(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-27
(54)【発明の名称】抗葉酸受容体コンジュゲートがん治療法
(51)【国際特許分類】
A61K 47/68 20170101AFI20241120BHJP
C07K 16/30 20060101ALI20241120BHJP
C07K 1/107 20060101ALI20241120BHJP
C07K 19/00 20060101ALI20241120BHJP
C07K 5/083 20060101ALI20241120BHJP
C07K 5/062 20060101ALI20241120BHJP
C07K 7/64 20060101ALI20241120BHJP
C07K 5/103 20060101ALI20241120BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20241120BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20241120BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20241120BHJP
C12N 15/13 20060101ALN20241120BHJP
【FI】
A61K47/68
C07K16/30 ZNA
C07K1/107
C07K19/00
C07K5/083
C07K5/062
C07K7/64
C07K5/103
A61P35/00
A61K45/00
A61P43/00 121
C12N15/13
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532202
(86)(22)【出願日】2022-11-30
(85)【翻訳文提出日】2024-07-09
(86)【国際出願番号】 US2022051449
(87)【国際公開番号】W WO2023102077
(87)【国際公開日】2023-06-08
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514311173
【氏名又は名称】ストロ バイオファーマ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ドカイニッシュ,ハテム
(72)【発明者】
【氏名】ルー,リン
(72)【発明者】
【氏名】バーマン,クレイグ,ジェローム
(72)【発明者】
【氏名】モリーナ,アルトゥロ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4H045
【Fターム(参考)】
4C076AA95
4C076BB13
4C076CC27
4C076EE41
4C076EE59
4C084AA19
4C084MA02
4C084MA66
4C084NA05
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZC751
4H045AA11
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA10
4H045BA12
4H045BA13
4H045BA15
4H045BA30
4H045BA40
4H045BA72
4H045CA15
4H045CA40
4H045CA50
4H045DA76
4H045DA83
4H045EA28
4H045FA52
4H045FA74
(57)【要約】
本開示は、葉酸受容体α(FOLR1)並びにそのイソ型及びホモログに対する結合特異性を有する抗体コンジュゲートによる治療法に関する。治療及び診断方法などにおいて、抗体コンジュゲートとの組み合わせ及びその組成物を使用する方法も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
がんの治療又は予防を、それを必要とする対象において行う方法であって、
(a)少なくとも1つのペイロード部分に部位特異的に連結されている、葉酸受容体α(FOLR1)に特異的に結合する抗体を含む抗体コンジュゲートを第1の用量で1~3回;及び
(b)次いで、前記抗体コンジュゲートを第2の用量で少なくとも1~3回、
前記対象に投与することを含み、前記第2の用量は、前記第1の用量よりも低い、方法。
【請求項2】
がんの治療を、それを必要とする対象において行う方法であって、
第1の用量の葉酸受容体α(FOLR1)抗体コンジュゲートを前記対象に投与することであって、前記FOLR1抗体コンジュゲートは、少なくとも1つのペイロード部分に連結された抗体を含み、前記第1の用量は、約5.2mg/kg又は4.3mg/kgである、投与することと;
第2の用量の前記FOLR1抗体コンジュゲートを前記対象に投与することと
を含み、前記第2の用量は、前記第1の用量の後に投与され、前記第2の用量の量は、前記第1の用量の量よりも少なく、前記第1の用量及び第2の用量は、少なくとも約3週間空けて投与される、方法。
【請求項3】
がんの治療を、それを必要とする対象において行う方法であって、
第1の用量の葉酸受容体α(FOLR1)抗体コンジュゲートを前記対象に投与することであって、前記FOLR1抗体コンジュゲートは、少なくとも1つのペイロード部分に連結された抗体を含む、投与することと;
第2の用量の前記FOLR1抗体コンジュゲートを前記対象に投与することと
を含み、前記第2の用量は、約4.3mg/kg以下であり、前記第2の用量は、前記第1の用量の後に投与され、前記第1の用量の量は、前記第2の用量の量よりも大きく、前記第1の用量は、3週間以上毎に1回、1~6サイクルにわたって投与される、方法。
【請求項4】
がんの治療を、それを必要とする対象において行う方法であって、
第1の用量の葉酸受容体α(FOLR1)抗体コンジュゲートを前記対象に投与することであって、前記FOLR1抗体コンジュゲートは、少なくとも1つのペイロード部分に連結された抗体を含む、投与することと;
第2の用量の前記FOLR1抗体コンジュゲートを前記対象に投与することと
を含み、前記第2の用量は、前記第1の用量の後に投与され、前記第1の用量の量は、前記第2の用量の量と同じであるか又はそれより大きく、前記対象からの腫瘍組織サンプルは、約25%以上の腫瘍割合スコア(TPS)を有し、前記対象は、前記第1の用量の投与から3週間後に少なくとも30体積%の腫瘍減少を有する、方法。
【請求項5】
前記第1の用量は、約5.2mg/kgである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の用量は、約4.3mg/kg以下、約3.5mg/kg以下及び約2.9mg/kg以下から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の用量は、約4.3mg/kg、約3.5mg/kg又は約2.9mg/kgである、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の用量は、約5.2mg/kgであり、及び前記第2の用量は、約4.3mg/kgであるか;又は前記第1の用量は、約5.2mg/kgであり、及び前記第2の用量は、約3.5mg/kgであるか;又は前記第1の用量は、約5.2mg/kgであり、及び前記第2の用量は、約2.9mg/kgであるか;又は前記第1の用量は、約4.3mg/kgであり、及び前記第2の用量は、約3.5mg/kgであるか;又は前記第1の用量は、約4.3mg/kgであり、及び前記第2の用量は、約2.9mg/kgである、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の用量は、3週間以上毎に1回、1~5サイクルにわたって投与される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の用量は、1~3サイクルにわたって投与される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の用量は、2~4サイクルにわたって投与される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の用量は、前記第1の用量が投与されてから少なくとも約3週間後に投与される、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の用量は、前記第1の用量が投与されてから少なくとも約6週間後に投与される、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の用量は、前記第1の用量が投与されてから少なくとも約6週間後に投与される、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の用量は、3週間毎に1回投与される、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記第2の用量は、3週間毎に1回、少なくとも約3週間にわたって投与される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の用量は、3週間毎に1回、少なくとも約2ヶ月間にわたって投与される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の用量は、3週間毎に1回、少なくとも約3ヶ月間にわたって投与される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記第2の用量は、3週間毎に1回、少なくとも約4ヶ月間にわたって投与される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記第2の用量は、3週間毎に1回、前記治療の残りの期間にわたって投与される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の用量及び前記第2の用量は、少なくとも約3週間空けて投与される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
第3の用量の前記FOLR1抗体コンジュゲートを投与することをさらに含む、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記第3の用量の量は、前記第2の用量の前記量よりも少ない、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第3の用量の前記量は、約3.5mg/kg以下又は約2.9mg/kg以下である、請求項22又は23に記載の方法。
【請求項25】
前記第3の用量の前記量は、約3.5mg/kg又は約2.9mg/kgである、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記FOLR1抗体コンジュゲートは、静脈内投与される、請求項1~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記抗体は、少なくとも1つのペイロードに部位特異的に連結されている、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記抗体は、Kabat、Chothia又はEU番号付けスキームによるHC F404、HC-K121、HC-Y180、HC-F241、HC-221、LC-T22、LC-S7、LC-N152、LC-K42、LC-E161、LC-D170、HC-S136、HC S25、HC-A40、HC-S119、HC-S190、HC-K222、HC-R19、HC-Y52又はHC-S70からなる群から選択される部位において1つ又は複数の非天然アミノ酸を含む、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記抗体は、前記Kabat、Chothia又はEU番号付けスキームによるHC F404、HC-Y180及びLC-K42からなる群から選択される部位において1つ又は複数の非天然アミノ酸を含む、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記抗体は、部位HC-F404において非天然アミノ酸を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記抗体は、部位HC-F404において非天然アミノ酸を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記抗体は、部位HC-F404及びHC-Y180において非天然アミノ酸を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記1つ又は複数の非天然アミノ酸の残基は、加水分解に対して安定なリンカーを介して前記ペイロード部分に連結されている、請求項28~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記1つ又は複数の非天然アミノ酸の残基は、切断可能なリンカーを介して前記ペイロード部分に連結されている、請求項28~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記1つ又は複数の非天然アミノ酸は、p-アセチル-L-フェニルアラニン、O-メチル-L-チロシン、-3-(2-ナフチル)アラニン、3-メチル-フェニルアラニン、O-4-アリル-L-チロシン、4-プロピル-L-チロシン、トリ-O-アセチル-GlcNAcP-セリン、L-Dopa、フッ素化フェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン、p-アジド-L-フェニルアラニン、p-アジド-メチル-L-フェニルアラニン、化合物56、p-アシル-L-フェニルアラニン、p-ベンゾイル-L-フェニルアラニン、L-ホスホセリン、ホスホノセリン、ホスホノチロシン、p-ヨード-フェニルアラニン、p-ブロモフェニルアラニン、p-アミノ-L-フェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン及びp-プロパルギルオキシ-フェニルアラニンからなる群から選択される、請求項28~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記非天然アミノ酸残基は、化合物(30)又は化合物(56)の残基である、請求項28~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも1つのペイロード部分は、マイタンシン、ヘミアステリン、アマニチン及びアウリスタチンからなる群から選択される、請求項1~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも1つのペイロード部分は、DM1、ヘミアステリン、アマニチン、MMAF及びMMAEからなる群から選択される、請求項1~37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記少なくとも1つのペイロード部分は、ヘミアステリン誘導体である、請求項1~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記少なくとも1つのペイロード部分は、
【化1】
(式中、Arは、アリール又はヘテロアリールであり、Lは、リンカーであり、及び波線は、前記抗体への結合を示す)
である、請求項1~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記抗体は、
(i)V
H領域配列番号362の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(ii)V
H領域配列番号323の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(iii)V
H領域配列番号308の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(iv)V
H領域配列番号309の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(v)V
H領域配列番号310の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(vi)V
H領域配列番号311の3つの重鎖CDR及び3つの軽鎖CDR並びにV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(vii)V
H領域配列番号312の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(viii)V
H領域配列番号313の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(ix)V
H領域配列番号314の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(x)V
H領域配列番号315の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xi)V
H領域配列番号316の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xii)V
H領域配列番号317の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xiii)V
H領域配列番号318の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xiv)V
H領域配列番号319の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xv)V
H領域配列番号320の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xvi)V
H領域配列番号321の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xvii)V
H領域配列番号322の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xviii)V
H領域配列番号324の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xix)V
H領域配列番号325の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xx)V
H領域配列番号326の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;又は
(xxi)V
H領域配列番号327の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxii)V
H領域配列番号328の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxiii)V
H領域配列番号329の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxiv)V
H領域配列番号330の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxv)V
H領域配列番号331の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxvi)V
H領域配列番号332の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxvii)V
H領域配列番号333の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxviii)V
H領域配列番号334の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxix)V
H領域配列番号335の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxx)V
H領域配列番号336の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxxi)V
H領域配列番号337の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxxii)V
H領域配列番号338の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxxiii)V
H領域配列番号339の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxxiv)V
H領域配列番号340の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxxv)V
H領域配列番号341の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxxvi)V
H領域配列番号342の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxxvii)V
H領域配列番号343の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxxviii)V
H領域配列番号344の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xxxix)V
H領域配列番号345の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xl)V
H領域配列番号346の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xli)V
H領域配列番号347の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xlii)V
H領域配列番号348の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xliii)V
H領域配列番号349の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xliv)V
H領域配列番号350の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xlv)V
H領域配列番号351の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xlvi)V
H領域配列番号352の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xlvii)V
H領域配列番号353の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xlviii)V
H領域配列番号354の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(xlix)V
H領域配列番号355の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(l)V
H領域配列番号356の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(li)V
H領域配列番号357の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(lii)V
H領域配列番号358の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(liii)V
H領域配列番号359の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(liv)V
H領域配列番号360の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(lv)V
H領域配列番号361の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号367の3つの軽鎖CDR;
(lvi)V
H領域配列番号363の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号368の3つの軽鎖CDR;
(lvii)V
H領域配列番号364の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号368の3つの軽鎖CDR;
(lviii)V
H領域配列番号365の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号369の3つの軽鎖CDR;又は
(lix)V
H領域配列番号366の3つの重鎖CDR及びV
L領域配列番号369の3つの軽鎖CDR
を含む、請求項1~40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記抗体は、
(i)配列番号58及び117の1つを含むCDR-H1;配列番号176及び235の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号294を含むCDR-H3を含むVH;
(ii)配列番号19及び78の1つを含むCDR-H1;配列番号137及び196の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号255を含むCDR-H3を含むVH;
(iii)配列番号4及び63の1つを含むCDR-H1;配列番号122及び181の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号240を含むCDR-H3を含むVH;
(iv)配列番号5及び64の1つを含むCDR-H1;配列番号123及び182の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号241を含むCDR-H3を含むVH;
(v)配列番号6及び65の1つを含むCDR-H1;配列番号124及び183の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号242を含むCDR-H3を含むVH;
(vi)配列番号7及び66の1つを含むCDR-H1;配列番号125及び184の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号243を含むCDR-H3を含むVH;
(vii)配列番号8及び67の1つを含むCDR-H1;配列番号126及び185の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号244を含むCDR-H3を含むVH;
(viii)配列番号9及び68の1つを含むCDR-H1;配列番号127及び186の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号245を含むCDR-H3を含むVH;
(ix)配列番号10及び69の1つを含むCDR-H1;配列番号128及び187の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号246を含むCDR-H3を含むVH;
(x)配列番号11及び70の1つを含むCDR-H1;配列番号129及び188の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号247を含むCDR-H3を含むVH;
(xi)配列番号12及び71の1つを含むCDR-H1;配列番号130及び189の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号248を含むCDR-H3を含むVH;
(xii)配列番号13及び72の1つを含むCDR-H1;配列番号131及び190の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号249を含むCDR-H3を含むVH;
(xiii)配列番号14及び73の1つを含むCDR-H1;配列番号132及び191の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号250を含むCDR-H3を含むVH;
(xiv)配列番号15及び74の1つを含むCDR-H1;配列番号133及び192の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号251を含むCDR-H3を含むVH;
(xv)配列番号16及び75の1つを含むCDR-H1;配列番号134及び193の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号252を含むCDR-H3を含むVH;
(xvi)配列番号17及び76の1つを含むCDR-H1;配列番号135及び194の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号253を含むCDR-H3を含むVH;
(xvii)配列番号18及び77の1つを含むCDR-H1;配列番号136及び195の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号254を含むCDR-H3を含むVH;
(xviii)配列番号20及び79の1つを含むCDR-H1;配列番号138及び197の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号256を含むCDR-H3を含むVH;
(xix)配列番号21及び80の1つを含むCDR-H1;配列番号139及び198の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号257を含むCDR-H3を含むVH;
(xx)配列番号22及び81の1つを含むCDR-H1;配列番号140及び199の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号258を含むCDR-H3を含むVH;
(xxi)配列番号23及び82の1つを含むCDR-H1;配列番号141及び200の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号259を含むCDR-H3を含むVH;
(xxii)配列番号24及び83の1つを含むCDR-H1;配列番号142及び201の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号260を含むCDR-H3を含むVH;
(xxiii)配列番号25及び84の1つを含むCDR-H1;配列番号143及び202の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号261を含むCDR-H3を含むVH;
(xxiv)配列番号26及び85の1つを含むCDR-H1;配列番号144及び203の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号262を含むCDR-H3を含むVH;
(xxv)配列番号27及び86の1つを含むCDR-H1;配列番号145及び204の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号263を含むCDR-H3を含むVH;
(xxvi)配列番号28及び87の1つを含むCDR-H1;配列番号146及び205の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号264を含むCDR-H3を含むVH;
(xxvii)配列番号29及び88の1つを含むCDR-H1;配列番号147及び206の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号265を含むCDR-H3を含むVH;
(xxviii)配列番号30及び89の1つを含むCDR-H1;配列番号148及び207の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号266を含むCDR-H3を含むVH;
(xxix)配列番号31及び90の1つを含むCDR-H1;配列番号149及び208の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号267を含むCDR-H3を含むVH;
(xxx)配列番号32及び91の1つを含むCDR-H1;配列番号150及び209の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号268を含むCDR-H3を含むVH;
(xxxi)配列番号33及び92の1つを含むCDR-H1;配列番号151及び210の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号269を含むCDR-H3を含むVH;
(xxxii)配列番号34及び93の1つを含むCDR-H1;配列番号152及び211の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号270を含むCDR-H3を含むVH;
(xxxiii)配列番号35及び94の1つを含むCDR-H1;配列番号153及び212の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号271を含むCDR-H3を含むVH;
(xxxiv)配列番号36及び95の1つを含むCDR-H1;配列番号154及び213の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号272を含むCDR-H3を含むVH;
(xxxv)配列番号37及び96の1つを含むCDR-H1;配列番号155及び214の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号273を含むCDR-H3を含むVH;
(xxxvi)配列番号38及び97の1つを含むCDR-H1;配列番号156及び215の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号274を含むCDR-H3を含むVH;
(xxxvii)配列番号39及び98の1つを含むCDR-H1;配列番号157及び216の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号275を含むCDR-H3を含むVH;
(xxxviii)配列番号40及び99の1つを含むCDR-H1;配列番号158及び217の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号276を含むCDR-H3を含むVH;
(xxxix)配列番号41及び100の1つを含むCDR-H1;配列番号159及び218の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号277を含むCDR-H3を含むVH;
(xl)配列番号42及び101の1つを含むCDR-H1;配列番号160及び219の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号278を含むCDR-H3を含むVH;
(xli)配列番号43及び102の1つを含むCDR-H1;配列番号161及び220の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号279を含むCDR-H3を含むVH;
(xlii)配列番号44及び103の1つを含むCDR-H1;配列番号162及び221の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号280を含むCDR-H3を含むVH;
(xliii)配列番号45及び104の1つを含むCDR-H1;配列番号163及び222の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号281を含むCDR-H3を含むVH;
(xliv)配列番号46及び105の1つを含むCDR-H1;配列番号164及び223の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号282を含むCDR-H3を含むVH;
(xlv)配列番号47及び106の1つを含むCDR-H1;配列番号165及び224の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号283を含むCDR-H3を含むVH;
(xlvi)配列番号48及び107の1つを含むCDR-H1;配列番号166及び225の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号284を含むCDR-H3を含むVH;
(xlvii)配列番号49及び108の1つを含むCDR-H1;配列番号167及び226の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号285を含むCDR-H3を含むVH;
(xlviii)配列番号50及び109の1つを含むCDR-H1;配列番号168及び227の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号286を含むCDR-H3を含むVH;
(xlix)配列番号51及び110の1つを含むCDR-H1;配列番号169及び228の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号287を含むCDR-H3を含むVH;
(l)配列番号52及び111の1つを含むCDR-H1;配列番号170及び229の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号288を含むCDR-H3を含むVH;
(li)配列番号53及び112の1つを含むCDR-H1;配列番号171及び230の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号289を含むCDR-H3を含むVH;
(lii)配列番号54及び113の1つを含むCDR-H1;配列番号172及び231の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号290を含むCDR-H3を含むVH;
(liii)配列番号55及び114の1つを含むCDR-H1;配列番号173及び232の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号291を含むCDR-H3を含むVH;
(liv)配列番号56及び115の1つを含むCDR-H1;配列番号174及び233の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号292を含むCDR-H3を含むVH;
(lv)配列番号57及び116の1つを含むCDR-H1;配列番号175及び234の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号293を含むCDR-H3を含むVH;
(lvi)配列番号59及び118の1つを含むCDR-H1;配列番号177及び236の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号295を含むCDR-H3を含むVH;
(lvii)配列番号60及び119の1つを含むCDR-H1;配列番号178及び237の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号296を含むCDR-H3を含むVH;
(lviii)配列番号61及び120の1つを含むCDR-H1;配列番号179及び238の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号297を含むCDR-H3を含むVH;又は
(lix)配列番号62及び121の1つを含むCDR-H1;配列番号180及び239の1つを含むCDR-H2;並びに配列番号298を含むCDR-H3を含むVH
を含む、請求項1~41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記抗体は、
(a)配列番号300を含むCDR-L1;配列番号303を含むCDR-L2;及び配列番号306を含むCDR-L3を含むVL;又は
(b)配列番号301を含むCDR-L1;配列番号304を含むCDR-L2;及び配列番号307を含むCDR-L3を含むVL
を含む、請求項1~42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記抗体は、
(i)VH領域配列番号362若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(ii)VH領域配列番号323若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(iii)VH領域配列番号308若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(iv)VH領域配列番号309若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(v)VH領域配列番号310若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(vi)VH領域配列番号311若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(vii)VH領域配列番号312若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(viii)VH領域配列番号313若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(ix)VH領域配列番号314若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(x)VH領域配列番号315若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xi)VH領域配列番号316若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xii)VH領域配列番号317若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xiii)VH領域配列番号318若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xiv)VH領域配列番号319若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xv)VH領域配列番号320若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xvi)VH領域配列番号321若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xvii)VH領域配列番号322若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xviii)VH領域配列番号324若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xix)VH領域配列番号325若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xx)VH領域配列番号326若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;又は
(xxi)VH領域配列番号327若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxii)VH領域配列番号328若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxiii)VH領域配列番号329若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxiv)VH領域配列番号330若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxv)VH領域配列番号331若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxvi)VH領域配列番号332若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxvii)VH領域配列番号333若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxviii)VH領域配列番号334若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxix)VH領域配列番号335若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxx)VH領域配列番号336若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxxi)VH領域配列番号337若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxxii)VH領域配列番号338若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxxiii)VH領域配列番号339若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxxiv)VH領域配列番号340若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxxv)VH領域配列番号341若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxxvi)VH領域配列番号342若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxxvii)VH領域配列番号343若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxxviii)VH領域配列番号344若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xxxix)VH領域配列番号345若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xl)VH領域配列番号346若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xli)VH領域配列番号347若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xlii)VH領域配列番号348若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xliii)VH領域配列番号349若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xliv)VH領域配列番号350若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xlv)VH領域配列番号351若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xlvi)VH領域配列番号352若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xlvii)VH領域配列番号353若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xlviii)VH領域配列番号354若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(xlix)VH領域配列番号355若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(l)VH領域配列番号356若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(li)VH領域配列番号357若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(lii)VH領域配列番号358若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(liii)VH領域配列番号359若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(liv)VH領域配列番号360若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(lv)VH領域配列番号361若しくはその変異型及びVL領域配列番号367若しくはその変異型;
(lvi)VH領域配列番号363若しくはその変異型及びVL領域配列番号368若しくはその変異型;
(lvii)VH領域配列番号364若しくはその変異型及びVL領域配列番号368若しくはその変異型;
(lviii)VH領域配列番号365若しくはその変異型及びVL領域配列番号369若しくはその変異型;又は
(lix)VH領域配列番号366若しくはその変異型及びVL領域配列番号369若しくはその変異型
を含む、請求項1~43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記抗体コンジュゲートは、コンジュゲートP:
【化2】
(式中、nは、1~6の整数である)
の構造を有する、請求項1~44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記抗体コンジュゲートは、コンジュゲートM:
【化3】
(式中、nは、1~6の整数である)
の構造を有する、請求項1~45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記抗体コンジュゲートは、コンジュゲートQ:
【化4】
(式中、nは、1~6の整数である)
の構造を有する、請求項1~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記抗体は、配列番号362のVH領域又は7つ以下のアミノ酸置換を有するその変異型及び配列番号367のVL領域又は7つ以下のアミノ酸置換を有するその変異型を含む、請求項1~47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
前記抗体は、配列番号323のVH領域又は7つ以下のアミノ酸置換を有するその変異型及び配列番号367のVL領域又は7つ以下のアミノ酸置換を有するその変異型を含む、請求項1~48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である、請求項1~49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
前記抗体は、少なくとも1つの定常領域ドメインをさらに含む、請求項1~50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
前記定常領域は、配列番号370、371及び372から選択される配列を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記抗体定常領域は、配列番号370によるものである、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記抗体定常領域は、配列番号371によるものである、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記抗体定常領域は、配列番号372によるものである、請求項52に記載の方法。
【請求項56】
前記抗体は、モノクローナル抗体である、請求項1~55のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
前記抗体は、IgA、IgD、IgE、IgG又はIgMである、請求項1~56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
前記抗体は、ヒト化されているか又はヒトである、請求項1~57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記抗体は、脱グリコシル化されている、請求項1~58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
前記抗体は、抗体断片である、請求項1~59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
前記抗体断片は、Fv断片、Fab断片、F(ab’)2断片、Fab’断片、scFv(sFv)断片及びscFv-Fc断片から選択される、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記抗体断片は、scFv断片である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記抗体断片は、scFv-Fc断片である、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
前記対象は、以前にがん治療を受けている、請求項1~63のいずれか一項に記載の方法。
【請求項65】
前記対象は、以前にがん治療を受けていない、請求項1~64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項66】
前記対象は、がんと診断されている、請求項1~65のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
前記がんは、卵巣がんである、請求項1~66のいずれか一項に記載の方法。
【請求項68】
前記がんは、子宮内膜がんである、請求項1~67のいずれか一項に記載の方法。
【請求項69】
前記抗体コンジュゲートは、コンジュゲートP:
【化5】
(式中、nは、4である)
の前記構造を有し;
前記抗体は、配列番号362によるVH領域及び配列番号367によるVL領域を含むIgG抗体であり;
前記抗体は、各VH領域のY180及びF404を置換するパラ-アジドメチルフェニルアラニン残基をさらに含み;及び
前記抗体に対する前記構造中の各結合は、前記パラ-アジドメチルフェニルアラニン残基の1つの側鎖に対するものである、請求項1~68のいずれか一項に記載の方法。
【請求項70】
第2の治療薬を投与することをさらに含む、請求項1~69のいずれか一項に記載の方法。
【請求項71】
前記第2の治療薬は、顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)である、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記第2の治療薬は、ペグ化GCSFである、請求項70に記載の方法。
【請求項73】
前記GCSFは、ペグフィルグラスチム又はフィルグラスチムである、請求項71に記載の方法。
【請求項74】
前記GCSFは、ペグフィルグラスチムである、請求項71に記載の方法。
【請求項75】
前記第2の治療薬は、前記抗体コンジュゲートの前記第1の用量と同時に又は連続して投与される、請求項70~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項76】
前記第2の治療薬は、前記抗体コンジュゲートの前記第1の用量の投与の少なくとも7日後に投与される、請求項70~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項77】
前記第2の治療薬は、前記抗体コンジュゲートの前記第1の用量の投与の7、8、9、10又は11日後に投与される、請求項70~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項78】
前記第2の治療薬は、前記第1の用量の投与の8±2日後に投与される、請求項70~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項79】
前記第2の治療薬は、前記第1の用量の投与のほぼ8日後に投与される、請求項70~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項80】
前記GCSFは、ペグフィルグラスチムであり、及び用量は、6mgである、請求項71~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項81】
前記第2の治療薬は、8~10日毎に1回、1~5サイクルにわたって投与される、請求項70~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項82】
前記第2の治療薬は、8~10日毎に1回、1~3サイクルにわたって投与される、請求項70~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項83】
前記第2の治療薬は、前記抗体コンジュゲートの前記第1の用量の投与の少なくとも24時間後に投与される、請求項70~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項84】
前記GCSFは、フィルグラスチムであり、及び用量は、5~10μg/kg/日である、請求項70~73のいずれか一項に記載の方法。
【請求項85】
容器;
葉酸受容体α(FOLR1)抗体コンジュゲートを含む組成物;及び
請求項1~84のいずれか一項に記載の方法に従って前記FOLR1抗体コンジュゲートを投与するための説明書を含むパッケージ挿入物
を含む医薬パッケージ又はキット。
【請求項86】
FOLR1抗体コンジュゲートを第2の治療薬と組み合わせて投与するための説明書をさらに含む医薬パッケージ又はキット。
【請求項87】
FOLR1抗体コンジュゲートをペグフィルグラスチムと組み合わせて投与するための説明書をさらに含む医薬パッケージ又はキット。
【請求項88】
FOLR1抗体コンジュゲートをフィルグラスチムと組み合わせて投与するための説明書をさらに含む医薬パッケージ又はキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
[0001] 本出願は、その内容が全体として参照により本明細書に援用される、2021年12月1日に出願された米国仮特許出願第63/264,784号及び2022年4月20日に出願された第63/332,973号の利益を主張する。
【0002】
発明の分野
[0002] 葉酸受容体α(FolRα又はFOLR1)に対する結合特異性を有する抗体コンジュゲートによるがん治療法及び医薬組成物を含む、それを投与するための組成物が本明細書で提供される。がん治療法は、細胞増殖及びがんの治療及び予防方法で有用である。がん治療法は、自己免疫疾患、感染性疾患及び炎症状態の治療及び予防方法でも有用である。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003] 葉酸受容体又は葉酸結合タンパク質(FBP)は、生体内で葉酸及び他の化合物に結合して更新に寄与する単鎖糖タンパク質を含む。Elwood, 1989, J. Biol. Chem. 264:14893-14901。特定の葉酸受容体は、葉酸及びメトトレキサートなどの他の化合物に対して高親和性の結合部位を有する単鎖糖タンパク質である。Elwood, p. 14893。ヒトFOLR1遺伝子は、3つの潜在的なN結合グリコシル化部位を有する、約257個のアミノ酸を有する30kDaのポリペプチドである成人葉酸受容体をコードする。Elwood, p. 14893;Lacey et al., 1989, J. Clin. Invest. 84:715-720。相同遺伝子及びポリペプチドは、数十の生物種で同定されている。
【0004】
[0004] 成熟した葉酸受容体糖タンパク質のサイズは、約42kDaであり、葉酸及び抗葉酸の細胞内移行に関与することが観察されている。Elwood et al., 1997, Biochemistry 36:1467-1478。発現は、ヒトがん細胞株の他にヒト小脳及び腎臓細胞で観察されている。Elwood et al., 1997, p. 1467。葉酸の内部移行に加えて、葉酸受容体は、特にマールブルグ及びエボラウイルスなどのウイルスの細胞侵入の重要な補因子であることが示されている。Chan et al., 2001, Cell 106:117-126。これらの内部移行特性のために、葉酸受容体は、診断薬及び治療薬の標的として提案されてきた。例えば、葉酸受容体を発現する細胞への内部移行のために診断薬及び治療薬が葉酸と連結されている。例えば、Leamon, 2008, Curr. Opin. Investig. Drugs 9:1277-1286;Paulos et al., 2004, Adv. Drug Del. Rev. 56:1205-1217を参照されたい。
【0005】
[0005] 葉酸受容体α(FolRα又はFOLR1)は、葉酸に対して高親和性を有するグリコシルホスファチジルイノシトール連結細胞表面糖タンパク質である。腎臓及び肺における低レベルを除いて、ほとんどの正常組織は、FOLR1を発現しないが、漿液性及び類内膜上皮性卵巣がん、子宮内膜腺がん、腺がんサブタイプの非小細胞肺がん(NSCLC)及びトリプルネガティブ乳がん(TNBC)では、高レベルのFOLR1が発見されている。FOLR1発現は、卵巣がん患者の転移巣及び再発がんにおいて維持され、上皮性卵巣がん及び子宮内膜がんの化学療法後、FOLR1発現が観察されている。正常組織上のFOLR1の非常に限られた発現と相俟って、これらの特性は、FOLR1をがん治療の非常に有望な標的にする。したがって、葉酸受容体は、がん及び炎症状態の診断及び治療のための潜在的標的を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
[0006] 治療のために、葉酸受容体α(FolRα又はFOLR1)の免疫調節と、葉酸受容体α(FolRα又はFOLR1)によって活性化される下流シグナル伝達プロセスとを調整する改善された治療方法、特にFOLR1に指向される治療的コンジュゲートの安全及び有効な用量を提供する改善された方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
概要
[0007] 葉酸受容体α(FolRα又はFOLR1)に選択的に結合する抗体コンジュゲートを特定の用量及び特定の投与スケジュールで用いる、ヒト患者におけるがんの治療方法が本明細書で提供される。抗体コンジュゲートは、1つ又は複数のペイロード部分に連結されている、葉酸受容体α(FolRα又はFOLR1)に結合する抗体を含む。抗体は、共有結合によって直接又はリンカーによって間接的にペイロードに連結され得る。葉酸受容体α(FolRα又はFOLR1)抗体は、有用なペイロード部分及び有用なリンカーと同様に本明細書に詳細に記載される。
【0008】
[0008] 一態様では、抗FOLR1抗体コンジュゲート及び組成物を使用する方法が本明細書で提供される。特定の実施形態では、方法は、治療方法である。特定の実施形態では、コンジュゲートは、投与スケジュールに従って投与される。特定の実施形態では、コンジュゲートは、第1の用量で1~3用量投与され、及び次いで第2の用量で少なくとも1~3用量投与される。特定の実施形態では、第1の用量は、第2の用量よりも高い。特定の実施形態では、第1の用量は、約5.2mg/kgである。特定の実施形態では、第2の用量は、約4.3mg/kgである。特定の実施形態では、第1の用量は、約4.3mg/kgである。特定の実施形態では、第2の用量は、約3.5mg/kgである。特定の実施形態では、第2の用量は、治療の残りの期間中に維持される。特定の実施形態では、約3.5mg/kg又は約2.9mg/kgの第3の用量が存在する。特定の実施形態では、約2.9mg/kgの第4の用量が存在する。特定の実施形態では、新たな各用量は、以前の用量よりも低い。特定の実施形態では、方法は、疾患又は状態の治療に使用される。特定の実施形態では、疾患又は状態は、がんである。
【0009】
[0009] 特定の実施形態では、がんの治療を、それを必要とする対象において行う方法が本明細書で提供され、この方法は、第1の用量の葉酸受容体α(FOLR1)抗体コンジュゲートを対象に投与する工程であって、FOLR1抗体コンジュゲートは、少なくとも1つのペイロード部分に連結された抗体を含み、第1の用量は、約5.2mg/kgである、工程と;第2の用量のFOLR1抗体コンジュゲートを対象に投与する工程であって、第2の用量は、第1の用量の後に投与される、工程とを含み、第2の用量の量は、第1の用量の量よりも少なく、第1の用量及び第2の用量は、少なくとも約3週間空けて投与される。
【0010】
[0010] 特定の実施形態では、がんの治療を、それを必要とする対象において行う方法が本明細書で提供され、この方法は、第1の用量の葉酸受容体α(FOLR1)抗体コンジュゲートを対象に投与する工程であって、FOLR1抗体コンジュゲートは、少なくとも1つのペイロード部分に連結された抗体を含み、第1の用量は、約4.3mg/kgである、工程と;第2の用量のFOLR1抗体コンジュゲートを対象に投与する工程であって、第2の用量は、第1の用量の後に投与される、工程とを含み、第2の用量の量は、第1の用量の量よりも少なく、第1の用量及び第2の用量は、少なくとも約3週間空けて投与される。
【0011】
[0011] 特定の実施形態では、がんの治療を、それを必要とする対象において行う方法が本明細書で提供され、この方法は、第1の用量の葉酸受容体α(FOLR1)抗体コンジュゲートを対象に投与することであって、FOLR1抗体コンジュゲートは、少なくとも1つのペイロード部分に連結された抗体を含む、投与することと;第2の用量のFOLR1抗体コンジュゲートを対象に投与することであって、第2の用量は、約4.3mg/kg以下である、投与することとを含み、第2の用量は、第1の用量の後に投与され、第1の用量の量は、第2の用量の量よりも大きく、第1の用量は、3週間以上毎に1回、1~6サイクルにわたって投与される。
【0012】
[0012] 特定の実施形態では、第1の用量は、約5.2mg/kgであり、第2の用量は、約4.3mg/kg、約3.5mg/kg及び約2.9mg/kgから選択される。特定の実施形態では、第3の用量が存在し、第3の用量は、約3.5mg/kg及び約2.9mg/kgから選択される。特定の実施形態では、第4の用量が存在し、第4の用量は、約2.9mg/kgである。特定の実施形態では、用量は、順に約5.2mg/kg及び約4.3mg/kgである。特定の実施形態では、用量は、順に約5.2mg/kg、約4.3mg/kg及び約3.5mg/kgである。特定の実施形態では、用量は、順に約5.2mg/kg、約4.3mg/kg、約3.5mg/kg及び約2.9mg/kgである。特定の実施形態では、用量は、順に約5.2mg/kg、約4.3mg/kg及び約2.9mg/kgである。特定の実施形態では、用量は、順に約5.2mg/kg及び約3.5mg/kgである。特定の実施形態では、用量は、順に約5.2mg/kg、約3.5mg/kg及び約2.9mg/kgである。特定の実施形態では、用量は、順に約5.2mg/kg及び約2.9mg/kgである。投与サイクルは、第1、第2、第3又は第4の用量のそれぞれについて本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態では、各用量は、前の及び次の用量から約3週間で投与される。
【0013】
[0013] 特定の実施形態では、第1の用量は、約4.3mg/kgであり、第2の用量は、約3.5mg/kg及び約2.9mg/kgから選択される。特定の実施形態では、第1の用量は、約4.3mg/kgであり、第2の用量は、約3.5mg/kgである。第1の用量は、約4.3mg/kgであり、第2の用量は、約2.9mg/kgである。特定の実施形態では、第3の用量が存在し、第3の用量は、3.5mg/kgの第2の用量及び約4.3mg/kgの第1の用量に続いて約2.9mg/kgである。特定の実施形態では、用量は、順に約4.3mg/kg及び約3.5mg/kgである。特定の実施形態では、用量は、順に約4.3mg/kg、約3.5mg/kg及び約2.9mg/kgである。特定の実施形態では、用量は、順に約4.3mg/kg及び約2.9mg/kgである。投与サイクルは、第1、第2又は第3の用量のそれぞれについて本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態では、各用量は、前の及び次の用量から約3週間で投与される。
【0014】
[0014] 特定の実施形態では、がんの治療を、それを必要とする対象において行う方法が本明細書で提供され、この方法は、第1の用量の葉酸受容体α(FOLR1)抗体コンジュゲートを対象に投与することであって、FOLR1抗体コンジュゲートは、少なくとも1つのペイロード部分に連結された抗体を含む、投与することと;第2の用量のFOLR1抗体コンジュゲートを対象に投与することであって、第2の用量は、第1の用量の後に投与される、投与することとを含み、第1の用量の量は、第2の用量の量と同じであるか又はそれより大きく、対象からの腫瘍組織サンプルは、約25%以上の腫瘍割合スコア(TPS)を有し、対象は、第1の用量の投与から3週間後に少なくとも30体積%の腫瘍減少を有する。
【0015】
[0015] 特定の実施形態では、FOLR1抗体コンジュゲートは、第2の薬剤と組み合わせて投与される。特定の実施形態では、第2の薬剤は、顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)である。特定の実施形態では、第2の薬剤は、ペグフィルグラスチムである。特定の実施形態では、第2の薬剤は、フィルグラスチムである。第2の薬剤は、本明細書に記載のように、例えば表示された説明書に従って投与される。特定の実施形態では、第2の薬剤は、対象における好中球減少症の割合を低下させる。特定の実施形態では、ペグフィルグラスチムの用量は、FOLR1抗体コンジュゲートの半減期を考慮して選択され、例えば治療サイクルの8±2日目に開始する。操作のいずれの特定の理論にも束縛されることを意図するものではないが、1又は2日のサイクル日よりも8±2日のサイクル日のペグフィルグラスチムの投与が(従来の化学療法を伴う)、ペグフィルグラスチムと同時のFOLR1抗体コンジュゲートの高レベルの曝露を回避することが発見された。FOLR1抗体コンジュゲートの半減期は、従来の小分子化学療法薬よりも長い。高濃度の潜在的に細胞傷害性の薬剤(又は放射線)の存在下での顆粒球生成の刺激は、顆粒球の産生に対して悪影響を及ぼす可能性がある(Viswanathan et al., 2014, Cancer 120(24):3870-83)。さらに、FOLR1抗体コンジュゲート関連の好中球減少症は、主に15~21日のサイクル日に生じることが発見され、これは、小分子細胞傷害剤と比較して遅い。
【0016】
[0016] いくつかの実施形態では、抗体コンジュゲートは、ヒト葉酸受容体αに結合する。いくつかの実施形態では、抗体コンジュゲートは、ヒト葉酸受容体αのホモログにも結合する。いくつかの態様では、抗体コンジュゲートは、カニクイザル及び/又はマウス葉酸受容体αのホモログにも結合する。特定の実施形態では、組成物は、医薬組成物である。任意の適切な医薬組成物を使用することができる。特定の実施形態では、抗FOLR1抗体コンジュゲートのための医薬組成物は、静脈内(IV)投与のための組成物である。
【0017】
[0017] 本明細書に開示される方法、キット及び組成物は、疾患又は障害の治療に有用である。特定の実施形態では、疾患又は障害は、がんである。特定の実施形態では、がんは、子宮内膜がん又は卵巣がんである。特定の実施形態では、治療法における使用のためのコンジュゲート及び組成物が本明細書で提供される。特定の実施形態では、がんの治療における使用のためのコンジュゲート及び組成物が本明細書で提供される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図の簡単な説明
【
図1】[0018]本明細書に記載のコンジュゲートを4.3mg/kg又は5.2mg/kgの初期用量で投与した後の患者における腫瘍減少を提示する。
【
図2】[0019]本明細書に記載のコンジュゲートの4.3mg/kg又は5.2mg/kgの初期用量での投与に対する客観的な患者の応答を提示する。RECISTは、固形腫瘍の効果判定基準である。CRは、完全奏効であり、PRは、部分奏効であり、PRuは、未検証の部分奏効であり、SDは、安定状態であり、PDは、病態進行である。
【
図3】[0020]本明細書に記載のコンジュゲートを4.3mg/kg又は5.2mg/kgの初期用量で投与した患者における、治療からの経時的な腫瘍直径の変化を提示する。
【
図4】[0021]本明細書に記載のコンジュゲートを4.3mg/kg又は5.2mg/kgの初期用量で投与した患者における治療期間を提示する。
【
図5】[0022]本明細書に記載のコンジュゲートを4.3mg/kg又は5.2mg/kgの初期用量で投与した、組織化学陽性を有する患者のパーセントを提示する。PRは、部分奏効であり、PRuは、未検証の部分奏効であり、SDは、安定状態であり、PDは、病態進行である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
実施形態の詳細な説明
1.定義
[0023] 別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語、表記法及び他の科学用語は、本発明が関係する技術分野の当業者によって一般に理解される意味を有することが意図される。場合により、明瞭化及び/又は容易な参照のために、一般に理解される意味を有する用語が本明細書で定義されるが、本明細書におけるこのような定義の包含は、必ずしも当技術分野で一般に理解されるものとの相違を表すと解釈されるべきではない。本明細書に記載されるか又は参照される技術及び手順は、当業者によって一般によく理解されており、例えばSambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual 2nd ed. (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NYに記載される、幅広く利用される分子クローニング方法論などの従来の方法論を使用して一般に用いられる。適切な場合、市販のキット及び試薬の使用を伴う手順は、特に明記されない限り、製造業者が規定するプロトコル及び条件に従って実行される。
【0020】
[0024] 「含む」として本明細書に記載される態様及び実施形態は、実施形態「からなる」及び「から本質的になる」を含むものと理解される。
【0021】
[0025] 本明細書で使用されるように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その」は、文脈上明白に別段の記載がない限り、複数の指示対象を含む。
【0022】
[0026] 「約」という用語は、示された値及びその値の上下の範囲を示して包含する。特定の実施形態では、「約」という用語は、指定された値±10%、±5%又は±1%を示す。特定の実施形態では、「約」という用語は、指定された値±その値の1標準偏差を示す。
【0023】
[0027] 「それらの組み合わせ」という用語は、その用語が言及する要素のあらゆる可能な組み合わせを含む。例えば、「α2がAであれば、α3はDでない;α5はSでない;若しくはα6はSでない;又はそれらの組み合わせ」と述べる文は、α2がAである場合、次の組み合わせを含む:(1)α3はDでない;(2)α5はSでない;(3)α6はSでない;(4)α3はDでなく;α5はSでなく;及びα6はSでない;(5)α3はDでなく、及びα5はSでない;(6)α3はDでなく、及びα6はSでない;及び(7)α5はSでなく、及びα6はSでない。
【0024】
[0028] 「葉酸受容体α」及び「葉酸受容体1」という用語は、本明細書で同義的に使用される。葉酸受容体αは、特に、FOLR1、FolRα、葉酸結合タンパク質、FBP、成体葉酸結合タンパク質、Folbp1、FR-α、FRα、KB細胞FBP及び卵巣腫瘍関連抗原MOv18をはじめとする同義語によっても知られている。特に明記されない限り、用語は、細胞によって天然に発現されるか、又は葉酸受容体α又はFOLR1遺伝子で形質移入された細胞によって発現されるヒト葉酸受容体αのあらゆる変異型、イソ型及び種ホモログを含む。葉酸受容体αタンパク質としては、例えば、ヒト葉酸受容体α(配列番号1)が挙げられる。いくつかの実施形態では、葉酸受容体αタンパク質は、カニクイザル葉酸受容体α(配列番号2)を含む。いくつかの実施形態では、葉酸受容体αタンパク質は、マウス葉酸受容体α(配列番号3)を含む。
【0025】
[0029] 本明細書で使用される用語「血管新生阻害剤」は、新しい血管の形成を阻害する物質を指す。
【0026】
[0030] 本明細書で使用される用語「生物製剤」は、生体から作製されるか、又は生体に由来するか、又は組換えDNA若しくは制御された遺伝子発現方法論を介して作製された薬物物質を指す。
【0027】
[0031] 本明細書で使用される用語「バイオ後続品」又は「後続(follow-on)生物製剤」は、現存する生物製剤製品と類似した構造及び特性を有する製品を指す。したがって、用語「バイオ後続品」は、一般に、以前に承認され、正式に販売許可を与えられた「革新的バイオ医薬品」の後続のバージョン(一般に異なる供給源由来)を記述するために使用される。生物製剤は、高度な分子複雑性を有し、一般に製造プロセスの変化に感受性であるため(例えば、異なる細胞株がそれらの生産に使用される場合)、及び続く後続製造業者は、一般に創始者の分子クローン、細胞バンク、生産プロセスに関するノウハウ及び活性薬物物質自体にアクセスできないため(革新者の商品化された薬物製品のみ)、「バイオ後続品」は、革新者の薬物製品と全く同じではない可能性がある。しかし、バイオ後続品は、それらが安全性及び有効性に関してそれらの参照製品と臨床的に意味のある差異を有さないことを証明する必要がある。したがって、バイオ後続品は、既知の製品の後続のバージョンであり、それらがそれらの参照製品と臨床的に意味のある差異を有さないことを証明する必要があり、本明細書で使用される用語「バイオ後続品」は、現在既知であり、承認されている「バイオ後続品」及び将来開発される任意の「バイオ後続品」を含む。
【0028】
[0032] 「免疫グロブリン」という用語は、2対のポリペプチド鎖、すなわち軽(L)鎖の対及び重(H)鎖の対を一般に含む、構造的に関連するタンパク質のクラスを指す。「無傷の免疫グロブリン」中では、これらの4本の鎖の全てがジスルフィド結合によって相互接連結する。免疫グロブリンの構造は、十分に特徴付けられている。例えば、Paul, Fundamental Immunology 7th ed., Ch. 5 (2013) Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, PAを参照されたい。簡潔に述べると、各重鎖は、典型的には、重鎖可変領域(VH)及び重鎖定常領域(CH)を含む。重鎖定常領域は、典型的には、CH1、CH2及びCH3と略記される3つのドメインを含む。各軽鎖は、典型的には、軽鎖可変領域(VL)及び軽鎖定常領域を含む。軽鎖定常領域は、典型的には、CLと略記される1つのドメインを含む。
【0029】
[0033] 「抗体」という用語は、免疫グロブリン分子のタイプを表し、本明細書ではその最も広い意味で使用される。抗体としては、特に、無傷の抗体(例えば、無傷の免疫グロブリン)及び抗体断片が挙げられる。抗体は、少なくとも1つの抗原結合ドメインを含む。抗原結合ドメインの一例は、VH-VL二量体によって形成される抗原結合ドメインである。「葉酸受容体α抗体」、「抗葉酸受容体α抗体」、「葉酸受容体αAb」、「葉酸受容体α特異的抗体」、「抗葉酸受容体αAb」、「FOLR1抗体」、「FolRα抗体」、「抗FOLR1抗体」、「抗FolRα抗体」、「FOLR1 Ab」、「FolRα Ab」、「FOLR1特異的抗体」、「FolRα特異的抗体」、「抗FolRαAb」又は「抗FOLR1 Ab」は、本明細書に記載される、葉酸受容体α又はFOLR1に特異的に結合する抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は、葉酸受容体α(FOLR1)の細胞外ドメインに結合する。
【0030】
[0034] VH及びVL領域は、より保存されている領域がその中に散在する超可変性領域(「超可変領域(HVR)」;「相補的決定領域」(CDR)とも称される)にさらに細分化され得る。より保存された領域は、フレームワーク領域(FR)と称される。各VH及びVLは、一般に、FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4の順序(N末端からC末端方向)で配置される3つのCDR及び4つのFRを含む。CDRは、抗原結合に関与し、抗体の抗原特異性及び結合親和性に影響を及ぼす。その全体が参照により援用される、Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest 5th ed. (1991) Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MDを参照されたい。
【0031】
[0035] あらゆる脊椎動物種の軽鎖は、定常ドメインの配列に基づいて、κ及びλと称される2つのタイプの1つに割り当てられ得る。
【0032】
[0036] 脊椎動物種の重鎖は、IgA、IgD、IgE、IgG及びIgMの5つの異なるクラス(又はイソタイプ)の1つに割り当てられ得る。これらのクラスは、それぞれα、δ、ε、γ及びμとも称される。IgG及びIgAクラスは、配列及び機能の違いに基づいてサブクラスにさらに分類される。ヒトは、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2のサブクラスを発現する。
【0033】
[0037] CDRのアミノ酸配列境界は、それぞれその内容全体が参照により援用される、Kabat et al., supra(「Kabat」番号付けスキーム);Al-Lazikani et al., 1997, J. Mol. Biol., 273:927-948(「Chothia」番号付けスキーム);MacCallum et al., 1996, J. Mol. Biol. 262:732-745(「Contact」番号付けスキーム);Lefranc et al., Dev. Comp. Immunol., 2003, 27:55-77(「IMGT」番号付けスキーム);及びHonegge and Plueckthun, J. Mol. Biol., 2001, 309:657-70(「Aho」番号付けスキーム)によって記載されるものをはじめとする、いくつかの既知の番号付けスキームのいずれかを使用して、当業者によって判定され得る。
【0034】
[0038] 表1は、Kabat及びChothiaスキームによって同定されるCDR-L1、CDR-L2、CDR-L3、CDR-H1、CDR-H2及びCDR-H3の位置を提供する。CDR-H1では、Kabat及びChothiaの両方の番号付けスキームを使用して、残基の番号付けが提供される。
【0035】
【0036】
[0039] 特に明記されない限り、本明細書で特定のCDRの同定に使用される番号付けスキームは、Kabat/Chothia番号付けスキームである。これらの2つの番号付けスキームに包含される残基が異なる場合(例えば、CDR-H1及び/又はCDR-H2)、番号付けスキームは、Kabat又はChothiaとして規定される。便宜上、本明細書では、CDR-H3は、ときにKabat又はChothiaのいずれかで称される。しかし、これは、それらが存在しない場合の配列の違いを暗示することを意図するものではなく、当業者は、配列を調べることにより、配列が同じであるか又は異なるかを容易に確認し得る。
【0037】
[0040] CDRは、例えば、www.bioinf.org.uk/abs/abnum/で利用でき、その全体が参照によりそれぞれ援用される、Abhinandan and Martin, Immunology, 2008, 45:3832-3839に記載されるAbnum及びabYsis.org, Swindells et al. 2017, J. Mol. Biol. 429:356-364などの抗体番号付けソフトウェアを使用して割り当てられ得る。
【0038】
[0041] 「EU番号付けスキーム」は、抗体重鎖定常領域(例えば、前出のKabat et al.で報告される)の残基を指すときに一般的に使用される。特に明記されない限り、EU番号付けスキームを使用して、本明細書に記載される抗体重鎖定常領域の残基に言及する。
【0039】
[0042] 「抗体断片」は、無傷抗体の抗原結合領域又は可変領域などの無傷抗体の部分を含む。抗体断片としては、例えば、Fv断片、Fab断片、F(ab’)2断片、Fab’断片、scFv(sFv)断片及びscFv-Fc断片が挙げられる。
【0040】
[0043] 「Fv」断片は、1つの重鎖可変ドメインと1つの軽鎖可変ドメインとの非共有結合で連結された二量体を含む。
【0041】
[0044] 「Fab」断片は、重鎖の可変ドメイン及び軽鎖の可変ドメインに加えて、軽鎖の定常ドメイン及び重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)を含む。Fab断片は、例えば、組換え法又は完全長抗体のパパイン消化によって作製され得る。
【0042】
[0045] 「F(ab’)2」断片は、ジスルフィド結合によってヒンジ領域の付近で結合した2つのFab’断片を含有する。F(ab’)2断片は、例えば、組換え法又は無傷抗体のペプシン消化によって作製され得る。F(ab’)断片は、例えば、β-メルカプトエタノールによる処理によって解離され得る。
【0043】
[0046] 「単鎖Fv」、又は「sFv」、又は「scFv」抗体断片は、単一ポリペプチド鎖中にVHドメイン及びVLドメインを含む。VH及びVLは、一般に、ペプチドリンカーによって連結される。Plueckthun A. (1994)を参照されたい。いくつかの実施形態では、リンカーは、配列番号377である。いくつかの実施形態では、リンカーは、配列番号378である。その全体が参照により援用される、Antibodies from Escherichia coli. In Rosenberg M. & Moore G.P. (Eds.), The Pharmacology of Monoclonal Antibodies vol. 113 (pp. 269-315). Springer-Verlag, New York。
【0044】
[0047] 「scFv-Fc」断片は、Fcドメインに付着したscFvを含む。例えば、Fcドメインは、scFvのC末端に付着され得る。Fcドメインは、scFvの可変ドメインの方向(すなわちVH-VL又はVL-VH)次第で、VH又はVLの後に続き得る。当技術分野で公知の又は本明細書に記載される任意の適切なFcドメインが使用され得る。場合により、Fcドメインは、IgG1 Fcドメインを含む。いくつかの実施形態では、IgG1 Fcドメインは、配列番号370又はその部分を含む。配列番号370は、ヒトIgG1定常領域のCH1、CH2及びCH3の配列を提供する。
【0045】
[0048] 「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均一な抗体の集団からの抗体を指す。実質的に均一な抗体の集団は、モノクローナル抗体の産生中に通常生じ得る変異型以外、実質的に類似して同一エピトープに結合する抗体を含む。このような変異型は、一般に微量のみ存在する。モノクローナル抗体は、典型的には、複数の抗体から単一の抗体を選択することを含むプロセスによって得られる。例えば、選択過程は、ハイブリドーマクローン、ファージクローン、酵母クローン、細菌クローン又は他の組換えDNAクローンのプールなどの複数のクローンからのユニークなクローンの選択であり得る。選択された抗体は、例えば、標的に対する親和性を改善し(「親和性成熟」)、抗体をヒト化し、細胞培養におけるその産生を改善し、及び/又は対象におけるその免疫原性を低下させるためにさらに改変され得る。
【0046】
[0049] 「キメラ抗体」という用語は、重鎖及び/又は軽鎖の一部が特定の供給源又は種に由来する一方、重鎖及び/又は軽鎖の残りの部分が異なる供給源又は種に由来する抗体を指す。
【0047】
[0050] 非ヒト抗体の「ヒト化」形態は、非ヒト抗体に由来する最小限の配列を含むキメラ抗体である。ヒト化抗体は、一般に、1つ又は複数のCDRからの残基が非ヒト抗体(供与者抗体)の1つ又は複数のCDRからの残基によって置換されているヒト免疫グロブリン(受容者抗体)である。供与者抗体は、所望の特異性、親和性又は生物学的効果を有する、マウス、ラット、ウサギ、ニワトリ又は非ヒト霊長類抗体などの任意の適切な非ヒト抗体であり得る。場合により、受容者抗体の選択されたフレームワーク領域残基は、供与者抗体からの対応するフレームワーク領域残基によって置換される。ヒト化抗体は、受容者抗体又は供与者抗体のいずれにも見られない残基も含み得る。このような修飾は、抗体機能をさらに洗練するためになされ得る。より詳細には、それぞれその内容全体が参照により援用される、Jones et al., Nature, 1986, 321:522-525;Riechmann et al., Nature, 1988, 332:323-329;及びPresta, Curr. Op. Struct. Biol., 1992, 2:593-596を参照されたい。
【0048】
[0051] 「ヒト抗体」は、ヒト又はヒト細胞によって産生された抗体のアミノ酸配列に対応するか、又はヒト抗体レパートリー又はヒト抗体コード配列(例えば、ヒト供給源から入手されか又は新規に設計される)を利用する非ヒト供給源に由来するアミノ酸配列を有するものである。ヒト抗体は、ヒト化抗体を明確に除外する。
【0049】
[0052] 「単離された抗体」は、その自然環境の構成要素から分離及び/又は回収されたものである。自然環境の構成要素は、酵素、ホルモン及び他のタンパク質性又は非タンパク質性物質を含み得る。いくつかの実施形態では、単離された抗体は、例えば、スピニングカップ配列決定装置の使用により、N末端又は内部アミノ酸配列の少なくとも15残基を得るのに十分な程度まで精製される。いくつかの実施形態では、単離された抗体は、クマシーブルー又は銀染色による検出を伴う還元又は非還元条件下でのゲル電気泳動(例えば、SDS-PAGE)により、均質になるまで精製される。抗体の自然環境の少なくとも1つの構成要素が存在しないことから、単離された抗体は、組換え細胞内の原位置抗体を含む。いくつかの態様では、単離された抗体は、少なくとも1つの精製ステップによって調製される。
【0050】
[0053] いくつかの実施形態では、単離された抗体は、少なくとも80重量%、85重量%、90重量%、95重量%又は99重量%まで精製される。いくつかの実施形態では、単離された抗体は、少なくとも80容積%、85容積%、90容積%、95容積%又は99容積%まで精製される。いくつかの実施形態では、単離された抗体は、少なくとも85重量%、90重量%、95重量%、98重量%、99重量%~100重量%を含む溶液として提供される。いくつかの態様では、単離された抗体は、少なくとも85容積%、90容積%、95容積%、98容積%、99容積%~100容積%を含む溶液として提供される。
【0051】
[0054] 「親和性」は、分子(例えば、抗体)の単一の結合部位とその結合パートナー(例えば、抗原)との間の非共有相互作用の合計の強さを指す。特に明記されない限り、本明細書の用法では、「結合親和性」は、結合対メンバー(例えば、抗体及び抗原)間の1:1の相互作用を反映する固有結合親和力を指す。分子XのそのパートナーYに対する親和性は、解離定数(KD)で表され得る。親和性は、本明細書に記載されるものをはじめとする、当技術分野で公知の一般的な方法によって測定され得る。親和性は、例えば、ビアコア(登録商標)機器などの表面プラズモン共鳴(SPR)技術を使用して判定され得る。いくつかの実施形態では、親和性は、25℃で判定される。
【0052】
[0055] 標的分子への抗体の結合に関して、特定の抗原(例えば、ポリペプチド標的)又は特定の抗原上のエピトープに「特異的結合」、「特異的に結合する」、「特異的な」、「選択的に結合する」及び「選択的」という用語は、非特異的又は非選択的相互作用と測定可能な程度に異なる結合を意味する。特異的結合は、例えば、対照分子の結合と比較して、分子の結合を判定することによって測定され得る。特異的結合は、標的上の抗体結合部位を模倣する対照分子との競合によっても判定され得る。その場合、標的への抗体の結合が対照分子によって競合的に阻害される場合、特異的結合が示唆される。
【0053】
[0056] 「kd」(秒-1)という用語は、本明細書の用法では、特定の抗体抗原相互作用の解離速度定数を指す。この値は、koff値とも称される。
【0054】
[0057] 「ka」(M-1×秒-1)という用語は、本明細書の用法では、特定の抗体抗原相互作用の結合速度定数を指す。この値は、kon値とも称される。
【0055】
[0058] 「KD」(M)という用語は、本明細書の用法では、特定の抗体抗原の相互作用の解離平衡定数を指す。KD=kd/ka。
【0056】
[0059] 「KA」(M-1)という用語は、本明細書の用法では、特定の抗体抗原相互作用の結合平衡定数を指す。KA=ka/kd。
【0057】
[0060] 「親和性成熟」抗体は、改変のない親抗体と比較して、その抗原に対する抗体の親和性の改善をもたらす、1つ又は複数のCDR又はFRの1つ又は複数の改変を有するものである。一実施形態では、親和性成熟抗体は、標的抗原に対するナノモル濃度又はピコモル濃度親和性を有する。親和性成熟抗体は、当技術分野で公知の様々な方法を使用して製造され得る。例えば、Marks et al.(その全体が参照により援用されるBio/Technology, 1992, 10:779-783)は、VH及びVLドメインシャフリングによる親和性成熟を記載する。CDR及び/又はフレームワーク残基ランダム変異誘発は、例えば、それぞれその内容全体が参照により援用される、Barbas et al. (Proc. Nat. Acad. Sci. U.S.A., 1994, 91:3809-3813);Schier et al., Gene, 1995, 169:147-155;Yelton et al., J. Immunol., 1995, 155:1994-2004;Jackson et al., J. Immunol., 1995, 154:3310-33199;及びHawkins et al, J. Mol. Biol., 1992, 226:889-896によって記載される。
【0058】
[0061] 本明細書で2つ以上の抗体に関連して使用される場合、「競合する」又は「交差競合する」という用語は、2つ以上の抗体が抗原(例えば、葉酸受容体α又はFOLR1)への結合について競合することを示す。1つの例示的なアッセイでは、FOLR1がプレート上に被覆されて第1の抗体に結合され、その後、第2の標識された抗体が添加される。一次抗体の存在が二次抗体の結合を減少させる場合、抗体は、競合する。別の例示的アッセイでは、第1の抗体がプレートに被覆されて抗原に結合され、次に第2の抗体が添加される。「競合する」という用語は、1つの抗体が別の抗体の結合を減少させるが、抗体を逆の順序で添加した場合に競合が観察されない抗体の組み合わせも含む。しかし、いくつかの実施形態では、第1及び第2の抗体は、それらが添加される順序に関係なく、相互に結合を阻害する。いくつかの実施形態では、1つの抗体は、別の抗体のその抗原への結合を少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%又は少なくとも90%減少させる。
【0059】
[0062] 「エピトープ」という用語は、抗体への特異的結合ができる抗原の一部を意味する。エピトープは、表面にアクセス可能なアミノ酸残基及び/又は糖側鎖からなることが多く、特定の三次元構造特性並びに特定の電荷特性を有し得る。立体構造的及び非立体構造的エピトープは、変性溶媒の存在下において、前者への結合が失われるが、後者への結合が失われないことによって区別される。エピトープは、結合に直接関与するアミノ酸残基及び結合に直接関与しない他のアミノ酸残基を含み得る。抗体がそれに結合するエピトープは、例えば、異なる点変異を有する葉酸受容体α(FOLR1)の変異型への抗体結合の試験などのエピトープ判定のための既知の技術を使用して判定され得る。
【0060】
[0063] ポリペプチド配列と参照配列との間の「同一性」百分率は、配列を整列させ必要に応じてギャップを導入し、最大配列同一性百分率を達成した後、参照配列中のアミノ酸残基と同一である、ポリペプチド配列中のアミノ酸残基の百分率として定義される。パーセントアミノ酸配列同一性を判定するためのアライメントは、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGN、MEGALIGN(DNASTAR)、CLUSTALW、CLUSTAL OMEGA又はMUSCLEソフトウェアのような公的に入手可能なコンピュータソフトウェアを用いて、当技術範囲内の様々な方法で達成され得る。当業者は、比較される配列の全長にわたって最大の整列を達成するために必要とされる任意のアルゴリズムをはじめとする、配列を整列させるための適切なパラメーターを判定し得る。
【0061】
[0064] 「保存的置換」又は「保存的アミノ酸置換」は、化学的又は機能的に類似したアミノ酸によるアミノ酸の置換を指す。類似アミノ酸を提供する保存的置換の表は、当技術分野で周知である。このような置換を有するポリペプチド配列は、「保存的に修飾された変異型」として知られている。このような保存的に修飾された変異型は、多型変異型、種間ホモログ及び対立遺伝子に加えられ、それらを除外しない。例として、表2~4に提供されるアミノ酸の群は、いくつかの実施形態では、互いの保存的置換と見なされる。
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
[0065] 追加の保存的置換は、例えば、Creighton, Proteins: Structures and Molecular Properties 2nd ed. (1993) W. H. Freeman & Co., New York, NYにある。親抗体のアミノ酸残基の1つ又は複数の保存的置換を作り出すことによって作製される抗体は、「保存的に修飾された変異型」と呼ばれる。
【0066】
[0066] 「アミノ酸」という用語は、20種の一般的な天然アミノ酸を指す。天然に存在するアミノ酸としては、アラニン(Ala;A)、アルギニン(Arg;R)、アスパラギン(Asn;N)、アスパラギン酸(Asp;D)、システイン(Cys;C);グルタミン酸(Glu;E)、グルタミン(Gln;Q)、グリシン(Gly;G);ヒスチジン(His;H)、イソロイシン(Ile;I)、ロイシン(Leu;L)、リジン(Lys;K)、メチオニン(Met;M)、フェニルアラニン(Phe;F)、プロリン(Pro;P)、セリン(Ser;S)、スレオニン(Thr;T)、トリプトファン(Trp;W)、チロシン(Tyr;Y)及びバリン(Val;V)が挙げられる。
【0067】
[0067] 天然にコードされるアミノ酸は、当業者に知られているタンパク質構成アミノ酸である。それらとしては、20種の一般的なアミノ酸(アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン及びバリン)並びにあまり一般的でないピロリシン及びセレノシステインが挙げられる。天然にコードされたアミノ酸としては、プレニル化アミノ酸、イソプレニル化アミノ酸、ミリソイル化アミノ酸、パルミトイル化アミノ酸、N結合グリコシル化アミノ酸、O結合グリコシル化アミノ酸、リン酸化アミノ酸及びアシル化アミノ酸などの22種の天然アミノ酸の翻訳後変異型が挙げられる。
【0068】
[0068] 「非天然アミノ酸」という用語は、タンパク質構成アミノ酸ではないアミノ酸又はその翻訳後修飾変異型を指す。特に、この用語は、20種の一般的なアミノ酸の1つではないアミノ酸又はピロリジン若しくはセレノシステイン或いはそれらの翻訳後修飾変異型を指す。
【0069】
[0069] 「コンジュゲート」又は「抗体コンジュゲート」という用語は、1つ又は複数のペイロード部分に連結された抗体を指す。抗体は、本明細書に記載される任意の抗体であり得る。ペイロードは、本明細書に記載される任意のペイロードであり得る。抗体は、共有結合を介してペイロードに直接連結され得るか、又は抗体は、リンカーを介して間接的にペイロードに連結され得る。典型的には、リンカーは、抗体に共有結合され、ペイロードにも共有結合される。「抗体薬物コンジュゲート」又は「ADC」という用語は、少なくとも1つのペイロードが薬物などの治療的部分であるコンジュゲートを指す。
【0070】
[0070] 「ペイロード」という用語は、抗体に共役され得る分子部分を指す。特定の実施形態では、ペイロードは、治療的部分及び標識部分からなる群から選択される。
【0071】
[0071] 「リンカー」という用語は、少なくとも2つの共有結合を形成できる分子部分を指す。典型的には、リンカーは、抗体に対する少なくとも1つの共有結合と、ペイロードに対する少なくとも別の共有結合とを形成できる。特定の実施形態では、リンカーは、抗体に対して2つ以上の共有結合を形成し得る。特定の実施形態では、リンカーは、ペイロードに対する2つ以上の共有結合を形成し得るか、又は2つ以上のペイロードに対する共有結合を形成し得る。リンカーが抗体若しくはペイロード又は両方への結合を形成した後、残りの構造、すなわち1つ又は複数の共有結合が形成された後のリンカーの残基は、本明細書では依然として「リンカー」と称されることがある。「リンカー前駆体」という用語は、抗体若しくはペイロード又は両方との共有結合を形成できる、1つ又は複数の反応基を有するリンカーを指す。いくつかの実施形態では、リンカーは、切断可能なリンカーである。例えば、切断可能なリンカーは、操作されても又はされなくてもよい生体不安定官能基によって放出されるリンカーであり得る。いくつかの実施形態では、リンカーは、切断不能なリンカーである。例えば、切断不能なリンカーは、抗体の分解に際して放出されるリンカーであり得る。
【0072】
[0072] 用語「医薬製剤」及び「医薬組成物」は、活性成分の生物活性が有効であることを可能にする形態であり、及びその製剤又は組成物が投与されるであろう個体に対して容認できないほど有毒な追加の成分を含まない調製物を指す。そのような製剤又は組成物は、無菌であり得る。
【0073】
[0073] 本明細書で使用される「賦形剤」は、使用される投与量及び濃度において、それに曝露される細胞又は哺乳類に対して無毒である薬学的に許容される賦形剤、担体、ビヒクル又は安定剤を含む。いくつかの実施形態では、生理学的に許容される賦形剤は、pH緩衝水溶液である。
【0074】
[0074] 任意の疾患又は障害を「治療する」又は「治療」は、特定の実施形態では、対象に存在する疾患又は障害を改善することを指す。別の実施形態では、「治療する」又は「治療」は、対象が識別できなくてもよい少なくとも1つの物理的パラメーターを改善することを含む。さらに別の実施形態では、「治療する」又は「治療」は、身体的(例えば、識別可能な症状の安定化)又は生理学的(例えば、身体的パラメータの安定化)のいずれか又はその両方で疾患又は障害を調節することを含む。さらに別の実施形態では、「治療する」又は「治療」は、疾患又は障害の発症を遅延させるか又は予防することを含む。
【0075】
[0075] 本明細書の用法では、「治療有効量」又は「有効量」という用語は、対象に投与したとき、疾患又は障害を治療するのに有効な抗体又は組成物の量を指す。いくつかの実施形態では、治療的有効量又は有効量は、対象に投与したとき、疾患又は疾患の進行を予防若しくは改善するか又は症状の改善をもたらすのに有効な抗体又は組成物の量を指す。
【0076】
[0076] 本明細書の用法では、「増殖を阻害する」(例えば、腫瘍細胞などの細胞を指して)という用語は、FOLR1抗体と接触していない同一細胞の増殖と比較した、葉酸受容体α(FOLR1)抗体に接触したときの細胞増殖(例えば、腫瘍細胞増殖)のあらゆる測定可能な減少を含むことを意図する。いくつかの実施形態では、増殖は、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、99%又は100%阻害され得る。細胞増殖の減少は、抗体内部移行、アポトーシス、壊死及び/又はエフェクター機能媒介活性をはじめとするが、これに限定されない様々な機序によって生じ得る。
【0077】
[0077] 本明細書で使用される場合、用語「対象」は、哺乳類対象を意味する。例示的な対象には、ヒト、サル、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ウシ、ウマ、ラクダ、鳥類、ヤギ及びヒツジが含まれるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、対象は、ヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、本明細書で提供される抗体で治療又は診断することができる疾患を有する。いくつかの実施形態では、疾患は、上皮卵巣、ファロピウス管又は原発性腹膜がんである。いくつかの実施形態では、疾患は、胃がん、結腸直腸がん、腎細胞がん、子宮頸がん、非小細胞肺がん、卵巣がん、乳がん、トリプルネガティブ乳がん、子宮内膜がん、前立腺がん及び/又は上皮起源のがんである。
【0078】
[0078] 本明細書で使用される場合、用語「サイクル」は、投与スケジュールにおける投与の1つの期間を示す。サイクルは、投与日と、次の投与までのその後の日とを含む。例示的なサイクルは、7日間、10日間、14日間及び21日間の長さを有する。
【0079】
[0079] 本明細書で示されるいくつかの化学構造では、特定の置換基、化学基及び原子は、1つ又は複数の結合と交差する曲線/波線(例えば、
【化1】
)で描写され、これは、それを介して置換基、化学基及び原子が結合する原子を示す。例えば、
【化2】
などであるが、これに限定されないいくつかの構造では、この曲線/波線は、図示される化学物質が結合するコンジュゲート又はリンカー-ペイロード構造の主鎖内の原子を示す。
【化3】
などであるが、これに限定されないいくつかの構造では、この曲線/波線は、抗体又は抗体断片中の原子並びに図示される化学物質が結合するコンジュゲート又はリンカー-ペイロード構造の主鎖中の原子を示す。
【0080】
[0080] 「部位特異的」という用語は、ポリペプチドの所定の配列位置におけるポリペプチドの修飾を指す。修飾は、多様性がわずか又は皆無であるポリペプチドの単一の予測可能な残基にある。特定の実施形態では、修飾アミノ酸は、例えば、組換え的に又は合成的に配列位置に導入される。同様に、部分は、ポリペプチド中の特定の配列位置において残基に「部位特異的に」連結され得る。特定の実施形態では、ポリペプチドは、2つ以上の部位特異的修飾を含み得る。
【0081】
1.投与
[0081] 抗FOLR1抗体薬物コンジュゲートを投与スケジュールに従って投与することによる、それを必要とする患者におけるがんの治療方法が本明細書で提供される。患者は、専門家が治療に適していると考える任意の患者であり得る。特定の実施形態では、患者は、がんを有する。特定の実施形態では、患者は、子宮内膜がんを有する。特定の実施形態では、患者は、卵巣がんを有する。特定の実施形態では、対象は、以前にがん治療を受けている。特定の実施形態では、対象は、以前にがん治療を受けていない。
【0082】
[0082] 抗FOLR1抗体コンジュゲート又はその組成物は、一連の治療にわたって患者に適切に投与される。特定の実施形態では、抗FOLR1抗体コンジュゲートは、2つの異なる用量で投与される。特定の実施形態では、本明細書に記載される抗FOLR1抗体コンジュゲートは、個体の体重(例えば、mg/kg)に基づく固定用量で個体に投与される。
【0083】
[0083] 特定の実施形態では、抗FOLR1抗体コンジュゲートは、第1の用量で1~3回、及び次いで第2の用量で少なくとも1~3回投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、第1の用量よりも低い。特定の実施形態では、第1の用量は、1サイクルにわたって投与される。特定の実施形態では、第1の用量は、2サイクルにわたって投与される。特定の実施形態では、第1の用量は、3サイクルにわたって投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、少なくとも1サイクルにわたって投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、少なくとも2サイクルにわたって投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、少なくとも3サイクルにわたって投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、治療の残りの期間にわたって投与される。特定の実施形態では、各サイクルは、前のサイクルの1週間後である。
【0084】
[0084] 各用量は、適切なスケジュールに従い、例えば週に1回、2回、3回又は4回投与され得る。特定の実施形態では、各用量は、3、4又は5週間毎に約1回投与される。特定の実施形態では、各用量は、約3週間毎に1回投与される。特定の実施形態では、各用量は、約4週間毎に1回投与される。特定の実施形態では、各用量は、約5週間毎に1回投与される。特定の実施形態では、各用量は、毎日投与される。特定の実施形態では、各用量は、前の用量からサイクル長によって分離される。特定の実施形態では、サイクル長は、1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、1週間、10日間若しくは2週間、3週間、4週間又はそれを超える。特定の実施形態では、サイクル長は、21日間である。サイクル長は、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34又は35日間であり得る。特定の実施形態では、臨床医又は開業医がサイクル長を調整するであろう。特定の実施形態では、臨床医又は治療医は、本明細書に記載されるように、第1の用量を第2の用量に切り替えるであろう。さらに、臨床医又は治療医は、対象の応答に関連して、治療法をどのように及びいつ中断、調整又は終了するかを知っているであろうことに留意されたい。例えば、臨床医又は治療医は、対象の治療による副作用又は対象が治療を受けている基礎疾患に関連して用量レベルをさらに調整し得る。
【0085】
[0085] 特定の実施形態では、第1の用量は、約5.2mg/kgである。特定の実施形態では、第1の用量は、5.2mg/kgである。特定の実施形態では、第2の用量は、約4.3mg/kgである。特定の実施形態では、第2の用量は、4.3mg/kgである。特定の実施形態では、第1の用量は、約5.2mg/kgであり、第2の用量は、約4.3mg/kgである。特定の実施形態では、第1の用量は、5.2mg/kgであり、第2の用量は、4.3mg/kgである。特定の実施形態では、投与は、静脈内(IV)投与による。
【0086】
[0086] 特定の実施形態では、第1の用量は、約4.3mg/kgである。特定の実施形態では、第1の用量は、4.3mg/kgである。特定の実施形態では、第1の用量は、約4.3mg/kgであり、第2の用量は、約3.5mg/kgである。特定の実施形態では、第1の用量は、4.3mg/kgであり、第2の用量は、3.5mg/kgである。
【0087】
[0087] 特定の実施形態では、第2の用量は、約4.3mg/kgである。特定の実施形態では、第2の用量は、4.3mg/kgである。特定の実施形態では、第2の用量は、約3.5mg/kgである。特定の実施形態では、第2の用量は、3.5mg/kgである。特定の実施形態では、第2の用量は、約2.9mg/kgである。特定の実施形態では、第2の用量は、2.9mg/kgである。
【0088】
[0088] 特定の実施形態では、第1の用量は、約5.2mg/kgであり;第2の用量は、第1の用量の後に投与され、第2の用量の量は、第1の用量の量よりも少なく、第1の用量及び第2の用量は、少なくとも約3週間空けて投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、約4.3mg/kg以下であり、第2の用量は、第1の用量の後に投与され、第1の用量の量は、第2の用量の量よりも大きく、第1の用量は、3週間以上毎に1回、1~6サイクルにわたって投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、第1の用量の後に投与され、第1の用量の量は、第2の用量の量と同じであるか又はそれより大きく、対象からの腫瘍組織サンプルは、約25%以上の腫瘍割合スコア(TPS)を有し、対象は、第1の用量の投与から3週間後に少なくとも30体積%の腫瘍減少を有する。
【0089】
[0089] 特定の実施形態では、第1の用量は、約5.2mg/kgである。特定の実施形態では、第2の用量は、約4.3mg/kg以下である。特定の実施形態では、第2の用量は、約4.3mg/kgである。特定の実施形態では、第1の用量は、約5.2mg/kgであり、第2の用量は、約4.3mg/kgである。
【0090】
[0090] 特定の実施形態では、方法は、第3の用量のFOLR1抗体コンジュゲートを投与することをさらに含む。特定の実施形態では、第3の用量の量は、第2の用量の量よりも少ない。特定の実施形態では、第3の用量の量は、約3.5mg/kg以下である。特定の実施形態では、第3の用量の量は、約3.5mg/kgである。特定の実施形態では、第3の用量の量は、3.5mg/kgである。特定の実施形態では、第3の用量の量は、約2.9mg/kgである。特定の実施形態では、第3の用量の量は、2.9mg/kgである。特定の実施形態では、第1の用量は、約5.2mg/kgであり、第2の用量は、約4.3mg/kgであり、第3の用量は、約3.5mg/kgである。特定の実施形態では、第1の用量は、約4.3mg/kgであり、第2の用量は、約3.5mg/kgであり、第3の用量は、約2.9mg/kgである。
【0091】
[0091] 特定の実施形態では、本明細書で提供される抗体コンジュゲート又は組成物の用量は、対象の血液又は血清中の抗体の定常状態濃度を達成するように投与され得る。定常状態濃度は、当業者が利用可能な技術に従って測定することによって決定され得るか、又は身長、体重及び年齢などの対象の身体的特徴に基づき得る。
【0092】
[0092] 特定の実施形態では、治療法は、患者が寛解又は部分的な寛解に達するまで継続する。特定の実施形態では、治療法は、臨床医又は治療医が止めることを決定するまで継続する。特定の実施形態では、治療法は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25若しくは30週間又はそれを超えて継続する。
【0093】
[0093] 特定の実施形態では、第1の用量は、約3週間以上毎に1回、1~5サイクルにわたって投与される。特定の実施形態では、第1の用量は、3週間以上毎に1回、1~5サイクルにわたって投与される。例えば、第1の用量は、約3、4又は5週間毎に1回、1、2、3、4又は5サイクルにわたって投与され得る。特定の実施形態では、第1の用量は、1~3サイクルにわたって投与される。特定の実施形態では、第1の用量は、2~4サイクルにわたって投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、第1の用量が投与されてから少なくとも約3週間後に投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、第1の用量が投与されてから少なくとも約6週間後に投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、第1の用量が投与されてから少なくとも約6週間後に投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、3週間毎に1回投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、3週間毎に1回、少なくとも約3週間にわたって投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、3週間毎に1回、少なくとも約2ヶ月間にわたって投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、3週間毎に1回、少なくとも約3ヶ月間にわたって投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、3週間毎に1回、少なくとも約4ヶ月間にわたって投与される。特定の実施形態では、第2の用量は、3週間毎に1回、治療の残りの期間にわたって投与される。特定の実施形態では、第1の用量及び第2の用量は、少なくとも約3週間空けて投与される。例えば、第1の用量及び第2の用量は、約3、4、5又は6週間空けて投与され得る。
【0094】
2.コンジュゲート
[0094] 方法では、抗FOLR1抗体コンジュゲートは、本明細書で提供される任意の抗FOLR1抗体コンジュゲートであり得る。コンジュゲートは、ペイロードに直接又はリンカーを介して間接的に共有結合されている、FOLR1に対する抗体を含む。特定の実施形態では、抗体は、1つのペイロードに連結されている。さらなる実施形態では、抗体は、2つ以上のペイロードに連結されている。特定の実施形態では、抗体は、2、3、4、5、6、7、8つ又はそれを超えるペイロードに連結されている。特定の実施形態では、抗FOLR1抗体コンジュゲートは、その内容が参照により本明細書に援用される米国特許第10,596,270号に記載されている抗FOLR1抗体コンジュゲートである。
【0095】
[0095] 特定の実施形態では、抗FOLR1抗体コンジュゲートは、本明細書に記載されるコンジュゲートPの式によるものであり、抗体は、重鎖位置Y180及びF404でp-アジドメチルフェニルアラニン残基を介してコンジュゲートされた1848-H01である。特定の実施形態では、抗FOLR1抗体コンジュゲートの抗体は、重鎖配列番号362の3つの重鎖CDR及び軽鎖配列番号367の3つの軽鎖CDRを含む。特定の実施形態では、抗FOLR1抗体コンジュゲートの抗体は、配列番号58、176及び294の3つの重鎖CDRと、軽鎖配列番号367の3つの軽鎖CDRとを含む。抗FOLR1抗体コンジュゲートの抗体は、配列番号117、235及び294の3つの重鎖CDRと、軽鎖配列番号367の3つの軽鎖CDRとを含む。特定の実施形態では、抗FOLR1抗体コンジュゲートの抗体は、重鎖配列番号362のVH領域及び軽鎖配列番号367のVL領域を含む。特定の実施形態では、抗FOLR1抗体コンジュゲートの抗体は、重鎖配列番号362及び軽鎖配列番号367を含む。これらの実施形態のそれぞれでは、抗体は、p-アジドメチルフェニルアラニンに対するY180及びF404突然変異を含み得る。
【0096】
[0096] ペイロードは、専門家によって有用と見なされる任意のペイロードであり得る。特定の実施形態では、ペイロードは、治療的部分である。特定の実施形態では、ペイロードは、例えば、標識などの診断的部分である。有用なペイロードについては、以下のセクション及び実施例で説明される。
【0097】
[0097] リンカーは、抗体への少なくとも1つの結合及びペイロードへの少なくとも1つの結合を形成できる任意のリンカーであり得る。有用なリンカーについては、以下のセクション及び実施例で説明される。
【0098】
[0098] 本明細書で提供されるコンジュゲート中において、抗体は、葉酸受容体α(FOLR1又はFolRα)に対して結合特異性を有する、任意の抗体であり得る。FOLR1は、任意の種に由来し得る。特定の実施形態では、FOLR1は、脊椎動物FOLR1である。特定の実施形態では、FOLR1は、哺乳類FOLR1である。特定の実施形態では、FOLR1は、ヒトFOLR1である。特定の実施形態では、FOLR1は、マウスFOLR1である。特定の実施形態では、FOLR1は、カニクイザルFOLR1である。
【0099】
[0099] 特定の実施形態では、葉酸受容体α(FOLR1又はFolRα)に対する抗体は、結合について、本明細書に記載される抗体と競合する。特定の実施形態では、FOLR1に対する抗体は、本明細書に記載される抗体と同じエピトープに結合する。
【0100】
[00100] 抗体は、典型的には、複数のポリペプチド鎖を含むタンパク質である。特定の実施形態では、抗体は、2本の同一軽(L)鎖と2本の同一重(H)鎖とを含むヘテロ四量体である。各軽鎖は、1つの共有ジスルフィド結合によって重鎖に連結され得る。各重鎖は、1つ又は複数の共有ジスルフィド結合によって他の重鎖に連結され得る。各重鎖及び各軽鎖は、1つ又は複数の鎖内ジスルフィド結合も有し得る。当業者に知られているように、各重鎖は、典型的には、可変ドメイン(VH)を含み、いくつかの定常ドメインンがそれに続く。各軽鎖は、典型的には、一端に可変ドメイン(VL)及び定常ドメインを含む。当業者に知られているように、抗体は、典型的には、それらの標的分子、すなわち抗原に対する選択的親和性を有する。
【0101】
[00101] 本明細書で提供される抗体は、当業者に知られている任意の抗体形態を有し得る。それらは、完全長又は断片であり得る。例示的な完全長抗体としては、IgA、IgA1、IgA2、IgD、IgE、IgG、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgMなどが挙げられる。例示的な断片としては、Fv、Fab、Fc、scFv、scFv-Fcなどが挙げられる。
【0102】
[00102] 特定の実施形態では、コンジュゲートの抗体は、本明細書に記載されるCDR配列の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又は6つを含む。特定の実施形態では、コンジュゲートの抗体は、本明細書に記載される重鎖可変ドメイン(VH)を含む。特定の実施形態では、コンジュゲートの抗体は、本明細書に記載される軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。特定の実施形態では、コンジュゲートの抗体は、本明細書に記載される重鎖可変ドメイン(VH)及び本明細書に記載される軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。特定の実施形態では、コンジュゲートの抗体は、本明細書に記載される重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインの対(VH-VL対)とを含む。
【0103】
[00103] 特定の実施形態では、コンジュゲートの抗体は、上述した抗体のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、10個までのアミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、9つまでのアミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、8つまでのアミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、7つまでのアミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、6つまでのアミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、5つまでのアミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、4つまでのアミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、3つまでのアミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、2つまでのアミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、1つまでの保存的アミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。いくつかの実施形態では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。例えば、特定の実施形態では、抗体は、10個までの保存的アミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、9つまでの保存的アミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、8つまでの保存的アミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、7つまでの保存的アミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、6つまでの保存的アミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、5つまでの保存的アミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、4つまでの保存的アミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、3つまでの保存的アミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、2つまでの保存的アミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。特定の実施形態では、抗体は、1つまでの保存的アミノ酸置換を有する上記のアミノ酸配列のいずれかを含む。
【0104】
[00104] 特定の実施形態では、抗体コンジュゲートは、1つ又は複数の反応基を含む抗体から形成され得る。特定の実施形態では、抗体コンジュゲートは、全ての天然にコードされたアミノ酸を含む抗体から形成され得る。当業者は、いくつかの天然にコードされたアミノ酸が、ペイロード又はリンカーに共役できる反応基を含むことを認識するであろう。これらの反応基としては、システイン側鎖、リジン側鎖及びアミノ末端基が挙げられる。これらの実施形態では、抗体コンジュゲートは、抗体反応基の残基に連結されたペイロード又はリンカーを含み得る。これらの実施形態では、ペイロード前駆体又はリンカー前駆体は、抗体反応基との結合を形成できる反応基を含む。典型的な反応基としては、マレイミド基、活性化炭酸塩(p-ニトロフェニルエステルをはじめとするが、これに限定されない)、活性化エステル(N-ヒドロキシスクシンイミド、p-ニトロフェニルエステル及びアルデヒドをはじめとするが、これに限定されない)が挙げられる。特に有用な反応基としては、例えば、システイン及びリジン側鎖への結合を形成するためのN-ヒドロキシスクシンイミドなどのマレイミド及びスクシンイミドが挙げられる。さらなる反応基については、以下のセクション及び実施例で説明される。
【0105】
[00105] さらなる実施形態では、抗体は、本明細書に記載されるように、反応基を有する1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む。典型的には、修飾アミノ酸は、天然にコードされたアミノ酸でない。これらの修飾アミノ酸は、リンカー前駆体又はペイロード前駆体への共有結合を形成するのに有用な反応基を含み得る。当業者は、反応基を使用して、修飾アミノ酸への共有結合を形成できる任意の分子実体にポリペプチドを連結させ得る。したがって、リンカーを介して直接的に又は間接的にペイロードに連結された、修飾アミノ酸残基を含む抗体を含むコンジュゲートが本明細書で提供される。例示的な修飾アミノ酸については、以下のセクションで説明される。一般に、修飾されたアミノ酸は、相補的反応基を有するリンカー又はペイロードへの結合を形成できる反応基を有する。
【0106】
[00106] 非天然アミノ酸は、抗体のポリペプチド鎖の選択された位置に配置される。これらの場所は、非天然アミノ酸による置換の最適部位を提供するものとして同定される。各部位は、抗体を産生するための最適構造、機能及び/又は方法を備えた非天然アミノ酸を保有し得る。
【0107】
[00107] 特定の実施形態では、置換のための部位特異的位置は、安定な抗体を提供する。安定性は、当業者に明らかな任意の技術によって測定され得る。
【0108】
[00108] 特定の実施形態では、置換のための部位特異的位置は、最適機能的特性を有する抗体を提供する。例えば、抗体は、部位特異的非天然アミノ酸を含まない抗体と比較して、その標的抗原に対する結合親和性のわずか又は皆無の損失を示し得る。特定の実施形態では、抗体は、部位特異的非天然アミノ酸を含まない抗体と比較して結合の強化を示し得る。
【0109】
[00109] 特定の実施形態では、置換のための部位特異的位置は、有利に生成され得る抗体を提供する。例えば、特定の実施形態では、抗体は、以下で考察されるその合成方法において有利な特性を示す。特定の実施形態では、抗体は、部位特異的非天然アミノ酸を含まない抗体と比較して生産における収量のわずか又は皆無の損失を示し得る。特定の実施形態では、抗体は、部位特異的非天然アミノ酸を含まない抗体と比較して生産における収量の強化を示し得る。特定の実施形態では、抗体は、部位特異的非天然アミノ酸を含まない抗体と比較してtRNA抑制のわずか又は皆無の損失を示し得る。特定の実施形態では、抗体は、部位特異的非天然アミノ酸を含まない抗体と比較して生産におけるtRNA抑制の強化を示し得る。
【0110】
[00110] 特定の実施形態では、置換のための部位特異的位置は、有利な溶解度を有する抗体を提供する。特定の実施形態では、抗体は、部位特異的非天然アミノ酸を含まない抗体と比較して溶解度のわずか又は皆無の損失を示し得る。特定の実施形態では、抗体は、部位特異的非天然アミノ酸を含まない抗体と比較して溶解度の強化を示し得る。
【0111】
[00111] 特定の実施形態では、置換のための部位特異的位置は、有利な発現を有する抗体を提供する。特定の実施形態では、抗体は、部位特異的非天然アミノ酸を含まない抗体と比較して発現のわずか又は皆無の損失を示し得る。特定の実施形態では、抗体は、部位特異的非天然アミノ酸を含まない抗体と比較して発現の強化を示し得る。
【0112】
[00112] 特定の実施形態では、置換のための部位特異的位置は、有利な折り畳みを有する抗体を提供する。特定の実施形態では、抗体は、部位特異的非天然アミノ酸を含まない抗体と比較して適切な折り畳みのわずか又は皆無の損失を示し得る。特定の実施形態では、抗体は、部位特異的非天然アミノ酸を含まない抗体と比較して折り畳みの強化を示し得る。
【0113】
[00113] 特定の実施形態では、置換のための部位特異的位置は、有利な共役が可能な抗体を提供する。下述するように、いくつかの非天然アミノ酸は、直接的に又はリンカーを介してのいずれかで第2の薬剤への抗体の共役を容易にする、側鎖又は官能基を有する。特定の実施形態では、抗体は、他の位置に同一又は他の非天然アミノ酸を含まない抗体と比較して増強された共役効率を示し得る。特定の実施形態では、抗体は、他の位置に同一又は他の非天然アミノ酸を含まない抗体と比較して増強された共役収率を示し得る。特定の実施形態では、抗体は、他の位置に同一又は他の非天然アミノ酸を含まない抗体と比較して増強された共役特異性を示し得る。
【0114】
[00114] 1つ又は複数の非天然アミノ酸は、抗体の少なくとも1つのポリペプチド鎖中の選択された部位特異的位置に配置される。ポリペプチド鎖は、限定なしに軽鎖又は重鎖のいずれかを含む、抗体の任意のポリペプチド鎖であり得る。部位特異的位置は、任意の可変ドメイン及び任意の定常ドメインを含む、抗体の任意のドメインであり得る。
【0115】
[00115] 特定の実施形態では、本明細書で提供される抗体は、部位特異的位置に1つの非天然アミノ酸を含む。特定の実施形態では、本明細書で提供される抗体は、部位特異的位置に2つの非天然アミノ酸を含む。特定の実施形態では、本明細書で提供される抗体は、部位特異的位置に3つの非天然アミノ酸を含む。特定の実施形態では、本明細書で提供される抗体は、部位特異的位置に3つを超える非天然アミノ酸を含む。
【0116】
[00116] 特定の実施形態では、本明細書で提供される抗体は、Kabat又はChothia又はEUの番号付けスキームによる重鎖又は軽鎖残基HC-F404、HC-K121、HC-Y180、HC-F241、HC-221、LC-T22、LC-S7、LC-N152、LC-K42、LC-E161、LC-D170、HC-S136、HC-S25、HC-A40、HC-S119、HC-S190、HC-K222、HC-R19、HC-Y52又はHC-S70からなる群から選択される位置にそれぞれ1つ若しくは複数の非天然アミノ酸又はその翻訳後修飾変異型を含む。これらの命名では、HCは、重鎖残基を示し、LCは、軽鎖残基を示す。
【0117】
[00117] 特定の実施形態では、抗体は、少なくとも1つのペイロードに部位特異的に連結されている。特定の実施形態では、抗体は、Kabat、Chothia又はEU番号付けスキームによるHC F404、HC-K121、HC-Y180、HC-F241、HC-221、LC-T22、LC-S7、LC-N152、LC-K42、LC-E161、LC-D170、HC-S136、HC S25、HC-A40、HC-S119、HC-S190、HC-K222、HC-R19、HC-Y52又はHC-S70からなる群から選択される部位において1つ又は複数の非天然アミノ酸を含む。特定の実施形態では、抗体は、Kabat、Chothia又はEU番号付けスキームによるHC F404、HC-Y180及びLC-K42からなる群から選択される部位において1つ又は複数の非天然アミノ酸を含む。特定の実施形態では、抗体は、部位HC-F404において非天然アミノ酸を含む。特定の実施形態では、抗体は、部位HC-F404において非天然アミノ酸を含む。特定の実施形態では、抗体は、部位HC-F404及びHC-Y180において非天然アミノ酸を含む。特定の実施形態では、1つ又は複数の非天然アミノ酸の残基は、加水分解に対して安定なリンカーを介してペイロード部分に連結されている。特定の実施形態では、1つ又は複数の非天然アミノ酸の残基は、切断可能なリンカーを介してペイロード部分に連結されている。
【0118】
[00118] 特定の実施形態では、1つ又は複数の非天然アミノ酸は、p-アセチル-L-フェニルアラニン、O-メチル-L-チロシン、-3-(2-ナフチル)アラニン、3-メチル-フェニルアラニン、O-4-アリル-L-チロシン、4-プロピル-L-チロシン、トリ-O-アセチル-GlcNAcP-セリン、L-Dopa、フッ素化フェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン、p-アジド-L-フェニルアラニン、p-アジド-メチル-L-フェニルアラニン、化合物56、p-アシル-L-フェニルアラニン、p-ベンゾイル-L-フェニルアラニン、L-ホスホセリン、ホスホノセリン、ホスホノチロシン、p-ヨード-フェニルアラニン、p-ブロモフェニルアラニン、p-アミノ-L-フェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン及びp-プロパルギルオキシ-フェニルアラニンからなる群から選択される。特定の実施形態では、非天然アミノ酸残基は、化合物(30)又は化合物(56)の残基である。
【0119】
[00119] 特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、以下の式(30)による非天然アミノ酸の残基を示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、EU番号付けシステムによる重鎖位置404における、以下の式(30)による非天然アミノ酸の残基を示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、EU番号付けシステムによる重鎖位置180における、以下の式(30)による非天然アミノ酸の残基を示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、EU番号付けシステムによる重鎖位置241における、以下の式(30)による非天然アミノ酸の残基を示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、EU番号付けシステムによる重鎖位置222における、以下の式(30)による非天然アミノ酸の残基を示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、Kabat又はChothia番号付けシステムによる軽鎖位置7における、以下の式(30)による非天然アミノ酸の残基を示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、Kabat又はChothia番号付けシステムによる軽鎖位置42における、以下の式(30)による非天然アミノ酸の残基を示す。特定の実施形態では、PAYは、メイタンシン、ヘミアステリン、アマニチン、モノメチルオーリスタチンF(MMAF)及びモノメチルオーリスタチンE(MMAE)からなる群から選択される。特定の実施形態では、PAYは、メイタンシンである。特定の実施形態では、PAYは、ヘミアステリンである。特定の実施形態では、PAYは、アマニチンである。特定の実施形態では、PAY、はMMAFである。特定の実施形態では、PAYは、MMAEである。
【化4】
【0120】
[00120] 特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、以下の式(56)による非天然アミノ酸の残基を示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、EU番号付けシステムによる重鎖位置404における、以下の式(56)による非天然アミノ酸の残基を示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、EU番号付けシステムによる重鎖位置180における、以下の式(56)による非天然アミノ酸の残基を示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、EU番号付けシステムによる重鎖位置241における、以下の式(56)による非天然アミノ酸の残基を示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、EU番号付けシステムによる重鎖位置222における、以下の式(56)による非天然アミノ酸の残基を示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、Kabat又はChothia番号付けシステムによる軽鎖位置7における、以下の式(56)による非天然アミノ酸の残基を示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、Kabat又はChothia番号付けシステムによる軽鎖位置42における、以下の式(56)による非天然アミノ酸の残基を示す。特定の実施形態では、PAYは、メイタンシン、ヘミアステリン、アマニチン、MMAF及びMMAEからなる群から選択される。特定の実施形態では、PAYは、メイタンシンである。特定の実施形態では、PAYは、ヘミアステリンである。特定の実施形態では、PAYは、アマニチンである。特定の実施形態では、PAYは、MMAFである。特定の実施形態では、PAYは、MMAEである。
【化5】
【0121】
[00121] 特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、パラアジド-L-フェニルアラニンの非天然アミノ酸残基を示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、EU番号付けシステムによる重鎖位置404における、非天然アミノ酸残基パラアジドフェニルアラニンを示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、EU番号付けシステムによる重鎖位置180における、パラアジド-L-フェニルアラニンの非天然アミノ酸残基を示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、EU番号付けシステムによる重鎖位置241における、非天然アミノ酸残基パラアジド-L-フェニルアラニンを示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、EU番号付けシステムによる重鎖位置222における、非天然アミノ酸残基パラアジド-L-フェニルアラニンを示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、Kabat又はChothia番号付けシステムによる軽鎖位置7における、非天然アミノ酸残基パラアジド-L-フェニルアラニンを示す。特定の実施形態では、式101a~104bのいずれかによる抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供され、式中、COMPは、Kabat又はChothia番号付けシステムによる軽鎖位置42における、非天然アミノ酸残基パラアジド-L-フェニルアラニンを示す。特定の実施形態では、PAYは、メイタンシン、ヘミアステリン、アマニチン、MMAF及びMMAEからなる群から選択される。特定の実施形態では、PAYは、メイタンシンである。特定の実施形態では、PAYは、ヘミアステリンである。特定の実施形態では、PAYは、アマニチンである。特定の実施形態では、PAYは、MMAFである。特定の実施形態では、PAYは、MMAEである。
【0122】
[00122] 特定の実施形態では、少なくとも1つのペイロード部分は、マイタンシン、ヘミアステリン、アマニチン及びアウリスタチンからなる群から選択される。特定の実施形態では、少なくとも1つのペイロード部分は、DM1、ヘミアステリン、アマニチン、MMAF及びMMAEからなる群から選択される。特定の実施形態では、少なくとも1つのペイロード部分は、ヘミアステリン誘導体である。特定の実施形態では、少なくとも1つのペイロード部分は、
【化6】
(式中、Arは、アリール又はヘテロアリールであり、Lは、リンカーであり、及び波線は、抗体への結合を示す)
である。特定の実施形態では、少なくとも1つのペイロード部分は、
【化7】
(式中、Lは、リンカーであり、及び波線は、抗体への結合を示す)
である。
【0123】
[00123] いくつかの実施形態では、国際公開第2016/123582号に記載されるような、修飾ヘミアステリンとリンカーとを含む抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供される。例えば、コンジュゲートは、国際公開第2016/2016/123582号に記載されるような、式1000~1000b、1001~1001b、1002~1002b及びI~XIXb-2、101~111b又は1~8bのいずれかを含む構造を有し得る。修飾ヘミアステリンとリンカーとを含むコンジュゲートの例が以下に提供される。
【0124】
[00124] いくつかの実施形態では、コンジュゲートM:
【化8】
(式中、nは、1~6の整数である)
の構造を有する抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、nは、1~4の整数である。いくつかの実施形態では、nは、2である。例えば、いくつかの実施形態では、抗FOLR1コンジュゲートは、構造:
【化9】
を有する。いくつかの実施形態では、nは、4である。例えば、いくつかの実施形態では、抗FOLR1コンジュゲートは、構造:
【化10】
を有する。
【0125】
[00125] いくつかの実施形態では、コンジュゲートP:
【化11】
(式中、nは、1~6の整数である)
の構造を有する抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、nは、1~4の整数である。いくつかの実施形態では、nは、2である。例えば、いくつかの実施形態では、抗FOLR1コンジュゲートは、構造:
【化12】
を有する。いくつかの実施形態では、nは、4である。例えば、いくつかの実施形態では、抗FOLR1コンジュゲートは、構造:
【化13】
を有する。
【0126】
[00126] いくつかの実施形態では、コンジュゲートQ:
【化14】
(式中、nは、1~6の整数である)
の構造を有する抗FOLR1コンジュゲートが本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、nは、1~4の整数である。いくつかの実施形態では、nは、2である。例えば、いくつかの実施形態では、抗FOLR1コンジュゲートは、構造:
【化15】
を有する。いくつかの実施形態では、nは、4である。例えば、いくつかの実施形態では、抗FOLR1コンジュゲートは、構造:
【化16】
を有する。
【0127】
[00127] 抗FOLR1コンジュゲートが、コンジュゲートM、コンジュゲートP又はコンジュゲートQによる構造を有する前述の態様のいずれかにおいて、括弧で囲まれた構造は、抗体の1つ又は複数の非天然アミノ酸に共有結合され得、1つ又は複数の非天然アミノ酸は、Kabat又はKabatのEU番号付けスキームによるHC-F404、HC-Y180及びLC-K42からなる群から選択される部位に位置する。いくつかの実施形態では、括弧で囲まれた構造は、抗体の部位HC-F404で1つ又は複数の非天然アミノ酸に共有結合する。いくつかの実施形態では、括弧で囲まれた構造は、抗体の部位HC-Y180で1つ又は複数の非天然アミノ酸に共有結合する。いくつかの実施形態では、括弧で囲まれた構造は、抗体の部位LC-K42で1つ又は複数の非天然アミノ酸に共有結合する。いくつかの実施形態では、括弧で囲まれた構造は、抗体の部位HC-F404及びHC-Y180で1つ又は複数の非天然アミノ酸に共有結合する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの括弧で囲まれた構造は、抗体の部位HC-F404で非天然アミノ酸に共有結合し、少なくとも1つの括弧で囲まれた構造は、抗体の部位HC-Y180で非天然アミノ酸に共有結合する。いくつかの実施形態では、括弧で囲まれた構造は、抗体の部位HC-Y180及びLC-K42で1つ又は複数の非天然アミノ酸に共有結合する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの括弧で囲まれた構造は、抗体の部位HC-Y180で非天然アミノ酸に共有結合し、少なくとも1つの括弧で囲まれた構造は、抗体の部位LC-K32で非天然アミノ酸に共有結合する。
【0128】
5.抗体特異性
[00128] コンジュゲートは、ヒト葉酸受容体αに選択的に結合する抗体を含む。いくつかの態様では、抗体は、ヒト葉酸受容体α(ヒトFOLR1)の細胞外ドメインに選択的に結合する。
【0129】
[00129] いくつかの実施形態では、抗体は、ヒトFOLR1のホモログに結合する。いくつかの態様では、抗体は、サル、マウス、イヌ、ネコ、ラット、ウシ、ウマ、ヤギ及びヒツジから選択される種に由来する、ヒトFOLR1のホモログに結合する。いくつかの態様では、ホモログは、カニクイザルホモログである。いくつかの態様では、ホモログは、マウス又はマウスの類似体である。
【0130】
[00130] いくつかの実施形態では、抗体は、本開示で提供されるコンセンサス配列によって定義される少なくとも1つのCDR配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、本開示で提供される例示的なCDR、VH若しくはVL配列又はその変異型を含む。いくつかの態様では、変異型は、保存的アミノ酸置換を有する変異型である。
【0131】
[00131] いくつかの実施形態では、抗体は、アミノ酸残基の数の観点から、特定の長さを有する1つ又は複数のCDRを有する。いくつかの実施形態では、抗体のChothia CDR-H1は、6、7又は8残基長である。いくつかの実施形態では、抗体のKabat CDR-H1は、4、5又は6残基長である。いくつかの実施形態では、抗体のChothia CDR-H2は、5、6又は7残基長である。いくつかの実施形態では、抗体のKabat CDR-H2は、16、17又は18残基長である。いくつかの実施形態では、抗体のKabat/Chothia CDR-H3は、13、14、15、16又は17残基長である。
【0132】
[00132] いくつかの態様では、抗体のKabat/Chothia CDR-L1は、11、12、13、14、15、16、17又は18残基長である。いくつかの態様では、抗体のKabat/Chothia CDR-L2は、6、7又は8残基長である。いくつかの態様では、抗体のKabat/Chothia CDR-L3は、8、9又は10残基長である。
【0133】
[00133] いくつかの実施形態では、抗体は、軽鎖を含む。いくつかの態様では、軽鎖は、κ軽鎖である。いくつかの態様では、軽鎖は、λ軽鎖である。
【0134】
[00134] いくつかの実施形態では、抗体は、重鎖を含む。いくつかの態様では、重鎖は、IgAである。いくつかの態様では、重鎖は、IgDである。いくつかの態様では、重鎖は、IgEである。いくつかの態様では、重鎖は、IgGである。いくつかの態様では、重鎖は、IgMである。いくつかの態様では、重鎖は、IgG1である。いくつかの態様では、重鎖は、IgG2である。いくつかの態様では、重鎖は、IgG3である。いくつかの態様では、重鎖は、IgG4である。いくつかの態様では、重鎖は、IgA1である。いくつかの態様では、重鎖は、IgA2である。
【0135】
[00135] いくつかの実施形態では、抗体は、抗体断片である。いくつかの態様では、抗体断片は、Fv断片である。いくつかの態様では、抗体断片は、Fab断片である。いくつかの態様では、抗体断片は、F(ab’)2断片である。いくつかの態様では、抗体断片は、Fab’断片である。いくつかの態様では、抗体断片は、scFv(sFv)断片である。いくつかの態様では、抗体断片は、scFv-Fc断片である。
【0136】
[00136] いくつかの実施形態では、抗体は、モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は、ポリクローナル抗体である。
【0137】
[00137] いくつかの実施形態では、抗体は、キメラ抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は、ヒト化抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は、ヒト抗体である。
【0138】
[00138] いくつかの実施形態では、抗体は、親和性成熟抗体である。いくつかの態様では、抗体は、本開示で提供される例示的な配列に由来する親和性成熟抗体である。
【0139】
[00139] 本明細書で提供される抗体は、がんをはじめとする様々な疾患及び病状の治療に有用であり得る。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される抗体は、固形腫瘍のがんの治療に有用であり得る。例えば、本明細書で提供される抗体は、結腸直腸がんの治療に有用であり得る。
【0140】
[00140] 特定の実施形態では、抗体は、本明細書で提供されるVH領域及び本明細書で提供されるVL領域の3つの重鎖CDR及び3つの軽鎖CDRを含む。特定の実施形態では、VH領域は、配列番号308~366から選択される。特定の実施形態では、VL領域は、配列番号367~369から選択される。特定の実施形態では、VH領域は、配列番号362によるものであり、VL領域は、配列番号367によるものである。CDR配列は、当業者に周知の日常的な技術によって同定することができる。特定の実施形態では、CDRは、Kabat番号付けに従って特定される。特定の実施形態では、CDRは、Chothia番号付けに従って特定される。特定の実施形態では、CDRは、Martin番号付けに従って特定される。特定の実施形態では、CDRは、接触番号付けに従って特定される。特定の実施形態では、CDRは、AHo番号付けに従って特定される。特定の実施形態では、CDRは、IMGT番号付けに従って特定される。CDR配列を特定するためのツールは入手可能である(例えば、上記のabYsis又はabnum)。
【0141】
5.1 CDR-H3配列
[00141] いくつかの実施形態では、抗体は、本明細書で提供される例示的な抗体又はVH配列のCDR-H3配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、CDR-H3配列は、配列番号308~366で提供されるVH配列のCDR-H3配列である。
【0142】
[00142] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号240~298から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号240を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号241を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号242を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号243を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号244を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号245を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号246を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号247を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号248を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号249を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号250を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号251を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号252を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号253を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号254を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号255を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号256を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号257を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号258を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号259を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号260を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号261を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号262を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号263を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号264を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号265を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号266を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号267を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号268を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号269を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号270を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号271を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号272を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号273を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号274を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号275を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号276を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号277を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号278を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号279を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号280を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号281を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号282を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号283を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号284を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号285を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号286を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号287を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号288を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号289を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号290を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号291を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号292を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号293を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号294を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号295を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号296を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号297を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号298を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列を含む。
【0143】
[00143] いくつかの態様では、CDR-H3配列は、本開示で提供される例示的なCDR-H3配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-H3配列は、本開示で提供される例示的なCDR-H3配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-H3配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なCDR-H3配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0144】
5.2 例示的なCDRを含むVH配列
[00144] いくつかの実施形態では、抗体は、本開示で提供される1つ又は複数の例示的なCDR-H配列及びその変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる1つ又は複数のCDR-H配列を含むVH配列を含む。いくつかの実施形態では、CDR-H配列は、配列番号308~366から選択されるVH配列で提供される1つ又は複数のCDR-H配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。
【0145】
5.2.1.例示的なKabat CDRを含むVH配列
[00145] いくつかの実施形態では、抗体は、本開示で提供される1つ又は複数の例示的なKabat CDR-H配列及びその変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる1つ又は複数のKabat CDR-H配列を含むVH配列を含む。
【0146】
5.2.1.1.Kabat CDR-H3
[00146] いくつかの実施形態では、抗体は、CDR-H3配列を含むVH配列を含み、CDR-H3配列は、本明細書で提供される例示的な抗体又はVH配列のKabat CDR-H3配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Kabat CDR-H3配列は、配列番号308~366で提供されるVH配列のKabat CDR-H3配列である。
【0147】
[00147] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号240~298から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号240を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号241を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号242を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号243を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号244を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号245を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号246を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号247を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号248を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号249を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号250を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号251を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号252を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号253を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号254を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号255を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号256を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号257を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号258を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号259を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号260を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号261を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号262を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号263を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号264を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号265を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号266を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号267を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号268を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号269を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号270を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号271を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号272を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号273を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号274を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号275を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号276を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号277を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号278を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号279を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号280を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号281を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号282を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号283を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号284を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号285を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号286を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号287を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号288を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号289を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号290を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号291を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号292を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号293を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号294を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号295を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号296を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号297を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号298を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列を含むVH配列を含む。
【0148】
5.2.1.2.Kabat CDR-H2
[00148] いくつかの実施形態では、抗体は、CDR-H2配列を含むVH配列を含み、CDR-H2配列は、本明細書で提供される例示的な抗体又はVH配列のKabat CDR-H2配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Kabat CDR-H2配列は、配列番号308~366で提供されるVH配列のKabat CDR-H2配列である。
【0149】
[00149] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号181~239から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号181を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号182を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号183を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号184を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号185を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号186を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号187を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号188を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号189を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号190を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号191を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号192を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号193を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号194を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号195を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号196を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号197を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号198を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号199を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号200を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号201を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号202を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号203を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号204を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号205を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号206を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号207を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号208を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号209を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号210を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号211を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号212を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号213を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号214を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号215を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号216を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号217を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号218を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号219を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号220を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号221を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号222を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号223を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号224を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号225を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号226を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号227を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号228を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号229を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号230を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号231を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号232を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号233を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号234を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号235を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号236を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号237を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号238を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号239を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列を含むVH配列を含む。
【0150】
5.2.1.3.Kabat CDR-H1
[00150] いくつかの実施形態では、抗体は、CDR-H1配列を含むVH配列を含み、CDR-H1配列は、本明細書で提供される例示的な抗体又はVH配列のKabat CDR-H1配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Kabat CDR-H1配列は、配列番号308~366で提供されるVH配列のKabat CDR-H1配列である。
【0151】
[00151] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号63~121から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号63を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号64を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号65を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号66を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号67を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号68を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号69を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号70を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号71を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号72を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号73を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号74を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号75を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号76を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号77を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号78を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号79を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号80を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号81を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号82を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号83を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号84を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号85を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号86を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号87を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号88を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号89を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号90を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号91を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号92を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号93を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号94を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号95を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号96を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号97を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号98を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号99を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号100を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号101を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号102を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号103を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号104を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号105を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号106を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号107を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号108を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号109を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号110を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号111を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号112を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号113を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号114を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号115を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号116を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号117を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号118を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号119を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号120を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号121を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列を含むVH配列を含む。
【0152】
5.2.1.4.Kabat CDR-H3+Kabat CDR-H2
[00152] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号240~298から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列と、配列番号181~239から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列とを含むVH配列を含む。いくつかの態様では、Kabat CDR-H3配列及びKabat CDR-H2配列の両方は、本開示で提供される単一の例示的なVH配列に由来する。例えば、いくつかの態様では、Kabat CDR-H3及びKabat CDR-H2の両方は、配列番号308~366から選択される単一の例示的なVH配列に由来する。
【0153】
5.2.1.5.Kabat CDR-H3+Kabat CDR-H1
[00153] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号240~298から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列と、配列番号63~121から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列とを含むVH配列を含む。いくつかの態様では、Kabat CDR-H3配列及びKabat CDR-H1配列の両方は、本開示で提供される単一の例示的なVH配列に由来する。例えば、いくつかの態様では、Kabat CDR-H3及びKabat CDR-H1の両方は、配列番号308~366から選択される単一の例示的なVH配列に由来する。
【0154】
5.2.1.6.Kabat CDR-H1+Kabat CDR-H2
[00154] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号63~121から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列と、配列番号181~239から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列とを含むVH配列を含む。いくつかの態様では、Kabat CDR-H1配列及びKabat CDR-H2配列の両方は、本開示で提供される単一の例示的なVH配列に由来する。例えば、いくつかの態様では、Kabat CDR-H1及びKabat CDR-H2の両方は、配列番号308~366から選択される単一の例示的なVH配列に由来する。
【0155】
5.2.1.7.Kabat CDR-H1+Kabat CDR-H2+Kabat CDR-H3
[00155] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号63~121から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列と、配列番号181~239から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列と、配列番号240~298から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H3配列とを含むVH配列を含む。いくつかの態様では、Kabat CDR-H1配列、Kabat CDR-H2配列及びKabat CDR-H3配列の全ては、本開示で提供される単一の例示的なVH配列に由来する。例えば、いくつかの態様では、Kabat CDR-H1、Kabat CDR-H2及びKabat CDR-H3の全ては、配列番号308~366から選択される単一の例示的なVH配列に由来する。
【0156】
5.2.1.8.例示的なKabat CDRを含むVH配列の変異型
[00156] いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるVH配列は、本開示で提供される例示的なKabat CDR-H3、CDR-H2及び/又はCDR-H1配列の変異型を含む。
【0157】
[00157] いくつかの態様では、Kabat CDR-H3配列は、本開示で提供される例示的なKabat CDR-H3配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Kabat CDR-H3配列は、本開示で提供される例示的なKabat CDR-H3配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Kabat CDR-H3配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なKabat CDR-H3配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0158】
[00158] いくつかの態様では、Kabat CDR-H2配列は、本開示で提供される例示的なKabat CDR-H2配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Kabat CDR-H2配列は、本開示で提供される例示的なKabat CDR-H2配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Kabat CDR-H2配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なKabat CDR-H2配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0159】
[00159] いくつかの態様では、Kabat CDR-H1配列は、本開示で提供される例示的なKabat CDR-H1配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Kabat CDR-H1配列は、本開示で提供される例示的なKabat CDR-H1配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Kabat CDR-H1配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なKabat CDR-H1配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0160】
5.2.2.例示的なChothia CDRを含むVH配列
[00160] いくつかの実施形態では、抗体は、本開示で提供される1つ又は複数の例示的なChothia CDR-H配列及びその変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる1つ又は複数のChothia CDR-H配列を含むVH配列を含む。
【0161】
5.2.2.1.Chothia CDR-H3
[00161] いくつかの実施形態では、抗体は、CDR-H3配列を含むVH配列を含み、CDR-H3配列は、本明細書で提供される例示的な抗体又はVH配列のChothia CDR-H3配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Chothia CDR-H3配列は、配列番号308~366で提供されるVH配列のChothia CDR-H3配列である。
【0162】
[00162] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号240~298から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号240を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号241を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号242を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号243を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号244を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号245を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号246を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号247を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号248を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号249を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号250を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号251を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号252を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号253を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号254を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号255を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号256を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号257を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号258を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号259を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号260を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号261を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号262を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号263を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号264を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号265を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号266を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号267を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号268を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号269を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号270を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号271を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号272を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号273を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号274を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号275を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号276を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号277を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号278を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号279を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号280を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号281を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号282を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号283を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号284を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号285を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号286を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号287を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号288を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号289を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号290を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号291を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号292を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号293を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号294を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号295を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号296を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号297を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号298を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H3配列を含むVH配列を含む。
【0163】
5.2.2.2.Chothia CDR-H2
[00163] いくつかの実施形態では、抗体は、CDR-H2配列を含むVH配列を含み、CDR-H2配列は、本明細書で提供される例示的な抗体又はVH配列のChothia CDR-H2配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Chothia CDR-H2配列は、配列番号308~366で提供されるVH配列のChothia CDR-H2配列である。
【0164】
[00164] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号122~180から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号122を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号123を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号124を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号125を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号126を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号127を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号128を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号129を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号130を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号131を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号132を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号133を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号134を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号135を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号136を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号137を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号138を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号139を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号140を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号141を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号142を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号143を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号144を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号145を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号146を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号147を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号148を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号149を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号150を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号151を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号152を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号153を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号154を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号155を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号156を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号157を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号158を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号159を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号160を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号161を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号162を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号163を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号164を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号165を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号166を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号167を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号168を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号169を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号170を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号171を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号172を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号173を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号174を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号175を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号176を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号177を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号178を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号179を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号180を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H2配列を含むVH配列を含む。
【0165】
5.2.2.3.Chothia CDR-H1
[00165] いくつかの実施形態では、抗体は、CDR-H1配列を含むVH配列を含み、CDR-H1配列は、本明細書で提供される例示的な抗体又はVH配列のChothia CDR-H1配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Chothia CDR-H1配列は、配列番号308~366で提供されるVH配列のChothia CDR-H1配列である。
【0166】
[00166] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号4~62から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号4を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号5を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号6を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号7を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号8を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号9を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号10を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号11を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号12を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号13を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号14を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号15を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号16を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号17を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号18を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号19を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号20を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号21を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号22を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号23を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号24を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号25を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号26を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号27を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号28を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号29を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号30を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号31を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号32を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号33を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号34を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号35を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号36を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号37を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号38を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号39を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号40を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号41を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号42を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号43を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号44を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号45を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号46を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号47を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号48を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号49を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号50を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号51を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号52を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号53を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号54を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号55を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号56を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号57を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号58を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号59を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号60を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号61を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列を含むVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号62を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia H1配列を含むVH配列を含む。
【0167】
5.2.2.4.Chothia CDR-H3+Chothia CDR-H2
[00167] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号240~298から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列と、配列番号122~180から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列とを含むVH配列を含む。いくつかの態様では、Chothia CDR-H3配列及びChothia CDR-H2配列の両方は、本開示で提供される単一の例示的なVH配列に由来する。例えば、いくつかの態様では、Chothia CDR-H3及びChothia CDR-H2の両方は、配列番号308~366から選択される単一の例示的なVH配列に由来する。
【0168】
5.2.2.5.Chothia CDR-H3+Chothia CDR-H1
[00168] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号240~298から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列と、配列番号4~62から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列とを含むVH配列を含む。いくつかの態様では、Chothia CDR-H3配列及びChothia CDR-H1配列の両方は、本開示で提供される単一の例示的なVH配列に由来する。例えば、いくつかの態様では、Chothia CDR-H3及びChothia CDR-H1の両方は、配列番号308~366から選択される単一の例示的なVH配列に由来する。
【0169】
5.2.2.6.Chothia CDR-H1+Chothia CDR-H2
[00169] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号4~62から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列と、配列番号122~180から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列とを含むVH配列を含む。いくつかの態様では、Chothia CDR-H1配列及びChothia CDR-H2配列の両方は、本開示で提供される単一の例示的なVH配列に由来する。例えば、いくつかの態様では、Chothia CDR-H1及びChothia CDR-H2の両方は、配列番号308~366から選択される単一の例示的なVH配列に由来する。
【0170】
5.2.2.7.Chothia CDR-H1+Chothia CDR-H2+Chothia CDR-H3
[00170] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号4~62から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列と、配列番号122~180から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列と、配列番号240~298から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H3配列とを含むVH配列を含む。いくつかの態様では、Chothia CDR-H1配列、Chothia CDR-H2配列及びChothia CDR-H3配列の全ては、本開示で提供される単一の例示的なVH配列に由来する。例えば、いくつかの態様では、Chothia CDR-H1、Chothia CDR-H2及びChothia CDR-H3の全ては、配列番号308~366から選択される単一の例示的なVH配列に由来する。
【0171】
5.2.2.8.例示的なChothia CDRを含むVH配列の変異型
[00171] いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるVH配列は、本開示で提供される例示的なChothia CDR-H3、CDR-H2及び/又はCDR-H1配列の変異型を含む。
【0172】
[00172] いくつかの態様では、Chothia CDR-H3配列は、本開示で提供される例示的なChothia CDR-H3配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Chothia CDR-H3配列は、本開示で提供される例示的なChothia CDR-H3配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Chothia CDR-H3配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なChothia CDR-H3配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0173】
[00173] いくつかの態様では、Chothia CDR-H2配列は、本開示で提供される例示的なChothia CDR-H2配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Chothia CDR-H2配列は、本開示で提供される例示的なChothia CDR-H2配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Chothia CDR-H2配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なChothia CDR-H2配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0174】
[00174] いくつかの態様では、Chothia CDR-H1配列は、本開示で提供される例示的なChothia CDR-H1配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Chothia CDR-H1配列は、本開示で提供される例示的なChothia CDR-H1配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、Chothia CDR-H1配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なChothia CDR-H1配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0175】
5.3.VH配列
[00175] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号308~366に提供されるVH配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。
【0176】
[00176] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号308~366から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号308を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号309を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号310を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号311を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号312を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号313を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号314を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号315を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号316を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号317を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号318を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号319を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号320を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号321を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号322を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号323を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号324を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号325を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号326を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号327を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号328を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号329を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号330を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号331を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号332を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号333を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号334を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号335を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号336を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号337を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号338を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号339を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号340を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号341を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号342を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号343を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号344を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号345を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号346を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号347を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号348を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号349を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号350を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号351を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号352を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号353を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号354を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号355を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号356を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号357を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号358を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号359を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号360を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号361を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号362を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号363を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号364を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号365を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号366を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列を含む。
【0177】
5.3.1.VH配列の変異型
[00177] いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるVH配列は、本開示で提供される例示的なVH配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。
【0178】
[00178] いくつかの態様では、VH配列は、本開示で提供される例示的なVH配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、VH配列は、本開示で提供される例示的なVH配列のいずれかと、少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%又は99.5%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。
【0179】
[00179] いくつかの実施形態では、VH配列は、20以下、19以下、18以下、17以下、16以下、15以下、14以下、13以下、12以下、11以下、10以下、9つ以下、8つ以下、7つ以下、6つ以下、5つ以下、4つ以下、3つ以下、2つ以下又は1つ以下のアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なVH配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0180】
5.4.CDR-L3配列
[00180] いくつかの実施形態では、抗体は、本明細書で提供される例示的な抗体又はVL配列のCDR-L3配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列を含む。いくつかの態様では、CDR-L3配列は、配列番号367~369で提供されるVL配列のCDR-L3配列である。
【0181】
[00181] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号305~307から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号305を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号306を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号307を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列を含む。
【0182】
[00182] いくつかの態様では、CDR-L3配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L3配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L3配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L3配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L3配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なCDR-L3配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0183】
5.5.例示的なCDRを含むVL配列
[00183] いくつかの実施形態では、抗体は、本開示で提供される1つ又は複数の例示的なCDR-L配列及びその変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる1つ又は複数のCDR-L配列を含むVL配列を含む。
【0184】
5.5.1.CDR-L3
[00184] いくつかの実施形態では、抗体は、CDR-L3配列を含むVL配列を含み、CDR-L3配列は、本明細書で提供される例示的な抗体又はVL配列のCDR-L3配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L3配列は、配列番号367~369で提供されるVL配列のCDR-L3配列である。
【0185】
[00185] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号305~307から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列を含むVL配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号305を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列を含むVL配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号306を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列を含むVL配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号307を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列を含むVL配列を含む。
【0186】
5.5.2.CDR-L2
[00186] いくつかの実施形態では、抗体は、CDR-L2配列を含むVL配列を含み、CDR-L2配列は、本明細書で提供される例示的な抗体又はVL配列のCDR-L2配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L2配列は、配列番号367~369で提供されるVL配列のCDR-L2配列である。
【0187】
[00187] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号302~304から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L2配列を含むVL配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号302を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L2配列を含むVL配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号303を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L2配列を含むVL配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号304を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L2配列を含むVL配列を含む。
【0188】
5.5.3.CDR-L1
[00188] いくつかの実施形態では、抗体は、CDR-L1配列を含むVL配列を含み、CDR-L1配列は、本明細書で提供される例示的な抗体又はVL配列のCDR-L1配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L1配列は、配列番号367~369で提供されるVL配列のCDR-L1配列である。
【0189】
[00189] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号299~301から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L1配列を含むVL配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号299を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L1配列を含むVL配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号300を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L1配列を含むVL配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号301を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L1配列を含むVL配列を含む。
【0190】
5.5.4.CDR-L3+CDR-L2
[00190] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号305~307から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列と、配列番号302~304から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L2配列とを含むVL配列を含む。いくつかの態様では、CDR-L3配列及びCDR-L2配列の両方は、本開示で提供される単一の例示的なVL配列に由来する。例えば、いくつかの態様では、CDR-L3及びCDR-L2の両方は、配列番号367~369から選択される単一の例示的なVL配列に由来する。
【0191】
5.5.5.CDR-L3+CDR-L1
[00191] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号305~307から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列と、配列番号299~301から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L1配列とを含むVL配列を含む。いくつかの態様では、CDR-L3配列及びCDR-L1配列の両方は、本開示で提供される単一の例示的なVL配列に由来する。例えば、いくつかの態様では、CDR-L3及びCDR-L1の両方は、配列番号367~369から選択される単一の例示的なVL配列に由来する。
【0192】
5.5.6.CDR-L1+CDR-L2
[00192] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号299~301から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L1配列と、配列番号302~304から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L2配列とを含むVL配列を含む。いくつかの態様では、CDR-L1配列及びCDR-L2配列の両方は、本開示で提供される単一の例示的なVL配列に由来する。例えば、いくつかの態様では、CDR-L1及びCDR-L2の両方は、配列番号367~369から選択される単一の例示的なVL配列に由来する。
【0193】
5.5.7.CDR-L1+CDR-L2+CDR-L3
[00193] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号299~301から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L1配列と、配列番号302~304から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L2配列と、配列番号305~307から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列とを含むVL配列を含む。いくつかの態様では、CDR-L1配列、CDR-L2配列及びCDR-L3配列の全ては、本開示で提供される単一の例示的なVL配列に由来する。例えば、いくつかの態様では、CDR-L1、CDR-L2及びCDR-L3の全ては、配列番号367~369から選択される単一の例示的なVL配列に由来する。
【0194】
5.5.8.例示的なCDR-Lを含むVL配列の変異型
[00194] いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるVL配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L3、CDR-L2及び/又はCDR-L1配列の変異型を含む。
【0195】
[00195] いくつかの態様では、CDR-L3配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L3配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L3配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L3配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L3配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なCDR-L3配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0196】
[00196] いくつかの態様では、CDR-L2配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L2配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L2配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L2配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L2配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なCDR-L2配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0197】
[00197] いくつかの態様では、CDR-L1配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L1配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L1配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L1配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L1配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なCDR-L1配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0198】
5.6.VL配列
[00198] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号367~369で提供されるVL配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。
【0199】
[00199] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号367~369から選択される配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVL配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号367を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVL配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号368を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVL配列を含む。いくつかの態様では、抗体は、配列番号369を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVL配列を含む。
【0200】
5.6.1.VL配列の変異型
[00200] いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるVL配列は、本開示で提供される例示的なVL配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。
【0201】
[00201] いくつかの態様では、VL配列は、本開示で提供される例示的なVL配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、VL配列は、本開示で提供される例示的なVL配列のいずれかと、少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%又は99.5%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。
【0202】
[00202] いくつかの実施形態では、VL配列は、20以下、19以下、18以下、17以下、16以下、15以下、14以下、13以下、12以下、11以下、10以下、9つ以下、8つ以下、7つ以下、6つ以下、5つ以下、4つ以下、3つ以下、2つ以下又は1つ以下のアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なVL配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0203】
5.7.対
5.7.1.CDR-H3とCDR-L3との対
[00203] いくつかの実施形態では、抗体は、CDR-H3配列及びCDR-L3配列を含む。いくつかの態様では、CDR-H3配列は、VHの一部であり、CDR-L3配列は、VLの一部である。
【0204】
[00204] いくつかの態様では、CDR-H3配列は、配列番号240~298を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列であり、CDR-L3配列は、配列番号305~307を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列である。
【0205】
[00205] いくつかの態様では、CDR-H3とCDR-L3との対は、配列番号305及び配列番号240;配列番号305及び配列番号241;配列番号305及び配列番号242;配列番号305及び配列番号243;配列番号305及び配列番号244;配列番号305及び配列番号245;配列番号305及び配列番号246;配列番号305及び配列番号247;配列番号305及び配列番号248;配列番号305及び配列番号249;配列番号305及び配列番号250;配列番号305及び配列番号251;配列番号305及び配列番号252;配列番号305及び配列番号253;配列番号305及び配列番号254;配列番号305及び配列番号255;配列番号305及び配列番号256;配列番号305及び配列番号257;配列番号305及び配列番号258;配列番号305及び配列番号259;配列番号305及び配列番号260;配列番号305及び配列番号261;配列番号305及び配列番号262;配列番号305及び配列番号263;配列番号305及び配列番号264;配列番号305及び配列番号265;配列番号305及び配列番号266;配列番号305及び配列番号267;配列番号305及び配列番号268;配列番号305及び配列番号269;配列番号305及び配列番号270;配列番号305及び配列番号271;配列番号305及び配列番号272;配列番号305及び配列番号273;配列番号305及び配列番号274;配列番号305及び配列番号275;配列番号305及び配列番号276;配列番号305及び配列番号277;配列番号305及び配列番号278;配列番号305及び配列番号279;配列番号305及び配列番号280;配列番号305及び配列番号281;配列番号305及び配列番号282;配列番号305及び配列番号283;配列番号305及び配列番号284;配列番号305及び配列番号285;配列番号305及び配列番号286;配列番号305及び配列番号287;配列番号305及び配列番号288;配列番号305及び配列番号289;配列番号305及び配列番号290;配列番号305及び配列番号291;配列番号305及び配列番号292;配列番号305及び配列番号293;配列番号305及び配列番号294;配列番号305及び配列番号295;配列番号305及び配列番号296;配列番号305及び配列番号297;並びに配列番号305及び配列番号298から選択される。
【0206】
[00206] いくつかの態様では、CDR-H3とCDR-L3との対は、配列番号306及び配列番号240;配列番号306及び配列番号241;配列番号306及び配列番号242;配列番号306及び配列番号243;配列番号306及び配列番号244;配列番号306及び配列番号245;配列番号306及び配列番号246;配列番号306及び配列番号247;配列番号306及び配列番号248;配列番号306及び配列番号249;配列番号306及び配列番号250;配列番号306及び配列番号251;配列番号306及び配列番号252;配列番号306及び配列番号253;配列番号306及び配列番号254;配列番号306及び配列番号255;配列番号306及び配列番号256;配列番号306及び配列番号257;配列番号306及び配列番号258;配列番号306及び配列番号259;配列番号306及び配列番号260;配列番号306及び配列番号261;配列番号306及び配列番号262;配列番号306及び配列番号263;配列番号306及び配列番号264;配列番号306及び配列番号265;配列番号306及び配列番号266;配列番号306及び配列番号267;配列番号306及び配列番号268;配列番号306及び配列番号269;配列番号306及び配列番号270;配列番号306及び配列番号271;配列番号306及び配列番号272;配列番号306及び配列番号273;配列番号306及び配列番号274;配列番号306及び配列番号275;配列番号306及び配列番号276;配列番号306及び配列番号277;配列番号306及び配列番号278;配列番号306及び配列番号279;配列番号306及び配列番号280;配列番号306及び配列番号281;配列番号306及び配列番号282;配列番号306及び配列番号283;配列番号306及び配列番号284;配列番号306及び配列番号285;配列番号306及び配列番号286;配列番号306及び配列番号287;配列番号306及び配列番号288;配列番号306及び配列番号289;配列番号306及び配列番号290;配列番号306及び配列番号291;配列番号306及び配列番号292;配列番号306及び配列番号293;配列番号306及び配列番号294;配列番号306及び配列番号295;配列番号306及び配列番号296;配列番号306及び配列番号297;並びに配列番号306及び配列番号298から選択される。
【0207】
[00207] いくつかの態様では、CDR-H3とCDR-L3との対は、配列番号307及び配列番号240;配列番号307及び配列番号241;配列番号307及び配列番号242;配列番号307及び配列番号243;配列番号307及び配列番号244;配列番号307及び配列番号245;配列番号307及び配列番号246;配列番号307及び配列番号247;配列番号307及び配列番号248;配列番号307及び配列番号249;配列番号307及び配列番号250;配列番号307及び配列番号251;配列番号307及び配列番号252;配列番号307及び配列番号253;配列番号307及び配列番号254;配列番号307及び配列番号255;配列番号307及び配列番号256;配列番号307及び配列番号257;配列番号307及び配列番号258;配列番号307及び配列番号259;配列番号307及び配列番号260;配列番号307及び配列番号261;配列番号307及び配列番号262;配列番号307及び配列番号263;配列番号307及び配列番号264;配列番号307及び配列番号265;配列番号307及び配列番号266;配列番号307及び配列番号267;配列番号307及び配列番号268;配列番号307及び配列番号269;配列番号307及び配列番号270;配列番号307及び配列番号271;配列番号307及び配列番号272;配列番号307及び配列番号273;配列番号307及び配列番号274;配列番号307及び配列番号275;配列番号307及び配列番号276;配列番号307及び配列番号277;配列番号307及び配列番号278;配列番号307及び配列番号279;配列番号307及び配列番号280;配列番号307及び配列番号281;配列番号307及び配列番号282;配列番号307及び配列番号283;配列番号307及び配列番号284;配列番号307及び配列番号285;配列番号307及び配列番号286;配列番号307及び配列番号287;配列番号307及び配列番号288;配列番号307及び配列番号289;配列番号307及び配列番号290;配列番号307及び配列番号291;配列番号307及び配列番号292;配列番号307及び配列番号293;配列番号307及び配列番号294;配列番号307及び配列番号295;配列番号307及び配列番号296;配列番号307及び配列番号297;並びに配列番号307及び配列番号298から選択される。
【0208】
5.7.1.1.CDR-H3とCDR-L3との対の変異型
[00208] いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるCDR-H3とCDR-L3との対は、本明細書で提供される例示的なCDR-H3及び/又はCDR-L1配列の変異型を含む。
【0209】
[00209] いくつかの態様では、CDR-H3配列は、本開示で提供される例示的なCDR-H3配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-H3配列は、本開示で提供される例示的なCDR-H3配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-H3配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なCDR-H3配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0210】
[00210] いくつかの態様では、CDR-L3配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L3配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L3配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L3配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L3配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なCDR-L3配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0211】
5.7.2.CDR-H1とCDR-L1との対
[00211] いくつかの実施形態では、抗体は、CDR-H1配列及びCDR-L1配列を含む。いくつかの態様では、CDR-H1配列は、VHの一部であり、CDR-L1配列は、VLの一部である。
【0212】
[00212] いくつかの態様では、CDR-H1配列は、配列番号4~62を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列であり、CDR-L1配列は、配列番号299~301を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L1配列である。
【0213】
[00213] いくつかの態様では、CDR-H1配列は、配列番号63~121を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列であり、CDR-L1配列は、配列番号299~301を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L1配列である。
【0214】
5.7.2.1.CDR-H1とCDR-L1との対の変異型
[00214] いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるCDR-H1とCDR-L1との対は、本明細書で提供される例示的なCDR-H1及び/又はCDR-L1配列の変異型を含む。
【0215】
[00215] いくつかの態様では、CDR-H1配列は、本開示で提供される例示的なCDR-H1配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-H1配列は、本開示で提供される例示的なCDR-H1配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-H1配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なCDR-H1配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0216】
[00216] いくつかの態様では、CDR-L1配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L1配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L1配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L1配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L1配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なCDR-L1配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0217】
5.7.3.CDR-H2とCDR-L2との対
[00217] いくつかの実施形態では、抗体は、CDR-H2配列及びCDR-L2配列を含む。いくつかの態様では、CDR-H2配列は、VHの一部であり、CDR-L2配列は、VLの一部である。
【0218】
[00218] いくつかの態様では、CDR-H2配列は、配列番号122~180を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列であり、CDR-L2配列は、配列番号302~304を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L2配列である。
【0219】
[00219] いくつかの態様では、CDR-H1配列は、配列番号181~239を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列であり、CDR-L2配列は、配列番号302~304を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L2配列である。
【0220】
5.7.3.1.CDR-H2とCDR-L2との対の変異型
[00220] いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるCDR-H2とCDR-L2との対は、本明細書で提供される例示的なCDR-H2及び/又はCDR-L2配列の変異型を含む。
【0221】
[00221] いくつかの態様では、CDR-H2配列は、本開示で提供される例示的なCDR-H2配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-H2配列は、本開示で提供される例示的なCDR-H2配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-H2配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なCDR-H2配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0222】
[00222] いくつかの態様では、CDR-L2配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L2配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L2配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L2配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L2配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なCDR-L2配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0223】
5.7.4.VHとVLとの対
[00223] いくつかの実施形態では、抗体は、VH配列及びVL配列を含む。
【0224】
[00224] いくつかの態様では、VH配列は、配列番号308~366を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVH配列であり、VL配列は、配列番号367~369を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるVL配列である。
【0225】
[00225] いくつかの態様では、VHとVLとの対は、配列番号367及び配列番号308;配列番号367及び配列番号309;配列番号367及び配列番号310;配列番号367及び配列番号311;配列番号367及び配列番号312;配列番号367及び配列番号313;配列番号367及び配列番号314;配列番号367及び配列番号315;配列番号367及び配列番号316;配列番号367及び配列番号317;配列番号367及び配列番号318;配列番号367及び配列番号319;配列番号367及び配列番号320;配列番号367及び配列番号321;配列番号367及び配列番号322;配列番号367及び配列番号323;配列番号367及び配列番号324;配列番号367及び配列番号325;配列番号367及び配列番号326;配列番号367及び配列番号327;配列番号367及び配列番号328;配列番号367及び配列番号329;配列番号367及び配列番号330;配列番号367及び配列番号331;配列番号367及び配列番号332;配列番号367及び配列番号333;配列番号367及び配列番号334;配列番号367及び配列番号335;配列番号367及び配列番号336;配列番号367及び配列番号337;配列番号367及び配列番号338;配列番号367及び配列番号339;配列番号367及び配列番号340;配列番号367及び配列番号341;配列番号367及び配列番号342;配列番号367及び配列番号343;配列番号367及び配列番号344;配列番号367及び配列番号345;配列番号367及び配列番号346;配列番号367及び配列番号347;配列番号367及び配列番号348;配列番号367及び配列番号349;配列番号367及び配列番号350;配列番号367及び配列番号351;配列番号367及び配列番号352;配列番号367及び配列番号353;配列番号367及び配列番号354;配列番号367及び配列番号355;配列番号367及び配列番号356;配列番号367及び配列番号357;配列番号367及び配列番号358;配列番号367及び配列番号359;配列番号367及び配列番号360;配列番号367及び配列番号361;配列番号367及び配列番号362;配列番号367及び配列番号363;配列番号367及び配列番号364;配列番号367及び配列番号365;並びに配列番号367及び配列番号366から選択される。
【0226】
[00226] いくつかの態様では、VHとVLとの対は、配列番号368及び配列番号308;配列番号368及び配列番号309;配列番号368及び配列番号310;配列番号368及び配列番号311;配列番号368及び配列番号312;配列番号368及び配列番号313;配列番号368及び配列番号314;配列番号368及び配列番号315;配列番号368及び配列番号316;配列番号368及び配列番号317;配列番号368及び配列番号318;配列番号368及び配列番号319;配列番号368及び配列番号320;配列番号368及び配列番号321;配列番号368及び配列番号322;配列番号368及び配列番号323;配列番号368及び配列番号324;配列番号368及び配列番号325;配列番号368及び配列番号326;配列番号368及び配列番号327;配列番号368及び配列番号328;配列番号368及び配列番号329;配列番号368及び配列番号330;配列番号368及び配列番号331;配列番号368及び配列番号332;配列番号368及び配列番号333;配列番号368及び配列番号334;配列番号368及び配列番号335;配列番号368及び配列番号336;配列番号368及び配列番号337;配列番号368及び配列番号338;配列番号368及び配列番号339;配列番号368及び配列番号340;配列番号368及び配列番号341;配列番号368及び配列番号342;配列番号368及び配列番号343;配列番号368及び配列番号344;配列番号368及び配列番号345;配列番号368及び配列番号346;配列番号368及び配列番号347;配列番号368及び配列番号348;配列番号368及び配列番号349;配列番号368及び配列番号350;配列番号368及び配列番号351;配列番号368及び配列番号352;配列番号368及び配列番号353;配列番号368及び配列番号354;配列番号368及び配列番号355;配列番号368及び配列番号356;配列番号368及び配列番号357;配列番号368及び配列番号358;配列番号368及び配列番号359;配列番号368及び配列番号360;配列番号368及び配列番号361;配列番号368及び配列番号362;配列番号368及び配列番号363;配列番号368及び配列番号364;配列番号368及び配列番号365;並びに配列番号368及び配列番号366から選択される。
【0227】
[00227] いくつかの態様では、VHとVLとの対は、配列番号369及び配列番号308;配列番号369及び配列番号309;配列番号369及び配列番号310;配列番号369及び配列番号311;配列番号369及び配列番号312;配列番号369及び配列番号313;配列番号369及び配列番号314;配列番号369及び配列番号315;配列番号369及び配列番号316;配列番号369及び配列番号317;配列番号369及び配列番号318;配列番号369及び配列番号319;配列番号369及び配列番号320;配列番号369及び配列番号321;配列番号369及び配列番号322;配列番号369及び配列番号323;配列番号369及び配列番号324;配列番号369及び配列番号325;配列番号369及び配列番号326;配列番号369及び配列番号327;配列番号369及び配列番号328;配列番号369及び配列番号329;配列番号369及び配列番号330;配列番号369及び配列番号331;配列番号369及び配列番号332;配列番号369及び配列番号333;配列番号369及び配列番号334;配列番号369及び配列番号335;配列番号369及び配列番号336;配列番号369及び配列番号337;配列番号369及び配列番号338;配列番号369及び配列番号339;配列番号369及び配列番号340;配列番号369及び配列番号341;配列番号369及び配列番号342;配列番号369及び配列番号343;配列番号369及び配列番号344;配列番号369及び配列番号345;配列番号369及び配列番号346;配列番号369及び配列番号347;配列番号369及び配列番号348;配列番号369及び配列番号349;配列番号369及び配列番号350;配列番号369及び配列番号351;配列番号369及び配列番号352;配列番号369及び配列番号353;配列番号369及び配列番号354;配列番号369及び配列番号355;配列番号369及び配列番号356;配列番号369及び配列番号357;配列番号369及び配列番号358;配列番号369及び配列番号359;配列番号369及び配列番号360;配列番号369及び配列番号361;配列番号369及び配列番号362;配列番号369及び配列番号363;配列番号369及び配列番号364;配列番号369及び配列番号365;並びに配列番号369及び配列番号366から選択される。
【0228】
5.7.4.1.VHとVLとの対の変異型
[00228] いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるVHとVLとの対は、本開示で提供される例示的なVH及び/又はVL配列の変異型を含む。
【0229】
[00229] いくつかの態様では、VH配列は、本開示で提供される例示的なVH配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、VH配列は、本開示で提供される例示的なVH配列のいずれかと、少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%又は99.1%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。
【0230】
[00230] いくつかの実施形態では、VH配列は、20以下、19以下、18以下、17以下、16以下、15以下、14以下、13以下、12以下、11以下、10以下、9つ以下、8つ以下、7つ以下、6つ以下、5つ以下、4つ以下、3つ以下、2つ以下又は1つ以下のアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なVH配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0231】
[00231] いくつかの態様では、VL配列は、本開示で提供される例示的なVL配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、VL配列は、本開示で提供される例示的なVL配列のいずれかと少なくとも95%、96%、97%、98%、99%又は99.5%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。
【0232】
[00232] いくつかの実施形態では、VL配列は、20以下、19以下、18以下、17以下、16以下、15以下、14以下、13以下、12以下、11以下、10以下、9つ以下、8つ以下、7つ以下、6つ以下、5つ以下、4つ以下、3つ以下、2つ以下又は1つ以下のアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なVL配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0233】
5.8.6つのCDRの全てを含む抗体
[00233] いくつかの実施形態では、抗体は、CDR-H1配列、CDR-H2配列、CDR-H3配列、CDR-L1配列及びCDR-L3配列を含む。いくつかの態様では、CDR配列は、VH(CDR-Hの場合)又はVL(CDR-Lの場合)の一部である。
【0234】
[00234] いくつかの態様では、CDR-H1配列は、配列番号4~62を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列であり;CDR-H2配列は、配列番号122~180を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列であり;CDR-H3配列は、配列番号240~298を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列であり;CDR-L1配列は、配列番号299~301を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L1配列であり;CDR-L2配列は、配列番号302~304を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L2配列であり;CDR-L3配列は、配列番号305~307を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列である。
【0235】
[00235] いくつかの態様では、CDR-H1配列は、配列番号19を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列であり;CDR-H2配列は、配列番号137を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列であり;CDR-H3配列は、配列番号255を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列であり;CDR-L1配列は、配列番号299~301を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L1配列であり;CDR-L2配列は、配列番号302~304を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L2配列であり;CDR-L3配列は、配列番号305~307を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列である。
【0236】
[00236] いくつかの態様では、CDR-H1配列は、配列番号58を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H1配列であり;CDR-H2配列は、配列番号176を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるChothia CDR-H2配列であり;CDR-H3配列は、配列番号294を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列であり;CDR-L1配列は、配列番号299~301を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L1配列であり;CDR-L2配列は、配列番号302~304を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L2配列であり;CDR-L3配列は、配列番号305~307を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列である。
【0237】
[00237] いくつかの態様では、CDR-H1配列は、配列番号63~121を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列であり;CDR-H2配列は、配列番号181~239を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列であり;CDR-H3配列は、配列番号240~298を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列であり;CDR-L1配列は、配列番号299~301を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L1配列であり;CDR-L2配列は、配列番号302~304を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L2配列であり;CDR-L3配列は、配列番号305~307を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列である。
【0238】
[00238] いくつかの態様では、CDR-H1配列は、配列番号78を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列であり;CDR-H2配列は、配列番号196を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列であり;CDR-H3配列は、配列番号255を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列であり;CDR-L1配列は、配列番号299~301を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L1配列であり;CDR-L2配列は、配列番号302~304を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L2配列であり;CDR-L3配列は、配列番号305~307を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列である。
【0239】
[00239] いくつかの態様では、CDR-H1配列は、配列番号117を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H1配列であり;CDR-H2配列は、配列番号235を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるKabat CDR-H2配列であり;CDR-H3配列は、配列番号294を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-H3配列であり;CDR-L1配列は、配列番号299~301を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L1配列であり;CDR-L2配列は、配列番号302~304を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L2配列であり;CDR-L3配列は、配列番号305~307を含むか、それからなるか又はそれから本質的になるCDR-L3配列である。
【0240】
5.8.1.6つの全てのCDRを含む抗体の変異型
[00240] いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるCDR-H1、CDR-H2、CDR-H3、CDR-L1、CDR-L2及びCDR-L3は、本明細書で提供される例示的なCDR-H1、CDR-H2、CDR-H3、CDR-L1、CDR-L2及び/又はCDR-L3配列の変異型を含む。
【0241】
[00241] いくつかの態様では、CDR-H1配列は、本開示で提供される例示的なChothia又はKabat CDR-H1配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-H1配列は、本開示で提供される例示的なChothia又はKabat CDR-H1配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-H1配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なChothia又はKabat CDR-H1配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0242】
[00242] いくつかの態様では、CDR-H2配列は、本開示で提供される例示的なChothia又はKabat CDR-H2配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-H2配列は、本開示で提供される例示的なChothia又はKabat CDR-H2配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-H2配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なChothia又はKabat CDR-H2配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0243】
[00243] いくつかの態様では、CDR-H3配列は、本開示で提供される例示的なCDR-H3配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-H3配列は、本開示で提供される例示的なCDR-H3配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-H3配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なCDR-H3配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0244】
[00244] いくつかの態様では、CDR-L1配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L1配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L1配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L1配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L1配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なCDR-L1配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0245】
[00245] いくつかの態様では、CDR-L2配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L2配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L2配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L2配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L2配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なCDR-L2配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0246】
[00246] いくつかの態様では、CDR-L3配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L3配列の変異型を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L3配列は、本開示で提供される例示的なCDR-L3配列のいずれかと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%又は95%の同一性を有する配列を含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、CDR-L3配列は、1、2又は3つのアミノ酸置換を有する、本開示で提供される例示的なCDR-L3配列のいずれかを含むか、それからなるか又はそれから本質的になる。いくつかの態様では、アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。
【0247】
7.親和性
[00247] いくつかの実施形態では、KDによって示される葉酸受容体αに対する抗体の親和性は、約10-5M未満、約10-6M未満、約10-7M未満、約10-8M未満、約10-9M未満、約10-10M未満、約10-11M未満又は約10-12M未満である。いくつかの実施形態では、抗体の親和性は、約10-7M~10-11Mである。いくつかの実施形態では、抗体の親和性は、約10-7M~10-10Mである。いくつかの実施形態では、抗体の親和性は、約10-7M~10-9Mである。いくつかの実施形態では、抗体の親和性は、約10-7M~10-8Mである。いくつかの実施形態では、抗体の親和性は、約10-8M~10-11Mである。いくつかの実施形態では、抗体の親和性は、約10-8M~10-10Mである。いくつかの実施形態では、抗体の親和性は、約10-9M~10-11Mである。いくつかの実施形態では、抗体の親和性は、約10-9M~10-10Mである。
【0248】
[00248] いくつかの実施形態では、25℃での表面プラズモン共鳴によって測定され、KDによって示される、ヒト葉酸受容体αに対する抗体の親和性は、約0.36×10-9M~約2.21×10-9Mである。いくつかの実施形態では、25℃での表面プラズモン共鳴によって測定され、KDによって示される、ヒト葉酸受容体αに対する抗体の親和性は、約8.55×10-10M~約1.70×10-8Mである。いくつかの実施形態では、25℃での表面プラズモン共鳴によって測定され、KDによって示される、ヒト葉酸受容体αに対する抗体の親和性は、約5.71×10-10M~約2.58×10-8Mである。いくつかの実施形態では、ヒト葉酸受容体αに対する抗体の親和性は、以下の実施例においてヒト葉酸受容体αについて報告されたKD値のほぼいずれかである。
【0249】
[00249] いくつかの実施形態では、抗体は、少なくとも約104M-1×秒-1のkaを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、少なくとも約105M-1×秒-1のkaを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、少なくとも約106M-1×秒-1のkaを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、少なくとも約107M-1×秒-1のkaを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、少なくとも約108M-1×秒-1のkaを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、少なくとも約109M-1×秒-1のkaを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、約104M-1×秒-1~約1010M-1×秒-1のkaを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、約105M-1×秒-1~約1010M-1×秒-1のkaを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、約106M-1×秒-1~約1010M-1×秒-1のkaを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、約107M-1×秒-1~約1010M-1×秒-1のkaを有する。
【0250】
[00250] いくつかの実施形態では、抗体は、ヒト葉酸受容体αと結合したとき、25℃での表面プラズモン共鳴による測定で約4.44×105M-1×秒-1~約1.61×105M-1×秒-1のkaを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、ヒト葉酸受容体αと結合したとき、25℃での表面プラズモン共鳴による測定で約2.90×105M-1×秒-1~約9.64×109M-1×秒-1のkaを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、ヒト葉酸受容体αと結合したとき、以下の実施例でヒト葉酸受容体αについて報告されたka値のほぼいずれかのkaを有する。
【0251】
[00251] いくつかの実施形態では、抗体は、約10-5秒-1以下のkdを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、約10-4秒-1以下のkdを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、約10-3秒-1以下のkdを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、約10-2秒-1~約10-5秒-1のkdを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、約10-2秒-1~約10-4秒-1のkdを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、約10-3秒-1~約10-5秒-1のkdを有する。
【0252】
[00252] いくつかの実施形態では、抗体は、ヒト葉酸受容体αから分離したとき、25℃での表面プラズモン共鳴による測定で約8.66×10-4秒-1~約1.08×10-2秒-1のkdを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、ヒト葉酸受容体αから分離したとき、25℃での表面プラズモン共鳴による測定で約2.28×10-4秒-1~約4.82×101秒-1のkdを有する。いくつかの実施形態では、抗体は、ヒト葉酸受容体αから分離したとき、以下の実施例でヒト葉酸受容体αについて報告されたkd値のほぼいずれかのkdを有する。
【0253】
[00253] いくつかの実施形態では、25℃での表面プラズモン共鳴によって測定され、KDによって示される、カニクイザル葉酸受容体αに対する抗体の親和性は、約0.19×10-9M~約2.84×10-9Mである。いくつかの実施形態では、カニクイザル葉酸受容体αに対する抗体の親和性は、以下の実施例においてカニクイザル葉酸受容体αについて報告されたKD値のほぼいずれかである。
【0254】
[00254] いくつかの実施形態では、25℃での表面プラズモン共鳴によって測定され、KDによって示される、マウス葉酸受容体αに対する抗体の親和性は、約0.5×10-9M~約9.07×10-8Mである。いくつかの実施形態では、マウス葉酸受容体αに対する抗体の親和性は、以下の実施例においてマウス葉酸受容体αについて報告されたKD値のほぼいずれかである。
【0255】
[00255] いくつかの態様では、KD、ka及びkdは、25℃で測定される。いくつかの実施形態では、KD、ka及びkdは、表面プラズモン共鳴によって測定される。いくつかの実施形態では、KD、ka及びkdは、本明細書で提供される実施例に記載される方法によって測定される。
【0256】
8.エピトープ結合
[00256] いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号308~366のいずれかを包含する抗体と同じエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、抗体は、上記VH-VL対のいずれかを含む抗体と同じエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号308~366のいずれかを包含する抗体とエピトープ結合について競合する。いくつかの実施形態では、抗体は、上記VH-VL対のいずれかを含む抗体とエピトープ結合について競合する。
【0257】
9.グリコシル化変異型
[00257] 特定の実施形態では、抗体は、改変されて、それがグリコシル化される程度が増加、減少又は排除され得る。ポリペプチドのグリコシル化は、典型的に、「N結合」又は「O結合」のいずれかである。
【0258】
[00258] 「N結合」グリコシル化は、アスパラギン残基の側鎖への炭水化物部分の結合を指す。トリペプチド配列、アスパラギン-X-セリン及びアスパラギン-X-スレオニン(式中、Xは、プロリン以外の任意のアミノ酸である)は、アスパラギン側鎖への炭水化物部分の酵素的結合の認識配列である。したがって、ポリペプチド中のこれらのトリペプチド配列のいずれかの存在は、潜在的なグリコシル化部位を作り出す。
【0259】
[00259] 「O結合」グリコシル化は、糖N-アセチルガラクトサミン、ガラクトース又はキシロースの1つが最も一般的にはセリン又はスレオニンであるヒドロキシアミノ酸に結合することを指すが、5-ヒドロキシプロリン又は5-ヒドロキシリジンも使用され得る。
【0260】
[00260] N結合グリコシル化部位の抗体付加又は欠失は、アミノ酸配列を改変して、上記のトリペプチド配列の1つ又は複数が生成し又は除去されるようにすることで達成され得る。O結合グリコシル化部位の付加又は欠失は、抗体の配列内の又は(場合により)抗体配列への、1つ又は複数のセリン又はスレオニン残基の付加、欠失又は置換によって達成され得る。
【0261】
10.Fc変異型
[00261] 特定の実施形態では、アミノ酸修正物が本明細書で提供される抗体のFc領域に導入されて、Fc領域変異型が生成され得る。特定の実施形態では、Fc領域変異型は、全てではないが、一部のエフェクター機能を保有する。このような抗体は、例えば、生体内での抗体の半減期が重要であるが、特定のエフェクター機能は、不必要又は有害である用途において有用であり得る。エフェクター機能の例としては、補体依存性細胞毒性(CDC)及び抗体指向補体媒介細胞毒性(ADCC)が挙げられる。エフェクター機能が改変される多数の置換若しくは置換群又は欠失が当技術分野で知られている。
【0262】
[00262] いくつかの実施形態では、Fcは、CH3配列の少なくとも1つに、1つ又は複数の修飾を含む。いくつかの実施形態では、Fcは、CH2配列の少なくとも1つに、1つ又は複数の修飾を含む。例えば、Fcは、V262E、V262D、V262K、V262R、V262S、V264S、V303R及びV305Rからなる群から選択される1つ又は修飾を含み得る。いくつかの実施形態では、Fcは、単一のポリペプチドである。いくつかの実施形態では、Fcは、例えば、2つのポリペプチドなどの多ペプチドである。Fc領域の例示的な修正は、例えば、2017年6月14日に出願された国際特許出願第PCT/米国特許出願公開第2017/037545号に記載される。
【0263】
[00263] CDC及び/又はADCC活性の変化は、生体外及び/又は生体内アッセイを使用して確認され得る。例えば、Fc受容体(FcR)結合アッセイを実施して、FcγR結合が測定され得る。ADCCを媒介する初代細胞であるNK細胞は、FcγRIIIのみを発現する一方、単球は、FcγRI、FcγRII及びFcγRIIIを発現する。造血細胞上のFcR発現については、その全体が参照により援用される、Ravetch and Kinet, Ann. Rev. Immunol., 1991, 9:457-492で要約される。
【0264】
[00264] 目的の分子のADCC活性を評価するための生体外アッセイの非限定的例は、それぞれその内容全体が参照により援用される、米国特許第5,500,362号及び米国特許第5,821,337号;Hellstrom et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 1986, 83:7059-7063;Hellstrom et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 1985, 82:1499-1502;及びBruggemann et al., J. Exp. Med., 1987, 166:1351-1361で提供される。このようなアッセイで有用なエフェクター細胞としては、末梢血単核細胞(PBMC)及びナチュラルキラー(NK)細胞が挙げられる。代わりに又は加えて、目的の分子のADCC活性は、その全体が参照により援用される、Clynes et al. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 1998, 95:652-656で開示されたものなどの動物モデルを使用して生体内で評価され得る。
【0265】
[00265] 抗体がC1qに結合できず、そのため、CDC活性を欠くことを確認するためにC1q結合アッセイが実行され得る。C1q結合アッセイの例としては、それぞれその内容全体が参照により援用される、国際公開第2006/029879号及び国際公開第2005/100402号に記載されるものが挙げられる。
【0266】
[00266] 補体活性化アッセイとしては、例えば、それぞれその内容全体が参照により援用される、Gazzano-Santoro et al., J. Immunol. Methods, 1996, 202:163-171;Cragg et al., Blood, 2003, 101:1045-1052;及びCragg and Glennie, Blood, 2004, 103:2738-2743に記載されるものが挙げられる。
【0267】
[00267] 例えば、その全体が参照により援用される、Petkova et al., Intl. Immunol., 2006, 18:1759-1769に記載される方法を使用して、FcRn結合及び生体内クリアランス(半減期判定)も測定され得る。
【0268】
12.抗体コンジュゲートの調製
12.1.抗原調製
[00268] 抗体の単離に使用されるFOLR1タンパク質は、無傷のFOLR1又はFOLR1の断片であり得る。無傷のFOLR1タンパク質又はFOLR1の断片は、単離されたタンパク質又は細胞によって発現されたタンパク質の形態であり得る。抗体を生じるのに有用な他の形態のFOLR1は、当業者に明らかであろう。
【0269】
12.2.モノクローナル抗体
[00269] モノクローナル抗体は、(例えば、その全体が参照により援用される)Kohler et al., Nature, 1975, 256:495-497によって初めて記載されたハイブリドーマ法を使用して及び/又は組換えDNA法(例えば、その全体が参照により援用される、米国特許第4,816,567号を参照されたい)によって入手され得る。モノクローナル抗体は、例えば、ファージベースの又は酵母ベースのライブラリを使用しても入手され得る。例えば、それぞれその内容全体が参照により援用される、米国特許第8,258,082号及び米国特許第8,691,730号を参照されたい。
【0270】
[00270] ハイブリドーマ法では、マウス又は他の適切な宿主動物が免疫化され、免疫化に使用されるタンパク質に特異的に結合する抗体を産生するか又は産生できるリンパ球を生じさせる。代わりに、リンパ球は生体外で免疫化され得る。次に、リンパ球は、ポリエチレングリコールなどの適切な融合剤を使用して骨髄腫細胞と融合され、ハイブリドーマ細胞が形成される。その全体が参照により援用される、Goding J.W., Monoclonal Antibodies: Principles and Practice 3rded. (1986) Academic Press, San Diego, CAを参照されたい。
【0271】
[00271] ハイブリドーマ細胞は、未融合の親骨髄腫細胞の増殖又は生存を阻害する1つ又は複数の物質を含有する適切な培養培地に播種し増殖させる。例えば、親骨髄腫細胞が酵素ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT又はHPRT)を欠く場合、ハイブリドーマの培養培地は、典型的には、HGPRT欠損細胞の増殖を妨げる物質であるヒポキサンチン、アミノプテリン及びチミジン(HAT培地)を含む。
【0272】
[00272] 有用な骨髄腫細胞は、効率的に融合し、選択された抗体産生細胞による安定した高レベルの抗体産生をサポートし、HAT培地の有無などの培地条件の影響を受けるものである。これらのうち、好ましい骨髄腫細胞株は、MOP-21及びMC-11マウス腫瘍(Salk Institute Cell Distribution Center, San Diego, CAから入手可能)及びSP-2又はX63-Ag8-653細胞(American Type Culture Collection, Rockville, MDから入手可能)に由来するものなどのマウス骨髄腫株である。ヒト骨髄腫及びマウス-ヒトヘテロ骨髄腫細胞株もヒトモノクローナル抗体の産生について記載されている。例えば、その全体が参照により援用される、Kozbor, J. Immunol., 1984, 133:3001を参照されたい。
【0273】
[00273] 所望の特異性、親和性及び/又は生物学的活性の抗体を産生するハイブリドーマ細胞の同定後、選択されたクローンが限界希釈法によってサブクローニングされ、標準的な方法によって増殖され得る。前出のGodingを参照されたい。この目的に適した培養液としては、例えば、D-MEM又はRPMI-1640培地が挙げられる。さらに、ハイブリドーマ細胞は、動物において腹水腫瘍として生体内培養され得る。
【0274】
[00274] モノクローナル抗体をコードするDNAは、従来の手順を使用して(例えば、モノクローナル抗体の重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合できるオリゴヌクレオチドプローブを使用することによって)、容易に単離され配列決定され得る。したがって、ハイブリドーマ細胞は、所望の特性を有する抗体をコードするDNAの有用な供給源の役割を果たし得る。単離されると、DNAは、発現ベクターに入れられ得、次にそれはさもなければ抗体を産生しない、細菌(例えば、大腸菌(E. coli)、酵母(例えば、サッカロミセス属(Saccharomyces)又はピキア属(Pichia)種)、COS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞又は骨髄腫細胞などの宿主細胞に形質移入されて、モノクローナル抗体が産生される。
【0275】
12.3.ヒト化抗体
[00275] ヒト化抗体は、対応するヒト抗体配列により、非ヒトモノクローナル抗体の構造部分のほとんど又は全てを置き換えることによって作製され得る。その結果、抗原特異的可変部分又はCDRのみが非ヒト配列から構成されるハイブリッド分子が作製される。ヒト化抗体を得る方法としては、例えば、それぞれその内容全体が参照により援用される、Winter and Milstein, Nature, 1991, 349:293-299;Rader et al., Proc. Nat. Acad. Sci. U.S.A., 1998, 95:8910-8915;Steinberger et al., J. Biol. Chem., 2000, 275:36073-36078;Queen et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 1989, 86:10029-10033;及び米国特許第5,585,089号、米国特許第5,693,761号、米国特許第5,693,762号及び米国特許第6,180,370号に記載されるものが挙げられる。
【0276】
12.4.ヒト抗体
[00276] ヒト抗体は、例えば、遺伝子組換え動物(例えば、ヒト化マウス)を使用することにより、様々な当技術分野で公知の技術によって作製され得る。例えば、それぞれその内容全体が参照により援用される、Jakobovits et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 1993, 90:2551;Jakobovits et al., Nature, 1993, 362:255-258;Bruggermann et al., Year in Immuno., 1993, 7:33;及び米国特許第5,591,669号、米国特許第5,589,369号及び米国特許第5,545,807号を参照されたい。ヒト抗体は、ファージ提示ライブラリにも由来し得る(例えば、それぞれその内容全体が参照により援用される、Hoogenboom et al., J. Mol. Biol., 1991, 227:381-388;Marks et al., J. Mol. Biol., 1991, 222:581-597;及び米国特許第5,565,332号及び米国特許第5,573,905号)を参照されたい。ヒト抗体は、生体外活性化B細胞によっても産生され得る(例えば、それぞれその内容全体が参照により援用される、米国特許第5,567,610号及び米国特許第5,229,275号を参照されたい)。ヒト抗体は、酵母ベースのライブラリにも由来し得る(例えば、その全体が参照により援用される、米国特許第8,691,730号を参照されたい)。
【0277】
12.5.共役
[00277] 抗体コンジュゲートは、標準技術によって調製され得る。特定の実施形態では、抗体は、抗体からペイロードへの結合を形成するのに適した条件でペイロード前駆体と接触されて、抗体とペイロードとのコンジュゲートが形成される。特定の実施形態では、抗体は、抗体からリンカーへの結合を形成するのに適した条件下でリンカー前駆体に接触される。得られた抗体-リンカーは、抗体-リンカーからペイロードへの結合を形成するのに適した条件下でペイロード前駆体と接触されて、抗体-リンカー-ペイロードコンジュゲートが形成される。特定の実施形態では、ペイロード前駆体は、ペイロードからリンカーへの結合を形成するのに適した条件下でリンカー前駆体と接触される。得られたペイロード-リンカーは、ペイロード-リンカーから抗体への結合を形成するのに適した条件下で抗体と接触されて、抗体-リンカー-ペイロード-コンジュゲートが形成される。抗体コンジュゲートを調製するのに適したリンカーは本明細書で開示され、共役のための例示的な条件は、以下の実施例で記載されている。
【0278】
[00278] いくつかの実施形態では、抗FOLR1コンジュゲートは、本明細書で開示される抗FOLR1抗体と、(A)~(L)のいずれかの構造を有するリンカー前駆体とを接触させることによって調製される。
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【0279】
[00279] いくつかの実施形態では、(A)~(L)として同定されるリンカー前駆体の立体化学は、下記の式(A1)~(L1)及び(A2)~(L2)で描写されるように、左から右へ各キラル中心のR及びS表記で同定される。
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【0280】
13.ベクター、宿主細胞及び組換え法
[00280] 実施形態は、抗FOLR1抗体をコードする単離された核酸、核酸を含むベクターと宿主細胞及び抗体の生産のための組換え技術の提供にも関する。
【0281】
[00281] 抗体の組換え生産のために、それをコードする核酸が単離され、さらなるクローニング(すなわちDNAの増幅)又は発現のために、複製可能なベクターに挿入され得る。いくつかの態様では、核酸は、例えば、その全体が参照により援用される、米国特許第5,204,244号に記載されるような相同組換えによって生成され得る。
【0282】
[00282] 多くの異なるベクターが当技術分野で公知である。ベクター構成要素としては、一般に、例えば、その全体が参照により援用される、米国特許第5,534,615号に記載されるような、シグナル配列、複製起点、1つ又は複数のマーカー遺伝子、エンハンサー要素、プロモーター及び転写終結配列の1つ又は複数が挙げられるが、これに限定されない。
【0283】
[00283] 適切な宿主細胞の説明に役立つ実例を以下に提供する。これらの宿主細胞は、限定を意図するものではない。
【0284】
[00284] 適切な宿主細胞としては、あらゆる原核生物(例えば、細菌)、下等真核生物(例えば、酵母)又は高等真核生物(例えば、哺乳類)の細胞が挙げられる。適した原核生物としては、例えば、エシェリキア属(Escherichia)(大腸菌(E. coli))、エンテロバクター属(Enterobacter)、エルウィニア属(Erwinia)、クレブシエラ属(Klebsiella)、プロテウス属(Proteus)、サルモネラ属(Salmonella)(ネズミチフス菌(S. typhimurium))、セラチア属(Serratia)(霊菌(S. marcescens))、シゲラ属(Shigella)、桿菌(Bacilli)(B.サブチリス(B. subtilis)及びB.リケニフォルミス(B. licheniformis))、シュードモナス属(Pseudomonas)(緑膿菌(P. aeruginosa))及びストレプトミセス属(Streptomyces)などの腸内細菌科のようなグラム陰性又はグラム陽性生物などの真正細菌が挙げられる。有用な大腸菌(E. coli)クローニング宿主は、大腸菌(E. coli)294であるが、大腸菌(E. coli)B、大腸菌(E. coli)X1776及び大腸菌(E. coli)W3110などの他の株も適切である。
【0285】
[00285] 原核生物に加えて、糸状菌又は酵母などの真核微生物も、抗FOLR1抗体をコードするベクターの適切なクローニング又は発現宿主である。サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)又は普通のパン用酵母は、一般に使用される下等真核生物の宿主微生物である。しかし、ツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda)(例えば、SF9)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、クルイベロミセス属(Kluyveromyces)(K.ラクチス(K. lactis)、K.フラジリス(K. fragilis)、K.ブルガリカス(K. bulgaricus)、K.ウイッケルハミイ(K. wickerhamii)、K.ワルティ(K. waltii)、K.ドロソフィラルム(K. drosophilarum)、K.サーモトレランス(K. thermotolerans)及びK.マルキシアナス(K. marxianus))、ヤロウィア属(Yarrowia)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)、カンジダ属(Candida)(C.アルビカンス(C. albicans))、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)、ニューロスポラ・クラッサ(Neurospora crassa)、シュワニオミセス属(Schwanniomyces)(S.オクシデンタリス(S. occidentalis))並びに例えばペニシリウム属(Penicillium)、トリポクラジウム属(Tolypocladium)及びアスペルギルス属(Aspergillus)(A.ニデュランス(A. nidulans)及びA.ニガー(A. niger))などの糸状菌などのいくつかの他の属、種及び株も利用でき、有用である。
【0286】
[00286] 有用な哺乳類宿主細胞としては、COS-7細胞、HEK293細胞;幼若ハムスター腎臓(BHK)細胞;チャイニーズハムスター卵巣(CHO);マウスセルトリ細胞;アフリカミドリザル腎臓細胞(VERO-76)などが挙げられる。
【0287】
[00287] 本発明の抗FOLR1抗体を産生するために使用される宿主細胞は、様々な培地中で培養され得る。例えば、HamのF10、基礎培地(MEM)、RPMI-1640及びダルベッコの改変イーグル培地(DMEM)などの市販の培地は、宿主細胞の培養に適する。さらに、Ham et al., Meth. Enz., 1979, 58:44;Barnes et al., Anal. Biochem., 1980, 102:255;及び米国特許第4,767,704号、米国特許第4,657,866号、米国特許第4,927,762号、米国特許第4,560,655号及び米国特許第5,122,469号又は国際公開第90/03430号及び国際公開第87/00195号のいずれかに記載される培地が使用され得る。前述の参考文献のそれぞれは、その全体が参照により援用される。
【0288】
[00288] これらの培地はいずれも、必要に応じてホルモン及び/又は他の増殖因子(インスリン、トランスフェリン又は上皮成長因子など)、塩類(塩化ナトリウム、カルシウム、マグネシウム及びリン酸塩など)、緩衝剤(HEPESなど)、ヌクレオチド(アデノシン及びチミジンなど)、抗生物質、微量元素(通常、マイクロモル濃度範囲の最終濃度で存在する無機化合物として定義される)及びグルコース又は同等のエネルギー源が補充され得る。任意の他の必要なサプリメントも、当業者に知られているであろう適切な濃度で含まれ得る。
【0289】
[00289] 温度、pHなどの培養条件は、発現のために選択された宿主細胞で以前に使用されたものであり、当業者に明らかであろう。
【0290】
[00290] 組換え技術を使用する場合、抗体は、細胞内、細胞膜周辺腔で産生されるか又は培地に直接分泌され得る。抗体が細胞内で産生される場合、第1段階として、宿主細胞又は溶解断片のいずれかである粒子状残骸が例えば遠心分離又は限外濾過によって除去される。例えば、Carter et al.(Bio/Technology, 1992, 10:163-167)は、大腸菌(E. coli)の細胞膜周辺腔に分泌される抗体を単離する手順を記載する。簡潔に述べると、細胞ペーストは、酢酸ナトリウム(pH3.5)、EDTA及びフェニルメチルスルホニルフルオリド(PMSF)の存在下で約30分かけて解凍される。細胞残骸は、遠心分離によって除去され得る。
【0291】
[00291] いくつかの実施形態では、抗体は、無細胞系で生産される。いくつかの態様では、無細胞系は、その全体が参照により援用される、Yin et al., mAbs, 2012, 4:217-225に記載されるような生体外転写及び翻訳系である。いくつかの態様では、無細胞系は、真核細胞又は原核細胞からの無細胞抽出物を利用する。いくつかの態様では、原核細胞は、大腸菌(E. coli)である。抗体の無細胞発現は、例えば、抗体が細胞内で不溶性凝集体として蓄積する場合又はペリプラズム発現からの収量が低い場合に有用であり得る。無細胞系で生産された抗体は、細胞の供給源に応じて脱グリコシル化され得る。
【0292】
[00292] 抗体が培地に分泌される場合、このような発現系からの上清は、一般に、最初に例えばAmicon(登録商標)又はMillipore(登録商標)Pellicon(登録商標)限外濾過装置などの市販のタンパク質濃縮フィルターを使用して濃縮される。PMSFなどのプロテアーゼ阻害剤は、タンパク質分解を阻害するための前述のステップのいずれかに含まれ得、抗生物質は、偶発性汚染物質の増殖を防ぐために含まれ得る。
【0293】
[00293] 細胞から調製された抗体組成物は、例えば、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析及びアフィニティークロマトグラフィーを使用して精製され得、アフィニティークロマトグラフィーが特に有用な精製技術である。親和性リガンドとしてのプロテインAの適合性は、抗体に存在する任意の免疫グロブリンFcドメインの種類及びイソタイプに左右される。プロテインAを使用して、ヒトγ1、γ2又はγ4重鎖ベースの抗体が精製され得る(その全体が参照により援用される、Lindmark et al., J. Immunol. Meth., 1983, 62:1-13)。プロテインGは、全てのマウスイソタイプ及びヒトγ3に有用である(その全体が参照により援用される、Guss et al., EMBO J., 1986, 5:1567-1575)。
【0294】
[00294] 親和性リガンドが付着しているマトリックスは、アガロースであることが多いが、他のマトリックスも利用できる。制御孔ガラス又はポリ(スチレンジビニル)ベンゼンなどの機械的に安定したマトリックスは、アガロースで達成され得るよりも速い流速と短い処理時間を可能にする。抗体がCH3ドメインを含む場合、BakerBond ABX(登録商標)樹脂が精製に有用である。
【0295】
[00295] イオン交換カラム上の分画、エタノール沈殿、逆相HPLC、シリカ上のクロマトグラフィー、ヘパリンセファロース(登録商標)上のクロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、SDS-PAGE及び硫酸アンモニウム沈殿などのタンパク質精製のための他の技術も利用でき、当業者によって適用され得る。
【0296】
[00296] 任意の予備精製ステップに続いて、目的の抗体と汚染物質とを含む混合物は、一般に低い塩濃度(例えば、約0~約0.25Mの塩)で実施される、pH約2.5~約4.5の溶出緩衝液を使用した低pH疎水性相互作用クロマトグラフィーに供され得る。
【0297】
14.医薬組成物及び投与方法
[00297] 本明細書で提供される抗体及び抗体コンジュゲートは、当技術分野で利用できる方法及び本明細書で開示されるものを使用して医薬組成物に製剤化され得る。本明細書で提供される抗体コンジュゲートのいずれも適切な医薬組成物中で提供され、適切な投与経路によって投与され得る。
【0298】
[00298] 本明細書で提供される方法は、本明細書で提供される少なくとも1つの抗体コンジュゲートを含む医薬組成物と、1つ又は複数の適合性で薬学的に許容可能な担体とを投与することを包含する。これに関連して、「薬学的に許容される」という用語は、動物及びより特にヒトで使用するために、連邦政府又は州政府の監督官庁によって承認されるか、又は米国薬局方又は他の一般に認められている薬局方に収載されていることを意味する。「担体」という用語は、治療薬と共に投与される、希釈剤、アジュバント(例えば、(完全及び不完全)フロイントアジュバント)、賦形剤又はビヒクルを含む。このような薬学的担体は、落花生油、大豆油、鉱物油、ゴマ油などの鉱油、動物、植物又は合成起源のものをはじめとする、水及び油などの滅菌液体であり得る。医薬組成物を静脈内投与する場合、水が担体として使用され得る。生理食塩水溶液及び水性デキストロース及びグリセロール溶液は、特に、注射液のための液体担体としても用いられ得る。適切な薬学的担体の例は、Martin, E.W., Remington’s Pharmaceutical Sciencesに記載される。
【0299】
[00299] 臨床診療では、本明細書で提供される医薬組成物又は抗体コンジュゲートは、当技術分野で公知の任意の経路によって投与され得る。例示的な投与経路としては、吸入、動脈内、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、経鼻、非経口、肺及び皮下経路が挙げられるが、これに限定されない。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される医薬組成物又は抗体コンジュゲートは、非経口的に投与される。
【0300】
[00300] 非経口投与のための組成物は、エマルション又は滅菌溶液であり得る。非経口組成物は、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油及び注射用有機エステル(例えば、オレイン酸エチル)を含み得る。これらの組成物は、湿潤剤、等張化剤、乳化剤、分散剤及び安定剤も含有し得る。滅菌は、例えば、細菌学的フィルターを使用して、放射線又は加熱によってなどのいくつかの方法で実施され得る。非経口組成物は、使用時に滅菌水又は任意の他の注射用滅菌媒体に溶解され得る滅菌固体組成物の形態でも調製され得る。
【0301】
[00301] いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は、医薬組成物又は単一の単位用量剤形である。本明細書で提供される医薬組成物及び単一の単位用量剤形は、1つ又は複数の予防的又は治療的抗体コンジュゲートの予防的又は治療的有効量を含む。
【0302】
[00302] 医薬組成物は、1つ又は複数の医薬品賦形剤を含み得る。任意の適切な医薬品賦形剤が使用され得、当業者は、適切な医薬品賦形剤を選択できる。適切な賦形剤の非限定的例としては、デンプン、グルコース、乳糖、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、粉末、白亜、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセリン、滑石、塩化ナトリウム、脱脂粉乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどが挙げられる。特定の賦形剤が医薬組成物又は剤形への組み込みに適するかどうかは、剤形が対象に投与される様式及び剤形中の特異的抗体をはじめとするが、これに限定されない、当技術分野で周知の様々な要因に依存する。組成物又は単一の単位用量剤形は、必要に応じて、少量の湿潤剤又は乳化剤又はpH緩衝剤を含有し得る。したがって、以下に提供される医薬品賦形剤は、例示的であり、限定的ではないことが意図される。追加的な医薬品賦形剤としては、例えば、その全体が参照により援用される、Handbook of Pharmaceutical Excipients, Rowe et al. (Eds.) 6th Ed. (2009)に記載されるものが挙げられる。
【0303】
[00303] いくつかの実施形態では、医薬組成物は、消泡剤を含む。任意の適切な消泡剤が使用され得る。いくつかの態様では、消泡剤は、アルコール、エーテル、油、ワックス、シリコーン、界面活性剤及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの態様では、消泡剤は、鉱油、植物油、エチレンビスステアラミド、パラフィン蝋、エステルワックス、脂肪アルコールワックス、長鎖脂肪アルコール、脂肪酸石鹸、脂肪酸エステル、シリコングリコール、フルオロシリコーン、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール共重合体、ポリジメチルシロキサン-シリコンジオキシド、エーテル、オクチルアルコール、カプリルアルコール、ソルビタントリオレアート、エチルアルコール、2-エチルヘキサノール、ジメチコン、オレイルアルコール、シメチコン及びそれらの組み合わせから選択される。
【0304】
[00304] いくつかの実施形態では、医薬組成物は、共溶媒を含む。共溶媒の説明に役立つ実例としては、エタノール、ポリ(エチレン)グリコール、ブチレングリコール、ジメチルアセトアミド、グリセリン及びプロピレングリコールが挙げられる。
【0305】
[00305] いくつかの実施形態では、医薬組成物は、緩衝液を含む。緩衝剤の説明に役立つ実例としては、酢酸塩、ホウ酸塩、炭酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、水酸化物、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、グリシン、メチオニン、グアーガム及びグルタミン酸ナトリウムが挙げられる。
【0306】
[00306] いくつかの実施形態では、医薬組成物は、担体又は充填剤を含む。担体又は充填剤の説明に役立つ実例としては、乳糖、マルトデキストリン、マンニトール、ソルビトール、キトサン、ステアリン酸、キサンタンガム及びグアーガムが挙げられる。
【0307】
[00307] いくつかの実施形態では、医薬組成物は、界面活性剤を含む。界面活性剤の説明に役立つ実例としては、d-αトコフェロール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、セトリミド、塩化セチルピリジニウム、ドキュセートナトリウム、ベヘン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、ラウリン酸、マクロゴール15ヒドロキシステアレート、ミリスチルアルコール、リン脂質、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ポリオキシルグリセリド、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビタンエステル及びビタミンEポリエチレン(グリコール)コハク酸塩が挙げられる。
【0308】
[00308] いくつかの実施形態では、医薬組成物は、固結防止剤を含む。固結防止剤の説明に役立つ実例としては、リン酸カルシウム(三塩基性)、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及び酸化マグネシウムが挙げられる。
【0309】
[00309] 医薬組成物と共に使用され得る他の賦形剤としては、例えば、アルブミン、抗酸化剤、抗菌剤、抗真菌剤、生体吸収性ポリマー、キレート化剤、制御放出剤、希釈剤、分散剤、溶解促進剤、乳化剤、ゲル化剤、軟膏基剤、浸透促進剤、保存料、可溶化剤、溶剤、安定剤及び糖類が挙げられる。これらの各薬剤の特定の例は、例えばその全体が参照により援用される、Handbook of Pharmaceutical Excipients, Rowe et al. (Eds.) 6th Ed. (2009), The Pharmaceutical Pressに記載される。
【0310】
[00310] いくつかの実施形態では、医薬組成物は、溶媒を含む。いくつかの態様では、溶媒は、無菌等張食塩水又はデキストロース溶液などの生理食塩水溶液である。いくつかの態様では、溶媒は、注射用水である。
【0311】
[00311] いくつかの実施形態では、医薬組成物は、微粒子又はナノ粒子などの粒子形態である。微粒子及びナノ粒子は、ポリマー又は脂質などの任意の適切な物質から形成され得る。いくつかの態様では、微粒子又はナノ粒子は、ミセル、リポソーム又はポリマーソームである。
【0312】
[00312] 抗体コンジュゲートを含む無水医薬組成物及び剤形が本明細書でさらに提供され、これは、いくつかの実施形態では、水が一部の抗体の分解を促進し得るためである。
【0313】
[00313] 本明細書で提供される無水医薬組成物及び剤形は、無水又は低水分含有成分と、低水分又は低湿度条件とを使用して調製され得る。乳糖と、一級アミン又は二級アミンを含む少なくとも1つの活性成分とを含む医薬組成物及び剤形は、製造、包装及び/又は貯蔵中における水分及び/又は湿度との実質的な接触が予測される場合、無水であり得る。
【0314】
[00314] 無水医薬組成物は、その無水性質が維持されるように調製され保存され得る。したがって、無水組成物は、それらが適切な処方キットに含まれ得るように、水への曝露を防止することが知られている材料を使用して包装され得る。適切な包装の例としては、密封ホイル、プラスチック、単位用量容器(例えば、バイアル)、ブリスターパック及びストリップパックが挙げられるが、これに限定されない。
【0315】
[00315] 本明細書で提供される乳糖非含有組成物は、当技術分野で周知の、例えば米国薬局方(USP)SP(XXI)/NF(XVI)で列挙される賦形剤を含み得る。一般に、乳糖非含有組成物は、活性成分、結合剤/充填剤及び潤滑剤を薬学的に適合性及び薬学的に許容可能な量で含む。例示的な乳糖非含有剤形は、活性成分、微結晶セルロース、α化デンプン及びステアリン酸マグネシウムを含む。
【0316】
[00316] 抗体又は抗体コンジュゲートが分解する速度を低下させる1つ又は複数の賦形剤を含む医薬組成物及び剤形も提供される。本明細書で「安定剤」と称されるこのような賦形剤としては、アスコルビン酸などの抗酸化剤、pH緩衝剤又は塩緩衝剤が挙げられるが、これに限定されない。
【0317】
14.1.非経口剤形
[00317] 特定の実施形態では、非経口剤形が提供される。非経口剤形は、皮下、静脈内(ボーラス注射を含む)、筋肉内及び動脈内をはじめとするが、これに限定されない、様々な経路によって対象に投与され得る。非経口剤形の投与は、典型的には、汚染物質に対する対象の自然防御を回避することから、それらは、典型的には、対象に投与する前に無菌であるか又は滅菌可能である。非経口剤形の例としては、注射可能な溶液、薬学的に許容可能な注射用ビヒクルに溶解又は懸濁可能な乾燥製品、注射可能な懸濁液及びエマルションが挙げられるが、これに限定されない。
【0318】
[00318] 非経口剤形を提供するために使用され得る適切なビヒクルは、当業者によく知られている。例としては、注射用水USP;塩化ナトリウム注射、リンゲル注射、デキストロース注射、デキストロース及び塩化ナトリウム注射及び乳酸加リンゲル注射などであるが、これに限定されない水性ビヒクル;エチルアルコール、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールなどであるが、これに限定されない水混和性ビヒクル;及びコーンオイル、綿実油、落花生油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル及び安息香酸ベンジルなどであるが、これに限定されない非水性ビヒクルが挙げられるが、これに限定されない。
【0319】
[00319] 本明細書で開示される1つ又は複数の抗体の溶解度を増加させる賦形剤も非経口剤形に組み込まれ得る。
【0320】
15.治療的適用
[00320] 治療的適用のために、本明細書で提供されるコンジュゲートは、当技術分野で公知のもの及び上述したものなどの薬学的に許容される剤形で哺乳類、一般にヒトに投与され得る。例えば、抗体コンジュゲートは、ボーラスとして又はある期間にわたる連続注入によって静脈内、筋肉内、腹腔内、脳脊髄内、皮下、関節内、滑膜内、髄腔内又は腫瘍内経路によってヒトに投与され得る。抗体コンジュゲートは、腫瘍周囲、病巣内又は病変周囲経路によって適切に投与されて、局所及び全身治療効果も発揮する。静脈内経路は、例えば、卵巣腫瘍の治療で特に有用であり得る。
【0321】
[00321] 本明細書で提供される抗体コンジュゲートは、葉酸受容体α(FOLR1)が関与する任意の疾患又は状態の治療に有用であり得る。いくつかの実施形態では、疾患又は状態は、葉酸受容体αの過剰発現によって診断され得る疾患又は状態である。いくつかの実施形態では、疾患又は状態は、抗葉酸受容体α抗体による治療から利益を受け得る疾患又は状態である。いくつかの実施形態では、疾患又は状態は、がんである。
【0322】
[00322] 本明細書で提供される抗体コンジュゲートを用いて、任意の適切ながんが治療され得る。例示的な適切ながんとしては、例えば、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、副腎皮質がん、肛門がん、虫垂がん、星状細胞腫、基底細胞がん、脳腫瘍、胆管がん、膀胱がん、骨がん、乳がん(トリプルネガティブ乳がん又はTNBCを含む)、気管支腫瘍、原発不明のがん、心臓腫瘍、頸部がん、脊索腫、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、乳管がん腫、胚性腫瘍、子宮内膜がん、上衣腫、食道がん、感覚神経芽腫、ファロピウス管がん、線維性組織球腫、ユーイング肉腫、眼がん、生殖細胞腫瘍、胆嚢がん、胃(gastric)がん、胃腸カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、妊娠性絨毛性疾患、グリア細胞腫、頭頸部がん、肝細胞がん、組織球増殖症、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、眼球内黒色腫、膵島細胞腫瘍、カポジ肉腫、腎臓がん、ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭がん、口唇及び口腔がん、肝臓がん、小葉がんインサイチュ、肺がん、マクログロブリン血症、悪性線維性組織球腫、黒色腫、メルケル細胞がん、中皮腫、原発不明の転移性扁平上皮頸部がん、NUT遺伝子が関与する正中線がん、口腔がん、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫、菌状息肉症、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、鼻腔及び副鼻腔がん、鼻咽頭がん、神経芽腫、非小細胞肺がん(NSCLC)、中咽頭がん、骨肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭腫、傍神経節腫、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、胸膜肺芽細胞腫、原発性中枢神経系リンパ腫、原発性腹膜がん、前立腺がん、直腸がん、腎細胞がん、腎盂及び尿管がん、網膜芽細胞腫、ラブドイド腫瘍、唾液腺がん、セザリー症候群、皮膚がん、小細胞肺がん、小腸がん、軟組織肉腫、脊髄腫瘍、胃(stomach)がん、T細胞リンパ腫、奇形腫、睾丸がん、咽頭がん、胸腺腫及び胸腺がん、甲状腺がん、尿道がん、子宮がん、膣がん、外陰がん及びウィルムス腫瘍が挙げられる。
【0323】
[00323] いくつかの実施形態では、本明細書で提供される抗体コンジュゲートを用いて治療するべき疾患は、胃がん、結腸直腸がん、腎細胞がん、子宮頸がん、非小細胞肺がん、卵巣がん、子宮がん、ファロピウス管がん、原発性腹膜がん、子宮体がん、子宮内膜がん、前立腺がん、乳がん、頭頸部がん、脳腫瘍、肝臓がん、膵臓がん、中皮腫及び/又は上皮起源のがんである。特定の実施形態では、疾患は、結腸直腸がんである。いくつかの実施形態では、疾患は、卵巣がんである。いくつかの実施形態では、疾患は、乳がんである。いくつかの実施形態では、疾患は、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)である。いくつかの実施形態では、疾患は、肺がんである。いくつかの実施形態では、疾患は、非小細胞肺がん(NSCLC)である。いくつかの実施形態では、疾患は、頭頸部がんである。いくつかの実施形態では、疾患は、腎細胞がんである。いくつかの実施形態では、疾患は、脳腫瘍である。いくつかの実施形態では、疾患は、子宮内膜がんである。
【0324】
[00324] 本開示の特定の実施形態では、がんは、固形腫瘍である。例えば、がんは、卵巣がん、卵巣がん(ovarian carcinoma)、卵巣がん(ovary cancer)、子宮内膜がん、類内膜腺がん、ファロピウス管がん又は原発性腹膜がんであり得る。特定の実施形態では、がんは、再発卵巣がんである。特定の実施形態では、がんは、難治性卵巣がんである。特定の実施形態では、がんは、再発/難治性卵巣がんである。
【0325】
[00325] 特定の実施形態では、本明細書の方法(例えば、個体における免疫応答の調整方法)の有効性は、治療されている個体から単離したサンプル中に存在するがん細胞の生物活性を測定することによって評価することができる。
【0326】
16.組み合わせ
[00326] 特定の実施形態では、抗FOLR1抗体コンジュゲートは、血管新生を調整する第2の治療薬と組み合わせて使用される。抗FOLR1抗体コンジュゲートは、本明細書に記載される任意の抗FOLR1抗体コンジュゲートであり得る。特定の実施形態では、第2の治療薬は、VEGF阻害剤である。有用なVEGF阻害剤は、本明細書に記載されている。特定の実施形態では、第2の治療薬は、GCSFである。有用なGCSFは、本明細書に記載されている。特定の実施形態では、抗FOLR1抗体コンジュゲートは、VEGF阻害剤及びGCSFと組み合わせて使用される。
【0327】
[00327] 一般に、抗FOLR1抗体コンジュゲート及び第2の治療薬は、それら自体の用量及びスケジュールに従って投与される。したがって、特定の実施形態では、抗FOLR1抗体コンジュゲートは、専門家によって有用であると考えられる用量及びスケジュールで投与される。特定の実施形態では、第2の治療薬は、専門家によって有用であると考えられる用量及びスケジュールで投与される。特定の実施形態では、第2の治療薬は、その表示された説明書に従って投与される。
【0328】
[00328] 特定の実施形態では、抗FOLR1抗体コンジュゲート及び追加の治療薬は、いずれかの順序で連続的に投与される。本明細書で使用される場合、用語「連続で」、「連続的に」及び「連続して」は、追加の治療薬の後の抗FOLR1抗体コンジュゲートの投与又は抗FOLR1抗体コンジュゲートの後の追加の治療薬の投与を指す。例えば、連続投与は、導入期間(一次療法)中の追加の治療薬の非存在下での抗FOLR1抗体コンジュゲートの投与、次いで追加の治療薬の投与を含む導入後の治療期間を含み得る。本方法は、抗FOLR1抗体コンジュゲート若しくは追加の治療薬又はその両方の投与を含む維持期間をさらに含み得る。代わりに、連続投与は、導入期間(一次療法)中の抗FOLR1抗体コンジュゲートの非存在下での追加の治療薬の投与、次いで抗FOLR1抗体コンジュゲートの投与を含む導入後の治療期間を含み得る。本方法は、抗FOLR1抗体コンジュゲート若しくは追加の治療薬又はその両方の投与を含む維持期間をさらに含み得る。
【0329】
[00329] 特定の実施形態では、抗FOLR1抗体コンジュゲート及び追加の治療薬は、同時に投与される。本明細書で使用される場合、用語「共に」、「同時に」及び「並行して」は、同じ診察中又は治療の同じ期間中での抗FOLR1抗体コンジュゲート及び追加の治療薬の投与を指す。例えば、抗FOLR1抗体コンジュゲート及び追加の治療薬の両方は、導入期間、治療期間及び維持期間の1つ又は複数の間に投与され得る。しかし、同時投与は、抗FOLR1抗体コンジュゲート及び追加の治療薬が単一の製剤若しくは医薬組成物中で一緒に存在することを必要としないか、又は抗FOLR1抗体コンジュゲート及び追加の治療薬が正確に同時に投与されることを必要としない。
【0330】
[00330] 特定の実施形態では、FOLR1活性の阻害に応答するがんの治療方法が本明細書で提供され、この方法は、有効量の本明細書で提供される組み合わせを個体に投与して、FOLR1活性の阻害に応答するがんを治療することを含む。特定の実施形態では、がんは、本明細書に記載されるもののような卵巣がんである。
【0331】
[00331] 特定の実施形態では、FOLR1活性単独の阻害に非応答性であるがんの治療方法が本明細書で提供され、この方法は、有効量の本明細書で提供される組み合わせをそのような個体に投与して、FOLR1活性単独の阻害に非応答性であるがんを治療することを含む。特定の実施形態では、がんは、本明細書に記載されるもののような卵巣がんである。
【0332】
[00332] 特定の実施形態では、本明細書で提供される抗体コンジュゲートのいずれかと、1つ又は複数の第2の治療薬との組み合わせを含む組成物及び治療製剤並びにそのような組み合わせを、それを必要とする対象に投与することを含む治療方法が提供される。いくつかの実施形態では、第2の薬剤は、VEGF阻害剤である。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のVEGF阻害剤は、VEGF活性を阻害する抗体を含む。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のVEGF阻害剤は、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標))及びベバシズマブバイオ後続品から選択される。いくつかの実施形態では、ベバシズマブバイオ後続品は、MVASI(ABP 215、Amgen)、Zirabev(Pfizer)、Bevax(BEVZ92、mAbxience)、Lumiere(Elea)、Apotex(Apobiologix)、Equidacent(FKB238、AstraZeneca/Centus Biotherapeutics)、Avegra(BCD-021、Biocad)、BP 01(Aurobindo Pharma)、BCD500(BIOCND)、Krabeva(Biocon)、BAT1706(Bio-Thera Solutions)、BXT-2316(BioXpress Therapeutics)、Bevaro(Cadila Pharmaceuticals)、BI 695502(Boehringer Ingelheim)、CT-P16(Celltrion)、CHS-5217(Coherus)、DRZ_BZ(Dr Reddy’s Laboratories)、Cizumab(Hetero/Lupin)、Byvasda(IBI305、Innovent Biologics)、MIL60(Mabworks)、MYL 1402O(Mylan)、ONS-1045(Oncobiologics/Viropro)、HD204(Prestige Biopharma)、Ankeda(QL1101、Qilu Pharmaceutical)、Bevacirel(Reliance Life Sciences)、Aybintio(SB8、Samsung Bioepis)、Onbevzi(Samsung Bioepis)、HLX04(Shanghai Henlius Biotech)、TX16(Tanvex BioPharma)、MB02(mAbxience)、BI 695502(Boehringer Ingelheim)及びOyavas(STADA)からなる群から選択される。
【0333】
[00333] 第2の薬剤の例としては、エルロチニブ(タルセバ(登録商標)、Genentech/OSI Pharm.)、ボルテゾミブ(ベルケイド(登録商標)、Millennium Pharm.)、フルベストラント(フェソロデックス(登録商標)、AstraZeneca)、スーテント(SU11248、Pfizer)、レトロゾール(フェマーラ(登録商標)、Novartis)、イマチニブメシレート(GLEEVEC(登録商標)、Novartis)、PTK787/ZK 222584(Novartis)、オキサリプラチン(エロキサチン(登録商標)、Sanofi)、5-FU(5-フルオロウラシル)、ロイコボリン、ラパマイシン(シロリムス、ラパミューン(登録商標)、Wyeth)、ラパチニブ(タイケルブ(登録商標)、GSK572016、Glaxo Smith Kline)、ロナファーニブ(SCH 66336)、ソラフェニブ(BAY43-9006、Bayer Labs)及びゲフィチニブ(イレッサ(登録商標)、AstraZeneca)、AG1478、AG1571(SU 5271;Sugen)、チオテパ及びシトキサン(登録商標)シクロホスファミドなどのアルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファン及びピポスルファンなどのスルホン酸アルキル;ベンゾドパ、カルボコン、メトレドパ及びウレドパなどのアジリジン;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド及びトリメチロメラミンをはじめとする、エチレンイミン及びメチロールメラミン;アセトゲニン(特にブラタシン及びブラタシノン);カンプトテシン(合成類似体トポテカンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン;CC-1065(そのアドゼレシン、カルゼレシン及びビゼレシン合成類似体を含む);クリプトフィシン(特にクリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成類似体、KW-2189及びCB1-TM1を含む);エレウテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチン;スポンギスタチン;クロラムブシル、クロマファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベンビキン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなどのナイトロジェンマスタード;カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン及びラニムスチンなどのニトロソウレア;エンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン、特にウンシアラマイシン、カリケアマイシンガモール及びカリケアマイシンオメガル(Angew Chem. Intl. Ed. Engl. (1994) 33:183-186);ダイネミシンAを含むダイネミシン;クロドロネートなどのビスホスホネート;エスペラミシン;並びにネオカルチノスタチン発色団及び関連色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アントラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、アドリアマイシン(登録商標)(ドキソルビシン)、モルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシンCなどのマイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシンなどの抗生物質;メトトレキサート及び5-フルオロウラシル(5-FU)などの代謝拮抗薬;デノプテリン、メトトレキサート、プラジエノライドB、プテロプテリン、トリメトレキサートなどの葉酸類似体;フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアムニプリン、チオグアニンなどのプリン類似体;アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジンなどのピリミジン類似体;カルステロン、プロピオン酸ドロモスタロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなどのアンドロゲン;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなどの抗アドレナリン;フォリン酸などの葉酸補充剤;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジコン;エフロルニチン;酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン;メイタンシン及びアンサミトシンなどのメイタンシノイド;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖類複合体(JHS Natural Products, Eugene, Oreg.);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2’’-トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特にT-2毒素、ベラクリンA、ロリジンA及びアングイジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;例えば、タキソール(登録商標)(パクリタキセル;Bristol-Myers Squibb Oncology, Princeton, N.J.)、アブラキサン(登録商標)(クレモフォール非含有)、パクリタキセルのアルブミン操作ナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners, Schaumberg, Ill.)及びタキソテール(登録商標)(ドセタキセル);Rhone-Poulenc Rorer, Antony, France)などのタキソイド;クロラムブシル;ジェムザール(登録商標)(ゲムシタビン);6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチン及びカルボプラチンなどの白金類似体;ビンブラスチン;エトポシド(VP-16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ナベルビン(登録商標)(ビノレルビン);ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;カペシタビン(ゼローダ(登録商標));イバンドロン酸;CPT-11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸などのレチノイド;及び上記のいずれかの薬学的に許容可能な塩、酸及び誘導体も挙げられるが、これに限定されない。
【0334】
[00334] いくつかの実施形態では、第2の治療薬は、顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)である。いくつかの実施形態では、第2の治療薬は、第2の治療薬であり、ペグ化GCSFである。いくつかの実施形態では、第2の治療薬は、GCSFであり、ペグフィルグラスチム又はフィルグラスチムである。いくつかの実施形態では、第2の治療薬は、ペグフィルグラスチムである。ペグフィルグラスチムは、Neulasta(登録商標)又はバイオ後続品であり得る。いくつかの実施形態では、第2の治療薬は、フィルグラスチムである。フィルグラスチムは、Neupogen(登録商標)又はバイオ後続品であり得る。
【0335】
[00335] いくつかの実施形態では、第2の治療薬のGCSFは、抗体コンジュゲートの第1の用量と同時に又は連続して投与される。いくつかの実施形態では、第2の治療薬は、第2の治療薬であり、抗体コンジュゲートの第1の用量の投与の少なくとも7日後に投与される。いくつかの実施形態では、第2の治療薬は、第2の治療薬であり、抗体コンジュゲートの第1の用量の投与の8、9、10又は11日後に投与される。いくつかの実施形態では、第2の治療薬は、第2の治療薬であり、抗体コンジュゲートの第1の用量の投与の8±2日後に投与される。いくつかの実施形態では、第2の治療薬は、第2の治療薬であり、抗体コンジュゲートの第1の用量の投与のほぼ8日後に投与される。いくつかの実施形態では、第2の治療薬は、抗体コンジュゲートの第1の用量の投与の8日後に投与される。
【0336】
[00336] いくつかの実施形態では、GCSFは、ペグフィルグラスチムであり、これは、専門家によって指示されるか又は適切であると考えられるとおりに投与される。特定の実施形態では、ペグフィルグラスチムの用量は、6mgである。いくつかの実施形態では、ペグフィルグラスチムは、8~10日毎に1回、1~5サイクルにわたって投与される。いくつかの実施形態では、ペグフィルグラスチムは、8~10日毎に1回、1~3サイクルにわたって投与される。いくつかの実施形態では、ペグフィルグラスチムは、8~10日毎に1回、1サイクルにわたって投与される。
【0337】
[00337] いくつかの実施形態では、GCSFは、フィルグラスチムであり、これは、専門家によって指示されるか又は適切であると考えられるとおりに投与される。特定の実施形態では、第1の用量は、抗体コンジュゲートの第1の用量の投与の少なくとも24時間後に投与される。いくつかの実施形態では、GCSFは、フィルグラスチムであり、用量は、5~10μg/kg/日である。いくつかの実施形態では、GCSFは、フィルグラスチムであり、用量は、5μg/kg/日である。いくつかの実施形態では、GCSFは、フィルグラスチムであり、用量は、5μg/kg/日であり、患者は、AMLのための骨髄抑制性化学療法又は導入及び/又は地固め化学療法を受けている。いくつかの実施形態では、GCSFは、静脈内フィルグラスチムであり、用量は、5μg/kg/日であり、患者は、AMLのための骨髄抑制性化学療法又は導入及び/又は地固め化学療法を受けている。いくつかの実施形態では、GCSFは、皮下フィルグラスチムであり、用量は、5μg/kg/日であり、患者は、AMLのための骨髄抑制性化学療法又は導入及び/又は地固め化学療法を受けている。いくつかの実施形態では、GCSFは、フィルグラスチムであり、用量は、10μg/kg/日である。いくつかの実施形態では、GCSFは、フィルグラスチムであり、用量は、10μg/kg/日であり、患者は、骨髄移植を受けているか又は自己末梢血前駆細胞採取及び治療法を受けている。いくつかの実施形態では、GCSFは、皮下フィルグラスチムであり、用量は、10μg/kg/日であり、患者は、骨髄移植を受けている。いくつかの実施形態では、GCSFは、静脈内フィルグラスチムであり、用量は、10μg/kg/日であり、患者は、自己末梢血前駆細胞採取及び治療法を受けている。いくつかの実施形態では、GCSFは、フィルグラスチムであり、用量は、6μg/kg/日である。いくつかの実施形態では、GCSFは、フィルグラスチムであり、用量は、6μg/kg/日であり、患者は、先天性好中球減少症を有する。いくつかの実施形態では、GCSFは、皮下フィルグラスチムであり、用量は、6μg/kg/日であり、患者は、先天性好中球減少症を有する。いくつかの実施形態では、GCSFは、フィルグラスチムであり、用量は、5μg/kg/日であり、患者は、周期性又は特発性好中球減少症を有する。いくつかの実施形態では、GCSFは、皮下フィルグラスチムであり、用量は、5μg/kg/日であり、患者は、周期性又は特発性好中球減少症を有する。いくつかの実施形態では、GCSFは、フィルグラスチムであり、用量は、10μg/kg/日であり、患者は、放射線の骨髄抑制線量に急性曝露されている。いくつかの実施形態では、GCSFは、皮下フィルグラスチムであり、用量は、10μg/kg/日であり、患者は、放射線の骨髄抑制線量に急性曝露されている。
【0338】
17.キット
[00338] いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組み合わせは、キット、すなわち手順を実施するための使用説明書及び所定量の試薬の包装された組み合わせの形態で提供される。他の実施形態では、手順は、治療手順である。
【0339】
[00339] いくつかの実施形態では、キットは、抗FOLR1抗体コンジュゲートの再構成のための溶媒をさらに含む。いくつかの実施形態では、抗FOLR1抗体コンジュゲートは、医薬組成物の形態で提供される。
【0340】
[00340] いくつかの実施形態では、キットは、VEGF阻害剤、例えばベバシズマブ又はベバシズマブバイオ後続品及び使用説明書をさらに含む。特定の実施形態では、キットは、GCSF、例えばペグフィルグラスチム又はフィルグラスチム及び使用説明書を提供する。特定の実施形態では、キットは、ペグフィルグラスチム及び使用説明書を提供する。特定の実施形態では、キットは、フィルグラスチム及び使用説明書を提供する。
【0341】
[00341] いくつかの実施形態では、キットは、VEGF阻害剤、例えばベバシズマブ又はベバシズマブバイオ後続品と共に使用するための説明書をさらに含む。特定の実施形態では、キットは、GCSF、例えばペグフィルグラスチム又はフィルグラスチムと共に使用するための説明書を提供する。特定の実施形態では、キットは、ペグフィルグラスチムと共に使用するための説明書を提供する。特定の実施形態では、キットは、フィルグラスチムと共に使用するための説明書を提供する。
【0342】
[00342] 特定の実施形態では、医薬パッケージ又はキットは、容器、葉酸受容体α(FOLR1)抗体コンジュゲートを含む組成物;及び本明細書に記載される方法に従ってFOLR1抗体コンジュゲートを投与するための説明書を含むパッケージ挿入物を含む。
【実施例】
【0343】
実施例
実施例1
卵巣がんを有する患者における抗FOLR1
[00343] この研究では、進行性上皮卵巣がん(ファロピウス管又は原発性腹膜がんを含む)の治療のために静脈内(IV)投与を付与した際のコンジュゲートAの薬物動態、安全性及び効力を評価した。患者は、再発プラチナ耐性卵巣がん又は他の高悪性度の漿液性上皮卵巣、ファロピウス管若しくは原発性腹膜がんを有する個体を含んでいた。
【0344】
[00344] 患者は、低悪性度の卵巣がん(グレード1);明細胞、粘液性、類内膜、肉腫性及び混合組織型の卵巣がん及び肉腫性卵巣がん;ADC標的化FolRα又はチューブリン阻害剤を含むADCによる以前の治療;以前の抗がん治療法(治験薬の第1の用量の前):3週間以内の化学療法、2週間以内のPARP阻害剤、3週間以内の他の治療的抗がん抗体、10週間以内の放射性 - 若しくは毒素 - 免疫コンジュゲート(例えば、ADC)又は治験薬の第1の用量の4週間以内の放射線療法/大手術を含む;既存の臨床的に有意な眼障害;以前の固形臓器移植;先行する3か月以内の腸閉塞及び/又は腸閉塞の徴候/症状;消化管穿孔の病歴;以前の抗がん治療法による残留CTCAE≧グレード2毒性;有意なうっ血性心不全の病歴;ネフローゼ症候群;感覚又は運動神経障害グレード>1;潜在的に致命的な同時又は最近の悪性腫瘍;全身治療を必要とする慢性又は進行中の活動性感染症;全身性コルチコステロイドを含む進行中の免疫抑制療法;臨床的に有意な心臓病;腎疾患、肝疾患、血液疾患、消化器疾患、内分泌疾患、肺疾患、神経疾患、脳疾患又は精神疾患を含むが、これらに限定されない、有意な同時の及び制御されていない医学的状態;髄膜又は活動性の中枢神経系関与の病歴又は臨床徴候;治験薬の第1の用量の6か月以内の既知の重度の慢性閉塞性肺疾患又は喘息(FEV1<予想値の40%と定義)又は活動性肺炎;6か月以内の有意な脳血管疾患、例えば脳卒中又はTIAの病歴;既知のヒト免疫不全ウイルス血清陽性;妊娠又は母乳育児;HBsAg検査陽性により定義されるB型肝炎血清陽性;別の治療試験の同時参加;骨盤検査による直腸-S状結腸の関与又はCTスキャンでの腸の関与の証拠;6か月以内の喀血の病歴;3か月以内の静脈又は動脈血栓塞栓性事象を含む任意数の状態を有する場合に除外された。
【0345】
[00345] コンジュゲートAの初期用量は、4.3mg/kg又は5.2mg/kgであった。投与は、3週間毎に付与された。5.2mg/kg用量で開始した特定の患者は、次いで、2又は3サイクルの初期用量後に4.3mg/kg用量に切り替えた。
【0346】
[00346] 患者をモニターして有害事象、全奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、全生存(OS)及び無増悪生存(PFS)を評価し、決定する。患者を潜在的な薬物-薬物相互作用についてモニターする。
【0347】
[00347]
図1は、33人の患者にわたる腫瘍標的病変における最大変化を提示する。分析日の時点で、7人は、確認された部分奏効を有し、5人は、未確認の部分奏効を有した。
図2は、5.2mg/kg対4.3mg/kgの初期用量を比較した場合、約2倍の(48%対25%)患者が部分奏効(確認又は未確認)を有したことを示す。
図3は、33人の患者における標的病変のサイズの変化を提示する。多くの患者で良好な腫瘍制御が達成された。
図4は、43人の患者にわたる治療耐久性を提示する。患者に最初に4.3mg/kg又は5.2mg/kgのコンジュゲートAを投与した。抗腫瘍活性は、5.2mg/kgで2サイクル後に強力であるように思われた。用量を5.2mg/kgから4.3mg/kgに変えた患者が示されている。用量減少は、疾患制御を維持する能力に影響がないように思われた。部分奏効を有した患者も示されている。
図5は、22人の患者にわたる免疫組織化学陽性を提示する。FolR1染色の強度を0(染色なし)~1+、2+又は3+(最高強度)にスコアする。TPSは、任意の強度の染色を有する細胞のパーセンテージである。割合スコアは、IHC陽性腫瘍細胞/総腫瘍細胞×100%である。
【0348】
[00348] 再発/再燃プラチナ耐性卵巣がんを有する28人の用量拡大コホートでは、予備奏効率(RECIST v1.1による確認及び未確認奏効の両方を含む)は、32%であった。
【0349】
実施例2
卵巣がんを有する患者における抗FOLR1
[00349] この研究では、進行性上皮卵巣がん(ファロピウス管及び原発性腹膜がんを含む)の治療のために静脈内(IV)投与を付与した際のコンジュゲートAの薬物動態、安全性及び効力を評価する。患者は、進行性再発及び/又は進行性疾患を有する個体を含む。
【0350】
[00350] コンジュゲートAの初期用量は、5.2mg/kg又は4.3mg/kgである。投与は、3週間毎に付与される。ペグフィルグラスチムを治療サイクルの8日目±2日に6mgで皮下投与する。5.2mg/kg用量で開始した特定の患者は、1、又は2、又は3、又は4サイクルの初期用量後に4.3mg/kg用量に切り替える。4.3mg/kg用量の特定の患者は、1、又は2、又は3サイクルの前の用量後に3.5mg/kg用量に切り替える。
【0351】
[00351] 患者をモニターして有害事象、全奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、全生存期間(OS)及び無増悪生存期間(PFS)を評価する。患者を潜在的な薬物-薬物相互作用についてモニターする。
【0352】
実施例3
[00352] 表5は、本明細書で言及される配列を提供する。
【0353】
【0354】
【0355】
【0356】
【0357】
【0358】
【0359】
【0360】
【0361】
【0362】
【0363】
【0364】
【0365】
【0366】
【0367】
【0368】
【0369】
均等物
[00353] 上に記載された本開示は、独立した効用を有する複数の異なる発明を包含し得る。これらの発明をそれぞれその好ましい形態で開示したが、本明細書で開示され、図示されるその特定の実施形態に対する多くの変形形態が可能であることから、限定的な意味で考察されるべきではない。本発明の主題は、本明細書で開示される様々な要素、特徴、機能及び/又は特性の全ての新規及び非自明な組み合わせ及び下位組み合わせを含む。以下の特許請求の範囲は、新規及び非自明と見なされる特定の組み合わせ及び下位組み合わせを特に指摘する。特徴、機能、要素及び/又は特性の他の組み合わせ及び下位組み合わせにおいて具現化された発明は、本出願、本出願からの優先権を主張する出願又は関連出願において特許請求され得る。このような請求項も、異なる発明又は同じ発明に関するかどうか、及び元の特許請求と比較して範囲がより広いか、より狭いか、等しいか又は異なるかにかかわらず、本開示の発明の主題に包含されると見なされる。
【0370】
[00354] 本明細書又は図面に記載される任意の実施形態からの1つ又は複数の特性は、本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書又は図面に記載される任意の他の実施形態の1つ又は複数の特性と組み合わされ得る。
【0371】
[00355] 本明細書で言及される全ての刊行物、特許及び特許出願は、あたかもそれぞれの個々の刊行物又は特許出願が参照により援用されることが具体的及び個別に示されているかのように、参照により本明細書に援用される。前述の本発明の理解を明瞭化する目的で、例証及び実施例としてある程度詳細に説明したが、本発明の教示に照らして、添付の特許請求の範囲の趣旨又は範囲から逸脱することなく、それに対する特定の変更形態及び修正形態がなされ得ることは、当業者に容易に明らかであろう。
【配列表】
【国際調査報告】