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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】ダイレクトドライブ伝送システム
(51)【国際特許分類】
   H02K 41/02 20060101AFI20241121BHJP
   H02K 41/03 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
H02K41/02 C
H02K41/03 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023529130
(86)(22)【出願日】2022-12-30
(85)【翻訳文提出日】2023-05-16
(86)【国際出願番号】 CN2022144295
(87)【国際公開番号】W WO2024108737
(87)【国際公開日】2024-05-30
(31)【優先権主張番号】202223154738.2
(32)【優先日】2022-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522237667
【氏名又は名称】エーエーシー テクノロジーズ (ナンジン) カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】AAC Technologies (Nanjing) Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】8th Floor, R&D Building, Emerging Industry Incubation Base, Nanda Science Park, Yuanhua road, Xianlin University Town, Qixia district, Nanjing City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】史 ▲衛▼▲領▼
(72)【発明者】
【氏名】郭 ▲順▼
(72)【発明者】
【氏名】薛 永健
【テーマコード(参考)】
5H641
【Fターム(参考)】
5H641BB06
5H641BB19
5H641GG02
5H641GG04
5H641GG26
5H641HH03
5H641HH08
5H641JA09
(57)【要約】
【課題】本発明はダイレクトドライブ伝送システムを提供する。
【解決手段】伝送システムは可動子ユニット、その運動を駆動する固定子ユニットを含み、固定子ユニットは固定子アセンブリ、2つの第1エンドカバー、2つの第1ガイドレールを含み、可動子ユニットは可動子アセンブリ、2つの第2エンドカバー、2つの第2ガイドレールを含み、2つの第2エンドカバーは2つの第1エンドカバーと間隔を隔てて正対し、2つの第2ガイドレールは2つの第1ガイドレールに当接してスライド接続を形成し、第1と第2エンドカバーの間隔面は正投影の平面構造であり、伝送システムはストッパ構造を含み、ストッパ構造の第2エンドカバーに近接する一端は2つの第2エンドカバーの間に位置し、固定子アセンブリは可動子アセンブリを駆動して第2ガイドレールを第1ガイドレール上を移動させることで第2エンドカバーをストッパ構造の側壁に接触させて位置規制を実施する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイレクトドライブ伝送システムであって、
可動子ユニットと、前記可動子ユニットの運動を駆動する固定子ユニットとを含み、
前記固定子ユニットは、固定子アセンブリと、前記固定子アセンブリの対向する両周側に固定される2つの第1エンドカバーと、前記固定子アセンブリの前記可動子ユニットに近接する側に固定され且つ前記可動子ユニットの移動方向に沿って延在する2つの第1ガイドレールとを含み、2つの前記第1ガイドレールは、平行であり且つ間隔を隔てて設けられ、
前記可動子ユニットは、可動子アセンブリと、前記可動子アセンブリの対向する両周側に固定される2つの第2エンドカバーと、前記可動子アセンブリの前記固定子ユニットに近接する側に固定され且つ前記可動子ユニットの移動方向に沿って延在する2つの第2ガイドレールとを含み、2つの前記第2ガイドレールは、平行であり且つ間隔を隔てて設けられ、2つの前記第2エンドカバーは、2つの前記第1エンドカバーとそれぞれ間隔を隔てるように正対して設けられ、2つの前記第2ガイドレールは、2つの前記第1ガイドレールにそれぞれ当接してスライド接続を形成し、前記第1エンドカバーと前記第2エンドカバーとの互いに近接する端面は、正投影の平面構造であり、
前記ダイレクトドライブ伝送システムは、前記固定子アセンブリの前記可動子アセンブリに近接する側に固定されるストッパ構造を更に含み、前記ストッパ構造の前記第2エンドカバーに近接する一端は、2つの前記第2エンドカバーの間に位置し、前記固定子アセンブリは、前記可動子アセンブリを駆動して前記第2ガイドレールを前記第1ガイドレールにおいて移動させることにより、前記第2エンドカバーを前記ストッパ構造の側壁に接触させて位置規制を実施することを特徴とするダイレクトドライブ伝送システム。
【請求項2】
前記第1エンドカバー及び前記第2エンドカバーは、いずれも矩形状の構造であり、且つ前記第1エンドカバーと前記第2エンドカバーとの互いに近接する端面は、一文字形状の構造であることを特徴とする請求項1に記載のダイレクトドライブ伝送システム。
【請求項3】
前記ストッパ構造は、矩形状の構造であることを特徴とする請求項1に記載のダイレクトドライブ伝送システム。
【請求項4】
前記固定子アセンブリは、前記第1ガイドレールの前記可動子ユニットから離間する側に固定されるスライドベースと、前記スライドベースの前記可動子ユニットに近接する側に固定される第1駆動ユニットとを含み、前記可動子アセンブリは、前記第2ガイドレールの前記固定子ユニットから離間する側に固定される台座と、前記台座の前記第1駆動ユニットに近接する側に固定される第2駆動ユニットとを含み、前記第2駆動ユニットは、前記第1駆動ユニットと間隔を隔てるように正対して設けられ、前記第1駆動ユニットと前記第2駆動ユニットとは、互いに推力を発生させて前記台座の前記第2ガイドレールを駆動して前記スライドベースの前記第1ガイドレールに沿って直線運動させることを特徴とする請求項1に記載のダイレクトドライブ伝送システム。
【請求項5】
前記固定子アセンブリは、前記スライドベースの前記可動子ユニットに近接する側に固定される第1位置フィードバック装置を更に含み、前記可動子アセンブリは、前記台座の前記固定子ユニットに近接する側に固定される第2位置フィードバック装置を更に含み、前記第2位置フィードバック装置は、前記第1位置フィードバック装置と間隔を隔てるように正対して設けられ、前記可動子アセンブリの前記固定子アセンブリに対する位置を読み取ることを特徴とする請求項4に記載のダイレクトドライブ伝送システム。
【請求項6】
前記第1駆動ユニットは、前記スライドベースに固定され且つ前記第1ガイドレールの長手方向に沿って配列される複数の鉄心と、各前記鉄心にそれぞれ巻き付けられる駆動コイルとを含み、
前記第2駆動ユニットは、前記台座に固定される磁気ヨークと、前記磁気ヨークの前記駆動コイルに近接する側に固定される複数の永久磁石とを含み、各前記永久磁石は、前記駆動コイルと1つずつ間隔を隔てて正対することを特徴とする請求項4に記載のダイレクトドライブ伝送システム。
【請求項7】
前記第1位置フィードバック装置は、スケール読取ヘッドであり、前記第2位置フィードバック装置は、スケールであり、前記スケールは、前記スケール読取ヘッドと間隔を隔てるように正対して設けられることを特徴とする請求項5に記載のダイレクトドライブ伝送システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝送システムの技術分野に関し、特にダイレクトドライブ伝送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ダイレクトドライブ伝送システム技術の発展に伴い、ダイレクトドライブ伝送システムは、様々なダイレクトドライブモータにおいて広く応用されてきている。
【0003】
従来技術の前記ダイレクトドライブ伝送システムは、多段の固定子と複数の可動子で構成され、固定子により可動子の運動を駆動してダイレクトドライブの効果を達成する。従来のダイレクトドライブ伝送システムでは、ダイレクトドライブモータの左右ストロークリミットに関し、台座エンドカバーをスライドベースエンドカバー上のストッパ構造と接触させることでハード位置規制を実現することが一般的である。
【0004】
しかしながら、従来技術の一部のコンパクトなモータ構造において、台座エンドカバーとスライドベースエンドカバーとがジグザグ状で互いにずれているため、スライドベースエンドカバーと台座エンドカバーが相対的に複雑であるだけでなく、構造をコンパクトにするために、位置規制の接触面積が小さくなり、信頼性が低くなった場合もある。
【0005】
したがって、新たなダイレクトドライブ伝送システムを提供して上記問題を解決する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術課題は、組み立てされやすく、位置規制面積が大きく、信頼性が高いダイレクトドライブ伝送システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術課題を解決するために、本発明は、ダイレクトドライブ伝送システムを提供し、前記ダイレクトドライブ伝送システムは、可動子ユニットと、前記可動子ユニットの運動を駆動する固定子ユニットとを含み、
前記固定子ユニットは、固定子アセンブリと、前記固定子アセンブリの対向する両周側に固定される2つの第1エンドカバーと、前記固定子アセンブリの前記可動子ユニットに近接する側に固定され且つ前記可動子ユニットの移動方向に沿って延在する2つの第1ガイドレールとを含み、2つの前記第1ガイドレールは、平行であり且つ間隔を隔てて設けられ、
前記可動子ユニットは、可動子アセンブリと、前記可動子アセンブリの対向する両周側に固定される2つの第2エンドカバーと、前記可動子アセンブリの前記固定子ユニットに近接する側に固定され且つ前記可動子ユニットの移動方向に沿って延在する2つの第2ガイドレールとを含み、2つの前記第2ガイドレールは、平行であり且つ間隔を隔てて設けられ、2つの前記第2エンドカバーは、2つの前記第1エンドカバーとそれぞれ間隔を隔てるように正対して設けられ、2つの前記第2ガイドレールは、2つの前記第1ガイドレールにそれぞれ当接してスライド接続を形成し、前記第1エンドカバーと前記第2エンドカバーとの間隔面は、正投影の平面構造であり、
前記ダイレクトドライブ伝送システムは、前記固定子アセンブリの前記可動子アセンブリに近接する側に固定されるストッパ構造を更に含み、前記ストッパ構造の前記第2エンドカバーに近接する一端は、2つの前記第2エンドカバーの間に位置し、前記固定子アセンブリは、前記可動子アセンブリを駆動して前記第2ガイドレールを前記第1ガイドレールにおいて移動させることにより、前記第2エンドカバーを前記ストッパ構造の側壁に接触させて位置規制を実施する。
【0008】
好ましくは、前記第1エンドカバー及び前記第2エンドカバーは、いずれも矩形状の構造であり、且つ前記第1エンドカバーと前記第2エンドカバーとの互いに近接する端面は、一文字形状の構造である。
【0009】
好ましくは、前記ストッパ構造は、矩形状の構造である。
【0010】
好ましくは、前記固定子アセンブリは、前記第1ガイドレールの前記可動子ユニットから離間する側に固定されるスライドベースと、前記スライドベースの前記可動子ユニットに近接する側に固定される第1駆動ユニットとを含み、前記可動子アセンブリは、前記第2ガイドレールの前記固定子ユニットから離間する側に固定される台座と、前記台座の前記第1駆動ユニットに近接する側に固定される第2駆動ユニットとを含み、前記第2駆動ユニットは、前記第1駆動ユニットと間隔を隔てるように正対して設けられ、前記第1駆動ユニットと前記第2駆動ユニットとは、互いに推力を発生させて前記台座の前記第2ガイドレールを駆動して前記スライドベースの前記第1ガイドレールに沿って直線運動させる。
【0011】
好ましくは、前記固定子アセンブリは、前記スライドベースの前記可動子ユニットに近接する側に固定される第1位置フィードバック装置を更に含み、前記可動子アセンブリは、前記台座の前記固定子ユニットに近接する側に固定される第2位置フィードバック装置を更に含み、前記第2位置フィードバック装置は、前記第1位置フィードバック装置と間隔を隔てるように正対して設けられ、前記可動子アセンブリの前記固定子アセンブリに対する位置情報を読み取る。
【0012】
好ましくは、前記第1駆動ユニットは、前記スライドベースに固定され且つ前記第1ガイドレールの長手方向に沿って配列される複数の鉄心と、各前記鉄心にそれぞれ巻き付けられる駆動コイルとを含み、
前記第2駆動ユニットは、前記台座に固定される磁気ヨークと、前記磁気ヨークの前記駆動コイルに近接する側に固定される複数の永久磁石とを含み、各前記永久磁石は、前記駆動コイルと1つずつ間隔を隔てて正対する。
【0013】
好ましくは、前記第1位置フィードバック装置は、スケール読取ヘッドであり、前記第2位置フィードバック装置は、スケールであり、前記スケールは、前記スケール読取ヘッドと間隔を隔てるように正対して設けられる。
【発明の効果】
【0014】
従来技術に比べて、本発明のダイレクトドライブ伝送システムは、固定子ユニットにより可動子ユニットを駆動して直線運動を実現し、可動子ユニットの2つの第2ガイドレールは、固定子ユニットの2つの第1ガイドレールにそれぞれ当接してスライド接続を形成し、固定子ユニットの第1エンドカバーと可動子ユニットの第2エンドカバーとの間隔面を正投影の平面構造とし、前記ダイレクトドライブ伝送システムは、前記固定子アセンブリの前記可動子アセンブリに近接する側に固定されるストッパ構造を更に含み、前記ストッパ構造の前記第2エンドカバーに近接する一端は、2つの前記第2エンドカバーの間に位置し、前記固定子アセンブリは、前記可動子アセンブリを駆動して前記第2ガイドレールを前記第ガイドレールに移動させることにより、前記第2エンドカバーを前記ストッパ構造の側壁に接触させて位置規制を実施する。このように、第1エンドカバーと第2エンドカバーとの間隔面を平面とし、構造が簡単であり、製造コストが低く、同時に、ストッパ構造の一端が可動子アセンブリに固定され、ストッパ構造の他端が第2エンドカバーに近接して設けられることにより、ストッパ構造の側壁と第2エンドカバーとの接触面積を大きくさせ、位置規制効果が高く、ダイレクトドライブモータの信頼性を向上させる。
【0015】
本発明の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下に実施例の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかなように、以下に説明する図面は、本発明のいくつかの実施例だけであり、当業者にとって、創造的労働をしない前提で、更にこれらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明のダイレクトドライブ伝送システムの構成を示す斜視模式図である。
図2】本発明のダイレクトドライブ伝送システムの分解構成を示す模式図である。
図3図1におけるA-A線での断面図である。
図4図1におけるB-B線での断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例の図面を参照しつつ、本発明の実施例における技術案を明確で完全に説明し、明らかなように、記述される実施例は、本発明の一部の実施例だけであり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をせずに得ることができる全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に含まれる。
【0018】
図1図4に示すように、ダイレクトドライブ伝送システム100を提供する。前記ダイレクトドライブ伝送システム100は、可動子ユニット2と、前記可動子ユニット2の運動を駆動する固定子ユニット1とを含む。
【0019】
前記固定子ユニット1は、固定子アセンブリ11と、前記固定子アセンブリ11の対向する両周側に固定される2つの第1エンドカバー12と、前記固定子アセンブリ11の前記可動子ユニット2に近接する側に固定され且つ前記可動子ユニット2の移動方向に沿って延在する2つの第1ガイドレール13とを含み、2つの前記第1ガイドレール13は、平行であり且つ間隔を隔てて設けられる。
【0020】
前記可動子ユニット2は、可動子アセンブリ21と、前記可動子アセンブリ21の対向する両周側に固定される2つの第2エンドカバー22と、前記可動子アセンブリ21の前記固定子ユニット1に近接する側に固定され且つ前記可動子ユニット2の移動方向に沿って延在する2つの第2ガイドレール23とを含み、2つの前記第2ガイドレール23は、平行であり且つ間隔を隔てて設けられ、2つの前記第2エンドカバー22は、2つの前記第1エンドカバー12とそれぞれ間隔を隔てるように正対して設けられ、2つの前記第2ガイドレール23は、2つの前記第1ガイドレール13にそれぞれ当接してスライド接続を形成し、可動子ユニット2が固定子ユニット1において直線運動を行うことに役立つ。なお、前記第1エンドカバー12と前記第2エンドカバー22との間隔面は、正投影の平面構造である。第1エンドカバー12と第2エンドカバー22の間隔面を平面とし、構造が簡単であり、製造コストが低い。
【0021】
固定子アセンブリ11により一次磁界を生成し、固定子アセンブリ11は、可動子アセンブリ21に正対し、固定子アセンブリ11と可動子アセンブリ21との間に推力を生成し、可動子ユニット2の第2ガイドレール23を駆動して固定子ユニット1の第1ガイドレール13において直線運動させる。
【0022】
好ましくは、固定子ユニット1は、複数あり、可動子ユニット2も、複数あり、複数の固定子ユニット1は、複数の可動子ユニット2に正対して間隔を隔てて設けられ、複数の固定子ユニット1が複数の可動子ユニット2を駆動して循環直線運動を実現する。固定子ユニット1の磁界駆動方向を調整することにより、可動子ユニット2の移動方向を制御することができる。
【0023】
前記ダイレクトドライブ伝送システム100は、前記固定子アセンブリ11の前記可動子アセンブリ21に近接する側に固定されるストッパ構造3を更に含み、前記ストッパ構造3の前記第2エンドカバー22に近接する一端は、2つの前記第2エンドカバー22の間に位置し、前記固定子アセンブリ11は、前記可動子アセンブリ21を駆動して前記第2ガイドレール23を前記第ガイドレール13に移動させることにより、前記第2エンドカバー22を前記ストッパ構造3の側壁に接触させて位置規制を実施する。このように、第1エンドカバー12と第2エンドカバー22との間隔面を平面とし、構造が簡単であり、製造コストが低く、同時に、ストッパ構造3の一端が可動子アセンブリ21に固定され、ストッパ構造3の他端が第2エンドカバー22に近接して設けられることにより、ストッパ構造3の側壁と第2エンドカバー22との接触面積を大きくさせ、位置規制効果が高く、ダイレクトドライブモータの信頼性を向上させる。
【0024】
本実施形態において、前記第1エンドカバー12及び前記第2エンドカバー22は、いずれも矩形状の構造であり、且つ前記第1エンドカバー12と前記第2エンドカバー22との互いに近接する端面は、一文字形状の構造である。これにより、第1エンドカバー12と第2エンドカバー22の構造が簡単であり、製造コストが低い。
【0025】
本実施形態において、前記ストッパ構造3は、矩形状の構造である。ストッパ構造3の一端を可動子アセンブリ21に取り付けて固定することに役立ち、ストッパ構造3の他端を固定子アセンブリ11に対応させ、ストッパ構造3の側壁と2つの第1エンドカバー12との間の側面に位置規制接触を形成し、それにより大きい面積のハード位置規制を実現し、ダイレクトドライブモータの信頼性を向上させる。
【0026】
また、ストッパ構造3と第1エンドカバー12との間の接触面積が大きいほど、ダイレクトドライブモータの信頼性がより高くなる。
【0027】
本実施形態において、前記固定子アセンブリ11は、前記第1ガイドレール13の前記可動子ユニット2から離間する側に固定されるスライドベース111と、前記スライドベース111の前記可動子ユニット2に近接する側に固定される第1駆動ユニット112とを含み、前記可動子アセンブリ21は、前記第2ガイドレール23の前記固定子ユニット1から離間する側に固定される台座211と、前記台座211の前記第1駆動ユニット112に近接する側に固定される第2駆動ユニット212とを含み、前記第2駆動ユニット212は、前記第1駆動ユニット112と間隔を隔てるように正対して設けられ、前記第1駆動ユニット112と前記第2駆動ユニット212との間に互いに推力を生成し、前記台座の前記第2ガイドレール23を駆動して前記スライドベース111の第1ガイドレール13に沿って直線運動を駆動させる。第1駆動ユニット112と第2駆動ユニット212との間に駆動推力を生成し、それにより第2駆動ユニット212に固定される台座211を推力の作用で直線運動させる。当然のことながら、台座211が固定された時、スライドベース111は、台座211に対応して設けられ、第1駆動ユニット112と第2駆動ユニット212との間に駆動推力を生成し、それにより第1駆動ユニット112に固定されるスライドベース111を推力の作用で直線運動させる。
【0028】
本実施形態において、前記固定子アセンブリ11は、スライドベース111の前記可動子ユニット2に近接する側に固定される第1位置フィードバック装置113を更に含み、前記可動子アセンブリ21は、前記台座211の前記固定子ユニット1に近接する側に固定される第2位置フィードバック装置213を更に含み、前記第2位置フィードバック装置213は、前記第1位置フィードバック装置113と間隔を隔てるように正対して設けられ、前記可動子アセンブリ21の前記固定子アセンブリ11に対する位置情報を読み取るために用いられる。第1位置フィードバック装置113と第2位置フィードバック装置213との間に位置情報収集を行うことにより、可動子アセンブリ21を位置決めすることができ、位置決めの精度が高い。
【0029】
本実施形態において、前記第1駆動ユニット112は、前記スライドベース111に固定され且つ前記第1ガイドレール13の長手方向に沿って配列される複数の鉄心1121と、各前記鉄心1121にそれぞれ巻き付けられる駆動コイル1122とを含む。複数の駆動コイル1122が電流を生成したとき、複数の駆動コイル1122を起動させて進行波磁界を生成し、第2駆動ユニット212の運動を駆動するために用いられる。複数の駆動コイル1122を鉄心1121内に固定し、駆動コイル1122の磁界を増加させ、それにより第2駆動ユニット212の直線運動をよりよく駆動する。
【0030】
好ましくは、複数の駆動コイル1122は、鉄心1121の第2駆動ユニット212に近接する側に並列し且つ均一に間隔を隔てて設けられ、磁場が均一であり、磁界効果が高い。
【0031】
前記第2駆動ユニット212は、前記台座211に固定される磁気ヨーク2121と、前記磁気ヨーク2121の前記駆動コイル1122に近接する側に固定される複数の永久磁石2122とを含み、各前記永久磁石2122は、1つの前記駆動コイル1122と間隔を隔てて正対する。複数の永久磁石2122を磁気ヨーク2121の一方側に固定することにより、磁気ヨーク2121の他方側を台座211に固定し、複数の永久磁石2122により常に磁界力を生成する。駆動コイル1122は適切な電流を流す時、駆動コイル1122は、一次進行波磁界を生成し、永久磁石2122は、二次磁界を生成し、駆動コイル1122と永久磁石2122との間に推力を生成することにより、駆動台座211は、スライドベース111において直線運動する。
【0032】
好ましくは、複数の永久磁石2122は、並列し且つ間隔を隔て磁気ヨーク2121に固定される。
【0033】
本実施形態において、前記第1位置フィードバック装置113は、スケール読取ヘッドであり、前記第2位置フィードバック装置213は、スケールであり、前記スケールは、前記スケール読取ヘッドと間隔を隔てるように正対して設けられる。スケール読取ヘッドは、スケールからフィードバックされた位置情報を識別するために用いられ、可動子ユニット2をリアルタイムに位置決めしやすい。
【0034】
なお、スケールは、インクリメンタル式のスケールであり、スケールの測定原理は、光を2つの相対的に移動する格子によってモアレ縞に変調し、モアレ縞をカウントして細分化した後で変位変化量を得て、且つスケール格子の上に1つ又は複数の参照点を設定することにより位置決めをする。好ましくは、前記スケールは、前記可動子ユニット2に取り付けられ、スケールのフィードバック位置精度が高い。前記スケールと前記読取ヘッドを正対して設置することにより、読取ヘッドにスケールの情報をリアルタイムに識別させやすく、読み取り及び書き込み効率が高く、位置決めの効果が高い。
【0035】
好ましくは、スケールは、台座211に取り付けられ、読取ヘッドは、スライドベース111に取り付けられ、前記スケールは、前記スケール読取ヘッドに正対して設けられ、可動子ユニット2の位置情報をリアルタイムに読み取るために用いられ、可動子ユニット2をリアルタイムに位置決めしやすい。
【0036】
好ましくは、スケールは、リニアスケール又はマグネットスケールである。リニアスケール又はマグネットスケールは、コストが低い。なお、スケールはリニアスケール又はマグネットスケールに限定されない。
【0037】
従来技術に比べて、本発明のダイレクトドライブ伝送システムは、固定子ユニットにより可動子ユニットを駆動して直線運動を実現し、可動子ユニットの2つの第2ガイドレールは、固定子ユニットの2つの第1ガイドレールにそれぞれ当接してスライド接続を形成し、固定子ユニットの第1エンドカバーと可動子ユニットの第2エンドカバーの間隔面を正投影の平面構造とし、前記ダイレクトドライブ伝送システムは、前記固定子アセンブリの前記可動子アセンブリに近接する側に固定されるストッパ構造を更に含み、前記ストッパ構造の前記第2エンドカバーに近接する一端は、2つの前記第2エンドカバーの間に位置し、前記固定子アセンブリは、前記可動子アセンブリを駆動して前記第2ガイドレールを前記第ガイドレールに移動させることにより、前記第2エンドカバーを前記ストッパ構造の側壁に接触させて位置規制を実施する。このように、第1エンドカバーと第2エンドカバーとの間隔面を平面とし、構造が簡単であり、製造コストが低く、同時に、ストッパ構造の一端が可動子アセンブリに固定され、ストッパ構造の他端が第2エンドカバーに近接して設けられることにより、ストッパ構造の側壁と第2エンドカバーとの接触面積を大きくさせ、位置規制効果が高く、ダイレクトドライブモータの信頼性を向上させる。
【0038】
上述したのは、本発明の実施形態だけであり、当業者にとって、本発明の創造的構想を逸脱しない前提で、種々の改良も行ってもよいが、これらは、いずれも本発明の保護範囲に含まれる。

図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】