(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】犠牲酸化物材料を使用したナノシートスタック内の多層仕事関数金属
(51)【国際特許分類】
H01L 21/336 20060101AFI20241121BHJP
H01L 21/8238 20060101ALI20241121BHJP
H01L 21/28 20060101ALI20241121BHJP
H01L 29/41 20060101ALI20241121BHJP
H01L 29/423 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
H01L29/78 301G
H01L29/78 301H
H01L29/78 301Z
H01L27/092 D
H01L21/28 301R
H01L29/44 S
H01L29/58 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529607
(86)(22)【出願日】2022-11-16
(85)【翻訳文提出日】2024-05-17
(86)【国際出願番号】 EP2022082096
(87)【国際公開番号】W WO2023104455
(87)【国際公開日】2023-06-15
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【氏名又は名称】太佐 種一
(74)【代理人】
【識別番号】100120710
【氏名又は名称】片岡 忠彦
(74)【復代理人】
【識別番号】100091568
【氏名又は名称】市位 嘉宏
(72)【発明者】
【氏名】バオ ルーチャン
(72)【発明者】
【氏名】渡部 宏治
(72)【発明者】
【氏名】サンカラパンディアン、ムスマニカム
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ジンユン
【テーマコード(参考)】
4M104
5F048
5F140
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
半導体構造は、半導体基板上のナノシートスタックを使用して形成される。半導体構造は、ナノシートスタック内の複数のチャネルの各チャネルを取り囲み、ナノシートスタックの下の半導体基板上にある仕事関数の複数の層を含む。半導体構造内の仕事関数金属の隣接する層は、酸化物材料によって分離されている。酸化物材料は、厚さが数オングストローム以下の非常に薄い酸化物層である。半導体構造は、仕事関数金属の複数の層の外層の上にあるn型仕事関数金属を含む。n型仕事関数金属は、ゲート電極材料の下のキャッピング材料によって覆われたアルミニウム含有金属とすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各チャネル上に仕事関数金属の複数の層を備えた電界効果トランジスタ装置を形成するナノシートスタック用の半導体構造であって、前記半導体構造は、
半導体基板上のナノシートスタック内の複数のチャネルと、
前記電界効果トランジスタ装置の前記ナノシートスタックの前記複数のチャネルの各チャネル上および前記半導体基板上の、仕事関数金属の複数の層と
を含み、隣接する前記仕事関数金属の複数の層が酸化物材料によって分離されている、半導体構造。
【請求項2】
前記仕事関数金属の複数の層の外側層の上にあるn型仕事関数金属であって、前記n型仕事関数金属は、前記ナノシートスタック内の前記複数のチャネルの各チャネル上、および前記半導体基板上の、外側仕事関数金属の表面間の隙間を充填し、前記仕事関数金属の前記複数の層は、前記n型仕事関数金属の下にある仕事関数金属の2つの層である、前記n型仕事関数金属と、
前記n型仕事関数金属上のキャップ層と、
前記キャップ層上のゲート電極材料と
をさらに含む、請求項1に記載の半導体構造。
【請求項3】
前記ナノシートスタック内の前記複数のチャネルの各チャネル上の前記仕事関数金属の前記複数の層の数が多いほど、前記ナノシートスタック内の前記複数のチャネルの各チャネル上の前記仕事関数金属の前記複数の層の数が少ないものよりも高い実効仕事関数を提供する、請求項1に記載の半導体構造。
【請求項4】
半導体基板上のナノシートスタック内の複数のチャネルと、
前記ナノシートスタック内の前記複数のチャネルのそれぞれの周りおよび前記半導体基板上の第1の仕事関数金属の層と、
前記第1の仕事関数金属の層上の第1の酸化物材料の層と、
前記第1の酸化物材料の層上の第2の仕事関数金属の層と、
前記第2の仕事関数金属の層上の第2の酸化物材料の層と、
前記第2の酸化物材料の層上の第3の仕事関数金属の層であって、前記第3の仕事関数金属の層は、前記第2の酸化物材料の層の隣接する表面間の隙間を充填する、前記第3の仕事関数金属の層と、
前記第3の仕事関数金属の層の露出表面上の第3の犠牲酸化物と、
前記第3の仕事関数金属の層上の第4の仕事関数金属の層と、
前記第4の仕事関数金属の層上の第5の仕事関数金属と、
前記第4の仕事関数金属の層上のキャップ層と、
前記キャップ層上のゲート電極材料と
を含む、請求項1に記載の半導体構造。
【請求項5】
前記第1の酸化物材料および前記第2の酸化物材料は、酸化ランタンまたは酸化イットリウムのうちの1つである、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項6】
前記第1の仕事関数金属は金属窒化物材料である、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項7】
前記第1の酸化物材料の層、前記第2の酸化物材料の層、および前記第3の酸化物材料の層はそれぞれ、前記第1の酸化物材料の単層の厚さまたは数原子層の厚さを有する、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項8】
前記第1の酸化物材料の層が不連続である、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項9】
前記第2の酸化物材料の層は、ランタン-チタン混合界面層を有する、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項10】
前記第3の酸化物材料の層は、La
2O
3の組成を有する前記酸化ランタンまたはY
2O
3の組成を有する前記酸化イットリウムのうちの1つである、請求項5に記載の半導体構造。
【請求項11】
前記第5の仕事関数金属は、アルミニウム含有仕事関数材料である、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項12】
前記第5の仕事関数金属は、多層仕事関数金属である、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項13】
前記第1の仕事関数金属、前記第2の仕事関数金属、前記第3の仕事関数金属、および前記第4の仕事関数金属は、同じ材料から構成される、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項14】
複数の仕事関数金属層を有する複数の電界効果装置を形成する方法であって、前記方法は、
半導体基板上の複数のナノシートスタックの各ナノシートスタック内の複数のチャネル上および各ナノシートスタックの下に第1の仕事関数金属を堆積することと、
前記第1の仕事関数金属上に第1の酸化物材料を堆積することと、
前記複数のナノシートスタック上に第1のソフトマスクを堆積し、パターニングすることと、
前記複数のナノシートスタックのうちの少なくとも1つから前記第1のソフトマスクを除去することと、
前記複数のナノシートスタックのうちの前記少なくとも1つから前記第1の酸化物材料および前記第1の仕事関数金属を除去することと、
前記複数のナノシートスタックのうちの1つまたは複数の上に残っている前記第1のソフトマスクを除去することと、
前記複数のナノシートスタックのうちの前記1つまたは複数から前記第1の酸化物材料の上部を除去することであって、前記第1の酸化物材料の下部は前記第1の仕事関数金属上に残る、前記除去することと、
前記第1の仕事関数金属上に残っている前記第1の酸化物材料上に第2の仕事関数金属を堆積することと
を含む、方法。
【請求項15】
前記第2の仕事関数金属上にn型仕事関数金属を堆積し、前記第2の仕事関数金属の隣接する表面間の1つまたは複数の隙間を充填することと、
前記n型仕事関数金属上にキャップ層を堆積することと、
前記n型仕事関数金属上にゲート電極材料を堆積することと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第2の仕事関数金属上に第2の酸化物材料を堆積することと、
前記複数のナノシートスタック上に第2のソフトマスクを堆積することと、
前記複数のナノシートスタックのうちの少なくとも2つから前記第2のソフトマスクを除去することと、
前記複数のナノシートスタックのうちの前記少なくとも2つから前記第2の酸化物材料および前記第2の仕事関数金属を除去することと、
前記第2のソフトマスクによって覆われた前記複数のナノシートスタックのうちの少なくとも1つから前記第2のソフトマスクを除去することと、
前記複数のナノシートスタックのうちの前記少なくとも1つから前記第2の酸化物材料の上部を除去することであって、前記第2の酸化物材料の下部は前記第2の仕事関数金属上に残る、前記除去することと、
前記第2の酸化物材料上に第3の仕事関数金属を堆積することであって、前記第3の仕事関数金属が第2の酸化物材料の隣接する表面間の隙間を充填する、前記堆積することと、
前記第3の仕事関数金属の露出表面上に第4の仕事関数金属を堆積することと、
前記第4の仕事関数金属の上に第5の仕事関数金属を堆積することと、
前記第5の仕事関数金属上にキャップ層を堆積することと、
前記キャップ層上にゲート電極材料を堆積することと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の仕事関数金属、前記第2の仕事関数金属、前記第3の仕事関数金属、および前記第4の仕事関数金属のそれぞれが同じ仕事関数金属である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の酸化物材料および前記第2の酸化物材料は、それぞれ、酸化ランタン材料または酸化イットリウム材料のうちの1つである、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の仕事関数金属上に残る前記第1の酸化物材料の前記下部が、前記酸化ランタン材料または前記酸化イットリウム材料のうちの1つの単層である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第5の仕事関数金属は、アルミニウム含有仕事関数金属である、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、仕事関数金属の複数の層を有するナノシートスタックを使用して相補型金属酸化物半導体(CMOS)装置を形成する半導体装置形成の分野に関する。より具体的には、異なる閾値電圧を提供する仕事関数金属の1つまたは複数の層を有するn型およびp型電界効果トランジスタを形成することに関する。
【背景技術】
【0002】
回路密度の向上と必要な電気的性能の両方を達成するために、半導体プロセス技術の継続的な革新により、より高い集積密度と装置のスケーリングが可能になった。半導体産業が10ナノメートル(nm)技術ノードを超え、さらにその先に進むにつれて、CMOS装置プロセスを使用して形成される電界効果トランジスタなどの平面および非平面半導体装置構造をより小さな寸法にスケールする必要がある。回路密度の増加と電気的性能の向上の両方を達成するための1つのアプローチには、非常に薄い垂直方向にスタックされたナノシート層を使用することが含まれ、このナノシート層はパターン化およびエッチングしてナノシートスタックを形成できる。通常、ナノシートスタックはナノシート電界効果トランジスタ(FET)装置を形成し、これは継続的なスケーリングのための実行可能な選択肢であると考えられている。一般に、ナノシートFET装置は、1つまたは複数のナノシート層から構成されるナノシートスタックを有するデバイス・チャネルを備え、各ナノシート層は、ナノシート層の幅より実質的に小さい垂直厚さを有する。
【発明の概要】
【0003】
本発明の実施形態は、ナノシートスタックと、ナノシートスタック内の複数のチャネルを囲む仕事関数金属の多層とを使用して形成された電界効果トランジスタ用の半導体構造を開示する。本発明の実施形態は、仕事関数金属の複数の層が、ナノシートスタック内の複数のチャネルの各チャネル上、および、ナノシートスタックの下の半導体基板上にあることを開示する。本発明の実施形態では、仕事関数金属の隣接する層が酸化物材料によって分離されている。本発明の実施形態は、仕事関数金属の複数の層の外層の上にあるn型仕事関数金属を含む。n型仕事関数金属は、ゲート電極材料の下にあるキャッピング材料によって覆われる。
【0004】
本発明の実施形態は、仕事関数金属の第1の層がナノシートスタック内の複数のチャネルのそれぞれの周囲にあり、ナノシートスタックの下の半導体基板上にあることを開示する。第1の犠牲酸化物材料層は、第1の仕事関数金属の上にある。第1の犠牲酸化物材料は、エッチングプロセス後に数オングストローム以下の範囲の厚さを有する。本発明の実施形態は、第1の犠牲酸化物材料層の上に第2の仕事関数金属の層を有する半導体構造を含む。第2の犠牲酸化物材料層が第2の仕事関数金属の上にある。第2の犠牲酸化物材料は、エッチングプロセス後に残る犠牲酸化物材料の非常に薄い層である。本発明の実施形態は、第2の犠牲酸化物材料の上に第3の仕事関数金属の層を有する半導体構造を含む。第3の仕事関数金属は、ナノシートスタック内およびその下の第2の犠牲酸化物の表面間の隙間を充填する。本発明の実施形態は、第3の仕事関数金属の露出表面上に第3の犠牲酸化物材料層を提供する。第3の酸化物層は非常に薄く、厚さは数オングストロームの範囲である。本発明の実施形態は、第3の犠牲酸化物上の第4の仕事関数金属の層を開示する。さらに、本発明の実施形態は、第4の仕事関数金属の上に第5の仕事関数金属を提供する。第5の仕事関数金属は、n型の仕事関数金属である。キャップ材料が第5の仕事関数金属を覆い、ゲート電極材料がキャップ材料の上にある。
【0005】
本発明の実施形態は、ナノシートスタックの各チャネルの周囲およびナノシートスタックの下の半導体基板上に仕事関数金属の複数の層を有するナノシートスタックから電界効果トランジスタを形成する方法を提供する。この方法は、複数のナノシートスタックの各ナノシートスタック内の複数のチャネル上および半導体基板上に第1の仕事関数金属を堆積することを含む。この方法は、第1の仕事関数金属上に第1の酸化物材料を堆積することを含む。この方法は、複数のナノシートスタック上に第1のソフトマスクを堆積することと、第1のソフトマスクをパターニングすることと、複数のナノシートスタックの少なくとも1つから第1のソフトマスクを除去することとを含む。この方法は、ナノシートスタックの少なくとも1つから第1の酸化物材料および第1の仕事関数金属を除去することを含む。この方法は、1つまたは複数のナノシートスタック上に残っている第1のソフトマスクを除去することを含む。この方法は、1つまたは複数のナノシートスタックから第1の酸化物材料の上部を除去することを含み、第1の酸化物材料の下部は第1の仕事関数金属上に残る。
【0006】
さらに、本発明の実施形態は、半導体基板上の複数のナノシートスタックの複数のチャネル上および複数のナノシートスタックのそれぞれの下に第2の仕事関数金属を堆積することを含む。この方法は、第2の仕事関数金属上に第2の酸化物材料を堆積することを含む。この方法は、複数のナノシートスタック上に第2のソフトマスクを堆積し、パターニングすることを含む。この方法は、複数のナノシートスタックの少なくとも2つから第2のソフトマスクを除去し、その後、複数のナノシートスタックの少なくとも2つから第2の酸化物材料および第2の仕事関数金属を除去することを含む。この方法は、第2のソフトマスクの残りの部分によってまだ覆われているナノシートスタックから第2のソフトマスクを除去することを含む。ソフトマスクの残りの部分を除去した後、この方法は、複数のナノシートスタックのうちの2つ以上から第2の酸化物材料の上部を除去することを含む。第2の酸化物材料の下部は仕事関数金属上に残る。本発明の実施形態は、第2の酸化物材料の残りの下部上に第3の仕事関数金属を堆積することを含み、第2の酸化物の残りの部分は数オングストロームの厚さである。さらに、本発明の実施形態は、第3の仕事関数金属上にn型仕事関数金属を堆積することを含む。n型仕事関数金属は、第3の仕事関数金属の隣接する表面間の隙間を充填する。この方法は、n型仕事関数金属上に金属窒化物キャッピング層を堆積することと、キャッピング層上にゲート電極材料を堆積することとを含む。
【0007】
本発明のさまざまな実施形態の上記および他の態様、特徴、および利点は、添付の図面と併せて行われる以下の説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態による、半導体基板の一部上にそれぞれ4つのナノシートスタックを有する半導体構造の断面図を示す。
【
図2】本発明の一実施形態による、半導体構造の露出表面上に仕事関数金属(WFM)の層を堆積した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図3】本発明の一実施形態による、半導体構造の露出表面上に犠牲酸化物材料の層を堆積した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図4】本発明の一実施形態による、各半導体構造上にソフトマスク材料の層を堆積した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図5】本発明の一実施形態による、4つのナノシートスタックのそれぞれのブロックを解除した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図6】本発明の一実施形態による、4つのナノシートスタックのうちの3つから犠牲酸化物およびWFMを除去した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図7】本発明の一実施形態による、第4のナノシートスタックからソフトマスクを除去した後の半導体構造の上面図を示す。
【
図8】本発明の一実施形態による、第4のナノシートスタック上のWFM21から犠牲酸化物の上部を除去した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図9】本発明の一実施形態による、第4または右端のナノシートスタックの犠牲酸化物上、およびナノシートスタックの第1の3つの誘電材料上にWFMを堆積した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図10】本発明の一実施形態による、
図9の半導体構造および堆積された別の犠牲酸化物材料層の断面図を示す。
【
図11】本発明の一実施形態による、
図10の半導体構造のそれぞれの上に別のソフトマスクを堆積した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図12】本発明の一実施形態による、露出したソフトマスク、犠牲酸化物、および上部WFMの一部をパターニングして除去した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図13】本発明の一実施形態による、ソフトマスクの残りの露出部分を除去した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図14】本発明の一実施形態による、第3および第4のナノシートスタックの上部WFM上の露出した犠牲酸化物の上部を除去した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図15】本発明の一実施形態による、半導体構造上に第3のWFMを堆積した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図16】本発明の一実施形態による、第3のWFM上に犠牲酸化物の別の層を堆積した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図17】本発明の一実施形態による、別のソフトマスクを堆積し、第1のナノシートスタック上の堆積されたソフトマスクの一部を除去した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図18】本発明の一実施形態による、第1のナノシートスタックから犠牲酸化物および第3のWFMを除去した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図19】本発明の一実施形態による、ソフトマスクを除去した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図20】本発明の一実施形態による、最後の3つのナノシートスタック上の第3のWFMの露出部分から犠牲酸化物の上部を除去した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図21】本発明の一実施形態による、第1の3つのナノシートスタックのそれぞれの周囲および下、および第4のナノシートスタック上に別のWFMを堆積した後の半導体構造の断面図を示す。
【
図22】本発明の一実施形態に従って、第1の3つのナノシートスタックの各チャネル部分の下および周囲、および第4のナノシートスタックの上にn型WFMを堆積し、各ナノシートスタックのn型WFMの露出表面上にキャップ材料を堆積し、次に、各ナノシートスタック上および半導体基板上にゲート電極材料を堆積した後の半導体構造の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ナノシート(NS)トランジスタは、10nmノードを超える先進技術でCMOS装置をスケーリングするための実行可能な装置アーキテクチャとして追求されている。NSトランジスタの製造における1つの課題は、NSトランジスタを形成するNSスタック内のチャネル間のソフトマスク材料を除去することが難しいことである。NSトランジスタを形成するNSスタック内のチャネル材料の部分の上に、仕事関数金属としても知られる仕事関数金属の層を堆積した後、ソフトマスク材料の層がNSスタックのチャネルの上および周囲に堆積される。複数の仕事関数金属(WFM)層を備えたNSトランジスタを形成するには、NSスタックのチャネル間のソフトマスク材料を除去する必要がある。ソフトマスク材料はパターン化することができ、ソフトマスク材料の一部は1つまたは複数のNSスタック上で除去されて、選択されたNSスタックのブロックが解除されるかまたは露出される。ソフトマスク除去のための従来のエッチングプロセスでは、NSスタックの隣接するチャネル間にかなりの量のソフトマスク材料が残るため、NSスタックのチャネルの周囲に堆積できるWFMの層の数が制限される。ソフトマスク除去後のNSスタックの要素マッピングにより、NSスタック内の隣接するチャネル間に大量のソフトマスクが特定される。
【0010】
NSトランジスタのより高い実効仕事関数を提供するために、NSスタック内のチャネルの周囲に仕事関数金属の複数の層を堆積できることが望ましい。WFMの異なる数の層を提供することができると、完成したNSトランジスタに関連する実効仕事関数値の範囲および関連する閾値電圧の範囲を提供することができる。電界効果(FET)装置などのNSトランジスタを形成するNSスタックにさまざまな実効仕事関数を提供するために、NSスタック内のチャネルの隣接部分の間にクリーンでオープンな領域を提供し、NSスタック内に複数のWFM層の堆積できるようにすることが望ましい。
【0011】
本発明の実施形態は、ナノシートスタックの各チャネル上に犠牲酸化物層の薄層を有する複数のWFM層を備えたナノシートスタックから形成されたn型FETS(NFET)またはp型FET(PFET)のいずれかで使用できる多数の半導体構造を提供する。FET装置(すなわち、NSトランジスタ)用のさまざまな半導体構造を形成する方法は、ナノシートスタックのチャネル部分の上に1つまたは複数のWFM層を有するFET装置を形成する方法を提供する。この方法では、ナノシートスタックのWFMの各層の間に犠牲酸化物材料の薄層を備えた半導体構造が提供される。この方法は、さまざまなFET装置に所望の実効仕事関数の範囲を提供するために、WFMの1層、2層、3層、またはそれ以上の層を有することができるFET装置用の半導体構造を作成する。本発明の実施形態は、所望の実効仕事関数を有するFET装置を形成すること、各FET装置に所望の実効仕事関数を提供するために所望の数のWFM層を有する半導体構造を形成することの両方の方法を提供する。
【0012】
本発明の実施形態は、半導体基板上のNSスタックの各チャネル上に界面層(IL)を有するNSスタックを使用してFET装置を形成する方法を提供する。酸化ハフニウムなどの高k誘電体材料の層が、チャネル上のIL上および半導体基板上に堆積される。この方法は、高k誘電体材料上に金属窒化物材料などのWFMを堆積することを含む。犠牲酸化物はWFM上にコンフォーマルに堆積され、NSスタック内の隣接するチャネル間の空間を挟み込む(pinches off)。酸化ランタン、酸化イットリウム、または他の同様の酸化物材料などの犠牲酸化物材料は、従来使用されているソフトマスク材料よりも隣接するチャネル間の隙間から除去するのが容易である。ナノシートスタック内の隣接するチャネル間の空間が大きいため、NSスタック内の隣接するチャネル間にWFMの追加層を堆積するためのより多くの空間が提供される。
【0013】
この方法は、パターン化され、選択的に除去されて1つまたは複数のナノシートスタックを露出させる犠牲酸化物上にソフトマスク材料を堆積することを含む。1つまたは複数のナノシートスタックを露出した後、1つまたは複数の等方性エッチングプロセスまたはウェットエッチングプロセスを使用して、犠牲酸化物およびWFM金属が除去される。残りのソフトマスクが、保護またはブロックされたナノシートスタックから除去され、犠牲酸化物の上部は、例えばウェットエッチングプロセスを使用して、保護またはブロックされたナノシートスタックのそれぞれから除去される。犠牲酸化物材料の一部の薄層が、以前にブロックされたナノシートスタックのWFM上に残る。WFMの別の層をナノシートスタックの上に堆積させることができる。ソフトマスクの第2の層を半導体基板上に堆積し、上記のプロセスを繰り返して、犠牲酸化物層の非常に薄い下部が第2のWFM上に残るWFMの第2の層を残すことができる。これらのプロセスは、ナノシートスタック内の隣接するチャネル間に空間が残っている限り、何度でも繰り返すことができる。さまざまな実施形態において、第2の犠牲酸化物層の残りの部分の上に第3のWFMを堆積し、その後、n型WFM、キャッピング金属窒化物材料、およびゲート電極材料の層を堆積して、FET装置を形成することができる。既知のバックエンド・オブ・ラインプロセスを使用して、FETコンタクトおよび相互接続を形成することができる。本発明の実施形態は、ナノシートスタックと複数のWFM層を有する犠牲酸化物材料を使用してFET装置を作製する方法を提供し、WFMの層が増えるほどFET装置においてより高い実効仕事関数が生成される。
【0014】
添付の図面を参照した以下の説明は、特許請求の範囲およびその均等物によって定義される本発明の例示的な実施形態の包括的な理解を助けるために提供される。本発明のさまざまな実施形態の説明は、例示を目的として提示されたものであり、網羅的であること、または開示された実施形態に限定されることを意図したものではない。説明した実施形態の範囲から逸脱することなく、当業者には多くの修正および変形が明らかであろう。したがって、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の実施形態のさまざまな変更および修正を行うことができることを認識するであろう。図示されているプロセスステップのいくつかは、統合されたプロセスステップとして組み合わせることができる。加えて、明確かつ簡潔にするために、周知の機能および構成についての説明は省略し得る。
【0015】
以下の説明および特許請求の範囲で使用される用語および単語は、書誌的な意味に限定されず、単に本発明の明確かつ一貫した理解を可能にするために使用される。したがって、本発明の例示的な実施形態に関する以下の説明は、例示のみを目的として提供され、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される本発明を限定する目的ではないことが当業者には明らかである。
【0016】
文脈上明らかに別段の指示がない限り、単数形「a」、「an」、および「the」には複数の指示対象が含まれることを理解されたい。したがって、例えば、「構成要素表面」への言及には、文脈上明らかに別段の指示がない限り、そのような表面の1つまたは複数への言及が含まれる。
【0017】
以下の説明のために、「上」、「下」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「上部」、「下部」、およびその派生語などの用語は、図面に示されているように、開示された構造および方法に関するものとする。「上に」、「上に重なる」、「上に」、「上に」、「上に位置する」、または「上に位置する」などの用語は、第1の構造などの第1の要素が、第2の要素(第2の構造など)に存在し、第1の要素と第2の要素との間には、界面構造などの介在要素が存在してもよいことを意味する。「直接接触」という用語は、第1の構造などの第1の要素と第2の構造などの第2の要素が、2つの要素の界面に中間の導電層、絶縁層、または半導体層を介さずに接続されることを意味する。
【0018】
本発明の実施形態の提示を曖昧にしないために、以下の詳細な説明では、当技術分野で知られている一部の処理ステップまたは操作は、提示および説明の目的で組み合わせられている場合があり、場合によっては詳細に説明されていない場合がある。他の例では、当技術分野で知られている一部の処理ステップまたは操作がまったく説明されていない場合がある。以下の説明は、むしろ本発明のさまざまな実施形態の特有の特徴または要素に焦点を当てていることを理解されたい。
【0019】
請求された構造および方法の詳細な実施形態が本明細書に開示される。以下に説明する方法ステップは、半導体チップ上に集積回路を製造するための完全なプロセスフローを形成するものではない。本明細書に記載の方法は、集積回路チップまたは半導体チップの製造に使用することができる。本実施形態は、当技術分野で現在使用されている半導体チップおよび装置の集積回路製造技術と組み合わせて実施することができ、一般的に実施されるプロセスステップのうち、説明される実施形態の理解に必要な部分だけが含まれている。これらの図は、製造中の半導体チップまたは半導体ウェハなどの基板の断面部分を表しており、一定の縮尺で描かれておらず、説明する実施形態の特徴を示すために描かれている。本明細書に開示される特定の構造および機能の詳細は、限定として解釈されるべきではなく、本開示の方法および構造をさまざまに使用することを当業者に教示するための代表的な基礎としてのみ解釈されるべきである。説明では、提示された実施形態を不必要に曖昧にすることを避けるために、周知の特徴および技術の詳細は省略される場合がある。
【0020】
本明細書における「一実施形態」、「他の実施形態」、「別の実施形態」、「一実施形態」などへの言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを示すが、すべての実施形態が必ずしも特定の特徴、構造、または特性を含むとは限らない。さらに、そのような表現は必ずしも同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が実施形態に関連して説明される場合、明示的に記載されているかどうかにかかわらず、他の実施形態に関連してそのような特徴、構造、または特性に影響を与えることは当業者の知識の範囲内であることが理解される。本明細書では、第1、第2などの用語を使用してさまざまな要素を説明することができるが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではないことが理解されよう。これらの用語は、ある要素を別の要素から区別するためにのみ使用される。したがって、以下に説明する第1の要素は、本発明の概念の範囲から逸脱することなく、第2の要素と呼ぶことができる。
【0021】
金属材料、仕事関数材料、誘電体材料、犠牲材料の堆積など、以下で使用される材料の堆積プロセスには、例えば、化学蒸着(CVD)、物理蒸着(PVD)、原子層蒸着(ALD)、またはガスクラスターイオンビーム(GCIB)蒸着が含まれる。CVDは、室温より高い温度(例えば、約25℃から約900℃)でのガス状反応物質間の化学反応の結果として堆積種が形成される堆積プロセスである。反応の固体生成物は、固体生成物のフィルム、コーティング、または層が形成される表面上に堆積する。CVDプロセスのバリエーションには、大気圧CVD(APCVD)、低圧CVD(LPCVD)、プラズマ増強CVD(PECVD)、および有機金属CVD(MOCVD)が含まれるが、それらに限定されず、それらの組み合わせも使用され得る。PVDを使用する代替実施形態では、スパッタリング装置は、直流ダイオードシステム、高周波スパッタリング、マグネトロンスパッタリング、またはイオン化金属プラズマスパッタリングを含むことができる。ALDを使用する代替実施形態では、化学前駆体が材料の表面と一度に1つずつ反応して、表面上に薄膜を堆積する。
【0022】
本明細書で使用される材料の除去または選択的エッチングには、例えば、リソグラフィー、フォトリソグラフィー、極紫外線(EUV)リソグラフィープロセス、またはその後に1つまたは複数のエッチングプロセスが続く任意の他の既知の半導体パターニングプロセスのうちの1つを使用して、ソフトマスク材料をパターニングすることが含まれるが、これらに限定されない。以下で使用される「ブロックされた」または「ブロックされていない」という用語は、一般に、パターン化およびエッチングされたソフトマスク材料の残りの部分によって覆われているか「ブロック」され、または後続のエッチングプロセスから保護されている半導体構造またはナノシートスタックの領域を指し、またはエッチングプロセスによってエッチングされ得る、覆われていない、または「ブロックされていない」半導体の領域を指す。本明細書では、さまざまな材料が除去される、または「エッチングされる」と呼ばれるが、エッチングとは一般に、1つまたは複数の材料の除去を実装する1つまたは複数のプロセスを指す。エッチングプロセスの例には、反応性イオンエッチング(RIE)またはイオンビームエッチング(IBE)を使用したドライエッチングプロセス、ウェット化学エッチングプロセス、またはこれらのエッチングプロセスの組み合わせなどのプロセスが含まれるが、これらに限定されない。ドライエッチングは、プラズマを使用して実行されてもよい。
【0023】
次に図を参照する。これらの図は、本発明の1つまたは複数の実施形態による、製造の中間段階における半導体装置の概略断面図を提供する。本発明の装置の概略図は、装置要素のスケールに関して正確または限定されるものとはみなされない。
【0024】
図1は、本発明の一実施形態による、基板1の一部上にそれぞれ4つのナノシートスタックを有する半導体構造の断面図を示す。図示されるように、
図1は、基板1、絶縁層2、チャネル4、チャネル4のそれぞれの周囲の界面層(IL)5、およびIL5上および絶縁層2上の誘電体6のそれぞれの上および周囲の誘電体6を含む。ナノシートスタック(NS)101、102、103、および104のそれぞれには、IL5および誘電体6によって囲まれたチャネル4の3つの部分が含まれている。NS101、102、103、および104のそれぞれは、基板1の絶縁層2上の誘電体6の上に存在する。NS101、102、103、および104のそれぞれは、既知のナノシートスタック形成プロセスを使用して形成され、
図1においてチャネル4の3つの部分として示される3つのチャネル層を有するナノシートスタックに限定されない。
【0025】
さまざまな実施形態において、チャネル4はシリコンで構成されるが、この半導体材料に限定されない。チャネル4は、ナノシートスタック内のチャネルナノシート層として使用される任意の半導体材料であってよい。チャネル4のそれぞれは、2~20ナノメートルの範囲の厚さを有し得るが、これらの厚さに限定されない。
【0026】
IL5は、SiOxまたはSiNOxなどの酸化物誘電体材料の層とすることができるが、これらの材料に限定されない。ここでの接尾辞xは、SiO2の2など、任意の数値または整数にすることができる。IL5は、高k誘電体材料またはより高いkゲート誘電体材料の層で覆われ、これには、PVD、CVD、またはALDのいずれかによって堆積できるHfO2、La2O3、Zr2O3などが含まれるが、これらに限定されない。さまざまな実施形態において、IL5は、化学処理、アニーリングプロセス、またはALDなどの堆積プロセスによって形成され、IL5は、0.5nm~1.5nmの厚さを有し得るが、これらの厚さに限定されない。
【0027】
誘電体6は、NS101、102、103、および104の各々において、隣接チャネル4を囲むIL5上と、基板1上の分離機能層2上に存在する。いくつかの実施形態では、誘電体6は、高k誘電体材料(すなわち、4より大きい誘電率を有する)から構成される。一実施形態では、誘電体6は、誘電率が4以下の誘電体材料である。例えば、誘電体6は、酸化ハフニウム(例えば、HfO2)、酸化ハフニウムシリコン、酸化ハフニウムシリコン窒化物(例えば、HfSiON)、酸化ランタン(例えば、La2O3)、酸化タンタル(例えば、TaO)、酸化チタン(例えば、TiO)、シリコン二酸化物などの1つで構成することができるが、これらに限定されない。誘電体6は、ALD、CVD、またはPVDによって堆積させることができる。隣接するチャネル4上の誘電体6間の典型的な距離は4nm~12nmであり得るが、これらの距離に限定されない。
【0028】
NS101、102、103、および104は、NFETまたはPFET装置半導体構造のいずれかの前駆体である。さまざまな実施形態において、
図22で後述するNSトランジスタが完成すると、NFETおよびPFETを有するNSトランジスタの対(図示せず)は、ゲート電極を共有することができない。2つのトランジスタは、(例えば、
図22に示すように)処理が完了した後、NS101、102、103、および104から作成された結果として得られるFET構造のいずれかから形成され得る。当業者には知られているように、各NSに使用される材料の種類(例えば、FET接合におけるn型材料またはp型材料)によって、ナノシートスタックがNFETを形成するかPFETを形成するかが決まる。
【0029】
基板1は、CMOSプロセスで使用される任意の既知の半導体基板材料から構成される半導体基板であり得る。例えば、基板1は、シリコン半導体材料、別のIV族半導体材料(例えば、Ge)、III-V族半導体材料(例えば、ガリウムヒ素)、II-VI族半導体材料、または半導体回路で使用される他の既知の半導体材料または任意の既知の半導体材料の化合物で構成することができ、群は、周期表の元素の列または群である。いくつかの実施形態では、基板1は、ドープ領域、非ドープ領域のうちの1つまたは複数を含み、または、ドープ領域、非ドープ領域、応力領域、または欠陥の多い領域を含む。いくつかの例では、基板1は、1つまたは複数の他の装置またはトランジスタ(図示せず)を含み得る。一実施形態では、基板10は、セミコンダクタ・オン・インシュレータ基板(SOI)、Geオン・インシュレータ(GeOI)、またはシリコン・オン・リプレイスメント・インシュレータ(SRI)などの層状半導体基板のうちの1つである。誘電体層6は、基板1上の絶縁層2の上にある。
【0030】
基板1は、さまざまな実施形態において、半導体基板の4つの別個の部分として示されており、各部分の基板1は、NS101、102、103、および104の1つの下にあるが、基板1は、1つまたは複数のナノシートスタックを有する単一の半導体基板である。他の例(図示せず)では、基板1は、NS101、102、103、および104よりも少ない、または多いナノシートスタックを有することができる。例えば、基板1は20のナノシートスタックを有してもよい。
【0031】
図2は、本発明の一実施形態による、半導体構造の露出表面上に仕事関数金属(WFM)層21を堆積した後の半導体構造の断面図を示す。図示のように、
図2は、NS201、202、203、および204、基板1、絶縁層2、チャネル4、各チャネル4の周囲の界面層(IL)5、誘電体6、およびWFM21を含む。さまざまな実施形態において、WFM21は金属窒化物材料から構成される。例えば、WFM21は窒化チタン(TiN)とすることができるが、この材料に限定されない。WFM21は、ALD、PVD、またはCVDによって0.5nmから5nmの範囲の厚さに堆積させることができるが、この厚さの範囲に限定される。WFM21は、
図2に示すように、NS201、202、203、および204のそれぞれの上に堆積された仕事関数金属の第1の層である。
【0032】
図3は、本発明の一実施形態による、半導体構造の露出表面上に犠牲酸化物33の層を堆積した後の半導体構造の断面図を示す。図示されるように、
図3は、犠牲酸化物33によって覆われたWFM21を有するNS301、302、303、および304を含む。NS301、302、303、および304のそれぞれは、基板1の一部の上にある。犠牲酸化物33は、PVD、CVD、またはALDのうちの1つによってWFM21上に堆積され得る。さまざまな実施形態において、犠牲酸化物33は、酸化ランタンまたは酸化イットリウムのうちの1つであるが、これらの酸化物材料に限定されない。例えば、犠牲酸化物33は、La
2O
3またはY
2O
3であってもよい。犠牲酸化物33はコンフォーマルに堆積され、隣接するチャネル4上のWFM21の間の領域または空間、およびチャネル4の下部上のWFM21と基板1上の絶縁層2上の誘電体6上のWFM21との間の空間を充填する。
【0033】
図4は、本発明の一実施形態による、各半導体構造上にソフトマスク層42を堆積した後の半導体構造の断面図を示す。図示されているように、
図4は、
図3の要素と、犠牲酸化物33の上部を覆ってその上に延在するソフトマスク42とを含む。ソフトマスク42は、ナノシートスタックを用いたFETの形成に使用される任意のソフトマスク材料であり得る。例えば、ソフトマスク42は、4つの半導体構造のそれぞれの上に堆積される有機平坦化層(OPL)とすることができる。ソフトマスク42はレジストとして機能することができる。
【0034】
図5は、本発明の一実施形態による、NS501、502、および503のブロックを解除した後の半導体構造の断面図を示す。図示されているように、
図5には、ブロックされていないNS501、502、および503とブロックされたNS504が含まれている。ソフトマスク42はパターン化され、NS501、502、および503のそれぞれ上の犠牲酸化物33上で除去される。ソフトマスク42をパターン化し、NS501、502、および503からソフトマスク42を選択的に除去するためにソフトマスク42の一部を除去することができる。半導体構造の覆われていない部分(例えば、NS501、502、および503)はブロックされていない。ソフトマスク42の残りの部分は、NS504の上に残るか、NS504をブロックする。
【0035】
図6は、本発明の一実施形態による、NS601、602、および603から犠牲酸化物33およびWFM21を除去した後の半導体構造の断面図を示す。図示されるように、
図6は、ソフトマスク42によって覆われたNS604のそれぞれと、犠牲酸化物33およびWFM21のないNS601、602、および603のそれぞれとを含む。図示されているように、犠牲酸化物33およびWFM21は、NS604内のソフトマスク42の下に残る。
【0036】
1つまたは複数のウェットエッチングプロセス、またはドライエッチングプロセスと1つまたは複数のウェットエッチングプロセスの組み合わせなど、1つまたは複数のエッチングプロセスを使用し、犠牲酸化物33が除去され、続いてNS601、602、および603からWFM21が除去される。例えば、塩化水素(HCl)を使用したウェットエッチングプロセスは、犠牲酸化物33を除去する。エッチングプロセスを使用すると、犠牲酸化物33が誘電体6の隣接する表面間の隙間から効果的に除去される。いくつかの実施形態では、これらの材料の特定の組成に応じて、他のエッチングプロセスを使用して、WFM21または犠牲酸化物33を除去することができる。犠牲酸化物33は、NS601、602、および603内の誘電体6によって覆われたチャネル4の隣接部分の間で完全に除去することができる。
【0037】
前述したように、チャネル4上のWFM21間のソフトマスク材料など、材料の隣接する表面間にソフトマスク材料を用いて形成された従来のナノシートスタックでは、WFM21上およびチャネル4上の誘電体6の間のソフトマスク材料を除去するのは困難である。従来の方法で形成されたナノシートスタックでは、犠牲酸化物43ではなくソフトマスク材料がチャネル4の間にある場合、隣接するチャネル4の間の隙間が完全に開かれない可能性がある。従来のナノシートスタックにおいて隣接するチャネル4の間の隙間が開かれていない場合、後のプロセスステップでの追加のWFM層の堆積が制限される。
【0038】
図7は、本発明の一実施形態による、NS704からソフトマスク42を除去した後の半導体構造の上面図を示す。図示されているように、
図7には、
図6から変更されていないNS601、602、および603と、ブロックされていないNS704が含まれている。ソフトマスク42は、NS704上の犠牲酸化物33から除去される。
【0039】
図8は、本発明の一実施形態による、NS804上のWFM21から犠牲酸化物33の上部を除去した後の半導体構造の断面図を示す。犠牲酸化物33の上部を除去した後、犠牲酸化物層の下部が残る。犠牲酸化物33の上部は、HClまたはDICO
2によって除去することができるが、これらのエッチング処理に限定されるものではない。犠牲酸化物33の残りの下部は破線で示されており、
図8では犠牲酸化物33とラベル付けされている。
【0040】
さまざまな実施形態において、犠牲酸化物33は、LaまたはYのいずれかを含む酸化物材料の非常に薄い層であり得る。例えば、犠牲酸化物33は、犠牲酸化物材料の単層とすることができる。他の場合には、犠牲酸化物33は、犠牲酸化物材料の数原子層であってもよい。例えば、犠牲酸化物33の厚さは、2~3原子厚さ、または2または3原子層の厚さであり得る。いくつかの実施形態では、犠牲酸化物33は、例えば、LaとTi、またはYとTiの数オングストロームの厚さの混合物である。他の場合には、犠牲酸化物33がWFM21上に不連続な金属酸化物層を形成する。犠牲酸化物33の上部を除去した後、犠牲酸化物33中のLaまたはYのうちの1つが残り、要素表面分析を使用して検出可能である。図示されているように、犠牲酸化物33は、基板1上の誘電体6上のWFM21の上にもある。犠牲酸化物33の非常に薄い層は、各チャネル4上のWFM21間の空間の大部分を残す(例えば、犠牲酸化物33は、NS804の隣接するチャネル4上のWFM21間のサスペンション領域を著しくブロックまたは減少させない)。
【0041】
図8に示すように、NS804は、誘電体6の各表面上(例えば、基板1の上、および各チャネル4上のIL5上の誘電体6を取り囲む)にWFM21を含み、WFM21上の犠牲酸化物33の非常に薄い層を有する(例えば、上述したように、犠牲酸化物33の単層に対して数オングストローム)。NS801、802、および803のそれぞれは、
図1に関して図示および前述した要素のみを含む(例えば、NS101、NS102、およびNS103において)。
【0042】
図9は、本発明の一実施形態に従って、NS904の犠牲酸化物33上およびNS901、902、および903の誘電体6上にWFM22を堆積した後の半導体構造の断面図を示す。図示のように、
図9は、半導体構造の露出表面上に堆積されたWFM層22を備えた
図8に図示された要素を示す。ALD、PVD、またはCVDのうちの1つを使用して、WFM22の薄層が堆積され、露出表面を覆う。例えば、WFM22の厚さは、0.5nmと5nmの間の範囲とすることができるが、これらの厚さに限定されない。WFM22は、任意の金属窒化物とすることができる。例えば、WFM22はTiNから構成することができる。いくつかの実施形態では、WFM22はWFM21と同じ金属窒化物材料である。他の実施形態では、WFM22はWFM21とは異なる材料で構成される。図示されているように、WFM22はNS904の犠牲酸化物33上に堆積され、NS904のチャネル4上の第2のWFMである。WFM22は、NS901、902、および903の誘電体6上、および、基板1の各部分上の誘電体6上にある。
【0043】
図10は、本発明の一実施形態による、
図9の半導体構造および犠牲酸化物43の断面図を示す。ALD、CVD、またはPVDなどの既知の酸化物堆積プロセスのうちの1つを使用して、犠牲酸化物43の層が、NS1001、1002、1003、および1004上と、基板1の各部分上のWFM22の上面上に堆積される。さまざまな実施形態において、犠牲酸化物43は、ALDによってコンフォーマルに堆積され、図示された4つのナノシートスタックのそれぞれのチャネル4上のWFM22の隣接する表面と、絶縁層2上の誘電体6上のWFM21上の犠牲酸化物33上の間のWFM22上の隙間を充填する。さまざまな実施形態において、犠牲酸化物43は、犠牲酸化物33と同じまたは類似の酸化物材料である。例えば、犠牲酸化物43は、LaまたはYのいずれかで形成された酸化物である。場合によっては、犠牲酸化物43は、犠牲酸化物43とは異なる酸化物材料である。
【0044】
図11は、本発明の一実施形態による、
図10の各半導体構造上にソフトマスク52を堆積した後の半導体構造の断面図を示す。図示されるように、
図11は、
図10の要素およびソフトマスク52を含む。ソフトマスク52は、ソフトマスク42と同じまたは類似のソフトマスク材料であってもよい。例えば、ソフトマスク52はOPLである。ソフトマスク52は、ナノシートスタックのそれぞれを覆う(例えば、NS1101、1102、1103、および1104の上)。
【0045】
図12は、本発明の一実施形態による、ソフトマスク52の一部をパターニングして除去し、犠牲酸化物43およびWFM22の露出部分を除去した後の半導体構造の断面図を示す。図示のように、
図12は、NS1203およびNS1204のブロック、およびNS1201および1202からのソフトマスク52の除去を示す。ソフトマスク52の除去後、例えばウェットエッチングプロセスまたは
図6に関して前述した他のプロセスを使用して、NS1201およびNS1202の犠牲酸化物43およびWFM22の露出部分が除去される。図示されているように、NS1201および1202は、絶縁層2上の誘電体6上の、チャネル4、IL5、および誘電体6で構成されている。
【0046】
図13は、本発明の一実施形態による、ソフトマスク52の残りの部分を除去した後の半導体構造の断面図を示す。図示されているように、
図13は、ソフトマスク52のない
図12の要素を含む。NS1301、1302、1303、および1304はそれぞれ、ブロックが解除されるか、露出される。NS1303およびNS1304は、チャネル4を囲む(例えば、犠牲酸化物33上)、および、基板1上の犠牲酸化物33上の、犠牲酸化物43を含む。
【0047】
図14は、本発明の一実施形態による、NS1403およびNS1404のWFM22上の犠牲酸化物43の上部を除去した後の半導体構造の断面図を示す。ウェット化学エッチングプロセスなどの1つまたは複数の酸化物除去プロセスを使用して、犠牲酸化物43の上部が、NS1403およびNS1404の残りのWFM22の表面から除去される。
図8を参照して前に詳細に説明したように、犠牲酸化物の非常に薄い層43がWFM22上に残り、破線で示されている。場合によっては、残りの犠牲酸化物33は、数オングストローム(例えば、2~5オングストローム)の厚さであり得る、LaとTiの化合物または混合物である。他の場合には、犠牲酸化物43は単層の厚さを有することができ、またはWFM22上に犠牲酸化物43の数原子層を有することができる。例えば、犠牲酸化物53の厚さは、2~3原子または2~5原子層の厚さであり得る。他の場合には、犠牲酸化物43がWFM22上に不連続な金属酸化物層を形成する。犠牲酸化物43は、各チャネル4上のWFM22を取り囲み、基板1上のWFM22上にある。犠牲酸化物43は、NS1404内に残る第2の犠牲酸化物材料である。犠牲酸化物43は、NS1403上の最初で唯一の犠牲酸化物材料である。
【0048】
図示されるように、NS1404は、チャネル4の周囲および基板1の上にある犠牲酸化物33を取り囲むWFM22上の犠牲酸化物43の残りの部分と、誘電体6上のWFM21上の犠牲酸化物33の残りの部分とを含む(例えば、各チャネル4上および基板1上のIL5を取り囲む誘電体6上)。
【0049】
NS1403は、誘電体6を取り囲むWFM22上の犠牲酸化物43の残りの部分を含む(例えば、WFM22は、チャネル4のそれぞれおよび基板1の上でIL5を取り囲む)。
【0050】
NS1402およびNS1401には、
図1のNS101およびNS102に示されている要素が含まれる。
【0051】
図15は、本発明の一実施形態による、半導体構造上にWFM23を堆積した後の半導体構造の断面図を示す。図示のように、
図15は、それぞれ単一のWFM層(例えば、WFM23)を有するNS1501および1502、ナノシートスタック内にWFM22およびWFM23を有するNS1503、および3層のWFMを有するNS1504を示す(例えば、WFM23、22、および21)。
図15に示すように、WFM23の堆積により、NS1504の隣接するチャネル4上の犠牲酸化物43の間の隙間と、チャネル4の下部チャネル部分と基板1の間の隙間がピンチオフされる(例えば、チャネル4上の犠牲酸化物43と基板1上の任意の領域をピンチオフする)。図示されているように、
図15には、
図14の要素とWFM23が含まれている。WFM23は、前述したWFM堆積プロセスを用いて堆積することができる。WFM23は、WFM22およびWFM21のいずれかまたは両方と同じ金属窒化物材料とすることができ、同様の厚さを有することができる。いくつかの実施形態では、WFM23は、WFM22またはWFM21とは異なる金属窒化物材料である。
【0052】
図16は、本発明の一実施形態による、WFM23上に犠牲酸化物53を堆積した後の半導体構造の断面図を示す。図示されているように、
図16は、
図15の要素および犠牲酸化物53を含む。図示されているように、犠牲酸化物53は、前述のようにNS1604のチャネル4の間に堆積されず、WFM23は、
図15のNS1504および
図16のNS1604のWFM22上の犠牲酸化物43の間の隙間をピンチオフする。さまざまな実施形態において、犠牲酸化物53は、
図3に関して前述した犠牲酸化物33と同じまたは類似の材料で構成することができる。例えば、犠牲酸化物53は、酸化ランタン材料または酸化イットリウム材料のうちの1つであるが、これらの酸化物材料に限定されず、半導体構造のそれぞれの上にコンフォーマルに堆積される(例えば、NS1601、1602、1603、および1604のそれぞれの上、およびNS1601、1602、および1603のチャネル4の上のWFM23と、NS1601、1602、および1603の基板1の上のWFM23の表面との間)。
【0053】
図17は、本発明の一実施形態による、ソフトマスク62を堆積し、NS1701上のソフトマスク62の一部を除去した後の半導体構造の断面図を示す。図示のように、
図17は、ソフトマスク62によって覆われたNS1702、1703、および1704と、ソフトマスク62のないNS1701を示す。NS1701は本質的にNS1601と同じである。NS1702、1703、および1704には、それぞれNS1602、1603、および1604の要素が含まれているが、ソフトマスク62によってブロックされている。
【0054】
図18は、本発明の一実施形態による、NS1801から犠牲酸化物53およびWFM23を除去した後の半導体構造の断面図を示す。図示されているように、
図18は、犠牲酸化物53またはWFM23のない、
図17およびNS1801から変化していないNS1702、1703、および1704を含む。図示されているように、NS1801には、絶縁層2上の誘電体6上の、チャネル4、IL5、および誘電体6が含まれている。犠牲酸化物53およびWFM23は、
図6に関して前述したエッチングプロセスを使用して除去される。NS1801内およびその下の誘電体6の表面は、エッチングプロセス後に露出される。
【0055】
図19は、本発明の一実施形態による、ソフトマスク62を除去した後の半導体構造の断面図を示す。図示されているように、
図19は、ソフトマスク62を除いた
図18の要素を含む。NS1901は本質的にNS1801と同じである。
図19では、すべてのナノシートスタック(例えば、NS1901、1902、1903、および1904)がブロックされていない、または露出している。
【0056】
図20は、本発明の一実施形態による、NS2002、2003、およびNS2004上のWFM23から犠牲酸化物53の上部を除去した後の半導体構造の断面図を示す。図示されるように、
図20は、NS1901と同じNS2001と、犠牲酸化物53の下部を有するNS2002、NS2003、およびNS2004を含み、それは、NS2001、2002、および2003のそれぞれの中および下のWFM23の露出表面上のWFM23と、NS2004の外側表面上のWFM23の上のWFM23を覆う犠牲酸化物53としてラベル付けされた破線である。さまざまな実施形態において、犠牲酸化物53は犠牲酸化物33と同じである。いくつかの実施形態では、残りの犠牲酸化物53は、犠牲酸化物43および犠牲酸化物33のいずれかまたは両方とは異なる酸化物材料である。
図8に関して前述したように、
図19に存在するWFM23の各表面上には、犠牲酸化物53の非常に薄い層が存在する。前述のように、場合によっては、犠牲酸化物53は不連続であってもよいし、例えばLaまたはYとTiとの混合物を含む化合物材料であってもよいが、この材料の混合物に限定されるものではない(例えば、材料とLaまたはYのいずれかとの混合は、WFM23のために堆積される金属窒化物に応じて変化し得る)。場合によっては、犠牲酸化物53の残りの部分は、1~3オングストロームの厚さ、または数原子分の厚さを有することができる。例えば、犠牲酸化物53の厚さは、2~3原子または原子層の厚さであり得る。
【0057】
図示されるように、
図20は、NS2004の外側のWFM23上の犠牲酸化物53の残りの部分を有するNS2004を示す。NS2004では、犠牲酸化物53がWFM23の隣接する表面の間に存在しない。これは、前述したように、WFM23は、各チャネル4の周りの犠牲酸化物43の間の隙間を充填し、チャネル4の下部チャネル上の犠牲酸化物43の下にあり、基板1上の誘電体6上にあるWFM21上の犠牲酸化物33の上のWFM22上の犠牲酸化物43上の隙間を充填しているためである。NS2004は、(例えば、
図15を参照して前述したように)各チャネル4の周囲および基板1の上にあるWFM22上の犠牲酸化物43の残りの部分も含む。NS2004は、チャネル4上のIL5の周囲の誘電体6と基板1上の誘電体6を取り囲むWFM21上の犠牲酸化物33の残りの部分を含む(例えば、
図8および14で前述したように)。
【0058】
図示されているように、NS2003には、チャネル4の周囲および基板1上のWFM23上の犠牲酸化物53の残りの部分が含まれている(例えば、
図14に関して前述したように、犠牲酸化物53は、各チャネル4上および基板1上の、IL5を取り囲む誘電体6上のWFM22上の犠牲酸化物43を取り囲むWFM23の間にある)。
【0059】
NS2002には、チャネル4および基板1上のIL5上にある誘電体6上のWFM23上の犠牲酸化物53の残りの部分が含まれている。NS2001は、
図1に関して前述したような要素(例えば、NS101内)を含む。
【0060】
図21は、本発明の一実施形態による、NS2101、2102、2103のそれぞれの上および下、およびNS2104の上にWFM24を堆積した後の半導体構造の断面図を示す。図示されているように、
図21には、
図20の要素とWFM24が含まれている。WFM24は、NS2101では誘電体6の下および周囲に、NS2102およびNS2103では犠牲酸化物53の上および周囲に、NS2104上に堆積される。NS2104のチャネル4上の犠牲酸化物53の隣接部分間に隙間が存在しないため(例えば、隣接するチャネル4上の隣接する53の間に隙間がない)、WFM24は、NS2104のチャネル4の間または周囲のチャネル4の間に堆積することができない。しかし、犠牲酸化物53間の隙間はNS2101、2102、および2103内に残り、WFM24のコンフォーマル堆積には十分である。WFM24は、
図2に関して説明したWFM21と同じWFMであっても、異なるWFMであってもよい。WFM24は、WFM22またはWFM23の材料と同じまたは異なるWFM材料にすることができる。
【0061】
図22は、本発明の一実施形態に従って、NS2201、2202、および2203の各チャネル部分の下および周囲、およびNS2204の上にWFM102を堆積し、NS2201、2202、2203、および2204のそれぞれのWFM102の露出表面上にキャップ103を堆積し、NS2201、2202、2203、および2204のそれぞれ上のキャップ103の上にゲート電極材料104を堆積した後の半導体構造の断面図を示す。図示されているように、
図22は、WFM102、キャップ103、およびゲート電極材料104を備えた
図21の要素を含む。WFM102、キャップ103、およびゲート電極材料104はそれぞれ、NS2201、NS2202、NS2203、およびNS2204に隣接して基板1の上に延在する。
【0062】
さまざまな実施形態において、WFM102は、n型仕事関数金属である。例えば、WFM102は、TiAl、TiAlC、AlCなどのアルミニウム含有WFMであってもよく、または一実施形態では、WFM102はTiNであるが、これらの材料に限定されない。別の実施形態では、WFM102は、材料の複数の層で構成されるスタックであり、材料の1つはアルミニウム含有金属である。一実施形態では、WFM102は、仕事関数金属として金属を含むアルミニウムである。
【0063】
図示されているように、WFM102は、NS2201、2202、2203、および2204のそれぞれに隣接し、当接する基板1上のWFM24の一部上にある。さらに、WFM102はNS2204の外側の周囲にあり、NS2201、NS2202、NS2203の各チャネル4の上、下、周囲、および基板1の上部の部分に堆積される。NS2201、NS2202、2203、および2204では、WFM102がWFM24の露出表面上に堆積される。図示のように、WFM102はNS2204上に堆積されるが、NS2204のチャネル4の間、基板1の上、またはチャネル4の下部チャネルの下には堆積されない(例えば、
図20に関して図示および前述したように、NS2204のチャネル4の周囲および基板1の上のWFM23の層間に隙間または空間はない)。
【0064】
WFM102は、NS2201、2202、および2203のそれぞれにおいて隣接するチャネル4を囲むWFM24の間の隙間を充填し、基板1上のWFM24とチャネル4の下部チャネル上のWFM24との間の隙間を充填する。例えば、NS2201では、WFM102は、チャネル4の周囲の誘電体6上と、基板1上の絶縁層2上の誘電体6上にあるWFM24上に堆積される。WFM102は、WFM24の露出表面間の隙間を充填する。例えば、WFM102は、隣接するチャネル4の周囲のIL5上の誘電体6上にあるWFM24との間の隙間、および基板1上の誘電体6上のWFM24と、下部チャネル4を取り囲む誘電体6の周囲にあるWFM24との間の隙間を充填する。
【0065】
NS2202では、WFM102は、WFM24の隣接する表面間の隙間を充填する。WFM24は犠牲酸化物53上にあり、それは誘電体6上のWFM22上にある。換言すれば、WFM102は、IL5、誘電体6、WFM22、犠牲酸化物53、およびWFM24によって覆われた各チャネル4を取り囲むWFM24の間にあり、チャネル4の下部チャネル上のWFM24と、基板1上の絶縁層2上の誘電体6上のWFM22上にある犠牲酸化物43上のWFM23上の犠牲酸化物53上のWFM24との間にある。
【0066】
NS2203では、WFM102は、チャネル4の周囲および下のWFM23上の犠牲酸化物53の残りの下部にあるWFM24の上にある。例えば、WFM23を囲む、チャネル4の周囲のWFM24は、各チャネル4の周囲にあるIL5上の誘電体6を囲むWFM22上の犠牲酸化物43上にある。WFM102は、下部チャネル4と基板1の上の間のWFM24上にもある。WFM102は、チャネル4の下部チャネル付近のWFM24とWFM24の間の隙間を充填し、それは、犠牲酸化物53の上にあり、犠牲酸化物53はWFM23上にあり、それは、WFM22上の犠牲酸化物43の上にあり、基板1上の絶縁層2上の誘電体6の上にある。WFM102は、チャネル4の周囲のWFM24の間の隙間を充填し、チャネル4の下部チャネルの周囲のWFM24と基板1上のWFM24との間の隙間を充填する。WFM102は、NS2203のWFM24の隣接する表面間の隙間を充填する。
【0067】
NS2204では、WFM102は、NS2204の外側の周囲にあるWFM24を取り囲んでいる(例えば、WFM102は、チャネル4の間またはチャネル4の下にはない)。NS2201、2202、および2203では、WFM102がWFM24の隣接する表面間の隙間を充填する。言い換えると、NS2201、2202、および2203では、WFM102は、隣接するチャネル4の周囲のWFM24と、チャネル4の下部チャネルの下のWFM24と基板1上のWFM24の間の隙間を充填する。
【0068】
キャップ103は、TiNなどの金属窒化物材料から構成されるキャップ層とすることができる。WFM102、キャップ103、およびゲート電極材料104は、既知の堆積プロセス(例えば、CVD、PVD、ALDなど)を使用して堆積することができる。キャップ103は、NS2201、2202、2203、および2204の外側の周囲のWFM102の上、および基板1上のWFM102の上に堆積される。
【0069】
ゲート電極材料104は、NFETまたはPFET装置を形成するのに適した任意の既知のゲート電極材料であり得る。ゲート電極材料104は、NS2201、NS2202、NS2203、またはNS2204のいずれかの周囲に堆積させることができる。ゲート電極材料104は、W、Al、Co、Ru、またはFET装置形成に使用される他の既知のゲート電極材料のうちの1つであり得る。当業者には知られているように、NS2201、2202、2203、または2204のそれぞれは、NS2201、2202、2203、または2204におけるドーピングおよび材料の選択に応じて、NFET装置またはPFET装置の1つを形成することができる。
【0070】
図示されているように、NS2204には、犠牲酸化物材料の残りの部分で覆われた仕事関数金属の3つの層が含まれている(例えば、犠牲酸化物33、43、および53を備えたWFM21、22、および23)。NS2204のチャネル4間のWFM23上、または基板1上のWFM23間には、犠牲酸化物53またはWFM24の層はない。
図22に示すように、仕事関数金属(例えば、WFM24)の第4の層は、NS2204上のWFM24の外表面を取り囲んでいる。第5の仕事関数金属(つまり、WFM102)は、WFM24の上、キャップ103の下にある。
【0071】
他の例では、犠牲酸化物層53または43は、堆積された材料の厚さと、NS2204内の隣接するチャネル4の間の間隔に応じて、ナノシートスタック内に存在してもしなくてもよい。さらに、NS2204のようなナノシートスタックにおける隣接するチャネル4間の隙間が十分大きい場合、仕事関数金属の3層以上がNS2204のチャネル4の周囲に堆積されてもよく、犠牲酸化物材料の3層以上が各チャネル4の周囲および基板1の上に存在してもよい。
【0072】
さまざまな実施形態において、WFM21、22、23、および24は、同じ仕事関数の金属から構成される。いくつかの実施形態では、WFM21、22、23、および24は、同じ仕事関数の金属から構成されていない(例えば、WFM21は、WFM22、23、および24のそれぞれとは異なっていてもよく、またはWFM22はWFM23またはWFM24と同じであってもよい、など)。同様に、犠牲酸化物33、43、および53のそれぞれは、同じ酸化物材料であってもよいし、異なる酸化物材料であってもよい。
【0073】
図22に示すように、NS2204は、キャップ103上のゲート電極材料104と、キャップ103上のWFM102を含む。WFM102は、NS2204の外側を取り囲む犠牲酸化物53上の残りの部分上でWFM24の上にある。WFM23は、チャネル4を取り囲む犠牲酸化物43の上にあり、前述したように、チャネル4の間、およびチャネル4と基板1の間の隙間を充填する(例えば、WFM24、犠牲酸化物53、WFM102、キャップ103、およびゲート電極材料104は、各チャネル4の下または間にはない)。NS2204は、各チャネル4の周囲および下、および基板1の上のWFM22上の犠牲酸化物43の残りの部分を含む。NS2204はまた、チャネル4上のIL5上のおよび基板1の上の誘電体6を囲むWFM21上の犠牲酸化物33の残りの部分を含む(例えば、
図8を参照して前述したように)。
【0074】
一実施形態では、
図1~22に関して論じたプロセスは、単一のナノシートスタックに対して実行されて、NS2204を形成する。この実施形態では、追加のナノシートスタック(例えば、ナノシートスタック2201、2202、および2203は存在しない)のブロックおよびブロック解除のための
図1~22に示されるプロセスステップは実行されない。この場合のプロセスには、仕事関数金属の堆積、酸化物の堆積、エッチングプロセスを使用した酸化物の上面の除去、キャップの堆積、およびゲート電極の堆積が含まれる。
【0075】
NS2203は、キャップ103上のゲート電極材料104と、外側表面WFM24上のWFM102上のキャップ103とを含むが、ゲート電極材料104およびキャップ103は、チャネル4の間またはチャネル4の下にあるWFM24上には存在しない。NS2203では、WFM24は、前述したように、犠牲酸化物43の残りの部分上にあるWFM23上の犠牲酸化物53の残りの部分上にあってもよい。犠牲酸化物43の残りの部分はWFM22の上にある。
図22に示すように、WFM22は誘電体6上(例えば、IL5上および基板1の上)にある。
【0076】
NS2202は、キャップ103上のゲート電極材料104と、外側表面WFM24上のWFM102上のキャップ103とを含むが、ゲート電極材料104およびキャップ103は、チャネル4の間またはチャネル4の下にあるWFM24上には存在しない。NS2202は、WFM23が誘電体6上(例えば、IL5上および基板1上)に存在する、各チャネル4の周囲および下、および基板1上のWFM23上の犠牲酸化物53上の残りの部分を含む。
【0077】
NS2201は、キャップ103上のゲート電極材料104と、外表面WFM24上のWFM102上のキャップ103とを含むが、ゲート電極材料104およびキャップ103は、チャネル4の上および周囲にある誘電体6の間または下には存在しない(例えば、図示されているように、WFM102は、IL5上の誘電体6上と基板1の上にあるWFM24との間にある)。
【0078】
NS2204の構造および材料層(例えば、WFM21、22、23、および24を含む4つのWFM層)を使用すると、NS2204を使用して形成されたFET装置は、高い実効仕事関数を有することになる。NS2204で形成されたFET装置の実効仕事関数をNS2201、NS2202、およびNS2203で形成されたFET装置の実効仕事関数と比較すると、NS2204で形成されたFETが最も高い実効仕事関数を持つFET装置になる。同様に、NS2203は、WFM212とWFM22の間、およびWFM23とWFM24の間の犠牲酸化物33と43の1つからの非常に薄い酸化物材料層を備えた仕事関数金属の3層でFET装置を形成し、それぞれ比較的高い実効仕事関数値を持っている。NS2203の実効仕事関数は、NS2204によって提供される実効仕事関数よりも小さいが、NS2202およびNS2201の実効仕事関数よりも大きくなる。
【0079】
言い換えれば、NS2201、2202、2203、および2204の実効仕事関数を比較すると、次のような比較が可能になり、NS2204の実効仕事関数はNS2203の実効仕事関数より大きく、NS2203の実効仕事関数はNS2202の実効仕事関数より大きく、NS2202の実効仕事関数は、NS2201の実効仕事関数よりも大きくなる。
【0080】
FET装置形成中にナノシートスタックのチャネル部分間にソフトマスク材料の代わりに犠牲酸化物材料(例えば、La2O3、Y2O3、または他の同様の酸化物材料)を使用することは、ナノシートスタックの隣接するチャネル部分間の残留物質をより効果的に除去できる。ナノシートスタックの隣接するチャネル部分間の残留材料を効果的に除去する能力により、ナノシートスタックの隣接するチャネル間の隙間が広がる。ナノシートスタックの隣接するチャネル間の隙間を空けると、FET装置の実効仕事関数を高めるために、チャネル材料の一部の上、下、周囲にWFMの追加層を堆積できるようになる。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電界効果トランジスタ装置を形成するナノシートスタック
を備えた半導体構造であって、前記半導体構造は、
半導体基板上のナノシートスタック内の複数のチャネルと、
前記ナノシートスタックの前記複数のチャネルの各チャネル上および前記半導体基板上の、仕事関数金属の複数の層と
を含み、隣接する前記仕事関数金属の複数の層が酸化物材料によって分離されている、半導体構造。
【請求項2】
前記仕事関数金属の複数の層の外側層の上にあるn型仕事関数金属であって、前記n型仕事関数金属は、前記ナノシートスタック内の前記複数のチャネルの各チャネル上、および前記半導体基板上の、外側仕事関数金属の表面間の隙間を充填し、前記仕事関数金属の前記複数の層は、前記n型仕事関数金属の下にある仕事関数金属の2つの層である、前記n型仕事関数金属と、
前記n型仕事関数金属上のキャップ層と、
前記キャップ層上のゲート電極材料と
をさらに含む、請求項1に記載の半導体構造。
【請求項3】
前記ナノシートスタック内の前記複数のチャネルの
うち、各チャネル上の前記仕事関数金属の前記複数の層の数が多いほど、前記ナノシートスタック内の前記複数のチャネルの各チャネル上の前記仕事関数金属の前記複数の層の数が少ないものよりも高い実効仕事関数を提供する、請求項1に記載の半導体構造。
【請求項4】
前記ナノシートスタック内の前記複数のチャネルの
前記各チャネル上および前記半導体基板上の第1の仕事関数金属の層と、
前記第1の仕事関数金属の層上の第1の酸化物材料の層と、
前記第1の酸化物材料の層上の第2の仕事関数金属の層と、
前記第2の仕事関数金属の層上の第2の酸化物材料の層と、
前記第2の酸化物材料の層上の第3の仕事関数金属の層であって、前記第3の仕事関数金属の層は、前記第2の酸化物材料の層の隣接する表面間の隙間を充填する、前記第3の仕事関数金属の層と、
前記第3の仕事関数金属の層の露出表面上の第3の
酸化物材料の層と、
前記第3の仕事関数金属の層上の第4の仕事関数金属の層と、
前記第4の仕事関数金属の層上の第5の仕事関数金属と、
前記第4の仕事関数金属の層上のキャップ層と、
前記キャップ層上のゲート電極材料と
を含む、請求項1に記載の半導体構造。
【請求項5】
前記第1の酸化物材料および前記第2の酸化物材料は、酸化ランタンまたは酸化イットリウムのうちの1つである、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項6】
前記第1の仕事関数金属は金属窒化物材料である、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項7】
前記第1の酸化物材料の層、前記第2の酸化物材料の層、および前記第3の酸化物材料の層はそれぞれ、
各酸化物材料の単層の厚さまたは数原子層の厚さを有する、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項8】
前記第1の酸化物材料の層が不連続である、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項9】
前記第2の酸化物材料の層は、ランタン-チタン混合界面層を有する、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項10】
前記第3の酸化物材料の層は、La
2O
3の組成を有する前記酸化ランタンまたはY
2O
3の組成を有する前記酸化イットリウムのうちの1つである、請求項5に記載の半導体構造。
【請求項11】
前記第5の仕事関数金属は、アルミニウム含有仕事関数材料である、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項12】
前記第5の仕事関数金属は、多層仕事関数金属である、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項13】
前記第1の仕事関数金属
の層、前記第2の仕事関数金属
の層、前記第3の仕事関数金属
の層、および前記第4の仕事関数金属
の層は、同じ材料から構成される、請求項4に記載の半導体構造。
【請求項14】
複数の仕事関数金属層を有する複数の電界効果装置を形成する方法であって、前記方法は、
半導体基板上の複数のナノシートスタックの各ナノシートスタック内の複数のチャネル上および各ナノシートスタックの下に第1の仕事関数金属を堆積することと、
前記第1の仕事関数金属上に第1の酸化物材料を堆積することと、
前記複数のナノシートスタック上に第1のソフトマスクを堆積し、パターニングすることと、
前記複数のナノシートスタックのうちの少なくとも1つから前記第1のソフトマスクを除去することと、
前記複数のナノシートスタックのうちの前記少なくとも1つから前記第1の酸化物材料および前記第1の仕事関数金属を除去することと、
前記複数のナノシートスタックのうちの1つまたは複数の上に残っている前記第1のソフトマスクを除去することと、
前記複数のナノシートスタックのうちの前記1つまたは複数から前記第1の酸化物材料の上部を除去することであって、前記第1の酸化物材料の下部は前記第1の仕事関数金属上に残る、前記除去することと、
前記第1の仕事関数金属上に残っている前記第1の酸化物材料上に第2の仕事関数金属を堆積することと
を含む、方法。
【請求項15】
前記第2の仕事関数金属上にn型仕事関数金属を堆積し、前記第2の仕事関数金属の隣接する表面間の1つまたは複数の隙間を充填することと、
前記n型仕事関数金属上にキャップ層を堆積することと、
前記n型仕事関数金属上にゲート電極材料を堆積することと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第2の仕事関数金属上に第2の酸化物材料を堆積することと、
前記複数のナノシートスタック上に第2のソフトマスクを堆積することと、
前記複数のナノシートスタックのうちの少なくとも2つから前記第2のソフトマスクを除去することと、
前記複数のナノシートスタックのうちの前記少なくとも2つから前記第2の酸化物材料および前記第2の仕事関数金属を除去することと、
前記第2のソフトマスクによって覆われた前記複数のナノシートスタックのうちの少なくとも1つから前記第2のソフトマスクを除去することと、
前記複数のナノシートスタックのうちの前記少なくとも1つから前記第2の酸化物材料の上部を除去することであって、前記第2の酸化物材料の下部は前記第2の仕事関数金属上に残る、前記除去することと、
前記第2の酸化物材料上に第3の仕事関数金属を堆積することであって、前記第3の仕事関数金属が第2の酸化物材料の隣接する表面間の隙間を充填する、前記堆積することと、
前記第3の仕事関数金属の露出表面上に第4の仕事関数金属を堆積することと、
前記第4の仕事関数金属の上に第5の仕事関数金属を堆積することと、
前記第5の仕事関数金属上にキャップ層を堆積することと、
前記キャップ層上にゲート電極材料を堆積することと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の仕事関数金属、前記第2の仕事関数金属、前記第3の仕事関数金属、および前記第4の仕事関数金属のそれぞれが同じ仕事関数金属である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の酸化物材料および前記第2の酸化物材料は、それぞれ、酸化ランタン材料または酸化イットリウム材料のうちの1つである、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の仕事関数金属上に残る前記第1の酸化物材料の前記下部が、前記酸化ランタン材料または前記酸化イットリウム材料のうちの1つの単層である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第5の仕事関数金属は、アルミニウム含有仕事関数金属である、請求項16に記載の方法。
【国際調査報告】