(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】シェービングヘッド
(51)【国際特許分類】
B26B 21/22 20060101AFI20241121BHJP
B26B 21/40 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
B26B21/22 Z
B26B21/40 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529113
(86)(22)【出願日】2022-12-14
(85)【翻訳文提出日】2024-05-15
(86)【国際出願番号】 EP2022085900
(87)【国際公開番号】W WO2023111042
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507020417
【氏名又は名称】ビック バイオレクス シングル メンバー エス.エー
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】弁理士法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カツィカス,ジョージオス
(57)【要約】
本開示は、少なくとも1つのカミソリブレード(108)を受容するように構成されたガード(112)と、保持機構(115)と、を含み、保持機構(115)が、ガード(112)に移動可能に接続され、保持機構(115)が取り外し位置にあるとき、ガード(112)からの取り外しのために少なくとも1つのカミソリブレード(108)にアクセス可能にするように構成されている、カミソリ装置のためのシェービングヘッド(102)、及び関連する態様に関する。
【選択図】
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カミソリ装置のためのシェービングヘッド(102)であって、
少なくとも1つのカミソリブレード(108)を受容するように構成されたガード(112)と、
保持機構(115)と、を備え、前記保持機構(115)が、前記ガード(112)に移動可能に接続され、前記保持機構(115)が取り外し位置にあるとき、前記ガード(112)からの取り外しのために前記少なくとも1つのカミソリブレード(108)にアクセス可能にするように構成され、前記保持機構(115)が、ユーザによって操作されるように構成されたカバー(303)と、取り外しのために前記カミソリブレード(108)のアクセス性を制御するように構成されたブレードロッカー(308)と、を備え、前記ブレードロッカー(308)の移動が、前記カバー(303)によって操作され、前記ブレードロッカーが、前記少なくとも1つのブレード(108)に対応する少なくとも1つのスロット(404)を備える、シェービングヘッド(102)。
【請求項2】
前記保持機構(115)が、機構によって前記ガード(112)に移動可能に接続され、前記機構が、前記保持機構(115)が前記ロック位置にあるとき、前記保持機構(115)が前記取り外し位置に移動することを防止し、前記保持機構(115)がロック解除位置にあるとき、前記保持機構(115)が前記取り外し位置に移動することを可能にし、前記保持機構(115)又は前記ガード(108)のうちの少なくとも1つが、前記保持機構(115)をロック位置に維持するためのロック要素を有する、請求項1に記載のシェービングヘッド(102)。
【請求項3】
前記カバー(303)が、アクチュエータによって前記ブレードロッカー(308)に接続され、前記アクチュエータが、前記取り外し位置に向かう前記カバー(303)の移動を前記ブレードロッカー(308)のロック解除移動に変換し、前記ロック解除位置に向かう前記カバー(303)の移動を、前記カミソリブレード(108)を前記ガード(112)に保持する前記ブレードロッカー(308)のロック移動に変換するように構成されている、請求項1又は2に記載のシェービングヘッド(102)。
【請求項4】
前記アクチュエータが、第1の軸(A)を中心とする前記カバー(303)の回転運動を、第2の軸(B)を中心とする前記ブレードロッカー(308)の回転運動に変換するように構成されている、請求項3に記載のシェービングヘッド(102)。
【請求項5】
前記アクチュエータが、前記ブレードロッカー(308)上の係合部分(325)と相互作用する前記カバー(303)の係合部分(322)を備え、前記カバー(303)が前記取り外し位置に向かって回転されるとき、前記係合部分(322)が前記係合部分(325)と係合して前記ブレードロッカー(308)を外向きに回転させる、請求項4に記載のシェービングヘッド(2)。
【請求項6】
前記ブレードロッカー(112)が、第1のブレードロッカー及び第2のブレードロッカーを備え、前記第1のブレードロッカーが、前記ガード(112)の第1の側に配置され、前記第2のブレードロッカーが、前記ガード(308)の第2の側に配置されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のシェービングヘッド(102)。
【請求項7】
スナップフィット機構によって前記保持機構(115)に取り付けられるように構成された皮膚伸張装置(140)又はシェービング後装置(145)のうちの少なくとも1つを更に備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のシェービングヘッド。
【請求項8】
前記ガード(112)に接続された弾性要素(503)を更に備え、前記弾性要素(503)が、前記カミソリブレード(108)のためのクッションを形成するように構成されている、請求項1から7のいずれか一項に記載のシェービングヘッド。
【請求項9】
前記弾性要素(503)が、前記少なくとも1つのカミソリブレード(108)に接触するように構成されたバネ仕掛けのピン(506)を備える、請求項8に記載のシェービングヘッド。
【請求項10】
シェービングヘッド(102)内のカミソリブレード(108)を交換するように構成されたカミソリシステムであって、
請求項1から9のいずれか一項に記載のカミソリ装置のためのシェービングヘッド(102)と、
前記シェービングヘッド(102)内への取り付けのために前記カミソリブレード(108)を取り外し可能に収容するように構成されたキャリア(607)と、を備え、前記キャリア(607)が、前記ガード(112)と接続するように構成されたスナップフィット機構を有する、カミソリシステム。
【請求項11】
前記キャリア(607)が、前記カミソリブレード(108)の延長された長さを保持し、前記キャリア(607)の領域に力が加えられるとき、前記カミソリブレード(108)を前記キャリア(607)から解放するように構成されたバネ状の形状を有する、請求項10に記載のカミソリシステム。
【請求項12】
請求項10又は11に記載のカミソリシステムの前記シェービングヘッド(102)にカミソリブレード(108)を挿入するプロセスであって、
前記カバー(303)を取り外し位置に移動させることと、
前記カミソリブレード(108)を少なくとも部分的に収容する前記キャリア(607)を前記シェービングヘッド(102)に取り付けることと、
前記キャリア(607)の領域に力を加えて、前記キャリア(607)から前記カミソリブレード(108)を解放することと、
前記シェービングヘッド(102)から前記キャリア(607)を取り外すことと、
前記カバー(303)をロック位置に移動させることと、を含む、プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2021年12月14に出願された欧州特許出願EP21214402.6号の利益を主張し、参照によりその内容が本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、ブレードが取り外し可能である再充填可能なシェービングカートリッジなどのシェービングカートリッジ、及びそのためのシェービングシステムの分野に関する。
【背景技術】
【0003】
最新のシェーバは、ブレードをヘッド内に保持するためのカバー及びガードを含むヘッドと、シェービング中に皮膚上でヘッド及びブレードを操作するためのハンドルと、を含む。カートリッジタイプのヘッドは、その中に永久的に保持されるブレードを有するという利便性のために人気がある。しかしながら、時間が経つにつれて、ユーザは、シェーバのブレードを交換する必要がある場合がある。
【0004】
いわゆる再充填可能なカートリッジタイプのシェーバでは、ヘッドはハンドルから取り外し可能であり、ユーザが更なる使用のためにハンドルを保護することを可能にする。それにもかかわらず、カバー及び/又はガードが更なる使用に依然として適している場合であっても、ユーザは、ブレードを交換するために、依然としてヘッド全体(そのカバー及びガードを含む)を交換する必要があり、これは、環境的及び経済的に負担がかかる。他の再充填可能なカートリッジタイプのシェーバでは、カミソリは、小さくて容易に失われる構成要素を操作することを含む複雑なステップを必要とする機構によってヘッドから取り外し可能であってもよい。いくつかのカートリッジタイプのシェーバは、追加のツールの使用を必要とする。したがって、ユーザは、カミソリシステムを選択する際に、廃棄物の効率、利便性、安全性、コスト、及び空間の間で妥協することを強いられる。
【0005】
米国特許第9,676,111号は、ユーザが、シェーバのヘッドをカミソリ処理装置に挿入し、その後、カバーを移動させてブレードを露出させ、取り外すことによってカミソリのブレードを交換することを可能にするシェービングシステムを開示している。
【0006】
国際公開第2020/089058号は、水溶性材料に入れられた挿入可能なブレードを有するシェービングシステムを開示している。
【0007】
これらのシステムの全てにおいて、ユーザは、ブレードを交換する間、ヘッドのガード及びカバーを保護することができる。これは、これらの文献に開示されているシェーバが、ブレードがガード及びカバーから取り外し可能である再充填可能なシェーバであるという事実による。しかしながら、これらのシステムは、複雑で扱いにくく、追加の高価な製造を伴い、容易に失われる追加の構成要素を有し、挿入及び/又は取り外し中に危険な刃先に近接した小さな構成要素にユーザが力を加える必要がある。したがって、シェーバのブレードを交換するためのより良好で安全な方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0008】
本開示の一例によれば、ガード及び保持機構を含む、カミソリ装置のためのシェービングヘッドが提供され得る。保持機構は、ガードに移動可能に接続されてもよい。ガードは、少なくとも1つのカミソリブレードを受容するように構成されてもよい。保持機構は、保持機構が取り外し位置にあるとき、ガードから取り外すためにカミソリブレードをアクセス可能にするように構成されてもよい。
【0009】
保持機構が取り外し位置にあるとき、保持機構はガードに接続されたままであってもよい。
【0010】
保持機構は、保持機構がロック位置にあるとき、カミソリブレードをガードに保持するように構成されてもよい。保持機構は、保持機構がロック位置にあるとき、保持機構が取り外し位置に移動することを防止する機構によってガードに移動可能に接続されてもよい。機構は、保持機構がロック解除位置にあるとき、保持機構が取り外し位置に移動することを可能にし得る。保持機構又はガードのうちの少なくとも1つは、保持機構をロック位置に維持するためのロック要素を有してもよい。
【0011】
保持機構は、カバー及びブレードロッカーを含んでもよい。カバーは、ユーザによって操作されるように構成されてもよい。ブレードロッカーは、取り外しのためのカミソリブレードのアクセス性を制御するように構成されてもよい。ブレードロッカーの移動は、カバーによって操作される。
【0012】
ブレードロッカーは、少なくとも1つのブレードに対応する少なくとも1つのスロットを含んでもよい。
【0013】
カバーは、取り外し位置に向かうカバーの移動をブレードロッカーのロック解除移動に変換するように構成されたアクチュエータによってブレードロッカーに接続されてもよい。アクチュエータはまた、ロック解除位置に向かうカバーの移動を、カミソリブレードをガードに保持するブレードロッカーのロック移動に変換するように構成されてもよい。
【0014】
アクチュエータは、第1の軸を中心とするカバーの回転運動を、第2の軸を中心とするブレードロッカーの回転運動に変換するように構成されてもよい。
【0015】
アクチュエータは、ブレードロッカー上の係合部分と相互作用するカバーの係合部分を含んでもよい。カバーを取り外し位置に向けて回転させるとき、係合部分が係合部分に係合してブレードロッカーを外向きに回転させてもよい。
【0016】
ブレードロッカーは、第1のブレードロッカー及び第2のブレードロッカーを含んでもよい。第1のブレードロッカーはガードの第1の側に配置されてもよく、第2のブレードロッカーはガードの第2の側に配置されてもよい。
【0017】
シェービングヘッドはまた、交換可能なガードバー又は交換可能な潤滑要素のうちの少なくとも1つを含んでもよい。ガードバー及び交換可能な潤滑要素は、スナップフィット機構によってガードに取り付けられるように構成されてもよい。
【0018】
シェービングヘッドはまた、ガードに接続され得る弾性要素を含み得る。弾性要素は、カミソリブレードのためのクッションを形成するように構成されてもよい。
【0019】
弾性要素は、少なくとも1つのカミソリブレードに接触するように構成されたバネ仕掛けのピンを含んでもよい。
【0020】
本開示の別の例は、シェービングヘッド内のカミソリブレードを交換するように構成されたカミソリシステムに関する。カミソリシステムは、キャリアを含んでもよい。キャリアは、シェービングヘッド内への取り付けのためにカミソリブレードを移動可能に収容するように構成されてもよい。
【0021】
キャリアは、バネ状の形状を有してもよい。キャリアは、延長された長さのカミソリブレードを保持するように構成されてもよい。キャリアの領域に力が加えられるとき、キャリアは、カミソリブレードをキャリアから解放し得る。
【0022】
キャリアは、ガードと接続するように構成されたスナップフィット機構を有してもよい。
【0023】
本開示の別の例は、シェービングヘッド内のカミソリブレードを交換するためのプロセスに関する。カバーは取り外し位置に移動されてもよい。キャリアは、シェービングヘッドに取り付けられてもよい。キャリアは、少なくとも部分的にカミソリブレードを収容してもよい。キャリアからカミソリブレードを解放するために、キャリアの領域に力が加えられてもよい。キャリアは、シェービングヘッドから取り外されてもよい。カバーは、ロック位置に移動され得る。
【0024】
他の例が本明細書に提供される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本開示は、添付の図面に関連して本開示の態様の以下の詳細な説明を考慮することで、より完全に理解され得る。
【
図1A】カミソリ装置のための例示的なシェービングヘッドを示す。
【
図2A】開放動作中のシェービングヘッドの位置の進行を示す。
【
図2B】開放動作中のシェービングヘッドの位置の進行を示す。
【
図2C】開放動作中のシェービングヘッドの位置の進行を示す。
【
図2D】開放動作中のシェービングヘッドの位置の進行を示す。
【
図4A】開放動作中のシェービングヘッドの例示的なブレードロッカーの位置を示す。
【
図4B】開放動作中のシェービングヘッドの例示的なブレードロッカーの位置を示す。
【
図5】シェービングヘッドの例示的な弾性要素を示す。
【
図6A】シェービングヘッドのカミソリを交換するための例示的なキャリアを示す。
【
図6B】シェービングヘッドと係合したキャリアを示す。
【
図7A】シェービングヘッドが一対のリテーナを備える別の例示的な保持機構の態様を示す。
【0026】
「例示的」という用語は、「理想的」ではなく「例」の意味で使用される。本開示の態様は、様々な修正形態及び代替形態を受け入れることができるが、それらの詳細は、例として図面に示されており、詳細に説明される。しかしながら、本開示の態様を説明される特定の実施形態(複数可)に限定することを意図しないことを理解されたい。逆に、本開示の意図は、本開示の範囲内に入る全ての修正形態、均等物、及び代替形態を包含することである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本開示及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈からそうでないことが明確に示されない限り、複数形の参照を含む。本開示及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、「又は」という用語は、内容が明らかに別のことを指示しない限り、「及び/又は」を含む意味で一般に使用される。
【0028】
以下の詳細な説明は、図面を参照して読まれるべきである。詳細な説明及び図面は、必ずしも縮尺通りではなく、例示的な態様を示しており、本開示の範囲を限定することを意図していない。図示された例示的な態様は、例示としてのみ意図されている。
【0029】
要素又は特徴が、別の要素又は特徴「上にある」、「に係合される」、「に接続される」、又は「に結合される」と本明細書で言及されるとき、それは、他の要素又は特徴に直接上にある、係合される、接続される、又は結合されてもよく、或いは介在する要素又は特徴が存在してもよい。対照的に、要素又は特徴が、別の要素又は特徴の「直接上にある」、「直接係合される」、「直接接続される」、又は「直接結合される」と言及されるとき、介在する要素又は特徴が存在しなくてもよい。要素又は特徴の間の関係を説明するために使用される他の単語は、同様に(例えば、「間に」対「直接間に」、「隣接する」対「直接隣接する」など)解釈されるべきである。
【0030】
「第1」、「第2」などの用語は、様々な要素、構成要素、領域、層、セクション、及び/又はパラメータを説明するために本明細書で使用され得るが、これらの要素、構成要素、領域、層、セクション、及び/又はパラメータは、これらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層、又はセクションを別の領域、層、又はセクションから区別するためにのみ使用される。したがって、本明細書で説明する第1の要素、構成要素、領域、層、又はセクションは、本開示の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成要素、領域、層、又はセクションと呼ぶことができる。
【0031】
図1A及び
図1Bは、それぞれ、ロック構成及び取り外し構成にあるカミソリ装置のための例示的なシェービングヘッド102を示す。シェービングヘッド102は、ハウジング103と、少なくとも1つのカミソリブレード108の刃先が存在するシェービング領域105と、を含んでもよい。シェービング中、毛はシェービングヘッド102に対して移動し、シェービング領域105に入り、そこでブレード(複数可)108によって切断され得る。
【0032】
ここに示される例では、シェービングヘッド102は、5つのブレード108を含み、それらの刃先はシェービング領域105内に配置される。2つ、3つ、若しくは4つのブレード108、又は6つ以上のブレード108など、他の数のブレード108も企図される。ブレードは、全てのブレード108が互いに接続されるように、単一の構造に形成されてもよいし、単一の構造から形成されてもよい。ブレード構造は剛性であってもよく、ブレード108はブレード構造に平行に取り付けられてもよい。他の例では、ブレード108は、支持体(図示せず)に取り付けられた切断要素を備える独立したアセンブリであってもよい。切断要素は、支持体の内面又は外面のいずれかに取り付けられてもよい。更に別の例では、ブレードは、支持部分及び屈曲部分(図示せず)を備える単一部品であってもよく、それによって、既知の「屈曲ブレード」を形成する。
【0033】
ヘッド102は、
図1Bに見られるガード112と、ロック位置にあるように
図1Aに示される保持機構115と、を含む。ガード112は、ブレード108を受容するように構成される。ロック位置において、保持機構115は、カミソリブレード108をガード112に保持するように構成される。ロック位置において、ガード112及び保持機構115は、ブレード108をそれらの間(すなわち、シェービング領域105)に少なくとも部分的に露出させたままにする。
【0034】
ヘッド102は、ガード112と保持機構115との間に、保持機構115がガード118に移動可能に接続されることを可能にする機構を含み、その結果、シェービングヘッド102は、
図1Bに見られるように、取り外し位置に構成され得る。シェービングヘッド102が取り外し位置にあるとき、シェービングヘッド102は再充填可能であり、これは、ユーザがシェービングヘッド102の少なくとも一部を保護する一方で、シェービングヘッド102の少なくとも別の部分を交換し得ることを意味する。より具体的には、ユーザは、少なくともブレード108を交換しながら、少なくともハウジング103を保護し得る。
【0035】
例において、シェービングヘッド102はまた、シェービングヘッド102の前部に向かって配置される皮膚伸張装置140を含んでもよい。皮膚伸張装置140のそのような配置は、皮膚をカミソリブレード108と接触させる前に、皮膚を皮膚伸張装置140と接触させるために、皮膚上のシェービングヘッド102の移動を可能にし得る。皮膚伸張装置140は、スナップフィット機構などによってガード112に取り外し可能に接続されてもよく、皮膚伸張装置140を交換することを可能にする。皮膚伸張装置は、代わりに保持機構115に取り外し可能に接続されてもよいことも考えられる。シェービング中、シェービングヘッド102のシェービング領域105に接触するようにされる皮膚及び毛は、刃先がシェービング領域105にあるブレード108によって接触される前に、皮膚伸張装置140によって接触されてもよい。
【0036】
ここに示された皮膚伸張装置140は、一連の3つのいわゆる「ガードフィン」として表されているが、1つ又は2つのガードフィン、又は4つ以上のガードフィンを提供することも企図される。更に、1つ以上のガードフィンに加えて、又はその代替として、皮膚伸張装置140が潤滑機能を提供することも企図される。皮膚伸張装置140は、皮膚がそのブレード(複数可)に向かって移動するときに皮膚に接触するように配置されるシェービングヘッドのための任意の既知の構成要素として提供され得る。
【0037】
例では、シェービングヘッド102はまた、シェービングヘッド102の後部に向かって配置されるシェービング後装置145(この場合、潤滑要素)を含んでもよく、皮膚伸張装置140及びシェービング後装置145は、皮膚伸張装置140及びシェービング後装置145がシェービング領域105を実質的に挟むように、シェービングヘッド102のシェービング面の対向する端部に配置される。シェービング後装置145は、スナップフィット機構などによってガード112に取り外し可能に接続されてもよく、シェービング後装置を交換することを可能にする。シェービング後装置は、代わりに、保持機構115に取り外し可能に接続されてもよいと考えられる。シェービング後装置145は、例えば、皮膚を落ち着かせるために、及び/又は1つ以上の製品を皮膚に塗布するために、皮膚がシェービング領域105を離れる際に皮膚に接触するように構成されてもよい。シェービング後装置105は、皮膚がシェービングヘッド102の1つ以上のブレード108に接触した後に皮膚に接触するように配置される、シェービングヘッド102のための任意の既知の構成要素として提供されてもよい。
【0038】
図2A~
図2Dは、シェービングヘッド102の機能を示しており、シェービングヘッド102は、保持機構115がいくつかの状態(
図2Aのロック位置、
図2Bのロック解除位置、及び
図2Dの取り外し位置)の間で移動することを可能にするように構成されている。
図2Cは、ロック解除位置と取り外し位置との間の遷移を示している。
【0039】
図2Aを参照すると、保持機構115がロック位置にあるとき、カミソリブレード108は、保持機構115によってガード112に保持される。したがって、カミソリブレード108をシェービングヘッド102から取り外すことはできず、新しいカミソリブレード108をガード112に挿入することもできない。更に、保持機構115がロック位置にあるとき、保持機構115は取り外し位置に移動することができない。これは、シェービング動作中、カミソリブレード108の交換動作の不適切なステップ中、又はカミソリ装置の保管中のいずれかにおいて、カミソリブレード108の不用意な又は望ましくない移動を防止し、したがって、器具の安全性を強化する。保持機構115及び/又はガード112は、保持機構115がロック解除位置に不用意に移動することを防止するために、保持機構115を保持位置に維持するように構成されてもよい。
【0040】
保持機構115が
図2Dのような取り外し位置にあるとき、保持機構115はガード112に対して「開いている」。これは、保持機構115が、アクチュエータなどによってガード112に接続し続ける間、保持機構115が、ガード112から取り外すためにカミソリブレード108にアクセス可能にする位置にあることを意味する。保持機構118は、
図2Aの取り外し位置から
図2Dのロック位置に直接移動しなくてもよい。これは、カミソリブレード108がガード112内に固定されているが、実際には依然として緩んでいるとユーザが誤解することを防止するので、カミソリ装置の別の安全面に対処する。それはまた、本明細書で説明されるように、より安全なロックシステムをもたらす。
【0041】
図2Bは、保持機構115がロック解除方向205に移動して、保持機構115をロック解除位置にし得ることを示す。保持機構115がロック解除位置にあるとき、保持機構はブレード108をガード112に固定し続け得るので、ブレード108はガード112から取り外されなくてもよい。しかしながら、保持機構115は、
図2Cに示すように、ロック解除位置から取り外し位置に向かって移動することができ、
図2Cでは、保持機構は取り外し方向209に回転して取り外し位置に移動する。
図2Bに戻ると、保持機構115は、保持機構115をロック解除方向205の反対方向に摺動させることなどによって、ロック解除位置からロック位置に移動され得る。したがって、ロック解除位置は、取り外し位置とロック位置との間の中間であり、保持機構115がいずれかの位置に移動することを可能にする一方で、取り外し位置からロック位置への直接の通過を防止し、逆もまた同様である。
【0042】
図3を参照すると、保持機構115は、ユーザによって操作されるように構成されたカバー303と、取り外しのためにカミソリブレード108のアクセス性を制御するように構成されたブレードロッカー308と、を備えてもよく、ブレードロッカー308の移動は、カバー303によって操作される。カバー303は、保持機構115がロック位置にあるとき、カミソリブレード108を実質的に囲むように形成された側壁311及び前壁313を有するように示されている。したがって、カバー303は、カミソリブレード108に「窓」を提供するように構成され、カミソリブレード108をシェービング動作のためにアクセス可能にする。カバー303の他の構成も考えられ得る。
【0043】
カバー303は、第1の位置及び第2の位置でカバー303の並進を可能にするが、第2の位置でカバー303の回転のみを可能にするロック要素又は機械的ジョイント409によってガード112に接続され得る。言い換えれば、機械的ジョイント409は、カバー303が第2の位置にない限り、カバー303の回転を防止し得る。例えば、機械的ジョイント409は、ピン・スロットジョイントであってもよく、カバー303又はガード112の一方はスロットを有し、他方はスロット内に配置されたピンを有する。一例では、ガード112は、第1の側に第1のスロットを有し、第2の側に第2のスロットを有し得、ガードは、第1の側に第1のピンを有し、第2の側に第2のピンを有し得、第1のピン及び第2のピンは、ブレード108に向かって内向きに配向され、カバー303をガード112に固定して接続し得る。カバー303及び/又はガード112の態様は、カバー303がガード112に対して特定の位置にあるとき、カバー303の回転運動を制限し得る。例えば、カバー303は、ガード303に対するカバー303の回転を制限する上壁316及び底壁319を有し得、一方で、スロットピンジョイントを介して、ロック解除方向205などへのガード112の並進を依然として可能にする。カバー303が第2の位置にあるとき、底壁319はガード112によってもはや「ブロック」されなくてもよく、したがって、カバー303は、第1のピンと第2のピンとの間に延在し、カミソリブレード108の縁部方向に平行な軸Aを中心にガード112から外向きに回転されてもよく、カバー303がガード303の後部に向かって外向きに、取り外し方向209などに回転されることを可能にする。
【0044】
カバー303及び/又はガード112の態様は、カバー303の意図しない並進を妨げ得る。例えば、シェービング動作中など、ユーザがロック解除動作を実行しているとき以外のときに、カバー303がロック解除方向205に移動することは望ましくない。したがって、カバー303及び/又はガード112は、意図しない並進を防止するロック要素を含んでもよい。例えば、機械的ジョイント409がピン・スロットジョイントである場合、スロットはロック解除方向に狭くなり、カバー303をロック解除位置に移動させるために打ち勝たなければならない力を導入し得る。本開示から逸脱することなく、他の機構が考えられる。
【0045】
ブレードロッカー308は、ガード112の縁部上でカバー303とガード112との間に配置され得る。例えば、ブレードロッカー308は、ブレードロッカー308の向きが個々のカミソリブレード108の刃先を横切るように、カミソリブレード108に対して直交してもよい。
【0046】
図4A及び
図4Bは、ブレードロッカー308の更なる詳細を示す。ブレードロッカー308は、個々のカミソリブレード108に対応する少なくとも1つのスロット404を有してもよい。ブレードロッカー308が
図4Aのような第1の位置にあるとき、スロット404は、カミソリブレード108をガード112に固定し得る。ブレードロッカー308はまた、ブレードロッカーが
図4Bの第2の位置にあるときなど、カミソリブレード108の他の構造的態様を収容するように設計された凹部407を有してもよい。
【0047】
ブレードロッカー308は、ピボットジョイントなどの単一の軸Bを中心とした回転を可能にする機械的ジョイント409によってガード112に接続され得る。ピボット軸Bは、カミソリブレード108の縁部方向に直交してもよく、ブレードロッカーが、回転方向412など、カミソリブレードから横方向に外向きに回転することを可能にする。保持機構115は、2つのブレードロッカー308を有してもよく、各ブレードロッカー308は、ガード112の対向する端部に配置され、互いに鏡像関係にある。
【0048】
図3に戻ると、ブレードロッカー308及びカバー303は、第1の軸Aを中心とするカバー303の回転運動を第2の軸Bを中心とするブレードロッカー308の回転運動に変換するように構成されたアクチュエータによって接続されてもよい。アクチュエータは、ブレードロッカー308上の係合部分325と相互作用するカバー303上に配置された係合部分322を備えてもよく、カバー303が第1の軸Aに沿って回転されるとき、カバー係合部分322がブレードロッカー係合部分325と係合して、ブレードロッカー308を第2の軸Bに沿って回転させる。相互作用する係合部分322及び係合部分325は、例えば、小瘤及び対応するランプであってもよい。ランプが小瘤と面一であり、ランプが回転されるとき、ランプの傾斜は、小瘤を下向きに押し、小瘤に回転効果を生じさせ得る。第1の軸Aを中心とした回転を第2の軸Bを中心とした回転に変換するための他の構造も企図される。
【0049】
図4Aに戻ると、ブレードロッカー308及びカバー303の動作は、シェービングヘッド102からのカミソリブレード108の挿入及び取り外しを可能にするように構成されてもよい。カバー303が、保持機構115のロック位置でもある第1の位置にあるとき、ブレードロッカー308は、ロック位置でもある第1の位置にあり、ブレードロッカー308は、スロット404がカミソリブレード108の上面と実質的に接触してカミソリブレード108の移動を実質的に防止するように、カミソリブレード108をガード112に固定する。カバー303が、保持機構115のロック解除位置でもある第2の位置に並進されるとき、ブレードロッカー308は第1の位置のままであるが、カバー係合部分322はブレードロッカー係合部分325に接触し得る。カバー303がロック解除位置から取り外し位置に移動されるとき、カバー係合部分322は、ブレードロッカー係合部分325と係合して、ブレードロッカー308にロック解除移動を実行させ、ブレードロッカーは取り外し方向209に回転され、
図4Bに示されるように、ブレードロッカー308を開位置である第2の位置に移動させる。この開位置では、ブレードロッカースロット404はもはやカミソリブレード108と接触しておらず、したがってカミソリブレード108はもはやガード112に固定されていない。保持機構102がこの位置にあるとき、カバー303はロック解除位置にあり、ブレードロッカー308は開位置にあり、カミソリブレード108はガード112から自由に取り外されてもよく、及び/又はガード112はカミソリブレード108を自由に受容し得る。このようにして、使用済みのカミソリブレード108を処分し得、新しいカミソリブレードを挿入し得る。
【0050】
例では、
図5に示されるように、シェービングヘッド102はまた、サスペンションと同様にカミソリブレードにクッション性を提供するように構成された弾性要素503を含み、カミソリブレード108がハウジング内で一方向に制限され、抵抗され、及び/又は制御された移動を可能にする。弾性要素503は、シェービング動作中に皮膚表面に対するブレード108の圧力を緩和する「衝撃吸収器」として機能してもよい。弾性要素503は、カミソリブレード108に向かって配置され、カミソリブレード108に接触するようにガード112内に配置されたバネ仕掛けのピン506を含んでもよい。したがって、カミソリブレード108の上面に圧力が加えられるとき、カミソリブレード108は、バネ仕掛けのピン506と係合し得る。圧力は、バネ仕掛けのピン506を圧縮させ、バネ仕掛けのピン506が圧力の方向にカミソリに戻す抵抗は、バネ仕掛けのピン506の圧縮の程度に対して増加する。図では、弾性要素503は、複数のバネ仕掛けのピン506を含み、バネ仕掛けのピン506は、ガード112内に固定されてもよく、ガード112に取り外し可能に取り付けられてもよく、又はガード112に固定可能若しくは取り外し可能に取り付けられてもよいハウジング要素に取り付けられてもよい。
【0051】
図6A~
図6Bは、シェービングヘッド102へのカミソリブレード108の取り付けに関する本開示の態様を示す。
図6Aは、シェービングヘッド102への取り付けのためにカミソリブレード108を取り外し可能に収容するように構成されたキャリア607を示す。キャリアは、カミソリブレード108を収容するための折り目として機能する「バッフル」を有する。各カミソリブレード108は、カミソリブレードが2つのキャリア壁616の間に挟まれるように、キャリア607の間隙611に嵌合する。各キャリア壁616は、キャリア壁616の上部において各隣接するキャリア壁616に接続され得る。これは、キャリア607が各カミソリブレード108の延長された長さを保持するように構成されるバネ状の形状を形成する。力619がキャリアの領域に加えられるとき、キャリア壁616は離れて広がり、各間隙611を広げる。カミソリブレード108は、もはやキャリア607によって固定されず、したがってキャリア607から解放され得る。
【0052】
図6Bでは、キャリア607は、シェービングヘッド102に取り付けられるように示されている。この取り付けは、スナップフィット機構によるものであってもよく、シェービングヘッド102内へのブレード108の正確な配置を可能にする。キャリア607は、「新しい」ブレード108を収容してもよく、前述の機構を通して、キャリアは、シェービングヘッド102に取り付けられ、ブレード108をガード112の中に解放することを強いられ得る。同様に、キャリア607は、キャリア607に力619を加えることによって、シェービングヘッド112から「使用済み」ブレード108を取り外すように逆に作用されてもよく、間隙611を広げ、したがって、キャリア607がカミソリブレード108の各々と係合し得る状態にキャリアを構成する。解放力619は、キャリア壁616をカミソリブレード108上で閉じさせ、それらを確実に収容する。このようにして、キャリア607は、ユーザをカミソリブレード108の刃先から保護するので、キャリア607は、ユーザが怪我のリスクなしにシェービングヘッド102のカミソリブレード108を取り扱うことを可能にする。この目的のために、キャリアは、プラスチック、金属、ゴム、又は他のそのような材料など、カミソリブレード108と安全に係合し得る材料から形成されてもよい。
【0053】
図7Aに示す例では、シェービングヘッド102は、上面と、底面と、前縁部と、後縁部と、前縁部と後縁部との間に延在する一対の側縁部と、ブレードをハウジング103内に固定するように構成された一対の実質的にC字形のリテーナ700と、を備える。少なくとも一方又は両方のリテーナは、
図7に見ることができるように、フラップ710がハウジングの底部から突出している開口部を含む。保持機構は、シェービングヘッドの底部に取り外し不能に取り付けられた、一例では金属で作られたバー715を備える。バーは、長手方向部分720と、一対の横方向部分730と、を備える。バーの横方向部分がリテーナのフラップに面する平面において、バーの横方向部分は、リテーナのフラップと接触するバーと一体的に形成された突出部735を備える。ロック位置にあるとき、バー720の突出部735は、リテーナのフラップ710に圧力を加え、それによってリテーナのいかなる移動も防止し、その結果、ブレードをハウジング内に固定する。ユーザがブレードアセンブリを交換したいとき、ユーザは、バーの長手方向側部を介してバーを上向きに引っ張り得る。この動作により、バーの横方向部分の突出部は、もはやリテーナを押さず、リテーナは自由に回転することができ、それによってブレードを再び取り外して交換することができる。
【0054】
図7Bの例では、ガード112は、一対の開口部805を備えてもよく、これらの開口部は、例では金属、すなわち鋼で作られたバー815を受容するように構成されている。バー815は、シェービングヘッド102の底面を少なくとも部分的に覆うように構成された長手方向部分820と、長手方向部分820と一体的に形成された一対の横方向部分830と、を備える。ロック位置にあるとき、各横方向部分は、ハウジングの側縁部に接触し、したがって各切断ブレードに接触するように配置され、それによってブレードがハウジング内に安全に固定されることを確実にする。ユーザがブレードを交換したいとき、ユーザはバーの長手方向部分を引っ張り得、それによってブレードアセンブリを解放し、したがってブレードの交換を進めることができる。
【0055】
特許請求の範囲を含む説明全体を通して、「備える(comprising a)」という用語は、特に明記しない限り、「少なくとも1つを備える(comprising at least one)」と同義であると理解されるべきである。加えて、特許請求の範囲を含む本明細書に記載される任意の範囲は、特に明記しない限り、その最終値(複数可)を含むものとして理解されるべきである。記載された要素についての特定の値は、当業者に知られている許容される製造又は業界公差内であると理解されるべきであり、用語「実質的に」及び/又は「およそ」及び/又は「概して」の任意の使用は、そのような許容される公差内に入ることを意味すると理解されるべきである。
【0056】
本明細書における本開示は、特定の実施形態を参照して記載されているが、これらの実施形態は、本開示の原理及び適用の単なる例示であることが理解されるべきである。
【0057】
本明細書及び実施例は例示的なものに過ぎず、本開示の真の範囲は以下の特許請求の範囲によって示されることが意図されている。
【国際調査報告】