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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】収縮性ポリマー
(51)【国際特許分類】
   C08L 29/04 20060101AFI20241121BHJP
   C08K 3/01 20180101ALI20241121BHJP
【FI】
C08L29/04 C
C08K3/01
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538994
(86)(22)【出願日】2022-12-26
(85)【翻訳文提出日】2024-06-26
(86)【国際出願番号】 IL2022051385
(87)【国際公開番号】W WO2023126922
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】63/266,127
(32)【優先日】2021-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522050170
【氏名又は名称】ソルタム テクノロジーズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Solutum Technologies LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】デラウェ,モアネス
(72)【発明者】
【氏名】ベン ツヴィ ベクレル,レゲフ
(72)【発明者】
【氏名】バラク,シャロン
【テーマコード(参考)】
4J002
【Fターム(参考)】
4J002BE021
4J002BE022
4J002BE023
4J002CH022
4J002EC046
4J002EC056
4J002FD022
4J002FD026
4J002GG02
(57)【要約】
本明細書に開示される技術は、複数の異なるPVOHグレードを含むポリマー組成物及びそれから製造される収縮性製品全般に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの可塑剤及びPVOHを含むポリマー組成物又はポリマーブレンドであって、前記PVOHは、2つ以上のPVOHグレードタイプの組み合わせであり、各グレードタイプは、86~99%の範囲内の加水分解度及び500~3000の範囲内の重合度を有する、ポリマー組成物又はポリマーブレンド。
【請求項2】
3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記PVOHグレードタイプの3つが、
- 98~99%の加水分解度、及び約800~1700の重合度を有するPVOHグレードタイプ1、
- 86~89%の加水分解度、及び約1400~2600の重合度を有するPVOHグレードタイプ2、並びに
- 86~89%の加水分解度、及び500~800の重合度を有するPVOHグレードタイプ3、
である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
少なくとも1つの可塑剤、並びに
- 98~99%の加水分解度、及び約800~1700の重合度を有するPVOHを含むPVOHグレードタイプ1、
- 86~89%の加水分解度、及び約1400~2600の重合度を有するPVOHを含むPVOHグレードタイプ2、並びに
- 86~89%の加水分解度、及び500~800の重合度を有するPVOHを含むPVOHグレードタイプ3、
から選択される3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、組成物又はブレンド又は混合物。
【請求項5】
タイプ1、2、及び/又は3から選択される3つ以上のPVOHグレードタイプを含むブレンド又は混合物を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
タイプ1から選択される3つ以上のPVOHグレードを含むブレンド又は混合物を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
タイプ3から選択される3つ以上のPVOHグレードを含むブレンド又は混合物を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項8】
グレードタイプ1から選択される1又は複数のPVOH、グレードタイプ2から選択される1又は複数のPVOH、及びグレードタイプ3から選択される1又は複数のPVOHを含むブレンド又は混合物を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項9】
- 35~75KDaの分子量を有するグレードタイプ1から選択される1又は複数のPVOH、
- 60~120KDaの分子量を有するグレードタイプ2から選択される1又は複数のPVOH、及び
- 22~35KDaの分子量を有するグレードタイプ3から選択される1又は複数のPVOH、
を含むブレンド又は混合物を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項10】
前記少なくとも1つの可塑剤が、前記ポリマー組成物の流動性又は可塑性を増加させるように選択される、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記少なくとも1つの可塑剤が、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記少なくとも1つの可塑剤が、グリセロールである、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
少なくとも1つの架橋化合物、少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、及び所望に応じて少なくとも1つの添加剤をさらに含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、少なくとも1つの添加剤、及びさらに所望に応じて少なくとも1つの架橋化合物を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
少なくとも1つの架橋化合物、少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、及び少なくとも1つの添加剤を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
a)0又は0.1~20重量%の範囲内の量の、少なくとも1つの架橋化合物、
b)0.1~50重量%の範囲内の量の、少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、及び
c)0.1~20重量%の範囲内の量の、少なくとも1つの添加剤、
を含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
a)30~99重量%の範囲内の量の、2つ以上又は3つ以上のPVOHグレードタイプ、
b)0又は0.1~20重量%の範囲内の量の、少なくとも1つの架橋化合物、
c)0.1~50重量%の範囲内の量の、少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、及び
d)0.1~20重量%の範囲内の量の、少なくとも1つの添加剤、
を含むポリマー組成物。
【請求項18】
3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項19】
前記3つ以上のPVOHグレードが、
- 以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ1、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ2、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ3、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
から選択される、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ1、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量
から選択される3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ2、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
から選択される3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ3、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
から選択される3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項23】
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ1、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ2、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ3、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
を含む3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項24】
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ1の単一のPVOH、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ2の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ3の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
を含む3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項25】
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ1の単一のPVOH、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ2の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ3の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
を含む3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項26】
(a)3つのPVOHグレード:
- 以下を特徴とするグレードタイプ1の単一のPVOH、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下を特徴とするグレードタイプ2の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下を特徴とするグレードタイプ3の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
(b)少なくとも1つの架橋化合物、
(c)少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、並びに
(d)少なくとも1つの添加剤、
を含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項27】
ポリマー、コポリマー、及び非ポリマー材料から選択され、PVOH中に存在するOH官能基に会合することができる官能基を各々が有する架橋化合物を含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項28】
前記架橋化合物が、アルコール、エポキシド、無水物、カルボン酸、アミン、アミド、グリシジル官能基、アルデヒド官能基、及びエステルから選択される官能基を備える、請求項27に記載の組成物。
【請求項29】
前記架橋化合物が、アイオノマーの中から選択されるポリマーである、請求項27又は28に記載の組成物。
【請求項30】
前記アイオノマーが、ポリ(アクリル酸)(PAA)及びポリ(メタクリル酸)(PMAA)から選択されるポリ酸である、請求項29に記載の組成物。
【請求項31】
前記架橋化合物が、無水物でグラフトされたポリマーである、請求項27に記載の組成物。
【請求項32】
前記無水物が、無水マレイン酸である、請求項31に記載の組成物。
【請求項33】
前記無水マレイン酸でグラフトされた前記ポリマーが、ポリエチレン(PE)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、及びポリ(ブチレンアジペート-co-テレフタレート)(PBAT)から選択される、請求項30又は31に記載の組成物。
【請求項34】
前記架橋化合物が、ポリエチレン-graft-無水マレイン酸である、請求項31~33のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項35】
前記架橋化合物が、カルボン酸官能基を有するポリマーである、請求項27に記載の組成物。
【請求項36】
前記ポリマーが、ポリ(エチレン-co-アクリル酸)(PE-co-AA)、ポリ(エチレン-co-メタクリル酸)(PE-co-MAA)、ポリ(ラクチド-block-アクリル酸)(PLA-block-AA)、カルボキシル基を有するPVOH、及びカルボキシメチルセルロース(CMC)から選択される、請求項35に記載の組成物。
【請求項37】
前記ポリマーが、ポリ(エチレン-co-アクリル酸)である、請求項36に記載の組成物。
【請求項38】
前記ポリマーが、グリシジル官能基を有するポリマーである、請求項27に記載の組成物。
【請求項39】
前記架橋化合物が、コポリマーである、請求項27に記載の組成物。
【請求項40】
前記架橋化合物が、ポリマー、オリゴマー、又はコポリマーではない低分子架橋化合物である、請求項27に記載の組成物。
【請求項41】
前記架橋化合物が、アルデヒド系化合物、カルボン酸化合物、アミン化合物、及びハロゲン置換化合物の中から選択される、請求項40に記載の組成物。
【請求項42】
前記アルデヒド化合物が、モノアルデヒド及びジアルデヒドの中から選択される、請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
前記アルデヒドが、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、グリオキサール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、及びフタルアルデヒドから選択される、請求項42に記載の組成物。
【請求項44】
前記カルボン酸化合物が、モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、及びこれらより多価の同族体の中から選択される、請求項41に記載の組成物。
【請求項45】
前記カルボン酸化合物が、クエン酸、ホウ酸、フミン酸、フタル酸、テレフタル酸、リンゴ酸、スルホコハク酸、イソフタル酸、アコニット酸、フマル酸、及び酒石酸から選択される、請求項44に記載の組成物。
【請求項46】
存在する場合、前記追加のバイオプラスチックが、ポリペプチド及び多糖類から選択される、請求項1~45のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項47】
前記追加のバイオプラスチックが、脂肪族若しくは芳香族のポリエステル、コポリエステル、又はポリエステルアミドから選択される、請求項46に記載の組成物。
【請求項48】
前記追加のバイオプラスチックが、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ乳酸(PLA)、セルロース及びセルロース誘導体、デンプン、熱可塑性デンプン(TPS)、キトサン、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、及びポリヒドロキシブチレート(PHB)から選択される、請求項47に記載の組成物。
【請求項49】
存在する場合、前記少なくとも1つの添加剤が、無機添加剤、充填剤、強化剤、及び3000Da未満の分子量を有する低分子量添加剤の中から選択される、請求項1~48のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項50】
前記少なくとも1つの添加剤が、加工助剤、スリップ剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、抗菌剤、抗ウィルス剤、発泡剤、核剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、及び帯電防止剤から選択される、請求項49に記載の組成物。
【請求項51】
前記添加剤が、吸湿剤であり、所望に応じて、CaO、CaCl2、LiCl、NaCl、CaI2、MgCl2、TiO2、CaCO3、アルミナシリケート充填剤、SiO2から選択される、請求項50に記載の組成物。
【請求項52】
前記添加剤が、CaOである、請求項51に記載の組成物。
【請求項53】
(a)以下から選択される3つ以上のPVOHグレード、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ1、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ2、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ3、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
(b)所望に応じてポリ(エチレン-co-アクリル酸)である架橋ポリマー、
(c)ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ乳酸(PLA)、セルロース及びセルロース誘導体、デンプン、熱可塑性デンプン(TPS)、キトサン、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、及びポリヒドロキシブチレート(PHB)から選択されるバイオプラスチック、
(d)吸湿性塩及びハライド塩から選択される塩、
を含む、請求項1~52のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項54】
ペレットを製造するために前記組成物を配合する際に使用するための、請求項1~53のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項55】
請求項1~のいずれか一項に記載の組成物から形成されるペレット又は固体材料。
【請求項56】
前記組成物を配合することによって形成される、請求項55に記載のペレット。
【請求項57】
前記配合が、前記組成物を熱処理して、
- 前記PVOHブレンドのブレンド、
- PVOHと前記少なくとも1つの可塑剤との間に水素結合を形成する前記PVOHの可塑化、
- 前記PVOHグレード間の架橋、及び/若しくは前記PVOHグレードと前記少なくとも1つの可塑剤との間の架橋、並びに/又は
- 水若しくは他の低沸点成分の揮発、
のうちの1又は複数を引き起こすことを含む、請求項56に記載のペレット。
【請求項58】
請求項1~53のいずれか一項に記載の組成物からペレットを製造する方法であって、前記方法は、前記組成物を固体粒子状材料に変換するように選択された条件下で、前記組成物を配合することを含む、方法。
【請求項59】
前記条件が、前記組成物を溶融状態に変換し、さらに揮発性物質の蒸発又は部分的蒸発を引き起こすことを含む、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
押出しによって行われ、所望に応じて二軸押出機で行われる、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記二軸押出機が、同方向回転押出機又は異方向回転押出機である、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
配合が、ニーダー及び/又はミキサーの使用を含む、請求項59に記載の方法。
【請求項63】
ポリマー製品を製造するための、請求項1~53のいずれか一項に記載の組成物又は請求項58~62のいずれか一項に記載の方法に従って形成された配合物の使用。
【請求項64】
ポリマーフィルム又はシートの製造方法であって、請求項1~53のいずれか一項に記載の組成物の配合された形態を前記ポリマー製品に変換することを含む、方法。
【請求項65】
前記組成物の配合された形態を押出すことを含む、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記配合された形態が、ペレット化された形態である、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記ペレット化された形態が、請求項58に記載の方法によって得られる、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記組成物を配合してペレット形態とすること、及び前記ペレット形態を押出すことによって前記ポリマー製品に変換することを含む、請求項64に記載の方法。
【請求項69】
- 前記組成物を提供すること、
- 前記組成物を配合してペレットとすること、及び
- インフレーション押出しによって前記ペレットを前記ポリマー製品に変換すること、
を含む、請求項64に記載の方法。
【請求項70】
前記フィルムが、熱成形、延伸、圧縮成型、又は積層される、請求項64~69のいずれか一項に記載の方法。
【請求項71】
前記押出されたフィルムが、延伸されながら配向される、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
請求項1~53のいずれか一項に記載の組成物から形成された収縮性フィルム。
【請求項73】
請求項64~71のいずれか一項に記載の方法によって形成された、請求項72に記載の収縮性フィルム。
【請求項74】
包装、プラスチック袋、ラベル、収縮性ラベル、電気製造、写真フィルム、又はフィルム用のフィルムストックに使用するための、請求項72又は73に記載のフィルム。
【請求項75】
熱収縮性を呈する、請求項72~74のいずれか一項に記載の収縮性フィルム。
【請求項76】
収縮性物品の製造に使用するための、請求項72~75のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項77】
生分解性である、請求項72~76のいずれか一項に記載のフィルム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として、水溶性で生分解性の収縮性フィルムを製造するためのポリマー組成物の新規なファミリーを企図している。
【背景技術】
【0002】
収縮性ポリマーフィルムは、完成した商品の包装に用いられるポリマー可撓性フィルムのファミリーである。フィルムに熱を加えることで、フィルムは、中に配置した品物の周囲にきっちりと収縮する。このプロセスの結果、製品の周囲に透明で耐久性のある保護バリアが得られる。熱の作用によるポリマーの収縮は、記憶効果によって説明することができ、すなわち、配向され冷却されたポリマーは、加熱されると、その最初の弛緩した形状に戻って、フィルムの収縮が引き起こされる。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に開示される技術の本発明者らは、驚くべき優れた収縮特性を有するフィルムに加工される特有の能力を有する独特で環境に優しいポリマー組成物群を開発し、したがって、収縮ラップ製品、収縮ラベルなどの様々な製品に実現され得る。本発明のフィルムはまた、水中において容易で効果的な生分解を呈するようにも構成されていることから、環境汚染が低減される。環境に優しい一方で、様々な用途の商品の周囲に密接な機能性バリアを提供するこの能力は、本発明の独特で商業的に望ましいポリマー又はポリマー組成物をもたらす。
【0004】
本発明のポリマー組成物は、ポリビニルアルコール(PVOH)の異なるグレードの組み合わせに基づいており、組成物中の各グレードは、重合度及び加水分解度から選択される少なくとも1つの特性で互いに異なっている。市販されている又は合成によって形成されている非常に多くのPVOHグレードの中で、本発明者らは、収縮能力及び水の作用による分解性が異なる様々なポリマー製品の製造を可能とするPVOHグレードの特定の組み合わせの使用を提案する。本発明の組成物から製造されたポリマーフィルム又はシートは、熱処理によって最大85%の収縮率を呈した。
【0005】
したがって、第一の態様では、少なくとも1つの可塑剤及びPVOHを含むポリマー組成物又はポリマーブレンドが提供され、PVOHは、2つ以上のPVOHグレードの組み合わせであり、各々は、86~99%の範囲内の加水分解度及び500~3000の範囲内の重合度を有する。
【0006】
本発明に従って用いられるPVOHグレードは、タイプ1のPVOHグレード、タイプ2のPVOHグレード、及びタイプ3のPVOHグレードと称され、
- タイプ1のPVOHグレードは、98~99%の加水分解度、及び約800~1700の重合度を有し、
- タイプ2のPVOHグレードは、86~89%の加水分解度、及び約1400~2600の重合度を有し、並びに
- タイプ3のPVOHグレードは、86~89%の加水分解度、及び500~800の重合度を有する。
【0007】
グレードの選択は、いずれかの特定のグレードタイプの中からであっても、又は様々なグレードタイプの中からであってもよい。
【0008】
いくつかの実施形態では、組成物は、3つ以上のPVOHグレードを含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、PVOHグレードのうちの3つは、
- 98~99%の加水分解度、及び約800~1700の重合度を有するタイプ1のPVOHグレード、
- 86~89%の加水分解度、及び約1400~2600の重合度を有するタイプ2のPVOHグレード、並びに
- 86~89%の加水分解度、及び500~800の重合度を有するタイプ3のPVOHグレードである。
【0010】
本発明はさらに、以下から選択される3つ以上のPVOHグレードを含む組成物又はブレンド物又は混合物を提供する。
- 98~99%の加水分解度、及び約800~1700の重合度を有するPVOHを含むタイプ1のPVOHグレード、
- 86~89%の加水分解度、及び約1400~2600の重合度を有するPVOHを含むタイプ2のPVOHグレード、並びに
- 86~89%の加水分解度、及び500~800の重合度を有するPVOHを含むタイプ3のPVOHグレード。
【0011】
いくつかの実施形態では、組成物は、タイプ1、2、及び/又は3から選択される3つ以上のPVOHグレードを含むブレンド又は混合物を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、組成物は、タイプ1から選択される3つ以上のPVOHグレードを含むブレンド又は混合物を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、組成物は、タイプ2から選択される3つ以上のPVOHグレードを含むブレンド又は混合物を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、組成物は、タイプ3から選択される3つ以上のPVOHグレードを含むブレンド又は混合物を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、組成物は、グレードタイプ1から選択される1又は複数のPVOH、グレードタイプ2から選択される1又は複数のPVOH、及びグレードタイプ3から選択される1又は複数のPVOHを含むブレンド又は混合物を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、組成物は、以下を含むブレンド又は混合物を含む。
- 35~75KDaの分子量を有するグレードタイプ1から選択される1又は複数のPVOH、
- 60~120KDaの分子量を有するグレードタイプ2から選択される1又は複数のPVOH、及び
- 22~35KDaの分子量を有するグレードタイプ3から選択される1又は複数のPVOH。
【0017】
いくつかの実施形態では、20℃で測定した4重量%PVOHグレードタイプ1の溶液の粘度は、8~30cPsであり、20℃で測定した4重量%PVOHグレードタイプ2の溶液の粘度は、11~58cPsであり、20℃で測定した4重量%PVOHタイプ3の溶液の粘度は、5~10Cpsである。
【0018】
いくつかの実施形態では、組成物は、表1に列挙されるPVOHグレードタイプ1、PVOHグレードタイプ2、及びPVOHグレードタイプ3と称されるPVOHグレードの2つ以上のブレンドを含む。
【0019】
本発明の組成物中に存在する少なくとも1つの「可塑剤」は、本発明のポリマー組成物の流動性又は可塑性を高めるために用いられる化合物である。少なくとも1つの可塑剤は、溶融押出し下でポリマー組成物のガラス転移温度及び融点を低下させることができる材料の中から選択される。理論に束縛されるものではないが、用いられる可塑剤はまた、溶融組成物の溶融粘度、引張強度、硬度、密度を低下させ、破断伸び、靭性、及び誘電率などのパラメータを増加させ得る。
【0020】
用いられる少なくとも1つの可塑剤は、一般に、混合及び製剤後に再結晶化することのない混合を可能とするために、PVOHとの相溶性を有する。可塑剤は、加熱溶融押出条件下で安定であり、最終配合品及びフィルム中で充分な潤滑性及び安定性を有する可塑剤である。
【0021】
少なくとも1つの可塑剤は、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど、さらにはこれらのいずれかの組み合わせから選択され得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの可塑剤は、グリセロールである。
【0023】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるPVOHグレードタイプのブレンド、少なくとも1つの架橋化合物、少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、及び所望に応じて少なくとも1つの添加剤、を含む組成物である。
【0024】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるPVOHグレードタイプのブレンド、少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、少なくとも1つの添加剤、及びさらに所望に応じて少なくとも1つの架橋化合物、を含む組成物である。
【0025】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるPVOHグレードタイプのブレンド、少なくとも1つの架橋化合物、少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、及び少なくとも1つの添加剤、を含む組成物である。
【0026】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるPVOHグレードタイプのブレンドを含む組成物は、さらに、
a)0又は0.1~20重量%の範囲内の量で存在する少なくとも1つの架橋化合物であって、架橋化合物の量は、0.1~15、0.1~10、0.1~9、0.1~8、0.1~7、0.1~6、0.1~5、0.1~4、0.1~3、0.1~2、0.1~1、1~20、1~19、1~18、1~17、1~16、1~15、1~14、1~13、1~12、1~11、1~10、0.1~0.5重量%であってよい、又はその量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、若しくは20重量%であってよい、少なくとも1つの架橋化合物、
b)0.1~50重量%の範囲内の量で所望に応じて存在する少なくとも1つの追加のバイオプラスチックであって、バイオプラスチックの量は、0.1~45、0.1~40、0.1~35、0.1~30、0.1~25、0.1~20、0.1~15、0.1~10、0.1~7、0.1~5、0.1~1、1~50、1~40、1~30、1~20、1~10、1~5、10~50、10~40、10~30、又は10~20重量%であってよい、少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、
及び
c)0.1~20重量%の範囲内の量の、少なくとも1つの添加剤であって、添加剤の量は、0.1~15、0.1~10、0.1~9、0.1~8、0.1~7、0.1~6、0.1~5、0.1~4、0.1~3、0.1~2、0.1~1、1~20、1~19、1~18、1~17、1~16、1~15、1~14、1~13、1~12、1~11、1~10、0.1~0.5重量%であってよい、又はその量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、若しくは20重量%であってよい、少なくとも1つの添加剤、
を含む。
【0027】
PVOHグレードの量は、合わせて30~99重量%であってよい。いくつかの実施形態では、その量は、30~95、30~90、30~85、30~80、30~75、30~70、30~65、30~60、30~55、30~50、30~45、30~40、30~35、40~95、45~95、50~95、55~95、60~95、65~95、70~95、75~95、80~95重量%であってよい、又は85~95重量%であってよい。
【0028】
PVOHグレードの量は、合わせて30~99重量%であってよい。いくつかの実施形態では、その量は、30~95、30~90、30~85、30~80、30~75、30~70、30~65、30~60、30~55、30~50、30~45、30~40、30~35、40~95、45~95、50~95、55~95、60~95、65~95、70~95、75~95、80~95重量%であってよい、又は85~95重量%であってよい。
【0029】
PVOHグレードの組み合わせにおける各PVOHグレードの量は、10~80重量%であってよい。いくつかの実施形態では、その量は、10~55、10~50、10~45、10~40、10~35、10~30、10~25、10~20、10~15、20~60、20~55、20~50、20~45、20~40、20~35、20~30、30~60、30~50、30~40、40~60、40~50、50~60重量%であってよい、又は10、20、30、35、36、37、40、47、53、57、61、70、若しくは79重量%であってよい。
【0030】
本発明の組成物に用いられるいずれのPVOHグレードの組み合わせの合計量も、本明細書に開示されるように、30~99重量%であるべきである。したがって、PVOHのグレードタイプの組み合わせを構成する各グレードタイプの量は、この量の範囲を超えないように選択される。
【0031】
したがって、別の態様によると、
a)所望に応じて30~99重量%の範囲内の量の、2つ以上、場合によっては3つ以上のPVOHグレード、
b)0又は0.1~20重量%の範囲内の量で存在する、少なくとも1つの架橋化合物、
c)所望に応じて0.1~50重量%の範囲内の量で存在する、少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、及び
d)0.1~20重量%の範囲内の量の、少なくとも1つの添加剤、
を含む組成物が提供される。
【0032】
いくつかの実施形態では、3つ以上のPVOHグレードは、
- 以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ1、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ2、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ3、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
から選択される。
【0033】
いくつかの実施形態において、3つ以上のPVOHグレードは、以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ1から選択される。
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量。
【0034】
いくつかの実施形態において、3つ以上のPVOHグレードは、以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ2から選択される。
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量。
【0035】
いくつかの実施形態において、3つ以上のPVOHグレードは、以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ3から選択される。
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量。
【0036】
いくつかの実施形態では、3つ以上のPVOHグレードは、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ1、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ2、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ3、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
を含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、3つ以上のPVOHグレードは、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ1の単一のPVOH、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ2の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ3の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
を含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、組成物は、3つのPVOHグレード、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ1の単一のPVOH、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ2の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ3の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
を含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、組成物は、3つのPVOHグレード、
- 以下を特徴とするグレードタイプ1の単一のPVOH、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下を特徴とするグレードタイプ2の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下を特徴とするグレードタイプ3の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
を含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、組成物は、
(a)3つのPVOHグレード:
- 以下を特徴とするグレードタイプ1の単一のPVOH、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下を特徴とするグレードタイプ2の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下を特徴とするグレードタイプ3の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
(b)少なくとも1つの架橋化合物、
(c)所望に応じて、少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、並びに
(d)所望に応じて、少なくとも1つの添加剤、
を含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、組成物は、
(a)3つのPVOHグレード:
- 以下を特徴とするグレードタイプ1の単一のPVOH、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下を特徴とするグレードタイプ2の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下を特徴とするグレードタイプ3の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
(b)少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、
(c)少なくとも1つの添加剤、並びに
(d)少なくとも1つの架橋化合物、
を含む。
【0042】
いくつかの実施形態では、架橋化合物は、組成物中に存在するPVOHグレードのいずれとも会合又は架橋することができる化合物である。架橋化合物は、ポリマー、コポリマー、及び非ポリマー材料から選択され、これらの各々は、PVOH骨格上に存在するOH官能基と会合することができる官能基を有する。
【0043】
架橋又は会合は、通常、共有結合の形成を介する。他の例では、会合は、物理的であり得、すなわち、この場合はポリマー鎖が絡み合う。いくつかの実施形態では、会合は、水素結合及び/又はイオン結合の形成による。会合の種類にかかわらず、架橋分子は、所望される物理的-機械的プロファイルをもたらす会合が得られるように選択される。
【0044】
PVOHとの会合を可能とする架橋性化合物の官能基は、オリゴマー若しくはポリマーを例とする化合物の固有の官能基であってよく、又は架橋能力を付与するために化合物にグラフト若しくは会合若しくは付加された官能基であってもよい。いくつかの実施形態では、架橋化合物は、アルコール、エポキシド、無水物、カルボン酸、アミン、アミド、グリシジル官能基、アルデヒド官能基、エステルなどから選択される官能基を備える。架橋化合物は、アイオノマー、すなわちイオン性基を形成することができる1つ以上の官能基を有するポリマー、の中から選択されるポリマーであってもよい。いくつかの実施形態では、アイオノマーは、ポリ(アクリル酸)(PAA)、ポリ(メタクリル酸)(PMAA)などから所望に応じて選択されるポリ酸である。
【0045】
いくつかの実施形態では、架橋化合物は、無水マレイン酸などの無水物でグラフトしたポリマーである。いくつかの実施形態では、無水マレイン酸がグラフトされるポリマーは、ポリエチレン(PE)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、ポリ(ブチレンアジペート-co-テレフタレート)(PBAT)などから選択され得る。いくつかの実施形態では、架橋化合物は、ポリエチレン-graft-無水マレイン酸である。
【0046】
いくつかの実施形態では、架橋化合物は、カルボン酸官能基を有するポリマーである。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリ(エチレン-co-アクリル酸)(PE-co-AA)、ポリ(エチレン-co-メタクリル酸)(PE-co-MAA)、ポリ(ラクチド-block-アクリル酸)(PLA-block-AA)、カルボキシル基を有するPVOH、カルボキシメチルセルロース(CMC)などから選択される。
【0047】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリ(エチレン-co-アクリル酸)である。
【0048】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、グリシジル官能基を有するポリマーである。
【0049】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの架橋化合物は、コポリマーである。
【0050】
いくつかの実施形態では、架橋化合物は、ポリマー、オリゴマー、又はコポリマーではない低分子架橋化合物である。そのような実施形態では、化合物は、典型的には、アルデヒド系化合物、カルボン酸化合物、アミン化合物、ハロゲン置換化合物、及びPVOHの存在下で又はPVOHに対して反応性である他の化合物の中から選択される。
【0051】
いくつかの実施形態では、アルデヒド化合物は、モノアルデヒド及びジアルデヒドの中から選択され得る。いくつかの実施形態では、アルデヒドは、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、グリオキサール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、フタルアルデヒドなどから選択される。
【0052】
いくつかの実施形態では、カルボン酸化合物は、モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、及びこれらより多価の同族体の中から選択される。これらのカルボン酸は、別の選択肢として、これらが形成可能であるカルボキシレート基又は塩基性基の数に基づいて選択されてもよい。したがって、同様に、これらの化合物は、一塩基酸、二塩基酸、三塩基酸、及びこれらより多塩基の同族体の中から選択されてもよい。いくつかの実施形態では、カルボン酸化合物は、クエン酸、ホウ酸、フミン酸、フタル酸、テレフタル酸、リンゴ酸、スルホコハク酸、イソフタル酸、アコニット酸、フマル酸、酒石酸などから選択される。
【0053】
本発明に従って用いられる追加のバイオプラスチック(又は単に「バイオプラスチック」)は、すべてがやはり実質的にバイオプラスチックである本発明の組成物に用いられる他のポリマー成分とは異なるポリマーである。追加のバイオプラスチックは、生物の細胞、植物、及び他の天然源などの天然源から製造又は誘導される天然ポリマーに代表され得る。そのようなポリマーは、完全に天然のものでも、又は部分的に合成されたもの、すなわち自然に由来し、天然ポリマーを構造的に改変するために化学修飾を施したものであってもよい。本発明に従って用いられるバイオプラスチックは、部分的に又は完全に石油化学源由来である生分解性又はコンポスト化可能なポリマーにも代表され得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、追加のバイオプラスチックは、ポリペプチド及び多糖類から選択される。
【0055】
いくつかの実施形態では、追加のバイオプラスチックは、脂肪族若しくは芳香族のポリエステル、コポリエステル、又はポリエステルアミドから選択される。
【0056】
いくつかの実施形態では、追加のバイオプラスチックは、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ乳酸(PLA)、セルロース及びセルロース誘導体、デンプン、熱可塑性デンプン(TPS)、キトサン、ポリヒドロキシブチレート(PHB)などのポリヒドロキシアルカノエート(PHA)から選択される。
【0057】
セルロース誘導体は、その結晶誘導体である、又はそのような材料の他のいずれかの非晶質形態である。限定されない例としては、ナノ結晶セルロース(NCC)、ミクロフィブリルセルロース、微結晶セルロース(MCC)、バクテリアセルロース(BC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、及びカルボキシメチルセルロース(CMC)が挙げられる。
【0058】
本発明の組成物に用いられる少なくとも1つの添加剤は、無機添加剤、充填剤、又は強化剤の中から、及び低分子量添加剤(3000Da未満の分子量を有する)から選択されてよく、各々、本発明の組成物から形成される製品の様々な特性を改善するために選択される。そのような添加剤としては、加工助剤、スリップ剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、抗菌剤、抗ウィルス剤、発泡剤、核剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤などが挙げられ得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、添加剤は、吸湿剤であり、所望に応じて、CaO、CaCl、LiCl、NaCl、CaI、MgCl、TiO、CaCO、アルミナシリケート充填剤、SiOなどから選択される。いくつかの実施形態では、添加剤は、CaOである。
【0060】
いくつかの実施形態では、添加剤は、金属元素又は非金属元素を含む無機塩である。いくつかの実施形態では、無機塩は、アルカリ金属及びアルカリ金属から選択される金属の無機塩である。いくつかの実施形態では、無機塩は、遷移金属の塩である。
【0061】
無機塩の限定されない例としては、Li、K、Ca、Na、Mg、Mn、Znなどから選択される金属のハライド塩が挙げられる。
【0062】
無機塩は、ハライド塩(ハライド原子が金属カチオンに対するアニオンである)であり得る。いくつかの実施形態では、無機塩は、LiCl、NaCl、CaCl、CaI、及びMgClから選択され得る。いくつかの実施形態では、無機塩は、CaClである。
【0063】
いくつかの実施形態では、組成物は、
(a)以下から選択される3つ以上のPVOHグレード、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ1、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ2、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ3、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
(b)所望に応じてポリ(エチレン-co-アクリル酸)である架橋ポリマー、
(c)ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ乳酸(PLA)、セルロース及びセルロース誘導体、デンプン、熱可塑性デンプン(TPS)、キトサン、ポリヒドロキシブチレート(PHB)などのポリヒドロキシアルカノエート(PHA)から選択されるバイオプラスチック、
(d)それぞれCaO及びCaClなどである吸湿性塩及びハライド塩から選択される塩、
を含む。
【0064】
いくつかの実施形態では、組成物は、
(a)以下である3つのPVOHグレード、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ1の単一のPVOH、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ2の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ3の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
(b)所望に応じてポリ(エチレン-co-アクリル酸)である架橋ポリマー、
(c)ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ乳酸(PLA)、セルロース及びセルロース誘導体、デンプン、熱可塑性デンプン(TPS)、キトサン、ポリヒドロキシブチレート(PHB)などのポリヒドロキシアルカノエート(PHA)から選択されるバイオプラスチック、
(d)それぞれCaO及びCaClなどである吸湿性塩及びハライド塩から選択される塩、
を含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、組成物は、
(a)以下から成る又は以下である3つのPVOHグレード、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ1の単一のPVOH、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ2の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ3の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
(b)所望に応じてポリ(エチレン-co-アクリル酸)である架橋ポリマー、
(c)ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ乳酸(PLA)、セルロース及びセルロース誘導体、デンプン、熱可塑性デンプン(TPS)、キトサン、ポリヒドロキシブチレート(PHB)などのポリヒドロキシアルカノエート(PHA)から選択されるバイオプラスチック、
(d)それぞれCaO及びCaClなどである吸湿性塩及びハライド塩から選択される塩、
を含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、組成物は、
(a)以下を特徴とするグレードタイプ1の単一のPVOH、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
(b)以下を特徴とするグレードタイプ2の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
(c)以下を特徴とするグレードタイプ3の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
(d)所望に応じてポリ(エチレン-co-アクリル酸)である架橋ポリマー、
(e)ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ乳酸(PLA)、セルロース及びセルロース誘導体、デンプン、熱可塑性デンプン(TPS)、キトサン、ポリヒドロキシブチレート(PHB)などのポリヒドロキシアルカノエート(PHA)から選択されるバイオプラスチック、
(f)それぞれCaO及びCaClなどである吸湿性塩及びハライド塩から選択される塩、
を含む。
【0067】
本明細書で用いられる場合、「PVOHグレード」とは、本発明の組成物に提供することができる異なる形態のポリ(ビニルアルコール)(PVOH)を意味する。本技術分野で公知のように、PVOHは、親水性の高い水溶性ポリマーであり、異なる加水分解度、又は異なるヒドロキシル化度、又は異なるエチレン含量の度合い、又は異なる重合度、したがって分子量、及び異なる粘度のものを得ることができる。これらの変数の各々は、材料の物理的、化学的、及び機械的特性を決定し、したがって、PVOH材料の異なるグレードタイプを決定する。本明細書で開示される発明の文脈の中で、あるグレードは、(i)加水分解度、(ii)分子量に反映される重合度、及び(iii)粘度のうちの少なくとも1つにおいて、他のグレードと区別される。
【0068】
本発明の組成物は、PVOHグレード又はグレードタイプのブレンドを含み得る。言い換えると、本発明の組成物は、2つ以上、又は3つ以上のグレードのPVOHを含む。本発明の組成物及び製品を製造するためのストックとして、3つのPVOHグレードタイプが用いられ得る。本明細書においてグレードタイプ1、グレードタイプ2、及びグレードタイプ3と称される異なるグレードタイプの各々は、示された特性によって定められる異なるPVOH材料の群を構成し、したがって、各々個別に、本発明の組成物を製剤するために用いられ得る。したがって、少なくとも2つ又は3つ以上のPVOHグレードを含むPVOHグレードのブレンドは、タイプ1のPVOHグレード、タイプ2のPVOHグレード、若しくはタイプ3のPVOHグレード、又は様々なPVOHグレードタイプの混合物から誘導され得る。例えば、ブレンドが3つの異なるPVOHグレードを含む場合、3つすべてが同じグレードタイプ、例えばグレードタイプ1、から選択されてよいが、但し、3つの各々が、(i)加水分解度、(ii)重合度又は分子量、及び(iii)粘度のうちの少なくとも1つにおいて異なることが条件である。同様に、3つのグレードが、異なるグレードタイプから選択されてもよい。
【0069】
ポリビニルアルコールの製造に用いられる主原料は、酢酸ビニルモノマーである。PVOHは、酢酸ビニルの重合後、部分的又は完全に加水分解を行うことによって製造される。加水分解のプロセスは、酢酸ビニル中のエステル基の一部又は全部が、鹸化のプロセスを介してヒドロキシル基で置換されることに基づいている。「加水分解度」は、鹸化反応が停止された時点で決まる。したがって、PVOHは、部分加水分解型と完全加水分解型に分類することができる。本発明に従って用いられるPVOHグレードは、部分的に加水分解されているが、一部は完全に加水分解されている。一般的には、加水分解度は、86~99%(mol%)の範囲内である。言い換えると、86~99%のアセテート基が鹸化されてヒドロキシル基に変換され、1~14%のアセテート基が残存している。99%の加水分解は、場合によっては完全な加水分解と見なされることには留意されたい。
【0070】
PVOHの「重合度」は、一般に、材料の分子量に反映され、水中での粘度から得られる粘度平均重合度で示され得る。
【0071】
本明細書で述べるように、PVOHの各グレードは、86~99mol%の範囲内の加水分解度及び500~3000の範囲内の重合度を有するように選択される。いくつかの実施形態では、重合度は、500~2600の範囲内である。
【0072】
本発明はまた、表2に列挙するように、本発明による製剤も提供する。
【0073】
したがって、本発明はさらに、以下の組成物の1又は複数を提供する。
1.グレードタイプ3のPVOH 37重量%、グレードタイプ2のPVOH 30重量%、グレードタイプ1のPVOH 20重量%、PAAなどの架橋剤 0.1重量%、PEOなどのバイオプラスチック 0.4重量%、及び可塑剤としてのグリセロール 13重量%、を含む組成物;
2.グレードタイプ3のPVOH 35重量%、グレードタイプ2のPVOH 30重量%、グレードタイプ1のPVOH 20重量%、PAAなどの架橋剤 0.1重量%、PEOなどのバイオプラスチック 0.4重量%、及び可塑剤としてのグリセロール 15重量%、を含む組成物;
3.グレードタイプ3のPVOH 30重量%、グレードタイプ2のPVOH 30重量%、グレードタイプ1のPVOH 20重量%、PAAなどの架橋剤 0.1重量%、PEOなどのバイオプラスチック 0.4重量%、及び可塑剤としてのグリセロール 19重量%、を含む組成物;
4.グレードタイプ3のPVOH 79重量%、グレードタイプ2のPVOH 10重量%、及び可塑剤としてのグリセロール 11重量%、を含む組成物;
5.グレードタイプ3のPVOH 70重量%、グレードタイプ2のPVOH 20重量%、及び可塑剤としてのグリセロール 10重量%、を含む組成物;
6.グレードタイプ3のPVOH 61重量%、グレードタイプ2のPVOH 30重量%、及び可塑剤としてのグリセロール 9重量%、を含む組成物;
7.グレードタイプ3のPVOH 57重量%、グレードタイプ2のPVOH 10重量%、グレードタイプ1のPVOH 20重量%、PAAなどの架橋剤 0.1重量%、PEOなどのバイオプラスチック 0.4重量%、及び可塑剤としてのグリセロール 13重量%、を含む組成物;
8.グレードタイプ3のPVOH 47重量%、グレードタイプ2のPVOH 20重量%、グレードタイプ1のPVOH 20重量%、PAAなどの架橋剤 0.1重量%、PEOなどのバイオプラスチック 0.4重量%、及び可塑剤としてのグリセロール 13重量%、を含む組成物;
9.グレードタイプ3のPVOH 37重量%、グレードタイプ2のPVOH 30重量%、グレードタイプ1のPVOH 20重量%、PAAなどの架橋剤 0.1重量%、PEOなどのバイオプラスチック 0.4重量%、及び可塑剤としてのグリセロール 13重量%、を含む組成物;
10.グレードタイプ3のPVOH 61重量%、グレードタイプ2のPVOH 30重量%、及び可塑剤としてのグリセロール 9重量%、を含む組成物;
11.グレードタイプ3のPVOH 57重量%、グレードタイプ2のPVOH 30重量%、及び可塑剤としてのグリセロール 13重量%、を含む組成物;
12.グレードタイプ3のPVOH 53重量%、グレードタイプ2のPVOH 30重量%、及び可塑剤としてのグリセロール 18重量%、を含む組成物;
13.グレードタイプ3のPVOH 40重量%、グレードタイプ2のPVOH 30重量%、グレードタイプ1のPVOH 20重量%、及び可塑剤としてのグリセロール 10重量%、を含む組成物;
14.グレードタイプ3のPVOH 36重量%、グレードタイプ2のPVOH 30重量%、グレードタイプ1のPVOH 20重量%、及び可塑剤としてのグリセロール 14重量%、を含む組成物。
【0074】
本発明の組成物は、ポリマー産業において樹脂として用いられ得る。組成物は、特定のポリマー製品の製造に適する量及び量比で、予め選択された一連の材料を含むストックの形態に変換され得る。1つのそのようなストック材料は、最終的なポリマー製品、例えばポリマーフィルム又はポリマーシートの製造にそのまま使用することができるペレット又は固体粒子状材料(ビーズなど)である。ペレット又は粒子状固体形態は、予め選択された条件下で本発明の組成物を配合することによって製造され得る。配合プロセスを通して、組成物又は樹脂は、より効果的、効率的、及び均一となって、例えば成型又は押出しを含むプロセスを通してのさらなる加工をすぐに行えるようになる特性を有する形態に変換される。ペレットは、いかなる形状を有していてもよいが、典型的には、立方体、直方体などの平坦面を有する小さい柱状体又は円筒状体である。ペレットは、本明細書に開示されるように処理された本発明の組成物の均質混合物から形成される。
【0075】
したがって、本発明はさらに、本発明の組成物から形成された若しくは本発明の組成物を含むペレット又は固体材料(例:ビーズ)を提供する。
【0076】
いくつかの実施形態では、本発明の組成物を配合することによって得られるペレットは、架橋されたPVOHを含む。いくつかの実施形態では、架橋は、PVOHグレード間、PVOHとグリセロールとの間、PVOHとグリセロールと組成物中に存在する他の成分との間の架橋を含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、配合は、本発明の組成物を熱処理して、
- PVOHグレード同士の及び添加剤とのブレンド、
- PVOHとグリセロールとの間に水素結合を形成するPVOHの可塑化、
- PVOHグレード間の架橋、及び/若しくはPVOHグレードとグリセロールとの間の架橋、並びに/又は
- この条件下で揮発性である水若しくは他の成分の揮発、
のうちの1又は複数を引き起こすことを含む。
【0078】
本発明はさらに、本発明の組成物からペレットを製造する方法を提供し、この方法は、組成物を固体粒子状材料に変換するように選択された条件下で組成物を配合することを含む。
【0079】
いくつかの実施形態では、条件は、組成物を溶融状態に変換し、さらに揮発性物質の蒸発又は部分的蒸発を引き起こすことを含む。したがって、配合は、例えば、二軸押出機などの押出機で、押出しによって行われ得る。
【0080】
いくつかの実施形態では、二軸押出機は、同方向回転押出機又は異方向回転押出機である。
【0081】
いくつかの実施形態では、配合は、ニーダー及び/又はミキサーの使用を含む。
【0082】
いくつかの実施形態では、配合は、組成物を加熱し、続いて溶融物を急速減圧に曝露することによって実現可能である。いくつかの実施形態では、配合は、未反応モノマー、溶媒、水、溶解ガス、又は他の望ましくない揮発性物質をポリマー溶融物から除去するのに適する脱揮システムを備えた二軸押出機で行われ得る。
【0083】
本発明の組成物を配合することによって形成されたペレット又は固体粒子状材料は、例えば成型又は押出しによってペレット又は固体粒子状材料をさらに加工することによる、ポリマーフィルム又はシートを例とするポリマー物体の製造に用いられ得る。したがって、本発明の別の態様では、ポリマーフィルム又はポリマーシートなどのポリマー製品を製造するための本発明の組成物の使用が提供される。
【0084】
本発明はさらに、フィルム又はシートなどのポリマー製品の製造方法を提供し、この方法は、例えば、成型又は押出しによって、本発明の組成物の配合された形態をポリマー製品に変換することを含む。
【0085】
いくつかの実施形態では、この方法は、本発明の組成物の配合された形態を押出すことを含む。
【0086】
いくつかの実施形態では、組成物の配合された形態は、ペレット化された形態である。
【0087】
いくつかの実施形態では、ペレット化された形態は、本明細書に開示されるように配合することによって得られる。いくつかの実施形態では、配合は、組成物を溶融状態に変換し、さらに揮発性物質の蒸発又は部分的蒸発を引き起こすことによって行われる。配合は、例えば、二軸押出機などの押出機で、押出しによって行われ得る。いくつかの実施形態では、二軸押出機は、同方向回転押出機又は異方向回転押出機である。いくつかの実施形態では、配合は、ニーダー及び/又はミキサーの使用を含む。いくつかの実施形態では、配合は、組成物を加熱し、続いて溶融物を急速減圧に曝露することによって実現可能である。いくつかの実施形態では、配合は、未反応モノマー、溶媒、水、溶解ガス、又は他の望ましくない揮発性物質をポリマー溶融物から除去するのに適する脱揮システムを備えた二軸押出機で行われ得る。
【0088】
いくつかの実施形態では、フィルム又はシートなどのポリマー製品の製造方法は、本発明の組成物を配合してペレット形態とすること、及びペレット形態を例えば成型する又は押出すことによって、ポリマー製品に変換することを含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、方法は、
- 本発明による組成物を提供すること、
- 上記組成物を配合してペレットとすること、及び
- ペレットをポリマー製品に変換すること、
を含む。
【0090】
ペレットを例とする配合された形態をポリマー製品に変換することは、成型又は押出しによって実現可能であり得る。ポリマー製品のサイズ及び形状に応じて、適切な技術が利用され得る。製品がフィルム又はシートである場合、変換は、インフレーション押出し又はキャストフィルム押出しを含み得る。
【0091】
いくつかの実施形態では、フィルム又はシートは、インフレーション押出しによって製造される。このプロセスでは、多くの場合ペレット又はビーズの形態である本発明の配合された材料がホッパーに投入され、スクリューを備えた加熱バレル中に供給される。ペレットは徐々に加熱されてポリマーが溶融され、続いて溶融した材料がダイを通して押出される。様々なダイが用いられてよく、1つのそのようなダイとしては、環状ダイ又はリング状ダイがある。溶融ポリマーは、ダイヘッドに入り、ダイ中央の穴を介して空気が注入されてポリマーを半径方向に膨張させ、押出径の何倍もの薄いチューブとする。フィルムの厚さ及び幅は、所望されるフィルムプロファイルを満たすために調整され得る。押出し後、熱チューブフィルムは冷却され、例えばニップローラーで引き取られる。フィルムは、冷却されるに従って平坦となり、さらなる加工のために輸送される。
【0092】
インフレーション押出しプロセスは、単純な単層フィルムから、例えば食品包装に使用される複雑な多層構造まで、広く様々な製品の製造に用いられ得る。
【0093】
多層フィルムも同様に、2つ以上の溶融ポリマー材料を組み合わせるインフレーション共押出しによって製造され得る。
【0094】
いくつかの実施形態では、フィルム又はシートは、キャストフィルム押出しプロセスによって製造され、この場合はインフレーション押出しプロセスと異なり、溶融ポリマーは、その最終的な平坦なフィルム形状を取るためにフラットダイシステムを通して供給される。共押出しの場合、ダイシステムは、ダイとフィードブロックとを備え得るものであり、単層押出しの場合は、フラットダイが用いられ得る。
【0095】
ポリマーフィルム又はシートの配向は、テンターフレーム配向、ダブルバブル配向、又は縦方向配向によって確定又は改質され得る。
【0096】
形成された後、フィルムは、ロールスリット加工、コーティング又は印刷、及び物理的蒸着によってさらに改質されて、金属化フィルムが作製され得る。フィルムは、さらにコロナ処理又はプラズマ加工に供されてもよく、所望に応じて離型剤が適用されてもよい。
【0097】
いくつかの実施形態では、フィルムは、熱成形、延伸、圧縮成型、及び積層され得る。
【0098】
いくつかの実施形態では、押出されたフィルムは、延伸されながら配向される。
【0099】
本発明の配向フィルム又は収縮性フィルムは、所望の最終用途に応じていかなる厚さであってもよい。フィルム及び/又は収縮性フィルムが、紙などの基材に接着することができるラベルのような用途のためにインクで印刷されることを意図しているいくつかの用途の場合、フィルムの厚さは、収縮性保護フィルムと比較してより薄くてもよい。いくつかの実施形態では、フィルムは、10ミクロン~500ミクロン、又は25ミクロン~500ミクロン、又は50ミクロン~500ミクロン、又は100ミクロン~500ミクロン、150ミクロン~500ミクロン、200ミクロン~500ミクロン、250ミクロン~500ミクロン、300ミクロン~500ミクロン、350ミクロン~500ミクロン、400ミクロン~500ミクロン、又は450ミクロン~500ミクロンの厚さを有する。
【0100】
いくつかの実施形態では、フィルムは、10ミクロン~100ミクロン、10ミクロン~90ミクロン、10ミクロン~80ミクロン、10ミクロン~70ミクロン、10ミクロン~60ミクロン、10ミクロン~50ミクロン、10ミクロン~40ミクロン、10ミクロン~30ミクロン、10ミクロン~20ミクロン、20ミクロン~100ミクロン、30ミクロン~100ミクロン、40ミクロン~100ミクロン、50ミクロン~100ミクロン、60ミクロン~100ミクロン、70ミクロン~100ミクロン、80ミクロン~100ミクロン、90ミクロン~100ミクロン、30ミクロン~90ミクロン、30ミクロン~80ミクロン、30ミクロン~70ミクロン、30ミクロン~60ミクロン、又は30ミクロン~50ミクロンの厚さで提供され得る。
【0101】
いくつかの実施形態では、フィルムは、10ミクロン~200ミクロン、10ミクロン~300ミクロン、又は10ミクロン~400ミクロンの厚さで提供され得る。
【0102】
本発明のポリマーフィルムは、包装、プラスチック袋、ラベル、収縮性ラベル、電気製造、写真フィルム、フィルム用のフィルムストックなどを含む広く様々な用途に用いられ得る。
【0103】
本明細書で考察される改善された収縮特性と、以下で考察される制御された生分解性を有しながらの改善されたポリマー安定性との組み合わせにより、容器、プラスチックボトル、ガラスボトル、包装、電池、高温内容物用容器、及び/又は工業用物品に適用される収縮性フィルムのリサイクル性、さらには容易で汚染を発生させない分解性を含む、新たな商業的機会が提供される。
【0104】
本技術分野において一般的に知られているように、いくつかのポリマーフィルムは、ポリマー鎖がメモリー効果を呈するように、配向、延伸され、その後急冷される場合がある。フィルム中に発生したひずみは、フィルムの温度を上げることで解放され、それによってフィルムが収縮する。収縮特性は、フィルムの製造時に、制御された温度下でフィルムを延伸して分子の配向を発生させることによってフィルム中に組み込まれる。冷却後、フィルムはその延伸された状態を維持するが、加熱されると元の寸法に向かって戻る。包装品の周囲で加熱されると、フィルムは包装品の表面上で収縮し、この場合、包装品が金型として作用する。収縮性フィルムは、良好な保護、及び場合によっては非常に優れた透明性をもたらす。
【0105】
数あるパラメータの中でもポリマーが配向を起こす能力及び収縮の程度は、化学的性質、水素結合のレベル、分子量、分子量分布、及び長鎖分岐などのポリマー特性に依存する。例えば、広い分子量分布及びより高い分子量は、収縮率の増加につながる。加えて、結晶化度、結晶形態、及び結晶化速度も、ポリマーが配向及び収縮を起こす能力に影響を与える。
【0106】
PVOHの場合、結晶化度は、加水分解度及び重合度に影響されることが知られている。より高い加水分解度は、場合によっては、水素結合のレベルの増加につながり、並びに溶融加工性が悪化する代わりに、収縮率及び収縮力の向上をもたらす。加水分解度がより低いPVOHは、より良好な溶融加工性をもたらす。したがって、分子量及び加水分解度の異なるPVOHをブレンドすることで、延伸性、収縮性、及び溶融加工性のバランスをとることが可能となる。最適なフィルム製造プロセスと組み合わせることで、収縮率が70%を超えるフィルムが製造され、それは収縮包装に適するものであった。
【0107】
本発明の収縮フィルムは、ユニット化、ディスプレイの審美性、及び/又は不正開封防止性のために、製品を束ねる、そろえる、又は上包みするのに用いられ得る。非常に広く用いられる製品は、製品の包装に用いられ得る収縮包装材である。
【0108】
したがって、本発明はさらに、本明細書に開示されるように製造され、熱収縮能力を有するポリマーフィルムを提供する。
【0109】
また、本発明に従うPVOHグレードの組成物又は組み合わせから形成された、熱収縮性を呈するポリマーフィルムも提供される。
【0110】
また、収縮性物品の製造に用いるための本発明に従う収縮性ポリマーフィルムも提供される。
【0111】
また、本明細書で開示される本発明の製剤から形成された収縮性包装材も提供される。
【0112】
さらに、本発明に従う生分解性の(すなわち、水、土壌中などで生分解性である)収縮性ポリマー又はフィルム又は包装材も提供される。
【0113】
本発明のフィルム及び収縮性フィルムに関して本明細書で用いられる場合、「フィルム」の用語は、フィルム及びシートの両方を含み、本技術分野で一般的に許容される意味を包含する。この用語には、単層フィルム及び多層フィルムが含まれる。「収縮性フィルム」とは、熱への曝露によって収縮が誘発される収縮性フィルムを意味する。「フィルム」の用語は、材料の平坦な連続シートを意味する場合もあるが、収縮性フィルムの用語は、ラップアラウンドラベル、スリーブラベル、収縮性スリーブラベル、及び収縮性ラップラベルを含むスリーブ及びラベルも同等に意味する。
【0114】
本発明の収縮性フィルムは、50~90℃、55~85℃、又は60~75℃の収縮開始温度、すなわち収縮が発生する開始温度を有し得る。いくつかの実施形態では、収縮開始温度は、100℃よりも高い。
【0115】
いくつかの実施形態では、収縮開始温度は、100~200℃、又は150~200℃である。
【0116】
収縮は緩やかであっても、又は緩やかでなくてもよい。いくつかの実施形態では、本発明の収縮性フィルムは、押出し方向、すなわち縦方向又はMDにおいて少なくとも70%の収縮率を有し得る。いくつかの実施形態では、本発明の収縮性フィルムは、20~85%、又は20~82%、又は30~85%、又は独特なことには70%超のMD方向の収縮を呈する。
【0117】
本発明のフィルム及び収縮性フィルムは、水分解性又は一般に生分解性である。言い換えると、本発明のフィルムは、水と接触すると数分間から数日間の範囲内で分解する。本発明の限定されない収縮性フィルムを表3に示す。
【0118】
本発明はさらに、19重量%の量のグリセロール、0.4重量%の量のPEO、0.1重量%の量のPAA、20重量%の量のグレードタイプ1のPVOH、30%の量のグレードタイプ2のPVOH、及び30%の量のグレード3のPVOHを含む組成物を提供する。
【0119】
本発明はさらに、19重量%の量のグリセロール、0.4重量%の量のPEO、0.1重量%の量のPAA、20重量%の量のグレードタイプ1のPVOH、30%の量のグレードタイプ2のPVOH、及び30%の量のグレード3のPVOHを含む組成物からペレットを製造する方法を提供し、この方法は、組成物を固体粒子状材料に変換するように選択された条件下で組成物を配合することを含む。
【0120】
いくつかの実施形態では、配合は、組成物を高速ミキサー中、100℃で1時間にわたって混合すること、混合物を、脱揮システムを備えた同方向回転二軸押出機に供給すること、及び190~220℃で丸ダイを通してそれを押出すことを含む。
【0121】
いくつかの実施形態では、スクリュー設計、回転数、及び供給速度などの押出パラメータは、押出機内部での最適な滞留時間及び混合のために最適化した。
【0122】
排出されるポリマーストランドは、空冷システム及びペレタイザーに通した。
【0123】
いくつかの実施形態では、ペレットは、インフレーション押出しを用いて薄フィルムに加工される。
【0124】
いくつかの実施形態では、フィルムの配向は、フィルム製造中に実現したが、所望される配向及び関連する収縮特性は、ブローアップ比及びドローダウン比によって制御される。
【発明を実施するための形態】
【0125】
全成分を混合し、脱揮システムを備えた同方向回転二軸押出機を用いて、190~220℃で丸ダイから押出した。スクリュー設計、回転数、及び供給速度などの押出パラメータは、押出機内部での最適な滞留時間及び混合のために最適化した。排出されたポリマーストランドを、空冷システム及びペレタイザーに通した。得られたペレットを、インフレーション押出しを用いて薄フィルムにさらに加工した。フィルムの配向は、フィルム製造中に実現したが、所望される配向及び関連する収縮特性は、ブローアップ比及びドローダウン比によって制御される。
【0126】
収縮包装品としてフィルムを適用するためには、収縮包装されるべき物品の周囲にフィルムが巻き付けられ、フィルムが物品の周囲で収縮するまで、フィルムと物品の両方がある特定の温度に加熱される。
【0127】
フィルムの特性
得られるフィルムの特性は、フィルム製造時に用いられるパラメータ、すなわちブローアップ比及びドローダウン比に依存する。典型的には、フィルムは、強く可撓性であり、収縮用途に日常的に用いられている従来のポリエチレン収縮性フィルムと充分に同等である。30~60μmフィルムの典型的な値の一部が以下の表4に見出され得る。
【0128】
水分解性は、撹拌下、所与の温度で所与の厚さのフィルムを溶解するのに要する時間によって特徴づけられる。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの可塑剤及びPVOHを含むポリマー組成物又はポリマーブレンドであって、前記PVOHは、3つ以上のPVOHグレードタイプの組み合わせであり、各グレードタイプは、86~99%の範囲内の加水分解度及び500~3000の範囲内の重合度を有する、ポリマー組成物又はポリマーブレンド。
【請求項2】
前記PVOHグレードタイプの3つが、
- 98~99%の加水分解度、及び約800~1700の重合度を有するPVOHグレードタイプ1、
- 86~89%の加水分解度、及び約1400~2600の重合度を有するPVOHグレードタイプ2、並びに
- 86~89%の加水分解度、及び500~800の重合度を有するPVOHグレードタイプ3、
である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
少なくとも1つの可塑剤、並びに
- 98~99%の加水分解度、及び約800~1700の重合度を有するPVOHを含むPVOHグレードタイプ1、
- 86~89%の加水分解度、及び約1400~2600の重合度を有するPVOHを含むPVOHグレードタイプ2、並びに
- 86~89%の加水分解度、及び500~800の重合度を有するPVOHを含むPVOHグレードタイプ3、
から選択される3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、組成物又はブレンド又は混合物。
【請求項4】
タイプ1、2、及び/又は3から選択される3つ以上のPVOHグレードタイプを含むブレンド又は混合物を含む、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
タイプ1から選択される3つ以上のPVOHグレードを含むブレンド又は混合物を含む、請求項3に記載の組成物。
【請求項6】
タイプ3から選択される3つ以上のPVOHグレードを含むブレンド又は混合物を含む、請求項3に記載の組成物。
【請求項7】
グレードタイプ1から選択される1又は複数のPVOH、グレードタイプ2から選択される1又は複数のPVOH、及びグレードタイプ3から選択される1又は複数のPVOHを含むブレンド又は混合物を含む、請求項3に記載の組成物。
【請求項8】
- 35~75KDaの分子量を有するグレードタイプ1から選択される1又は複数のPVOH、
- 60~120KDaの分子量を有するグレードタイプ2から選択される1又は複数のPVOH、及び
- 22~35KDaの分子量を有するグレードタイプ3から選択される1又は複数のPVOH、
を含むブレンド又は混合物を含む、請求項3に記載の組成物。
【請求項9】
前記少なくとも1つの可塑剤が、前記ポリマー組成物の流動性又は可塑性を増加させるように選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記少なくとも1つの可塑剤が、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1又は3に記載の組成物。
【請求項11】
前記少なくとも1つの可塑剤が、グリセロールである、請求項1又は3に記載の組成物。
【請求項12】
少なくとも1つの架橋化合物、少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、及び所望に応じて少なくとも1つの添加剤をさらに含む、請求項1又は3に記載の組成物。
【請求項13】
少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、少なくとも1つの添加剤、及びさらに所望に応じて少なくとも1つの架橋化合物を含む、請求項1又は3に記載の組成物。
【請求項14】
少なくとも1つの架橋化合物、少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、及び少なくとも1つの添加剤を含む、請求項1又は3に記載の組成物。
【請求項15】
a)0又は0.1~20重量%の範囲内の量の、少なくとも1つの架橋化合物、
b)0.1~50重量%の範囲内の量の、少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、及び
c)0.1~20重量%の範囲内の量の、少なくとも1つの添加剤、
を含む、請求項1又は3に記載の組成物。
【請求項16】
a)30~99重量%の範囲内の量の、2つ以上又は3つ以上のPVOHグレードタイプ、
b)0又は0.1~20重量%の範囲内の量の、少なくとも1つの架橋化合物、
c)0.1~50重量%の範囲内の量の、少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、及び
d)0.1~20重量%の範囲内の量の、少なくとも1つの添加剤、
を含むポリマー組成物。
【請求項17】
3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、請求項1又は3又は16に記載の組成物。
【請求項18】
前記3つ以上のPVOHグレードが、
- 以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ1、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ2、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ3、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
から選択される、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ1、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量
から選択される3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、請求項1又は3又は16に記載の組成物。
【請求項20】
以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ2、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
から選択される3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、請求項1又は3又は16に記載の組成物。
【請求項21】
以下の1又は複数を特徴とするPVOHグレードタイプ3、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
から選択される3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、請求項1又は3又は16に記載の組成物。
【請求項22】
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ1、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ2、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ3、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
を含む3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、請求項1又は3又は16に記載の組成物。
【請求項23】
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ1の単一のPVOH、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ2の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ3の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
を含む3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、請求項1又は3又は16に記載の組成物。
【請求項24】
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ1の単一のPVOH、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ2の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とするグレードタイプ3の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
を含む3つ以上のPVOHグレードタイプを含む、請求項1又は3又は16に記載の組成物。
【請求項25】
(a)3つのPVOHグレード:
- 以下を特徴とするグレードタイプ1の単一のPVOH、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下を特徴とするグレードタイプ2の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下を特徴とするグレードタイプ3の単一のPVOH、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
(b)少なくとも1つの架橋化合物、
(c)少なくとも1つの追加のバイオプラスチック、並びに
(d)少なくとも1つの添加剤、
を含む、請求項1又は3又は16に記載の組成物。
【請求項26】
ポリマー、コポリマー、及び非ポリマー材料から選択され、PVOH中に存在するOH官能基に会合することができる官能基を各々が有する架橋化合物を含む、請求項1又は3又は16に記載の組成物。
【請求項27】
前記架橋化合物が、アルコール、エポキシド、無水物、カルボン酸、アミン、アミド、グリシジル官能基、アルデヒド官能基、及びエステルから選択される官能基を備える、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
前記架橋化合物が、アイオノマーの中から選択されるポリマーである、請求項26に記載の組成物。
【請求項29】
前記アイオノマーが、ポリ(アクリル酸)(PAA)及びポリ(メタクリル酸)(PMAA)から選択されるポリ酸である、請求項28に記載の組成物。
【請求項30】
前記架橋化合物が、無水物でグラフトされたポリマーである、請求項26に記載の組成物。
【請求項31】
前記無水物が、無水マレイン酸である、請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
前記無水マレイン酸でグラフトされた前記ポリマーが、ポリエチレン(PE)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、及びポリ(ブチレンアジペート-co-テレフタレート)(PBAT)から選択される、請求項29に記載の組成物。
【請求項33】
前記架橋化合物が、ポリエチレン-graft-無水マレイン酸である、請求項30に記載の組成物。
【請求項34】
前記架橋化合物が、カルボン酸官能基を有するポリマーである、請求項26に記載の組成物。
【請求項35】
前記ポリマーが、ポリ(エチレン-co-アクリル酸)(PE-co-AA)、ポリ(エチレン-co-メタクリル酸)(PE-co-MAA)、ポリ(ラクチド-block-アクリル酸)(PLA-block-AA)、カルボキシル基を有するPVOH、及びカルボキシメチルセルロース(CMC)から選択される、請求項34に記載の組成物。
【請求項36】
前記ポリマーが、ポリ(エチレン-co-アクリル酸)である、請求項35に記載の組成物。
【請求項37】
前記ポリマーが、グリシジル官能基を有するポリマーである、請求項26に記載の組成物。
【請求項38】
前記架橋化合物が、コポリマーである、請求項26に記載の組成物。
【請求項39】
前記架橋化合物が、ポリマー、オリゴマー、又はコポリマーではない低分子架橋化合物である、請求項26に記載の組成物。
【請求項40】
前記架橋化合物が、アルデヒド系化合物、カルボン酸化合物、アミン化合物、及びハロゲン置換化合物の中から選択される、請求項39に記載の組成物。
【請求項41】
前記アルデヒド化合物が、モノアルデヒド及びジアルデヒドの中から選択される、請求項40に記載の組成物。
【請求項42】
前記アルデヒドが、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、グリオキサール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、及びフタルアルデヒドから選択される、請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
前記カルボン酸化合物が、モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、及びこれらより多価の同族体の中から選択される、請求項40に記載の組成物。
【請求項44】
前記カルボン酸化合物が、クエン酸、ホウ酸、フミン酸、フタル酸、テレフタル酸、リンゴ酸、スルホコハク酸、イソフタル酸、アコニット酸、フマル酸、及び酒石酸から選択される、請求項43に記載の組成物。
【請求項45】
存在する場合、前記追加のバイオプラスチックが、ポリペプチド及び多糖類から選択される、請求項1又は3又は16に記載の組成物。
【請求項46】
前記追加のバイオプラスチックが、脂肪族若しくは芳香族のポリエステル、コポリエステル、又はポリエステルアミドから選択される、請求項45に記載の組成物。
【請求項47】
前記追加のバイオプラスチックが、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ乳酸(PLA)、セルロース及びセルロース誘導体、デンプン、熱可塑性デンプン(TPS)、キトサン、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、及びポリヒドロキシブチレート(PHB)から選択される、請求項46に記載の組成物。
【請求項48】
存在する場合、前記少なくとも1つの添加剤が、無機添加剤、充填剤、強化剤、及び3000Da未満の分子量を有する低分子量添加剤の中から選択される、請求項1又は3又は16に記載の組成物。
【請求項49】
前記少なくとも1つの添加剤が、加工助剤、スリップ剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、抗菌剤、抗ウィルス剤、発泡剤、核剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、及び帯電防止剤から選択される、請求項48に記載の組成物。
【請求項50】
前記添加剤が、吸湿剤であり、所望に応じて、CaO、CaCl2、LiCl、NaCl、CaI2、MgCl2、TiO2、CaCO3、アルミナシリケート充填剤、SiO2から選択される、請求項49に記載の組成物。
【請求項51】
前記添加剤が、CaOである、請求項50に記載の組成物。
【請求項52】
(a)以下から選択される3つ以上のPVOHグレード、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ1、
(i)98~99%の加水分解度、
(ii)約800~1700の重合度、及び
(iii)35~75KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ2、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)約1400~2600の重合度、及び
(iii)60~120KDaの分子量、
- 以下の1又は複数を特徴とする少なくとも1つのPVOHグレードタイプ3、
(i)86~89%の加水分解度、
(ii)500~800の重合度、及び
(iii)22~35KDaの分子量、
(b)所望に応じてポリ(エチレン-co-アクリル酸)である架橋ポリマー、
(c)ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ乳酸(PLA)、セルロース及びセルロース誘導体、デンプン、熱可塑性デンプン(TPS)、キトサン、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、及びポリヒドロキシブチレート(PHB)から選択されるバイオプラスチック、
(d)吸湿性塩及びハライド塩から選択される塩、
を含む、請求項1又は3又は16に記載の組成物。
【請求項53】
ペレットを製造するために前記組成物を配合する際に使用するための、請求項1又は3又は16に記載の組成物。
【請求項54】
請求項1又は3又は16に記載の組成物から形成されるペレット又は固体材料。
【請求項55】
前記組成物を配合することによって形成される、請求項54に記載のペレット。
【請求項56】
前記配合が、前記組成物を熱処理して、
- 前記PVOHブレンドのブレンド、
- PVOHと前記少なくとも1つの可塑剤との間に水素結合を形成する前記PVOHの可塑化、
- 前記PVOHグレード間の架橋、及び/若しくは前記PVOHグレードと前記少なくとも1つの可塑剤との間の架橋、並びに/又は
- 水若しくは他の低沸点成分の揮発、
のうちの1又は複数を引き起こすことを含む、請求項55に記載のペレット。
【請求項57】
請求項1又は3又は16に記載の組成物からペレットを製造する方法であって、前記方法は、前記組成物を固体粒子状材料に変換するように選択された条件下で、前記組成物を配合することを含む、方法。
【請求項58】
前記条件が、前記組成物を溶融状態に変換し、さらに揮発性物質の蒸発又は部分的蒸発を引き起こすことを含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
押出しによって行われ、所望に応じて二軸押出機で行われる、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記二軸押出機が、同方向回転押出機又は異方向回転押出機である、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
配合が、ニーダー及び/又はミキサーの使用を含む、請求項58に記載の方法。
【請求項62】
ポリマー製品を製造するための、請求項1又は3又は16に記載の組成物の使用。
【請求項63】
ポリマーフィルム又はシートの製造方法であって、請求項1又は3又は16に記載の組成物の配合された形態を前記ポリマー製品に変換することを含む、方法。
【請求項64】
前記組成物の配合された形態を押出すことを含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記配合された形態が、ペレット化された形態である、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記ペレット化された形態が、請求項57に記載の方法によって得られる、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記組成物を配合してペレット形態とすること、及び前記ペレット形態を押出すことによって前記ポリマー製品に変換することを含む、請求項63に記載の方法。
【請求項68】
- 前記組成物を提供すること、
- 前記組成物を配合してペレットとすること、及び
- インフレーション押出しによって前記ペレットを前記ポリマー製品に変換すること、
を含む、請求項63に記載の方法。
【請求項69】
前記フィルムが、熱成形、延伸、圧縮成型、又は積層される、請求項63に記載の方法。
【請求項70】
前記押出されたフィルムが、延伸されながら配向される、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
請求項1又は3又は16に記載の組成物から形成された収縮性フィルム。
【請求項72】
請求項63の方法によって形成された、請求項71に記載の収縮性フィルム。
【請求項73】
包装、プラスチック袋、ラベル、収縮性ラベル、電気製造、写真フィルム、又はフィルム用のフィルムストックに使用するための、請求項71に記載のフィルム。
【請求項74】
熱収縮性を呈する、請求項71に記載の収縮性フィルム。
【請求項75】
収縮性物品の製造に使用するための、請求項71に記載のフィルム。
【請求項76】
生分解性である、請求項71に記載のフィルム。
【国際調査報告】