(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】エネルギー貯蔵装置
(51)【国際特許分類】
H01M 10/658 20140101AFI20241121BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20241121BHJP
H01M 10/6556 20140101ALI20241121BHJP
H01M 10/6568 20140101ALI20241121BHJP
H01M 10/617 20140101ALI20241121BHJP
【FI】
H01M10/658
H01M10/613
H01M10/6556
H01M10/6568
H01M10/617
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560387
(86)(22)【出願日】2022-12-22
(85)【翻訳文提出日】2023-10-10
(86)【国際出願番号】 CN2022141103
(87)【国際公開番号】W WO2024103487
(87)【国際公開日】2024-05-23
(31)【優先権主張番号】202211438939.7
(32)【優先日】2022-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523370990
【氏名又は名称】シアメン ハイチウム エナジー ストレージ テクノロジー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】フオ,チィーチィー
【テーマコード(参考)】
5H031
【Fターム(参考)】
5H031AA09
5H031KK02
5H031KK08
(57)【要約】
本発明はエネルギー貯蔵装置を提供する。エネルギー貯蔵装置は、筐体、複数の電池モジュール、少なくとも1つの冷却アセンブリ及び少なくとも1つの断熱ホルダーを含む。複数の電池モジュールは筐体に収容されている。少なくとも1つの冷却アセンブリは複数の電池モジュールの間に設けられている。少なくとも1つの断熱ホルダーは筐体に固着されており、断熱ホルダーには、冷却アセンブリを固定するための固定溝が形成されている。本出願の実施形態に係るエネルギー貯蔵装置は、断熱ホルダーを設けることで、冷却アセンブリの固定を実現するとともに、冷却アセンブリと筐体との間の熱交換を低減することができる。一方で、冷却アセンブリの冷却効果及び冷却効率を向上させることができる。もう一方で、筐体の局所的温度が低く過ぎることを回避し、筐体での結露を回避することにより、安全性を高めるとともに、電池モジュールの局所的温度が低く過ぎることを回避して、1つの電池モジュール内における複数の電池セル間の温度均一性及び複数の電池モジュール間の温度均一性を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体(10)、複数の電池モジュール(20)、少なくとも1つの冷却アセンブリ(30)、及び少なくとも1つの断熱ホルダー(40)を含むエネルギー貯蔵装置であって、
前記複数の電池モジュール(20)は前記筐体(10)に収容されており、
前記少なくとも1つの冷却アセンブリ(30)は前記電池モジュール(20)の間に設けられており、
前記少なくとも1つの断熱ホルダー(40)は前記筐体(10)に固着されており、前記断熱ホルダー(40)には、前記少なくとも1つの冷却アセンブリ(30)を固定するための固定溝(411)が形成されている、
ことを特徴とするエネルギー貯蔵装置。
【請求項2】
前記筐体(10)は底板(11)と側板(12)を含み、
前記底板(11)は、互いに垂直する横梁(111)及び縦梁(112)を有し、前記縦梁(112)は前記電池モジュール(20)の長手方向に平行しており、前記横梁(111)は前記電池モジュール(20)の幅方向に平行しており、
前記底板(11)は前記側板(12)と囲んで前記筐体(10)を形成し、
前記断熱ホルダー(40)は前記横梁(111)及び前記縦梁(112)の上に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項3】
前記断熱ホルダー(40)は、固定セグメント(41)、位置制限セグメント(42)及び連結セグメント(43)を含み、
前記固定セグメント(41)は、前記横梁(111)の一側に位置し且つ前記縦梁(112)に固定されており、前記固定セグメント(41)の頂部には前記固定溝(411)が形成されており、
前記位置制限セグメント(42)は前記横梁(111)の他側に位置し、
前記連結セグメント(43)の一端は前記固定セグメント(41)に連結されており、前記連結セグメント(43)の他端は前記位置制限セグメント(42)に連結されており、前記連結セグメント(43)は前記横梁(111)によって支持される、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項4】
前記固定セグメント(41)の底部には位置決め突起(412)が形成されており、前記縦梁(112)には位置決め孔(1121)が形成されており、前記位置決め突起(412)は前記位置決め孔(1121)に挿入されている、
ことを特徴とする請求項3に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項5】
前記固定溝(411)の頂部と前記固定溝(411)の前記連結セグメント(43)から離れる一側とが開口されており、前記冷却アセンブリ(30)が挿入されやすくなる、
ことを特徴とする請求項3に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項6】
前記固定溝(411)の開口部に面取り(413)が形成されている、
ことを特徴とする請求項3~5のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項7】
前記固定溝(411)の、前記冷却アセンブリ(30)の両側に位置する溝壁は等しい厚さを有する、
ことを特徴とする請求項3に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項8】
前記位置制限セグメント(42)は、本体部(421)、第1補強板(422)及び2つの第2補強板(423)を含み、
前記本体部(421)は、前記横梁(111)と前記筐体(10)の側板(12)との間に位置し、前記本体部(421)の一端は前記横梁(111)に当接しており、前記本体部(421)の他端は前記側板(12)に当接しており、前記本体部(421)は前記連結セグメント(43)に垂直し、
前記第1補強板(422)は前記本体部(421)に設けられており、前記第1補強板(422)は、前記連結セグメント(43)に連結され、且つ前記連結セグメント(43)と同一平面にあり、
前記2つの第2補強板(423)のうち、1つの第2補強板(423)は前記第1補強板(422)の一側に設けられており、もう1つの第2補強板(423)は前記第1補強板(422)の他側に設けられており、前記2つの第2補強板(423)は前記第1補強板(422)と垂直に交差し、前記2つの第2補強板(423)は、前記第1補強板(422)に対して対称的に設けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項9】
前記電池モジュール(20)の長手方向で、前記少なくとも1つの冷却アセンブリ(30)の少なくとも一端が、前記断熱ホルダー(40)の固定溝(411)に固定されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項10】
前記エネルギー貯蔵装置は複数の前記冷却アセンブリ(30)を含み、各々の前記冷却アセンブリ(30)は、隣り合う2つの前記電池モジュール(20)の間に設けられており、前記エネルギー貯蔵装置は複数の前記断熱ホルダー(40)を含み、前記電池モジュール(20)の長手方向で、各々の前記冷却アセンブリ(30)の両端のそれぞれに前記断熱ホルダー(40)が設けられており、前記電池モジュール(20)の長手方向で、各々の前記冷却アセンブリ(30)の両端は、それぞれ前記断熱ホルダー(40)の固定溝(411)に固定されている、
ことを特徴とする請求項9に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項11】
前記エネルギー貯蔵装置は複数の前記冷却アセンブリ(30)を含み、前記電池モジュール(20)の長手方向で、前記複数の冷却アセンブリ(30)の同じ側の端部にバスプレート(50)が設けられており、前記複数の冷却アセンブリ(30)は、前記バスプレート(50)によって連通されている、
ことを特徴とする請求項9に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項12】
前記固定セグメント(41)、前記連結セグメント(43)及び前記位置制限セグメント(42)は一体的に形成される、
ことを特徴とする請求項3に記載のエネルギー貯蔵装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本出願は、発明の名称を「エネルギー貯蔵装置」とする、2022年11月17日に出願された中国特許出願第202211438939.7号の優先権を主張し、そのすべての内容が引用として本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、電池の技術分野に関し、特にエネルギー貯蔵装置に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術では、エネルギー貯蔵装置内に複数の電池モジュールが設けられている。隣り合う電池モジュールの間に冷却アセンブリが設けられることができる。電池モジュールの側方に位置する冷却アセンブリにより電池モジュールの冷却を実現する。
【0004】
しかし、冷却アセンブリの側方固定を実現するために、冷却アセンブリの端部を電池モジュールの側板に固定することが一般的である。これにより、冷却アセンブリと側板、及び側板と接触する電池筐体との間で熱伝達が発生して、冷却アセンブリによる電池モジュールに対する放熱効率に影響するだけではなく、電池モジュール内の、側板に近い領域の電池セルと他の領域の電池セルとの温度の不一致を招き、電池モジュール内の温度差が大きくなる。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、従来技術にある技術的問題の少なくとも1つを解決することを目的とする。そこで、本発明の1つの目的はエネルギー貯蔵装置を提供し、エネルギー貯蔵装置内の電池モジュールの内部の温度分布がより均一であり、且つ、エネルギー貯蔵装置内の冷却アセンブリの冷却効率が一層高いことである。
【0006】
本発明の第一態様の実施形態に係るエネルギー貯蔵装置は、筐体、複数の電池モジュール、冷却アセンブリ及び断熱ホルダーを含む。複数の電池モジュールは筐体に収容されている。電池モジュールの間に設けられている。断熱ホルダーは筐体に固着されており、断熱ホルダーには、少なくとも1つの冷却アセンブリを固定するための固定溝が形成されている。
【0007】
本発明の実施形態に係るエネルギー貯蔵装置は、断熱ホルダーを設けることで、冷却アセンブリの固定を実現するとともに、冷却アセンブリと筐体との間の熱交換を低減することができる。一方で、冷却アセンブリの冷却効果及び冷却効率を向上させることができる。もう一方で、筐体の局所的温度が低く過ぎることを回避し、筐体での結露を回避することにより、安全性を高めるとともに、電池モジュールの局所的温度が低く過ぎることを回避して、1つの電池モジュール内における複数の電池セル間の温度均一性及び複数の電池モジュール間の温度均一性を向上させることができる。
【0008】
本発明のいくつかの実施形態によれば、筐体は底板と側板を含む。底板は、互いに垂直する横梁及び縦梁を有し、縦梁は電池モジュールの長手方向に平行しており、横梁は電池モジュールの幅方向に平行している。底板は側板と囲んで筐体を形成する。断熱ホルダーは横梁及び縦梁の上に設けられている。筐体での断熱ホルダーの固定安定性を向上させることで、断熱ホルダーによる冷却アセンブリに対する固定安定性を向上させるとともに、冷却アセンブリと側板を離間させて、筐体と冷却アセンブリとの間の熱交換をさらに低減することができる。
【0009】
本発明のいくつかの実施形態によれば、断熱ホルダーは、固定セグメント、位置制限セグメント及び連結セグメントを含む。固定セグメントは、横梁の一側に位置し且つ縦梁に固定されており、固定セグメントの頂部には固定溝が形成されている。位置制限セグメントは横梁の他側に位置する。連結セグメントの一端は固定セグメントに連結されており、連結セグメントの他端は位置制限セグメントに連結されており、連結セグメントは横梁によって支持される。
【0010】
このように、断熱ホルダーを設けることにより、一方で、断熱ホルダーを三角の支持材として形成することで、筐体での冷却アセンブリの固定安定性及び信頼性を向上させることができる。もう一方で、側板と冷却アセンブリとの間の熱交換を低減して、冷却アセンブリの冷却効果及び冷却効率を向上させることができるとともに、筐体の局所的温度が低くすぎることを回避して、電池モジュールの温度分布の均一性を確保することができ、電池モジュール内の温度差が大きく過ぎることを回避して、エネルギー貯蔵装置の稼働安定性及び使用安全性を向上させることができる。
【0011】
さらに、固定セグメントの底部には位置決め突起が形成されており、縦梁には位置決め孔が形成されており、位置決め突起は位置決め孔に挿入されて、筐体での断熱ホルダーの固定安定性及び信頼性をさらに向上させることができる。
【0012】
さらに、固定溝の頂部と固定溝の連結セグメントから離れる一側とが開口されており、冷却アセンブリが挿入されやすくなり、取り付けの利便性を向上させる。
【0013】
選択可能に、固定溝の開口部に面取りが形成されている。面取りにより組み立てをガイドして、断熱ホルダーに冷却アセンブリを取り付ける利便性を一層向上させる。
【0014】
いくつかの実施形態では、固定溝の、冷却アセンブリの両側に位置する溝壁は等しい厚さを有することにより、幅方向で断熱ホルダーの両側の力分布がより均一になり、固定安定性を向上させるとともに、断熱ホルダーの構造強度及び安定性を向上させることができる。
【0015】
本発明のいくつかの実施形態によれば、位置制限セグメントは、本体部、第1補強板及び第2補強板を含む。本体部は、横梁と筐体の側板との間に位置し、本体部の一端は横梁に当接しており、本体部の他端は側板に当接しており、本体部は連結セグメントに垂直する。第1補強板は本体部に設けられており、第1補強板は、連結セグメントに連結され、且つ連結セグメントと同一平面にある。2つの第2補強板のうち、1つの第2補強板は第1補強板の一側に設けられており、もう1つの第2補強板は第1補強板の他側に設けられており、2つの第2補強板は第1補強板と垂直に交差し、2つの第2補強板は、第1補強板に対して対称的に設けられている。
【0016】
このように、断熱ホルダーの構造強度を向上させることができ、また、底板上の位置制限セグメントの固定安定性及び信頼性を一層向上させることができる。
【0017】
本発明のいくつかの実施形態によれば、電池モジュールの長手方向で、少なくとも一つの冷却アセンブリの少なくとも一端が、断熱ホルダーの固定溝に固定されていることで、断熱ホルダーにより、筐体での冷却アセンブリの安定及び確実な固定を実現する。
【0018】
さらに、エネルギー貯蔵装置は複数の冷却アセンブリを含み、各々の冷却アセンブリは、隣り合う2つの電池モジュールの間に設けられており、エネルギー貯蔵装置は複数の断熱ホルダーを含み、電池モジュールの長手方向で、各々の冷却アセンブリの両端のそれぞれに断熱ホルダーが設けられており、電池モジュールの長手方向で、各々の冷却アセンブリの両端は、それぞれ断熱ホルダーの固定溝に固定されている。
【0019】
さらに、エネルギー貯蔵装置は複数の冷却アセンブリを含み、電池モジュールの長手方向で、複数の冷却アセンブリの同じ側の端部にバスプレートが設けられており、複数の冷却アセンブリは、バスプレートによって連通されている。
【0020】
選択可能に、固定セグメント、連結セグメント及び位置制限セグメントは一体的に形成される。
【0021】
本発明の付加的態様及び利点は以下の内容に部分的に記載され、一部は以下の記載から明らかになり、又は本発明の実践を通じて理解される。
本発明の上記及び/又は付加的態様と利点は、以下の図面を参照する実施形態の説明から明らかになり、且つ理解されやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、本発明の1つの実施形態に係るエネルギー貯蔵装置の概略図である。
【
図2】
図2は、本発明の別の実施形態に係るエネルギー貯蔵装置の概略図である(筐体の一部は図示されていない)。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係るエネルギー貯蔵装置の冷却アセンブリと筐体との組み合わせを示す概略図である。
【
図4】
図4は、本発明の1つの実施形態に係るエネルギー貯蔵装置の断熱ホルダー、筐体及び冷却アセンブリの組み合わせを示す概略図である。
【
図5】
図5は、本発明の別の実施形態に係るエネルギー貯蔵装置の断熱ホルダー、筐体及び冷却アセンブリの組み合わせを示す概略図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係るエネルギー貯蔵装置の断熱ホルダーと冷却アセンブリとの組み合わせを示す概略図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係るエネルギー貯蔵装置の絶縁板の概略図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係るエネルギー貯蔵装置の断熱ホルダーの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。実施形態の例示は図面に示されている。同一又は類似の記号は、最初から最後まで同一又は類似の素子、或いは同一又は類似の機能を有する素子を示す。以下、図面を参照しながら説明される実施形態は例示的であり、本発明を説明するのみに用いられ、本発明を限定するものとして理解されるべきではない。
【0024】
以下、
図1~
図8を参照して、本発明の実施形態に係るエネルギー貯蔵装置100及び電力使用設備を説明する。
【0025】
図1、
図2、
図3、
図4及び
図5に示すように、本発明の第一態様におけるエネルギー貯蔵装置100は、筐体10、複数の電池モジュール20、冷却アセンブリ30及び断熱ホルダー40を含む。
【0026】
複数の電池モジュール20は筐体10内に設けられており、筐体10の幅方向に沿って順次に設けられている。冷却アセンブリ30は電池モジュール20の間に設けられ、冷却アセンブリ30は電池モジュール20の側方に位置することで、1つの冷却アセンブリ30の2つの側面により、隣り合う2つの電池モジュール20に対する冷却を実現して、冷却効率を向上させる。断熱ホルダー40は筐体10に固着されており、断熱ホルダー40には、少なくとも1つの冷却アセンブリ30を固定するための固定溝411が形成されている。断熱ホルダー40により冷却アセンブリ30を固定することで、筐体10内での冷却アセンブリ30の安定性及び信頼性を向上させることができる。また、断熱ホルダー40により、筐体10と冷却アセンブリ30との間の熱交換を低減し、効果的な断熱を実現し、冷却アセンブリ30の冷却損失を低減して、冷却効率及び冷却効果を高めることができる。また、筐体10の温度が低くすぎて電池モジュール20の局所的温度が他の領域よりも低いことを回避することで、電池モジュール20の温度の均一性をより良くする。
【0027】
本発明の実施形態に係るエネルギー貯蔵装置100は、断熱ホルダー40を設けることで、冷却アセンブリ30の固定を実現するとともに、冷却アセンブリ30と筐体10との間の熱交換を低減することができる。一方で、冷却アセンブリ30の冷却効果及び冷却効率を向上させることができる。もう一方で、筐体10の局所的温度が低く過ぎることを回避し、筐体10での結露を回避することにより、安全性を高めるとともに、電池モジュール20の局所的温度が低く過ぎることを回避して、1つの電池モジュール20内における複数の電池セル間の温度均一性及び複数の電池モジュール20間の温度均一性を向上させることができる。
【0028】
図3、
図5及び
図7に示すように、筐体10は底板11と側板12を含む。底板11は、互いに垂直する横梁111及び縦梁112を有し、縦梁112は電池モジュール20の長手方向に平行しており、横梁111は電池モジュール20の幅方向に平行している。底板11は側板12と囲んで筐体10を形成する。断熱ホルダー40は横梁111及び縦梁112の上に設けられている。
【0029】
具体的には、縦梁112は、電池モジュール20の長手方向に沿って伸び、縦梁112は、電池モジュール20の幅方向に沿って伸びる。縦梁112と横梁111の間には、収容空間が画定され、各収容空間内に1つの電池モジュール20が設けられることができる。電池モジュール20は、横梁111及び縦梁112に固定される。さらに、断熱ホルダー40を横梁111及び縦梁112の上に設けることにより、筐体10での断熱ホルダー40の固定安定性を向上させることで、断熱ホルダー40による冷却アセンブリ30に対する固定安定性を向上させるとともに、冷却アセンブリ30と側板12を離間させて、筐体10と冷却アセンブリ30との間の熱交換をさらに低減することができる。
【0030】
本発明のいくつかの実施形態によれば、断熱ホルダー40は、固定セグメント41、位置制限セグメント42及び連結セグメント43を含む。固定セグメント41は、横梁111の一側に位置し且つ縦梁112に固定されており、固定セグメント41の頂部には固定溝411が形成されている。位置制限セグメント42は横梁111の他側に位置する。連結セグメント43の一端は固定セグメント41に連結されており、連結セグメント43の他端は位置制限セグメント42に連結されており、連結セグメント43は横梁111によって支持される。
【0031】
具体的には、
図4及び
図8に示すように、断熱ホルダー40は、連結セグメント43、固定セグメント41及び位置制限セグメント42を含む。固定セグメント41及び位置制限セグメント42は、連結セグメント43の両端に位置する。固定セグメント41は筐体10の長手方向に沿って伸び、位置制限セグメント42は筐体10の幅方向に沿って伸びる。固定セグメント41及び位置制限セグメント42は、いずれも筐体10の底板11に固定されている。位置制限セグメント42は筐体10の側板12に当接することで、筐体10の側板12と冷却アセンブリ30を離間させる。
【0032】
このように、高さ方向で、断熱ホルダー40の投影の輪郭をT字形又は十字形にして、固定セグメント41と位置制限セグメント42により筐体10での断熱ホルダー40の三点支持又は四点支持を実現し、筐体10での断熱ホルダー40の固定安定性及び信頼性を向上させ、断熱ホルダー40による冷却アセンブリ30に対する固定安定性及び信頼性を向上させることができる。
【0033】
さらに、位置制限セグメント42は、底板11に固定されるとともに、少なくとも一部が筐体10の長手方向での一端にある側板12に向かって伸び、且つ側板12に当接する。
【0034】
図4及び
図5に示すように、固定セグメント41は固定梁の一側に位置し、位置制限セグメント42は固定梁の他側に位置する。
【0035】
具体的には、固定梁は、底板11上に設けられ、筐体10の幅方向に沿って伸び、筐体10の長手方向で側板12と離間している。電池モジュール20は、筐体10内に設けられ、且つ端部が固定梁に固定されることで、筐体10内での電池モジュール20の固定安定性を向上させる。連結セグメント43は、板体として構成されており、固定梁を跨ぐように筐体10の長手方向に沿って伸び、即ち筐体10の高さ方向で固定梁に正対する。固定セグメント41及び位置制限セグメント42は、固定梁の両側に位置し、且つ固定梁の両側で底板11に連結されている。固定梁により断熱ホルダー40の位置を制限することで、筐体10の長手方向における断熱ホルダー40の揺れを回避し、筐体10での断熱ホルダー40及び冷却アセンブリ30の固定安定性及び信頼性を向上させる。
【0036】
本発明の実施形態に係るエネルギー貯蔵装置100は、断熱ホルダー40を設けることにより、一方で、断熱ホルダー40を三角の支持材として形成することで、筐体10での冷却アセンブリ30の固定安定性及び信頼性を向上させることができる。もう一方で、側板12と冷却アセンブリ30との間の熱交換を低減して、冷却アセンブリ30の冷却効果及び冷却効率を向上させることができるとともに、筐体10の局所的温度が低くすぎることを回避して、電池モジュール20の温度分布の均一性を確保することができ、電池モジュール20内の温度差が大きく過ぎることを回避して、エネルギー貯蔵装置100の稼働安定性及び使用安全性を向上させることができる。
【0037】
なお、断熱ホルダー40は絶縁断熱材で作られており、断熱ホルダー40は、側板12と冷却アセンブリ30との間の熱交換を低減するとともに、良好な絶縁性能を有し、エネルギー貯蔵装置100の電気的保護等級の要求を満たすこともできる。
【0038】
図3、
図4及び
図7に示される実施形態では、固定セグメント41の底部には位置決め突起412が形成されており、縦梁112には位置決め孔1121が形成されている。
【0039】
筐体10の底板11と電池モジュール20との間に絶縁板を設けることができる。縦梁112が絶縁板に形成され、絶縁板には位置決め孔1121が形成されることで、電池モジュール20と底板11との間の絶縁を実現して、エネルギー貯蔵装置100の安全性を高めることができる。絶縁板が底板11上に敷設されており、位置決め突起412と位置決め孔1121の組み合わせにより、底板11に固定セグメント41を固定することができる。絶縁板上の断熱ホルダー40の安定した固定を実現するとともに、位置決め突起412と位置決め孔1121との組み合わせは位置決め効果もあり、断熱ホルダー40の揺れを回避することができる。
【0040】
本発明の実施形態の位置決め構造はこれに限定されない。別のいくつかの実施形態において、固定セグメント41に位置決め孔1121を設け、これに対応して絶縁板又は底板11に位置決め突起412を設けることができる。組み立ての利便性を向上させるために、位置決め突起412の周側面及び/又は位置決め孔1121の側壁に、斜めに伸びるガイド面を設けることができ、これにより、組み立ての過程において組み立てをよりよくガイドすることができる。
【0041】
図6及び
図8に示すように、いくつかの実施形態では、固定セグメント41の頂部には固定溝411が形成されており、固定溝411の頂部と固定溝411の連結セグメント43から離れる一側とが開口されており、冷却アセンブリ30が挿入されやすくなる。
【0042】
具体的には、固定セグメント41の頂部に2つの取付板が設けられ、2つの取付板が固定溝411を規定している。冷却アセンブリ30は固定溝411内に取り付けられ、即ち、2つの取付板により冷却アセンブリ30の両端で冷却アセンブリ30を挟んで固定している。これにより、冷却アセンブリ30の安定した固定を実現するだけではなく、冷却アセンブリ30を高さ方向に沿って垂直に設けて、冷却アセンブリ30に対する垂直方向での位置規制を実現することができ、従って冷却アセンブリ30によるその両側の電池モジュール20に対する冷却効果を一致させ、複数の電池モジュール20間の温度分布の均一性を高め、局所的過熱現象を回避し、エネルギー貯蔵装置100の動作安定性を向上させる。
【0043】
2つの取付板の各々は一端が連結セグメント43に連結され、2つの取付板の自由端が離間して、固定溝411の頂部及び一側を開口させて、断熱ホルダー40に冷却アセンブリ30を取り付ける利便性を向上させる。
【0044】
理解できるように、固定溝411を限定する2つの取付板の厚みは、隣り合う電池モジュール20の間の距離と一致するので、隣り合う電池モジュール20の間の隙間を一致させ、且つ隙間の大きさを合理的にすることで、接着剤注入の均一性を保証し、注入された接着剤の厚みの一致性をより良くすることができる。
【0045】
さらに、固定溝411の開口部に面取り413が形成されていることで、面取り413により組み立てをガイドし、断熱ホルダー40に冷却アセンブリ30を取り付ける利便性を一層向上させる。
【0046】
いくつかの実施形態では、固定溝411の、冷却アセンブリ30の両側に位置する側壁は等しい厚さを有し、即ち2つの取付板の厚さが等しい。これにより、幅方向で断熱ホルダー40の両側の力分布がより均一になり、固定の安定性を向上させるとともに、断熱ホルダー40の構成強度及び安定性も向上させる。
【0047】
図8に示すように、本発明のいくつかの実施形態によれば、位置制限セグメント42は本体部421、第1補強板422及び第2補強板423を含む。本体部421は、横梁111と筐体10の側板12との間に位置し、本体部421の一端は横梁111に当接しており、本体部421の他端は側板12に当接しており、本体部421は連結セグメント43に垂直する。第1補強板422は本体部421に設けられており、第1補強板422は、連結セグメント43に連結され、且つ連結セグメント43と同一平面にある。2つの第2補強板423のうち、1つの第2補強板423は第1補強板422の一側に設けられており、もう1つの第2補強板423は第1補強板422の他側に設けられており、2つの第2補強板423は第1補強板422と垂直に交差し、2つの第2補強板423は、第1補強板422に対して対称的に設けられる。
【0048】
具体的には、本体部421は電池モジュール20の幅方向に沿って伸びる。本体部421の上側には補強フランジを設け、本体部421の下側には、底板11に向かって伸びる当接板を設けることができる。これにより、本体部421を横梁111と側板12との間に設ける。第1補強板422の一端は連結セグメント43に連結され、第1補強板422は電池モジュール20の長手方向に沿って伸びる。第2補強板423は、第1補強板422の両側に位置し、電池モジュール20の幅方向に沿って伸びる。これにより、断熱ホルダー40の構成強度を高めることができ、また、底板11上の位置制限セグメント42の固定安定性及び信頼性をさらに向上させることができる。
【0049】
なお、電池モジュール20の長手方向で、少なくとも一つの冷却アセンブリ30の少なくとも一端が、断熱ホルダー40の固定溝411に固定されている。従って、断熱ホルダー40により、筐体10での冷却アセンブリ30の安定及び確実な固定を実現する。
【0050】
例示的に、いくつかの実施形態では、エネルギー貯蔵装置100は複数の冷却アセンブリ30を含む。各々の冷却アセンブリ30は、隣り合う2つの電池モジュール20の間に設けられている。エネルギー貯蔵装置100は複数の断熱ホルダー40を含む。電池モジュール20の長手方向で、各々の冷却アセンブリ30の両端のそれぞれに断熱ホルダー40が設けられている。電池モジュール20の長手方向で、各々の冷却アセンブリ30の両端は、それぞれ断熱ホルダー40の固定溝411に固定されている。他のいくつかの実施形態では、
図3、
図5及び
図6に示すように、エネルギー貯蔵装置100は複数の冷却アセンブリ30を含み、電池モジュール20の長手方向で、複数の冷却アセンブリ30の同じ側の端部にバスプレート50が設けられており、複数の冷却アセンブリ30は、バスプレート50によって連通されている。
【0051】
即ち、複数の冷却アセンブリ30は、電池モジュール20の幅方向に沿って対向して設けられている。複数の冷却アセンブリ30が互いに独立して設けられた実施形態では、各々の冷却アセンブリ30の両端にも断熱ホルダー40を設ける必要がある。複数の冷却アセンブリ30が同じ側の一端のバスプレート50によって連結された実施形態では、各々の冷却アセンブリ30の、バスプレート50から離れた一端のみに断熱ホルダー40を設ければよい。
【0052】
理解できるように、冷却アセンブリ30は、隣り合う電池モジュール20の間に設けられ、且つ各々の電池モジュール20の一側のみがその冷却アセンブリ30に貼り合わされている。これにより、複数の電池モジュール20の冷却量をほぼ同じにすることができ、複数の電池モジュール20間の温度均一性を向上させることができる。
【0053】
本発明のいくつかの実施形態によれば、固定セグメント41、連結セグメント43及び位置制限セグメント42は一体的に形成されて、断熱ホルダー40の生産効率を向上させ、断熱ホルダー40の生産コストを低減することができる。
【0054】
本発明の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「縦」、「横」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」等の用語で示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものである。単に本発明を説明し、説明を簡略化するためのものであり、指される装置又は要素が必ず特定の方向を有し、特定の方向で構成され又は動作することを示したり暗示したりするためのものではなく、従って本発明に対する制限と理解されることはできない。
【0055】
本発明の説明において、「第1特徴」、「第2特徴」は、1つ以上の当該特徴を含むことができる。
【0056】
本発明の説明において、「複数」は2つ以上を意味する。
【0057】
本発明の説明において、第1特徴が第2特徴の「上」又は「下」にあることは、第1特徴及び第2特徴が直接接触することを含むことができ、第1特徴及び第2特徴が直接接触せず、それらの間の別の特徴を介して接触することを含むこともできる。
【0058】
本発明の説明において、第1特徴が第2特徴の「上」にあることは、第1特徴が第2特徴の真上及び斜め上にあることを含み、又は単に第1特徴の水平方向の高さが第2特徴の水平方向の高さよりも高いことのみを示す。
【0059】
本明細書の説明において、「一つの実施形態」、「いくつかの実施形態」、「例示的な実施形態」、「例示」、「具体的な例示」、又は「いくつかの例示」等の参照用語の説明は、当該実施形態又は例示を結びつけて説明される具体的な特徴、構造、材料、又は特性が本発明の少なくとも一つの実施形態又は例示に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語の例示的な記載は、必ずしも同じ実施形態又は例示を示すとは限らない。また、記載された具体的な特徴、構造、材料、又は特性は、任意の一つ又は複数の実施形態又は例示で適切に組み合わせることができる。
【0060】
以上、本発明の実施形態は既に示されて説明されているが、本発明の原理及び要旨を逸脱しない範囲でこれらの実施形態に様々の改変、修正、置換、変形を行うことができ、本出願の範囲は、特許請求の範囲とその均等物によって限定されることは、当業者に理解されることができる。
【符号の説明】
【0061】
100…エネルギー貯蔵装置
10…筐体
11…底板
111…横梁
112…縦梁
1121…位置決め孔
12…側板
20…電池モジュール
30…冷却アセンブリ
40…断熱ホルダー
41…固定セグメント
411…固定溝
412…位置決め突起
413…面取り
42…位置制限セグメント
421…本体部
422…第1補強板
423…第2補強板
43…連結セグメント
50…バスプレート
【手続補正書】
【提出日】2023-10-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明の第一態様の実施形態に係るエネルギー貯蔵装置は、筐体、複数の電池モジュール、少なくとも1つの冷却アセンブリ及び少なくとも1つの断熱ホルダーを含む。複数の電池モジュールは筐体に収容されている。少なくとも1つの冷却アセンブリは複数の電池モジュールの間に設けられている。少なくとも1つの断熱ホルダーは筐体に固着されており、断熱ホルダーには、冷却アセンブリを固定するための固定溝が形成されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
本発明のいくつかの実施形態によれば、位置制限セグメントは、本体部、第1補強板及び2つの第2補強板を含む。本体部は、横梁と筐体の側板との間に位置し、本体部の一端は横梁に当接しており、本体部の他端は側板に当接しており、本体部は連結セグメントに垂直する。第1補強板は本体部に設けられており、第1補強板は、連結セグメントに連結され、且つ連結セグメントと同一平面にある。2つの第2補強板のうち、1つの第2補強板は第1補強板の一側に設けられており、もう1つの第2補強板は第1補強板の他側に設けられており、2つの第2補強板は第1補強板と垂直に交差し、2つの第2補強板は、第1補強板に対して対称的に設けられている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
本発明のいくつかの実施形態によれば、電池モジュールの長手方向で、冷却アセンブリの少なくとも一端が、断熱ホルダーの固定溝に固定されていることで、断熱ホルダーにより、筐体での冷却アセンブリの安定及び確実な固定を実現する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
図1、
図2、
図3、
図4及び
図5に示すように、本発明の第一態様におけるエネルギー貯蔵装置100は、筐体10、複数の電池モジュール20、
少なくとも1つの冷却アセンブリ30及び
少なくとも1つの断熱ホルダー40を含む。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
複数の電池モジュール20は筐体10内に設けられており、筐体10の幅方向に沿って順次に設けられている。少なくとも1つの冷却アセンブリ30は複数の電池モジュール20の間に設けられ、冷却アセンブリ30は電池モジュール20の側方に位置することで、1つの冷却アセンブリ30の2つの側面により、隣り合う2つの電池モジュール20に対する冷却を実現して、冷却効率を向上させる。少なくとも1つの断熱ホルダー40は筐体10に固着されており、断熱ホルダー40には、冷却アセンブリ30を固定するための固定溝411が形成されている。断熱ホルダー40により冷却アセンブリ30を固定することで、筐体10内での冷却アセンブリ30の安定性及び信頼性を向上させることができる。また、断熱ホルダー40により、筐体10と冷却アセンブリ30との間の熱交換を低減し、効果的な断熱を実現し、冷却アセンブリ30の冷却損失を低減して、冷却効率及び冷却効果を高めることができる。また、筐体10の温度が低くすぎて電池モジュール20の局所的温度が他の領域よりも低いことを回避することで、電池モジュール20の温度の均一性をより良くする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
図3、
図5及び
図7に示すように、筐体10は底板11と側板12を含む。底板11は、互いに垂直する横梁111及び縦梁112を有し、縦梁112は電池モジュール20の長手方向に平行しており、横梁111は電池モジュール20の幅方向に平行している。
電池モジュール20の長手方向は筐体10の長手方向であり、電池モジュール20の幅方向は筐体10の幅方向である。底板11は側板12と囲んで筐体10を形成する。断熱ホルダー40は横梁111及び縦梁112の上に設けられている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
具体的には、縦梁112は、電池モジュール20の長手方向に沿って伸び、横梁111は、電池モジュール20の幅方向に沿って伸びる。縦梁112と横梁111の間には、収容空間が画定され、各収容空間内に1つの電池モジュール20が設けられることができる。電池モジュール20は、横梁111及び縦梁112に固定される。さらに、断熱ホルダー40を横梁111及び縦梁112の上に設けることにより、筐体10での断熱ホルダー40の固定安定性を向上させることで、断熱ホルダー40による冷却アセンブリ30に対する固定安定性を向上させるとともに、冷却アセンブリ30と側板12を離間させて、筐体10と冷却アセンブリ30との間の熱交換をさらに低減することができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
図4及び
図5に示すように、固定セグメント41
は横梁111の一側に位置し、位置制限セグメント42は横梁11
1横梁111の他側に位置する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
具体的には、横梁111は、底板11上に設けられ、筐体10の幅方向に沿って伸び、筐体10の長手方向で側板12と離間している。冷却アセンブリ30は、筐体10内に設けられ、且つ端部が固定セグメント41に固定されることで、筐体10内での冷却アセンブリ30の固定安定性を向上させる。連結セグメント43は、板体として構成されており、横梁111を跨ぐように筐体10の長手方向に沿って伸び、即ち筐体10の高さ方向で横梁111に正対する。固定セグメント41及び位置制限セグメント42は、横梁111の両側に位置し、且つ横梁111の両側で底板11に連結されている。横梁111により断熱ホルダー40の位置を制限することで、筐体10の長手方向における断熱ホルダー40の揺れを回避し、筐体10での断熱ホルダー40及び冷却アセンブリ30の固定安定性及び信頼性を向上させる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
図7及び図8に示される実施形態では、固定セグメント41の底部には位置決め突起412が形成されており、縦梁112には位置決め孔1121が形成されている。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
筐体10の底板11と電池モジュール20との間に絶縁板を設けることができる。縦梁112が絶縁板に形成され、絶縁板には位置決め孔1121が形成されることで、電池モジュール20と底板11との間の絶縁を実現して、エネルギー貯蔵装置100の安全性を高めることができる。絶縁板が底板11上に敷設されており、位置決め突起412が位置決め孔1121に挿入されて、底板11に固定セグメント41を固定することができる。絶縁板上の断熱ホルダー40の安定した固定を実現するとともに、位置決め突起412と位置決め孔1121との組み合わせは位置決め効果もあり、断熱ホルダー40の揺れを回避することができる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】
具体的には、固定セグメント41の頂部に2つの取付板414が設けられ、2つの取付板414が固定溝411を規定している。冷却アセンブリ30は固定溝411内に取り付けられ、即ち、2つの取付板414により冷却アセンブリ30の両端で冷却アセンブリ30を挟んで固定している。これにより、冷却アセンブリ30の安定した固定を実現するだけではなく、冷却アセンブリ30を高さ方向に沿って垂直に設けて、冷却アセンブリ30に対する垂直方向での位置規制を実現することができ、従って冷却アセンブリ30によるその両側の電池モジュール20に対する冷却効果を一致させ、複数の電池モジュール20間の温度分布の均一性を高め、局所的過熱現象を回避し、エネルギー貯蔵装置100の動作安定性を向上させる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
2つの取付板414の各々は一端が連結セグメント43に連結され、2つの取付板414の自由端が離間して、固定溝411の頂部及び一側を開口させて、断熱ホルダー40に冷却アセンブリ30を取り付ける利便性を向上させる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
理解できるように、固定溝411を限定する2つの取付板414の外側面の間の距離は、隣り合う電池モジュール20の間の距離と一致するので、隣り合う電池モジュール20の間の隙間を一致させ、且つ隙間の大きさを合理的にすることで、接着剤注入の均一性を保証し、注入された接着剤の厚みの一致性をより良くすることができる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0046】
いくつかの実施形態では、固定溝411の、冷却アセンブリ30の両側に位置する側壁は等しい厚さを有し、即ち2つの取付板414の厚さが等しい。これにより、幅方向で断熱ホルダー40の両側の力分布がより均一になり、固定の安定性を向上させるとともに、断熱ホルダー40の構成強度及び安定性も向上させる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
図8に示すように、本発明のいくつかの実施形態によれば、位置制限セグメント42は本体部421、第1補強板422及び
2つの第2補強板423を含む。本体部421は、横梁111と筐体10の側板12との間に位置し、本体部421の一端は横梁111に当接しており、本体部421の他端は側板12に当接しており、本体部421は連結セグメント43に垂直する。第1補強板422は本体部421に設けられており、第1補強板422は、連結セグメント43に連結され、且つ連結セグメント43と同一平面にある。2つの第2補強板423のうち、1つの第2補強板423は第1補強板422の一側に設けられており、もう1つの第2補強板423は第1補強板422の他側に設けられており、2つの第2補強板423は第1補強板422と垂直に交差し、2つの第2補強板423は、第1補強板422に対して対称的に設けられる。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
具体的には、本体部421は電池モジュール20の幅方向に沿って伸びる。本体部421の上側には補強フランジを設け、本体部421の下側には、底板11に向かって伸びる当接板を設けることができる。これにより、本体部421を横梁111と側板12との間に設ける。第1補強板422の一端は連結セグメント43に連結され、第1補強板422は電池モジュール20の長手方向に沿って伸びる。2つの第2補強板423は、それぞれ第1補強板422の両側に位置し、電池モジュール20の幅方向に沿って伸びる。これにより、断熱ホルダー40の構成強度を高めることができ、また、底板11上の位置制限セグメント42の固定安定性及び信頼性をさらに向上させることができる。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0049】
なお、電池モジュール20の長手方向で、冷却アセンブリ30の少なくとも一端が、断熱ホルダー40の固定溝411に固定されている。従って、断熱ホルダー40により、筐体10での冷却アセンブリ30の安定及び確実な固定を実現する。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0061】
100…エネルギー貯蔵装置
10…筐体
11…底板
111…横梁
112…縦梁
1121…位置決め孔
12…側板
20…電池モジュール
30…冷却アセンブリ
40…断熱ホルダー
41…固定セグメント
411…固定溝
412…位置決め突起
413…面取り
414…取付板
42…位置制限セグメント
421…本体部
422…第1補強板
423…第2補強板
43…連結セグメント
50…バスプレート
【手続補正20】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐
体、複数の電池モジュー
ル、少なくとも1つの冷却アセンブ
リ、及び少なくとも1つの断熱ホルダ
ーを含むエネルギー貯蔵装置であって、
前記複数の電池モジュー
ルは前記筐
体に収容されており、
前記少なくとも1つの冷却アセンブ
リは前記
複数の電池モジュー
ルの間に設けられており、
前記少なくとも1つの断熱ホルダ
ーは前記筐
体に固着されており、前記断熱ホルダ
ーには、前
記冷却アセンブ
リを固定するための固定
溝が形成されている、
ことを特徴とするエネルギー貯蔵装置。
【請求項2】
前記筐
体は底
板と側
板を含み、
前記底
板は、互いに垂直する横
梁及び縦
梁を有し、前記縦
梁は前記電池モジュー
ルの長手方向に平行しており、前記横
梁は前記電池モジュー
ルの幅方向に平行しており、
前記底
板は前記側
板と囲んで前記筐
体を形成し、
前記断熱ホルダ
ーは前記横
梁及び前記縦
梁の上に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項3】
前記断熱ホルダ
ーは、固定セグメン
ト、位置制限セグメン
ト及び連結セグメン
トを含み、
前記固定セグメン
トは、前記横
梁の一側に位置し且つ前記縦
梁に固定されており、前記固定セグメン
トの頂部には前記固定
溝が形成されており、
前記位置制限セグメン
トは前記横
梁の他側に位置し、
前記連結セグメン
トの一端は前記固定セグメン
トに連結されており、前記連結セグメン
トの他端は前記位置制限セグメン
トに連結されており、前記連結セグメン
トは前記横
梁によって支持される、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項4】
前記固定セグメン
トの底部には位置決め突
起が形成されており、前記縦
梁には位置決め
孔が形成されており、前記位置決め突
起は前記位置決め
孔に挿入されている、
ことを特徴とする請求項3に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項5】
前記固定
溝の頂部と前記固定
溝の前記連結セグメン
トから離れる一側とが開口されており、前記冷却アセンブ
リが挿入されやすくなる、
ことを特徴とする請求項3に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項6】
前記固定
溝の開口部に面取
りが形成されている、
ことを特徴とする請求項3~5のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項7】
前記固定
溝の、前記冷却アセンブ
リの両側に位置する溝壁は等しい厚さを有する、
ことを特徴とする請求項3に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項8】
前記位置制限セグメン
トは、本体
部、第1補強
板及び2つの第2補強
板を含み、
前記本体
部は、前記横
梁と前記筐
体の側
板との間に位置し、前記本体
部の一端は前記横
梁に当接しており、前記本体
部の他端は前記側
板に当接しており、前記本体
部は前記連結セグメン
トに垂直し、
前記第1補強
板は前記本体
部に設けられており、前記第1補強
板は、前記連結セグメン
トに連結され、且つ前記連結セグメン
トと同一平面にあり、
前記2つの第2補強
板のうち、1つの第2補強
板は前記第1補強
板の一側に設けられており、もう1つの第2補強
板は前記第1補強
板の他側に設けられており、前記2つの第2補強
板は前記第1補強
板と垂直に交差し、前記2つの第2補強
板は、前記第1補強
板に対して対称的に設けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項9】
前記電池モジュー
ルの長手方向で、前
記冷却アセンブ
リの少なくとも一端が、前記断熱ホルダ
ーの固定
溝に固定されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項10】
前記エネルギー貯蔵装置は複数の前記冷却アセンブ
リを含み、各々の前記冷却アセンブ
リは、隣り合う2つの前記電池モジュー
ルの間に設けられており、前記エネルギー貯蔵装置は複数の前記断熱ホルダ
ーを含み、前記電池モジュー
ルの長手方向で、各々の前記冷却アセンブ
リの両端のそれぞれに前記断熱ホルダ
ーが設けられており、前記電池モジュー
ルの長手方向で、各々の前記冷却アセンブ
リの両端は、それぞれ前記断熱ホルダ
ーの固定
溝に固定されている、
ことを特徴とする請求項9に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項11】
前記エネルギー貯蔵装置は複数の前記冷却アセンブ
リを含み、前記電池モジュー
ルの長手方向で、前記複数の冷却アセンブ
リの同じ側の端部にバスプレー
トが設けられており、前記複数の冷却アセンブ
リは、前記バスプレー
トによって連通されている、
ことを特徴とする請求項9に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項12】
前記固定セグメン
ト、前記連結セグメン
ト及び前記位置制限セグメン
トは一体的に形成される、
ことを特徴とする請求項3に記載のエネルギー貯蔵装置。
【手続補正22】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正23】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】