(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】ウエハーに用いられる位置検出装置、位置検出方法及びウエハー速度計測方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/68 20060101AFI20241121BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
H01L21/68 F
H01L21/304 644A
H01L21/304 622Q
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534194
(86)(22)【出願日】2022-11-09
(85)【翻訳文提出日】2024-07-05
(86)【国際出願番号】 CN2022130777
(87)【国際公開番号】W WO2023103695
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】202111472231.9
(32)【優先日】2021-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520128152
【氏名又は名称】杭州▲衆▼硅▲電▼子科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】殷 騏
(72)【発明者】
【氏名】陳 陽陽
【テーマコード(参考)】
5F057
5F131
5F157
【Fターム(参考)】
5F057AA19
5F057AA21
5F057BA11
5F057CA25
5F057DA03
5F057DA39
5F057FA33
5F057FA37
5F057GA03
5F057GB02
5F057GB21
5F057GB31
5F131AA02
5F131BA33
5F131BA37
5F131BA39
5F131CA09
5F131CA12
5F131CA18
5F131EB32
5F131EB62
5F131FA15
5F131FA34
5F131KA15
5F131KA16
5F131KA44
5F131KA56
5F131KA63
5F131KA71
5F131KB03
5F131KB54
5F157AA03
5F157AA66
5F157AA96
5F157AB02
5F157AB13
5F157AB34
5F157AB42
5F157AB89
5F157AC01
5F157AC03
5F157AC23
5F157BA03
5F157BA31
5F157BB73
5F157CE07
5F157DC11
(57)【要約】
本発明は、ウエハーに用いられる位置検出装置を開示し、ウエハーは回転状態にあり、その外縁には切欠き部がある。位置検出装置は少なくとも、信号送信機構と信号受信機構を含む。信号送信機構はウエハーのある方向に信号を送信することに用いられ、前記信号は切欠き部を通過することができ、信号がウエハーを通過する時はウエハーによって遮断される。信号受信機構は、信号送信機構が送信する信号を受信して、切欠き部が信号送信の経路を通過するか否か、又は、切欠き部が信号送信経路を通過する回数を判断する。本発明はまたウエハー位置検出方法を開示する。本発明はまた回転ウエハーの速度計測方法を開示する。本発明はウエハーの位置決めを実現し、ウエハーの切欠き部の位置を確定することができ、プロセスにおけるウエハーの出し入れの信頼性を向上させ、装置のスペースを節約する。ウエハーの回転速度検出の信頼性を向上させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハーに用いる位置検出装置であって、
前記ウエハー(1)は回転状態にあり、その外縁に切欠き部(11)を有し、
前記位置検出装置は少なくとも信号送信機構(2)と信号受信機構(3)を含み、
前記信号送信機構(2)は、前記ウエハー(1)が位置する方向に信号を送信するために用いられ、該信号は前記切欠き部(11)を通過することができ、前記信号が前記ウエハー(1)を通過する時は前記ウエハー(1)によって遮断され、
前記信号受信機構(3)は、前記信号送信機構(2)から送信された信号を受信し、前記切欠き部(11)が信号送信の経路を通過するか否かを判断し、又は、前記切欠き部(11)が信号送信経路を通過する回数を判断するために用いられる、
ことを特徴とするウエハーに用いる位置検出装置。
【請求項2】
前記切欠き部(11)は、前記ウエハー(1)のエッジを水平に切削して形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のウエハーに用いる位置検出装置。
【請求項3】
前記信号が完全に切欠き部(11)を通過する時、前記信号から切欠き部(11)の平面までの垂直距離はhであり、0<h≦5mmである、
ことを特徴とする請求項2に記載のウエハーに用いる位置検出装置。
【請求項4】
前記信号送信機構(2)と前記信号受信機構(3)は前記ウエハー(1)の同じ側に位置し、
又は、前記信号送信機構(2)と前記信号受信機構(3)は前記ウエハー(1)の両側に位置し、
又は、前記信号送信機構(2)と前記信号受信機構(3)は一体構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載のウエハーに用いる位置検出装置。
【請求項5】
前記信号送信機構(2)はレーザ発生器であり、前記信号受信機構(3)はレーザ受信器であり、前記信号は帯状レーザである、
ことを特徴とする請求項4に記載のウエハーに用いる位置検出装置。
【請求項6】
前記位置検出装置はさらに反射板(4)を含み、前記信号送信機構(2)は透過式レーザ発生器であり、前記信号受信機構(3)は透過式レーザ受信器であり、
前記位置検出装置はさらに反射板(4)を含み、前記信号送信機構(2)、前記信号受信機構(3)は再帰反射型レーザ発生器である、
ことを特徴とする請求項4に記載のウエハーに用いる位置検出装置。
【請求項7】
前記信号送信機構(2)と前記信号受信機構(3)の外に透明カバー(7)が設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のウエハーに用いる位置検出装置。
【請求項8】
さらに信号処理機構を含み、それは前記信号送信機構(2)と前記信号受信機構(3)に接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載のウエハーに用いる位置検出装置。
【請求項9】
ウエハー位置検出方法であって、
信号送信機構から送信された信号が切欠き部を完全に通過するときの信号強度の閾値を決定し、
前記信号送信機構と信号受信機構を起動し、前記ウエハーは駆動機構の駆動によって回転し、
前記ウエハーは1回目の減速回転をし、次回の前記信号の少なくとも一部が前記切欠き部に入るまで回転し、
前記信号受信機構が前記信号を受信し始め、前記ウエハーは2回目の減速回転をし、
前記信号受信機構が、強度がますます強くなる前記信号を受信し、最大の強度の前記信号を受信するまで、信号処理機構は駆動機構に回転を停止する前記信号を送信し、
前記ウエハーは回転を停止し、この時前記切欠き部の平面は上向きになる、
ことを特徴とするウエハー位置検出方法。
【請求項10】
前記ウエハーは、ブラッシング装置の支持輪駆動機構によって回転する、
ことを特徴とする請求項9に記載のウエハー位置検出方法。
【請求項11】
前記切欠き部は、前記ウエハーのエッジを水平に切削して形成され、前記信号が完全に前記切欠き部を通過する時、前記信号の、前記切欠き部の平面からの垂直距離をhとすると、0<h≦5mmである、
ことを特徴とする請求項9に記載のウエハー位置検出方法。
【請求項12】
回転ウエハーの速度計測方法であって、
信号送信機構及び信号受信機構を起動し、駆動機構の駆動により前記ウエハーを回転させるステップと、
信号は切欠き部を通過し、前記信号受信機構は受信した前記信号を信号処理機構に送信して計時を開始するステップと、
前記信号は次に前記切欠き部を通過し、信号処理機構は間隔時間を読み取り、前記ウエハーの回転速度を取得するステップと、
或いは、前記信号は前記切欠き部を複数回通過し、信号処理機構は間隔時間を読み取り、その合計時間と通過回数により前記ウエハーの回転速度を取得するステップとを含む、
ことを特徴とする回転ウエハーの速度計測方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体集積回路チップの製造分野に属し、特にウエハーに用いられる位置検出装置、位置検出方法、及びウエハー速度計測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化学機械平坦化(CMP)は集積回路プロセスの1つの加工プロセスである。技術の発展に伴い、加工プロセスに対する要求が高くなる一方で、ウエハー加工過程における化学機械平坦化は湿式プロセスに属し、プロセス過程全体で大量の研磨液及び異なる化学試薬を使用するため、プロセスの終わりに、ウエハーの洗浄と乾燥を行ってウエハー表面に付着した顆粒を除去する。これによって、次のプロセスの製造過程に入ることができる。
【0003】
8インチウエハーと12インチウエハーは小さい切欠き形式が定義されており、切欠き幅は1.5mm~3mmで深さは1mm~2mmである。
図14に示すように、L1は1.5mm~3mmで、L2は1mm~2mmである。切欠きが小さいと、機構のクランプ、搬送及び位置決めに影響しないので、切欠き位置測定の必要がない。しかし、6インチウエハー位置決め用切欠きは平面形式を取り、平面の幅は57.5mmに達し、即ち切欠きの全体面積は比較的大きく、通常の治具の追加や撤回ではウエハーの脱落を招き、プロセスの安全性と信頼性に大きく影響する。そのため、6インチウエハーの切欠き平面の位置測定と位置決めを行い、クランプ過程に影響を受けないことを確保する必要がある。
【0004】
洗浄後のウエハー上の位置決め用の切欠きは正確に位置決めすることができず、後続の乾燥プロセス装置のクランプ機構の位置決めに対して極めて高い要求があり、機構の複雑性が増加し信頼性が低下する。ウエハーのクランプ搬送及び固定の信頼性を高め、またウエハー回転速度の正確な記録を実現するため、ウエハーの位置検出及び速度計測方法を改善する必要がある。
【発明の概要】
【0005】
従来技術の不足を克服するために、本発明は、ウエハーが回転を停止する時、その切欠き部が真上に位置することを実現でき、ウエハーの回転速度を正確に計算することを実現し、装置の構造が簡単なウエハー用の位置検出装置、ウエハーの位置検出方法及びウエハーの速度計測方法を提供する。
【0006】
本発明がその技術的課題を解決するために採用する技術的解決手段は以下のとおりである。ウエハー用の位置検出装置であって、前記ウエハーは回転状態にあり、その外縁部に切欠き部が設けられている。前記位置検出装置は少なくとも以下を含む。
信号送信機構は、ウエハーが位置する方向に信号を送信するために用いられる。前記信号は切欠き部を通過でき、信号がウエハーを通過する時はウエハーによって遮断される。
信号受信機構であって、信号送信機構によって送信された信号を受信するのに用いられる。切欠き部が信号送信の経路を通過するか否か、又は、切欠き部が信号送信経路を通過する回数を判断する。
【0007】
さらに、前記切欠き部は、ウエハーのエッジを水平に切削して形成する。
【0008】
さらに、前記信号が完全に切欠き部を通過するとき、前記信号の、切欠き部の平面からの垂直距離をhとするとき、0<h≦5mmである。
【0009】
さらに、前記信号送信機構と前記信号受信機構はウエハーの同じ側に位置している。或いは、前記信号送信機構と前記信号受信機構はウエハーの両側に位置している。或いは、前記信号送信機構と前記信号受信機構は一体構造である。
【0010】
さらに、前記信号送信機構はレーザ発生器であり、前記信号受信機構はレーザ受信器であり、前記信号は帯状レーザである。
【0011】
さらに、前記位置検出装置は反射板を備え、前記信号送信機構は透過型のレーザ発生器であり、前記信号受信機構は透過型のレーザ受信器である。
前記位置検出装置は反射板をさらに備え、前記信号送信機構、信号受信機構は再帰反射型のレーザ発生器である。
【0012】
さらに、前記信号送信機構及び前記信号受信機構の外に、透明カバーが設けられている。
【0013】
さらに、信号送信機構及び信号受信機構に接続された信号処理機構を備える。
【0014】
本発明は、さらにウエハーの位置検出方法を開示し、以下のステップを含む。
信号送信機構が送信した信号が切欠き部を完全に通過したときの信号強度の閾値を決定する。
信号送信機構と信号受信機構を起動し、駆動機構の駆動によりウエハーが回転する。
ウエハーが1回目の減速回転し、次回の信号の少なくとも一部が切欠き部に入るまで回転する。
信号受信機構が信号の受信を開始し、ウエハーが2回目の減速回転をする。
信号受信機構はますます大きな強度の信号を受信し、最大強度の信号を受信するまで、信号処理機構は駆動機構に回転停止信号を送信する。
ウエハーの回転が停止し、そのとき切欠き部の平面が上を向く。
【0015】
さらに、前記ウエハーはブラッシング装置の支持輪駆動機構の駆動によって回転する。従来のウエハーのブラッシング装置は支持輪システムとロールブラッシングシステムの連係によってウエハー表面をすべてきれいに洗浄することができるが、ウエハーはブラッシング後に固定位置で停止することができず、ウエハー上の位置決め用の切欠きは正確に位置決めすることができない。同時に従来のブラッシング装置では通常、筐体内の支持輪システムは2つの主動輪と1つの無動力アイドルギヤから構成されており、ウエハーによってアイドルギヤを回動させることで、ウエハーのブラッシング時の回転速度を得る。当該手段では、ウエハーとアイドルギヤの表面は摺動摩擦を発生するため伝動精度に影響し、正確にウエハーの真実の回転速度を得ることができない。本発明の位置検出方法と速度計測方法を利用することで前記課題を克服することができ、ウエハー洗浄プロセスの後の移送クランプの信頼性を向上させ、ウエハー回転速度の正確な記録を実現することができる。
【0016】
さらに、前記切欠き部はウエハーのエッジが水平に切削して形成され、前記信号が完全に切欠きを通るとき、前記信号の、切欠き部の平面からの垂直距離がhであれば、0<h≦5mmである。
【0017】
本発明は、さらに回転ウエハーの速度計測方法を開示し、以下のステップを含む。
信号送信機構と信号受信機構を起動し、駆動機構の駆動によりウエハーが回転する。
切欠き部を信号が通過し、前記信号受信機構は受信した信号を信号処理機構に送信し、計時を開始する。
信号は次回に切欠き部を通過し、信号処理機構は間隔時間を読み取り、ウエハーの回転速度を取得する。
或いは、切欠き部を信号が複数回通過し、信号処理機構は信号の間隔時間を読み取り、合計時間と通過回数からウエハーの回転速度を取得する。
【0018】
本発明の有益な効果は、ウエハーの位置決めを実現し、ウエハーの切欠き部の位置を確定することができ、プロセス制御度が高く、6インチのウエハーの切欠き部の位置決め課題を解決し、プロセスにおけるウエハーの出し入れの信頼性を大幅に向上させ、設備のスペースを節約する。乾燥プロセスにおけるウエハーの切欠き部に対する位置制御の要求が高いため、ウエハーは乾燥ユニットに入る前に、ウエハーの切欠き部の位置を固定しなければならず、ウエハーはブラッシングが終了した後、位置測定装置と支持輪駆動機構との連係によって、ブラッシングユニットにおいて切欠き部の位置を直接確定して調整し、係止爪は余計な動作を必要とせず、直接的にウエハーを垂直に持ち上げることができる。前のプロセスに位置決め機能を集積し、前のブラッシング工程を妨害せず、増加しない状況で、次の工程の需要を完璧に解決し、アイデアが斬新で、スペースと時間のコストを節約する。6インチウエハー、8インチウエハー、12インチウエハーに適用する。位置決め信号は、ウエハーが1回転360°で1回しか遮られないため、1回信号(距離センサは、1回の異なる距離値信号を計測する)を伝送し、ウエハー回転速度の測量正確度はアイドルギヤの速度計測より高く、ウエハー回転速度の検査信頼性を高める。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図4】ウエハーを載置しない
図3のB-B断面図である。
【
図5】ウエハー切欠き部が真上に位置せず、ウエハーが信号を遮断している
図3のB-B断面図である。
【
図6】ウエハー切欠き部が真上に位置する
図3のB-B断面図である。
【
図10】ウエハーが一部の信号を遮断するように回転する場所の概略図である。
【
図11】本発明の信号送信機構と信号受信機構が異なる側にある概略図である。
【
図12】本発明の信号送信機構と信号受信機構が同じ側にある概略図である。
【
図13】本発明の信号送信機構が透過型レーザ発生器であり、信号受信機構が透過型レーザ受信器である動作概略図である。
【
図14】既存の8インチウエハーの小さな切欠きの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本技術分野の技術者が本発明の解決手段をよりよく理解するために、以下、本発明の実施形態における図面と関連して、本発明の実施形態における技術的態様を明確かつ完全に記載する。記載した実施形態は、本発明の実施形態の全てではなく、単に一部であることは明らかである。本発明の実施形態に基づいて、当業者が創造的業務をせずに得た他の全ての実施形態は、本発明の保護の範囲に属する。
【0021】
ウエハーに用いられる位置検出装置であって、ウエハー1が回転状態にあり、その外縁には切欠き部11が設けられており、該切欠き部11はウエハー1のエッジを水平に切削して形成され、即ち平面を有しており、
図1に示すように切欠き部11の平面幅sが57.5mmに達している。
【0022】
図3~
図10に示すように、位置検出装置は、少なくとも信号送信機構2と信号受信機構3とを備える。
【0023】
信号送信機構2は、ウエハー1が位置する方向に信号を送信するものであり、この信号は切欠き部11を通過することができるが、ウエハー1を通過するとき、ウエハー1に遮断され通過することができなくなる。
【0024】
信号受信機構3は、信号送信機構2が送信した信号を受信し、切欠き部11が信号を送信する経路を通過するか否か、或いは、切欠き部11が信号を送信する経路を通過する回数を判断する。すなわち、信号受信機構3は、切欠き部11を信号が通過すると信号を受信し、信号がウエハー1によって遮断されると信号を受信することができない。
【0025】
切欠き部11を通過した後の信号の十分な強度を保証するために、信号が完全に切欠き部11を通過するとき、信号の切欠き部11の平面からの垂直距離がhである場合、
図9に示すように、0<h≦5mmである。
【0026】
切欠き部11が真上を向いている場合は、信号はすべて信号受信機構3に受信され、信号強度が大きい。ウエハー1が一定の角度を回転すると信号が部分的に遮断され、信号強度が弱くなる。ウエハー切欠き部11の位置の正確性は、信号受信機構3の信号閾値を調節することにより高めることができ、即ち、信号受信強度が大きく、信号を多く受信するほど、切欠き部11の位置は水平で平らになり、この時切欠き部11が水平の真上に近い向きになる。切欠き部11の位置の水平平坦度は、信号が弱いほど低くなる。実用上、信号受信機構3の信号閾値は、プロセスの切欠き位置の水平平坦度の要求、すなわち切欠き部11の位置の正確さの要求に応じて調節することができる。また、信号受信機構3、信号送信機構2と切欠き部11との距離を調整して検出の感度に影響させてもよく、距離が近いほど感度が高くなる。
【0027】
信号送信機構2及び信号受信機構3は、ウエハー1の両側に位置しており、
図11に示すように、この場合、信号送信機構2はレーザ発生器であり、信号受信機構3はレーザ受光器であり、信号6は帯状レーザであり、対応して信号処理機構を更に含んでもよい。もちろん他の実施形態では、信号が点状レーザであってもよく、この場合、信号が切欠き部11を通過するか否かは、レーザ光の出現と消失によって判断される。もちろん信号は他の任意の形状、例えば光ファイバ、超音波など、特に限定されない。
【0028】
信号送信機構2と信号受信機構3は一体構造としてもよく、
図12に示すように、この場合、信号送信機構2と信号受信機構3は再帰反射型のレーザ発生器であり、位置検出装置はさらに反射板4を備え、これに対応して信号処理機構を備える。信号が再帰反射型のレーザ発生器から送信された後、反射板4は信号を再帰反射型のレーザ発生器に反射して戻す。
【0029】
信号送信機構2及び信号受信機構3はウエハー1の同じ側に位置しており、
図13に示すように、この場合、信号送信機構2は透過型レーザ発生器であり、信号受信機構3は透過型レーザ受信器であり、信号6は帯状レーザであってもよく、位置検出装置はさらに反射板4を備え、これに対応して、信号送信機構2及び信号受信機構3にそれぞれ接続された信号処理機構をさらに備える。信号が透過型レーザ発生器から送信された後、反射板4は信号を透過型レーザ受信器に反射して戻す。
【0030】
良好な保護作用を形成し、ブラッシング中の液体の汚染を防止すると同時に、光の透過が信号の送受信に影響しないようにするために、
図2に示すように、信号送信機構2及び信号受信機構3の外に透明カバー7が設けられている。
【0031】
信号送信機構2及び信号受信機構3を、ウエハー1の切欠き部11の内接円、又は切欠き部を除いたウエハー同心円の領域内に配置し、信号受信機構3が信号を受信したか否かでウエハー1が正しくセットされたか否かを判断してもよい。
図6に示すように、ウエハー1が円心周りに回転するとレーザ信号が常に遮断され、信号受信機構3が信号を受信できずにウエハー1が正しくセットされていると判定する。
【0032】
ウエハー位置検出方法であって、以下のステップを含む。
信号送信機構2から送信された信号が切欠き部11を完全に通過するときの信号強度の閾値を決定する。ここで信号が完全に通過するとは、信号断面においてウエハー1に遮られる部分がないことである。
信号送信機構2と信号受信機構3を起動し、駆動機構の駆動によりウエハー1が回転する。本実施形態において、駆動機構はブラッシング装置5の支持輪駆動機構であるが、もちろん他の実施形態において、駆動機構は超音波洗浄装置の支持輪駆動機構であっても、又は他の洗浄に関連する筐体内の駆動機構であってもよい。駆動機構がウエハー1の回転を駆動することは従来の技術で実現でき、改めて述べる必要はない。
ウエハー1のブラッシングが完了した後、駆動機構がウエハー1を駆動して1回目の減速回転をし、ウエハー1は、信号送信機構2から送信された次回の信号の少なくとも一部が切欠き部11に進入するまで、引き続き遅い速度で回転し、すなわち信号が切欠き部11内に入り始める。
信号受信機構3が信号を受信し始め、かつ信号が弱から次第に強くなり、この時ウエハー1は2回目の減速回転をし、ここで2回目の減速を経た後の回転は等速回転であってもよく、回転速度が徐々に遅くなってもよい。
信号受信機構3が受信した信号の強度は徐々に大きくなり、最大強度の信号を受信するに至った。ここで、信号受信機構3が受信した信号の強度は、予め定めた信号強度閾値と同じであることを意味する。即ち、信号は完全に切欠き部11を通過し、信号処理機構は駆動機構に回転停止の信号を送信する。当然、それまでの信号送信機構2と信号受信機構3との間の信号伝送も、信号処理機構が取り込む。これらの機能は従来技術で実現でき、説明は省略する。
ウエハー1は、切欠き部11の平面が真上を向き、即ち切欠き部11の平面が水平面と平行になるように、瞬時に回転が停止する。
【0033】
回転ウエハーの速度計測方法であって、以下のステップを含む。
信号送信機構2と信号受信機構3を起動し、駆動機構の駆動によりウエハー1が回転する。
切欠き部11を信号が通過し、具体的には、完全に通過した瞬間、信号受信機構3は受信した信号を信号処理機構に送り、計時を開始する。
次回に信号が切欠き部11を通過するとき、具体的には、完全に通過した瞬間、信号処理機構は2回の信号の間の間隔時間を読み取り、ウエハー1の回転速度を取得することができる。
或いは、次回に信号が切欠き部11を通過するとき、具体的には、完全に通過した瞬間、信号処理機構は2回の信号の間の間隔時間を読み取り、続いて信号が再び切欠き部11を通過するとき、信号処理機構は2回目と3回目の間の間隔時間を読み取り、前記ステップを繰り返し、信号が切欠き部11を複数回通過し、信号処理機構は複数回の間隔時間を読み取り、平均時間計算によってウエハー1の回転速度を取得する。
信号が切欠き部11を複数回通過し、信号処理機構は総間隔時間と信号が通過した総回数を読み取り、計算によってウエハー1の回転速度を取得してもよいことは言うまでもない。
【0034】
上記の実施形態は、本発明を限定するものではなく説明するためのものであり、それに対してなされたいかなる修正及び変更も、本発明の精神及び特許請求の範囲の技術的範囲に属するものとする。
【国際調査報告】