(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】ダイレクトドライブ伝送システム
(51)【国際特許分類】
H02K 41/02 20060101AFI20241121BHJP
H02K 41/03 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
H02K41/02 C
H02K41/03 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023529134
(86)(22)【出願日】2022-12-30
(85)【翻訳文提出日】2023-05-16
(86)【国際出願番号】 CN2022144286
(87)【国際公開番号】W WO2024108736
(87)【国際公開日】2024-05-30
(31)【優先権主張番号】202223125251.1
(32)【優先日】2022-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522237667
【氏名又は名称】エーエーシー テクノロジーズ (ナンジン) カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】AAC Technologies (Nanjing) Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】8th Floor, R&D Building, Emerging Industry Incubation Base, Nanda Science Park, Yuanhua road, Xianlin University Town, Qixia district, Nanjing City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】史 ▲衛▼▲領▼
(72)【発明者】
【氏名】郭 ▲順▼
(72)【発明者】
【氏名】王 万▲倫▼
【テーマコード(参考)】
5H641
【Fターム(参考)】
5H641BB06
5H641BB19
5H641GG02
5H641GG04
5H641GG26
5H641HH03
5H641HH08
5H641JA09
(57)【要約】
【課題】本発明はダイレクトドライブ伝送システムを提供する。
【解決手段】当該伝送システムは可動子ユニット、その運動を駆動する固定子ユニットを含み、固定子ユニットは固定子アセンブリ、2つの第1エンドカバー、2つの第1ガイドレールを含み、第1エンドカバーの第1ガイドレールに近接する側が内方へ凹んで第1取付溝が形成され、第1ガイドレールの両端は第1取付溝に挿入され、可動子ユニットは可動子アセンブリ、2つの第2エンドカバー、2つの第2ガイドレールを含み、第2エンドカバーは第1エンドカバーと間隔を置いて正対し、第2ガイドレールは第1ガイドレールに当接してスライド接続を形成し、第2エンドカバーの第2ガイドレールに近接する側が内方へ凹んで第2取付溝が形成され、第2ガイドレールの両端は第2取付溝に挿入され、固定子アセンブリは可動子アセンブリを駆動して第2ガイドレールを第1ガイドレール上を移動させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイレクトドライブ伝送システムであって、
可動子ユニットと、前記可動子ユニットの運動を駆動する固定子ユニットとを含み、
前記固定子ユニットは、固定子アセンブリと、前記固定子アセンブリの対向する両周側に固定される2つの第1エンドカバーと、前記固定子アセンブリの前記可動子ユニットに近接する側に固定され且つ前記可動子ユニットの移動方向に沿って延在する2つの第1ガイドレールとを含み、2つの前記第1ガイドレールは、平行であり且つ間隔を隔てて設けられ、前記第1エンドカバーの前記第1ガイドレールに近接する側が内方へ凹むことで第1取付溝が形成され、前記第1ガイドレールの両端は、前記第1取付溝内にそれぞれ挿入され、
前記可動子ユニットは、可動子アセンブリと、前記可動子アセンブリの対向する両周側に固定される2つの第2エンドカバーと、前記可動子アセンブリの前記固定子ユニットに近接する側に固定され且つ前記可動子ユニットの移動方向に沿って延在する2つの第2ガイドレールとを含み、2つの前記第2ガイドレールは、平行であり且つ間隔を隔てて設けられ、2つの前記第2エンドカバーは、2つの前記第1エンドカバーとそれぞれ間隔を隔てるように正対して設けられ、2つの前記第2ガイドレールは、2つの前記第1ガイドレールにそれぞれ当接してスライド接続を形成し、前記第2エンドカバーの前記第2ガイドレールに近接する側が内方へ凹むことで第2取付溝が形成され、前記第2ガイドレールの両端は、前記第2取付溝内にそれぞれ挿入され、前記固定子アセンブリは、前記可動子アセンブリを駆動することで前記第2ガイドレールを前記第1ガイドレールにおいて移動させることを特徴とするダイレクトドライブ伝送システム。
【請求項2】
前記第1取付溝と前記第2取付溝は、いずれも矩形状構造であることを特徴とする請求項1に記載のダイレクトドライブ伝送システム。
【請求項3】
前記固定子アセンブリは、前記第1ガイドレールの前記可動子ユニットを離れる側に固定される台座と、前記台座の前記可動子ユニットに近接する側に固定される第1駆動ユニットとを含み、前記可動子アセンブリは、前記第2ガイドレールの前記固定子ユニットを離れる側に固定されるスライドベースと、前記スライドベースの前記第1駆動ユニットに近接する側に固定される第2駆動ユニットとを含み、前記第2駆動ユニットは、前記第1駆動ユニットと間隔を隔てるように正対して設けられ、前記第1駆動ユニットと前記第2駆動ユニットとは、互いに推力を発生させて前記スライドベースを駆動することにより、前記スライドベースが前記第2ガイドレールを駆動して前記台座の第1ガイドレールに沿って直線運動させるようにすることを特徴とする請求項1に記載のダイレクトドライブ伝送システム。
【請求項4】
前記固定子アセンブリは、前記台座の前記可動子ユニットに近接する側に固定される第1位置フィードバック装置を更に含み、前記可動子アセンブリは、前記スライドベースの前記固定子ユニットに近接する側に固定される第2位置フィードバック装置を更に含み、前記第2位置フィードバック装置は、前記第1位置フィードバック装置と間隔を隔てるように正対して設けられ、前記可動子アセンブリの前記固定子アセンブリに対する位置情報を読み取ることを特徴とする請求項3に記載のダイレクトドライブ伝送システム。
【請求項5】
前記第1駆動ユニットは、前記台座に固定される磁気ヨークと、前記磁気ヨークに固定され且つ前記第1ガイドレールの長手方向に沿って配列される複数の永久磁石とを含み、
前記第2駆動ユニットは、前記スライドベースに固定され且つ前記第2ガイドレールの長手方向に沿って配列される複数の鉄心と、各前記鉄心にそれぞれ巻き付けられる複数の駆動巻線とを含み、各前記永久磁石は、前記駆動巻線と1つずつ間隔を隔てるように正対することを特徴とする請求項3に記載のダイレクトドライブ伝送システム。
【請求項6】
前記第1位置フィードバック装置は、スケールであり、前記第2位置フィードバック装置は、スケール読取ヘッドであり、前記スケールは、前記スケール読取ヘッドと間隔を隔てるように正対して設けられることを特徴とする請求項4に記載のダイレクトドライブ伝送システム。
【請求項7】
第1取付溝の第1ガイドレールの厚さ方向に沿った溝深さは、前記第1ガイドレールの厚さに等しく、第2取付溝の第2ガイドレールの厚さ方向に沿った溝深さは、第2ガイドレールの厚さよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のダイレクトドライブ伝送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝送システムの技術分野に関し、特にダイレクトドライブ伝送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ダイレクトドライブ伝送システム技術の発展に伴い、ダイレクトドライブ伝送システムは、様々なダイレクトドライブモータにおいて広く応用されてきている。
【0003】
従来技術の前記ダイレクトドライブ伝送システムは、複数の固定子と複数の可動子で構成され、固定子を介して可動子の運動を駆動して直線運動の効果を達成する。従来のダイレクトドライブ伝送システムにおいて、ダイレクトドライブ伝送システムのガイドレール及びエンドカバーは、一般的に面一であり又は一定の取付距離を保持し、可動子の直線運動を容易にする。
【0004】
しかしながら、従来技術では、ガイドレールとエンドカバーとの係合がコンパクトではないため、ダイレクトドライブモータのサイズが使用シーンを満たすことができず、組立効果が悪く、耐荷能力も低い。
【0005】
したがって、新たなダイレクトドライブ伝送システムを提供して上記問題を解決する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術課題は、組み立てが容易になり、ガイドレールとエンドカバーとの間をコンパクトにすることでモータの長さ寸法を低減しやすくするダイレクトドライブ伝送システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記技術課題を解決するために、本発明ダイレクトドライブ伝送システムを提供する。前記ダイレクトドライブ伝送システムは、可動子ユニットと、前記可動子ユニットの運動を駆動する固定子ユニットとを含み、
前記固定子ユニットは、固定子アセンブリと、前記固定子アセンブリの対向する両周側に固定される2つの第1エンドカバーと、前記固定子アセンブリの前記可動子ユニットに近接する側に固定され且つ前記可動子ユニットの移動方向に沿って延在する2つの第1ガイドレールとを含み、2つの前記第1ガイドレールは、平行であり且つ間隔を隔てて設けられ、前記第1エンドカバーの前記第1ガイドレールに近接する側が内方へ凹むことで第1取付溝が形成され、前記第1ガイドレールの両端は、前記第1取付溝内にそれぞれ挿入され、
前記可動子ユニットは、可動子アセンブリと、前記可動子アセンブリの対向する両周側に固定される2つの第2エンドカバーと、前記可動子アセンブリの前記固定子ユニットに近接する側に固定され且つ前記可動子ユニットの移動方向に沿って延在する2つの第2ガイドレールとを含み、2つの前記第2ガイドレールは、平行であり且つ間隔を隔てて設けられ、2つの前記第2エンドカバーは、2つの前記第1エンドカバーとそれぞれ間隔を隔てるように正対して設けられ、2つの前記第2ガイドレールは、2つの前記第1ガイドレールにそれぞれ当接してスライド接続を形成し、前記第2エンドカバーの前記第2ガイドレールに近接する側が内方へ凹むことで第2取付溝が形成され、前記第2ガイドレールの両端は、前記第2取付溝内にそれぞれ挿入され、前記固定子アセンブリは、前記可動子アセンブリを駆動することで前記第2ガイドレールを前記第1ガイドレールにおいて移動させる。
【0008】
好ましくは、前記第1取付溝と前記第2取付溝は、いずれも矩形状構造である。
【0009】
好ましくは、前記固定子アセンブリは、前記第1ガイドレールの前記可動子ユニットを離れる側に固定される台座と、前記台座の前記可動子ユニットに近接する側に固定される第1駆動ユニットとを含み、前記可動子アセンブリは、前記第2ガイドレールの前記固定子ユニットを離れる側に固定されるスライドベースと、前記スライドベースの前記第1駆動ユニットに近接する側に固定される第2駆動ユニットとを含み、前記第2駆動ユニットは、前記第1駆動ユニットと間隔を隔てるように正対して設けられ、前記第1駆動ユニットと前記第2駆動ユニットとは、互いに推力を発生させて前記スライドベースを駆動することにより、前記スライドベースが前記第2ガイドレールを駆動して前記台座の第1ガイドレールに沿って直線運動させるようにする。
【0010】
好ましくは、前記固定子アセンブリは、前記台座の前記可動子ユニットに近接する側に固定される第1位置フィードバック装置を更に含み、前記可動子アセンブリは、前記スライドベースの前記固定子ユニットに近接する側に固定される第2位置フィードバック装置を更に含み、前記第2位置フィードバック装置は、前記第1位置フィードバック装置と間隔を隔てるように正対して設けられ、前記可動子アセンブリの前記固定子アセンブリに対する位置情報を読み取る。
【0011】
好ましくは、前記第1駆動ユニットは、前記台座に固定される磁気ヨークと、前記磁気ヨークに固定され且つ前記第1ガイドレールの長手方向に沿って配列される複数の永久磁石とを含み、
前記第2駆動ユニットは、前記スライドベースに固定され且つ前記第2ガイドレールの長手方向に沿って配列される複数の鉄心と、各前記鉄心にそれぞれ巻き付けられる複数の駆動巻線とを含み、各前記永久磁石は、前記駆動巻線と1つずつ間隔を隔てるように正対する。
【0012】
好ましくは、前記第1位置フィードバック装置は、スケールであり、前記第2位置フィードバック装置は、スケール読取ヘッドであり、前記スケールは、前記スケール読取ヘッドと間隔を隔てるように正対して設けられる。
【0013】
好ましくは、第1取付溝の第1ガイドレールの厚さ方向に沿った溝深さは、前記第1ガイドレールの厚さに等しく、第2取付溝の第2ガイドレールの厚さ方向に沿った溝深さは、第2ガイドレールの厚さよりも小さい。
【発明の効果】
【0014】
従来技術に比べて、本発明のダイレクトドライブ伝送システムは、固定子ユニットを介して前記可動子ユニットを駆動して直線運動を実現し、前記固定子ユニットは、固定子アセンブリと、前記固定子アセンブリの対向する両周側に固定される2つの第1エンドカバーと、前記固定子アセンブリの前記可動子ユニットに近接する側に固定され且つ前記可動子ユニットの移動方向に沿って延在する2つの第1ガイドレールとを含み、2つの前記第1ガイドレールは、平行であり且つ間隔を隔てて設けられ、前記第1エンドカバーの前記第1ガイドレールに近接する側が内方へ凹むことで第1取付溝が形成され、前記第1ガイドレールの両端は、前記第1取付溝内にそれぞれ挿入され、前記可動子ユニットは、可動子アセンブリと、前記可動子アセンブリの対向する両周側に固定される2つの第2エンドカバーと、前記可動子アセンブリの前記固定子ユニットに近接する側に固定され且つ前記可動子ユニットの移動方向に沿って延在する2つの第2ガイドレールとを含み、2つの前記第2ガイドレールは、平行であり且つ間隔を隔てて設けられ、2つの前記第2エンドカバーは、2つの前記第1エンドカバーとそれぞれ間隔を隔てるように正対して設けられ、2つの前記第2ガイドレールは、2つの前記第1ガイドレールにそれぞれ当接してスライド接続を形成し、前記第2エンドカバーの前記第2ガイドレールに近接する側が内方へ凹むことで第2取付溝が形成され、前記第2ガイドレールの両端は、前記第2取付溝内にそれぞれ挿入され、前記固定子アセンブリは、前記可動子アセンブリを駆動することで前記第2ガイドレールを前記第1ガイドレールにおいて移動させる。このように、ガイドレールとエンドカバーとの間の係合がよりコンパクトであり、ガイドレールの長さが同じである場合に、ダイレクトドライブモータのサイズがよりコンパクトであり、組み立てされやすい。
【0015】
本発明な実施例における技術案をより明確に説明するために、以下に実施例の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下に説明する図面は本発明な実施例だけであり、当業者にとって、創造的労働をしない前提で、更にこれらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明のダイレクトドライブ伝送システムの構成を示す斜視模式図である。
【
図2】本発明のダイレクトドライブ伝送システムの分解構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例の図面を参照しつつ、本発明の実施例における技術案を明確で完全に説明し、明らかなように、記述される実施例は本発明の一部の実施例だけであり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をせずに得ることができる全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に含まれる。
【0018】
図1~
図5に示すように、ダイレクトドライブ伝送システム100を提供する。前記ダイレクトドライブ伝送システム100は、可動子ユニット2と、前記可動子ユニット2の運動を駆動する固定子ユニット1とを含み、固定子ユニットを介して可動子ユニット2を駆動して直線運動を行わせる。
【0019】
前記固定子ユニット1は、固定子アセンブリ11と、前記固定子アセンブリ11の対向する両周側に固定される2つの第1エンドカバー12と、前記固定子アセンブリ11の前記可動子ユニット2に近接する側に固定され且つ前記可動子ユニット2の移動方向に沿って延在する2つの第1ガイドレール13とを含み、2つの前記第1ガイドレール13は、平行であり且つ間隔を隔てて設けられ、前記第1エンドカバー12の前記第1ガイドレール13に近接する側が内方へ凹むことで第1取付溝121が形成され、前記第1ガイドレール13の両端は、前記第1取付溝121にそれぞれ挿入される。これにより、第1ガイドレール13と第1エンドカバー12との間の係合がよりコンパクトであり、固定効果が良好である。
【0020】
前記可動子ユニット2は、可動子アセンブリ21と、前記可動子アセンブリ21の対向する両周側に固定される2つの第2エンドカバー22と、前記可動子アセンブリ21の前記固定子ユニット1に近接する側に固定され且つ前記可動子ユニット2の移動方向に沿って延在する2つの第2ガイドレール23とを含み、2つの前記第2ガイドレール23は、平行であり且つ間隔を隔てて設けられ、前記第2エンドカバー22は、前記第1エンドカバー12と間隔を隔てるように正対して設けられ、2つの前記第2ガイドレール23は、2つの前記第1ガイドレール13にそれぞれ当接してスライド接続を形成し、前記第2エンドカバー22の前記第2ガイドレール23に近接する側が内方へ凹むことで第2取付溝221が形成され、前記第2ガイドレール23の両端は、前記第2取付溝221内にそれぞれ挿入され、前記固定子アセンブリ11は、前記可動子アセンブリ21を駆動することで前記第2ガイドレール23を前記第1ガイドレール13において移動させる。このように、ガイドレールとエンドカバーとの間の係合がよりコンパクトであり、ガイドレールの長さが同じである場合に、ダイレクトドライブモータのサイズがよりコンパクトであり、組み立てされやすい。また、モータの外形の長さが同じである場合、第1ガイドレール13及び第2ガイドレール23内のころの数を増加させ、耐荷能力を向上させることができる。
【0021】
固定子アセンブリ11により一次磁界を生成し、固定子アセンブリ11は、可動子アセンブリ21に正対し、固定子アセンブリ11と可動子アセンブリ21との間に推力を生成し、可動子ユニット2の第2ガイドレール23を駆動して固定子ユニット1の第1ガイドレール13において直線運動させる。
【0022】
好ましくは、固定子ユニット1は、複数あってもよい。可動子ユニット2も、複数あり、複数の固定子ユニット1は、複数の可動子ユニット2に正対して間隔を隔てて設けられ、複数の固定子ユニット1が複数の可動子ユニット2を駆動して循環直線運動を実現する。固定子ユニット1の磁界駆動方向を調整することにより、可動子ユニット2の移動方向を制御することができる。
【0023】
本実施形態において、前記第1取付溝121と前記第2取付溝221は、いずれも矩形状構造である。第1ガイドレール13と第2ガイドレール23は、矩形状構造であり、前記第1取付溝121と前記第2取付溝221をいずれも矩形状構造とすることにより、第1取付溝121及び第2取付溝221内に第1ガイドレール13の両端と第2ガイドレール23の両端がそれぞれ取り付けられやすく、それにより第1端エンドカバー12と第1ガイドレール13の組み立てをコンパクトさせ、第2エンドカバー22と第2ガイドレール23の組み立てをコンパクトさせ、このようにしてモータの長手方向の寸法を低減し、モータのコンパクト性を向上させることができる。
【0024】
本実施形態において、前記固定子アセンブリ11は、前記第1ガイドレール13の前記可動子ユニット2を離れる側に固定される台座111と、前記台座111の前記可動子ユニット2に近接する側に固定される第1駆動ユニット112とを含む。前記可動子アセンブリ21は、前記第2ガイドレール23の前記固定子ユニット1を離れる側に固定されるスライドベース211と、前記スライドベース211の前記第1駆動ユニット112に近接する側に固定される第2駆動ユニット212とを含み、前記第2駆動ユニット212は、前記第1駆動ユニット112と間隔を隔てるように正対して設けられ、前記第1駆動ユニット112と前記第2駆動ユニット212とは、互いに推力を発生させて前記スライドベースを駆動することにより、前記スライドベースが第2ガイドレール23を駆動して前記台座111の第1ガイドレール13に沿って直線運動させるようにする。
【0025】
好ましくは、台座111が固定された時、第1駆動ユニット112と第2駆動ユニット212との間に駆動推力を生成し、それにより第2駆動ユニット212に固定されるスライドベース211を推力の作用で直線運動させる。
【0026】
スライドベース211が固定された時、第1駆動ユニット112と第2駆動ユニット212との間に駆動推力を生成し、それにより第1駆動ユニット112に固定される台座111を推力の作用で直線運動させる。
【0027】
本実施形態において、前記固定子アセンブリ11は、前記台座111の前記可動子ユニット2に近接する側に固定される第1位置フィードバック装置113を更に含み、前記可動子アセンブリ21は、前記スライドベース211の前記固定子ユニット1に近接する側に固定される第2位置フィードバック装置213を更に含み、前記第2位置フィードバック装置213は、前記第1位置フィードバック装置113と間隔を隔てるように正対して設けられ、前記可動子アセンブリ21の前記固定子アセンブリ11に対する位置情報を読み取るために用いられる。第1位置フィードバック装置113と第2位置フィードバック装置213との間で位置情報収集を行うことにより、可動子アセンブリ21のを位置決めすることができ、位置決めの精度が高い。
【0028】
本実施形態において、前記第1駆動ユニット112は、前記台座111に固定される磁気ヨーク1121と、前記磁気ヨーク1121に固定され且つ第1ガイドレール13の長手方向に沿って配列される複数の永久磁石1122とを含む。前記第2駆動ユニット212は、前記スライドベース211に固定され且つ第2ガイドレール23の長手方向に沿って配列される複数の鉄心2121と、各前記鉄心2121にそれぞれ巻き付けられる複数の駆動巻線2122とを含み、各前記永久磁石1122は、前記駆動巻線2122と1つずつ間隔を隔てるように正対する。複数の駆動巻線2122が起動することにより磁界を生成して永久磁石1122との推力を形成し、第2駆動ユニット212の移動を駆動するために用いられる。複数の駆動巻線2122を鉄心2121内に固定し、駆動巻線2122の磁界を増加させ、それにより第2駆動ユニット212の直線運動をよりよく駆動するために用いられる。複数の永久磁石1122を磁気ヨーク1121の一方側に固定することにより、磁気ヨーク1121の他方側を台座111に固定し、複数の永久磁石1122により常に磁界力を生成する。駆動巻線2122に適切な電流を流す時、駆動巻線2122は、一次進行波磁界を生成し、永久磁石1122は、二次磁界を生成し、駆動巻線2122と永久磁石1122との間に推力を生成することにより、スライドベース211を駆動して台座111上を直線運動させる。
【0029】
好ましくは、複数の永久磁石1122は、並列し且つ間隔を隔てて磁気ヨーク1121に固定される。
【0030】
好ましくは、複数の駆動巻線2122は、鉄心2121の第1駆動ユニット112に近接する側に並列し且つ均一に間隔を隔てて設けられ、磁場が均一であり、磁界効果が高い。
【0031】
本実施形態において、前記第1位置フィードバック装置113は、スケールであり、前記第2位置フィードバック装置213は、スケール読取ヘッドであり、前記スケールは、前記スケール読取ヘッドに正対して設けられる。スケール読取ヘッドは、第2位置フィードバック装置213からフィードバックされた位置情報を識別するために用いられ、可動子ユニット2をリアルタイムに位置決めしやすい。
【0032】
なお、スケールは、インクリメンタル式のスケールであり、スケールの測定原理は、光を2つの相対的に移動する格子によってモアレ縞に変調し、モアレ縞をカウントして細分化した後で変位変化量を得て、且つスケール格子の上に1つ又は複数の参照点を設定することにより位置決めをする。好ましくは、前記スケールは、前記可動子ユニット2に取り付けられ、スケールからフィードバックされた位置の精度が高い。前記スケールを前記読取ヘッドに正対して設置させることにより、読取ヘッドにスケールの情報をリアルタイムに識別させやすく、読み取り及び書き込みの効率が高く、位置決めの効果が高い。
【0033】
好ましくは、スケールは、台座111に取り付けられ、読取ヘッドは、スライドベース211に取り付けられ、前記スケールは、前記スケール読取ヘッドに正対して設けられる。
【0034】
好ましくは、スケールは、リニアスケール又はマグネットスケールである。リニアスケール又はマグネットスケールは、コストが低い。なお、スケールは、リニアスケール又はマグネットスケールに限定されない。
【0035】
本実施形態において、第1取付溝121の第1ガイドレール13の厚さ方向に沿った溝深さは、前記第1ガイドレール13の厚さに等しく、第2取付溝221の第2ガイドレール23の厚さ方向に沿った溝深さは、第2ガイドレール221の厚さよりも小さい。これにより、第1エンドカバー12と第1ガイドレール13との間の取り付けがコンパクトであり、第2エンドカバー22と第2ガイドレール23との間の取り付けもコンパクトである。
【0036】
従来技術に比べて、固定子ユニットを介して前記可動子ユニットを駆動して直線運動を実現し、前記固定子ユニットは、固定子アセンブリと、前記固定子アセンブリの対向する両周側に固定される2つの第1エンドカバーと、前記固定子アセンブリの前記可動子ユニットに近接する側に固定され且つ前記可動子ユニットの移動方向に沿って延在する2つの第1ガイドレールとを含み、2つの前記第1ガイドレールは、平行であり且つ間隔を隔てて設けられ、前記第1エンドカバーの前記第1ガイドレールに近接する側が内方へ凹むことで第1取付溝が形成され、前記第1ガイドレールの両端は、前記第1取付溝内にそれぞれ挿入され、前記可動子ユニットは、可動子アセンブリと、前記可動子アセンブリの対向する両周側に固定される2つの第2エンドカバーと、前記可動子アセンブリの前記固定子ユニットに近接する側に固定され且つ前記可動子ユニットの移動方向に沿って延在する2つの第2ガイドレールとを含み、2つの前記第2ガイドレールは、平行であり且つ間隔を隔てて設けられ、2つの前記第2エンドカバーは、2つの前記第1エンドカバーとそれぞれ間隔を隔てるように正対して設けられ、2つの前記第2ガイドレールは、2つの前記第1ガイドレールにそれぞれ当接してスライド接続を形成し、前記第2エンドカバーの前記第2ガイドレールに近接する側が内方へ凹むことで第2取付溝が形成され、前記第2ガイドレールの両端は、前記第2取付溝内にそれぞれ挿入され、前記固定子アセンブリは、前記可動子アセンブリを駆動することで前記第2ガイドレールを前記第1ガイドレールにおいて移動させる。このように、ガイドレールとエンドカバーとの間の係合がよりコンパクトであり、ガイドレールの長さが同じである場合に、ダイレクトドライブモータのサイズがよりコンパクトであり、組み立てされやすい。
【0037】
上記したのは、本発明の実施形態だけであり、当業者にとって、本発明の創造的構想を逸脱しない前提で、種々の改良も行ってもよいが、これらは、いずれも本発明の保護範囲に含まれる。
【国際調査報告】