(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】歯清掃用適応可能マウスピースアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61C 17/22 20060101AFI20241121BHJP
【FI】
A61C17/22 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527590
(86)(22)【出願日】2022-12-14
(85)【翻訳文提出日】2024-05-10
(86)【国際出願番号】 EP2022085785
(87)【国際公開番号】W WO2023110976
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(74)【代理人】
【識別番号】100145654
【氏名又は名称】矢ヶ部 喜行
(72)【発明者】
【氏名】ペトレリ マルクス コルネリス
(72)【発明者】
【氏名】デ フリース アルウィン ウィリアム
【テーマコード(参考)】
3B202
【Fターム(参考)】
3B202AA07
3B202AB15
3B202BA09
3B202BE09
3B202CA02
3B202DA02
3B202DB04
(57)【要約】
適応可能なマウスピースアセンブリを用いて口腔ケアを適用する装置及び方法が提供される。適応可能なマウスピースアセンブリは、ユーザの口に挿入されるよう構成される支持プレートと、ユーザの歯及び歯肉の部分を収容するよう構成されたチェーン部材とを含む。チェーン部材は、支持プレート上に連続して配置され、互いにヒンジ結合される複数のシャックルを含む。後部シャックルは、第1の固定ピボットを介して支持プレートに結合される。前部シャックルは、可動ピボットを介して支持プレートに結合される。複数のシャックルが第1の固定ピボットと可動ピボットとの間で支持プレートに沿って水平面内で自由に移動することを可能にすることにより、複数のシャックルの構成は調整可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
口腔ケア用マウスピースアセンブリであって、
ユーザの口に挿入され、遠位部分と近位部分とを持つ支持プレートと、
前記ユーザの歯及び歯肉の部分を収容するチェーン部材であって、前記支持プレート上に連続して配置され、互いにヒンジ結合される複数のシャックルを含む、チェーン部材とを有し、
後部シャックルが、前記支持プレートの遠位部分における第1の固定ピボットを介して前記支持プレートに結合され、前部シャックルは、前記支持プレートの近位部分における可動ピボットを介して前記支持プレートに結合され、
前記複数のシャックルが前記第1の固定ピボットと前記可動ピボットとの間で前記支持プレートに沿って水平面内で自由に移動することを可能にすることにより、前記チェーン部材の構成が調整可能であり、前記チェーン部材の構成は、処置される歯及び歯肉の部分における歯列弓の湾曲に適合する、マウスピースアセンブリ。
【請求項2】
前記複数のシャックルが、前後方向及び外側-内側方向において前記支持プレートに沿って移動可能である、請求項1に記載のマウスピースアセンブリ。
【請求項3】
前記前部シャックルが、第2の固定ピボット点を介して前記支持プレートにヒンジ結合される、請求項1に記載のマウスピースアセンブリ。
【請求項4】
前記可動ピボットが、アーム上に配置され、前記アームは、第2の固定ピボットを介して前記支持プレートに結合される、請求項1に記載のマウスピースアセンブリ。
【請求項5】
前記第2の固定ピボットが、前記支持プレートの近位部分において前記支持プレートに結合される、請求項4に記載のマウスピースアセンブリ。
【請求項6】
前記アームと前部シャックルの外面との間に形成される角度が、約0度から約45度の間である、請求項4に記載のマウスピースアセンブリ。
【請求項7】
前記チェーン部材の最後から2番目のシャックルが、第2の固定ピボットを介して前記支持プレートに結合される、請求項1に記載のマウスピースアセンブリ。
【請求項8】
前記複数のシャックルが、U字型の垂直断面を含む、請求項1に記載のマウスピースアセンブリ。
【請求項9】
前記複数のシャックルが、ヒンジ接続要素を介して互いに結合される、請求項8に記載のマウスピースアセンブリ。
【請求項10】
前記複数のシャックルの間の前記ヒンジ接続要素が、前記複数のシャックルの舌側垂直壁に沿って延びる、請求項9に記載のマウスピースアセンブリ。
【請求項11】
前記チェーン部材が、少なくとも3つのシャックルを含む、請求項1に記載のマウスピースアセンブリ。
【請求項12】
前記複数のシャックルの少なくとも1つが、清掃材を含む、請求項1に記載のマウスピースアセンブリ。
【請求項13】
口腔ケア装置であって、
ユーザの上顎に位置する歯及び歯肉の部分を受ける上部マウスピースアセンブリと、
前記ユーザの下顎に位置する歯及び歯肉の部分を受ける下部マウスピースアセンブリと、
前記上部マウスピースアセンブリ及び前記下部マウスピースアセンブリの相対的な垂直運動を提供する駆動機構とを有し、
前記上部マウスピースアセンブリ及び/又は前記下部マウスピースアセンブリが、請求項1に記載のマウスピースアセンブリを含む、口腔ケア装置。
【請求項14】
前記複数のシャックルが、前後方向及び外側-内側方向において前記支持プレートに沿って移動可能である、請求項13に記載の口腔ケアデバイス。
【請求項15】
前記前部シャックルが、第2の固定ピボット点を介して前記支持プレートにヒンジ結合される、請求項13に記載の口腔ケアデバイス。
【請求項16】
前記可動ピボットが、アーム上に配置され、前記アームは、第2の固定ピボットを介して前記支持プレートに結合される、請求項13に記載の口腔ケアデバイス。
【請求項17】
口腔ケアを適用する方法において、
適応可能なマウスピースアセンブリを有する口腔ケア装置を得るステップであって、前記装置が、
ユーザの口腔内に挿入され、遠位部分と近位部分とを持つ支持プレートと、
前記ユーザの歯及び歯肉の部分を収容するチェーン部材であって、前記支持プレート上に連続して配置され、互いにヒンジ結合される複数のシャックルを含む、チェーン部材とを有し、
後部シャックルが、前記支持プレートの遠位部分にある第1の固定ピボットを介して前記支持プレートに結合され、前部シャックルは、前記支持プレートの近位部分にある可動ピボットを介して前記支持プレートに結合され、
前記複数のシャックルが前記第1の固定ピボットと前記可動ピボットとの間で前記支持プレートに沿って水平面内で自由に移動することを可能にすることにより、前記チェーン部材の構成が調整可能であり、前記チェーン部材の構成は、処置される歯及び歯肉の部分における歯列弓の湾曲に適合する、ステップと、
前記マウスピースアセンブリを前記ユーザの口に挿入するステップであって、前記チェーン部材が、挿入前に未定義の構成である、ステップと、
前記後部シャックルが前記歯及び歯肉の部分に接触することを可能にするステップと、
前記マウスピースアセンブリを前記ユーザの口にフィットさせるステップであって、前記チェーン部材が、処置される歯及び歯肉の部分の歯列弓に適合する、ステップと、
前記歯及び歯肉の部分に口腔ケア手順を適用するステップとを有する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、口腔ケア用途に使用されるマウスピースに関し、より具体的には、異なるユーザの歯列弓にフィットするよう適応可能なマウスピースアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
部分的又は全体的な歯の清掃を提供するマウスピースが、より一般的になってきている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
効果的な清掃を提供するため、斯かるマウスピース及びそのブラッシング面は、ユーザの歯列弓の形状に密接にフィットするための調整を必要とする。しかしながら、歯列弓の変化する大きさ、不正咬合、歯の欠損などにより、歯列弓は異なるユーザに対して大きく変化する。
【0004】
機械駆動式マウスピースは、一方では、種々のユーザの歯列弓に適応するのに十分な柔軟性が要求され、他方では、駆動機構からの力がマウスピース全体に均等に分散され、歯の表面の歯垢を破壊することができる量の剛性を持つことが要求される。いくつかの場合、歯の形状にフィットするようマウスピースを変形するのに歯が使用されることができる。しかしながら、歯の清掃に毛が使用されるとき、「正しい」マウスピースの形状を得るために毛もまた歯によって変形されることになり、正しく機能しなくなる。更に、正しいマウスピース形状を得るために加えられる力は、歯に対するマウスピースの高い摩擦に貢献する。多くの用途は、すべての歯を清掃するためにユーザがマウスピースを動かすことを必要とし、これは、高い摩擦が関与するとき、より困難になる。
【0005】
多くの人々の歯列弓にフィットすることができる調節可能なマウスピースを提供する、口腔ケア用途のための改良された装置及び方法が必要とされる。
【0006】
従って、本開示の目的は、歯列弓の解剖学的構造にマウスピースを適合させるために必要な力を低減することである。歯科解剖学的構造への良好な適応は、口腔ケア用途の良好な性能をもたらす。なぜなら、毛の変形が減少されることができ、口腔内での装置の移動が容易にされるからである。更に、1つの適応可能マウスピースにより提供される柔軟性は、人間の歯の形状の範囲をカバーするために、より小さなサイズのマウスピースをもたらす。
【課題を解決するための手段】
【0007】
斯かる必要性に対処する本書に記載の実現及び実施形態によれば、口腔ケア用途のためのマウスピースアセンブリが提供される。マウスピースアセンブリは、ユーザの口の中に挿入されるよう構成される支持プレートと、ユーザの歯及び歯肉の部分を収容するよう構成されるチェーン部材とを含む。支持プレートは、遠位部分及び近位部分を持つ。チェーン部材は、支持プレート上に連続して配置され、互いにヒンジ結合される複数のシャックルを含む。チェーン部材の後部シャックルは、支持プレートの遠位部分にある第1の固定ピボットを介して支持プレートに結合される。前部シャックルは、支持プレートの近位部分にある可動ピボットを介して支持プレートに結合される。複数のシャックルが第1の固定ピボットと可動ピボットとの間で支持プレートに沿って水平面内で自由に移動することを可能にすることにより、チェーン部材の構成は調整可能である。その結果、チェーン部材の構成が、処置される歯及び歯肉の部分における歯列弓の湾曲に適合する。
【0008】
いくつかの実施形態では、複数のシャックルは、支持プレートに沿って前後方向及び外側-内側方向に移動可能である。いくつかの実施形態では、前部シャックルは、第2の固定ピボット点を介して支持プレートにヒンジ結合される。更なる実施形態では、可動ピボットはアーム上に配置され、アームは第2の固定ピボットを介して支持プレートに結合される。第2の固定ピボットは、支持プレートの近位部分で支持プレートに結合されることができる。いくつかの実施形態では、アームと前部シャックルの外面との間に形成される角度は、約0度から約45度の間である。いくつかの実施形態では、チェーン部材の最後から2番目のシャックルは、第2の固定ピボットを介して支持プレートに結合される。いくつかの実施形態では、複数のシャックルは、U字型の垂直断面を含む。いくつかの実施形態では、複数のシャックルは、ヒンジ接続要素を介して互いに結合される。いくつかの実施形態では、複数のシャックル間のヒンジ接続要素は、U字形シャックルの舌側垂直壁に沿って延びている。更なる実施形態では、チェーン部材は少なくとも3つのシャックルを含む。更なる実施形態では、複数のシャックルの少なくとも1つは、清掃材を含む。
【0009】
いくつかの実現において、口腔ケア装置は、ユーザの上顎に位置する歯及び歯肉の部分を受容するための上部マウスピースアセンブリと、ユーザの下顎に位置する歯及び歯肉の部分を受けるための下部マウスピースアセンブリと、上部マウスピースアセンブリ及び下部マウスピースアセンブリの相対的な垂直運動を提供する駆動機構とを含む。上部マウスピースアセンブリ及び/又は下部マウスピースアセンブリは、本書に記載されるようなマウスピースアセンブリを含むことができる。
【0010】
本書に記載の主題は、口腔ケアを適用する方法を更に含み、この方法は、本書に記載の適応可能なマウスピースアセンブリを含む口腔ケア装置を得るステップと、マウスピースアセンブリをユーザの口に挿入するステップであって、チェーン部材が、挿入前の未定義の形状である、ステップと、後部シャックルが歯及び歯肉の部分と接触することを可能にするステップと、マウスピースアセンブリをユーザの口にフィットさせるステップであって、チェーン部材が、処置される歯及び歯肉の部分の歯列弓に適合する、ステップと、上記歯及び歯肉の部分に口腔ケア手順を適用するステップとを含む。
【0011】
本発明のこれら及び他の側面が、以下に記載される実施形態から明らかとなり、実施形態を参照して説明されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明主題による適応可能なマウスピースアセンブリの一実施形態の簡略化した上面図である。
【
図2】
図1の適応可能なマウスピースアセンブリの等角図である。
【
図3】上の歯及び歯肉に適用されるときの
図1のマウスピースアセンブリの簡略化した等角図である。
【
図4】本発明の実施形態による毛を備えるシャックルの詳細を示す簡略化した等角図である。
【
図5】上顎歯列弓に対して配置するときの
図3の適応可能なマウスピースアセンブリの概略上面図であり、前部シャックルのハンドルからの移動力を示す図である。
【
図6】適応可能なマウスピースアセンブリを用いた口腔ケア適用のための例示的な方法のハイレベルフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図面では、同様の参照数字は一般に、異なる図面を通して同じ部分を参照する。また、図面は必ずしも縮尺通りではなく、代わりに、本発明主題の原理を説明することに一般に重点が置かれている。
【0014】
開示された主題は、図と合わせて以下の詳細な説明を検討することにより、より好適に理解されるであろう。詳細な説明及び図は、本書に記載された発明の例示的な実施形態を提供する。当業者であれば、本書に記載した発明の範囲から逸脱することなく、開示される例が変形、修正及び変更されることができることを理解するであろう。本発明は、様々な要素及び要素の配置、並びに様々な技術、方法又は手順及びステップの配置の形をとることができる。参照された図面は、例示された実施形態のためのものであり、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。それぞれ互いに独立して、又は他の特徴と組み合わせて使用されることができる様々な発明的特徴が以下に説明される。
【0015】
図1~5は、歯の清掃に使用される適応可能なマウスピースアセンブリ10の例示的な実施形態を示す。マウスピースアセンブリ10は、電動歯ブラシなどの口腔ケア装置に組み込まれることができ、マウスピースアセンブリ10はブラシヘッドの一部である。ブラシヘッドは、片側の歯列弓の複数の歯を同時に清掃するようJ字型にされることができる。1本以上の歯が欠損している場合、これらの位置における歯肉が清掃されることができる。
【0016】
マウスピースアセンブリ10は、上部マウスピース用アセンブリとして本書で説明される。しかしながら、開示される構造は、下部マウスピースにも同様に適用されることができる。いくつかの実現では、歯ブラシは、上部又は下部歯列弓を清掃するための単一のマウスピースアセンブリを含むことができる。他の実現では、マウスピースアセンブリは、上下の歯列弓の歯及び歯肉を同時に清掃するために、上下のマウスピースの両方に存在することができる。J字型歯ブラシに関しては、口の反対側で使用するため、歯ブラシが回転されることができる。これにより、上下のマウスピースが逆転される。各マウスピースアセンブリは、歯の部分的なセット、歯の完全なセット又は更には1本の歯を清掃するために適合されることができる。
【0017】
マウスピースアセンブリ10は、
図1、
図2、
図3及び
図5に示すように、支持プレート12及びチェーン部材14を含む。
図1及び2において、マウスピースアセンブリ10は、チェーン部材14が未定義の形状を持つ未使用状態で示される。他の実施形態では、チェーン部材14は、ユーザの口内に挿入されるときにその構成を変えることができ、
図3及び
図5に示されるように、上部歯列弓34の歯及び歯肉に適合する。チェーン部材14も同様に、下部歯列弓、及び個々のユーザ間の歯列弓の変動に適合することができる。
【0018】
図1は、互いに直交する3つの軸、即ちx軸、y軸、z軸を示す。x軸及びy軸は、本書において水平面として参照されるx-y平面を規定し、これは、支持プレート12に実質的に平行であり、ユーザの歯列弓における歯の舌側及び顔側表面に対して実質的に垂直である。
【0019】
1つの実現において、口腔ケア装置は、上部マウスピースアセンブリと、下部マウスピースアセンブリと、上部マウスピースアセンブリ及び下部マウスピースアセンブリの相対的な垂直運動を提供する駆動機構とを含む。斯かる口腔ケア装置は、2つの支持プレート間に所定の距離をおいてz方向に鏡面配置される2つのマウスピースアセンブリを持つことができる。上下のマウスピースアセンブリの支持プレートの間には、駆動機構が配置されることができる。いくつかの実現では、駆動機構は、下部マウスピースアセンブリに対する上部マウスピースアセンブリの相対的な垂直運動をもたらす所定の頻度で膨張/収縮されることができるブラダとすることができる。他の実現では、垂直方向の動きを強制する代替手段が存在することができる。
【0020】
支持プレート12は、ユーザの口にフィットする寸法の細い細長い構造からなる。
図1~3及び
図5に示す実施形態は、支持プレート12の基本的な形態を示す。支持プレート12は、遠位部分16及び近位部分18を持つ。上面図では、遠位部分16は、一般的な長方形の形状を持つ。近位部分18は、ハンドルとして機能するか、又はユーザがマウスピースアセンブリ10を口に挿入及び口から取り外すことができるハンドル延長部に結合されることができる。近位部分18の舌側は、遠位部分16の舌側の直線的な延長部として形成される。近位部分18の顔面側は、支持プレート12の近位端で狭い部分を備え、顔面側に向かって傾斜し、支持プレート12の幅のほぼ中間で遠位部分16と合流する傾斜した外形を持つ。支持プレート12は更に、チェーン部材14を支持するための上面36を持ち、上部歯列弓34に面するよう構成される。底面は、下部歯列弓38に面している。底面は、駆動機構と動作可能に結合されるよう構成されることができる。
【0021】
他の実施形態では、支持プレート12の輪郭は、マウスピースアセンブリ10をより人間工学的でユーザフレンドリにするために適合されることができる。例えば、支持プレート12の舌側の輪郭は、舌のための空間を提供するように調整されることができ、一方、支持プレート12の顔側の外側の輪郭は、歯列弓の湾曲に沿い、内側の頬の組織との干渉を避けるよう構成されることができる。
【0022】
支持プレート12は、成形可能なガラス充填プラスチック、オーバーモールド鋼板、又は他の任意の適切な材料など、比較的剛性の高い材料から作られることができる。
【0023】
チェーン部材14は、支持プレート12上に連続して配置される5つのシャックル20a~20eからなる。チェーン部材14は、前後方向及び外側-内側方向の両方に水平面内で支持プレートに沿って移動することができる。口腔内に挿入されると、チェーン部材14は、未定義の構成から、チェーン部材14がユーザの歯列弓の一部の歯と整列される構成へと移動する。
【0024】
z方向におけるチェーン部材14の剛性を維持し、チェーン部材14の上下運動を可能にするため、シャックルの数は制限されることができる。いくつかの実施形態では、シャックルの数は3つに制限されうる。
【0025】
前部シャックル20aは、チェーン部材14の前端部にある第1のシャックルであり、切歯の位置に対応する支持プレート12の近位部18に位置する。前部シャックル20aは、可動ピボット24を介して支持プレート12に結合される。後部シャックル20eは、チェーン部材14の後端における最後のシャックルであり、支持プレート12の遠位部分16に位置する。後部シャックル20eは、第1の固定ピボット22を介して支持プレート12に結合される。
【0026】
例示的な実施形態では、シャックル20a~20eは、U字形の垂直断面を備える別個の要素である。各シャックル20a~20eのU字型構造の脚部は、舌側垂直壁26a~26e及び対向する顔側垂直壁28a~28eにより形成される。中央部分30a~30eは、舌側垂直壁26a~26eと顔側垂直壁28a~28eとを相互接続し、U字形構造の底部を形成する。支持プレート12上に置かれるとき、舌側垂直壁26a~26eは、支持プレート12から上方に離れて延び、歯の舌側表面に沿って延びるよう構成される。顔側垂直壁28a~28eもまた、支持プレート12から上方に離れて延び、歯の顔面側表面に沿って延びるよう構成される。中央部分30a~30eは、歯の水平面にフィットする上面32a~32eを持つ。本書で使用されるとき、歯の水平面は、歯の咬合面又は咀嚼面、特に切歯又は犬歯の切歯面、及び前臼歯又は大臼歯の咬合面を指す。各中央部分30a~30eは、支持プレート12に面する底面(図示省略)も持つ。
【0027】
各個々のシャックル20a~20eの寸法は、それらが収容することが意図される歯により決定される。例えば、前部シャックル20aは、切歯又は犬歯の1つを収容することが意図されるので、その長さ及び幅は、臼歯を収容することを意図している後部シャックル20eの長さ及び幅よりも小さくすることができる。他の実施形態では、遠位端のシャックル、例えば後部シャックル20eは、より長くすることができる。なぜなら、歯列弓の対応する位置での湾曲が少ないからである。
【0028】
シャックル20a~20eは、ヒンジ接続要素40a~40dを介して互いに結合されることができる。特に、ヒンジ接続要素40a~40dは、チェーン部材14の舌側で、それぞれ隣接するシャックル20a及び20b、20b及び20c、20c及び20d、20d及び20eを結合する。顔側垂直壁28a~28e及び中央部分30a~30eは相互接続されておらず、これは、各シャックル20a~20eが、個別のヒンジ接続要素40a~40dの周りで回転することを可能にする。
【0029】
図4に示されるように、ヒンジ接続要素40cはナックル56及びピン58を含むことができる。ピン58は、舌側垂直壁26cの縁に沿って延びる。ナックル56は、舌側垂直壁26cの反対側の縁に沿って延びる。ピン58は、隣接するシャックル20bのナックルと対にされ、ナックル56は、隣接するシャックル20dのピンと対にされる。いくつかの実施形態では、隣接する舌側垂直壁26a~26eの端部は、クリック可能なピボット点を介して互いに接続され得る。他の実施形態では、ヒンジ接続要素40a~40dは、フィルムヒンジとすることができる。斯かる実施形態では、シャックル20a~20eは、個々のシャックル20a~20e間に可撓性フィルムヒンジを備える単一部分として構築され得る。更なる実施形態では、他の適切なヒンジシステムが使用されることができる。
【0030】
チェーン部材14は、水平面内で動くことができ、即ちx-y方向では直線的に、z軸の周りでは回転的に動くことができる。個々のシャックル26a~26eは、ヒンジ接続要素40a~40dの周りで互いに対して回転し、前後方向及び外側-内側方向において支持プレート12上をスライドすることができる。チェーン部材14全体の動きは、第1の固定ピボット22及び第2の固定ピボット64により制限される。z軸方向におけるシャックル26a~26eの移動は、駆動機構により提供され、いくつかの実施形態では、駆動機構は、x及びy方向における移動も提供し得る。
【0031】
図1及び
図5では、シャックル20a~20eの上面図が長方形のブロックとして示される。チェーン部材14の内側曲線の長さは外側曲線の長さより短いので、外側曲線の長さに沿って隙間がある。これらの隙間は、シャックル20a~20eの外側に沿って、特に、歯列弓の湾曲がより顕著である口の前方の歯に対応するシャックルの間に現れる。ユーザは、すべての歯の表面に対する清掃作用を提供するために、マウスピースを前後に動かす必要がある。
【0032】
他の実施形態では、シャックル20a~20eは、チェーン部材の外側の曲線に沿った隙間を補償するために、円弧形状の顔側壁及び/又は舌側壁(図示省略)を持つことができる。シャックルの舌側壁及び/又は顔側壁の湾曲の程度は、シャックルに望まれる動きの自由度、及びマウスピースがカバーすることが意図されるサイズ範囲とバランスが取られることができる。
【0033】
シャックル20a~20eは、シャックル間に適切に機能するヒンジを持つよう、十分に剛性のある材料で作られてもよい。その結果、下方向においてすべてのシャックル20a~20eが支持プレート12の下方向の動きに追従する。なぜなら、シャックル20a及び20eのみが支持プレート12にピボット点で接続されるからである。いくつかの実施形態では、シャックルの形状は、円錐形、テーパー形、又は他の任意の機能的な形状とすることができる。更なる実施形態では、シャックルは、ユーザの歯列弓の周りでのマウスピースアセンブリの容易な挿入を可能にする他の任意の形状に形成されることができる。個々のシャックルのサイズ及び形状、チェーン部材の長さ及びパターンは、特定の用途に合わせて最適化されることができる。
【0034】
更に、シャックル20a~20eは、歯から食べかす及び歯垢を除去するのに適した歯科用清掃材を備えることができる。
図3~4に見られるように、マウスピースアセンブリ10のシャックル20cは、毛42を具備する。毛42は、舌側垂直壁26cの内面44及び顔側垂直壁28cに取り付けられることができる。毛42は、舌側垂直壁26cの内面44及び顔側垂直壁28cの内面46から実質的に直角に延びる。使用時、毛42は、歯の舌面及び顔面、又は歯の表面に隣接する歯肉の領域に向けられる。毛42の長さは、対応する歯の形状及び歯肉の敏感さにより決定されることができる。毛の硬さは、特定の歯列弓の解剖学的構造及び/又は用途に対応するように変化されることもできる。毛42は、内面44に接着されるパッド48に取り付けられることができる。いくつかの実施形態では、毛は斜めに延びることがある。他の実施形態では、毛は様々なタフト構成で構成されることができる。更なる実施形態では、毛を使用する代わりに、パッド又は他の清掃要素を含む他の歯清掃構造が使用されることができる。
【0035】
後部シャックル20eは、支持プレート12の舌側の位置P1で支持プレート12に固定される第1の固定ピボット22を持つ。後部シャックル20eの舌側垂直壁26eは、舌側垂直壁26eの遠位端52に沿って垂直方向に延びる中空の円筒形要素50を持つことができる。中空の円筒形要素50は、ピン54を収容し、これは、ピン54の周りでの円筒形要素50の回転を可能にする。ピン54は、支持プレート12に固定され、支持プレート12から上方に延びて第1の固定ピボット22を形成する。そのため、後部シャックル20e及びチェーン部材14は、固定ピボット22の周りで回転することができる。他の実施形態では、第1の固定ピボット22の周りでの回転を達成するために、他のタイプのヒンジシステムが使用されることができる。いくつかの実施形態では、異なるシャックルが、第1の固定ピボット点として機能することができる。
【0036】
前部シャックル20aは、位置P3で可動ピボット24を介して支持プレート12にヒンジ結合される。アーム60は、可動ピボット24と第2の固定ピボット64とを相互接続する。アーム60は、矩形のプレート62を含み、これは、その短辺側を用いて、第2の固定ピボット64の周りで回転することができる。矩形プレート62は、支持プレート12に対して実質的に垂直に配置され、シャックル20aの高さに対応する高さを持つ。アーム60は、可動端66及び固定端68を持つ。
【0037】
可動ピボット24は、C字形の結合要素72及び接続要素74により形成される。C字形結合要素72は、アーム60の可動端66の垂直端70に配置される。接続要素74は、シャックル20aの顔側垂直壁28aの外面76から突出する。接続要素74は、垂直方向に細長いノブ形状からなり、この形状の周りで、C字形の結合要素72が部分的に回転することができる。結合要素72の形状及び構成は、枢動接続が達成されるように接続要素74の形状及び構成を補完する。可動ピボット24の回転は、前部シャックル20aの外面76により制限される。
【0038】
第2固定ピボット64は、バレル78及びピン80により形成される。ピン80は、支持プレート12の側縁/顔面縁に向かう位置P2において、近位部分18の支持プレート12に固定される。ピン80は、支持プレート12から上方に延びている。バレル78は、細長いプレート62の垂直縁に沿って延びることによりアーム60の固定端68に結合され、ピン80を枢動可能に収容して、ピン80の周りでのアーム60の回転を可能にするヒンジを形成する。第2の固定ピボット64の位置及びアーム60の長さは、チェーン部材14に望まれる移動量により決定される。
【0039】
マウスピースアセンブリ10を口の中で前後に動かすとき、前部シャックル20a上の支持プレート12のハンドル部分、例えば近位部分18からの移動力は、位置P2とP3との間のアーム60の回転方向にある。
図5は、前部シャックル20aの外面76とアーム60との間の角度αを示して、これは、前部シャックル20aの外面76とアーム60との間に許容される回転の程度を決定する。使用時、角度αは、前部シャックル20aの毛にかかる力によっても決定される。角度αは、チェーン部材14が移動する間に変化しうる。しかしながら、本書で説明する実施形態では、ブラッシング動作をブロックすることを防ぐために、角度αは、約0度から約45度の間であるべきである。
【0040】
いくつかの位置では、前方シャックル20aの一部又はシャックル20a全体が、支持プレート12の舌側縁を越えて移動し、これは、マウスピースアセンブリが歯列弓の半分を清掃することを可能にする。しかしながら、歯列弓が小さければ、チェーン部材14は歯列弓の半分以上をカバーすることができる。ユーザの口の形状及び構成に基づき、チェーン部材14は多くの位置/方向にあることができる。
【0041】
他の実施形態では、アーム60は、上述したのと同様の構造配置を介して、チェーン部材14の異なるシャックルに結合されることができる。例えば、アーム60は、チェーン部材14の垂直剛性を高めるために、前部シャックル20aの代わりに、最後から2番目のシャックル20bにヒンジ結合されることができる。
【0042】
使用しないときは、チェーン部材14は、支持プレート12上に未定義の構成で静止している。ユーザがマウスピースアセンブリ10を口に挿入するとき、マウスピースアセンブリ10の遠位部分16に最初の接触がなされ得る。ユーザは、x方向における奥歯の臼歯に係合するよう、支持プレート12の遠位部分16にある後部シャックル20e及び/又は他のシャックルを位置合わせすることができる。口を閉じることにより、一層多くのシャックルが歯に位置合わせされることができる。前方シャックル20a及び/又は近位部分18に向かう他のシャックルは、y方向において整列されることができ、これにより、チェーン部材14全体の構成が歯列弓に適合される。シャックル20a~20eが第1の固定ピボット22と可動ピボット24との間で支持プレートに沿って水平面内で十分に移動することにより、チェーン部材14の構成は調整可能である。その結果、チェーン部材が、歯列弓の湾曲に適合する。
【0043】
上方向では、シャックル20a~20eは支持プレート12により支持され、全体として上方に移動することができる。下方向では、シャックル20a~20eは、シャックル20a~20e間の相互接続における剛性により、並びにシャックル20a~20e、第1の固定ピボット22及び第2の固定ピボット64間の剛性により、下方向に動くことができる。
【0044】
上下のマウスピースが同時に挿入される実施形態では、上下のマウスピースのチェーン部材は、上下の歯列弓の両方と整列することができる。本書で説明するアセンブリを備えるマウスピースは、歯列弓の解剖学的構造の所定の範囲の変化を可能にするよう設計されることができる。しかしながら、過蓋咬合又は過小咬合のような不正咬合の場合、適切なフィットを見つけ、上下のマウスピースアセンブリを歯列弓に整列させるために、ユーザは2つの整列方向に顎をわずかに動かす必要がある場合がある。
【0045】
いくつかの実施形態では、駆動機構は、上部マウスピースと下部マウスピースとの間に配置された1つ又は複数の膨張可能なブラダを含むことができる。膨張式ブラダは、空気圧装置と流体連通することができ、空気圧装置は、ブラダを膨張させる圧力、及びブラダを収縮させる吸引力を提供する。交互する膨張/収縮は、上下のマウスピースの支持プレートの垂直な上下運動をもたらすことができる。
【0046】
本発明の主題方法は更に、適応可能なマウスピースアセンブリを用いて口腔ケアを適用する方法を企図する。
図6は、口腔ケアを適用する方法100の高レベルフローチャートである。方法100は、本書に開示されるような適応可能なマウスピースアセンブリを含む口腔ケア装置を得るステップと、マウスピースアセンブリをユーザの口に挿入するステップと、後部シャックルが歯及び歯肉の部分に接触することを可能にするステップと、マウスピースアセンブリをユーザの口にフィットさせるステップであって、チェーン部材が、処置される歯及び歯肉の部分の歯列弓に適合する、ステップと、上記歯及び歯肉の部分に口腔ケア手順を適用するステップとを含むことができる。
【0047】
例えば上述の実施形態のような適応可能なマウスピースアセンブリは、ユーザの口に挿入されるよう構成され、遠位部分及び近位部分を持つ、支持プレートと、歯及び歯肉の部分を収容するよう構成されるチェーン部材とを含む。適応可能なマウスピースは更に、互いにヒンジ結合され、支持プレート上に連続して配置される複数のシャックルを含む。後部シャックルは、支持プレートの遠位部分にある第1の固定ピボットを介して支持プレートに結合され、前部シャックルは、支持プレートの近位部分にある可動ピボットを介して支持プレートに結合される。複数のシャックルが第1の固定ピボットと可動ピボットとの間で支持プレートに沿って水平面内で自由に移動することを可能にすることにより、チェーン部材の構成は調整可能である。その結果、チェーン部材が、処置される歯及び歯肉の部分における歯列弓の湾曲に適合する。チェーン部材は、挿入前は未定義の構成にあるが、使用時には処置される歯及び歯肉の部分の歯列弓に適合する。
【0048】
本発明は、最も実用的で好ましい実施形態と現在考えられるものに基づき説明する目的で詳細に記載されるが、斯かる詳細はその目的のためだけにあり、本発明は、開示される実施形態に限定されるものではなく、逆に、添付の特許請求の範囲の精神及び範囲内にある変更及び均等な配置をカバーするものとして意図されることを理解されたい。例えば、本発明は、可能な範囲で、任意の実施形態の1つ又は複数の特徴が、他の任意の実施形態の1つ又は複数の特徴と組み合わせられることができることを企図していることを理解されたい。
【0049】
本書において定義及び使用されるすべての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれる文書における定義、及び/又は定義された用語の通常の意味に優先するものとして理解されたい。
【0050】
明細書及び特許請求の範囲で使用される不定冠詞「a」及び「an」は、明確に反対の意味を示さない限り、「少なくとも1つ」を意味するものとして理解されたい。
更に、単数形の参照は、複数形であることを排除するものではない。従って、「a」、「an」、「第1」、「第2」などの表現は、複数形を排除するものではない。
【0051】
特許請求の範囲における参照符号は、単に明確な例として提供されるものであり、特許請求の範囲をいかなる意味においても限定するものとして解釈されるものではない。
【0052】
明細書及び特許請求の範囲で使用される「及び/又は」という表現は、そのように結合された要素の「どちらか又は両方」を意味すると理解されるべきであり、即ち、ある場合には結合的に存在し、他の場合には分離的に存在する要素を意味する。「及び/又は」で記載される複数の要素は、同じように解釈されるべきであり、即ち、そのように結合された要素の「1つ又は複数」を意味する。特定された要素に関連するか否かにかかわらず、「及び/又は」節で特定される要素以外の他の要素がオプションで存在してもよい。
【0053】
明細書及び特許請求の範囲で使用される「又は」は、上記で定義される「及び/又は」と同じ意味を持つと理解されたい。例えば、リストの項目を区切るとき、「又は」又は「及び/又は」は、包括的であると解釈され、即ち、複数又はリストの要素のうち、少なくとも1つを含むが、1つ又は複数も含み、更にオプションとして、リストにない追加項目を含むと解釈される。「唯一の」若しくは「正確に1つの」、又は特許請求の範囲で使用される「からなる」など、反対の意味を持つことが明確に示される用語のみが、複数の又はリストの要素の正確に1つの要素が含まれていることを意味する。一般的に、本書で使用される「又は」という用語は、「いずれか」、「1つの」、「唯一の」、又は「正確に1つの」などの排他的な用語が前に置かれているときのみ、排他的な選択肢(即ち、「一方又は他方で両方ではない」)を示すと解釈される。
【0054】
明細書及び特許請求の範囲で使用される、1つ又は複数の要素のリストに関連する「少なくとも1つ」という表現は、要素のリスト内の任意の1つ又は複数の要素から選択される少なくとも1つの要素を意味する点を理解されたいが、要素のリスト内に具体的に記載される各要素及びすべての要素の少なくとも1つを必ずしも含むわけではなく、要素のリスト内の要素の任意の組み合わせを除外するものではない。この定義は、具体的に特定された要素に関連するか否かにかかわらず、「少なくとも1つ」という言葉が指す要素のリストの中に、具体的に特定された要素以外の要素がオプションで存在することも可能にする。
【0055】
明確に反対の指示がない限り、複数のステップ又は行為を含む本書に記載される任意の方法において、その方法のステップ又は行為の順序は、その方法のステップ又は行為が記載される順序に必ずしも限定されない点を理解されたい。
【0056】
特許請求の範囲及び明細書において、「有する」、「含む」、「搬送する」、「持つ」、「備える」、「関与する」、「保持する」、「作られる」などのすべての移行語は、オープンエンドであると理解されるべきであり、即ち、包含を意味し、限定を意味するものではない。
【0057】
いくつかの発明的な実施形態が本書において説明及び図示されてきたが、当業者であれば、本書に記載された機能を実行し、及び/又は結果を得、及び/又は1つ若しくは複数の利点を得るための様々な他の手段及び/又は構造を容易に想定することができ、斯かる変形及び/又は及び変更のそれぞれは、本書に記載された発明的な実施形態の範囲内であるとみなされる。より一般的には、本書に記載されるすべてのパラメータ、寸法、材料、及び構成は例示的なものであることが意図され、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、本発明の教示が使用される特定の用途又はアプリケーションに依存することを、当業者は容易に理解するであろう。当業者であれば、本書に記載された特定の発明的実施形態の多くの均等物を認識するか、又は日常的な実験以上のことをせずに確認することができるであろう。従って、前述の実施形態は例示としてのみ提示され、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内で、発明的な実施形態は、具体的に説明し請求項に記載されるものとは別の態様で実行され得ることを理解されたい。本願の発明的な実施形態は、本書に記載された個々の特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法に向けられる。更に、2つ以上の斯かる特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法の任意の組み合わせが、斯かる特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法が相互に矛盾しない場合、本願の発明範囲に含まれる。
【国際調査報告】