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特表2024-544085TDDフレーム構造設定方法、装置及び機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-27
(54)【発明の名称】TDDフレーム構造設定方法、装置及び機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/06 20090101AFI20241120BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20241120BHJP
【FI】
H04W28/06 130
H04W72/0446
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535952
(86)(22)【出願日】2022-04-29
(85)【翻訳文提出日】2024-06-14
(86)【国際出願番号】 CN2022090611
(87)【国際公開番号】W WO2023206502
(87)【国際公開日】2023-11-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518056748
【氏名又は名称】新華三技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】NEW H3C TECHNOLOGIES CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100230086
【弁理士】
【氏名又は名称】譚 粟元
(72)【発明者】
【氏名】孔 磊
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE71
(57)【要約】
本発明は、TDDフレーム構造設定方法、装置及び機器を提供する。当該方法は、基地局装置に対応する動作モードを決定するステップであって、動作モードがFDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることが許可され、動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可されるステップと、動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、ユーザ端末に、FDイネーブルモード指示情報に基づいて、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるステップと、動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるステップと、を含む。本発明の技術的解決策によれば、リソース利用率を向上させることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局装置に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定方法であって、
前記基地局装置に対応する動作モードを決定するステップであって、前記動作モードがFD(Full-Duplex)イネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のF(Flexible)シンボルがFD、DL(Down Link)、UL(Up Link)、又はGP(Guard Period)に用いられることが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可されるステップと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるステップと、を含み、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定方法。
【請求項2】
FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することは、
前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるシステムブロードキャストメッセージを前記ユーザ端末に送信すること、又は、
前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるRRC(Radio Resource Control)再設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記システムブロードキャストメッセージがMIB(Master Information Block)メッセージである場合、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージのスペアフィールドによって示され、又は、
前記MIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示される、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
MIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記MIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記MIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記システムブロードキャストメッセージがSIB(System Information Block)メッセージである場合、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの上り下りリンク共通設定メッセージによって示され、又は、
前記SIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示される、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
SIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、
前記RRC再設定メッセージは全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記RRC再設定メッセージの全二重イネーブルフィールドによって示される、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項8】
RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる前に、前記方法は、さらに、
ターゲットフレーム構造を決定し、前記ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定させることと、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うことと、を含み、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである、
ことを特徴とする請求項2~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することは、
スロットフォーマット指示メッセージを前記ユーザ端末に送信することを含み、
前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドには、少なくとも1つのスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子が付加され、
スロットフォーマット指示メッセージを前記ユーザ端末に送信した後、前記方法は、さらに、
ターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定し、DCI(Downlink Control Information)メッセージによって前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子に基づいてターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定させることを含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記DCIメッセージが送信されるスロットを含む、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる前に、前記方法は、さらに、
前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに基づいてターゲットフレーム構造を決定することと、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うことと、を含み、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
FD(Full-Duplex)モードをサポートするユーザ端末に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定方法であって、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップと、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするステップと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、前記ユーザ端末は、スロット内のF(Flexible)シンボルがFD、DL(Down Link)、UL(Up Link)、又はGP(Guard Period)に用いられることを期待し、
ここで、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定方法。
【請求項16】
前記ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待し、
スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、
スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する、
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップは、
前記基地局装置から、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるシステムブロードキャストメッセージを受信するステップ、又は、
前記基地局装置から、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるRRC(Radio Resource Control)再設定メッセージを受信するステップを含む、
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記システムブロードキャストメッセージがMIB(Master Information Block)メッセージである場合、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージのスペアフィールドによって示され、又は、
前記MIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示される、
ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
MIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記MIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記MIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記システムブロードキャストメッセージがSIB(System Information Block)メッセージである場合、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの上り下りリンク共通設定メッセージによって示され、又は、
前記SIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示される、
ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項21】
SIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、
前記RRC再設定メッセージは全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記RRC再設定メッセージの全二重イネーブルフィールドによって示される、
ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項23】
RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる前に、前記方法は、さらに、
前記基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信することであって、前記上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む、ことと、
前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定することと、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うことと、を含み、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである、
ことを特徴とする請求項17~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップは、
前記基地局装置からスロットフォーマット指示メッセージを受信するステップを含み、
前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される、
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項26】
前記スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む、
ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドから、少なくとも1つのスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を解析し、
前記基地局装置からスロットフォーマット指示メッセージを受信した後、前記方法は、さらに、
前記基地局装置からDCI(Downlink Control Information)メッセージを受信することと、
前記DCIメッセージから、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を解析し、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子に基づいてターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記DCIメッセージが受信されるスロットを含む、
ことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる前に、前記方法は、さらに、
前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに基づいてターゲットフレーム構造を決定することと、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うことと、を含み、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである、
ことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項30】
FD(Full-Duplex)モードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定方法であって、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップと、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視するステップと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末は、スロット内のF(Flexible)シンボルがDL(Down Link)、UL(Up Link)、又はGP(Guard Period)に用いられることを期待し、スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定方法。
【請求項31】
基地局装置に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定装置であって、
前記基地局装置に対応する動作モードを決定するための決定モジュールであって、前記動作モードがFD(Full-Duplex)イネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のF(Flexible)シンボルがFD、DL(Down Link)、UL(Up Link)、又はGP(Guard Period)に用いられることが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可される、決定モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるための送信モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含む、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定装置。
【請求項32】
前記送信モジュールは、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信するとき、具体的に、
前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるシステムブロードキャストメッセージを前記ユーザ端末に送信し、又は、
前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるRRC(Radio Resource Control)再設定メッセージを前記ユーザ端末に送信するために用いられる、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記システムブロードキャストメッセージがMIB(Master Information Block)メッセージである場合、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージのスペアフィールドによって示され、又は、
前記MIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され、
MIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記MIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記MIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロットとして決定し、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記システムブロードキャストメッセージがSIB(System Information Block)メッセージである場合、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの上り下りリンク共通設定メッセージによって示され、又は、
前記SIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され、
SIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロットとして決定し、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項35】
前記RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、
前記RRC再設定メッセージは全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記RRC再設定メッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され、
RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロットとして決定し、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項36】
前記決定モジュールは、さらに、ターゲットフレーム構造を決定するために用いられ、
前記送信モジュールは、さらに、前記ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定させるために用いられ、
前記処理モジュールは、さらに、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである、
ことを特徴とする請求項32~35のいずれか1項に記載の装置。
【請求項37】
前記送信モジュールは、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信するとき、具体的に、
スロットフォーマット指示メッセージを前記ユーザ端末に送信するために用いられ、
前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項38】
前記スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含み、
前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドには、少なくとも1つのスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子が付加され、
前記決定モジュールは、さらに、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定するために用いられ、
前記送信モジュールは、さらに、DCI(Downlink Control Information)メッセージによって前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子に基づいてターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定させるために用いられ、
スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、前記DCIメッセージが送信されるスロットとして決定する、
ことを特徴とする請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記決定モジュールは、さらに、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに基づいてターゲットフレーム構造を決定するために用いられ、
前記処理モジュールは、さらに、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである、
ことを特徴とする請求項38に記載の装置。
【請求項40】
FD(Full-Duplex)モードをサポートするユーザ端末に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定装置であって、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするためのイネーブルモジュールと、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内のF(Flexible)シンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがFD、DL(Down Link)、UL(Up Link)、又はGP(Guard Period)に用いられることを期待する、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定装置。
【請求項41】
前記受信モジュールは、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するとき、具体的に、
前記基地局装置から、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるシステムブロードキャストメッセージを受信し、又は、
前記基地局装置から、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるRRC(Radio Resource Control)再設定メッセージを受信するために用いられる、
ことを特徴とする請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記システムブロードキャストメッセージがMIB(Master Information Block)メッセージである場合、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージのスペアフィールドによって示され、又は、
前記MIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され、
MIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記MIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記MIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロットとして決定し、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記システムブロードキャストメッセージがSIB(System Information Block)メッセージである場合、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの上り下りリンク共通設定メッセージによって示され、又は、
前記SIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され、
SIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロットとして決定し、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項41に記載の装置。
【請求項44】
前記RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、
前記RRC再設定メッセージは全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記RRC再設定メッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され、
RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロットとして決定し、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項41に記載の装置。
【請求項45】
前記受信モジュールは、さらに、前記基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信するために用いられ、
前記上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含み、
前記処理モジュールは、さらに、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定し、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである、
ことを特徴とする請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
【請求項46】
前記受信モジュールは、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するとき、具体的に、
前記基地局装置からスロットフォーマット指示メッセージを受信するために用いられ、
前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される、
ことを特徴とする請求項40に記載の装置。
【請求項47】
前記スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含み、
前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドから、少なくとも1つのスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を解析し、
前記受信モジュールは、さらに、前記基地局装置からDCI(Downlink Control Information)メッセージを受信するために用いられ、
前記処理モジュールは、さらに、前記DCIメッセージから、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を解析し、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子に基づいてターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定するために用いられ、
スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、前記DCIメッセージが受信されるスロットとして決定する、
ことを特徴とする請求項46に記載の装置。
【請求項48】
前記処理モジュールは、さらに、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに基づいてターゲットフレーム構造を決定し、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである、
ことを特徴とする請求項47に記載の装置。
【請求項49】
FD(Full-Duplex)モードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定装置であって、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視するためのイネーブルモジュールと、
スロット内のF(Flexible)シンボルがDLに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理するための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
ここで、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL(Down Link)、UL(Up Link)、又はGP(Guard Period)に用いられることを期待する、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定装置。
【請求項50】
プロセッサと機械可読記憶媒体とを含む電子機器であって、
前記機械可読記憶媒体は、前記プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、
前記プロセッサは、機械実行可能命令を実行して、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法のステップを実施し、又は、請求項15~29のいずれか1項に記載の方法のステップを実施し、又は、請求項30に記載の方法のステップを実施するために用いられる、
ことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関し、特に、TDDフレーム構造設定方法、装置、及び機器に関するに関する。
【背景技術】
【0002】
時分割複信(TDD:Time Division Duplex)システムは、5Gシステムなどの移動通信システムに広く使用されている。TDDシステムにおいて、フレーム構造は、DL(Down Link、下りリンク)スロット、UL(Up Link、上りリンク)スロット及びS(Special、スペシャル)スロットに分けられる。DLスロットは複数のDLシンボルを含み、これらのDLシンボルに対応する時間領域リソースでは下りリンクデータが処理される。ULスロットは複数のULシンボルを含み、これらのULシンボルに対応する時間領域リソースでは上りリンクデータが処理される。Sスロットは、少なくとも1つのF(Flexible、フレキシブル)シンボルを含む。Fシンボルは、DLに用いられてもよく、すなわち、Fシンボルに対応する時間領域リソースでは下りリンクデータが処理され、Fシンボルは、ULに用いられてもよく、すなわち、Fシンボルに対応する時間領域リソースでは上りリンクデータが処理され、Fシンボルは、GP(Guard Period、ガード区間)に用いられてもよく、すなわち、Fシンボルに対応する時間領域リソースでは上りリンクと下りリンクの切り替えのガードが実行される。TDDシステムは、HD(Half Duplex、半二重)モードで動作されてもよく、すなわち、同一時刻において、同じ時間領域リソースはUL又はDLのみに使用することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、基地局装置に適用されるTDDフフレーム構造設定方法を提供し、当該方法は、
基地局装置に対応する動作モードを決定するステップであって、前記動作モードがFDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可されるステップと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるステップと、を含み、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0004】
本発明は、FDモードをサポートするユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定方法を提供し、当該方法は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップと、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするステップと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることを期待し、
ここで、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0005】
本発明は、FDモードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定方法を提供し、当該方法は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップと、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視するステップと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
ここで、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待し、スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0006】
本発明は、基地局装置に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、当該装置は、
基地局装置に対応する動作モードを決定するための決定モジュールであって、前記動作モードがFDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可される、決定モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるための送信モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含む。
【0007】
本発明は、FDモードをサポートするユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、当該装置は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするためのイネーブルモジュールと、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることを期待する。
【0008】
本発明は、FDモードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、当該装置は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視するためのイネーブルモジュールと、
スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理するための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
ここで、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。
【0009】
本発明は、プロセッサと機械可読記憶媒体とを含む電子機器を提供し、前記機械可読記憶媒体は、プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、プロセッサは、機械実行可能命令を実行して、本発明の上記実施例に開示されたTDDフレーム構造設定方法を実現するために用いられる。
【発明の効果】
【0010】
以上の技術案から分かるように、基地局装置に対応する動作モードはFD(Full-Duplex、全二重)イネーブルモードとFDディセーブルモードに分けられ、動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられることが許可され、すなわち、Fシンボルの機能がFDシンボルとして機能するように拡張される。また、スロット内のFシンボルがFDに用いられる場合、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理させることができ、このように、同じ時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理させることができ、これにより、時間領域リソースをより効果的に利用し、リソース利用率を向上させ、ネットワークカバレッジとネットワーク容量を向上させ、上りリンク伝送遅延を低減させるなど、伝送遅延を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施例によるフレーム構造の概略図である。
図2】本発明の一実施例によるTDDフフレーム構造設定方法のフローチャートである。
図3】本発明の一実施例によるTDDフフレーム構造設定方法のフローチャートである。
図4】本発明の一実施例によるTDDフフレーム構造設定方法のフローチャートである。
図5】本発明の一実施例によるFDモードの有効時間を示す図である。
図6】本発明の一実施例によるフレーム構造の概略図である。
図7】本発明の一実施例によるフレーム構造の概略図である。
図8A】本発明の一実施例による基地局装置の概略構造図である。
図8B】本発明の一実施例によるユーザ端末の概略構造図である。
図8C】本発明の一実施例によるユーザ端末の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施例で使用される用語は、本発明を限定するためのものではなく、特定の実施例を記述するためのものに過ぎない。本発明の実施例及び特許請求の範囲で使用される単数形の「1つ」、「前記」、及び「当該」は、文脈が他の意味を明確に示さない限り、多数の形を含むことも意図される。本明細書で使用される用語の「及び/又は」は、関連付けてリストされた1つ又は複数のアイテムを含む任意又は全ての可能な組み合わせを意味することを理解されたい。
【0013】
本明細書の実施例では、様々な情報を記述するために第1、第2、第3などの用語を使用する可能性があるが、これらの情報は、これらの用語に限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、同じタイプの情報を互いに区別するためにのみ使用される。例えば、本発明の範囲を逸脱することなく、第1の情報は第2の情報と呼ばれてもよく、同様に、第2の情報は第1の情報と呼ばれてもよい。文脈によるが、さらに、使用されている言葉の「もし」は、「…時」、あるいは「…場合」、あるいは「…決定したことに応答する」と解釈してもよい。
【0014】
TDD(Time Division Duplex)システムにおいて、フレーム構造は、DL(Down Link)スロット、UL(Up Link)スロット及びS(Special)スロットに分けられる。DLスロットは複数のDLシンボルを含み、これらのDLシンボルに対応する時間領域リソースでは下りリンクデータが処理される。ULスロットは複数のULシンボルを含み、これらのULシンボルに対応する時間領域リソースでは上りリンクデータが処理される。Sスロットは少なくとも1つのF(Flexible)シンボルを含む。Fシンボルは、DL、UL、又はGP(Guard Period)に用いられてもよい。現在、TDDシステムはHD(Half Duplex)モードで動作されてもよく、すなわち、同一時刻において、同じ時間領域リソースはUL又はDLのみに使用することができる。
【0015】
時間領域リソースをより柔軟に使用し、リソース利用率を向上させるために、TDDシステムは、同じ時間領域リソースで同時にULとDLに使用する必要がある。つまり、同じ時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理され、すなわちFDモードである。
【0016】
TDDシステムにおいて、フレーム構造が決定されると、ユーザ端末はフレーム構造に基づいてデータ送受信を行うことができる。フレーム構造は、DLスロット、ULスロット及びSスロットに分けられる。FDモードでは、基地局装置及びユーザ端末もフレーム構造を取得することができる。HDモードを使用するユーザ端末に対して、基地局装置は、フレーム構造に基づいてユーザ端末の送受信をスケジューリングする。FDモードを使用するユーザ端末に対して、基地局装置は、フレーム構造に基づいてユーザ端末の送信、受信又は同時送受信をスケジューリングする。
【0017】
以上のように、基地局装置は、FDモードに対するフレーム構造を設定し、FDモードに対するフレーム構造をユーザ端末に通知することで、ユーザ端末が現時点のフレーム構造を知ることができ、データの送受信を正確に行うことができる。別の観点から、ユーザ端末は、FDモードに対するフレーム構造を知った後、現時点でユーザ端末間の可能な干渉を知ることができ、これにより、いくつかの干渉除去技術を採用して、他のユーザ端末による干渉を軽減し、通信の信頼性を向上させることができる。
【0018】
本発明の一実施例では、TDDシステムにおいてFDモードをサポートするために、TDDフレーム構造設定方法を提供する。FDモードに対して設定されたフレーム構造は、ULリソース、DLリソース及びFDリソースを示す。当該フレーム構造は、DLスロット、ULスロット及びSスロットを含む。DLスロットは複数のDLシンボルを含み、これらのDLシンボルに対応する時間領域リソースでは下りリンクデータが処理される。ULスロットは複数のULシンボルを含み、これらのULシンボルに対応する時間領域リソースでは上りリンクデータが処理される。Sスロットは少なくとも1つのFシンボルを含む。Fシンボルは、FD、DL、UL、又はGPに用いられてもよい。FシンボルがFDに用いられる場合、Fシンボルが上りリンクデータと下りリンクデータとに用いられることを意味し、上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理させることができる。FシンボルがDLに用いられる場合、Fシンボルが下りリンクデータに用いられることを意味し、下りリンクデータが処理させることができる。FシンボルがULに用いられる場合、Fシンボルが上りリンクデータに用いられることを意味し、上りリンクデータが処理させるができる。FシンボルがGPに用いられる場合、上りリンクと下りリンクの切り替えのガードタイムとして機能する。
【0019】
一例において、FシンボルがFDに用いられる場合、FDの一部の周波数領域リソースはULに用いられ、他の一部の周波数領域リソースはDLに用いられ、中間の一部の周波数領域リソースは上りリンクと下りリンクのガードインターバルとして機能することができ、このように、サブバンド間(Inter Sub-band)干渉の発生を回避することができる。
【0020】
まず、以下の解決策について説明する。
【0021】
1、現在、5Gシステムにおいて、TDDのフレーム構造は、スロットに応じてULスロット、DLスロット及びSスロットに分けられる。SスロットはFシンボルを含み、Fシンボルは、UL、DL又はGPに用いられてもよい。フレーム構造は、TDD-UL-DL-ConfigCommon(上り下りリンク共通設定)/TDD-UL-DL-ConfigDedicated(上り下りリンク専用設定)によってユーザ機器(UE)に通知されてもよい。TDD-UL-DL-ConfigCommonにおいて、最大2つのフレーム構造のパターン(pattern)が設定されてもよい。各パターンにおいて、フレーム構造の周期、及び周期内の各スロットと各シンボル(DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボル)が設定されて、フレーム構造が決定されてもよい。ここで、フレーム構造の一例は、図1に示すように、上りリンク/下りリンクの比率が1:4であり、Sスロットがスロット3であり、シンボル#10と#11は、Fシンボルとして設定され、上りリンクと下りリンクの切り替えのGPに用いられる。
【0022】
TDD-UL-DL-ConfigDedicatedでは、TDD-UL-DL-ConfigCommonにおいてFシンボルに設定されたシンボルを変更し、DLシンボル又はULシンボルに設定してもよい。
【0023】
2、5Gシステムにおいて、TDDのフレーム構造の設定は、スロットフォーマット指示(SFI:Slot Format Indicator)によって完成させることができる。まず、上位レイヤシグナリングにおいてSFIによって複数のSFC(Slot Format Combination、スロットフォーマットコンビネーション)が定義される。例えば、基地局装置は、サービス要件を満たすスロットフォーマットを選択し、これらのスロットフォーマットをSFCに追加してもよい。
【0024】
一部のスロットフォーマットについては、表1を参照されたい。DはDLシンボル、UはULシンボル、FはFシンボルを表す。各SFCは、固定ID(identification)によって識別され、1つ以上のスロットフォーマットタイプを含む。SFI設定が完了した後、基地局装置は、RRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)シグナリングにおいて複数のスロットフォーマットコンビネーションをユーザ端末に送信する。
【0025】
【表1】
【0026】
次に、RRCシグナリングによって複数のスロットフォーマットコンビネーションを設定した後、基地局装置は、周期的なPDCCH(Physical Downlink Control Channel、下りリンク制御チャネル)によって、DCIフォーマット2_0において、現在使用されているSFCのインデックスをユーザ端末に通知してもよい。DCIフォーマット2_0の一部の情報構造は以下のとおりである。
The following information is transmitted by means of the DCI format 2_0 with CRC scrambled by SFI-RNTI:
- If the higher layer parameter slotFormatCombToAddModList is configured,
- Slot format indicator 1, Slot format indicator 2, …, Slot format indicator N,
- ……
【0027】
ユーザ端末は、DCIフォーマット2_0の情報を正しく受信した後、指示されたSFCインデックスの値に従って、一定の周期内の各スロットのスロットフォーマットを決定する。このように、基地局装置とユーザ端末は、動的指示によりフレーム構造の設定を完成し、通常の上りリンク/下りリンクデータ伝送を行うことができる。
【0028】
以下、実施例を参照しながら本発明の技術案を説明する。
【0029】
本発明の一実施例では、基地局装置に適用されるTDDフレーム構造設定方法を提供する。図2は、当該TDDフレーム構造設定方法のフローチャートであり、当該方法は、以下のステップを含み得る。
【0030】
ステップ201において、基地局装置に対応する動作モードを決定する。当該動作モードがFDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることが許可され、動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可される。
【0031】
ステップ202において、当該動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、ユーザ端末に、FDイネーブルモード指示情報に基づいて、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせる。
【0032】
ステップ203において、当該動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、当該Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0033】
一例において、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することは、FDイネーブルモード指示情報が付加されるシステムブロードキャストメッセージをユーザ端末に送信することを含んでもよい。
【0034】
システムブロードキャストメッセージがMIB(Master Information Block、マスター情報ブロック)メッセージである場合、FDイネーブルモード指示情報は、MIBメッセージのスペアフィールド(Spare)によって示されてもよく、又は、MIBメッセージが全二重イネーブルフィールド(FD Enabled)を含み、FDイネーブルモード指示情報は、MIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示されてもよい。MIBメッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間(effective time)は、MIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、MIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、MIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、MIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロットを含み得るが、これらに限定されない。ここで、Mは基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0035】
システムブロードキャストメッセージがSIB(System Information Block、システム情報ブロック)メッセージである場合、FDイネーブルモード指示情報は、SIBメッセージの上り下りリンク共通設定メッセージ(TDD-UL-DL-ConfigCommon)によって示されてもよく、又は、SIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、FDイネーブルモード指示情報は、SIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示されてもよい。SIBメッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、SIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロットを含み得るが、これらに限定されない。ここで、Mは基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0036】
一例において、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することは、FDイネーブルモード指示情報が付加されるRRC再設定メッセージをユーザ端末に送信することを含んでもよい。
【0037】
RRC再設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、RRC再設定メッセージは全二重イネーブルフィールドを含み得、FDイネーブルモード指示情報は、RRC再設定メッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され得る。RRC再設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロットを含み得るが、これらに限定されない。ここで、Mは基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0038】
ステップ203の前に、ターゲットフレーム構造を決定し、前記ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む上り下りリンク共通設定メッセージをユーザ端末に送信することにより、ユーザ端末に、フレーム構造パラメータに基づいてターゲットフレーム構造を決定させることと、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うこととを含み得る。ここで、ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである。ステップ203について、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されることができる。スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータが処理される。スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータが処理される。
【0039】
一例において、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することは、スロットフォーマット指示メッセージ(例えば、RRCシグナリングによって搬送される)をユーザ端末に送信することを含んでもよい。当該スロットフォーマット指示メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加される。ここで、当該スロットフォーマット指示メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加されることは、スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、当該スロットフォーマット指示メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含んでもよい。
【0040】
スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドには、少なくとも1つのスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子が付加され、スロットフォーマット指示メッセージをユーザ端末に送信した後、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定し、DCIメッセージによってターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子をユーザ端末に送信することにより、ユーザ端末に、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子に基づいてターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定させてもよい。
【0041】
スロットフォーマット指示メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、DCIメッセージが送信されるスロットを含み得るが、これらに限定されない。
【0042】
ここで、ステップ203の前に、さらに、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに基づいてターゲットフレーム構造を決定してもよい。ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである。また、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行ってもよい。ステップ203について、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されることができる。スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータが処理される。スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータが処理される。
【0043】
本発明の一実施例では、FDモードをサポートするユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定方法を提供する。図3は、当該TDDフレーム構造設定方法のフローチャートであり、当該方法は、以下のステップを含み得る。
【0044】
ステップ301において、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信する。当該FDイネーブルモード指示情報は、基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、基地局装置によってユーザ端末に送信される。
【0045】
ステップ302において、当該FDイネーブルモード指示情報に基づいて、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする。
【0046】
ここで、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることを期待する。ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータが処理され、スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータが処理される。
【0047】
ステップ303において、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、当該Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0048】
一例において、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップは、基地局装置から、FDイネーブルモード指示情報が付加されるシステムブロードキャストメッセージを受信するステップを含んでもよい。
【0049】
システムブロードキャストメッセージがMIBメッセージである場合、FDイネーブルモード指示情報は、MIBメッセージのスペアフィールドによって示されてもよく、又は、MIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、FDイネーブルモード指示情報は、MIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示されてもよい。MIBメッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、MIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、MIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、MIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、MIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロットを含み得るが、これらに限定されない。ここで、Mは基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0050】
システムブロードキャストメッセージがSIBメッセージである場合、FDイネーブルモード指示情報は、SIBメッセージの上り下りリンク共通設定メッセージによって示されてもよく、又は、SIBメッセージは全二重イネーブルフィールドを含み、FDイネーブルモード指示情報は、SIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示されてもよい。SIBメッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、SIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロットを含み得るが、これらに限定されない。ここで、Mは基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0051】
一例において、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップは、基地局装置から、FDイネーブルモード指示情報が付加されるRRC再設定メッセージを受信するステップを含んでもよい。
【0052】
RRC再設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、RRC再設定メッセージは全二重イネーブルフィールドを含み得、FDイネーブルモード指示情報は、RRC再設定メッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され得る。RRC再設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロットを含み得るが、これらに限定されない。ここで、Mは基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0053】
ステップ303の前に、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信してもよい。上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む。また、フレーム構造パラメータに基づいてターゲットフレーム構造を決定してもよい。ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである。また、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行ってもよい。
【0054】
ステップ303について、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されることができる。スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータが処理される。スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータが処理される。
【0055】
一例において、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップは、基地局装置からスロットフォーマット指示メッセージ(例えば、RRCシグナリングによって搬送される)を受信するステップを含んでもよい。当該スロットフォーマット指示メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加される。ここで、当該スロットフォーマット指示メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加されることは、スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、当該スロットフォーマット指示メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含んでもよい。
【0056】
スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドから、少なくとも1つのスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を解析し、ユーザ端末は、基地局装置からスロットフォーマット指示メッセージを受信した後、基地局装置からDCIメッセージを受信し、DCIメッセージから、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を解析し、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子に基づいてターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定してもよい。
【0057】
スロットフォーマット指示メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、DCIメッセージが受信されるスロットを含んでもよい。
【0058】
ここで、ステップ303の前に、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに基づいてターゲットフレーム構造を決定してもよい。ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである。また、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行ってもよい。ステップ303について、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されることができる。スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータが処理される。スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータが処理される。
【0059】
本発明の一実施例では、FDモードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定方法を提供する。図4は、TDDフレーム構造設定方法のフローチャートであり、当該方法は、以下のステップを含み得る。
【0060】
ステップ401において、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信する。当該FDイネーブルモード指示情報は、基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、基地局装置によってユーザ端末に送信される。
【0061】
ステップ402において、FDイネーブルモード指示情報を無視する。すなわち、FDイネーブルモード指示情報に基づいてユーザ端末に対してFDモードをイネーブルすることは行わない。ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータが処理され、スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータが処理される。
【0062】
以上の技術案から分かるように、基地局装置に対応する動作モードはFDイネーブルモードとFDディセーブルモードに分けられ、動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられることが許可され、すなわち、Fシンボルの機能がFDシンボルとして機能するように拡張される。また、スロット内のFシンボルがFDに用いられる場合、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータが同時に処理させることができ、このように、同じ時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理させることができ、これにより、時間領域リソースをより効果的に利用し、リソース利用率を向上させ、ネットワークカバレッジとネットワーク容量を向上させ、上りリンク伝送遅延を低減させるなど、伝送遅延を低減させることができる。
【0063】
以下、一実施例を参照しながら、本発明の上記技術案を説明する。
【0064】
本実施例はTDDフレーム構造設定方法を提供し、TDDシステムに対応することを基に、フレーム構造をFDモードに適用できるようにする。本実施例では、FDモードに対して新たなフレーム構造が設定される。当該フレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、これらのシンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであってもよい。基地局装置及びユーザ端末は、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0065】
Fシンボルについて、基地局装置がFDモードをイネーブルする場合、すなわち、基地局装置が上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することを許可する場合、Fシンボルは、FD、DL、UL、又はGPに用いられる。FシンボルがFDに用いられる場合、上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されることができ、FシンボルがDLに用いられる場合、下りリンクデータが処理されることができ、FシンボルがULに用いられる場合、上りリンクデータが処理されることができ、FシンボルがGPに用いられる場合、上りリンクと下りリンクの切り替えのガードとして機能することができる。基地局装置がFDモードをオフ(ディセーブル)にする場合、すなわち、基地局装置が上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することを許可しない場合、Fシンボルは、DL、UL、又はGPに用いられる。FシンボルがDLに用いられる場合、下りリンクデータが処理されることができ、FシンボルがULに用いられる場合、上りリンクデータが処理されることができ、FシンボルがGPに用いられる場合、上りリンクと下りリンクの切り替えのガードとして機能することができる。
【0066】
ここで、FシンボルがGPに用いられる理由は、TDDシステムのフレーム構造において、GPシンボルにより上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを実現することにある。基地局装置がFDモードで動作する場合、個別のアンテナと無線周波数回路によって送信と受信を行い、GPシンボルによって上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを実現する必要がない。FDモードのユーザ端末に対して、動作方式は基地局装置と同じであり、GPシンボルによって上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを実現する必要がない。HDモードのユーザ端末に対して、無線周波数で送信と受信の切り替えを行うのに十分な時間が必要であり、すなわちGPシンボルを使用して上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを実現する。以上のことから、HDモードのユーザ端末をサポートするために、FDモードのフレーム構造は依然としてGPシンボルを使用するため、FシンボルをGPに用いられることが許可される。
【0067】
本実施例において、TDDフレーム構造設定方法は、以下のステップを含み得る。
【0068】
ステップS11において、基地局装置は、本基地局装置に対応する動作モードを決定する。当該動作モードは、FDイネーブルモード又はFDディセーブルモードである。例えば、サービス要件に応じて、基地局装置に動作モードを設定してもよく、このプロセスについて限定しない。基地局装置に対応する動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであることが許可され、スロット内のFシンボルは、FD、DL、UL、又はGPに用いられることが許可される。基地局装置に対応する動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであることが許可され、スロット内のFシンボルは、DL、UL又はGPに用いられることが許可される。
【0069】
ステップS12において、当該動作モードがFDイネーブルモードである場合、基地局装置は、MIBメッセージをユーザ端末に送信する。MIBメッセージは、FDイネーブルモード指示情報を含む。又は、当該動作モードがFDディセーブルモードである場合、基地局装置は、MIBメッセージによってFDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信しない。
【0070】
システムブロードキャストが使用される場合、FDイネーブルモード指示情報は、MIBメッセージに付加されてもよい。すなわち、FDイネーブルモード指示情報は、MIBメッセージによってブロードキャストされてもよい。
【0071】
例えば、FDイネーブルモード指示情報は、MIBメッセージのスペアフィールド(spare)によって示されてもよい。すなわち、MIBメッセージのスペアフィールドは、予め設定された値(経験に基づいて設定されてもよい)に設定されてもよい。スペアフィールドが予め設定された値である場合、FDイネーブルモード指示情報が示される。
【0072】
スペアフィールドによってFDイネーブルモード指示情報が示される方式について、MIBメッセージの一例としては、次のとおりである。
MIB ::= SEQUENCE {
...
spare BIT STRING (SIZE (1))
【0073】
上記MIBメッセージにおいて、spareはスペアフィールドであり、スペアフィールドの値はSIZE(1)であり、当該値によりFDイネーブルモード指示情報を示す。もちろん、これはスペアフィールドの一例に過ぎない。
【0074】
別の例では、MIBメッセージに全二重イネーブルフィールド(fullDuplexEnabled)が追加されてもよく、FDイネーブルモード指示情報は、MIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示されてもよい。すなわち、MIBメッセージに全二重イネーブルフィールドが含まれる場合、FDイネーブルモード指示情報が示される。
【0075】
全二重イネーブルフィールドを追加する方式について、MIBメッセージの一例としては、次のとおりである。
MIB ::= SEQUENCE {
...
fullDuplexEnabled ENUMERATED {enabled} OPTIONAL,
【0076】
上記MIBメッセージにおいて、fullDuplexEnabledは全二重イネーブルフィールドを示す。明らかに、MIBメッセージにfullDuplexEnabledが含まれる場合、FDイネーブルモード指示情報が示される。
【0077】
MIBメッセージの上記例において、MIBメッセージのスペアフィールドをfullDuplexEnabledに置き換える。また、スペアフィールドを保留した上で、新たなフィールドfullDuplexEnabledを追加導入し、追加導入したfullDuplexEnabledでFDイネーブルモード指示情報が示されてもよい。
【0078】
MIBメッセージのスペアフィールド又は全二重イネーブルフィールドにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードの有効時間を明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用してFDモードがイネーブルされる有効時間を決定する。
【0079】
方式1:MIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、すなわち、MIBメッセージの送信スロットの次のスロット。つまり、MIBメッセージが送信されるスロットの次のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。図5に示すように、MIBメッセージは、8フレームおきに1回送信され、すなわち、80ms毎に1回送信される。図5に示されるように、MIBメッセージは、N番目のフレームと(N+8)番目のフレームのスロット0で送信される。明らかに、MIBメッセージが送信されるスロットは、N番目のフレームと(N+8)番目のフレームのスロット0であるため、FDモードはN番目のフレームのスロット1で有効になる。
【0080】
方式2:MIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、すなわち、MIBメッセージの送信スロットの後のM番目のスロット。つまり、MIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。
【0081】
ここで、Mは、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。例えば、Mは、ユーザ端末の能力に基づいて、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、基地局装置は特定のシグナリングによってMの値をユーザ端末に通知せず、例えばMは4、5、6、7などである。
【0082】
図5に示すように、M=5を例として、MIBメッセージが送信されるスロットがN番目のフレームのスロット0であるため、FDモードはN番目のフレームのスロット5(スロット0の後の5番目のスロット)で有効になる。
【0083】
方式3:MIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、すなわち、MIBメッセージの送信フレームの後の1番目のフレームの1番目のスロット。つまり、MIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。図5に示すように、MIBメッセージが送信されるスロットは、N番目のフレームのスロット0であるため、FDモードは、(N+1)番目のフレームのスロット0で有効になる。
【0084】
方式4:MIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロット、すなわち、MIBメッセージの送信周期の後の1番目の周期の1番目のスロット。つまり、MIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。図5に示すように、MIBメッセージが送信されるスロットは、N番目のフレームのスロット0であるため、FDモードは(N+8)番目のフレームのスロット0で有効になる。
【0085】
ステップS13において、ユーザ端末は、基地局装置からMIBメッセージを受信する当該MIBメッセージは、FDイネーブルモード指示情報を含み得る。例えば、ユーザ端末は、MIBメッセージを受信した後、当該MIBメッセージのスペアフィールド(spare)がFDイネーブルモード指示情報を示す場合、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信したと決定する。あるいは、MIBメッセージが全二重イネーブルフィールド(fullDuplexEnabled)を含む場合、ユーザ端末は、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信したと決定する。
【0086】
ステップS14において、ユーザ端末は、FDイネーブルモード指示情報に基づいて、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする。
【0087】
ユーザ端末は、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信したと決定すると、本ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルしてもよい。ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFシンボル、DLシンボル又はULシンボルであることを期待し、また、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることを期待する。
【0088】
ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする場合、FDモードの有効時間を明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用してユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする有効時間を決定する。
【0089】
方式1:MIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、すなわち、MIBメッセージの受信スロットの次のスロット。つまり、MIBメッセージが受信されるスロットの次のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。
【0090】
方式2:MIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、すなわち、MIBメッセージの受信スロットの後のM番目のスロット。つまり、MIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。Mは、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0091】
方式3:MIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、すなわち、MIBメッセージの受信フレームの次のフレームの1番目のスロット。つまり、MIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。
【0092】
方式4:MIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロット、すなわち、MIBメッセージの受信周期の次の周期の1番目のスロット。つまり、MIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。
【0093】
上記の方式1~方式4については、図5に示す各方式と類似するため、ここでは説明を省略する。
【0094】
一例において、ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFシンボル、DLシンボル又はULシンボルであることを期待し、スロット内のFシンボルがDL、UL又はGPに用いられることを期待する。
【0095】
ステップS15において、基地局装置は、ターゲットフレーム構造を決定する。ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであってもよい。
【0096】
ターゲットフレーム構造は、データ処理(例えば、データ送信及び/又はデータ受信)を行うためのフレーム構造である。基地局装置は、ターゲットフレーム構造を決定し、当該ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う。また、ユーザ端末は、ターゲットフレーム構造を決定し、当該ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う。基地局装置により決定されたターゲットフレーム構造は、ユーザ端末により決定されたターゲットフレーム構造と同じである。
【0097】
ステップS16において、基地局装置は、上り下りリンク共通設定メッセージをユーザ端末に送信する。当該上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含み、当該フレーム構造パラメータは、ターゲットフレーム構造を示すために用いられる。
【0098】
ステップS17において、ユーザ端末は、上り下りリンク共通設定メッセージを受信し、当該上り下りリンク共通設定メッセージからフレーム構造パラメータを解析し、当該フレーム構造パラメータに基づいてターゲットフレーム構造を決定する。
【0099】
ステップS18において、基地局装置とユーザ端末は、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う。
【0100】
例えば、基地局装置に対応する動作モードがFDイネーブルモードであり、且つユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされる場合、ターゲットフレーム構造の複数のシンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであってもよい。ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うとき、スロット内のシンボルがDLシンボルである場合、基地局装置は、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のシンボルがULシンボルである場合、基地局装置は、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0101】
また、スロット内のシンボルがFシンボルである場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、基地局装置は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができ、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0102】
スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、基地局装置は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。
【0103】
スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、基地局装置は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0104】
別の例では、基地局装置に対応する動作モードがFDディセーブルモードであり、且つユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、ターゲットフレーム構造の複数のシンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであってもよい。ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うとき、スロット内のシンボルがDLシンボルである場合、基地局装置は、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のシンボルがULシンボルである場合、基地局装置は、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0105】
また、スロット内のシンボルがFシンボルである場合、スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、基地局装置は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、基地局装置は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0106】
上記の例において、ステップS11~ステップS18は、FDモードをサポートするユーザ端末を対象としている。FDモードをサポートしないユーザ端末について、ステップS13及びステップS14において、ユーザ端末は、基地局装置からMIBメッセージを受信する際、FDイネーブルモード指示情報を無視し、すなわちFDイネーブルモード指示情報に基づいて、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルしない。ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFシンボル、DLシンボル又はULシンボルであることを期待し、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。ステップS18において、ユーザ端末は、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う場合、スロット内のシンボルがFシンボルであるとき、スロット内のFシンボルがDLに用いられると、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のFシンボルがULに用いられると、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0107】
上記の例において、基地局装置に対応する動作モードがFDイネーブルモードである場合、基地局装置は、サービス要件に応じてFシンボルを柔軟にスケジューリングし、Fシンボルでの送信と受信を同時に行うことを許可する。
【0108】
FDモードをサポートしないユーザ端末に対して、ユーザ端末は、Fシンボルが上りリンクデータの送信と下りリンクデータの受信を同時に行うように設定されることを期待しない。異なるユーザ端末(例えば、第1のユーザ端末と第2のユーザ端末)に対して、基地局装置は、第1のユーザ端末に対応するFシンボルに上りリンクデータを送信するように設定し、第2のユーザ端末に対応するFシンボル(第1のユーザ端末に対応するFシンボルと同じ位置である)に下りリンクデータを受信するように設定する。このように、基地局装置は、当該Fシンボルに上りリンクデータを送信するとともに下りリンクデータを受信することができる。
【0109】
FDモードをサポートしないユーザ端末に対して、DLデータとULデータの切り替え過程において、ユーザ端末が上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを行うために十分なGPリソースを予約する必要がある。
【0110】
FDモードをサポートするユーザ端末の場合、Fシンボルは、上りリンクデータの送信と下りリンクデータの受信を同時に行うように設定されてもよい。すなわち、ユーザ端末は、GPリソースを予約する必要がなく、上りリンクデータの送信と下りリンクデータの受信を同時に行う。
【0111】
一例において、基地局装置は、TDD-UL-DL-ConfigDedicatedによって、TDD-UL-DL-ConfigCommonのうちFシンボルに設定されるシンボルを変更し、DLシンボル又はULシンボルに設定してもよい。すなわち、TDD-UL-DL-ConfigCommonによってスロット内のシンボルがFシンボルに設定された後、TDD-UL-DL-ConfigDedicatedによってFシンボルがDLシンボル又はULシンボルに変更されもよい。
【0112】
この場合、TDD-UL-DL-ConfigDedicatedによりDLシンボル又はULシンボルに設定されたFシンボルについて、ユーザ端末は、当該FシンボルがFDに用いられることを期待しない。なお、変更されていない他のFシンボルは、DL、UL、GP又はFDに引き続き用いられてもよい。
【0113】
本発明の別の実施例は、TDDフフレーム構造設定方法を提供し、フレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、これらのシンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであってもよい。基地局装置がFDモードをイネーブルする場合、Fシンボルは、FD、DL、UL、又はGPに用いられ、基地局装置がFDモードをオフにする場合、Fシンボルは、DL、UL、又はGPに用いられる。
【0114】
本実施例において、TDDフレーム構造設定方法は、以下のステップを含み得る。
【0115】
ステップS21において、基地局装置は、本基地局装置に対応する動作モードを決定する。当該動作モードは、FDイネーブルモード又はFDディセーブルモードである。
【0116】
ステップS22において、当該動作モードがFDイネーブルモードである場合、基地局装置は、SIBメッセージをユーザ端末に送信する。SIBメッセージは、FDイネーブルモード指示情報を含む。又は、当該動作モードがFDディセーブルモードである場合、基地局装置は、SIBメッセージによってFDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信しない。
【0117】
システムブロードキャストが使用される場合、FDイネーブルモード指示情報は、SIBメッセージに付加されてもよい。すなわち、FDイネーブルモード指示情報は、SIBメッセージによってブロードキャストされてもよい。ここで、FDイネーブルモード指示情報は、SIBxメッセージによってブロードキャストされてもよい。SIBxは任意のSIBを表す。FDモードのイネーブルが重要なシステム設定パラメータに属することを考慮すると、FDイネーブルモード指示情報は、SIB1メッセージによってブロードキャストされてもよい。
【0118】
例えば、FDイネーブルモード指示情報は、SIBメッセージの上り下りリンク共通設定メッセージ(TDD-UL-DL-ConfigCommon)によって示される。また、MIBやSIB1と同じシステム情報がservingCellConfigCommon(サービングセル共通設定)によって伝送されることを考慮すると、FDイネーブルモード指示情報は、サービングセル共通設定とSIB1の両方に存在する共通パラメータにおいて指示されてもよい。上り下りリンク共通設定メッセージは、サービングセル共通設定とSIB1の共通パラメータであり、フレーム構造を設定することができるため、上り下りリンク共通設定メッセージによってFDイネーブルモード指示情報が導入される。
【0119】
例えば、上り下りリンク共通設定メッセージ(TDD-UL-DL-ConfigCommon)の例は、次のとおりである。
TDD-UL-DL-ConfigCommon ::= SEQUENCE {

fullDuplexEnabled ENUMERATED {enabled} OPTIONAL,
...
【0120】
ここで、「fullDuplexEnabled」は、FDイネーブルモード指示情報を示す。すなわち、上り下りリンク共通設定メッセージに「fullDuplex Enabled」が付加されることによってFDイネーブルモード指示情報を示す。
【0121】
別の例では、SIBメッセージに全二重イネーブルフィールド(fullDuplexEnabled)が追加されてもよく、FDイネーブルモード指示情報は、SIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示されてもよい。すなわち、SIBメッセージに全二重イネーブルフィールドが含まれる場合、FDイネーブルモード指示情報が示される。
【0122】
SIBメッセージに新たに導入された全二重イネーブルフィールドは、オプションフィールドである。このフィールドが設定されていない場合、基地局装置はFDモードをイネーブルしないことを示す。全二重イネーブルフィールドがenabledに設定される場合、基地局装置はFDモードをイネーブルすることを示し、Fシンボルは、DL、UL、GP、又はFDに用いられてもよい。
【0123】
SIBメッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードの有効時間を明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用してFDモードがイネーブルされる有効時間を決定する。方式1:SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、すなわち、SIBメッセージの送信スロットの次のスロット。つまり、SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。方式2:SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの送信スロットの後のM番目のスロット。つまり、SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。Mは、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。方式3:SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの送信フレームの後の1番目のフレームの1番目のスロット。つまり、SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。方式4:SIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの送信周期の後の1番目の周期の1番目のスロット。つまり、SIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。
【0124】
ステップS23において、ユーザ端末は、基地局装置からSIBメッセージを受信する。
【0125】
ステップS24において、当該SIBメッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、ユーザ端末は、FDイネーブルモード指示情報に基づいて、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする。
【0126】
ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする場合、FDモードの有効時間をさらに明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用して、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする有効時間を決定する。方式1:SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、すなわち、SIBメッセージの受信スロットの次のスロット。つまり、SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。方式2:SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの受信スロットの後のM番目のスロット。つまり、SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。Mは、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。方式3:SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの受信フレームの次のフレームの1番目のスロット。つまり、SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。方式4:SIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの受信周期の次の周期の1番目のスロット。つまり、SIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。
【0127】
ステップS25において、基地局装置は、ターゲットフレーム構造を決定する。ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであってもよい。
【0128】
ステップS26において、基地局装置は、上り下りリンク共通設定メッセージをユーザ端末に送信する。当該上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含み、当該フレーム構造パラメータは、ターゲットフレーム構造を示すために用いられる。
【0129】
ステップS27において、ユーザ端末は、上り下りリンク共通設定メッセージを受信し、当該上り下りリンク共通設定メッセージからフレーム構造パラメータを解析し、当該フレーム構造パラメータに基づいてターゲットフレーム構造を決定する。
【0130】
ステップS28において、基地局装置とユーザ端末は、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う。
【0131】
本発明の別の実施例は、TDDフフレーム構造設定方法を提供し、フレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、これらのシンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであってもよい。基地局装置がFDモードをイネーブルする場合、Fシンボルは、FD、DL、UL、又はGPに用いられ、基地局装置がFDモードをオフにする場合、Fシンボルは、DL、UL、又はGPに用いられる。
【0132】
本実施例において、TDDフレーム構造設定方法は、以下のステップを含み得る。
【0133】
ステップS31において、基地局装置は、本基地局装置に対応する動作モードを決定する。当該動作モードは、FDイネーブルモード又はFDディセーブルモードである。
【0134】
ステップS32において、当該動作モードがFDイネーブルモードである場合、基地局装置は、RRC再設定メッセージをユーザ端末に送信する。RRC再設定メッセージは、FDイネーブルモード指示情報を含む。又は、当該動作モードがFDディセーブルモードである場合、基地局装置は、RRC再設定メッセージによってFDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信しない。
【0135】
例えば、RRC再設定メッセージに全二重イネーブルフィールド(fullDuplexEnabled)が追加されてもよく、FDイネーブルモード指示情報は、RRC再設定メッセージの全二重イネーブルフィールドによって示されてもよい。すなわち、RRC再設定メッセージに全二重イネーブルフィールドが含まれる場合、FDイネーブルモード指示情報が示される。RRC再設定メッセージに新たに導入された全二重イネーブルフィールドは、オプションフィールドである。このフィールドが設定されていない場合、基地局装置はFDモードをイネーブルしないことを示す。全二重イネーブルフィールドがenabledに設定される場合、基地局装置はFDモードをイネーブルすることを示し、Fシンボルは、DL、UL、GP、又はFDに用いられてもよい。
【0136】
ここで、MIBやSIB1と同じシステム情報がservingCellConfigCommon(サービングセル共通設定)によって伝送されることを考慮すると、Dイネーブルモード指示情報は、サービングセル共通設定において指示されてもよい。サービングセル共通設定はRRC再設定メッセージによって送信されることができるため、FDイネーブルモード指示情報は、RRC再設定メッセージに全二重イネーブルフィールドを導入することによって送信される。
【0137】
RRC再設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードの有効時間を明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用してFDモードがイネーブルされる有効時間を決定する。方式1:RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、すなわち、RRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。方式2:RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、すなわち、RRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。ここで、Mは基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0138】
基地局装置がRRC再設定メッセージをユーザ端末に送信する場合、ユーザ端末はRRC再設定メッセージを受信した後、RRC再設定完了メッセージを基地局装置に送信してもよい。基地局装置は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージを受信し、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットを参考根拠としてよい。
【0139】
ステップS33において、ユーザ端末は、基地局装置からRRC再設定メッセージを受信する。
【0140】
ステップS34において、RRC再設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、ユーザ端末は、FDイネーブルモード指示情報に基づいて、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする。
【0141】
ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする場合、FDモードの有効時間をさらに明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用して、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする有効時間を決定する。方式1:RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、すなわちRRC再設定完了メッセージの送信スロットの次のスロット。つまり、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。方式2:RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、すなわち、RRC再設定完了メッセージの送信スロットの後のM番目のスロット。つまり、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。Mは、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0142】
ユーザ端末はRRC再設定メッセージを受信した後、RRC再設定完了メッセージを基地局装置に送信してもよい。したがって、ユーザ端末から送信されたRRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットを参考根拠とする。
【0143】
ステップS35において、基地局装置は、ターゲットフレーム構造を決定する。ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであってもよい。
【0144】
ステップS36において、基地局装置は、上り下りリンク共通設定メッセージをユーザ端末に送信する。当該上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含み、当該フレーム構造パラメータは、ターゲットフレーム構造を示すために用いられる。
【0145】
ステップS37において、ユーザ端末は、上り下りリンク共通設定メッセージを受信し、当該上り下りリンク共通設定メッセージからフレーム構造パラメータを解析し、当該フレーム構造パラメータに基づいてターゲットフレーム構造を決定する。
【0146】
ステップS38において、基地局装置とユーザ端末は、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う。
【0147】
本発明の別の実施例は、TDDフレーム構造設定方法を提供し、フレーム構造がスロットフォーマット指示によってユーザ端末に通知される。フレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、これらのシンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであってもよい。基地局装置がFDモードをイネーブルする場合、Fシンボルは、FD、DL、UL、又はGPに用いられ、基地局装置がFDモードをオフにする場合、Fシンボルは、DL、UL、又はGPに用いられる。図6は、フレーム構造の一例である。図6において、フレーム構造のスロットは、Fシンボル、DLシンボル及びULシンボルを含み、Fシンボルは全てFDシンボルである。もちろん、Fシンボルは、DL、UL、GPに用いられてもよい。FシンボルがGPに用いられる場合、上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを実現することができる。
【0148】
本実施例において、TDDフレーム構造設定方法は、以下のステップを含み得る。
【0149】
ステップS41において、基地局装置は、本基地局装置に対応する動作モードを決定する。当該動作モードは、FDイネーブルモード又はFDディセーブルモードである。
【0150】
ステップS42において、当該動作モードがFDイネーブルモードである場合、基地局装置は、スロットフォーマット指示メッセージ(例えば、RRCシグナリングによって搬送される)をユーザ端末に送信する。当該スロットフォーマット指示メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加される。ここで、当該スロットフォーマット指示メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加されることは、スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、当該スロットフォーマット指示メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含み得るが、これに限定されない。
【0151】
基地局装置は、少なくとも1つのスロットフォーマットコンビネーション(例えばSFC)を生成してもよい。各スロットフォーマットコンビネーションは、少なくとも1つのスロットフォーマットを含む。これらのスロットフォーマットは表1から選択されてもよく、他の方法で取得されてもよい。例えば、基地局装置は、スロットフォーマットコンビネーションs1と、スロットフォーマットコンビネーションs2とを生成する。スロットフォーマットコンビネーションs1は、スロットフォーマット0、スロットフォーマット0、スロットフォーマット2及びスロットフォーマット1を含み、スロットフォーマットコンビネーションs2は、スロットフォーマット0、スロットフォーマット2、スロットフォーマット1及びスロットフォーマット1を含む。
【0152】
各スロットフォーマットについて、当該スロットフォーマットは一意のスロット識別子によって表されてもよい。このスロット識別子はスロットフォーマットインデックスとして表記される。例えば、スロットフォーマット0はスロットフォーマットインデックス0に対応し、スロットフォーマット1はスロットフォーマットインデックス1に対応し、スロットフォーマット2はスロットフォーマットインデックス2に対応する。
【0153】
各スロットフォーマットコンビネーションについて、当該スロットフォーマットコンビネーションは、一意のコンビネーション識別子によって表されてもよい。例えば、スロットフォーマットコンビネーションs1のコンビネーション識別子はSFC 0であり、スロットフォーマットコンビネーションs2のコンビネーション識別子はSFC 1である。
【0154】
基地局装置は、スロットフォーマット指示メッセージをユーザ端末に送信してもよい。当該スロットフォーマット指示メッセージは、各スロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子と、当該スロットフォーマットコンビネーションに対応する全てのスロットフォーマットのスロットフォーマットインデックスとを含む。すなわち、コンビネーション識別子とスロットフォーマットインデックスとの間のマッピング関係を含む。表2は、スロットフォーマット指示メッセージに付加されるマッピング関係の一例を示す。
【0155】
【表2】
【0156】
当該スロットフォーマット指示メッセージは、RRCシグナリングによって搬送される。一例では、スロットフォーマット指示メッセージは、RRCシグナリングSlotFormatCombinationsPerCellによって搬送され得る。
【0157】
上述したスロットフォーマット指示メッセージに基づいて、この例では、スロットフォーマット指示メッセージは拡張され、スロットフォーマット指示メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加されるようにしてもよい。
【0158】
例えば、スロットフォーマット指示メッセージにおいて全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドが拡張される。全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドは、SlotFormatCombination-FullDuplexと記す。スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、スロットフォーマット指示メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加され、そうでない場合、スロットフォーマット指示メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されない。
【0159】
以上のことから、基地局装置は、スロットフォーマット指示メッセージをユーザ端末に送信してもよく、当該スロットフォーマット指示メッセージは、全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含み、全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドによってFDイネーブルモード指示情報が示される。また、当該スロットフォーマット指示メッセージは、スロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子と、当該スロットフォーマットコンビネーションに対応する全てのスロットフォーマットのスロットフォーマットインデックスとの間のマッピング関係を含む。
【0160】
例えば、スロットフォーマット指示メッセージの一例については、以下のコードを参照されたい。
SlotFormatCombinationsPerCell ::= SEQUENCE {

slotFormatCombinations SEQUENCE (SIZE (1..maxNrofSlotFormatCombinationsPerSet)) OF SlotFormatCombination OPTIONAL,
slotFormatCombinations-FullDuplex SEQUENCE (SIZE (1..maxNrofSlotFormatCombinationsPerSet)) OF SlotFormatCombination-FullDuplex OPTIONAL,
...,
【0161】
ここで、SlotFormatCombination-FullDuplexは、全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを表す。SlotFormatCombination-FullDuplexが付加されるとき、FDイネーブルモード指示情報を表す。
【0162】
SlotFormatCombination-FullDuplexフィールドには、スロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子と、スロットフォーマットのスロットフォーマットインデックスとが付加されることができる。SlotFormatCombination-FullDuplexフィールドは、最大でmaxNrofSlotFormatCombinationsPerSet個の要素を設定し、各要素は、以下のように定義される。
SlotFormatCombination-FullDuplex ::= SEQUENCE {
slotFormatCombinationId-FullDuplex SlotFormatCombinationId,
slotFormats-FullDuplex SEQUENCE (SIZE (1..maxNrofSlotFormatsPerCombination)) OF INTEGER (0..255)
【0163】
ここで、slotFormatCombinationId-FullDuplexは、識別子を表し、その値が0からmaxNrofSlotFormatCombinationsPerSet-1まで順次に取られ、すなわち、その値が順次に0、1、2、…、maxNrofSlotFormatCombinationsPerSet-1などであってもよい。slotFormats-FullDuplexは、スロットフォーマットが一意であるスロットフォーマットインデックスを表し、最大でmaxNrofSlotFormatsPerCombination個が設定されることができ、その値の範囲は0~255であってもよい。slotFormatCombinationsも設定される場合、このパラメータは無視される。すなわち、FDモードにおけるフレーム構造の設定は、HDモードにおけるフレーム構造の設定よりも優先される。逆に、slotFormatCombinations-FullDuplexが設定されていない場合、フレーム構造は、slotFormatCombinationsの設定に依存し、すなわち、TDDにおけるHDモードで動作する。
【0164】
ステップS43において、ユーザ端末は、基地局装置からスロットフォーマット指示メッセージを受信する。スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、ユーザ端末は、スロットフォーマット指示メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加されると決定する。
【0165】
スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、ユーザ端末は、全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドから、スロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子と、当該スロットフォーマットコンビネーションに対応する全てのスロットフォーマットのスロットフォーマットインデックスとの間のマッピング関係を解析してもよい。例えば、ユーザ端末は、全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドから表2に示すマッピング関係を解析してもよい。
【0166】
スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドslotFormatCombinations-FullDuplexを含まない場合、ユーザ端末は、スロットフォーマットコンビネーションフィールドslotFormatCombinationsから、スロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子と、当該スロットフォーマットコンビネーションに対応する全てのスロットフォーマットのスロットフォーマットインデックスとの間のマッピング関係を解析してもよい。
【0167】
ステップS44において、スロットフォーマット指示メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、ユーザ端末は、FDイネーブルモード指示情報に基づいて、本ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする。ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFシンボル、DLシンボル又はULシンボルであることを期待し、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることを期待する。
【0168】
ステップS45において、基地局装置は、全てのスロットフォーマットコンビネーションからターゲットスロットフォーマットコンビネーションを選択する。
【0169】
例えば、基地局装置は、スロットフォーマットコンビネーションs1とスロットフォーマットコンビネーションs2からターゲットスロットフォーマットコンビネーションを選択してもよい。スロットフォーマットコンビネーションs1をターゲットスロットフォーマットコンビネーションとして選択することを例とする。
【0170】
ステップS46において、基地局装置は、DCIメッセージによって、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子をユーザ端末に送信してもよい。例えば、基地局装置は、周期的なPDCCHを介してDCIフォーマット2_0において、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子をユーザ端末に送信してもよい。
【0171】
ステップS47において、ユーザ端末は、基地局装置からDCIメッセージ(例えばDCIフォーマット2_0)を受信し、当該DCIメッセージから、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を解析する。
【0172】
ステップS48において、ユーザ端末は、全てのスロットフォーマットコンビネーションから、当該コンビネーション識別子(すなわち、DCIメッセージから解析されたコンビネーション識別子)に対応するターゲットスロットフォーマットコンビネーションを選択する。
【0173】
例えば、基地局装置は、スロットフォーマットコンビネーションs1をターゲットスロットフォーマットコンビネーションとして選択する場合、DCIメッセージによってターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子SFC 0をユーザ端末に送信する。ユーザ端末は、全てのスロットフォーマットコンビネーションから、当該コンビネーション識別子SFC 0に対応するスロットフォーマットコンビネーションs1を選択し、スロットフォーマットコンビネーションs1をターゲットスロットフォーマットコンビネーションとする。当該ターゲットスロットフォーマットコンビネーションは、スロットフォーマットインデックス0、スロットフォーマットインデックス0、スロットフォーマットインデックス2、及びスロットフォーマットインデックス1に対応する。
【0174】
ユーザ端末は、既に設定されたPDCCH走査周期に従って、SFI無線ネットワーク一時インジケータを用いて、DCIフォーマット2_0などのDCIメッセージを検出し、検出されたDCIメッセージにおけるSFIインデックスフィールドからターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を得てもよい。
【0175】
SlotFormatCombination-FullDuplex(全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールド)が設定される場合、DCIメッセージのSFIインデックスは、SlotFormatCombination-FullDuplexを使用し、SlotFormatCombination-FullDuplexに、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子が付加される。
【0176】
ここで、DCIメッセージにおけるSFIインデックスのビット数は、
【数1】
であり、maxFDSFIIndexは、FD SFIを設定するSlotFormatCombination-FullDuplexの最大値によって決定される。例えば、現在、合計4つのFD SFIが設定されている場合、SlotFormatCombination-FullDuplexの値がそれぞれ0、1、2、3であり、DCIにおけるSFIのビット数は
【数2】
となる。例えば、RRCシグナリングにより2つのSFCが設定された場合、DCIにおけるSFIは1ビットだけで2つのSFCを表すことができる。
【0177】
DCIフォーマット2_0における設定は、以下のコードを参照することができる。FD Slot format indicator 1、FD Slot format indicator 2、…、FD Slot format indicator Nは、それぞれ、SlotFormatCombination-FullDuplexにおけるSlotFormatCombinationId-FullDuplexを表す。
-If the higher layer parameter slotFormatCombToAddModList is configured,
-if the higher layer parameter slotFormatCombinations-FullDuplex is configured
- FD Slot format indicator 1, FD Slot format indicator 2, …, FD Slot format indicator N,
- else
-Slot format indicator 1, Slot format indicator 2, …, Slot format indicator N
【0178】
一例において、スロットフォーマット指示メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、基地局装置は、FDモードの有効時間を明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用してFDモードがイネーブルされる有効時間を決定する。DCIメッセージの送信スロット、すなわちDCIメッセージが送信されるスロット、つまりDCIメッセージの送信スロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。また、ユーザ端末は、FDモードの有効時間を明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用してユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする時間を決定する。DCIメッセージの受信スロット、すなわちDCIメッセージが受信されるスロット、つまりDCIメッセージの受信スロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。
【0179】
ステップS49において、基地局装置は、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに基づいてターゲットフレーム構造を決定する。例えば、基地局装置は、全てのスロットフォーマットコンビネーションからターゲットスロットフォーマットコンビネーションを選択した後、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションが少なくとも1つのスロットフォーマットに対応し、例えば、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションがスロットフォーマットコンビネーションs1である場合、スロットフォーマット0、スロットフォーマット0、スロットフォーマット2及びスロットフォーマット1に対応するため、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応する全てのスロットフォーマットに基づいてターゲットフレーム構造を決定してもよい。
【0180】
ステップS50において、ユーザ端末は、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに基づいてターゲットフレーム構造を決定する。例えば、ユーザ端末は、全てのスロットフォーマットコンビネーションからターゲットスロットフォーマットコンビネーションを選択した後、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションが少なくとも1つのスロットフォーマットに対応するため、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応する全てのスロットフォーマットに基づいてターゲットフレーム構造を決定してもよい。
【0181】
ステップS51において、基地局装置とユーザ端末は、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う。
【0182】
例えば、基地局装置に対応する動作モードがFDイネーブルモードであり、且つユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされる場合、ターゲットフレーム構造の複数のシンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであってもよい。ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うとき、スロット内のシンボルがFシンボルである場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、基地局装置は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができ、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0183】
例えば、現在TDD-UL-DL-ConfigCommonによってフレーム構造が設定されておらず、且つSFC 0が採用されると決定されると仮定すると、基地局装置はDCIにおいてSFC 0をユーザ端末に送信する。基地局装置とユーザ端末はいずれもターゲットスロットフォーマットコンビネーションを知り、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに基づいてターゲットフレーム構造を決定してもよい。図7は、ターゲットフレーム構造の一例である。図7に示すターゲットフレーム構造に基づいて基地局装置とユーザ端末がデータ処理を行い、この過程は繰り返されない。
【0184】
上記の例は、FDモードをサポートするユーザ端末を対象としている。FDモードをサポートしないユーザ端末について、ユーザ端末は、FDモードに関する内容を無視し、例えばFDモード指示情報を無視し、FDイネーブルモード指示情報に基づいて、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルしない。ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFシンボル、DLシンボル又はULシンボルであることを期待し、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。
【0185】
一例において、基地局装置がMIBメッセージによってFDモードをアクティブ化し、且つTDD-UL-DL-ConfigCommonが設定されている場合、又は、TDD-UL-DL-ConfigCommonによりFDモードをアクティブ化した場合、TDD-UL-DL-ConfigCommonにおけるFシンボルをさらにDLシンボル又はULシンボルに設定することができ、TDD-UL-DL-ConfigCommonにおけるULシンボル又はDLシンボルを変更することができない。Fシンボルは、DL、UL、GP又はFDに用いられることができる。
【0186】
基地局装置がMIBメッセージ又はTDD-UL-DL-ConfigCommonによってFDモードをアクティブ化しない場合、現在TDD-UL-DL-ConfigCommonが設定されているか否かにかかわらず、ユーザ端末がRRCシグナリングによってSlotFormatCombinationsPerCellにおけるSlotFormatCombination-FullDuplex設定を取得し、DCI 2_0の指示に基づいてスロットフォーマットを取得すると、ユーザ端末は、現在のFDモードがイネーブルなったと判断し、FDモードの有効時間がDCI 2_0が受信されるスロットである。
【0187】
以上の技術案から分かるように、本発明の実施例では、基地局装置に対応する動作モードはFDイネーブルモードとFDディセーブルモードに分けられ、動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられることが許可され、すなわち、Fシンボルの機能がFDシンボルとして機能するように拡張される。また、スロット内のFシンボルがFDに用いられる場合、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理させることができ、このように、同じ時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理させることができ、これにより、時間領域リソースをより効果的に利用し、リソース利用率を向上させ、ネットワークカバレッジとネットワーク容量を向上させ、上りリンク伝送遅延を低減させるなど、伝送遅延を低減させることができる。現在の5Gシステムに影響を与えることなく、上り下りリンク共通設定又は専用設定、又はスロットフォーマット指示を用いてFDモードのフレーム構造が設定される。フレーム構造の設定が完成された後、基地局装置とユーザ端末はフレーム構造のタイプに基づいてデータの送信と受信を行うことができる。基地局装置とFDモードのユーザ端末は送受信を同時に行うことができ、HDモードのユーザ端末は同時刻に送信又は受信のみを行うことができる。Fシンボルの機能がFDシンボルとして機能するように拡張され、FDシンボルをより柔軟に設定することができる。
【0188】
同一の発明思想に基づき、上記TDDフレーム構造設定方法に対応するTDDフレーム構造設定装置、基地局装置及びユーザ端末をさらに提供する。基地局装置とユーザ端末が問題を解決する原理は上記実施例のTDDフレーム構造設定方法と類似するため、基地局装置とユーザ端末の実施は、方法の実施を参照することができ、本明細書では繰り返さない。
【0189】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例は、基地局装置に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、前記装置は、
基地局装置に対応する動作モードを決定するための決定モジュールであって、前記動作モードがFDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可される、決定モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるための送信モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含む。
【0190】
一例において、前記送信モジュールは、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信するとき、具体的に、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるシステムブロードキャストメッセージをユーザ端末に送信し、又は、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるRRC再設定メッセージをユーザ端末に送信するために用いられる。
【0191】
一例において、前記システムブロードキャストメッセージがMIBメッセージである場合、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージのスペアフィールドによって示され、又は、前記MIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され、
MIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記MIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記MIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロットとして決定し、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0192】
一例において、前記システムブロードキャストメッセージがSIBメッセージである場合、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの上り下りリンク共通設定メッセージによって示され、又は、前記SIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され、
SIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロットとして決定し、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0193】
一例において、RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、前記RRC再設定メッセージは全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記RRC再設定メッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され、
RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロットとして決定し、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0194】
一例において、前記決定モジュールは、さらに、ターゲットフレーム構造を決定するために用いられ、
前記送信モジュールは、さらに、前記ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定させるために用いられ、
前記処理モジュールは、さらに、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである。
【0195】
一例において、前記送信モジュールは、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信するとき、具体的に、
スロットフォーマット指示メッセージをユーザ端末に送信するために用いられ、
前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される。
【0196】
前記スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含み、
前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドには、少なくとも1つのスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子が付加され、
前記決定モジュールは、さらに、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定するために用いられ、
前記送信モジュールは、さらに、DCIメッセージによって前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子に基づいてターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定させるために用いられ、
スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、前記DCIメッセージが送信されるスロットとして決定する。
【0197】
前記決定モジュールは、さらに、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに基づいてターゲットフレーム構造を決定するために用いられ、
前記処理モジュールは、さらに、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである。
【0198】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例は、FDモードをサポートするユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、前記装置は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするためのイネーブルモジュールと、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることを期待する。
【0199】
一例において、前記受信モジュールは、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するとき、具体的に、
基地局装置から、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるシステムブロードキャストメッセージを受信し、又は、
基地局装置から、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるRRC再設定メッセージを受信するために用いられる。
【0200】
一例において、前記システムブロードキャストメッセージがMIBメッセージである場合、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージのスペアフィールドによって示され、又は、前記MIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され、
MIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記MIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記MIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロットとして決定し、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0201】
一例において、前記システムブロードキャストメッセージがSIBメッセージである場合、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの上り下りリンク共通設定メッセージによって示され、又は、前記SIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され、
SIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロットとして決定し、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0202】
一例において、前記RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、
前記RRC再設定メッセージは全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記RRC再設定メッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され、
RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロットとして決定し、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0203】
一例において、前記受信モジュールは、さらに、前記基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信するために用いられ、前記上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含み、
前記処理モジュールは、さらに、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定し、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うために用いられ、前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである。
【0204】
一例において、前記受信モジュールは、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するとき、具体的に、基地局装置からスロットフォーマット指示メッセージを受信するために用いられ、前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される。
【0205】
前記スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含み、
前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドから、少なくとも1つのスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を解析し、
前記受信モジュールは、さらに、前記基地局装置からDCIメッセージを受信するために用いられ、
前記処理モジュールは、さらに、前記DCIメッセージから、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を解析し、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子に基づいてターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定するために用いられ、
スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるとき、前記処理モジュールは、FDモードがイネーブルされる有効時間を、前記DCIメッセージが送信されるスロットとして決定する。
【0206】
一例において、前記処理モジュールは、さらに、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに基づいてターゲットフレーム構造を決定し、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うために用いられ、前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである。
【0207】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例は、FDモードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、前記装置は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視するためのイネーブルモジュールと、
スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理するための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
ここで、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。
【0208】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例は、プロセッサと機械可読記憶媒体とを含む電子機器(例えば、上記実施例の基地局装置又はユーザ端末)を提供する。機械可読記憶媒体は、プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、プロセッサは、機械実行可能命令を実行して、本発明の上記実施例に開示されたTDDフレーム構造設定方法を実行するために用いられる。
【0209】
図8Aに示すように、本発明の一実施例は、基地局装置を提供し、当該基地局装置は、プロセッサ811と、メモリ812と、バス813とを含み得る。メモリ812には、プロセッサ811によって実行可能な機械可読命令が記憶され、基地局装置が動作すると、プロセッサ811とメモリ812は、バス813を介して通信し、機械可読命令がプロセッサ811によって実行されると、
基地局装置に対応する動作モードを決定し、前記動作モードがFDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可される、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせる処理が実行され、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0210】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することは、
前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるシステムブロードキャストメッセージを前記ユーザ端末に送信すること、又は、
前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるRRC再設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することを含む。
【0211】
一例において、前記システムブロードキャストメッセージがMIBメッセージである場合、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージのスペアフィールドによって示され、又は、前記MIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示される。
【0212】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、MIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記MIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記MIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0213】
前記システムブロードキャストメッセージがSIBメッセージである場合、記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの上り下りリンク共通設定メッセージによって示され、又は、前記SIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示される。
【0214】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、SIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0215】
一例において、前記RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、前記RRC再設定メッセージは全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記RRC再設定メッセージの全二重イネーブルフィールドによって示される。
【0216】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0217】
一例において、機械可読命令がプロセッサ811によって実行されると、
ターゲットフレーム構造を決定し、前記ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定され、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う処理がさらに実行され、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである。
【0218】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することは、スロットフォーマット指示メッセージを前記ユーザ端末に送信することを含み、前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される。
【0219】
一例において、前記スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む。
【0220】
一例において、スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドには、少なくとも1つのスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子が付加され、機械可読命令がプロセッサ811によって実行されると、
ターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定し、DCIメッセージによって前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子に基づいてターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定させる処理がさらに実行される。
【0221】
プロセッサ811によって実行される処理において、スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、前記DCIメッセージが送信されるスロットを含む。
【0222】
一例において、機械可読命令がプロセッサ811によって実行されると、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに基づいてターゲットフレーム構造を決定し、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う処理がさらに実行される。前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである。
【0223】
図8Bに示すように、本発明の一実施例は、FDモードをサポートするユーザ端末を提供し、当該ユーザ端末は、プロセッサ821と、メモリ822と、バス823とを含み得る。メモリ822には、プロセッサ821によって実行可能な機械可読命令が記憶され、ユーザ端末が動作すると、プロセッサ821とメモリ822は、バス823を介して通信し、機械可読命令がプロセッサ821によって実行されると、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信し、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする処理が実行され、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることを期待し、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0224】
一例において、前記ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待し、
スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、
スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0225】
一例において、プロセッサ821によって実行される処理において、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップは、
基地局装置から、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるシステムブロードキャストメッセージを受信するステップ、又は、
基地局装置から、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるRRC再設定メッセージを受信するステップを含む。
【0226】
一例において、前記システムブロードキャストメッセージがMIBメッセージである場合、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージのスペアフィールドによって示され、又は、前記MIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示される。
【0227】
一例において、プロセッサ821によって実行される処理において、MIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記MIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記MIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0228】
前記システムブロードキャストメッセージがSIBメッセージである場合、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの上り下りリンク共通設定メッセージによって示され、又は、前記SIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示される。
【0229】
一例において、プロセッサ821によって実行される処理において、SIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0230】
一例において、前記RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、前記RRC再設定メッセージは全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記RRC再設定メッセージの全二重イネーブルフィールドによって示される。
【0231】
一例において、プロセッサ821によって実行される処理において、RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0232】
一例において、機械可読命令がプロセッサ821によって実行されると、
前記基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信し、前記上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含み、
前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定し、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う処理がさらに実行され、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである。
【0233】
一例において、プロセッサ821により実行される処理において、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップは、基地局装置からスロットフォーマット指示メッセージを受信するステップを含み、前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される。
【0234】
前記スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む。
【0235】
一例において、前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドから、少なくとも1つのスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を解析し、機械可読命令がプロセッサ821によって実行されると、
前記基地局装置からDCIメッセージを受信し、
前記DCIメッセージから、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を解析し、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子に基づいてターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定する処理がさらに実行される。
【0236】
プロセッサ821によって実行される処理において、スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、前記DCIメッセージが受信されるスロットを含む。一例では、機械可読命令がプロセッサ821によって実行されると、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに基づいてターゲットフレーム構造を決定し、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う処理がさらに実行される。
【0237】
図8Cに示すように、本発明の一実施例は、FDモードをサポートしないユーザ端末を提供し、当該ユーザ端末は、プロセッサ831と、メモリ832と、バス833とを含み得る。メモリ832には、プロセッサ831によって実行可能な機械可読命令が記憶され、ユーザ端末が動作すると、プロセッサ831とメモリ832は、バス833を介して通信し、機械可読命令がプロセッサ831によって実行されると、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信し、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視する処理が実行され、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待し、スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0238】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の実施例は、機械可読記憶媒体をさらに提供し、前記機械可読記憶媒体は、いくつかのコンピュータ命令を記憶し、前記コンピュータ命令がプロセッサにより実行されたと、本発明の上記例において開示されたTDDフレーム構造設定方法が実施される。
【0239】
ここで、上記機械可読記憶媒体は、任意の電子的、磁気的、光学的、又は他の物理的記憶装置であってもよく、実行可能命令、データなどの情報を含み、又は記憶することができる。例えば、機械可読記憶媒体は、RAM(Radom Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、ストレージドライブ(例えばハードディスクドライブ)、ソリッドステートドライブ、任意のタイプのストレージディスク(例えば光ディスク、dvdなど)、又は類似の記憶媒体、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0240】
上記実施例で説明したシステム、装置、モジュール又はユニットは、具体的に、コンピュータチップ、又はエンティティにより実現されてもよく、又は何らかの機能を有する製品により実現されてもよい。典型的な実現機器は、コンピュータであり、コンピュータの具体的な形態は、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯電話、カメラ付き電話、スマートフォン、携帯情報端末(Personal Digital Assistant)、メディアプレーヤー、ナビゲーション機器、電子メール送受信機器、ゲーム機、タブレット型パソコン、ウェアラブル機器、又はこれらの機器の任意のいくつかの組み合わせであってもよい。
【0241】
なお、記述の便宜上、以上の装置を記述する時、その機能に応じて各ユニットに分けて記述する。当然ながら、本発明を実施する時、各ユニットの機能を同じ又は複数のソフトウェア及び/又はハードウェアで実現することができる。
【0242】
当業者には、本発明の実施例が、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供され得ることが理解される。したがって、本発明は、全体的にハードウェアの実施例、全体的にソフトウェアの実施例、又はソフトウェア及びハードウェアの態様を組み合わせた実施例の形態を採用することができる。さらに、本発明の実施例は、コンピュータ使用可能プログラムコードを内部に含む1つ又は複数のコンピュータ使用可能記憶媒体(磁気ディスク記憶装置、CD-ROM、光学記憶装置などを含むが、これらに限定されない)で実施されるコンピュータプログラム製品の形態を採用することができる。
【0243】
本発明は、本発明の実施例による方法、機器(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して記述される。フローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック、並びにフローチャート及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令により実現され得ることが理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを生成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、又は他のプログラマブルなデータ処理機器のプロセッサに提供されてもよく、汎用コンピュータ又は他のプログラマブルなデータ処理機器のプロセッサにより実行された命令が、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現するための装置を生成する。
【0244】
さらに、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルなデータ処理機器に指定された方式で動作するように指導することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、当該コンピュータ可読メモリに記憶された命令が、命令装置を含む製造品を生成し、当該命令装置は、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現する。
【0245】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルなデータ処理機器にロードすることもでき、一連の操作ステップがコンピュータ又は他のプログラマブルな機器で実行されて、コンピュータで実現される処理を生成し、それによりコンピュータ又は他のプログラマブルな機器で実行される命令が、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現するためのステップを提供する。
【0246】
以上の説明は、本発明の実施例にすぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、当業者にとって様々な変更及び変形が可能である。本発明の精神及び原理内で行われた任意の修正、等価置換、改良などは、いずれも本発明の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
【手続補正書】
【提出日】2024-06-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局装置に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定方法であって、
前記基地局装置に対応する動作モードを決定するステップであって、前記動作モードがFD(Full-Duplex)イネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のF(Flexible)シンボルがFD、DL(Down Link)、UL(Up Link)、又はGP(Guard Period)に用いられることが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可されるステップと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるステップと、を含み、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定方法。
【請求項2】
FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することは、
前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるシステムブロードキャストメッセージを前記ユーザ端末に送信すること、又は、
前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるRRC(Radio Resource Control)再設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記FDイネーブルモード指示情報が付加される前記システムブロードキャストメッセージがMIB(Master Information Block)メッセージである場合、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージのスペアフィールドによって示され、又は、
前記MIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され
前記FDイネーブルモード指示情報が付加される前記システムブロードキャストメッセージがSIB(System Information Block)メッセージである場合、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの上り下りリンク共通設定メッセージによって示され、又は、
前記SIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され、
前記RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、
前記RRC再設定メッセージは全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記RRC再設定メッセージの全二重イネーブルフィールドによって示される、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
MIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記MIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記MIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロット、を含み
SIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信される周期の次の周期の1番目のスロット、を含み、
RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる前に、前記方法は、さらに、
ターゲットフレーム構造を決定し、前記ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定させることと、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うことと、を含み、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである、
ことを特徴とする請求項2~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することは、
スロットフォーマット指示メッセージを前記ユーザ端末に送信することを含み、
前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加され
ここで、前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドには、少なくとも1つのスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子が付加され、
スロットフォーマット指示メッセージを前記ユーザ端末に送信した後、前記方法は、さらに、
ターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定し、DCI(Downlink Control Information)メッセージによって前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子に基づいてターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定させることを含み、
ここで、スロットフォーマット指示メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、前記DCIメッセージが送信されるスロットを含み、
スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる前に、前記方法は、さらに、
前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに基づいてターゲットフレーム構造を決定することと、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うことと、を含み、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
TDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定方法であって、
FD(Full-Duplex)モードをサポートするユーザ端末に適用される場合、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップと、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするステップと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、前記ユーザ端末は、スロット内のF(Flexible)シンボルがFD、DL(Down Link)、UL(Up Link)、又はGP(Guard Period)に用いられることを期待し、
ここで、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができ
FDモードをサポートしないユーザ端末に適用される場合、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップと、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視するステップと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待し、スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定方法。
【請求項9】
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップは、
前記基地局装置から、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるシステムブロードキャストメッセージを受信するステップ、又は、
前記基地局装置から、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されるRRC(Radio Resource Control)再設定メッセージを受信するステップを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記FDイネーブルモード指示情報が付加される前記システムブロードキャストメッセージがMIB(Master Information Block)メッセージである場合、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージのスペアフィールドによって示され、又は、
前記MIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記MIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され
前記FDイネーブルモード指示情報が付加される前記システムブロードキャストメッセージがSIB(System Information Block)メッセージである場合、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの上り下りリンク共通設定メッセージによって示され、又は、
前記SIBメッセージが全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記SIBメッセージの全二重イネーブルフィールドによって示され、
前記RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、
前記RRC再設定メッセージは全二重イネーブルフィールドを含み、前記FDイネーブルモード指示情報は、前記RRC再設定メッセージの全二重イネーブルフィールドによって示される、
ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
MIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記MIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記MIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記MIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロット、を含み
SIBメッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信される周期の次の周期の1番目のスロット、を含み、
RRC再設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加される場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる前に、前記方法は、さらに、
前記基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信することであって、前記上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む、ことと、
前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定することと、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うことと、を含み、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである、
ことを特徴とする請求項9~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップは、
前記基地局装置からスロットフォーマット指示メッセージを受信するステップを含み、
前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加され
ここで、前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記スロットフォーマット指示メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される、
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記スロットフォーマット指示メッセージが全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドを含む場合、前記全二重スロットフォーマットコンビネーションフィールドから、少なくとも1つのスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を解析し、
前記基地局装置からスロットフォーマット指示メッセージを受信した後、前記方法は、さらに、
前記基地局装置からDCI(Downlink Control Information)メッセージを受信することと、
前記DCIメッセージから、ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子を解析し、前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに対応するコンビネーション識別子に基づいてターゲットスロットフォーマットコンビネーションを決定することと、を含み、
ここで、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、前記DCIメッセージが受信されるスロットを含み、
スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる前に、前記方法は、さらに、
前記ターゲットスロットフォーマットコンビネーションに基づいてターゲットフレーム構造を決定することと、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うことと、を含み、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルである、
ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
基地局装置に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定装置であって、
前記基地局装置に対応する動作モードを決定するための決定モジュールであって、前記動作モードがFD(Full-Duplex)イネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のF(Flexible)シンボルがFD、DL(Down Link)、UL(Up Link)、又はGP(Guard Period)に用いられることが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可される、決定モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるための送信モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含む、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定装置。
【請求項16】
ユーザ端末に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定装置であって、前記装置は、受信モジュールと、イネーブルモジュールと、処理モジュールと、を含み、
前記ユーザ端末がFD(Full-Duplex)モードをサポートする場合、
前記受信モジュールは、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するために用いられ、
前記イネーブルモジュールは、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするために用いられ、
前記処理モジュールは、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内のF(Flexible)シンボルがFDに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータを同時に処理することができるために用いられ、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがFD、DL(Down Link)、UL(Up Link)、又はGP(Guard Period)に用いられることを期待し、
前記ユーザ端末がFDモードをサポートしない場合、
前記受信モジュールは、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するために用いられ、
前記イネーブルモジュールは、前記FDイネーブルモード指示情報を無視するために用いられ、
前記処理モジュールは、スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、前記Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理するために用いられ、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
ここで、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定装置。
【請求項17】
プロセッサと機械可読記憶媒体とを含む電子機器であって、
前記機械可読記憶媒体は、前記プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、
前記プロセッサは、機械実行可能命令を実行して、請求項1~4、6~7のいずれか1項に記載の方法のステップを実施し、又は、請求項8~11、13~14のいずれか1項に記載の方法のステップを実施するために用いられる、
ことを特徴とする電子機器。
【国際調査報告】