(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】消費材のパッケージに嵌合するためのレセプタクル付属品
(51)【国際特許分類】
A24F 15/01 20200101AFI20241121BHJP
A24F 19/08 20060101ALI20241121BHJP
B65D 85/10 20060101ALI20241121BHJP
A24F 19/00 20060101ALN20241121BHJP
【FI】
A24F15/01
A24F19/08
B65D85/10
A24F19/00 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526667
(86)(22)【出願日】2022-10-27
(85)【翻訳文提出日】2024-05-02
(86)【国際出願番号】 EP2022080091
(87)【国際公開番号】W WO2023078775
(87)【国際公開日】2023-05-11
(32)【優先日】2021-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】コナンドレアス ステファノス
【テーマコード(参考)】
3E068
【Fターム(参考)】
3E068AA21
3E068AC02
3E068BB02
3E068BB05
3E068CC04
3E068CE02
3E068DD40
3E068DE06
3E068DE11
3E068DE19
3E068EE31
3E068EE32
3E068EE40
(57)【要約】
消費材用のパッケージ上に嵌合するためのレセプタクル付属品であって、パッケージが、本体部分と、本体部分へとヒンジで取り付けられたリッド部分とを有し、レセプタクル付属品が、締まり嵌めによってパッケージのリッド部分を受容し、かつ解放可能に保持するように構成されたキャップ部分を備え、キャップ部分が、前部壁と、後部壁と、前部壁と後部壁とを接続する側方上部壁と、を備えるレセプタクル付属品であって、レセプタクル付属品は、使用済みの消費材を受容し、かつ保持するように構成された区画をさらに備え、区画は、後部壁から離れる方を向く前部壁の面上に配置される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費材用のパッケージ上に嵌合するためのレセプタクル付属品であって、前記パッケージが、本体部分と、前記本体部分へとヒンジで取り付けられたリッド部分とを有し、締まり嵌めによって前記パッケージの前記リッド部分を受容し、かつ解放可能に保持するように構成されたキャップ部分を備え、前記キャップ部分が、前部壁と、後部壁と、前記前部壁と前記後部壁とを接続する側方上部壁と、を備えるレセプタクル付属品であって、使用済みの消費材を受容し、かつ保持するように構成された区画をさらに備え、前記区画が、前記後部壁から離れる方を向く前記前部壁の面上に配置される、レセプタクル付属品。
【請求項2】
前記キャップ部分が、前記前部壁の端を前記後部壁の対応する端へと接続する少なくとも一つの側壁をさらに備える、請求項1に記載のレセプタクル付属品。
【請求項3】
前記キャップ部分の前記前部壁が、前記側方上部壁から前記キャップ部分の前記後部壁よりさらに延びる、請求項1または2に記載のレセプタクル付属品。
【請求項4】
前記区画が、前記キャップ部分の前記前部壁によって形成された後部壁、前部壁、前記後部壁と前記前部壁とを接続する側方上部壁、および一対の側壁を有し、かつ前記区画が、使用済みの消費材を受容するために下方端において開放している、請求項1~3のいずれかに記載のレセプタクル付属品。
【請求項5】
前記区画には、前記区画内に複数の実質的に平行な空間を画定するために、複数の実質的に平行な長軸方向の隆起が提供される、請求項1~4のいずれかに記載のレセプタクル付属品。
【請求項6】
各隣接する一対の隆起の間に凹状の弓形表面が提供される、請求項5に記載のレセプタクル付属品。
【請求項7】
各空間が、前記空間内に受容された時、使用済みの消費材と締まり嵌めするように構成され、これにより前記使用済みの消費材が、前記空間内にしっかりと保持される、請求項5または6に記載のレセプタクル付属品。
【請求項8】
前記隆起が、前記区画の前記後部壁に面する前記区画の前記前部壁上に提供される、請求項4に従属する請求項5~7のいずれか一項に記載のレセプタクル付属品。
【請求項9】
前記区画の少なくとも一つの内部表面には、使用済みの消費材を前記区画内に保持するのを補助するために、滑り止め表面被覆または滑り止め表面特徴が提供される、請求項1~8のいずれかに記載のレセプタクル付属品。
【請求項10】
前記区画の前記前部壁が、側方上部壁から前記区画の前記後部壁よりさらに延びる、請求項4、または請求項4に従属する請求項5~9のいずれか一項に記載のレセプタクル付属品。
【請求項11】
前記区画には、使用済みの消費材の前記区画からの取り出しを容易にするために引っ張られるように構成されたリボンが提供される、請求項1~10のいずれかに記載のレセプタクル付属品。
【請求項12】
前記区画には、脱臭媒体が提供される、請求項1~11のいずれかに記載のレセプタクル付属品。
【請求項13】
本体部分、およびヒンジ線に沿って前記本体部分にヒンジで取り付けられたリッド部分を有する消費材用のパッケージと、請求項1~12のいずれか一項に記載のレセプタクル付属品と、を備えるシステム。
【請求項14】
前記キャップ部分の前記後部壁が、前記パッケージの前記リッド部分上に嵌合された時に、前記ヒンジ線を覆わず、それによって、前記リッド部分が前記ヒンジ線を中心として旋回する時に、前記レセプタクル付属品が前記リッド部分とともに移動することを可能にする、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記パッケージの前記リッド部分が前記レセプタクル付属品の前記キャップ部分の中へと完全に挿入された時に、前記キャップ部分の前記後部壁が、前記ヒンジ線を覆い、それによって前記リッド部分が前記ヒンジ線を中心として旋回することを防止し、また前記レセプタクル付属品の前記キャップ部分が、前記ヒンジ線を露出し、そして前記リッド部分が前記ヒンジ線を中心として旋回することを可能にするように、前記パッケージの前記リッド部分に対して摺動可能である、請求項13に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、消費材用のパッケージに嵌合するためのレセプタクル付属品、および消費材用のパッケージに解放可能に嵌合されたレセプタクル付属品を備えるシステムに関する。具体的には、レセプタクル付属品は、使用済みのエアロゾル発生物品または使用済みのエアロゾル発生物品の構成要素を貯蔵するためのレセプタクルとして特定の用途があるが、排他的ではない。パッケージは、未使用のエアロゾル発生物品のためのパッケージであってもよい。パッケージは、未使用のエアロゾル発生物品で満たされてもよく、未使用のエアロゾル発生物品で部分的に満たされてもよく、または未使用のエアロゾル発生物品がなくてもよい。
【背景技術】
【0002】
本体部分にヒンジで取り付けられたリッド部分を有する携帯型パッケージ内に、消費材、例えば、ロッドとして形作られたエアロゾル発生物品を提供することが知られている。こうしたパッケージの例は、Flip Top(登録商標)パッケージである。消費材は、パッケージ内で相互に平行に整列され、またユーザーが消費材のうちの一つの露出した端を把持し、そして消費材をパッケージから引き出すことを可能にするように、リッドをヒンジ留めされた接続を中心として開位置へと傾けた後に個別に取り外されてもよい。
【0003】
消費材がエアロゾル発生物品、例えば、エアロゾルを放出するようにエアロゾル発生基体が加熱される、加熱非燃焼式物品である場合、ユーザーは、使用済みのエアロゾル発生物品を責任ある様態で廃棄することを望む場合がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の第一の態様によると、消費材用のパッケージ上に嵌合するためのレセプタクル付属品であって、パッケージが、本体部分と、本体部分へとヒンジで取り付けられたリッド部分とを有し、レセプタクル付属品が、締まり嵌めによってパッケージのリッド部分を受容し、かつ解放可能に保持するように構成されたキャップ部分を備え、キャップ部分が、前部壁と、後部壁と、前部壁と後部壁とを接続する側方上部壁と、を備えるレセプタクル付属品が提供され、レセプタクル付属品は、使用済みの消費材を受容し、かつ保持するように構成された区画をさらに備え、区画は、後部壁から離れる方を向く前部壁の面上に配置される。
【0005】
レセプタクル付属品は、再使用可能な付属品として構成されてもよい。消費材用のパッケージ上に嵌合された時、レセプタクル付属品はパッケージの嵩に対して著しく追加されはしない場合がある。消費材用のパッケージに嵌合された時、レセプタクル付属品のキャップ部分は、パッケージの本体部分に対してヒンジ留めすることによって、パッケージのリッド部分が開放することを可能にするように構成されてもよい。レセプタクル付属品は、リッド部分が開閉される時、パッケージの本体部分に対してリッド部分とともに旋回してもよい。
【0006】
レセプタクル付属品の区画は、使用済みの消費材を責任ある様態で廃棄することができるような時まで、使用済みの消費材を一時的に保管するために好都合な容積を提供する。すべての消費材を使い切った後にパッケージが空になると、次いでレセプタクル付属品を未使用の消費材の新しいパッケージに嵌合することができる。
【0007】
使用済みのエアロゾル発生物品は、例えば、ポリ乳酸構成成分、セルロース構成成分、および金属構成成分など、有用にリサイクルすることができる構成成分を含有する場合がある。
【0008】
キャップ部分は、消費材用のパッケージのリッド部分の形状に相補的なカップ形状を有するように構成されてもよい。例えば、パッケージのリッド部分が長方形の角柱または台形の角柱として成形されている場合、キャップ部分は相補的なカップ形状を有してもよい。キャップ部分は、締まり嵌めによってパッケージのリッド部分を受容し、かつ解放可能に保持するように構成される。
【0009】
一部の実施形態では、キャップ部分は、前部壁の端を後部壁の対応する端へと接続する少なくとも一つの側壁をさらに備える。
【0010】
一部の実施形態では、キャップ部分は、各々が前部壁のそれぞれの第一の端および第二の端を後部壁の対応する第一の端および第二の端に接続する第一の側壁および第二の側壁をさらに備える。
【0011】
キャップ部分は、パッケージのリッド部分を受容する口を除いて、すべての側面で閉鎖されたカップ形状を形成してもよい。これは、リッド部分をキャップ部分にしっかりと係合して保持するのを補助することができる。
【0012】
別の方法として、キャップ部分は、口に加えて少なくとも一つの側で開放してもよく、その場合、キャップ部分は消費材用のパッケージのリッド部分の上へと横方向に摺動してもよい。キャップ部分は、前部壁および側方上部壁によって結合された後部壁のみを備えてもよい。これは、レセプタクル付属品をパッケージのリッド部分上により簡単に嵌合することを可能にすることができる。
【0013】
キャップ部分の少なくとも一つの内部表面、例えば、前部壁の内部表面、後部壁の内部表面、側壁の内部表面、または前部壁、後部壁、および側壁の任意の組み合わせの内部表面には、キャップ部分の内部表面とリッド部分の外部表面との間の締まり嵌めの改善を補助するために、滑り止め表面被覆または滑り止め表面特徴が提供されてもよい。滑り止め表面被覆は、レセプタクル付属品の外部表面の摩擦係数より高い摩擦係数を有する被覆であってもよい。滑り止め表面特徴は、内部表面の摩擦係数を増加するように、内部表面の少なくとも部分を粗面化することまたはテクスチャ加工することを含んでもよい。
【0014】
キャップ部分の前部壁は、側方上部壁から後部壁よりさらに延びてもよい。これは、パッケージのリッド部分が、リッド部分の上部からリッド部分の後部壁よりさらに延びる前部壁を有する場合に有用とすることができる。このようにして、キャップ部分の構成または形状は、リッド部分の構成または形状に同様に対応して作製される。
【0015】
レセプタクル付属品のキャップ部分がパッケージのリッド部分に嵌合される時、パッケージのリッド部分は、キャップ部分の後部壁が、パッケージのリッド部分がパッケージの本体部分にヒンジで取り付けられるヒンジ線を越えて延びず、かつヒンジ線を覆わない場合にのみ、自由に開放することができる。パッケージのリッド部分がレセプタクル付属品のキャップ部分の中へと完全に挿入されている時、キャップ部分の後部壁がヒンジ線を覆うことが望ましい場合があり、それ故にリッド部分がパッケージの本体部分に対して旋回可能になることを防止する。これは、パッケージが、ユーザーのポケットまたはハンドバッグの中で輸送されている時に、パッケージのリッド部分を閉鎖して保持するのを補助することができる。ユーザーは、キャップ部分の後部壁がヒンジ線を露出するように、レセプタクル付属品のキャップ部分をパッケージのリッド部分に対して所定の距離だけ摺動可能に上げてもよく、それ故にリッド部分が、パッケージ内の消費材へのアクセスを可能にするためにヒンジ線を中心として自由に旋回することを可能にする。
【0016】
レセプタクル付属品の区画は、キャップ部分の前部壁によって形成された後部壁、前部壁、後部壁と前部壁とを接続する側方上部壁、および一対の側壁を有してもよい。区画は、使用済みの消費材を受容するように下端において開放してもよい。
【0017】
区画には、区画内に複数の実質的に平行な空間を画定するために、複数の実質的に平行な長軸方向の隆起が提供されてもよい。
【0018】
各空間は、使用済みの消費材が空間内にしっかりと保持されるように、空間内に受容された時に使用済みの消費材と締まり嵌めするように構成されてもよい。
【0019】
区画は、使用済みの消費材のための好都合な一時的な貯蔵を提供するように構成されてもよい。隆起および空間は、提供される場合、使用済みの消費材が区画から簡単に外れないように、使用済みの消費材を区画内に保持するのに役立つ場合がある。
【0020】
凹状の弓形表面は、隆起の各隣接する対の間に提供されてもよい。凹状の弓形表面は、円筒状の使用済みの消費材の弓形表面に対して相補的であるように構成されてもよい。このようにして、各使用済みの消費材の表面のより大きい比率が区画の内部表面と接触することになるため、区画内の使用済みの消費材の締まり嵌めは、改善される場合がある。
【0021】
各空間は、キャップ部分の側方上部壁に近接する閉鎖端を有してもよい。各空間の閉鎖端は、使用済みの消費材の一部分を実質的に気密な様態で保持するように構成されてもよい。これは、区画内に一時的に貯蔵された時に、使用済みの消費材からの望ましくない臭気の放出を低減するのに有用とすることが可能である。例えば、消費材がエアロゾル発生物品である場合、消費材は、一方の端に向かってエアロゾル発生基体を備え、またもう一方の端にフィルターを備えるロッドとして形成されてもよい。使用済みのエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体を備える端がそのそれぞれの空間の閉鎖端内にあるように容器の中へと挿入することができ、またフィルターは、エアロゾル発生基体からの望ましくない臭気の区画からの放出を低減するためのプラグまたはシールとして作用することができる。
【0022】
隆起は、区画内に少なくとも10個の実質的に平行な空間を画定してもよい。
【0023】
隆起は、区画内に少なくとも20個の実質的に平行な空間を画定してもよい。
【0024】
一般的に、隆起は、消費材用のパッケージ内に収容される消費材のすべてを保存するのに十分に数多くの空間を区画内に画定することが好ましい。例えば、10個のエアロゾル発生物品のパッケージのために、容器は10個の空間を有してもよい。20個のエアロゾル発生物品のパッケージのために、容器は20個の空間を有してもよい。N個のエアロゾル発生物品のパッケージのために、容器はN個の空間を有してもよく、ここでNは正の整数である。
【0025】
隆起は、区画の前部壁に面して、区画の後部壁上に提供されてもよい。
【0026】
隆起は、区画の後部壁に面して、区画の前部壁上に提供されてもよい。
【0027】
隆起は、区画の前部壁および後部壁の両方の、相互に面する面上に提供されてもよい。
【0028】
区画の少なくとも一つの内部表面には、使用済みの消費材を区画内に保持するのを補助するために、滑り止め表面被覆または滑り止め表面特徴が提供されてもよい。滑り止め表面被覆または滑り止め表面特徴は、使用済みの消費材と区画の内部表面との間の締まり嵌めを改善する場合がある。滑り止め表面被覆は、レセプタクル付属品の外部表面の摩擦係数より高い摩擦係数を有する被覆であってもよい。滑り止め表面被覆は市販されており、また、随意に溶媒中の、ポリマー系接着剤の被覆として塗布されてもよく、または、接着剤および随意に溶媒中の砂粒もしくは木材粒子もしくは他の粗いテクスチャ加工された構成要素の被覆として塗布されてもよい。滑り止め表面特徴は、内部表面の摩擦係数を増加するように、内部表面の少なくとも部分を粗面化することまたはテクスチャ加工することを含んでもよい。
【0029】
キャップ部分の前部壁は、区画の後部壁を備えてもよい。
【0030】
区画の前部壁は、側方上部壁から区画の後部壁よりさらに延びてもよい。こうした実施例では、区画は、レセプタクル付属品がパッケージ上に嵌合された時に、パッケージの本体部分に面する側面上で開放されてもよい。次いで、パッケージの本体部分の表面は、レセプタクル付属品がパッケージ上に嵌合される一方で、区画の後部壁として機能することができる。区画内に貯蔵された使用済みの消費材は、区画の開放側を露出するように、付属品容器をパッケージから取り外すことによって、廃棄のためにより簡単にアクセスすることができる。
【0031】
区画の前部壁は、側方上部壁から区画の後部壁と実質的に同じ距離延びてもよい。これは、区画の前部壁と後部壁との間のそれらの全長に沿って保持することができるため、区画内の使用済みの消費材のより確実な一時的な貯蔵を可能にする場合がある。
【0032】
区画には、区画からの使用済みの消費材の取り出しを容易にするために引っ張られるように構成されたリボンが提供されてもよい。リボンは、可撓性ポリマー材料、例えば押出成形ポリマー材料で作製されてもよい。リボンは、例えば、綿もしくは合成ポリマーの、織糸または不織糸または繊維を含んでもよい。一部の実施形態では、リボンは、セルロース系繊維で作製されてもよい。リボンは、可撓性である。リボンは、長軸方向では実質的に非弾性であることが好ましい。言い換えれば、リボンは、引っ張られた時に、感知できるほど伸縮しないことが好ましい。
【0033】
リボンの一方の端は、区画の内部部分へと取り付けられてもよい。リボンの一方の端は、例えば、側方上部壁が側壁と交わる場合、区画の内部の隅部分に取り付けられてもよい。次いで、リボンは、側方上部壁の内部表面に沿って、その取り付け点から隅部分へと、そしてその後、リボンの取り付けられた端が取り付けられる隅の反対側の側壁の内部表面に沿って延びてもよい。リボンの自由端は、容器の外側から把持可能であってもよい。
【0034】
使用済みの消費材は、上述の様態で容器の中へと挿入されてもよく、また使用済みの消費材の遠位端は、リボンを区画の側方上部壁に向かって押す傾向があるであろう。ユーザーが使用済みの消費材をレセプタクル付属品の容器から取り外すことを望む時、ユーザーは、リボンの自由端を把持し、そして自由端を容器から離れるように引っ張ることができる。これは、リボンが、例えば、使用済みの消費材をそれらのそれぞれの空間から外へと押すことによって、使用済みの消費材を容器内から排出するのを容易にさせる。リボンはまた、使用済みの消費材から落ちる場合があるあらゆる残留物の破片を区画から除去するのを補助することができる。さらなる利点は、ユーザーが、使用済みの消費材に自分の指で直接触る必要がないことである。
【0035】
レセプタクル付属品のキャップ部分は、容器からの使用済みの消費材の取り出しを容易にするためにリボンを引っ張る前に、パッケージのリッド部分から係合解除されてもよい。
【0036】
別の方法として、レセプタクル付属品のキャップ部分が依然としてパッケージのリッド部分上に嵌合されている間に、リボンを引っ張ってもよい。
【0037】
区画には、脱臭媒体が提供されてもよい。脱臭媒体は、区画の内部の上にライニングまたは被覆を備えてもよく、ライニングまたは被覆は脱臭剤で含浸される。被覆は、ゲル被覆であってもよい。一部の使用済みの消費材、例えば、加熱装置内で加熱されたエアロゾル発生物品は、ユーザーのポケットまたはハンドバッグ内にありがたくない残留臭気を有する場合がある。区画内に脱臭媒体を提供することは、こうした残留臭気を低減するために役立つ場合がある。
【0038】
リボンが提供された実施形態では、脱臭媒体はリボンに組み込まれてもよい。例えば、リボンは、脱臭媒体が含浸または被覆されてもよい。リボンの自由端は、消費者の指に脱臭媒体を移行することなく消費者によって自由端が把持されてもよいように、脱臭媒体を含まなくてもよい。
【0039】
レセプタクル付属品は、適切なプラスチック材料で作製されてもよい。
【0040】
本発明の第二の態様によると、本体部分と、ヒンジ線に沿って本体部分にヒンジで取り付けられたリッド部分と、第一の態様によるレセプタクル付属品とを有する、消費材用のパッケージを備えるシステムが提供される。
【0041】
一部の実施形態では、キャップ部分の後部壁は、パッケージのリッド部分上に嵌合された時に、ヒンジ線を覆わず、それによって、リッド部分がヒンジ線を中心として旋回する時に、レセプタクル付属品が前記リッド部分とともに移動することを可能にする。別の言い方をすれば、キャップ部分の上部横壁から離れるように延びるキャップ部分の後部壁は、パッケージのリッド部分のヒンジ線の上方の位置においいて終結する。パッケージのリッド部分は、パッケージ内の未使用の消費材へのアクセスを可能にするように、レセプタクル付属品とともに、ヒンジ線を中心として旋回することができる。
【0042】
別の方法として、パッケージのリッド部分がレセプタクル付属品のキャップ部分の中へと完全に挿入されている時、キャップ部分の後部壁は、ヒンジ線を覆ってもよい。これは、リッド部分がヒンジ線を中心として自由に旋回することを防止する場合があり、またリッド部分を閉位置で係止するように機能することができる。レセプタクル付属品のキャップ部分は、ヒンジ線を露出するようにパッケージのリッド部分に対して摺動可能であってもよく、それによってリッド部分がヒンジ線を中心として旋回することを可能にする。それ故に、ユーザーは、レセプタクル付属品のキャップ部分をパッケージのリッド部分に対する二つの位置の間で摺動させることによって、パッケージのリッド部分を選択的に係止および係止解除することができる。これは、ユーザーのポケットまたはハンドバッグ内での搬送中のパッケージの偶発的な開放を防止するために有用である場合がある。
【0043】
ユーザーがパッケージ内の消費材のすべてを消費し、そして使用済みの消費材を容器内に一時的に貯蔵した後、ユーザーは、好都合な時に、レセプタクル付属品を空のパッケージから係合解除し、すべての使用済みの消費材を、責任ある廃棄のために容器から取り出し、次いでレセプタクル付属品を消費材の未使用のパッケージに嵌合してもよい。このようにして、レセプタクル付属品は、数多くの回数再使用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図3】
図3は、
図2のレセプタクル付属品の底面平面図を示す。
【
図4】
図4は、使用済みの消費材の取り出しを容易にするためのリボンを有するレセプタクル付属品を示し、レセプタクル付属品は消費材のパッケージ上に嵌合されている。
【
図5】
図5は、部分的に開いた構成にある消費材のパッケージ上に嵌合されたレセプタクル付属品の側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0045】
本開示では、「側面」、「上部」、「底部」、「前方」、「後方」という用語、および類似の用語は、レセプタクル付属品およびシステムの構成要素の相対的な位置を記述するために使用される。例えば、所与の構成要素の「前部」壁は、同じ構成要素の「後部」壁の反対側の壁を指す。
【0046】
本明細書では、「レセプタクル付属品」という用語は、消費材のパッケージの付属品として使用される装置を画定義定するために使用され、また使用済みの消費材を受容するためのレセプタクル部分を含む。レセプタクル付属品は、消費材のパッケージとは別に製造、販売、または流通されてもよいが、消費材の特別なパッケージはレセプタクル付属品と一緒に販売されてもよいことが考えられる。
【0047】
本明細書では、「消費材用のパッケージ」という用語は、本体部分と、ヒンジ線に沿って本体部分にヒンジで取り付けられたリッド部分とを有する概してボックス形状のパッケージを定義するために使用される。リッド部分は、パッケージの内部およびパッケージ内の消費材へのアクセスを可能にするように、ヒンジ線を中心として旋回することによって開放されてもよい。リッド部分は、ボックス形状であり、また長方形の前部壁、長方形の後部壁、長方形の側方上部壁、および二つの対向する側壁を有してもよい。対向する側壁は長方形状であってもよく、または二つの対向する側壁は台形であってもよい。リッド部分は、パッケージの本体部分内に垂直に貯蔵された消費材の外側に嵌合するように中空であってもよい。
【0048】
本明細書では、「消費材」という用語は、パッケージの状態で消費者へと提示され、かつ享受のために消費者によってパッケージから取り出されてもよい物品を定義するために使用される。
【0049】
本明細書では、「使用済みの消費材」という用語は、消費者によって使用または享受され、かつ消費者が責任ある様態で廃棄またはリサイクルを望む消費材を定義するために使用される。
【0050】
ある特定の実施形態では、「消費材」という用語は、エアロゾル発生基体と、ロッド形状へと形成され、かつラッピングペーパーまたは別のラッピング材料で巻かれた他の構成要素とを備える、加熱非燃焼式エアロゾル発生物品を特に指す。
【0051】
本明細書では、「キャップ部分」という用語は、締まり嵌めによって消費材のパッケージのリッド部分を受容し、かつ解放可能に保持するようにサイズ設定され、かつ形作られたレセプタクル付属品の一部を定義するために使用される。キャップ部分は、キャップの様態でリッド部分の上へと嵌合してもよい。
【0052】
本明細書では、「区画」という用語は、使用済みの消費材を受容および保持するように構成されたレセプタクル付属品の一部を画定するために、使用される。区画は、使用済みの消費材を貯蔵するための容積を画定する。区画は、使用済みの消費材を区画の中へと挿入することを可能にするように、一つ以上の側面上で開放してもよい。
【0053】
本明細書では、「長軸方向」という用語は、キャップ部分の側方上部壁または区画の側方上部壁から垂直に下向きの方向に実質的に平行な方向を定義するために使用される。
【0054】
本明細書では、「脱臭媒体」という用語は、使用済みの消費材から発せられる場合がある、望ましくない臭気をマスキングまたは中和するように機能する媒体を定義するために使用される。脱臭媒体は、揮発性臭気物質化合物または臭気物質中和化合物を放出してもよい。脱臭媒体は、ゲル、固体、液体、粉末、顆粒材料のうちの一つ以上であってもよい。脱臭媒体は、レセプタクル付属品の構成要素上に被覆されてもよく、またはレセプタクル付属品の構成要素内に含浸されてもよい。
【0055】
本明細書では、「リボン」という用語は、可撓性の、長軸方向に延びる、実質的に平坦な材料の細片を定義するために使用される。
【0056】
本発明は特許請求の範囲で定義される。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供する。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記述される別の実施例、実施形態、または態様のうちの任意の一つ以上の特徴と組み合わせられてもよい。
【実施例】
【0057】
実施例1:消費材用のパッケージ上に嵌合するためのレセプタクル付属品であって、パッケージが、本体部分と、本体部分へとヒンジで取り付けられたリッド部分とを有し、締まり嵌めによってパッケージのリッド部分を受容し、かつ解放可能に保持するように構成されたキャップ部分を備え、キャップ部分が、前部壁と、後部壁と、前部壁と後部壁とを接続する側方上部壁と、を備えるレセプタクル付属品であって、使用済みの消費材を受容し、かつ保持するように構成された区画をさらに備え、区画が、後部壁から離れる方を向く前部壁の面上に配置される、レセプタクル付属品。
【0058】
実施例2:キャップ部分が、前部壁の端を後部壁の対応する端へと接続する少なくとも一つの側壁をさらに備える、実施例1によるレセプタクル付属品。
【0059】
実施例3:キャップ部分が、各々が前部壁のそれぞれの第一の端および第二の端を後部壁の対応する第一の端および第二の端に接続する第一の側壁および第二の側壁をさらに備える、実施例1によるレセプタクル付属品。
【0060】
実施例4:キャップ部分の前部壁が、側方上部壁からキャップ部分の後部壁よりさらに延びる、先行する実施例のいずれかによるレセプタクル付属品。
【0061】
実施例5:区画が、キャップ部分の前部壁によって形成された後部壁、前部壁、後部壁と前部壁とを接続する側方上部壁、および一対の側壁を有し、かつ区画が、使用済みの消費材を受容するために下方端において開放している、先行する実施例のいずれかによるレセプタクル付属品。
【0062】
実施例6:区画には、区画内に複数の実質的に平行な空間を画定するために、複数の実質的に平行な長軸方向の隆起が提供される、先行する実施例のいずれかによるレセプタクル付属品。
【0063】
実施例7:各隣接する一対の隆起の間に凹状の弓形表面が提供される、実施例6によるレセプタクル付属品。
【0064】
実施例8:各空間が、空間内に受容された時、使用済みの消費材と締まり嵌めするように構成され、これにより使用済みの消費材が、空間内にしっかりと保持される、実施例6または7によるレセプタクル付属品。
【0065】
実施例9:各空間が、キャップ部分の側方上部壁に近接する閉鎖端を有し、かつ各空間の閉鎖端が、使用済みの消費材の一部分を実質的に気密の様態で保持するように構成される、実施例6~8のいずれか一つによるレセプタクル付属品。
【0066】
実施例10:隆起が、区画内に少なくとも10個の実質的に平行な空間を画定する、実施例6~9のいずれか一つによるレセプタクル付属品。
【0067】
実施例11:隆起が、区画内に少なくとも20個の実質的に平行な空間を画定する、実施例6~9のいずれか一つによるレセプタクル付属品。
【0068】
実施例12:隆起が、区画の前部壁に面する区画の後部壁上に提供される、実施例5に従属する実施例6~11のいずれか一つによるレセプタクル付属品。
【0069】
実施例13:隆起が、区画の後部壁に面する区画の前部壁上に提供される、実施例5に従属する実施例6~11のいずれか一つによるレセプタクル付属品。
【0070】
実施例14:隆起が、区画の前部壁および後部壁の両方の相互に面する表面上に提供される、実施例5に従属する実施例6~11のいずれか一つによるレセプタクル付属品。
【0071】
実施例15:区画の少なくとも一つの内部表面には、使用済みの消費材を区画内に保持するのを補助するために、滑り止め表面被覆または滑り止め表面特徴が提供される、先行する実施例のいずれかによるレセプタクル付属品。
【0072】
実施例16:区画の少なくとも一つの内部表面が、前部壁の内部表面、後部壁の内部表面、側壁の内部表面、および凹状の弓形表面のうちの少なくとも一つを含む、実施例5または7に従属する実施例15によるレセプタクル付属品。
【0073】
実施例17:滑り止め表面被覆が、区画の外部表面の摩擦係数より高い摩擦係数を有する被覆である、実施例15または16によるレセプタクル付属品。
【0074】
実施例18:滑り止め表面特徴が、内部表面の摩擦係数を増加するように、少なくとも一つの内部表面の少なくとも部分を粗面化することまたはテクスチャ加工することを含む、実施例15~17のいずれか一つによるレセプタクル付属品。
【0075】
実施例19:区画の前部壁が、側方上部壁から区画の後部壁よりさらに延びる、実施例5または実施例5に従属する実施例6~18のいずれか一つによるレセプタクル付属品。
【0076】
実施例20:区画の前部壁が、側方上部壁から区画の後部壁と実質的に同じ距離延びる、実施例5または実施例5に従属する実施例6~18のいずれか一つによるレセプタクル付属品。
【0077】
実施例21:キャップ部分の前部壁が区画の後部壁である、実施例5または実施例5に従属する実施例6~20のいずれか一つによるレセプタクル付属品。
【0078】
実施例22:区画には、使用済みの消費材の区画からの取り出しを容易にするために引っ張られるように構成されたリボンが提供される、先行する実施例のいずれかによるレセプタクル付属品。
【0079】
実施例23:区画には、脱臭媒体が提供される、先行する実施例のいずれかによるレセプタクル付属品。
【0080】
実施例24:脱臭媒体がリボンの中へと組み込まれる、実施例22に従属する実施例23によるレセプタクル付属品。
【0081】
実施例25:キャップ部分の少なくとも一つの内部表面には、キャップ部分の内部表面とリッド部分の外部表面との間の締まり嵌めの改善に役立つように、滑り止め表面被覆または滑り止め表面特徴が提供される、先行する実施例のいずれかによるレセプタクル付属品。
【0082】
実施例26:少なくとも一つの内部表面が、前部壁の内部表面、後部壁の内部表面、側壁の内部表面、または前部壁と、後部壁と、側壁との任意の組み合わせの内部表面のうちの少なくとも一つを備える、実施例25によるレセプタクル付属品。
【0083】
実施例27:滑り止め表面被覆が、レセプタクル付属品の外部表面の摩擦係数より高い摩擦係数を有する被覆である、実施例25または26によるレセプタクル付属品。
【0084】
実施例28:滑り止め表面特徴が、内部表面の摩擦係数を増加するように、内部表面の少なくとも部分を粗面化することまたはテクスチャ加工することを含む、実施例25~27のいずれか一つによるレセプタクル付属品。
【0085】
実施例29:本体部分、およびヒンジ線に沿って本体部分にヒンジで取り付けられたリッド部分を有する消費材用のパッケージと、実施例1~28のいずれか一つによるレセプタクル付属品と、を備えるシステム。
【0086】
実施例30:キャップ部分の後部壁が、パッケージのリッド部分上に嵌合された時に、ヒンジ線を覆わず、それによって、リッド部分がヒンジ線を中心として旋回する時に、レセプタクル付属品がリッド部分とともに移動することを可能にする、実施例29によるシステム。
【0087】
実施例31:パッケージのリッド部分がレセプタクル付属品のキャップ部分の中へと完全に挿入された時に、キャップ部分の後部壁が、ヒンジ線を覆い、それによってリッド部分がヒンジ線を中心として旋回することを防止し、またレセプタクル付属品のキャップ部分が、ヒンジ線を露出し、そしてリッド部分がヒンジ線を中心として旋回することを可能にするように、パッケージのリッド部分に対して摺動可能である、実施例29によるシステム。
【0088】
ここで、図を参照しながら実施例をさらに記述する。
【0089】
図1は、消費材2のパッケージ1を示す。パッケージ1は厚紙で作製される。パッケージ1は、前部壁50、底部4、左マイターパネル5、右マイターパネル6、および後部壁(
図1では見えない)を備える本体部分3を有する。本体部分3は中空であり、そして消費材2が貯蔵される容積を画定する。リッド部分7は、パッケージ1の後部壁の上部に沿って形成されたヒンジ線8に沿って本体部分3へとヒンジで取り付けられる。リッド部分7は、長方形の前部壁9、長方形の後部壁10、長方形の側方上部壁11、ならびに左右の対向する側壁12、13を有する。図示した実施形態の左右の対向する側壁12、13は、台形であり、これにより、リッド部分7が閉じている時、各側壁12、13の下縁は、本体部分3のそれぞれのマイターパネル5、6の上縁と整列する。リッド部分7は、パッケージ1の本体部分3内に垂直に貯蔵された消費材2の外側に嵌合するように中空である。これも厚紙で作製された内側フレーム14は、本体部分3の内側に提供される。内側フレーム14は、左側壁および右側壁15、16、前部壁17、および随意に後部壁(
図1では見えない)を有する。内側フレーム14の前部壁17は、リッド部分7が開いている時に消費材2へのアクセスを容易にするための切り欠き部分18を有する。内側フレーム14は、リッド部分7が閉じている時に、側壁15、16および前部壁17の縁部分がリッド部分7の内側に嵌合することで、パッケージ1に構造的安定性を提供するのを補助する。内側フレーム14は、リッド部分7を開位置と閉位置との間で案内するのを補助することができる。
【0090】
図2は、キャップ部分21を有するレセプタクル付属品20を示す。キャップ部分21は、前部壁22と、後部壁23と、前部壁22を後部壁23へと接続する側方上部壁24とを備える。
図2に示す実施形態では、キャップ部分21はまた、前部壁22の一方の端を後部壁23の対応する端へと各々接続する第一の側壁および第二の側壁25、26も備える。しかしながら、他の実施形態(図示せず)では、側壁25、26のうちの一方または両方は省略されてもよい。
【0091】
図2の実施形態では、キャップ部分21は、
図1のパッケージ1のリッド部分7の形状および構成と概して同様の形状および構成を有する。キャップ部分21は、締まり嵌めによってパッケージ1のリッド部分7を受容し、かつ解放可能に保持するようにサイズ設定され、かつ構成される。図示した実施形態では、キャップ部分21の側壁25、26は台形であり、また
図1に図示したパッケージ1の台形側壁12、13と形状が類似している。図示した実施形態では、キャップ部分21の前部壁22は、側方上部壁24から後部壁23よりさらに延びる。
【0092】
レセプタクル付属品20は、使用済みの消費材(
図2に図示せず)を受容および保持するように構成された区画27をさらに備える。使用済みの消費材は、パッケージ1から取り出し、そして消費者が楽しんだ後の、
図1に示す消費材2である。区画27は、キャップ部分21の前部壁22のキャップ部分21の後部壁23から離れる方を向く面上に配置される。
【0093】
図2に図示した実施形態の区画27は、キャップ部分21の前部壁22によって形成される後部壁28、前部壁29、および後部壁28と前部壁29とを接続する側方上部壁30を有する。この実施形態の区画27の側方上部壁30は、キャップ部分21の側方上部壁24の単純な延長部である。区画27は、第一の側壁および第二の側壁31、32をさらに備える。区画27は、使用済みの消費材を受容するように下端33において開放している。
【0094】
図2に示す実施形態では、区画27には複数の実質的に平行な長軸方向の隆起34が提供される。隆起34は、区画27内に複数の実質的に平行な空間35を画定する。各空間35は、使用済みの消費材が空間35内にしっかりと保持されるように、空間35内に受容された時に使用済みの消費材と締まり嵌めするように構成されてもよい。
【0095】
図2に示す実施形態では、各空間35は、キャップ部分21の側方上部壁24に近接する閉鎖端を有する。各空間35の閉鎖端はまた、区画27の側方上部壁30にも近接している。各空間35の閉鎖端は、区画の後部壁28、前部壁29および側方上部壁30によって境界がつけられる。区画27の左側および右側にある空間35はまた、区画27の側壁31、32によっても境界が付けられる。空間35の閉鎖端は、使用済みの消費材の部分を実質的に気密の様態で保持するように構成されてもよい。例えば、使用済みの消費材が、一つの長軸方向の端に向かうエアロゾル発生基体と、反対向きの長軸方向の端におけるフィルター部分とを備える使用済みロッド状の加熱非燃焼式エアロゾル発生物品などの使用済みのエアロゾル発生物品である場合、使用済みの消費材は、各消費材の使用済みのエアロゾル発生基体の端が各空間35の閉鎖端の中に収容されるように、空間35の中へと挿入されてもよい。次いで、各消費材のフィルター部分の端は、それぞれの空間35の閉鎖端の開口部においてプラグとして作用することができる。このようにして、各使用済みの消費材の使用済みのエアロゾル発生基体部分は、区画27からの望ましくない臭気の放出を低減するように、空間の閉鎖端内に収容されてもよい。
【0096】
図3は、同様の部品が
図2と同様に標識される、
図2に示すレセプタクル付属品20の底面平面図を示す。
図3は、キャップ部分21の前部壁22および後部壁23、区画27の前部壁29および後部壁28、キャップ部分21の側壁25、26、ならびに区画27の側壁31、32の間の関係をより明瞭に示す。図示した実施形態では、長軸方向の隆起34、または区画27の前部壁29の内表面上に提供されるものは、区画27の後部壁28に面する。代替的な実施形態では、長軸方向の隆起34は、区画の前部壁29に面して、区画27の後部壁28の内表面上に提供されてもよい。一部の実施形態では、長軸方向の隆起34は、区画27の後部壁28および前部壁29の両方の面する表面上に提供されてもよい。これらの実施形態では、長軸方向の隆起34は、区画27の反対側で相互に見当合わせされ、それによって空間35を画定することが好ましい。
【0097】
凹状の弓形表面36は、隣接する長軸方向の隆起34の各対の間に提供されてもよい。凹状の弓形表面36は、円筒の円弧として形作られてもよい。凹状の弓形表面36の形状は、使用済みの消費材の円筒形状に相補的であるように選択されてもよく、それによって、使用済みの消費材が区画27から簡単に外れないように、使用済みの消費材を空間35内に保持するのがより良好である。凹状の弓形表面36は、長軸方向の隆起34および区画27の対向する壁と組み合わされて、空間35の中へと挿入された使用済みの消費材との締まり嵌めを提供する。
【0098】
区画27の少なくとも一つの内部表面、例えば、前部壁29、後部壁28、側壁31、32および凹状の弓形表面36のうちの少なくとも一つの内部表面には、区画27内に使用済みの消費材を保持するのを補助するように、滑り止め表面被覆または滑り止め表面特徴が提供されてもよい。滑り止め表面被覆は、区画27の外部表面の摩擦係数より高い摩擦係数を有する被覆であってもよい。滑り止め表面特徴は、区画27の内部表面の摩擦係数を増加するように、少なくとも一つの内部表面の少なくとも部分を粗面化することまたはテクスチャ加工することを含んでもよい。
【0099】
使用済みの消費材は区画27内に貯蔵されるが、未使用の消費材2のパッケージ1の外側に貯蔵されるので、取り付けられたレセプタクル付属品20を有するパッケージ1がポケットまたはハンドバッグ内で携行されている間、使用済みの消費材は区画27から簡単に外れないことが望ましい。
【0100】
図2で図示した実施形態では、区画27の前部壁29は、側方上部壁30から区画27の後部壁28よりさらに延びる。これは、レセプタクル付属品20がパッケージ1のリッド部分7上に嵌合され、かつリッド部分7が閉じている時に、空間35の下方部分がパッケージ1の本体部分3の前部壁50に面する方向に露出されることを意味する。リッド部分7がヒンジ線8を中心として旋回することによって開放される時、空間35はパッケージ1の本体部分3の前部壁50から離れるように移動する。しかしながら、使用済みの消費材の少なくとも部分は、締まり嵌めによって空間35の閉鎖端内に保持されるため、使用済みの消費材は、リッド部分7が開かれた時に区画27から外れない。
【0101】
代替的な実施形態(図示せず)では、区画27の後部壁28(およびキャップ部分21の前部壁22)は、側方上部壁30から区画27の前部壁29と実質的に同じ距離に延びる。これらの実施形態では、空間34の下方部分は、区画27の下端以外、区画27の後部壁28および前部壁29によって囲まれる。これらの代替的な実施形態は、使用済みの消費材を区画27から簡単に取り出すことを許容しないが、増大した締まり嵌めの結果として、使用済みの消費材を区画内に保持するのにより良好に役立つ場合がある。
【0102】
図2および
図3に示す実施形態は、9個の長軸方向の隆起34によって画定される10個の空間35を有する。この実施形態は、10個の消費材を収容するパッケージ1での使用に特に適合する。それ故に、レセプタクル付属品20は、パッケージ1内に未使用の消費材2があるのと同じ数の使用済みの消費材を保持するように構成される。他の実施形態では、19個の長軸方向の隆起34によって画定される20個の空間があってもよい。これらの実施形態は、20個の消費材を収容するパッケージ1での使用に特に適合する。長軸方向の隆起34が区画27の前部壁29および後部壁28の両方の内部表面上に提供される実施形態では、10個の空間35は、18個の長軸方向の隆起によって画定されてもよく、また20個の空間35は38個の長軸方向の隆起34によって画定されてもよい。空間35および隆起34の数は、必要に応じて一般化されてもよい。
【0103】
図1および
図2に示す実施形態のキャップ部分21の少なくとも一つの内部表面には、キャップ部分21の内部表面とパッケージ1のリッド部分7の外部表面との間の締まり嵌めの改善に役立つように、滑り止め表面被覆または滑り止め表面特徴が提供されてもよい。キャップ部分21の少なくとも一つの内部表面は、前部壁22の内部表面、後部壁23の内部表面、側壁25、26の内部表面、または前部壁22、後部壁23、および側壁25、26の任意の組み合わせの内部表面のうちの少なくとも一つを含んでもよい。滑り止め表面被覆は、レセプタクル付属品20の外部表面の摩擦係数より高い摩擦係数を有する被覆であってもよい。滑り止め表面特徴は、キャップ部分21の内部表面の摩擦係数を増加するように、内部表面の少なくとも部分を粗面化することまたはテクスチャ加工することを含んでもよい。こうした滑り止め表面被覆または表面特徴は、ポケットまたはハンドバッグ内で携行される時に、レセプタクル付属品20がパッケージ1から偶発的に分離されるのを防止するのを補助することができる。
【0104】
図2に示す実施形態では、キャップ部分21の前部壁22は、側方上部壁24から後部壁23よりさらに延びる。キャップ部分21の後部壁23の下縁は、パッケージ1のリッド部分7上に嵌合された時、パッケージ1のヒンジ線8の上方に位置してもよい。言い換えれば、キャップ部分21の後部壁23は、パッケージ1のリッド部分7がキャップ部分21内に完全に受容された時に、パッケージ1のヒンジ線8を覆わない、またはそれを越えて延びない。これは、リッド部分7およびキャップ部分21の後部壁23は、両方がヒンジ線8を中心として一緒に旋回することができるため、リッド部分7を妨害なしに開放することを可能にする。
【0105】
他の実施形態では、リッド部分7がキャップ部分21内に完全に受容される時、キャップ部分21の後部壁23の下縁は、ヒンジ線8の下方に位置してもよい。言い換えれば、キャップ部分21の後部壁は、パッケージ1のリッド部分7がキャップ部分21内に完全に受容された時に、パッケージ1のヒンジ線8を覆ってもよい、またはそれを越えて延びてもよい。これは、リッド部分7がヒンジ線8を中心として自由に旋回することを防ぎ、またリッド部分7を閉位置で係止するように機能することができる。消費者がリッド部分7の係止解除を望む場合、レセプタクル付属品20は、ヒンジ線8が露出される、またはキャップ部分21の後部壁23によってもはや覆われなくなるまで、パッケージ1に対して上向きに摺動されてもよく、それ故にリッド部分7がヒンジ線8中心として自由に旋回することを可能にする。このようにしてリッド部分7を係止することができることは、ポケットまたはハンドバッグ内での搬送中にパッケージ1の望ましくない開放を防止するために望ましい場合がある。
【0106】
区画27には、脱臭媒体が提供されてもよい。脱臭媒体は、区画27の内部の上にライニングまたは被覆を備えてもよく、ライニングまたは被覆は脱臭剤で含浸される。被覆は、ゲル被覆であってもよい。一部の使用済みの消費材、例えば、加熱装置内で加熱されたエアロゾル発生物品は、ユーザーのポケットまたはハンドバッグ内にありがたくない残留臭気を有する場合がある。区画27内に脱臭媒体を提供することは、こうした残留臭気を低減するために役立つ場合がある。
【0107】
図4は、区画27からの使用済みの消費材の取り出しを容易にするために引っ張られるように構成されたリボン40が、区画27に提供されている実施形態を示す。リボン40は、可撓性ポリマー材料で作製されてもよく、または、例えば、綿もしくは合成ポリマーなどの、織糸または不織糸または繊維を含んでもよい。一部の実施形態では、リボン40は、セルロース系繊維で作製されてもよい。リボン40は、可撓性である。リボン40は、長軸方向では実質的に非弾性であることが好ましい。言い換えれば、リボン40は、引っ張られた時に、感知できるほど伸縮しないことが好ましい。リボン40の一方の端は、区画27の内部表面に取り付けられる。リボン40の端は、例えば、側方上部壁30が側壁31、32と交わる場合、区画27の内部の隅部分に、またはその近くに取り付けられてもよい。次いで、リボン40の長さは、概して区画27内に置かれてもよく、またリボン40の自由端41は、区画27から突出してもよく、または区画27の外側から把持可能であってもよい。区画27が使用済みの消費材で逐次的に充填されるにつれて、リボン40は、使用済みの消費材の遠位端と区画27の側方上部壁30の内部表面との間に制約されるが、自由端41は容器27の外側から把持可能なままである。消費者が使用済みの消費材を区画27から取り出すことを望む時(これは、区画27が充填された時、または区画27が部分的にのみ充填された時に行われる場合がある)、消費者はリボン40の自由端41を把持し、そして側方上部壁30から離れる方向に引く。次いで、リボン40の張力は、使用済みの消費材を責任ある廃棄のために区画27から引き出すために役立つ。リボン40はまた、使用済みの消費材、例えば、使用済みのエアロゾル発生基体の破片または粒子から区画内に堆積している場合がある何らかの破片の排出も容易にする場合がある。リボン40の提供および使用は、使用済みの消費材を消費者の指で直接接触する、または取り扱う必要なく、使用済みの消費材を迅速かつ簡単に排出することを可能にする。
【0108】
リボン40は、脱臭媒体を組み込んでもよい。リボン40は、脱臭媒体で含浸または被覆されてもよい。リボン40の自由端41は、消費者の指に脱臭媒体を移行することなく消費者によって自由端41が把持されてもよいように、脱臭媒体を含まなくてもよい。
【0109】
図5は、
図2に示すようなレセプタクル付属品20が嵌合された、
図1に示すような消費材2のパッケージ1を備える実施形態の側面図を示す。パッケージ1のリッド部分7は、ヒンジ線8によって本体部分3へと結合される。レセプタクル付属品20のキャップ部分21は、パッケージ1のリッド部分7の外側に嵌合する。キャップ部分21の後部壁23はヒンジ線8を覆わず、それ故にリッド部分7およびレセプタクル付属品20が、示すようにヒンジ線8を中心として旋回することを可能にし、パッケージ1内の消費材2へのアクセスを与える。
【国際調査報告】