(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】レーダセンサの較正方法
(51)【国際特許分類】
G01S 7/40 20060101AFI20241121BHJP
【FI】
G01S7/40 126
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535468
(86)(22)【出願日】2022-11-09
(85)【翻訳文提出日】2024-06-13
(86)【国際出願番号】 EP2022081289
(87)【国際公開番号】W WO2023110228
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】102021214515.9
(32)【優先日】2021-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100161908
【氏名又は名称】藤木 依子
(72)【発明者】
【氏名】レッシュ,ベネディクト
(72)【発明者】
【氏名】ヒプケ,アルトゥール
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AC11
5J070AF03
5J070AK40
(57)【要約】
本発明は、レーダセンサの較正方法に関する。レーダセンサの使用開始前に、複数の角度(A)の各々に制御ベクトル(B)を割り当てるアンテナダイアグラムを保存する(1)ステップと、1つまたは複数のターゲットに対してレーダ測定を実施する(10)ステップと、各ターゲットについての受信信号をターゲットについての測定値ベクトル
で保存する(11)ステップと、各ターゲットについての制御ベクトル(C)からの測定値ベクトル
の偏差
を計算する(12、13)ステップと、全てのターゲットについて、計算された偏差
を統計的に評価する(14)ステップと、統計的に評価された偏差(D)でアンテナダイアグラムまたはレーダ測定値を補正する(15、16、17、18)ステップと、が実行される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーダセンサの較正方法であって、
- 前記レーダセンサの使用開始前に、制御ベクトル
【数1】
の割り当てを可能にするアンテナダイアグラムを保存する(1)ステップと、
- 1つまたは複数のターゲットに対してレーダ測定を実施する(10;20)ステップと、
- 各ターゲットについての受信信号を、前記ターゲットについての測定値ベクトル
【数2】
でそれぞれ保存する(11;21)ステップと、
- 各ターゲットについての前記制御ベクトル
【数3】
からの前記測定値ベクトル
【数4】
の偏差
【数5】
を計算する(12、13;22、23)ステップと、
- 全てのターゲットについて、計算された偏差
【数6】
を統計的に評価する(14;24)ステップと、
- 前記統計的に評価された偏差
【数7】
で前記アンテナダイアグラムまたは前記レーダ測定値を補正する(15、16、17、18;25、26)ステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記測定値ベクトル
【数8】
の前記制御ベクトル
【数9】
からの偏差の計算(12、13;22、23)の際に、エルミート共役制御ベクトル
【数10】
と、前記測定値ベクトル
【数11】
とのスカラー積
【数12】
が計算され(12;22)、前記偏差
【数13】
は、前記測定値ベクトル
【数14】
と、前記計算されたスカラー積
【数15】
を乗算した前記制御ベクトルとの差として計算される(13;23)ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アンテナダイアグラムの角度に応じた補正(25)が、前記統計的に評価された偏差
【数16】
で行われることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記較正が、方位角と仰角からなる角度の組み合わせに対して行われることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーダセンサの較正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の運転支援システム、例えば自動距離制御システムや衝突警報システムでは、交通環境を検出するためにレーダセンサが頻繁に使用される。例えば、先行車両を位置特定する際に方位角によって車線の対応付けができるため、距離と相対速度に加えて、通常、位置特定された対象物の方位角も重要である。例えば、ターゲットが乗り越え可能、もしくはくぐり抜け可能か、または衝突を引き起こす可能性のある障害物であるかなど、ターゲットの関連性について判断することができるため、位置特定された対象物の仰角もまた重要であり得る。
【0003】
ターゲットの方位角および仰角は、アンテナアレイの送信アンテナおよび/または受信アンテナの振幅および/または位相差から特定することができる。角度推定の際、受信信号は、以前に測定された角度に応じたアンテナダイアグラムと比較される。単一のターゲットが位置特定される場合、または距離と相対速度に基づいて互いに明確に区別できる複数のターゲットが位置特定される場合、推定角度は、受信信号とアンテナダイアグラムとの間の最良の一致(相関)の位置として取得される。複数ターゲットの推定の一般的なケースでは、関係する全てのターゲットの定位角の推定値を提供する特別な推定アルゴリズムが知られている。
【0004】
従来では、レーダセンサの使用開始前に工場側で個々のレーダセンサのアンテナダイアグラムを測定することが一般的である。制御装置で保存し、分析できるように、測定データは、このために予め定義されたフォーマットに変換される。ここで正規化が行われる。また、アンテナダイアグラムを解析的に定義してもよい。この場合、相対位相は2π・sin(dRX,TX/λ)の関係で与えられると仮定され、dRX,TXは仮想アレイ内の考慮された送信機および受信機の組み合わせ間の距離である。このような解析的アンテナダイアグラムは、純粋に計算によって特定される。
【0005】
経年効果、温度効果、およびバンパや車両メーカーのエンブレムの後ろにレーダセンサが隠蔽設置されている場合、測定されたアンテナダイアグラムと、実際に発生する送信アンテナおよび/または受信アンテナ間の振幅差および位相差との間に偏差が生じる可能性がある。このような偏差は、原則的に、レーダセンサのミスアライメント(例えば仰角のミスアライメント:ターゲットのうち複数が方位角較正部から大きく偏差する仰角を持つ)、または不完全な較正(方位角および/または仰角の較正測定回数が少ない)により発生することもある。これらの偏差は、角度誤差や相関値の低下を引き起こす可能性がある。
【0006】
相関値は、例えば、測定セル内の複数のターゲットの重なりを検知し、マルチターゲット角度推定アルゴリズムを作動させ、歪曲的な失認、すなわちレーダセンサ上のコーティング(氷、雪、ぬかるみなど)による角度測定能力の妨害を検知し、推定値の信頼性の品質基準として機能し、および/または対象物形成(トラッキング)の基準として機能するために使用される。したがって、上述の影響による相関値の低下は、一方ではマルチターゲット角度推定アルゴリズムの誤作動(複数の度数の角度誤差の大きいゴーストターゲット)を増加させ、他方では歪曲的な失認の誤検知を増加させる。また、相関値の低下は、対象物形成を妨害する場合がある。
【0007】
独国特許出願公開第102014208899号明細書からは、SIMO角度推定(single-input-multiple-output、すなわち、1つの送信アンテナと複数の受信アンテナ)またはMISO角度推定(multiple-input-single-output、すなわち、複数の送信アンテナと1つの受信アンテナ)を使用して、MIMOレーダセンサ(multiple-input-multiple-output、すなわち、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナ)で振幅差および/または位相差の補正が実行される方法が知られている。
【発明の概要】
【0008】
レーダセンサの較正方法であって、レーダセンサの使用開始前に、レーダセンサのアンテナダイアグラムが、それ自体既知の方法で特定され、保存される、方法が提案される。アンテナダイアグラムは、方位角と仰角の対からなる複数の角度または角度の組み合わせの各々に制御ベクトルを割り当てる。その際、いくつかの係数のみを保存することができ、そこから制御ベクトルを再構築することができる。完全なアンテナ較正カーブを保存することもできるが、これは必須ではない。
【0009】
レーダセンサの使用開始後に、1つまたは複数のターゲットに対してレーダ測定が実施される。この時、較正に適したターゲットを選択することができる。例えば、信号対雑音比が閾値を超えるターゲットのみを測定時に考慮することができる。レーダ測定時に取得された受信信号は、各ターゲットについての測定値ベクトルで保存される。
【0010】
次に、アンテナダイアグラムの制御ベクトルからの測定値ベクトルの偏差が各ターゲットについて計算される。このために、好ましくはスカラー積
【0011】
【0012】
を、角度
【0013】
【0014】
のエルミート共役制御ベクトル
【0015】
【0016】
と、測定値ベクトル
【0017】
【0018】
とから、以下の式1にしたがって計算することができる。その後、偏差
【0019】
【0020】
を、測定値ベクトル
【0021】
【0022】
と、計算されたスカラー積
【0023】
【0024】
を乗算した制御ベクトル
【0025】
【0026】
との差として、式2にしたがって計算することができる。
【0027】
【0028】
スカラー積
【0029】
【0030】
は、方位角と仰角の対
【0031】
【0032】
からなる角度の組み合わせについて、方位角と仰角の対
【0033】
【0034】
のエルミート共役制御ベクトル
【0035】
【0036】
と、測定値ベクトル
【0037】
【0038】
とから、式1*にしたがって計算してもよい。
その後、偏差
【0039】
【0040】
を、測定値ベクトル
【0041】
【0042】
と、計算されたスカラー積
【0043】
【0044】
を乗算した制御ベクトル
【0045】
【0046】
との差として、式2にしたがって計算することができる。
【0047】
【0048】
続いて、計算された偏差は、選択された全てのターゲットについて統計的に評価される。ここで、計算された偏差は平均化されるか、または計算された偏差の中央値が計算される。平均化の際に、計算された偏差は、関連するターゲットのそれぞれの信号対雑音比によって追加的に重み付けしてもよい。代替的に、統計的評価のためにヒストグラムを作成してもよい。
【0049】
最後に、アンテナダイアグラムまたはレーダ測定値は、統計的に評価された偏差で補正される。ここで、事前に計算または測定されたアンテナダイアグラムが補正されるか、将来のレーダ測定値が直接補正される。多数のターゲットを同時に検出できるレーダセンサでは、統計的に評価された偏差が計算されるのと同じサイクルで、現在のレーダ測定値の補正が実行されるさらなる処理ステップを設けてもよい。これは、レーダセンサ上にコーティング(氷、雪、ぬかるみなど)が検出されたが、レーダ測定が可能な限り最良の方法で実行されるべき場合に特に有用である。
【0050】
レーダセンサのミスアライメントとは、ほとんどの対象物が較正平面(例えばセンサ座標の仰角0°)にないことを意味する。これは、完璧に特定されたミスアライメントでも補正できない角度誤差につながる。物理的なミスアライメントとアンテナダイアグラムの歪みを区別することができないため、アンテナダイアグラムの歪みによる角度誤差は直接補正されない。記載のレーダセンサの較正では、アンテナダイアグラムに対する振幅偏差および/または位相偏差が補正され、ひいては相関値の低下が補正される。これにより、マルチターゲット角度推定アルゴリズムの起動と、歪曲的な失認の検知が改善される。また、相関値の低下によって妨害される対象物形成も改善される。
【0051】
方位角または必要に応じて仰角のみを補正時に考慮することができる。代替的に、方位角と仰角の対を補正時に考慮してもよい。この場合、方位角と仰角に依存する2次元補正(2D補正マップ)が実現される。
【0052】
補正は全ての角度に適用することができ、レーダセンサが測定する全角度範囲について振幅偏差および/または位相偏差が補正される。このような包括的な補正は、上述のように、アンテナダイアグラムとレーダ測定の両方に適用することができる。包括的な補正では、ターゲットについてのレーダ測定は、偏差を計算するのに既に十分である。
【0053】
代替的に、振幅偏差および/または位相偏差が所定の角度範囲について補正される、角度に応じた補正を提供してもよい。これにより、異なる偏差を有する異なる角度範囲を個別に補正することができる。このような補正はアンテナダイアグラムにのみ適用することができる。角度に応じた補正では、複数のターゲットに対してレーダ測定が行われる。特に、1つまたは複数のターゲットが各角度範囲で測定される。
【0054】
歪曲的な失認が発生した場合に補正が誤って行われることを防ぐため、歪曲的な失認の検知を目的とするよりも著しく長い期間にわたって偏差を記録し、統計的に評価することができる。
【0055】
較正は、異なる温度範囲に対して個別に実行してもよい。上記のように、各温度範囲で個別に偏差が計算され、補正が実行される。これにより、急激な変化をもたらす温度の影響も補正することができる。温度は、好ましくは温度センサを用いて特定され、この温度センサは、典型的にはレーダセンサに既に提供されている。
【0056】
本発明の実施例を図面に示し、以下の説明でより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【
図1】本発明に係る方法の第1の実施例のフローチャートを示す。
【
図2】本発明に係る方法の第2の実施例のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0058】
図1および
図2は、それぞれレーダセンサを較正するための本発明に係る方法の実施例のフローチャートを示す。いずれの場合も、レーダセンサのアンテナダイアグラムは、レーダセンサの使用開始前に保存されている1。アンテナダイアグラムは、複数の角度
【0059】
【0060】
の各々に制御ベクトル
【0061】
【0062】
を割り当てる。この実施例では、角度
【0063】
【0064】
は方位角である。図示しないさらなる実施例では、角度は仰角であってもよい。また、同様に図示しない他の実施例では、複数の角度
【0065】
【0066】
の代わりに、方位角と仰角の複数の角度の組み合わせが使用される。
図1の第1の実施例では、レーダセンサは、本実施例ではその使用開始後に、1つまたは複数のターゲットに対してレーダ測定10を実施する。較正のために適切なターゲットが選択され、例えば信号対雑音比が閾値を超えるターゲットが選択される。レーダ測定10で取得された受信信号が、各ターゲットに対する測定値ベクトル
【0067】
【0068】
で保存される11。スカラー積
【0069】
【0070】
が、アンテナダイアグラムのエルミート共役制御ベクトル
【0071】
【0072】
と、測定値ベクトル
【0073】
【0074】
とから、式1にしたがって計算される12。その後、測定値ベクトル
【0075】
【0076】
と、スカラー積
【0077】
【0078】
を乗算したアンテナダイアグラムの制御ベクトル
【0079】
【0080】
とから、式2にしたがって差が形成され13、ひいては偏差
【0081】
【0082】
が計算される。
【0083】
【0084】
続いて、計算された偏差
【0085】
【0086】
は、全てのターゲットについて平均化され14、平均偏差
【0087】
【0088】
が得られる。平均化の際に、計算された偏差は、関連するターゲットのそれぞれの信号対雑音比によって重み付けしてもよい。代替的に、例えば中央値計算やヒストグラムなどの他の種類の統計的評価を使用してもよい。
【0089】
この第1の実施例では、振幅偏差および/または位相偏差が全ての角度範囲について補正される包括的な補正が行われる15。アンテナダイアグラムは平均化された偏差
【0090】
【0091】
で補正されるか16。または将来のレーダ測定値は平均化された偏差
【0092】
【0093】
で補正される17。さらに、レーダセンサが複数のターゲットを同時に検出する場合、現在のレーダ測定値が同じ周期で補正される18。
図2の第2の実施例は、異なる角度範囲が個別に検査される点で、第1の実施例と異なる。レーダセンサの使用開始後、この実施例では、異なる角度範囲にある複数のターゲットにおいてレーダ測定20を実施する。続いて、受信信号が各ターゲットに対して測定値ベクトル
【0094】
【0095】
で保存され21、偏差
【0096】
【0097】
が、上述の式1および式2にしたがって各ターゲットに対して計算され22、23、偏差
【0098】
【0099】
は、平均化された偏差
【0100】
【0101】
を得るために全てのターゲットについて平均化されるか24、または上述のように他の方法で統計的に評価される。第1の実施例の説明を参照されたい。
この第2の実施例では、振幅偏差および/または位相偏差が所定の角度範囲についてのみ補正される、角度に応じた補正が行われる25。アンテナダイアグラムは、平均化された偏差
【0102】
【0103】
で補正される26。
両方の実施例において、ステップ10から18またはステップ20から26は、異なる温度範囲に対して繰り返すことができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーダセンサの較正方法であって、
- 前記レーダセンサの使用開始前に、制御ベクトル
【数1】
の割り当てを可能にするアンテナダイアグラムを保存する(1)ステップと、
- 1つまたは複数のターゲットに対してレーダ測定を実施する(10;20)ステップと、
- 各ターゲットについての受信信号を、前記ターゲットについての測定値ベクトル
【数2】
でそれぞれ保存する(11;21)ステップと、
- 各ターゲットについての前記制御ベクトル
【数3】
からの前記測定値ベクトル
【数4】
の偏差
【数5】
を計算する(12、13;22、23)ステップと、
- 全てのターゲットについて、計算された偏差
【数6】
を統計的に評価する(14;24)ステップと、
- 前記統計的に評価された偏差
【数7】
で前記アンテナダイアグラムまたは前記レーダ測定値を補正する(15、16、17、18;25、26)ステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記測定値ベクトル
【数8】
の前記制御ベクトル
【数9】
からの偏差の計算(12、13;22、23)の際に、エルミート共役制御ベクトル
【数10】
と、前記測定値ベクトル
【数11】
とのスカラー積
【数12】
が計算され(12;22)、前記偏差
【数13】
は、前記測定値ベクトル
【数14】
と、前記計算されたスカラー積
【数15】
を乗算した前記制御ベクトルとの差として計算される(13;23)ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アンテナダイアグラムの角度に応じた補正(25)が、前記統計的に評価された偏差
【数16】
で行われることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記較正が、方位角と仰角からなる角度の組み合わせに対して行われることを特徴とする、請求項1
または2に記載の方法。
【国際調査報告】