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特表2024-544203液体食品用ラミネート包装材料のシール用ストリップの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】液体食品用ラミネート包装材料のシール用ストリップの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 9/08 20120101AFI20241121BHJP
   B29C 65/50 20060101ALI20241121BHJP
   B32B 27/00 20060101ALI20241121BHJP
   B32B 7/023 20190101ALI20241121BHJP
【FI】
B65B9/08
B29C65/50
B32B27/00 H
B32B7/023
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533018
(86)(22)【出願日】2022-12-02
(85)【翻訳文提出日】2024-06-03
(86)【国際出願番号】 EP2022084208
(87)【国際公開番号】W WO2023099733
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】21212325.1
(32)【優先日】2021-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【弁理士】
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】ファンティーニ、ステファーノ
【テーマコード(参考)】
3E050
4F100
4F211
【Fターム(参考)】
3E050AA03
3E050AB02
3E050AB08
3E050BA01
3E050CA01
3E050DC01
3E050DD07
3E050DD10
3E050DE01
3E050DF01
3E050DG01
3E050DG10
3E050FA01
3E050HA03
4F100AK01
4F100AK01A
4F100AK01B
4F100AK01C
4F100AK06
4F100AK06A
4F100AK06C
4F100AK42
4F100AK42B
4F100AK63
4F100AK63A
4F100AK63C
4F100BA03
4F100BA07
4F100EH17
4F100EJ42
4F100EJ93
4F100EJ94
4F100GB15
4F100JL12
4F100JN01
4F211AA04
4F211AA19
4F211AA24
4F211AD08
4F211AD20
4F211AG07
4F211AH54
4F211AH56
4F211TA01
4F211TA05
4F211TC14
4F211TD11
4F211TN56
(57)【要約】
本開示は、液体食品(12)用のラミネート包装材料(16)をシールするためのストリップ(22)を製造する方法であって、ポリマー材料を含む複数層(34)を含む事前製造ストリップ(44)が提供され、複数層(34)は、少なくとも内側の表面層(36)、外側の表面層(38)及び中央層(40)を備える方法に関する。本方法において、内側の表面層及び外側の表面層(36;38)の少なくとも一方は、製造されたストリップ(22)の透明度(46)が事前製造ストリップ(44)の透明度(48)に対して増加するような熱処理に曝される。本開示はさらに、本方法で製造されるストリップ(22)、ストリップ(22)を含むラミネート包装材料(16)及び包装容器(10)に関する。本開示はまた、本方法を実行するための装置(42)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体食品(12)用のラミネート包装材料(16)をシールするためのストリップ(22)の製造方法であって、
ポリマー材料を含む複数層(34)を含む事前製造ストリップ(44)が提供され、
前記複数層(34)は、少なくとも内側の表面層(36)、外側の表面層(38)及び中央層(40)を備え、
前記内側の表面層(36)及び前記外側の表面層(38)は、製造されたストリップ(22)の透明度(46)が前記事前製造ストリップ(44)の透明度(48)に対して増加するような熱処理に曝される、
方法。
【請求項2】
前記中央層(40)の材料が、前記内側の表面層(36)の材料及び/又は前記外側の表面層(38)の材料と異なる、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
熱処理の前に、前記事前製造ストリップ(44)の前記透明度(48)が測定装置(56)によって検出され、前記事前製造ストリップ(44)の材料及び検出された前記透明度(48)に基づいて、複数の基準熱処理パラメータ(60)からパラメータ又は熱処理パラメータセット(58)が選択され、選択されたパラメータは、熱処理中に前記事前製造ストリップ(44)の前記透明度(48)の所定の値の増加をもたらす、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の基準熱処理パラメータ(60)がデータベース(62)に記憶され、
制御装置(64)が、前記測定装置(56)によって検出された透明度(48)を受信し、前記データベース(62)の内容と比較し、前記透明度(48)の所定の値の増加をもたらす熱処理パラメータ(58)を選択し、それに応じて製造プロセスを制御する、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
熱処理中に前記製造されたストリップ(22)の前記透明度(46)が前記測定装置(56)によって検出され、前記製造されたストリップ(22)の所定の透明度(46)が達成された場合に、熱処理が制御装置(64)によって停止される、
請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
基準熱処理パラメータ(60)が、少なくとも基準ストリップ表面温度値及び基準熱処理時間値を備える、
請求項3~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ストリップ表面温度値が前記測定装置(56)によって前記内側の表面層及び/又は前記外側の表面層(36;38)上で検出され、熱処理中に熱処理パラメータ(58)として選択された基準ストリップ表面温度値と一致するように前記制御装置(64)によって制御される、
請求項3~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記内側の表面層(36)と前記外側の表面層(38)の両方が熱処理に曝される、
請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ストリップ表面温度値が100℃~200℃の範囲から選択され、熱処理時間値が、熱処理後に少なくとも0.5の透明度(46)を達成するように選択される、
請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
熱処理の間、ストリップ(22;44)を、熱処理に使用される熱源(52;54)と測定装置(56)とに相対的に移動させる、
請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
ストリップ(22; 44)が、フロー製造プロセスにおいて、0.01m/s~0.04m/sの範囲から選択される速度で移動される方法。
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
事前製造ストリップ(44)の前記内側の表面層(36)及び前記外側の表面層(38)がPE製であり、前記中央層(40)がPET又はEVOH製である、
請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
液体食品(12)用のラミネート包装材料(16)をシールするためのストリップ(22)であって、
前記ストリップ(22)は、請求項1~12のいずれかに記載の方法で製造される、
ストリップ。
【請求項14】
液体食品(12)の包装用の包装容器(10)を製造可能であり、液体食品(12)用のラミネート包装材料(16)であって、
前記ラミネート包装材料(16)は、互いに接合される少なくとも2つのオーバーラップ部(24)を形成するように折り畳まれ、前記オーバーラップ部(24)のエッジは、前記ラミネート包装材料(16)の断面(28)を露出させ、前記断面(28)の少なくとも1つは、前記包装容器(10)に充填された場合に前記液体食品(12)に曝され、請求項13に記載のストリップ(22)によってシールされる、
ラミネート包装材料。
【請求項15】
前記液体食品(12)を包装するための包装容器(10)であって、
請求項14に記載のラミネート包装材料(16)を備え、ポリマー材料を備える複数層(34)を備える製造されたストリップ(22)が、前記包装容器(10)の内側(32)に配置される、
包装容器(10)。
【請求項16】
請求項1~12のいずれか一項に記載の方法を実行するように適合され、構成された装置(42)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体食品用ラミネート包装材料をシールするためのストリップの製造方法に関する。さらに、本発明は、本方法から得られるストリップに関する。本発明はまた、ストリップで密封され、折り畳まれたラミネート包装材料及びそれから製造された包装容器に関する。本発明はまた、前記方法を実行するのに適した装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体食品用の使い捨てタイプの包装容器は、板紙やカートンをベースにした包装用ラミネートから製造されることが多い。このような包装容器は、長期常温保存用に販売される牛乳や果汁などの液体食品の包装に使用されることが多い。このような既知の包装容器の包装材料は、典型的には、紙、板紙、その他のセルロース系材料のバルク層又はコア層と、熱可塑性プラスチックの外側の液密層を備えるラミネートである。包装容器をガス気密、特に無菌包装の目的で酸素ガス気密にするため、これらの包装容器のラミネートは通常、追加のバリア層、例えばアルミニウム箔を備える。
【0003】
包装容器は、一般に、ウェブから、又は包装材料のプレハブ状ブランクから、パッケージを形成し、充填し、密封するタイプの最新の高速包装機によって製造される。従って、包装容器は、ラミネート包装材料のウェブの長手方向の両縁を、ヒートシール可能な内側と外側の熱可塑性ポリマー層を溶着することによって作られるオーバーラップ接合部で互いに結合させて、ウェブをチューブに改質することによって製造され得る。その後、チューブは目的とする液体食品で充填され、その後、チューブ内の内容物の高さより下方で互いに所定の距離をおいてチューブの横方向シールを繰り返すことにより、個々のパッケージに分割される。包装材料は、横方向シールに沿って切り込みを入れることによりチューブから分離され、包装材料に設けられた折り目線に沿って折り目をつけることにより、所望の幾何学的形状が与えられる。
【0004】
例えば牛乳やジュース等の敏感な液体食品用の包装容器は、ラミネート包装材料のシート状ブランクやプレハブ状ブランクから製造できる。平らに折り畳まれた包装用ラミネートのチューブ状ブランクから、ブランクを積み上げて開放チューブ状容器カプセルを形成し、その開放端の一方を一体型エンドパネルの折り畳みとヒートシールによって閉鎖することによって包装容器が製造される。こうして閉鎖された容器カプセルは、その開放端から当該食品、例えばジュースが充填され、その後、対応する一体型エンドパネルのさらなる折り畳みとヒートシールによって閉鎖される。ラミネート包装材料のシート状ブランク又はプレハブ状ブランクから製造されるこのようなチューブ状ブランクは、上述したタイプのオーバーラップ接合部を備え得る。シート状ブランク及びチューブ状ブランクから製造される包装容器の例は、従来のいわゆるゲーブルトップパッケージである。このタイプのパッケージには、プラスチック製の成形トップ及び/又はスクリューキャップを有するものもある。
【0005】
ラミネート包装材料の長手方向端部をオーバーラップ接合部で結合することにより、プレハブ状ブランク又は包装材料のウェブから任意の所望の構造を形成すると、ラミネート包装材料の断面がブランク又はウェブのそれぞれの端部で自由になり、ラミネート包装材料の内部に含まれる異なる層が明らかになる。
【0006】
しかし、包装容器に液状食品を充填する際、液状食品がラミネート包装材料内のこれらの層と接触し、これらの層が防水性を備えない場合、これらの層に悪影響を及ぼす可能性がある。これは例えば紙素材の場合である。これは、ラミネートの劣化によるラミネート包装材料の耐久性の問題につながり、食品衛生にも影響を与え得る。
【0007】
したがって、液体食品がラミネート包装材料内部の層に影響を及ぼすのを防ぐために、液体食品に曝される端部に、シール材、特にポリマー材料のストリップを適用することが知られている。
【0008】
このようなストリップは、多くの場合、ラミネートそのものとして製造され、内側表面層、外側表面層及び中央層を備え得る。異なる層は、例えば押し出しラミネーション等のそれ自体の材料接着特性によって、又は例えばウェットラミネーション等の追加の接着剤を塗布することによって、互いにラミネートされ得る。
【0009】
シーリングストリップは、適切なシーリング機能を達成するために、シーリングされるそれぞれのエッジの輪郭に沿う必要があるため、良好な柔軟性が求められ、したがって、それぞれのストリップはかなり薄くなる傾向がある。しかしながら、エッジの輪郭に適用される際の材料の変形は、ストリップに機械的応力を与える。ストリップの異なる層間の結合が十分強固でない場合、必要な変形によってストリップの層が剥離し、少なくとも部分的に層が分離する可能性がある。
【0010】
このように、シール機能に関して問題が生じるため、改良されたシールストリップが必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
現在、本発明の目的は、従来技術の上記で特定された限界の1つ以上を少なくとも部分的に克服することである。特に、本発明は、層の剥離に対して耐性があり、低い技術的労力で製造できる、改良されたシーリングストリップを提供することを目的とする。
【0012】
これらの目的を達成するために、本発明の第1の態様は、液体食品用のラミネート包装材料をシールするためのストリップの製造方法に関する。
【0013】
本発明の方法では、ポリマー材料からなる複数層を含む事前製造ストリップが提供され、層は少なくとも内側の表面層、外側の表面層及び中央層を備える。
【0014】
本発明によれば、内側の表面層及び外側の表面層の少なくとも一方が、熱処理に曝され、これにより、製造されたストリップの透明度が事前製造ストリップの透明度に対して増加する。
【0015】
これは、本出願人による知見に基づくものであり、それによれば、事前製造ストリップの透明度は、異なる層の接合界面に存在する接合材料の不均一性に起因して、かなり低い。当該技術分野で知られているように、透明度はストリップを通過する光の量を示し、したがって0(光が到達しない)から1(すべての光が到達する)までの範囲であり得るが、透明度はむしろ理論的な場合である。事前製造ストリップの接着材料の不均一性は、例えば、ストリップを製造するためのラミネーション工程で生じる空気の巻き込みやストリップ材料又は接着剤の不均一な配分の結果である。そのため、事前製造ストリップは通常不透明に見える。
【0016】
熱処理では、ストリップにアニール処理が施される。これにより、空気の巻き込みが解消され、不均一な材料配分が平滑化されるため、接合材料の不均一性が低減される。本明細書では、まだ熱処理されていない場合に、事前製造ストリップと言及することに留意されたい。従って、少なくとも熱処理が開始された後は、製造されたストリップ又は単にストリップと呼ぶ。熱処理の結果、透明度が増し、接合材の均質性が高まる。これにより、所望の技術的効果が達成されたことを目視検査で確認することができる。透明度のわずかな増加でさえ、記載されたメカニズムに従った改善がある程度達成されることに留意されたい。このことは、透明度を検出する既知の測定方法によって達成可能な測定精度の範囲内で、事前製造ストリップの透明度に対して製造されたストリップでより高い透明度を測定することができれば、本発明の方法が首尾よく実施されることを意味する。このような測定方法は当該技術分野において周知である。達成された透明度の増加を定量化することは必ずしも必要ではないが、もちろん可能である。しかし、本発明の方法では、透明度を高めることができるかどうか(「はい」又は「いいえ」の決定)という観点から定性的な評価を下すだけで十分である。それに基づいて、必要な評価は、人間の目視検査によって、又はそれぞれの測定装置を用いて行うことができる。
【0017】
熱処理を成功させるための主な影響因子は、事前製造ストリップの材料であり、異なる層は異なるポリマー材料を備えてもよく、その間に追加の接着剤を備えてもよく、さらに熱処理中のストリップ表面温度と熱処理時間である。
【0018】
当業者であれば、本開示に基づき、事前製造ストリップ、ストリップ表面温度及び熱処理時間を変えて実験を行い、透明度を高める上述の効果が最も発揮される、ストリップ及び熱処理パラメータの好ましい組み合わせを詳細に特定することが可能である。
【0019】
これは、ポリエチレン(PE)の内側の表面層及び外側の表面層と、(ポリエチレンテレフタレート)PET又はエチレンビニルアルコール(EVOH)の中央層とを有し、それぞれの表面層と中央層との間にポリエステルポリオール接着剤の形態の接着剤が塗布されている事前製造ストリップについて、本発明の所望の技術的効果を達成する熱処理パラメータの検証セットである。
【0020】
この出発点から、他の具体的な熱処理パラメータを実験的に探索し、さらなる技術的問題を伴わずに、好ましいバリエーションを詳細に特定することができる。そこでは、熱処理の温度及び/又は時間が高いほど、原則として所望の効果が向上し、熱処理の温度及び/又は時間が低いほど、原則として所望の効果が低下する。熱処理によるストリップの熱的材料応力は、利用可能なプロセスウィンドウをより高い温度/時間値の方向に制限し、透明度に対する所望の効果の低下は、利用可能なプロセスウィンドウをより低い温度/時間値の方向に制限することについて、当業者は十分に理解されるであろう。ストリップの材質が異なれば、異なる温度/時間値を探索し得る。
【0021】
熱処理後のストリップの接合材料の均質性が向上することの主な利点は、異なる層の接合が著しく改善されるため、ストリップの層間剥離に対する耐性が著しく向上することである。
【0022】
これは、剥離試験とも呼ばれる剥離試験で確認できる。そこでは、サンプルストリップを提供し、40℃のオレイン酸(130ppm)中に4週間浸漬し、液体食品環境をシミュレートする。その後、ストリップの長手方向に引っ張り力を加える。これによりストリップの材料が伸び、ストリップの異なる層は全く同じ機械的特性を持たないため、異なる層における異なる機械的応力レベルにより、層間の接合部分に分離力が作用する。
【0023】
一例として、上記の基準ストリップ(PE及びPET/EVOH製)は、従来技術に従って予め製造されている。基準ストリップは剥離試験に曝された。次に、本発明の方法に従って熱処理された同一の基準ストリップが剥離試験に曝された。
【0024】
従来技術による基準ストリップの場合、剥離力によって層が少なくとも部分的に分離/剥離した。層間剥離は、250N/m前後の引張り力で検出された。ここで、「m」は、サンプルのストリップの幅を指す。幅は、ストリップの長手方向に垂直に測定され、長手方向は、剥離試験における引っ張り力の方向によって定義される。事前製造ストリップがフロー製造プロセスで製造される場合、長手方向は通常、製造工程の機械方向と一致する。上記の例では、サンプルストリップの幅は7.5mmである。本発明によるサンプルのストリップの場合、ストリップが完全に引き裂かれる前に層の剥離が検出されることはない。
【0025】
当業者は、本開示に基づき、剥離に対する十分な耐性を示す必要な透明度を特定するために、異なるサンプルストリップ及び上述の試験方法を用いてさらなる実験を実施することが可能である。
【0026】
このように、本発明の方法は、特定の製品の要件に合わせた耐剥離性を有するシーリングストリップを製造する簡単な方法を提供する。
【0027】
事前製造ストリップは、一般に、内側の表面層と外側の表面層が中央層に適用される、任意のラミネーション又は押し出しプロセスによって達成し得る。好ましくは、これらの層のウェブが製造される工程で、好ましくはラミネーションによって行われる。ウェブは比較的大きな寸法、例えば2.5m×3.8mを特徴としてもよい。原理的には、ウェブは予め製造された大きなストリップとみなしてもよく、本発明による熱処理はウェブ上で行うことができる。しかし、ウェブ表面の熱をより均等かつバランスよく配分し、熱処理の技術的複雑さを軽減するために、好ましくは、予備製造ストリップの寸法を小さくする。
【0028】
したがって、大きなウェブは、レーンにスリットされることが好ましい。これは、レーンの寸法を事前製造ストリップの所望の最終幅、好ましくは7.5mmまでさらに縮小するために繰り替えして行ってもよい。本出願人が見出したように、7.5mmの幅は、熱処理における優れた熱分布をもたらした。寸法の縮小を反復して行うことは、ストリップの柔軟な材料の取り扱いや、使用される可能性のあるさまざまな工具に関して有益である。
【0029】
本発明の方法の一実施形態では、中央層の材料は、内側の表面層の材料及び/又は外側の表面層の材料と異なる。このことは、典型的には、中央層と、事前製造ストリップの内側の表面層及び/又は外側の表面層との間の界面における接合材料において、より高い不均一性をもたらす。その結果、上述した本発明方法の有益な効果は、異なる材料間の結合を特に顕著に改善することにつながる。しかし、これらの有益な効果は、すべての層が同じ材料である場合にも生じることを強調しておく。これは、接合界面における接合材料の不均一性は、技術的に少なくともある程度は避けられないという事実によるものである。ここで、同じ材料の場合、接合は一般的に良好であるとしても、本発明の方法により、残存する接合材料の不均一性をさらに低減することができる。
【0030】
異なる層の材料に関して、いくつかの好ましい例を以下に示す。好ましくは、中央層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)などの高密度ポリオレフィン、又はエチレンビニルアルコールコポリマー(EVOH)で作られてもよい。内側及び/又は外側の表面層は、LLDPE又はLDPEなどのエチレン系ポリオレフィンで作られてもよい。具体的に好ましい組み合わせでは、中央層はPET製であり、内側及び/又は外側の表面層はLDPE及び/又はLLDPE製である。中央層をPA製とし、内側及び/又は外側の表面層をLDPE及び/又はLLDPE製とすることも好ましい。中央層をEVOHとし、内側及び/又は外側の表面層をLDPE及び/又はLLDPEとすることも好ましい。内側の表面層及び外側の表面層を同じ材料で作ると、中央層と内側の表面層及び外側の表面層との間の結合系がそれぞれ同じになるため、好ましい。従って、熱処理は、製造されたストリップの中央層の両側の接合界面における材料の均質性を同様に良好に改善する。
【0031】
本発明の方法の一実施形態では、事前製造ストリップの透明度は、熱処理前に測定装置によって検出され、事前製造ストリップの材料及び検出された透明度に基づいて、複数の基準熱処理パラメータからパラメータ又は熱処理パラメータのセットが選択され、選択されたパラメータによって、熱処理中に事前製造ストリップの透明度が所定の程度増加をもたらす。
【0032】
これに基づいて、それぞれ要求される透明度と耐剥離性を低い技術労力で達成することができる。
【0033】
透明度を検出するのに適した様々な測定装置や測定方法が知られている。例えば、色彩計を使用してもよい。別の簡単な例としては、光源がストリップの片側に配置され、フォトセルがストリップの反対側に配置され、フォトセルがストリップを通して到達する光を検出する。
【0034】
本発明の方法の一実施形態では、複数の基準熱処理パラメータは、データベースに保存され、制御ユニットは、測定装置によって検出された透明度を受信し、データベースの内容と比較し、予め定義された透明度の上昇につながる熱処理パラメータを選択し、それに応じて製造プロセスを制御する。
【0035】
このようにして、プロセス品質が著しく向上し、高い効率が達成される。ストリップの材料は、例えば制御装置のセットアップ時に特定のプログラムを選択することにより、手動で制御装置に提供され得る。原理的には、材料は、関連技術で知られているように、材料分析ユニットによって決定することもできる。
【0036】
本発明の方法の一実施形態では、ストリップの透明度は、熱処理中に測定装置によって検出され、ストリップの透明度が予め設定された程度に達した場合に、制御装置によって熱処理が停止される。
【0037】
これにより、高いプロセス安定性レベルで、ストリップの透明度を定量的に指定することができる。
【0038】
熱処理中及び熱処理前の事前製造ストリップの透明度の検出も組み合わせることができ、プロセス品質のさらなる向上につながる。
【0039】
本発明の方法の一実施形態では、基準熱処理パラメータは、少なくとも基準ストリップ表面温度値と基準熱処理時間値とを備える。
【0040】
つまり、本発明の方法を実行するために使用される装置は、これらの熱処理パラメータを達成するように調整され、構成される。
【0041】
それに応じて調整又は構成される必要があるさらなる例示的な熱処理パラメータは、熱処理に使用される熱源の加熱電力、熱源とストリップとの相対速度、及び熱源とストリップとの間の距離を備え得る。しかしながら、これらは、達成されるストリップ表面温度及びこれが達成される時間に影響する副次的なパラメータであることに留意しなければならない。
【0042】
本発明の方法の一実施形態では、ストリップ表面温度値は、測定装置によって内側の表面層及び/又は外側の表面層で検出され、熱処理中に熱処理パラメータとして選択された基準ストリップ表面温度値と一致するように制御装置によって制御される。
【0043】
これは例えばサーマルカメラで実現でき、プロセス品質をさらに向上させる。
【0044】
好ましくは、内側の表面層と外側の表面層の両方が熱処理に曝される。
【0045】
本発明の方法の一実施形態では、ストリップ表面温度値は、100℃~200℃、好ましくは140℃~150℃の範囲間隔から選択され、熱処理時間値は、熱処理後に少なくとも0.5の透明度を達成するように選択される。好ましくは、熱処理後の透明度は少なくとも0.6、さらに好ましくは少なくとも0.7、さらに好ましくは少なくとも0.8、さらに好ましくは少なくとも0.9である。
【0046】
さらに好ましくは、ストリップ表面温度値は、110℃~180℃の範囲から選択され、さらに好ましくは120℃~160℃の範囲から選択され、最も好ましくは130℃~150℃の範囲から選択される。利用可能な技術的装置の使用によって達成可能な、100℃~200℃までの範囲に含まれる任意の温度値、又は0.5~1までの任意の透明度も、本発明の方法に関して開示されていることに留意しなければならない。同様に、100℃~200℃までの範囲、又は0.5~1までの透明度の範囲で定義できる任意のサブ区間についても当てはまる。
【0047】
本発明の方法の一実施形態では、熱処理中にストリップを移動させ、熱処理に使用される熱源と測定装置とを相対させる。
【0048】
このようにして、ストリップの効率的な製造を可能にするフロー製造プロセスを実現することができる。
【0049】
その場合、プロセスパラメータは、好ましくは、この相対移動の速度値を含む。好ましくは、熱源からの熱がストリップの表面に影響を及ぼす時間を決定する速度値によって持続時間値が暗示されるため、速度値は熱処理の持続時間値に置き換えてもよい。
【0050】
好ましくは、ストリップの表面の温度を達成し測定するために使用される1つ以上の測定装置及び/又は熱源は、ストリップに対して相対的に移動される。
【0051】
多くの場合、ストリップは移動させ、熱源と熱測定装置は静止させる。
【0052】
好ましくは、移動の速度値は、[0.01m/s;0.04m/s]の範囲にある。利用可能な技術的装置によって達成可能な、その間隔に含まれる任意の速度値も、本発明の方法に関して開示されることに留意されたい。0.01m/s~0.04m/sまでの範囲で定義できる任意のサブ区間についても同様である。
【0053】
本発明の方法の一実施形態では、ストリップは、0.01m/s~0.04m/sの範囲から選択された速度で、フロー製造工程で移動される。
【0054】
本発明の方法の一実施形態では、事前製造ストリップの内側及び外側の表面層はPE製であり、中央層はPET又はEVOH製である。
【0055】
本発明の第2の態様は、液体食品用のラミネート包装材料を密封するためのストリップに関するものであり、このストリップは、本開示による発明的方法で製造される。
【0056】
本発明の第3の態様は、液体食品用のラミネート包装材料に関するものであり、このラミネート包装材料から液体食品を包装するための包装容器を製造することができ、このラミネート包装材料は、互いに接合される少なくとも2つのオーバーラップ部を形成するように折り畳まれ、前記オーバーラップ部の端部は、ラミネート包装材料の断面が露出し、この断面の少なくとも1つは、包装容器に充填された場合に液体食品に曝され、本開示による本発明ストリップによってシールされる。
【0057】
本発明の第4の態様は、本開示による本発明の積層包装材料を含む液体食品を包装するための包装容器に関するものであり、この積層包装材料のストリップが包装容器の内側に配置される。
【0058】
本発明の第5の態様は、本開示による発明的方法を実行するように適合及び構成された装置に関する。これに基づいて、本発明の方法に関して本明細書に開示されるすべての装置関連の特徴は、本発明の装置の対応する実施形態の特徴としても開示され、これは逆にも適用される。
【0059】
本発明のさらに他の目的、特徴、態様及び利点は、以下の詳細な説明及び図面から明らかになるであろう
【課題を解決するための手段】
【0060】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1】液体食品を包装するための包装容器の一実施形態を示す図である。
図2】ストリップによってシールされたラミネート包装材料の一実施形態を示す図である。
図3】ラミネート包装材料をシールするストリップの一実施形態を示す断面図である。
図4】ラミネート包装材料をシールするためのストリップを製造する方法の一実施形態について、その方法を実行する装置を参照して説明する図である。
図5】事前製造ストリップと熱処理済みのストリップの外観の違いを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
図1を参照すると、液体食品12用の包装容器10の一実施形態が示されている。例えば、包装容器製造機14(これ以上は言及せず)は、包装容器10を製造するためのラミネート包装材料16を供給し得る。包装容器10は、例えば、ラミネート包装材料16を、本発明に従って、ストリップ22(図2~5参照)によって覆われシールされた、互いに溶接され、少なくとも1つの露出されたエッジ26(図2参照)を示すオーバーラップ部24(図2参照)を特徴とするチューブ構造に形成することによって製造することができる。
【0063】
こうして形成されたラミネート包装材料16に液体食品12を充填し、それぞれのシール・切断手段18でシール・切断して包装容器10を閉じる。
【0064】
本発明をさらに説明する目的で、図1において機械方向20が定義されており、以下の図においてこれを参照する。機械方向20とは、ラミネート包装材料16が、通常、材料供給方向、言い換えれば機械方向20を有するフロープロセスで製造されることを意味する。
【0065】
図2は、例えば図1に示すような包装容器10を形成することができるラミネート包装材料16を示す。ラミネート包装材料16は、折り畳まれ(折り畳まれた部分は図示せず)、ラミネート包装材料16が2つのエッジ26と重なるオーバーラップ部24が形成される。オーバーラップ部24は互いに接合され、例えば溶着される。オーバーラップ部24のエッジ26では、ラミネート包装材料16の断面28が露出しており、ラミネート包装材料16の異なる層30が環境に露出している(図2の破断部に図示)。これらの層は、本タイプのラミネート包装材料16では周知であり、例えば、板紙製の主層、ポリマー材料製の少なくとも1つのバリア層及びシール層、並びに表面コーティングを備え得る。
【0066】
断面28の1つは、ラミネート包装材料16の内側32に位置し、その内側32の位置は単なる例示であり、包装容器10の内側32を形成しようとするラミネート包装材料16の、液体食品12に露出する側を示す。
【0067】
内側32の断面28における積層包装材料16の層30を保護するために、断面28は、本発明のストリップ22によってシールされる。ラミネート包装材料16上及び包装容器10内のそれぞれのストリップ22の位置は、図1に例示的かつ概略的に示されている。単なる一例として、また図1を参照するために、図2においても機械方向20が示されており、したがって図2の図が図1の図にどのように対応しているかを示している。
【0068】
図3は、本発明ストリップ22の一実施形態を断面図で示す。ストリップ22は、ポリマー材料を備える複数層34を備える。複数層34は、少なくとも内側の表面層36、外側の表面層38及び中央層40を備える。単なる一例として、内側の表面層36は、図2に示すように、ラミネート包装材料16及び包装容器10の内側32において、それぞれ液体食品12に面するように意図されている。
【0069】
この例では、ストリップ22の内側及び外側の表面層36、38はPE製であり、中央層40はPET又はEVOH製である。複数層34の間には、図示されていないが接着剤が存在してもよい。
【0070】
次に図4を参照すると、ラミネート包装材料16をシールするためのストリップ22を製造する本発明方法の一実施形態が、その方法を実行するように適合・構成された本発明装置42を参照しながら示されている。
【0071】
本方法の第1のステップでは、ポリマー材料からなり、少なくとも内側の表面層36、外側の表面層38及び中央層40を備える複数層34を備える、事前製造ストリップ44が提供される。本発明によれば、内側の表面層36及び外側の表面層38の少なくとも一方は、製造されたストリップ22の透明度46(図5参照)が、事前製造ストリップ44の透明度48に対して増加するような熱処理に曝される。参照線50で示すように、熱処理前の事前製造ストリップ44と、熱処理が開始された後の製造されたストリップ22を指す。つまり、事前製造ストリップ44と製造されたストリップ22は同じ部品であるが、熱処理が開始される前と後では異なる材料特性を特徴とする。
【0072】
装置42は、熱処理のための熱エネルギーを供給する熱源52を備える。好ましくは、内側の表面層36と外側の表面層38の両方が熱処理に曝される。そのために、装置42は、熱源52がストリップ22の両方の表面層36及び38を加熱するように設計されてもよいが、第2の熱源54を備えてもよい。例えば、熱源52は、ストリップ22全体を局所的に覆うヒートチャンバーとして設計され得る。
【0073】
好ましくは、事前製造ストリップ44の透明度48は、熱処理前に測定装置56によって検出される。次いで、事前製造ストリップ44の既知の材料と検出された透明度48に基づいて、複数の基準熱処理パラメータ60から熱処理パラメータ58の選択が行われ、熱処理中に事前製造ストリップ44の透明度48の所定の値まで増加をもたらす。そして、製造されたストリップ22は、その増加した透明度46を特徴とする。基準熱処理パラメータ60は、少なくとも基準ストリップ表面温度値と基準熱処理時間値を備えることが好ましい。
【0074】
好ましくは、複数の基準熱処理パラメータ60は、データベース62に格納され、制御ユニット64は、測定装置56によって検出された透明度48を受信し、データベース62の内容と比較し、透明度48の予め定義された増加をもたらす熱処理パラメータ58を選択し、それに応じて製造プロセスを制御する。
【0075】
好ましくは、製造されたストリップ22の透明度46は、熱処理中に測定装置56によって検出され、ストリップ22の予め規定された透明度46が達成されると、熱処理は制御ユニット64によって停止される。好ましくは、上述したのと同じ測定装置56及び制御装置64がこの目的のために使用される。
【0076】
熱処理中、測定装置56によって内側の表面層36及び/又は外側の表面層38上のストリップ表面温度値を検出し、制御装置64によって、熱処理中に熱処理パラメータ58として選択された基準ストリップ表面温度値と一致するように制御することが有益である。好ましくは、この目的のために、上述したのと同じ測定装置56及び制御ユニット64が使用される。複数の測定目的のために、測定装置56は、例えば透明度測定及び温度測定のためのそれぞれの測定モジュールを備え得る。
【0077】
熱処理中、ストリップ22は、熱処理に使用される熱源52、54及び/又は測定装置56に対して相対的に移動させてもよく、これにより、熱処理をフロー製造プロセスに組み込むことができる。例を提供する目的で、本発明方法を包装容器10の製造と組み合わせてもよいため、先の図に対応する機械方向20を図4に示す。
【0078】
最後に図5に目を向けると、事前製造ストリップ44の初期の透明度48と比較して、製造されたストリップ22の透明度46が増加した例が提供されている。図示したサンプルの事前製造ストリップ44及びサンプルの製造されたストリップ22は、例示的に、上述した事前製造ストリップ44/製造されたストリップ22と同一であり、フロー製造プロセスにおいて、[0.01m/s;0.04m/s]の範囲から選択される速度で熱源52に対して相対的に移動されている。同時に、ストリップ表面温度は、[140℃;150℃]の範囲から選択される。公知の技術的手段によって実行可能な、これらの範囲によってカバーされる値のすべての可能な組み合わせは、事前製造ストリップ44の透明度48に関して、製造されたストリップ22の透明度46の増加を達成している。
【0079】
図5には、以下の熱処理パラメータ58のセットに基づく、特に良好な2つの試験結果が示されており、これらはいずれも、透明度46を同じように増加させた。
【0080】
最初のテストでは、熱処理パラメータ58のセットを(速度、ストリップ表面温度)=(0.0136 m/s、135℃)として選択した。
【0081】
2回目のテストでは、熱処理パラメータ58のセットを(速度、ストリップ表面温度)=(0.036m/s、150℃)として選択した。
【0082】
内側の表面層36上の熱源52の熱影響領域は、直径25mmの円として選択された。
【0083】
図5では、黒く着色された背景が事前製造ストリップ44を通して著しく輝いていないため、事前製造ストリップ44が不透明に見えることがわかる。さらに、熱処理されたストリップ22は、黒色の背景がストリップ22を通して著しく輝いているため、透明に見えることがわかる。
【0084】
それぞれの透明度46、48は、当該技術分野において周知の測定装置である色彩計を用いて測定された。色彩計は、サンプル部分を黒色の背景の前に置いて3つの値を測定する。測定値は以下の通りである:
・ 0(黒)から100(白)までの明るさを表す「L指数」;
・ 赤(正の値)から緑(負の値)までの「a指数」;及び
・ 黄色(プラス)から青(マイナス)までの「b指数」、
である。
【0085】
上記の両方のテストにおいて、(L、a、b)値は、事前製造ストリップ44について、黒色背景の前で約(29.87、3.3、2.42)と測定された。熱処理されたストリップ22については、同じ値が黒色背景の前で約(34.58、3.11、2.72)として測定された。従って、製造されたストリップ22の透明度46の増加を示す輝度の有意な増加が実証された。
【0086】
以上の説明から、本発明の様々な実施形態を説明し示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲に定義される主題の範囲内で他の方法で具体化してもよい。
【0087】
(参照符号)
10 包装容器
12 液体食品
14 包装容器製造機
16 ラミネート包装材料
18 シール・切断手段
20 機械方向
22 ストリップ
24 オーバーラップ部
26 エッジ
28 断面
30 ラミネート包装材料の層
32 内側
34 ストリップの複数層
36 内側の表面層
38 外側の表面層
40 中央層
42 装置
44 事前製造ストリップ
46 製造されたストリップの透明度
48 事前製造ストリップの透明度
50 参照線
52 熱源
54 熱源
56 測定装置
58 熱処理パラメータ
60 基準熱処理パラメータ
62 データベース
64 制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】