(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-29
(54)【発明の名称】衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術
(51)【国際特許分類】
H04L 45/24 20220101AFI20241122BHJP
H04L 45/302 20220101ALI20241122BHJP
H04L 45/121 20220101ALI20241122BHJP
H04L 45/125 20220101ALI20241122BHJP
H04W 84/06 20090101ALI20241122BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20241122BHJP
【FI】
H04L45/24
H04L45/302
H04L45/121
H04L45/125
H04W84/06
H04W72/0446
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024529537
(86)(22)【出願日】2022-11-18
(85)【翻訳文提出日】2024-07-08
(86)【国際出願番号】 US2022050384
(87)【国際公開番号】W WO2023091656
(87)【国際公開日】2023-05-25
(32)【優先日】2021-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513180451
【氏名又は名称】ヴィアサット,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ViaSat,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ハンチャリク,デイビッド ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】カリギュリ,メレディス エル.
【テーマコード(参考)】
5K030
5K067
【Fターム(参考)】
5K030GA13
5K030HA08
5K030HC01
5K030HC09
5K030JA11
5K030JL02
5K030LB06
5K030MB03
5K067CC04
5K067EE07
(57)【要約】
衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための方法、システム及びデバイスについて説明する。衛星の端末は、衛星のペイロードから待ち時間メトリックに関連付けられたデータパケットを受信し得る。端末は、第1の衛星が複数の地上局のうちの地上局の範囲内にあることに関連付けられた第1の持続時間に基づいて、待ち時間メトリックが閾値未満であるか否かを判定し得る。待ち時間メトリックが該閾値未満であると端末が判定した場合、端末は、第2の衛星を介した地上サーバへの間接リンクを含む第1のデータパスを介して送信するためにデータパケットをキューイングし得る。あるいは、待ち時間メトリックが閾値より大きいと端末が判定した場合、端末は、地上サーバへの直接リンクを含む第2のデータパスを介して送信するためにデータパケットをキューイングし得る。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1の衛星(110)のうちの第1の衛星(110-c)の端末(215)において、前記第1の衛星(110-c)のペイロード(210)からデータパケット(305)を受信することであって、前記データパケット(305)は、前記データパケット(305)に関連付けられた待ち時間メトリックと、前記データパケット(305)に関連付けられたサービス品質(QoS)メトリックとを示すメタデータを含む、受信することと、
前記待ち時間メトリックが閾値未満であるか否かを判定することであって、前記閾値は、前記第1の衛星(110-c)が複数の地上局(135)のうちの地上局(135)の範囲内にあることに関連付けられた第1の持続時間に少なくとも部分的に基づく、判定することと、
前記待ち時間メトリックが前記閾値未満であると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の衛星(110-c)から前記データパケット(305)用の地上サーバ(130-a)への複数のデータパスのうちの第1のデータパス(220)を介して送信するために前記データパケット(305)をキューイングすることであって、前記第1のデータパス(220)は、1つ以上の第2の衛星(120)を介して間接リンク(122)に関連付けられ、前記複数のデータパスは、前記第1のデータパス(220)と、前記複数の地上局(135)のうちの1つ以上への直接リンク(132)に関連付けられた第2のデータパス(222)とを含む、キューイングすることとを含む、方法。
【請求項2】
前記データパケット(305)をキューイングしたことに少なくとも部分的に基づいて、前記間接リンク(122)に関連付けられた利用可能なリソースの量が第2の閾値を超えるか否かを判定することであって、前記利用可能なリソースの量は、前記データパケット(305)に関連付けられ、前記メタデータに含まれる前記QoSメトリックに少なくとも部分的に基づく、判定することと、
前記利用可能なリソースの量が前記第2の閾値を超えると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のデータパス(220)を介して前記データパケット(305)を前記地上サーバ(130-a)に送信することとを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
地上局(135)から前記利用可能なリソースの量のリソーススケジュールを受信することを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記閾値は、前記第1の持続時間と、送信のために前記データパケット(305)をキューイングすることに関連付けられた第2の持続時間との関数を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記間接リンク(122)に関連付けられた利用可能なリソースの量が第2の閾値を超えるか否かを判定することであって、前記利用可能なリソースの量は、前記データパケット(305)に関連付けられ、前記メタデータに含まれる前記QoSメトリックに少なくとも部分的に基づく、判定することと、
前記量が前記第2の閾値を超えていないと判定したことに少なくとも部分的に基づいて、ある期間にわたって前記データパケット(305)を記憶することとを更に含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記端末(215)に記憶されたポリシーに少なくとも部分的に基づいて前記QoSメトリックを更新し、前記データパケット(305)が受信されてからの経過時間に基づいて前記待ち時間メトリックを更新することと、
前記間接リンク(122)に関連付けられた利用可能なリソースの第2の量が前記第2の閾値を超えるか否かを判定することであって、前記利用可能なリソースの第2の量は、前記更新されたQoSメトリックに少なくとも部分的に基づく、判定することと、
前記利用可能なリソースの第2の量が前記第2の閾値を超えると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のデータパス(220)を介して前記データパケット(305)を前記地上サーバ(130-a)に送信することとを更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
地上局(130)から前記ポリシーを受信することを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記端末(215)は、前記ポリシーを管理するように構成されたポリシーエンジン(217)を備える、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
複数の第1の衛星(110)のうちの第1の衛星(110-c)の端末(215)において、前記第1の衛星(110-c)のペイロードからデータパケット(305)を受信することであって、前記データパケット(305)は、前記データパケット(305)に関連付けられた待ち時間メトリックと、前記データパケット(305)に関連付けられたサービス品質(QoS)メトリックとを示すメタデータを含む、受信することと、
前記待ち時間メトリックが閾値未満であるか否かを判定することであって、前記閾値は、前記第1の衛星(110-c)が複数の地上局(135)のうちの地上局(135)の範囲内にあることに関連付けられた第1の持続時間に少なくとも部分的に基づく、判定することと、
前記待ち時間メトリックが前記閾値以上であると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の衛星(110-c)から前記データパケット(305)用の地上サーバ(130-a)への複数のデータパスのうちの第2のデータパス(222)を介して送信するために前記データパケット(305)をキューイングすることであって、前記第2のデータパス(222)は、前記地上局(135)への直接リンク(132)に関連付けられ、前記複数のデータパスは、前記第2のデータパス(222)と、1つ以上の第2の衛星を介して間接リンク(122)に関連付けられた第1のデータパス(220)とを含む、キューイングすることとを含む、方法。
【請求項10】
前記キューイングに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のデータパス(222)を介して前記データパケット(305)を前記地上サーバ(130-a)に送信することを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記地上局(135)が除外ゾーン(138)内にあるか否かを判定することと、
前記地上局(135)が前記除外ゾーン(138)内にあると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のデータパス(220)を介して送信するために前記データパケット(305)をキューイングすることと、
前記第1のデータパス(220)を介して前記データパケット(305)を前記地上サーバ(130-a)に送信することとを更に含む、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
以下の動作を実行するように構成された装置であって、前記動作は、
複数の第1の衛星(110)のうちの第1の衛星(110-c)の端末(215)において、前記第1の衛星(110-c)のペイロードからデータパケット(305)を受信することであって、前記データパケット(305)は、前記データパケット(305)に関連付けられた待ち時間メトリックと、前記データパケット(305)に関連付けられたサービス品質(QoS)メトリックとを示すメタデータを含む、受信することと、
前記待ち時間メトリックが閾値未満であるか否かを判定することであって、前記閾値は、前記第1の衛星(110-c)が複数の地上局(135)のうちの地上局(135)の範囲内にあることに関連付けられた第1の持続時間に少なくとも部分的に基づく、判定することと、
前記待ち時間メトリックが前記閾値未満であると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の衛星(110-c)から前記データパケット(305)用の地上サーバ(130-a)への複数のデータパスのうちの第1のデータパス(220)を介して送信するために前記データパケット(305)をキューイングすることであって、前記第1のデータパス(220)は、1つ以上の第2の衛星を介して間接リンク(122)に関連付けられ、前記複数のデータパスは、前記第1のデータパス(220)と、前記複数の地上局(135)のうちの1つ以上への直接リンク(132)に関連づけられた第2のデータパス(222)とを含む、キューイングすることとを含む、装置。
【請求項13】
前記データパケット(305)をキューイングしたことに少なくとも部分的に基づいて、前記間接リンク(122)に関連付けられた、前記データパケット(305)に関連付けられ、前記メタデータに含まれる前記QoSメトリックに少なくとも部分的に基づく利用可能なリソースの量が第2の閾値を超えるか否かを判定し、
前記利用可能なリソースの量が前記第2の閾値を超えると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のデータパス(220)を介して前記データパケット(305)を前記地上サーバ(130-a)に送信するように更に構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
地上局(130)から前記利用可能なリソースの量のリソーススケジュールを受信するように更に構成される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記閾値は、第1の持続時間と、送信のために前記データパケット(305)をキューイングすることに関連付けられた第2の持続時間との関数を含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記間接リンク(122)に関連付けられた、前記データパケット(305)に関連付けられ、前記メタデータに含まれる前記QoSメトリックに少なくとも部分的に基づく利用可能なリソースの量が第2の閾値を超えるか否かを判定し、
前記量が前記第2の閾値を超えていないと判定したことに少なくとも部分的に基づいて、ある期間にわたって前記データパケット(305)を記憶するように更に構成される、請求項12から15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記端末(215)に記憶されたポリシーに少なくとも部分的に基づいて前記QoSメトリックを更新し、前記データパケット(305)が受信されてからの経過時間に基づいて前記待ち時間メトリックを更新し、
前記間接リンク(122)に関連付けられた、前記更新されたQoSメトリックに少なくとも部分的に基づく利用可能なリソースの第2の量が前記第2の閾値を超えるか否かを判定し、
前記利用可能なリソースの第2の量が前記第2の閾値を超えると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のデータパス(220)を介して前記データパケット(305)を前記地上サーバ(130-a)に送信するように更に構成される、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
地上局(130)から前記ポリシーを受信するように更に構成される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記端末(215)は、前記ポリシーを管理するように構成されたポリシーエンジン(217)を備える、請求項17に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
以下は、一般的に衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術を含む通信に関する。
【0002】
通信デバイスは、有線接続、無線(例えば、無線周波数(RF))接続、又はその両方を使用して互いに通信し得る。デバイス間の無線通信は、サービスプロバイダ、無線技術、又はその両方のために指定された無線スペクトルを使用して実行され得る。いくつかの実施例において、無線通信ネットワークを介して通信され得る情報の量は、サービスプロバイダに指定された無線スペクトルの量と、サービスが提供される領域内の周波数再利用の量とに基づく。衛星は、様々機能のために使用することができ、様々な軌道上に存在する可能性があるが、その一部は地上局の範囲内に継続的に存在しない可能性がある。従って、衛星から地上にデータを取得することには課題が生じる可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
記載された技術は、衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術をサポートする改良された方法、システム、デバイス及び装置に関する。衛星(例えば、低軌道周回(LEO)衛星、又は中軌道周回(MEO)衛星)は、地上局と通信するための端末を含み得る。場合によっては、端末は、複数の利用可能な地上局のいずれかと直接通信するように構成されてもよい。しかしながら、衛星は、地球が回転するときに地球を横切る軌道経路を考慮すると、その軌道全体にわたって地上局の範囲内にない場合がある。端末は、衛星のペイロードからデータパケットを受信し得る。データパケットは、データパケットに関連付けられた待ち時間メトリックと、データパケットに関連付けられたサービス品質(QoS)メトリックとを示すメタデータを含み得る。端末は、待ち時間メトリックが、複数の利用可能な地上局のうちの地上局の範囲内に衛星があることに関連付けられた持続時間よりも短いか否かを判定し得る。待ち時間メトリックが持続時間よりも短いと端末が判定した場合、該端末は、第2の衛星(例えば、静止軌道周回(GEO)衛星)を介した地上サーバへの間接リンクを含む第1のデータパスを介して送信するためにデータパケットをキューイングし得る。あるいは、待ち時間メトリックが持続時間よりも長いと端末が判定した場合、該端末は、地上局(例えば、地上サーバ)への直接リンクを含む第2のデータパスを介して送信するためにデータパケットをキューイングし得る。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】
図1は、本明細書に記載の実施例による、衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術をサポートする衛星通信システムの一例を示す。
【
図2】
図2は、本開示の態様による、衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術をサポートするシステムの一例を示す。
【
図3】
図3は、本開示の態様による、衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術をサポートするプロセスフローの一例を示す。
【
図4】
図4は、本開示の態様による、衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術をサポートするブロック図を示す。
【
図5】
図5は、本開示の態様による、衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術をサポートする方法を示すフローチャートを示す。
【
図6】
図6は、本開示の態様による、衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術をサポートする方法を示すフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
いくつかの実施例において、低軌道周回(LEO)衛星又は中軌道周回(MEO)衛星などの衛星は、ユーザデータを記憶し、収集し、又は中継し得る。衛星は、待ち時間(例えば、衛星がデータを受信してから衛星がデータを地上サーバに送信するまでの期間)に従ってユーザデータを地上サーバに送信し得る。いくつかの実施例において、衛星は、直接リンクを介してデータを地上サーバに関連付けられたアクセスノードに送信し得る。アクセスノードは、衛星に利用可能な1つ以上の地上局のうちの1つであってもよい。あるいは、衛星は、データを第2の衛星(例えば、静止軌道周回(GEO)衛星)に送信することなどにより、間接リンクを介してデータを送信することができ、該第2の衛星は、次にデータを地上サーバに送信することができる。衛星と特定のアクセスノードの間の直接通信リンクは(例えば、GEO衛星との間接リンクと比較して)比較的混雑していない可能性があるため、直接リンクを介してデータを送信することは、間接リンクを介してデータを送信するよりも安価である(例えば、比較的価値の低い通信リソースを使用する)場合がある。しかしながら、衛星はアクセスノードに対して移動し得るため、衛星は、衛星が直接リンクを介してデータを送信できない期間を経験する場合があり、これは、そのデータを送信する待ち時間を延長させる可能性がある。従って、地上サーバにデータを送信するためのデータパスを決定する技術が望まれている。
【0006】
本明細書で説明されるように、衛星の端末(例えば、ルーター)は、第1のデータパス又は第2のデータパスを介してデータを送信することを決定し得る。例えば、衛星の端末は、衛星のペイロードからデータパケットを受信し得る。データパケットは、データパケットに関連付けられた待ち時間メトリックと、データパケットに関連付けられたサービス品質(QoS)メトリックとを示すメタデータを含み得る。端末は、待ち時間メトリックが、1つ以上の利用可能な地上局のうちの地上局の範囲内に衛星があることに関連付けられた持続時間よりも短いか否かを判定し得る。待ち時間メトリックが持続時間よりも短いと端末が判定した場合、端末は、第2の衛星(例えば、GEO衛星)を介した地上サーバへの間接リンクを含む第1のデータパスを介して送信するためにデータパケットをキューイングし得る。あるいは、待ち時間メトリックが持続時間よりも長いと端末が判定した場合、端末は、地上サーバへの直接リンクを含む第2のデータパスを介して送信するためにデータパケットをキューイングし得る。
【0007】
本開示の態様は、最初に
図1を参照して衛星通信システムの文脈で説明される。本開示の態様は、
図2及び3を参照してシステム及びプロセスフローの文脈で更に説明される。本開示の態様は、
図4~6を参照して、衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術に関連するブロック図及びフローチャートによって更に図示され、それらを参照して説明される。
【0008】
図1は、本明細書に記載の実施例による、衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術をサポートする衛星通信システム100の一例を示す。衛星通信システム100は、1つ以上のLEO衛星110(例えば、又はMEO衛星110)と通信するように構成された地上局135の第1のネットワーク151と、1つ以上のGEO衛星120と通信するように構成された地上局135の第2のネットワーク152とを含み得る。場合によっては、いくつかの地上局135は、第1のネットワーク151と第2のネットワーク152の間で共有されてもよい。
【0009】
LEO衛星110は、それぞれの通信リンク122を用いて通信信号をGEO衛星120に中継し得る(例えば、LEO衛星110-aは、通信リンク122-aを介してGEO衛星120と通信し得、LEO衛星110-bは、通信リンク122-bを介してGEO衛星120と通信し得る)。LEO衛星110、GEO衛星120、又はその両方は、複数のアンテナ(例えば、1つ以上のアンテナフィード又はアンテナアレイ)を備え得る。更に、LEO衛星110、GEO衛星120、又はその両方は、例えば、LEO衛星110、GEO衛星120、又はその両方に記憶されたデータ又は他のデジタル情報を転送するために、通信信号を地上局135に送信し得る。
【0010】
地上局135は、通信リンク132を介して、LEO衛星110又はGEO衛星120などの衛星と通信するように構成された1つ以上のアクセスノード140を含み得る。アクセスノード140は、対応するアクセスノード140(複数可)から受信され、それを通じて送信されるべき信号を処理するように構成されたアクセスノードトランシーバ145に結合され得る。アクセスノードトランシーバ145はまた、例えば、ネットワーク125と通信するためのインターフェースを提供し得る地上サーバ130(例えば、ネットワークデバイス、ネットワークオペレーションセンター、衛星及びゲートウェイ端末コマンドセンター、又は他の中央処理センター若しくはデバイス)を介して、ネットワーク125(例えば、インターネット)とインターフェースするように構成され得る。地上局135はまた、複数のアンテナ又はアンテナアレイ要素を備えたアクセスノード140を含み得る。
【0011】
いくつかの実施例において、アクセスノードトランシーバ145は、アクセスノード140で受信された通信信号を処理することができ、例えば、通信信号をダウンコンバート、復調及び復号することができる。アクセスノードトランシーバ145はまた、アクセスノード140から送信されるべき通信信号を処理することができ、例えば、通信信号をアップコンバート、符号化及び変調することができる。
【0012】
LEO衛星110は、感知コンポーネント、処理コンポーネント、又は通信コンポーネントなど、シャーシ上に取り付けられた複数のコンポーネントを含み得る。シャーシは、構造コンポーネントのほか、他のコンポーネント(例えば、太陽電池アレイ、バッテリー)、車載通信(例えば、通信バス)、及びステーション保持コンポーネント(例えば、スラスター)用の電力システムを含み得る。通信コンポーネントは、LEO衛星110に搭載されたアンテナ及び無線周波数(RF)デバイスを使用して地上局135にデータを送信することをサポートするように構成されたルーターなどの端末を含み得る。LEO衛星は、ペイロード機能(例えば、通信、感知)に関連する目的でユーザによって操作され得る。例えば、LEO衛星110は、LEO衛星110によって収集されたセンサデータ、LEO衛星のペイロードを操作するエンティティのユーザデータ(例えば、通信データ)、他の衛星から受信したデータ、又は他の形態のデータなどのデータを受信し、収集し、記憶することができる。データは、各々がデータの一部を含み得る1つ以上のデータパケットに編成され得る。場合によっては、データパケットは、データパケットのデータに関連付けられたメタデータを記憶し得るヘッダを更に含んでもよい。場合によっては、LEO衛星に記憶されたデータパケットは、配信に関連付けられた待ち時間を有してもよい。例えば、LEO衛星110のペイロードのユーザは、衛星から地上サーバにデータ(例えば、データパケット)を転送するために、衛星システムのオペレータとサービスライセンス契約(SLA)を締結することができる。衛星システムのオペレータは、地上局にデータを通信するためのLEO衛星のコンポーネントを提供することができる。SLAは、データ量、データ待ち時間、又はデータタイプなどのサービスの様々なメトリックに従って、データの転送のためのポリシーに関連付けられてもよい。例えば、ポリシーは、地上サーバ130に転送されるデータパケットの配信に関連付けられた待ち時間(例えば、最大待ち時間)を示し得る。端末は、データパケットを地上局135に送信するためにポリシーに従ってデータパケットを管理することができ、例えば、データパケットの配信に関連付けられた待ち時間に従ってデータパケットを送信する。
【0013】
例えば、LEO衛星が地上局135の範囲内にある場合(例えば、地上局135がLEO衛星110-aのカバーエリア115-a又はLEO衛星110-bのカバーエリア115-b内にある場合)、端末は、場合によっては、直接通信リンク132(例えば、LEO衛星110と地上局135の間の別個のエンティティによって傍受されず、転送されない通信リンク132)を使用して地上局135に送信するためにデータパケットをスケジュールし得る。いくつかの実施例において、そのようなデータパスは、直接地球(DTE)パスと呼ばれてもよく、関連する地上局135は、DTEサイトと呼ばれてもよい。
【0014】
いくつかの実施例において、個々のLEO衛星110のカバーエリア115は時間の経過とともに変化してもよい。例えば、LEO衛星110-aが地表上を移動する時、対応するカバーエリア115-aも、LEO衛星110-aと共に移動することができる。従って、個々のLEO衛星110は、地上局135の範囲内又は範囲外を移動することができる。例えば、一部のLEO衛星110は、LEO衛星が各軌道で地球の北極と南極の上を通過する極軌道を実行することができるが、各軌道の極間の地球の異なる領域の上を通過することもできる。従って、そのようなLEO衛星110は、北極と南極の間の地上局の範囲内に確実に存在しない可能性がある。場合によっては、LEO衛星110の端末は、LEO衛星110の位置、ならびに地上局135のネットワークのそれぞれの位置を示すデータにアクセスしてもよい。位置データを使用して、端末は、LEO衛星110が地上局135の範囲内にある予測期間を決定することができる。いくつかの実施例において、その期間までの持続時間がデータパケットの配信に関連付けられた待ち時間よりも短い場合、端末は、その期間中にDTEリンクを使用して送信するためにデータパケットをキューイングし得る。
【0015】
あるいは、その期間までの持続時間がデータパケットの配信に関連付けられた待ち時間よりも長い場合、端末は、間接リンクを使用して送信するためにデータパケットをスケジュールし得る。例えば、端末は、通信リンク122を介してGEO衛星120に送信するためにデータパケットをスケジュールし得る。データパケットを受信すると、GEO衛星120は、通信リンク132を使用して、データパケットを第2のネットワーク152の地上局135に再送信することができる。場合によっては、そのようなデータパスは、LEOからGEO(L2G)へのパスと呼ばれてもよい。地上局135は、例えばネットワーク125を介して、データパケットを地上サーバ130にルーティングすることができる。
【0016】
場合によっては、地上局135は、除外ゾーン138内にあってもよい。本明細書で説明されるように、データパケットのための除外ゾーン138は、データパケットに関連付けられたポリシーによって示され得る。追加又は代替として、除外ゾーン138は、データパケットのメタデータ(例えば、ヘッダ)内に示されてもよい。除外ゾーン138は、センサ固有、位置固有のものなどであってもよく、送信データが安全でない、又は望ましくない可能性があるエリア又は地域(例えば、国、安全でない位置)を指し得る。地上局135が除外ゾーン内にあると(例えば、除外ゾーン外の次の地上局までの遅延が待ち時間メトリックを超えると)端末が判定した場合、端末は、データパケットを地上局135に送信することを控えることができ、代わりに、間接リンクなどの代替ルートを使用してデータパケットを送信することができる。
【0017】
図2は、本明細書に記載の実施例による、衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術をサポートする衛星通信システム用のシステム200の一例を示す。システム200は、
図1を参照して説明したようなLEO衛星110の一例であり得る衛星110-cを含むことができ、衛星110-cは、GEO衛星120-a、地上局135-a、又はその両方を使用して地上サーバ130-aと通信することができる。例えば、衛星110-cは、GEO衛星120-aにデータを送信するように構成されたL2Gモデム225を含むことができ、GEO衛星120-aは、地上局135-bを介して地上サーバ130-aにデータを転送することができる。更に、衛星110-cは、地上局135-aにデータを送信するように構成されたDTEモデム230を含むことができ、地上局135-aは、例えばネットワーク125-aを介してデータを地上サーバ130-aに転送することができる。
【0018】
衛星110-aは、宇宙船ネットワーク205を含み得る。宇宙船ネットワーク205は、ローカルエリアネットワーク(LAN)の一例であってもよく、衛星110-cのコンポーネント間の通信をサポートし得る。例えば、宇宙船ネットワーク205は、衛星110-cのメモリに記憶されたペイロード210の1つ以上のデータパケット(例えば、ユーザデータ、ペイロード210の1つ以上の部分)の、宇宙船ネットワーク205の端末215への通信をサポートし得る。
【0019】
端末215は、データパケットに関連付けられたポリシーに従って衛星110-cと地上サーバ130-aの間のデータパケットのデータパスを管理し得るスマートルーターなどのルーターの一例であってもよい。例えば、端末215は、データパケットのメタデータに基づいて、第1のデータパス220又は第2のデータパス222を介してデータパケットを地上サーバ130-aにルーティングすることを決定し得る。場合によっては、端末215は、ユーザに関連付けられた1つ以上のポリシー及びユーザに対応する(例えば、ユーザが所有する)データパケットを記憶及び管理し得るポリシーエンジン217を含んでもよく、又はポリシーエンジン217と通信してもよい。ポリシーエンジン217は、待ち時間メトリック(例えば、
図1を参照して説明したような配信に関連付けられた待ち時間)、サービス品質(QoS)メトリック、又はその両方をメタデータに提供するなど、データパケットのメタデータの構成をサポートすることができる。場合によっては、端末215は、本明細書で説明されるように、データパスの管理などの様々な機能の実行をサポートするために、メモリデバイスに結合されたコントローラを含んでもよい。
【0020】
第1のデータパス220は、地上サーバ130-aへの間接リンクを含み得る。例えば、端末215が第1のデータパス220を介してデータパケットを送信することを決定した場合、端末215は、L2Gモデム225に関連付けられたキュー213にデータパケットを記憶し得る。端末215は、データパケットがキューイングされたという指示を、データパケットに関連付けられたQoSと共にL2Gモデム225に送信し得る。場合によっては、指示は、例えばデータのメタデータに含まれるQoSメトリックを使用した、L2Gモデム225からのリソース(例えば、通信リソース、1つ以上の時間周波数リソース)に対する要求を含んでもよい。
【0021】
L2Gモデム225は、例えばネットワーク処理コンポーネント235を使用して要求を処理し、QoSメトリックを使用して、データパケット用のリソースが利用可能か否かを判定し得る。リソースがデータパケットに利用可能であるとL2Gモデム225が判定した場合、L2Gモデム225は、データパケットをスケジュールし、GEO衛星120-aに送信し得る。
【0022】
場合によっては、リソース及び関連するQoSメトリックに対する要求を受信すると、L2Gモデム225は、QoSメトリックに対応するリソースが利用可能ではないと判定し得る。そのような場合、L2Gモデム225は、要求を拒否し得る(例えば、モデム225からの送信に使用されるリソースに関連付けられた1つ以上の期間にわたって、データパケットをキュー内に残し得る)。これに応じて、端末215は、データパケットをある期間にわたって記憶し、その期間後にリソースに対する第2の要求を提出し得る(例えば、又は第1の要求は保留のままであってもよい)。追加又は代替として、端末215は、データパケットに関連付けられたポリシーに従って、データパケットのQoSメトリックを更新(例えば、増加)することができ、更新されたQoSメトリックを使用して、リソースに対する第2の要求をL2Gモデム225に提出することができる。
【0023】
L2Gモデム225は、例えばRFコンポーネント240、アンテナユニット245、又はその両方を使用して、データパケットをGEO衛星120-aに送信し得る。GEO衛星120-aは、データパケットを受信し、地上局135-bに再送信することができ、地上局135-bは、次に、例えばネットワーク125-aを介して、又は地上サーバ130-aへの別個の接続を介して、データパケットを地上サーバ130-aに中継することができる。
【0024】
第2のデータパス222は、地上サーバ130-aへの直接リンクを含み得る。例えば、第2のデータパス222を介してデータパケットを送信することを端末215が判定した場合、端末215は、DTEモデム230に関連付けられたキュー214にデータパケットを記憶し得る。端末215は、データパケットがキューイングされたという指示をDTEモデム230に送信し得る。場合によっては、指示は、DTEモデム230からのリソース(例えば、通信リソース、1つ以上の時間周波数リソース)に対する要求を含んでもよい。場合によっては、データパケットがキューイングされたという指示は、データパケットに関連付けられたQoSの指示を含んでもよい。
【0025】
DTEモデム230は、例えばネットワーク処理コンポーネント250を使用して要求を処理し、データパケット用のリソースが利用可能か否かを判定し得る。場合によっては、要求の処理は、データパケットのQoSに従って実行されてもよい(例えば、利用可能なリソースはQoSに従って決定されてもよい)。リソースがデータパケットに利用可能であるとDTEモデム230が判定した場合、DTEモデム230は、データパケットをスケジュールし、地上局135-aに送信し得る。
【0026】
DTEモデム230は、例えばRFコンポーネント255、アンテナユニット260、又はその両方を使用して、データパケットを地上局135-aに送信し得る。地上局135-aは、データパケットを受信し、例えばネットワーク125-aを介して、そのデータパケットを地上サーバ130-aに再送信し得る。
【0027】
場合によっては、
図1を参照して説明したように、端末215は、地上局135-aが除外ゾーン138内にあるか否かを判定してもよい。本明細書で説明されるように、データパケットのための除外ゾーン138は、ポリシーエンジンによって(例えば、データパケットに関連付けられたポリシーに従って)示され得る。追加又は代替として、除外ゾーン138は、ペイロード210によってメタデータ内に示されてもよい。除外ゾーン138は、センサ固有、位置固有のものなどであってもよく、送信データが安全でない、又は望ましくない可能性があるエリア又は地域(例えば、国、安全でない位置)を指し得る。地上局135-aが除外ゾーン内にあると(例えば、除外ゾーン外の次の地上局までの遅延が待ち時間メトリックを超えると)端末215が判定した場合、端末215は、DTEモデム230に関連付けられたキュー214からデータパケットを削除し、第1のデータパス220を介して送信するためにデータパケットをL2Gモデム225に関連付けられたキュー213に挿入することができる。
【0028】
いくつかの実施例において、端末215は、地上サーバ130又は地上局135の一例であり得る、地上ポリシー制御マネージャなどの地上局からデータパケットに対するポリシーを受信し得る。例えば、ポリシー制御マネージャは、第1のデータパス又は第2のデータパスを介して、データパケットの所有者に関連付けられたポリシー又はポリシーに対する更新を送信し得る。更に、ポリシー制御マネージャは、第1のデータパス又は第2のデータパスを介して、1つ以上の地上局135に関連付けられた利用可能な通信リソースのスケジュールを示すリソーススケジュール、各地上局の位置の指示、除外ゾーンの指示、又はそれらの組み合わせを送信し得る。
【0029】
図3は、本開示の態様による、衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術をサポートするプロセスフロー300の一例を示す。いくつかの実施例において、プロセスフロー300は、システム100及び200の態様によって実装され得る。例えば、プロセスフロー300は、
図1及び2を参照して説明したような対応するデバイスの例であり得る、L2Gモデム225及びDTEモデム230に結合された端末(例えば、ルーター、端末215)を有するLEO衛星110などの衛星の態様によって実行される動作を含んでもよい。いくつかの実施例において、端末は、位置情報、速度情報、衛星が地上局の範囲内にある時刻を示す情報、又はそれらの組み合わせなど、衛星に関連付けられた情報にアクセスし得る。プロセスフロー300の以下の説明において、動作は、示された順序とは異なる順序で実行され得る。一部の動作は、プロセスフロー300から除外されてもよく、他の動作は、プロセスフロー300に追加されてもよい。
【0030】
プロセスフロー300は、ポリシーに従って衛星のペイロードから地上サーバにデータパケット305を送信するためのデータパスを決定するプロセスを示し得る。例えば、ポリシーは、待ち時間メトリクス(例えば、衛星から地上サーバへのデータパケットの通信に関連付けられた持続時間)、データパケットの優先度に関連付けられたQoSメトリクス、又はその両方を示し得る。いくつかの実施例において、衛星、又は端末、ルーター、又はポリシーエンジンなどのその態様は、ポリシーを管理することができ、待ち時間メトリック、QoSメトリック、又はその両方を示すメタデータをデータパケットに追加することができる。従って、310において、端末は、ペイロードからデータパケットを受信し、メタデータ(例えば、データパケットのヘッダ)を読み取って、データパケットに関連付けられた待ち時間メトリック、データパケットに関連付けられたQoSメトリック、又はその両方を決定し得る。
【0031】
315において、端末は、待ち時間メトリックが閾値未満であるか否かを判定し得る。閾値は、衛星が地上局(例えば、衛星から地上サーバへのDTEリンクを許可し得る地上局)の範囲内に入るまでの期間に対応し得る。追加又は代替として、閾値は、衛星が地上局の範囲内に入るまでの期間と、地上局に送信するデータパケットのスケジューリング及び準備に関連付けられた期間とのより大きな値に対応してもよい。待ち時間メトリックが閾値未満である場合、端末は、320において、GEO衛星を介した間接パスなどの第1のデータパス(例えば、第1のデータパス220)に関連付けられたキューにデータパケットを入れることができる。
【0032】
325において、端末は、第1のデータパスに関連付けられた利用可能なリソースの量(例えば、GEO衛星と通信するためのL2Gモデム225の利用可能なリソースの量)が閾値を超えるか否かを判定し得る。例えば、端末は、QoSメトリクスに従ってリソースに対する要求をL2Gモデムに送信することによって、利用可能なリソースの量(例えば、QoSメトリクスに利用可能なリソースの量)が第1のデータパスを介してデータパケットを送信するのに十分であるか否かを判定し得る。利用可能なリソースの量がデータパケットに対して十分であると端末が判定した場合、端末は、330において、第1のデータパスを介して送信するためにデータパケットをスケジュールすることができ、L2Gモデムは、GEO衛星及びGEO衛星と通信する地上局を介してデータパケットを地上サーバに送信することができる。
【0033】
利用可能なリソースの量がデータパケットに対して十分でないと端末が判定した場合、端末は、ある持続時間にわたってデータパケットを(例えば、L2Gモデムに関連付けられたキューに)記憶し得る。いくつかの実施例において、L2Gモデムは、利用可能なリソースの更新されたスケジュールを(例えば、GEO衛星から、地上局から、又はその両方から)受信し得る。従って、更新されたリソースがデータパケットに対して十分である場合(例えば、リソースがQoSメトリクスに対して利用可能である場合)、L2Gモデムは、端末に指示を送信し得る。場合によっては、その持続時間にわたってデータパケットを記憶することの一部として、端末は、335において、データパケットのQoSメトリックを更新する(例えば、増加する)ことができる。例えば、待ち時間メトリックが第2の閾値に達した場合、端末は、データパケットに関連付けられたポリシーに従って、L2Gモデムからのリソースに対する要求が更新されたQoSメトリックを含み得るように、QoSメトリックを増加させることができ、従って、リソースを受信する優先度がより高くなる。
【0034】
場合によっては、315において、端末は、待ち時間メトリックが閾値を超えると判定し得る。そのような場合、端末は、地上局への直接リンク又はDTEリンクなどの第2のデータパス(例えば、第2のデータパス222)を使用して、データパケットを地上サーバに送信することを決定し得る。従って、340において、端末は、DTEモデムに関連付けられたキューにデータパケットを入れることができる。
【0035】
いくつかの実施例において、345において、端末は、第2のデータパスに関連付けられた地上局が除外ゾーン内にあるか否かを判定することができる。例えば、端末は、地上局の識別子を、除外ゾーン内の地上局のカタログ(例えば、
図2を参照して説明したように、ポリシー制御マネージャから受信したリソーススケジュールに含まれるカタログ)と比較することができる。地上局が除外ゾーン内にあると(例えば、次の地上局までの遅延が待ち時間メトリックを超えると)端末が判定した場合、端末は、第2のデータパスに関連付けられたキューからデータパケットを削除することができ、第1のデータパスを介して送信するためにデータパケットを第1のデータパスに関連付けられたキューに入れることができる。
【0036】
あるいは、地上局が除外ゾーン内にないと端末が判定した場合、端末は、350において、第2のデータパスを介して送信するためにデータパケットをスケジュールすることができ、DTEモデムは、データパケットを地上局に送信することができる。地上局は、例えばネットワーク(例えば、ネットワーク125)を使用して、データパケットを地上サーバに転送し得る。
【0037】
図4は、本開示の態様による、衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術をサポートする通信システム420のブロック
図400を示す。通信システム420は、
図1~3を参照して説明されたような通信システムの態様の一例であり得る。例えば、通信システム420は、
図2を参照して説明したように、端末215、L2Gモデム225、DTEモデム230、又はそれらの組み合わせの一例であり得る。通信システム420、又はその様々なコンポーネントは、本明細書で説明されるような衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術の様々な態様を実行するための手段の一例であり得る。例えば、通信システム420は、アンテナユニット245、アンテナユニット260、又はその両方などの受信コンポーネント425、ポリシーエンジン217の一例であり得る待ち時間制御コンポーネント430、端末215の一例であり得るキューイングコンポーネント435、端末215の一例であり得るリソース取得コンポーネント440、アンテナユニット245、アンテナユニット260、又はその両方などの送信コンポーネント445、ポリシーエンジン217の一例であり得る記憶コンポーネント450、ポリシーエンジン217の一例であり得るポリシー制御コンポーネント455、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。これらのコンポーネントの各々は、直接的又は間接的に互いに通信し得る。
【0038】
受信コンポーネント425は、複数の第1の衛星のうちの第1の衛星の端末において、第1の衛星のペイロードからデータパケットを受信するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートすることができ、データパケットは、データパケットに関連付けられた待ち時間メトリックと、データパケットに関連付けられたサービス品質(QoS)メトリックとを示すメタデータを含み得る。待ち時間制御コンポーネント430は、待ち時間メトリックが閾値未満であるか否かを判定するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートすることができ、閾値は、第1の衛星が複数の地上局のうちの地上局の範囲内にあることに関連付けられた第1の持続時間に少なくとも部分的に基づく。キューイングコンポーネント435は、待ち時間メトリックが閾値未満であると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、第1の衛星からデータパケット用の地上サーバへの複数のデータパスのうちの第1のデータパスを介して送信するためにデータパケットをキューイングするための手段として構成され得るか、又はそれをサポートすることができ、第1のデータパスは、1つ以上の第2の衛星を介した間接リンクに関連付けられ、複数のデータパスは、第1のデータパスと、複数の地上局のうちの1つ以上への直接リンクに関連付けられた第2のデータパスとを含む。
【0039】
いくつかの実施例において、リソース取得コンポーネント440は、データパケットのキューイングに少なくとも部分的に基づいて、間接リンクに関連付けられた利用可能なリソースの量が第2の閾値を超えるか否かを判定するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートすることができ、利用可能なリソースの量は、データパケットに関連付けられ、メタデータに含まれるサービス品質(QoS)メトリックに少なくとも部分的に基づく。いくつかの実施例において、送信コンポーネント445は、利用可能なリソースの量が第2の閾値を超えると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、第1のデータパスを介して地上サーバにデータパケットを送信するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートし得る。
【0040】
いくつかの実施例において、受信コンポーネント425は、地上局から利用可能なリソースの量のリソーススケジュールを受信するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートし得る。
【0041】
いくつかの実施例において、閾値は、第1の持続時間と、送信のためにデータパケットをキューイングすることに関連付けられた第2の持続時間との関数を含む。
【0042】
いくつかの実施例において、リソース取得コンポーネント440は、間接リンクに関連付けられた利用可能なリソースの量が第2の閾値を超えるか否かを判定するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートすることができ、利用可能なリソースの量は、データパケットに関連付けられ、メタデータに含まれるサービス品質(QoS)メトリックに少なくとも部分的に基づく。いくつかの実施例において、記憶コンポーネント450は、量が第2の閾値を超えないと判定したことに少なくとも部分的に基づいて、ある期間にわたってデータパケットを記憶するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートし得る。
【0043】
いくつかの実施例において、リソース取得コンポーネント440は、端末に記憶されたポリシーに少なくとも部分的に基づいてQoSメトリクスを更新し、データパケットが受信されてからの経過時間に基づいて待ち時間メトリクスを更新するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートし得る。いくつかの実施例において、リソース取得コンポーネント440は、間接リンクに関連付けられた利用可能なリソースの第2の量が第2の閾値を超えるか否かを判定するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートすることができ、利用可能なリソースの第2の量は更新されたQoSメトリックに少なくとも部分的に基づく。いくつかの実施例において、送信コンポーネント445は、利用可能なリソースの第2の量が第2の閾値を超えると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、第1のデータパスを介してデータパケットを地上サーバに送信するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートし得る。
【0044】
いくつかの実施例において、受信コンポーネント425は、地上局からポリシーを受信するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートし得る。
【0045】
いくつかの実施例において、端末は、ポリシーを管理するように構成されたポリシーエンジンを備える。
【0046】
いくつかの実施例において、受信コンポーネント425は、複数の第1の衛星のうちの第1の衛星の端末において、第1の衛星のペイロードからデータパケットを受信するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートすることができ、データパケットは、データパケットに関連付けられた待ち時間メトリックと、データパケットに関連付けられたサービス品質(QoS)メトリックとを示すメタデータを含む。いくつかの実施例において、待ち時間制御コンポーネント430は、待ち時間メトリックが閾値未満であるか否かを判定するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートすることができ、閾値は、第1の衛星が複数の地上局のうちの地上局の範囲内にあることに関連付けられた第1の持続時間に少なくとも部分的に基づく。いくつかの実施例において、キューイングコンポーネント435は、待ち時間マメトリックが閾値以上であると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、第1の衛星からデータパケット用の地上サーバまでの複数のデータパスの第2のデータパスを介して送信するためにデータパケットをキューイングするための手段として構成され得るか、又はそれをサポートすることができ、第2のデータパスは地上局への直接リンクに関連付けられ、複数のデータパスは、第2のデータパスと、1つ以上の第2の衛星を介して間接リンクに関連付けられた第1のデータパスとを含む。
【0047】
いくつかの実施例において、送信コンポーネント445は、キューイングに少なくとも部分的に基づいて、第2のデータパスを介して地上サーバにデータパケットを送信するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートし得る。
【0048】
いくつかの実施例において、ポリシー制御コンポーネント455は、地上局が除外ゾーン内にあるか否かを判定するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートし得る。いくつかの実施例において、キューイングコンポーネント435は、地上局が除外ゾーン内にあると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、第1のデータパスを介して送信するためにデータパケットをキューイングするための手段として構成され得るか、又はそれをサポートし得る。いくつかの実施例において、送信コンポーネント445は、第1のデータパスを介して地上サーバにデータパケットを送信するための手段として構成され得るか、又はそれをサポートし得る。
【0049】
図5は、本開示の態様による、衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術をサポートする方法500を示すフローチャートを示す。方法500の動作は、本明細書に記載されるように、通信システム又はそのコンポーネントによって実装され得る。例えば、方法500の動作は、
図1~4を参照して説明したように、通信システムによって実行され得る。いくつかの実施例において、通信システムは、説明した機能を実行するように通信システムの機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。追加又は代替として、通信システムは、専用ハードウェアを使用して、説明した機能の態様を実行し得る。
【0050】
505において、この方法は、複数の第1の衛星のうちの第1の衛星の端末において、第1の衛星のペイロードからデータパケットを受信することを含むことができ、データパケットは、データパケットに関連付けられた待ち時間メトリックと、データパケットに関連付けられたサービス品質(QoS)メトリックとを示すメタデータを含む。505の動作は、本明細書に開示されたような実施例に従って実行され得る。いくつかの実施例において、505の動作の態様は、
図4を参照して説明されるように、受信コンポーネン425によって実行され得る。
【0051】
510において、この方法は、待ち時間メトリックが閾値未満であるか否かを判定することを含むことができ、閾値は、第1の衛星が複数の地上局のうちの地上局の範囲内にあることに関連付けられた第1の持続時間に少なくとも部分的に基づく。510の動作は、本明細書に開示されたような実施例に従って実行され得る。いくつかの実施例において、510の動作の態様は、
図4を参照して説明されたように、待ち時間制御コンポーネント430によって実行され得る。
【0052】
515において、この方法は、待ち時間メトリックが閾値未満であると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、第1の衛星からデータパケット用の地上サーバまでの複数のデータパスのうちの第1のデータパスを介して送信するためにデータパケットをキューイングすることを含むことができ、第1のデータパスは、1つ以上の第2の衛星を介した間接リンクに関連付けられ、複数のデータパスは、第1のデータパスと、複数の地上局のうちの1つ以上への直接リンクに関連付けられた第2のデータパスとを含む。515の動作は、本明細書に開示されたような実施例に従って実行され得る。いくつかの実施例において、515の動作の態様は、
図4を参照して説明されるように、キューイングコンポーネント435によって実行され得る。
【0053】
図6は、本開示の態様による、衛星と地上サーバの間のデータルーティングのための技術をサポートする方法600を示すフローチャートを示す。方法600の動作は、本明細書に記載されるように、通信システム又はそのコンポーネントによって実装され得る。例えば、方法600の動作は、
図1~4を参照して説明したように、通信システムによって実行され得る。いくつかの実施例において、通信システムは、説明した機能を実行するように通信システムの機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。追加又は代替として、通信システムは、専用ハードウェアを使用して、説明した機能の態様を実行し得る。
【0054】
605において、この方法は、複数の第1の衛星のうちの第1の衛星の端末において、第1の衛星のペイロードからデータパケットを受信することを含むことができ、データパケットは、データパケットに関連付けられた待ち時間メトリックと、データパケットに関連付けられたサービス品質(QoS)メトリックとを示すメタデータを含む。605の動作は、本明細書に開示されたような実施例に従って実行され得る。いくつかの実施例において、605の動作の態様は、
図4を参照して説明されるように、受信コンポーネント425によって実行され得る。
【0055】
610において、この方法は、待ち時間メトリックが閾値未満であるか否かを判定することを含むことができ、閾値は、第1の衛星が複数の地上局のうちの地上局の範囲内にあることに関連付けられた第1の持続時間に少なくとも部分的に基づく。610の動作は、本明細書に開示されたような実施例に従って実行され得る。いくつかの実施例において、610の動作の態様は、
図4を参照して説明されたように、待ち時間制御コンポーネント430によって実行され得る。
【0056】
615において、この方法は、待ち時間メトリックが閾値以上であると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、第1の衛星からデータパケット用の地上サーバまでの複数のデータパスのうちの第2のデータパスを介して送信するためにデータパケットをキューイングすることを含むことができ、第2のデータパスは地上局への直接リンクに関連付けられ、複数のデータパスは、第2のデータパスと、1つ以上の第2の衛星を介した間接リンクに関連付けられた第1のデータパスとを含む。615の動作は、本明細書に開示されたような実施例に従って実行され得る。いくつかの実施例において、615の動作の態様は、
図4を参照して説明されるように、キューイングコンポーネント435によって実行され得る。
【0057】
これらの方法は、実装態様の例を説明しており、動作及びステップは、他の実装態様が可能であるように再構成又は他の方法で修正され得ることに留意されたい。いくつかの実施例において、方法の2つ以上からの態様が組み合わせられ得る。例えば、各方法の態様は、他の方法のステップ若しくは態様、又は本明細書に記載の他のステップ若しくは技術を含み得る。
【0058】
本明細書で説明された情報及び信号は、様々な異なるテクノロジー及び技術のいずれかを使用して表され得る。例えば、明細書全体を通じて参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場若しくは粒子、光場若しくは光子、又はそれらの任意の組み合わせで表され得る。
【0059】
本明細書の開示に関連して説明される様々な例示的なブロック及びモジュールは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、又は他のプログラム可能な論理デバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、又は本明細書に記載の機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせを用いて実装又は実行されてもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又は状態機械であってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ(例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つ以上のマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成)として実装され得る。
【0060】
本明細書に説明される機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つ以上の命令又はコードとして記憶され得るか、又は送信され得る。他の実施例及び実装態様は、本開示及び添付の特許請求の範囲内にある。例えば、ソフトウェアの性質により、本明細書に説明される機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハード配線、又はこれらのいずれかの組み合わせを使用して実装され得る。機能を実装する特徴はまた、機能の一部が異なる物理的位置において実装されるように分散されることを含め、様々な位置に物理的に配置され得る。
【0061】
コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体との両方を含み得る。非一時的記憶媒体は、汎用又は専用のコンピュータからアクセス可能なあらゆる利用可能な媒体であり得る。例として、限定ではなく、非一時的コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CDROM)若しくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気記憶デバイス、又は命令若しくはデータ構造の形態で所望のプログラムコード手段を担持若しくは記憶するために使用することができ、汎用若しくは専用のコンピュータ、又は汎用若しくは専用のプロセッサによってアクセス可能な任意の他の非一時的媒体を含み得る。また、任意の接続も、コンピュータ可読媒体と適切に称される。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術は、媒体の定義に含まれる。ディスク(disk)及びディスク(disc)は、本明細書で使用されるように、CD、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク及びブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は通常、磁気的にデータを再生するが、ディスク(disc)は、レーザで光学的にデータを再生する。上記の組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲に含まれる。
【0062】
特許請求の範囲を含む本明細書で使用されるとき、項目のリスト(例えば、「少なくとも1つの」又は「1つ以上の」などの語句によって前置きされた項目のリスト)において使用される「又は」は、例えば、A、B又はCのうちの少なくとも1つのリストが、A又はB又はC又はAB又はAC又はBC又はABC(すなわち、A及びB及びC)を意味するように、包括的なリストを示す。また、本明細書で使用されるように、「に基づく」という語句は、条件の閉じたセットに対する参照として解釈されるべきではない。例えば、「条件Aに基づく」として説明される例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件A及び条件Bの両方に基づき得る。換言すれば、本明細書で使用されるとき、「に基づく」という語句は、「に少なくとも部分的に基づく」という語句と同じように解釈されるものとする。
【0063】
添付される図面において、類似したコンポーネント又は特徴は同じ参照ラベルを有する場合がある。更に、同じタイプの様々なコンポーネントは、参照ラベルの後にダッシュ及び類似したコンポーネントを区別する第2のラベルを付けることによって区別されてもよい。第1の参照ラベルのみが説明書で使用されている場合、この説明は、第2の参照ラベル又はその後の他の参照ラベルに関係なく、同じ第1の参照ラベルを持つ類似したコンポーネントのいずれかに適用可能である。
【0064】
添付される図面に関連して本明細書に記載された説明は、例示的な構成について説明しており、実装され得るか又は特許請求の範囲内に入る全ての実施例を表すわけではない。本明細書で使用される「例示的な」という用語は、「実施例、実例、又は例示として役立つ」を意味し、「好ましい」又は「他の例よりも有利」ではない。発明を実施するための形態は、説明される技術の理解を提供する目的のための具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの技術は、これらの具体的な詳細なしに実践され得る。いくつかの実例において、説明された実施例の概念を不明瞭にすることを回避するために、周知の構造及びデバイスがブロック図の形態で示される。
【0065】
本明細書における説明は、当業者が本開示を作成又は使用することを可能にするために提供される。本開示に対する種々の修正は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義された一般的原則は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の変形形態に適用され得る。従って、本開示は、本明細書で説明された実施例及び設計に限定されず、本明細書で開示された原理及び新規の特徴に合致する最も広い範囲を与えられるものである。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
複数の第1の衛星(110)のうちの第1の衛星(110-c)の端末(215)において、前記第1の衛星(110-c)のペイロード(210)からデータパケット(305)を受信することであって、前記データパケット(305)は、前記データパケット(305)に関連付けられた待ち時間メトリックと、前記データパケット(305)に関連付けられたサービス品質QoSメトリックとを示すメタデータを含み、前記待ち時間メトリックは、前記第1の衛星(110-c)から前記データパケット(305)用の地上サーバ(130-a)に前記データパケット(305)を通信することに関連付けられた持続時間を含み、前記地上サーバ(130-a)は複数の地上局(135)に結合される、受信することと、
前記待ち時間メトリックが持続時間閾値未満であるか否かを判定することであって、前記持続時間閾値は、前記第1の衛星(110-c)が前記複数の地上局(135)のうちの地上局(135)の範囲内に入るまでの第1の期間に少なくとも部分的に基づく、判定することと、
前記待ち時間メトリックが前記持続時間閾値未満であると判定したことに応答して、前記第1の衛星(110-c)から前記データパケット(305)用の前記地上サーバ(130-a)への複数のデータパスのうちの第1のデータパス(220)を介して送信するために前記データパケット(305)をキューイングすることであって、前記第1のデータパス(220)は、1つ以上の第2の衛星(120)を介して間接リンク(122)に関連付けられ、前記複数のデータパスは、前記第1のデータパス(220)と、前記地上局(135)への直接リンク(132)に関連付けられた第2のデータパス(222)とを含む、キューイングすることと、
前記待ち時間メトリックが前記持続時間閾値以上であると判定したことに応答して、前記第2のデータパス(222)を介して送信するために前記データパケット(305)をキューイングすることと、
前記第1のデータパス又は前記第2のデータパスを介して前記データパケット(305)を送信することとを含む、方法。
【請求項2】
前記データパケット(305)をキューイングしたことに少なくとも部分的に基づいて、前記間接リンク(122)に関連付けられた利用可能なリソースの量が第2の閾値を超えるか否かを判定することであって、前記利用可能なリソースの量は、前記データパケット(305)に関連付けられ、前記メタデータに含まれる前記QoSメトリックに少なくとも部分的に基づく、判定することと、
前記利用可能なリソースの量が前記第2の閾値を超えると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のデータパス(220)を介して前記データパケット(305)を前記地上サーバ(130-a)に送信することとを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
複数の地上局(135)のうちの第2の地上局(135)から前記利用可能なリソースの量のリソーススケジュールを受信することを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記持続時間閾値は、前記第1の持続時間と、送信のために前記データパケット(305)をキューイングすることに関連付けられた第2の持続時間との関数を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記間接リンク(122)に関連付けられた利用可能なリソースの量が第2の閾値を超えるか否かを判定することであって、前記利用可能なリソースの量は、前記データパケット(305)に関連付けられ、前記メタデータに含まれる前記QoSメトリックに少なくとも部分的に基づく、判定することと、
前記量が前記第2の閾値を超えていないと判定したことに少なくとも部分的に基づいて、ある期間にわたって前記データパケット(305)を記憶することとを更に含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記端末(215)に記憶されたポリシーに少なくとも部分的に基づいて前記QoSメトリックを更新し、前記データパケット(305)が受信されてからの経過時間に基づいて前記待ち時間メトリックを更新することと、
前記間接リンク(122)に関連付けられた利用可能なリソースの第2の量が前記第2の閾値を超えるか否かを判定することであって、前記利用可能なリソースの第2の量は、前記更新されたQoSメトリックに少なくとも部分的に基づく、判定することと、
前記利用可能なリソースの第2の量が前記第2の閾値を超えると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のデータパス(220)を介して前記データパケット(305)を前記地上サーバ(130-a)に送信することとを更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
地上局(130)から前記ポリシーを受信することを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記端末(215)は、前記ポリシーを管理するように構成されたポリシーエンジン(217)を備える、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記キューイングに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のデータパス(222)を介して前記データパケット(305)を前記地上サーバ(130-a)に送信することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記地上局(135)が除外ゾーン(138)内にあるか否かを判定することと、
前記地上局(135)が前記除外ゾーン(138)内にあると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のデータパス(220)を介して送信するために前記データパケット(305)をキューイングすることと、
前記第1のデータパス(220)を介して前記データパケット(305)を前記地上サーバ(130-a)に送信することとを更に含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
以下の動作を実行するように構成された装置であって、前記動作は、
複数の第1の衛星(110)のうちの第1の衛星(110-c)の端末(215)において、前記第1の衛星(110-c)のペイロード(210)からデータパケット(305)を受信することであって、前記データパケット(305)は、前記データパケット(305)に関連付けられた待ち時間メトリックと、前記データパケット(305)に関連付けられたサービス品質QoSメトリックとを示すメタデータを含み、前記待ち時間メトリックは、前記第1の衛星(110-c)から前記データパケット(305)用の地上サーバ(130-a)に前記データパケット(305)を通信することに関連付けられた持続時間を含み、前記地上サーバ(130-a)は複数の地上局(135)に結合される、受信することと、
前記待ち時間メトリックが持続時間閾値未満であるか否かを判定することであって、前記持続時間閾値は、前記第1の衛星(110-c)が前記複数の地上局(135)のうちの地上局(135)の範囲内に入るまでの第1の期間に少なくとも部分的に基づく、判定することと、
前記待ち時間メトリックが前記持続時間閾値未満であると判定したことに応答して、前記第1の衛星(110-c)から前記データパケット(305)用の前記地上サーバ(130-a)への複数のデータパスのうちの第1のデータパス(220)を介して送信するために前記データパケット(305)をキューイングすることであって、前記第1のデータパス(220)は、1つ以上の第2の衛星(120)を介した間接リンク(122)に関連付けられ、前記複数のデータパスは、前記第1のデータパス(220)と、前記地上局(135)への直接リンク(132)に関連付けられた第2のデータパス(222)とを含む、キューイングすることと、
前記待ち時間メトリックが前記持続時間閾値以上であると判定したことに応答して、前記第2のデータパス(222)を介して送信するために前記データパケット(305)をキューイングすることと、
前記第1のデータパス又は前記第2のデータパスを介して前記データパケット(305)を送信することとを含む、装置。
【請求項12】
前記データパケット(305)をキューイングしたことに少なくとも部分的に基づいて、前記間接リンク(122)に関連付けられた、前記データパケット(305)に関連付けられ、前記メタデータに含まれる前記QoSメトリックに少なくとも部分的に基づく利用可能なリソースの量が第2の閾値を超えるか否かを判定し、
前記利用可能なリソースの量が前記第2の閾値を超えると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のデータパス(220)を介して前記データパケット(305)を前記地上サーバ(130-a)に送信するように更に構成される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記複数の地上局のうちの第2の地上局(135)から前記利用可能なリソースの量のリソーススケジュールを受信するように更に構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記持続時間閾値は、第1の持続時間と、送信のために前記データパケット(305)をキューイングすることに関連付けられた第2の持続時間との関数を含む、請求項11から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記間接リンク(122)に関連付けられた、前記データパケット(305)に関連付けられ、前記メタデータに含まれる前記QoSメトリックに少なくとも部分的に基づく利用可能なリソースの量が第2の閾値を超えるか否かを判定し、
前記量が前記第2の閾値を超えていないと判定したことに少なくとも部分的に基づいて、ある期間にわたって前記データパケット(305)を記憶するように更に構成される、請求項11から14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記端末(215)に記憶されたポリシーに少なくとも部分的に基づいて前記QoSメトリックを更新し、前記データパケット(305)が受信されてからの経過時間に基づいて前記待ち時間メトリックを更新し、
前記間接リンク(122)に関連付けられた、前記更新されたQoSメトリックに少なくとも部分的に基づく利用可能なリソースの第2の量が前記第2の閾値を超えるか否かを判定し、
前記利用可能なリソースの第2の量が前記第2の閾値を超えると判定したことに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のデータパス(220)を介して前記データパケット(305)を前記地上サーバ(130-a)に送信するように更に構成される、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
地上局(130)から前記ポリシーを受信するように更に構成される、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記端末(215)は、前記ポリシーを管理するように構成されたポリシーエンジン(217)を備える、請求項16に記載の装置。
【国際調査報告】