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特表2024-544355車椅子用の前部アドオンの検出に応答して駆動動作及び性能を調整するシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】車椅子用の前部アドオンの検出に応答して駆動動作及び性能を調整するシステム
(51)【国際特許分類】
   A61G 5/04 20130101AFI20241121BHJP
   A61G 5/10 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
A61G5/04 711
A61G5/04 707
A61G5/10 717
A61G5/04 701
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024559108
(86)(22)【出願日】2022-12-19
(85)【翻訳文提出日】2024-08-15
(86)【国際出願番号】 US2022053352
(87)【国際公開番号】W WO2023122010
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】17/556,074
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524232521
【氏名又は名称】ペルモビール,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】エムフィンガー,ウィリアム,アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】ガッサー,ベンジャミン,ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ヘムケンズ,ベンジャミン,フィリップ
(57)【要約】
車椅子は、車椅子に選択的に取り付けるように構成されたステアリングアセンブリであって、ステアリング部材、ステアリング部材に操作可能に接続された前輪、ステアリング部材及び前輪を支持するように構成されたフレームアセンブリ、及びフレームアセンブリに結合された取り付けアセンブリを含む、ステアリングアセンブリと、車椅子に結合された駆動アセンブリとを含む。駆動アセンブリは、ステアリングアセンブリが車椅子から取り外されていることに応答して第1の設定で動作するように構成され、駆動アセンブリは、ステアリングアセンブリが車椅子に取り付けられていることに応答して第2の設定で動作するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車椅子であって:
前記車椅子に選択的に取り付けるように構成されたステアリングアセンブリであって、前記ステアリングアセンブリは:
ステアリング部材;
前記ステアリング部材に操作可能に接続された前輪;
前記ステアリング部材及び前記前輪を支持するように構成されたフレームアセンブリ;及び
前記フレームアセンブリに結合された取り付けアセンブリ;
を含む、ステアリングアセンブリと;
前記車椅子の後輪のペアの間の位置で前記車椅子に結合される駆動アセンブリと;
を有し、
前記駆動アセンブリは、前記ステアリングアセンブリが前記車椅子から取り外されていることに応答して第1の設定で動作するように構成され、
前記駆動アセンブリは、前記ステアリングアセンブリが前記車椅子に取り付けられていることに応答して第2の設定で動作するように構成される、
車椅子。
【請求項2】
前記第1の設定において、前記駆動アセンブリは、前記車椅子を第1の速度で駆動し、前記第2の設定において、前記駆動アセンブリは、前記第1の速度とは異なる第2の速度で前記車椅子を駆動する、
請求項1に記載の車椅子。
【請求項3】
前記取り付けアセンブリは、電気コネクタを含み、前記ステアリングアセンブリが前記車椅子に取り付けられていることに応答して、前記電気コネクタは、前記駆動アセンブリと電気的に通信する、
請求項1に記載の車椅子。
【請求項4】
前記電気コネクタは、前記ステアリングアセンブリ上に位置する第1のアクチュエータと電気的に通信する、
請求項3に記載の車椅子。
【請求項5】
前記第1のアクチュエータの作動に応答して、前記駆動アセンブリは、前記電気コネクタからの信号を検出し、前記第2の設定で動作する、
請求項4に記載の車椅子。
【請求項6】
前記第1の設定において、前記駆動アセンブリは、前記車椅子を第1の速度で駆動し、前記第2の設定において、前記駆動アセンブリは、前記第1の速度とは異なる第2の速度で前記車椅子を駆動する、
請求項5に記載の車椅子。
【請求項7】
前記駆動アセンブリは、前記車椅子の取り付け部材に結合される、
請求項1に記載の車椅子。
【請求項8】
前記ステアリングアセンブリは、前記車椅子の前記取り付け部材に選択的に取り付けるように構成される、
請求項7に記載の車椅子。
【請求項9】
前記第1の設定において、前記駆動アセンブリは、第1の加速度で前記車椅子を駆動し、前記第2の設定において、前記駆動アセンブリは、前記第1の加速度とは異なる第2の加速度で前記車椅子を駆動する、
請求項1に記載の車椅子。
【請求項10】
車椅子であって:
前記車椅子に選択的に取り付けるように構成されたステアリングアセンブリであって、前記ステアリングアセンブリは:
ステアリング部材;
前記ステアリング部材に操作可能に接続された前輪;
前記ステアリング部材と前記前輪を支持するように構成されたフレームアセンブリ;
前記前輪に操作可能に接続されたブレーキ;
前記ブレーキに動作可能に接続された少なくとも1つのブレーキアクチュエータ;及び
前記フレームアセンブリに結合された取り付けアセンブリ;
を含む、ステアリングアセンブリと;
前記車椅子に取り外し可能に結合された駆動アセンブリと;
を有し、
前記ブレーキアクチュエータの作動に応答して、前記駆動アセンブリは、動作を一時的に解除するように構成される、
車椅子。
【請求項11】
前記ステアリングアセンブリは、前記駆動アセンブリと通信し、前記駆動アセンブリを動作させるように構成されるスロットルを含み、前記ブレーキアクチュエータの作動に応答して、前記スロットルは、前記駆動アセンブリとの通信を一時的に解除するように構成される、
請求項10に記載の車椅子。
【請求項12】
前記ステアリングアセンブリは、前記駆動アセンブリと通信し、前記駆動アセンブリを作動させるように構成されるスロットルを含む、
請求項11に記載の車椅子。
【請求項13】
前記駆動アセンブリは、前記車椅子の取り付け部材に取り外し可能に結合される、
請求項11に記載の車椅子。
【請求項14】
前記ステアリングアセンブリは、前記車椅子の前記取り付け部材に選択的に取り付けるように構成される、
請求項13に記載の車椅子。
【請求項15】
前記駆動アセンブリは、前記ステアリングアセンブリが前記車椅子から取り外されていることに応答して第1の設定で動作するように構成され、前記駆動アセンブリは、前記ステアリングアセンブリが前記車椅子に取り付けられていることに応答して第2の設定で動作するように構成される、
請求項10に記載の車椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、手動車椅子用のアドオン(add-on)に関する。より具体的には、本開示は、車椅子の前部でユーザによって操作可能である車椅子用の取り外し可能なステアリングアセンブリ、及びアドオンの検出に応答して駆動動作及び性能を選択的に調整するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
車椅子用のアドオンハンドバイクは、当該技術分野において一般的に知られている。これらの装置は、車椅子の前部に取り付けられる電動(motorized)ハンドバイクである。一般に、これらの装置は、ハンドルバー、前輪、及びモータを含み、これらはすべてアドオン内に位置する。したがって、これらのコンポーネントのすべては車椅子ユーザの前にある。残念ながら、これらのアドオンハンドバイクには実質的な制限がある。ハンドルバー及び前輪とともに、動力化システムがすべてアドオンに統合されているため、それらは非常に重い。したがって、特定の車椅子ユーザにとっては、車椅子の前部からハンドバイクを操作し、取り付け、及び/又は取り外すことが非常に困難な場合がある。アドオンハンドバイクは、ハンドバイクを車椅子にマウントする(又は取り付ける)ための複雑なシステムを有する場合もある。これは、車椅子ユーザにとって、ハンドバイクを車椅子に取り付ける及び取り外すのが煩雑な場合がある。したがって、車椅子への取り付け及び取り外しが容易であり、一方、アドオンが車椅子に取り付けられる又は車椅子から取り外されるかに応じて改善された駆動システムの動作も提供する必要性がある。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態では、車椅子は、車椅子に選択的に取り付けられるように構成されたステアリングアセンブリであって、ステアリングアセンブリは、ステアリング部材と、ステアリング部材に操作可能に(operably)接続された前輪と、ステアリング部材及び前輪を支える(carry)ように構成されたフレームアセンブリと、フレームアセンブリに結合された取り付けアセンブリとを含むステアリングアセンブリ、及び、車椅子の後輪のペアの間の位置で車椅子に結合される駆動アセンブリを含む。駆動アセンブリは、ステアリングアセンブリが車椅子から取り外されていることに応答して第1の設定(configuration)で動作するように構成され、駆動アセンブリは、ステアリングアセンブリが車椅子に取り付けられていることに応答して第2の設定で動作するように構成される。
【0004】
別の実施形態では、車椅子は、車椅子に取り外し可能に結合された駆動アセンブリ、及び車椅子に選択的に取り付けられるように構成されたステアリングアセンブリを含む。ステアリングアセンブリは、ステアリング部材、ステアリング部材に操作可能に接続された前輪、ステアリング部材及び前輪を支えるように構成されたフレームアセンブリ、前輪に操作可能に接続されたブレーキ、ブレーキに動作可能に接続された少なくとも1つのブレーキアクチュエータ、及びフレームアセンブリに結合された取り付けアセンブリを含む。ブレーキアクチュエータの作動に応答して、駆動アセンブリは、動作を一時的に解除する(disengage)ように構成される。
【0005】
本開示の他の態様は、詳細な説明及び添付の図面を考慮することによって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】車椅子への選択的な取り付けのために構成されたステアリングアセンブリの斜視図である。
【0007】
図2】ステアリング装置が取り除かれた状態の図1のステアリングアセンブリの側面図である。
【0008】
図3図2の線3-3に沿って取られた図2のステアリングアセンブリの一部の部分分解図である。
【0009】
図4図1のステアリングアセンブリの側面図である。
【0010】
図5】ステアリング装置のハンドルバーを示す図1のステアリングアセンブリの斜視図である。
【0011】
図6図1のステアリングアセンブリの取り付けアセンブリの斜視図である。
【0012】
図7図6の線7~7に沿って取られ、明確にするためにスロットルケーブル及びリリースケーブルが取り除かれた状態の図8の取り付けアセンブリの断面図である。
【0013】
図8】車椅子に取り付けられた図1のステアリングアセンブリの側面図である。
【0014】
図9図8の車椅子に取り付けられたステアリングアセンブリの斜視図である。
【0015】
図10図8の車椅子の取り付け部材に取り付けられたステアリングアセンブリの斜視図であり、分かりやすくするために、後輪の1つと、駆動アシストを接続アセンブリに接続する電気ケーブルが取り除かれていることを示している。
【0016】
図11】接続アセンブリの第1の接続部分に結合された取り付けアセンブリの斜視図であり、分かりやすくするために第2の接続部分が取り除かれている。
【0017】
図12】接続アセンブリの第1の接続部分から取り外された第2の接続部分の斜視図である。
【0018】
図13図11の第2の接続部分の底部の斜視図である。
【0019】
図14】車椅子から取り外されている図1のステアリングアセンブリの概略図である。
【0020】
図15】車椅子から取り外されている図1のステアリングアセンブリの概略図である。
【0021】
図16図8の電動駆動アセンブリ及びステアリングアセンブリと共に使用するための制御システムのフローチャートである。
【0022】
図17図8の電動駆動アセンブリ及びステアリングアセンブリと共に使用するための電子ブレーキシステムのフローチャートである。
【0023】
本開示の実施形態を詳細に説明する前に、本開示の適用は、以下の説明で説明される又は添付図面に示されるコンポーネントの構造及び配置の詳細に限定されないことが理解されるべきである。本開示は、他の実施形態をサポートすることができ、様々な方法で実施又は実行することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示は、車椅子10に選択的に取り付ける(又は選択的に結合する)ように構成されたステアリングアセンブリ100の一実施形態に関する。ステアリングアセンブリ100は、ユーザ操作のために車椅子10の前部に位置するように構成される。ステアリングアセンブリ100は、車椅子10の取り付け部材に選択的に結合し、一方、車椅子10に取り付けられた電動駆動装置(motorized drive)にも選択的に電気的に接続する。したがって、ステアリングアセンブリ100は、電動駆動装置を操作するために使用することができ、一方、ユーザが車椅子10を操舵することも可能にする。ステアリングアセンブリ100は、車椅子10のユーザの必要に応じて、車椅子10に取り付ける又は車椅子から取り外すこともできる。電動駆動装置は、ステアリングアセンブリ100が車椅子10に取り付けられているか否かを検出するように構成することができる。ステアリングアセンブリ100が車椅子10に取り付けられていることを検出しないことに応答して、電動駆動装置は、第1の設定で動作するように構成することができる。ステアリングアセンブリ100が車椅子10に取り付けられていることを検出することに応答して、電動駆動装置は、第1の設定とは異なる第2の設定で動作するように構成することができる。第2の設定は、異なる速度(例えば、より速い速度など)で動作することを含むことができる。電動駆動装置は、手動ブレーキの作動を検出するように構成することもでき、手動制動を補うために電子制動を含むことができる。
【0025】
ここで図面を参照すると、図1は、ステアリングアセンブリ100の一実施形態を示す。ステアリングアセンブリ100(ステアリングシステム100又はフロントアドオン100とも呼ばれる)は、フレームアセンブリ200、取り付けアセンブリ300、及びステアリング装置400を含む。フレームアセンブリ200は、細長いフレーム部材204を含む。フレーム部材204は、第2の端部212の反対側の第1の端部208を含む。第1の端部208は、取り付けアセンブリ300に結合される。第2の端部は、ステアリング装置400に結合される。フレーム部材204は、第1の端部208から第2の端部212まで実質的に中空である。
【0026】
図2-3を参照すると、取り付けアセンブリ300は、フレーム部材204の第1の端部208とスライド可能に係合する。圧縮クランプ216として示されている第1の取り外し可能なロック部材216(奥行き(depth)調整ファスナ216とも呼ばれる)は、フレーム部材204に対する取り付けアセンブリ300の位置を維持するために、フレーム部材204に圧縮力を加える。第1の取り外し可能なロック部材216及び取り外された取り付けアセンブリ300の外側ハウジング304の一部を示す図3を特に参照すると、取り付けアセンブリ300は、取り付け部材308を含む。取り付け部材308は、フレーム部材204の第1の端部208によって受け入れられる。取り付け部材308は、第1の軸A1に沿ってフレーム部材204に対してスライド(又は伸縮)するように構成される。フレーム部材204は、第1の軸A1を画定する。取り付け部材308は、車椅子10に対するステアリングアセンブリ100の奥行き調整を可能にするために第1の軸A1に沿ってスライドするように構成される。取り付けアセンブリ300が第1の軸A1に沿った所望の距離にフレーム部材204に対してスライド可能に位置決め(又は再位置決め)されると、第1の取り外し可能なロック部材216は、フレーム部材204と係合することができる。第1の取り外し可能なロック部材216は、フレーム部材204及び取り付け部材308に圧縮力を加え、部材204,308間のスライド(又は伸縮)移動を制限する。他の実施形態の例では、取り付け部材308は、フレーム部材204の一部を受け入れるように構成することができる、又は部材204,308は、第1の軸A1に沿った選択的なスライド又は伸縮の長さ調整を容易にする任意の適切な方法で結合されることができる。例えば、部材204,308を選択的に接続(又は選択的にロック)する第1の取り外し可能なロック部材216は、ロック開口、伸縮レバークランプ、伸縮ツイストロッククランプ、又は部材をロックして長さ調整を制限し、部材をロック解除して長さ調整を可能にするために作動可能な他の任意の装置と選択的に係合するためのボタンクリップであることができる。
【0027】
再び図2を参照すると、リフトアセンブリ220がフレーム部材204に結合される。リフトアセンブリ220はまた、車椅子10の一部に選択的に係合するように構成される(図8に示す)。さらに、リフトアセンブリ220は、ステアリングアセンブリ100上のカスタマイズされたユーザ用フットレストを容易にするために、ユーザに少なくとも2つの方向の調節機能(adjustability)を提供する。取り付けアセンブリ224は、フレーム部材204の第2の端部212に位置する。取り付けアセンブリ224(圧縮アーム224又は圧縮アセンブリ224とも呼ばれる)は、フレーム部材204に結合され、ステアリング装置400と係合して保持するように構成される。したがって、ステアリング装置400は、フレーム部材204の第2の端部212に結合される。ステアリング装置400は、ステアリングアセンブリ400又はステアリングコラム400とも呼ばれることができる。
【0028】
ここで図4を参照すると、ステアリング装置400は、ヘッドチューブ404(ステアリングチューブ404又はチューブ部材404とも呼ばれる)を含む。ヘッドチューブ404は、取り付けアセンブリ224によって受け入れられ、保持される。ヘッドチューブ404は、フレーム部材204に対して回転不能であるように構成される。ヘッドチューブ404は、フォーク408を受け入れる。フォーク408(フォークアセンブリ408とも呼ばれる)は、ヘッドチューブ404を完全に通って延び、ヘッドチューブ404に対して回転するように構成される。前輪アセンブリ412が、フォーク408の第1の端部413に取り付けられる。前輪アセンブリ412は、ホイールハブ416、リム420、ブレーキ424、及びタイヤ428を含む。ホイールハブ416(タイヤハブ416とも呼ばれる)は、フォーク408に結合される。リム420は、例えば複数のスポーク(図示せず)によってホイールハブ416に結合される。ブレーキ424は、ホイールハブ416に結合される。図示の実施形態では、ブレーキ424は、キャリパ(図示せず)を含むディスクブレーキである。他の実施形態では、ブレーキ424は、前輪ハブ416(及び関連するホイール)の回転を選択的に減速させるための任意の適切なタイプのブレーキであることができる。リム420は、タイヤ428を支持する。タイヤ428は、外側トレッド(図示せず)を含み、タイヤ428を膨張させるためのチューブ(図示せず)を含む。
【0029】
ステム432が、第1の端部413の反対側(又は前輪アセンブリ412の反対側)の第2の端部でフォーク408に結合される。より具体的には、ステム432は、フォーク408のステアリングチューブ(図示せず)に結合される。ステアリングチューブ(ステアリングシャフトとも呼ばれる)は、ヘッドチューブ404を通って延びるフォーク408の一部である。ステム432は、フォーク408への接続部の反対側の端部でハンドルバー444に結合される。ステム432(ステアリングステム432又はステアリングシャフト432とも呼ばれる)は、複数の管状部材436によって規定される。複数の管状部材426は、第1の管状部材436A及び第2の管状部材436Bを含むことができる。他の実施形態では、複数の管状部材436は、3つ以上の部材436を含むことができる。複数の管状部材436は、実質的に中空の部材である。さらに、複数の管状部材436は、ヘッドチューブ404に対する(ひいては車椅子10に対する)ハンドルバー444の高さ調整を容易にするために、互いに対して伸縮する、又はスライドするように構成される。高さ調整は、ユーザの好み(例えば、ユーザのカスタマイズ、ユーザの快適性、ユーザの適合性など)に基づくことができる。各管状部材436は、管状部材436の互いに対するスライド移動を容易にするが、管状部材436の互いに対する回転移動を制限する断面形状を有する。これは、(ステム432の高さを調整するための)部材436間のスライド調整を可能にし、一方、ステアリング装置400の回転を介したユーザによるステム432の回転移動に応答して(すなわち、操舵すること等に応答して)、部材436が一緒に回転することも可能にする。
【0030】
ここで図5を参照すると、ハンドルバー444は、複数のハンドグリップ448A、Bを含む。ハンドグリップ448A、Bは、ユーザにハンドルバー444を掴んで操作するための接触点を提供する。ハンドルバー444は、複数のブレーキアクチュエータ452A、B(ブレーキレバー452A、Bとも呼ばれる)を含む。各ブレーキアクチュエータ452A、Bは、それぞれのハンドグリップ444A、Bに対して配置され、ハンドグリップ448A、Bとの係合を継続しながら制動を開始するためにユーザがブレーキアクチュエータ452A、Bの一方(又は両方)を作動させることを可能にする。スロットル456が、第1のハンドグリップ448Aに対して配置され、一方、リリースアクチュエータ460(リリースレバー460とも呼ばれる)が、第2のハンドグリップ448Bに対して配置される。スロットル456は、第1のアクチュエータ456とも呼ばれ、一方、リリースアクチュエータ460は、第2のアクチュエータ460とも呼ばれる。
【0031】
図4に戻ると、ヘッドチューブ404は、ステアリング軸Asを画定する。ステアリング軸Asは、ステアリングコンポーネント(例えば、フォーク408、前輪アセンブリ412、ステム432、ハンドルバー444など)が回転する軸である。より具体的には、ハンドルバー444は、(一方又は両方のハンドグリップ448A、Bを通して)ユーザによって係合される(engaged)ように構成される。ユーザがハンドルバー444を回転させると、ステム432が応答して回転し、これは、フォーク408及び前輪アセンブリ412を回転させる。フォーク408は、ヘッドチューブ404に対して回転し、このヘッドチューブは、静止したままであり、フレーム部材204によってフレームアセンブリ200に結合される。ステム432は、ステアリング軸Asに対してある角度で位置決めされることができることを理解されるべきである。ステアリング軸Asは、ヘッドチューブ404によって規定される。その角度は、約0度(0°)から約12度(12°)の間とすることができる。したがって、ステム432は、ステアリング軸Asに沿って位置決めされることができる、又はステアリング軸Asから例えば約12度(12°)まで角度をつけることができる。
【0032】
ブレーキアクチュエータ452A、Bの一方又は両方は、ブレーキ424と動作可能に通信する。例えば、ブレーキケーブル464(破線で示す)は、ブレーキアクチュエータ452A、Bから中空ステム432を通ってブレーキ424まで延びることができる。これは、ブレーキアクチュエータ(複数可)452A、Bの作動が、ブレーキ424(例えば、キャリパをディスクに係合させるなど)の動作を開始させることを可能にする。スロットル456及びリリースアクチュエータ460はそれぞれ、取り付けアセンブリ300と動作可能に通信する。例えば、スロットルケーブル468(又は電気ケーブル468)(破線で示す)は、スロットル456から中空ステム432を通って、フレーム部材204(例えば、第2の端部212から第1の端部208まで)を通って取り付けアセンブリ300に延びることができる。スロットルケーブル468はまた、ブレーキアクチュエータ452A、Bの一方(又は両方)の作動を検出するために、一方又は両方のブレーキアクチュエータ452A、Bと通信することもできる。別の例として、リリースケーブル472(破線で示す)は、リリースアクチュエータ460から中空ステム432を通って、フレーム部材204(例えば、第2の端部212から第1の端部208まで)を通って取り付けアセンブリ300に延びることができる。明確にするために、スロットルケーブル468及びリリースケーブル472は単一の破線として示されていることが理解されるべきである。ケーブル468,472は、互いに隣接して配置された(又は互いに接続された)別々の個々のケーブルであることができる。さらに、他の実施形態では、追加のケーブル(図示せず)が、ブレーキアクチュエータ452A、Bの一方(又は両方)の作動を検出するために、ブレーキアクチュエータ452A、B及び取り付けアセンブリ300の一方又は両方と通信することができる。他の実施形態では、スロットル456及び/又はリリースアクチュエータ460は、それぞれのスロットル456、リリースアクチュエータ460、及び/又はブレーキアクチュエータ452A、Bの作動に応答して、スロットル調整又は取り付けアセンブリ300の解放をそれぞれ行うために、取り付けアセンブリ300と無線(例えば、Bluetooth(登録商標)など)で又は任意の適切な通信システムを介して通信することができる。他の実施形態の例では、スロットル456は、スロットル456の作動に応答して、スロットル調整をそれぞれ行うために、電動駆動アセンブリ30と無線(例えば、Bluetoothなど)で又は任意の適切な通信システムを介して通信することができる。さらに、ブレーキアクチュエータ452A、Bは、ブレーキ424及び/又は電動駆動アセンブリ30と無線で通信することができる。無線通信は、少なくとも1つのブレーキアクチュエータ452A、Bの作動に応答して制動をそれぞれ行うために、任意の適切な通信システム(例えば、Bluetoothなど)を介することができる。
【0033】
ここで図6を参照すると、取り付けアセンブリ300は、ハウジング304(又はカバー304)を形成するために結合する2つの嵌合半部(mating halves)で形成された外側ハウジング304を含む。複数のファスナ(例えば、ボルト、ネジなど)が、外側ハウジング304の半部を結合するとともに、外側ハウジング304を取り付け部材308に固定する。外側ハウジング304は、チャネル312(凹部312とも呼ばれる)を画定する。チャネル312は、ラッチアセンブリ316の一部(図7に示す)へのアクセスを提供する。外側ハウジング304は、電気コネクタ320を受け入れる凹部も画定する。ラッチアセンブリ316は、ステアリングアセンブリ100と車椅子10との間の機械的接続を提供し、一方、第1の電気コネクタ320は、ステアリングアセンブリ100と車椅子10との間の電気的接続を提供する。
【0034】
ここで図7を参照すると、ラッチアセンブリ316は、ラッチ部分324、ラッチリリースピン328、ラッチケーブルブラケット332、付勢部材336、及びホルダ340を含む。ラッチ部分324は、ロック位置(図7に示す)とロック解除位置との間で作動するように構成されたラッチである。図示の実施形態では、ラッチ部分324は回転ラッチである。しかしながら、他の実施形態では、ラッチ部分324は、ロック位置とロック解除位置との間で作動することができる任意の適切なラッチ又はロックアセンブリであることができる。ラッチリリースピン328は、ラッチ部分324の一部、具体的には、ロック位置とロック解除位置との間でラッチを作動させるアーム(図示せず)と係合する。ラッチリリースピン328は、ラッチケーブルブラケット332、具体的には、ラッチケーブルブラケット332によって画定される細長い開口344によって受け入れられる。ラッチケーブルブラケット332は、付勢部材336(又はばね336)によって付勢される。付勢部材336は、一端でラッチケーブルブラケット332に接触し、他端でホルダ340に接触する。ラッチケーブルブラケット332は、ホルダ340の一部に沿ってスライドするように構成される。リリースアクチュエータ460から延びるリリースケーブル472(破線で示す)は、ラッチケーブルブラケット332と係合する。
【0035】
電気コネクタ320は、雌型電気コネクタ320として示される第1の電気コネクタ320である。第1の電気コネクタ320は、スロットルケーブル468(又は電気ケーブル468)によってスロットル456に電気的に接続される(図4に示す)。第1の電気コネクタ320はまた、ブレーキアクチュエータ452A、Bの一方(又は両方)の作動を検出するために、ブレーキアクチュエータ452A、Bの一方又は両方に電気的に接続することができる。電気的接続は、スロットルケーブル468(又はその一部)、又は別個のケーブルによって行うことができる。第1の電気コネクタ320は、後述する対応する第2の電気コネクタ528との磁気的接続を容易にするために、1つ以上の磁石を含むことができる。ラッチアセンブリ316は、第1の接続アセンブリ316とも呼ばれることができ、第1の電気コネクタ320は、第2の接続アセンブリ320とも呼ばれることができることが理解されるべきである。
【0036】
ここで図8から図10を参照すると、ステアリングアセンブリ100は、車椅子10に選択的に取り付けられて示されている。車椅子10は、手動車椅子10として示されている。特に図8から図9を参照すると、車椅子10は、フレームアセンブリ14を含む。フレームアセンブリ14は、一対の後輪18及び一対のキャスター輪(caster wheels)22を支持する。フレームアセンブリ14はまた、シート26を支持する。図10は、車椅子10の第1の側を示していることが理解されるべきである。第2の反対の側(図示せず)は、図示された第1の側に対する鏡像であり、第2の側は、第1の側に示されたのと同じコンポーネント(例えば、後輪18、キャスター輪22等)を有する。電動駆動アセンブリ30が、車椅子10に結合される。より具体的には、電動駆動アセンブリ30は、車椅子10に固定された取り付けアセンブリ34に結合される。電動駆動アセンブリ30は、車椅子10を推進するための電動駆動アシスト(motorized drive assistance)を提供する電動駆動システムである。図示の実施形態では、電動駆動アセンブリ30は、車椅子10に電動推進を提供する駆動アシスト30である。駆動アシスト30は、後輪18の後方、より具体的には後輪18の回転軸の後方に位置する。後輪18の回転軸は、車椅子10の後車軸(rear axle)によって規定することができる。実施形態の少なくとも一例では、駆動アシスト30の一部は、車椅子10の後車軸の後方に位置する。実施形態の他の例では、駆動アシスト30の大部分は、車椅子10の後車軸の後方に位置する。別の言い方をすれば、駆動アシスト30は、車椅子10が後輪18の回転軸の後方に位置する(例えば、地面、床など)表面と接触するように構成することができる。さらに、駆動アシスト30は、後輪18の間の位置で車椅子10に結合することができる。例えば、駆動アシスト30は、後輪18の間に位置する車椅子10のフレームアセンブリ14の一部に結合(又は取り付け又は固定)することができる。別の言い方をすれば、後輪18は、外側境界を画定することができ、その外側境界は、後車軸に対して垂直である(かつ後輪18の回転軸に対して垂直である)。駆動アシスト30は、外側境界の間に位置する(又はそれによって画定された)車椅子10のフレームアセンブリ14の一部に結合(又は取り付け又は固定)することができる。駆動アシスト30は、後輪18の回転を駆動補助するために車椅子10に駆動力を加えるように構成される。図示された駆動アシスト30は、スウェーデンのティムルオに本社を有するPermobil ABの一部門であるMax Mobility LLCによって販売されるSMARTDRIVE駆動アシストである。他の実施形態では、電動駆動アセンブリ30は、車椅子10の推進を容易にする任意の適切な駆動システムであることができることが理解されるべきである。取り付けアセンブリ34は、電動駆動アセンブリ30の車椅子10への接続を容易にするように構成された少なくとも1つの取り付け部材34aを含むことができる。さらに、取り付け部材34aは、車椅子10へのステアリングアセンブリ100の接続を容易にするように構成された任意の適切な部材であることができる。取り付け部材34aは、車椅子10に固定(又は結合)することができ、より具体的には、フレームアセンブリ14に固定(又は結合)することができる。図8から図10に示す実施形態の例では、取り付け部材34aは、車椅子10の後車軸である。後車軸34aは、後輪18をフレームアセンブリ14に接続する。車椅子10の実施形態の他の例では、取り付け部材34aは、後車軸とは別の部材であってもよい。例えば、取り付け部材34aは、フレームアセンブリ14に結合することができる。取り付け部材34aは、ユーザが係合した側とは反対側のシート26の側で、フレームアセンブリ14に位置決めすることができる。取り付け部材34aは、キャスター22と後車軸との間に位置決めすることができる、又は、キャスター22に最も近い側とは反対側の後車軸の側に位置決めすることもできる。取り付け部材34aは、フレームアセンブリ14に対して移動可能であることが理解されるべきである。例えば、車椅子10が折り畳み式車椅子である実施形態では、取り付け部材34aは、フレームアセンブリ14の折り畳み(又は折り畳み性(collapsibility))を容易にするために、フレームアセンブリに対して移動、旋回、又は折り畳むように構成することができる。取り付けアセンブリ34は、少なくとも1つの部材34a又は複数の部材34aを含むことができることも理解されるべきである。例えば、取り付けアセンブリ34は、第1の取り付け部材及び第2の取り付け部材を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1及び第2の取り付け部材の両方をフレームアセンブリ14に固定(又は結合)することができる。いくつかの実施形態では、第1の取り付け部材は、後車軸のキャスター22側でフレームアセンブリ14に固定(又は結合)することができ、一方、第2の取り付け部材は、後車軸の反対側でフレームアセンブリ14に固定(又は結合)することができる。実施形態の別の例では、第1又は第2の取り付け部材の一方を後車軸とすることができる。この目的のために、取り付けアセンブリ34という用語は、少なくとも1つの部材を含むことができ、さらに複数の部材を含むことができる。
【0037】
次に図10を参照すると、接続アセンブリ500が車椅子10の取り付け部材34aに結合されている。図示された実施形態では、取り付け部材34aは、車椅子10の後車軸34aとして描かれている。接続アセンブリ500は、ステアリングアセンブリ100と車椅子10との間の機械的及び電気的接続を容易にする。より具体的には、接続アセンブリ500は、取り付けアセンブリ300と車椅子10の後車軸34aとの間の機械的接続を容易にする。さらに、接続アセンブリ500は、ステアリングアセンブリ100と車椅子10に取り付けられた電動駆動アセンブリ30との間の電気的接続を容易にする。接続アセンブリ500は、第1の接続部分504と第2の接続部分508とを含む。第1及び第2の接続部分504,508は、少なくとも1つの締結具(例えば、ボルト、ねじ等)によって互いに結合される。
【0038】
図11を参照すると、第1の接続部分504は、ステアリングアセンブリ100の取り付けアセンブリ300と車椅子10の後車軸34aとの間の選択的な機械的接続を容易にする。第1の接続部分504は、接続アセンブリ500を車椅子10に、より具体的には車椅子10の後車軸34aに結合するように構成された取り付け部材アタッチメント部分512(車軸アタッチメント部分512とも呼ばれる)を含む。第1の接続部分504は、対向する側部部材516A、Bも含む。ラッチピン520は、側部部材516A、Bの間に延びる。側部部材516A、Bはまた、係合時に取り付けアセンブリ300の一部を受け入れるように構成された開口部524を画定する。
【0039】
次に図12乃至図13を参照すると、第2の接続部分508は、第2の電気コネクタ528(図13に示す)と、電動駆動アセンブリ30(図10参照)と係合するように構成された電気ケーブル532とを含む。第2の電気コネクタ528及び電気ケーブル532は、必要な通信を接続アセンブリ500から電動駆動アセンブリ30に向けるために、第2の接続部分508内で動作可能に接続される。第2の電気コネクタ528は、第1の電気コネクタ320の雌型電気コネクタと係合するように構成された雄型電気コネクタとして図示されている。第2の電気コネクタ528は、対応する第1の電気コネクタ320との磁気接続を容易にするために、1つ以上の磁石を含むことができる。他の実施形態では、第1又は第2の電気コネクタ320,528の一方は、雄型電気コネクタとすることができ、他方528,320は、相補型の雌型電気コネクタとすることができる。他の実施形態では、第1及び第2の電気コネクタ320,528は、ステアリングアセンブリ100を車椅子10の電動駆動アセンブリ30に電気的に接続するのに適した、選択的に取り外し可能なコネクタの任意の組み合わせとすることができる。コネクタ320,528に関連する磁石は、オプションであり得ることが理解されるべきである。他の実施形態の例では、コネクタ320,528は、磁気接続なしで接続することができる。これらの実施形態では、コネクタ320,528は、関連する電気的接続を容易にするために、機械的接続、又はコネクタ320,528の他の任意の適切な接続を介して係合(又は他の方法で接続)することができる。
【0040】
図14は、接続アセンブリ500及び後車軸34aに取り付けられた電動駆動アセンブリ30を備えた車椅子10の概略図である。接続アセンブリ500は、第1の接続部分504によって後車軸34aに結合される。接続アセンブリ500は、電気ケーブル532を介して第2の接続部分508によって電動駆動アセンブリ30に電気的に接続される(又は電気的に通信する)。ステアリングアセンブリ100は、車椅子10から取り外された(又は切り離された)状態で示されている。
【0041】
図15は、接続アセンブリ500及び後車軸34aに取り付けられた電動駆動アセンブリ30を有する車椅子10の概略図であり、ステアリングアセンブリ100は、車椅子10に選択的に係合される(又は取り付けられる、又は接続される)。取り付けられると、取り付けアセンブリ300は、車椅子10の後車軸34aに選択的に結合し、同時にまた、ステアリングアセンブリ100は電動駆動アセンブリ30に選択的に電気的に接続する。より具体的には、ユーザは、取り付けアセンブリ300を、後車軸34aに結合された接続アセンブリ500に向かって持ち上げる。チャネル312は、ラッチピン520を受け入れ、ラッチピン520をラッチアセンブリ316、より具体的にはラッチ部分324に係合させる。ラッチ部分324がラッチピン520を受け入れて係合すると、ラッチアセンブリ316は、接続アセンブリ500の第1の接続部分504と係合し、ステアリングアセンブリ100を車椅子10(具体的には、車椅子10の後車軸34a)に機械的に接続する。
【0042】
取り付けアセンブリ300と後車軸34aとの間の機械的接続が生じると、電気的接続も生じる。取り付けアセンブリ300の第1の電気コネクタ320は、接続アセンブリ500の第2の接続部分508の第2の電気コネクタ528に向かって持ち上げられる。コネクタ320,528の磁石が相互作用して、コネクタ320,528を一緒に引き寄せる。したがって、第1の電気コネクタ320は、第2の電気コネクタ528と係合して、ステアリングアセンブリ100と電動駆動アセンブリ30との間に(電気ケーブル532を介して)選択的電気接続を形成する。
【0043】
図16は、ステアリングアセンブリ100の車椅子10への取り付けを検出し、その検出に基づいて電動駆動アセンブリ30の動作パラメータを実施する制御システム又はアプリケーション600の一例を示す。より具体的には、車椅子10に取り付けられたステアリングアセンブリ100を検出しないことに応答して、制御システム600は、電動駆動アセンブリ30を動作させるための第1の設定(又は第1の動作パラメータ)を実施することができる。車椅子10に取り付けられたステアリングアセンブリ100を検出することに応答して、制御システム600は、電動駆動アセンブリ30を動作させるための第2の設定(又は第2の動作パラメータ)を実施することができる。
【0044】
制御システム600は、電動駆動アセンブリ30上で動作するモジュールとすることができる。他の実施形態では、制御システム600は、分散させる(つまり、リモートサーバ上で又はリモートロケーションから動作する)ことができ、電動駆動アセンブリ30と通信する。例えば、制御システム600は、電動駆動アセンブリ30と通信するリモートコンピューティングデバイス(例えば、携帯電話、タブレットコンピュータなど)上で動作することができる。通信は、任意の適切な無線接続、ブルートゥース(登録商標)、ローカルエリアネットワーク、一般にインターネットなどを介して行うことができる。制御システム600は、フロー図形式で示される一連の処理命令又はステップを含む。
【0045】
図16を参照すると、制御システム600は、ステップ604において始まり、電動駆動アセンブリ30が車椅子10に取り付けられる。図示の実施形態では、電動駆動アセンブリ30は、車椅子10の後車軸34aに取り付けられる。車椅子の物理的(又は機械的)取り付けに加えて、電動駆動アセンブリ30は、例えば電気ケーブル532によって、接続アセンブリ500に電気的に接続される。
【0046】
次に、ステップ608において、制御システム600は、ステアリングアセンブリ100が車椅子10に取り付けられているかどうかを検出する。例えば、電動駆動アセンブリ30は、ステアリングアセンブリ100から通信を受信するように構成される。電動駆動アセンブリ30は、少なくとも1つのアナログ信号を受信するように構成される。他の実施形態では、電動駆動アセンブリ30は、少なくとも1つのデジタル信号及び/又は少なくとも1つのアナログ信号を受信するように構成することができる。信号は、電動駆動アセンブリ30を電気ケーブル532で接続アセンブリ500に電気的に接続するために使用されるポートなど、少なくとも1つのポート(又は拡張ポート)を介して通信することができる。電動駆動アセンブリ30はまた、ポートに関連する回路を含むことができる。回路は、装置がポートに電気的に接続されるとき、回路が閉じる(又は完成する)ことができ、装置がポートに電気的に接続されないとき、回路は開いたままになる(又は不完全である)ように構成される。本実施形態では、回路は、ステアリングアセンブリ100が接続アセンブリ500を介して車椅子10及び関連する電動駆動アセンブリ30に電気的に接続されることに応答して閉じることができる。より具体的には、第1及び第2の電気コネクタ320,528が選択的に係合することに応答して、回路が閉じることができ、ステアリングアセンブリ100が車椅子10に電気的に接続されることを示す。図示の実施形態では、回路はアナログ回路である。他の実施形態では、回路はデジタル回路にすることができる。他の実施形態の例では、制御システム600は、代替システムを利用して、ステアリングアセンブリ100が車椅子10に取り付けられているかどうかを決定することができる。例えば、ステアリングアセンブリ100は、磁石、ホール効果センサ、又はステアリングアセンブリ100の車椅子10への取り付け(又は取り外し)を検出するのに適した任意の他のシステム又はセンサを含むことができる。従って、電気接続が無線接続である実施形態では、追加のセンサ(例えば、ホール効果センサ、磁石など)を使用して、ステアリングアセンブリ100の車椅子10への取り付け(又は取り外し)を検出することができる。したがって、本明細書における電気接続という用語は、車椅子10へのステアリングアセンブリ100の取り付け/取り外しを検出するための適切なセンサと組み合わせた、直接的電気接続又は代替的に無線電気接続を含むことができる。
【0047】
ステアリングアセンブリ100が車椅子10に取り付けられていると検出されない場合(例えば、回路は開いたままである)、又は図16において「ノー」の場合、制御システムはステップ612に進む。ステアリングアセンブリ100が車椅子10に取り付けられていると検出される場合(例えば、回路が閉じている)、又は図16において「イエス」の場合、制御システムはステップ616に進む。
【0048】
ステップ612において、制御システム600は、ステアリングアセンブリ100を車椅子10に取り付けられているとして検出しない(例えば、図14に示すように)。電動駆動アセンブリに関連する回路が開いている(又は完成していない)ことは、ポートに電気的に接続されている装置がないことを示している。ステアリングアセンブリ100が車椅子10に取り付けられていないことに応答して、制御システム600は、第1の設定における電動駆動アセンブリ30の動作を可能にする。言い換えると、制御システム600は、電動駆動アセンブリ30上の第1の動作設定を有効にする、又は電動駆動アセンブリ30は、第1の設定において動作するように構成される。第1の設定において、第1の動作モードが有効にされる。例えば、電動駆動アセンブリ30の第1の最高速度を有効にすることができる。別の例として、電動駆動アセンブリ30の第1の加速度を有効にすることができる。別の例として、電動駆動アセンブリ30の第1のトラクション管理条件を有効にすることができる。トラクション管理条件は、電動駆動アセンブリ30のモータの加速度を測定すること、電動駆動アセンブリ30のモータの負荷を測定すること、及び/又は電動駆動アセンブリ30自体の加速度を測定することを含む。これらの測定値の分析に基づいて、電動駆動アセンブリ30のモータがトラクションを失っているかどうか、及びモータがトラクションを失っている場合、トラクションを回復するためにどのようなアクションを行うことができるかの決定がなされる。アクションは、電動駆動アセンブリ30のモータの負荷の増加が測定されるまで電動駆動アセンブリ30のモータを減速させること、又は電動駆動アセンブリ30の加速度の増加が測定されるまで電動駆動アセンブリ30のモータを減速させることを含むことができる。他の実施形態では、第1の設定は、第1の最高速度、第1の加速度、及び/又は第1のトラクション管理条件の組み合わせ(又はすべて)を含む複数の動作モードを有効にすることを含むことができる。第1の動作設定が有効にされると、制御システム600はステップ608に戻り、ステアリングアセンブリ100が車椅子10に取り付けられる(又は車椅子10から取り外され続ける)かどうかを検出する。
【0049】
ステップ616において、制御システム600は、ステアリングアセンブリ100が車椅子10に取り付けられていることを検出する(例えば、図15に示すように)。電動駆動アセンブリに関連する回路が閉じている(又は完成している)ことは、ステアリングアセンブリ100がポートに電気的に接続されていることを示している。ステアリングアセンブリ100が車椅子10に取り付けられていることに応答して、制御システム600は、第2の設定における電動駆動アセンブリ30の動作を可能にする。言い換えると、制御システム600は、電動駆動アセンブリ30の第2の動作設定を有効にする、又は電動駆動アセンブリ30は、第2の設定において動作するように構成される。第2の設定は、第1の設定とは異なる。第2の設定において、第2の動作モードが有効にされる。例えば、電動駆動アセンブリ30の第2の最高速度を有効にすることができる。第2の最高速度は、第1の最高速度とは異なる。一例として、ステアリングアセンブリ100の取り付けが車椅子10のより大きい最高速度を容易にする(又は可能にする)ので、第2の最高速度は、第1の最高速度よりも大きい(又はより速い)。したがって、第2の最高速度(又は第2の速度)は、電動駆動アセンブリ30が第1の最高速度(又は第1の速度)よりも大きい速度で車椅子10を駆動することを可能にする。第2の最高速度は、電動駆動アセンブリ30の最大出力速度とすることができ、一方、第1の最高速度は、電動駆動アセンブリ30の最大出力速度よりも低くすることができる。より具体的には、第1の最高速度は、第2の最高速度よりも10%から90%小さくすることができる。言い換えると、第1の最高速度は、時速約0.5マイル(mph)から約5.5mphであることができ、第2の最高速度は、約0.5mphから5.5mphを超える速度であることができる。他の実施形態では、第2の最高速度は、第1の最高速度よりも小さくすることができる。別の例として、電動駆動アセンブリ30の第2の加速度を有効にすることができる。第2の加速度は、第1の加速度とは異なる。一例として、ステアリングアセンブリ100の取り付けが車椅子10のより大きな加速度を容易にする(又は可能にする)ので、第2の加速度は、第1の加速度よりも大きい(又はより速い)。したがって、第2の加速度(rate of acceleration)(又は第2の加速度(acceleration rate))は、電動駆動アセンブリ30が第1の加速度(rate of acceleration)(又は第1の加速度(acceleration rate))よりも速い加速度で車椅子10を駆動することを可能にする。第2の加速度は、電動駆動アセンブリ30の最大出力加速度とすることができ、一方、第1の加速度は、電動駆動アセンブリ30の最大出力加速度よりも低くすることができる。より具体的には、第1の加速度は、第2の加速度よりも10%から90%小さくすることができる。別の言い方をすると、第1の加速度は、約0.1マイル毎時毎秒(mph/s)から約1.36mph/sであり、第2の加速度は、約0.1mph/sから1.36mph/sを超える加速度であり得る。他の実施形態では、第2の加速度は、第1の加速度よりも小さくすることができる。別の例として、電動駆動アセンブリ30の第2のトラクション管理条件を有効にすることができる。第2のトラクション管理条件は、ステアリングアセンブリ100が車椅子10のより大きな安定性を容易にする(又は可能にする)ので、第1のトラクション管理条件とは異なる。したがって、第2のトラクション管理条件は、トラクションの損失を確立するために、第1のトラクション管理条件とは異なる閾値を有することができる。第2のトラクション管理条件はまた、第1のトラクション管理条件と比較して、電動駆動アセンブリ30のモータへの負荷の増加が測定されるまでの電動駆動アセンブリ30のモータの減速率、電動駆動アセンブリ30の加速度の増加が測定されるまでの電動駆動アセンブリ30のモータの減速率、又はトラクションが回復した後の電動駆動アセンブリ30のモータの速度増加率がどれくらいかに関して、異なる閾値を有することができる。また、第1又は第2のトラクション管理条件のいずれかにおけるモータの減速率及びモータの速度増加率は、調整可能又はプログラム可能であることができると考えるべきである。したがって、第2の動作設定は、第1の動作設定とは異なる。他の実施形態では、第2の設定は、第2の最大速度、第2の加速度、及び/又は第2のトラクション管理条件の組み合わせ(又はすべて)を含む複数の動作モードを有効にすることを含むことができる。第2の動作設定が有効にされると、制御システム600はステップ608に戻り、ステアリングアセンブリ100が車椅子10から取り外される(又は車椅子10への取り付けを維持する)かどうかを検出する。
【0050】
図17は、ステアリングアセンブリ100のブレーキアクチュエータ452A、Bの一方又は両方の作動を検出する電子制動システム又はアプリケーション700の例を示す。電子制動システム700は、車椅子10の停止を容易にするために、電動駆動アセンブリ30を解除する(disengaging)(又は減速させる)ことによってブレーキ424を補完することができる。
【0051】
電子制動システム700は、電動駆動アセンブリ30上で動作するモジュールとすることができる。他の実施形態では、電子制動システム700は、分散されることができ(つまり、リモートサーバ上で又はリモートロケーションから動作し)、電動駆動アセンブリ30と通信している。例えば、電子制動システム700は、電動駆動アセンブリ30と通信しているリモートコンピューティングデバイス(例えば、携帯電話、タブレットコンピュータなど)上で動作することができる。通信は、任意の適切な無線接続、ブルートゥース(登録商標)、ローカルエリアネットワーク、一般にインターネットなどを介して行うことができる。電子制動システム700は、フロー図形式で示される一連の処理命令又はステップを含む。
【0052】
図17を参照すると、電子制動システム700は、ステップ704において始まり、電動駆動アセンブリ30が車椅子10に取り付けられる。図示の実施形態では、電動駆動アセンブリ30は、車椅子10の後車軸34aに取り付けられる。車椅子の物理的(又は機械的)取り付けに加えて、電動駆動アセンブリ30は、例えば電気ケーブル532によって、接続アセンブリ500に電気的に接続される。さらに、ステアリングアセンブリ100は、車椅子10に取り付けられ、電動駆動アセンブリ30に電気的に接続される。
【0053】
次に、ステップ708において、電子制動システム700は、ブレーキアクチュエータ452A、Bの一方(又は両方)が作動したかどうかを検出し、ユーザがブレーキ424をかけ(engage)ようとしていることを示す。ブレーキアクチュエータ452A、Bは、例えばスロットルケーブル468(又はその一部)、又は別個のケーブルによって、電動駆動アセンブリ30と通信している。ブレーキアクチュエータ452A、Bがユーザによって作動されていると検出されない場合、又は図17において「ノー」の場合、電子制動システム700はステップ712に進む。ブレーキアクチュエータ452A、Bがユーザによって作動されていると検出される場合、又は図17において「イエス」の場合、電子制動システム700はステップ716に進む。
【0054】
ステップ712において、電子制動システム700はブレーキアクチュエータ452A、Bの一方(又は両方)の作動を検出しない。ユーザが制動すること(又はブレーキ424を使用すること)を試みていないので、電動駆動アセンブリ30は標準動作を続ける。例えば、電動駆動アセンブリ30はスロットル456に応答する。言い換えると、ユーザがスロットル456を作動させる(又は押し込む)と、電動駆動アセンブリ30は車椅子10を推進するように動作する。次に、電子制動システム700はステップ708に戻り、ブレーキアクチュエータ452A、Bの一方(又は両方)が作動しているかどうかを検出する。
【0055】
ステップ716において、電子制動システム700はブレーキアクチュエータ452A、Bの一方(又は両方)の作動を検出する。ユーザが制動すること(又はブレーキ424を使用すること)を試みているので、電動駆動アセンブリ30の動作は解除される(又は中断される)。電動駆動アセンブリ30がもはや車椅子10を推進しないように電動駆動アセンブリ30の動作を終了することによって、電動駆動アセンブリ30は車椅子10を減速させる(又は停止させる)ようにブレーキ424を補完する。さらに、又は代替的に、一方(又は両方)のブレーキアクチュエータ452A、Bの作動が検出されると、電動駆動アセンブリ30は一時的にスロットル456に応答しない。言い換えると、ユーザがブレーキアクチュエータ452A、Bの一方(又は両方)と同時にスロットル456を作動させる(又は押し込む)と、スロットル456は電動駆動アセンブリ30を作動させない。電動駆動アセンブリ30、及び/又はスロットル456の動作を解除することによって、電子制動システム700は、車椅子10を減速(又は停止)させるようにブレーキ424の動作を補完する。次に、電子制動システム700はステップ708に戻り、ブレーキアクチュエータ452A、Bの一方(又は両方)が作動しているか(作動し続けている)どうかを検出する。ブレーキアクチュエータ452A、Bがもはや作動していないことを電子制動システム700が検出すると、電動駆動アセンブリ30及びスロットル456の動作が再開される(すなわち、電子制動システム700はステップ712に進む。)。制御システム600及び電子制動システム700は、別々に又は同時に動作することができることが理解されるべきである。したがって、ステアリングアセンブリ100及び/又は電動駆動アセンブリ30の実施形態の一以上の例において、制御システム600が存在してもよく、電子制動システム700が存在してもよく、又は制御システム600及び電子制動システム700の両方が存在してもよい。
【0056】
図1乃至図17は、車椅子10への受動的(passive)又は非電動式アドオン(non-motorized add on)として図示されたステアリングアセンブリ100の態様を示す。ステアリングアセンブリ100は、電動駆動アセンブリ30と協働して、関連する車椅子10に操舵(ステアリング)機能及び駆動機能を提供するように構成される。図示された実施形態では、電動駆動アセンブリ30は、車椅子10に後輪駆動を効果的に提供する。しかしながら、他の実施形態では、ステアリングアセンブリ100は、能動的(active)アドオン(別称被駆動アドオン)とすることができる。言い換えると、ステアリングアセンブリ100は、前輪アセンブリ412を駆動するように構成された能動的駆動システムを組み込むことができる。これらの実施形態では、能動的ステアリングアセンブリ100は、車椅子10に前輪駆動を提供する。能動的ステアリングアセンブリ100は、単独で、又は電動駆動アセンブリ30と組み合わせて動作して、車椅子10に前輪及び後輪駆動能力の両方を提供することができる。このように、制御システム600及び電子制動システム700は、受動的ステアリングアセンブリ100に加えて、能動的ステアリングアセンブリ100と関連して使用することができる。
【0057】
ステアリングアセンブリ100の一以上の態様は、特定の利点を提供する。例えば、制御システム600は、ステアリングアセンブリ100の車椅子10(及び関連する電動駆動アセンブリ30)への取り付けを検出するように構成される。ステアリングアセンブリ100の車椅子10への取り付けを検出しないことに応答して、制御システム600は、電動駆動アセンブリ30上の第1の動作設定を可能にすることができる。第1の動作設定は、第1の最高速度、第1の加速度、及び/又は第1のトラクション管理条件を含むことができる。ステアリングアセンブリ100の車椅子10への取り付けを検出することに応答して、制御システム600は、電動駆動アセンブリ30上の第2の動作設定を可能にすることができる。第2の動作設定は、第2の最高速度、第2の加速度、及び/又は第2のトラクション管理条件を含むことができる。したがって、第2の動作設定は、第1の動作設定とは異なる。より具体的には、第2の動作設定は、ステアリングアセンブリ100が車椅子10に取り付けられていないと検出されたときと比較して、ステアリングアセンブリ100が車椅子10に取り付けられていると検出されたときに、より大きな速度、より大きな加速度、及び/又は異なるトラクション管理条件での電動駆動アセンブリ30の動作を容易にすることができる。別の例として、電子制動システム700は、ブレーキアクチュエータ452A、Bの一方(又は両方)の作動を検出するように構成される。ブレーキアクチュエータ452A、Bの一方(又は両方)の検出に応答して、電子制動システム700は、電動駆動アセンブリ30の動作及び/又はスロットル456の動作を一時的に停止することができる。電動駆動アセンブリ30の動作及び/又はスロットル456の動作を一時的に停止することによって、電動駆動アセンブリ30は、ブレーキ424の動作を補完して車椅子10を減速(又は停止)させる。これら及びその他の利点は、本明細書に提供される開示によって実現される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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【国際調査報告】