IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ワンダーランド スイツァーランド アーゲーの特許一覧

特表2024-544241ロック機構及びロック機構を有する子供用車両
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】ロック機構及びロック機構を有する子供用車両
(51)【国際特許分類】
   B62B 9/12 20060101AFI20241121BHJP
   A47D 7/00 20060101ALI20241121BHJP
   A47D 1/02 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
B62B9/12 Z
A47D7/00 A
A47D1/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534377
(86)(22)【出願日】2022-12-09
(85)【翻訳文提出日】2024-06-07
(86)【国際出願番号】 EP2022085236
(87)【国際公開番号】W WO2023105066
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】202111499757.6
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジレン・ジョン
【テーマコード(参考)】
3D051
【Fターム(参考)】
3D051AA23
3D051BB08
3D051BB12
3D051CA05
3D051DD05
(57)【要約】
本願は、互いに相対回転可能な第1のオブジェクト及び第2のオブジェクトを第3のオブジェクトに接続するためのロック機構を提供する。該ロック機構は、該第1のオブジェクト及び該第2のオブジェクトに接続され、該第3のオブジェクトに解放可能に接続され、該第2のオブジェクトが該第1のオブジェクトに対する回転は、該ロック機構が該第3のオブジェクトから開放されることを許可する。本願は、また、子供用車両を開示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに相対回転可能な第1のオブジェクト及び第2のオブジェクトを第3のオブジェクトに接続するロック機構であって、
前記ロック機構は、前記第1のオブジェクト及び前記第2のオブジェクトに接続され、前記第3のオブジェクトに解放可能に接続され、
前記第2のオブジェクトが前記第1のオブジェクトに対する回転は、前記ロック機構が前記第3のオブジェクトから開放されることを許可する
ことを特徴とするロック機構。
【請求項2】
前記ロック機構は、第1のケースと、第2のケースと、固定座と、ソケットと、ロック部材とを備え、
前記第1のケースは、前記第1のオブジェクトに固定され第1の回転盤を有し、
前記第2のケースは、前記第2のオブジェクトに固定され第2の回転盤を有し、前記第1の回転盤と前記第2の回転盤とは、横方向に延びる回転軸線に沿って積層され、互いに対して回転することができ、
前記固定座は、前記第3のオブジェクトに固定され、
前記ソケットは、前記第1のケースに固定され、前記第1の回転盤の外周辺から外部に延び、前記固定座に解放可能に挿入され、
前記ロック部材は、少なくとも一部が前記ソケットに収容され、前記ロック部材が前記ソケットから延び出して前記第3のオブジェクトに係合するロック位置と前記ロック部材が前記ソケットに引っ込んで係合を外した解放位置との間で移動することができ、
前記第2の回転盤の外周に突起部が設けられており、前記第2の回転盤が前記第1の回転盤に対して第1の角位置から第2の角位置に回転した場合、前記突起部が前記ロック部材に作用して前記ロック部材を前記ロック位置から前記解放位置まで駆動することができる
ことを特徴とする請求項1に記載のロック機構。
【請求項3】
前記ロック機構は、さらに、スライダを備え、
前記スライダは、前記ソケットにスライド可能に設けられ、前記第2のケースに近い近端位置と前記第2のケースから離れる遠隔位置の間でスライドすることができ、
前記第2の回転盤が前記第1の角位置から前記第2の角位置に回転した場合、前記突起部が前記スライダに当接して前記スライダを前記近端位置から前記遠隔位置まで駆動し、
前記スライダは、前記ロック部材に接合し、前記近端位置から前記遠隔位置に移動した場合、前記ロック部材を前記ロック位置から前記解放位置まで駆動する
ことを特徴とする請求項2に記載のロック機構。
【請求項4】
前記スライダは、両側壁と前記両側壁の間に形成された収容空間とを有し、少なくとも1つの前記側壁に縦方向及び横方向に対して斜めに延びるシュートが開設され、前記ロック部材は、前記収容空間に挿入され、前記ロック部材の一方側から延び出すピンは、前記シュートにスライド可能に挿入され、これにより、前記スライダの前記近端位置から前記遠隔位置までの縦方向の動きを前記ロック部材の前記ロック位置から前記解放位置までの横方向の動きに変換する
ことを特徴とする請求項3に記載のロック機構。
【請求項5】
前記ロック機構は、さらに、係合部材と、駆動部材とを備え、
前記係合部材と前記駆動部材とは、前記回転軸に沿って前記第1のケースと前記第2のケースとの間で形成された収容空間に積層され、前記係合部材の形状は、前記第1のケースに合わせて挿入され、前記駆動部材は、前記第2のケースに収容され、前記係合部材に当接又は接続され、
前記駆動部材は、前記回転軸線の周りを回転するように駆動され、前記駆動部材の回転により前記係合部材を横方向に移動させて、前記係合部材の一部が前記第1のケースから移動して前記第2のケースに挿入し、又は、前記第2のケースから離脱して前記第1のケースに移動し、
前記係合部材が前記第2のケースに挿入された場合、前記係合部材は、前記第2のケースと前記第1のケースとをロックして両者の相互回転を防止し、この時、前記第2の回転盤は、前記第1の角位置にあり、
前記係合部材が前記第2のケースから離脱した場合、前記第2のケースが前記第1のケースに対して回転可能である
ことを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載のロック機構。
【請求項6】
前記駆動部材は、ディスク状の部材であり、その週辺には、前記第2のケースに面する少なくとも2つの駆動傾斜面が周方向に沿って均一に分布され、前記第2のケースの内側に前記少なくとも2つの駆動傾斜面に面して対応する第2のケース傾斜面を有し、
前記駆動部材が回転するように駆動された場合、前記駆動傾斜面と前記第2のケース傾斜面とが相互作用し、前記駆動部材が前記第2のケースに対する回転運動を前記係合部材の前記第1のケースへの横方向の運動に変換して、前記係合部材を前記第2のケースから離脱させる
ことを特徴とする請求項5に記載のロック機構。
【請求項7】
前記係合部材は、略円ディスク状をなし、その周方向において径方向の両端に沿って外向きに突出する係合部を有し、前記第2のケースの内側に前記係合部材の形状に合わせた係合溝が設けられており、
前記ロック機構は、第1の弾性部材をさらに備え、前記第1の弾性部材は、前記第1のケースと前記係合部材との間に設けられ、前記係合部材を前記第2のケースに付勢して挿入する
ことを特徴とする請求項5又は6に記載のロック機構。
【請求項8】
前記ロック機構は、第2の弾性部材をさらに備え、前記第2の弾性部材は、前記スライダと前記ソケットとの間に設けられ、前記スライダを前記近端位置に付勢し、
前記ロック部材は、前記ソケットから延び出して前記第3の部品に挿入するラッチ舌を有し、前記ラッチ舌が前記ソケットに沿って前記固定座に挿入した方向の外表面にはロック部材傾斜面が設けられており、前記ロック機構が前記固定座に挿入された過程において、前記固定座は、前記ロック部材傾斜面を介して前記ロック部材を前記ソケットに一時的に引き込むことができる
ことを特徴とする請求項3、及び、任意選択で請求項4~7のいずれか1項に記載のロック機構。
【請求項9】
前記ロック機構は、牽引部材をさらに備え、前記牽引部材は、前記駆動部材に接続された牽引部材第2の端と、前記ロック機構の外部まで延びる牽引部材第1の端とを有し、前記牽引部材第1の端を引っ張ると、前記牽引部材により前記駆動部材を回転させることができる
ことを特徴とする請求項5、及び、任意選択で請求項6~8のいずれかに記載のロック機構。
【請求項10】
前記ロック機構は、前記第2のオブジェクトに取り付けられた操作装置をさらに備え、
前記操作装置は、スライディング接続部材と、操作部材とを備え、
前記スライディング接続部材は、前記第2のオブジェクトに横方向にスライド可能に取り付けられ、
前記操作部材は、前記第2のオブジェクトにスライド又は回転可能に取り付けられ、前記スライディング接続部材に操作的に接続され、
前記牽引部材の前記牽引部材第1の端は、一対の前記スライディング接続部材に接続され、前記操作部材の操作により前記スライディング接続部材を互いに対向スライドさせて、さらに、前記牽引部材を引っ張る
ことを特徴とする請求項9に記載のロック機構。
【請求項11】
前記操作部材に駆動斜面を有する駆動リブが設けられており、前記スライディング接続部材には前記駆動リブと噛合する駆動溝部が設けられており、前記駆動リブは、前記駆動斜面が前記駆動溝部に作用することで、前記スライディング接続部材をスライドさせる
ことを特徴とする請求項10に記載のロック機構。
【請求項12】
前記第1の角位置と前記第2の角位置との角度差は、120度~180度であり、
前記駆動傾斜面と前記第2のケース傾斜面とは、互いに噛合可能な弧状の傾斜面である
ことを特徴とする請求項6、及び任意選択で請求項7~11のいずれかに記載のロック機構。
【請求項13】
フレームと、少なくとも1つの車論と、シートとを備える子供用車両であって、
前記少なくとも1つの車論は、前記フレームの下に取り付けられ、
前記シートは、請求項1~12に記載のロック機構を介して前記フレームに着脱可能に取り付けられ、
前記第1のオブジェクトは、前記シートの下支持管であり、前記第2のオブジェクトは、前記シートの上支持管であり、前記第3のオブジェクトは、前記フレームであり、
前記下支持管と前記上支持管とは、それぞれU字型であり、U字型の下支持管の2つの支持脚の端部と前記U字型の上支持管の2つの支持脚の端部とは、それぞれ前記ロック機構によって対応して接続されている
ことを特徴とする子供用車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ロック機構及び該ロック機構を有する子供用車両に関する。
【背景技術】
【0002】
子供用車両は一般的な乳幼児向け製品である。これは、通常、フレーム、車輪、シートを有する。ここで、フレームは、他の部品を支持し接続するための部分であり、車輪は、フレームの下に位置して子供用車両の走行機能を提供し、シートは、フレームに取り付けられて子供の乗車機能を提供する。フレームは手すりを含み、介護者が子供の車を動かすためにフレームの上に手すりが配置されている。
【0003】
従来の子供用車両では、シートはロック機構によってフレームに分離可能に取り付けることができ、シートは、子供が介護者に背を向けたり、介護者に直面したりすることができるように、方向を切替えて係合し、即ち、フレームに順方向又は逆方向に取り付けられたりすることができる。
【発明の概要】
【0004】
本願は、互いに相対回転可能な第1のオブジェクト及び第2のオブジェクトを第3のオブジェクトに接続するロック機構を提供する。該ロック機構は、該第1のオブジェクト及び該第2のオブジェクトに接続され、該第3のオブジェクトに解放可能に接続され、該第2のオブジェクトが該第1のオブジェクトに対する回転は、該ロック機構が該第3のオブジェクトから開放されることを許可する。
【0005】
一実施例では、該ロック機構は、第1のケースと、第2のケースと、固定座と、ロック部材とを備える。第1のケースは、該第1のオブジェクトに固定され第1の回転盤を有し、第2のケースは、該第2のオブジェクトに固定され第2の回転盤を有し、該第1の回転盤と該第2の回転盤とは、横方向に延びる回転軸線に沿って積層され、互いに対して回転することができ、固定座は、該第3の部品に固定され、ソケットは、該第1のケースに固定され、該第1の回転盤の外周辺から外部に延び、該固定座に解放可能に挿入され、ロック部材は、少なくとも一部が該ソケットに収容され、ロック部材が該ソケットから延び出して該第3のオブジェクトに係合するロック位置とロック部材が該ソケットに引っ込んで係合を外した解放位置との間で移動することができ、該第2の回転盤の外周に突起部が設けられており、該第2の回転盤が該第1の回転盤に対して第1の角位置から第2の角位置に回転した場合、該突起部が該ロック部材に作用して該ロック部材を該ロック位置から該解放位置まで駆動することができる。
【0006】
一実施例では、該ロック機構は、さらに、スライダを備え、スライダは、該ソケットにスライド可能に設けられ、該第2のケースに近い近端位置と該第2のケースから離れる遠隔位置の間でスライドすることができ、該第2の回転盤が該第1の角位置から該第2の角位置に回転した場合、該突起部が該スライダに当接して該スライダを該近端位置から該遠隔位置まで駆動し、該スライダは、該ロック部材に接合し、該近端位置から該遠隔位置に移動した場合、該ロック部材を該ロック位置から該解放位置まで駆動する。
【0007】
一実施例では、該スライダは、両側壁と該両側壁の間に形成された収容空間とを有し、少なくとも1つの該側壁に縦方向及び横方向に対して斜めに延びるシュートが開設され、該ロック部材は、該収容空間に挿入され、該ロック部材の一方側から延び出すピンは、該シュートにスライド可能に挿入され、これにより、該スライダの該近端位置から該遠隔位置までの縦方向の動きを該ロック部材の該ロック位置から該解放位置までの横方向の動きに変換する。
【0008】
一実施例では、該ロック機構は、前記係合部材と、前記駆動部材とを備える。前記係合部材と前記駆動部材とは、該回転軸に沿って該第1のケースと該第2のケースとの間で形成された収容空間に積層され、該係合部材の形状は、該第1のケースに合わせて挿入され、該駆動部材は、該第2のケースに収容され、該係合部材に当接又は接続され、該駆動部材は、該回転軸線の周りを回転するように駆動され、該駆動部材の回転により該係合部材が該横方向に沿って移動させ、該係合部材の一部が該第1のケースから移動して該第2のケースに挿入し、又は、該第2のケースから離脱して該第1のケースに移動し、該係合部材が該第2のケースに挿入された場合、該係合部材は、該第2のケースと該第1のケースとをロックして両者の相互回転を防止し、この時、該第2の回転盤は、該第1の角位置にあり、該係合部材が該第2のケースから離脱した場合、該第2のケースが該第1のケースに対して回転可能である。
【0009】
一実施例では、該駆動部材は、ディスク状の部材であり、その週辺には、該第2のケースに面する少なくとも2つの駆動傾斜面が周方向に沿って均一に分布され、該第2のケースの内側に該少なくとも2つの駆動傾斜面に面して対応する第2のケース傾斜面を有し、該駆動部材が回転するように駆動された場合、該駆動傾斜面と該第2のケース傾斜面とが相互作用し、該駆動部材が該第2のケースに対する回転運動を該係合部材の該第1のケースへの横方向の運動に変換して、該係合部材を該第2のケースから離脱させる。
【0010】
一実施例では、該係合部材は、略円ディスク状をなし、その周方向において径方向の両端に沿って外向きに突出する係合部を有し、該第2のケースの内側に該係合部材の形状に合わせた係合溝が設けられており、該ロック機構は、第1の弾性部材をさらに備え、該第1の弾性部材は、該第1のケースと該係合部材との間に設けられ、該係合部材を該第2のケースに付勢して挿入する。
【0011】
一実施例では、該ロック機構は、第2の弾性部材をさらに備え、前記第2の弾性部材は、該スライダと該ソケットとの間に設けられ、該スライダを該近端位置に付勢し、該ロック部材は、該ソケットから延び出して該第3の部品に挿入するラッチ舌を有し、該ラッチ舌が該ソケットに沿って該固定座に挿入した方向の外表面にはロック部材傾斜面が設けられており、該ロック機構が該固定座に挿入された過程において、該固定座は、該ロック部材傾斜面を介して該ロック部材を該ソケットに一時的に引き込むことができる。
【0012】
一実施例では、該ロック機構は、牽引部材をさらに備え、該牽引部材は、該駆動部材に接続された牽引部材第2の端と、該ロック機構の外部まで延びる牽引部材第1の端とを有し、該牽引部材第1の端を引っ張ると、該牽引部材により該駆動部材を回転させることができる。
【0013】
一実施例では、該ロック機構は、該第2のオブジェクトに取り付けられた操作装置をさらに備え、前記操作装置は、スライディング接続部材と、操作部材とを備え、スライディング接続部材は、該第2のオブジェクトに該横方向に沿ってスライド可能に取り付けられ、操作部材は、該第2のオブジェクトにスライド又は回転可能に取り付けられ、該スライディング接続部材に操作的に接続され、該牽引部材の該牽引部材第1の端は、一対の該スライディング接続部材に接続され、該操作部材の操作により該スライディング接続部材を互いに対向スライドさせて、さらに、該牽引部材を引っ張る。
【0014】
一実施例では、該操作部材に駆動斜面を有する駆動リブが設けられており、該スライディング接続部材には該駆動リブと噛合する駆動溝部が設けられており、該駆動リブは、該駆動斜面が該駆動溝部に作用することで、該スライディング接続部材をスライドさせる。
【0015】
一実施例では、該第1の角位置と該第2の角位置との角度差は、120度~180度であり、該駆動傾斜面と該第2のケース傾斜面とは、互いに噛合可能な弧状の傾斜面である。
【0016】
本願における子供用車両は、フレームと、シートとを備える。少なくとも1つの車論は、該フレームの下に取り付けられ、シートは、本願のロック機構を介して該フレームに着脱可能に取り付けられ、ここで、該第1のオブジェクトは、該シートの下支持管であり、該第2のオブジェクトは、該シートの上支持管であり、該第3のオブジェクトは、該フレームであり、該下支持管と該上支持管とは、それぞれU字型であり、U字型の下支持管の2つの支持脚の端部と前記U字型の上支持管の2つの支持脚の端部とは、それぞれ前記ロック機構によって対応して接続されている。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本願の子供用車両のフレームとシートの斜視図であり、図示を容易にするために、図中にはフレームの一部のみが示されており、布地部分は示されていない。
図2図1に示すフレームの一部の斜視図である。
図3】本願の子供用車両のシートの異なる角度の斜視図であり、ここで、上支持管が展開状態にある。
図4】本願の子供用車両のシートの異なる角度の斜視図であり、ここで、上支持管が展開状態にある。
図5】シートの斜視図であり、ここで、上支持管が折り畳み状態にある。
図6A】シートの斜視図であり、ここで、手すりの操作部材を分解状態で示す。
図6B図6Aのブロック部分の一部の拡大図である。
図7A】シートの斜視図であり、ここで、上支持管及び手すりを取外して、操作部材が牽引部材を介してロック機構に接続されることを示す。
図7B図7Aのブロック部分の一部の拡大図である。
図8A】シートの斜視図であり、ここで、ロック機構を分解図で示す。
図8B図8Aのブロック部分の一部の拡大図である。
図9A】展開状態にあるシートの斜視図であり、ここで、ロック機構の外部ケースを取り外して内部構造を示す。
図9B図9Aのブロック部分の一部の拡大図である。
図10】内側からケースを見えた斜視図である。
図11A】シートの斜視図であり、ここで、上支持管が一部の折り畳み状態にあり、ロック機構の外部ケースを取り外して内部構造を示す。
図11B図11Aのブロック部分の一部の拡大図である。
図12A】シートの斜視図であり、ここで、上支持管が展開状態にあり、ロック部材がロック位置にあり、上支持管の回転軸に沿ってロック機構を縦方向に切る。
図12B図12Aのブロック部分の一部の拡大図である。
図12C】シートの正面図であり、ここで、上支持管が展開状態にあり、ロック部材が解放位置にあり、上支持管の回転軸に沿ってロック機構を縦方向に切る。
図12D図12Cのブロック部分の一部の拡大図である。
図13A】シートの斜視図であり、ここで、上支持管が展開状態にあり、ソケットの外表面を取り外してスライダとロック部材を示す。
図13B図13Aのブロック部分の一部の拡大図である。
図14A】シートの斜視図であり、ここで、上支持管が一部の折り畳み状態にあり、ソケットの外表面を取り外してスライダとロック部材を示す。
図14B図14Aのブロック部分の一部の拡大図である。
図15A】シートの斜視図であり、ここで、上支持管が折り畳み状態にあり、ソケットの外表面を取り外してスライダとロック部材を示す。
図15B図15Aのブロック部分の一部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書では、特定の実施例を参照して本願を説明及び説明するが、本願は図示の詳細に限定されるべきではない。正確には、請求項の等価スキームの範囲内であり、本願から逸脱していない場合には、これらの詳細について様々な変更を行うことができる。
【0019】
本明細書における「前」、「後」、「上」、「下」などの方向記述は、理解しやすいようにするためだけであり、本願はこれらの方向に限定されるものではなく、実際の状況に応じて調整することができる。本明細書は、例示的な実施例を参照して列挙して説明されているが、使用される用語は、限定的な用語ではなく、例示的である。
【0020】
図1図5を参照して本願の子供用車両のフレームとシートを説明する。
【0021】
図示するように、フレーム400はほぼ上下方向に延び、上端は後方に傾斜している。フレーム400は、左右に並ぶ2本の垂直部と、これら2本の垂直部を上方で横方向に連結する横方向部とを有する。垂直部の下方には車輪(本願では図示せず)が取り付けられており、横方向部は、使用者が子供用車両を推進するための手すり部を兼ねている。
【0022】
図1図2を参照すると、フレーム400の2つの垂直部にはそれぞれ固定座180が固定取り付けられ、固定座180にはソケット溝181が開設されている。ソケット溝181は、ロック機構100のソケット130(図3を参照)がソケット溝181に挿入されるようにほぼ上方に開口している。
【0023】
シートはロック機構100によりフレーム400に分離可能に取り付けられている。シートは、上支持管300と、下支持管200と、上支持管300に取り付けられた背もたれ(図示せず)と、下支持管200に取り付けられた座席(図示せず)とを含む。下支持管200と上支持管300はそれぞれU字状を呈し、U字状の下支持管200の2つの支持脚の末端部とU字状の上支持管300の2つ支持脚の末端部は、それぞれロック機構100を介して対応して接続されている。
【0024】
図3図4に示す子供用車両の展開状態では、上支持管300はロック機構100から斜め上に延び、下支持管200はロック機構100から斜め下に延び、両者の延在方向は、ほぼ180度の角度をなしている。図5に示す子供用車両の折り畳み状態では、上支持管300はロック機構100を介して下支持管200とほぼ積層されるまで下方向に回転する。
【0025】
本願のロック機構100は、概して、第1のケース110、第2のケース120、固定座180、ソケット130、操作装置500、及び牽引部材510を含み、ここで、第1のケース110は、シートの下支持管200に固定され、第2のケース120は、シートの上支持管300に固定され、固定座180は、フレーム400に固定され、ソケット130は、第1のケース110に固定される。第2のケース120は、上支持管300が下支持管200に対して回転するように、第1のケース110に対して横方向の軸線の周りに回転可能である。本願の操作装置500が上支持管300の横方向部に設けられていることにより、ユーザは、操作装置500を介して第2のケース120の回転をロック解除することができる。ソケット130は、上支持管300が下支持管200と略積層される位置まで回転するときにのみ、固定座180から離脱することができる。このようにして、使用者は、まず、シートを折り畳んでからシートをフレーム400から取り外すことができ、使用者が子供をシートとともにフレーム400から一緒に取り外す危険な操作を回避することができる。
【0026】
本願に係る操作装置500については、図6A図7Bを参照して詳細に説明する。
【0027】
図示するように、操作装置500は、上支持管300の横方向部に取り付けられ、スライディング接続部材530と、操作部材520とを備えている。
【0028】
スライディング接続部材530は、上支持管300に横方向にスライド可能に取り付けられる。より具体的には、スライディング接続部材530は、上支持管300の横方向部の中空内部に設けられ、横方向部に沿ってスライド可能である。操作部材520は、上支持管300にスライド又は回転可能に取り付けられ、スライディング接続部材530に操作的に接続されている。牽引部材510の両端は、スライディング接続部材530(図7Aを参照)と駆動部材150(図8A図を参照)にそれぞれ接続されている。より具体的には、牽引部材510は、駆動部材150に接続された牽引部材第2の端512と、ロック機構100の外部に延びてスライディング接続部材530に接続された牽引部材第1の端511とを有する。牽引部材510が牽引されると、駆動部材150を駆動して第2のケースの回転をロック解除する。
【0029】
本実施例では、操作部材520は、横方向の軸線に沿って回転するように取付座540に回転取付けられるように設けられている。操作部材520の外周には駆動リブ550が設けられ、駆動リブ550は斜めに延びる駆動斜面560を有し、スライディング接続部材530には駆動リブ550と噛合する駆動溝部570が設けられている。駆動リブ550は、駆動斜面560によって、駆動溝部570に作用してスライディング接続部材530をスライドさせる。牽引部材510の牽引部材第1の端511は、一対のスライディング接続部材530に接続され、操作部材520の操作により、これらスライディング接続部材530を互いに対向してスライドさせ、ひいては牽引部材510を引っ張ることができる。このようにして、使用者が操作部材520を回転させると、牽引部材510は引っ張られて中間に移動し、すなわち、第1のケース110、第2のケース120から離れる方向に移動する。
【0030】
他の実施例では、操作部材520は、スライディング接続部材530の横方向の移動を駆動するために、例えば上支持管300の横方向部に対して外側に引き出されるか、内側に押し込まれる線形移動してもよい。
【0031】
ロック機構100の具体的な構成については、図8A図12Bを参照して説明する。
【0032】
図に示すように、上記の第1のケース110、第2のケース120、固定座180、ソケット130、駆動部材150に加えて、ロック機構100は、さらに、ロック部材170、スライダ160(図14B)、係合部材140、及び第1の弾性部材191と第2の弾性部材192を備える。
【0033】
図8Bを参照すると、第1のケース110(図1のを参照)は、第1の回転盤111、第1の接続部112、第1の軸孔113、収容溝114を有する。ここで、第1の回転盤111は、第2のケース120に接合するためのディスク状部分である。第1の接続部112は、第1の回転盤111の外周から斜め下方に向かって延び、下支持管200に接合するためのものであり、その形態は、下支持管200の形態に応じて設けられてもよく、例えば、スリーブやインサートとして設けられてもよい。第1の軸孔113は、横方向の回転軸が挿入されるように、第1の回転盤111の中心に設けられている。収容溝114は、第1の回転盤111の内面に設けられ、この内面から第2の回転盤121に向かって延びる(すなわち、子供用車両の横方向)。収容溝114の形状は、係合部材140に対応し、係合部材140を収容するためのものである。
【0034】
図10を参照して、第2のケース120は、第2の回転盤121、第2の接続部122、第2の軸孔123、係合溝124、突起部125、第2のケース傾斜面126を有する。ここで、第2の回転盤121は、第1のケース110に接合するためのディスク状部分であり、第1の回転盤111とほぼ同じ直径を有することができる。第1の回転盤111と第2の回転盤121は、横方向に延びる回転軸線に沿って積層され、互いに対して回転可能である。第1の回転盤111、第2の回転盤121は互いに合わせて、駆動部材150、係合部材140、第1の弾性部材191を収容するためのディスク形の収容空間を形成することができる。
【0035】
第2の回転盤121の外周には突起部125が設けられており、第2の回転盤121が第1の回転盤111に対して第1の角位置(展開位置)から第2の角位置(折り畳み位置)まで回転すると、突起部125は、ロック部材170に作用し、ロック部材170をロック位置から解放位置まで駆動することができ、後述する。
【0036】
本実施例では、第1の角位置と第2の角位置との角度差は、120度~180度であってもよい。
【0037】
第2の接続部122は、第2の回転盤121の外周から斜め上方に向かって延びており、上支持管300に接合するためのものであり、その形態は、上支持管300の形態に応じて設けられてもよく、例えば、スリーブやインサートとして設けられてもよい。第2の軸孔123は、横方向の回転軸を挿入するために第2の回転盤121の中心に設けられている。本願の実施例では、回転軸は、第2のケース120に直接設けられているが、他の実施例では、回転軸は独立した部材であってもよい。係合溝124は、第2の回転盤121の内面に設けられ、この内面から第1の回転盤111に向かって延びる(すなわち、子供用車両の横方向)。係合溝124の形状は、係合部材140に対応し、係合部材140を収容するためのものである。第2のケース傾斜面126は、第2のケース120の内側に設けられ、駆動部材150の駆動傾斜面151に対応する。より具体的には、第2のケース傾斜面126は、第2のケース120の周方向に沿って延び、駆動部材150に向かって徐々に上昇する螺旋斜面であってもよい。
【0038】
ソケット130は、第1のケース110の外周から下方に向かって延びている。本実施例では、ソケット130と第1のケース110は1つの部品として形成されており、他の実施例では、両方が一緒に取り付けられた独立した部品であってもよい。ソケット130は略矩形であり、固定座180におけるソケット溝181(図2を参照)の形状に対応している。ソケット130は、固定座180に面する側面に孔131を設けており、ロック部材170は、この孔131を介してソケット130の外部に進入して、固定座180に挿入することができる。
【0039】
図12B図13Bを参照すると、ロック部材170は、ソケット130に少なくとも部分的に収容されており、ソケット130の孔131(図8Bを参照)から突出することができる。ロック部材170は、ロック部材170が固定座180に係合するロック位置と、ロック部材170がソケット130に引っ込んで係合を外した解放位置との間を移動することができる。より具体的には、ロック部材170は、ロック舌171、ピン孔172、ピン173、ロック部材傾斜面174を有する。ここで、ロック舌171は、ソケット130から突出する部分である。ロック部材傾斜面174は、ロック機構100が固定座180に挿入される間に固定座180がロック部材傾斜面174を介してロック部材170をソケット130に一時的に引き込むのを助けることができるように、ロック舌171がソケット130に沿って固定座180に挿入される方向の外面に設けられている。ピン孔172は、ロック部材170に沿って横方向に開設された貫通孔であり、ピン173がピン孔172に横方向に挿通されている。
【0040】
図13Bを参照すると、スライダ160は、ソケット130上(図11Bを参照)又はソケット130内にスライド可能に配置されている。スライダ160は、カム接触部161と、シュート162とを有する。ここで、カム接触部161は、第2のケース120に近づく一端に設けられ、スライダ160の両側壁の同じ位置にシュート162が開設けられている。スライダ160は、第2のケース120に近い近端位置と、第2のケース120から遠い遠隔位置との間をスライド可能である。本実施例では、スライダ160は、略縦方向にスライドするように設けられており、他の実施例では、スライダ160は、傾斜方向にスライドすることもできる。スライダ160とソケット130との間には、スライダ160を近端位置に付勢させる第2の弾性部材192(図12B図12Dを参照)が設けられている。
【0041】
第2の回転盤121の突起部125は、第2の回転盤121(及び上支持管300)が第1の角位置から第2の角位置まで回転すると、突起部125がスライダ160に当接して、スライダ160を近端位置から遠隔位置まで駆動するようにスライダ160に係合可能である。
【0042】
スライダ160は、ロック部材170に接合し、近端位置から遠隔位置に移動すると、ロック部材170をロック位置から解放位置に駆動する。より具体的には、スライダ160は、両側壁と両側壁の間に形成された収容空間とを有し、両側壁には垂直方向と横方向の両方に対して斜め方向に延びる同じシュート162がそれぞれ開設されている。ロック部材170は収容空間内に挿入され、ロック部材170の両側からそれぞれ突出したピン173は、両側壁のシュート162にスライド可能にそれぞれ挿入され、これにより、スライダ160の近端位置から遠隔位置までの垂直運動がロック部材170のロック位置から解放位置までの横方向の運動に変換される。
【0043】
他の実施例では、第2のケース120の突起部125はロック部材170に直接作用してもよい。例えば、ロック部材170には、第2のケース120に向かって横方向と縦方向に対して同時に傾斜して延びる傾斜当接面を設けてもよく、この傾斜当接面は、ロック部材のロック位置側で第2のケース120から離れ、ロック部材170の解放位置側で第2のケース120に近づく。このように、第2のケース120が第1の角位置から第2の角位置に回転すると、突起部125がこの傾斜当接面に当接して、ロック部材170をロック位置から解放位置に移動させる。このような実施例では、スライダ160を省略することができ、第2の弾性部材192は、ロック部材170をロック位置に付勢するように設定することができる。
【0044】
係合部材140の形状は、第1のケース110に合わせて挿入され、横方向に移動して第2のケース120内に部分的に挿入することができる。より具体的には、係合部材140は、リング部141と係合部142とを有している(図8Bを参照)。リング部141は、第1のケース110、第2のケース120の回転軸に略垂直であり、回転軸に外嵌されている。係合部142は、リング部141の周辺から径方向に沿って外部に延びており、係合部142の形状は、第1のケース110内の収容溝114と第2のケース120内の係合溝124とに対応している。係合部材140の部分が第2のケース120内に挿入されると、係合部材140は、第2のケース120と第1のケース110をロックして両者の相互回転を防止し、このとき、第2の回転盤121は第1の角位置にある。
【0045】
第1の弾性部材191は、係合部材140と第1のケース110との間に設けられ、係合部材140を第2のケース120内に付勢して挿入する。
【0046】
駆動部材150は、第2のケース120内に収容され、係合部材140に当接又は接続される。駆動部材150は、略ディスク状に設けられ、第1のケース110、第2のケース120と同じ回転軸線に沿って回転する。駆動部材150は、駆動傾斜面151と牽引部材第2の端接続部152(図8Bを参照)とを含む。駆動傾斜面151は、少なくとも2つに設けられており、駆動部材150の周辺外部に周方向に均一に分布され、第2のケース120に面する。駆動傾斜面151の形状は、第2のケース傾斜面126の形状に対応する。より具体的には、駆動傾斜面151は、駆動部材150の周方向に沿って延び、第2のケース120に向かって徐々に上昇する傾斜面であってもよい。牽引部材第2の端接続部152は、駆動部材150のディスク状部の円心外の位置に設けられ、突起部、係止溝、又は任意の適切な形態であってもよく、牽引部材510が駆動部材150に固定可能であればよい。
【0047】
駆動部材150は、ユーザの操作に応じて駆動されて該回転軸の周りを回転することができ、その回転により、係合部材140を横方向に移動させて、係合部材140が第1のケース110から部分的に移動して第2のケース120内に挿入するか、又は、第2のケース120から離れて第1のケース110に移動する。より具体的には、駆動部材150が牽引部材510に引っ張られて回転すると、駆動傾斜面151と第2のケース傾斜面126とが互いに当接し、回転動力を横方向の移動力に変換し、これにより、駆動部材150を第1のケース110に向かって移動させる。本実施例では、駆動部材150は、係合部材140と第2のケース120との間に設けられ、係合部材140に当接しているので、係合部材140を第1のケース110に移動させ、第2のケース120の回転を解放する。他の実施例では、駆動部材150は、係合部材140と第1のケース110との間に設けられ、係合部材140に回転可能に接合し、同様に、係合部材140を第1のケース110に移動させることができる。
【0048】
他の実施例では、駆動部材150は、他の方法で駆動されてもよい。例えば、駆動部材150の一部(動き部と呼ばれる)は、第1のケース110又は第2のケース120の側壁の溝を介して外部に露出することができる。ユーザは、この動き部により、駆動部材150を直接回転させることができる。このような実施例では、牽引部材510、操作装置500は必要でない。
【0049】
他の実施例では、第1のケース110と第2のケース120との間に他のロック形態を採用することができる。例えば、第1のケース110の外周にはラッチが設けられ、第2のケース120の外周にはスロットが設けられていてもよい。使用者は、第2のケース120の回転をロック及びロック解除するために、ラッチを直接操作することができる。このような実施例では、係合部材140、駆動部材150、牽引部材510、操作装置500は必要でない。
【0050】
本願に係るロック機構100の動作については、図12A図15Bを参照して説明する。
【0051】
図12A図12Bに示す状態では、シートは、展開位置にあり、係合部材140は第1のケース110と第2のケース120に同時に挿入され、ロック部材170は固定座180に挿入される。このため、第2のケース120(及び上支持管300)は回転不能であり、シートはフレーム400から取り外されない。
【0052】
使用者がシートを取り外したい場合は、まずシートを折り畳まなければならない。具体的には、ユーザは、操作装置500を介して牽引部材510を牽引し、牽引部材510は、駆動部材150が第1のケース110(図12Bの左側)に向けて移動するように駆動部材150を回転させる。駆動部材150はさらに、係合部材140を第1のケース110内に移動させて第2のケース120から離脱させる。このとき、ロック機構100は、図12C~12Dに示す状態となる。
【0053】
係合部材140が第2のケース120から離れているため、第2のケース120は第1のケース110に対して回転可能になっている。そのため、使用者は、第2のケース120を折り畳み位置に向けて回転させ、回転過程は、図13A~15Bに示す。第2のケース120の回転に伴い、突起部125がスライダ160に当接し、スライダ160を遠隔位置(図の下方)に駆動する。スライダ160が遠隔位置に移動するにつれて、ロック部材170は横方向の移動に限定されるため、ロック部材170のピン173はスライダ160のシュート162に沿って左に移動し、ロック部材170は図13A~13Bに示すロック位置から図15A~15Bに示す解放位置に移動する。このとき、シートは、フレーム400とのロックが解除され、使用者がシートをフレーム400から取り外すことができるようになる。
【0054】
使用者がシートをフレーム400に取り付けたい場合は、上記のステップを逆に実行するだけでよい。
【0055】
以上のように、本願では、2つの相対回転する部品を別の部品に離脱可能にロックすることができるロック機構を提案した。また、2つの部品が相対的に特定の角度に回転している場合にのみ、他の部品のロックを解除できる。現在の状況では、介護者は、シートの方向転換の係合時に子供を座席から抱離さず、子供を座席とともにフレームから直接分離する可能性があり、これは非常に危険な行動である。本願の子供用車両は、本願のロック機構を用いてシートとフレームを連結し、使用者にシートをフレームから取り外す前にシートを折り畳まなければならないようにした。つまり、介護者がシートの方向を換えるには、まず子供を抱いて離れ、シートを折り畳んでからシートを取り外す必要がある。これにより、介護者の操作を強制的に規範化することができ、子供用車両の安全性能を高めることができるため、子供をシートとともにフレームから一括して取り外す危険な操作を回避することができる。
【0056】
本願は、本願の精神及び実質から逸脱することなく様々な形態で具体的に実施することができるので、上述の実施例は上述の詳細に限定されるものではなく、請求項に限定された範囲内で最も広く解釈されるべきであるため、請求項又はその等価な範囲内に含まれるすべての変化は請求項に含まれるべきであることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0057】
100 ロック機構
110 第1のケース
111 第1の回転盤
112 第1の接続部
113 第1の軸孔
114 収容溝
120 第2のケース
121 第2の回転盤
122 第2の接続部
123 第2の軸孔
124 係合溝
125 突起部
126 第2のケース傾斜面
130 ソケット
131 孔
140 係合部材
141 リング部
142 係合部
150 駆動部材
151 駆動傾斜面
152 牽引部材第2の端接続部
160 スライダ
161 カム接触部
162 シュート
170 ロック部材
171 ラッチ舌
172 ピン孔
173 ピン
174 ロック部材傾斜面
180 固定座
181 ソケット溝
191 第1の弾性部材
192 第2の弾性部材
200 下支持管
300 上支持管
400 フレーム
500 操作装置
520 操作部材
530 スライディング接続部材
540 取付座
550 駆動リブ
560 駆動斜面
570 駆動溝部
510 牽引部材
511 牽引部材第1の端
512 牽引部材第2の端
X 横方向の軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図12D
図13A
図13B
図14A
図14B
図15A
図15B
【手続補正書】
【提出日】2024-06-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに相対回転可能な第1のオブジェクト及び第2のオブジェクトを第3のオブジェクトに接続するロック機構であって、
前記ロック機構は、前記第1のオブジェクト及び前記第2のオブジェクトに接続され、前記第3のオブジェクトに解放可能に接続され、
前記第2のオブジェクトが前記第1のオブジェクトに対する回転は、前記ロック機構が前記第3のオブジェクトから開放されることを許可する
ことを特徴とするロック機構。
【請求項2】
前記ロック機構は、第1のケースと、第2のケースとロック部材とを備え、
前記第1のケースは、前記第1のオブジェクトに固定され第1の回転盤を有し、
前記第2のケースは、前記第2のオブジェクトに固定され第2の回転盤を有し、前記第1の回転盤と前記第2の回転盤とは、横方向に延びる回転軸線に沿って積層され、互いに対して回転することができ
前記ロック部材は、前記ロック部材が前記第3のオブジェクトに係合するロック位置と前記ロック部材が前記第3のオブジェクトから外れる解放位置との間で移動することができ、
前記第2の回転盤の外周に突起部が設けられており、前記第2の回転盤が前記第1の回転盤に対して第1の角位置から第2の角位置に回転した場合、前記突起部が前記ロック部材に作用して前記ロック部材を前記ロック位置から前記解放位置まで駆動することができる
ことを特徴とする請求項1に記載のロック機構。
【請求項3】
前記ロック機構は、固定座と、ソケットとを備え、
前記固定座は、前記第3のオブジェクトに固定され、
前記ソケットは、前記第1のケースに固定され、前記第1の回転盤の外周辺から外部に延び、前記固定座に解放可能に挿入され、
前記ロック部材は、少なくとも一部が前記ソケットに収容され、前記ロック部材が前記ソケットから延び出すロック位置と前記ロック部材が前記ソケットに引っ込む解放位置との間で移動することができる
ことを特徴とする請求項2に記載のロック機構。
【請求項4】
前記ロック機構は、さらに、スライダを備え、
前記スライダは、前記ソケットにスライド可能に設けられ、前記第2のケースに近い近端位置と前記第2のケースから離れる遠隔位置の間でスライドすることができ、
前記第2の回転盤が前記第1の角位置から前記第2の角位置に回転した場合、前記突起部が前記スライダに当接して前記スライダを前記近端位置から前記遠隔位置まで駆動し、
前記スライダは、前記ロック部材に接合し、前記近端位置から前記遠隔位置に移動した場合、前記ロック部材を前記ロック位置から前記解放位置まで駆動する
ことを特徴とする請求項に記載のロック機構。
【請求項5】
前記スライダは、シュートを有し記ロック部材の一方側から延び出すピンは、前記シュートにスライド可能に挿入され、これにより、前記スライダの前記近端位置から前記遠隔位置までの縦方向の動きを前記ロック部材の前記ロック位置から前記解放位置までの横方向の動きに変換する
ことを特徴とする請求項に記載のロック機構。
【請求項6】
前記ロック機構は、さらに、係合部材と、駆動部材とを備え、
前記係合部材と前記駆動部材とは、前記回転軸線に沿って前記第1のケースと前記第2のケースとの間で形成された収容空間に積層され、前記係合部材の形状は、前記第1のケースに合わせて挿入され、前記駆動部材は、前記第2のケースに収容され、前記係合部材に当接又は接続され、
前記駆動部材は、前記回転軸線の周りを回転するように駆動され、前記駆動部材の回転により前記係合部材を横方向に移動させて、前記係合部材の一部が前記第1のケースから移動して前記第2のケースに挿入し、又は、前記第2のケースから離脱して前記第1のケースに移動し、
前記係合部材が前記第2のケースに挿入された場合、前記係合部材は、前記第2のケースと前記第1のケースとをロックして両者の相互回転を防止し、この時、前記第2の回転盤は、前記第1の角位置にあり、
前記係合部材が前記第2のケースから離脱した場合、前記第2のケースが前記第1のケースに対して回転可能である
ことを特徴とする請求項2~のいずれか1項に記載のロック機構。
【請求項7】
前記駆動部材は、ディスク状の部材であり、その週辺には、前記第2のケースに面する少なくとも2つの駆動傾斜面が周方向に沿って均一に分布され、前記第2のケースの内側に前記少なくとも2つの駆動傾斜面に面して対応する第2のケース傾斜面を有し、
前記駆動部材が回転するように駆動された場合、前記駆動傾斜面と前記第2のケース傾斜面とが相互作用し、前記駆動部材が前記第2のケースに対する回転運動を前記係合部材の前記第1のケースへの横方向の運動に変換して、前記係合部材を前記第2のケースから離脱させる
ことを特徴とする請求項に記載のロック機構。
【請求項8】
前記係合部材は、略円ディスク状をなし、その周方向において径方向の両端に沿って外向きに突出する係合部を有し、前記第2のケースの内側に前記係合部材の形状に合わせた係合溝が設けられており、
前記ロック機構は、第1の弾性部材をさらに備え、前記第1の弾性部材は、前記第1のケースと前記係合部材との間に設けられ、前記係合部材を前記第2のケースに付勢して挿入する
ことを特徴とする請求項に記載のロック機構。
【請求項9】
前記ロック機構は、第2の弾性部材をさらに備え、前記第2の弾性部材は、前記スライダと前記ソケットとの間に設けられ、前記スライダを前記近端位置に付勢し、
前記ロック部材は、前記ソケットから延び出して前記第3のオブジェクトに挿入するラッチ舌を有し、前記ラッチ舌が前記ソケットに沿って前記固定座に挿入した方向の外表面にはロック部材傾斜面が設けられており、前記ロック機構が前記固定座に挿入された過程において、前記固定座は、前記ロック部材傾斜面を介して前記ロック部材を前記ソケットに一時的に引き込むことができる
ことを特徴とする請求項に記載のロック機構。
【請求項10】
前記ロック機構は、牽引部材をさらに備え、前記牽引部材は、前記駆動部材に接続された牽引部材第2の端と、前記ロック機構の外部まで延びる牽引部材第1の端とを有し、前記牽引部材第1の端を引っ張ると、前記牽引部材により前記駆動部材を回転させることができる
ことを特徴とする請求項に記載のロック機構。
【請求項11】
前記ロック機構は、前記第2のオブジェクトに取り付けられた操作装置をさらに備え、
前記操作装置は、スライディング接続部材と、操作部材とを備え、
前記スライディング接続部材は、前記第2のオブジェクトに横方向にスライド可能に取り付けられ、
前記操作部材は、前記第2のオブジェクトにスライド又は回転可能に取り付けられ、前記スライディング接続部材に操作的に接続され、
前記牽引部材の前記牽引部材第1の端は、一対の前記スライディング接続部材に接続され、前記操作部材の操作により前記スライディング接続部材を互いに対向スライドさせて、さらに、前記牽引部材を引っ張る
ことを特徴とする請求項10に記載のロック機構。
【国際調査報告】