法を使用し得る。
【0033】
まっすぐな綱の代わりにコイルを使用し、綱をエアロゲル又はウェビングに置き換える、音源位置決めデータを助ける又は伴うために、多面体のケージを使用してマイクロホン・モジュール、防塵シールド、有線又はワイヤレス動作、環境のレーザー・スキャニングをサポートするなど、本明細書で論じられる形に適用され得る多数の一般的な既存の技法が存在するということが理解されよう。
【0034】
群衆又は聖歌隊において個々の音声を隔離すること、オーケストラにおいて楽器を隔離すること、騒々しい環境においてスピーカの音声を隔離すること、野生生物監視、セキュリティ、航空機飛行レコーダ、産業監視、製造又は欠陥発見のためのノイズ及び振動識別、並びに、メディア制作などのマイクロホン・システムのための多数の潜在的用途が存在するということが理解されよう。
【0035】
明確性を目的として、すべての図面は、取り付け構造物及び覆いなしに又は最小限のそれらを有して示されており、さらに、電子機器、ケーブルなどは当技術分野には一般的なので、これらなしに示されており、任意の適切なタイプが使用され得、そのようなものがすべての完全な設計において利用されると想定される。
【0036】
好ましい一般的な実施例が、添付の図面を参照して、実例として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】3D配置においてマイクロホン・モジュールの集団を備える3D音分析システムの線図であり、そこで、各マイクロホン・モジュールは、3D応答であり、そこで、各マイクロホン・モジュールは、双指向性マイクロホンの3D配置を備え、すると、本システムからの信号出力は、処理済み信号出力を提供するようにプログラムされた信号プロセッサによって処理される。
図2】動作の一般原理を示す、マイクロホン・モジュールの立方体の基準フレームを有する透視図であり、高周波音トランスデューサなどの任意の適切なタイプの少なくとも3つの双指向性マイクロホンが、好ましくは、X-Y-Z座標において配向され、さらに好ましくは、中心点において衝突して通過する音波を感知し、本システムは、マイクロホン・モジュールの第1の主要な態様を形成する。
図3】3つ以上の双指向性マイクロホンが使用され得ることを示す、異なる空間的配置における、及び本開示による任意の適切な空間的配置において、4つの双指向性マイクロホンを示す図2のマイクロホン・モジュールの変形形態を示す。
図4】任意の3D方向から衝突音への3D変位感応デバイスとして機能する浮上させられたバブルを含むマイクロホン・モジュールの第2の主要な態様の立方体基準フレームを有する透視図である。浮上させられたバブル手段は、磁気、静電気、超音波、イオン・ビームなどの任意の適切な手段を含み得る。バブル変位センサ手段は、レーザー干渉分光法、超音波、RF静電容量共振回路などの任意の適切な手段を含み得る。図4は、磁気感受性バブルに作用する電磁石などの、4面体に配置された4つのセンタリング・デバイスを備えるバブル浮上手段を示す。
図5】任意の3D方向から衝突音への3D変位感応デバイスとして機能する浮上させられたバブルを含むマイクロホン・モジュールの第2の主要な態様の立方体基準フレームを有する透視図である。浮上させられたバブル手段は、磁気、静電気、超音波、イオン・ビームなどの任意の適切な手段を含み得る。バブル変位センサ手段は、レーザー干渉分光法、超音波、RF静電容量共振回路などの任意の適切な手段を含み得る。図5は、浮上させられたバブルに反射するレーザー干渉計などの、4面体に配置された4つの変位感応デバイスを追加した図4のシステムを示す。
図6】任意の3D方向から衝突音への3D変位感応デバイスとして機能する浮上させられたバブルを含むマイクロホン・モジュールの第2の主要な態様の立方体基準フレームを有する透視図である。浮上させられたバブル手段は、磁気、静電気、超音波、イオン・ビームなどの任意の適切な手段を含み得る。バブル変位センサ手段は、レーザー干渉分光法、超音波、RF静電容量共振回路などの任意の適切な手段を含み得る。図6は、浮上させられたバブルに反射するレーザー干渉計などの、x-y-z軸に配置された3つの変位感応デバイスを追加した図4のシステムを示す。
図7】任意の3D方向から衝突音への3D変位感応デバイスとして機能する浮上させられたバブルを含むマイクロホン・モジュールの第2の主要な態様の立方体基準フレームを有する透視図である。浮上させられたバブル手段は、磁気、静電気、超音波、イオン・ビームなどの任意の適切な手段を含み得る。バブル変位センサ手段は、レーザー干渉分光法、超音波、RF静電容量共振回路などの任意の適切な手段を含み得る。図7は、導電性の浮上させられたバブルと併せたRF静電容量共振回路などの、x-y-z軸に配置された3つの変位感応デバイスを追加した図4のシステムを示す。
図8】本開示によるマイクロホン・モジュールの第3の態様の立方体基準フレームを有する透視図であり、ファイバによって、そこでは、好ましくは弾性のファイバで中央で繋留された3つのファイバ又はバブルが、X-Y-Z座標において配向され、特に、レーザー干渉分光法、RF同調回路、超音波、レーザー若しくは張力によるファイバの引き伸ばしなどのバブル若しくはファイバの任意の適切な変位センサ方法を使用して、又はファイバがRF同調回路によって導電性である場合、又は任意の他の適切な感知手段によって、双指向性マイクロホンの能動的な構成要素として衝突音への横方向変位感応デバイスとして機能し、そこでは、それら自体によって使用されるさらなるファイバが、感度を改善するために、代替の取り付けられた物体を含み得、そこで、バブル又はファイバ又は双指向性マイクロホンを備える他の適切な数又は向きの手段が使用され得る。
図9】本発明のさらなる形による、2つの繋留されたバブルのみが、X-Y-Z座標において配向された少なくとも3つの双指向性マイクロホンの構成要素として使用される、図8の変形形態を示す。
図10】本発明のすべての形による、マイクロホン・モジュールの枠組みの形の若しくは空間的配置、又はマイクロホン・モジュールの集団配置として適合することになるが、これらに制限されない、プラトンの立体の実例の透視図である。
図11】バブルを形成するためのエポキシ化合物、バブル形成手段、及びバブルのためのUV硬化システムを備える、本発明の任意のバブル用途に適したバブルを形成する基本手段を示す。
図12】構造的ケージ、バブル保護ケージ、磁気応答材料を組み込むバブル、バブル位置決めのための電磁石、初期バブル・センタリング測定のための赤外線LED反射率計、及び衝突音波からバブル偏向を感知するためのレーザー干渉計を備える、磁気的に浮上させられるバブルを利用する製造可能なマイクロホン・モジュールの透視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
明確にするために、音源は、図面には示されていないが、存在すると想定されている。
【0039】
図1及び透視図2を参照すると、音源及びその選択された信号出力形の優れた3D分析及びモデリングをともに提供するマイクロホン・モジュールの集団2及び信号プロセッサ3を備える、本開示の一般的な実施例による3D音分析システム1が示されている。
【0040】
本実施例では、マイクロホン・モジュールの集団2は、任意の適切な3D配置で配置された4つ以上のマイクロホン・モジュール4で構成されており、すると、それらの信号出力6は、処理済み信号出力9を生み出すために、信号プロセッサ3によって受信される。
【0041】
3D基準点に対するすべてのマイクロホン・モジュール4の3D位置及び向きは、有意なデータ処理及び出力を可能にするために、信号プロセッサ3に入力されなければならない。
【0042】
一般的な支持枠組み10を有する、図2に示されるようなマイクロホン・モジュール4は、3次元におけるすべての検出可能な音源から、好ましくは共通の中央位置から到達する音に関する1セットの双方向情報をそれによって取得するために、X-Y-Z座標において配向された少なくとも3つの双指向性マイクロホン11を備え、すると、双方向情報のセットは、最初に、受信された情報をデジタル情報に変換するために、次いで、検出可能な音源を指す双方向ベクトルの3Dコンピュータ・シミュレーションにこの情報を解明するために及びこれらの方向から受信された音を隔離するために、信号プロセッサ3によって第1の信号処理ステップとして処理される。
【0043】
図1のマイクロホン・モジュールの集団2からの双方向情報は、検出可能な音源を指す双方向ベクトルの交点を決定して、それによって、すべての検出可能な音源及びその精製された受信された音信号の真の3D位置を決定するために、信号プロセッサ3によって第2の信号処理ステップとして処理された一般的に信号であり得る。
【0044】
すべての真の3D音源までの距離は知られておらず、したがって、音信号の到着時間及び相対振幅が計算され得るので、受信された音信号の精製が可能であり、すると、補償が、高周波数ロールオフのために行われ得、すると、信号相関性を介して、エラー及びノイズは、最小化され得る。
【0045】
さらなる信号処理が、次いで、音源から発する信号及びおおよそのローブ・パターン、その選択された出力及び信号操作、実際には硬い表面からの反射である明白な音源などの他の望ましい情報を生み出すことができる。
【0046】
信号プロセッサ3の見本プロセッサ・プログラム8のアウトラインは、以下を行い得る。
a)各マイクロホン・モジュール4からすべての音源までの双方向の向きを決定し、
b)マイクロホン・モジュールの集団2においてすべての双方向の向きの対応する交点を介してすべての音源の3D位置を決定し、
c)各音源から各マイクロホン・モジュール4までの距離を決定して、それによって、高周波数ロールオフを補償し、
d)各音源のローブ・パターンの実際の大きさ及び最大の大きさを決定し、
e)所望の数の音源からの信号を出力として選択し、
f)任意の仮想マイクロホンの選択された帯域幅、音質制御、及び位置などの要望通りの信号条件付けを適用し、
g)要望通りに信号ミキシングを適用し、
h)処理済み信号出力9として所望の信号情報を出力する。
【0047】
透視図3としての図2のさらなる形と併せて図2をさらに参照すると、4つの双指向性マイクロホン11の1つの実例は、異なる3D位置決め配置を使用する中心点においてそれらの感知が交差する、ということが分かり得る。明らかに、4面体などの多数の他の配置又はより多くの双指向性マイクロホン11を使用することが可能であるが、単一のマイクロホン・モジュール4内の双指向性マイクロホン11の数を増やすことは、マイクロホン・モジュールの集団2を備えるマイクロホン・モジュール4の数を増やすことと比較して、一般に、余分な信号情報をほとんど追加しない。
【0048】
図2をさらに参照すると、示されているのは、3D双指向性マイクロホン・システムの3つの主要な態様のうちの第1の態様であり、そこでは、3つの双指向性マイクロホン11は、送信器12、受信器13及び超音波ビーム14をそれぞれ備える超音波ビーム・トランスデューサの形にある。小さな見本抽出量と対象の最高音周波数よりもはるかに高い見本抽出周波数との両方が、良質音録音のために望ましいので、超音波ビーム・トランスデューサの1つの好ましい形は、好ましくは10MHz~40MHzで動作する容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ(CMUT)である。これらのデバイスは、音波パルスの送信及び受信を介して動作し、そこでは、実質的に高い周波数パルス繰り返し数は、音響パルスの実質的に狭いビームを生み出し、すると、横方向音波を侵害することは、狭ビームの偏向を引き起こすため、進路長、したがって、パルスの到着時間を変調し、それによって、出力信号としてパルス位置変調を引き起こす。
【0049】
代替形のトランスデューサは、衝突音波が出力信号としてFM変調を引き起こす、セラミック超音波トランスデューサなどの連続波トランスデューサである。
【0050】
これらのシステムの利点は、実質的に広い周波数及び動的範囲と組み合わされた単純性である。
【0051】
透視図4から7を参照すると、示されているのは、浮上させられるバブル15がセンタリング・デバイス16によって能動的に中心に置かれる、本発明による3D双指向性マイクロホン・システムの3つの主要な態様のうちの第2の態様であり、そこでは、浮上させられたバブル15は、任意の3D方向から衝突音への変位感応デバイスとして機能し、そこでは、浮上させられたバブル15の変位は、図6の方式におけるレーザー干渉計又は超音波、図7の方式におけるRF静電容量共振回路などの任意の適切なタイプのセンサに基づいて、感知デバイスによって、検出され、それによって、浮上させられたバブル15及びその感知デバイスは、双指向性マイクロホン11を形成する。
【0052】
好ましい数及び向きの双指向性マイクロホン11は、図2と同様の方式であるが、より多数でも、異なる向きを有しても。
【0053】
好ましい数及び向きのセンタリング・デバイス16は、4つであり、4面体に配置されるが、より多数でも、異なる向きを有してもよい。
【0054】
浮上させられたバブル15は、好ましくは、音波に対する感度を最大にするために、実質的に薄く、軽い。
【0055】
浮上させられたバブル15は、好ましくは、ポリマー又はエポキシなどの材料とナノ粒子鉄、反射添加物、導電性添加物、蒸発粒子などのそれに加えた任意の添加物とで構成される。
【0056】
浮上させられたバブル15は、好ましくは、変化する空気圧による影響を受けないように空気に対して多孔質であり、そこでは、そのような多孔性は、その構成材料に固有であってもよく、形成材料を蒸発粒子でドープすること、又はバブルに微粒子を当てることを介して形成されてもよい。
【0057】
製作物内の浮上させられたバブル15は、操作上で合致する応答を確保するための基準に従って実質的に高度な合致のために選択されることになる。
【0058】
センタリング・デバイス16は、磁気、静電気、超音波、イオン・ビームなどの任意の適切な方法に基づき得、そこでは、磁気システムのために、バブルは、鉄ナノ粒子などの磁気感受性材料でドープされ、そこでは、静電気システムのために、バブルは、静電気的に生得的に応答し得るか、又は電荷を有し得る。
【0059】
好ましくは、センタリング・デバイス16は、第1には磁気、第2には静電気、第3には超音波を介して、及び第4にはマイクロメカニカルになどの任意の他の適切な方法によって、順番に方法に基づき、そこで、当技術分野による共通のデバイスが、磁場、電場、若しくは超音波ビームをローカルに生成する、又は機械的アクションを実施するなどする。
【0060】
図4は、センタリング・デバイス16を示す。
【0061】
図5は、4面体双指向性マイクロホン11手段とともに図4を示す。
【0062】
図6は、当技術分野によるレーザー、超音波又は他の適切な双指向性マイクロホン11手段を示す。
【0063】
図7は、当技術分野によるRF静電容量共振回路双指向性マイクロホン11手段を示し、そこでは、浮上させられたバブル15は、導電性であり、好ましくは各双指向性マイクロホン11は、RF同調回路の部分などの任意の容量性感受性の手段18と併せて2つの導電性板17を利用する。
【0064】
透視図8及び図9を参照すると、示されているのは、3D双指向性マイクロホン・システムの3つの主要な態様のうちの第3の態様であり、そこでは、各双指向性マイクロホン11手段は、弾性ファイバ20によって若しくは弾性ファイバ20単独によって適所に繋留されて、それにより、衝突音波に応答して繋留されたバブル19又は弾性ファイバ20の横方向移動21を可能にする、繋留されたバブル19を含む、バブル又はファイバの横方向変位の信号出力手段を提供するための任意の適切な付随する感知手段と組み合わされて、或いは弾性ファイバ伸張が使用される、たとえば、レーザー干渉計、RF回路、超音波、電気抵抗、若しくは張力、又は他の適切な手段が使用される。
【0065】
それら自体によって使用される弾性ファイバ20は、感度を改善するための代替の取り付けられた物体を含み得る。
【0066】
他の数の繋留されたバブル19、弾性ファイバ20及び双指向性マイクロホン11手段が、任意の適切な組合せ及び向きで使用され得る。
【0067】
横方向バブル又はファイバ偏向感知手段は、示されていないが、横方向移動21を示す弾性ファイバ20の向きに対して直角にある指示円の平面内にあることになる。
【0068】
図8は、各セットが双指向性マイクロホン11を形成するために使用され得る、3つの弾性ファイバ20上の3つの繋留されたバブル19を示し、一方、図9は、2つの繋留されたバブル19が、2つの弾性ファイバ20に取り付けられ、1つのセットが、2つの双指向性マイクロホン11を形成するために使用され得、その一方で、他方のセットが、1つの双指向性マイクロホン11を形成する、変更形態を示す。
【0069】
繋留されたバブル19は、弾性ファイバ20によって貫通されることによって、又は反対端に接合されている2つのより短い弾性ファイバ20を有することによって、弾性ファイバ20に取り付けられ得る。
【0070】
他の数の繋留されたバブル19、弾性ファイバ20、及び双指向性マイクロホン11手段が、任意の適切な向きで使用され得る、ということが理解される。
【0071】
透視図10を参照すると、示されているのは、マイクロホン・モジュール4の又はマイクロホン・モジュール4の集団配置の枠組み形又は空間的配置として適合されることになるが、これに制限されない、プラトンの立体22の実例の透視図であり、そこで、そのような形状は、本開示のすべての態様による、強度、向き及び位置の合致などの製造又は位置決め利点を有することができる。
【0072】
透視図11を参照すると、示されているのは、本開示の任意のバブル用途に適したバブル31を形成するための基本手段30であり、そこでは、基本手段30は、端の四角い針先を組み込む垂直に下向きに配向された空気で満たされた注射器32を備え、すると、針先には、UV光にさらしたときに数秒で固化することになる磁気応答材料を組み込むUV固化エポキシ化合物の小塊33が配置され、すると、注射器32のピストンは、注射器から離れる及び矢印34の方向に垂直に下向きに動くことになるエポキシ・バブル31を形成するために、速やかに押し下げられ得、すると、バブル31は、切り取ったビュー37で示されたUV LEDの並んだ箱36内の小さな穴35に入ることになり、すると、明確にするために示されていないUV LEDは、次いで、矢印38によるUV光を発してエポキシ・バブル31を、それが箱36の底に到達する前に、完全に硬化するために、数十秒にわたり活性化することになり、すると、バブル31は、次いで、マイクロホン・モジュールでの使用の準備が整うことになる。
【0073】
磁気応答材料の組み込みは、特に、磁気的に浮上させられるバブル・システムに適し、静電気的に浮上させられるバブル・システムでは必要とされない。
【0074】
適切な磁気応答材料は、ナノ粒子、粒子又は化合物のいずれかの形で磁鉄鉱である。
【0075】
硬化の前にエポキシに組み込まれるナノ粒子、粒子又は化合物の形でのヨウ素は、バブル43への損害なしに空気圧均等化を提供して、ヨウ素が昇華した後にバブル43壁において微細な多孔性を提供することになる。
【0076】
透視図12を参照すると、示されているのは、構造的ケージ41、バブル保護ケージ42、磁気応答材料を組み込むバブル43、初期バブル・センタリング測定のための赤外線LED反射率計モジュール44、バブル位置決めのための電磁石45、及び衝突音波からバブル43偏向を感知するためのレーザー・ビーム47を有するレーザー干渉計46を備える、製造可能なマイクロホン・モジュール4である。
【0077】
構造的ケージ41は、硬い必要があり、そのような設計はまた、様々な構成要素への統合された書き込みを可能にすることになるので、望ましい材料は、ファイバグラス回路板である。
【0078】
球状のプラスチック・メッシュ形としてのバブル保護ケージ42は、容易に成形可能であり、外部衝撃と内部衝撃との両方からバブルを保護する。
【0079】
磁気応答材料を組み込むバブル43は、図11のバブル31によって説明されるように構築され得る。
【0080】
初期バブル43センタリング測定のための4つの赤外線LED反射率計モジュール44が、4面体に配置され、すると、バブル43が、中心に置かれるとき、信号示度は、同一であり、そして、バブル43が、中心にないとき、比例的に異なる信号示度が、バブル43が電磁石45によって移動される必要のある方向を決定するために、信号プロセッサ3などの信号プロセッサと併せて使用され得る。バブル43がバブル保護ケージ42に寄りかかることになるとき、本システムのアクションは、主として初期パワー・アップのためである。バブル43が、機械的衝撃又は突風などによって位置から強制的に移動される場合、システムはまた、活動し始めることになる。
【0081】
赤外線LED反射率計モジュール44の機能性は無線周波数又は音波反射システムによって置き換えられ得る、ということが理解されよう。
【0082】
バブル43の位置決めは、4面体に配置された4つの電磁石45によって達成され、そこでは、バブル43は、各電磁石45の磁場強度を変化させることによって、任意の3D方向で移動され得、それによって、そのような補正が、赤外線LED反射率計モジュール44又はレーザー干渉計46のいずれかからのデータを使用する信号プロセッサ3などの信号プロセッサによって、提供されることになる。
【0083】
衝突音波からのバブル43偏向を感知するためのレーザー・ビーム47を有する3つのレーザー干渉計46が、バブル43の中央位置において交差するx-y-z軸に沿って取り付けられ、そこでは、これらのバブル43偏向測定値は、極めて正確である。
【0084】
バブル43が、中心に置かれるとき、レーザー干渉計46は、信号プロセッサ3などの信号プロセッサを介して2つの機能、第1に、重力によって引き起こされる変位運動に逆らうためにバブル43の増加位置決め補正を提供することと、第2に、衝突音波によって引き起こされる3Dにおけるすべての変位を検出すること、を果たし、そこでは、各音源への双方向ベクトルのデジタル表現が、生成されることになる。
【0085】
バブル43での衝突音波への全指向性マイクロホン応答のみが、必要な場合、信号出力は、そのまま使用され得る。選択された3D空間における各音源の隔離が、必要な場合、マイクロホン・モジュール4の集団が、図1に論じられるように必要とされる。オーケストラ又はスタジアムなどの、大体積の空間について、マイクロホン・モジュール4の集団の複数の分散されたセットが、必要とされる。
【0086】
明確にするために記述されていないが、マイクロホン・モジュール4は、何らかの形のほこりよけもまた有することになり、ハンドヘルド・マイクロホンのために使用されるものなどの筐体において通常は取り付けられることになる、ということが当技術分野では理解される。
【0087】
任意の先行公開(又は、それに由来する情報)への、或いは知られている任意の事柄への本明細書における参照は、先行公開(又は、それに由来する情報)又は知られている事柄が、本明細書が関連する努力傾注分野における共通の一般知識の一部を形成するという、確認又は承認又は任意の形の示唆ではなく、そのように解釈されるべきではない。
【0088】
加えて、前述は、単に、いくつかの実施例を説明しており、改変、修正、追加及び/又は変更が、開示される実施例の範囲及び趣旨を逸脱せずに、それに行われ得、実施例は、例示であり、制限ではない。
【0089】
さらに、開示は、最も実用的な及び好ましい実施例であると現在考えられるものとの関連で説明されており、開示は、開示された実施例に制限されるものではないが、それどころか、開示の趣旨及び範囲内に含まれる様々な修正形態及び等しい配置を包含することが意図されている、ということを理解されたい。
【0090】
また、前述の様々な実施例は、他の実施例と併せて実装され得、たとえば、1つの実施例の態様は、さらに他の実施例を実現するために、別の実施例の態様と組み合わされ得る。
【0091】
以下に続く特許請求の範囲において、及び先の説明において、文脈が、明確な言語又は必須の含蓄により他の方法で要求する場合を除いて、「備える」という単語、及び「備えている」若しくは「備えた」などのその変形は、包含的な意味で、すなわち、述べられた特徴の存在を指定するが、本明細書で開示されるような装置及び方法の様々な実施例におけるさらなる特徴の存在又は追加を排除しないように、使用されている。
【0092】
好ましい実施例の前の説明では、特定の専門用語が、明確にすることを目的として再分類されている。しかしながら、開示は、そのように選択された特定の用語に制限されることを意図されておらず、各特定の用語は、類似の技術的目的を達成するために類似の方式で動作するすべての技術的均等物を含む、ということを理解されたい。「位置」及び「位置決め」、「枠組み」及び「音響」、「音」、並びに「高忠実度」などの用語は、基準点を提供するための便宜上の言葉として使用されており、制限的用語として解釈されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】