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特表2024-544338打抜きステーション及び打抜きステーションにおいてブランクを案内するための可撓性ガイド
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  • 特表-打抜きステーション及び打抜きステーションにおいてブランクを案内するための可撓性ガイド 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】打抜きステーション及び打抜きステーションにおいてブランクを案内するための可撓性ガイド
(51)【国際特許分類】
   B65H 31/34 20060101AFI20241121BHJP
【FI】
B65H31/34
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537971
(86)(22)【出願日】2022-12-16
(85)【翻訳文提出日】2024-08-21
(86)【国際出願番号】 EP2022086449
(87)【国際公開番号】W WO2023117791
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】21216606.0
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512159605
【氏名又は名称】ボブスト メックス ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】Bobst Mex SA
【住所又は居所原語表記】Route de Faraz 3,CH-1031 MEX(VD),Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】レア ティム
(72)【発明者】
【氏名】フェレイラ パウロ
【テーマコード(参考)】
3F054
【Fターム(参考)】
3F054AA07
3F054AC00
3F054BA05
3F054BB12
3F054BE02
3F054BH05
3F054DA11
(57)【要約】
打ち抜き工具(12)と、積み重ね方向にブランク収集スペース(22)においてブランク(20)の受け取り及び積み重ねをするための少なくとも一つのブランク受取ユニット(14、16)と、打ち抜き工具(12)と受取ユニット(14、16)との間に配置される少なくとも一つの可撓性ガイド(18)と、を備える打抜きステーションであって、可撓性ガイド(18)は、ブランク(20)を案内するために適合された少なくとも一つのガイド面(32)を備え、積み重ね方向と平行に向けられ、ブランク収集スペース(22)の外側輪郭線を画定するように配置され、可撓性ガイド(18)は、ブランク受取ユニット(14、16)に近接して配置される、少なくとも一つの可撓性部分(28)を更に備え、可撓性部分(28)は、ブランク収集スペース(22)の外側輪郭線に沿う第1方向に弾性変形可能であり、可撓性部分(28)は、ブランク受取ユニット(14、16)と衝突する場合において、ブランク収集スペース(22)への可撓性部分(28)のたわみを防止するためにブランク収集スペース(22)の外側輪郭線に対して垂直の第2方向よりも第1方向においてより低い剛性を有する。さらに、本発明は、打抜きステーション(10)におけるブランク(20)を案内するための可撓性ガイドに関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
打ち抜き工具(12)と、
ブランク収集スペース(22)において積み重ね方向にブランク(20)の受け取り及び積み重ねをするための少なくとも一つのブランク受取ユニット(14、16)と、
前記打ち抜き工具(12)と前記受取ユニット(14、16)との間に配置される、少なくとも一つの可撓性ガイド(18)と、
を備える打抜きステーションであって、
前記可撓性ガイド(18)は、前記ブランク(20)を案内するために適合され、前記積み重ね方向と平行に向けられ、且つ前記ブランク収集スペース(22)の外側輪郭線(34)を画定することができるように構成された、少なくとも一つのガイド面(32)を備えるとともに、前記ブランク受取ユニット(14、16)の近傍に配置された、少なくとも一つの可撓性部分(28)を更に備え、
前記可撓性部分(28)は、前記ブランク収集スペース(22)の前記外側輪郭線(34)に沿う第1方向に弾性変形可能であり、前記ブランク受取ユニット(14、16)と衝突する場合において、前記ブランク収集スペース(22)への前記可撓性部分(28)のたわみを防止するために、前記ブランク収集スペース(22)の前記外側輪郭線(34)に対して垂直な第2方向よりも前記第1方向により低い剛性を有する、
ことを特徴とする打抜きステーション。
【請求項2】
少なくとも2つのブランク受取ユニット(14、16)を備え、前記2つのブランク受取ユニット(16)の内の少なくとも一つは、前記少なくとも一つの他の受取ユニット(14)が前記打ち抜きステーション(10)からブランク(20)の積み重ねを排出している間に、ブランク(20)の一時的な受け取り及び積み重ねをするための可動ラックソード(24)のラックを備え、前記ラックソード(24)は、前記積み重ね方向に対して垂直方向に移動可能であり、前記可撓性ガイド(18)の前記可撓性部分(28)は、前記ラックソード(24)と衝突する場合に弾性変形するように適合される、請求項1に記載の打抜きステーション。
【請求項3】
前記可撓性ガイド(18)の前記可撓性部分(28)は、前記打ち抜き工具(12)から見て、少なくとも一つの前記ラックソード(24)の上面(38)を越えて延びる、請求項2に記載の打抜きステーション。
【請求項4】
前記ラックソード(24)は、前記可撓性ガイド(18)の前記ガイド面(32)と平行且つ前記積み重ね方向に対して垂直の方向に動くように適合される、請求項2又は3に記載の打抜きステーション。
【請求項5】
ブランク(20)を案内するための少なくとも一つのガイド面(32)を有し且つ前記積み重ね方向と平行に向けられた、少なくとも一つの剛性ガイド(40)を備える請求項1~4のいずれか1項に記載の打抜きステーション。
【請求項6】
前記可撓性ガイド(18)の前記ガイド面(32)は、前記剛性ガイド(40)の前記ガイド面(32)に対して垂直に向けられる、請求項5に記載の打抜きステーション。
【請求項7】
前記ブランク収集スペース(22)を囲む複数の剛性部分(26)を備え、少なくとも一つの可撓性部分(28)は、少なくとも一つの剛性部分(26)に結合される、請求項1~6のいずれか1項に記載の打抜きステーション。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の打抜きステーション(10)においてブランクを案内するための可撓性ガイドであって、
ブランク(20)の端と直接接触することによりブランク(20)の移動を制限するように適合される少なくとも一つのガイド面(32)と、
第1方向に弾性変形可能である可撓性部分(28)と、
を備え、
前記可撓性部分(28)は、前記第1方向に対して垂直な第2方向よりも前記第1方向においてより低い剛性を有する、ことを特徴とする可撓性ガイド。
【請求項9】
剛性部分(26)を更に備え、前記可撓性部分(28)は、前記剛性部分(26)に結合される、請求項8に記載の可撓性ガイド。
【請求項10】
前記可撓性部分(28)及び前記剛性部分(26)は、プラグ接続(30)によって結合される、請求項9に記載の可撓性ガイド。
【請求項11】
前記可撓性部分(28)は、耐摩耗性ポリマー材料から成る、請求項8~10のいずれか1項に記載の可撓性ガイド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、打抜きステーションに関する。さらに、本発明は打抜きステーションにおいてブランクを案内するための可撓性ガイドに関する。
【背景技術】
【0002】
打抜きステーションは、典型的に、シート加工機において適用され、例えば、典型的に、ブランクの形態において、厚紙、紙又は箔などの未加工の材料を中間又は完成製品に加工するための包装産業において用いられる。ブランクは、マシン内部の指定された収集スペースにおけるブランク受取ユニット上に垂直の積み重ねで、多くの場合収集される。そのような積み重ね内の全ブランクが、上手く整列することを確実にするために、ブランク収集スペースの外側輪郭線を画定するガイド要素が適用される。ブランクの積み重ねは、一定の高さに達すると、マシンから排出される。これには、受取ユニットがガイド要素に対して動く必要がある。
【0003】
さらに、多くの最新の高処理量マシンは、打ち抜き工程を停止することなく、マシンからブランクの完成した積み重ねを排出することが可能である。積み重ねの排出中に処理された新しいブランクは、仮受取ユニット上に収集され得る。そのような場合、ブランク受取ユニット並びに仮受取ユニットの両方は、ガイド要素に対して動く必要がある。
【0004】
ガイド要素が、受取ユニット又は仮受取ユニットにきわめて近接して、典型的に配置されるとき、特に、マシンが新しいブランクデザインをカットするように設定され、ガイド要素の位置が調整されるときに、これらの要素間の衝突のリスクがある。しかしながら、衝突は、積み重ねの形成の乱れ及び/又は打抜きステーションへのダメージにさえもつながる可能性がある。そのような結果を避けるために、新しいブランクデザインを設定するときに、特別な注意が必要とされ、その結果、マシンの設定時間の延長につながる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、打抜きステーション内部においてガイド要素と受取ユニットが衝突する場合の厄介な問題を避け或いは減らすための手段が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の課題は、打ち抜き工具と、積み重ね方向にブランク収集スペースにおいてブランクの受け取り及び積み重ねをするための少なくとも1つのブランク受取ユニットと、打ち抜き工具と受取ユニットとの間に配置される、少なくとも1つの可撓性ガイドを備える打抜きステーションによって解決され、可撓性ガイドは、ブランクを案内するために適合された少なくとも一つのガイド面を備え、ガイド面はブランク収集スペースの外側輪郭線を画定するために、積み重ね方向と平行に向けられて配置されており、可撓性ガイドは、さらに、ブランク受取ユニットに近接して配置される、少なくとも一つの可撓性部分を備え、可撓性部分は、ブランク収集スペースの外側輪郭線に沿う第1方向に弾性的に変形可能であり、可撓性部分は、ブランク受取ユニットと衝突する場合にブランク収集スペースに可撓性部分がたわむこと避けるように、ブランク収集スペースの外側輪郭線に対して垂直の第2方向よりも第1方向により低い剛性を有する。
【0007】
可撓性部分の弾性変形性により、マシン部品の塑性変形などの、打抜きステーションに対するダメージは、ブランク受取ユニットと衝突する場合に防がれる。さらに、第1及び第2方向の剛性差は、衝突する場合に、ブランク収集スペースの対に沿うガイドの好ましいたわみにつながり、それによって、ブランク収集スペースの形状が保存され、ブランクの積み重ね工程が乱れないこと確実にする。
【0008】
処理量を増加させるために、打抜きステーションは、好ましくは、2又はそれ以上のブランク受取ユニットを備え、2つのブランク受取ユニットの内の少なくとも一つは、少なくとも一つの他方の受取ユニットが打抜きステーションからブランクの積み重ねを排出しながら、ブランクの一時的な受け取り及び積み重ねをするための可動ラックソードのラックを備え、ラックソードは、積み重ね方向に対して垂直方向に移動可能であり、可撓性ガイドの可撓性部分は、ラックソードと衝突する場合に弾性変形するように適合される。これは、ブランクの完成した積み重ねを打抜きステーションから排出するときに、打ち抜き工程を続けることを許容する。同時に、移動するラックソードが可撓性ガイドと衝突する場合に、例えば、たわみなどによるラックソードへのダメージを防ぐことができる。
【0009】
好ましくは、可撓性ガイドの可撓性部分は、打ち抜き工具から見て、少なくとも一つのラックソードの上面を越えて延びる。これは、ラックソードによって受け取られる1つ1つのブランクの適切な整列を確実にする。さらに、ラックソード及びガイド要素の相対位置は、ブランクの適切な整列がラックソードが受け取り位置から離れて動くときに、特に、排出受取ユニットへの一時的な積み重ねの搬送中に維持される。
【0010】
好ましい実施形態において、ラックソードは、可撓性ガイドのガイド面に対して平行且つ積み重ね方向に対して垂直方向に動くように適合される。衝突する場合、衝突力は、ブランク収集スペースの外側輪郭線に沿う方向に作用し、それによって、ブランク収集スペースへのたわみが防止されることを確実にする。
【0011】
1つの変形例において、打抜きステーションは、積み重ね方向に対して平行に向けられているブランクを案内するために少なくとも一つのガイド面を有する少なくとも一つの剛性ガイドを備える。多くの適用において、選択されたガイド要素のみが、他のマシン部品と衝突するリスクがある。したがって、全てのガイドに可撓性部分を備えさせる必要がなくなり得る。可撓性と単純な剛性ガイドの組み合わせは、より単純且つより費用効率の高いマシン設定を許容する。
【0012】
単純な整列において、可撓性ガイドのガイド面は、剛性ガイドのガイド面に対して垂直に向けられる。この設定は、ブランクの一時的な受け取り及び積み重ねのための可動ソードのラックとの組み合わせにおいて、特に役立つ。可撓性ガイドは、それらのガイド面がラックソードの移動方向に対して垂直のブランクの位置ずれを防ぐために、ラックソードの移動方向に沿って、衝突するリスクが増加する位置に整列され得る。同時に、剛性ガイドは、衝突するリスクが低下する位置に、ラックソードの移動方向におけるブランクの位置ずれを防ぐように適合されてもよい。
【0013】
更なる好ましい実施形態において、打抜きステーションは、ブランク収集スペースを囲む複数の剛性部分を備え、少なくとも一つの可撓性部分は、少なくとも一つの剛性部分に結合される。2つの部分からガイドを作ることは、打抜きステーションの別々の異なる位置上及び/又は異なる打抜きステーション内及び/又は異なるシート加工機内に可撓性部分を適用することを許容する。かくして、より少ない可撓性部分が必要である。さらに、打ち抜き工程が終了したとき、打抜きステーションは、可撓性部分なく保管することが可能であり、収容スペースの減少につながる。
【0014】
本発明の課題は、同様に、ブランクの端との直接接触により、ブランクの移動を制限するように適合された少なくとも一つのガイド面を備える打抜きステーションにおいて、ブランクを案内するための可撓性ガイド、及び第1方向に弾性変形可能である可撓性部分によって解決され、可撓性部分は、第1方向に対して垂直の第2方向よりも第1方向により低い剛性を有する。
【0015】
打抜きステーションについて論じられた利点は、可撓性ガイドにも適用されます。
【0016】
好ましくは、可撓性ガイドは、剛性部分及び剛性部分に結合されている可撓性部分を備える。より好ましくは、可撓性部分及び剛性部分は、プラグ接続によって結合される。これはいくつかの利点をもたらす。剛性部分は、例えばねじ接続による、打抜きステーションに対するガイドの安定し且つ上手く整列された取付を可能にする。同時に、プラグ接続は、可撓性部分の単純かつ素早い交換を可能にする。
【0017】
好ましい実施形態において、可撓性部分は、耐摩耗性ポリマー材料で構成される。これは、可撓性ガイドが、交換する必要なく多様な衝突に耐えることを可能にする。一実施例において、可撓性ガイドは、ラックソードが可撓性部分に衝撃を与え変形させ、衝撃点において材料の最大1mmを失う、少なくとも1000サイクルに耐えることが可能である。
【0018】
更なる利点及び特徴は、本発明の以下の説明から且つ本発明の例示的な実施形態を制限することなく示す添付の図面から明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】ブランク受取ユニットがブランクを受け取り、積み重ねている、打抜きステーションの第1実施形態の側面図を概略的に示す。
図2】可動ラックソードのラックが一時的にブランクを受け取り、積み重ねている、図1の打抜きステーションの側面図を示す。
図3】剛性及び可撓性部分で構成される可撓性ガイドの一実施形態の正面図を概略的に示す。
図4図3の可撓性ガイドの側面図を示す。
図5】可撓性部分が変形している、図3の可撓性ガイドの別の正面図を示す。
図6】可撓性ガイドの第2実施形態の正面図を概略的に示す。
図7】第1方向への可撓性ガイドの衝突誘起たわみの正面及び側面図を概略的に示す。
図8】第2方向への可撓性ガイドの衝突誘起たわみの正面及び側面図を概略的に示す。
図9】打抜きステーションが剛性ガイド及び可撓性ガイドを備える、一実施形態の上面図を概略的に示す。
図10】ブランク受取位置において可動ラックソードのラックを有する図9の打抜きステーションの別の上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1及び図2は、打抜きステーション10が、打ち抜き工具12、第1ブランク受取ユニット14、第2ブランク受取ユニット16、及び打ち抜き工具12と受取ユニット14、16との間に配置される複数の可撓性ガイド18を備える、第1実施形態を概略的に示す。単純化のため、2つの可撓性ガイド18のみが描かれている。
【0021】
説明された実施形態において、第1受取ユニット14は、積み重ね方向(矢印を用いて示される)に、ブランク収集スペース22においてブランク20の受け取り及び積み重ねのために適合される可動テーブルである。第1受取ユニット14は、積み重ね方向と反対側に動くように適合され、それによって、打ち抜き工具12に対して常に同じ位置で大きくなる積み重ねのブランク20の受け取りを可能にしている。
【0022】
第2受取ユニット16は、積み重ね方向に対して垂直に移動可能なソード24のラックとして設計され、第1受取ユニット14がブランク20の積み重ねを打抜きステーション10から排出している間に一時的にブランク20の受け取り及び積み重ねをするために適合される。これは、第1受取ユニット14が完成した積み重ねを打抜きステーション10から排出するときでさえ、打ち抜き工程を続けることを可能にする。
【0023】
可撓性ガイド18の詳細な図は、図3図4及び図5において提供される。説明された実施形態において、可撓性ガイド18は、剛性部分26及びプラグ接続30によって剛性部分26に取り付けられている可撓性部分28で構成される。他の実施形態において、両部分間の接続は、クリップ、ねじ、接着剤又は同様の種類の接続であってもよい。
【0024】
剛性26及び可撓性部分28の両方は、少なくとも一つの平側面を有する。接続において、両部分の平側面は、平ガイド面32を形成し、ブランク端と直接接触することによりブランク20の横方向移動を制限するように適合される。
【0025】
説明された実施形態において、可撓性ガイド18の剛性部分26は、ねじ接続(図示せず)によって打ち抜き工具12に結合される。当然ながら、接続の種類は、一例にすぎず、本発明の範囲を制限するものではない。
【0026】
可撓性部分28が受取ユニット14、16の近くに近接して終わるように、打ち抜き工具12から見ると、可撓性ガイド18は、ブランク受取ユニット14、16に向かって延びている。
【0027】
それによって、可撓性ガイド18のガイド面32は、打ち抜き工具12とブランク受取ユニット14、16との間のブランク収集スペース22の外側輪郭線34を画定する。ブランク収集スペース22の寸法は、ブランク形状に依存し、ガイド18の位置によって特定される。
【0028】
可撓性部分28は、弾性変形可能であると同時に、耐摩耗性である材料から作られる。そのような材料の例は、天然又は合成ゴム、及び/又はポリテトラフルオロエチレン、エラストマー等のポリマーである。当然ながら、他の線形並びに非線形弾性材料及び/又は弾性体も使用することができる。
【0029】
図3は、可撓性ガイド18のガイド面32の図を示す。単純のために、この見る方向は、以下では、「正面図」方向と呼ばれる。ガイド面32に対して垂直の見る方向は、「側面図」方向とも呼ばれる。
【0030】
図3の正面図において示されるように、可撓性部分28の幅は、可撓性ガイド18の先端部36に向かって可撓性部分26に結合する側面から先細になっている。取付点におけるより広い断面は、プラグ接続30の十分な保持力を確実にする。先端部36の近くの、より細い部分は、弾性変形性を高める。説明された実施形態において、可撓性ガイド18は、膨らんだ先端部36を有する。これは、たとえ、衝突誘起摩耗が起こったとしても、拡張応用の間、可撓性部分28の形状及び機能が保たれることが確実にする。
【0031】
図4の側面図は、可撓性部分28の厚さがその全長にわたって一定であることを明らかにしている。当然ながら、ガイドの形状は、例示的なものにすぎない。他の実施形態において、厚さは、可撓性ガイド18の長さにわたって変更可能である。
【0032】
可撓性部分28のより細い部分は、正面図方向(図3の観測面外における/図4の観測面における)において、側面図方向(図3の観測面における/図4の観測面外における)よりも太くなっている。この一様でない寸法は、可撓性部分28の異方性変形挙動につながる。特に、可撓性部分28は、側面図方向よりも正面図方向において、より高い剛性を有する。他の実施形態において、例えば繊維強化ポリマー等の異方性材料の適用によって、そのような剛性差に達することも、また可能である。
【0033】
より低い剛性の優位方向に変形している可撓性部分28を有する可撓性ガイド18の概略図が、図5において示される。
【0034】
当然ながら、可撓性ガイド18の形状は、前述の説明に限定されない。特に、例えば、図6において示されるような、中空及び/又は薄壁の形状の付加的構造手段を有する可撓性部分28が、弾性変形性及び/又は剛性異方性を高めるために適合されてもよい。
【0035】
実施形態において、可撓性部分28が、ブランク収集スペース22の外側輪郭線34に沿う方向に弾性変形可能であるように、可撓性ガイド18は、打抜きステーション10において整列される。特に、可撓性部分28のより低い剛性の方向は、外側輪郭線34と一致している。同時に、可撓性部分28ののより高い剛性の方向は、外側輪郭線34の方向に対して垂直である。結果として、ブランク受取ユニット14、16と衝突する場合、可撓性部分28は、ブランク収集スペース22の外側輪郭線34に沿う方向に優先的に変形し、それによって、ブランク収集スペース22へのたわみが防止される。
【0036】
移動するラックソード24と衝突する場合における可撓性ガイド18の変形挙動は、図7において示される。衝突より前に、可撓性ガイド18の可撓性部分28は、打ち抜き工具12から見て、一時的に積み重ねられたブランク20の適切な整列を確実にするために、ラックソード24の上面38を越えて延びる。実施形態において、ラックソード24は、可撓性ガイド18のガイド面32と平行の、ブランク収集スペース22の外側輪郭線34に沿う方向に動く。
【0037】
図7の左側において、可撓性ガイド18の正面図及び衝突するラックソード24が示される。可撓性ガイド18の可撓性部分28は、ブランク収集スペース22の外側輪郭線34に沿うラックソードの移動方向(矢印で示される)に変形する。可撓性ガイド18及び衝突するラックソード24の側面図は、図7の右側において示される。異方性剛性により、ラックソードの移動方向に対して垂直の可撓性部分28の変形、防止され、それによって、ブランク収集スペース22の元の状態を保つ。
【0038】
比較のために、図8は、ブランク収集スペース22への可撓性ガイド18のたわみを防止する試みが失敗した、不利な場合を示す。図8において提供される可撓性ガイド18の正面図(左)並びに側面図(右)は、可撓性部分28が、ラックソード24の移動方向に対して垂直に変形し、たわんでいることを示す。そのような挙動は、例えば、可撓性部分28の個々の方向における剛性差が小さすぎる場合或いは可撓性部分28が打ち抜き工具12から見て、ラックソード24の上面38をはるか遠くに越えて延びる場合に起こり得る。結果として、可撓性ガイド18の可撓性部分28は、ブランク収集スペース22から離れて或いはにたわみ、乱れた積み重ね形成につながる可能性がある。
【0039】
本発明に係る打抜きステーション10の第2実施形態は、図9及び図10において示される。第2実施形態は、いくつかの必須の特徴において、第1実施形態と一致しており、その違いのみが、以下で説明される。同一且つ機能的に同一の部分は、同一の参照符号を用いて提供される。
【0040】
図9及び図10の両方は、打ち抜き工具12からみた打抜きステーション10の図を提供する。この観測方向は、「上面図」として参照される。
【0041】
打抜きステーション10は、打ち抜き工具12、第1ブランク受取ユニット14、、第2一時ブランク受取ユニット16を構成するラックソード24のラック、及び打ち抜き工具12とブランク受取ユニット14、16との間に配置される多数の可撓性ガイド18並びに剛性ガイド40を備える。
【0042】
可撓性及び剛性ガイド18、40の両方は、剛性部分26を備え、打ち抜き工具12に取り付けられている。それらは、ブランク収集スペース22を囲むように整列され、それによって、その外側輪郭線34を画定する。さらに、ガイド18、40の両方の種類は、積み重ね方向と平行に向けられたブランク20を案内するためのガイド面32を備える。
【0043】
説明された実施形態において、可撓性ガイド18のガイド面32は、剛性ガイド40のガイド面32に対して垂直に向けられる。
【0044】
図10において、ラックソード24は、ブランク受取位置に配置される。それらの動きの方向は矢印によって示される。剛性ガイド40は、ソード24が個々の剛性ガイド40の間の開けたスペースを通って動くことができるように、ラックソード24に関して整列される。従って、衝突のリスクは低くなる。
【0045】
これとは対照的に、ラックソード24の移動方向に沿って、重大な衝突のリスクがある。衝突した場合の問題を減らすため且つブランク収集スペース22へのガイドのたわみの防止を確実にするために、可撓性ガイド18が適合される。
図1
図2
図3-5】
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-08-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
打ち抜き工具(12)と、
ブランク収集スペース(22)において積み重ね方向にブランク(20)の受け取り及び積み重ねをするための少なくとも一つのブランク受取ユニット(14、16)と、
前記打ち抜き工具(12)と前記受取ユニット(14、16)との間に配置される、少なくとも一つの可撓性ガイド(18)と、
を備える打抜きステーションであって、
前記可撓性ガイド(18)は、前記ブランク(20)を案内するために適合され、前記積み重ね方向と平行に向けられ、且つ前記ブランク収集スペース(22)の外側輪郭線(34)を画定することができるように構成された、少なくとも一つのガイド面(32)を備えるとともに、前記ブランク受取ユニット(14、16)の近傍に配置された、少なくとも一つの可撓性部分(28)を更に備え、
前記可撓性部分(28)は、前記ブランク収集スペース(22)の前記外側輪郭線(34)に沿う第1方向に弾性変形可能であり、前記ブランク受取ユニット(14、16)と衝突する場合において、前記ブランク収集スペース(22)への前記可撓性部分(28)のたわみを防止するために、前記ブランク収集スペース(22)の前記外側輪郭線(34)に対して垂直な第2方向よりも前記第1方向により低い剛性を有する、
ことを特徴とする打抜きステーション。
【請求項2】
少なくとも2つのブランク受取ユニット(14、16)を備え、前記2つのブランク受取ユニット(16)の内の少なくとも一つは、前記少なくとも一つの他の受取ユニット(14)が前記打ち抜きステーション(10)からブランク(20)の積み重ねを排出している間に、ブランク(20)の一時的な受け取り及び積み重ねをするための可動ラックソード(24)のラックを備え、前記ラックソード(24)は、前記積み重ね方向に対して垂直方向に移動可能であり、前記可撓性ガイド(18)の前記可撓性部分(28)は、前記ラックソード(24)と衝突する場合に弾性変形するように適合される、請求項1に記載の打抜きステーション。
【請求項3】
前記可撓性ガイド(18)の前記可撓性部分(28)は、前記打ち抜き工具(12)から見て、少なくとも一つの前記ラックソード(24)の上面(38)を越えて延びる、請求項2に記載の打抜きステーション。
【請求項4】
前記ラックソード(24)は、前記可撓性ガイド(18)の前記ガイド面(32)と平行且つ前記積み重ね方向に対して垂直の方向に動くように適合される、請求項2又は3に記載の打抜きステーション。
【請求項5】
ブランク(20)を案内するための少なくとも一つのガイド面(32)を有し且つ前記積み重ね方向と平行に向けられた、少なくとも一つの剛性ガイド(40)を備える請求項1~3のいずれか1項に記載の打抜きステーション。
【請求項6】
前記可撓性ガイド(18)の前記ガイド面(32)は、前記剛性ガイド(40)の前記ガイド面(32)に対して垂直に向けられる、請求項5に記載の打抜きステーション。
【請求項7】
前記ブランク収集スペース(22)を囲む複数の剛性部分(26)を備え、少なくとも一つの可撓性部分(28)は、少なくとも一つ剛性部分(26)に結合される、請求項1~3のいずれか1項に記載の打抜きステーション。
【請求項8】
請求項に記載の打抜きステーション(10)においてブランクを案内するための可撓性ガイドであって、
ブランク(20)の端と直接接触することによりブランク(20)の移動を制限するように適合される少なくとも一つのガイド面(32)と、
第1方向に弾性変形可能である可撓性部分(28)と、
を備え、
前記可撓性部分(28)は、前記第1方向に対して垂直な第2方向よりも前記第1方向においてより低い剛性を有する、ことを特徴とする可撓性ガイド。
【請求項9】
剛性部分(26)を更に備え、前記可撓性部分(28)は、前記剛性部分(26)に結合される、請求項8に記載の可撓性ガイド。
【請求項10】
前記可撓性部分(28)及び前記剛性部分(26)は、プラグ接続(30)によって結合される、請求項9に記載の可撓性ガイド。
【請求項11】
前記可撓性部分(28)は、耐摩耗性ポリマー材料から成る、請求項8~10のいずれか1項に記載の可撓性ガイド
【国際調査報告】