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特表2024-544075ブルーリ潰瘍におけるマイコバクテリウム・ウルセランスの局所治療のための製剤及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-27
(54)【発明の名称】ブルーリ潰瘍におけるマイコバクテリウム・ウルセランスの局所治療のための製剤及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/498 20060101AFI20241120BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20241120BHJP
   A61K 9/06 20060101ALI20241120BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20241120BHJP
   A61K 9/107 20060101ALI20241120BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20241120BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20241120BHJP
   A61K 47/08 20060101ALI20241120BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20241120BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20241120BHJP
   A61K 47/06 20060101ALI20241120BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20241120BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20241120BHJP
   A61K 47/28 20060101ALI20241120BHJP
   A61K 47/18 20170101ALI20241120BHJP
【FI】
A61K31/498
A61P31/04
A61K9/06
A61K9/08
A61K9/107
A61K9/14
A61K47/02
A61K47/08
A61K47/10
A61K47/38
A61K47/06
A61K47/26
A61K47/24
A61K47/28
A61K47/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532467
(86)(22)【出願日】2022-11-29
(85)【翻訳文提出日】2024-07-24
(86)【国際出願番号】 US2022080537
(87)【国際公開番号】W WO2023102363
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】63/284,426
(32)【優先日】2021-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503208552
【氏名又は名称】マンカインド コーポレイション
【住所又は居所原語表記】1 Casper Street, Danbury CT 06810, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】ホフマン、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】バナスチュースキ、ブランドン
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA09
4C076AA11
4C076AA22
4C076AA24
4C076AA29
4C076BB31
4C076CC32
4C076DD23
4C076DD25
4C076DD34
4C076DD37
4C076DD38
4C076DD40
4C076DD48
4C076DD51
4C076EE31
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC55
4C086MA13
4C086MA17
4C086MA23
4C086MA27
4C086MA28
4C086MA43
4C086NA14
4C086ZB35
(57)【要約】
本明細書において開示されるのは、ブルーリ潰瘍におけるマイコバクテリウム・ウルセランスによって引き起こされる局所潰瘍及び/又は他の局所感染と炎症のタイプ等の皮膚の細菌感染の治療及び予防のための医薬組成物及び方法である。特に、組成物は、クロファジミン、その誘導体、その多形体及び/又はその類似体を、局所適用のための溶液、懸濁液、クリーム、油、エマルション及び軟膏中に含む。組成物の製造方法も開示される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロファジミン、クロファジミン多形体、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又はそれらの類似体と、1種以上の薬学的に許容される担体又は添加剤(excipient)とを含む、マイコバクテリウム・ウルセランスによる皮膚感染症の治療のための局所用医薬組成物。
【請求項2】
溶液、懸濁液、ローション、ペースト、軟膏、クリーム、ゲル、油、バンド、エアロゾル、スプレー、粉末及び/又は密封包帯を含む、請求項1に記載の局所用医薬組成物。
【請求項3】
皮膚の潰瘍領域に滴下又は噴霧するための懸濁液中の治療上有効用量のクロファジミン、クロファジミン多形体、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又はそれらの類似体をさらに含む、請求項1に記載の局所用医薬組成物。
【請求項4】
クロファジミン、クロファジミン多形体、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又は類似体の含有量が1用量あたり0.01~約100mgである、請求項2に記載の局所用医薬組成物。
【請求項5】
乳化剤の含有量が50%w/w未満かつ20%w/w水を超える、請求項1~4のいずれか一項に記載の局所用医薬組成物。
【請求項6】
懸濁液の含有物は、クロファジミン、クロファジミン多形体、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又は類似体の固体粒子活性成分を医薬成分として含む水性又はアルコール性媒体である、請求項1~5のいずれか一項に記載の局所用医薬組成物。
【請求項7】
ゲルの含有物は、水、アセトン、アルコール、プロピレングリコール及び/又はセルロース誘導体の任意の組成の混合物を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の局所用医薬組成物。
【請求項8】
フォーム、エアロゾル及び/又はスプレーの含有物は、炭化水素推進剤、非極性炭化水素、エタノール、アセトン、ヘキサデシルアルコール、グリコールエーテル及び/又はポリグリコールを加えた、請求項2~7に記載の組成物の任意の組成の混合物を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の局所用医薬組成物。
【請求項9】
最大約1μmの平均直径及び/又は最大約1D.Sの多分散性指数を有するエマルション又は懸濁液を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の局所用医薬組成物。
【請求項10】
無菌であり、1μm以上の粒子径を有する活性剤の固体粒子を含まない、請求項1~9のいずれか一項に記載の局所用医薬組成物。
【請求項11】
薬剤の微粉砕物を用いて形成されたクロファジミンの懸濁液であり、適用のために、ポリソルベート80、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)及び/又は1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)及び/又はコレステロール並びにクエン酸一水和物、エデト酸二ナトリウム、塩化ナトリウム、脱水三ナトリウム及び水を使用する、請求項1~10のいずれか一項に記載の局所用医薬組成物。
【請求項12】
クロファジミンの懸濁液であり、高張生理食塩水3~7%、重炭酸ナトリウム、ビスマス、ガリウム又はd-アミノ酸を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の局所用医薬組成物。
【請求項13】
濃度1mg/mLの抗生物質を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の局所用医薬組成物。
【請求項14】
pH3~10を有する、請求項1~13のいずれか一項に記載の局所用医薬組成物。
【請求項15】
不活性バッファを含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の局所用医薬組成物。
【請求項16】
200~700mOsm/kgの範囲の浸透圧及び31~300mMの範囲のイオン濃度を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の局所用医薬組成物。
【請求項17】
マイコバクテリウム・ウルセランスの皮膚感染症、非結核性マイコバクテリア皮膚感染症又は他の細菌性皮膚感染症を患う患者の皮膚に局所的に投与される、請求項1~16のいずれか一項に記載の局所用医薬組成物。
【請求項18】
病原体が製剤中のそれぞれの抗生物質に感受性である細菌感染症に罹患した身体表面に局所的に適用される、請求項1~17のいずれか一項に記載の局所用医薬組成物。
【請求項19】
経口、鼻腔、眼科、肺、非経口、局所、又は粘膜用の薬剤として調製された、請求項1~18のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項20】
クロファジミン化合物、クロファジミン誘導体、多形体、クロファジミン塩及び/又はその類似体の1種以上を、薬剤の溶解性に必要な1種以上の添加剤とともに懸濁液に乳化して局所製剤を形成することと、非イオン性界面活性剤を含む第2の溶解性向上物質を混合してエマルション液滴を形成することとを含む、安定な医薬製剤の製造方法。
【請求項21】
前記第2の溶解性向上物質は、リン脂質、又は天然リン脂質の混合物であり、前記局所用医薬製剤は、リポソームに可溶化された形態のクロファジミン、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又は類似体を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記安定な医薬製剤は、前記懸濁液中に50%~98%、より好ましくは60~90%の割合で存在する<5Pmのエマルション液滴をさらに含み、前記エマルション液滴の幾何標準偏差が<2.2、好ましくは<1.8である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
<3.5Pmの前記エマルション液滴が、前記懸濁液中に40%~95%、より好ましくは50~85%の割合で存在する、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示されるのは、組成物、組成物の製造方法及びマイコバクテリウム・ウルセランス(Mycobacterium ulcerans)による局所の潰瘍等の皮膚の細菌感染症の治療と予防のための方法である。特に、組成物は、局所感染、炎症、及びその他の皮膚症状に局所適用するために溶液、懸濁液及び軟膏にしたクロファジミンを含む。
【背景技術】
【0002】
ブルーリ潰瘍は、マイコバクテリウム・ウルセランスによる皮膚の感染によって引き起こされる重篤な皮膚疾患であり、西アフリカ及び中央アフリカ全域で最も一般的に見られる。ブルーリ潰瘍は世界的な希少疾病であり、2002年から2017年の間に世界で約61,119例が診断されている(非特許文献1)この疾患は、結核、ハンセン病に次いで3番目に多いマイコバクテリア性疾患であり、通常、かなりの損傷と障害を引き起こした後期に診断される。手術が主な治療法である。
【0003】
現在、世界保健機関(WHO)が推奨する治療法は、リファンピシン等の経口抗生物質とストレプトマイシンの筋肉内注射を組み合わせた8週間の治療である。このレジメンは微生物学的に有効であるが、投与回数及び投与経路のために入院が必要である(非特許文献2)。新たな経口のみの治療レジメンが検討されているが、WHOのガイドラインにはこれまで変更はない(非特許文献1でレビューされている)。
【0004】
クロファジミンは生物医薬品分類システム(BCS)クラス2に分類され、実質的に水に溶けず、高い膜透過性を示す。重篤な副作用は用量依存性であり、主に消化管に影響を及ぼす。皮膚及び眼の結膜の赤褐色の変色は、経口治療期間中によくみられ、治療を中止すると徐々に回復する。経口クロファジミンは胃腸炎を誘発することもある。前臨床モデルでは、経口リファンピシンとクロファジミンの併用によるマイコバクテリウム・ウルセランス感染マウスの治療利益が実証されている(非特許文献3、非特許文献4)。経口抗生物質による皮膚疾患の併用治療は、重篤な副作用を引き起こす可能性があり、抗生物質による現在の治療法は、いかなる形態のマイコバクテリウム・ウルセランス感染症に有効であることが証明されていない。副作用は、皮膚治療のための新たな治療法を開発する早急な必要性と利益を増大させる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Yotsu et al.,2018年
【非特許文献2】Demange,et al.,2009年
【非特許文献3】Converse et al.,2015年
【非特許文献4】Converse et al.,2018年
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書において開示されるのは、局所投与用の軟膏、クリーム、溶液又は懸濁スプレーを介して送達されるクロファジミン等の抗生物質を含む、皮膚感染症の治療のための方法及び組成物である。この方法は、マイコバクテリウム・ウルセランス等の細菌感染によって皮膚に潰瘍を有する患者に、局所用量の組成物を適用することを含む。この方法は、経口錠剤による治療よりも毒性の低い用量で患者の治療を容易にするため有利である。例示的な実施形態では、クロファジミン、クロファジミン多形体、クロファジミン誘導体若しくはそれらのクロファジミン塩、又はそれらの組み合わせを含む組成物が患者の皮膚の潰瘍化した組織に、潰瘍化した部位に直接適用されて、経口投与組成物よりも少ない量の活性剤を用いて、より迅速に、より少ない毒性の副作用で、治療効果をもたらす。
【0007】
一実施の形態では、方法は、治療を必要とする患者に、患者の皮膚に局所適用される治療上有効用量のクロファジミン組成物を投与することを含む。クロファジミン組成物はニート薬剤、若しくは薬学的に許容される誘導体、クロファジミンの多形体、又はそれらの塩の形態で患者に提供され得る。いくつかの実施の形態において、クロファジミン組成物は、薬学的に許容される担体又は添加剤(excipient)を含む。特定の実施の形態において、クロファジミン組成物は、溶液;潰瘍に噴霧することができる懸濁液;又は潰瘍組織に直接適用することができる、あるいは粘着テープ若しくはラップに適用することができる局所軟膏、フォーム、若しくはクリームを含む。
【0008】
いくつかの実施の形態において、クロファジミンと薬学的に許容される担体及び/又は添加剤とを含む組成物の治療量を、必要とする対象に投与することを含む治療方法が開示され、細菌感染がブルーリ型又は他のマイコバクテリア感染である。
【0009】
特定の実施の形態において、方法は、マイコバクテリウム・ウルセランス感染陽性と診断された対象に、クロファジミン、薬学的に許容される誘導体、クロファジミンの多形体、又はクロファジミンの塩酸塩、酢酸クロファジミン、クエン酸クロファジミン、リン酸クロファジミン、シュウ酸クロファジミン、硫酸クロファジミン、又はそれらの組み合わせ等のクロファジミンの塩を含む、治療上有効量の局所クロファジミン組成物と、薬学的に許容される添加剤及び/又は担体とを適用することを含み、患者の皮膚の潰瘍上の細菌の複製を阻害する。
【0010】
一実施の形態において、治療方法は、治療上有効量の局所クロファジミン組成物を対象に投与することを含み、クロファジミン、薬学的に許容される誘導体、その塩、又はそれらの組み合わせは、潰瘍の治癒に必要な所定期間、毎日、溶液又は懸濁液で送達される組成物中の1用量当たり約1mg~約30mg;約1mg~約20mg;約1mg~約10mg;約3mg~約8mg、又は約2mg~約6mgのクロファジミン;誘導体又はその塩の量である。実施の形態において、局所抗生物質の総量は、必要に応じて1日に1回以上適用される。組成物は潰瘍の全領域を覆うように適用される。
【0011】
ある実施の形態において、組成物は、薬学的に許容される添加剤を含むことができ、クロファジミンは、治療を必要とする対象に投与される1用量あたり最大50mgを含むことができ、噴霧装置又は霧吹き装置を使用して溶液又は懸濁液を噴霧することによって、あるいは投薬チューブ又はジャー中のクロファジミン軟膏又はクリームを使い捨てのスパチュラ又は装置で広げて適用することによって、創傷又は潰瘍に送達される。いくつかの実施の形態において、局所クロファジミン組成物は、溶液、懸濁液、ローション、ペースト、軟膏、クリーム、ゲル、油、バンド、エアロゾル、スプレー、フォーム、粉末、及び/又は密封包帯に製剤化される。
【0012】
一つの特定の実施の形態において、溶液又は懸濁液は、生理食塩水又はアルコールベースの溶液を含む。いくつかの実施の形態において、皮膚の潰瘍領域におけるクロファジミン、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩又はそれらの組み合わせの適用及び保持を容易にするために、粘性の添加剤が使用される。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書に開示される実施の形態において、クロファジミン溶液の使用、潰瘍に滴下適用するためのクロファジミン懸濁液、エアロゾルとして直接噴霧すること、又はクロファジミンクリーム及びクロファジミン軟膏を対象の皮膚の潰瘍領域に直接局所適用するために直接広げて適用することを含む、マイコバクテリウム感染症の治療方法が提供される。特に、皮膚の潰瘍は、マイコバクテリウム・ウルセランスによって引き起こされ、例えば、ブルーリ潰瘍である。
【0014】
例示的な実施の形態において、方法は、一般式:
【化1】
を有する、脂溶性の親油性化合物である抗生物質と、一つ以上の医薬的に許容される添加剤及び/又は担体とを含む、マイコバクテリウム・ウルセランスによって引き起こされるブルーリ潰瘍の治療のための局所用クロファジミン医薬を適用することを含む。
【0015】
一実施の形態において、医薬又は製剤は、クロファジミン、その誘導体、その塩、及び/又はそれらの組み合わせを含み、界面活性剤、粉砕粒子を含む微粉化懸濁液として提供され、粉砕薬剤粒子はエアロゾル液滴よりも小さい。一実施の形態では、局所医薬は、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)及び/又はジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)又は他の既存のリポソームを含む、リン脂質等の親油性薬物等のリポソーム製剤の形態で提供される。いくつかの実施の形態において、製剤は、溶媒、例えば、エタノール又はプロピレングリコール、デキストラン及びシクロデキストリン、並びにポリソルベート80等の界面活性剤等の1種以上の成分を含む。
【0016】
一実施の形態では、超高純度ポリソルベート80及び/又は1種以上の薬学的に許容される添加剤又は担体を含む、マイコバクテリウム・ウルセランス感染症を治療するためのクロファジミン局所製剤が提供される。この実施の形態において、クロファジミン製剤は、アレルギー反応が低く、低毒性を有し、低レベルの過酸化化合物を有する。
【0017】
いくつかの実施の形態において、方法は、クロファジミン、クロファジミン塩、クロファジミン誘導体又はクロファジミン多形化合物の固体分散体のための組成物を含む。一実施の形態において、固体分散体という用語は、少なくとも2つの異なる成分、一つは一般に親水性マトリックス及びもう一つは疎水性薬剤化合物からなる固形物を意味する。一実施の形態において、固体分散体は、クロファジミン化合物、その誘導体又は塩、及び酸性生体内分解性ポリマー添加剤、例えばPVM/MA(ポリ(ビニルメチルエーテル-無水マレイン酸))コポリマーを含む。この実施の形態において、組成物は、優れた溶解性及び局所的又は全身的利用可能性を有する。PVM/MAは、歯磨剤及び義歯の接着剤としての使用がFDAによって承認されている化合物であり、活性化合物の送達における最良の結果のために、製剤の局所的な接着を提供することができる。
【0018】
別の実施の形態において、方法は、自己微小乳化型薬剤送達システム(SMEDDS)を投与することを含む。この実施の形態において、方法は、水での希釈時に安定なマイクロエマルションを自発的に形成する、油、界面活性剤、及び任意に共溶媒又は共界面活性剤の混合物を含む組成物を患者に提供することを含む。次いで、マイクロエマルションが、マイコバクテリウムに感染した領域に滴下して広げて適用する方法によって、潰瘍化した皮膚に適用される。
【0019】
特定の実施の形態において、局所クロファジミン抗生物質による治療のための皮膚製剤は、ポリソルベート80のような界面活性剤;オレイン酸のような乳化剤;微粉砕薬剤化合物;2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)及び/又はジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)及び/又はコレステロールのリポソーム;ポリ(DL-ラクチド-コ-グリコリド)ナノスフェア;エアロゾル推進剤;セルロース誘導体;及び微粉化薬剤並びに不活性成分の懸濁液等の成分又は送達システムの一つ以上を含む。
【0020】
一実施の形態は、皮膚潰瘍等の皮膚感染を有する患者に、クロファジミン、クロファジミン多形体、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩、それらの類似体、及び/又はそれらの組み合わせと、一つ以上の薬学的に許容される担体又は添加剤と、を含む局所用医薬組成物を投与することを含む、マイコバクテリウム・ウルセランスによる皮膚感染の治療方法である。
【0021】
一実施の形態において、局所用医薬組成物は、溶液、懸濁液、ローション、ペースト、軟膏、クリーム、ゲル、油、バンド、エアロゾル、スプレー、粉末、及び/又は密封包帯を含む。
【0022】
別の実施の形態において、治療方法は、皮膚の潰瘍領域に噴霧するための懸濁液中の治療上有効用量のクロファジミン、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又は類似体を含む局所医薬製剤を患者に提供することを含む。
【0023】
実施の形態において、治療方法では、医薬製剤は、使用のために、1種以上のクロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又はその類似体を、外用製剤中の薬剤溶解性に必要な1種以上の添加剤とともに懸濁液に乳化し、非イオン性界面活性剤を含む第2の溶解性向上物質を混合することにより形成される。この実施の形態において、製剤は、第2の溶解性向上物質、例えば、リン脂質、又は天然リン脂質の混合物を添加することにより形成され、局所用医薬製剤は、リポソーム中に可溶化された形態のクロファジミン、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又は類似体を含む。
【0024】
別の実施の形態において、局所用医薬組成物は、投与される用量当たり0.01~約100mgのクロファジミン、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又は類似体の含有量を含む。外用医薬組成物がエマルションである実施の形態において、乳化剤の含有量は<50%w/wであり、かつ>20%w/w水である。
【0025】
一実施の形態において、懸濁液の含有物がゲルの形態の医薬成分としてクロファジミン、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又は類似体の固体粒子活性含有物を含む水性又はアルコール性媒体のいずれかである局所用医薬組成物であり、ゲルは、水、アセトン、アルコール、プロピレングリコール、及び/又はセルロース誘導体の任意の組成の混合物を含む。
【0026】
別の実施の形態において、局所用医薬組成物がフォームの形態である場合、フォーム、エアゾール、及び/又はスプレーの含有物は、炭化水素推進剤、非極性炭化水素、エタノール、アセトン、ヘキサデシルアルコール、グリコールエーテル、ポリビニルピロリドン及び/又はポリグリコールの任意の組成の混合物を含む。
【0027】
皮膚の細菌感染、例えば、ブルーリ潰瘍を治療するための組成物が提供され、組成物は、多くとも約1μmの平均直径及び/又は多くとも約1D.S.の多分散性指数を有する均一な液滴を有するエマルション又は懸濁液を含む。いくつかの実施の形態では、治療組成物は無菌であり、1μm以上の粒子径を有する活性剤を含む固体粒子を含まない。
【0028】
一実施の形態において、組成物は、薬剤の微粉砕物を使用し、ポリソルベート80、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)及び/又はジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)及び/又はコレステロール、並びにクエン酸一水和物、エデト酸二ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸三ナトリウム二水和物、及び水を含む、クロファジミンの懸濁液である。
【0029】
別の実施形態において、組成物は、高張生理食塩水3~7%、重炭酸ナトリウム、ビスマス、ガリウム又はd-アミノ酸を含むクロファジミンの懸濁液であり、滴下方式で、又は装置からの噴霧によって適用するためのものである。
【0030】
別の実施の形態において、方法は、約1mg/mL~約3mg/mLの抗生物質クロファジミン濃度を有する組成物を含む。ここでの特定の実施の形態において、組成物は、pH3~10を有するように調製される。実施の形態では、組成物は不活性バッファを含むことができる。いくつかの実施の形態において、局所組成物は、200~700mOsm/kgの範囲の浸透圧と、31~300mMの範囲のイオン濃度を有し得る。
【0031】
一実施の形態において、組成物は、マイコバクテリウム・ウルセランス皮膚感染症、非結核性マイコバクテリア皮膚感染症、又は他の細菌性皮膚感染症に罹患している患者の皮膚に局所投与される。一つの実施の形態において、組成物は、病原体が製剤中のそれぞれの抗生物質に感受性である細菌感染症の影響を受けている身体表面に局所的に適用され得る。
【0032】
別の実施の形態において、クロファジミン、クロファジミン誘導体、クロファジミン多形体又はクロファジミン塩及び/又はクロファジミン類似体を医薬成分として含む組成物は、処置される皮膚又は粘膜領域に応じて多様な態様で使用するために提供され、経口、鼻腔、眼、肺、非経口、局所又は粘膜適用の薬剤として調製され得る。
【0033】
一実施の形態において、局所使用のためのクロファジミンを含むエマルションを製造するための工程が提供され、この工程は、結果として、50%~98%の間、又は60~90%の間の<5Pmのエマルション液滴の割合を含み、エマルション液滴の幾何標準偏差が<2.2、又は<1.8となるエマルションを提供する。一実施の形態において、エマルションを製造する工程は、エマルション液滴を生成し、<3.5Pmのエマルション液滴の割合は、40%~95%の間、又は50~85%の間である。
【0034】
クロファジミン化合物、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又はそれらの類似体の1種以上を、薬剤の溶解性に必要な1種以上の添加剤とともに懸濁液に乳化して局所製剤を形成することと、非イオン性界面活性剤を含む第2の溶解性向上物質を混合することと、を含む、局所投与用の安定な医薬製剤の製造方法が提供される。いくつかの実施の形態において、第2の溶解性向上物質は、リン脂質、又は天然リン脂質の混合物であり、局所医薬製剤は、クロファジミン、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又は類似体が、リポソーム中に可溶化された形態で含む。
【0035】
特定の実施の形態において、局所投与用の安定な医薬製剤を製造する方法は、懸濁液中に50%~98%、より好ましくは60~90%の割合で存在する<5Pmのエマルション液滴の懸濁液をさらに含み、エマルション液滴の幾何標準偏差が<2.2、好ましくは<1.8である。
【0036】
別の実施の形態において、局所投与用の安定な医薬製剤の製造方法は、懸濁液中に総液滴の40%~95%、より好ましくは50~85%の割合で存在する<3.5Pmのエマルション液滴の懸濁液をさらに含む。
【0037】
別の実施の形態において、潰瘍組織以外の他のタイプの感染に対する抗マイコバクテリア療法として、様々な身体表面に適用され得る上述のような局所懸濁液が提供される。いくつかの実施の形態において、マイコバクテリア感染症を治療する方法が提供され、当該方法は、皮膚のマイコバクテリア感染症を有する対象に局所用抗マイコバクテリア医薬組成物を適用することを含む。一実施の形態において、抗マイコバクテリア組成物は、クロファジミン、クロファジミン誘導体、クロファジミン多形体、クロファジミン類似体、又はそれらの組み合わせと、一つ以上の薬学的に許容される添加剤と、を含む懸濁液又は溶液を含み得る。
【0038】
さらに別の実施の形態において、皮膚の他のタイプの疾患状態に対する抗炎症療法として、必要とする対象の様々な体表面に適用される上述のような局所懸濁液が提供される。一実施の形態において、皮膚の炎症を処置する方法が提供され、当該方法は、皮膚のマイコバクテリア感染又は皮膚の他の病原体に起因する皮膚の炎症を有する対象に局所用医薬組成物を適用することを含む。一実施の形態において、医薬組成物は、クロファジミン、クロファジミン誘導体、クロファジミン多形体、クロファジミン類似体又はそれらの組み合わせと、1種以上の薬学的に許容される添加剤とを含む懸濁液又は溶液を含み得る。
【0039】
一実施の形態において、クロファジミン溶液又は懸濁液は、約0.1mg/mL~約100mg/mLを含む。いくつかの実施の形態において、クロファジミン、クロファジミン誘導体、クロファジミン多形体、クロファジミン類似体又はそれらの組み合わせを含む溶液、懸濁液又はフォームは、約0.2mg/L~約10mg/Lの濃度で;かつ一つ以上の薬学的に許容される担体及び/又は添加剤を含む。
【0040】
別の実施形態では、一つ以上の抗菌剤、又は抗生物質との併用療法において、クロファジミン、クロファジミン誘導体、クロファジミン類似体、クロファジミン多形体、又はそれらの組み合わせを含む局所用医薬組成物を、感染した皮膚領域に適用することを含む、マイコバクテリウム感染によって引き起こされる皮膚疾患を治療するための方法が提供され、当該抗菌剤は、リファンピシン、クラリスロマイシン、バシトラシン、シプロフラキシン、モキシフロキサシン、エタンブトール、アミカシン、アジスロマイシン及びレボフロキサシンから選択され得る。一実施の形態において、1種以上の抗菌剤は、クロファジミン化合物とともに製剤化することができ、あるいは各々異なる製剤で感染部位に別々に適用することができ、当該別の適用は、クロファジミンの適用と同時に若しくは治療中の異なる間隔であってもよく、経口錠剤若しくはカプセル等の異なる方法によるもの、又は静脈内投与によるものであってもよい。併用療法は、疾患の治療を容易にする可能性がある。
【0041】
(実施例)
実施例1
クロファジミンリポソーム製剤の開発は以下の通りである:ポリソルベート80(HX2)(商標)及び/又は代替テンシドという乳化剤/可溶化剤の添加により、平均直径100nm、多分散度0.4~0.5のユニラメラリポソームが形成される。ポリソルベート80(HX2)(商標)が0.9%NaCl溶液又は懸濁液を含む懸濁液中のクロファジミン化合物に添加される。ポリソルベート80(HX2)(商標)は、例えば、低アレルギー反応、低毒性、低レベルの過酸化化合物等、局所製剤に最良の結果を与える。固体状のクロファジミンは、ポリソルベート80で乳化する前に、まず75%酢酸に溶解されてもよい。
【0042】
ポリソルベート80は、乳化剤、可溶化剤及び安定剤として医薬製剤に頻繁に使用され、室温で製剤に添加することができる。製剤は室温、及び約40℃の極端な熱帯温度でも安定であり、例えば潰瘍又は創傷部が治癒するまで毎日局所適用する等、目標投与回数に達するまで適用するために使用され得る。製剤中の抗生物質の1日濃度は潰瘍の重症度に依存し、例えば、懸濁液は約0.1~1.0mg/gを含み得る。
【0043】
製剤の粘度は、最終的な外用製剤によって異なる。例えば、エアゾールスプレーの粘度は、ゲルの粘度とは異なる。製剤は-20℃~60℃の温度で6か月以上安定である。
【0044】
上記では特定の好ましい実施の形態に言及しているが、本発明はそれほど限定されないことが理解される。当業者には、開示された実施の形態に対して様々な改変がなされ得ること、及びそのような改変は本発明の範囲内であることが意図されることが理解される。
【0045】
本明細書で引用した刊行物、特許出願及び特許はすべて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0046】
(付記)
(付記1)
クロファジミン、クロファジミン多形体、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又はそれらの類似体と、1種以上の薬学的に許容される担体又は添加剤(excipient)とを含む、マイコバクテリウム・ウルセランスによる皮膚感染症の治療のための局所用医薬組成物。
【0047】
(付記2)
溶液、懸濁液、ローション、ペースト、軟膏、クリーム、ゲル、油、バンド、エアロゾル、スプレー、粉末及び/又は密封包帯を含む、付記1に記載の局所用医薬組成物。
【0048】
(付記3)
皮膚の潰瘍領域に滴下又は噴霧するための懸濁液中の治療上有効用量のクロファジミン、クロファジミン多形体、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又はそれらの類似体をさらに含む、付記1に記載の局所用医薬組成物。
【0049】
(付記4)
クロファジミン、クロファジミン多形体、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又は類似体の含有量が1用量あたり0.01~約100mgである、付記2に記載の局所用医薬組成物。
【0050】
(付記5)
乳化剤の含有量が50%w/w未満かつ20%w/w水を超える、付記1~4のいずれか一つに記載の局所用医薬組成物。
【0051】
(付記6)
懸濁液の含有物は、クロファジミン、クロファジミン多形体、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又は類似体の固体粒子活性成分を医薬成分として含む水性又はアルコール性媒体である、付記1~5のいずれか一つに記載の局所用医薬組成物。
【0052】
(付記7)
ゲルの含有物は、水、アセトン、アルコール、プロピレングリコール及び/又はセルロース誘導体の任意の組成の混合物を含む、付記1~6のいずれか一つに記載の局所用医薬組成物。
【0053】
(付記8)
フォーム、エアロゾル及び/又はスプレーの含有物は、炭化水素推進剤、非極性炭化水素、エタノール、アセトン、ヘキサデシルアルコール、グリコールエーテル及び/又はポリグリコールを加えた、付記2~7に記載の組成物の任意の組成の混合物を含む、付記1~7のいずれか一つに記載の局所用医薬組成物。
【0054】
(付記9)
最大約1μmの平均直径及び/又は最大約1D.Sの多分散性指数を有するエマルション又は懸濁液を含む、付記1~8のいずれか一つに記載の局所用医薬組成物。
【0055】
(付記10)
無菌であり、1μm以上の粒子径を有する活性剤の固体粒子を含まない、付記1~9のいずれか一つに記載の局所用医薬組成物。
【0056】
(付記11)
薬剤の微粉砕物を用いて形成されたクロファジミンの懸濁液であり、適用のために、ポリソルベート80、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)及び/又は1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)及び/又はコレステロール並びにクエン酸一水和物、エデト酸二ナトリウム、塩化ナトリウム、脱水三ナトリウム及び水を使用する、付記1~10のいずれか一つに記載の局所用医薬組成物。
【0057】
(付記12)
クロファジミンの懸濁液であり、高張生理食塩水3~7%、重炭酸ナトリウム、ビスマス、ガリウム又はd-アミノ酸を含む、付記1~11のいずれか一つに記載の局所用医薬組成物。
【0058】
(付記13)
濃度1mg/mLの抗生物質を含む、付記1~12のいずれか一つに記載の局所用医薬組成物。
【0059】
(付記14)
pH3~10を有する、付記1~13のいずれか一つに記載の局所用医薬組成物。
【0060】
(付記15)
不活性バッファを含む、付記1~14のいずれか一つに記載の局所用医薬組成物。
【0061】
(付記16)
200~700mOsm/kgの範囲の浸透圧及び31~300mMの範囲のイオン濃度を有する、付記1~15のいずれか一つに記載の局所用医薬組成物。
【0062】
(付記17)
マイコバクテリウム・ウルセランスの皮膚感染症、非結核性マイコバクテリア皮膚感染症又は他の細菌性皮膚感染症を患う患者の皮膚に局所的に投与される、付記1~16のいずれか一つに記載の局所用医薬組成物。
【0063】
(付記18)
病原体が製剤中のそれぞれの抗生物質に感受性である細菌感染症に罹患した身体表面に局所的に適用される、付記1~17のいずれか一つに記載の局所用医薬組成物。
【0064】
(付記19)
経口、鼻腔、眼科、肺、非経口、局所、又は粘膜用の薬剤として調製された、付記1~18のいずれか一つに記載の組成物の使用。
【0065】
(付記20)
クロファジミン化合物、クロファジミン誘導体、多形体、クロファジミン塩及び/又はその類似体の1種以上を、薬剤の溶解性に必要な1種以上の添加剤とともに懸濁液に乳化して局所製剤を形成することと、非イオン性界面活性剤を含む第2の溶解性向上物質を混合してエマルション液滴を形成することとを含む、安定な医薬製剤の製造方法。
【0066】
(付記21)
前記第2の溶解性向上物質は、リン脂質、又は天然リン脂質の混合物であり、前記局所用医薬製剤は、リポソームに可溶化された形態のクロファジミン、クロファジミン誘導体、クロファジミン塩及び/又は類似体を含む、付記20に記載の方法。
【0067】
(付記22)
前記安定な医薬製剤は、前記懸濁液中に50%~98%、より好ましくは60~90%の割合で存在する<5Pmのエマルション液滴をさらに含み、前記エマルション液滴の幾何標準偏差が<2.2、好ましくは<1.8である、付記20に記載の方法。
【0068】
(付記23)
<3.5Pmの前記エマルション液滴が、前記懸濁液中に40%~95%、より好ましくは50~85%の割合で存在する、付記21に記載の方法。
【国際調査報告】