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特表2024-544088損傷防止用電極組立体、損傷防止用電極組立体の製造装置および損傷防止用電極組立体の製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-27
(54)【発明の名称】損傷防止用電極組立体、損傷防止用電極組立体の製造装置および損傷防止用電極組立体の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20241120BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537055
(86)(22)【出願日】2023-09-21
(85)【翻訳文提出日】2024-06-19
(86)【国際出願番号】 KR2023014347
(87)【国際公開番号】W WO2024063553
(87)【国際公開日】2024-03-28
(31)【優先権主張番号】10-2022-0119641
(32)【優先日】2022-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョ、クワン ウン
(72)【発明者】
【氏名】バエク、ジュ フワン
(72)【発明者】
【氏名】リー、セウン バエ
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジン ソー
【テーマコード(参考)】
5H028
【Fターム(参考)】
5H028AA08
5H028BB04
5H028BB19
5H028CC08
5H028CC11
5H028CC26
(57)【要約】
本発明の一実施形態によると、電極組立体の長さに対応する包装用長さを有する包装用分離膜を供給する供給部と、前記供給部から供給された前記包装用分離膜が折り畳み領域と前記電極組立体の基準面が取り付けられる基準領域に分割吸着して取り付けられるように備えられ、前記折り畳み領域が前記電極組立体の基準面と対向する電極組立体の反対面に置かれるように前記包装用分離膜を折り畳むように備えられる包装部と、前記包装用分離膜の折り畳みの後、前記反対面に位置する前記包装用分離膜を前記電極組立体にシールするシーリング部と、を含む電極組立体製造装置を提供し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体の長さに対応する包装用長さを有する包装用分離膜を供給する供給部と、
前記供給部から供給された前記包装用分離膜が折り畳み領域と前記電極組立体の基準面が取り付けられる基準領域に分割吸着して取り付けられるように備えられ、前記折り畳み領域が前記電極組立体の前記基準面と対向する電極組立体の反対面に置かれるように前記包装用分離膜を折り畳むように備えられる包装部と、
前記包装用分離膜の折り畳みの後、前記反対面に位置する前記包装用分離膜を前記電極組立体にシールするシーリング部と、を含む電極組立体製造装置。
【請求項2】
前記包装用分離膜の前記折り畳み領域は、前記包装用分離膜が折り畳まれることによって、前記電極組立体の側面と前記反対面を覆う領域である請求項1に記載の電極組立体製造装置。
【請求項3】
前記折り畳み領域のうち、前記電極組立体の前記側面を覆う領域に対する吸着は、排除される請求項2に記載の電極組立体製造装置。
【請求項4】
前記折り畳み領域の吸着は、前記包装用分離膜の折り畳みが完了するまで維持される請求項3に記載の電極組立体製造装置。
【請求項5】
前記包装部は、
前記包装用分離膜の前記基準領域を吸着する基準吸着面が設けられる吸着ベッドと、
前記吸着ベッドと一定間隔をおいて前記包装用分離膜の前記折り畳み領域を吸着する折り畳み吸着面が設けられる吸着部材と、
前記基準吸着面と前記折り畳み吸着面に真空圧を提供する真空圧印加部と、を含む請求項1から4のいずれか一項に記載の電極組立体製造装置。
【請求項6】
前記折り畳み吸着面は、展開位置で前記基準吸着面と同一平面上に位置し、折り畳み位置で上昇および回転して前記基準吸着面の上部で前記基準吸着面と対向するように備えられる請求項5に記載の電極組立体製造装置。
【請求項7】
前記吸着部材は、前記吸着ベッドの両側にそれぞれ備えられる第1吸着部材および第2吸着部材を含む請求項6に記載の電極組立体製造装置。
【請求項8】
前記第1吸着部材および前記第2吸着部材は、互いに対称に備えられ、互いに対称に移動するように備えられる請求項7に記載の電極組立体製造装置。
【請求項9】
前記第1吸着部材を介した包装用分離膜の折り畳みと前記第2吸着部材を介した包装用分離膜の折り畳みは、順次に行われる請求項8に記載の電極組立体製造装置。
【請求項10】
前記第1吸着部材と前記第2吸着部材を介した前記包装用分離膜の折り畳みによって、前記電極組立体の前記反対面で前記包装用分離膜の両端がオーバーラップされる請求項9に記載の電極組立体製造装置。
【請求項11】
前記第1吸着部材を介した包装用分離膜の折り畳みと前記第2吸着部材を介した包装用分離膜の折り畳みは、同時に行われる請求項8に記載の電極組立体製造装置。
【請求項12】
前記第1吸着部材と前記第2吸着部材を介した前記包装用分離膜の折り畳みによって、前記電極組立体の前記反対面で前記包装用分離膜の両端は、互いに離隔している請求項11に記載の電極組立体製造装置。
【請求項13】
前記吸着部材と連結され、前記吸着部材を上昇および所定角度で回転させるように備えられる作動軸を含む請求項5に記載の電極組立体製造装置。
【請求項14】
前記作動軸の駆動力を提供するモータを含む請求項13に記載の電極組立体製造装置。
【請求項15】
前記包装部は、
前記電極組立体の第1側面を含み、前記第1側面の上部に折り曲げられた反対面の一部と前記第1側面の下部に折り曲げられた基準面の一部とを第1包装用分離膜で包む第1包装部と、
前記第1側面が反対側である前記電極組立体の第2側面を含み、前記第2側面の上部に折り曲げられた反対面の一部と前記第2側面の下部に折り曲げられた基準面の一部とを第2包装用分離膜で包む第2包装部と、を含む請求項1から4のいずれか一項に記載の電極組立体製造装置。
【請求項16】
前記第1包装部によって吸着して取り付けられる包装用分離膜と前記第2包装部によって吸着して取り付けられる包装用分離膜は、互いに分離されて前記供給部を介して供給される請求項15に記載の電極組立体製造装置。
【請求項17】
前記シーリング部は、前記包装用分離膜の折り畳みの後、前記反対面に位置する前記包装用分離膜を前記電極組立体にシールする下部シーリング部を含む請求項15に記載の電極組立体製造装置。
【請求項18】
前記下部シーリング部を基準にして前記第1包装部と前記第2包装部は、互いに対称に備えられ、互いに対称に移動するように備えられる請求項17に記載の電極組立体製造装置。
【請求項19】
前記第1包装部と前記第2包装部を介した前記包装用分離膜の折り畳みによって、前記電極組立体の前記反対面で前記包装用分離膜の両端は、互いに離隔している請求項18に記載の電極組立体製造装置。
【請求項20】
前記第1包装部を介した包装用分離膜の折り畳みと前記第2包装部を介した包装用分離膜の折り畳みは、同時に行われる請求項19に記載の電極組立体製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装用分離膜で電極組立体の外面が包装された損傷防止用電極組立体、損傷防止用電極組立体の製造装置および損傷防止用電極組立体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池は、化石燃料を使用する従来のガソリン車両、ディーゼル車両などの大気汚染などを解決するための方案として提示されている電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、並列型ハイブリッド電気自動車(PHEV)などの動力源としても注目されているが、自動車などの中大型ディバイスには、高出力、大容量の必要性により、多数のバッテリーセルを電気的に接続した中大型電池モジュールが使用される。
【0003】
しかし、中大型電池モジュールは、できるだけ小さくて軽く製造されることが好ましいため、高い集積度で充電でき、容量対比軽い角型電池、ポーチ型電池などが中大型電池モジュールの電池セルとして主に使用されている。
【0004】
電池セルのケース内には、電極組立体が収容されており、一般的には、正極/分離膜/負極構造の電極組立体がどのような構造からなるかによって分類される。
【0005】
代表的に、長いシート状の正極と負極を分離膜が介在した状態で巻き取った構造からなるゼリーロール(巻き取り型)電極組立体、所定サイズの単位で切り取った多数の正極と負極を分離膜を介在した状態で順次積層したスタック型(積層型)電極組立体、およびスタック/折り畳み型電極組立体に分類し得る。
【0006】
本出願人の韓国公開特許第2001-0082058号、第2001-0082059号および第2001-0082060号に開示されているスタック/折り畳み型電極組立体は、正極/分離膜/負極が順次積層された構造であるフルセル(Full Cell)を単位セルとして有し、複数のフルセルが長い分離膜シート上に配置された状態で分離膜シートを単位長さだけ繰り返し巻き取って製造する。
【0007】
このような、スタック/折り畳み型電極組立体の場合、すべてのプルセルの外角が分離膜シートによって囲まれているため、電極組立体の構造をなす各層間の相対位置は固定されている。
【0008】
スタック型電極組立体は、正極、分離膜と負極が順次積層される。分離膜は、正極と負極との間に配置され、正極と負極間の物理的接触による電気的短絡を防止する。
【0009】
このようなスタック型電極組立体の場合、通常、分離膜が電極よりも横幅および縦幅がより広く製造され、分離膜の横幅または縦幅に対応する幅を有するマガジンまたはジグに分離膜を積層し、その上に電極を積層するステップを繰り返し行ってスタック型電極組立体を製造することになる。
【0010】
スタック/折り畳み型電極組立体と異なり、電極および分離膜間の相対位置が固定されていないため、各層間の相対位置を固定するために電極組立体の側面をテープを用いてテーピングする。図1に示すように、従来は、テープTが帯状にスタック型電極組立体10を囲む。
【0011】
ポーチ型二次電池の製造時、スタック型電極組立体10は、テープTによって仕上げられた後に次の工程に移送される。テープTは、スタック型電極組立体10を固定するためのものであり、スタック型電極組立体10を保護するためのものではなく、スタック型電極組立体10の搬送および後工程中にスタック型電極組立体10が外部に露出した部分に損傷を受ける可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、従来の電極組立体の問題を解決しようとすることを目的とする。
【0013】
本発明の一実施形態によって、電極組立体の外面が包装用分離膜で包装され、電極組立体への異物の流入および電極組立体の分離膜の損傷を防止できる損傷防止用電極組立体、損傷防止用電極組立体の製造装置および損傷防止用電極組立体の製造方法を提供しようとする。
【0014】
本発明の一実施形態によって、電極組立体の外面を包装用分離膜で容易に包装することができる装置および方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一実施形態によると、電極組立体の長さに対応する包装用長さを有する包装用分離膜を供給する供給部と、前記供給部から供給された前記包装用分離膜が折り畳み領域と前記電極組立体の基準面が取り付けられる基準領域に分割吸着して取り付けられるように備えられ、前記折り畳み領域が前記電極組立体の前記基準面と対向する電極組立体の反対面に位置するように前記包装用分離膜を折り畳むように備えられる包装部と、前記包装用分離膜の折り畳みの後、前記反対面に位置する前記包装用分離膜を前記電極組立体にシールするシーリング部と、を含む電極組立体製造装置を提供し得る。
【0016】
前記包装用分離膜の前記折り畳み領域は、前記包装用分離膜が折り畳まれることによって、前記電極組立体の側面と前記反対面を覆う領域であることが好ましい。
【0017】
前記折り畳み領域のうち、前記電極組立体の前記側面を覆う領域に対する吸着は、排除されることが好ましい。
【0018】
前記折り畳み領域の吸着は、前記包装用分離膜の折り畳みが完了するまで維持されることが好ましい。
【0019】
前記包装部は、前記包装用分離膜の前記基準領域を吸着する基準吸着面が設けられる吸着ベッドと、前記吸着ベッドと一定間隔をおいて前記包装用分離膜の前記折り畳み領域を吸着する折り畳み吸着面が設けられる吸着部材と、前記基準吸着面と折り畳み吸着面に真空圧を提供する真空圧印加部と、を含み得る。
【0020】
前記吸着ベッドは、固定された構成であり、前記吸着部材は、移動する構成であり得る。すなわち、前記吸着部材は、展開位置と折り畳み位置との間で移動するように備えられ得る。
【0021】
前記折り畳み吸着面は、展開位置で前記基準吸着面と同一平面上に位置し、折り畳み位置で上昇および回転して前記基準吸着面の上部で前記基準吸着面と対向するように備えられることが好ましい。
【0022】
前記吸着部材は、前記吸着ベッドの両側にそれぞれ備えられる第1吸着部材および第2吸着部材を含み得る。
【0023】
前記第1吸着部材および前記第2吸着部材は、互いに対称に備えられ、互いに対称に移動するように備えられることが好ましい。もちろん、折り畳み方向は、互いに反対であることが好ましい。
【0024】
前記第1吸着部材を介した包装用分離膜の折り畳みと前記第2吸着部材を介した包装用分離膜の折り畳みは順次に行われ得る。
【0025】
前記第1吸着部材と前記第2吸着部材を介した前記包装用分離膜の折り畳みによって、前記電極組立体の前記反対面で前記包装用分離膜の両端がオーバーラップできる。
【0026】
前記第1吸着部材を介した包装用分離膜の折り畳みと前記第2吸着部材を介した包装用分離膜の折り畳みは同時に行われ得る。
【0027】
前記第1吸着部材と前記第2吸着部材を介した前記包装用分離膜の折り畳みによって、前記電極組立体の前記反対面で前記包装用分離膜の両端は互いに離隔し得る。
【0028】
前記吸着部材と連結され、前記吸着部材を上昇および所定角度で回転させるように備えられる作動軸を含み得る。
【0029】
前記作動軸の駆動力を提供するモータを含み得る。
【0030】
前記包装部は、前記電極組立体の第1側面を含み、前記第1側面の上部に折り曲げられた反対面の一部と前記第1側面の下部に折り曲げられた基準面の一部とを第1包装用分離膜で包む第1包装部と、前記第1側面が反対側である前記電極組立体の第2側面を含み、前記第2側面の上部に折り曲げられた反対面の一部と前記第2側面の下部に折り曲げられた基準面の一部とを第2包装用分離膜で包む第2包装部と、を含み得る。
【0031】
前記第1包装部によって吸着して取り付けられる包装用分離膜と前記第2包装部によって吸着して取り付けられる包装用分離膜は、互いに分離されて前記供給部を介して供給されることが好ましい。
【0032】
前記シーリング部は、前記包装用分離膜の折り畳みの後、前記反対面に位置する前記包装用分離膜を前記電極組立体にシールする下部シーリング部を含み得る。
【0033】
前記下部シーリング部を基準にして前記第1包装部と前記第2包装部は、互いに対称に備えられ、互いに対称に移動するように備えられ得る。もちろん、折り畳む方向は反対であり得る。
【0034】
前記第1包装部と前記第2包装部を介した前記包装用分離膜の折り畳みによって、前記電極組立体の前記反対面で前記包装用分離膜の両端は互いに離隔することが好ましい。
【0035】
前記第1包装部を介した包装用分離膜の折り畳みと前記第2包装部を介した包装用分離膜の折り畳みは、同時に行われることが好ましい。
【発明の効果】
【0036】
本発明の一実施形態によって、電極組立体の外面が包装用分離膜で包装された損傷防止用電極組立体を製作して電極組立体を構成する分離膜の損傷を防止し、電極組立体への異物の流入を防止できる。
【0037】
本発明の一実施形態によって、損傷防止用電極組立体は、包装用分離膜でタブを除いた電極組立体の外面を包み、電極組立体を構成する分離膜の損傷を防止し、これとともに、電極組立体への異物の流入を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】電極組立体の正面図を概略的に示す図である。
図2】本発明の第1実施形態による損傷防止用電極組立体の製造装置の構成図を概略的に示す図である。
図3】本発明の第1実施形態において、供給部から包装部に分離膜が供給される過程を説明するための図である。
図4】本発明の第1実施形態において、包装部に取り付けられた電極組立体を示す図である。
図5】本発明の第1実施形態による包装部の斜視図を概略的に示す図である。
図6】本発明の第1実施形態による包装部の動作状態を概略的に示す図である。
図7】本発明の第1実施形態による包装部の動作状態を概略的に示す図である。
図8】本発明の第1実施形態において、シーリング部の動作状態を概略的に示す図である。
図9】本発明の第1実施形態によって製作された損傷防止用電極組立体を説明するための図である。
図10】本発明の第2実施形態による包装部の動作状態を概略的に示す図である。
図11】本発明の第2実施形態による包装部の動作状態を概略的に示す図である。
図12】本発明の第2実施形態において、シーリング部の動作状態を概略的に示す図である。
図13】本発明の第2実施形態によって製作された損傷防止用電極組立体を説明するための図である。
図14】本発明の第3実施形態による損傷防止用電極組立体の製造装置の構成図を概略的に示す図である。
図15】本発明の第3実施形態による包装部の動作状態を概略的に示す図である。
図16】本発明の第3実施形態による包装部の動作状態を概略的に示す図である。
図17】本発明の第3実施形態において、シーリング部の動作状態を概略的に示す図である。
図18】本発明の第3実施形態によって製作された損傷防止用電極組立体を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態による損傷防止用電極組立体の製造装置、損傷防止用電極組立体の製造方法および損傷防止用電極組立体について説明する。
【0040】
ただし、添付図面は、例示的なものであって、本出願の損傷防止用電極組立体の製造装置、損傷防止用電極組立体の製造方法および損傷防止用電極組立体の範囲が添付図面によって制限されるものではない。
【0041】
図2図5に示すように、本発明の好ましい実施形態による損傷防止用電極組立体の製造装置100は、供給部110、包装部130およびシーリング部140を含み得る。本実施形態は、切断部120を含み得、搬送部150を含み得る。
【0042】
供給部110は、包装用分離膜20を供給する。
【0043】
包装用分離膜20は、包装用分離膜20の幅W1が電極組立体10の周りよりも大きく設けられ得る。包装用分離膜20は、電極組立体の長さL2に対応する包装用長さL1を有することが好ましい。
【0044】
電極組立体10の周りは、電極組立体10の基準面11の幅W2、第1側面13の高さh、反対面12の幅W2と第2側面14の高さhの和である。
【0045】
ここで、電極組立体10の基準面11とは、後述する包装部130の基準吸着面131aに置かれる電極組立体10の一面を指す。電極組立体10の反対面12は、基準面11と並んで離隔した面を指す。
【0046】
そして、電極組立体10の第1側面13は、基準面11と反対面12を連結する面として、電極組立体の長さL2を有する。電極組立体10の第2側面14は、第1側面13と並んで離隔し、基準面11と反対面12を連結する面を指す。
【0047】
包装部130は、包装用分離膜20で電極組立体10を包装する装置である。本実施形態において、包装部130は、包装用分離膜20の一端が包装用分離膜20の他端にオーバーラップされ、電極組立体10の外面を包装することができる。
【0048】
供給部110を介して供給される包装用分離膜は、基準領域と折り畳み領域に区分できる。もちろん、このような区分は、包装用分離膜が包装部130に取り付けられる位置による区分であり得、包装のために固定される領域と移動する領域による区分であり得る。
【0049】
包装部130は、包装用分離膜20の一面の異なる領域を分割吸着し、包装用分離膜20を電極組立体10の外面を囲むように動作させることができる。包装用分離膜20は、基準領域A0、第1折り畳み領域A1と第2折り畳み領域A2に分割または区分できる。
【0050】
区分される基準領域A0と折り畳み領域A1、A2とは、互いに分割されて包装部130に吸着および取り付けできる。
【0051】
基準領域A0は、電極組立体10の基準面11と接触する領域である。第1折り畳み領域A1は、基準領域A0の一側に延長され、包装用分離膜20の一端を含む領域と言える。第2折り畳み領域A2は、基準領域A0の他側に延長され、包装用分離膜20の他端を含む領域と言える。
【0052】
前記折り畳み領域A1、A2が前記電極組立体の基準面と対向する反対面に位置するように、前記包装部130が折り畳みを行う。
【0053】
具体的に、包装部130は、吸着ベッド131、第1吸着部材132、第1作動軸134、第2吸着部材133、第2作動軸136、および真空圧印加部139を含み得る。真空圧印加部139は、基準吸着面131a、第1折り畳み吸着面132aと第2折り畳み吸着面133aに真空圧Pを提供することができる。真空吸着によって包装用分離膜が吸着ベッドおよび吸着部材に密着して固定できる。すなわち、吸着固定によって包装用分離膜が折り畳み過程でも離脱しないようになる。
【0054】
前記第1作動軸134と第2作動軸136は、第1吸着部材132と第2吸着部材133が折り畳みのために移動される構成と言える。駆動力を発生させるために第1モータ135および第2モータ137が備えられ得る。
【0055】
前記第1作動軸134は、第1吸着部材132と連結されて第1吸着部材132が上昇および回転するように備えられ得る。同様に、前記第2作動軸136は、第2吸着部材133と連結されて第2吸着部材132が上昇および回転するように備えられ得る。
【0056】
吸着ベッド131には、基準吸着面131aが設けられる。基準吸着面131aは、真空圧Pが印加される面である。基準吸着面131aには、包装用分離膜20が置かれる。電極組立体10は、包装用分離膜20を挟んで基準吸着面131aに取り付けられる。
【0057】
真空圧P印加時に、基準吸着面131aは、電極組立体10の基準面11と接触する包装用分離膜20の基準領域A0を吸着する。前述したように、基準領域A0は、電極組立体10の基準面11と接触する領域である。
【0058】
第1吸着部材132は、吸着ベッド131の一側に所定の間隔を置いて備えられ得る。第1吸着部材132は、第1作動軸134によって吸着ベッド131に結合され得る。前記吸着ベッド131と第1吸着部材132との間に前記第1作動軸134が備えられ得る。
【0059】
ここで、第1吸着部材132と吸着ベッド131との所定の間隔は、包装用分離膜の折り畳みの後に電極組立体の一側面を覆うためである。すなわち、前記所定の間隔上に位置する包装用分離膜は、第1折り畳み領域A1の一部分や吸着が排除される部分であることが好ましい。
【0060】
第1作動軸134は、第1吸着部材132が吸着ベッド131に対して所定の角度で回転および上昇するように備えられ得る。第1モータ135は、第1作動軸134に結合され、第1作動軸134に駆動力を提供することができる。
【0061】
第1吸着部材132には、包装用分離膜20の一端が含まれる第1折り畳み領域A1を吸着する第1折り畳み吸着面132aが設けられる。第1折り畳み吸着面132aは、電極組立体10の基準面11と接触していない包装用分離膜20の第1折り畳み領域A1を吸着する。
【0062】
真空圧P印加時に、第1吸着部材132は、第1折り畳み吸着面132aが基準吸着面131aと同一平面上で包装用分離膜20の第1折り畳み領域A1を吸着する。
【0063】
第1吸着部材132は、第1折り畳み吸着面132aが基準吸着面131aと対向する第1方向R1に回転および上昇し、第1折り畳み領域A1が電極組立体10の反対面12に接触するように包装用分離膜20を折り畳むように動作する。すなわち、第1吸着部材132は、展開位置から折り畳み位置まで移動できる。もちろん、折り畳みが完了すると折り畳み位置から展開位置に移動できる。すなわち、元の位置に移動できる。
【0064】
これにより、包装用分離膜20は、基準領域A0を基準にして、第1折り畳み領域A1が電極組立体10の第1側面13と第1側面13から延長された反対面12の一部を覆う。
【0065】
真空圧Pを解除すると、第1吸着部材132は、包装用分離膜20から分離される。第1吸着部材132は、第1方向R1と反対方向の第2方向R2に回転および上昇し、第1折り畳み吸着面132aが基準吸着面131aと同一平面上に位置するように展開動作される。
【0066】
第2吸着部材133は、吸着ベッド131の他側に所定の角度で回転可能に備えられる。すなわち、前記第2吸着部材133は、第1吸着部材132と対称に位置し、同時に対称に動作できる。
【0067】
第2作動軸136は、第2吸着部材133が吸着ベッド131に対して所定の角度で回転および上昇するように備えられ、これにより、第2吸着部材133は、展開位置から折り畳み位置に移動する。第2モータ137は、第2作動軸136に結合され、第2作動軸136に駆動力を提供することができる。
【0068】
第2吸着部材133は、包装用分離膜20の他端が含まれる第2折り畳み領域A2を吸着する第2折り畳み吸着面133aが設けられる。第2折り畳み吸着面133aは、電極組立体10の基準面11と接触していない包装用分離膜20の第2折り畳み領域A2を吸着する。
【0069】
真空圧P印加時に、第2吸着部材133は、第2折り畳み吸着面133aが基準吸着面131aと同一平面上で包装用分離膜20の第2折り畳み領域A2を吸着する。
【0070】
第2吸着部材133は、第2折り畳み吸着面133aが基準吸着面131aと対向する第2方向R2に回転され、第2折り畳み領域A2が電極組立体10の反対面12に接触するように包装用分離膜20を折り畳むように動作する。
【0071】
これにより、包装用分離膜20は、基準領域A0を基準にして、第2折り畳み領域A2が電極組立体10の第2側面14と第2側面14から延長された反対面12の一部を覆う。
【0072】
真空圧Pを解除すると、第2吸着部材133は、包装用分離膜20から分離される。第2吸着部材133は、第1方向R1に回転しながら、第2折り畳み吸着面133aが基準吸着面131aと同一平面上に位置するように展開動作される。
【0073】
一方、前述した作動軸構成とモータ構成は、吸着部材が展開位置と折り畳み位置との間で動作するための一例であり、様々な駆動メカニズムに適用できる。
【0074】
シーリング部140は、吸着ベッド131に置いた電極組立体10の上部に設けられる。シーリング部140は、電極組立体10の上部から下降動作し、電極組立体10の反対面12と当接するように位置する。
【0075】
シーリング部140は、包装用分離膜20が電極組立体10の分離膜と熱融着される温度の熱を発生する。シーリング部140は、電極組立体10の分離膜と当接する包装用分離膜20に熱を加え、包装用分離膜20を電極組立体10にシールする。シーリング部140は、包装用分離膜20を電極組立体10にシールした後に、元の位置に復帰動作する。
【0076】
前記シーリング部140は、電極組立体10の上部で包装用分離膜20のオーバーラップ部分のみを熱融着することができる。したがって、包装用分離膜20が電極組立体10の分離膜と直接熱融着しなくても、包装用分離膜20を電極組立体10に堅固に固定できる。
【0077】
切断部120は、供給部110から巻き出された包装用分離膜20を包装用長さL1にカットすることができる。搬送部150は、包装部130の吸着ベッド131に電極組立体10を搬送することができる。
【0078】
図6図8を参照して包装用分離膜20が電極組立体10の外面に包装される過程について説明すると、次の通りである。
【0079】
図6の(b)を参照すると、包装用分離膜20を基準吸着面131a、第1折り畳み吸着面132a、および第2折り畳み吸着面133aに取り付けることができる。前述したように、包装用分離膜20は、供給部110から包装部130に供給され得る。
【0080】
図6の(c)を参照すると、真空圧Pが吸着ベッド131、第1吸着部材132、および第2吸着部材133に印加されると、包装用分離膜20が基準吸着面131a、第1折り畳み吸着面132aと第2折り畳み吸着面133aに真空吸着する。
【0081】
図6の(d)を参照すると、電極組立体10は、包装用分離膜20を吸着した吸着ベッド131に置かれる。電極組立体10の基準面11は、包装用分離膜20の基準領域A0に置かれる。
【0082】
図7の(a)を参照すると、第1吸着部材132は、第1方向R1に回転しながら上昇し、第1折り畳み吸着面132aが基準吸着面131aと対向するように折り畳み動作される。第1吸着部材132の折り畳み動作時に、包装用分離膜20の第1折り畳み領域A1は、第1折り畳み吸着面132aに吸着した状態である。
【0083】
第1吸着部材132の折り畳み動作時、包装用分離膜20は、基準領域A0を基準にして、第1折り畳み領域A1が電極組立体10の第1側面13と第1側面13から延長された反対面12の一部を覆う。
【0084】
第1吸着部材132によって包装用分離膜20の第1折り畳み領域A1に対する折り畳み動作が完了すると、第1折り畳み吸着面132aに印加される真空圧が解除される。
【0085】
図7の(b)に示すように、第1吸着部材132は、第1方向R1と反対方向の第2方向R2に回転および下降しながら、第1折り畳み吸着面132aが基準吸着面131aと同一平面上に位置するように展開動作される。
【0086】
包装用分離膜20の幅W1が電極組立体10の周りよりも大きい場合、第2吸着部材133は、第1吸着部材132の動作後、折り畳みおよび展開動作を行う。第1吸着部材132の動作後、第2吸着部材133は、包装用分離膜20の第2折り畳み領域A2に対する折り畳み動作を行う。
【0087】
図7の(c)を参照すると、真空圧P印加時に、第2吸着部材133は、第2折り畳み吸着面133aが基準吸着面131aと同一平面上で包装用分離膜20の第2折り畳み領域A2を吸着する。
【0088】
第2吸着部材133は、第2折り畳み吸着面133aが基準吸着面131aと対向する第2方向R2に回転および上昇し、第2折り畳み領域A2が電極組立体10の反対面12に接触するように包装用分離膜20を折り畳むように動作される。
【0089】
これにより、包装用分離膜20は、基準領域A0を基準にして、第2折り畳み領域A2が電極組立体10の第2側面14と第2側面14から延長された反対面12の一部を覆う。
【0090】
包装用分離膜20の第2折り畳み領域A2は、包装用分離膜の他端22が包装用分離膜の一端21に対してオーバーラップされながら、電極組立体10の反対面12の一部と第1折り畳み領域A1の一部を覆う。
【0091】
第2吸着部材133によって包装用分離膜20の第2折り畳み領域A2に対する折り畳み動作が完了すると、第2折り畳み吸着面133aに印加される真空圧Pが解除される。
【0092】
図7の(d)に示すように、真空圧Pを解除すると、第2吸着部材133は、包装用分離膜20から分離される。第2吸着部材133は、第1方向R1に回転および下降し、第2折り畳み吸着面133aが基準吸着面131aと同一平面上に位置するように展開動作される。
【0093】
包装部130の折り畳み動作が完了すると、シーリング部140が動作する。図8に示すように、シーリング部140は、電極組立体10の上部から下降動作し、電極組立体10の反対面12と当接するように位置する。シーリング部140は、包装用分離膜20が電極組立体10の分離膜と熱融着する温度の熱を発生する。
【0094】
シーリング部140は、電極組立体10の分離膜と当接した包装用分離膜20に熱を加え、包装用分離膜20を電極組立体10にシールする。シーリング部140は、包装用分離膜20を電極組立体10にシールした後に、元の位置に復帰動作する。
【0095】
シーリング部140によって包装用分離膜20は、包装用分離膜の一端21と包装用分離膜の他端22が電極組立体10にシールされ、電極組立体10の外面を全体的に包む。
【0096】
包装用分離膜20の幅W1が電極組立体10の周りよりも大きい場合、包装用分離膜の他端22が包装用分離膜の一端21にオーバーラップされるように電極組立体10が包装用分離膜20で包装されなければならないため、第1吸着部材132の折り畳み動作が完了した後に、第2吸着部材133が展開動作されることが好ましい。
【0097】
前記オーバーラップをシールする場合、シーリング面積が小さいため、非常に効率的な包装および固定が可能である。しかし、第1吸着部材132と第2吸着部材133の動作が順次に行われなければならないため、包装工程時間が増えることがある。また、両側で同時に包装が行われないため、片側で包装が行われる場合、電極組立体が移動しないように固定する別の構成が必要となる。
【0098】
図9には、前記のような過程によって製作された損傷防止用電極組立体30が示される。図9の(a)を参照すると、損傷防止用電極組立体30は、包装用分離膜20によって外面が囲まれている。
【0099】
図9の(b)は、電極組立体の基準面11を眺めた背面図である。図9の(b)を参照すると、包装用分離膜20の基準領域A0は、電極組立体の基準面11の全部を囲む。
【0100】
図9の(c)は、電極組立体10の反対面12を眺めた正面図である。図9の(c)を参照すると、包装用分離膜20の第1折り畳み領域A1は、電極組立体10の反対面12の一部領域を覆う。包装用分離膜20の第2折り畳み領域A2は、第1折り畳み領域A1の一部にオーバーラップされながら、電極組立体10の反対面12の残りの領域を覆う。
【0101】
損傷防止用電極組立体30は、包装用分離膜20でタブを除いた電極組立体10の外面が包装され、電極組立体10を構成する分離膜の損傷を防止し、これとともに、電極組立体10への異物の流入を防止できる。
【0102】
[発明の実施のための形態]
前述の実施形態は、電極組立体の基準面を基準にして両側から包装用分離膜を折り畳んで電極組立体の反対面にオーバーラップを形成して包装する装置および方法についてのものであると言える。
【0103】
一方、包装用分離膜のオーバーラップは、排除され得る。すなわち、電極組立体の反対面でオーバーラップが排除され得、反対面および基準面でオーバーラップが排除され得る。
【0104】
以下、オーバーラップが排除された実施形態について説明する。吸着による包装用分離膜の固定および折り畳みについての特徴は、同一または類似しているので、重複した事項についての説明は省略される。
【0105】
本発明の第2実施形態による損傷防止用電極組立体の製造装置100は、前述した実施形態とは異なり、電極組立体の反対面にオーバーラップが形成されない相違点を有し得る。
【0106】
本実施形態による製造装置100は、同様に供給部110、包装部130およびシーリング部140を含み得、切断部120と搬送部150とをさらに含み得る。
【0107】
本実施形態による損傷防止用電極組立体の製造装置100の構成は、前述した第1実施形態の構成要素と同じである。本実施形態においては、説明の繰り返しを避けるために、供給部110、切断部120、搬送部150、およびシーリング部140についての説明は省略する。
【0108】
前述した第1実施形態と比較して本実施形態は、包装用分離膜20'の幅W1'が電極組立体10の周りと等しいか、または小さい場合に、包装部130の動作方式について説明する。包装部130の各構成要素は、前述した第1実施形態と同じであり、これについての説明は省略する。
【0109】
包装用分離膜の幅W1'が電極組立体10の周りと等しいか、または小さい場合、第1吸着部材132と第2吸着部材133は、同時に折り畳み動作を行う。
【0110】
第1吸着部材132は、吸着ベッド131を基準に第1方向R1に回転および上昇し、包装用分離膜20'の第1折り畳み領域A1が電極組立体10の一側を包むように動作される。第2吸着部材133は、吸着ベッド131を基準に第2方向R2に回転および上昇し、包装用分離膜20'の第2折り畳み領域A2が電極組立体10の他側を包むように動作される。
【0111】
折り畳み動作が完了した後、第1吸着部材132と第2吸着部材133は、同時に展開動作できる。第1吸着部材132は、吸着ベッド131を基準に第2方向R2に回転および下降し、第1折り畳み吸着面132aが基準吸着面131aと同一平面上に置かれるように展開動作される。第2吸着部材132は、吸着ベッド131を基準に第1方向R1に回転および下降し、第2折り畳み吸着面133aが基準吸着面131aと同一平面上に置かれるように展開動作される。
【0112】
本実施形態においては、説明の便宜のために包装用分離膜の幅W1'が電極組立体10の周りよりも小さい包装用分離膜20'を用いて電極組立体10を包装する過程について説明する。
【0113】
図10の(b)に示すように、包装用分離膜20'が基準吸着面131a、第1折り畳み吸着面132a、および第2折り畳み吸着面133aに取り付けられる。
【0114】
図10の(c)に示すように、吸着ベッド131、第1吸着部材132および第2吸着部材133に真空圧Pが印加されると、包装用分離膜20'が基準吸着面131a、第1折り畳み吸着面132aおよび第2折り畳み吸着面133aに真空吸着する。
【0115】
図10の(d)を参照すると、電極組立体10は、吸着ベッド131に取り付けられる。電極組立体10は、包装用分離膜20'上に置かれる。
【0116】
図11の(a)を参照すると、第1吸着部材132と第2吸着部材133は、同時に折り畳み動作し、包装用分離膜20'の第1折り畳み領域A1と第2折り畳み領域A2が電極組立体10の反対面12と接触するように動作される。
【0117】
第1吸着部材132は、第1折り畳み吸着面132aに包装用分離膜20'の第1折り畳み領域A1が吸着した状態で第1方向R1に回転および上昇する。これにより、包装用分離膜20'の第1折り畳み領域A1は、電極組立体10の反対面12に接触する。
【0118】
第2吸着部材133は、第2折り畳み吸着面133aに包装用分離膜20'の第2折り畳み領域A2が吸着した状態で第2方向R2に回転および上昇する。これにより、包装用分離膜20'の第2折り畳み領域A2は、電極組立体10の反対面12に接触する。
【0119】
図11の(b)を参照すると、展開動作時に第1吸着部材132および第2吸着部材133に印加された真空圧Pは解除される。
【0120】
第1吸着部材132は、第2方向R2に回転および下降しながら、第1折り畳み吸着面132aが基準吸着面131aと同一平面上に位置するように展開動作される。そして、第2吸着部材133は、第1方向R1に回転および下降しながら、第2折り畳み吸着面133aが基準吸着面131aと同一平面上に位置するように展開動作される。
【0121】
次に、図12に示すように、シーリング部140は、電極組立体10の反対面に向かって下降動作され、電極組立体10の反対面12と接触する。
【0122】
シーリング部140は、電極組立体10の反対面12に置かれた包装用分離膜20'と接触し、包装用分離膜20'に熱を提供する。シーリング部140は、包装用分離膜20'が電極組立体10の分離膜と熱融着する温度の熱を発生する。
【0123】
シーリング部140は、包装用分離膜20'を電極組立体の反対面12に加圧および加熱し、包装用分離膜20'を電極組立体の反対面12にシールする。
【0124】
シーリング部140により、包装用分離膜20'は、包装用分離膜の一端21と包装用分離膜の他端22が電極組立体10にシールされ、電極組立体10の外面を全体的に包む。
【0125】
包装用分離膜の幅W1'が電極組立体10の周りよりも等しいか、または小さい場合、包装用分離膜の他端22が包装用分離膜の一端21にオーバーラップされず、第1吸着部材132と第2吸着部材133が同時に折り畳み動作された後に展開動作できる。したがって、包装工程時間が短縮でき、包装工程時に電極組立体10を固定させる別の構成が省略され得る。ただし、オーバーラップがないため、シーリング数の増加またはシーリング面積が増加し得る。
【0126】
図13には、前記のような過程によって製作された損傷防止用電極組立体30aが示される。図13の(a)を参照すると、損傷防止用電極組立体30aは、包装用分離膜20'によって電極組立体の基準面11の全部と反対面12の一部が包まれる。
【0127】
図13の(b)は、電極組立体の基準面11を眺めた背面図である。図13の(b)を参照すると、包装用分離膜20'の基準領域A0は、電極組立体の基準面11の全部を囲む。
【0128】
図13の(c)は、電極組立体10の反対面12を眺めた正面図である。図13の(c)を参照すると、包装用分離膜20'の第1折り畳み領域A1は、電極組立体10の反対面12の一部領域を覆う。包装用分離膜20'の第2折り畳み領域A2は、第1折り畳み領域A1と離隔し、電極組立体10の反対面12の残りの領域を覆う。
【0129】
損傷防止用電極組立体30aは、包装用分離膜20'で電極組立体の基準面11、第1側面13、第2側面と反対面12の一部を囲み、電極組立体10の第1側面13と第2側面における分離膜の折り畳みによる分離膜の損傷を防止できる。
【0130】
以下、前述した実施形態とは異なり、電極組立体の基準面と反対面の両方でオーバーラップが形成されていない実施形態について説明する。すなわち、電極組立体の基準面と反対面の両方でシーリングが行われる実施形態について説明する。
【0131】
本発明の好ましい実施形態による損傷防止用電極組立体の製造装置200は、供給部210、包装部230a、230b、およびシーリング部240a、240bを含み得る。本実施形態は、切断部220および搬送部250をさらに含み得る。
【0132】
本実施形態による損傷防止用電極組立体の製造装置200の構成は、前述した第1実施形態の構成要素と同じである。本実施形態においては、説明の繰り返しを避けるために、供給部210、切断部220、および搬送部250についての説明は省略する。
【0133】
本実施形態において、第1包装用分離膜20aと第2包装用分離膜20bは、電極組立体10の長さL2に対応する包装用長さL1を有するが、第1包装用分離膜20aの幅W3と第2包装用分離膜20bの幅W4との和が電極組立体10の周りよりも小さい分離膜である。すなわち、本実施形態における包装用分離膜は、単一の分離膜ではなく、互いに分離された包装用分離膜と言える。
【0134】
第1包装部230aは、第1包装用分離膜20aの一面の異なる領域を分割吸着し、第1包装用分離膜20aで電極組立体10の一側を包装する。第1包装用分離膜20aは、基準面11と接触する第1基準領域A11と、基準面11と接触していない第1折り畳み領域A12に区分される。
【0135】
本実施形態においては、説明の便宜のために、第1基準吸着面231a1に接触する第1包装用分離膜20aの一領域について「第1基準領域A11」と呼ぶ。そして、第1折り畳み吸着面232aに接触する第1包装用分離膜20aの一領域について「第1折り畳み領域A12」と呼ぶ。第1折り畳み領域A12は、第1基準領域A11から延長された領域であって、第1包装用分離膜の一端21aが含まれる領域である。
【0136】
第1包装部230aは、第1折り畳み領域A12が第1基準領域A11に対して所定の角度で折り畳むように動作する。これにより、第1包装用分離膜20aは、電極組立体10の第1側面13を含み、第1側面13の上部に折り曲げられた反対面12の一部と第1側面13の下部に折り曲げられた基準面11の一部を包む。
【0137】
第1包装部230aは、第1吸着ベッド231a、第1吸着部材232、第1作動軸234、第1モータ235および第1真空圧印加部239aを含む。第1真空圧印加部139は、第1基準吸着面131aと第1折り畳み吸着面232aに真空圧Pを印加する。
【0138】
第1吸着ベッド231aには、第1基準吸着面231a1が設けられる。第1基準吸着面231a1に真空圧を印加すると、第1包装用分離膜20aの第1基準領域A11は、第1基準吸着面231a1に吸着する。電極組立体10は、第1吸着ベッド231aと第2吸着ベッド231b上に置かれる。
【0139】
第1吸着部材232は、第1折り畳み領域A12を吸着する第1折り畳み吸着面232aが設けられる。第1吸着部材232は、第1作動軸234によって第1吸着ベッド231aに対して所定の角度で回転および昇降可能に備えられ得る。
【0140】
第1作動軸234は、第1吸着ベッド231aと第1吸着部材232との間で第1吸着ベッド231aを基準に第1吸着部材232を所定の角度で回転および上昇させる。第1作動軸234には、第1モータ235が結合され得る。
【0141】
第1モータ235は、第1吸着部材232の折り畳み動作時に第1作動軸234を第1方向R1に回転および上昇させる。第1モータ235は、第1吸着部材232の展開動作時に、第1作動軸234を第2方向R2に回転および上昇させる。
【0142】
図15の(c)に示すように、第1吸着部材232は、第1折り畳み吸着面232aが第1基準吸着面231a1と同一平面上で第1包装用分離膜20aの一面を分割吸着する。
【0143】
第1吸着部材232は、第1作動軸234によって第1方向R1に回転および上昇しながら第1吸着ベッド231aに対して折り畳み動作される。そして、第1吸着部材232は、第1作動軸234によって第2方向R2に回転および下降しながら第1吸着ベッド231aに対して展開動作される。
【0144】
図15の(d)に示すように、第1基準領域A11において、第1包装用分離膜20aの一面は、第1吸着ベッド231aの第1基準吸着面231a1に接触し、第1包装用分離膜20aの他の一面は、電極組立体の基準面11に接触する。
【0145】
電極組立体10が第1包装用分離膜20aを挟んで第1吸着ベッド231aに取り付けられると(図15の(d)参照)、図16の(a)に示すように、第1吸着部材232は、第1折り畳み吸着面232aが電極組立体の反対面12に向かって第1方向R1に回転する折り畳み動作を行う。
【0146】
折り畳み動作時に、第1吸着部材232は、第1折り畳み吸着面232aが電極組立体10を挟んで第1基準吸着面231a1と対向するように動作される。
【0147】
第1折り畳み吸着面232aが第1基準吸着面231a1と対向するように位置すると、第1折り畳み吸着面232aに吸着した第1包装用分離膜20aの第1折り畳み領域A12は、電極組立体10の第1側面13と第1側面13から延長された反対面12の一部を覆う。
【0148】
次に、図16の(b)に示すように、第1吸着部材232は、第1方向R1と反対の第2方向R2に回転および下降する展開動作を行う。
【0149】
展開動作時に、第1吸着部材232に印加される真空圧Pが解除され、第1吸着部材232は、第1包装用分離膜20aから分離され、第1折り畳み吸着面232aが第1基準吸着面231a1と同一平面上に置かれるように動作される。
【0150】
第2包装部230bは、電極組立体10の第2側面14を含み、第2側面14の上部に折り曲げられた反対面12の一部と第2側面14の下部に折り曲げられた基準面11の一部を第2包装用分離膜20bで包むように動作される。第2側面14は、第1側面13の反対側である。
【0151】
第2包装部230bは、第2吸着ベッド231b、第2吸着部材233、第2作動軸236および第2モータ237を含み得る。すなわち、第2包装部は、第1包装部と対称に備えられ、対称に動作するように備えられ得る。
【0152】
第2吸着ベッド231bには、第2基準吸着面231b1が設けられる。第2吸着ベッド231bは、第2包装用分離膜20bを挟んで電極組立体の基準面11を支持する。第2吸着部材233には、第2折り畳み吸着面233aが設けられる。
【0153】
本実施形態においては、説明の便宜のために、第2基準吸着面231b1に接触する第2包装用分離膜20bの一領域について「第2基準領域A21」と呼ぶ。そして、第2折り畳み吸着面233aに接触する第2包装用分離膜20bの一領域について「第2折り畳み領域A22」と呼ぶ。第2折り畳み領域A22は、第2基準領域A21から延長された領域であって、第2包装用分離膜の一端21bが含まれる領域である。
【0154】
図15の(c)に示すように、第2吸着部材233は、第2折り畳み吸着面233aが第2基準吸着面231b1と同一平面上で第2包装用分離膜20bの一面を分割吸着する。第2吸着部材233は、第2作動軸236によって第2吸着ベッド231bに対して所定の角度で回転および昇降するように備えられ得る。
【0155】
第2吸着部材233は、第2作動軸236によって第2方向R2に回転および上昇しながら第2吸着ベッド231bに対して折り畳み動作される。そして、第2吸着部材233は、第2作動軸236によって第1方向R1に回転および下降しながら第2吸着ベッド231bに対して展開動作される。
【0156】
第2作動軸236は、第2吸着ベッド231bの一側と第2吸着部材233に結合され、第2吸着ベッド231bを基準に第2吸着部材233を所定の角度で回転および昇降させる。第2作動軸236には、第2モータ237が結合される。
【0157】
第2モータ237は、第2吸着部材233の折り畳み動作時に第2作動軸236を第2方向R2に回転および昇降させる。第2モータ237は、第2吸着部材233の展開動作時に、第2作動軸236を第1方向R1に回転および下降させる。
【0158】
図15の(d)に示すように、第2基準領域A21において、第2包装用分離膜20bの一面は、第2吸着ベッド231bの第2基準吸着面231b1に接触し、第2包装用分離膜20bの他の一面は、電極組立体の基準面11に接触する。
【0159】
電極組立体10が第2包装用分離膜20bを挟んで第2吸着ベッド231bに取り付けられると(図15の(d)参照)、図16の(a)に示すように、第2吸着部材233は、第2折り畳み吸着面233aが電極組立体の反対面12に向かって第2方向R2に回転する折り畳み動作を行う。折り畳み動作時に、第2吸着部材233は、第2折り畳み吸着面233aが電極組立体10を挟んで第2基準吸着面231b1と対向するように動作される。
【0160】
第2折り畳み吸着面233aが電極組立体10を挟んで第2基準吸着面231b1と対向するように位置すると、第2折り畳み吸着面233aに吸着した第2包装用分離膜20bの第2折り畳み領域A22は、電極組立体10の第2側面14と第2側面14から延長された反対面12の一部を覆う。
【0161】
次に、図16の(b)に示すように、第2吸着部材233は、第1方向R1に回転する展開動作を行う。展開動作時に、第2吸着部材233に印加される真空圧Pが解除され、第2吸着部材233は、第2包装用分離膜20bから分離され、第2折り畳み吸着面233aが第2基準吸着面231b1と同一平面上に置かれるように動作される。
【0162】
図17に示すように、上部シーリング部240aは、第1包装用分離膜20aと第2包装用分離膜20bを挟んで電極組立体の反対面12と当接し、第1包装用分離膜20aと第2包装用分離膜20bに熱を提供する。そして、下部シーリング部240bは、第1包装用分離膜20aと第2包装用分離膜20bを挟んで電極組立体の基準面11と当接し、第1包装用分離膜20aと第2包装用分離膜20bに熱を提供する。
【0163】
上部シーリング部240aおよび下部シーリング部240bは、第1包装用分離膜20aと第2包装用分離膜20bが電極組立体10の分離膜と熱融着する温度の熱を発生する。
【0164】
ここで、下部シーリング部240bは、第1包装部と第2包装部との間に備えられ得る。下部シーリング部240bに対して第1包装部と第2包装部は、対称になり得る。
【0165】
下部シーリング部240bは、上部シーリング部240aと同時に電極組立体を加圧するように備えられ得る。すなわち、下部シーリング部240bも上部シーリング部240aと同様に昇降するように備えられ得る。この場合、前記下部シーリング部240bの昇降が干渉しないように、第1包装部と第2包装部は、十分に離隔配置されることが好ましい。
【0166】
図18には、前記のような過程によって製作された損傷防止用電極組立体30bが示される。図18の(a)は、損傷防止用電極組立体30bの断面図である。図18の(b)は、電極組立体の基準面11を眺めた背面図である。図18の(c)は、電極組立体の反対面12を眺めた正面図である。
【0167】
損傷防止用電極組立体30bは、第1包装用分離膜20aによって電極組立体10の第1側面13が含まれる電極組立体10の一側が包まれる。
【0168】
第1包装用分離膜20aは、第1電極組立体10の第1側面13と、第1側面13の下部に延長された基準面11の一部と、第1側面13の上部に延長された反対面12の一部と、を覆う。
【0169】
第1包装用分離膜の一端21aは、電極組立体の基準面11に接触する。第1包装用分離膜の他端22aは、電極組立体の反対面12に接触する。
【0170】
損傷防止用電極組立体30bは、第2包装用分離膜20bによって電極組立体10の第2側面14が含まれる電極組立体10の他側が包まれる。
【0171】
第2包装用分離膜20bは、第2電極組立体10の第2側面14と、第2側面14の下部に延長された基準面11の一部と、第2側面14の上部に延長された反対面12の一部と、を覆う。
【0172】
第2包装用分離膜の一端21bは、電極組立体の基準面11に接触する。第2包装用分離膜の他端22bは、電極組立体の反対面12に接触する。
【0173】
以下、実施形態によって本発明を具体的に説明する。しかし、本発明の範囲は、以下の実施形態によって限定されるものではない。前述した本発明の好ましい実施形態は、例示の目的のために開示されたものであり、本発明の通常の知識を有する当業者であれば、本発明の思想と範囲内で様々な修正、変更、付加が可能であり、このような修正、変更、および付加は、以下の特許請求の範囲に属するものと見なされなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0174】
本発明の詳細な説明に記載されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6(a)】
図6(b)】
図7(a)】
図7(b)】
図7(c)】
図7(d)】
図8
図9(a)】
図9(b)】
図9(c)】
図10(a)】
図10(b)】
図10(c)】
図10(d)】
図11(a)】
図11(b)】
図12
図13(a)】
図13(b)】
図13(c)】
図14
図15(a)】
図15(b)】
図15(c)】
図15(d)】
図16(a)】
図16(b)】
図17
図18(a)】
図18(b)】
図18(c)】
【国際調査報告】