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特表2024-544266デュアルフィルタ構成を介した区画流分布が改良された高温ガスろ過
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】デュアルフィルタ構成を介した区画流分布が改良された高温ガスろ過
(51)【国際特許分類】
   B01D 46/58 20220101AFI20241121BHJP
   B01D 46/52 20060101ALI20241121BHJP
   B01D 46/02 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
B01D46/58
B01D46/52 C
B01D46/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535321
(86)(22)【出願日】2022-04-25
(85)【翻訳文提出日】2024-06-12
(86)【国際出願番号】 US2022026152
(87)【国際公開番号】W WO2023113853
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】63/289,762
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/317,622
(32)【優先日】2022-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514196156
【氏名又は名称】パーカー ハネフィン コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Parker Hannifin Corporation
【住所又は居所原語表記】6035 Parkland Boulevard Cleveland, OH 44124, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100151987
【弁理士】
【氏名又は名称】谷口 信行
(72)【発明者】
【氏名】ティー イト-ホン
【テーマコード(参考)】
4D058
【Fターム(参考)】
4D058JA04
4D058JA10
4D058KB02
4D058LA01
(57)【要約】
ろ過システムは、フィルタハウジングと、フィルタハウジング内に配置された複数の細長いバグフィルタと、フィルタハウジング内に配置された複数の円筒形のプリーツフィルタとを含む。複数の細長いバグフィルタと、複数の円筒形のプリーツフィルタとは、フィルタハウジングを通過するガスをろ過するように配置されている。さらに、複数の細長いバグフィルタの平均的な長さは、複数の円筒形のプリーツフィルタの平均的な長さの少なくとも2倍である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ろ過システムであって、
フィルタハウジングと、
前記フィルタハウジング内に配置された複数の細長いバグフィルタと、
前記フィルタハウジング内に配置された複数の円筒形のプリーツフィルタと
を有しており、
前記複数の細長いバグフィルタと、前記複数の円筒形のプリーツフィルタとは、前記フィルタハウジングを通過するガスをろ過するように配置されており、前記複数の細長いバグフィルタの平均的な長さは、前記複数の円筒形のプリーツフィルタの平均的な長さの少なくとも2倍である、
ろ過システム。
【請求項2】
前記複数の細長いバグフィルタにおける第1のろ過材と、前記複数の円筒形のプリーツフィルタにおける第2のろ過材とは、それぞれ華氏500度の平均温度を有するガスを連続的にろ過するように構成されている、請求項1記載のろ過システム。
【請求項3】
前記複数の細長いバグフィルタの平均的な長さは、前記複数の円筒形のプリーツフィルタの平均的な長さの2~5倍である、請求項1記載のろ過システム。
【請求項4】
前記フィルタハウジングは矩形であり、前記複数の細長いバグフィルタと、前記複数の円筒形のプリーツフィルタとは交互に列状に配置されている、請求項1記載のろ過システム。
【請求項5】
前記細長いバグフィルタの数は、前記円筒形のプリーツフィルタの数と等しい、請求項4記載のろ過システム。
【請求項6】
前記フィルタハウジングは矩形であり、前記複数の細長いバグフィルタと前記複数の円筒形のプリーツフィルタとが列状に配置されており、前記細長いバグフィルタは2列毎に、1列の前記円筒形のプリーツフィルタにより区切られている、請求項1記載のろ過システム。
【請求項7】
2つの前記円筒形のプリーツフィルタ毎に、少なくとも3つの前記細長いバグフィルタが設けられている、請求項6記載のろ過システム。
【請求項8】
前記フィルタハウジングは矩形であり、前記複数の細長いバグフィルタと前記複数の円筒形のプリーツフィルタとが列状に配置されており、前記細長いバグフィルタは3列毎に、1列の前記円筒形のプリーツフィルタにより区切られている、請求項1記載のろ過システム。
【請求項9】
2つの前記円筒形のプリーツフィルタ毎に、少なくとも5つの前記細長いバグフィルタが設けられている、請求項8記載のろ過システム。
【請求項10】
前記フィルタハウジングの下に位置して、前記フィルタハウジングを支持しているホッパをさらに有している、請求項1記載のろ過システム。
【請求項11】
前記複数の細長いバグフィルタのそれぞれの長さは、4メートル~15メートルの範囲である、請求項1記載のろ過システム。
【請求項12】
前記複数の円筒形のプリーツフィルタのそれぞれの長さは、1メートル~4メートルの範囲である、請求項1記載のろ過システム。
【請求項13】
前記複数の円筒形のプリーツフィルタはそれぞれ、半径方向に張り出しかつフィルタエレメントに沿って長手方向に延在するプリーツを備えたろ過材シートを有している、請求項1記載のろ過システム。
【請求項14】
前記複数の円筒形のプリーツフィルタはそれぞれ、中心開口を画定する上流側の環状の端部キャップと、前記フィルタの下流側の端部を閉鎖する下流側の円筒形の端部キャップとを含む、請求項13記載のろ過システム。
【請求項15】
前記複数の細長いバグフィルタはそれぞれ、フレームにより支持されたろ過材袋を有しており、各前記細長いバグフィルタは、上流側の開放端部と、下流側の閉鎖端部とを有している、請求項1記載のろ過システム。
【請求項16】
前記フィルタハウジングは、前記フィルタハウジングの下部に配置された、高温ガスを受け入れるための入口と、前記フィルタハウジングの上部に配置された、ろ過された高温ガスを放出するための出口とを有している、請求項1記載のろ過システム。
【請求項17】
前記入口と前記出口との間の圧力差は、前記複数の円筒形のプリーツフィルタがそれぞれ同数の前記細長いバグフィルタに置き換えられた場合に結果として生じることになる圧力差の85%未満である、請求項16記載のろ過システム。
【請求項18】
前記入口と前記出口との間の圧力差は、前記複数の円筒形のプリーツフィルタがそれぞれ同数の前記細長いバグフィルタに置き換えられた場合に結果として生じることになる圧力差の80%未満である、請求項16記載のろ過システム。
【請求項19】
前記入口と前記出口との間の圧力差は、前記複数の円筒形のプリーツフィルタがそれぞれ同数の前記細長いバグフィルタに置き換えられた場合に結果として生じることになる圧力差の76%以下である、請求項16記載のろ過システム。
【請求項20】
前記フィルタハウジングを通過するガスは、並列的にろ過される、請求項1記載のろ過システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、ろ過システム、特にガス用のろ過システムに関する。
【背景技術】
【0002】
世界の多くの地域で実施される、発電所や材料生産施設等の特定の産業源からの空気中の汚染物質や排出物を削減することに焦点を当てた、環境規制や環境管理が増えている。ガス流中で運ばれる望ましくない粒子状物質を、例えば布を用いてろ過して分離することにより、様々な産業源からの汚染物質や排出物を管理することが可能である。このような布を用いたろ過は、産業界では「バグハウス」として知られる集塵装置において行われる。
【0003】
従来のバグハウスは、典型的には1つの管板により2つのプレナムに分けられたハウジングを含む。一方のプレナムは、「汚染空気」プレナムであり、入口に接続していて、プラントにおける発生源から「汚染」ガスまたは粒子含有ガスを受け入れる。他方のプレナムは、「清浄空気」プレナムであり、ろ過後の浄化されたガスを受け入れ、かつ浄化されたガスをバグハウスから導出する出口に接続している。従来のバグハウスでは、一般に「バグフィルタ」と呼ばれる複数の比較的長い円筒形の布フィルタが、管板から汚染空気プレナム内に吊り下げられている。各バグフィルタは、閉じられた下端部を有しており、ケージの上に設置されている。各袋は、その上端において管板に取り付けられており、鉛直方向下向きに汚染空気プレナム内に吊り下げられている。バグフィルタの上端部の部分は開いており、各バグフィルタの内部は、清浄空気プレナムと流体接続している。
【0004】
作動中、粒子含有ガスは、汚染空気プレナム内に導入される。粒子含有ガスがバグハウスを通流すると、ガスにより運ばれた粒子はバグフィルタ材の外側に拘束され、バグフィルタ材上またはバグフィルタ材内に蓄積する。択一的に、粒子はバグフィルタに到達する前にガス流から分離させられ、汚染空気プレナムの下部に設けられた蓄積室内に落下する場合もある。ろ過されたガスは、次いで布製のフィルタバッグの材料を通り、清浄空気プレナムに通じるフィルタバッグの内部に流入し、出口を通って流出する。多くのバグハウスは、この基本構造に従って製造されるが、バグハウスの間には多数の作動上および構造上の相違点が存在し得る。
【0005】
従来のバグハウスフィルタシステムに関連する様々な欠点を考慮すると、産業界では、比較的長いバグフィルタの利点の多くを提供する一方で、前述の欠点のいくつかにも対処するフィルタアセンブリシステムを持つことが望ましくなる。
【0006】
本発明の実施形態は、このようなフィルタアセンブリシステムを提供する。本発明の様々な利点ならびに本発明の追加的な特徴は、本明細書に記載した本発明の説明から明らかになる。
【発明の概要】
【0007】
本発明の実施形態は、結果的に好適な低い作動差圧を生ぜしめる改良された区画流分布を達成することを示した、プリーツフィルタとロングバグフィルタの両方を同時に使用することに関する。本発明の1つの特徴は、複数のプリーツフィルタを、複数の従来のロングバグフィルタと組み合わせて同時に使用することを含み、この場合、両形式のフィルタは、華氏500度で連続的に作動するように設計されている。これに関連して、華氏500度で連続的に作動することには、華氏500度の平均温度を有する1つまたは複数の種類のガスを連続的にろ過することが含まれる。従来の産業ろ過用途には、どちらも華氏500度で連続的に作動するプリーツフィルタとロングバグフィルタの両方を同時に使用することは含まれない。
【0008】
1つの態様では、本発明の実施形態が提供するろ過システムは、フィルタハウジングと、フィルタハウジング内に配置された複数の細長いバグフィルタと、フィルタハウジング内に配置された複数の円筒形のプリーツフィルタとを含む。複数の細長いバグフィルタと、複数の円筒形のプリーツフィルタとは、フィルタハウジングを通過するガスをろ過するように配置されている。さらに、複数の細長いバグフィルタの平均的な長さは、複数の円筒形のプリーツフィルタの平均的な長さの少なくとも2倍である。
【0009】
1つの詳細な実施形態では、複数の細長いバグフィルタにおける第1のろ過材と、複数の円筒形のプリーツフィルタにおける第2のろ過材とは、それぞれ華氏500度の平均温度を有するガスを連続的にろ過するように構成されている。
【0010】
特定の実施形態では、複数の細長いバグフィルタの平均的な長さは、複数の円筒形のプリーツフィルタの平均的な長さの2~5倍である。本発明の実施形態はさらに、フィルタハウジングが矩形であり、複数の細長いバグフィルタと、複数の円筒形のプリーツフィルタとが交互に列状に配置されている実施形態を含む。このような配置では、細長いバグフィルタの数は、円筒形のプリーツフィルタの数と等しいか、またはほぼ等しくなっていてよい。
【0011】
択一的な実施形態では、フィルタハウジングは矩形であり、複数の細長いバグフィルタと複数の円筒形のプリーツフィルタとが列状に配置されており、この場合、細長いバグフィルタは2列毎に、1列の円筒形のプリーツフィルタにより区切られている。このような配置では、2つの円筒形のプリーツフィルタ毎に、少なくとも3つの細長いバグフィルタが設けられている。
【0012】
さらに別の実施形態では、フィルタハウジングは矩形であり、複数の細長いバグフィルタと複数の円筒形のプリーツフィルタとが列状に配置されており、この場合、細長いバグフィルタは3列毎に、1列の円筒形のプリーツフィルタにより区切られている。このような配置では、2つの円筒形のプリーツフィルタ毎に、少なくとも5つの細長いバグフィルタが設けられている。
【0013】
いくつかの実施形態では、フィルタハウジングの下にホッパが位置しており、フィルタハウジングを支持している。複数の細長いバグフィルタのそれぞれの長さは4メートル~15メートルの範囲であってよいのに対して、複数の円筒形のプリーツフィルタの長さは1メートル~4メートルの範囲であってよい。詳細な実施形態では、複数の円筒形のプリーツフィルタはそれぞれ、半径方向に張り出しかつフィルタエレメントに沿って長手方向に延在するプリーツを備えたろ過材シートを有している。より詳細な実施形態では、複数の円筒形のプリーツフィルタはそれぞれ、中心開口を画定する上流側の環状の端部キャップと、このフィルタの下流側の端部を閉鎖する下流側の円筒形の端部キャップとを含む。
【0014】
1つの別の実施形態では、複数の細長いバグフィルタはそれぞれ、フレームにより支持されたろ過材袋を有しており、この場合、各細長いバグフィルタは、上流側の開放端部と、下流側の閉鎖端部とを有している。本発明の実施形態は、フィルタハウジングを含み、フィルタハウジングは、フィルタハウジングの下部に配置された、高温ガスを受け入れるための入口を有しており、かつフィルタハウジングの上部に配置された、ろ過された高温ガスを放出するための出口を有している。
【0015】
1つの詳細な実施形態では、入口と出口との間の圧力差は、複数の円筒形のプリーツフィルタがそれぞれ同数の細長いバグフィルタに置き換えられた場合に結果として生じることになる圧力差の85%未満である。1つの別の実施形態では、入口と出口との間の圧力差は、複数の円筒形のプリーツフィルタがそれぞれ同数の細長いバグフィルタに置き換えられた場合に結果として生じることになる圧力差の80%未満である。さらに別の実施形態では、入口と出口との間の圧力差は、複数の円筒形のプリーツフィルタがそれぞれ同数の細長いバグフィルタに置き換えられた場合に結果として生じることになる圧力差の76%以下である。
【0016】
別の詳細な実施形態では、フィルタハウジングを通過するガスは、並列的にろ過される。本願の目的に関して、「並列的にろ過される」とは、ガスが円筒形のプリーツフィルタのうちの1つ、または細長いバグフィルタのうちの1つを通流するが、両方は通流しないフィルタ配置を指す。この並列フィルタ配置は、フィルタハウジングを通過するガス流が少なくとも1つの円筒形のプリーツフィルタを通り、次いで少なくとも1つの細長いバグフィルタを通ってろ過される直列フィルタ配置とは異なる。
【0017】
本発明のその他の態様、目的および利点は、添付の図面に関連した以下の詳細な説明から、より明らかになる。
本明細書に組み込まれ、その一部を形成する添付の図面は、本発明のいくつかの態様を示し、説明と共に、本発明の原理の説明に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の1つの実施形態により構成されたガスろ過システムを示す斜視図である。
図2】本発明の1つの実施形態による円筒形のプリーツフィルタを示す斜視図である。
図3】本発明の1つの実施形態による、分解された細長いバグフィルタを示す斜視図である。
図4】本発明の1つの実施形態による、パルスジェットバグハウス内で使用されるような複数のプリーツフィルタエレメントを示す側面図である。
図5図4に示したバグハウス内の複数のプリーツフィルタエレメントを示す下部斜視図である。
図6】複数のプリーツフィルタエレメントが設置されたパルスジェットバグハウスを示す概略図である。
図7】差圧とプリーツフィルタの数との間の関係を示すグラフ図である。
図8図2に示したプリーツフィルタエレメントの水平方向横断面図である。
図9図2に示したプリーツフィルタエレメントに用いられる支持コアを示す側面図である。
図10A図2に示したプリーツフィルタエレメントに用いることができる開放端部キャップおよび支持コアの一例を示す斜視横断面図である。
図10B】開放端部キャップの、図10Aと同様の概略横断面図であるが、開放端部キャップが、未ろ過の空気流を防ぐシール用に変更された管板に設けられたフェルトライン突起に係合している様子を概略的に示している。
図11図2に示したプリーツフィルタエレメントに用いることができる閉鎖端部キャップ、プリーツフィルタエレメントおよび支持コアを示す斜視図である。
【0019】
本発明を、特定の好適な実施形態に関して説明するが、これらの実施形態に限定する意図はない。それどころか、添付の請求項により規定される本発明の思想および範囲内に含まれるあらゆる代替手段、変化形および均等物をカバーする意図がある。
【発明を実施するための形態】
【0020】
従来のバグハウスフィルタシステムに関して上述した問題や課題を考慮して、既知の布製のフィルタバッグをプリーツ材フィルタカートリッジに置き換えて、有効ろ過面積を増大させる一方で、バグハウス内の占有スペースを同じか、より少なくすることに関心が持たれている。しかしながら、布製のフィルタバッグをプリーツ材フィルタカートリッジに簡単に置き換えるには、いくつかの障害がある。いくつかのバグハウスの設計では、布製のフィルタバッグは、約4メートル以上の長さを有していてよい。清浄空気プレナムは、実質的に4メートル未満の、例えば約2メートルの間隙高さを有していることが多い。通常、布製のフィルタバッグは折畳み可能であり、フレキシブルかつ非剛性のため、布製のフィルタバッグをバグハウス内に設置することは問題ではない。比較的長い剛性のプリーツ材フィルタカートリッジは、清浄空気プレナム内のアクセススペースが限られているため、設置可能であるとしても、かなりの操作なしには設置することができない。
【0021】
バグハウス内で布製のフィルタバッグと同じスペースを占めるようにするために、プリーツ材フィルタカートリッジの長さは比較的長くなり、最長約4メートル以上の長さになり得る。以下に説明する本発明の実施形態では、プリーツ材フィルタカートリッジの長さは、短くて1メートル、またはいくつかのケースではより短く、長くても4メートルであり得るが、より長い長さも想定されている。
【0022】
図1は、本発明の1つの実施形態により構成されたろ過システム100、より具体的にはガスろ過システム100の斜視図である。ろ過システム100は、フィルタハウジング104内に配置された複数のフィルタエレメントから成るアセンブリ102を含み、フィルタハウジング104は、ホッパ105により支持されている。フィルタアセンブリ102は、フィルタハウジング104内に配置された複数の細長いバグフィルタ106と、やはりフィルタハウジング104内に配置された複数の円筒形のプリーツフィルタ108とを含む。
【0023】
図2は、本発明の1つの実施形態による円筒形のプリーツフィルタ108の斜視図である。図3は、本発明の1つの実施形態による、分解された細長いバグフィルタ106の斜視図である。フィルタハウジング104を通過するガスをろ過するために、複数の細長いバグフィルタ106と、複数の円筒形のプリーツフィルタ108とが配置されている。さらに詳細な実施形態では、複数の細長いバグフィルタ106の平均的な長さは、複数の円筒形のプリーツフィルタ108の平均的な長さの少なくとも2倍である。
【0024】
図1に示すろ過システム100では、ガスをろ過するために、フィルタハウジング104に複数のフィルタエレメントから成るアセンブリ102が設けられている。特定の実施形態では、フィルタアセンブリ102は、均等に配置されかつ均等に配分され、これにより、フィルタハウジング104を通過するガスをろ過するように配置された細長いバグフィルタ106および円筒形のプリーツフィルタ108の一群を含む。上述のように、細長いバグフィルタ106の長さは、典型的には円筒形のプリーツフィルタ108の長さの少なくとも2倍である。
【0025】
特定の用途、例えばセメント製造プロセスの副産物として排出される高温の排気のろ過において、複数の細長いバグフィルタ106における細長いろ過材112と、複数の円筒形のプリーツフィルタ108におけるプリーツろ過材116とは、それぞれ華氏500度の平均温度を有するガスを連続的にろ過するように構成されている。
【0026】
図4図6を参照すると、例示的なフィルタハウス用途と、プリーツろ過材116を含むフィルタカートリッジ108を使用する方法とが示されている。フィルタカートリッジ108は、フィルタハウス170、例えば逆パルスフィルタハウスの管板168内に取り付けられている。フィルタカートリッジ108は、管板168に対してシールされ得る。セメントキルン用途等の高温用途に関して、プリーツフィルタエレメント116は、少なくとも数時間、少なくとも華氏500度に上げられた温度で連続的に作動して、未ろ過の空気の入口172からろ過された空気の出口174に向かってプリーツフィルタエレメント116を通過する空気流から粒子を除去することができる。
【0027】
この用途では、フィルタカートリッジ108はそのプリーツフィルタエレメント116と共に周期的に逆パルスを供給され、これにより、プリーツフィルタエレメント116に捕集されたフィルタケーキが取り除かれる。例えば図6に概略的に示すように、フィルタハウス170は、ソレノイド弁184を介して逆パルス圧縮空気マニホールド182に接続された圧縮空気源180を含む。いくつかの実施形態では、フィルタハウス170の下にホッパ176が位置しており、フィルタハウス170を支持している。ホッパ176は、プリーツフィルタエレメント116への逆パルスの供給に引き続いて取り除かれたフィルタケーキを捕集する。
【0028】
制御装置186が、時間間隔をあけて、またはダストケーキの負荷を示す圧力差を検出すると、周期的にソレノイド弁184を開放して、マニホールド182を通る空気のジェットパルスを形成し、逆パルス空気をフィルタカートリッジ108に通し、これにより、プリーツフィルタエレメント116に蓄積されたフィルタケーキを取り除く。
【0029】
フィルタハウス170、例えば典型的なパルスジェットバッグハウス内に設置される場合、フィルタカートリッジ108は、フィルタハウジングを清浄室と汚染室とに分ける管板168に沿って、他の同様のフィルタカートリッジ108と共に並列回路で設けられている。未ろ過のまたは汚染されたガスが、入口172からフィルタカートリッジ108のプリーツフィルタエレメント116を通過すると、粒子が除去される。その結果、ろ過された空気が清浄室内に流入し、出口174を通ってハウス170から流出することができる。周期的に、パルスジェットシステムは空気にパルスを供給し、フィルタハウス170の下部で捕集されるべき「フィルタケーキ」をプリーツフィルタエレメント116から除去し、これにより、フィルタカートリッジ108のプリーツろ過材116の寿命を再生させる。上述のように、円筒形のプリーツフィルタ108は、作動温度が華氏500度を超えることが多いセメントキルンろ過用途等の高温用途において、特に有用である。これにより、数時間、数日、または数週間にわたる長期の連続運転が生じ得る。
【0030】
再び図1を参照すると、1つの詳細な実施形態では、フィルタハウジング104は矩形であり、複数の細長いバグフィルタ106と複数の円筒形のプリーツフィルタ108とが列状に配置されており、この場合、細長いバグフィルタ106は3列毎に、1列の円筒形のプリーツフィルタ108により区切られている。このような配置では、2つの円筒形のプリーツフィルタ108毎に、少なくとも5つの細長いバグフィルタ106が設けられている。
【0031】
択一的な実施形態では、フィルタハウジング104は矩形であり、複数の細長いバグフィルタ106と複数の円筒形のプリーツフィルタ108とが列状に配置されており、この場合、細長いバグフィルタ106は2列毎に、1列の円筒形のプリーツフィルタ108により区切られている。このような配置では、2つの円筒形のプリーツフィルタ108毎に、少なくとも3つの細長いバグフィルタ106が設けられている。
【0032】
フィルタハウジング104は、高温ガスを受け入れるための入口110を有している。入口110は、図1に示すように、フィルタハウジング104の下部またはホッパ105に配置され得る。フィルタハウジング104は、ろ過された高温ガスを放出するための出口114を有しており、出口114は、フィルタハウジング104の上部に配置されている。
【0033】
細長いバグフィルタ106と円筒形のプリーツフィルタ108の両方を使用した結果として、ろ過システム100は、細長いバグフィルタ106のみを備えた従来のろ過システムに比べて改良された区画流分布を示す。改良された区画流分布の結果として、低い差圧降下が生じる。入口110と出口114との間の低減された差圧は、ろ過システム100の性能の改良を示すものである。
【0034】
当業者は、本明細書に開示されたガスろ過システム100の実施形態が、ガスがフィルタハウジング104を通過する一方で、並列的にろ過されることを提供する、ということを理解する。上述のように、本願に関して「並列的にろ過される」とは、ガスが円筒形のプリーツフィルタ108のうちの1つ、または細長いバグフィルタ106のうちの1つを通流するが、両方は通流しないフィルタ配置を指す。この並列フィルタ配置は、フィルタハウジング104を通過するガス流が少なくとも1つの円筒形のプリーツフィルタ108を通り、次いで少なくとも1つの細長いバグフィルタ106を通ってろ過される直列フィルタ配置とは異なる。
【0035】
図7は、差圧とプリーツフィルタの数との間の関係を示すグラフ図である。図示のように、複数の細長いバグフィルタ106を備えたろ過システムに関する経験的なテストデータは、約7.1の差圧を示している。図7には、複数の細長いバグフィルタ106と複数の円筒形のプリーツフィルタ108とが組み合わせられた3つの例示的なろ過システム100における差圧に関するテストデータが含まれている。152の細長いバグフィルタ106と、152の円筒形のプリーツフィルタ108とを備えた第1のシステムは、約5.9の差圧を有していた。185の細長いバグフィルタ106と、119の円筒形のプリーツフィルタ108とを備えた第2のシステムは、約5.7の差圧を有していた。219の細長いバグフィルタ106と、85の円筒形のプリーツフィルタ108とを備えた第3のシステムは、約5.4の差圧を有していた。
【0036】
上述のテストの数値に基づき、上述の第1のシステムに関する入口110と出口114との間の圧力差は、複数の円筒形のプリーツフィルタ108がそれぞれ同数の細長いバグフィルタ106に置き換えられた場合に結果として生じることになる圧力差の85%未満である。上述の第2のシステムに関する入口110と出口114との間の圧力差は、複数の円筒形のプリーツフィルタ108がそれぞれ同数の細長いバグフィルタ106に置き換えられた場合に結果として生じることになる圧力差の80%未満である。上述の第3のシステムに関する入口110と出口114との間の圧力差は、複数の円筒形のプリーツフィルタ108がそれぞれ同数の細長いバグフィルタ106に置き換えられた場合に結果として生じることになる圧力差の76%以下である。
【0037】
図8は、本発明の1つの実施形態による円筒形のプリーツフィルタ108の水平方向横断面図である。図9は、円筒形のプリーツフィルタ108内の支持コア222の側面図である。図10Aは、円筒形のプリーツフィルタ108に使用するための例示的な開放端部キャップ224および支持コア222の斜視横断面図である。図10Bは、開放端部キャップ224の、図10Aと同様の概略横断面図であるが、開放端部キャップ224が、未ろ過の空気流を防ぐように働く様子を概略的に示している。図11は、円筒形のプリーツフィルタ108に組み込まれているような閉鎖端部キャップ230、プリーツろ過材116の一部、および支持コア222の斜視図である。
【0038】
プリーツフィルタエレメント116は、図8に示すように、繊維支持層180と、繊維支持層180に接着されたろ過層200とを含む(複合材または積層複合材とも呼ばれる)ろ過材複合材190から形成されている。図2に示したフィルタカートリッジ108内に配置される場合、繊維支持層180は図8に示すように、中心キャビティ160に沿って半径方向内向きに配置される。ろ過層200は、未ろ過の空気流の流入を最初に受け入れるために、繊維支持層180の半径方向外側の表面に配置される。
【0039】
円筒形のプリーツフィルタ108内に組み込まれる場合、ろ過材複合材190用の追加的な支持手段を提供するために、図8に示すように支持コア222が使用され得る。支持コア222は、繊維支持層180に接触して支持するように配置されている。支持コア222は、図9に示すように、穿孔された金属円筒管であってよい。支持コア222は、中心キャビティ160に沿って円筒形のプリーツフィルタ108の内周面を支持する。特に支持コア222は、内側に面したプリーツ先端部220に接触するように配置されている。
【0040】
最初に図2に示し、図10Aにより詳細に示すように、円筒形のプリーツフィルタ108の第1の端部226には開放端部キャップ224が取り付けられている。例えば、開放端部キャップ224は、中心開口を備えかつプリーツろ過材116の上端部を開放端部キャップ224に接着してシールし、これにより、これらの間の未ろ過のバイパス流を防ぐ、注封接着材を備えた環状注封凹部を有する環状金属皿を含み得る。
【0041】
最初に図2に示し、図10Aにより詳細に示すように、円筒形のプリーツフィルタ108の第1の端部226には開放端部キャップ224が取り付けられている。例えば、開放端部キャップ224は、中心開口を備えかつプリーツろ過材116の上端部を開放端部キャップ224に接着してシールし、これにより、これらの間の未ろ過のバイパス流を防ぐ、注封接着材を備えた環状注封凹部を有する環状金属皿を含み得る。
【0042】
開放端部キャップ224は、円筒形のプリーツフィルタ108の第1の端部226の周囲に配置されたシール構造体228を含んでいてよく、管板168に沿った環状突起に係合可能な環状リブの形態をとり得る(図10Bに図示)。図示のように、管板168が有する突起は、金属スナップバンドに適合するフィルタ金属上部を備えた、縫合されかつフェルト化された環状の金属スナップバンド229を含み得る。縫合されかつフェルト化された環状の金属スナップバンド229を最初に管板孔178内に挿入し、次いでフィルタを鉛直方向に挿入し、円筒形のプリーツフィルタ108の金属上部を金属スナップバンドまで押し下げて円筒形のプリーツフィルタ108をシールし、これにより、バイパス流を防ぐ(例えば管板168に取り付けられた円筒形のプリーツフィルタ108を示す図5を参照)。ただし、使用時に、管板168またはフィルタハウス170の構成に応じて管板168に対してシールすることができる環状のラジアルシーリングガスケットおよび環状のアキシャルシーリングガスケットを含む、フィルタカートリッジ内で使用可能な任意のシールが使用され得る、ということを理解されたい。
【0043】
開放端部キャップ224は、円筒形のプリーツフィルタ108の第1の端部226の周囲に配置されたシール構造体228を含んでいてよく、管板168に沿った環状突起に係合可能な環状リブの形態をとり得る(図10Bに図示)。図示のように、管板168が有する突起は、金属スナップバンドに適合するフィルタ金属上部を備えた、縫合されかつフェルト化された環状の金属スナップバンド229を含み得る。縫合されかつフェルト化された環状の金属スナップバンド229を最初に管板孔178内に挿入し、次いでフィルタを鉛直方向に挿入し、円筒形のプリーツフィルタ108の金属上部を金属スナップバンドまで押し下げて円筒形のプリーツフィルタ108をシールし、これにより、バイパス流を防ぐ(例えば管板168に取り付けられた円筒形のプリーツフィルタ108を示す図5を参照)。ただし、使用時に、管板168またはフィルタハウス170の構成に応じて管板168に対してシールすることができる環状のラジアルシーリングガスケットおよび環状のアキシャルシーリングガスケットを含む、フィルタカートリッジ内で使用可能な任意のシールが使用され得る、ということを理解されたい。
【0044】
最初に図2に示し、図11により詳細に示すように、閉鎖端部キャップ230は、円筒形のプリーツフィルタ108の第2の端部232に取り付けられている。閉鎖端部キャップ230は、第2の端部232における未ろ過のバイパス流を防ぐための、円筒形のプリーツフィルタ108の第2の端部232に対するシーラントとしての注封接着材等の材料231を保持する金属下部皿を含み得る。
【0045】
さらに、少なくとも1つの支持ストラップ234(図2に図示)が、閉鎖端部キャップ230と開放端部キャップ224との間の空間位置に、円筒形のプリーツフィルタ108に対して周囲を支持するように配置され得る。支持ストラップ234は、逆パルスが供給された場合に複数のプリーツ236を支持してその破裂を防ぐための拘束手段を提供する。
【0046】
支持ストラップ234は、半径方向外側に面したプリーツ先端部に接触するように配置されていて、ろ過層に接触していてよい。例えば、高温用途に適した金属バンドが支持ストラップ234として使用され得る。
【0047】
繊維支持層180とろ過層200とは両方共、図8に示すように複数のプリーツ236を提供するようにプリーツ形状になっている。好適には、繊維支持層180は、硬化型の剛化剤以外により、ろ過層200に接着される。このようにすると、ろ過層200が硬化型の剛化剤により塞がれずに済み、ろ過材複合材190のろ過効率および透過性を維持することができる。
【0048】
円筒形のプリーツフィルタ108はそれぞれ、半径方向に張り出しかつプリーツろ過材116に沿って長手方向に延在するプリーツ225を有する、円筒状に配置されたプリーツろ過材116を有しており、かつ中心開口160を画定する上流側の環状の端部キャップ224と、円筒形のプリーツフィルタ108の下流側の端部232を閉鎖する下流側の円筒形の端部キャップ230とを備えている。
【0049】
上述の実施形態よりも詳細な本発明の実施形態では、複数の細長いバグフィルタ106の平均的な長さは、複数の円筒形のプリーツフィルタ108の平均的な長さの2~5倍である。本発明の実施形態はさらに、フィルタハウジング104が矩形であり、複数の細長いバグフィルタ106と、複数の円筒形のプリーツフィルタ108とが交互に列状に配置されている実施形態を含む。このような配置では、細長いバグフィルタ106の数は、円筒形のプリーツフィルタ108の数と等しいか、またはほぼ等しくなっていてよい。
【0050】
典型的な用途では、複数の細長いバグフィルタ106の長さは4メートル~15メートルの範囲であってよいのに対して、複数の円筒形のプリーツフィルタ108の長さは1メートル~4メートルの範囲であってよい。詳細な実施形態では、複数の円筒形のプリーツフィルタ108はそれぞれ、半径方向に張り出しかつプリーツろ過材116に沿って長手方向に延在するプリーツ225(図8参照)を備えたプリーツろ過材116を有している。より詳細な実施形態では、複数の円筒形のプリーツフィルタ108はそれぞれ、中心開口160を画定する上流側の環状の端部キャップ224(図10A参照)と、円筒形のプリーツフィルタ108の下流側の端部232を閉鎖する下流側の円筒形の端部キャップ230(図11参照)とを含む。
【0051】
1つの別の実施形態では、複数の細長いバグフィルタ106はそれぞれ、フレーム113により支持された上述の細長いろ過材112を含み、この場合、各細長いバグフィルタ106は、図2に示したように上流側の開放端部226と、下流側の閉鎖端部232とを有している。さらに上述のように、細長いバグフィルタ106および円筒形のプリーツフィルタ108はそれぞれ、華氏500度で連続作動可能な高温ろ過材を含む。
【0052】
本明細書で引用した刊行物、特許出願、および特許を含む全ての参考文献は、各参考文献が参照により組み込まれることが個別に明確に示され、その全体が本明細書に記載されている場合と同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0053】
本発明の説明に関連する(特に以下の請求項に関連する)「a」、「an」および「the」という用語ならびに同様の指示語の使用は、本明細書において別段の指示がない限り、または文脈と明らかに矛盾していない限り、単数形と複数形の両方をカバーするものと解釈される。「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」および「含む(containing)」という用語は、特記しない限り、オープンエンドの用語(すなわち、「~を含むが、~に限定はされない」という意味)として解釈される。本明細書における値の範囲の記載は、本明細書において別段の指示がない限り、単に範囲内に入る各個別の値を個別に参照するための略式手段として用いることを意図したものであり、各個別の値は、本明細書に個別に記載されているかのように本明細書に組み込まれる。本明細書に記載した全ての方法は、本明細書において別段の指示がない限り、または文脈と明らかに矛盾していない限り、任意の適切な順序で実施することができる。本明細書で提供した任意のあらゆる例、または例示的な文言(例えば「等」)の使用は、単に本発明をより良く説明することを意図したものであり、特に主張しない限り、本発明の範囲を限定するものではない。明細書のいかなる文言も、何らかの請求しない要素が本発明の実施に不可欠であることを示すものとして解釈されるべきではない。
【0054】
本発明の好適な実施形態は、本発明を実施するために本発明者らに知られている最良の態様を含め、本明細書に説明されている。上述の説明を読むと、それらの好適な実施形態の変化形が当業者に明らかになる場合がある。本発明者らは、当業者が適宜このような変化形を採用することを想定しており、本発明者らは、本明細書に具体的に説明した以外の方法で本発明が実施されることを意図している。よって本発明は、適用される法律により許可される限り、添付の請求項に記載された主題のあらゆる変更および均等物を含む。さらに、本明細書において別段の指示がない限り、または文脈と明らかに矛盾していない限り、あらゆる可能な変化形における上述の要素の任意の組合せは、本発明に包含される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
【国際調査報告】