(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-27
(54)【発明の名称】リソース割当方法、装置、サーバ及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 16/04 20090101AFI20241120BHJP
H04W 72/52 20230101ALI20241120BHJP
H04W 72/53 20230101ALI20241120BHJP
【FI】
H04W16/04
H04W72/52
H04W72/53
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535377
(86)(22)【出願日】2022-11-29
(85)【翻訳文提出日】2024-08-01
(86)【国際出願番号】 CN2022134871
(87)【国際公開番号】W WO2023109496
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】202111521921.9
(32)【優先日】2021-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】杜永生
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH21
(57)【要約】
本願の実施例は、通信の技術分野に関し、リソース割当方法、装置、サーバ及び記憶媒体に関する。リソース割当方法は、指定されたDSSセルグループの第1の過去期間の第1の通信負荷配列を取得するステップと、予め設定された予測アルゴリズムに従って、第1の通信負荷配列に基づいて、DSSセルグループの第1の予測通信負荷を取得するステップと、予め設定された通信負荷予測モデルであって、DSSセルグループの、第1の過去期間よりも大きい第2の過去期間の第2の通信負荷配列に基づいて訓練して得られた通信負荷予測モデルに従って、DSSセルグループの通信負荷を予測し、DSSセルグループの第2の予測通信負荷を取得するステップと、第1の予測通信負荷と第2の予測通信負荷との差分値に基づいて、DSSセルグループのリソース割当ポリシーを決定し、リソース割当ポリシーに従ってDSSセルグループに対してリソース割当を実行するステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
指定された動的スペクトル共有DSSセルグループの第1の過去期間の第1の通信負荷配列を取得するステップと、
予め設定された予測アルゴリズムに従って、前記第1の通信負荷配列に基づいて、前記DSSセルグループの第1の予測通信負荷を取得するステップと、
予め設定された通信負荷予測モデルであって、前記DSSセルグループの、前記第1の過去期間よりも大きい第2の過去期間の第2の通信負荷配列に基づいて訓練して得られた前記通信負荷予測モデルに従って、前記DSSセルグループの通信負荷を予測し、前記DSSセルグループの第2の予測通信負荷を取得するステップと、
前記第1の予測通信負荷と前記第2の予測通信負荷との差分値に基づいて、前記DSSセルグループのリソース割当ポリシーを決定し、前記リソース割当ポリシーに従って前記DSSセルグループに対してリソース割当を実行するステップと、
を含むリソース割当方法。
【請求項2】
前記リソース割当ポリシーは、前記第1の予測通信負荷に応じたリソース割当と、前記第2の予測通信負荷に応じたリソース割当と、前記DSSセルグループのオリジナルリソース割当ポリシーに応じたリソース割当とを含み、前記方法は、
前記DSSセルグループの前記リソース割当ポリシーが前記第1の予測通信負荷に応じたリソース割当である場合、前記DSSセルグループの第1のリソース割当回数の値に1を加算するステップと、
前記第1のリソース割当回数の値が予め設定された第3の閾値に達した場合、前記通信負荷予測モデルを更新するステップと、
をさらに含む請求項1に記載のリソース割当方法。
【請求項3】
前記第1の予測通信負荷と前記第2の予測通信負荷との差分値に基づいて、前記DSSセルグループのリソース割当ポリシーを決定する前記ステップは、
前記差分値が予め設定された負荷差分値範囲に属するか否かを検出するステップと、
前記差分値が前記負荷差分値範囲に属する場合に、前記DSSセルグループの帰属回数の値に1を加算し、前記帰属回数の値が第1の閾値に達したか否かを検出し、前記帰属回数の値が前記第1の閾値に達した場合、前記リソース割当ポリシーを、前記第2の予測通信負荷に応じたリソース割当とし、そうでない場合、前記DSSセルグループのオリジナルリソース割当ポリシーに従ってリソース割当を実行し、又は
前記差分値が前記負荷差分値範囲に属さない場合に、前記DSSセルグループの非帰属回数の値に1を加算し、前記非帰属回数の値が第2の閾値に達したか否かを検出し、前記非帰属回数の値が前記第2の閾値に達した場合、前記リソース割当ポリシーを、前記第1の予測通信負荷に応じたリソース割当とし、そうでない場合、前記オリジナルリソース割当ポリシーに従ってリソース割当を実行するステップと、
を含む請求項1に記載のリソース割当方法。
【請求項4】
予め設定された通信負荷予測モデルに従って前記DSSセルグループの通信負荷を予測する前記ステップの前に、
前記DSSセルグループのセルグループ識別子を取得し、前記DSSセルグループのシナリオを識別してシナリオ識別子を取得するステップと、
予め設定されたモデルデータベースから、前記セルグループ識別子及び前記シナリオ識別子に対応する前記通信負荷予測モデルを取得することと、
を含む請求項1に記載のリソース割当方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記モデルデータベースから前記セルグループ識別子及び前記シナリオ識別子に対応する前記通信負荷予測モデルが取得されなかった場合、前記モデルデータベースから汎用通信負荷予測モデルを前記通信負荷予測モデルとして取得するステップ
をさらに含む請求項4に記載のリソース割当方法。
【請求項6】
前記方法は、
各シナリオにおける前記DSSセルグループの第2の過去期間の第2の通信負荷配列を取得するステップと、
各前記シナリオについて、予め設定された損失関数に基づいて、前記シナリオに対応する前記第2の通信負荷配列を事前訓練済みモデルに入力して訓練を行い、前記シナリオに対応する前記通信負荷予測モデルを生成するステップと、
前記DSSセルグループ及び前記シナリオに応じて、前記シナリオに対応する前記通信負荷予測モデルを前記モデルデータベースに格納するステップと、
をさらに含む請求項4に記載のリソース割当方法。
【請求項7】
前記リソース割当ポリシーに従って前記DSSセルグループに対してリソース割当を実行する前記ステップの前に、前記DSSセルグループのリソース割当前の現在の通信品質及び/又は現在の通信負荷を取得するステップを含み、
前記リソース割当ポリシーに従って前記DSSセルグループに対してリソース割当を実行する前記ステップの後に、
前記DSSセルグループのリソース割当後の第1の通信品質及び/又は第1の通信負荷を取得するステップと、
前記現在の通信品質と前記第1の通信品質との品質の差を取得し、且つ/又は、前記現在の通信負荷と前記第1の通信負荷との負荷の差を取得するステップと、
前記品質の差及び/又は前記負荷の差が予め設定された差の許容条件を満たす場合、前記DSSセルグループの次のリソース割当期間を待ち、そうでない場合、前記DSSセルグループの管理者に警告情報を送信するステップと、
を含む請求項1から6の何れか一項に記載のリソース割当方法。
【請求項8】
指定された動的スペクトル共有DSSセルグループの第1の過去期間の第1の通信負荷配列を取得するように構成された取得モジュールと、
予め設定された予測アルゴリズムに従って、前記第1の通信負荷配列に基づいて、前記DSSセルグループの第1の予測通信負荷を取得するように構成された第1の予測モジュールと、
予め設定された通信負荷予測モデルであって、前記DSSセルグループの、前記第1の過去期間よりも大きい第2の過去期間の第2の通信負荷配列に基づいて訓練して得られた前記通信負荷予測モデルに従って、前記DSSセルグループの通信負荷を予測し、前記DSSセルグループの第2の予測通信負荷を取得するように構成された第2の予測モジュールと、
前記第1の予測通信負荷と前記第2の予測通信負荷との差分値に基づいて、前記DSSセルグループのリソース割当ポリシーを決定し、前記リソース割当ポリシーに従って前記DSSセルグループに対してリソース割当を実行するように構成されたリソース割当モジュールと、
を含むリソース割当装置。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されたメモリとを含むサーバであって、
前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサにより実行できる命令が記憶され、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1から7の何れか一項に記載のリソース割当方法を実行できるようにする
サーバ。
【請求項10】
コンピュータプログラムを記憶しているコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行された場合、請求項1から7の何れか一項に記載のリソース割当方法を実現する
コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は2021年12月13日に出願された、出願番号が202111521921.9である中国特許出願の優先権を主張する。
【0002】
本願の実施例は、通信の技術分野に関し、特に、リソース割当方法、装置、サーバ及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
動的スペクトル共有(Dynamic Spectrum Sharing、略してDSSと称される)とは、4Gロングタームエボリューション(4G Long Term Evolution、略して4G LTEと称される)及び5G New Radio(5G New Radio、略して5G NRと称される)が同じスペクトルを共有し、時間及び周波数リソースを4G及び5Gユーザに動的に割り当てることを可能にすることである。同一周波数帯内で、異なる方式の技術にスペクトルリソースが動的且つ柔軟に割り当てられる。その理由は、4Gと5Gとの間で動的なスペクトル共有を実現する前提である、5G NRの物理層設計が4G LTEと似ている部分を持つことである。その実現の原理は、同じサブキャリア間隔及び類似の時間領域構成の下で、LTEのサブフレームにおいてNRユーザをスケジューリングする場合、まず、4G及び5Gネットワーク内のそれぞれの共通チャネルが互いに独立し且つ互いに影響しないことを保証し、例えば5G NRの参照信号とLTEの参照信号とが時間及び周波数リソース割当において衝突しないことを保証する必要があり、それから、5G NRのユーザデータをLTEサブフレームに挿入することである。現在では、マルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(Multicast Broadcast Single Frequency Network、略してMBSFNと称される)に基づく、5Gのmini-slotに基づく、及びレートマッチングに基づく、との3つのリソース割当形式のスペクトルリソース共有技術が存在している。
【0004】
しかしながら、上記のようにスペクトルリソースを動的に割り当てる場合、5Gにどのくらいのリソースを割り当てるべきかについては、従来では、過去のチャネル状態を学習することにより4Gユーザ及び5Gユーザの活動規則を分析することで、将来のスペクトルリソース使用状況を予測することが一般的である。この予測はよりスマートであり、コグニティブ無線の定義により合致する。しかしながら、このような予測は、ネットワーク要素のコンピューティング記憶リソースの制限により、リアルタイム予測方式を採用し、現在時刻以前の数個の期間のデータのみを用いて統計及び評価を行うことにより、次の段階のリソース割当方式を決定することが多い。この方式では、4Gユーザと5Gユーザの長期的な発展傾向、突発的なインシデントの影響、日々のネットワークトラフィックの周期的変化により、予測失敗の問題が避けられず、予測リソースと実際のサービスニーズとの不適合を招き、ユーザ体験に影響を与えてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施例の主な目的は、リソース割当方法、装置、サーバ及び記憶媒体を提案することにある。決定されたDSSセルグループのスペクトルリソース割当方式の正確度を向上させることにより、予測リソースと実際のサービスニーズとを合致させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願の実施例は、リソース割当方法を提供し、前記リソース割当方法は、指定された動的スペクトル共有DSSセルグループの第1の過去期間の第1の通信負荷配列を取得するステップと、予め設定された予測アルゴリズムに従って、前記第1の通信負荷配列に基づいて、前記DSSセルグループの第1の予測通信負荷を取得するステップと、予め設定された通信負荷予測モデルであって、前記DSSセルグループの、前記第1の過去期間よりも大きい第2の過去期間の第2の通信負荷配列に基づいて訓練して得られた前記通信負荷予測モデルに従って、前記DSSセルグループの通信負荷を予測し、前記DSSセルグループの第2の予測通信負荷を取得するステップと、前記第1の予測通信負荷と前記第2の予測通信負荷との差分値に基づいて、前記DSSセルグループのリソース割当ポリシーを決定し、前記リソース割当ポリシーに従って前記DSSセルグループに対してリソース割当を実行するステップと、を含む。
【0007】
上記目的を達成するために、本願の実施例は、リソース割当装置をさらに提供し、前記リソース割当装置は、指定された動的スペクトル共有DSSセルグループの第1の過去期間の第1の通信負荷配列を取得するのに用いられる取得モジュールと、予め設定された予測アルゴリズムに従って、前記第1の通信負荷配列に基づいて、前記DSSセルグループの第1の予測通信負荷を取得するのに用いられる第1の予測モジュールと、予め設定された通信負荷予測モデルであって、前記DSSセルグループの、前記第1の過去期間よりも大きい第2の過去期間の第2の通信負荷配列に基づいて訓練して得られた前記通信負荷予測モデルに従って、前記DSSセルグループの通信負荷を予測し、前記DSSセルグループの第2の予測通信負荷を取得するのに用いられる第2の予測モジュールと、前記第1の予測通信負荷と前記第2の予測通信負荷との差分値に基づいて、前記DSSセルグループのリソース割当ポリシーを決定し、前記リソース割当ポリシーに従って前記DSSセルグループに対してリソース割当を実行するのに用いられるリソース割当モジュールと、を含む。
【0008】
上記目的を達成するために、本願の実施例はサーバをさらに提供する。前記サーバは、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されたメモリとを含み、前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサにより実行できる命令が記憶されており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで、前記少なくとも1つのプロセッサが上記のリソース割当方法を実行できるようにする。
【0009】
上記目的を達成するために、本願の実施例によれば、コンピュータ可読記憶媒体がさらに提供される。前記コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサにより実行された場合、上記のリソース割当方法を実現するコンピュータプログラムを記憶している。
【0010】
本願にかかるリソース割当方法によれば、DSSセルグループのリソース割当において、指定された動的スペクトル共有DSSセルグループの第1の過去期間の第1の通信負荷配列を取得し、予め設定された予測アルゴリズムに従って、前記第1の通信負荷配列に基づいて、前記DSSセルグループの第1の予測通信負荷を取得し、予め設定された通信負荷予測モデルであって、前記DSSセルグループの、前記第1の過去期間よりも大きい第2の過去期間の第2の通信負荷配列に基づいて訓練して得られた前記通信負荷予測モデルに従って、前記DSSセルグループの通信負荷を予測し、前記DSSセルグループの第2の予測通信負荷を取得し、前記第1の予測通信負荷と前記第2の予測通信負荷との差分値に基づいて、前記DSSセルグループのリソース割当ポリシーを決定し、前記リソース割当ポリシーに従って前記DSSセルグループに対してリソース割当を実行する。短期の過去データで取得された第1の予測通信負荷と長期の過去データで取得された第2の予測通信負荷との差分値を用いてDSSセルグループのリソース割当方式を決定することにより、本願は、決定されるDSSセルグループのスペクトルリソース割当方式の正確度を向上させて、予測リソースと実際のサービスニーズとを合致させることができる。これにより、従来技術において、複数回にわたる短期の過去データのみに依存してリソース割当方式を評価することによる、DSSセルグループのリソース割当の正確度が低く、予測リソースと実際のサービスニーズとが合致せず、ユーザ体験に影響してしまう技術的問題が解決される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本願の実施形態により提供されるリソース割当方法のフローチャートである。
【
図2】本願の実施形態により提供されるリソース割当方法のステップ104のフローチャートである。
【
図3】本願の実施形態により提供されるリソース割当方法のフローチャートである。
【
図4】本願の実施形態により提供されるリソース割当方法のフローチャートである。
【
図5】本願の実施形態により提供されるリソース割当装置の構成模式図である。
【
図6】本願の実施形態により提供されるサーバの構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本願実施例の目的、技術案及び利点をより明らかにするために、以下では、添付図面を組み合わせて本願の各実施例を詳しく説明する。しかしながら、当業者であれば、本願の各実施例において、読み手に本願をよりよく理解してもらうために多くの技術的詳細が提示されていることを理解することができる。しかしながら、これらの技術的詳細及び以下の各実施例に基づく様々な変更及び修正がなくとも、本願の保護を求める技術案を実現することができる。以下の各実施例の区分は、説明の便宜のためになされており、本願の具体的な実施例にいかなる限定を構成すべきではなく、各実施例は、矛盾しない限り、組み合わせたり互いに参照したりしてもよい。
【0013】
動的スペクトル共有技術は、4Gから5Gへのスムーズな進化に有利であり、5Gの投資コストを下げ、5G発展の早期において4Gユーザが多く5Gユーザが少ないという問題を解決することができるとともに、4G電波を通じて5G周波数帯が高く、電波貫通能力が弱いという問題を解決することもできる。従来の動的スペクトル割当方式は通常、4Gユーザ及び5Gユーザの現在の接続ユーザ数及び負荷に基づいて、複数回にわたって確認及び評価を行い、最後に、4Gユーザ及び5Gユーザの端末においてのアクセス用に、次の段階で4Gユーザ及び5Gユーザに割り当てるスペクトルリソースを調整する。このポリシーでは、次のような2つの問題が存在する。1. 切替遅延の問題:次のリソース割当を実行するには、現在の4Gユーザと5Gユーザの電話トラフィック及び負荷を前の数個の期間にわたって複数回確認及び評価しておく必要があるため、切替遅延が長い。現在長い時間にわたるユーザの電話トラフィック及び負荷のピーク時間に直面している場合、評価時間が長いため、電話トラフィック品質が大きく損失し、ユーザ体験が損なわれる。また、動的変換の時間が長すぎて、例えば100msに達する場合、DSSセルグループスケジューラが4Gから5Gに切り替わるのが、一部の5Gユーザのトラフィックがピークから谷に既に切り替わった後であって、このときの5Gユーザはもはやスケジューリングされる必要がなくなった。2. 正確度の問題:このような、以前の数個の期間だけで次の期間をリアルタイムに評価するリソース割当方式は、比較的単調で、正確度が低く、評価されたリソースと実際のサービスニーズとが合致しない状況が発生しやすく、ユーザ体験に影響を与えてしまう。
【0014】
本願の一実施例は、基地局に適用されるリソース割当方法に関し、
図1に示すように、前記リソース割当方法は、以下のステップを含む。
【0015】
ステップ101において、指定された動的スペクトル共有DSSセルグループの第1の過去期間の第1の通信負荷配列を取得する。
【0016】
一例示的な実施形態において、DSSセルグループの指定は、基地局のコンピューティング管理センターにおいて行われ、DSSセルグループの指定後、指定されたDSSセルグループのセルグループ識別子に応じて、DSSセルグループの過去の通信負荷配列を格納するデータベースから、指定されたDSSセルグループの第1の過去期間の第1の通信負荷配列を取得してもよい。ここで、第1の過去期間は、過去期間の数を限定してもよく、例えば、第1の過去期間が過去のN個の期間を指す。第1の過去期間は、過去期間の長さを限定してもよく、例えば、第1の過去期間が過去3時間内の全ての期間を指す。本明細書では、第1の過去期間の限定方式について具体的に限定しない。第1の通信負荷配列は、実際には、第1の過去期間内の各過去期間の通信負荷により構成されるものであり、各通信負荷は、オペレータが注目する通信関連指標、例えば電話トラフィック量、アップリンク及びダウンリンクトラフィック、又は両者の重み付けコンピューティング指標などを指す。
【0017】
ステップ102において、予め設定された予測アルゴリズムに従って、第1の通信負荷配列に基づいて、DSSセルグループの第1の予測通信負荷を取得する。
【0018】
一例示的な実施形態において、予測アルゴリズムは、第1の通信負荷配列内の各通信負荷に基づいて通信負荷の傾向を算出し、通信負荷の傾向に基づいてDSSセルグループの第1の予測通信負荷を取得してもよい。予測アルゴリズムはまた、第1の通信負荷配列内の各通信負荷について平均値を求め、算出した平均値をDSSセルグループの第1の予測通信負荷としてもよい。ここで、DSSセルグループの第1の予測通信負荷とは、次の期間におけるDSSセルグループの通信負荷予測値を指す。
【0019】
ステップ103において、予め設定された通信負荷予測モデルであって、DSSセルグループの、第1の過去期間よりも大きい第2の過去期間の第2の通信負荷配列に基づいて訓練して得られた通信負荷予測モデルに従って、DSSセルグループの通信負荷を予測し、DSSセルグループの第2の予測通信負荷を取得する。
【0020】
一例示的な実施形態において、通信負荷予測モデルは、ある期間又は将来の一定時間におけるDSSセルグループの通信負荷を自律的に推論できるインテリジェントモデルであるため、通信負荷予測モデルによりDSSセルグループの通信負荷を推論することにより、DSSセルグループの第2の予測通信負荷を取得することができる。ここで、DSSセルグループの第2の予測通信負荷とは、次の期間におけるDSSセルグループの通信負荷予測値を指す。第1の予測通信負荷と第2の予測通信負荷とは、同一の期間におけるDSSセルグループの通信負荷予測値であり、第1の予測通信負荷が短い過去期間のデータにより推論されたもの(例えば過去数個の期間)であって短期推論通信負荷と称されてもよく、第2の予測通信負荷が長い過去期間のデータにより推論されたもの(例えば過去数ヶ月ひいては数年)であって長期推論通信負荷と称されてもよい点において異なる。
【0021】
一例示的な実施形態において、通信負荷予測モデルは、DSSセルグループの第2の過去期間の第2の通信負荷配列に基づいて訓練して得られる。ここで、第2の過去期間は、過去期間の長さを限定するものであり、例えば、第2の過去期間が過去3ヶ月又は1年内の全ての期間を指す。第2の過去期間と第1の過去期間とを比較すると、第2の過去期間に含まれる過去期間の数は、第1の過去期間に含まれる過去期間の数よりも遙かに大きい。第2の通信負荷配列は、実際には、第2の過去期間内の各過去期間の通信負荷により構成されている。
【0022】
ステップ104において、第1の予測通信負荷と第2の予測通信負荷との差分値に基づいて、DSSセルグループのリソース割当ポリシーを決定し、リソース割当ポリシーに従ってDSSセルグループに対してリソース割当を実行する。
【0023】
一例示的な実施形態において、第1の予測通信負荷と第2の予測通信負荷との差分値に基づいてDSSセルグループのリソース割当ポリシーを決定することは、実際には、差分値に基づいて第1の予測通信負荷と第2の予測通信負荷との正確性を判断することである。具体的には、第1の予測通信負荷と第2の予測通信負荷との差分値に基づいてDSSセルグループのリソース割当ポリシーを決定するプロセスは、
図2に示すように、以下のステップを含む。
【0024】
ステップ201において、差分値が予め設定された負荷差分値範囲に属するか否かを検出する。
【0025】
一例示的な実施形態において、負荷差分値範囲は、実際には、第1の予測通信負荷と第2の予測通信負荷との差の許容範囲であり、差分値が負荷差分値範囲内にある場合、ステップ202を実行し、差分値が負荷差分値範囲外にある場合、ステップ205を実行する。
【0026】
ステップ202において、DSSセルグループの帰属回数の値に1を加算する。
【0027】
一例示的な実施形態において、第1の予測通信負荷と第2の予測通信負荷との差分値が負荷差分値範囲に属する場合、2つの予測方法により予測された値が比較的近いということが示唆される。しかしながら、このとき、第1の予測通信負荷と第2の予測通信負荷とのどちらを用いてリソース割当を実行するかを判断することができず、DSSセルグループの帰属回数の値には、本来の値に1を加算する必要がある。ここで、DSSセルグループの帰属回数の値は常に累加されており、クリアされない。
【0028】
ステップ203において、帰属回数の値が第1の閾値に達したか否かを検出する。
【0029】
一例示的な実施形態において、帰属回数には対応する第1の閾値が設定され、第1の閾値は、第1の予測通信負荷と第2の予測通信負荷との差分値が負荷差分値範囲内にある事象の発生回数を示す。帰属回数の値が第1の閾値に達した場合、ステップ204を実行し、帰属回数の値が第1の閾値に達していない場合、ステップ208を実行する。
【0030】
ステップ204において、リソース割当ポリシーとして、第2の予測通信負荷に応じてリソース割当を実行する。
【0031】
一例示的な実施形態において、帰属回数の値が第1の閾値に達した場合、対応するリソース割当ポリシーとして、第2の予測通信負荷に応じてDSSセルグループに対してリソース割当を実行する。
【0032】
ステップ205において、DSSセルグループの非帰属回数の値に1を加算する。
【0033】
一例示的な実施形態において、第1の予測通信負荷と第2の予測通信負荷との差分値が負荷差分値範囲に属さない場合、2つの予測方法により予測された値が大きく離れているということが示唆される。しかしながら、このとき、第1の予測通信負荷と第2の予測通信負荷とのどちらを用いてリソース割当を実行するかを判断することができず、DSSセルグループの非帰属回数の値には、本来の値に1を加算する必要がある。ここで、DSSセルグループの非帰属回数の値は常に累加されており、クリアされない。
【0034】
ステップ206において、非帰属回数の値が第2の閾値に達したか否かを検出する。
【0035】
一例示的な実施形態において、非帰属回数には対応する第2の閾値が設定され、第2の閾値は、第1の予測通信負荷と第2の予測通信負荷との差分値が負荷差分値範囲外にある事象の発生回数を示す。帰属回数の値が第2の閾値に達した場合、ステップ207を実行し、帰属回数の値が第2の閾値に達していない場合、ステップ208を実行する。
【0036】
ステップ207において、リソース割当ポリシーとして、第1の予測通信負荷に応じてリソース割当を実行する。
【0037】
一例示的な実施形態において、帰属回数の値が第2の閾値に達した場合、対応するリソース割当ポリシーとして、第1の予測通信負荷に応じてDSSセルグループに対してリソース割当を実行する。
【0038】
ステップ208において、DSSセルグループのオリジナルリソース割当ポリシーに従ってリソース割当を実行する。
【0039】
一例示的な実施形態において、帰属回数の値が第1の閾値に達しておらず、且つ、非帰属回数の値が第2の閾値に達した場合、DSSセルグループのオリジナルリソース割当ポリシーに従ってリソース割当を実行する。
【0040】
一例示的な実施形態において、リソース割当ポリシーが決定された後に、決定されたリソース割当ポリシーに従って、DSSセルグループのスペクトルリソースについてリソース割当を実行する。決定されたリソース割当ポリシーが第1の予測通信負荷に応じたリソース割当である場合、DSSセルグループの第1のリソース割当回数の値に1を加算する必要があり、また、第1のリソース割当回数の値が予め設定された第3の閾値に達した場合、通信負荷予測モデルが古くなったことが示唆され、通信負荷予測モデルを更新するために、通信負荷予測モデルの新たな訓練を開始する必要がある。ここで、第3の閾値は、一定の時間範囲内で、全体的に第2の予測通信負荷と第1の予測通信負荷とが合致しない総回数を指す。例えば、100回以内の不合致回数が30であれば、通信負荷予測モデルを更新する必要があり、101回目の予測で、第1のリソース割当回数の値が0に更新される。
【0041】
本願の実施例によれば、DSSセルグループのリソース割当において、指定された動的スペクトル共有DSSセルグループの第1の過去期間の第1の通信負荷配列を取得し、予め設定された予測アルゴリズムに従って、前記第1の通信負荷配列に基づいて、前記DSSセルグループの第1の予測通信負荷を取得し、予め設定された通信負荷予測モデルであって、前記DSSセルグループの、前記第1の過去期間よりも大きい第2の過去期間の第2の通信負荷配列に基づいて訓練して得られた前記通信負荷予測モデルに従って、前記DSSセルグループの通信負荷を予測し、前記DSSセルグループの第2の予測通信負荷を取得し、前記第1の予測通信負荷と前記第2の予測通信負荷との差分値に基づいて、前記DSSセルグループのリソース割当ポリシーを決定し、前記リソース割当ポリシーに従って前記DSSセルグループに対してリソース割当を実行する。短期の過去データで取得された第1の予測通信負荷と長期の過去データで取得された第2の予測通信負荷との差分値を用いてDSSセルグループのリソース割当方式を決定することにより、本願は、決定されるDSSセルグループのスペクトルリソース割当方式の正確度を向上させて、予測リソースと実際のサービスニーズとを合致させることができる。これにより、従来技術において、複数回にわたる短期の過去データのみに依存してリソース割当方式を評価することによる、DSSセルグループのリソース割当の正確度が低く、予測リソースと実際のサービスニーズとが合致せず、ユーザ体験に影響してしまう技術的問題が解決される。
【0042】
本願の一実施例は、基地局に適用されるリソース割当方法に関し、
図3に示すように、前記リソース割当方法は、以下のステップを含む。
【0043】
ステップ301において、指定された動的スペクトル共有DSSセルグループの第1の過去期間の第1の通信負荷配列を取得する。
【0044】
一例示的な実施形態において、このステップは、本願の実施例のステップ101と概ね同じであるため、ここでは説明を省く。
【0045】
ステップ302において、予め設定された予測アルゴリズムに従って、第1の通信負荷配列に基づいて、DSSセルグループの第1の予測通信負荷を取得する。
【0046】
一例示的な実施形態において、このステップは、本願の実施例のステップ102と概ね同じであるため、ここでは説明を省く。
【0047】
ステップ303において、DSSセルグループのセルグループ識別子を取得し、DSSセルグループのシナリオを識別してシナリオ識別子を取得する。
【0048】
一例示的な実施形態において、セルグループ識別子は、指定されたDSSセルグループを唯一識別できるものであり、DSSセルグループの指定後、指定されたDSSセルグループに対してシナリオ識別を実行し、現在のDSSセルグループが位置するシナリオを取得し、シナリオ識別子を生成することができる。例えば、シナリオ識別子はホットスポット会場であってもよい。
【0049】
ステップ304において、予め設定されたモデルデータベースから、セルグループ識別子及びシナリオ識別子に対応する通信負荷予測モデルを取得する。
【0050】
一例示的な実施形態において、モデルデータベースは基地局のコンピューティング管理センターにあり、各通信負荷予測モデルも基地局のコンピューティング管理センターによる訓練で生成され、各通信負荷予測モデルを生成する際には、まず、各シナリオにおけるDSSセルグループの第2の過去期間の第2の通信負荷配列を取得し、その後、各シナリオについて、予め設定された損失関数に基づいて、シナリオに対応する第2の通信負荷配列を事前訓練済みモデルに入力して訓練を行い、シナリオに対応する通信負荷予測モデルを生成し、各シナリオの通信負荷予測モデルを生成した後に、DSSセルグループ及びシナリオに応じて、シナリオに対応する通信負荷予測モデルをモデルデータベースに格納し、ここで、損失関数とは、予測通信負荷と実際の通信負荷との差を指し、訓練プロセスとは、損失関数の値に応じてモデルのパラメータを反復処理することを指す。
【0051】
一例示的な実施形態において、セルグループ識別子及びシナリオ識別子に対応する通信負荷予測モデルを取得する際に、セルグループ識別子及びシナリオ識別子を基地局のコンピューティング管理センターに送信する必要があり、コンピューティング管理センターは、モデルデータベースから対応するモデルを取得して送り返す。一方、モデルデータベースからセルグループ識別子及びシナリオ識別子に対応する通信負荷予測モデルが取得されなかった場合、このセルグループ識別子及びシナリオ識別子に対応する通信負荷予測モデルが未熟であり、使用できないことが示唆される。この場合、モデルデータベースから汎用通信負荷予測モデルを通信負荷予測モデルとして取得することができる。
【0052】
ステップ305において、予め設定された通信負荷予測モデルであって、DSSセルグループの、第1の過去期間よりも大きい第2の過去期間の第2の通信負荷配列に基づいて訓練して得られた通信負荷予測モデルに従って、DSSセルグループの通信負荷を予測し、DSSセルグループの第2の予測通信負荷を取得する。
【0053】
一例示的な実施形態において、このステップは、本願の実施例のステップ103と概ね同じであるため、ここでは説明を省く。
【0054】
ステップ306において、第1の予測通信負荷と第2の予測通信負荷との差分値に基づいて、DSSセルグループのリソース割当ポリシーを決定し、リソース割当ポリシーに従ってDSSセルグループに対してリソース割当を実行する。
【0055】
一例示的な実施形態において、このステップは、本願の実施例のステップ104と概ね同じであるため、ここでは説明を省く。
【0056】
本願の実施例は、他の実施例に加えて、DSSセルグループのシナリオを識別し、DSSセルグループのシナリオに応じて、対応する通信負荷予測モデルを選択することにより、取得される第2の予測通信負荷が実際の応用シナリオにより適切にすることができ、より正確である。
【0057】
本願の一実施例は、基地局に適用されるリソース割当方法に関し、
図4に示すように、前記リソース割当方法は、以下のステップを含む。
【0058】
ステップ401において、指定された動的スペクトル共有DSSセルグループの第1の過去期間の第1の通信負荷配列を取得する。
【0059】
一例示的な実施形態において、このステップは、本願の実施例のステップ101と概ね同じであるため、ここでは説明を省く。
【0060】
ステップ402において、予め設定された予測アルゴリズムに従って、第1の通信負荷配列に基づいて、DSSセルグループの第1の予測通信負荷を取得する。
【0061】
一例示的な実施形態において、このステップは、本願の実施例のステップ102と概ね同じであるため、ここでは説明を省く。
【0062】
ステップ403において、予め設定された通信負荷予測モデルであって、DSSセルグループの、第1の過去期間よりも大きい第2の過去期間の第2の通信負荷配列に基づいて訓練して得られた通信負荷予測モデルに従って、DSSセルグループの通信負荷を予測し、DSSセルグループの第2の予測通信負荷を取得する。
【0063】
一例示的な実施形態において、このステップは、本願の実施例のステップ103と概ね同じであるため、ここでは説明を省く。
【0064】
ステップ404において、DSSセルグループのリソース割当前の現在の通信品質及び/又は現在の通信負荷を取得する。
【0065】
一例示的な実施形態において、DSSセルグループに対してリソース割当を実行する前に、DSSセルグループの現在の通信品質及び/又は現在の通信負荷を記録しておく必要がある。
【0066】
ステップ405において、第1の予測通信負荷と第2の予測通信負荷との差分値に基づいて、DSSセルグループのリソース割当ポリシーを決定し、リソース割当ポリシーに従ってDSSセルグループに対してリソース割当を実行する。
【0067】
一例示的な実施形態において、このステップは、本願の実施例のステップ104と概ね同じであるため、ここでは説明を省く。
【0068】
ステップ406において、DSSセルグループのリソース割当後の第1の通信品質及び/又は第1の通信負荷を取得する。
【0069】
一例示的な実施形態において、DSSセルグループに対するリソース割当が完了した後に、DSSセルグループのリソース割当後の第1の通信品質及び/又は第1の通信負荷を記録しておく必要がある。
【0070】
ステップ407において、現在の通信品質と第1の通信品質との品質の差を取得し、且つ/又は、現在の通信負荷と第1の通信負荷との負荷の差を取得する。
【0071】
一例示的な実施形態において、記録した現在の通信品質及び第1の通信品質に基づいて、リソース割当の実行前後のDSSセルグループの品質の差を取得し、且つ/又は、記録した現在の通信負荷及び第1の通信負荷に基づいて、リソース割当の実行前後のDSSセルグループの負荷の差を取得する。
【0072】
ステップ408において、品質の差及び/又は負荷の差が予め設定された差の許容条件を満たす場合、DSSセルグループの次のリソース割当期間を待ち、そうでない場合、DSSセルグループの管理者にアラーム情報を送信する。
【0073】
一例示的な実施形態において、品質の差及び/又は負荷の差を取得した後に、品質の差及び/又は負荷の差が予め設定された差の許容条件を満たすか否かを検出する必要があり、品質の差及び/又は負荷の差が差の許容条件を満たす場合、DSSセルグループのリソース割当前後の通信品質及び/又は通信負荷の変化が正常範囲内であることが示唆され、DSSセルグループに対してリソース割当方式の判断を引き続き行い、このDSSセルグループの次のリソース割当期間を待ってもよい。一方、品質の差及び/又は負荷の差が差の許容条件を満たさない場合、DSSセルグループのリソース割当前後の通信品質及び/又は通信負荷の変化が異常であることが示唆され、この場合、DSSセルグループに対するリソース割当方式の判断を停止し、管理者がDSSセルグループのリソース割当方式の取得方法を再設定するために、DSSセルグループの管理者に警告情報を送信する必要がある。
【0074】
本願の実施形態は、他の実施例に加えて、リソース割当前後の通信負荷及び通信品質を比較することにより、リソース割当ポリシーの決定方式が合理的であるか否かを判断することができるため、本願をよりインテリジェントにすることができる。
【0075】
上記の各種方法のステップ分けは、単に明確に説明するためになされたものであり、実装時に1つのステップに統合するか、又は一部のステップを複数のステップに再分割することができ、同一の論理的関係が含まれていれば、いずれも本願の保護範囲内に含まれ、アルゴリズム及びプロセスの中核となる設計を変更せずに、そのアルゴリズム又はプロセスに重要でない修正を加えたり、又は重要でない設計を導入したりしたものであれば、いずれも本願の保護範囲内に含まれる。
【0076】
本願の別の実施例はリソース割当装置に関するものであり、以下では、本実施例のリソース割当装置の詳細について具体的に説明するが、以下の内容は、提供される実現の詳細への理解を容易にするためのものであり、本例を実施するための必須条件ではない。
図5は本実施例に記載のリソース割当装置の模式図であり、取得モジュール501と、第1の予測モジュール502と、第2の予測モジュール503と、リソース割当モジュール504と、を含む。
【0077】
ここで、取得モジュール501は、指定された動的スペクトル共有DSSセルグループの第1の過去期間の第1の通信負荷配列を取得するのに用いられる。
【0078】
第1の予測モジュール502は、予め設定された予測アルゴリズムに従って、前記第1の通信負荷配列に基づいて、前記DSSセルグループの第1の予測通信負荷を取得するのに用いられる。
【0079】
第2の予測モジュール503は、予め設定された通信負荷予測モデルであって、前記DSSセルグループの、前記第1の過去期間よりも大きい第2の過去期間の第2の通信負荷配列に基づいて訓練して得られた前記通信負荷予測モデルに従って、前記DSSセルグループの通信負荷を予測し、前記DSSセルグループの第2の予測通信負荷を取得するのに用いられる。
【0080】
リソース割当モジュール504は、前記第1の予測通信負荷と前記第2の予測通信負荷との差分値に基づいて、前記DSSセルグループのリソース割当ポリシーを決定し、前記リソース割当ポリシーに従って前記DSSセルグループに対してリソース割当を実行するのに用いられる。
【0081】
本実施例は、上記方法実施例に対応するシステム実施例であり、本実施例は上記方法実施例と組み合わせて実施できることは、容易に理解できる。上記の実施例で言及された関連する技術的詳細及び技術的効果は、本実施例においても有効であるため、重複を減らすために、ここでは説明を省く。したがって、本実施例で記載された関連する技術的詳細は、上記の実施例にも適用可能である。
【0082】
なお、本システム実施例は主に、方法実施例により提供されるリソース割当方法のソフトウェア実現レベルでの説明であり、その実現はハードウェアのサポートにも依存する必要がある。例えば、プロセッサが対応する機能を実行するために、関連モジュールの機能をプロセッサ上に配置してもよい。特に、実行により生成された関連データは、その後の検査及び使用のためにメモリに記憶されてもよい。
【0083】
なお、本実施例にかかる各モジュールはいずれも論理モジュールであり、実際の応用において、1つの論理ユニットは1つの物理ユニットであってもよく、1つの物理ユニットの一部であってもよく、さらに、複数の物理ユニットの組み合わせで実現してもよい。また、本願の創造的な部分を際立たせるために、本願で提起された技術的課題の解決にあまり関係のない手段を本実施例には導入していないが、これは本実施例に他の手段が存在しないことを示しているわけではない。
【0084】
本発明の別の実施例はサーバに関する。
図6に示すように、前記サーバは、少なくとも1つのプロセッサ601と、前記少なくとも1つのプロセッサ601と通信可能に接続されたメモリ602とを含み、前記メモリ602には前記少なくとも1つのプロセッサ601により実行できる命令が記憶されており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサ601により実行されることで、前記少なくとも1つのプロセッサ601により上記の各実施例におけるリソース割当方法を実行できるようにする。
【0085】
ここで、メモリとプロセッサとはバス方式で接続され、バスは任意の数の相互接続されたバス及びブリッジを含んでもよく、バスにより、1つ又は複数のプロセッサとメモリの様々な回路が一つに接続される。バスはまた、周辺機器、電圧安定器、及びパワーマネジメント回路などの様々な他の回路を一つに接続することができるが、これらは当分野で周知なことであるので、本文ではこれ以上の説明を省く。バスインターフェースは、バスとトランシーバとの間のインターフェースを提供する。トランシーバは、1つの素子であってもよく、複数の受信機及び送信機のような複数の素子であってもよく、伝送媒体上で様々な他の装置と通信するための手段を提供する。プロセッサによって処理されたデータはアンテナを介して無線媒体で伝送され、さらに、アンテナはまたデータを受信して、プロセッサにデータを伝送する。
【0086】
プロセッサは、バスの管理及び通常の処理を担う以外にも、さらにタイミング、周辺インターフェース、電圧調節、電源管理及びその他の制御機能を含む様々な機能を提供することができる。一方、メモリは、プロセッサによりオペレーションを実行するときに使用されるデータを記憶するために使用されてもよい。
【0087】
本願の別の実施例は、コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体に関する。コンピュータプログラムがプロセッサにより実行された時、上記の方法実施例を実現する。
【0088】
即ち、当業者であれば、上記の実施例の方法における全部又は一部のステップを実施することは、プログラムによって関連するハードウェアに命令することにより実現できることは、理解できるであろう。このプログラムは1つの記憶媒体に記憶され、1つの装置(ワンチップコンピュータ、チップなどであってもよい)又はプロセッサ(processor)に本願の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させるためのいくつかの命令を含む。一方、上記記憶媒体は、USBメモリ、リムーバブルハードディスク、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、略してROMと称する)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、略してRAMと称する)、磁気ディスク又は光ディスク等、プログラムコードを記憶可能な種々の媒体を含む。
【0089】
当業者であれば、上記の各実施例は、本願を実施するための具体的な実施例であり、実際の応用においては、本願の精神及び範囲を逸脱することなく、形式的に及び細部に様々な変更を加えることができることを理解することができる。
【国際調査報告】