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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】電気駆動可能な車両の充電接続装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20241121BHJP
   B60L 53/16 20190101ALI20241121BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
H02J7/00 P
B60L53/16
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532989
(86)(22)【出願日】2022-12-02
(85)【翻訳文提出日】2024-07-31
(86)【国際出願番号】 EP2022084317
(87)【国際公開番号】W WO2023104674
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】102021006063.6
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598051819
【氏名又は名称】メルセデス・ベンツ グループ アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Mercedes-Benz Group AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 120,70372 Stuttgart,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100090583
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 清
(74)【代理人】
【識別番号】100098110
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 みどり
(72)【発明者】
【氏名】マルク・レンナー
(72)【発明者】
【氏名】カリーナ・コーラー
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン・ベネッケ
(72)【発明者】
【氏名】ホルガー・シュタイン
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA03
5G503FA06
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125FF12
(57)【要約】
本発明は、電気駆動可能な車両の充電接続装置(100)に関し、少なくとも1つの充電接続部(20、30)を備え、この充電接続部は交流コンタクト要素(22)と直流コンタクト要素(24)を有する組み合わせ直流交流充電接続部(20)として設計されている。更に、充電接続装置(100)は、覆い位置と少なくとも2つの開放位置とを有するカバーアセンブリ(200)を備え、カバーアセンブリ(200)の開放位置はそれぞれ1つの充電モードに割り当てられている。カバーアセンブリ(200)は、少なくとも1つの可動に取り付けられたカバー要素(202)を備え、カバー要素は、覆い位置と少なくとも1つの開放位置との間で移動可能である。カバーアセンブリ(200)の第1の開放位置において、直流交流充電接続部(20)の交流コンタクト要素(22)が開放され、直流交流充電接続部(20)の直流コンタクト要素(24)がカバー要素(202)のうちの少なくとも1つによって覆われる。カバーアセンブリ(200)の第2の開放位置において、直流交流充電接続部(20)の交流コンタクト要素(22)と直流コンタクト要素(24)が開放される。カバーアセンブリ(200)の覆い位置において、充電接続部(20、30)は、少なくとも1つのカバー要素(202)によって覆われる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気駆動可能な車両の充電接続装置(100)であって、
-少なくとも1つの充電接続部(20、30)を備え、前記充電接続部は交流コンタクト要素(22)と直流コンタクト要素(24)を有する組み合わせ直流交流充電接続部(20)として設計されているものであり、
-覆い位置と少なくとも2つの開放位置を有するカバーアセンブリ(200)を備え、前記カバーアセンブリ(200)の前記開放位置はそれぞれ1つの充電モードに割り当てられているものであり、
前記カバーアセンブリ(200)は、少なくとも1つの可動に取り付けられたカバー要素(202)を備え、前記カバー要素は、覆い位置と少なくとも1つの開放位置との間で移動可能であり、
前記カバーアセンブリ(200)の第1の開放位置において、前記直流交流充電接続部(20)の前記交流コンタクト要素(22)が開放され、前記直流交流充電接続部(20)の前記直流コンタクト要素(24)が前記カバー要素(202)のうちの少なくとも1つによって覆われ、
前記カバーアセンブリ(200)の第2の開放位置において、前記直流交流充電接続部(20)の前記交流コンタクト要素(22)と前記直流交流コンタクト要素(24)が開放され、
前記カバーアセンブリ(200)の前記覆い位置において、前記充電接続部(20、30)は、少なくとも1つのカバー要素(202)によって覆われる、前記充電接続装置(100)。
【請求項2】
別の充電接続部(30)が、特に共通の電路(40)を介して前記組み合わせ直流交流充電接続部(20)に電気的に結合されているものであり、前記カバーアセンブリ(200)が前記第1の開放位置又は前記第2の開放位置又は前記覆い位置を有する場合、前記カバーアセンブリ(200)の少なくとも1つのカバー要素(202)が前記別の充電接続部(30)を覆う、請求項1に記載の充電接続装置。
【請求項3】
前記カバーアセンブリ(200)の第3の開放位置において、前記別の充電接続部(30)が開放され、前記直流交流充電接続部(20)が少なくとも1つのカバー要素(202)によって覆われる、請求項1又は2に記載の充電接続装置。
【請求項4】
前記カバーアセンブリ(200)に結合された少なくとも1つのセンサアセンブリが、交流又は直流に従って前記充電モードを検出する、請求項1から3のいずれか一項に記載の充電接続装置。
【請求項5】
前記カバーアセンブリ(200)は、前記組み合わせ直流交流充電接続部(20)に割り当てられた充電接続部カバー(220)として設計されているカバー要素(202)を備え、
前記充電接続部カバー(220)は、第1の開放位置において、前記交流コンタクト要素(22)を開放し、かつ前記直流コンタクト要素(24)を覆い、
前記充電接続部カバー(220)は、開放する第2位置において、前記交流コンタクト要素(22)と前記直流コンタクト要素(24)を開放し、
前記充電接続部カバー(220)は、覆い位置において、前記交流コンタクト要素(22)と前記直流コンタクト要素(24)を覆う、請求項1から4のいずれか一項に記載の充電接続装置。
【請求項6】
前記充電接続部カバー(220)は、前記組み合わせ直流交流充電接続部(20)に面した側に少なくとも1つのシール要素(222)を有する、請求項5に記載の充電接続装置。
【請求項7】
前記カバーアセンブリ(200)は、充電接続部カバー(220)として設計されたカバー要素(202)と、端子カバー要素(240)として設計されたカバー要素(202)を備え、
前記充電接続部カバー(220)は、開放位置において、前記組み合わせ直流交流充電接続部(20)を少なくとも部分的に開放し、覆い位置において、前記組み合わせ直流交流充電接続部(20)を覆い、前記端子カバー要素(240)は、開放位置において前記直流コンタクト要素(24)を開放し、覆い位置において、前記直流コンタクト要素(24)を覆う、請求項1から6のいずれか一項に記載の充電接続装置。
【請求項8】
前記充電接続部カバー(220)は、開放位置において、前記別の充電接続部(30)を覆う、請求項7に記載の充電接続装置。
【請求項9】
追加の端子カバー要素(240)は、開放位置において、前記交流コンタクト要素(22)を開放し、覆い位置において前記交流コンタクト要素(22)を覆う、請求項6又は7に記載の充電接続装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つのカバー要素(202)が、回転運動可能及び/又は並進運動可能に取り付けられたフラップとして、及び/又は、折畳み可能、巻取り可能又は曲げ可能なロールブラインドとして、及び/又は、回転可能な要素として、特に穴付き板(260)として設計されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の充電接続装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの充電接続部を備えた電気駆動可能な車両の充電接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、第1の直流充電接続部と第2の直流及び/又は交流充電接続部である互いに隣り合って配置された2つの充電接続部を備えた電気駆動可能な車両の充電接続装置を開示している。更に、充電接続装置は、2つの充電接続部のうちの少なくとも1つを覆う少なくとも1つの充電接続部カバーを備える。その場合、充電接続部カバーは、2つの充電接続部のうちの1つにのみ接触のためにアクセスでき、2つの充電接続部のうちのもう1つは充電接続部カバーで覆われるように設計されている。
【0003】
従来技術によれば、電気自動車は充電標準規格ごとに独自の充電接続部を必要とし、したがって異なる標準規格の2つの充電可能性がある場合、車両にも2つの充電接続部が設けられる。
【0004】
例えば、欧州で現在使用されている充電標準規格は、いわゆるコンバインド・チャージング・システム(CCS)である。この場合、充電は直流と交流で可能である。日本で開発された標準規格である別の標準規格チャデモ=「Charge de Move」は、最大50kWの充電出力を提供する。
代替又は将来の充電標準規格が数百キロワットの出力を有するか、又はそれ以上の、少なくとも1メガワット以上の出力さえ有する場合には、代替的プラグ規格に対応した別の充電接続部、特に直流電圧端子が設けられる。複数の充電接続部を1つの電路に電気的に接続することができ、それにより複数の充電ソケットが同時に電圧下にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】DE102021000307A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、2つの充電接続部を備えた電気駆動可能な車両の改良された充電接続装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は、独立請求項の特徴によって解決される。
【0008】
本発明の有利な実施形態及び利点は、他の請求項、説明及び図面から明らかになる。
【0009】
本発明の一態様によれば、交流コンタクト要素と直流コンタクト要素を有する組み合わせ直流交流充電接続部として設計されている少なくとも1つの充電接続部を備えた、電気駆動可能な車両の充電接続装置が提案される。更に、充電接続装置は、覆い位置と少なくとも2つの開放位置を有するカバーアセンブリを備え、カバーアセンブリの開放位置がそれぞれ1つの充電モードに割り当てられている。カバーアセンブリは、少なくとも1つの可動に取り付けられたカバー要素を備え、カバー要素は、覆い位置と少なくとも1つの開放位置との間で移動可能である。カバーアセンブリの第1の開放位置において、直流交流充電接続部の交流コンタクト要素が開放され、直流交流充電接続部の直流コンタクト要素がカバー要素のうちの少なくとも1つによって覆われる。カバーアセンブリの第2の開放位置において、直流交流充電接続部の交流コンタクト要素と直流交流コンタクト要素が開放される。カバーアセンブリの覆い位置において、充電接続部は、少なくとも1つのカバー要素によって覆われる。
【0010】
以下において、充電接続部とは、エネルギー貯蔵器に電気的に結合され、かつ電圧源に電気的に結合された対応するプラグに電気的に接続できる、例えば充電ソケットなどの装置と理解される。接続状態において、電気駆動可能な車両のエネルギー貯蔵器は電圧源によって充電される。充電接続部は、差込み面の形態で設けられたコンタクト要素を有し、プラグは、充電接続部のコンタクト要素と一致して配置されたコンタクト要素を含む差込み面を有する。2つの充電接続部は、コンタクト要素の配置及び/又は設計の点で異なる。
【0011】
組み合わせ直流交流充電接続部を、特に2種類のコンタクト要素を有するCCS充電接続部として設計することができる。この場合、交流コンタクト要素は、車両若しくは車両のエネルギー貯蔵器を交流充電モードで交流で充電するために、一致するコンタクト要素を有するプラグの差込み面に結合することができる第1の差込み面を形成することができる。直流コンタクト要素は第2の差込み面を形成する。組み合わせ直流交流充電接続部に結合されるプラグは、車両若しくは車両のエネルギー貯蔵器を直流充電モードで直流で充電するために、組み合わせ直流交流充電接続部の2つの差込み面に結合できる2つの差込み面を有する。
【0012】
少なくとも1つの組み合わせ直流交流充電接続部の代わりに、それぞれ直流又は交流用に企図された2つの異なるプラグ規格用の組み合わせ充電接続部を充電接続装置に配置することもできる。この場合、直流コンタクト要素は、第1のプラグ規格用のコンタクト要素として理解され、交流コンタクト要素は第2のプラグ規格用のコンタクト要素として理解される。その場合、それぞれ直流又は交流用に、直流充電モードは第1の充電規格による充電に対応し、交流充電モードは第2の充電規格による充電に対応する。
【0013】
それぞれの充電接続部、若しくは現在の充電モードに必要とされないコンタクト要素は、少なくとも1つのカバー要素によって機械的に覆われる。開閉機構は、例えば、充電プロセスの終了後に少なくとも1つのカバー要素を覆い位置に移すことができる。更に、充電モードが認識された場合、開閉機構は、充電モードに割り当てられた位置にカバー要素を移すことができる。この場合、充電プロセス中、この充電モードで必要とされるコンタクト要素のみが開放される。他のコンタクト要素は接触しないように覆われ、かつ環境の影響から保護される。
【0014】
少なくとも1つの可動に取り付けられたカバー要素を備えたカバーアセンブリによって、充電接続装置が実質的に3つの状態を有することができ、第1の状態では、組み合わせ直流交流充電接続部の2つの差込み面が覆われる。充電接続装置の第2の状態では、直流コンタクト要素が少なくとも1つのカバー要素によって覆われる。それによって、第2の状態では、交流充電モードのために、組み合わせ直流交流充電接続部の交流コンタクト要素のみが開放される。充電接続装置の第3の状態では、直流充電モードのために組み合わせ直流交流充電接続部の直流コンタクト要素と交流コンタクト要素が開放される。
【0015】
充電接続装置のこれらの状態により、他の充電接続部若しくは必要とされないコンタクト要素が接触しないようにカバー要素によって覆われている場合にのみ、充電ケーブルの充電プラグを充電接続部の対応するコンタクト要素に結合することが可能である。それによって、有利にも、エネルギー貯蔵器の充電中、利用されず、電圧下にあるコンタクト要素が接触しないように覆われていることを確保することができる。更に、利用されず、電圧下にあるコンタクト要素を汚れや水などの環境の影響から有利に保護することができる。それに加えて、少なくとも1つのカバー要素は、車両が充電されない走行中又は駐車中に、少なくとも1つの充電接続部を確実に覆い、少なくとも1つの充電接続部を環境の影響及び接触の可能性から保護する。
【0016】
充電接続装置の有利な実施形態によれば、別の充電接続部を、特に共通の電路を介して組み合わせ直流交流充電接続部に電気的に結合することができ、カバーアセンブリが第1の開放位置又は第2の開放位置又は覆い位置を有する場合、カバーアセンブリの少なくとも1つのカバー要素がこの別の充電接続部を覆う。別の充電接続部のコンタクト要素を覆うことによって、交流充電モード又は直流充電モードでの充電プロセス中、或いは運転中又は駐車中にコンタクト要素を確実に覆うことができ、それによって接触及び環境の影響から保護することができる。2つの充電接続部が電路を共同で利用することによって、車両の高圧車載電気システムの電気的アーキテクチャにおいて、電気エネルギー貯蔵器を接続するためにコンタクタを1つだけ使用することで十分である。それにより、2つのコンタクタを用いた接続に比べて、コスト、設置スペース、重量を節減することができる。2つの充電接続部が共同で利用される電路に配置されている場合、2つの充電接続部は同時に電圧下にある。
【0017】
充電接続装置の有利な実施形態によれば、カバーアセンブリの第3の開放位置において、別の充電接続部を開放し、直流交流充電接続部を少なくとも1つのカバー要素によって覆うことができる。それによって、カバーアセンブリは第3の開放位置を有することができる。カバーアセンブリの第3の開放位置において、組み合わせ直流交流充電接続部、若しくはそのコンタクト要素が少なくとも1つのカバー要素によって覆われ、別の充電接続部若しくはそのコンタクト要素が開放される。それによって、組み合わせ直流交流充電接続部のコンタクト要素は、別の充電接続部に割り当てられた充電モードでは接触しないように覆われる。カバーアセンブリの第1の開放位置及び第2の開放位置において別の充電接続部を覆う少なくとも1つのカバー要素と、第3の開放位置において組み合わせ直流交流充電接続部を覆う少なくとも1つのカバー要素とによって、充電接続部のうちの1つを無電圧に切り替えることを有利にも省略することができる。それによって、対応する切替装置、いわゆるスイッチボックスを省略することができ、それによって追加のコストと追加の設置スペースを節約することができる。
【0018】
充電接続装置の有利な実施形態によれば、カバーアセンブリに結合された少なくとも1つのセンサアセンブリは、交流又は直流に従って充電モードを検出することができる。交流充電モードが検出された場合、カバーアセンブリは、例えばサーボモータなどの駆動装置によって第1の開放位置に移されるか、又は第1の開放位置に移すために開放され得る。直流充電モードが検出された場合、カバーアセンブリは、サーボモータによって第2の開放位置に移されるか、又は第2の開放位置に移すために開放され得る。別の充電接続部に割り当てられた充電モードが検出された場合、アクチュエータによってカバーアセンブリを第3の開放位置に移すことができ、又は移すために開放することができる。
【0019】
充電接続装置の有利な実施形態によれば、カバーアセンブリは、組み合わせ直流交流充電接続部に割り当てられた充電接続部カバーとして設計されているカバー要素を備えることができ、充電接続部カバーは、第1の開放位置において、交流コンタクト要素を開放し、直流コンタクト要素を覆う。充電接続部カバーの開放する第2の位置において、充電接続部カバーは、交流コンタクト要素と直流コンタクト要素を開放することができる。覆い位置において、充電接続部カバーは、交流コンタクト要素と直流コンタクト要素を覆うことができる。この場合、これらの位置は、単一のカバー要素と、カバー要素を異なった位置に移す単純な機構とによって安価に実現することができる。例えば、コンタクト要素を上下に配置することができ、充電接続部カバーを覆い位置から下へ開放位置に移動させることができ、上のコンタクト要素を最初に開放することができる。
【0020】
充電接続装置の有利な実施形態によれば、組み合わせ直流交流充電接続部に割り当てられたカバー要素は、少なくとも1つのシール要素を有することができる。シール要素は、組み合わせ直流交流充電接続部に面した側に配置することができる。特に、シール要素は、覆い位置で直流コンタクト要素の上方に配置された領域を取り囲むことができる。それに加えて、別のシール要素が、覆い位置で交流コンタクト要素の上方に配置された領域を取り囲むことができる。更に、第1の開放位置で直流コンタクト要素の上方に配置された領域を取り囲むシール要素が考えられる。カバー要素の所定の位置において、シール要素によってコンタクト要素をシールすることができる。
【0021】
充電接続装置の代替の有利な実施形態によれば、カバーアセンブリは、充電接続部カバーとして設計されたカバー要素と、端子カバー要素として設計されたカバー要素とを備えることができる。充電接続部カバーは、開放位置において組み合わせ直流交流充電接続部を少なくとも部分的に開放し、覆い位置において組み合わせ直流交流充電接続部を覆うことができる。端子カバー要素は、開放位置において直流コンタクト要素を開放することができ、覆い位置において直流コンタクト要素を覆うことができる。この場合、充電接続部カバーが組み合わせ直流交流充電接続部を開放するカバーアセンブリの第1の位置において、覆い位置で追加の端子カバー要素によって交流コンタクト要素のみが開放される。直流コンタクト要素は追加の端子カバーで覆われている。カバーアセンブリの第2の位置において、充電接続部カバーも開放位置を有する。更に、追加の端子カバー要素が開放位置を有する。それによって、交流コンタクト要素と直流コンタクト要素が開放される。カバーアセンブリの覆い位置又は第3の開放位置において、端子カバー要素が直流コンタクト要素を覆い、充電接続部カバーが交流コンタクト要素及び端子カバー要素を覆う。
【0022】
充電接続装置の有利な実施形態によれば、充電接続部カバーは、開放位置において別の充電接続部を覆うことができる。それによって、組み合わせ直流交流充電接続部のコンタクト要素が開放されている場合、別の充電接続部のコンタクト要素が覆われていることを確保することができる。更に、充電接続部カバーは、覆い位置において、別の充電接続部のコンタクト要素を開放し、かつ組み合わせ直流交流充電接続部のコンタクト要素を覆う。2つの充電接続部を隣り合わせて配置することができる。それによって、充電接続部カバーを横に移動させることができ、2つの充電接続部のうちの1つを覆い、もう1つを開放することができる。
【0023】
充電接続装置の有利な実施形態によれば、追加の端子カバー要素は、開放位置において交流コンタクト要素を開放し、覆い位置において交流コンタクト要素を覆うことができる。この場合、充電接続部カバーは、覆い位置において端子カバー要素を覆うことができる。
【0024】
充電接続装置の有利な実施形態によれば、少なくとも1つのカバー要素を回転運動可能及び/又は並進運動可能に取り付けられたフラップとして、及び/又は、折畳み可能又は巻取り可能又は曲げ可能なロールブラインドとして、及び/又は、回転可能な要素として、特に穴付き板として設計することができる。フラップが並進運動可能に取り付けられている場合、上若しくは下への変位、或いは左及び右への変位を可能にすることができる。この場合、それぞれのフラップをシェル外殻の前へ外側に変位させることができるか、又はシェル外殻の下へ内側に変位させることができ、それにより開放位置のうちの1つに移される。代替実施形態では、回転運動可能に取り付けられている場合、充電接続部から遠ざかる旋回運動を実現することができる。回転運動可能に取り付けられている場合、コンタクト要素に対して平行に延びる平面における回転が可能である。この場合、穴付き板の開放位置において、穴付き板の空所をコンタクト要素の上に配置することができ、コンタクト要素が接触のために開放される。カバー要素がロールブラインドとして設計されている場合、カバー要素を巻取るか、又は内側に移動させるか、又はS字形に内側に畳むことができる。ロールブラインドを薄板のアセンブリとして、又は曲げ可能なばね板として設計することができる。巻取り運動又は折畳み運動は上、下、左又は右へ実行できる。この場合、カバーアセンブリのカバー要素をさまざまに設計し、さまざまに動かすことができる。
【0025】
充電接続装置の有利な実施形態によれば、2つの充電接続部を共通の充電窪みに配置することができる。共通の充電窪みに配置する場合、充電接続部を車両に省スペース的に配置することができる。
【0026】
充電接続装置の有利な実施形態によれば、少なくとも1つの駆動装置が少なくとも1つのカバー要素を駆動することができる。この場合、少なくとも1つのカバー要素の運動を、1つの電気サーボモータ又は複数のサーボモータを介して完全自動また部分自動で行うことができる。
【0027】
充電接続装置の有利な実施形態によれば、少なくともカバーアセンブリに結合された少なくとも1つのセンサアセンブリは、現在充電モードを検知することができる。現在充電モードを検知することによって、現在充電モードに割り当てられた必要なコンタクト要素を検知することができる。センサアセンブリによって認識された充電モードに応じて、少なくとも1つの駆動装置は、充電モードに割り当てられた充電接続部又は充電モードに割り当てられた充電接続部のコンタクト要素のみが開放される位置にカバーアセンブリのカバー要素を移すことができる。それによって、必要なコンタクト要素の完全自動又は部分自動の開放が可能である。少なくとも1つのセンサアセンブリは、リミットスイッチ及び/又は光センサ及び/又はカメラを含むことができる。更に、センサアセンブリは、選択された充電モードに関する情報を取得するために、通信システムを介して充電ステーションに接続することができる。
【0028】
本発明による充電接続装置により、有利にも、それぞれ1つの充電接続部又は特定のコンタクト要素のみが接触のためにアクセス可能になり、他の充電接続部又は他のコンタクト要素はそれぞれ接触しないように覆われていることを確保することができる。
【0029】
他の利点は、以下の図面の説明から明らかになる。図面には本発明の例示的な実施形態が示されている。図面、説明、及び特許請求の範囲は、多数の特徴を組み合わせて含む。当業者は、これらの特徴を合目的的に個々に検討し、統合して有意義な他の組み合わせとするであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】組み合わせ直流交流充電接続部が完全に覆われた、第1の例示的実施形態による電気駆動可能な車両の充電接続装置を示す図である。
図2】組み合わせ直流交流充電接続部の交流コンタクト要素が開放された、図1による充電接続装置を示す図である。
図3】組み合わせ直流交流充電接続部の交流コンタクト要素と直流コンタクト要素が開放された、図1及び図2による充電接続装置を示す図である。
図4】組み合わせ直流交流充電接続部が完全に覆われた、第2の例示的実施形態による電気駆動可能な車両の充電接続装置を示す図である。
図5】組み合わせ直流交流充電接続部の交流コンタクト要素が完全に開放された、図4による充電接続装置を示す図である。
図6】組み合わせ直流交流充電接続部の交流コンタクト要素と直流コンタクト要素が完全に開放された、図4及び図5による充電接続装置を示す図である。
図7】組み合わせ直流交流充電接続部が完全に覆われた、第3の例示的実施形態による電気駆動可能な車両の充電接続装置を示す図である。
図8】組み合わせ直流交流充電接続部の交流コンタクト要素が完全に開放された、図7による充電接続装置を示す図である。
図9】組み合わせ直流交流充電接続部の交流コンタクト要素と直流コンタクト要素が開放された、図7及び図8による充電接続装置を示す図である。
図10】組み合わせ直流交流充電接続部が完全に覆われた、第4の例示的実施形態による電気駆動可能な車両の充電接続装置を示す図である。
図11】組み合わせ直流交流充電接続部の交流コンタクト要素が開放された、図10による充電接続装置を示す図である。
図12】組み合わせ直流交流充電接続部の交流コンタクト要素と直流コンタクト要素が開放された、図10及び図11による充電接続装置を示す図である。
図13】コンタクト要素が完全に覆われた、第5の例示的実施形態による電気駆動可能な車両の充電接続装置を示す図である。
図14】覆い位置にある図13による充電接続装置のカバーアセンブリを示す図である。
図15】第1の開放位置にある図13及び図14によるカバーアセンブリを示す図である。
図16】第2の開放位置にある図13図14、及び図15によるカバーアセンブリを示す図である。
図17】カバー要素がコンタクト要素を開放する位置にある、カバーアセンブリを示す図である。
図18】カバー要素がコンタクト要素を覆う位置にある、図17によるカバーアセンブリを示す図である。
図19】第2の開放位置にある第5の例示的実施形態による電気駆動可能な車両の充電接続装置を示す図である。
図20】中間位置にある図19による充電接続装置を示す図である。
図21】第3の開放位置にある図19及び図20による充電接続装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図において、同一又は同様のコンポーネントには同じ参照符号が付されている。図は例示にすぎず、限定するものと理解されるべきではない。
【0032】
図1図3は、組み合わせ直流交流充電接続部20と、覆い位置(図1)、第1の開放位置(図2)及び第2の開放位置(図3)にあるカバーアセンブリ200とを備えた、第1の例示的実施形態による電気駆動可能な車両の充電接続装置100を示す。
【0033】
図4図6は、組み合わせ直流交流充電接続部20と、覆い位置(図4)、第1の開放位置(図5)及び第2の開放位置(図6)にあるカバーアセンブリ200とを備えた、第2の例示的実施形態による電気駆動可能な車両の充電接続装置100を示す。
【0034】
図7図9は、組み合わせ直流交流充電接続部20と、覆い位置(図7)、第1の開放位置(図8)及び第2の開放位置(図9)にあるカバーアセンブリ200とを備えた、第3の例示的実施形態による電気駆動可能な車両の充電接続装置100を示す。
【0035】
図10図12は、組み合わせ直流交流充電接続部20と、覆い位置(図10)、第1の開放位置(図11)及び第2の開放位置(図12)にあるカバーアセンブリ200とを備えた、第4の例示的実施形態による電気駆動可能な車両の充電接続装置100を示す。
【0036】
図13は、組み合わせ直流交流充電接続部20と、中間位置にあるカバーアセンブリ200とを備えた、第5の例示的実施形態による電気駆動可能な車両の充電接続装置100を示す。
【0037】
図14~16は、中間位置(図14)、第1の開放位置(図15)及び第2の開放位置(図16)にある図13によるカバーアセンブリ200を示す。
【0038】
図17及び図18は、開放位置(図17)及び覆い位置(図18)にあるカバーアセンブリ200の穴付き板260として設計されたカバー要素202を示す。
【0039】
図19図21は、組み合わせ直流交流充電接続部20と、別の充電接続部30と、第2の開放位置(図19)、中間位置(図20)及び第3の開放位置(図21)にあるカバーアセンブリ200とを備えた、第6の例示的実施形態による電気駆動可能な車両の充電接続装置100を示す。
【0040】
以下では、まず、図示された充電接続装置100の例示的実施形態間の共通点について説明し、次に図示された充電接続装置100間の相違点について説明する。
【0041】
図1図21からわかるように、電気駆動可能な車両の充電接続装置100の図示された例示的実施形態はそれぞれ少なくとも1つの充電接続部20、30を含む。図1図18に示される充電接続装置100の例示的実施形態は、それぞれ組み合わせ直流交流充電接続部20として設計された充電接続部を含み、図19図21に示される充電接続装置100の例示的実施形態は、組み合わせ直流交流充電接続部20に加えて別の充電接続部30を含む。
【0042】
図1図21からわかるように、充電接続部20、30はそれぞれ充電ソケットとして設計されているが、他の適切な充電接続部20、30も考えられる。図から更にわかるように、組み合わせ直流交流充電接続部20は2種類のコンタクト要素22、24を有する。交流コンタクト要素22は、直流コンタクト要素24の上に配置されている。充電接続部20、30のコンタクト要素22、24、32はそれぞれ差込み面を形成する。
【0043】
図1図21から更にわかるように、カバーアセンブリ200は、覆い位置(図1図4図7図10図13図14図18)と少なくとも2つの開放位置(図2図3図8図9図11図12図15図16図17図19図21)を有し、カバーアセンブリ200の開放位置はそれぞれ充電モードに割り当てられている。
【0044】
図1図21から更にわかるように、カバーアセンブリ200は、覆い位置と少なくとも1つの開放位置との間で移動可能な、少なくとも1つの可動に取り付けられたカバー要素202を備える。
【0045】
カバーアセンブリ200の第1の開放位置(図2図5図8図11図15図17)において、組み合わせ直流交流充電接続部20の交流コンタクト要素22が開放され、組み合わせ直流交流充電接続部20の直流コンタクト要素24が少なくとも1つのカバー要素202によって覆われている。更に、存在する他の充電接続部30は、この位置において、少なくとも1つのカバー要素202によって覆われている。カバーアセンブリ200の第1の開放位置は、交流充電モードに割り当てられている。
【0046】
カバーアセンブリ200の第2の開放位置(図3図6図9図12図16図19)において、組み合わせ直流交流充電接続部20の交流コンタクト要素22と直流コンタクト要素24が開放されている。更に、存在する他の充電接続部30は、この位置において、少なくとも1つのカバー要素202によって覆われている(図19)。カバーアセンブリ200の第2の開放位置は、直流充電モードに割り当てられている。
【0047】
カバーアセンブリ200の覆い位置(図1図4図7図10図13)において、充電接続部20、30は少なくとも1つのカバー要素202によって覆われている。
【0048】
図19図21に示される充電接続装置100の第6の例示的実施形態は、共通の電路40を介して組み合わせ直流交流充電接続部20に電気的に結合されている別の充電接続部30を含む。この場合、両方の充電接続部20、30が電圧下にある。共通の電路40において隣り合って配置された2つの充電接続部20、30は並列に接続されている。この場合、充電接続部20、30を分離するための分離要素は必要でない。カバーアセンブリ200の少なくとも1つのカバー要素202は、カバーアセンブリ200が第1の開放位置又は第2の開放位置又は覆い位置を有する場合、別の充電接続部を覆う。
【0049】
図21から更にわかるように、カバーアセンブリ200は、別の充電接続部30が開放され、直流交流充電接続部20が少なくとも1つのカバー要素202によって覆われる第3の開放位置を有する。カバーアセンブリ200の第3の開放位置は、別の充電モードに割り当てられている。
【0050】
カバーアセンブリ200によって、充電プロセス中、それぞれ現在の充電モードに割り当てられたコンタクト要素22、24、32のみが接触のためにアクセス可能であるのに対して、他のコンタクト要素は、少なくとも1つのカバー要素202によって覆われ、特に接触しないように覆われている。それによって、プラグに割り当てられた充電モードに割り当てられていない別の充電接続部20、30又は別のコンタクト要素22、24、32が接触しないように覆われている場合、プラグは対応するコンタクト要素22、24、32に結合することのみ可能である。それによって、充電プロセス中、電圧下にある利用されない充電接続部20、30、又は利用されないコンタクト要素22、24、32が接触しないように覆われることが確保されている。更に、電圧下にある利用されない充電接続部20、30又は利用されないコンタクト要素22、24、32が汚れや水などの環境の影響から保護される。
【0051】
図1図3から更にわかるように、充電接続装置100の第1の例示的実施形態は、組み合わせ直流交流充電接続部20に割り当てられた、充電接続部カバー220として設計されているカバー要素202を有するカバーアセンブリ200を備える。第1の開放位置(図2)において、充電接続部カバー220は交流コンタクト要素22を開放し、直流コンタクト要素24を覆う。第2の開放位置(図3)において、充電接続部カバー220は交流コンタクト要素22及び直流コンタクト要素24を開放する。覆い位置(図1)において、充電接続部カバー220は交流コンタクト要素22及び直流コンタクト要素24を覆う。カバーアセンブリ200が覆い位置又は第3の開放位置を有する場合、充電接続部カバー220は覆い位置を有することができる。図1図3に示される充電接続装置100の例示的実施形態では、充電接続部カバー220が上から下に変位され、それにより覆い位置から開放位置へ移される。この場合、充電接続部カバー220は、差込み面の上方を、若しくは差込み面に対して平行に移動する。充電接続部カバー220は、覆い位置から第2の開放位置へ移動する際に、第1の開放位置で停止せず、そのまま直接第2の開放位置に移される。図示される例示的実施形態では、充電接続部カバー220は、組み合わせ直流交流充電接続部20に面する側に少なくとも1つのシール要素222を有する。シール要素222は破線で示されている。図示される実施形態では、シール要素222は、充電接続部カバー220の覆い位置で直流コンタクト要素24をシールする。この場合、シール要素222は、直流コンタクト要素24の対向側に位置する領域を取り囲む。図示されない代替実施形態では、別のシール要素222が交流コンタクト要素22を覆うことができる。更に、充電接続部カバー220の第1の開放位置において直流コンタクト要素24のシールを可能にするシール要素222の配置も考えられる。シール要素222は、プラスチック又は他の適切な材料で形成することができる。
【0052】
図1図3からわかるように、充電接続部カバー220は、組み合わせ直流交流充電接続部20が配置される充電窪み10も覆う。それによって、図示される例示的実施形態では、充電接続部カバー220は、充電窪みカバー210の機能も果たす。
【0053】
図4図21から更にわかるように、充電接続装置100の他の例示的実施形態は、充電接続部カバー220として設計されたカバー要素202と、端子カバー要素240として設計されたカバー要素202とを備えるカバーアセンブリ200の例示的実施形態を含む。充電接続部カバー220は、開放位置において組み合わせ直流交流充電接続部20を少なくとも部分的に開放し、覆い位置において組み合わせ直交流充電接続部を覆う。端子カバー要素240は、開放位置において直流コンタクト要素24を開放し、被覆位置において直流コンタクト要素24を覆う。
【0054】
図4図7図10図19から更にわかるように、覆い位置にある充電接続部カバー220は、交流コンタクト要素22及び端子カバー要素240並びに直流コンタクト要素24を覆う。この場合、端子カバー要素240は、直流コンタクト要素24と充電接続部カバー220との間に配置される。この場合、充電接続部カバー220は覆い位置で、充電接続部20が配置される充電窪み10を覆う充電窪みカバー210としても機能する。
【0055】
カバーアセンブリ200を第1の開放位置に移すために、充電接続部カバー220は、充電接続部カバー220が交流コンタクト要素22及び端子カバー要素240を開放する開放位置に移される。直流コンタクト要素24は、端子カバー要素240によって覆われている。カバーアセンブリ200を第2の開放位置に移すために、充電接続部カバー220が開放位置に移され、端子カバー要素240は覆い位置から開放位置に移される。
【0056】
図4図21に示される充電接続装置100の例示的実施形態は、特にカバー要素202の設計の点で異なる。この場合、図示されていない例示的実施形態の組み合わせも可能である。
【0057】
図4図6において、充電接続部カバー220は、並進運動可能なフラップとして設計されており、フラップは、シェル外殻の前で上へ開放位置に変位される。端子カバー要素240も並進運動可能なフラップとして設計されており、シェル外殻の前で下へ開放位置に移動される。充電接続部カバー220及び/又は端子カバー要素240の横方向の変位も考えられる。それに加えて、充電接続部カバー220を下へ開放位置に変位させることができる。充電接続部カバー220の場合、これが開放位置において端子カバー要素240を覆わないことに注意する必要がある。端子カバー要素240の場合、開放位置において交流コンタクト要素22を覆わないことに注意を払う必要がある。
【0058】
図7図9において、充電接続部カバー220は並進運動可能なフラップとして設計されており、フラップはシェル外殻の後ろで側方に開放位置へ移動される。シェル外殻の後ろで別の空間方向に変位することも考えられる。端子カバー要素240は、旋回可能に取り付けられたフラップとして設計されており、フラップは側方に外側へ畳まれる。旋回軸は充電接続部の端に配置され、図示の例示的な実施形態では、垂直方向に延びている。端子カバー要素240を下に畳むこともでき、この場合、旋回軸は長手方向に延びる。端子カバー要素240を他の方向に畳むこともできる。端子カバー要素240の場合、開放位置において交流コンタクト要素22を覆わないことに注意を払う必要がある。
【0059】
図10図12において、充電接続部カバー220がロールブラインドとして設計されており、ロールブラインドは、開放位置に変位させるために折畳み可能であり、かつ側方にスライドされる。代替実施形態では、ロールブラインドを巻取り可能又は曲げ可能に設計することができる。ロールブラインドをプラスチック又は金属板から形成でき、これを巻取る、折畳む、内側に移動させることができる更に、ロールブラインドを内側にS字形に畳むこともできる。移動は上、下、左又は右へ行うことができる。更に、薄板を用いたロールブラインドの設計も実現可能である。
【0060】
図13図16に示される充電接続装置100の例示的実施形態は、充電接続部カバー220と2つの端子カバー要素240を備えたカバーアセンブリ200を示し、端子カバー要素240は交流コンタクト要素22を覆い位置で覆い、開放位置で開放する。別の端子カバー要素240は、覆い位置で直流コンタクト要素24を覆い、開放位置で直流コンタクト要素を開放する。図14図16からわかるように、端子カバー要素240は、同じ回転軸を中心に回転可能に取り付けられた回転運動可能な丸いディスクとして設計されている。この場合、ディスクは、コンタクト要素22、24に対して平行な平面において回転する。代替の図示されない例示的実施形態では、ディスクはそれぞれ、それ自身の回転軸を中心にそれぞれ回転することもできる。更に、ディスクの他の形状も考えられる。カバーアセンブリ200の覆い位置又はカバーアセンブリ200の第3の開放位置において、充電接続部カバー220は覆い位置を有し、両方の端子カバー要素240を覆う。更に、充電接続部カバー220は、充電接続部20が配置される充電窪み10を覆うか又は開放する充電窪みカバー210として機能する。
【0061】
カバーアセンブリ200の覆い位置又はカバーアセンブリ200の第3の開放位置において、端子カバー要素240は覆い位置も有する。
【0062】
図13及び図14において、カバーアセンブリ200の中間位置が示されており、この中間位置において、充電接続部カバー220が開放位置を有し、端子カバー要素240が覆い位置を有している。
【0063】
カバーアセンブリ200を覆い位置から第1の開放位置に移すために、充電接続部カバー220と、交流コンタクト要素22を覆う端子カバー要素240とが開放位置に移される。図示の例示的実施形態では、第1の開放位置において、端子カバー要素240が直流コンタクト要素24を覆う位置において一致して配置されている(図15)。
【0064】
カバーアセンブリ200を覆い位置から第2の開放位置に移すために、充電接続部カバー220及び両方の端子カバー要素240が開放位置に移される。図示される例示的実施形態では、第2開放位置において、端子カバー要素240は、直流コンタクト要素24及び交流コンタクト要素22を開放する位置において一致して配置されている(図16)。
【0065】
カバーアセンブリ200の代替の図示されない例示的実施形態では、端子カバー要素240を旋回可能又は並進運動可能なフラップとして設計することもできる。
【0066】
図17及び図18から更にわかるように、端子カバー要素240を、対応する差込み面の形態の少なくとも1つの開口262若しくは空所を有する穴付き板260として設計することもできる。穴付き板260は本体264を更に含み、穴付き板は開口262によって開放されない充電接続部20の領域、特にコンタクト要素22を覆う。カバーアセンブリ200は、複数の穴付き板260を有することができ、各穴付き板260は特定のコンタクト要素22、24、32に割り当てられ、これらを角度位置に応じて覆うか、又は開放する。更に、複数の開口262を有する穴付き板260が考えられ、第1の角度位置において、開口は交流コンタクト要素22を開放し、第2の角度位置において、開口又は第2の開口が交流コンタクト要素22及び直流コンタクト要素24を開放し、第3の角度位置において、本体264が交流コンタクト要素22と直流コンタクト要素24を覆う。
【0067】
図19図21からわかるように、充電接続装置100の図示される例示的実施形態では、2つの充電接続部20、30が共通の充電窪み10に配置されている。充電窪み10が旋回可能な充電窪みカバー210を有し、充電窪みカバーは、覆い位置で充電接続部20、30及び対応するカバー要素202を覆い、開放位置でそれらを開放する。
【0068】
図19図21において、充電接続部カバー220は、側方に変位される並進運動可能なフラップとして形成されている。カバーアセンブリ200の第1及び第2の開放位置(図19)では、充電接続部カバー220は、これが別の充電接続部30の上方に配置され、そのコンタクト要素32を覆う第1の開放位置を有する。それによって、組み合わせ直流交流充電接続部20が開放される。
【0069】
端子カバー要素240は、外側に畳まれる旋回可能なフラップとして設計されている。カバーアセンブリ200の第1の開放位置において、端子カバー要素240は覆い位置を有する。
【0070】
カバーアセンブリ200の第2の開放位置(図19)において、端子カバー要素240は開放位置を有し、それにより交流コンタクト要素22及び直流コンタクト要素24が開放される。
【0071】
カバーアセンブリ200の第3の開放位置において、充電接続部カバー220が組み合わせ直流交流充電接続部20の上方に配置され、これを覆う。それによって、別の充電接続部30が開放される。
【0072】
カバーアセンブリ200の図示されない駆動装置は、これらの位置間でカバー要素202を移す。更に、カバーアセンブリ200若しくは駆動装置に結合された少なくとも1つの図示されないセンサアセンブリは、現在の充電モードを検知することができる。それによって、センサアセンブリによって認識された充電モードに応じて、少なくとも1つの駆動装置は、カバー要素202を、充電モードに割り当てられた充電接続部20、30又は充電モードに割り当てられた充電接続部20、30のコンタクト要素22、24、32のみが開放される位置に移される。それによって、必要なコンタクト要素の完全自動又は部分自動の開放が可能である。
【符号の説明】
【0073】
10 充電窪み
20 充電接続部
22 交流コンタクト要素
24 直流コンタクト要素
30 充電接続部
40 電路
100 充電接続装置
200 カバーアセンブリ
202 カバー要素
210 充電窪みカバー
220 充電接続部カバー
222 シール要素
240 端子カバー要素
260 穴付き板
262 開口
264 本体

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【手続補正書】
【提出日】2024-07-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気駆動可能な車両の充電接続装置(100)であって、
-少なくとも1つの充電接続部(20、30)を備え、前記充電接続部は交流コンタクト要素(22)と直流コンタクト要素(24)を有する組み合わせ直流交流充電接続部(20)として設計されているものであり、
-覆い位置と少なくとも2つの開放位置を有するカバーアセンブリ(200)を備え、前記カバーアセンブリ(200)の前記開放位置はそれぞれ1つの充電モードに割り当てられているものであり、
前記カバーアセンブリ(200)は、少なくとも1つの可動に取り付けられたカバー要素(202)を備え、前記カバー要素は、覆い位置と少なくとも1つの開放位置との間で移動可能であり、
前記カバーアセンブリ(200)の第1の開放位置において、前記直流交流充電接続部(20)の前記交流コンタクト要素(22)が開放され、前記直流交流充電接続部(20)の前記直流コンタクト要素(24)が前記カバー要素(202)のうちの少なくとも1つによって覆われ、
前記カバーアセンブリ(200)の第2の開放位置において、前記直流交流充電接続部(20)の前記交流コンタクト要素(22)と前記直流交流コンタクト要素(24)が開放され、
前記カバーアセンブリ(200)の前記覆い位置において、前記充電接続部(20、30)は、少なくとも1つのカバー要素(202)によって覆われる、前記充電接続装置(100)において、
前記カバーアセンブリ(200)に結合された少なくとも1つのセンサアセンブリが、交流又は直流に従って前記充電モードを検出することを特徴とする、前記充電接続装置(100)。
【請求項2】
別の充電接続部(30)が、特に共通の電路(40)を介して前記組み合わせ直流交流充電接続部(20)に電気的に結合されているものであり、前記カバーアセンブリ(200)が前記第1の開放位置又は前記第2の開放位置又は前記覆い位置を有する場合、前記カバーアセンブリ(200)の少なくとも1つのカバー要素(202)が前記別の充電接続部(30)を覆うことを特徴とする、請求項1に記載の充電接続装置。
【請求項3】
前記カバーアセンブリ(200)の第3の開放位置において、前記別の充電接続部(30)が開放され、前記直流交流充電接続部(20)が少なくとも1つのカバー要素(202)によって覆われることを特徴とする、請求項1又は2に記載の充電接続装置。
【請求項4】
前記カバーアセンブリ(200)は、前記組み合わせ直流交流充電接続部(20)に割り当てられた充電接続部カバー(220)として設計されているカバー要素(202)を備え、
前記充電接続部カバー(220)は、第1の開放位置において、前記交流コンタクト要素(22)を開放し、かつ前記直流コンタクト要素(24)を覆い、
前記充電接続部カバー(220)は、開放する第2位置において、前記交流コンタクト要素(22)と前記直流コンタクト要素(24)を開放し、
前記充電接続部カバー(220)は、覆い位置において、前記交流コンタクト要素(22)と前記直流コンタクト要素(24)を覆うことを特徴とする、請求項1又は2に記載の充電接続装置。
【請求項5】
前記充電接続部カバー(220)は、前記組み合わせ直流交流充電接続部(20)に面した側に少なくとも1つのシール要素(222)を有することを特徴とする、請求項に記載の充電接続装置。
【請求項6】
前記カバーアセンブリ(200)は、充電接続部カバー(220)として設計されたカバー要素(202)と、端子カバー要素(240)として設計されたカバー要素(202)を備え、
前記充電接続部カバー(220)は、開放位置において、前記組み合わせ直流交流充電接続部(20)を少なくとも部分的に開放し、覆い位置において、前記組み合わせ直流交流充電接続部(20)を覆い、前記端子カバー要素(240)は、開放位置において前記直流コンタクト要素(24)を開放し、覆い位置において、前記直流コンタクト要素(24)を覆うことを特徴とする、請求項1又は2に記載の充電接続装置。
【請求項7】
前記充電接続部カバー(220)は、開放位置において、前記別の充電接続部(30)を覆うことを特徴とする、請求項に記載の充電接続装置。
【請求項8】
追加の端子カバー要素(240)は、開放位置において、前記交流コンタクト要素(22)を開放し、覆い位置において前記交流コンタクト要素(22)を覆うことを特徴とする、請求項に記載の充電接続装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つのカバー要素(202)が、回転運動可能及び/又は並進運動可能に取り付けられたフラップとして、及び/又は、折畳み可能、巻取り可能又は曲げ可能なロールブラインドとして、及び/又は、回転可能な要素として、特に穴付き板(260)として設計されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の充電接続装置。
【国際調査報告】