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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】RIPK1阻害剤の結晶形態
(51)【国際特許分類】
   C07D 413/12 20060101AFI20241121BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20241121BHJP
   A61K 31/553 20060101ALI20241121BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20241121BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20241121BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20241121BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20241121BHJP
   A61P 1/00 20060101ALI20241121BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20241121BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
C07D413/12 CSP
A61P29/00
A61K31/553
A61P17/06
A61P17/00
A61P19/02
A61P37/02
A61P1/00
A61P37/08
A61P43/00 111
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535536
(86)(22)【出願日】2022-12-07
(85)【翻訳文提出日】2024-06-13
(86)【国際出願番号】 US2022052072
(87)【国際公開番号】W WO2023114061
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】63/290,066
(32)【優先日】2021-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504294145
【氏名又は名称】ライジェル ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【弁理士】
【氏名又は名称】品川 永敏
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【弁理士】
【氏名又は名称】呉 英燦
(74)【代理人】
【識別番号】100221523
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 渉
(72)【発明者】
【氏名】ドゥアン,シャオミン
(72)【発明者】
【氏名】ショー,サイモン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シン
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA03
4C086BC75
4C086GA07
4C086GA09
4C086GA15
4C086GA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA89
4C086ZA96
4C086ZB07
4C086ZB11
4C086ZB13
4C086ZB15
4C086ZC20
(57)【要約】
本発明は、式:
で示される結晶性化合物を提供し、本結晶性化合物は、自己免疫疾患及び炎症性疾患、例えば、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、及び乾癬の治療に有用である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】
で示される化合物であって、結晶性である、化合物。
【請求項2】
式:
【化2】
で示される化合物であって、結晶性無水物である、化合物。
【請求項3】
式:
【化3】
で示される化合物であって、
a)7.0°の2θ回折角にピークを含み、かつ11.2°、17.4°、又は19.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したX線粉末回折パターンであって、前記回折角の許容誤差が±0.2度である、X線粉末回折パターン、及び
b)168.5、159.7、157.4、156.0、149.5、138.5、136.6、129.7、129.1、127.5、126.6、123.5、121.9、98.5、79.8、77.2、65.8、49.1、36.4、34.9、32.5、及び30.5ppm(それぞれ、±0.2ppm)でのアダマンタンの高磁場共鳴(δ=29.5ppm)を基準とするピークを含む13C固体NMRスペクトル
のうちの少なくとも一方を特徴とする結晶性無水物である、化合物。
【請求項4】
式:
【化4】
で示される化合物であって、
a)7.0°の2θ回折角にピークを含み、かつ11.2°、16.9°、17.4°、又は19.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したX線粉末回折パターンであって、前記回折角の許容誤差が±0.2度である、X線粉末回折パターン、及び
b)168.5、159.7、157.4、156.0、149.5、138.5、136.6、129.7、129.1、127.5、126.6、123.5、121.9、98.5、79.8、77.2、65.8、49.1、36.4、34.9、32.5、及び30.5ppm(それぞれ、±0.2ppm)でのアダマンタンの高磁場共鳴(δ=29.5ppm)を基準とするピークを含む13C固体NMRスペクトル
のうちの少なくとも一方を特徴とする結晶性無水物である、化合物。
【請求項5】
式:
【化5】
で示される化合物であって、
a)7.0°の2θ回折角にピークを含み、かつ11.2°、15.1°、16.9°、17.4°、又は19.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したX線粉末回折パターンであって、前記回折角の許容誤差が±0.2度である、X線粉末回折パターン、及び
b)168.5、159.7、157.4、156.0、149.5、138.5、136.6、129.7、129.1、127.5、126.6、123.5、121.9、98.5、79.8、77.2、65.8、49.1、36.4、34.9、32.5、及び30.5ppm(それぞれ、±0.2ppm)でのアダマンタンの高磁場共鳴(δ=29.5ppm)を基準とするピークを含む13C固体NMRスペクトル
のうちの少なくとも一方を特徴とする結晶性無水物である、化合物。
【請求項6】
17.5°の2θ回折角にピークを含み、かつ9.7°、14.4°、15.4°、17.0°、又は17.9°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したX線粉末回折パターンであって、前記回折角の許容誤差が±0.2度である、X線粉末回折パターンを特徴とする、請求項2に記載の結晶性無水物。
【請求項7】
18.1°の2θ回折角にピークを含み、かつ9.9°、11.5°、12.2°、14.7°、又は16.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したX線粉末回折パターンであって、前記回折角の許容誤差が±0.2度である、X線粉末回折パターンを特徴とする、請求項2に記載の結晶性無水物。
【請求項8】
患者における炎症性疾患を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項9】
患者における自己免疫疾患を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項10】
患者における乾癬を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項11】
患者におけるアトピー性皮膚炎を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項12】
患者における関節リウマチを治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項13】
療法に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
炎症性疾患の治療に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
自己免疫疾患の治療に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項16】
アトピー性皮膚炎の治療に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項17】
乾癬の治療に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
関節リウマチの治療に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
炎症性疾患の治療用の医薬の製造のための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項20】
自己免疫疾患の治療用の医薬の製造のための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項21】
アトピー性皮膚炎の治療用の医薬の製造のための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項22】
乾癬の治療用の医薬の製造のための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項23】
関節リウマチの治療用の医薬の製造のための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項24】
請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤とともに含む、医薬組成物。
【請求項25】
医薬組成物を調製するための方法であって、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤と混合することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受容体相互作用タンパク質-1キナーゼ(「receptor-interacting protein-1 kinase、RIPK1」)阻害剤である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドのある特定の新規結晶形態、当該結晶形態を含む医薬組成物、炎症性疾患及び自己免疫疾患などの生理学的障害を治療するために当該結晶形態を使用する方法、並びにその合成に有用な方法に関する。
【背景技術】
【0002】
RIP1は、チロシンキナーゼ様ファミリーに属し、生来の免疫シグナル伝達に関与するセリン/スレオニンタンパク質キナーゼである。RIP1は、細胞シグナル伝達の調節において中心的な役割を果たし、プログラム細胞死におけるその役割は、様々な自己免疫疾患及び炎症性疾患、例えば、炎症性腸疾患、乾癬、関節リウマチ、並びに炎症及び/又は壊死性細胞死に関連する他の疾患及び/又は状態に関連している。
【0003】
国際公開第2019/213447号は、例えば、RIPK1阻害剤である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを含む、炎症性疾患の治療に有用なRIPK1阻害剤化合物などのキナーゼ阻害剤化合物を開示している。
【発明の概要】
【0004】
(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドの結晶形態が所望されている。更に、改善された固体安定性を提供する(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドの新規結晶形態が所望されている。加えて、改善された安定性を有する医薬製剤の調製及び製造における強化された利用のための改善された固体安定性を提供する(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドの新規結晶形態が所望されている。本発明は、これらの必要性のうちの1つ以上に対処する結晶性化合物を提供する。
【0005】
したがって、一実施形態では、本発明は、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを提供する。
【0006】
特定の実施形態では、本発明は、無水物である結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを更に提供する。
【0007】
一実施形態では、本発明は、17.5°の2θ回折角にピークを含み、かつ9.7°、14.4°、15.4°、17.0°、又は17.9°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したX線粉末回折(X-ray powder diffraction、XRPD)パターンであって、回折角の許容誤差が±0.2度である、XRPDパターンを特徴とする、結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物形態Aを更に提供する。
【0008】
更なる実施形態では、本発明は、18.1°の2θ回折角にピークを含み、かつ9.9°、11.5°、12.2°、14.7°、又は16.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したXRPDパターンであって、回折角の許容誤差が±0.2度である、XRPDパターンを特徴とする、結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物形態Bを提供する。
【0009】
更なる実施形態では、本発明は、6.8°の2θ回折角にピークを含み、かつ4.9°、9.9°、13.6°、又は18.4°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したXRPDパターンであって、回折角の許容誤差が±0.2度である、XRPDパターンを特徴とする、結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドモノエタノール溶媒和物形態Cを提供する。
【0010】
特定の実施形態では、本発明は、
a)7.0°の2θ回折角にピークを含み、かつ11.2°、17.4°、又は19.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したX線粉末回折パターンであって、回折角の許容誤差が±0.2度である、X線粉末回折パターン、及び
b)168.5、159.7、157.4、156.0、149.5、138.5、136.6、129.7、129.1、127.5、126.6、123.5、121.9、98.5、79.8、77.2、65.8、49.1、36.4、34.9、32.5、及び30.5ppm(それぞれ、±0.2ppm)でのアダマンタンの高磁場共鳴(δ=29.5ppm)を基準とするピークを含む13C固体NMRスペクトル
のうちの少なくとも一方を特徴とする、結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物形態Dを提供する。
【0011】
一実施形態では、本発明は、
c)7.0°の2θ回折角にピークを含み、かつ11.2°、16.9°、17.4°、又は19.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したX線粉末回折パターンであって、回折角の許容誤差が±0.2度である、X線粉末回折パターン、及び
d)168.5、159.7、157.4、156.0、149.5、138.5、136.6、129.7、129.1、127.5、126.6、123.5、121.9、98.5、79.8、77.2、65.8、49.1、36.4、34.9、32.5、及び30.5ppm(それぞれ、±0.2ppm)でのアダマンタンの高磁場共鳴(δ=29.5ppm)を基準とするピークを含む13C固体NMRスペクトル
のうちの少なくとも一方を特徴とする、結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物形態Dを提供する。
【0012】
一実施形態では、本発明は、
e)7.0°の2θ回折角にピークを含み、かつ11.2°、15.1°、16.9°、17.4°、又は19.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したX線粉末回折パターンであって、回折角の許容誤差が±0.2度である、X線粉末回折パターン、及び
f)168.5、159.7、157.4、156.0、149.5、138.5、136.6、129.7、129.1、127.5、126.6、123.5、121.9、98.5、79.8、77.2、65.8、49.1、36.4、34.9、32.5、及び30.5ppm(それぞれ、±0.2ppm)でのアダマンタンの高磁場共鳴(δ=29.5ppm)を基準とするピークを含む13C固体NMRスペクトル
のうちの少なくとも一方を特徴とする、結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物形態Dを提供する。
【0013】
一実施形態では、本発明は、炎症性疾患の治療を必要とする患者における炎症性疾患を治療する方法であって、患者に、有効量の結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを投与することを含む、方法を更に提供する。一実施形態では、本発明は、自己免疫疾患の治療を必要とする患者における自己免疫疾患を治療する方法であって、患者に、有効量の結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを投与することを含む、方法を更に提供する。一実施形態では、本発明は、アトピー性皮膚炎の治療を必要とする患者におけるアトピー性皮膚炎を治療する方法であって、患者に、有効量の結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを投与することを含む、方法を更に提供する。一実施形態では、本発明は、炎症性腸疾患の治療を必要とする患者における炎症性腸疾患を治療する方法であって、患者に、有効量の結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを投与することを含む、方法を更に提供する。一実施形態では、本発明は、関節リウマチの治療を必要とする患者における関節リウマチを治療する方法であって、患者に、有効量の結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを投与することを含む、方法を更に提供する。一実施形態では、本発明は、乾癬の治療を必要とする患者における乾癬を治療する方法であって、患者に、有効量の結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを投与することを含む、方法も提供する。一実施形態では、本発明は、全身性エリテマトーデスの治療を必要とする患者における全身性エリテマトーデスを治療する方法であって、患者に、有効量の結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを投与することを含む、方法も提供する。一実施形態では、本発明は、痛風の治療を必要とする患者における痛風を治療する方法であって、患者に、有効量の結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを投与することを含む、方法も提供する。一実施形態では、本発明は、皮膚エリテマトーデスの治療を必要とする患者における皮膚エリテマトーデスを治療する方法であって、患者に、有効量の結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを投与することを含む、方法も提供する。一実施形態では、本発明は、ループス腎炎の治療を必要とする患者におけるループス腎炎を治療する方法であって、患者に、有効量の結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを投与することを含む、方法も提供する。
【0014】
上記の治療方法の一実施形態では、結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドは、結晶性無水物である。上記の治療方法の更なる実施形態では、結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドは、形態D結晶性無水物である。
【0015】
一実施形態では、本発明は、療法に使用するための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを更に提供する。一実施形態では、本発明は、炎症性疾患の治療に使用するための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを提供する。一実施形態では、本発明は、自己免疫疾患の治療に使用するための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを提供する。一実施形態では、本発明は、アトピー性皮膚炎の治療に使用するための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを提供する。一実施形態では、本発明は、関節リウマチの治療に使用するための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを提供する。一実施形態では、本発明は、炎症性腸疾患の治療に使用するための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを提供する。一実施形態では、本発明は、乾癬の治療に使用するための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを提供する。一実施形態では、本発明は、全身性エリテマトーデスの治療に使用するための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを提供する。一実施形態では、本発明は、痛風の治療に使用するための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを提供する。一実施形態では、本発明は、皮膚エリテマトーデスの治療に使用するための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを提供する。一実施形態では、本発明は、ループス腎炎の治療に使用するための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを提供する。
【0016】
上記の治療的使用の一実施形態では、結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドは、結晶性無水物である。上記の治療的使用の更なる実施形態では、結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドは、形態D結晶性無水物である。
【0017】
一実施形態では、本発明は、炎症性疾患の治療用の医薬の製造のための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドの使用も提供する。一実施形態では、本発明は、自己免疫疾患の治療用の医薬の製造のための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドの使用を提供する。一実施形態では、本発明は、アトピー性皮膚炎の治療用の医薬の製造のための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドの使用を提供する。一実施形態では、本発明は、関節リウマチの治療用の医薬の製造のための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドの使用を提供する。一実施形態では、本発明は、炎症性腸疾患の治療用の医薬の製造のための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドの使用を更に提供する。一実施形態では、本発明は、乾癬の治療用の医薬の製造のための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドの使用を更に提供する。一実施形態では、本発明は、全身性エリテマトーデスの治療用の医薬の製造のための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドの使用も提供する。一実施形態では、本発明は、痛風の治療用の医薬の製造のための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドの使用も提供する。一実施形態では、本発明は、皮膚エリテマトーデスの治療用の医薬の製造のための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドの使用も提供する。一実施形態では、本発明は、ループス腎炎の治療用の医薬の製造のための、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドの使用も提供する。
【0018】
上記の医薬の一実施形態では、結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドは、結晶性無水物である。上記の医薬の更なる実施形態では、結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドは、形態D結晶性無水物である。
【0019】
一実施形態では、本発明は、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤とともに含む、医薬組成物を更に提供する。一実施形態では、本発明は、結晶性無水物である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤とともに含む医薬組成物を更に提供する。一実施形態では、本発明は、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤と混合することを含む、医薬組成物を調製するための方法を更に提供する。一実施形態では、本発明は、結晶性である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドを合成するための方法をも包含する。
【0020】
本明細書で使用される場合、「治療すること」、「治療」、又は「治療する」という用語は、既存の症状又は障害の進行又は重症度を抑制すること、遅延させること、阻止すること、又は改善することを含む。
【0021】
本明細書で使用される場合、「患者」という用語は、哺乳動物、特にヒトを指す。
【0022】
本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、患者に単回又は複数回投与すると、診断中又は治療中の患者に所望の効果を提供する、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の量又は用量を指す。
【0023】
有効量は、既知の技法の使用により、かつ同様の状況下で得られた結果を観察することにより、当業者によって決定され得る。患者のための有効量を決定する際に、患者の種;そのサイズ、年齢、及び全般的健康状態;関与する特定の疾患又は障害;疾患又は障害の程度又は関与又は重症度;個々の患者の応答;投与される特定の化合物;投与様式;投与される調製物の生物学的利用能特性;選択される投薬レジメン;併用薬の使用;並びに他の関連する状況を含むが、これらに限定されない、いくつかの要因が担当医によって考慮される。
【0024】
本発明の化合物は、好ましくは、経口、経皮、及び非経口経路を含む、化合物を生物学的に利用可能にする任意の経路によって投与される医薬組成物として製剤化される。より好ましくは、そのような組成物は、経口投与用である。そのような医薬組成物及びそれらを調製するための方法は、当該技術分野において周知である。(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,A.Adejare,Editor,23nd Edition,published 2020,Elsevier Scienceを参照されたい)。
【0025】
ある特定の略語は、以下のように定義される:「MIBK」は、メチルイソブチルケトンを指し、「EtOAc」は、酢酸エチルを指し、「EtOH」は、エタノールを指し、「DMSO」は、ジメチルスルホキシド(dimethyl sulfoxide)を指し、「RT」は室温を指し、「HPLC」は、高速液体クロマトグラフィーを指し、「XRPD」は、X線粉末回折を指し、「mL」は、ミリリットルを指し、「nm」は、ノノメートル又はナノメートルを指し、「rpm」は、1分当たりの回転数を意味し、「min」は、分を指す。
【0026】
「(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド」という名称は、以下の式Iの構造に対応する。
【化1】
式Iの化合物の非晶質形態である(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドは、国際公開第2019/213447号に教示されているものなどの当業者に既知の手順によって調製され得る。以下の実施例により、本発明を更に説明する。
【実施例
【0027】
結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物、形態Dの調製
【化2】
非晶質(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド(316.3mg)を、アセトン/n-ヘプタンの混合物(1:2、v/v、3mL)中に懸濁させた。懸濁液を室温で約3日間撹拌した。固体を遠心分離(10,000rpm、2分間)により単離し、その後、真空下で、室温で約1日間乾燥させて、標題化合物を得た。結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物形態Dは、他の特定された形態A、形態B、及び形態Cと比較して、室温~50℃の温度範囲で最も熱力学的に安定した結晶形態であることが見出された。
【実施例
【0028】
結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物、形態Aの調製
非晶質(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド(約15mg)を、HPLCバイアル内でMIBK/n-ヘプタン(1:1、v/v、0.3mL)中に懸濁させた。懸濁液を室温で4日間磁気撹拌した後、残った固体を単離して、標題化合物を得た。
【実施例
【0029】
結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物、形態Bの調製
非晶質(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド(約15mg)を、HPLCバイアル内でEtOAc/n-ヘプタン(1:1、v/v、0.3mL)中に懸濁させた。懸濁液を室温で4日間磁気撹拌した後、残った固体を単離して、標題化合物を得た。
【実施例
【0030】
結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドモノエタノール溶媒和物、形態Cの調製
結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド(53.0mg)を、EtOH/HOの混合物(1:1、v/v、3mL)中に溶解させて、約75℃で透明な溶液にした。溶液を予熱したシリンジフィルター(0.45μm GHP)に通して清浄なバイアルに熱濾過し、三段階で2~8℃に冷却した(44℃、室温、その後、冷蔵庫に入れた)。試料を2~8℃で5日間保持した後、溶液中に針状晶の凝集体が生じ、液体をデカントすることによって単離して、表題化合物を得た。湿った固体をXRPDによって分析した。
【0031】
実施例1~3のX線粉末回折条件
XRPD分析をPANalytical X’Pert3 X線粉末回折計で行った。使用したXRPD測定条件を表1に列記する。
【0032】
表1.XRPD分析の測定条件
【表1】
【0033】
表2.結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物、形態DのXRPDピーク。
【表2】
【0034】
結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物形態Dは、表2に記載の回折ピーク(2θ値)を有し、具体的には、7.0°の2θ回折角にピークを含み、かつ11.2°、17.4°、又は19.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したXRPDパターンであって、回折角の許容誤差が±0.2度である、XRPDパターンを特徴とする。
【0035】
結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物形態Dは、表2に記載の回折ピーク(2θ値)を有し、具体的には、7.0°の2θ回折角にピークを含み、かつ11.2°、16.9°、17.4°、又は19.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したXRPDパターンであって、回折角の許容誤差が±0.2度である、XRPDパターンを更に特徴とする。
【0036】
結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物形態Dは、表2に記載の回折ピーク(2θ値)を有し、具体的には、7.0°の2θ回折角にピークを含み、かつ11.2°、15.1°、16.9°、17.4°、又は19.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したXRPDパターンであって、回折角の許容誤差が±0.2度である、XRPDパターンを更に特徴とする。
【0037】
13C固体NMR(13C ssNMR)
秤量せずに、少量の材料を4mmのローターにすくい取り、圧縮して均一な分布を確実にした。ローターが満たされるまでこれを繰り返した。結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物形態Dの13C ssNMRを、100.6MHzの周波数で動作するBruker Ultrashield 400WB Plus磁石を備えたBruker Avance III HDで、周囲温度で取得した。用いたプローブは、Bruker MAS 4 BL CP BB DVT N-P/Hであった。取得パラメータは以下のとおりであった:15552走査、34ミリ秒の取得時間、2.5秒のパルス間遅延、10kHz MAS周波数、1.5ミリ秒の接触時間、及びSPINAL 64デカップリングスキーム。データは、29.5ppmのアダマンタンを外部基準にした。
【0038】
結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物、形態Dの代表的な13C ssNMR共鳴には、168.5、159.7、157.4、156.0、149.5、138.5、136.6、129.7、129.1、127.5、126.6、123.5、121.9、98.5、79.8、77.2、65.8、49.1、36.4、34.9、32.5、及び30.5ppm(それぞれ、±0.2ppm)が含まれる。
【0039】
表3.結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物、形態AのXRPDピーク。
【表3】
【0040】
結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物形態Aは、表3に記載の回折ピーク(2θ値)を有し、具体的には、17.5°の2θ回折角にピークを含み、かつ9.7°、14.4°、15.4°、17.0°、又は17.9°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したXRPDパターンであって、回折角の許容誤差が±0.2度である、XRPDパターンを特徴とする。
【0041】
表4.結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物、形態BのXRPDピーク。
【表4】
【0042】
結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド無水物形態Bは、表4に記載の回折ピーク(2θ値)を有し、具体的には、18.1°の2θ回折角にピークを含み、かつ9.9°、11.5°、12.2°、14.7°、又は16.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したXRPDパターンであって、回折角の許容誤差が±0.2度である、XRPDパターンを特徴とする。
【0043】
実施例4のXRPD条件
結晶性固体のXRPDパターンを、40kV及び40mAで動作するCuKα(1.5418Å)源及びLinxeye検出器を備えたBruker D8 Endeavor X線粉末回折計で得た。試料を、4~42 2θ°で、0.009 2θ°のステップサイズ及び0.5秒/ステップの走査速度で、0.3°の一次スリット開口、及び3.9°のPSD開口を使用して、走査する。粉末を石英試料ホルダーに湿った状態で充填し、ガラススライドを使用して滑らかな表面を得る。結晶形態回折パターンを、周囲温度及び相対湿度で収集する。結晶ピーク位置を、MDI-Jade v7.9.9で決定する。結晶学の分野において、いずれの結晶形態についても、結晶形態及び晶癖などの要因から生じる好ましい配向に起因して、回折ピークの相対強度が変動する場合があることが周知である。優先配向の効果が存在する場合、ピーク強度は変化するが、結晶形態の特徴的なピーク位置は不変である。例えば、The United States Pharmacopeia #23,National Formulary #18,pages 1843-1844,1995を参照されたい。更に、結晶学の分野において、いずれの結晶形態についても、角ピーク位置がわずかに変動する場合があることも周知である。例えば、ピーク位置は、試料が分析される温度の変動、試料の変位、又は内部標準の存在若しくは不在によってシフトする可能性がある。この場合、±0.2 2θ°のピーク位置変動は、示された結晶形態の明確な同定を妨げることなく、これらの潜在的な変動を考慮に入れると推定される。結晶形態の確認を特徴的なピークの任意の固有の組み合わせに基づいて行うことができる。
【0044】
表5.結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドモノエタノール溶媒和物、形態CのXRPDピーク。
【表5】
【0045】
結晶性(S)-5-ベンジル-N-(7-(3-ヒドロキシ-3-メチルブタ-1-イン-1-イル)-5-メチル-4-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドモノエタノール溶媒和物、形態Cは、表5に記載の回折ピーク(2θ値)を有し、具体的には、6.8°の2θ回折角にピークを含み、かつ4.9°、9.9°、13.6°、又は18.4°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したXRPDパターンであって、回折角の許容誤差が±0.2度である、XRPDパターンを特徴とする。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】
で示される化合物であって、結晶性である、化合物。
【請求項2】
式:
【化2】
で示される化合物であって、結晶性無水物である、化合物。
【請求項3】
式:
【化3】
で示される化合物であって、
a)7.0°の2θ回折角にピークを含み、かつ11.2°、17.4°、又は19.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したX線粉末回折パターンであって、前記回折角の許容誤差が±0.2度である、X線粉末回折パターン、及び
b)168.5、159.7、157.4、156.0、149.5、138.5、136.6、129.7、129.1、127.5、126.6、123.5、121.9、98.5、79.8、77.2、65.8、49.1、36.4、34.9、32.5、及び30.5ppm(それぞれ、±0.2ppm)でのアダマンタンの高磁場共鳴(δ=29.5ppm)を基準とするピークを含む13C固体NMRスペクトル
のうちの少なくとも一方を特徴とする結晶性無水物である、化合物。
【請求項4】
式:
【化4】
で示される化合物であって、
a)7.0°の2θ回折角にピークを含み、かつ11.2°、16.9°、17.4°、又は19.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したX線粉末回折パターンであって、前記回折角の許容誤差が±0.2度である、X線粉末回折パターン、及び
b)168.5、159.7、157.4、156.0、149.5、138.5、136.6、129.7、129.1、127.5、126.6、123.5、121.9、98.5、79.8、77.2、65.8、49.1、36.4、34.9、32.5、及び30.5ppm(それぞれ、±0.2ppm)でのアダマンタンの高磁場共鳴(δ=29.5ppm)を基準とするピークを含む13C固体NMRスペクトル
のうちの少なくとも一方を特徴とする結晶性無水物である、化合物。
【請求項5】
式:
【化5】
で示される化合物であって、
a)7.0°の2θ回折角にピークを含み、かつ11.2°、15.1°、16.9°、17.4°、又は19.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したX線粉末回折パターンであって、前記回折角の許容誤差が±0.2度である、X線粉末回折パターン、及び
b)168.5、159.7、157.4、156.0、149.5、138.5、136.6、129.7、129.1、127.5、126.6、123.5、121.9、98.5、79.8、77.2、65.8、49.1、36.4、34.9、32.5、及び30.5ppm(それぞれ、±0.2ppm)でのアダマンタンの高磁場共鳴(δ=29.5ppm)を基準とするピークを含む13C固体NMRスペクトル
のうちの少なくとも一方を特徴とする結晶性無水物である、化合物。
【請求項6】
17.5°の2θ回折角にピークを含み、かつ9.7°、14.4°、15.4°、17.0°、又は17.9°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したX線粉末回折パターンであって、前記回折角の許容誤差が±0.2度である、X線粉末回折パターンを特徴とする、請求項2に記載の結晶性無水物。
【請求項7】
18.1°の2θ回折角にピークを含み、かつ9.9°、11.5°、12.2°、14.7°、又は16.5°に1つ以上のピークを含むCuKα放射線を使用したX線粉末回折パターンであって、前記回折角の許容誤差が±0.2度である、X線粉末回折パターンを特徴とする、請求項2に記載の結晶性無水物。
【請求項8】
療法に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項9】
炎症性疾患の治療に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項10】
自己免疫疾患の治療に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項11】
アトピー性皮膚炎の治療に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項12】
乾癬の治療に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項13】
関節リウマチの治療に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項14】
炎症性腸疾患の治療に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項15】
炎症性疾患又は自己免疫疾患の治療用の医薬の製造のための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項16】
アトピー性皮膚炎、乾癬、関節リウマチ、又は炎症性腸疾患の治療用の医薬の製造のための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項17】
請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤とともに含む、医薬組成物。
【国際調査報告】