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特表2024-544168材料の取外しを容易にするための非対称接着性包装筐体
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  • 特表-材料の取外しを容易にするための非対称接着性包装筐体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】材料の取外しを容易にするための非対称接着性包装筐体
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/451 20060101AFI20241121BHJP
【FI】
A61F5/451 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531174
(86)(22)【出願日】2022-11-16
(85)【翻訳文提出日】2024-05-24
(86)【国際出願番号】 US2022050041
(87)【国際公開番号】W WO2023101813
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】63/284,682
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591000414
【氏名又は名称】ホリスター・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】HOLLISTER INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100221899
【弁理士】
【氏名又は名称】高倉 みゆき
(72)【発明者】
【氏名】エイドリアン ピー デファンテ
(72)【発明者】
【氏名】マーク ダブリュー ジョッケル
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CD10
(57)【要約】
オストミー装具用の包装筐体は、基部と、基部と一体で連続し、基部の反対側に周縁部を有する直立側壁とを有する本体を含む。基部及び側壁は、オストミー装具のための保管領域を画定する。基部及び側壁は、第1の材料から形成されている。カバー要素は、保管領域の上に延在し、第2の材料から形成されている。第2の材料は、オストミー装具に対して、第1の材料のオストミー装具に対する親和性よりも高い親和性を有する。オストミー装具及び包装筐体も封入される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オストミー装具用の包装筐体であって、前記筐体は、
基部と、前記基部と一体で連続し、前記基部の反対側に周縁部を有する直立側壁とを有する本体であって、前記基部及び前記側壁が保管領域を画定し、前記基部及び前記側壁が第1の材料から形成される、本体と、
第2の材料から形成されるカバー要素と
を備え、
前記第2の材料は、前記オストミー装具に対して、前記第1の材料の前記オストミー装具に対する親和性よりも高い親和性を有する、包装筐体。
【請求項2】
前記基部から上方に延在する、前記本体内に形成された台座を更に含む、請求項1に記載の包装筐体。
【請求項3】
前記カバー要素は、前記側壁の前記周縁部に密封されている、請求項1に記載の包装筐体。
【請求項4】
前記側壁は、断面が円形である、請求項1に記載の包装筐体。
【請求項5】
前記カバー要素は、前記カバー要素の縁部から延びる把持領域を含む、請求項1に記載の包装筐体。
【請求項6】
前記本体は、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリオキシメチレン、オルガノシロキサン、又はセルロース系若しくは紙系材料、又はそれらの組合せで形成される、請求項1に記載の包装筐体。
【請求項7】
前記カバーは、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリオキシメチレン、オルガノシロキサン、又はセルロース系若しくは紙系材料、又はそれらの組合せで形成される、請求項1に筐体の包装筐体。
【請求項8】
前記カバーは、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリオキシメチレン、オルガノシロキサン、又はセルロース系若しくは紙系材料、又はそれらの組合せで形成される、請求項6に記載の包装筐体。
【請求項9】
第1の表面と第2の表面とを有し、接着材料から形成されるオストミー装具と、
基部と、前記基部と一体で連続し、前記基部の反対側に周縁部を有する直立側壁とを有する本体であって、前記基部及び前記側壁が保管領域を画定し、前記基部及び前記側壁が第1の材料から形成される、本体と、
第2の材料から形成されるカバー要素と
を備える包装筐体と
を備え、
前記オストミー装具は、前記第1の表面が前記基部上に配置された状態で前記保管領域内に配置され、
前記カバー要素は、前記直立側壁上に配置され、前記オストミー装具の前記第2の表面と接触し、
前記第2の材料は、前記オストミー装具に対して、前記第1の材料の前記オストミー装具に対する親和性よりも高い親和性を有する、オストミー装具及び包装筐体。
【請求項10】
前記オストミー装具は、前記カバーが前記包装筐体から取り外されるとき、前記カバーに付着したままである、請求項9に記載のオストミー装具及び包装筐体。
【請求項11】
前記カバーは、前記直立側壁に密封されている、請求項9に記載のオストミー装具及び包装筐体。
【請求項12】
前記本体は、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリオキシメチレン、オルガノシロキサン、又はセルロース系若しくは紙系材料、又はそれらの組合せで形成される、請求項9に記載のオストミー装具及び包装筐体。
【請求項13】
前記カバーは、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリオキシメチレン、オルガノシロキサン、又はセルロース系若しくは紙系材料、又はそれらの組合で形成される、請求項9に記載のオストミー装具及び包装筐体。
【請求項14】
前記カバーは、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリオキシメチレン、オルガノシロキサン、又はセルロース系若しくは紙系材料、又はそれらの組合せで形成される、請求項12に記載のオストミー装具及び包装筐体。
【請求項15】
前記オストミー装具は、バリアリングである、請求項9に記載のオストミー装具及び包装筐体。
【請求項16】
前記バリアリングは、親水コロイド材料から形成される、請求項15に記載のオストミー装具及び包装筐体。
【請求項17】
前記バリアリングの材料は、セラミドを更に含む、請求項16に記載のオストミー装具及び包装筐体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、一般に、包装筐体に関し、より詳細には、接着性オストミー装具用の包装筐体に関する。
【背景技術】
【0002】
バリアリングなどの接着性装具は、装具の清潔さ及び完全性を維持するために、包装され、筐体内に保管されている。バリアリングは、ある程度本質的に接着性又は粘着性のある材料から形成されている。典型的な筐体は、成形されたクラムシェル又はクラムシェル様の筐体又はパッケージを使用して、装具(バリアリング)を固定し、維持する。バリアリングは、バリアリングが筐体内に保管される際に、保護カバーである剥離ライナーをバリアリングの片側又は両側に有する。
【0003】
バリアリングを使用するために、筐体が開かれ、バリアリングが筐体から取り外される。剥離ライナーが取り除かれ、バリアリングが所望の形状に引き伸ばされ、又は他の方法で輪郭付けされる。
【0004】
現在のパッケージ構成は、筐体内のバリアを保護するために良好に機能するが、このような筐体の1つの課題は、使用者が使用前にバリアを筐体から取り外し、次いでバリアの片側又は両側から剥離ライナーを取り除かなければならないことである。このことは、使用者がバリアを取り外して使用者のストーマの周囲の領域に適用しようとするオストミーケア環境において問題となる場合がある。
【0005】
したがって、使用準備が整った状態で装具を容易に取り外すことができるオストミーバリアリングパッケージを提供することが望ましい。望ましくは、このようなパッケージによって、バリアリングを準備して適用する際に使用者に求められる取り扱いが低減される。
【発明の概要】
【0006】
一態様では、接着性であるバリアリングなどのオストミー装具用の包装筐体は、基部と、基部と一体で連続する直立側壁とを有する本体を含む。直立側壁は、基部の反対側に周縁部を有する。基部及び側壁は、バリアリングのための保管領域を画定する。基部及び側壁は、第1の材料から形成されている。
【0007】
カバー要素は、側壁周縁部上の保管領域の上に延在している。カバー要素は、第1の材料とは異なる第2の材料から形成されている。第2の材料は、オストミー装具、例えばバリアリングに対して、第1の材料のオストミー装具に対する親和性よりも高い親和性を有する。このようにして、カバーが本体から取り外されても、オストミー装具、例えばバリアリングは、カバーに固定されたままである。
【0008】
一実施形態では、本体は、基部から上方に延在する、本体内に形成された台座を更に含む。実施形態では、カバー要素は、側壁周縁部に密封されている。側壁は、断面が円形であってもよい。
【0009】
一実施形態では、使用を更に容易にするために、カバー要素は、カバー要素の縁部から延びる把持領域を含むことができる。
【0010】
一実施形態では、本体は、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリオキシメチレン、オルガノシロキサン、又はセルロース系若しくは紙系材料、又はそれらの組合せなどのポリマー材料で形成することができる。カバーも同様に、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリオキシメチレン、オルガノシロキサン、又はセルロース系若しくは紙系材料、又はそれらの組合せなどのポリマー材料で形成することができる。他の適切な材料は、当業者によって認識されるであろう。
【0011】
別の態様では、オストミー装具及び包装筐体は、バリアリングなどのオストミー装具を含み、この装具は、第1の表面と第2の表面とを有する。オストミー装具は、接着材料から形成されてもよい。
【0012】
実施形態では、包装筐体は、基部と、基部と一体で連続する直立側壁とを有する本体を含む。本体は、基部の反対側に周縁部を有する。基部及び側壁は、装具のための保管領域を画定する。基部及び側壁は、第1の材料から形成されている。
【0013】
カバー要素は、第1の材料とは異なる第2の材料から形成されている。オストミー装具は、第1の表面が基部上に配置され、カバー要素が直立側壁周壁上に配置され、オストミー装具の第2の表面と接触する、保管領域内に配置されている。第2の材料は、オストミー装具に対して、第1の材料のオストミー装具に対する親和性よりも高い親和性を有し、カバーが本体から取り外されても、オストミー装具、例えばバリアリングは、カバーに固定されたままである。カバーは、直立側壁に密封することができる。
【0014】
実施形態では、バリアは、親水コロイド材料から形成することができる。バリアリング材料は、セラミドを更に含むことができる。包装筐体本体は、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリオキシメチレン、オルガノシロキサン、又はセルロース系若しくは紙系材料、又はそれらの組合せなどのポリマー材料で形成することができる。カバーも同様に、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリオキシメチレン、オルガノシロキサン、又はセルロース系若しくは紙系材料、又はそれらの組合せなどのポリマー材料で形成することができる。他の適切な材料は、当業者によって認識されるであろう。
【0015】
本開示の他の目的、構成及び利点は、添付の図面のシートと併せて以下の説明から明らかになるが、ここで、同様の数字は、同様の部分、要素、構成要素、ステップ及び工程を指す。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】オストミーバリアリングの一例の斜視図である。
図2】一実施形態による、カバー付きの包装筐体の側面図である。
図3図2の包装筐体における図1のバリアリングを示す図である。
図4】筐体から取り外されているときの図3のバリアリングを示す図である。
図5】包装筐体カバーが付いた状態で筐体から取り外されたバリアリングを示す図である。
図6】バリアリングが取り外された筐体を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示は様々な形態で実施可能であるが、本開示は例示と見なされるべきであり、本開示を説明された又は図示された任意の具体的な実施形態に限定することを意図するものではないことを理解した上で、1つ以上の実施形態が図面に示され、以下に説明される。
【0018】
図1は、バリアリング10などのオストミー装具を示す。バリアリング10は、例えばセラミドを含み得る可撓性親水コロイド材料などの感圧接着剤から形成されていてもよい。バリアリング10は、第1の側部12と、第2の側部14と、開放中央領域16とを有し得る。図2図4を参照すると、バリアリング10は、包装筐体18内に包装され、保管されていてもよい。一実施形態では、筐体18は、基部20と、周縁部24を有する直立側壁22とを含み得る。基部20及び側壁22は、バリア10が配置され得る内部又は保管領域28を有するコップ状本体26を画定し得る。基部20には、バリアリング10の開放中央領域16が台座を中心とするように、直立台座30を形成することができる。バリアリング10は、第1の側部12が基部20上に配置された状態で第1の界面32を画定するように筐体18内に配置されていてもよい。
【0019】
カバー要素34は、第2の界面38を画定するようにバリアリング10の第2の側部14に配置されたバリアリング対向面36を有し得る。カバー要素34は、側壁周縁部24の上に延在していてもよい。実施形態では、カバー34は、周縁部24に密封されて、筐体18を閉鎖又は密封していてもよい。カバー34は、カバー34が筐体18から容易に剥がされることを可能にする、フィルムなどの可撓性で柔軟な材料から形成することができる。実施形態では、カバー34の縁部の一部分は、周縁部24の上を越えて延在して、把持領域35を形成していてもよい。
【0020】
筐体18からのバリアリング10の取外しを容易にするために、筐体18及びカバー34の材料は、バリアリング10の材料が筐体18の材料に対して有する親和性よりも、カバー34がバリアリング10の材料に対して有する親和性の方が高いようなものであってもよい。すなわち、バリアリング10は、筐体18に対してよりもカバー34に対してより高い密着性を有していてもよい。したがって、バリアリング10がパッケージ18内に保管された状態で、使用者が筐体18からカバー34を引っ張ると、バリアリング10は筐体18から解放されつつカバー34に固定されたままになる。すなわち、バリアリング10は、筐体18から解放され、カバー34と共に引き離され得る。次いで、使用者は、カバー34からバリアリング10を容易に取り外して、リング10を使用することができる。
【0021】
1つのバリア10材料は、例えばセラミドを含み得る可撓性親水コロイド材料であってもよい。したがって、一実施形態では、本体26は、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリオキシメチレン、オルガノシロキサン、又はセルロース系若しくは紙系材料、又はそれらの組合せなどのポリマー材料から形成することができる。他の適切な材料は、当業者によって認識されるであろう。カバー34も同様に、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリオキシメチレン、オルガノシロキサン、又はセルロース系若しくは紙系材料、又はそれらの組み合わせなどのポリマー材料から形成することができる。他の適切な材料は、当業者によって認識されるであろう。このような構成では、カバー34は、バリアリング10に対して、本体26のバリアリング10に対する親和性よりも高い親和性を有していてもよい。このように、カバー34が本体26から取り外されるとき、バリアリング10は、使用者による取扱い及び使用を容易にするために、カバー34に付着したままであり得る。
【0022】
本明細書で言及する全ての特許は、本開示の本文内でそのように具体的に示されているか否かにかかわらず、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0023】
本開示において、「a」又は「an」という単語は、単数及び複数の両方を含むと解釈されるべきである。逆に、複数の項目への言及は、適切な場合、単数を含むものとする。加えて、上記の実施形態のいずれかに関して説明した様々な構成は、上述の他の実施形態のいずれかにおける構成と一緒に使用され、実装され、又は置換されてもよい。
【0024】
以上から、本発明の新規な概念の真の精神及び範囲から逸脱することなく、多数の修正及び変形が達成できることが理解されるであろう。図示の具体的な実施形態に関して、限定は意図されておらず、推測されるべきではないことを理解されたい。本開示は、添付の特許請求の範囲によって、特許請求の範囲の技術的範囲に属する全ての変更をカバーすることを意図するものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】