(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】熱交換器、段階分け加熱装置、及びエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/20 20200101AFI20241121BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20241121BHJP
【FI】
A24F40/20
A24F40/46
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538683
(86)(22)【出願日】2022-12-22
(85)【翻訳文提出日】2024-08-23
(86)【国際出願番号】 CN2022141005
(87)【国際公開番号】W WO2023116818
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】202123300320.3
(32)【優先日】2021-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202221792502.9
(32)【優先日】2022-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524239139
【氏名又は名称】深▲セン▼市新宜康科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN INNOKIN TECHNOLOGY CO., LTD
【住所又は居所原語表記】BUILDING 6, XINXINTIAN INDUSTRIAL PARK, XINSHA ROAD, SHAJING STREET, BAOAN DISTRICT, SHENZHEN, GUANGDONG 518000, PEOPLE’S REPUBLIC OF CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】彭 争 戦
(72)【発明者】
【氏名】李 建 偉
(72)【発明者】
【氏名】崔 涛
(72)【発明者】
【氏名】雷 芳
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB22
4B162AC12
4B162AC22
4B162AC41
(57)【要約】
熱交換器、段階分け加熱装置、及びエアロゾル発生装置を提供する。エアロゾル発生装置は、ケーシング(2)であって、前記ケーシング(2)は、第1吸気孔(23)が開けられ、気流チャネル(21)及びハーブ製品(1)を収納可能な収納室(22)が内部に設けられ、外部の空気が第1吸気孔(23)を介して気流チャネル(21)に入るケーシング(2)と、多孔質導電性セラミック体(31)であって、前記多孔質導電性セラミック体(31)は、ケーシング(2)内に位置され、少なくとも一部が収納室(22)と気流チャネル(21)との間に位置され、多孔質導電性セラミック体(31)を流れて収納室(22)に入る空気を加熱することで、加熱された空気でハーブ製品(1)を加熱させる 多孔質導電性セラミック体(31)と、を含む。本発明の形態によれば、ハーブ製品(1)が均等に加熱され、使用者の喫煙感が向上する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハーブ製品を加熱することに用いられるエアロゾル発生装置であって、
ケーシングであって、前記ケーシングは、気流チャネル及び前記ハーブ製品を収納可能な収納室が内部に設けられ、少なくとも1つの第1吸気孔が開けられ、外部の空気が前記第1吸気孔を通して前記気流チャネルに入るケーシングと、
空気ヒータであって、前記空気ヒータは前記ケーシング内に取り付けられた多孔質導電性セラミック体を含み、前記多孔質導電性セラミック体は少なくとも一部が前記収納室と前記気流チャネルとの間に位置され、前記多孔質導電性セラミック体は全体にわたって空気が通過する複数の細い穴が開けられ、前記多孔質導電性セラミック体は、前記多孔質導電性セラミック体を流れ通して前記収納室に入る前記空気を加熱することで、加熱された前記空気で前記ハーブ製品を加熱させる空気ヒータと、を含む、ことを特徴とするエアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記第1吸気孔は、前記ケーシングの前記収納室から離れる端部に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記ケーシングの側壁内に中空の中間層が設けられ、前記第1吸気孔は、前記ケーシングの前記収納室に近い端部の前記中間層の先端に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記ケーシングの側壁内に中空の中間層が設けられ、前記第1吸気孔は、前記ケーシングの前記収納室に近い端部の前記側壁に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記多孔質導電性セラミック体の多孔率が30%~70%である、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記多孔質導電性セラミック体の貫通穴率が90%以上である、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記多孔質導電性セラミック体の外周面の外部に少なくとも1層の断熱材が設けられ、前記断熱材には、前記気流チャネルに連通する少なくとも1つの第2吸気孔及び前記収納室に連通する少なくとも1つの排気孔が開けられている、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記断熱材は緻密なセラミックシェル又はセラミックエナメルレイヤーである、ことを特徴とする請求項7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記第2吸気孔は、前記多孔質導電性セラミック体において前記収納室から離れる前記断熱材に開けられ、及び/又は、前記排気孔は、前記多孔質導電性セラミック体において前記収納室に近い前記断熱材に開けられる、ことを特徴とする請求項8に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記空気ヒータは、陽極ピンと陰極ピンをさらに含み、前記多孔質導電性セラミック体は、前記陽極ピン及び前記陰極ピンにそれぞれ電気的に接続される、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記多孔質導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第1端及び第2端を有し、前記陽極ピンは前記第1端に電気的に接続され、前記陰極ピンは前記第2端に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記多孔質導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第1端及び第2端を有し、前記陽極ピンは、前記第1端に近い前記多孔質導電性セラミック体の外側面に設けられ、前記陰極ピンは、前記第2端に近い前記多孔質導電性セラミック体の外側面に設けられる、ことを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記多孔質導電性セラミック体に、前記陽極ピンが設けられる位置及び前記陰極ピンが設けられる位置は、前記多孔質導電性セラミック体の周方向において所定の間隔を置いて設けられる、ことを特徴とする請求項12に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記多孔質導電性セラミック体は、円柱体、円錐体、螺旋体、台形体、ダンベル状体、凹状体、ボール状体、又は不規則体である、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記多孔質導電性セラミック体は、前記ケーシングと同軸で前記ケーシング内に縦方向に設けられる、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項16】
前記多孔質導電性セラミック体は、軸方向が前記ケーシングの軸方向と所定の角度に成るように前記ケーシング内に横方向に設けられる、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項17】
前記ケーシング内に取り付けられ、前記多孔質導電性セラミック体に電気的に接続される電源セットをさらに含む、ことを特徴とする請求項1~16のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項18】
前記電源セットは、給電電源と制御回路基板を含み、前記制御回路基板は、前記給電電源及び前記多孔質導電性セラミック体にそれぞれ電気的に接続される、ことを特徴とする請求項17に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項19】
前記ハーブ製品は、順次一体に接続された第1ハーブセクション及び第2ハーブセクションを備え、前記エアロゾル発生装置は、外周ヒータと前記空気ヒータを含む段階分け加熱装置を含み、前記収納室は、第1キャビティと第2キャビティを含み、
前記多孔質導電性セラミック体は、前記第1ハーブセクションを収納可能で、且つ前記気流チャネルに連通する前記第1キャビティを有し、
前記外周ヒータは、前記ケーシング内に設けられ、前記多孔質導電性セラミック体の上方に位置され、かつ、前記第2ハーブセクションを収納可能で前記第1キャビティに連通する前記第2キャビティを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項20】
前記空気ヒータは、第1陽極リードピンと第1陰極リードピンをさらに含み、前記多孔質導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第1端及び第2端を有し、前記第1陽極リードピンは前記第1端に電気的に接続され、前記第1陰極リードピンは前記第2端に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項19に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項21】
前記多孔質導電性セラミック体の軸断面において、前記多孔質導電性セラミック体において前記第1陽極リードピンに接続される端部と前記第1陰極リードピンに接続される端部は対角に呈する、ことを特徴とする請求項20に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項22】
前記外周ヒータは、第2陽極リードピン、第2陰極リードピン、及び前記第2キャビティを有する緻密な導電性セラミック体を含み、前記緻密な導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第3端及び第4端を有し、前記第2陽極リードピンは前記第3端に電気的に接続され、前記第2陰極リードピンは前記第4端に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項20に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項23】
前記緻密な導電性セラミック体の軸断面において、前記緻密な導電性セラミック体のうち前記第2陽極リードピンに接続される端部と前記第2陰極リードピンに接続される端部は対角に呈する、ことを特徴とする請求項22に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項24】
前記緻密な導電性セラミック体の前記第3端と前記多孔質導電性セラミック体の前記第1端は、間隔を置いており、又は絶縁的に接続される、ことを特徴とする請求項22に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項25】
前記段階分け加熱装置は、陰極リードと、第1陽極リードと、第2陽極リードと、をさらに含み、前記外周ヒータは、前記第2キャビティを有する緻密な導電性セラミック体を含み、前記多孔質導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第1端及び第2端を有し、前記緻密な導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第3端及び第4端を有し、前記第1端と前記第3端は絶縁的に接続され、前記陰極リードは、前記第1端及び前記第3端に電気的に接続され、前記第1陽極リードは前記第2端に電気的に接続され、前記第2陽極リードは前記第4端に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項19に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項26】
前記第1キャビティは段差状ブラインドホールであり、前記段差状ブラインドホールは、第1チャネルと、前記第1ハーブセクションを収納可能な第2チャネルと、を含み、前記第2チャネルは前記第1チャネルと前記第2キャビティとの間に位置され、前記第2チャネルの直径が前記第1チャネルの直径よりも大きい、ことを特徴とする請求項20~25のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項27】
前記第2チャネルの内周壁上及び/又は前記多孔質導電性セラミック体の外周壁上に緻密なシール層が被覆されている、ことを特徴とする請求項26に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項28】
前記気流チャネルは、前記ケーシングの内壁と前記外周ヒータの外壁との間に位置され、前記気流チャネルを流れ通す空気が前記多孔質導電性セラミック体の前記外周ヒータに近い側の端面から前記第1キャビティ内に流れる、ことを特徴とする請求項19~25のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項29】
前記ケーシングはカバーを含み、前記収納室は第3キャビティをさらに含み、前記カバーは、前記ハーブ製品が挿入するための中空の第3キャビティを有し、前記カバーは、前記外周ヒータの外部に被せられ、前記第3キャビティは前記第2キャビティに連通し、前記カバーの内壁と前記カバーの外壁との間に少なくとも1つの前記気流チャネルが開けられ、前記カバーでは、前記多孔質導電性セラミック体から離れる端部の側壁に前記気流チャネルに連通する少なくとも1つの前記第1吸気孔が開けられる、ことを特徴とする請求項28に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項30】
前記ケーシングの内壁と前記多孔質導電性セラミック体の外壁との間及び/又は前記ケーシングの内壁と前記外周ヒータの外壁との間に保温断熱層が設けられる、ことを特徴とする請求項19~25のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項31】
前記保温断熱層の材料は、エアロゲル、発泡性ポリエチレン又はセラミック繊維である、ことを特徴とする請求項30に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項32】
前記エアロゾル発生装置は、前記ケーシング内に取り付けられた制御回路基板及び給電電源をさらに含み、前記制御回路基板は、前記給電電源、前記多孔質導電性セラミック体、前記外周ヒータにそれぞれ電気的に接続される、ことを特徴とする請求項19~25のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項33】
請求項1~32のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置における前記空気ヒータである、ことを特徴とする熱交換器。
【請求項34】
請求項22~27のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置における段階分け加熱装置である、ことを特徴とする段階分け加熱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年12月24日に中国特許庁に提出された、出願番号が202123300320.3、発明の名称が「加熱セット、熱交換器、及びエアロゾル発生装置」の中国特許出願の優先権を主張しており、また、2022年7月12日に中国特許庁に提出された、出願番号が202221792502.9、発明の名称が「段階分け加熱装置及び加熱非燃焼装置」の中国特許出願の優先権を主張しており、上記の2つの出願のすべての内容は引用により本願に組み込まれている。
【0002】
本願は、電子霧化の技術分野に関し、特に、熱交換器、段階分け加熱装置、及びエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0003】
現在市販されているエアロゾル発生装置には、主に2つのタイプがあり、1つは、霧化液を蒸発させることによって喫煙可能なエアロゾルを形成する電子霧化装置であり、もう1つは、ハーブ製品を200~400℃の低温で加熱して喫煙可能なエアロゾルを形成する低温非燃焼型喫煙具である。従来の燃焼型紙巻きタバコと比較して、電子霧化装置及び低温非燃焼型喫煙具は、動作温度が低く、使用される霧化液やハーブ製品によって生成されるエアロゾル中の有害成分は、従来の燃焼型紙巻きタバコよりはるかに低い。したがって、電子霧化装置や低温非燃焼型喫煙具を使用すると、従来のシガレットが人体への悪い影響を大幅に軽減できる。
【0004】
ハーブ製品を低温で加熱して喫煙可能なエアロゾルを形成する低温非燃焼型喫煙具の場合、加熱方法は通常、周辺加熱と中心加熱に分けられる。このうち、中心加熱では、発熱体として加熱シートや発熱針を使用するのが一般的であり、加熱シートや加熱針をハーブ製品に挿入することにより、加熱シートや加熱針によって発生する熱を利用してハーブ製品が加熱され、かつ霧化される。しかし、加熱シートや加熱針が熱を発生すると、ハーブ製品が自身の半径方向に明らかな温度勾配が発生しやすい。具体的には、発熱方向は発熱シートの中心から周辺に向かってゆっくりと広がっているので、中心加熱領域の温度は高く、エッジ加熱領域の温度は低く、その結果、ハーブ製品は均等に加熱されることができない。具体的には、ハーブ製品のうち中心加熱領域に近い部分は十分に加熱することができるが、ハーブ製品から遠い部分は十分に加熱することができなく、エアロゾルによって形成される煙の量は少ないため、生成されたエアロゾルの喫煙感は満足度が低く、使用者の喫煙体験が良くない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の主な目的は、ハーブ製品が均等に加熱できず、生成されたエアロゾルの喫煙感の満足度が低く、使用者の喫煙体験が良くないという従来の低温非燃焼型喫煙具に存在する技術的課題を解決するために、熱交換器、段階分け加熱装置、及びエアロゾル発生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成させるために、本願は、ハーブ製品を加熱することに用いられるエアロゾル発生装置を提供し、前記エアロゾル発生装置は、
ケーシングであって、前記ケーシングは、気流チャネル及び前記ハーブ製品を収納可能な収納室が内部に設けられ、少なくとも1つの第1吸気孔が開けられ、外部の空気が前記第1吸気孔を通して前記気流チャネルに入るケーシングと、
空気ヒータであって、前記空気ヒータは前記ケーシング内に取り付けられた多孔質導電性セラミック体を含み、前記多孔質導電性セラミック体は少なくとも一部が前記収納室と前記気流チャネルとの間に位置され、前記多孔質導電性セラミック体は全体にわたって空気が通過する複数の細い穴が開けられ、前記多孔質導電性セラミック体は、前記多孔質導電性セラミック体を流れ通して前記収納室に入る前記空気を加熱することで、加熱された前記空気で前記ハーブ製品を加熱させる空気ヒータと、を含む、エアロゾル発生装置である。
【0007】
さらに、前記第1吸気孔は、前記ケーシングの前記収納室から離れる端部に設けられる。
【0008】
さらに、前記ケーシングの側壁内に中空の中間層が設けられ、前記第1吸気孔は、前記ケーシングの前記収納室に近い端部の前記中間層の先端に設けられる。
【0009】
さらに、前記ケーシングの側壁内に中空の中間層が設けられ、前記第1吸気孔は、前記ケーシングの前記収納室に近い端部の前記側壁に設けられる。
【0010】
さらに、前記多孔質導電性セラミック体の多孔率が30%~70%である。
【0011】
さらに、前記多孔質導電性セラミック体の貫通穴率が90%以上である。
【0012】
さらに、前記多孔質導電性セラミック体の外周面の外部に少なくとも1層の断熱材が設けられ、前記断熱材には、前記気流チャネルに連通する少なくとも1つの第2吸気孔及び前記収納室に連通する少なくとも1つの排気孔が開けられている。
【0013】
さらに、前記断熱材は緻密なセラミックシェル又はセラミックエナメルレイヤーである。
【0014】
さらに、前記第2吸気孔は、前記多孔質導電性セラミック体において前記収納室から離れる前記断熱材に開けられる。
【0015】
さらに、前記排気孔は、前記多孔質導電性セラミック体において前記収納室に近い前記断熱材に開けられる。
【0016】
さらに、前記空気ヒータは、陽極ピンと陰極ピンをさらに含み、前記多孔質導電性セラミック体は、前記陽極ピン及び前記陰極ピンにそれぞれ電気的に接続される。
【0017】
さらに、前記多孔質導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第1端及び第2端を有し、前記陽極ピンは前記第1端に電気的に接続され、前記陰極ピンは前記第2端に電気的に接続される。
【0018】
さらに、前記多孔質導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第1端及び第2端を有し、前記陽極ピンは、前記第1端に近い前記多孔質導電性セラミック体の外側面に設けられ、前記陰極ピンは、前記第2端に近い前記多孔質導電性セラミック体の外側面に設けられる。
【0019】
さらに、前記多孔質導電性セラミック体に、前記陽極ピンが設けられる位置及び前記陰極ピンが設けられる位置は、前記多孔質導電性セラミック体の周方向において所定の間隔を置いて設けられる。
【0020】
さらに、前記多孔質導電性セラミック体は、円柱体、円錐体、螺旋体、台形体、ダンベル状体、凹状体、ボール状体、又は不規則体である。
【0021】
さらに、前記多孔質導電性セラミック体は、前記ケーシングと同軸で前記ケーシング内に縦方向に設けられる。
【0022】
さらに、前記多孔質導電性セラミック体は、軸方向が前記ケーシングの軸方向と所定の角度に成るように前記ケーシング内に横方向に設けられる。
【0023】
さらに、前記エアロゾル発生装置は、前記ケーシング内に取り付けられ、前記多孔質導電性セラミック体に電気的に接続される電源セットをさらに含む。
【0024】
さらに、前記電源セットは、給電電源と制御回路基板を含み、前記制御回路基板は、前記給電電源及び前記多孔質導電性セラミック体にそれぞれ電気的に接続される。
【0025】
さらに、前記ハーブ製品は、順次一体に接続された第1ハーブセクション及び第2ハーブセクションを備え、前記エアロゾル発生装置は、外周ヒータと前記空気ヒータを含む段階分け加熱装置を含み、前記収納室は、第1キャビティと第2キャビティを含み、
前記多孔質導電性セラミック体は、前記第1ハーブセクションを収納可能で、且つ前記気流チャネルに連通する前記第1キャビティを有し、
前記外周ヒータは、前記ケーシング内に設けられ、前記多孔質導電性セラミック体の上方に位置され、かつ、前記第2ハーブセクションを収納可能で前記第1キャビティに連通する前記第2キャビティを有する。
【0026】
さらに、前記空気ヒータは、第1陽極リードピンと第1陰極リードピンをさらに含み、前記多孔質導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第1端及び第2端を有し、前記第1陽極リードピンは前記第1端に電気的に接続され、前記第1陰極リードピンは前記第2端に電気的に接続される。
【0027】
さらに、前記多孔質導電性セラミック体の軸断面において、前記多孔質導電性セラミック体において前記第1陽極リードピンに接続される端部と前記第1陰極リードピンに接続される端部は対角に呈する。
【0028】
さらに、前記外周ヒータは、第2陽極リードピン、第2陰極リードピン、及び前記第2キャビティを有する緻密な導電性セラミック体を含み、前記緻密な導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第3端及び第4端を有し、前記第2陽極リードピンは前記第3端に電気的に接続され、前記第2陰極リードピンは前記第4端に電気的に接続される。
【0029】
さらに、前記緻密な導電性セラミック体の軸断面において、前記緻密な導電性セラミック体において前記第2陽極リードピンに接続される端部と前記第2陰極リードピンに接続される端部は対角に呈する。
【0030】
さらに、前記緻密な導電性セラミック体の前記第3端と前記多孔質導電性セラミック体の前記第1端は、間隔を置いており、又は絶縁的に接続される。
【0031】
さらに、前記段階分け加熱装置は、陰極リードと、第1陽極リードと、第2陽極リードと、をさらに含み、前記外周ヒータは、前記第2キャビティを有する緻密な導電性セラミック体を含み、前記多孔質導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第1端及び第2端を有し、前記緻密な導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第3端及び第4端を有し、前記第1端と前記第3端は絶縁的に接続され、前記陰極リードは、前記第1端及び前記第3端に電気的に接続され、前記第1陽極リードは前記第2端に電気的に接続され、前記第2陽極リードは前記第4端に電気的に接続される。
【0032】
さらに、前記第1キャビティは段差状ブラインドホールであり、前記段差状ブラインドホールは、第1チャネルと、前記第1ハーブセクションを収納可能な第2チャネルと、を含み、前記第2チャネルは前記第1チャネルと前記第2キャビティとの間に位置され、前記第2チャネルの直径が前記第1チャネルの直径よりも大きい。
【0033】
さらに、前記第2チャネルの内周壁上及び/又は前記多孔質導電性セラミック体の外周壁上に緻密なシール層が被覆されている。
【0034】
さらに、前記気流チャネルは、前記ケーシングの内壁と前記外周ヒータの外壁との間に位置され、前記気流チャネルを流れ通す空気が前記多孔質導電性セラミック体の前記外周ヒータに近い側の端面から前記第1キャビティ内に流れる。
【0035】
さらに、前記ケーシングはカバーを含み、前記収納室は第3キャビティをさらに含み、前記カバーは、前記ハーブ製品が挿入するための中空の第3キャビティを有し、前記カバーは、前記外周ヒータの外部に被せられ、前記第3キャビティは前記第2キャビティに連通し、前記カバーの内壁と前記カバーの外壁との間に少なくとも1つの前記気流チャネルが開けられ、前記カバーでは、前記多孔質導電性セラミック体から離れる端部の側壁に前記気流チャネルに連通する少なくとも1つの前記第1吸気孔が開けられる。
【0036】
さらに、前記ケーシングの内壁と前記多孔質導電性セラミック体の外壁との間及び/又は前記ケーシングの内壁と前記外周ヒータの外壁との間に保温断熱層が設けられる。
【0037】
さらに、前記保温断熱層の材料は、エアロゲル、発泡性ポリエチレン又はセラミック繊維である。
【0038】
さらに、前記エアロゾル発生装置は、前記ケーシング内に取り付けられた制御回路基板及び給電電源をさらに含み、前記制御回路基板は、前記給電電源、前記多孔質導電性セラミック体、前記外周ヒータにそれぞれ電気的に接続される。
【0039】
上記の目的を達成させるために、本願はまた、前記エアロゾル発生装置における前記空気ヒータである、熱交換器を提供する。
【0040】
上記の目的を達成させるために、本願はまた、前記エアロゾル発生装置における段階分け加熱装置である、段階分け加熱装置を提供する。
【発明の効果】
【0041】
従来技術と比較して、本願の有益な効果は以下の通りである。
【0042】
本願の技術案では、全体にわたって細い穴が分布されている多孔質導電性セラミック体が空気ヒータとして使用され、多孔質導電性セラミック体は多孔質導電性セラミック体を流れ通す空気を加熱し、ハーブ製品を収納可能な収納室に加熱後の熱空気を伝達することにより、使用者がハーブ製品を収納室に入れて使用する際に、多孔質導電性セラミック体による熱空気が収納室内のハーブ製品を加熱して霧化することができる。熱空気がハーブ製品の様々な部分まで素早く到達できるので、ハーブ製品は全体として迅速かつ均等に加熱されることが実現され、それにより、ハーブ製品が加熱された後に得られたエアロゾルの喫煙感が向上し、より良好な喫煙体験が使用者に与えられ、また、ハーブ製品から煙を迅速に発生させることが可能になり、使用者の待ち時間が短縮され、「起動直後喫煙可能」という効果が得られる。
本願の実施例又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例又は従来技術の説明に使用する必要がある図面を簡単に説明するが、以下の説明にある図面は本願の一部の実施例にすぎず、当業者にとっては創造的な労働を支払うことなくこれらの図面に示される構成に基づいて他の図面を得ることができることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】本願の一実施例におけるエアロゾル発生装置の構造原理の模式図である。
【
図2】本願の一実施例におけるエアロゾル発生装置の使用の模式図である。
【
図3】本願の一実施例において第1吸気孔がケーシングの下端面に設けられたエアロゾル発生装置の構造模式図である。
【
図4】本願の一実施例において第1吸気孔がケーシングの上端面に設けられたエアロゾル発生装置の構造模式図である。
【
図5】本願の一実施例において第1吸気孔がケーシングの上端の側壁に設けられたエアロゾル発生装置の構造模式図である。
【
図6】本願の一実施例における多孔質導電性セラミック体が陽極ピン及び陰極ピンとの間の接続の模式図である。
【
図7】本願の別の実施例における多孔質導電性セラミック体が陽極ピン及び陰極ピンとの間の接続の模式図である。
【
図9】本願の一実施例における空気ヒータの構造模式図である。
【
図10】本願の別の実施例における空気ヒータの構造模式図である。
【
図11】本願の一実施例において電池ユニットを含むエアロゾル発生装置の構造原理模式図である。
【
図12】本願の別の実施例におけるエアロゾル発生装置の全体構造の模式図である。
【
図13】本願の別の実施例におけるエアロゾル発生装置の構造の解体模式図である。
【
図14】本願の別の実施例におけるエアロゾル発生装置の断面図である。
【
図15】本願の別の実施例におけるエアロゾル発生装置の使用の模式図である。
【
図16】本願の一実施例における段階分け加熱装置の断面図である。
【
図17】本願の別の実施例における段階分け加熱装置の断面図である。
【
図18】
図17に示す段階分け加熱装置の立体構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本願の目的の実現、機能の特徴及び利点は実施例や図面を参照してさらに説明する。
以下では、本願の実施例における技術案について、図面を参照して明確かつ完全に説明するが、説明される実施例は、本願の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではないことは明らかである。本願の実施例に基づいて当業者が創造的な労働を払うことなく取得したその他の実施例はすべて本願の保護範囲に属する。
【0045】
なお、本発明の実施例において指向性表示(例えば、上、下、左、右、前、後など)が含まれている場合には、この指向性表示は、ある特定の姿勢における部品間の相対的な位置関係、動き具合等を説明するためのものであり、この特定の姿勢が変化すると、この指向性表示もそれに応じて変化する。
【0046】
さらに、要素が別の要素に「固定されている」と記述されている場合、それは、別の要素の上に直接存在してもよく、それらの間に1つ又は複数の中間要素が存在してもよい。1つの要素が別の要素に「接続される」と記述されている場合、それは、別の要素に直接接続されていてもよいし、それらの間に1つ又は複数の中間要素が存在していてもよい。
【0047】
また、本願の実施例に「第1」、「第2」等に係る記述がある場合、当該「第1」、「第2」等の記述は、単に説明目的のためのものであり、その相対的重要性を指示又は暗示し、又は示された技術的特徴の数を暗示しているものとは解されない。したがって、「第1」、「第2」に限定される特徴は、少なくとも1つの特徴を明示的又は暗黙的に含んでもよい。また、「及び/又は」、「かつ/又は」が本明細書に出現する場合、その意味は3つの並置されたスキームを含み、「A及び/又はB」を例にして、Aスキーム、Bスキーム、又はA及びBの両方のスキームが含まれる。また、各実施例間の技術案は相互に組み合わせられてもよいが、当業者が実現できることを基礎としなければならず、技術案の組み合わせに相互に矛盾が生じ、又は実現できない場合には、このような技術案の組み合わせは存在せず、本願の要求する保護範囲内にもないと考えるべきである。
【0048】
図1及び
図2に示すように、本願の一実施例は、ハーブ製品1を加熱することに用いられるエアロゾル発生装置を提供し、当該エアロゾル発生装置は、ケーシング2と、空気ヒータ3と、を含み、
ケーシング2の内部に気流チャネル21及びハーブ製品1を収納可能な収納室22が設けられ、ケーシング2に少なくとも1つの第1吸気孔23が開けられ、外部の空気が第1吸気孔23を介して気流チャネル21に入り、すなわち、第1吸気孔23は、外部及び気流チャネル21にそれぞれ連通し、
空気ヒータ3は、ケーシング2内に取り付けられる多孔質導電性セラミック体31を含み、多孔質導電性セラミック体31は少なくとも一部が収納室22と気流チャネル21との間に位置され、多孔質導電性セラミック体31は全体にわたって空気が通過する複数の細い穴が分布されており、多孔質導電性セラミック体31は、多孔質導電性セラミック体31を流れて収納室22に入る空気を加熱することで、加熱された空気でハーブ製品1を加熱させることに用いられる。
【0049】
本実施例では、具体的には、上記のハーブ製品1は、低温非燃焼型煙草(例えば、シガレット)であってもよいし、他のタイプのエアロゾル発生製品、例えば、茶葉、タバコ葉、タバコ刻み、大麻などであってもよく、使用者の実際のニーズに応じて決定してもよいが、本実施例はこれを特に限定しない。なお、いわゆる低温非燃焼型煙草とは、主に、タバコ刻み、煙草顆粒、植物断片、タバコ用エッセンスやプロピレングリコールなどの材料で製造されるエアロゾル発生製品を指し、一般的に棒状(例えば、円柱状)をしていることから、低温非燃焼シガレットとしても知られており、低温加熱の条件では、その内部にあるニコチンや他の芳香物質が固体顆粒を発生させずに揮発し、霧化による蒸気だけを生成することができる。低温非燃焼とは、実質的に低温乾留のプロセスであり、加熱温度が一般に200℃~400℃であり、ここでの低温とは、ハーブ製品1が燃焼せずにエアロゾルを生成する温度を指し、例えば、200℃~400℃の範囲の温度であってもよい。さらに、特定の適用場面では、ハーブ製品1の形状は、一定のもの(例えば、円柱状のシガレット)であってもよいし、一定のものではなく(例えば、バラバラしたタバコ刻み)てもよいが、本実施例はこれを特に限定しない。
【0050】
本実施例では、本実施例に係る多孔質導電性セラミック体31は、高温で焼結されており、互いに連通しておりかつ材料の表面にも連通する多くの細い穴構造を内部に備える導電性セラミック材料であり、具体的に実施する場合、多孔質導電性セラミック体31の材料は、導電粉と炭化ケイ素、酸化ケイ素、アルミナ、酸化ジルコニウムのうちの少なくとも1種との混合物であってもよく、導電粉の材料は、窒化チタン、窒化ジルコニウム、炭窒化チタン、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化タリウム、炭化ハフニウム、ホウ化チタン、ホウ化ジルコニウム、ホウ化タリウム、ホウ化ハフニウム、ケイ化モリブデン、炭化タングステンのうちの少なくとも1種であってもよい。さらに、具体的に実施する場合、多孔質導電性セラミック体31は、規則的な形状であっても、非規則的な形状であってもよいが、任意選択で、多孔質導電性セラミック体31は、円柱体、円錐体、螺旋体、台形体、ダンベル状体、凹状体、ボール状体などであり、空気を加熱して、ハーブ製品1を収納可能な収納室22に加熱された空気を伝達できればよく、本実施例はこれを特に限定しない。また、多孔質導電性セラミック体31をケーシング2内に取り付ける際に、ケーシング2と同軸で多孔質導電性セラミック体31をケーシング2内に縦方向に設けてもよいし、多孔質導電性セラミック体31の軸方向がケーシング2の軸方向と角をなすように多孔質導電性セラミック体31をケーシング2内に横方向に設けてもよく、空気を加熱して、ハーブ製品1を収納可能な収納室22に加熱された空気を伝達できればよく、本実施例はこれを特に限定しない。
【0051】
本実施例では、具体的に実施する場合、上記の気流チャネル21は、ケーシング2自体の内部空間で形成されてもよく、例えば、
図4に示すように、ケーシング2の側壁内に中空の中間層211が設けられ、第1吸気孔23はケーシング2の収納室22に近い端部の中間層211の先端に設けられるようにしてもよい。また、例えば、
図5に示すように、ケーシング2の側壁内に中空の中間層211が設けられ、第1吸気孔23はケーシング2の収納室22に近い端部の側壁に設けられてもよい。もちろん、上記の気流チャネル21は、ケーシング2から独立した配管などの部品であってもよく、外部の空気が気流チャネル21を介して多孔質導電性セラミック体31に入ることを確保できればよく、本実施例はこれを特に限定しない。ここで理解できるものとして、気流チャネル21がケーシング2自体の内部空間で形成される場合、第1吸気孔23は気流チャネル21の吸気端とみなされる。さらに、気流チャネル21が配置される場合、気流チャネル21は多孔質導電性セラミックの外面にできるだけ隣接して設けられ、例えば、気流チャネル21が独立した配管などの部品である場合、気流チャネル21の外壁は多孔質導電性セラミックの外側壁に密着してもよく、このようにして、多孔質導電性セラミック体31の通電発熱のときに、多孔質導電性セラミック体31の外面から放散された余熱を十分に利用して外部から気流チャネル21に流れた冷空気を予熱することができ、それにより、多孔質導電性セラミック体31の熱利用率が向上し、多孔質導電性セラミック体31は気流チャネル21から流れた空気を所望の温度(例えば、200℃~400℃)に効率的に加熱し、収納室22内のハーブ製品1からの発煙を効率化することに有利である。
【0052】
本実施例では、いくつかの特定の適用場面において、本実施例に係るエアロゾル発生装置は電源部をさらに含み、具体的に使用する際には、多孔質導電性セラミック体31はリードなどによりエアロゾル発生装置の電源部に電気的に接続されてもよく、それにより、通電すると多孔質導電性セラミック体31は外部からの空気を加熱して、収納室22内のハーブ製品1を均等に加熱するために収納室22に加熱された空気を伝達することができる。
【0053】
本実施例の技術案では、上記の構造設計に基づいて、全体にわたって細い穴が分布されている多孔質導電性セラミック体31が空気ヒータとして使用され、多孔質導電性セラミック体31は多孔質導電性セラミック体31を流れる空気を加熱し、ハーブ製品1を収納可能な収納室22に加熱後の熱空気を伝達することにより、使用者がハーブ製品1を収納室22に入れて使用する際に、多孔質導電性セラミック体31による熱空気が収納室22内のハーブ製品1を加熱して霧化することができ、熱空気がハーブ製品1の様々な部分まで素早く到達できるので、ハーブ製品1は全体として迅速かつ均等に加熱されることが実現され、それにより、煙草が加熱された後に得られたエアロゾルの喫煙感が向上し、より良好な喫煙体験が使用者に与えられ、また、煙草から煙を迅速に発生させることが可能になり、使用者の待ち時間が短縮され、「起動直後喫煙可能」という効果が得られる。
【0054】
さらに、
図3に示すように、本願の例示的な実施例では、第1吸気孔23は、ケーシング2の収納室22から離れる端部に設けられる。このような構成によれば、第1吸気孔23がケーシング2の外側壁の中央部など使用者がよく握る位置に設けられる場合と比較して、使用者がケーシング2を手で握って喫煙操作を行うときに、吸気孔が使用者の手で塞がれるため外部の空気が多孔質導電性セラミック体31に順調に入って、空気加熱が連続的に行われることが妨害されるようなリスクを低減させることができる。
【0055】
さらに、
図1、
図9、及び
図10に示すように、本願の例示的な実施例では、多孔質導電性セラミック体31の外周面の外部に少なくとも1つの断熱材32の層が設けられ、断熱材32には、気流チャネル21に連通する少なくとも1つの第2吸気孔322及び収納室22に連通する少なくとも1つの排気孔321が開けられる。このような構成によれば、外部の空気が多孔質導電性セラミック体31に順調に入って加熱され、加熱された空気が収納室22に順調に伝達されてハーブ製品1を均等に加熱するだけではなく、多孔質導電性セラミック体31の通電発熱における熱の損失を低減させ、多孔質導電性セラミック体31の加熱効率の向上に有利である。具体的に実施する場合、断熱材32としては、好ましくは絶縁性、非通気性、耐熱性を有する且つ毒性がない材料が使用され、例えば、当該断熱材32は、多孔質導電性セラミック体31外に嵌められる緻密なセラミックシェルであってもよいし、多孔質導電性セラミック体31の外面に塗布されるセラミックエナメルレイヤーであってもよく、もちろん、他のタイプの保温材質も可能であり、使用のニーズを満足できればよく、本実施例はこれを特に限定しない。
【0056】
さらに、引き続き
図1、
図9及び
図10に示すように、本願の例示的な実施例では、第2吸気孔322は、多孔質導電性セラミック体31のうち収納室22から離れる断熱材32に開けられ、排気孔321は、多孔質導電性セラミック体31のうち収納室22に近い断熱材32に設けられる。具体的に実施する場合、第2吸気孔322に関しては、第2吸気孔322は、多孔質導電性セラミック体31の底面にある断熱材32に開けられてもよく、又は、多孔質導電性セラミック体31の底端の側壁にある断熱材32に開けられてもよく、一方、排気孔321に関しては、排気孔321は、多孔質導電性セラミック体31の天面にある断熱材32に開けられてもよく、又は、多孔質導電性セラミック体31の先端の側壁にある断熱材32に開けられてもよい。このような構成によれば、外部の空気が多孔質導電性セラミック体31を十分に流れて加熱され、それにより、多孔質導電性セラミック体31の熱利用率及び熱空気の発生量の向上に有利であり、収納室22内のハーブ製品1からの発煙を効率化する。
【0057】
さらに、
図1、
図6、及び
図11に示すように、本願の例示的な実施例では、空気ヒータ3は、陽極ピン33と陰極ピン34をさらに含み、多孔質導電性セラミック体31は、陽極ピン33、及び陰極ピン34にそれぞれ電気的に接続される。具体的には、多孔質導電性セラミック体31は、溶接などによって陽極ピン33及び陰極ピン34にそれぞれ電気的に接続されてもよい。このようにして、多孔質導電性セラミック体31に陽極ピン33及び陰極ピン34が設けられることによって、いくつかの特定の適用場面では、多孔質導電性セラミック体31とエアロゾル発生装置の電源部との電気的接続が行われやすい。
【0058】
さらに、
図1及び
図6に示すように、本願の例示的な実施例では、多孔質導電性セラミック体31は、互いに後ろ向いて設けられる第1端及び第2端を有し、陽極ピン33は多孔質導電性セラミック体31の第1端に電気的に接続され、陰極ピン34は多孔質導電性セラミック体31の第2端に電気的に接続され、図示するように、陽極ピン33は多孔質導電性セラミック体31の第1端の端面に電気的に接続され、陰極ピン34は多孔質導電性セラミック体31の第2端の端面に電気的に接続される。このように、正陰極ピンがそれぞれ多孔質導電性セラミック体31の互いに反対する両端に設けられることにより、陽極ピン33及び陰極ピン34が近すぎることによる短絡の問題を回避し、短絡を引き起こすことなく多孔質導電性セラミック体31の通電発熱を正常に行うことを確保する。
【0059】
さらに、
図1、
図7、及び
図8に示すように、本願の別の例示的な実施例では、多孔質導電性セラミック体31は、互いに後ろ向いて設けられる第1端及び第2端を有し、陽極ピン33は、第1端に近い多孔質導電性セラミック体31の外側面に設けられ、陰極ピン34は、第2端に近い多孔質導電性セラミック体31の外側面に設けられる。このような構成によっても、陽極ピン33及び陰極ピン34が近すぎることによる短路を回避し、短絡を引き起こすことなく多孔質導電性セラミック体31の通電発熱を正常に行うことを確保できる。具体的に実施する場合、好ましくは、多孔質導電性セラミック体31には、陽極ピン33が設けられる位置及び陰極ピン34が設けられる位置は、多孔質導電性セラミック体31の周方向において所定の間隔を置いて設けられ、より好ましくは、この距離により、多孔質導電性セラミック体31の軸断面において、多孔質導電性セラミック体31のうち陽極ピン33に接続される端部と陰極ピン34に接続される端部は対角に呈する。このように、多孔質導電性セラミック体31に通電して作動させる過程で、電流が多孔質導電性セラミック体31全体を十分に流れて、多孔質導電性セラミック体31の通電発熱効果をより良好なものとする。
【0060】
さらに、研究の結果、多孔質導電性セラミック体31の多孔率が30%未満である場合、多孔質導電性セラミック体31では、多孔構造が少なく、実体構造が多く、その結果、多孔質導電性セラミック体31の通気効果が悪くなり、使用者による「喫煙の抵抗」が大きくなり、使用者の喫煙体験が悪くなり、また、中実構造が多いため、多孔質導電性セラミック体31の熱容量が向上し、多孔質導電性セラミック体31の作動時の消費電力が増加する。一方、多孔質導電性セラミック体31の多孔率が70%を超える場合、多孔質導電性セラミック体31では、多孔構造が多く、実体構造が少なく、その結果、多孔質導電性セラミック体31のうち空気を加熱できる中実部の面積が小さくなり、多孔質導電性セラミック体31の加熱効率が低下することになる。この知見に基づいて、本願の例示的な実施例では、好ましくは、多孔質導電性セラミック体31の多孔率は30%~70%である。なお、当業者が理解できるように、多孔質導電性セラミック体31の多孔率とは、多孔質導電性セラミック材料中の多孔体積の、多孔質導電性セラミック材料の自然状態での総合体積におけるパーセンテージを指す。
【0061】
さらに、研究の結果、多孔質導電性セラミック体31の貫通穴率が90%未満である場合、多孔質導電性セラミック体31の通気効果も悪くなり、また、使用者による「喫煙の抵抗」が大きくなり、使用者の喫煙体験が悪くなる。この知見に基づいて、本願の例示的な実施例では、好ましくは、多孔質導電性セラミック体31の貫通穴率は90%以上である。なお、当業者が理解できるように、多孔質導電性セラミック体31の貫通穴率とは、多孔質導電性セラミック材料中の細い穴構造のうち細い穴の合計量に占める貫通穴のパーセンテージを指し、ここで、細い穴の合計量=細い穴構造が貫通穴の数+細い穴構造が閉じる穴の数である。
【0062】
さらに、
図1~
図11に示すように、本願の例示的な実施例では、上記のエアロゾル発生装置は電源セット8をさらに含み、この電源セット8はエアロゾル発生装置の電源部であり、電源セット8はケーシング2内に取り付けられ、多孔質導電性セラミック体31に電気的に接続される。具体的には、電源セット8は、給電電源(図示せず)と制御回路基板(図示せず)を含み、制御回路基板は、給電電源及び多孔質導電性セラミック体31にそれぞれ電気的に接続され、制御回路基板は、多孔質導電性セラミック体31を動作制御するものである。ハーブ製品1が収納室22に置かれると、制御回路基板は、給電電源を制御して多孔質導電性セラミック体31に給電し、多孔質導電性セラミック体31が多孔質導電性セラミック体31を流れる空気を加熱するようにし、加熱後の熱空気でハーブ製品1を加熱して霧化し、それにより使用者が吸うエアロゾルを生成する。ここで、給電電源は、多孔質導電性セラミック体31に電気エネルギーを提供し、多孔質導電性セラミック体31の通電発熱を可能にするリチウム電池などのような電池であってもよい。
【0063】
この場合、
図1~
図11に示すように、本願の実施例はまた、ハーブ製品1を加熱するための熱交換器を提供し、当該熱交換器は、上記の実施例の何れかに記載のエアロゾル発生装置における空気ヒータ3である。
【0064】
本実施例では、具体的には、本実施例の熱交換器はエアロゾル発生装置に適用することができ、当該エアロゾル発生装置はケーシング2を含み、ケーシング2の内部には、熱交換器を収納可能な取り付け室及び取り付け室に連通しておりかつハーブ製品1を収納可能な収納室22が設けられる。具体的に使用する際には、熱交換器をエアロゾル発生装置の取り付け室に取り付け、リードなどにより熱交換器をエアロゾル発生装置の電源部に電気的に接続してもよく、それにより、通電すると熱交換器は外部からの空気を加熱して、収納室22内のハーブ製品1を均等に加熱するために、収納室22に加熱後の空気を伝達することができる。
【0065】
本実施例の技術案では、全体にわたって細い穴が分布されている多孔質導電性セラミック体31が熱交換器として使用されることによって、当該熱交換器がエアロゾル発生装置に適用されると、多孔質導電性セラミック体31は、多孔質導電性セラミック体31を流れ通す空気を加熱し、ハーブ製品1を収納可能な収納室22に加熱による熱空気を伝達することができる。このように、使用者がハーブ製品1を収納室22に入れて使用する際に、多孔質導電性セラミック体31による熱空気が収納室22内のハーブ製品1を加熱して霧化することができ、熱空気がハーブ製品1の様々な部分まで素早く到達できるので、ハーブ製品1は全体として迅速かつ均等に加熱されることが実現され、それにより、生成されるエアロゾルの喫煙感が向上し、より良好な喫煙体験が使用者に与えられる。本実施例では、なお、本実施例における熱交換器の他の内容については、上記のエアロゾル発生装置の実施例に関する説明を参照することができるので、ここでは説明を省略する。
【0066】
上記の実施例に係るエアロゾル発生装置を実際に使用したところ、従来の中心加熱方式(中心加熱方式の具体的なプロセスは、背景技術に記載の関連内容を参照)と比較して、多孔質導電性セラミック体31による熱空気を利用してハーブ製品1を加熱するような空気加熱方式は、加熱が比較的均等に行われるが、熱空気が下から上に流れるため、加熱を必要とするハーブ製品1の長さが大きい(又は、加熱を必要とするハーブ製品1の厚さや高さが大きい)場合、加熱されたハーブ製品1には、下から上に向かって温度が徐々に低くなるような温度勾配が生じる。ハーブ製品1の上半部を十分に霧化するには、熱空気の温度を持続的に上げなければならない、つまり、多孔質導電性セラミック体31の加熱時の作動温度を上げる必要があり、その結果、ハーブ製品1の下半部に過度な加熱による炭化が起こってしまう。さらに、中心加熱方式であっても、空気加熱方式であっても、ハーブ製品1全体を集中して加熱するのが一般的であり、このため、共通の問題が存在する。すなわち、使用過程では、ハーブ製品1中の揮発性物質(ニコチンや芳香類物質など)が喫煙過程の前半で集中して放出され、使用者が喫煙時に味わいが濃く、喉に強い刺激が感じられる、一方、喫煙過程の後半では、揮発性物質が減少するスピードが比較的速いため、使用者が喫煙時に味わいが薄いため喫煙感が不十分である。例えば、1本のハーブ製品1を15パフ喫煙する全過程を例にして、ハーブ製品1中の揮発性物質は、通常、最初の7パフに集中して放出され、喫煙が進むと揮発性物質は速く減少し、ハーブ製品1全体が吸われ切れる直前に揮発性物質はほぼ存在しないため、喫煙感の一貫性が悪いという問題がある。上記の問題に基づいて、本願の更なる実施例は、上記の実施例のエアロゾル発生装置を基にして改良したものであり、具体的な改良点については、以下の関連実施例の記載を参照する。
【0067】
さらに、引き続き
図14及び
図15に示すように、本願の例示的な実施例では、加熱を必要とするハーブ製品が長い場合、ハーブ製品は、順次一体に接続された第1ハーブセクション11及び第2ハーブセクション12を備え、本願の実施例によるエアロゾル発生装置は、外周ヒータ4と上記の実施例における多孔質導電性セラミック体31を含む空気ヒータ3とを含む段階分け加熱装置を含み、上記の収納室22は、第1キャビティ221と第2キャビティ222を含み、
本実施例における多孔質導電性セラミック体31は、第1ハーブセクション11を収納可能で気流チャネル21に連通する第1キャビティ221を有し、多孔質導電性セラミック体31は、具体的には、気流チャネル21を流れ通して第1キャビティ221に入る空気を第1温度に加熱し、加熱後の空気で第1ハーブセクション11を、エアロゾルを発生させられる霧化状態に加熱することに用いられ、
外周ヒータ4は、ケーシング2内に設けられ、多孔質導電性セラミック体31の上方に位置され、かつ、第2ハーブセクション12を収納可能で第1キャビティ221に連通する第2キャビティ222を有する。この外周ヒータ4は、第2ハーブセクション12を常温からエアロゾルを発生させられる霧化状態に直接加熱してもよいし、多孔質導電性セラミック体31で加熱された熱空気が第2ハーブセクション12を予熱し、第2ハーブセクション12が所定の予熱温度又は霧化前の臨界閾値になった後、外周ヒータ4を利用して第2ハーブセクション12を加熱して霧化してもよいし、第2ハーブセクション12を常温から所定の温度に予熱してから、第2ハーブセクション12をエアロゾルを発生させられる霧化状態に加熱してもよい。外周ヒータ4の使用方法は本願の実施例で特に限定されない。
【0068】
本実施例では、具体的に実施する場合、上記のハーブ製品は、具体的には、フィルタ13をさらに含んでもよく、フィルタ13、第2ハーブセクション12、及び第1ハーブセクション11は、順次一体に接続される。
【0069】
本実施例では、上記の第1温度とは、第1ハーブセクション11が非燃焼のままでエアロゾルを発生させられる霧化温度を指し、この霧化温度は、ハーブ製品の種類によって異なるが、一般には200℃~400℃の間である。
【0070】
本実施例では、具体的に実施する場合、上記の外周ヒータ4は、金属抵抗に基づく加熱管であってもよく、具体的には、この金属抵抗に基づく加熱管は、中空筒体と、筒体の表面に組付けられた金属抵抗と、を含み、金属抵抗の構造形態は、発熱フィン、発熱メッシュ又は発熱ワイヤであってもよく、筒体の材料は、金属又は絶縁セラミックスであってもよく、金属抵抗は、印刷、塗布やインサートなどにより筒体の内周面又は外周面に組付けられてもよく、加熱の際には、金属抵抗に通電して発生する熱で第2キャビティ222に位置する第2ハーブセクション12の周辺を加熱することができる。
【0071】
本実施例のエアロゾル発生装置の使用原理は以下の通りである。
【0072】
使用前に、ハーブ製品をケーシング2内に挿入し、フィルタ13の大部分を露出させる。ここで、第1キャビティ221内にあるハーブ部分は第1ハーブセクション11、第2キャビティ222内にあるハーブ部分は第2ハーブセクション12とすることができる。
図15に示すように、ハーブ製品では、第2位置15からエアロゾル発生装置の外に露出させる末端まではフィルタ13、第1位置14からハーブ製品のフィルタ13から離れる末端までは第1ハーブセクション11、第1位置14と第2位置15との間の部分は第2ハーブセクション12とすることができる。ここで理解できるものとして、実際の使用では、フィルタの焼けを防止するために、第2ハーブセクション12は、全体として第2キャビティ222内に置かれるものではなく、一部が第2キャビティ222から延び出されており、この一部の第2ハーブセクション12の長さが通常2~3mmである。使用にあたって、喫煙過程の前半では、まず、空気ヒータ3を起動させ、気流チャネル21を流れ通して第1キャビティ221内に入る空気を空気ヒータ3で加熱し、熱空気を形成し、熱空気が第1ハーブセクション11を流れ通すことで第1ハーブセクション11を加熱して霧化し、第1ハーブセクション11内の揮発性物質を放出して、使用者が喫煙するエアロゾルを形成する。熱空気を利用して第1ハーブセクション11を加熱して霧化する過程で、熱空気の温度が第1ハーブセクション11から第2ハーブセクション12に向かって徐々に低下するため(一般には20℃~50℃の温度低下が存在する。)、熱空気が第2ハーブセクション12を流れるときに、温度が低下した熱空気は第2ハーブセクション12の僅か一部しか霧化できず、さらには第2ハーブセクション12は全く熱空気で霧化されない。喫煙過程の後半では、このときの第1ハーブセクション11内の揮発性物質がほぼ完全に消費されたため、使用者がエアロゾルを引き続き喫煙できるように、このとき、空気ヒータ3を停止して外周ヒータ4を起動させ、外周ヒータ4で第2ハーブセクション12を加熱して霧化することができ、それにより、第2ハーブセクション12内の揮発性物質を放出して、使用者が喫煙し得るエアロゾルを生成する。
【0073】
本実施例の技術案では、空気ヒータ3と外周ヒータ4とを組み合わせた段階分け加熱構造を設計することにより、空気ヒータ3に通電して第1キャビティ221の内壁を予熱することでハーブ製品1の下半部である第1ハーブセクション11を予熱するだけではなく、空気を加熱して第1ハーブセクション11を熱空気で加熱して霧化することができる。ハーブ製品1の上半部である第2ハーブセクション12については、外周ヒータ4により予熱、加熱、及び霧化し、このようにして段階的に加熱することにより、ハーブ製品1の各部分を標的ごとに加熱して霧化する場合、霧化温度に加熱されたハーブの部分内の揮発性物質のみが揮発し、霧化温度に加熱されていないハーブの部分内の揮発性物質が揮発しないため、ハーブ製品1を喫煙する異なる期間にハーブの異なる部分を霧化することにより、ニコチンや芳香類物質などの揮発性物質の各期間における揮発量の均等性を制御し、ハーブ製品1全体のニコチンや芳香類物質などの揮発性物質をゆっくりと少しずつ揮発させ、これらの揮発性物質の各期間における揮発量のバランスを取り、ハーブ製品1が吸われ切れようとするときにも、十分な揮発性物質を放出することを可能にし、それにより、使用者の喫煙時の喫煙感の一貫性を向上させることができる。さらに、空気ヒータ3による熱空気で第1ハーブセクション11を加熱して霧化する過程で、熱空気の温度が第1ハーブセクション11から第2ハーブセクション12に向かって徐々に低下するため、第2ハーブセクション12を十分に霧化できないが、温度が低下した熱空気でも、第2ハーブセクション12を予熱する効果があり、したがって、外周ヒータ4によって第2ハーブセクション12を加熱して霧化するときに、第2ハーブセクション12は少量の熱を吸収するだけで十分に霧化してエアロゾルを十分に発生させることができ、それにより、熱空気の加熱温度を上げず、又は僅か上げるだけで、ハーブ製品1の上半部を均等に加熱して十分に霧化することができ、ハーブ製品1の局所的な過熱による炭化を効果的に回避できる。ここで理解できるものとして、本実施例では、使用者が喫煙するときにのみ、熱空気が流れる熱気流となってハーブ製品1内に流れる。
【0074】
ここで理解できるものとして、本実施例では、いくつかの特定の適用場面では、前記の通り、空気ヒータ3は第1ハーブセクション11を第2温度に予熱できる。具体的には、空気ヒータ3の動作中、第1キャビティ221の内壁に一定の熱が生じ、第1キャビティ221の内壁が第1ハーブセクション11に接触することにより、第1ハーブセクション11が予熱される。なお、空気ヒータ3は、第1ハーブセクション11のみを予熱してもよいし、第1ハーブセクション11を加熱して霧化するとともに第2ハーブセクション12を予熱してもよい。さらに、外周ヒータ4はまた、第2ハーブセクション12を第3温度に予熱することに用いられてもよく、さらに、第2温度及び第3温度のいずれも第1温度よりも低い。前記の通り、第1温度とは、低温非燃焼型煙草や大麻などのハーブ製品を、エアロゾルを発生させるまで加熱する霧化温度を指す。任意選択で、第1温度は200℃~400℃、第2温度は100℃~290℃、第3温度は100℃~290℃であってもよく、例えば、ハーブ製品の霧化温度が320℃である場合に、上記の第1温度は320℃、上記の第2温度は240℃、上記の第3温度は240℃であってもよい。この使用場面では、エアロゾル発生装置の使用原理は以下の通りである。
【0075】
エアロゾル発生装置が動作するときに、まず、予熱段階を開始させ、すなわち、空気ヒータ3を起動させ、又は空気ヒータ3と外周ヒータ4の両方を起動させて第1ハーブセクション11及び第2ハーブセクション12を予熱する。ここで、予熱過程中において、空気ヒータ3の動作温度は上記の第2温度、外周ヒータ4の動作温度は上記の第3温度であってもよい。ここで理解できるものとして、エアロゾル発生装置の予熱段階では、使用者が喫煙動作をしていないため、空気ヒータ3が空気を加熱できるとしても、使用者による喫煙作用がなくて熱気流を形成することができないため、エアロゾル発生装置の予熱段階では、ハーブ製品を熱空気で予熱できない。予熱が完了した後、使用者が喫煙する第1段階である喫煙過程の前半が始まる。空気ヒータ3を起動させて第1ハーブセクション11を加熱して霧化する。このときの外周ヒータ4は、動作しなくてもよく、第2ハーブセクション12を予熱してもよい。第1段階において、空気ヒータ3の動作温度は上記の第1温度であり、すなわち、第1段階において、空気ヒータ3は、第1ハーブセクション11を第1温度に加熱することで、第1ハーブセクション11を霧化してスモックを発生させることができる。第1段階の動作が完了した後、使用者が喫煙する第2段階である喫煙過程の後半が始まる。外周ヒータ4を起動させて第2ハーブセクション12を加熱して霧化する。このときの空気ヒータ3は、動作しなくてもよく、予熱動作を行ってもよく、好ましくは、喫煙過程の後半では、空気ヒータ3は予熱動作を行い、これにより、使用者が喫煙するときに、第2ハーブセクション12を流れ通す気流は冷空気ではなく熱空気であるため、第2ハーブセクション12の「発煙」を速くすることができ、使用者の待ち時間を短縮させ、使用者の使用体験を向上させるのに有利である。なお、空気ヒータ3の予熱動作時の動作温度が上記の第1温度よりも低く、例えば、第1温度が310℃である場合に、空気ヒータ3の予熱動作時の動作温度は、120℃、150℃、200℃、210℃、220℃などであってもよい。第2段階において、外周ヒータ4の動作温度は上記の第1温度であり、すなわち、第2段階において、外周ヒータ4は、第2ハーブセクション12を第2温度に加熱することで、第2ハーブセクション12を霧化してスモックを発生させる。第2段階の動作が完了した後、エアロゾル発生装置は動作を停止する。このようにして、第1ハーブセクション11及び第2ハーブセクション12を加熱して霧化する前に、第1ハーブセクション11及び第2ハーブセクション12を予熱し、それにより、第1ハーブセクション11及び第2ハーブセクション12を加熱して霧化するときに、第1ハーブセクション11及び第2ハーブセクション12を、エアロゾルを出られる霧化温度に迅速に加熱することができ、第1ハーブセクション11又は第2ハーブセクション12の「発煙」を速くすることができ、使用者の待ち時間を短縮させ、使用者の使用体験を向上させるのに有利である。
【0076】
さらに、いくつかの特定の実施形態では、
図15及び
図16に示すように、本実施例の空気ヒータ3は、第1キャビティ221を有する多孔質導電性セラミック体31に加えて、第1陽極リードピン35及び第1陰極リードピン36をさらに含み、多孔質導電性セラミック体31は、互いに後ろ向いて設けられる第1端及び第2端を有し、第1陽極リードピン35は、多孔質導電性セラミック体31の第1端(すなわち、多孔質導電性セラミック体31の上端)に電気的に接続され、第1陰極リードピン36は、多孔質導電性セラミック体31の第2端(すなわち、多孔質導電性セラミック体31の下端)に電気的に接続される。ここで理解できるものとして、具体的に実施する場合、第1陽極リードピン35の端部は、多孔質導電性セラミック体31の第1端の端面に電気的に接続されてもよく、多孔質導電性セラミック体31の第1端の外側壁に電気的に接続されてもよく、同様に、第1陰極リードピン36の端部は、多孔質導電性セラミック体31の第2端の端面に電気的に接続されてもよく、多孔質導電性セラミック体31の第2端の外側壁に電気的に接続されてもよく、多孔質導電性セラミック体31の正常な通電発熱を確保できればよく、本実施例はこれを特に限定しない。
【0077】
本実施例では、上記の構造設計に基づく空気ヒータ3では、第1陽極リードピン35及び第1陰極リードピン36に電源が接続されると、多孔質導電性セラミック体31では、電流が流れる部分に通電発熱が起こり、外部の冷空気が気流チャネル21から多孔質導電性セラミック体31の内部細い穴に流れたときに、温度の低い冷空気は多孔質導電性セラミック体31で加熱されて温度の高い熱空気となり、それにより、空気を加熱する機能を実現する。また、多孔質導電性セラミック体31は通電すると全体として直接発熱するため、第1キャビティ221の内壁は、多孔質導電性セラミック体31に通電すると迅速に発熱し、それにより、エアロゾル発生装置の予熱段階で第1ハーブセクション11を予熱する機能を実現する。なお、従来技術の金属抵抗に基づく空気熱交換器(この金属抵抗に基づく空気熱交換器は以下のように配置されるのが一般的である。気流チャネル21と第1キャビティ221との間の流通経路に金属抵抗が設けられ、この金属抵抗の構造形態は、発熱フィン、発熱メッシュ又は発熱ワイヤであってもよい。その後、金属抵抗に通電して発生する熱を利用して外部からの冷空気を加熱して熱空気にし、最後に、熱空気は第1キャビティ221内に流れて、第1キャビティ221内にある第1ハーブセクション11を霧化する。)と比較して、本実施例では、空気ヒータとして多孔質導電性セラミック体31が使用され、多孔質導電性セラミック体31で加熱された空気に金属臭がないため、使用者の喫煙感の向上に有利である。また、エアロゾル発生装置の予熱段階でハーブ製品を熱空気で予熱することができず、一方、金属抵抗に基づく空気熱交換器では、通電した後、金属抵抗により第1キャビティ221の内壁を加熱してから、熱が外部へ放射され、熱の伝達には金属抵抗から第1キャビティ221の内壁への伝導過程が存在するため、熱が多く損失され、所望の予熱効果を得るには大きな電力が必要とされる場合が多い。一方、本実施例では、多孔質導電性セラミック体31に基づく空気ヒータ3は、通電すると全体として直接発熱し、第1キャビティ221の内壁による熱は第1ハーブセクション11に迅速に伝導され、このため、金属抵抗に基づく空気熱交換器と比較して、熱損失が少なくなり、エアロゾル発生装置の予熱段階における第1ハーブセクション12の予熱時間を短縮させるとともに、消費電力を小さくする。
【0078】
さらに、
図16に示すように、本願の例示的な実施例では、多孔質導電性セラミック体31の軸断面において、多孔質導電性セラミック体31のうち第1陽極リードピン35に接続される端部と第1陰極リードピン36に接続される端部は対角に呈する。ここで理解できるものとして、このように、多孔質導電性セラミック体31の通電動作過程で、電流が多孔質導電性セラミック体31全体により均等に流れ、多孔質導電性セラミック体31が、通電するとより均等に発熱し、これは、空気をより均等に加熱したり、第1ハーブセクション11をより均等に予熱したりすることに有利である。本実施例では、多孔質導電性セラミック体31の軸断面が正方形である場合に、多孔質導電性セラミック体31のうち第1陽極リードピン35に接続される端部を第1陽極接続端、第1陰極リードピン36に接続される端部を第1陰極接続端と略称すると、第1陽極接続端と第1陰極接続端を結ぶ線を概ねに当該正方形の対角線と見なしてもよい。
【0079】
さらに、
図14及び
図15に示すように、本願の例示的な実施例では、気流チャネル21は、ケーシング2の内壁と外周ヒータ4の外壁との間に位置され、気流チャネル21を流れ通す空気が、多孔質導電性セラミック体31の外周ヒータ4に近い端面から第1キャビティ221内に流れ通すことができる。このように、予熱段階が存在する使用場面では、例えば、熱空気で第1ハーブセクション11を加熱して霧化する前に、空気ヒータ3と外周ヒータ4の両方を起動させてハーブ製品を予熱する場合、気流チャネル21がケーシング2の内壁と外周ヒータ4の外壁との間に設けられることによって、外周ヒータ4による余熱を利用して外部から気流チャネル21に入る空気の温度を上げ、さらに空気ヒータ3が気流チャネル21を流れ通して第1キャビティ221内に入る空気を所望の温度に迅速に加熱することに有利であり、それにより、熱の利用効率を向上させるだけではなく、空気ヒータ3の動作時間を短縮させ、電気エネルギーを節約するのに有利である。
【0080】
さらに、
図12~
図15に示すように、本願の例示的な実施例では、上記のケーシング2は、具体的には、メインケーシング24と、メインケーシング24の上に設けられたカバー25と、をさらに含み、空気ヒータ3及び外周ヒータ4が、いずれもメインケーシング24内に取り付けられ、カバー25は、ハーブ製品が挿入するための中空の第3キャビティ223を有し、カバー25は、外周ヒータ4の外部に被せられ、第3キャビティ223は第2キャビティ222に連通し、カバー25の内壁とカバー25の外壁との間に少なくとも1つの気流チャネル21が開けられ、カバー25では、多孔質導電性セラミック体31から離れる端部の側壁に気流チャネル21に連通する少なくとも1つの第1吸気孔23が開けられる。図示するように、カバー25の内壁とカバー25の外壁との間に複数の気流チャネル21が周方向に設置されており、カバー25の多孔質導電性セラミック体31から離れる端部の側壁に、気流チャネル21に連通する複数の第1吸気孔23が周方向に設置されている。具体的に実施する場合、カバー25の材料は、ポリエチレンであってもよく、他の材料であってもよく、所定の断熱効果があるものであればよく、本実施例はこれを特に限定しない。
【0081】
本実施例では、上記の構造設計に基づいて、第1吸気孔23及び気流チャネル21を有するカバー25が設けられることによって、気流チャネル21をケーシング2の内壁と外周ヒータ4の外壁との間に設けることが容易になり、それにより、気流チャネル21を流れ通す空気が外周ヒータ4による余熱を効果的に利用し、空気ヒータ3の消費電力を低下させることができる。一方、第1吸気孔23がカバー25の端部の側壁に設けられているため、使用の時に使用者の口や手が第1吸気孔23を塞ぐリスクを低減させ、外部の空気が空気ヒータ3に順調に入って加熱され、且つ利用されることを容易にする。
【0082】
さらに、
図15~
図17に示すように、本願の例示的な実施例では、多孔質導電性セラミック体31の第1キャビティ221は段差状ブラインドホールであり、当該段差状ブラインドホールは、第1チャネル2211と、第1ハーブセクション11を収納可能な第2チャネル2212と、を含み、第2チャネル2212は、第1チャネル2211と第2キャビティ222との間に位置され、第2チャネル2212の直径が第1チャネル2211の直径よりも大きい。このようにして、第1キャビティ221が段差状ブラインドホールとして構成されることにより、第1チャネル2211は熱空気が流出しやすい気体通路として機能し、熱空気が第1ハーブセクション11から第2ハーブセクション12に向かってハーブ製品を予熱したり加熱して霧化したりすることを容易にし、また、第2チャネル2212の底壁は制限段差として機能し、第1ハーブセクション11が必要以上低く挿入されて気体通路を塞ぐことを回避し、多孔質導電性セラミック体31の動作中に生じた熱空気がハーブ製品により順調に流れて予熱又は加熱霧化に用いられることを容易にする。
【0083】
さらに、
図15~
図17に示すように、本願の例示的な実施例では、第2チャネル2212の内周壁上及び多孔質導電性セラミック体31の外周壁上に緻密なシール層6が被覆されていてもよい。つまり、第2チャネル2212の内周壁上にのみ緻密なシール層6が被覆されてもよく、多孔質導電性セラミック体31の外周壁上にのみ緻密なシール層6が被覆されてもよく、もちろん、第2チャネル2212の内周壁上及び多孔質導電性セラミック体31の外周壁上の両方に緻密なシール層6が被覆されてもよく、ここでは特に限定はない。図示するように、第2チャネル2212の内周壁上及び多孔質導電性セラミック体31の外周壁上の両方に緻密なシール層6が被覆されており、具体的に実施する場合、当該シール層6は、緻密なセラミックエナメルレイヤーであってもよいし、緻密なテフロン(登録商標)コーティングであってもよく、もちろん、他の緻密な高温耐性材料であってもよく、ガス漏れの効果があるものであればよく、本実施例はこれを特に限定しない。本実施例では、第2チャネル2212の内周壁に緻密なシール層6が設けられることにより、熱空気は第1チャネル2211から集中して流出し、「下から上へ」ハーブ製品を均等に加熱することが容易になる。また、多孔質導電性セラミック体31の外周壁に緻密なシール層6が設けられることは、熱空気の外への放出を防止し、熱空気の利用率を向上させるのに有利である。好適には、多孔質導電性セラミック体31の外周壁、多孔質導電性セラミック体31の底面、第1チャネル2211の内周壁、及び第2チャネル2212の内周壁のいずれにも緻密なシール層6が被覆されており、多孔質導電性セラミック体31の天面には、外部の空気が多孔質導電性セラミック体31内に入るために、シール層6が設けられておらず、このようにして、熱空気は第1チャネル2211の底壁から集中して流出し、「下から上へ」ハーブ製品を均等に加熱することに有利であり、また、気流チャネル21から多孔質導電性セラミック体31の内部細い穴に流れた空気は、多孔質導電性セラミック体31の各位置をできるだけ流れて、多孔質導電性セラミック体31の限られた内部加熱空間が十分に利用され、空気ヒータ3による空気加熱効率の向上に有利である。
【0084】
さらに、いくつかの特定の実施形態では、以下の構造形態の外周ヒータ4も利用できる。具体的には、
図15及び
図16に示すように、本願の例示的な実施例では、外周ヒータ4は、第2陽極リードピン41、第2陰極リードピン42、及び第2キャビティ222を有する緻密な導電性セラミック体43を含み、緻密な導電性セラミック体43は、互いに後ろ向いて設けられる第3端及び第4端を有し、第2陽極リードピン41は、緻密な導電性セラミック体43の第3端(すなわち、緻密な導電性セラミック体43の下端)に電気的に接続され、第2陰極リードピン42は、緻密な導電性セラミック体43の第4端(すなわち、緻密な導電性セラミック体43の上端)に電気的に接続される。ここで理解できるものとして、具体的に実施する場合、第2陽極リードピン41の端部は、緻密な導電性セラミック体43の第3端の端面に電気的に接続されてもよく、緻密な導電性セラミック体43の第3端の外側壁に電気的に接続されてもよく、同様に、第2陰極リードピン42の端部は、緻密な導電性セラミック体43の第4端の端面に電気的に接続されてもよく、緻密な導電性セラミック体43の第4端の外側壁に電気的に接続されてもよく、緻密な導電性セラミック体43の正常な通電発熱を確保できればよく、本実施例はこれを特に限定しない。
【0085】
本実施例では、上記の構造設計に基づく外周ヒータ4では、第2陽極リードピン41及び第2陰極リードピン42に電源が接続されると、緻密な導電性セラミック体43では、電流が流れる部分に通電発熱が起こり、外周加熱機能が実現され、すなわち、外から内へ第2ハーブセクション12を予熱したり加熱して霧化したりすることが可能になる。さらに、前記のように、金属抵抗に基づく加熱管は、中空筒体と、筒体の表面に組付けられた金属抵抗と、を含み、金属抵抗に基づく加熱管と比較して、金属抵抗に基づく加熱管では、通電した後、金属抵抗により筒体を加熱してから、熱が外部へ放射され、熱の伝達には金属抵抗から筒体への伝導過程が存在するため、熱が多く損失される。一方、本実施例では、緻密な導電性セラミック体43に基づく外周ヒータ4は、通電すると全体として直接発熱し、これによる熱は第2ハーブセクション12に迅速に伝導され、このため、金属抵抗に基づく加熱管と比較して、熱損失が少なくなり、電熱変換効率がより高くなり、第2ハーブセクション12を予熱したり加熱して霧化したりする時間の短縮に有利である。
【0086】
さらに、
図15及び
図16に示すように、本願の例示的な実施例では、緻密な導電性セラミック体43の軸断面において、緻密な導電性セラミック体43のうち第2陽極リードピン41に接続される端部と第2陰極リードピン42に接続される端部は対角に呈する。このように、緻密な導電性セラミック体43の通電動作過程で、電流は緻密な導電性セラミック体43全体をより均等に流れ、緻密な導電性セラミック体43が、通電するとより均等に発熱し、これは、第2ハーブセクション12をより均等に加熱することに有利である。本実施例では、理解できるものとして、緻密な導電性セラミック体43の軸断面が正方形であるとすれば、緻密な導電性セラミック体43のうち第2陽極リードピン41に接続される端部を第2陽極接続端、第2陰極リードピン42に接続される端部を第2陰極接続端と略称すると、第2陽極接続端と第2陰極接続端を結ぶ線を概ねに当該正方形の対角線と見なしてもよい。任意選択で、多孔質導電性セラミック体31と緻密な導電性セラミック体43は同軸で設けられる。
【0087】
さらに、
図16に示すように、多孔質導電性セラミック体31を利用して空気加熱機能を実現し、緻密な導電性セラミック体43を利用して外周加熱機能を実現する場合、緻密な導電性セラミック体43の第3端が多孔質導電性セラミック体31の第1端に直接接触して、かつ電気的に接続されると、段階分け加熱装置が段階的な加熱のような個別制御機能を実現できるが、緻密な導電性セラミック43と多孔質導電性セラミック体31の同時動作ができず、なぜなら、いずれの電極にも電源が接続されると、電流は第1陽極リードピン35を介して第1陰極リードピン36及び第2陰極リードピン42の両方に流れるだけではなく、第2陽極リードピン41を介して第1陰極リードピン36及び第2陰極リードピン42の両方に流れ、その結果、緻密な導電性セラミック体43及び多孔質導電性セラミック体31に過大の電流が流れて、緻密な導電性セラミック体43及び多孔質導電性セラミック体31の焼損が起こる。上記の知見を考慮して、段階分け加熱装置の使用の柔軟性を向上させ、緻密な導電性セラミック体43及び多孔質導電性セラミック体31が同時に動作することも、異なる時期にそれぞれ動作することも可能にするために、任意選択の実施例では、緻密な導電性セラミック体43の第3端と多孔質導電性セラミック体31の第1端は、間隔を置いており、又は絶縁的に接続され、このようにすると、緻密な導電性セラミック体43を流れる電流と多孔質導電性セラミック体31を流れる電流は互いに干渉せず、緻密な導電性セラミック体43及び多孔質導電性セラミック体31が同時に動作する場合にも焼損の恐れがない。なお、緻密な導電性セラミック体43の第3端が多孔質導電性セラミック体31の第1端に絶縁的に接続される場合、緻密な導電性セラミック体43の第3端及び多孔質導電性セラミック体31の第1端は、締まり嵌め、中間嵌めや螺合などにより接続されてもよく、また、緻密な導電性セラミック体43の第3端と多孔質導電性セラミック体31の第1端との間の接触部分に絶縁性セラミックエナメルレイヤーや絶縁塗料が塗布されることにより絶縁性が実現されてもよく、もちろん、緻密な導電性セラミック体43の第3端と多孔質導電性セラミック体31の第1端との絶縁的接続は、他の手段により実現されてもよく、絶縁的接続の効果を達成させればよく、本実施例はこれを特に限定しない。
【0088】
さらに、
図15、
図17、及び
図18に示すように、本願の別の例示的な実施例では、段階分け加熱装置は、陰極リード53、第1陽極リード51、及び第2陽極リード52をさらに含み、空気ヒータ3は、第1キャビティ221を有する多孔質導電性セラミック体31を含み、外周ヒータ4は、第2キャビティ222を有する緻密な導電性セラミック体43を含む。多孔質導電性セラミック体31は、互いに後ろ向いて設けられる第1端及び第2端を有し、緻密な導電性セラミック体43は、互いに後ろ向いて設けられる第3端及び第4端を有する。多孔質導電性セラミック体31の第1端は、緻密な導電性セラミック体43の第3端に絶縁的に接続され、陰極リード53は、多孔質導電性セラミック体31の第1端及び緻密な導電性セラミック体43の第3端に電気的に接続され、第1陽極リード51は、多孔質導電性セラミック体31の第2端に電気的に接続され、第2陽極リード52は、緻密な導電性セラミック体43の第4端に電気的に接続される。任意選択で、多孔質導電性セラミック体31及び緻密な導電性セラミック体43は同軸で設けられ、緻密な導電性セラミック体43の軸断面において、緻密な導電性セラミック体43のうち陰極リード53に接続される端部と第2陽極リード52に接続される端部は対角に呈する。多孔質導電性セラミック体31の軸断面において、多孔質導電性セラミック体31のうち陰極リード53に接続される端部と第1陽極リード51に接続される端部は対角に呈する。
【0089】
本実施例では、理解できるものとして、
図16に示す段階分け加熱装置と比較して、本実施例の段階分け加熱装置では、多孔質導電性セラミック体31及び緻密な導電性セラミック体43は1つの電極を共用し、すなわち、本実施例の段階分け加熱装置では、電極の数が減少する点は主に相違し、ここで、陰極リード53、第1陽極リード51、第2陽極リード52、第1陽極リードピン35、第2陽極リードピン41、第1陰極リードピン36、第2陰極リードピン42に使用される材料は、同一であってもよく、異なってもよく、例えば、同一の金属材料であってもよく、異なる金属材料であってもよく、導電の役割を果たすことができればよく、これは特に限定されない。多孔質導電性セラミック体31の第1端と緻密な導電性セラミック体43の第3端は、締まり嵌め、中間嵌めや螺合などにより接続されてもよく、また、多孔質導電性セラミック体31の第1端と緻密な導電性セラミック体43の第3端との間の接触部分に絶縁性セラミックエナメルレイヤーや絶縁塗料が塗布されることにより絶縁性が実現されてもよく、もちろん、多孔質導電性セラミック体31の第1端と緻密な導電性セラミック体43の第3端との絶縁的接続は、他の手段により実現されてもよく、絶縁的接続の効果を達成させればよく、本実施例はこれを特に限定しない。
【0090】
本実施例では、理解できるものとして、多孔質導電性セラミック体31及び緻密な導電性セラミック体43のいずれの材料も導電性セラミックであるが、前者は細い穴を有する多孔質構造であり、後者は細い穴を有さない中実構造である点は両方の相違点であり、このような相違点は、成形プロセスの違いによるものである。多孔質導電性セラミック体31及び緻密な導電性セラミック体43の成形プロセスはいずれも当該分野で成熟したプロセスであるので、ここでは説明を省略する。
【0091】
本実施例では、上記の構造設計に基づく段階分け加熱装置では、陰極リード53及び第1陽極リード51に電源が接続されると、多孔質導電性セラミック体31は全体として直接発熱し、空気加熱機能及び第1ハーブセクション11を予熱する機能が実現され、一方、陰極リード53及び第2陽極リード52に電源が接続されると、緻密な導電性セラミック体43は全体として直接発熱し、外周加熱機能が実現される。さらに、多孔質導電性セラミック体31及び緻密な導電性セラミック体43のいずれの材料も導電性セラミックであるため、実際の生産において、多孔質導電性セラミック体31及び緻密な導電性セラミック体43は一体に焼結することができ、それにより、段階分け加熱装置の生産コストの削減が図られる。
【0092】
さらに、
図13~
図15に示すように、本願の例示的な実施例では、ケーシング2の内壁と多孔質導電性セラミック体31の外壁との間に保温断熱層7が設けられてもよく、ケーシング2の内壁と外周ヒータ4の外壁との間に保温断熱層7が設けられてもよく、又はケーシング2の内壁と多孔質導電性セラミック体31の外壁との間に保温断熱層7が設けられるとともに、ケーシング2の内壁と外周ヒータ4の外壁との間に保温断熱層7が設けられてもよく、ここでは特に限定はしない。図示するように、保温断熱層7は、保温スリーブ71と保温マット72を含み、保温スリーブ71は、カバー25の外部及び多孔質導電性セラミック体31の外部に被せられ、かつ、ケーシング2の内壁と段階分け加熱装置との間に位置され、保温マット72は、多孔質導電性セラミック体31の底部に位置する。
【0093】
本実施例では、上記の構造設計に基づいて、ケーシング2の内壁と多孔質導電性セラミック体31の外壁との間、及びケーシング2の内壁と外周ヒータ4の外壁との間に保温断熱層7が設けられることにより、動作中の多孔質導電性セラミック体31及び外周ヒータ4の熱の損失を減少させ、多孔質導電性セラミック体31及び外周ヒータ4の加熱効率を向上させるのに有利であり、また、使用者がケーシング2を手で握って喫煙するときに「手が焼ける」という不良な体験を回避する。具体的に実施する場合、保温断熱層7の材料は、エアロゲル、発泡性ポリエチレンやセラミック繊維などの保温断熱材料であってもよく、使用のニーズを満たすものであればよく、本実施例はこれを特に限定しない。
【0094】
さらに、
図13~
図15に示すように、本願の例示的な実施例では、エアロゾル発生装置は、ケーシング2内に取り付けられる電源セット8をさらに含み、電源セット8は、制御回路基板81と給電電源82を含む。図示するように、ケーシング2は、具体的には、前述メインケーシング24と、前述カバー25と、を含み、メインケーシング24は、具体的には、第1ケース部241と第2ケース部242を含み、気流チャネル21及び段階分け加熱装置は第1ケース部241内に設けられ、制御回路基板81及び給電電源82は、第2ケース部242内に設けられ、制御回路基板81は、給電電源82、多孔質導電性セラミック体31、及び外周ヒータ4にそれぞれ電気的に接続される。給電電源82は、リチウム電池などのタイプの電池であってもよく、制御回路基板81は、多孔質導電性セラミック体31及び外周ヒータ4を動作制御するものである。ハーブ製品がエアロゾル発生装置の対応するキャビティに挿入されると、制御回路基板81は、給電電源82を制御して多孔質導電性セラミック体31及び外周ヒータ4に給電させることができる。
【0095】
この場合、
図12~
図18に示すように、本願の実施例はまた、段階分け加熱装置を提供し、当該段階分け加熱装置は、
図12~
図18に示すエアロゾル発生装置における段階分け加熱装置であり、すなわち、本実施例の段階分け加熱装置は、
図12~
図18に示すエアロゾル発生装置に用いることができる。エアロゾル発生装置は、少なくともケーシング2を含み、ケーシング2の内部には、気流チャネル21及び段階分け加熱装置を収納可能な取り付け空間が設けられ、この段階分け加熱装置は、多孔質導電性セラミック体31と、多孔質導電性セラミック体31に接続される外周ヒータ4と、を含み、多孔質導電性セラミック体31は、ケーシング2内に設けられ、第1ハーブセクション11を収納可能で気流チャネル21に連通する第1キャビティ221を有し、外周ヒータ4は、ケーシング2内に設けられ、多孔質導電性セラミック体31の上方に位置され、かつ、外周ヒータ4は、第2ハーブセクション12を収納可能で第1キャビティ221に連通する第2キャビティ222を有する。具体的に使用する際には、段階分け加熱装置をケーシング2の取り付け空間に取り付け、段階分け加熱装置の多孔質導電性セラミック体31を気流チャネル21に連通し、リードなどにより段階分け加熱装置をエアロゾル発生装置の電源部に電気的に接続することができ、それにより、通電後の段階分け加熱装置は段階分け加熱機能を実現することができ、すなわち、多孔質導電性セラミック体31により空気加熱機能が実現され、外周ヒータ4により外周加熱機能が実現される。本実施例では、なお、本実施例の段階分け加熱装置の他の内容については、上記のエアロゾル発生装置の実施例に関連する内容の説明を参照することができるので、ここでは説明を省略する。
【0096】
なお、本願の実施例で開示される熱交換器、段階分け加熱装置、及びエアロゾル発生装置の他の内容については、従来技術を参照することができるので、ここでは説明を省略する。
【0097】
以上は本願の好ましい実施例にすぎず、これによって本願の特許範囲を制限するわけではなく、本願の発明思想の下で、本願の明細書及び添付図面の内容を利用して行われた等価な構造変換、又はその他の関連する技術分野における直接/間接的な運用はすべて本願の請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0098】
1 ハーブ製品
11 第1ハーブセクション
12 第2ハーブセクション
13 フィルタ
14 第1位置
15 第2位置
2 ケーシング
21 気流チャネル
211 中間層
22 収納室
221 第1キャビティ
2211 第1チャネル
2212 第2チャネル
222 第2キャビティ
223 第3キャビティ
23 第1吸気孔
24 メインケーシング
241 第1ケース部
242 第2ケース部
25 カバー
3 空気ヒータ
31 多孔質導電性セラミック体
32 断熱材
321 排気孔
322 第2吸気孔
33 陽極ピン
34 陰極ピン
35 第1陽極リードピン
36 第1陰極リードピン
4 外周ヒータ
41 第2陽極リードピン
42 第2陰極リードピン
43 緻密な導電性セラミック体
51 第1陽極リード
52 第2陽極リード
53 陰極リード
6 シール層
7 保温断熱層
71 保温スリーブ
72 保温マット
8 電源セット
81 制御回路基板
82 給電電源
【手続補正書】
【提出日】2024-08-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハーブ製品を加熱することに用いられるエアロゾル発生装置であって、
ケーシングであって、前記ケーシングは、気流チャネル及び前記ハーブ製品を収納可能な収納室が内部に設けられ、少なくとも1つの第1吸気孔が開けられ、外部の空気が前記第1吸気孔を通して前記気流チャネルに入るケーシングと、
空気ヒータであって、前記空気ヒータは前記ケーシング内に取り付けられた多孔質導電性セラミック体を含み、前記多孔質導電性セラミック体は少なくとも一部が前記収納室と前記気流チャネルとの間に位置され、前記多孔質導電性セラミック体は全体にわたって空気が通過する複数の細い穴が開けられ、前記多孔質導電性セラミック体は、前記多孔質導電性セラミック体を流れ通して前記収納室に入る前記空気を加熱することで、加熱された前記空気で前記ハーブ製品を加熱させる空気ヒータと、を含む、ことを特徴とするエアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記第1吸気孔は、前記ケーシングの前記収納室から離れる端部に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記ケーシングの側壁内に中空の中間層が設けられ、前記第1吸気孔は、前記ケーシングの前記収納室に近い端部の前記中間層の先端に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記ケーシングの側壁内に中空の中間層が設けられ、前記第1吸気孔は、前記ケーシングの前記収納室に近い端部の前記側壁に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記多孔質導電性セラミック体の多孔率が30%~70%である、ことを特徴とする請求項
1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記多孔質導電性セラミック体の貫通穴率が90%以上である、ことを特徴とする請求項
1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記多孔質導電性セラミック体の外周面の外部に少なくとも1層の断熱材が設けられ、前記断熱材には、前記気流チャネルに連通する少なくとも1つの第2吸気孔及び前記収納室に連通する少なくとも1つの排気孔が開けられている、ことを特徴とする請求項
1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記空気ヒータは、陽極ピンと陰極ピンをさらに含み、前記多孔質導電性セラミック体は、前記陽極ピン及び前記陰極ピンにそれぞれ電気的に接続される、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記多孔質導電性セラミック体は、円柱体、円錐体、螺旋体、台形体、ダンベル状体、凹状体、ボール状体、又は不規則体である、ことを特徴とする請求項
1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記多孔質導電性セラミック体は、前記ケーシングと同軸で前記ケーシング内に縦方向に設けられる、ことを特徴とする請求項
1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記多孔質導電性セラミック体は、軸方向が前記ケーシングの軸方向と所定の角度に成るように前記ケーシング内に横方向に設けられる、ことを特徴とする請求項
1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記ケーシング内に取り付けられ、前記多孔質導電性セラミック体に電気的に接続される電源セットをさらに含む、ことを特徴とする請求項
1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記ハーブ製品は、順次一体に接続された第1ハーブセクション及び第2ハーブセクションを備え、前記エアロゾル発生装置は、外周ヒータと前記空気ヒータを含む段階分け加熱装置を含み、前記収納室は、第1キャビティと第2キャビティを含み、
前記多孔質導電性セラミック体は、前記第1ハーブセクションを収納可能で、且つ前記気流チャネルに連通する前記第1キャビティを有し、
前記外周ヒータは、前記ケーシング内に設けられ、前記多孔質導電性セラミック体の上方に位置され、かつ、前記第2ハーブセクションを収納可能で前記第1キャビティに連通する前記第2キャビティを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記空気ヒータは、第1陽極リードピンと第1陰極リードピンをさらに含み、前記多孔質導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第1端及び第2端を有し、前記第1陽極リードピンは前記第1端に電気的に接続され、前記第1陰極リードピンは前記第2端に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項
13に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記多孔質導電性セラミック体の軸断面において、前記多孔質導電性セラミック体において前記第1陽極リードピンに接続される端部と前記第1陰極リードピンに接続される端部は対角に呈する、ことを特徴とする請求項
14に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項16】
前記外周ヒータは、第2陽極リードピン、第2陰極リードピン、及び前記第2キャビティを有する緻密な導電性セラミック体を含み、前記緻密な導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第3端及び第4端を有し、前記第2陽極リードピンは前記第3端に電気的に接続され、前記第2陰極リードピンは前記第4端に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項
14に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項17】
前記段階分け加熱装置は、陰極リードと、第1陽極リードと、第2陽極リードと、をさらに含み、前記外周ヒータは、前記第2キャビティを有する緻密な導電性セラミック体を含み、前記多孔質導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第1端及び第2端を有し、前記緻密な導電性セラミック体は、互いに後ろ向いて設けられる第3端及び第4端を有し、前記第1端と前記第3端は絶縁的に接続され、前記陰極リードは、前記第1端及び前記第3端に電気的に接続され、前記第1陽極リードは前記第2端に電気的に接続され、前記第2陽極リードは前記第4端に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項
13に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項18】
前記気流チャネルは、前記ケーシングの内壁と前記外周ヒータの外壁との間に位置され、前記気流チャネルを流れ通す空気が前記多孔質導電性セラミック体の前記外周ヒータに近い側の端面から前記第1キャビティ内に流れる、ことを特徴とする請求項
13に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項19】
請求項
1に記載のエアロゾル発生装置における前記空気ヒータである、ことを特徴とする熱交換器。
【請求項20】
請求項
16に記載のエアロゾル発生装置における段階分け加熱装置である、ことを特徴とする段階分け加熱装置。
【国際調査報告】