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特表2024-544086TDDフレーム構造設定方法、装置及び機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-27
(54)【発明の名称】TDDフレーム構造設定方法、装置及び機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/06 20090101AFI20241120BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20241120BHJP
【FI】
H04W28/06 130
H04W72/0446
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535962
(86)(22)【出願日】2022-04-29
(85)【翻訳文提出日】2024-06-14
(86)【国際出願番号】 CN2022090609
(87)【国際公開番号】W WO2023206500
(87)【国際公開日】2023-11-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518056748
【氏名又は名称】新華三技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】NEW H3C TECHNOLOGIES CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100230086
【弁理士】
【氏名又は名称】譚 粟元
(72)【発明者】
【氏名】孔 磊
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE71
(57)【要約】
本発明は、TDDフレーム構造設定方法、装置及び機器を提供する。当該方法は、基地局装置に対応する動作モードを決定するステップであって、動作モードがFDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可され、動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可されるステップと、動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、ユーザ端末に、FDイネーブルモード指示情報に基づいて、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるステップと、を含む。動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。本発明の技術的解決策によれば、上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理し、リソース利用率を向上させることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局装置に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定方法であって、
前記基地局装置に対応する動作モードを決定するステップであって、前記動作モードがFD(Full-Duplex)イネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボル、DL(Down Link)シンボル、UL(Up Link)シンボル、又はF(Flexible)シンボルとして機能することが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可されるステップと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるステップと、を含み、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定方法。
【請求項2】
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可され、
前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可される、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することは、
上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することを含み、
前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記上り下りリンク共通設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
SIB(system information block)メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信される周期の次の周期内の1番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
RRC(Radio Resource Control)再設定メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項7】
スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる前に、前記方法は、さらに、
ターゲットフレーム構造を決定することと、
前記ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定させることと、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うことと、を含み、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、
ここで、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、前記フレーム構造パラメータは、前記FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含む、
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、前記複数のFDシンボルは連続する、
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定され、ここで、前記K1は正の整数であり、及び/又は、
前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定され、ここで、前記K2は正の整数である、
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第1の全二重シンボル数は、前記K1の値を示すために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第2の全二重シンボル数は、前記K2の値を示すために用いられる、
ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第1の全二重スロット数は、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、前記第3の全二重シンボル数は、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第2の全二重スロット数は、K2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、前記第4の全二重シンボル数は、K2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられる、
ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFシンボルを含み、前記上り下りリンク共通設定メッセージをユーザ端末に送信した後、前記方法は、さらに、
上り下りリンク専用設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することを含み、
前記上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、前記全二重パラメータは、前記FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる、
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項13】
FD(Full-Duplex)モードをサポートするユーザ端末に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定方法であって、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップと、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするステップと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
ここで、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、DL(Down Link)シンボル、UL(Up Link)シンボル、又はF(Flexible)シンボルとして機能することを期待し、
スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定方法。
【請求項14】
前記ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待し、
スロット内の複数のシンボルがDLシンボルを含むとき、前記DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内の複数のシンボルがULシンボルを含むとき、前記ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する、
ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされる場合、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待し、
前記ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する、
ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップは、
基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信するステップを含み、
前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される、
ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記上り下りリンク共通設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む、
ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
SIB(system information block)メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信される周期の次の周期内の1番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
RRC(Radio Resource Control)再設定メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項20】
スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる前に、前記方法は、さらに、
基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信することであって、前記上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む、ことと、
前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定することと、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うことと、を含み、
ここで、前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、
前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、前記フレーム構造パラメータは、前記FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含み、前記FDパターンパラメータは、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを示すために用いられる、
ことを特徴とする請求項13~19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、前記複数のFDシンボルが連続することを期待する、
ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
K1個の連続するFDシンボルが前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に設定されることを期待し、ここで、前記K1は正の整数であり、及び/又は、
K2個の連続するFDシンボルが前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に設定されることを期待し、ここで、前記K2は正の整数である、
ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、前記方法は、さらに、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第1の全二重シンボル数に基づいてK1の値を決定し、前記K1の値に基づいて前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第2の全二重シンボル数に基づいてK2の値を決定し、前記K2の値に基づいて前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定することを含む、
ことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、前記方法は、さらに、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第1の全二重スロット数に基づいてK1個のFDシンボルによって占有される第1の完全なスロット数を決定し、前記第3の全二重シンボル数に基づいて前記K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、前記第1の全二重スロット数と前記第3の全二重シンボル数とに基づいて、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第2の全二重スロット数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される第2の完全なスロット数を決定し、前記第4の全二重シンボル数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、前記第2の全二重スロット数と前記第4の全二重シンボル数とに基づいて、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定することを含む、
ことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFシンボルを含み、前記基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信した後、前記方法は、さらに、
前記基地局装置から上り下りリンク専用設定メッセージを受信することを含み、
前記上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、前記全二重パラメータは、前記FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる、
ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項26】
FD(Full-Duplex)モードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定方法であって、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップと、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視するステップと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDL(Down Link)シンボル、UL(Up Link)シンボル、又はF(Flexible)シンボルとして機能することを期待し、
スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、
スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定方法。
【請求項27】
基地局装置に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定装置であって、
前記基地局装置に対応する動作モードを決定するための決定モジュールであって、前記動作モードがFD(Full-Duplex)イネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボル、DL(Down Link)シンボル、UL(Up Link)シンボル、又はF(Flexible)シンボルとして機能することが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可される、決定モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるための送信モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含む、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定装置。
【請求項28】
前記送信モジュールは、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信するとき、具体的に、
上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信するために用いられ、
前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加され、
前記上り下りリンク共通設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む、
ことを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項29】
SIB(system information block)メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信するとき、前記処理モジュールは、さらに、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信される周期の次の周期内の1番目のスロットとして決定するために用いられ、
RRC(Radio Resource Control)再設定メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信するとき、前記処理モジュールは、さらに、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロットとして決定するために用いられ、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記決定モジュールは、さらに、ターゲットフレーム構造を決定するために用いられ、前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、
前記送信モジュールは、さらに、前記ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定させるために用いられ、ここで、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、前記フレーム構造パラメータは、前記FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含み、
前記処理モジュールは、さらに、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うために用いられる、
ことを特徴とする請求項27~29のいずれか1項に記載の装置。
【請求項31】
前記ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、前記複数のFDシンボルは連続し、
前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定され、ここで、前記K1は正の整数であり、及び/又は、
前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定され、ここで、前記K2は正の整数である、
ことを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第1の全二重シンボル数は、前記K1の値を示すために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第2の全二重シンボル数は、前記K2の値を示すために用いられる、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第1の全二重スロット数は、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、前記第3の全二重シンボル数は、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第2の全二重スロット数は、K2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、前記第4の全二重シンボル数は、K2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられる、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項34】
前記送信モジュールは、さらに、前記上り下りリンク専用設定メッセージを前記ユーザ端末に送信するために用いられ、
前記上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、前記全二重パラメータは、前記FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項35】
FD(Full-Duplex)モードをサポートするユーザ端末に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定装置であって、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするためのイネーブルモジュールと、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、DL(Down Link)シンボル、UL(Up Link)シンボル、又はF(Flexible)シンボルとして機能することを期待する、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定装置。
【請求項36】
前記受信モジュールは、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するとき、具体的に、
基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信するために用いられ、
前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加され、
前記上り下りリンク共通設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む、
ことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項37】
SIB(system information block)メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、前記処理モジュールは、さらに、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信される周期の次の周期内の1番目のスロットとして決定するために用いられ、
RRC(Radio Resource Control)再設定メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、前記処理モジュールは、さらに、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロットとして決定するために用いられ、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記受信モジュールは、さらに、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信するために用いられ、前記上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含み、
前記処理モジュールは、さらに、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定し、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、
ここで、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、前記フレーム構造パラメータは、前記FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含み、前記FDパターンパラメータは、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを示すために用いられる、
ことを特徴とする請求項35~37のいずれか1項に記載の装置。
【請求項39】
前記ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、前記複数のFDシンボルが連続することを期待し、
K1個の連続するFDシンボルが前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に設定されることを期待し、ここで、前記K1は正の整数であり、及び/又は
K2個の連続するFDシンボルが前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に設定されることを期待し、ここで、前記K2は正の整数である、
ことを特徴とする請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、前記処理モジュールは、さらに、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第1の全二重シンボル数に基づいてK1の値を決定し、前記K1の値に基づいて前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第2の全二重シンボル数に基づいてK2の値を決定し、前記K2の値に基づいて前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定するために用いられる、
ことを特徴とする請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、前記処理モジュールは、さらに、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第1の全二重スロット数に基づいてK1個のFDシンボルによって占有される第1の完全なスロット数を決定し、前記第3の全二重シンボル数に基づいて前記K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、前記第1の全二重スロット数と前記第3の全二重シンボル数とに基づいて、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第2の全二重スロット数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される第2の完全なスロット数を決定し、前記第4の全二重シンボル数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、前記第2の全二重スロット数と前記第4の全二重シンボル数とに基づいて、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定するために用いられる、
ことを特徴とする請求項39に記載の装置。
【請求項42】
前記受信モジュールは、さらに、前記基地局装置から上り下りリンク専用設定メッセージを受信するために用いられ、
前記上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、前記全二重パラメータは、前記FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる、
ことを特徴とする請求項39に記載の装置。
【請求項43】
FD(Full-Duplex)モードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定装置であって、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視するためのイネーブルモジュールと、
スロット内のシンボルがDL(Down Link)シンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のシンボルがUL(Up Link)シンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理するための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はF(Flexible)シンボルとして機能することを期待する、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定装置。
【請求項44】
プロセッサと機械可読記憶媒体とを含む電子機器であって、
前記機械可読記憶媒体は、前記プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、
前記プロセッサは、機械実行可能命令を実行して、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法のステップを実施し、又は、請求項13~25のいずれか1項に記載の方法のステップを実施し、又は、請求項26に記載の方法のステップを実施するために用いられる、
ことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関し、特に、TDDフレーム構造設定方法、装置、及び機器に関するに関する。
【背景技術】
【0002】
時分割複信(TDD:Time Division Duplex)システムは、5Gシステムなどの移動通信システムに広く使用されている。TDDシステムにおいて、フレーム構造は、DL(Down Link、下りリンク)スロット、UL(Up Link、上りリンク)スロット及びS(Special、スペシャル)スロットに分けられる。DLスロットは複数のDLシンボルを含み、これらのDLシンボルに対応する時間領域リソースでは下りリンクデータが処理される。ULスロットは複数のULシンボルを含み、これらのULシンボルに対応する時間領域リソースでは上りリンクデータが処理される。Sスロットは、少なくとも1つのF(Flexible、フレキシブル)シンボルを含む。Fシンボルは、DLに用いられてもよく、すなわち、Fシンボルに対応する時間領域リソースでは下りリンクデータが処理され、Fシンボルは、ULに用いられてもよく、すなわち、Fシンボルに対応する時間領域リソースでは上りリンクデータが処理され、Fシンボルは、GP(Guard Period、ガード区間)に用いられてもよく、すなわち、Fシンボルに対応する時間領域リソースでは上りリンクと下りリンクの切り替えのガードが実行される。
【0003】
TDDシステムは、HD(Half Duplex、半二重)モードで動作されてもよく、すなわち、同一時刻において、同じ時間領域リソースはUL又はDLのみに使用することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、基地局装置に適用されるTDDフフレーム構造設定方法を提供し、当該方法は、
基地局装置に対応する動作モードを決定するステップであって、前記動作モードがFDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可されるステップと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるステップと、を含み、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0005】
本発明は、FDモードをサポートするユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定方法を提供し、当該方法は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップと、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするステップと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
ここで、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待し、
スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0006】
本発明は、FDモードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定方法を提供し、当該方法は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップと、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視するステップと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待し、
スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータが処理され、
スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータが処理される。
【0007】
本発明は、基地局装置に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、当該装置は、
基地局装置に対応する動作モードを決定するための決定モジュールであって、前記動作モードがFDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可される、決定モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるための送信モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含む。
【0008】
本発明は、FDモードをサポートするユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、当該装置は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするためのイネーブルモジュールと、
ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待する。
【0009】
本発明は、FDモードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、当該装置は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視するためのイネーブルモジュールと、
スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理するための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待する。
【0010】
本発明は、プロセッサと機械可読記憶媒体とを含む電子機器を提供し、前記機械可読記憶媒体は、プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、プロセッサは、機械実行可能命令を実行して、本発明の上記実施例に開示されたTDDフレーム構造設定方法を実施するために用いられる。
【発明の効果】
【0011】
以上の技術案から分かるように、基地局装置に対応する動作モードはFD(Full-Duplex、全二重)イネーブルモードとFDディセーブルモードに分けられ、動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能することが許可され、すなわち、スロット内のシンボルの機能がFDシンボルとして機能するように拡張される。また、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能する場合、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されることができ、このように、同じ時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されることができ、これにより、時間領域リソースをより効果的に利用し、リソース利用率を向上させ、ネットワークカバレッジとネットワーク容量を向上させ、上りリンク伝送遅延を低減させるなど、伝送遅延を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施例によるフレーム構造の概略図である。
図2】本発明の一実施例によるTDDフフレーム構造設定方法のフローチャートである。
図3】本発明の一実施例によるTDDフフレーム構造設定方法のフローチャートである。
図4】本発明の一実施例によるTDDフフレーム構造設定方法のフローチャートである。
図5】本発明の一実施例によるフレーム構造の概略図である。
図6A】本発明の一実施例によるフレーム構造の概略図である。
図6B】本発明の一実施例によるフレーム構造の概略図である。
図7】本発明の一実施例によるFDモードがイネーブルされる有効時間の概略図である。
図8A】本発明の一実施例による基地局装置の概略構造図である。
図8B】本発明の一実施例によるユーザ端末の概略構造図である。
図8C】本発明の一実施例によるユーザ端末の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施例で使用される用語は、本発明を限定するためのものではなく、特定の実施例を記述するためのものに過ぎない。本発明の実施例及び特許請求の範囲で使用される単数形の「1つ」、「前記」、及び「当該」は、文脈が他の意味を明確に示さない限り、多数の形を含むことも意図される。本明細書で使用される用語の「及び/又は」は、関連付けてリストされた1つ又は複数のアイテムを含む任意又は全ての可能な組み合わせを意味することを理解されたい。
【0014】
本明細書の実施例では、様々な情報を記述するために第1、第2、第3などの用語を使用する可能性があるが、これらの情報は、これらの用語に限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、同じタイプの情報を互いに区別するためにのみ使用される。例えば、本発明の範囲を逸脱することなく、第1の情報は第2の情報と呼ばれてもよく、同様に、第2の情報は第1の情報と呼ばれてもよい。文脈によるが、さらに、使用されている言葉の「もし」は、「…時」、あるいは「…場合」、あるいは「…決定したことに応答する」と解釈してもよい。
【0015】
TDD(Time Division Duplex)システムにおいて、フレーム構造は、DL(Down Link)スロット、UL(Up Link)スロット及びS(Special)スロットに分けられる。DLスロットは複数のDLシンボルを含み、これらのDLシンボルに対応する時間領域リソースでは下りリンクデータが処理される。ULスロットは複数のULシンボルを含み、これらのULシンボルに対応する時間領域リソースでは上りリンクデータが処理される。Sスロットは少なくとも1つのF(Flexible)シンボルを含む。Fシンボルは、DL、UL、又はGP(Guard Period)に用いられてもよい。現在、TDDシステムはHD(Half Duplex)モードで動作されてもよく、すなわち、同一時刻において、同じ時間領域リソースはUL又はDLのみに使用することができる。
【0016】
時間領域リソースをより柔軟に使用し、リソース利用率を向上させるために、TDDシステムは、同じ時間領域リソースで同時にULとDLに使用する必要がある。つまり、同じ時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理され、すなわちFDモードである。
【0017】
TDDシステムにおいて、フレーム構造が決定されると、ユーザ端末はフレーム構造に基づいてデータ送受信を行うことができる。フレーム構造は、DLスロット、ULスロット及びSスロットに分けられる。FDモードでは、基地局装置及びユーザ端末もフレーム構造を取得することができる。HFDモードを使用するユーザ端末に対して、基地局装置は、フレーム構造に基づいてユーザ端末の送受信をスケジューリングする。FDモードを使用するユーザ端末に対して、基地局装置は、フレーム構造に基づいてユーザ端末の送信、受信又は同時送受信をスケジューリングする。
【0018】
以上のように、基地局装置は、FDモードに対するフレーム構造を設定し、FDモードに対するフレーム構造をユーザ端末に通知することで、ユーザ端末が現時点のフレーム構造を知ることができ、データの送受信を正確に行うことができる。別の観点から、ユーザ端末は、FDモードに対するフレーム構造を知った後、現時点でユーザ端末間の可能な干渉を知ることができ、これにより、いくつかの干渉除去技術を採用して、他のユーザ端末による干渉を軽減し、通信の信頼性を向上させることができる。
【0019】
本発明の一実施例では、TDDシステムにおいてFDモードをサポートするために、TDDフレーム構造設定方法を提供する。FDモードに対して設定されたフレーム構造は、ULリソース、DLリソース及びFDリソースを示すために用いられる。当該フレーム構造は、DLスロット、ULスロット、FDスロット及びSスロットを含む。DLスロットは複数のDLシンボルを含み、これらのDLシンボルに対応する時間領域リソースでは下りリンクデータが処理される。ULスロットは複数のULシンボルを含み、これらのULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータが処理される。FDスロットは複数のFDシンボルを含み、FDシンボルは上りリンクデータと下りリンクデータとに用いられ、これらのFDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されることができる。Sスロットは少なくとも1つのFシンボルを含む。Fシンボルは、DL、UL、又はGPに用いられてもよい。FシンボルがDLに用いられる場合、Fシンボルが下りリンクデータに用いられることを意味し、下りリンクデータが処理される。FシンボルがULに用いられる場合、Fシンボルが上りリンクデータに用いられることを意味し、上りリンクデータが処理される。FシンボルがGPに用いられる場合、上りリンクと下りリンクの切り替えのガードタイムとして機能する。
【0020】
本実施例におけるFDシンボルとは、上りリンクデータ伝送と下りリンクデータ伝送とが同時に実行されるシンボルを指す。
【0021】
上記FDモードのフレーム構造に基づいて、基地局装置は、固定FDシンボルのフレーム構造をユーザ端末に設定することができる。つまり、フレーム構造は、固定FDシンボルを含み(すなわち、FDシンボルがフレーム構造において直接設定される)、すなわち、ULシンボル、DLシンボル及びFシンボルに基づいて、FDシンボルが拡張される。FDシンボルについて、基地局装置とユーザ端末は上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理する。
【0022】
まず、以下の解決策について説明する。
【0023】
現在、5Gシステムにおいて、TDDのフレーム構造は、スロットに応じてULスロット、DLスロット及びSスロットに分けられる。SスロットはFシンボルを含得、Fシンボルは、UL、DL又はGPに用いられてもよい。ここで、フレーム構造は、TDD-UL-DL-ConfigCommon(上り下りリンク共通設定)/TDD-UL-DL-ConfigDedicated(上り下りリンク専用設定)によってユーザ端末に通知されてもよい。
【0024】
TDD-UL-DL-ConfigCommonにおいて、最大2つのフレーム構造のパターン(pattern)が設定されてもよい。各パターンにおいて、フレーム構造の周期、及び周期内の各スロットと各シンボル(DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボル)の具体的な設定が設定されて、フレーム構造が決定されてもよい。ここで、フレーム構造の一例は、図1に示すように、上りリンク/下りリンクの比率が1:4であり、Sスロットがスロット3であり、シンボル#10と#11は、Fシンボルとして設定され、上りリンクと下りリンクの切り替えのGPに用いられる。
【0025】
TDD-UL-DL-ConfigDedicatedでは、TDD-UL-DL-ConfigCommonにおいてFシンボルに設定されたシンボルを変更し、DLシンボル又はULシンボルに設定してもよい。
【0026】
以下、本発明の一実施例の技術案について説明する。
【0027】
本実施例では、基地局装置に適用されるTDDフレーム構造設定方法を提供する。図2は、当該TDDフレーム構造設定方法のフローチャートであり、当該方法は以下のステップを含み得る。
【0028】
ステップ201において、基地局装置に対応する動作モードを決定する。当該動作モードは、FDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであってもよい。当該動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可され、当該動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可される。
【0029】
ステップ202において、当該動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、ユーザ端末に、FDイネーブルモード指示情報に基づいて、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせる。
【0030】
ステップ203において、当該動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0031】
一例において、スロット内のFシンボルについて、動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可され、動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可される。
【0032】
一例において、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することは、上り下りリンク共通設定メッセージをユーザ端末に送信することを含んでもよい。当該上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加される。上り下りリンク共通設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加されることは、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含み得る。あるいは、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含まない場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されない。
【0033】
一例において、上り下りリンク共通設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、上り下りリンク共通設定メッセージは、SIB(system information block)メッセージ(例えばSIB1メッセージ)によって送信されてもよく、又は、上り下りリンク共通設定メッセージは、RRC(Radio Resource Control)再設定メッセージによって送信されてもよい。
【0034】
SIBメッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間(effective time)は、SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、前記SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、SIBメッセージが送信される周期の次の周期内の1番目のスロット、を含み得るが、これらに限定されない。ここで、Mは基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。又は、RRC再設定メッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み得るが、これらに限定されない。ここで、Mは基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0035】
一例において、ステップ203の前に、基地局装置は、さらに、ターゲットフレーム構造を決定してもよい。ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含んでもよく、各スロットは、複数のシンボルを含んでもよい。また、基地局装置は、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む上り下りリンク共通設定メッセージをユーザ端末に送信することにより、ユーザ端末に、フレーム構造パラメータに基づいてターゲットフレーム構造を決定させてもよい。ここで、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、当該フレーム構造パラメータは、FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含んでもよい。これに基づいて、基地局装置は、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行ってもよい。ステップ203について、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う場合、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能するとき、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0036】
一例において、ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、複数のFDシンボルは連続する。例えば、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定され、及び/又は、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定される。ここで、K1は正の整数であり、K2は正の整数である。
【0037】
一例において、FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、これに基づいて、ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、第1の全二重シンボル数は、K1の値を示すために用いられてもよく、及び/又は、ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、第2の全二重シンボル数は、K2の値を示すために用いられてもよい。
【0038】
一例において、FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含む。ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、第1の全二重スロット数は、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、第3の全二重シンボル数は、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられ、及び/又は、ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、第2の全二重スロット数は、K2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、第4の全二重シンボル数は、K2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられる。
【0039】
一例において、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFシンボルを含み、上り下りリンク共通設定メッセージをユーザ端末に送信した後、さらに、上り下りリンク専用設定メッセージをユーザ端末に送信してもよい。当該上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、全二重パラメータは、FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる。
【0040】
本発明の一実施例では、FDモードをサポートするユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定方法を提供する。図3は、当該TDDフレーム構造設定方法のフローチャートであり、当該方法は以下のステップを含み得る。
【0041】
ステップ301において、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信する。ここで、当該FDイネーブルモード指示情報は、基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、基地局装置によってユーザ端末に送信される。
【0042】
ステップ302において、当該FDイネーブルモード指示情報に基づいて、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする。
【0043】
ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待する。ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待する。
【0044】
ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされる場合、ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。
【0045】
ステップ303において、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。スロット内の複数のシンボルにDLシンボルを含むとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内の複数のシンボルがULシンボルを含むとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0046】
ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、スロット内の複数のシンボルにDLシンボルを含むとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内の複数のシンボルがULシンボルを含むとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0047】
ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされる場合、又は、ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0048】
一例において、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信することは、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信することを含んでもよい。当該上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加される。上り下りリンク共通設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加されることは、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含み得る。あるいは、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含まない場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されない。
【0049】
一例において、上り下りリンク共通設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、上り下りリンク共通設定メッセージは、SIBメッセージ(例えばSIB1メッセージ)によって受信されてもよく、又は、RRC再設定メッセージによって受信されてもよい。
【0050】
SIBメッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、SIBメッセージが受信される周期の次の周期内の1番目のスロットを含み得るが、これらに限定されない。ここで、Mは基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0051】
RRC再設定メッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロットを含み得るが、これらに限定されない。ここで、Mは基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0052】
一例において、ステップ303の前に、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信してもよい。上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む。また、フレーム構造パラメータに基づいてターゲットフレーム構造を決定してもよい。ここで、ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含んでもよく、各スロットは、複数のシンボルを含んでもよい。ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、フレーム構造パラメータは、FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含み、FDパターンパラメータは、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを示すために用いられる。すなわち、ユーザ端末は、FDパターンパラメータに基づいてターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定してもよい。また、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行ってもよい。
【0053】
ステップ303について、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う場合、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能するとき、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0054】
一例において、ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、複数のFDシンボルが連続することを期待する。例えば、K1個の連続するFDシンボルがターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に設定されることを期待し、及び/又は、K2個の連続するFDシンボルがターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に設定されることを期待する。ここで、K1及びK2は正の整数である。
【0055】
FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、第1の全二重シンボル数に基づいてK1の値を決定し、K1の値に基づいてターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、第2の全二重シンボル数に基づいてK2の値を決定し、K2の値に基づいてターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定する。
【0056】
FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、第1の全二重スロット数に基づいてK1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を決定し、第3の全二重シンボル数に基づいてK1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、第1の全二重スロット数と第3の全二重シンボル数とに基づいて、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定する。また、ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、第2の全二重スロット数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を決定し、第4の全二重シンボル数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、第2の全二重スロット数と第4の全二重シンボル数とに基づいて、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定する。
【0057】
一例において、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFシンボルを含み、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信した後、さらに、基地局装置から上り下りリンク専用設定メッセージを受信してもよい。当該上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、当該全二重パラメータは、FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる。
【0058】
本発明の一実施例では、FDモードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定方法を提供する。図4は、TDDフレーム構造設定方法のフローチャートであり、当該方法は以下のステップを含み得る。
【0059】
ステップ401において、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信する。当該FDイネーブルモード指示情報は、基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、基地局装置によってユーザ端末に送信される。
【0060】
ステップ402において、FDイネーブルモード指示情報を無視する。すなわち、FDイネーブルモード指示情報に基づいてユーザ端末に対してFDモードをイネーブルすることは行わない。ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待する。スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータが処理され、スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータが処理される。ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータが処理され、スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータが処理される。
【0061】
以上の技術案から分かるように、基地局装置に対応する動作モードはFDイネーブルモードとFDディセーブルモードに分けられ、動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能することが許可され、すなわち、スロット内のシンボルの機能がFDシンボルとして機能するように拡張される。また、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能する場合、基地局装置とユーザ端末はFDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができ、このように、同じ時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されることができ、これにより、時間領域リソースをより効果的に利用し、リソース利用率を向上させ、ネットワークカバレッジとネットワーク容量を向上させ、上りリンク伝送遅延を低減させるなど、伝送遅延を低減させることができる。
【0062】
以下、具体な実施例を参照しながら、上記技術案を説明する。
【0063】
本発明の一実施例では、TDDフレーム構造設定方法を提供し、フレーム構造をFDモードに適用できるようにする。FDシンボルがフレーム構造において明示的に指示され、例えば、TDD-UL-DL-ConfigCommon(上り下りリンク共通設定)及び/又はTDD-UL-DL-ConfigDedicated(上り下りリンク専用設定)によって固定のFDシンボルが設定される。FDモードのフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、これらのシンボルは、Fシンボル、DLシンボル、ULシンボル又はFDシンボルであってもよい。基地局装置及びユーザ端末は、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。基地局装置がFDモードをイネーブルする場合、基地局装置は、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。ユーザ端末がFDモードをイネーブルする場合、ユーザ端末は、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0064】
Fシンボルについて、Fシンボルは、DL、UL、又はGPに用いられる。FシンボルがDLに用いられる場合、基地局装置とユーザ端末は下りリンクデータを処理することができ、FシンボルがULに用いられる場合、基地局装置とユーザ端末は上りリンクデータを処理することができ、FシンボルがGPに用いられる場合、上りリンクと下りリンクの切り替えのガードとして機能することができる。
【0065】
ここで、FシンボルがGPに用いられる理由は、TDDシステムのフレーム構造において、GPシンボルにより上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを実現することにある。基地局装置がFDモードで動作する場合、個別のアンテナと無線周波数回路によって送信と受信を行い、GPシンボルによって上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを実現する必要がない。FDモードのユーザ端末に対して、動作方式は基地局装置と同じであり、GPシンボルによって上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを実現する必要がない。HFDモードのユーザ端末に対して、無線周波数で送信と受信の切り替えを行うのに十分な時間を使用し、すなわちGPシンボルを使用して上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを実現する。以上のことから、HFDモードのユーザ端末をサポートするために、FDモードのフレーム構造は依然としてGPシンボルをサポートするため、FシンボルをGPに用いられることが許可される。
【0066】
例えば、異なるタイプのユーザ端末と対応するために、FDモードにおけるフレーム構造は、GPをユーザ端末(例えばHFDモードのユーザ端末)に割り当てて上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを行うことを考慮する。図5は、フレーム構造の概略図であり、スロット2のシンボル#7~#13がFDシンボルとして設定される(すなわち、DLシンボルがFDシンボルに変更される)と、FDシンボルで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されるため、少なくともシンボル#6がGPに用いられる。逆に、基地局装置がFDシンボルとして設定された位置で下りリンクデータを送信する場合、すなわちユーザ端末が下りリンクデータを受信する場合、ユーザ端末が上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを容易にするために、FDシンボルの後にGPを残す。例えば、スロット4のシンボル#0~#7がFDシンボルとして設定され(すなわち、ULシンボルがFDシンボルに変更され)、これらのFDシンボルを介して下りリンクデータが送信される場合、シンボル#8~#13で上りリンクデータを受信する(シンボル#8~#13がULシンボル又はFDシンボルのいずれかとして機能する場合に、上りリンクデータを受信することができる)とき、ユーザ端末が上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを行うために、少なくともシンボル#8でGPリソースを予約する。
【0067】
一例において、FDシンボルについて、FDシンボルにおける一部の周波数領域リソースはULに用いられ、他の一部の周波数領域リソースはDLに用いられ、中間の一部の周波数領域リソースは上りリンクと下りリンクのガードインターバルとして機能することができ、これにより、サブバンド間(Inter Sub-band)干渉の発生を回避することができる。
【0068】
一実施例において、TDDフレーム構造設定方法は、以下のステップを含み得る。
【0069】
ステップS11において、基地局装置は、本基地局装置に対応する動作モードを決定する。当該動作モードは、FDイネーブルモード又はFDディセーブルモードである。例えば、サービス要件に応じて、基地局装置に動作モードを設定してもよく、このプロセスについて限定しない。基地局装置に対応する動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルは、FDシンボル、Fシンボル、DLシンボル、又はULシンボルであることが許可され、スロット内のFシンボルは、DL、UL、又はGPに用いられることが許可される。基地局装置に対応する動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであることが許可され、すなわち、スロット内のシンボルはFDシンボルでありことが許可されなく、スロット内のFシンボルは、DL、UL、又はGPに用いられることが許可される。
【0070】
ステップS12において、基地局装置はターゲットフレーム構造を決定する。ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、FDシンボル、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであってもよい。
【0071】
ターゲットフレーム構造は、データ処理(例えば、データ送信及び/又はデータ受信)を実行するためのフレーム構造である。基地局装置は、ターゲットフレーム構造を決定し、当該ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う。また、ユーザ端末は、ターゲットフレーム構造を決定し、当該ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う。基地局装置により決定されたターゲットフレーム構造は、ユーザ端末により決定されたターゲットフレーム構造と同じである。
【0072】
一例において、ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルは、1つのFDシンボルを含んでもよいし、複数のFDシンボルを含んでもよい。ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、複数のFDシンボルは連続的であってもよい。複数のFDシンボルが連続する場合、GPシンボルの数を減らしてもよい。もちろん、複数のFDシンボルは連続していなくてもよく、すなわち、複数のFDシンボルの中に他のタイプのシンボルが存在してもよい。
【0073】
一例において、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定されてもよく、K1は正の整数である。ここで、ターゲット周期は、ターゲットフレーム構造の任意の周期であってもよい。K1個の連続するFDシンボルは、1つのスロットのみを占有してもよく、複数のスロットを占有してもよい。例えば、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のスロットが下りリンクスロットである場合、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目の下りリンクスロットから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定されてもよい。また、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のスロットがSスロットである場合、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のSスロットから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定されてもよい。
【0074】
一例において、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定されてもよく、K2は正の整数である。ここで、ターゲット周期は、ターゲットフレーム構造の任意の周期であってもよい。K2個の連続するFDシンボルは、1つのスロットのみを占有してもよく、複数のスロットを占有してもよい。例えば、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のスロットが上りリンクスロットである場合、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後の上りリンクスロットから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定されてもよい。また、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のスロットがSスロットである場合、ターゲットフレーム構造のターゲット周期の最後のSスロットから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定されてもよい。
【0075】
一例において、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定されてもよく、K1は正の整数である。また、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定されてもよく、K2は正の整数である。
【0076】
例えば、連続するFDシンボルが1つのグループである場合、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、複数の(例えば、K1個、K1は1番目のシンボルから連続するシンボルの数を示す)連続するFDシンボルが後方に設定され、又は、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、複数の(例えば、K2個、K2は最後のシンボルから連続するシンボルの数を示す)連続するFDシンボルが前方に設定される。
【0077】
別の例では、連続するFDシンボルが2つのグループである場合、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、複数の(例えば、K1個、ここで、K1は、1つのグループ及び2つのグループの場合同じ数が設定されることを意味するのではなく、連続するシンボルの数のみを意味する)連続するFDシンボルが後方に設定され、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、複数の(例えば、K2個)連続するFDシンボルが前方に設定される。
【0078】
図6Aは、時間領域リソース設定の概略図である。図6Aは、DLシンボル及びULシンボルにFDシンボルを設定する例を示す。例えば、ターゲットフレーム構造の周期は1ms、すなわち、2つのスロットであり、ハッチングで塗りつぶされた部分(例えば、スロット1/スロット3内のシンボル#10~#13、スロット0/スロット内2のシンボル#0~#4)は、設定されたFDシンボルを示す。図6Aから分かるように、ターゲットフレーム構造のターゲット周期(スロット0とスロット1が1つのターゲット周期を構成し、スロット2とスロット3が1つのターゲット周期を構成する)内の1番目のシンボル(例えば、スロット0内の1番目のシンボル、スロット2内の1番目のシンボル)から、連続するFDシンボルが後方に設定されてもよく、例えば、5つの連続するFDシンボルが後方に設定される。また、ターゲットフレーム構造のターゲット周期の最後のシンボル(例えば、スロット1内の最後のシンボル、スロット3内の最後のシンボル)から、続するFDシンボルが前方に設定されてもよく、例えば、4つの連続するFDシンボルが前方に設定される。
【0079】
以上から分かるように、ターゲットフレーム構造において最大2つの連続するFDリソースが設定されることができる。例えば、ターゲットフレーム構造において2つの連続するFDリソースが設定される場合、1番目のFDリソースは、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に設定され、2番目のFDリソースは、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に設定される。また、ターゲットフレーム構造において1つの連続するFDリソースが設定される場合、FDリソースは、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に設定され、又は、FDリソースは、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に設定される。ターゲットフレーム構造のターゲット周期について、当該ターゲット周期が2つのスロットを含むことを例とすると、2つのスロットにおいて連続するFDシンボルが設定されてもよい、図6Bに示すように、2つのスロットからターゲット周期を構成する例を示す。
【0080】
ステップS13において、基地局装置は、上り下りリンク共通設定メッセージをユーザ端末に送信する。
【0081】
一例において、基地局装置に対応する動作モードがFDイネーブルモードである場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されてもよい。例えば、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加される。
【0082】
あるいは、基地局装置に対応する動作モードがFDディセーブルモードである場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されなくてもよい。例えば、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含まない場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されない。
【0083】
上り下りリンク共通設定メッセージは、TDD-UL-DL-ConfigCommonであってもよく、上り下りリンク共通設定メッセージに全二重パターンフィールドが追加されてもよい。FDイネーブルモード指示情報は、全二重パターンフィールドによって示され、全二重パターンフィールドは、fullDuplexPatternであってもよい。
【0084】
上り下りリンク共通設定メッセージは、SIBメッセージ(例えばSIB1メッセージ)によって送信されてもよく、又は、RRC再設定メッセージによって送信されてもよい。
【0085】
SIBメッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間を明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用してFDモードがイネーブルされる有効時間を決定する。
【0086】
方式1:SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、すなわち、SIBメッセージの送信スロットの次のスロット。つまり、SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。図7に示すように、SIBメッセージは、8フレームおきに1回送信され、すなわち、80ms毎に1回送信される。図7示すように、SIBメッセージは、N番目のフレームと(N+8)番目のフレームのスロット0で送信される。明らかに、SIBメッセージが送信されるスロットは、N番目のフレームと(N+8)番目のフレームのスロット0であるため、FDモードはN番目のフレームのスロット1で有効になる。
【0087】
方式2:SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの送信スロットの後のM番目のスロット。つまり、SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。ここで、Mは、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であってもよく、Mは正の整数であってもよく、これは限定されない。例えば、Mは、ユーザ端末の能力に基づいて、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、基地局装置は特定のシグナリングによってMの値をユーザ端末に通知せず、例えばMは4、5、6、7などである。
【0088】
図7に示すように、M=5を例として、SIBメッセージが送信されるスロットがN番目のフレームのスロット0であるため、FDモードは、N番目のフレームのスロット5(スロット0の後の5番目のスロット)で有効になる。
【0089】
方式3:SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの送信フレームの後の1番目のフレームの1番目のスロット。つまり、SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。図7を参照すると、SIBメッセージが送信されるスロットは、N番目のフレームのスロット0であるため、FDモードは、N+1番目のフレームのスロット0で有効である。
【0090】
方式4:SIBメッセージが送信される周期の次の周期内の1番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの送信周期の後の1番目の周期内の1番目のスロット。つまり、SIBメッセージが送信される周期の次の周期内の1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。図7を参照すると、SIBメッセージが送信されるスロットは、N番目のフレームのスロット0であるため、現在の周期の次の周期は(N+8)番目のフレームであり、FDモードは(N+8)番目のフレームのスロット0で有効になる。
【0091】
RRC再設定メッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードの有効時間を明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用してFDモードがイネーブルされる有効時間を決定する。方式1:RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、すなわち、RRC再設定完了メッセージの受信スロットの次のスロット。つまり、RRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。方式2:RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、すなわち、RRC再設定完了メッセージの受信スロットの後のM番目のスロット。つまり、RRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。ここで、Mは、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であってもよく、Mは正の整数であってもよく、これは限定されない。
【0092】
基地局装置が、RRC再設定メッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、ユーザ端末は、RRC再設定メッセージを受信した後、RRC再設定完了メッセージを基地局装置に送信してもよい。基地局装置は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージを受信し、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットを参考根拠としてよい。
【0093】
一例において、上り下りリンク共通設定メッセージには、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータが付加されてもよい。当該フレーム構造パラメータは、ターゲットフレーム構造を示すために用いられ、フレーム構造パラメータは、ユーザ端末がフレーム構造パラメータに基づいてターゲットフレーム構造を決定できる限り、限定されない。
【0094】
ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、当該フレーム構造パラメータは、FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含み得る。FDパターンパラメータは、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを示すために用いられ、ユーザ端末がスロット内のFDシンボルを決定するようにする。
【0095】
時間領域設定の粒度が異なることを考慮すると、FDシンボルに対応するFDパターンパラメータは、シンボル粒度によって示され、又は、スロット及びシンボル粒度によって示され得る。
【0096】
ケース1:FDシンボルに対応するFDパターンパラメータは、シンボル粒度によって示される。
【0097】
TDD-UL-DL-ConfigCommonに基づいて、上り下りリンク共通設定メッセージにFDシンボルに対応するFDパターンパラメータが導入され、2つの主要パラメータを含む。
【0098】
nrofFullDuplexSymbolsOutofDlSymbols:当該パラメータは、第1の全二重シンボル数を表す。ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、当該パラメータは、K1の値を示すために用いられ、すなわち、当該パラメータは、フレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に連続するFDシンボルの数を表す。当該パラメータの値は、0から10ms周期内の最大シンボル数までの正の整数タイプとする。当該パラメータは、maxNrofSlots*maxNrofSymbolsとして表されてもよい。ここで、maxNrofSlotsは、10ms周期における最大スロット数を表し、maxNrofSymbolsは、1つのスロット内のシンボル数を表す。当該パラメータは、選択可能である。
【0099】
nrofFullDuplexSymbolsOutofUlSymbols:当該パラメータは、第2の全二重シンボル数を表す。ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、当該パラメータは、K2の値を示すために用いられ、すなわち、当該パラメータは、フレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に連続するFDシンボルの数を表す。当該パラメータの値は、0から10ms周期内の最大シンボル数までの正の整数タイプとする。当該パラメータは、maxNrofSlots*maxNrofSymbolsとして表されてもよい。ここで、maxNrofSlotsは、10ms周期における最大スロット数を表し、maxNrofSymbolsは、1つのスロット内のシンボル数を表す。当該パラメータは、選択可能である。
【0100】
上記のケース1について、上り下りリンク共通設定メッセージの疑似コードは、以下のように示すことができる。
TDD-UL-DL-ConfigCommon ::= SEQUENCE {
referenceSubcarrierSpacing SubcarrierSpacing,
pattern1 TDD-UL-DL-Pattern,
fullDuplexPattern1 TDD-UL-DL-Pattern-FullDuplex optional,
pattern2 TDD-UL-DL-Pattern,
fullDuplexPattern2 TDD-UL-DL-Pattern-FullDuplex optional,

TDD-UL-DL-Pattern-FullDuplex::= SEQUENCE {
nrofFullDuplexSymbolsOutofDlSymbols INTEGER (0..maxNrofSlots*maxNrofSymbols) optional,
nrofFullDuplexSymbolsOutofUlSymbols INTEGER (0..maxNrofSlots*maxNrofSymbols) optional
【0101】
上記上り下りリンク共通設定メッセージにおいて、fullDuplexPattern1とfullDuplexPattern2は、全二重パターンフィールドを表し、FDイネーブルモード指示情報を表すために用いられる。ここで、fullDuplexPattern1はPattern1に対応し、すなわち、fullDuplexPattern1は、Pattern1に設定されたフレーム構造パラメータに基づいてFDパラメータをさらに設定することを意味する。また、fullDuplexPattern2は、pattern2に対応し、すなわち、fullDuplexPattern2は、pattern2に設定されたフレーム構造パラメータに基づいてFDパラメータをさらに設定することを意味する。また、nrofFullDuplexSymbolsOutofDlSymbolsとnrofFullDuplexSymbolsOutofUlSymbolsは、FDパターンパラメータを表す。図6Aに示すターゲットフレーム構造から分かるように、nrofFullDuplexSymbolsOutofDlSymbolsの値を5とし、nrofFullDuplexSymbolsOutofUlSymbolsの値を4としてもよい。
【0102】
ケース2:FDシンボルに対応するFDパターンパラメータは、スロット及びシンボル粒度によって示される。
【0103】
TDD-UL-DL-ConfigCommonに基づいて、上り下りリンク共通設定メッセージにFDシンボルに対応するFDパターンパラメータが導入される。FDパターンパラメータは、スロット及びシンボルによって示される。すなわち、スロット数及びシンボル数から構成され、4つの主要パラメータを含む。
【0104】
nrofFullDuplexSlotOutofDlSlots:当該パラメータは、第1の全二重スロット数を表す。ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、当該パラメータは、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられる。完全なスロットが14個のシンボルを含むと仮定すると、K1が14未満である場合、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数は0であり、すなわち、当該パラメータの値は0であってもよい。K1が14以上28未満である場合、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数は1であり、すなわち、当該パラメータの値は1であってもよい。K1が28以上42未満である場合、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数は2であり、すなわち、当該パラメータの値は2であってもよい。当該パラメータは、フレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に連続するFDスロットの数を表す。当該パラメータの値は、0から10ms周期内の最大スロット数までの正の整数タイプとし、すなわち0…maxNrofSlotsである。当該パラメータは選択可能である。
【0105】
nrofFullDuplexSymbolinDlorSpecialSlots:当該パラメータは、第3の全二重シンボル数を表す。ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、当該パラメータは、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられる。完全なスロットが14個のシンボルを含むと仮定すると、K1が14未満である場合、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数はK1であり、すなわち、当該パラメータの値はK1であってよい。K1が14以上28未満である場合、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数は(K1-14)であり、すなわち、当該パラメータの値は(K1-14)であってよい。K1が28以上42未満である場合、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数は(K1-28)であり、すなわち、当該パラメータの値は(K1-28)であってよい。明らかに、nrofFullDuplexSlotOutofDlSlotsの値に、完全なスロット内のシンボルの総数(例えば、14)を乗算し、さらにnrofFullDuplexSymbolinDlorSpecialSlotsの値を加算すると、K1となる。
【0106】
当該パラメータは、nrofFullDuplexSlotOutofDlSlotsの後の1番目のシンボルから連続するFDシンボルの数を表す。当該パラメータの値は、0からスロット内の最大シンボル数までの正の整数タイプとし、すなわち0…maxNrofSymbolsである。当該パラメータは選択可能であり、且つnrofFullDuplexSlotOutofDlSlotsに依存する。
【0107】
nrofFullDuplexSlotOutofDlSlotsが設定されていない場合、当該パラメータは設定できない。また、nrofFullDuplexSlotOutofDlSlotsが設定されていれば、当該パラメータは設定されてもよいし、設定されなくてもよい。
【0108】
nrofFullDuplexSlotOutofUlSlots:当該パラメータは、第2の全二重スロット数を表す。ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、当該パラメータは、K2個のFDシンボルが占用する完全なスロット数を示すために用いられる。K2が14未満である場合、K2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数は0であり、すなわち、当該パラメータの値は0である。K2が14以上28未満である場合、K2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数は1であり、すなわち、当該パラメータの値は1である。当該パラメータは、フレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に連続するFDスロットの数を表す。当該パラメータの値は、0から10ms周期内の最大スロット数までの正の整数とし、すなわち0…maxNrofSlotsである。当該パラメータは選択可能である。
【0109】
nroffullDuplexSymbolinUlorSpecialSlots:当該パラメータは、第4の全二重シンボル数を表す。ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、当該パラメータは、K2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられる。K2が14未満である場合、K2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数はK2であり、すなわち、当該パラメータの値はK2である。K2が14以上28未満である場合、K2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数は(K2-14)であり、すなわち、当該パラメータの値は(K2-14)であってもよい。明らかに、nrofFullDuplexSlotOutofUlSlotsの値に、完全なスロット内のシンボル総数(例えば14)を乗算し、さらにnrofullDuplexSymbolinUlorSpecialSlotsの値を加算すると、K2となる。
【0110】
当該パラメータは、nrofFullDuplexSlotOutofUlSlotsの前の最後のシンボルから前方に連続するFDシンボルまでの数を表す。当該パラメータの値は、0からスロット内の最大シンボル数までの正の整数タイプとし、すなわち0…maxNrofSymbolsである。当該パラメータは選択可能であり、且つnrofFullDuplexSlotOutofUlSlotsに依存する。
【0111】
nrofFullDuplexSlotOutofUlSlotsが設定されていなければ、当該パラメータは設定できない。また、nrofFullDuplexSlotOutofUlSlotsが設定されていれば、当該パラメータは設定されてもよいし、設定されなくてもよい。
【0112】
上記のケース2について、上り下りリンク共通設定メッセージの疑似コードは、以下のように示すことができる。
TDD-UL-DL-ConfigCommon ::= SEQUENCE {
referenceSubcarrierSpacing SubcarrierSpacing,
pattern1 TDD-UL-DL-Pattern,
fullDuplexPattern1 TDD-UL-DL-Pattern-FullDuplex optional,
pattern2 TDD-UL-DL-Pattern,
fullDuplexPattern2 TDD-UL-DL-Pattern-FullDuplex optional,

TDD-UL-DL-Pattern-FullDuplex ::= SEQUENCE {
nrofFullDuplexSlotOutofDlSlots INTEGER (0..maxNrofSlots) optional,
nrofFullDuplexSymbolinDlorSpecialSlots INTEGER (0.. maxNrofSymbols) optional,
nrofFullDuplexSlotsOutofUlSlots INTEGER (0..maxNrofSlots) optional,
nroffullDuplexSymbolinUlorSpecialSlots INTEGER (0.. maxNrofSymbols) optional
【0113】
ここで、fullDuplexPattern1はpattern1に対応し、すなわち、fullDuplexPattern1は、pattern1に設定されたフレーム構造パラメータに基づいてFDパラメータをさらに設定することを意味する。また、fullDuplexPattern2は、pattern2に対応し、すなわち、fullDuplexPattern2は、pattern2に設定されたフレーム構造パラメータに基づいてFDパラメータをさらに設定することを意味する。TDD-UL-DL-Pattern-FullDuplexにおいて、前の2つのパラメータは、ペアとして設定され、下りリンクスロット内のFDシンボルに関するFDパターンパラメータであり、後の2つのパラメータは、別のペアとして設定され、上りリンクスロット内のFDシンボルに関するFDパターンパラメータである。図6Aに示すターゲットフレーム構造と組み合わせて、nrofFullDuplexSlotOutofDlSlotsとnrofFullDuplexSymbolinDlorSpecialSlotの値は、それぞれ0と5に設定される。また、nrofFullDuplexSlotsOutofUlSlotsとnroffullDuplexSymbolinUlorSpecialSlotsの値はそれぞれ0と4に設定されてもよい。
【0114】
ステップS14において、ユーザ端末は、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信する。
【0115】
ステップS15において、上り下りリンク共通設定メッセージがFDイネーブルモード指示情報を含む場合、ユーザ端末は、当該FDイネーブルモード指示情報に基づいて、本ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする。
【0116】
ユーザ端末は、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、上り下りリンク共通設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加されると決定し、本ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする。あるいは、ユーザ端末は、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含まない場合、上り下りリンク共通設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加されないと決定し、本ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルすることは行わない。
【0117】
ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされる場合、ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、Fシンボル、DLシンボル、又はULシンボルであることを期待し、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFシンボル、DLシンボル、又はULシンボルであることを期待し、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。
【0118】
上り下りリンク共通設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、上り下りリンク共通設定メッセージは、SIBメッセージ(例えばSIB1メッセージ)によって受信されてもよく、又は、RRC再設定メッセージによって受信されてもよい。SIBメッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間を明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用してユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間を決定する。方式1:SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、すなわち、SIBメッセージの受信スロットの次のスロット。つまり、SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。方式2:SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの受信スロットの後のM番目のスロット。つまり、SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。ここで、Mは、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。方式3:SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの受信フレームの次のフレームの1番目のスロット。つまり、SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。方式4:SIBメッセージが受信される周期の次の周期内の1番目のスロット、すなわち、SIBメッセージが受信される周期の次の周期内の1番目のスロット。つまり、SIBメッセージの受信周期の次の周期内の1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。
【0119】
RRC再設定メッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、FDモードの有効時間を明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用してユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間を決定する。RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット。ここで、Mは、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0120】
基地局装置がRRC再設定メッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、ユーザ端末は、RRC再設定メッセージを受信した後、RRC再設定完了メッセージを基地局装置に送信してもよい。ユーザ端末がRRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットを参考根拠としてよい。
【0121】
ステップS16において、ユーザ端末は、上り下りリンク共通設定メッセージからフレーム構造パラメータを解析し、当該フレーム構造パラメータに基づいてターゲットフレーム構造を決定する。ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、FDシンボル、Fシンボル、DLシンボル、又はULシンボルであってもよい。
【0122】
ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、当該フレーム構造パラメータは、FDシンボルに対応するFDパターンパラメータをさらに含み得る。当該FDパターンパラメータは、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを示すために用いられ、つまり、ユーザ端末は、FDパターンパラメータに基づいて、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定してもよい。
【0123】
例えば、ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、ユーザ端末は、複数のFDシンボルが連続することを期待する。ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、ユーザ端末は、K1個の連続するFDシンボルがターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に設定されることを期待し、及び/又は、ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、ユーザ端末は、K2個の連続するFDシンボルがターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に設定されることを期待する。
【0124】
例えば、ステップS13におけるケース1を参照すると、FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、これに基づいて、ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、ユーザ端末は、第1の全二重シンボル数に基づいてK1の値を決定し、K1の値に基づいてターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定してもよい。ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、ユーザ端末は、第2の全二重シンボル数に基づいてK2の値を決定し、K2の値に基づいてターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定してもよい。
【0125】
別の例として、ステップS13におけるケース2を参照すると、FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、これに基づいて、ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、第1の全二重スロット数に基づいてK1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を決定し、第3の全二重シンボル数に基づいてK1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、第1の全二重スロット数と第3の全二重シンボル数とに基づいて、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定してもよい。当該決定方法については、ステップS13におけるケース2を参照されたい。また、ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、第2の全二重スロット数に基づいてK2個のFD6シンボルによって占有される完全なスロット数を決定し、第4の全二重シンボル数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、第2の全二重スロット数と第4の全二重シンボル数とに基づいて、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定してもよい。当該決定方法について、ステップS13におけるケース2を参照されたい。
【0126】
ステップS17において、基地局装置とユーザ端末は、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う。
【0127】
一例において、基地局装置に対応する動作モードがFDイネーブルモードであり、且つユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされる場合、ターゲットフレーム構造の複数のシンボルは、FDシンボル、Fシンボル、DLシンボル、又はULシンボルであってもよい。ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う場合、スロット内のシンボルがFDシンボルであるとき、基地局装置は、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができ、ユーザ端末は、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。スロット内のシンボルがDLシンボルであるとき、基地局装置は、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のシンボルがULシンボルであるとき、基地局装置は、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。また、スロット内のFシンボルがDLに用いられる場合、基地局装置は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のFシンボルがULに用いられる場合、基地局装置は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0128】
一例において、基地局装置に対応する動作モードがFDディセーブルモードであり、且つユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、ターゲットフレーム構造の複数のシンボルは、Fシンボル、DLシンボル、又はULシンボルであってもよい。ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う場合、スロット内のシンボルがDLシンボルであるとき、基地局装置は、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のシンボルがULシンボルであるとき、基地局装置は、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。また、スロット内のシンボルがFシンボルであるとき、スロット内のFシンボルがDLに用いられる場合、基地局装置は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のFシンボルがULに用いられる場合、基地局装置は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0129】
以上の例において、ステップS11~ステップS17は、FDモードをサポートするユーザ端末を対象としている。FDモードをサポートしないユーザ端末について、ユーザ端末は、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信する際、FDイネーブルモード指示情報とFDパターンパラメータを無視し、FDイネーブルモード指示情報に基づいて、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルすることは行わない。ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFシンボル、DLシンボル、又はULシンボルであることを期待し、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。
【0130】
ユーザ端末がターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う場合、スロット内のシンボルがFシンボルであるとき、スロット内のFシンボルがDLに用いられる場合、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のFシンボルがULに用いられる場合、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0131】
基地局装置の観点から、FDモードが有効化された後、基地局装置は、サービス要件に応じて、FDシンボルを柔軟にスケジューリングし、FDシンボルにおいて送信及び受信動作を同時に実行してもよい。
【0132】
FDモードをサポートしないユーザ端末に対して、ユーザ端末は、FDシンボルが上りリンクデータの送信と下りリンクデータの受信を同時に行うように設定されることを期待しない。異なるユーザ端末(例えば、第1のユーザ端末と第2のユーザ端末)に対して、基地局装置は、第1のユーザ端末に対応するFDシンボルに上りリンクデータを送信するように設定し、第2のユーザ端末に対応するFDシンボル(第1のユーザ端末に対応するFDシンボルと同じ位置である)に下りリンクデータを受信するように設定する。このように、基地局装置は、当該FDシンボルに上りリンクデータを送信するとともに下りリンクデータを受信することができる。
【0133】
FDモードをサポートしないユーザ端末に対して、DLデータとULデータの切り替え過程において、ユーザ端末が上りリンクと下りリンクの切り替えを行うために十分なGPリソースを予約してもよい。
【0134】
FDモードをサポートするユーザ端末の場合、FDシンボルは、上りリンクデータの送信と下りリンクデータの受信を同時に行うように設定されてもよい。すなわち、ユーザ端末は、上りリンクデータの送信と下りリンクデータの受信を同時に行い、GPリソースを予約しない。
【0135】
一例において、フレーム構造は、TDDシステムにおいてTDD-UL-DL-ConfigCommonとTDD-UL-DL-ConfigDedicatedによって決定される。TDD-UL-DL-ConfigCommonは、サービングセル内の全てのユーザ端末のフレーム構造を設定するために用いられる。1つ又は複数のユーザ端末に対して、TDD-UL-DL-ConfigDedicatedによって、TDD-UL-DL-ConfigCommonにおいてFシンボルとして設定されるシンボルを、UL又はDLに変更して、サービス要件を満たす。TDD-UL-DL-ConfigCommonとTDD-UL-DL-ConfigDedicatedを組み合わせて、FDモードフレーム構造の設定を完了してもよい。
【0136】
これに基づき、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFシンボル(DL、UL、又はGPとして機能することができるが、DL、UL、又はGPに用いられない)を含む場合、基地局装置は、TDD-UL-DL-ConfigDedicated(上り下りリンク専用設定メッセージ)をユーザ端末に送信してもよい。当該上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、全二重パラメータは、FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる。ユーザ端末は、基地局装置から上り下りリンク専用設定メッセージを受信してもよく、上り下りリンク専用設定メッセージに全二重パラメータが含まれる場合、FシンボルがFDに用いられることを期待する。
【0137】
例えば、新しいパラメータ、例えばパラメータTDD-UL-DL-ConfigDedicated-FullDuplexが、サービングセル設定パラメータ(ServingCellConfig)に導入され、Fシンボルを設定するためのパラメータTDD-UL-DL-SlotConfig-FullDuplexがこの新しいパラメータにさらに導入されてもよい。ここで、フレーム構造の設定パラメータTDD-UL-DL-SlotConfig-FullDuplexの疑似コードは、以下の通りである。
ServingCellConfig ::= SEQUENCE {

tdd-UL-DL-ConfigurationDedicated-FullDuplex TDD-UL-DL-ConfigDedicated-FullDuplex OPTIONAL, -- Cond FD


TDD-UL-DL-ConfigDedicated-FullDuplex::= SEQUENCE {
slotSpecificConfigurationsToAddModList-FullDuplex SEQUENCE (SIZE (1..maxNrofSlots)) OF TDD-UL-DL-SlotConfig-FullDuplex OPTIONAL
slotSpecificConfigurationsToReleaseList-FullDuplex SEQUENCE (SIZE (1..maxNrofSlots)) OF TDD-UL-DL-SlotIndex OPTIONAL
...

TDD-UL-DL-SlotConfig-FullDuplex ::= SEQUENCE {
slotIndex TDD-UL-DL-SlotIndex,
symbols CHOICE {
allDownlink NULL,
allUplink NULL,
allFullDuplex NULL,explicit SEQUENCE {
nrofDownlinkSymbols INTEGER (1..maxNrofSymbols-1) OPTIONAL, -- Need S
nrofUplinkSymbols INTEGER (1..maxNrofSymbols-1) OPTIONAL -- Need S
enableOtherSymbolsFullDuplex ENUMERATED (enabled) optional


【0138】
ここで、上記コードにおいて、allFullDuplexは、現在のスロット内の全てのシンボルがFDシンボルとして設定されることを示し、enableOtherSymbolsFullDuplexが設定されると、DLシンボル及びULシンボル以外の他のシンボルがFDシンボルとして機能することができ、FDシンボルがユーザ端末の上りリンクと下りリンクの切り替えのためのGPとして機能することができることを示す。サービングセルにTDD-UL-DL-Pattern-FullDuplexが設定されていない場合、ユーザ端末は、TDD-UL-DL-ConfigDedicated-FullDuplexが設定されることを期待しない。また、TDD-UL-DL-ConfigDedicatedにFDシンボルが設定されている場合、ユーザ端末は、同じスロットに不連続なFDシンボルが設定されることを期待しない。HFDモードのユーザ端末は、同じFD符号が基地局装置によって上りリンクデータの送信及び下りリンクデータの受信を同時に行うように設定されることを期待しない。
【0139】
以上の技術案から分かるように、基地局装置に対応する動作モードはFDイネーブルモードとFDディセーブルモードに分けられ、動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能することが許可され、すなわち、スロット内のシンボルの機能がFDシンボルとして機能するように拡張される。また、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能する場合、基地局装置とユーザ端末はFDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができ、このように、同じ時間領域リソースでは、上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されることができ、これにより、時間領域リソースをより効果的に利用し、リソース利用率を向上させ、ネットワークカバレッジとネットワーク容量を向上させ、上りリンク伝送遅延を低減させるなど、伝送遅延を低減させることができる。現在の5Gシステムに影響を与えることなく、固定FDシンボルのフレーム構造が設定され、フレーム構造の設定が完成された後、基地局装置とユーザ端末はフレーム構造のタイプに応じてデータの送信と受信を行うことができる。基地局装置とFDモードのユーザ端末は送受信を同時に行うことができ、HFDモードのユーザ端末は同時刻に送信又は受信のみを行うことができ、FDシンボルをより柔軟に設定することができる。
【0140】
同一の発明思想に基づき、上記TDDフレーム構造設定方法に対応するTDDフレーム構造設定装置、基地局装置及びユーザ端末をさらに提供する。基地局装置とユーザ端末が問題を解決する原理は上記実施例のTDDフレーム構造設定方法と類似するため、基地局装置とユーザ端末の実施は、方法の実施を参照することができ、本明細書では繰り返さない。
【0141】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例は、基地局装置に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、前記装置は、
基地局装置に対応する動作モードを決定するための決定モジュールであって、前記動作モードがFDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可される、決定モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるための送信モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含む。
【0142】
一例において、前記送信モジュールは、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信するとき、具体的に、上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信するために用いられ、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加され、
前記上り下りリンク共通設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む。
【0143】
一例において、SIBメッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信するとき、前記処理モジュールは、さらに、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信される周期の次の周期内の1番目のスロットとして決定するために用いられ、
RRC再設定メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信するとき、前記処理モジュールは、さらに、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロットとして決定するために用いられ、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0144】
一例において、前記決定モジュールは、さらに、ターゲットフレーム構造を決定するために用いられ、前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、
前記送信モジュールは、さらに、前記ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定させるために用いられ、ここで、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、前記フレーム構造パラメータは、前記FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含み、
前記処理モジュールは、さらに、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うために用いられる。
【0145】
一例において、前記ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、前記複数のFDシンボルは連続し、
前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定され、ここで、前記K1は正の整数であり、及び/又は、
前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定され、ここで、前記K2は正の整数である。
【0146】
一例において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第1の全二重シンボル数は、前記K1の値を示すために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第2の全二重シンボル数は、前記K2の値を示すために用いられる。
【0147】
一例において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第1の全二重スロット数は、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、前記第3の全二重シンボル数は、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第2の全二重スロット数は、K2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、前記第4の全二重シンボル数は、K2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられる。
【0148】
前記送信モジュールは、さらに、前記上り下りリンク専用設定メッセージを前記ユーザ端末に送信するために用いられ、
前記上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、前記全二重パラメータは、前記FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる。
【0149】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例は、FDモードをサポートするユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、前記装置は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするためのイネーブルモジュールと、
ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待する。
【0150】
一例において、前記受信モジュールは、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するとき、具体的に、
基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信するために用いられ、
前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加され、
前記上り下りリンク共通設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む。
【0151】
一例において、SIBメッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、前記処理モジュールは、さらに、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信される周期の次の周期内の1番目のスロットとして決定するために用いられ、
RRC再設定メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、前記処理モジュールは、さらに、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロットとして決定するために用いられ、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0152】
一例において、前記受信モジュールは、さらに、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信するために用いられ、前記上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含み、
前記処理モジュールは、さらに、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定し、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、
ここで、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、前記フレーム構造パラメータは、前記FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含み、前記FDパターンパラメータは、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを示すために用いられる。
【0153】
一例において、前記ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、前記複数のFDシンボルが連続することを期待し、
K1個の連続するFDシンボルが前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に設定されることを期待し、ここで、前記K1は正の整数であり、及び/又は
K2個の連続するFDシンボルが前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に設定されることを期待し、ここで、前記K2は正の整数である。
【0154】
一例において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、前記処理モジュールは、さらに、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第1の全二重シンボル数に基づいてK1の値を決定し、前記K1の値に基づいて前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第2の全二重シンボル数に基づいてK2の値を決定し、前記K2の値に基づいて前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定するために用いられる。
【0155】
一例において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、前記処理モジュールは、さらに、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第1の全二重スロット数に基づいてK1個のFDシンボルによって占有される第1の完全なスロット数を決定し、前記第3の全二重シンボル数に基づいて前記K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、前記第1の全二重スロット数と前記第3の全二重シンボル数とに基づいて、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第2の全二重スロット数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される第2の完全なスロット数を決定し、前記第4の全二重シンボル数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、前記第2の全二重スロット数と前記第4の全二重シンボル数とに基づいて、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定するために用いられる。
【0156】
前記受信モジュールは、さらに、前記基地局装置から上り下りリンク専用設定メッセージを受信するために用いられ、
前記上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、前記全二重パラメータは、前記FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる。
【0157】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例は、FDモードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、前記装置は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視するためのイネーブルモジュールと、
スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理するための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待する。
【0158】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例は、プロセッサと機械可読記憶媒体とを含む電子機器(例えば、上記の基地局装置又はユーザ端末)を提供する。機械可読記憶媒体は、プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、プロセッサは、機械実行可能命令を実行して、本発明の上記実施例に開示されたTDDフレーム構造設定方法を実現するために用いられる。
【0159】
図8Aに示すように、本発明の一実施例は、基地局装置を提供し、当該基地局装置は、プロセッサ811と、メモリ812と、バス813とを含み得る。メモリ812には、プロセッサ811によって実行可能な機械可読命令が記憶され、基地局装置が動作すると、プロセッサ811とメモリ812は、バス813を介して通信し、機械可読命令がプロセッサ811によって実行されると、
基地局装置に対応する動作モードを決定し、前記動作モードがFDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可され、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせる処理が実行され、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができ、
動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可され、
動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可される。
【0160】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することは、
上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することを含み、
前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加され、
前記上り下りリンク共通設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む。
【0161】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、SIBメッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信される周期の次の周期内の1番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0162】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、RRC再設定メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0163】
一例において、機械可読命令がプロセッサ811によって実行されると、
ターゲットフレーム構造を決定し、
前記ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定させ、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う処理がさらに実行され、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、
ここで、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、前記フレーム構造パラメータは、前記FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含む。
【0164】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、前記ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、前記複数のFDシンボルは連続する。
【0165】
前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定され、ここで、前記K1は正の整数であり、及び/又は、
前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定され、ここで、前記K2は正の整数である。
【0166】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第1の全二重シンボル数は、前記K1の値を示すために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第2の全二重シンボル数は、前記K2の値を示すために用いられる。
【0167】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第1の全二重スロット数は、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、前記第3の全二重シンボル数は、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第2の全二重スロット数は、K2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、前記第4の全二重シンボル数は、K2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられる。
【0168】
一例において、機械可読命令がプロセッサ811によって実行されると、上り下りリンク専用設定メッセージを前記ユーザ端末に送信する処理がさらに実行され、前記上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、前記全二重パラメータは、前記FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる。
【0169】
図8Bに示すように、本発明の一実施例は、FDモードをサポートするユーザ端末を提供し、当該ユーザ端末は、プロセッサ821と、メモリ822と、バス823とを含み得る。メモリ822には、プロセッサ821によって実行可能な機械可読命令が記憶され、ユーザ端末が動作すると、プロセッサ821とメモリ822は、バス823を介して通信し、機械可読命令がプロセッサ821によって実行されると、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信し、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする処理が実行され、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
ここで、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待し、
スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0170】
一例において、前記ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待し、
スロット内の複数のシンボルがDLシンボルを含むとき、前記DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内の複数のシンボルがULシンボルを含むとき、前記ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0171】
一例において、前記ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされる場合、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待し、
前記ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。
【0172】
一例において、プロセッサ821によって実行される処理において、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップは、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信するステップを含み、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加され、
前記上り下りリンク共通設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む。
【0173】
一例において、プロセッサ821によって実行される処理において、SIBメッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信される周期の次の周期内の1番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0174】
一例において、プロセッサ821によって実行される処理において、RRC再設定メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0175】
一例において、機械可読命令がプロセッサ821によって実行されると、
基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信し、前記上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含み、
前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定し、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う処理がさらに実行され、
ここで、前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、
前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、前記フレーム構造パラメータは、前記FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含み、前記FDパターンパラメータは、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを示すために用いられる。
【0176】
一例において、プロセッサ821によって実行される処理において、前記ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、前記複数のFDシンボルが連続することを期待する。K1個の連続するFDシンボルが前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に設定されることを期待し、ここで、前記K1は正の整数であり、及び/又は、K2個の連続するFDシンボルが前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に設定されることを期待し、ここで、前記K2は正の整数である。
【0177】
一例において、プロセッサ821によって実行される処理において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第1の全二重シンボル数に基づいてK1の値を決定し、前記K1の値に基づいて前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第2の全二重シンボル数に基づいてK2の値を決定し、前記K2の値に基づいて前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定する。
【0178】
プロセッサ821によって実行される処理において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第1の全二重スロット数に基づいてK1個のFDシンボルによって占有される第1の完全なスロット数を決定し、前記第3の全二重シンボル数に基づいて前記K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、前記第1の全二重スロット数と前記第3の全二重シンボル数とに基づいて、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第2の全二重スロット数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される第2の完全なスロット数を決定し、前記第4の全二重シンボル数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、前記第2の全二重スロット数と前記第4の全二重シンボル数とに基づいて、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定する。
【0179】
一例において、機械可読命令がプロセッサ821によって実行されると、
前記基地局装置から上り下りリンク専用設定メッセージを受信する処理がさらに実行され、前記上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、前記全二重パラメータは、前記FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる。
【0180】
図8Cに示すように、本発明の一実施例は、FDモードをサポートしないユーザ端末を提供し、当該ユーザ端末は、プロセッサ831と、メモリ832と、バス833とを含み得る。メモリ832には、プロセッサ831によって実行可能な機械可読命令が記憶され、ユーザ端末が動作すると、プロセッサ831とメモリ832は、バス833を介して通信し、機械可読命令がプロセッサ831によって実行されると、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信し、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視処理が実行され、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待し、
スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0181】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の実施例は、機械可読記憶媒体をさらに提供し、前記機械可読記憶媒体は、いくつかのコンピュータ命令を記憶し、前記コンピュータ命令がプロセッサにより実行されたと、本発明の上記例において開示されたTDDフレーム構造設定方法が実施される。
【0182】
ここで、上記機械可読記憶媒体は、任意の電子的、磁気的、光学的、又は他の物理的記憶装置であってもよく、実行可能命令、データなどの情報を含み、又は記憶することができる。例えば、機械可読記憶媒体は、RAM(Radom Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、ストレージドライブ(例えばハードディスクドライブ)、ソリッドステートドライブ、任意のタイプのストレージディスク(例えば光ディスク、dvdなど)、又は類似の記憶媒体、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0183】
上記実施例で説明したシステム、装置、モジュール又はユニットは、具体的に、コンピュータチップ、又はエンティティにより実現されてもよく、又は何らかの機能を有する製品により実現されてもよい。典型的な実現機器は、コンピュータであり、コンピュータの具体的な形態は、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯電話、カメラ付き電話、スマートフォン、携帯情報端末(Personal Digital Assistant)、メディアプレーヤー、ナビゲーション機器、電子メール送受信機器、ゲーム機、タブレット型パソコン、ウェアラブル機器、又はこれらの機器の任意のいくつかの組み合わせであってもよい。
【0184】
なお、記述の便宜上、以上の装置を記述する時、その機能に応じて各ユニットに分けて記述する。当然ながら、本発明を実施する時、各ユニットの機能を同じ又は複数のソフトウェア及び/又はハードウェアで実現することができる。
【0185】
当業者には、本発明の実施例が、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供され得ることが理解される。したがって、本発明は、全体的にハードウェアの実施例、全体的にソフトウェアの実施例、又はソフトウェア及びハードウェアの態様を組み合わせた実施例の形態を採用することができる。さらに、本発明の実施例は、コンピュータ使用可能プログラムコードを内部に含む1つ又は複数のコンピュータ使用可能記憶媒体(磁気ディスク記憶装置、CD-ROM、光学記憶装置などを含むが、これらに限定されない)で実施されるコンピュータプログラム製品の形態を採用することができる。
【0186】
本発明は、本発明の実施例による方法、機器(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して記述される。フローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック、並びにフローチャート及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令により実現され得ることが理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを生成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、又は他のプログラマブルなデータ処理機器のプロセッサに提供されてもよく、汎用コンピュータ又は他のプログラマブルなデータ処理機器のプロセッサにより実行された命令が、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現するための装置を生成する。
【0187】
さらに、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルなデータ処理機器に指定された方式で動作するように指導することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、当該コンピュータ可読メモリに記憶された命令が、命令装置を含む製造品を生成し、当該命令装置は、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現する。
【0188】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルなデータ処理機器にロードすることもでき、一連の操作ステップがコンピュータ又は他のプログラマブルな機器で実行されて、コンピュータで実現される処理を生成し、それによりコンピュータ又は他のプログラマブルな機器で実行される命令が、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現するためのステップを提供する。
【0189】
以上の説明は、本発明の実施例にすぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、当業者にとって様々な変更及び変形が可能である。本発明の精神及び原理内で行われた任意の修正、等価置換、改良などは、いずれも本発明の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図8C
【手続補正書】
【提出日】2024-06-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局装置に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定方法であって、
前記基地局装置に対応する動作モードを決定するステップであって、前記動作モードがFD(Full-Duplex)イネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボル、DL(Down Link)シンボル、UL(Up Link)シンボル、又はF(Flexible)シンボルとして機能することが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可されるステップと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるステップと、を含み、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定方法。
【請求項2】
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることが許可され、
前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可される、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することは、
上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することを含み、
前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加され
ここで、前記上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
SIB(system information block)メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信される周期の次の周期内の1番目のスロット、を含み、
又は、
RRC(Radio Resource Control)再設定メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる前に、前記方法は、さらに、
ターゲットフレーム構造を決定することと、
前記ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定させることと、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うことと、を含み、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、
ここで、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、前記フレーム構造パラメータは、前記FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含み、
前記ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、前記複数のFDシンボルは連続し、
前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFシンボルを含み、前記上り下りリンク共通設定メッセージをユーザ端末に送信した後、前記方法は、さらに、
上り下りリンク専用設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することを含み、
前記上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、前記全二重パラメータは、前記FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定され、ここで、前記K1は正の整数であり、及び/又は、
前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定され、ここで、前記K2は正の整数である、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第1の全二重シンボル数は、前記K1の値を示すために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第2の全二重シンボル数は、前記K2の値を示すために用いられ
又は、
前記FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第1の全二重スロット数は、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、前記第3の全二重シンボル数は、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第2の全二重スロット数は、K2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、前記第4の全二重シンボル数は、K2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられる、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
TDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定方法であって、
FD(Full-Duplex)モードをサポートするユーザ端末に適用される場合、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップと、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするステップと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
ここで、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、DL(Down Link)シンボル、UL(Up Link)シンボル、又はF(Flexible)シンボルとして機能することを期待し、
スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができ
FDモードをサポートしないユーザ端末に適用される場合、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップと、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視するステップと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待し、
スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、
スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定方法。
【請求項9】
前記ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされる場合、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることを期待し、
前記ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項10】
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップは、
基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信するステップを含み、
前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加され
ここで、前記上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項11】
SIB(system information block)メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信される周期の次の周期内の1番目のスロット、を含み、
又は、
RRC(Radio Resource Control)再設定メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である、
ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる前に、前記方法は、さらに、
基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信することであって、前記上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む、ことと、
前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定することと、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うことと、を含み、
ここで、前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、
前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、前記フレーム構造パラメータは、前記FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含み、前記FDパターンパラメータは、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを示すために用いられ
前記ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、前記複数のFDシンボルが連続することを期待し、
前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFシンボルを含み、前記基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信した後、前記方法は、さらに、
前記基地局装置から上り下りリンク専用設定メッセージを受信することを含み、
前記上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、前記全二重パラメータは、前記FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる、
ことを特徴とする請求項8~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
K1個の連続するFDシンボルが前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に設定されることを期待し、ここで、前記K1は正の整数であり、及び/又は、
K2個の連続するFDシンボルが前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に設定されることを期待し、ここで、前記K2は正の整数である、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、前記方法は、さらに、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第1の全二重シンボル数に基づいてK1の値を決定し、前記K1の値に基づいて前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第2の全二重シンボル数に基づいてK2の値を決定し、前記K2の値に基づいて前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定することを含み、
又は、
前記FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、前記方法は、さらに、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第1の全二重スロット数に基づいてK1個のFDシンボルによって占有される第1の完全なスロット数を決定し、前記第3の全二重シンボル数に基づいて前記K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、前記第1の全二重スロット数と前記第3の全二重シンボル数とに基づいて、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第2の全二重スロット数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される第2の完全なスロット数を決定し、前記第4の全二重シンボル数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、前記第2の全二重スロット数と前記第4の全二重シンボル数とに基づいて、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定することを含む、
ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
基地局装置に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定装置であって、
前記基地局装置に対応する動作モードを決定するための決定モジュールであって、前記動作モードがFD(Full-Duplex)イネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボル、DL(Down Link)シンボル、UL(Up Link)シンボル、又はF(Flexible)シンボルとして機能することが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可される、決定モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるための送信モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含む、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定装置。
【請求項16】
ユーザ端末に適用されるTDD(Time Division Duplex)フレーム構造設定装置であって、前記装置は、受信モジュールと、イネーブルモジュールと、処理モジュールと、を含み、
前記ユーザ端末がFD(Full-Duplex)モードをサポートする場合、
前記受信モジュールは、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するために用いられ、
前記イネーブルモジュールは、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするために用いられ、
前記処理モジュールは、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるために用いられ
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、DL(Down Link)シンボル、UL(Up Link)シンボル、又はF(Flexible)シンボルとして機能することを期待し、
前記ユーザ端末がFDモードをサポートしない場合、
前記受信モジュールは、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するために用いられ、
前記イネーブルモジュールは、前記FDイネーブルモード指示情報を無視するために用いられ、
前記処理モジュールは、スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理するために用いられ、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によって前記ユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待する、
ことを特徴とするTDDフレーム構造設定装置。
【請求項17】
プロセッサと機械可読記憶媒体とを含む電子機器であって、
前記機械可読記憶媒体は、前記プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、
前記プロセッサは、機械実行可能命令を実行して、請求項1~のいずれか1項に記載の方法のステップを実施し、又は、請求項8~11のいずれか1項に記載の方法のステップを実施するために用いられる、
ことを特徴とする電子機器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関し、特に、TDDフレーム構造設定方法、装置、及び機器に関するに関する。
【背景技術】
【0002】
時分割複信(TDD:Time Division Duplex)システムは、5Gシステムなどの移動通信システムに広く使用されている。TDDシステムにおいて、フレーム構造は、DL(Down Link、下りリンク)スロット、UL(Up Link、上りリンク)スロット及びS(Special、スペシャル)スロットに分けられる。DLスロットは複数のDLシンボルを含み、これらのDLシンボルに対応する時間領域リソースでは下りリンクデータが処理される。ULスロットは複数のULシンボルを含み、これらのULシンボルに対応する時間領域リソースでは上りリンクデータが処理される。Sスロットは、少なくとも1つのF(Flexible、フレキシブル)シンボルを含む。Fシンボルは、DLに用いられてもよく、すなわち、Fシンボルに対応する時間領域リソースでは下りリンクデータが処理され、Fシンボルは、ULに用いられてもよく、すなわち、Fシンボルに対応する時間領域リソースでは上りリンクデータが処理され、Fシンボルは、GP(Guard Period、ガード区間)に用いられてもよく、すなわち、Fシンボルに対応する時間領域リソースでは上りリンクと下りリンクの切り替えのガードが実行される。
【0003】
TDDシステムは、HD(Half Duplex、半二重)モードで動作されてもよく、すなわち、同一時刻において、同じ時間領域リソースはUL又はDLのみに使用することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、基地局装置に適用されるTDDフフレーム構造設定方法を提供し、当該方法は、
基地局装置に対応する動作モードを決定するステップであって、前記動作モードがFDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可されるステップと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるステップと、を含み、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0005】
本発明は、FDモードをサポートするユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定方法を提供し、当該方法は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップと、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするステップと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
ここで、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待し、
スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0006】
本発明は、FDモードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定方法を提供し、当該方法は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップと、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視するステップと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待し、
スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータが処理され、
スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータが処理される。
【0007】
本発明は、基地局装置に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、当該装置は、
基地局装置に対応する動作モードを決定するための決定モジュールであって、前記動作モードがFDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可される、決定モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるための送信モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含む。
【0008】
本発明は、FDモードをサポートするユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、当該装置は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするためのイネーブルモジュールと、
ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待する。
【0009】
本発明は、FDモードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、当該装置は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視するためのイネーブルモジュールと、
スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理するための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待する。
【0010】
本発明は、プロセッサと機械可読記憶媒体とを含む電子機器を提供し、前記機械可読記憶媒体は、プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、プロセッサは、機械実行可能命令を実行して、本発明の上記実施例に開示されたTDDフレーム構造設定方法を実施するために用いられる。
【発明の効果】
【0011】
以上の技術案から分かるように、基地局装置に対応する動作モードはFD(Full-Duplex、全二重)イネーブルモードとFDディセーブルモードに分けられ、動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能することが許可され、すなわち、スロット内のシンボルの機能がFDシンボルとして機能するように拡張される。また、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能する場合、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されることができ、このように、同じ時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されることができ、これにより、時間領域リソースをより効果的に利用し、リソース利用率を向上させ、ネットワークカバレッジとネットワーク容量を向上させ、上りリンク伝送遅延を低減させるなど、伝送遅延を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施例によるフレーム構造の概略図である。
図2】本発明の一実施例によるTDDフフレーム構造設定方法のフローチャートである。
図3】本発明の一実施例によるTDDフフレーム構造設定方法のフローチャートである。
図4】本発明の一実施例によるTDDフフレーム構造設定方法のフローチャートである。
図5】本発明の一実施例によるフレーム構造の概略図である。
図6A】本発明の一実施例によるフレーム構造の概略図である。
図6B】本発明の一実施例によるフレーム構造の概略図である。
図7】本発明の一実施例によるFDモードがイネーブルされる有効時間の概略図である。
図8A】本発明の一実施例による基地局装置の概略構造図である。
図8B】本発明の一実施例によるユーザ端末の概略構造図である。
図8C】本発明の一実施例によるユーザ端末の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施例で使用される用語は、本発明を限定するためのものではなく、特定の実施例を記述するためのものに過ぎない。本発明の実施例及び特許請求の範囲で使用される単数形の「1つ」、「前記」、及び「当該」は、文脈が他の意味を明確に示さない限り、多数の形を含むことも意図される。本明細書で使用される用語の「及び/又は」は、関連付けてリストされた1つ又は複数のアイテムを含む任意又は全ての可能な組み合わせを意味することを理解されたい。
【0014】
本明細書の実施例では、様々な情報を記述するために第1、第2、第3などの用語を使用する可能性があるが、これらの情報は、これらの用語に限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、同じタイプの情報を互いに区別するためにのみ使用される。例えば、本発明の範囲を逸脱することなく、第1の情報は第2の情報と呼ばれてもよく、同様に、第2の情報は第1の情報と呼ばれてもよい。文脈によるが、さらに、使用されている言葉の「もし」は、「…時」、あるいは「…場合」、あるいは「…決定したことに応答する」と解釈してもよい。
【0015】
TDD(Time Division Duplex)システムにおいて、フレーム構造は、DL(Down Link)スロット、UL(Up Link)スロット及びS(Special)スロットに分けられる。DLスロットは複数のDLシンボルを含み、これらのDLシンボルに対応する時間領域リソースでは下りリンクデータが処理される。ULスロットは複数のULシンボルを含み、これらのULシンボルに対応する時間領域リソースでは上りリンクデータが処理される。Sスロットは少なくとも1つのF(Flexible)シンボルを含む。Fシンボルは、DL、UL、又はGP(Guard Period)に用いられてもよい。現在、TDDシステムはHD(Half Duplex)モードで動作されてもよく、すなわち、同一時刻において、同じ時間領域リソースはUL又はDLのみに使用することができる。
【0016】
時間領域リソースをより柔軟に使用し、リソース利用率を向上させるために、TDDシステムは、同じ時間領域リソースで同時にULとDLに使用する必要がある。つまり、同じ時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理され、すなわちFDモードである。
【0017】
TDDシステムにおいて、フレーム構造が決定されると、ユーザ端末はフレーム構造に基づいてデータ送受信を行うことができる。フレーム構造は、DLスロット、ULスロット及びSスロットに分けられる。FDモードでは、基地局装置及びユーザ端末もフレーム構造を取得することができる。HFDモードを使用するユーザ端末に対して、基地局装置は、フレーム構造に基づいてユーザ端末の送受信をスケジューリングする。FDモードを使用するユーザ端末に対して、基地局装置は、フレーム構造に基づいてユーザ端末の送信、受信又は同時送受信をスケジューリングする。
【0018】
以上のように、基地局装置は、FDモードに対するフレーム構造を設定し、FDモードに対するフレーム構造をユーザ端末に通知することで、ユーザ端末が現時点のフレーム構造を知ることができ、データの送受信を正確に行うことができる。別の観点から、ユーザ端末は、FDモードに対するフレーム構造を知った後、現時点でユーザ端末間の可能な干渉を知ることができ、これにより、いくつかの干渉除去技術を採用して、他のユーザ端末による干渉を軽減し、通信の信頼性を向上させることができる。
【0019】
本発明の一実施例では、TDDシステムにおいてFDモードをサポートするために、TDDフレーム構造設定方法を提供する。FDモードに対して設定されたフレーム構造は、ULリソース、DLリソース及びFDリソースを示すために用いられる。当該フレーム構造は、DLスロット、ULスロット、FDスロット及びSスロットを含む。DLスロットは複数のDLシンボルを含み、これらのDLシンボルに対応する時間領域リソースでは下りリンクデータが処理される。ULスロットは複数のULシンボルを含み、これらのULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータが処理される。FDスロットは複数のFDシンボルを含み、FDシンボルは上りリンクデータと下りリンクデータとに用いられ、これらのFDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されることができる。Sスロットは少なくとも1つのFシンボルを含む。Fシンボルは、DL、UL、又はGPに用いられてもよい。FシンボルがDLに用いられる場合、Fシンボルが下りリンクデータに用いられることを意味し、下りリンクデータが処理される。FシンボルがULに用いられる場合、Fシンボルが上りリンクデータに用いられることを意味し、上りリンクデータが処理される。FシンボルがGPに用いられる場合、上りリンクと下りリンクの切り替えのガードタイムとして機能する。
【0020】
本実施例におけるFDシンボルとは、上りリンクデータ伝送と下りリンクデータ伝送とが同時に実行されるシンボルを指す。
【0021】
上記FDモードのフレーム構造に基づいて、基地局装置は、固定FDシンボルのフレーム構造をユーザ端末に設定することができる。つまり、フレーム構造は、固定FDシンボルを含み(すなわち、FDシンボルがフレーム構造において直接設定される)、すなわち、ULシンボル、DLシンボル及びFシンボルに基づいて、FDシンボルが拡張される。FDシンボルについて、基地局装置とユーザ端末は上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理する。
【0022】
まず、以下の解決策について説明する。
【0023】
現在、5Gシステムにおいて、TDDのフレーム構造は、スロットに応じてULスロット、DLスロット及びSスロットに分けられる。SスロットはFシンボルを含得、Fシンボルは、UL、DL又はGPに用いられてもよい。ここで、フレーム構造は、TDD-UL-DL-ConfigCommon(上り下りリンク共通設定)/TDD-UL-DL-ConfigDedicated(上り下りリンク専用設定)によってユーザ端末に通知されてもよい。
【0024】
TDD-UL-DL-ConfigCommonにおいて、最大2つのフレーム構造のパターン(pattern)が設定されてもよい。各パターンにおいて、フレーム構造の周期、及び周期内の各スロットと各シンボル(DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボル)の具体的な設定が設定されて、フレーム構造が決定されてもよい。ここで、フレーム構造の一例は、図1に示すように、上りリンク/下りリンクの比率が1:4であり、Sスロットがスロット3であり、シンボル#10と#11は、Fシンボルとして設定され、上りリンクと下りリンクの切り替えのGPに用いられる。
【0025】
TDD-UL-DL-ConfigDedicatedでは、TDD-UL-DL-ConfigCommonにおいてFシンボルに設定されたシンボルを変更し、DLシンボル又はULシンボルに設定してもよい。
【0026】
以下、本発明の一実施例の技術案について説明する。
【0027】
本実施例では、基地局装置に適用されるTDDフレーム構造設定方法を提供する。図2は、当該TDDフレーム構造設定方法のフローチャートであり、当該方法は以下のステップを含み得る。
【0028】
ステップ201において、基地局装置に対応する動作モードを決定する。当該動作モードは、FDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであってもよい。当該動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可され、当該動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可される。
【0029】
ステップ202において、当該動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、ユーザ端末に、FDイネーブルモード指示情報に基づいて、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせる。
【0030】
ステップ203において、当該動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0031】
一例において、スロット内のFシンボルについて、動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることが許可され、動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可される。
【0032】
一例において、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することは、上り下りリンク共通設定メッセージをユーザ端末に送信することを含んでもよい。当該上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加される。上り下りリンク共通設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加されることは、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含み得る。あるいは、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含まない場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されない。
【0033】
一例において、上り下りリンク共通設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、上り下りリンク共通設定メッセージは、SIB(system information block)メッセージ(例えばSIB1メッセージ)によって送信されてもよく、又は、上り下りリンク共通設定メッセージは、RRC(Radio Resource Control)再設定メッセージによって送信されてもよい。
【0034】
SIBメッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間(effective time)は、SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、前記SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、SIBメッセージが送信される周期の次の周期内の1番目のスロット、を含み得るが、これらに限定されない。ここで、Mは基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。又は、RRC再設定メッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み得るが、これらに限定されない。ここで、Mは基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0035】
一例において、ステップ203の前に、基地局装置は、さらに、ターゲットフレーム構造を決定してもよい。ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含んでもよく、各スロットは、複数のシンボルを含んでもよい。また、基地局装置は、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む上り下りリンク共通設定メッセージをユーザ端末に送信することにより、ユーザ端末に、フレーム構造パラメータに基づいてターゲットフレーム構造を決定させてもよい。ここで、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、当該フレーム構造パラメータは、FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含んでもよい。これに基づいて、基地局装置は、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行ってもよい。ステップ203について、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う場合、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能するとき、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0036】
一例において、ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、複数のFDシンボルは連続する。例えば、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定され、及び/又は、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定される。ここで、K1は正の整数であり、K2は正の整数である。
【0037】
一例において、FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、これに基づいて、ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、第1の全二重シンボル数は、K1の値を示すために用いられてもよく、及び/又は、ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、第2の全二重シンボル数は、K2の値を示すために用いられてもよい。
【0038】
一例において、FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含む。ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、第1の全二重スロット数は、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、第3の全二重シンボル数は、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられ、及び/又は、ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、第2の全二重スロット数は、K2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、第4の全二重シンボル数は、K2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられる。
【0039】
一例において、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFシンボルを含み、上り下りリンク共通設定メッセージをユーザ端末に送信した後、さらに、上り下りリンク専用設定メッセージをユーザ端末に送信してもよい。当該上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、全二重パラメータは、FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる。
【0040】
本発明の一実施例では、FDモードをサポートするユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定方法を提供する。図3は、当該TDDフレーム構造設定方法のフローチャートであり、当該方法は以下のステップを含み得る。
【0041】
ステップ301において、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信する。ここで、当該FDイネーブルモード指示情報は、基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、基地局装置によってユーザ端末に送信される。
【0042】
ステップ302において、当該FDイネーブルモード指示情報に基づいて、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする。
【0043】
ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待する。ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待する。
【0044】
ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされる場合、ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることを期待する。ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。
【0045】
ステップ303において、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。スロット内の複数のシンボルにDLシンボルを含むとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内の複数のシンボルがULシンボルを含むとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0046】
ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、スロット内の複数のシンボルにDLシンボルを含むとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内の複数のシンボルがULシンボルを含むとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0047】
ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされる場合、又は、ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0048】
一例において、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信することは、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信することを含んでもよい。当該上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加される。上り下りリンク共通設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加されることは、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含み得る。あるいは、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含まない場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されない。
【0049】
一例において、上り下りリンク共通設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、上り下りリンク共通設定メッセージは、SIBメッセージ(例えばSIB1メッセージ)によって受信されてもよく、又は、RRC再設定メッセージによって受信されてもよい。
【0050】
SIBメッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、SIBメッセージが受信される周期の次の周期内の1番目のスロットを含み得るが、これらに限定されない。ここで、Mは基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0051】
RRC再設定メッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロットを含み得るが、これらに限定されない。ここで、Mは基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0052】
一例において、ステップ303の前に、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信してもよい。上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む。また、フレーム構造パラメータに基づいてターゲットフレーム構造を決定してもよい。ここで、ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含んでもよく、各スロットは、複数のシンボルを含んでもよい。ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、フレーム構造パラメータは、FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含み、FDパターンパラメータは、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを示すために用いられる。すなわち、ユーザ端末は、FDパターンパラメータに基づいてターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定してもよい。また、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行ってもよい。
【0053】
ステップ303について、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う場合、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能するとき、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0054】
一例において、ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、複数のFDシンボルが連続することを期待する。例えば、K1個の連続するFDシンボルがターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に設定されることを期待し、及び/又は、K2個の連続するFDシンボルがターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に設定されることを期待する。ここで、K1及びK2は正の整数である。
【0055】
FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、第1の全二重シンボル数に基づいてK1の値を決定し、K1の値に基づいてターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、第2の全二重シンボル数に基づいてK2の値を決定し、K2の値に基づいてターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定する。
【0056】
FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、第1の全二重スロット数に基づいてK1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を決定し、第3の全二重シンボル数に基づいてK1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、第1の全二重スロット数と第3の全二重シンボル数とに基づいて、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定する。また、ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、第2の全二重スロット数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を決定し、第4の全二重シンボル数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、第2の全二重スロット数と第4の全二重シンボル数とに基づいて、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定する。
【0057】
一例において、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFシンボルを含み、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信した後、さらに、基地局装置から上り下りリンク専用設定メッセージを受信してもよい。当該上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、当該全二重パラメータは、FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる。
【0058】
本発明の一実施例では、FDモードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定方法を提供する。図4は、TDDフレーム構造設定方法のフローチャートであり、当該方法は以下のステップを含み得る。
【0059】
ステップ401において、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信する。当該FDイネーブルモード指示情報は、基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、基地局装置によってユーザ端末に送信される。
【0060】
ステップ402において、FDイネーブルモード指示情報を無視する。すなわち、FDイネーブルモード指示情報に基づいてユーザ端末に対してFDモードをイネーブルすることは行わない。ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待する。スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータが処理され、スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータが処理される。ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。スロット内のFシンボルがDLに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータが処理され、スロット内のFシンボルがULに用いられるとき、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータが処理される。
【0061】
以上の技術案から分かるように、基地局装置に対応する動作モードはFDイネーブルモードとFDディセーブルモードに分けられ、動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能することが許可され、すなわち、スロット内のシンボルの機能がFDシンボルとして機能するように拡張される。また、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能する場合、基地局装置とユーザ端末はFDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができ、このように、同じ時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されることができ、これにより、時間領域リソースをより効果的に利用し、リソース利用率を向上させ、ネットワークカバレッジとネットワーク容量を向上させ、上りリンク伝送遅延を低減させるなど、伝送遅延を低減させることができる。
【0062】
以下、具体な実施例を参照しながら、上記技術案を説明する。
【0063】
本発明の一実施例では、TDDフレーム構造設定方法を提供し、フレーム構造をFDモードに適用できるようにする。FDシンボルがフレーム構造において明示的に指示され、例えば、TDD-UL-DL-ConfigCommon(上り下りリンク共通設定)及び/又はTDD-UL-DL-ConfigDedicated(上り下りリンク専用設定)によって固定のFDシンボルが設定される。FDモードのフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、これらのシンボルは、Fシンボル、DLシンボル、ULシンボル又はFDシンボルであってもよい。基地局装置及びユーザ端末は、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。基地局装置がFDモードをイネーブルする場合、基地局装置は、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。ユーザ端末がFDモードをイネーブルする場合、ユーザ端末は、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0064】
Fシンボルについて、Fシンボルは、DL、UL、又はGPに用いられる。FシンボルがDLに用いられる場合、基地局装置とユーザ端末は下りリンクデータを処理することができ、FシンボルがULに用いられる場合、基地局装置とユーザ端末は上りリンクデータを処理することができ、FシンボルがGPに用いられる場合、上りリンクと下りリンクの切り替えのガードとして機能することができる。
【0065】
ここで、FシンボルがGPに用いられる理由は、TDDシステムのフレーム構造において、GPシンボルにより上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを実現することにある。基地局装置がFDモードで動作する場合、個別のアンテナと無線周波数回路によって送信と受信を行い、GPシンボルによって上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを実現する必要がない。FDモードのユーザ端末に対して、動作方式は基地局装置と同じであり、GPシンボルによって上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを実現する必要がない。HFDモードのユーザ端末に対して、無線周波数で送信と受信の切り替えを行うのに十分な時間を使用し、すなわちGPシンボルを使用して上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを実現する。以上のことから、HFDモードのユーザ端末をサポートするために、FDモードのフレーム構造は依然としてGPシンボルをサポートするため、FシンボルをGPに用いられることが許可される。
【0066】
例えば、異なるタイプのユーザ端末と対応するために、FDモードにおけるフレーム構造は、GPをユーザ端末(例えばHFDモードのユーザ端末)に割り当てて上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを行うことを考慮する。図5は、フレーム構造の概略図であり、スロット2のシンボル#7~#13がFDシンボルとして設定される(すなわち、DLシンボルがFDシンボルに変更される)と、FDシンボルで上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されるため、少なくともシンボル#6がGPに用いられる。逆に、基地局装置がFDシンボルとして設定された位置で下りリンクデータを送信する場合、すなわちユーザ端末が下りリンクデータを受信する場合、ユーザ端末が上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを容易にするために、FDシンボルの後にGPを残す。例えば、スロット4のシンボル#0~#7がFDシンボルとして設定され(すなわち、ULシンボルがFDシンボルに変更され)、これらのFDシンボルを介して下りリンクデータが送信される場合、シンボル#8~#13で上りリンクデータを受信する(シンボル#8~#13がULシンボル又はFDシンボルのいずれかとして機能する場合に、上りリンクデータを受信することができる)とき、ユーザ端末が上りリンクと下りリンクの切り替えのガードを行うために、少なくともシンボル#8でGPリソースを予約する。
【0067】
一例において、FDシンボルについて、FDシンボルにおける一部の周波数領域リソースはULに用いられ、他の一部の周波数領域リソースはDLに用いられ、中間の一部の周波数領域リソースは上りリンクと下りリンクのガードインターバルとして機能することができ、これにより、サブバンド間(Inter Sub-band)干渉の発生を回避することができる。
【0068】
一実施例において、TDDフレーム構造設定方法は、以下のステップを含み得る。
【0069】
ステップS11において、基地局装置は、本基地局装置に対応する動作モードを決定する。当該動作モードは、FDイネーブルモード又はFDディセーブルモードである。例えば、サービス要件に応じて、基地局装置に動作モードを設定してもよく、このプロセスについて限定しない。基地局装置に対応する動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルは、FDシンボル、Fシンボル、DLシンボル、又はULシンボルであることが許可され、スロット内のFシンボルは、FD、DL、UL、又はGPに用いられることが許可される。基地局装置に対応する動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルは、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであることが許可され、すなわち、スロット内のシンボルはFDシンボルでありことが許可されなく、スロット内のFシンボルは、DL、UL、又はGPに用いられることが許可される。
【0070】
ステップS12において、基地局装置はターゲットフレーム構造を決定する。ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、FDシンボル、Fシンボル、DLシンボル又はULシンボルであってもよい。
【0071】
ターゲットフレーム構造は、データ処理(例えば、データ送信及び/又はデータ受信)を実行するためのフレーム構造である。基地局装置は、ターゲットフレーム構造を決定し、当該ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う。また、ユーザ端末は、ターゲットフレーム構造を決定し、当該ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う。基地局装置により決定されたターゲットフレーム構造は、ユーザ端末により決定されたターゲットフレーム構造と同じである。
【0072】
一例において、ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルは、1つのFDシンボルを含んでもよいし、複数のFDシンボルを含んでもよい。ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、複数のFDシンボルは連続的であってもよい。複数のFDシンボルが連続する場合、GPシンボルの数を減らしてもよい。もちろん、複数のFDシンボルは連続していなくてもよく、すなわち、複数のFDシンボルの中に他のタイプのシンボルが存在してもよい。
【0073】
一例において、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定されてもよく、K1は正の整数である。ここで、ターゲット周期は、ターゲットフレーム構造の任意の周期であってもよい。K1個の連続するFDシンボルは、1つのスロットのみを占有してもよく、複数のスロットを占有してもよい。例えば、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のスロットが下りリンクスロットである場合、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目の下りリンクスロットから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定されてもよい。また、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のスロットがSスロットである場合、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のSスロットから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定されてもよい。
【0074】
一例において、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定されてもよく、K2は正の整数である。ここで、ターゲット周期は、ターゲットフレーム構造の任意の周期であってもよい。K2個の連続するFDシンボルは、1つのスロットのみを占有してもよく、複数のスロットを占有してもよい。例えば、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のスロットが上りリンクスロットである場合、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後の上りリンクスロットから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定されてもよい。また、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のスロットがSスロットである場合、ターゲットフレーム構造のターゲット周期の最後のSスロットから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定されてもよい。
【0075】
一例において、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定されてもよく、K1は正の整数である。また、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定されてもよく、K2は正の整数である。
【0076】
例えば、連続するFDシンボルが1つのグループである場合、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、複数の(例えば、K1個、K1は1番目のシンボルから連続するシンボルの数を示す)連続するFDシンボルが後方に設定され、又は、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、複数の(例えば、K2個、K2は最後のシンボルから連続するシンボルの数を示す)連続するFDシンボルが前方に設定される。
【0077】
別の例では、連続するFDシンボルが2つのグループである場合、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、複数の(例えば、K1個、ここで、K1は、1つのグループ及び2つのグループの場合同じ数が設定されることを意味するのではなく、連続するシンボルの数のみを意味する)連続するFDシンボルが後方に設定され、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、複数の(例えば、K2個)連続するFDシンボルが前方に設定される。
【0078】
図6Aは、時間領域リソース設定の概略図である。図6Aは、DLシンボル及びULシンボルにFDシンボルを設定する例を示す。例えば、ターゲットフレーム構造の周期は1ms、すなわち、2つのスロットであり、ハッチングで塗りつぶされた部分(例えば、スロット1/スロット3内のシンボル#10~#13、スロット0/スロット内2のシンボル#0~#4)は、設定されたFDシンボルを示す。図6Aから分かるように、ターゲットフレーム構造のターゲット周期(スロット0とスロット1が1つのターゲット周期を構成し、スロット2とスロット3が1つのターゲット周期を構成する)内の1番目のシンボル(例えば、スロット0内の1番目のシンボル、スロット2内の1番目のシンボル)から、連続するFDシンボルが後方に設定されてもよく、例えば、5つの連続するFDシンボルが後方に設定される。また、ターゲットフレーム構造のターゲット周期の最後のシンボル(例えば、スロット1内の最後のシンボル、スロット3内の最後のシンボル)から、続するFDシンボルが前方に設定されてもよく、例えば、4つの連続するFDシンボルが前方に設定される。
【0079】
以上から分かるように、ターゲットフレーム構造において最大2つの連続するFDリソースが設定されることができる。例えば、ターゲットフレーム構造において2つの連続するFDリソースが設定される場合、1番目のFDリソースは、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に設定され、2番目のFDリソースは、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に設定される。また、ターゲットフレーム構造において1つの連続するFDリソースが設定される場合、FDリソースは、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に設定され、又は、FDリソースは、ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に設定される。ターゲットフレーム構造のターゲット周期について、当該ターゲット周期が2つのスロットを含むことを例とすると、2つのスロットにおいて連続するFDシンボルが設定されてもよい、図6Bに示すように、2つのスロットからターゲット周期を構成する例を示す。
【0080】
ステップS13において、基地局装置は、上り下りリンク共通設定メッセージをユーザ端末に送信する。
【0081】
一例において、基地局装置に対応する動作モードがFDイネーブルモードである場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されてもよい。例えば、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加される。
【0082】
あるいは、基地局装置に対応する動作モードがFDディセーブルモードである場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されなくてもよい。例えば、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含まない場合、上り下りリンク共通設定メッセージには、FDイネーブルモード指示情報が付加されない。
【0083】
上り下りリンク共通設定メッセージは、TDD-UL-DL-ConfigCommonであってもよく、上り下りリンク共通設定メッセージに全二重パターンフィールドが追加されてもよい。FDイネーブルモード指示情報は、全二重パターンフィールドによって示され、全二重パターンフィールドは、fullDuplexPatternであってもよい。
【0084】
上り下りリンク共通設定メッセージは、SIBメッセージ(例えばSIB1メッセージ)によって送信されてもよく、又は、RRC再設定メッセージによって送信されてもよい。
【0085】
SIBメッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間を明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用してFDモードがイネーブルされる有効時間を決定する。
【0086】
方式1:SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、すなわち、SIBメッセージの送信スロットの次のスロット。つまり、SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。図7に示すように、SIBメッセージは、8フレームおきに1回送信され、すなわち、80ms毎に1回送信される。図7示すように、SIBメッセージは、N番目のフレームと(N+8)番目のフレームのスロット0で送信される。明らかに、SIBメッセージが送信されるスロットは、N番目のフレームと(N+8)番目のフレームのスロット0であるため、FDモードはN番目のフレームのスロット1で有効になる。
【0087】
方式2:SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの送信スロットの後のM番目のスロット。つまり、SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。ここで、Mは、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であってもよく、Mは正の整数であってもよく、これは限定されない。例えば、Mは、ユーザ端末の能力に基づいて、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、基地局装置は特定のシグナリングによってMの値をユーザ端末に通知せず、例えばMは4、5、6、7などである。
【0088】
図7に示すように、M=5を例として、SIBメッセージが送信されるスロットがN番目のフレームのスロット0であるため、FDモードは、N番目のフレームのスロット5(スロット0の後の5番目のスロット)で有効になる。
【0089】
方式3:SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの送信フレームの後の1番目のフレームの1番目のスロット。つまり、SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。図7を参照すると、SIBメッセージが送信されるスロットは、N番目のフレームのスロット0であるため、FDモードは、N+1番目のフレームのスロット0で有効である。
【0090】
方式4:SIBメッセージが送信される周期の次の周期内の1番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの送信周期の後の1番目の周期内の1番目のスロット。つまり、SIBメッセージが送信される周期の次の周期内の1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。図7を参照すると、SIBメッセージが送信されるスロットは、N番目のフレームのスロット0であるため、現在の周期の次の周期は(N+8)番目のフレームであり、FDモードは(N+8)番目のフレームのスロット0で有効になる。
【0091】
RRC再設定メッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードの有効時間を明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用してFDモードがイネーブルされる有効時間を決定する。方式1:RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、すなわち、RRC再設定完了メッセージの受信スロットの次のスロット。つまり、RRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。方式2:RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、すなわち、RRC再設定完了メッセージの受信スロットの後のM番目のスロット。つまり、RRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。ここで、Mは、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であってもよく、Mは正の整数であってもよく、これは限定されない。
【0092】
基地局装置が、RRC再設定メッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、ユーザ端末は、RRC再設定メッセージを受信した後、RRC再設定完了メッセージを基地局装置に送信してもよい。基地局装置は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージを受信し、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットを参考根拠としてよい。
【0093】
一例において、上り下りリンク共通設定メッセージには、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータが付加されてもよい。当該フレーム構造パラメータは、ターゲットフレーム構造を示すために用いられ、フレーム構造パラメータは、ユーザ端末がフレーム構造パラメータに基づいてターゲットフレーム構造を決定できる限り、限定されない。
【0094】
ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、当該フレーム構造パラメータは、FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含み得る。FDパターンパラメータは、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを示すために用いられ、ユーザ端末がスロット内のFDシンボルを決定するようにする。
【0095】
時間領域設定の粒度が異なることを考慮すると、FDシンボルに対応するFDパターンパラメータは、シンボル粒度によって示され、又は、スロット及びシンボル粒度によって示され得る。
【0096】
ケース1:FDシンボルに対応するFDパターンパラメータは、シンボル粒度によって示される。
【0097】
TDD-UL-DL-ConfigCommonに基づいて、上り下りリンク共通設定メッセージにFDシンボルに対応するFDパターンパラメータが導入され、2つの主要パラメータを含む。
【0098】
nrofFullDuplexSymbolsOutofDlSymbols:当該パラメータは、第1の全二重シンボル数を表す。ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、当該パラメータは、K1の値を示すために用いられ、すなわち、当該パラメータは、フレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に連続するFDシンボルの数を表す。当該パラメータの値は、0から10ms周期内の最大シンボル数までの正の整数タイプとする。当該パラメータは、maxNrofSlots*maxNrofSymbolsとして表されてもよい。ここで、maxNrofSlotsは、10ms周期における最大スロット数を表し、maxNrofSymbolsは、1つのスロット内のシンボル数を表す。当該パラメータは、選択可能である。
【0099】
nrofFullDuplexSymbolsOutofUlSymbols:当該パラメータは、第2の全二重シンボル数を表す。ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、当該パラメータは、K2の値を示すために用いられ、すなわち、当該パラメータは、フレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に連続するFDシンボルの数を表す。当該パラメータの値は、0から10ms周期内の最大シンボル数までの正の整数タイプとする。当該パラメータは、maxNrofSlots*maxNrofSymbolsとして表されてもよい。ここで、maxNrofSlotsは、10ms周期における最大スロット数を表し、maxNrofSymbolsは、1つのスロット内のシンボル数を表す。当該パラメータは、選択可能である。
【0100】
上記のケース1について、上り下りリンク共通設定メッセージの疑似コードは、以下のように示すことができる。
TDD-UL-DL-ConfigCommon ::= SEQUENCE {
referenceSubcarrierSpacing SubcarrierSpacing,
pattern1 TDD-UL-DL-Pattern,
fullDuplexPattern1 TDD-UL-DL-Pattern-FullDuplex optional,
pattern2 TDD-UL-DL-Pattern,
fullDuplexPattern2 TDD-UL-DL-Pattern-FullDuplex optional,

TDD-UL-DL-Pattern-FullDuplex::= SEQUENCE {
nrofFullDuplexSymbolsOutofDlSymbols INTEGER (0..maxNrofSlots*maxNrofSymbols) optional,
nrofFullDuplexSymbolsOutofUlSymbols INTEGER (0..maxNrofSlots*maxNrofSymbols) optional
【0101】
上記上り下りリンク共通設定メッセージにおいて、fullDuplexPattern1とfullDuplexPattern2は、全二重パターンフィールドを表し、FDイネーブルモード指示情報を表すために用いられる。ここで、fullDuplexPattern1はPattern1に対応し、すなわち、fullDuplexPattern1は、Pattern1に設定されたフレーム構造パラメータに基づいてFDパラメータをさらに設定することを意味する。また、fullDuplexPattern2は、pattern2に対応し、すなわち、fullDuplexPattern2は、pattern2に設定されたフレーム構造パラメータに基づいてFDパラメータをさらに設定することを意味する。また、nrofFullDuplexSymbolsOutofDlSymbolsとnrofFullDuplexSymbolsOutofUlSymbolsは、FDパターンパラメータを表す。図6Aに示すターゲットフレーム構造から分かるように、nrofFullDuplexSymbolsOutofDlSymbolsの値を5とし、nrofFullDuplexSymbolsOutofUlSymbolsの値を4としてもよい。
【0102】
ケース2:FDシンボルに対応するFDパターンパラメータは、スロット及びシンボル粒度によって示される。
【0103】
TDD-UL-DL-ConfigCommonに基づいて、上り下りリンク共通設定メッセージにFDシンボルに対応するFDパターンパラメータが導入される。FDパターンパラメータは、スロット及びシンボルによって示される。すなわち、スロット数及びシンボル数から構成され、4つの主要パラメータを含む。
【0104】
nrofFullDuplexSlotOutofDlSlots:当該パラメータは、第1の全二重スロット数を表す。ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、当該パラメータは、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられる。完全なスロットが14個のシンボルを含むと仮定すると、K1が14未満である場合、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数は0であり、すなわち、当該パラメータの値は0であってもよい。K1が14以上28未満である場合、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数は1であり、すなわち、当該パラメータの値は1であってもよい。K1が28以上42未満である場合、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数は2であり、すなわち、当該パラメータの値は2であってもよい。当該パラメータは、フレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に連続するFDスロットの数を表す。当該パラメータの値は、0から10ms周期内の最大スロット数までの正の整数タイプとし、すなわち0…maxNrofSlotsである。当該パラメータは選択可能である。
【0105】
nrofFullDuplexSymbolinDlorSpecialSlots:当該パラメータは、第3の全二重シンボル数を表す。ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、当該パラメータは、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられる。完全なスロットが14個のシンボルを含むと仮定すると、K1が14未満である場合、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数はK1であり、すなわち、当該パラメータの値はK1であってよい。K1が14以上28未満である場合、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数は(K1-14)であり、すなわち、当該パラメータの値は(K1-14)であってよい。K1が28以上42未満である場合、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数は(K1-28)であり、すなわち、当該パラメータの値は(K1-28)であってよい。明らかに、nrofFullDuplexSlotOutofDlSlotsの値に、完全なスロット内のシンボルの総数(例えば、14)を乗算し、さらにnrofFullDuplexSymbolinDlorSpecialSlotsの値を加算すると、K1となる。
【0106】
当該パラメータは、nrofFullDuplexSlotOutofDlSlotsの後の1番目のシンボルから連続するFDシンボルの数を表す。当該パラメータの値は、0からスロット内の最大シンボル数までの正の整数タイプとし、すなわち0…maxNrofSymbolsである。当該パラメータは選択可能であり、且つnrofFullDuplexSlotOutofDlSlotsに依存する。
【0107】
nrofFullDuplexSlotOutofDlSlotsが設定されていない場合、当該パラメータは設定できない。また、nrofFullDuplexSlotOutofDlSlotsが設定されていれば、当該パラメータは設定されてもよいし、設定されなくてもよい。
【0108】
nrofFullDuplexSlotOutofUlSlots:当該パラメータは、第2の全二重スロット数を表す。ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、当該パラメータは、K2個のFDシンボルが占用する完全なスロット数を示すために用いられる。K2が14未満である場合、K2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数は0であり、すなわち、当該パラメータの値は0である。K2が14以上28未満である場合、K2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数は1であり、すなわち、当該パラメータの値は1である。当該パラメータは、フレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に連続するFDスロットの数を表す。当該パラメータの値は、0から10ms周期内の最大スロット数までの正の整数とし、すなわち0…maxNrofSlotsである。当該パラメータは選択可能である。
【0109】
nroffullDuplexSymbolinUlorSpecialSlots:当該パラメータは、第4の全二重シンボル数を表す。ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、当該パラメータは、K2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられる。K2が14未満である場合、K2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数はK2であり、すなわち、当該パラメータの値はK2である。K2が14以上28未満である場合、K2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数は(K2-14)であり、すなわち、当該パラメータの値は(K2-14)であってもよい。明らかに、nrofFullDuplexSlotOutofUlSlotsの値に、完全なスロット内のシンボル総数(例えば14)を乗算し、さらにnrofullDuplexSymbolinUlorSpecialSlotsの値を加算すると、K2となる。
【0110】
当該パラメータは、nrofFullDuplexSlotOutofUlSlotsの前の最後のシンボルから前方に連続するFDシンボルまでの数を表す。当該パラメータの値は、0からスロット内の最大シンボル数までの正の整数タイプとし、すなわち0…maxNrofSymbolsである。当該パラメータは選択可能であり、且つnrofFullDuplexSlotOutofUlSlotsに依存する。
【0111】
nrofFullDuplexSlotOutofUlSlotsが設定されていなければ、当該パラメータは設定できない。また、nrofFullDuplexSlotOutofUlSlotsが設定されていれば、当該パラメータは設定されてもよいし、設定されなくてもよい。
【0112】
上記のケース2について、上り下りリンク共通設定メッセージの疑似コードは、以下のように示すことができる。
TDD-UL-DL-ConfigCommon ::= SEQUENCE {
referenceSubcarrierSpacing SubcarrierSpacing,
pattern1 TDD-UL-DL-Pattern,
fullDuplexPattern1 TDD-UL-DL-Pattern-FullDuplex optional,
pattern2 TDD-UL-DL-Pattern,
fullDuplexPattern2 TDD-UL-DL-Pattern-FullDuplex optional,

TDD-UL-DL-Pattern-FullDuplex ::= SEQUENCE {
nrofFullDuplexSlotOutofDlSlots INTEGER (0..maxNrofSlots) optional,
nrofFullDuplexSymbolinDlorSpecialSlots INTEGER (0.. maxNrofSymbols) optional,
nrofFullDuplexSlotsOutofUlSlots INTEGER (0..maxNrofSlots) optional,
nroffullDuplexSymbolinUlorSpecialSlots INTEGER (0.. maxNrofSymbols) optional
【0113】
ここで、fullDuplexPattern1はpattern1に対応し、すなわち、fullDuplexPattern1は、pattern1に設定されたフレーム構造パラメータに基づいてFDパラメータをさらに設定することを意味する。また、fullDuplexPattern2は、pattern2に対応し、すなわち、fullDuplexPattern2は、pattern2に設定されたフレーム構造パラメータに基づいてFDパラメータをさらに設定することを意味する。TDD-UL-DL-Pattern-FullDuplexにおいて、前の2つのパラメータは、ペアとして設定され、下りリンクスロット内のFDシンボルに関するFDパターンパラメータであり、後の2つのパラメータは、別のペアとして設定され、上りリンクスロット内のFDシンボルに関するFDパターンパラメータである。図6Aに示すターゲットフレーム構造と組み合わせて、nrofFullDuplexSlotOutofDlSlotsとnrofFullDuplexSymbolinDlorSpecialSlotの値は、それぞれ0と5に設定される。また、nrofFullDuplexSlotsOutofUlSlotsとnroffullDuplexSymbolinUlorSpecialSlotsの値はそれぞれ0と4に設定されてもよい。
【0114】
ステップS14において、ユーザ端末は、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信する。
【0115】
ステップS15において、上り下りリンク共通設定メッセージがFDイネーブルモード指示情報を含む場合、ユーザ端末は、当該FDイネーブルモード指示情報に基づいて、本ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする。
【0116】
ユーザ端末は、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、上り下りリンク共通設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加されると決定し、本ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする。あるいは、ユーザ端末は、上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含まない場合、上り下りリンク共通設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加されないと決定し、本ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルすることは行わない。
【0117】
ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされる場合、ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、Fシンボル、DLシンボル、又はULシンボルであることを期待し、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることを期待する。ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFシンボル、DLシンボル、又はULシンボルであることを期待し、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。
【0118】
上り下りリンク共通設定メッセージにFDイネーブルモード指示情報が付加される場合、上り下りリンク共通設定メッセージは、SIBメッセージ(例えばSIB1メッセージ)によって受信されてもよく、又は、RRC再設定メッセージによって受信されてもよい。SIBメッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間を明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用してユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間を決定する。方式1:SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、すなわち、SIBメッセージの受信スロットの次のスロット。つまり、SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。方式2:SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの受信スロットの後のM番目のスロット。つまり、SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。ここで、Mは、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。方式3:SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、すなわち、SIBメッセージの受信フレームの次のフレームの1番目のスロット。つまり、SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。方式4:SIBメッセージが受信される周期の次の周期内の1番目のスロット、すなわち、SIBメッセージが受信される周期の次の周期内の1番目のスロット。つまり、SIBメッセージの受信周期の次の周期内の1番目のスロットにおいてFDモードのイネーブルが有効になる。
【0119】
RRC再設定メッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、FDモードの有効時間を明確にしてもよい。例えば、以下の方式を採用してユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間を決定する。RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット。ここで、Mは、基地局装置とユーザ端末との間で合意された固定値であり、Mは正の整数である。
【0120】
基地局装置がRRC再設定メッセージにより、FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、ユーザ端末は、RRC再設定メッセージを受信した後、RRC再設定完了メッセージを基地局装置に送信してもよい。ユーザ端末がRRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットを参考根拠としてよい。
【0121】
ステップS16において、ユーザ端末は、上り下りリンク共通設定メッセージからフレーム構造パラメータを解析し、当該フレーム構造パラメータに基づいてターゲットフレーム構造を決定する。ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、当該シンボルは、FDシンボル、Fシンボル、DLシンボル、又はULシンボルであってもよい。
【0122】
ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、当該フレーム構造パラメータは、FDシンボルに対応するFDパターンパラメータをさらに含み得る。当該FDパターンパラメータは、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを示すために用いられ、つまり、ユーザ端末は、FDパターンパラメータに基づいて、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定してもよい。
【0123】
例えば、ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、ユーザ端末は、複数のFDシンボルが連続することを期待する。ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、ユーザ端末は、K1個の連続するFDシンボルがターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に設定されることを期待し、及び/又は、ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、ユーザ端末は、K2個の連続するFDシンボルがターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に設定されることを期待する。
【0124】
例えば、ステップS13におけるケース1を参照すると、FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、これに基づいて、ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、ユーザ端末は、第1の全二重シンボル数に基づいてK1の値を決定し、K1の値に基づいてターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定してもよい。ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、ユーザ端末は、第2の全二重シンボル数に基づいてK2の値を決定し、K2の値に基づいてターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定してもよい。
【0125】
別の例として、ステップS13におけるケース2を参照すると、FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、これに基づいて、ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、第1の全二重スロット数に基づいてK1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を決定し、第3の全二重シンボル数に基づいてK1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、第1の全二重スロット数と第3の全二重シンボル数とに基づいて、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定してもよい。当該決定方法については、ステップS13におけるケース2を参照されたい。また、ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、第2の全二重スロット数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を決定し、第4の全二重シンボル数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、第2の全二重スロット数と第4の全二重シンボル数とに基づいて、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定してもよい。当該決定方法について、ステップS13におけるケース2を参照されたい。
【0126】
ステップS17において、基地局装置とユーザ端末は、ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う。
【0127】
一例において、基地局装置に対応する動作モードがFDイネーブルモードであり、且つユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされる場合、ターゲットフレーム構造の複数のシンボルは、FDシンボル、Fシンボル、DLシンボル、又はULシンボルであってもよい。ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う場合、スロット内のシンボルがFDシンボルであるとき、基地局装置は、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができ、ユーザ端末は、FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。スロット内のシンボルがDLシンボルであるとき、基地局装置は、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のシンボルがULシンボルであるとき、基地局装置は、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。また、スロット内のFシンボルがDLに用いられる場合、基地局装置は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のFシンボルがULに用いられる場合、基地局装置は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0128】
一例において、基地局装置に対応する動作モードがFDディセーブルモードであり、且つユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、ターゲットフレーム構造の複数のシンボルは、Fシンボル、DLシンボル、又はULシンボルであってもよい。ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う場合、スロット内のシンボルがDLシンボルであるとき、基地局装置は、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のシンボルがULシンボルであるとき、基地局装置は、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。また、スロット内のシンボルがFシンボルであるとき、スロット内のFシンボルがDLに用いられる場合、基地局装置は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のFシンボルがULに用いられる場合、基地局装置は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理し、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0129】
以上の例において、ステップS11~ステップS17は、FDモードをサポートするユーザ端末を対象としている。FDモードをサポートしないユーザ端末について、ユーザ端末は、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信する際、FDイネーブルモード指示情報とFDパターンパラメータを無視し、FDイネーブルモード指示情報に基づいて、ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルすることは行わない。ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFシンボル、DLシンボル、又はULシンボルであることを期待し、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。
【0130】
ユーザ端末がターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う場合、スロット内のシンボルがFシンボルであるとき、スロット内のFシンボルがDLに用いられる場合、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理する。スロット内のFシンボルがULに用いられる場合、ユーザ端末は、Fシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0131】
基地局装置の観点から、FDモードが有効化された後、基地局装置は、サービス要件に応じて、FDシンボルを柔軟にスケジューリングし、FDシンボルにおいて送信及び受信動作を同時に実行してもよい。
【0132】
FDモードをサポートしないユーザ端末に対して、ユーザ端末は、FDシンボルが上りリンクデータの送信と下りリンクデータの受信を同時に行うように設定されることを期待しない。異なるユーザ端末(例えば、第1のユーザ端末と第2のユーザ端末)に対して、基地局装置は、第1のユーザ端末に対応するFDシンボルに上りリンクデータを送信するように設定し、第2のユーザ端末に対応するFDシンボル(第1のユーザ端末に対応するFDシンボルと同じ位置である)に下りリンクデータを受信するように設定する。このように、基地局装置は、当該FDシンボルに上りリンクデータを送信するとともに下りリンクデータを受信することができる。
【0133】
FDモードをサポートしないユーザ端末に対して、DLデータとULデータの伝送過程において、ユーザ端末が上りリンクと下りリンクの切り替えを行うために十分なGPリソースを予約してもよい。
【0134】
FDモードをサポートするユーザ端末の場合、FDシンボルは、上りリンクデータの送信と下りリンクデータの受信を同時に行うように設定されてもよい。すなわち、ユーザ端末は、上りリンクデータの送信と下りリンクデータの受信を同時に行い、GPリソースを予約しない。
【0135】
一例において、フレーム構造は、TDDシステムにおいてTDD-UL-DL-ConfigCommonとTDD-UL-DL-ConfigDedicatedによって決定される。TDD-UL-DL-ConfigCommonは、サービングセル内の全てのユーザ端末のフレーム構造を設定するために用いられる。1つ又は複数のユーザ端末に対して、TDD-UL-DL-ConfigDedicatedによって、TDD-UL-DL-ConfigCommonにおいてFシンボルとして設定されるシンボルを、UL又はDLに変更して、サービス要件を満たす。TDD-UL-DL-ConfigCommonとTDD-UL-DL-ConfigDedicatedを組み合わせて、FDモードフレーム構造の設定を完了してもよい。
【0136】
これに基づき、ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFシンボル(DL、UL、又はGPとして機能することができるが、DL、UL、又はGPに用いられない)を含む場合、基地局装置は、TDD-UL-DL-ConfigDedicated(上り下りリンク専用設定メッセージ)をユーザ端末に送信してもよい。当該上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、全二重パラメータは、FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる。ユーザ端末は、基地局装置から上り下りリンク専用設定メッセージを受信してもよく、上り下りリンク専用設定メッセージに全二重パラメータが含まれる場合、FシンボルがFDに用いられることを期待する。
【0137】
例えば、新しいパラメータ、例えばパラメータTDD-UL-DL-ConfigDedicated-FullDuplexが、サービングセル設定パラメータ(ServingCellConfig)に導入され、Fシンボルを設定するためのパラメータTDD-UL-DL-SlotConfig-FullDuplexがこの新しいパラメータにさらに導入されてもよい。ここで、フレーム構造の設定パラメータTDD-UL-DL-SlotConfig-FullDuplexの疑似コードは、以下の通りである。
ServingCellConfig ::= SEQUENCE {

tdd-UL-DL-ConfigurationDedicated-FullDuplex TDD-UL-DL-ConfigDedicated-FullDuplex OPTIONAL, -- Cond FD


TDD-UL-DL-ConfigDedicated-FullDuplex::= SEQUENCE {
slotSpecificConfigurationsToAddModList-FullDuplex SEQUENCE (SIZE (1..maxNrofSlots)) OF TDD-UL-DL-SlotConfig-FullDuplex OPTIONAL
slotSpecificConfigurationsToReleaseList-FullDuplex SEQUENCE (SIZE (1..maxNrofSlots)) OF TDD-UL-DL-SlotIndex OPTIONAL
...

TDD-UL-DL-SlotConfig-FullDuplex ::= SEQUENCE {
slotIndex TDD-UL-DL-SlotIndex,
symbols CHOICE {
allDownlink NULL,
allUplink NULL,
allFullDuplex NULL,explicit SEQUENCE {
nrofDownlinkSymbols INTEGER (1..maxNrofSymbols-1) OPTIONAL, -- Need S
nrofUplinkSymbols INTEGER (1..maxNrofSymbols-1) OPTIONAL -- Need S
enableOtherSymbolsFullDuplex ENUMERATED (enabled) optional


【0138】
ここで、上記コードにおいて、allFullDuplexは、現在のスロット内の全てのシンボルがFDシンボルとして設定されることを示し、enableOtherSymbolsFullDuplexが設定されると、DLシンボル及びULシンボル以外の他のシンボルがFDシンボルとして機能することができ、FDシンボルがユーザ端末の上りリンクと下りリンクの切り替えのためのGPとして機能することができることを示す。サービングセルにTDD-UL-DL-Pattern-FullDuplexが設定されていない場合、ユーザ端末は、TDD-UL-DL-ConfigDedicated-FullDuplexが設定されることを期待しない。また、TDD-UL-DL-ConfigDedicatedにFDシンボルが設定されている場合、ユーザ端末は、同じスロットに不連続なFDシンボルが設定されることを期待しない。HFDモードのユーザ端末は、同じFD符号が基地局装置によって上りリンクデータの送信及び下りリンクデータの受信を同時に行うように設定されることを期待しない。
【0139】
以上の技術案から分かるように、基地局装置に対応する動作モードはFDイネーブルモードとFDディセーブルモードに分けられ、動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能することが許可され、すなわち、スロット内のシンボルの機能がFDシンボルとして機能するように拡張される。また、スロット内のシンボルがFDシンボルとして機能する場合、基地局装置とユーザ端末はFDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができ、このように、同じ時間領域リソースでは、上りリンクデータと下りリンクデータとが同時に処理されることができ、これにより、時間領域リソースをより効果的に利用し、リソース利用率を向上させ、ネットワークカバレッジとネットワーク容量を向上させ、上りリンク伝送遅延を低減させるなど、伝送遅延を低減させることができる。現在の5Gシステムに影響を与えることなく、固定FDシンボルのフレーム構造が設定され、フレーム構造の設定が完成された後、基地局装置とユーザ端末はフレーム構造のタイプに応じてデータの送信と受信を行うことができる。基地局装置とFDモードのユーザ端末は送受信を同時に行うことができ、HFDモードのユーザ端末は同時刻に送信又は受信のみを行うことができ、FDシンボルをより柔軟に設定することができる。
【0140】
同一の発明思想に基づき、上記TDDフレーム構造設定方法に対応するTDDフレーム構造設定装置、基地局装置及びユーザ端末をさらに提供する。基地局装置とユーザ端末が問題を解決する原理は上記実施例のTDDフレーム構造設定方法と類似するため、基地局装置とユーザ端末の実施は、方法の実施を参照することができ、本明細書では繰り返さない。
【0141】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例は、基地局装置に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、前記装置は、
基地局装置に対応する動作モードを決定するための決定モジュールであって、前記動作モードがFDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可される、決定モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせるための送信モジュールと、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含む。
【0142】
一例において、前記送信モジュールは、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信するとき、具体的に、上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信するために用いられ、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加され、
前記上り下りリンク共通設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む。
【0143】
一例において、SIBメッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信するとき、前記処理モジュールは、さらに、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信される周期の次の周期内の1番目のスロットとして決定するために用いられ、
RRC再設定メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信するとき、前記処理モジュールは、さらに、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロットとして決定するために用いられ、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0144】
一例において、前記決定モジュールは、さらに、ターゲットフレーム構造を決定するために用いられ、前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、
前記送信モジュールは、さらに、前記ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定させるために用いられ、ここで、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、前記フレーム構造パラメータは、前記FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含み、
前記処理モジュールは、さらに、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うために用いられる。
【0145】
一例において、前記ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、前記複数のFDシンボルは連続し、
前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定され、ここで、前記K1は正の整数であり、及び/又は、
前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定され、ここで、前記K2は正の整数である。
【0146】
一例において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第1の全二重シンボル数は、前記K1の値を示すために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第2の全二重シンボル数は、前記K2の値を示すために用いられる。
【0147】
一例において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第1の全二重スロット数は、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、前記第3の全二重シンボル数は、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第2の全二重スロット数は、K2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、前記第4の全二重シンボル数は、K2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられる。
【0148】
前記送信モジュールは、さらに、前記上り下りリンク専用設定メッセージを前記ユーザ端末に送信するために用いられ、
前記上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、前記全二重パラメータは、前記FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる。
【0149】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例は、FDモードをサポートするユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、前記装置は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルするためのイネーブルモジュールと、
ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができるための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待する。
【0150】
一例において、前記受信モジュールは、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するとき、具体的に、
基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信するために用いられ、
前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加され、
前記上り下りリンク共通設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む。
【0151】
一例において、SIBメッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、前記処理モジュールは、さらに、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信される周期の次の周期内の1番目のスロットとして決定するために用いられ、
RRC再設定メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、前記処理モジュールは、さらに、FDモードがイネーブルされる有効時間を、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロットとして決定するために用いられ、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0152】
一例において、前記受信モジュールは、さらに、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信するために用いられ、前記上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含み、
前記処理モジュールは、さらに、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定し、前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行うために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、
ここで、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、前記フレーム構造パラメータは、前記FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含み、前記FDパターンパラメータは、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを示すために用いられる。
【0153】
一例において、前記ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、前記複数のFDシンボルが連続することを期待し、
K1個の連続するFDシンボルが前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に設定されることを期待し、ここで、前記K1は正の整数であり、及び/又は
K2個の連続するFDシンボルが前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に設定されることを期待し、ここで、前記K2は正の整数である。
【0154】
一例において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、前記処理モジュールは、さらに、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第1の全二重シンボル数に基づいてK1の値を決定し、前記K1の値に基づいて前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第2の全二重シンボル数に基づいてK2の値を決定し、前記K2の値に基づいて前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定するために用いられる。
【0155】
一例において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、前記処理モジュールは、さらに、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第1の全二重スロット数に基づいてK1個のFDシンボルによって占有される第1の完全なスロット数を決定し、前記第3の全二重シンボル数に基づいて前記K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、前記第1の全二重スロット数と前記第3の全二重シンボル数とに基づいて、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第2の全二重スロット数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される第2の完全なスロット数を決定し、前記第4の全二重シンボル数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、前記第2の全二重スロット数と前記第4の全二重シンボル数とに基づいて、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定するために用いられる。
【0156】
前記受信モジュールは、さらに、前記基地局装置から上り下りリンク専用設定メッセージを受信するために用いられ、
前記上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、前記全二重パラメータは、前記FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる。
【0157】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例は、FDモードをサポートしないユーザ端末に適用されるTDDフレーム構造設定装置を提供し、前記装置は、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するための受信モジュールと、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視するためのイネーブルモジュールと、
スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理するための処理モジュールと、を含み、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待する。
【0158】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の一実施例は、プロセッサと機械可読記憶媒体とを含む電子機器(例えば、上記の基地局装置又はユーザ端末)を提供する。機械可読記憶媒体は、プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令を記憶し、プロセッサは、機械実行可能命令を実行して、本発明の上記実施例に開示されたTDDフレーム構造設定方法を実現するために用いられる。
【0159】
図8Aに示すように、本発明の一実施例は、基地局装置を提供し、当該基地局装置は、プロセッサ811と、メモリ812と、バス813とを含み得る。メモリ812には、プロセッサ811によって実行可能な機械可読命令が記憶され、基地局装置が動作すると、プロセッサ811とメモリ812は、バス813を介して通信し、機械可読命令がプロセッサ811によって実行されると、
基地局装置に対応する動作モードを決定し、前記動作モードがFDイネーブルモード又はFDディセーブルモードであり、前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可され、前記動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することが許可され、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルさせる処理が実行され、
前記動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができ、
動作モードがFDイネーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることが許可され、
動作モードがFDディセーブルモードである場合、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることが許可される。
【0160】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、FDイネーブルモード指示情報をユーザ端末に送信することは、
上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することを含み、
前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加され、
前記上り下りリンク共通設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む。
【0161】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、SIBメッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが送信される周期の次の周期内の1番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0162】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、RRC再設定メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを送信する場合、FDモードがイネーブルされる有効時間は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0163】
一例において、機械可読命令がプロセッサ811によって実行されると、
ターゲットフレーム構造を決定し、
前記ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含む上り下りリンク共通設定メッセージを前記ユーザ端末に送信することにより、前記ユーザ端末に、前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定させ、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う処理がさらに実行され、
前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、
ここで、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、前記フレーム構造パラメータは、前記FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含む。
【0164】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、前記ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、前記複数のFDシンボルは連続する。
【0165】
前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから、K1個の連続するFDシンボルが後方に設定され、ここで、前記K1は正の整数であり、及び/又は、
前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから、K2個の連続するFDシンボルが前方に設定され、ここで、前記K2は正の整数である。
【0166】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第1の全二重シンボル数は、前記K1の値を示すために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第2の全二重シンボル数は、前記K2の値を示すために用いられる。
【0167】
一例において、プロセッサ811によって実行される処理において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第1の全二重スロット数は、K1個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、前記第3の全二重シンボル数は、K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられ、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが設定される場合、前記第2の全二重スロット数は、K2個のFDシンボルによって占有される完全なスロット数を示すために用いられ、前記第4の全二重シンボル数は、K2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボルの数を示すために用いられる。
【0168】
一例において、機械可読命令がプロセッサ811によって実行されると、上り下りリンク専用設定メッセージを前記ユーザ端末に送信する処理がさらに実行され、前記上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、前記全二重パラメータは、前記FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる。
【0169】
図8Bに示すように、本発明の一実施例は、FDモードをサポートするユーザ端末を提供し、当該ユーザ端末は、プロセッサ821と、メモリ822と、バス823とを含み得る。メモリ822には、プロセッサ821によって実行可能な機械可読命令が記憶され、ユーザ端末が動作すると、プロセッサ821とメモリ822は、バス823を介して通信し、機械可読命令がプロセッサ821によって実行されると、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信し、
前記FDイネーブルモード指示情報に基づいて、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルする処理が実行され、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
ここで、前記ユーザ端末に対してFDモードをイネーブルした後、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがFDシンボル、DLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待し、
スロット内の複数のシンボルがFDシンボルを含むとき、前記FDシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータと下りリンクデータとを同時に処理することができる。
【0170】
一例において、前記ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待し、
スロット内の複数のシンボルがDLシンボルを含むとき、前記DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内の複数のシンボルがULシンボルを含むとき、前記ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0171】
一例において、前記ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされる場合、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがFD、DL、UL、又はGPに用いられることを期待し、
前記ユーザ端末に対してFDモードがイネーブルされていない場合、前記ユーザ端末は、スロット内のFシンボルがDL、UL、又はGPに用いられることを期待する。
【0172】
一例において、プロセッサ821によって実行される処理において、基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信するステップは、基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信するステップを含み、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加され、
前記上り下りリンク共通設定メッセージに前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることは、
前記上り下りリンク共通設定メッセージが全二重パターンフィールドを含む場合、前記上り下りリンク共通設定メッセージには、前記FDイネーブルモード指示情報が付加されることを含む。
【0173】
一例において、プロセッサ821によって実行される処理において、SIBメッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの次のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるスロットの後のM番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信されるフレームの次のフレームの1番目のスロット、又は、
前記SIBメッセージが受信される周期の次の周期内の1番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0174】
一例において、プロセッサ821によって実行される処理において、RRC再設定メッセージにより、前記FDイネーブルモード指示情報が付加される上り下りリンク共通設定メッセージを受信する場合、前記ユーザ端末がFDモードをイネーブルする有効時間は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの次のスロット、又は、
前記RRC再設定メッセージに対応するRRC再設定完了メッセージが送信されるスロットの後のM番目のスロット、を含み、
ここで、前記Mは、前記基地局装置と前記ユーザ端末との間で合意された固定値であり、前記Mは正の整数である。
【0175】
一例において、機械可読命令がプロセッサ821によって実行されると、
基地局装置から上り下りリンク共通設定メッセージを受信し、前記上り下りリンク共通設定メッセージは、ターゲットフレーム構造に対応するフレーム構造パラメータを含み、
前記フレーム構造パラメータに基づいて前記ターゲットフレーム構造を決定し、
前記ターゲットフレーム構造に基づいてデータ処理を行う処理がさらに実行され、
ここで、前記ターゲットフレーム構造は、複数のスロットを含み、各スロットは、複数のシンボルを含み、
前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のシンボルがFDシンボルを含む場合、前記フレーム構造パラメータは、前記FDシンボルに対応するFDパターンパラメータを含み、前記FDパターンパラメータは、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを示すために用いられる。
【0176】
一例において、プロセッサ821によって実行される処理において、前記ターゲットフレーム構造に対応するスロット内のシンボルに複数のFDシンボルが含まれる場合、前記複数のFDシンボルが連続することを期待する。K1個の連続するFDシンボルが前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の1番目のシンボルから後方に設定されることを期待し、ここで、前記K1は正の整数であり、及び/又は、K2個の連続するFDシンボルが前記ターゲットフレーム構造のターゲット周期内の最後のシンボルから前方に設定されることを期待し、ここで、前記K2は正の整数である。
【0177】
一例において、プロセッサ821によって実行される処理において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重シンボル数と第2の全二重シンボル数とを含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第1の全二重シンボル数に基づいてK1の値を決定し、前記K1の値に基づいて前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第2の全二重シンボル数に基づいてK2の値を決定し、前記K2の値に基づいて前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定する。
【0178】
プロセッサ821によって実行される処理において、前記FDパターンパラメータは、第1の全二重スロット数、第3の全二重シンボル数、第2の全二重スロット数、及び第4の全二重シンボル数を含み、
前記ターゲットフレーム構造においてK1個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第1の全二重スロット数に基づいてK1個のFDシンボルによって占有される第1の完全なスロット数を決定し、前記第3の全二重シンボル数に基づいて前記K1個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、前記第1の全二重スロット数と前記第3の全二重シンボル数とに基づいて、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定し、
前記ターゲットフレーム構造においてK2個の連続するFDシンボルが含まれる場合、前記第2の全二重スロット数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される第2の完全なスロット数を決定し、前記第4の全二重シンボル数に基づいてK2個のFDシンボルによって占有される不完全なスロット内のFDシンボル数を決定し、前記第2の全二重スロット数と前記第4の全二重シンボル数とに基づいて、前記ターゲットフレーム構造に対応する複数のスロット内のFDシンボルを決定する。
【0179】
一例において、機械可読命令がプロセッサ821によって実行されると、
前記基地局装置から上り下りリンク専用設定メッセージを受信する処理がさらに実行され、前記上り下りリンク専用設定メッセージは、全二重パラメータを含み、前記全二重パラメータは、前記FシンボルがFDに用いられることを示すために用いられる。
【0180】
図8Cに示すように、本発明の一実施例は、FDモードをサポートしないユーザ端末を提供し、当該ユーザ端末は、プロセッサ831と、メモリ832と、バス833とを含み得る。メモリ832には、プロセッサ831によって実行可能な機械可読命令が記憶され、ユーザ端末が動作すると、プロセッサ831とメモリ832は、バス833を介して通信し、機械可読命令がプロセッサ831によって実行されると、
基地局装置からFDイネーブルモード指示情報を受信し、
前記FDイネーブルモード指示情報を無視処理が実行され、
前記FDイネーブルモード指示情報は、前記基地局装置の動作モードがFDイネーブルモードである時に、前記基地局装置によってユーザ端末に送信され、
前記ユーザ端末は、スロット内のシンボルがDLシンボル、ULシンボル、又はFシンボルとして機能することを期待し、
スロット内のシンボルがDLシンボルとして機能するとき、DLシンボルに対応する時間領域リソースで下りリンクデータを処理し、スロット内のシンボルがULシンボルとして機能するとき、ULシンボルに対応する時間領域リソースで上りリンクデータを処理する。
【0181】
上記方法と同様の思想に基づき、本発明の実施例は、機械可読記憶媒体をさらに提供し、前記機械可読記憶媒体は、いくつかのコンピュータ命令を記憶し、前記コンピュータ命令がプロセッサにより実行されたと、本発明の上記例において開示されたTDDフレーム構造設定方法が実施される。
【0182】
ここで、上記機械可読記憶媒体は、任意の電子的、磁気的、光学的、又は他の物理的記憶装置であってもよく、実行可能命令、データなどの情報を含み、又は記憶することができる。例えば、機械可読記憶媒体は、RAM(Radom Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、ストレージドライブ(例えばハードディスクドライブ)、ソリッドステートドライブ、任意のタイプのストレージディスク(例えば光ディスク、dvdなど)、又は類似の記憶媒体、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0183】
上記実施例で説明したシステム、装置、モジュール又はユニットは、具体的に、コンピュータチップ、又はエンティティにより実現されてもよく、又は何らかの機能を有する製品により実現されてもよい。典型的な実現機器は、コンピュータであり、コンピュータの具体的な形態は、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯電話、カメラ付き電話、スマートフォン、携帯情報端末(Personal Digital Assistant)、メディアプレーヤー、ナビゲーション機器、電子メール送受信機器、ゲーム機、タブレット型パソコン、ウェアラブル機器、又はこれらの機器の任意のいくつかの組み合わせであってもよい。
【0184】
なお、記述の便宜上、以上の装置を記述する時、その機能に応じて各ユニットに分けて記述する。当然ながら、本発明を実施する時、各ユニットの機能を同じ又は複数のソフトウェア及び/又はハードウェアで実現することができる。
【0185】
当業者には、本発明の実施例が、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供され得ることが理解される。したがって、本発明は、全体的にハードウェアの実施例、全体的にソフトウェアの実施例、又はソフトウェア及びハードウェアの態様を組み合わせた実施例の形態を採用することができる。さらに、本発明の実施例は、コンピュータ使用可能プログラムコードを内部に含む1つ又は複数のコンピュータ使用可能記憶媒体(磁気ディスク記憶装置、CD-ROM、光学記憶装置などを含むが、これらに限定されない)で実施されるコンピュータプログラム製品の形態を採用することができる。
【0186】
本発明は、本発明の実施例による方法、機器(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して記述される。フローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック、並びにフローチャート及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令により実現され得ることが理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを生成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、又は他のプログラマブルなデータ処理機器のプロセッサに提供されてもよく、汎用コンピュータ又は他のプログラマブルなデータ処理機器のプロセッサにより実行された命令が、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現するための装置を生成する。
【0187】
さらに、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルなデータ処理機器に指定された方式で動作するように指導することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、当該コンピュータ可読メモリに記憶された命令が、命令装置を含む製造品を生成し、当該命令装置は、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現する。
【0188】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルなデータ処理機器にロードすることもでき、一連の操作ステップがコンピュータ又は他のプログラマブルな機器で実行されて、コンピュータで実現される処理を生成し、それによりコンピュータ又は他のプログラマブルな機器で実行される命令が、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現するためのステップを提供する。
【0189】
以上の説明は、本発明の実施例にすぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、当業者にとって様々な変更及び変形が可能である。本発明の精神及び原理内で行われた任意の修正、等価置換、改良などは、いずれも本発明の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【国際調査報告】