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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】絶縁型電気カプラ
(51)【国際特許分類】
   H02K 7/00 20060101AFI20241121BHJP
   F16D 1/00 20060101ALI20241121BHJP
   F16D 1/02 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
H02K7/00 A
F16D1/00 240
F16D1/02 300
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527507
(86)(22)【出願日】2022-11-29
(85)【翻訳文提出日】2024-06-10
(86)【国際出願番号】 US2022051279
(87)【国際公開番号】W WO2023101985
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】63/284,555
(32)【優先日】2021-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510192916
【氏名又は名称】テスラ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グレイブス,スコット マイケル
(72)【発明者】
【氏名】モバッシャー モグハダム,シーナ
【テーマコード(参考)】
5H607
【Fターム(参考)】
5H607BB05
5H607BB14
5H607CC09
5H607DD07
5H607EE31
(57)【要約】
一般的に述べると、本願の態様は、電気モータのロータ構成要素における誘導電圧の軽減に関する。実例として、1つ以上の態様は、電気モータの残りの構成要素からロータを絶縁するための1つ以上の電気絶縁要素の組み込みに関する。電気絶縁要素は、ロータとステータとの間のカプラ機構に組み込まれる。絶縁を通じて、誘導電圧はギア、及び軸受を通じて放電することはできない。実例として、絶縁カプラは、ロータシャフトの中心線上、又はこの中心線の最も近くに配置され、トルク伝達を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力ギアコネクタ部を含む入力ギアと、
ロータコネクタ部を含むロータと、
前記入力ギアコネクタ部と前記ロータコネクタ部との間で配置された複数の絶縁要素であって、前記入力ギアコネクタ部と前記ロータコネクタ部とを接続するように構成された、複数の絶縁要素と、を備え、
前記入力ギアと前記ロータとが電子的に絶縁されている、電気絶縁カプラ。
【請求項2】
前記入力ギアコネクタ部は、複数の入力ギア溝を含み、前記複数の入力ギア溝は、前記複数の絶縁要素を保持するように構成される、請求項1に記載の電気絶縁カプラ。
【請求項3】
前記ロータコネクタ部は、複数のロータ溝を含み、前記複数のロータ溝は、前記複数の絶縁要素を受容するために、前記複数の絶縁要素に対応する、請求項2に記載の電気絶縁カプラ。
【請求項4】
複数の絶縁要素はそれぞれ、円筒形状である、請求項1に記載の電気絶縁カプラ。
【請求項5】
前記入力ギアコネクタ部に取り付けられたリテーナを更に備え、前記リテーナは、前記複数の絶縁要素を前記入力ギアコネクタ部に保持するように構成される、請求項1に記載の電気絶縁カプラ。
【請求項6】
前記入力ギアコネクタ部に取り付けられた非伝導スペーサを更に備え、前記非伝導スペーサは、前記複数の絶縁要素と前記入力ギアコネクタ部の端との間に取り付けられ、前記カプラに対して/前記カプラによって提示される軸方向荷重に耐えるように構成される、請求項1に記載の電気絶縁カプラ。
【請求項7】
前記入力ギアコネクタ部、又は前記ロータコネクタ部の少なくとも一方が他方を包含する、請求項1に記載の電気絶縁カプラ。
【請求項8】
前記ロータは、停止要素を更に含み、前記停止要素は、前記複数の絶縁要素の軸方向荷重に耐えるように構成されている、請求項1に記載の電気絶縁カプラ。
【請求項9】
前記複数の絶縁要素は、前記カプラの軸を中心に等距離に隔置されている、請求項1に記載の電気絶縁カプラ。
【請求項10】
第1構成要素コネクタ部を含む第1構成要素と、
第2構成要素コネクタ部を含む第2構成要素と、
複数の絶縁要素であって、
前記複数の絶縁構成要素は、前記第1構成要素コネクタ部と前記第2構成要素コネクタ部との間の接続を生み出し、
前記接続は電気的に絶縁された接続である、複数の絶縁要素と、
を備える、電気絶縁システム。
【請求項11】
前記第1構成要素コネクタ部は、複数の第1溝を含み、前記複数の第1溝は、前記複数の絶縁要素を保持するように構成される、請求項10に記載の電気絶縁システム。
【請求項12】
前記第2構成要素コネクタ部は、複数の第2溝を含み、前記複数の第1溝の個々の第1溝の少なくとも1つは、前記複数の第2溝の個々の第2溝に対応し、前記対応する少なくとも1つの個々の第1溝及び個々の第2溝は、前記複数の絶縁要素の個々の絶縁要素を保持するように構成される、請求項11に記載の電気絶縁システム。
【請求項13】
前記第1構成要素コネクタ部は第1軸を含み、前記第2構成要素コネクタ部は第2軸を含み、前記第1軸は前記第2軸と実質的に類似している、請求項10に記載の電気絶縁システム。
【請求項14】
前記接続は、前記第1軸に沿った前記第1構成要素の移動と、前記第2軸に沿った前記第2構成要素の移動を可能にするように構成される、請求項13に記載の電気絶縁システム。
【請求項15】
第1構成要素コネクタ部は、少なくとも一部が前記第2構成要素コネクタ部を囲む、請求項10に記載の電気絶縁システム。
【請求項16】
接続は、前記第1構成要素コネクタ部と前記第2構成要素コネクタ部との間で回転力を伝達するように構成される、請求項10に記載の電気絶縁システム。
【請求項17】
入力ギアコネクタ部を含む入力ギアと、
ロータコネクタ部を含むロータと、
前記入力ギアコネクタ部と前記ロータコネクタ部との間で配置された複数の等距離の円筒形状の絶縁要素であって、前記入力ギアコネクタ部と前記ロータコネクタ部とを接続するように構成された、複数の絶縁要素と、を備え、
前記入力ギアと前記ロータとが電子的に絶縁されている、電気絶縁システム。
【請求項18】
前記複数の絶縁要素は、プラスチック又はセラミックの少なくとも1つの材料から製造される、請求項17に記載の電気絶縁システム。
【請求項19】
前記複数の絶縁要素は、前記第1構成要素を基準とする軸を中心に配置される、請求項17に記載の電気絶縁システム。
【請求項20】
電気モータを更に備える、請求項17に記載の電気絶縁システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、「ISOLATED ELECTRIC COUPLER」と題する、2021年11月30日付けで出願された米国仮出願第63/284,555号の優先権を主張する。米国仮出願第63/284,555号は、その全体が参照により本明細書で援用される。
【背景技術】
【0002】
一般的に、電気自動車、内燃エンジン車両、ハイブリッド車両車など、様々な車両は、車両の運転を支援するための、様々な構成要素で構成することができる。従来、多くの構成要素は、指定された機能を実装するために必要な仕様に従って、特別に構成されている。例えば、車両内の構造構成要素の属性(例えば、材料、寸法、取り付け)は、構造構成要素にかかる荷重を満たすか、あるいはそれを超えるように指定、選択される。
【0003】
電気モータは、様々な産業用用途、及び家庭用用途で広く使用されている。一般に、この種のモータは、駆動シャフトに取り付けられた積層磁心を含む。通常、電気モータは回転構成要素であるロータを含み、その回転は、巻線とロータの軸を中心にトルクを生成する磁場との相互作用に起因する。積層磁心は、複数の積層磁気ディスクから、あるいは複数の円弧状コアセグメントから製造され得る。積層磁心は、導電金属のバー、又はワイヤが装着される複数の長手方向スロットを含む。バーの両端は、積層磁心のいずれかの端を越えて延在している。積層磁心のいずれかの端におけるエンドリング又はエンドキャップを使用して、ロータバーの両端を機械的、且つ電気的に結合する。ステータは、電気モータの一部であり、回転磁場を電流に変換する回転システムの固定部である。
【図面の簡単な説明】
【0004】
ある特定の実施形態の図面を参照して、本明細書で本開示について説明するが、これらは本開示を説明するためのものであり、限定することを意図していない。本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付図面は、本明細書で開示された概念を説明するためのものであり、縮尺とおりではない場合があることを、理解されたい。
【0005】
図1】本願の例示的実施形態に従って使用される、電気自動車の実施形態を示すブロック図である。
【0006】
図2】本願の例示的実施形態に従って使用されるように構成された駆動モータ、及びギアボックスの断面図である。
【0007】
図3A】本願の例示的実施形態に従って形成された絶縁カプラを有する、入力ギアの斜視図である。
【0008】
図3B】入力ギアの例示的な実施形態で利用するための絶縁要素の斜視図である。
【0009】
図3C】本願の例示的実施形態に係る、6個の絶縁要素を含む絶縁カプラを有する、入力ギアの斜視図である。
【0010】
図3D】入力ギアにおける絶縁要素110の保持を支援するリテーナの斜視図である。
【0011】
図4】例示的な入力ギアと組み合わせて利用するためのロータを含む、電気モータの一部の斜視図である。
【0012】
図5】入力ギア、及びロータの一部の代替実施形態の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
一般的に、本開示の1つ以上の態様は、車両の構成要素において電気的に生じる損傷の管理に関する。具体的には、本願の態様は、電気モータのロータ構成要素における誘導電圧の軽減に関する。実例として、1つ以上の態様は、電気モータの残りの構成要素からロータを絶縁するための1つ以上の電気絶縁要素の組み込みに関する。電気絶縁要素は、ロータとステータとの間のカプラ機構に組み込まれる。絶縁を通じて、誘導電圧はギア、及び軸受を通じて放電することはできない。実例として、絶縁カプラは、ロータシャフトの中心線上、又はこの中心線の最も近くに配置され、トルク伝達を提供する。
【0014】
電気的軸受損傷(EIBD)の典型的な解決策には、ロータからシャーシ接地への安定した接地ソリューションを組み込むことが含まれる。例えば、一部の電気モータは、安定した接地として機能することを試行する、カーボン/銀ブラシ、又は同様の解決策を含み得る。これらは抵抗が大きく、寿命に限りがあるという欠点があり、セミトラックなど、長期間使用される実装形態では、とりわけ欠点となり得る。EIBDのもう1つの解決策は、電気モータの動作で発生するなどの、高周波信号を遮断する電気フィルタとして機能するコモン・モード・チョークを使用することである。コモン・モード・チョークの解決策では、コモンモードのオーバーシュート電圧を抑制するために、3相のモータリードを囲むナノ結晶コア、又はフェライトコアに対応することができる。通常、コモン・モード・チョーク方式は、高価で、パッケージングが困難である。また、放電を完全に軽減することができないので、その効果にも限界がある。これら、及び他の典型的な解決策は、コモンモード電圧が入力電圧でスケーリングされる電気自動車の実装形態では、更に不十分となる場合がある。
【0015】
図1は、電気自動車10の一実施形態を例解している。電気自動車10の実施形態は、バッテリ16と、電子装置18と、第1駆動モータ12Aと、第1ギアボックス14Aと、第2駆動ユニット14Bと、第2ギアボックス14Bとを含む。電気自動車は、電子装置18によって制御され得る。バッテリ16は、第1駆動モータ12A、第2駆動モータ12B、あるいはその双方に電力を供給することができる。第1駆動モータ12A及び第2駆動モータ12Bは、電気モータであり得る。第1駆動モータ12Aは第1駆動ユニット14Aに接続され得、その接続は電気的に絶縁された接続であり得る。第2駆動モータ12Bは第2駆動ユニット14Aに接続され得、その接続は電気的に絶縁された接続であり得る。第1駆動モータ12Aは、絶縁カプラを介して第1駆動ユニット14Aに接続されてもよく、この絶縁カプラは、独立した構成要素であり得、あるいは、駆動ユニット14Aの一部であり得る。第1駆動モータ12A、又は第2駆動モータ12Bは力を生成可能であり、この力は回転力であり得る。この力は、第1駆動モータ12Aを介して直接、第1ギアボックス14Aを通じて間接的に、間接的にあるいは何らかの組み合わせを通じて、車輪20に印加され得る。この力は、第2駆動モータ12Aを介して直接、第2ギアボックス14Bを通じて間接的に、間接的にあるいは何らかの組み合わせを通じて、車輪20に印加され得る。
【0016】
図2は、駆動モータ12A、駆動モータ12B、並びにギアボックス14A、ギアボックス14Bの一実施形態を示す断面図を例解する。本実施形態において、駆動モータは電気モータであるが、システムは、燃焼式など他の種類のモータでもあり得る。駆動モータ12A、駆動モータ12B、並びにギアボックス14A、ギアボックス14Bは、一体型、あるいは、別体であり得る。本実施形態において、駆動モータ12Aは、ギアボックス14Aに結合する入力ギア100に結合している。駆動モータ12Aは、ステータ150、及びロータ200を含み得る。ロータ200は、コネクタ部202を含み得る。本実施形態におけるコネクタ部202は、ロータ200の一端に配置されているが、ロータのいずれか一端、又は両端にコネクタ部が配置されてもよい。コネクタ部202は溝204を含む。溝204は、本実施形態のように円筒形状であり得る。溝204は、正方形、長方形、又は球形などの他の形状であり得ることが、理解されよう。更に、溝204は、上記以外に、絶縁要素110の係合を可能にするプラスの形状部、又は任意の形状部でもあり得る。
【0017】
ロータ200のコネクタ部202は、入力ギア100のコネクタ部104に接続されている。コネクタ部202とコネクタ部104との接続は、絶縁要素110でなされる。絶縁要素110は、ロータコネクタ部202と入力ギアコネクタ部104の双方に係合する。入力ギアコネクタ部104は、複数の溝108を含む。溝108は、円筒形状であり得るか、あるいは長方形、正方形、球形、又は絶縁要素110と係合できる他の形状でもあり得る。絶縁要素310が溝108及び溝204内で嵌合するように、溝108及び溝204の形状は、絶縁要素110と同じにすることができる。入力ギア100は、第1軸受界面116、第2軸受界面118、及びギア部120を含み得る。入力ギア100のギア部120は、車両ロータ又はギアボックス14Aと係合することができる。本実施形態におけるギア部120はギアであるが、ギア部120は、入力ギア100からギアボックス14Aに動力を伝達可能とする、任意の種類の接続であり得る。ギアボックス14Aは、駆動モータ14Aから車輪への動力の伝達を可能にする、任意の構成要素であり得る。本実施形態において、駆動モータ14Aは、ロータ界面230を含む。
【0018】
図3Aでは、本願の例示的実施形態に従って形成された絶縁カプラを有する、入力ギア100の斜視図の簡略ブロック図を例解する。図3Aで例示されているように、入力ギア100は、電気モータ内のロータ構成要素と連動して動作するロータ部102を含む。説明のとおり、ロータが回転すると次に、ロータと入力ギア100との間の物理的な接続を介して、入力ギア100を回転させることができ、この入力ギアは、電気自動車などの電気モータの動作で利用するための追加のギア部120を有する。
【0019】
入力ギア100は、入力ギア100の回転軸106と垂直なコネクタ部104を含むことができる。コネクタ部104は、受けるトルクの関数、利用される材料など、あるいはロータ構成要素の特性に基づいて、様々な長さにすることができる。実例として、一実施形態において、コネクタ部104は、1つ以上の絶縁要素110(図3Bで図示)を受容するための複数の円筒形状の溝108を含むことができる。コネクタ部104の溝108は、機械加工、研削、又は他の類似の技術を含む、製造プロセスを介して製造され得る。溝108は、同一形状、又は類似形状の絶縁要素を受容するための円筒形状を有するものとして例示されているが、他の実施形態では、溝108は異なる形状特性を有し得る。更に、いくつかの実施形態において、溝108は、均一形状を有し得ない(例えば、第1形状を有する絶縁要素の第1部分と、異なる第2形状を有する絶縁要素の第2部分)絶縁要素110を組み込むことができる。
【0020】
図3Bで例示されている絶縁要素110は、一般に、ころ軸受と見なされ得る。絶縁要素110は、セラミック、プラスチック、又は他の様々な非伝導材料など、様々な材料の1つから構成することができる。長さ、及び直径などの絶縁要素の寸法は、トルク、コネクタ内の絶縁要素の数などに応じて、選択され得る。絶縁要素110は、比較的滑らかな外側表面を有し得る。更に、いくつかの実施形態において、絶縁要素は、溝108(図3A)への配置、取り付け、又は保持を支援するために、ノッチ、突起部、面取り縁などを、含み得る。
【0021】
図3Cに戻ると、一実施形態において、入力ギア100のロータ部102は、実例として、入力ギア100の軸を中心として等距離に隔置された、6つの絶縁要素110(110A、110B、110Cで例示)を含むことができる。他の実施形態において、コネクタ部104は、異なる数の絶縁要素110を含むことができる。他の実施形態において、絶縁要素110は、コネクタ部104を中心として非等間隔的に配置されるか、あるいは、様々な形状で具現化され得る。更に、入力ギア100は、入力ギアに対して/入力ギアによって提示される軸方向荷重に耐えるための軸受、又は非伝導スペーサ112を含むことができる。入力ギア100は、コネクタ部104内での絶縁要素110の保持を支援するリテーナ114も含むことができる。図3Dで示すリテーナ114は、任意であり得る。図3Dで例示するように、リテーナは、絶縁要素110の配置に対応する複数の開口部117を含むことができる。限定されないが、絶縁要素の面に対する圧接、絶縁要素の一部との接着、相補的な突起部、又は間隙との界面などを含む、絶縁要素を保持するための図示の要素110と接するように、開口部117を構成することができる。接着、張力、はんだ付け、及び任意の数の追加の取り付け機構によって、リテーナ114を入力ギア100に取り付けることができる。
【0022】
図4を参照して、例示的な入力ギア100と組み合わせて利用するためのロータ200を含む電気モータ12について、説明する。電気モータ12Aは、ロータ200を中心に配置された電磁石からなる群を含み、その極はステータ極の方に面している。通常、ロータ200は、ステータの内側に配置され、軸を中心としたロータの回転を引き起こす。あるいは、ロータ200は、片持ロータと見なすことができる。電気モータ12A、又はロータ200は、ステータ構成要素又は磁場からの誘導電流の流れを引き起こすための、アルミニウムバー、スチールラミネーション、磁石など、様々な材料を含み得る。本願に適用する場合、ロータ200は、コネクタ部202を含むことができ、このコネクタ部は、少なくとも一部が、入力ギア100のコネクタ部104と例示的に相補的である。具体的には、ロータ200のコネクタ部202は、絶縁要素110と入力ギア100のコネクタ部104に直接対応する溝204のセットを含むことができる。ロータ200は、絶縁要素110とロータ及び入力ギアの双方との係合に基づいて、入力ギア100と例示的に係合することができる。しかし、選択された絶縁要素110の非伝導特性により、ロータ200と入力ギア100は、依然として電気的に絶縁されたままである。上記のとおり、溝204は、限定されないが、機械加工、研削、又は他の類似の技術を含む、様々な製造プロセスによって製造され得る。
【0023】
図5は、入力ギア302、及びロータ322の一部の代替実施形態に対応する。入力ギア302は、カットアウト306のセット内で延在するコネクタ部304を含む。一般に、カットアウト306は、複数の円筒形状の絶縁要素310を受け入れる形状である。カットアウト306は、機械加工又は研削によって形成することができる。更に、入力ギア302は、少なくとも絶縁要素310を保持するための外側カラー308も含む。実例として、コネクタ部304は、カラー308と組み合わせた場合、(カプラの逃げを改善するために)外径を精密に研削されてもよい。かかる技術には、機械加工、研削(例えば、スプライン研削、又はウォーム研削)などが含まれ得る。
【0024】
更に、優遇ロータ322は、絶縁要素310を受容するための複数の溝324も含む。溝324は、機械加工、研削(例えば、スプライン研削、又はウォーム研削)などの技術を使用して、製造することができる。更に、ロータ322は、絶縁要素に軸方向荷重を印加するためのスナップリング326、又は肩部も含むことができる。絶縁要素110は、セラミック、プラスチック、又は他の様々な非伝導材料など、様々な材料の1つから構成することができる。長さ、及び直径などの絶縁要素の寸法は、トルク、コネクタ内の絶縁要素の数などに応じて、選択され得る。図5で例示するように、一実施形態において、6つの絶縁要素310は、入力ギア302とロータ322の軸を中心に等距離に隔置されている。他の実施形態において、絶縁要素310は、コネクタ部304を中心として非等間隔的に配置されるか、あるいは、様々な形状で具現化され得る。更に、絶縁要素310の数は異なり得る。
【0025】
上記の明細書では、特定の実施形態を参照することで、本開示について述べてきた。しかしながら、当業者であれば理解されるように、本明細書で開示する様々な実施形態は、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な方法で修正、又は他の方法で実装することができる。従って、本明細書は例示的なものと考えられ、開示された通気口アセンブリの様々な実施形態の製造方法及び使用方法を当業者に教示するためのものである。本明細書で図示され、説明される開示の形態は、代表的な実施形態として捉えられることを理解されたい。同等の要素、材料、プロセス、又はステップを、本明細書で代表的に図示、並びに説明するものに置き換えることができる。更に、全て本開示の本明細書の利益を有した後に当業者に明らかとなるように、本開示のある特定の特徴は、他の特徴の使用から独立して利用され得る。本開示を説明、主張するために使用される「含む(including)」、「備える(comprising)」、「組み込む(incorporating)」、「~からなる(consisting of)」、「有する(have)」、「である(is)」などの表現は、非排他的な様式で解釈されることを意図しており、つまり、明示的に記載されていない項目、構成要素、あるいは要素も存在することを許容する。また、単数形への言及は複数形への言及とも解釈される。
【0026】
更に、本明細書で開示される様々な実施形態は、例示的及び説明的な意味で捉えられるものであり、本開示を限定するものとして、何ら解釈されるべきではない。すべての接合に関する言及(例えば、付着された(attached)、貼付された(affixed)、結合された(coupled)、接続された(connected)など)は、あくまで読者による本開示の理解を支援するために使用され、特に、本明細書で開示されるシステム、及び/又は方法の位置、向き、又は使用に関する制限を生じさせ得ない。従って、接合に関する言及があったとしても、それは広く解釈されるものとする。更に、かかる接合に関する言及は、必ずしも2つの要素が互いに直接結びついていることを示唆するものではない。
【0027】
更に、限定されないが、「第1(first)」、「第2(second)」、「第3(third)」、「一次(primary)」、「二次(secondary)」、「主(main)」、又は任意の他の標準的な用語、及び/又は数値に関する用語などの全ての数値に関する用語も、本開示の様々な要素、実施形態、変形形態、及び/又は変更形態に関する読者の理解を支援する識別情報として、あくまで捉えられるべきであり、特に、別の要素、実施形態、変形形態、及び/又は変更形態に関連する、又はこれらに対する、任意の要素、実施形態、変形形態、及び/又は変更形態の順序、又は優先順位に関して、いかなる制限も生じ得ない。
【0028】
また、特定用途に応じて有用となるように、描画/図面で描写されている要素の1つ以上を、より分離された、又は統合された様式で実装することも可能であり、ある特定の場合では、除去するか、又は動作不能とすることも可能であることも、理解されよう。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
【国際調査報告】