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特表2024-544365センサーとゲートウェイのペアリング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-29
(54)【発明の名称】センサーとゲートウェイのペアリング方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/10 20180101AFI20241122BHJP
   H04W 4/38 20180101ALI20241122BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W4/38
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531039
(86)(22)【出願日】2022-11-25
(85)【翻訳文提出日】2024-05-23
(86)【国際出願番号】 KR2022018868
(87)【国際公開番号】W WO2023096412
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】10-2021-0164879
(32)【優先日】2021-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】ソン ホン ポム
(72)【発明者】
【氏名】オ ヨン テク
(72)【発明者】
【氏名】リ チン クク
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067BB27
5K067DD17
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH22
(57)【要約】
本発明の一実施例によるペアリング方法は、センサーのゲートウェイとのペアリング方法において、ペアビットが第1値である場合、センサー情報を含む第1ペアパケットをゲートウェイに送信するステップ、前記ゲートウェイから第2ペアパケットを受信すると、前記受信した第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報であるか否かを判断するステップ、および前記第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報である場合、前記ペアビットを第2値に変更するステップを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサーのゲートウェイとのペアリング方法において、
ペアビットが第1値である場合、センサー情報を含む第1ペアパケットをゲートウェイに送信するステップと、
前記ゲートウェイから第2ペアパケットを受信すると、前記受信した第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報であるか否かを判断するステップと、
前記第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報である場合、前記ペアビットを第2値に変更するステップを含む、ペアリング方法。
【請求項2】
初期または前記センサーのバッテリーが装着される場合、前記ペアビットは第1値と設定される、請求項1に記載のペアリング方法。
【請求項3】
前記ペアビットは、静的メモリーに保存される、請求項1に記載のペアリング方法。
【請求項4】
前記ペアビットが第2値である場合、前記センサーの機能を行うステップを含む、請求項1に記載のペアリング方法。
【請求項5】
前記センサーがスリープモードから動作モードに変更時に、前記ペアビットを確認するステップを含む、請求項1に記載のペアリング方法。
【請求項6】
前記センサー情報は、前記センサーの汎用一意識別子(UUID、universally unique identifier)を含み、
前記固有情報は、前記センサーのシリアル番号(Serial Number)を含む、請求項1に記載のペアリング方法。
【請求項7】
ゲートウェイのセンサーとのペアリング方法において、
センサーからパケットを受信すると、受信したパケットがペアパケットであるか否かを判断するステップと、
前記パケットがペアパケットである場合、前記受信したパケットに含まれたセンサー情報が登録されているか否かを判断するステップと、
前記センサー情報が登録されている場合、前記登録されたセンサー情報に応じたセンサーの固有情報を含む第2ペアパケットを前記センサーに送信するステップを含む、ペアリング方法。
【請求項8】
前記パケットがペアパケットでない場合、前記受信したパケットに含まれたセンサー情報が登録されているか否かを判断するステップと、
前記センサー情報が登録されている場合、前記パケットに含まれたセンシングデータをサーバーに送信するステップを含む、請求項7に記載のペアリング方法。
【請求項9】
ゲートウェイとパケットを送受信する通信部と、
ペアビットを保存するメモリーと、
前記ゲートウェイとのペアリングを処理するプロセッサを含み、
前記プロセッサは、
前記ペアビットが第1値である場合、センサー情報を含む第1ペアパケットをゲートウェイに送信し、前記ゲートウェイから第2ペアパケットを受信すると、前記受信した第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報であるか否かを判断し、前記第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報である場合、前記ペアビットを第2値に変更してペアリングを行う、センサー。
【請求項10】
前記センサーに電源を供給するバッテリーを含み、
前記ペアビットは、
初期または前記バッテリーが装着される場合、第1値と設定される、請求項9に記載のセンサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサーとゲートウェイのペアリング方法に関し、より具体的には、ペアビットとセンサーの固有情報を利用してペアリングを行うペアリング方法およびそのセンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家電、センサーなど様々な装置がネットワークに接続され、装置のデータやセンシングデータを共有するモノのインターネット(IoT:Internet of Things)に対する技術開発が活発化している。この技術を利用すれば、各種装置に通信、センサー機能を装着し、自らデータを送受信し、これを処理して自動的に駆動することが可能になる。交通状況、周辺状況をリアルタイムで確認し、無人走行が可能な自動車や、家の外でスマートフォンで調整できる家電製品が代表的である。
【0003】
データを共有するためには、装置とゲートウェイ間のペアリングが行わなければならないが、ペアリングのために複雑な過程が伴う問題がある。また、ペアリング過程で電力消耗が多く発生する場合、バッテリーなどで動作する装置の動作時間が短くなる可能性がある。このような間題を解決するために、センサーなどの装置とゲートウェイ間で容易にペアリングが可能な技術の開発が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、ペアビットとセンサーの固有情報を利用して、ペアリングを行うペアリング方法およびそのセンサーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記技術的課題を解決するために、本発明の一実施例によるセンサーのゲートウェイとのペアリング方法は、ペアビットが第1値である場合、センサー情報を含む第1ペアパケットをゲートウェイに送信するステップと、前記ゲートウェイから第2ペアパケットを受信すると、前記受信した第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報であるか否かを判断するステップと、前記第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報である場合、前記ペアビットを第2値に変更するステップを含む。
【0006】
また、初期または前記センサーのバッテリーが装着される場合、前記ペアビットは第1値に設定されることができる。
【0007】
また、前記ペアビットは、静的メモリーに保存することができる。
【0008】
また、前記ペアビットが第2値である場合、前記センサーの機能を行うステップを含むことができる。
【0009】
また、前記センサーがスリープモードから動作モードに変更する際、前記ペアビットを確認するステップを含むことができる。
【0010】
また、前記センサー情報は、前記センサーの汎用一意識別子(UUID、universally unique identifier)を含み、前記固有情報は、前記センサーのシリアル番号(Serial Number)を含むことができる。
【0011】
前記技術的課題を解決するために、本発明の一実施例によるゲートウェイのセンサーとのペアリング方法は、センサーからパケットを受信すると、受信したパケットがペアパケットであるか否かを判断するステップと、前記パケットがペアパケットである場合、前記受信したパケットに含まれたセンサー情報が登録されているか否かを判断するステップと、前記センサー情報が登録されている場合、前記登録されたセンサー情報に応じたセンサーの固有情報を含む第2ペアパケットを前記センサーに送信するステップを含む。
【0012】
また、前記パケットがペアパケットでない場合、前記受信したパケットに含まれたセンサー情報が登録されているか否かを判断するステップと、前記センサー情報が登録されている場合、前記パケットに含まれたセンシングデータをサーバーに送信するステップを含むことができる。
【0013】
前記技術的課題を解決するために、本発明の一実施例によるセンサーは、ゲートウェイとパケットを送受信する通信部と、ペアビットを保存するメモリーと、前記ゲートウェイとのペアリングを処理するプロセッサを含み、前記プロセッサは、前記ペアビットが第1値である場合、センサー情報を含む第1ペアパケットをゲートウェイに送信し、前記ゲートウェイから第2ペアパケットを受信すると、前記受信した第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報であるか否かを判断し、前記第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報である場合、前記ペアビットを第2値に変更してペアリングを行う。
【0014】
また、前記センサーに電源を供給するバッテリーを含み、前記ペアビットは、初期または前記バッテリーが装着される場合、第1値と設定されることができる。
【0015】
また、前記センサー情報は、前記センサーの汎用一意識別子(UUID、universally unique identifier)を含み、前記固有情報は、前記センサーのシリアル番号(Serial Number)を含むことができる。
【0016】
また、前記センサーの固有情報は、前記センサー情報を登録したゲートウェイに保存され、前記ゲートウェイから受信する前記第2ペアパケットに含まれることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の実施例によれば、ペアビットを利用して簡単に両方向通信のためのペアリングを行うことができる。また、センサーの固有番号であるシリアル番号を利用して、セキュリティー性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施例によるセンサーのブロック図である。
図2】本発明の実施例によるセンサーとゲートウェイのペアリング過程を説明するための図である。
図3】本発明の実施例によるセンサーとゲートウェイのペアリング過程を説明するための図である。
図4】本発明の実施例によるセンサーとゲートウェイのペアリング過程を説明するための図である。
図5】本発明の実施例によるセンサーとゲートウェイのペアリング過程を説明するための図である。
図6】本発明の一実施例によるセンサーのペアリング方法の流れ図である。
図7】本発明の一実施例によるゲートウェイのペアリング方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0020】
ただし、本発明の技術思想は、説明される一部の実施例に限定されるものではなく、異なる様々な形態で実施することができ、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間でその構成要素の一つ以上を選択的に結合または置換して使用することができる。
【0021】
また、本発明の実施例で使用される用語(技術的及び科学的用語を含む)は、明確に特別に定義されて記載されていない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般的に理解される意味に解釈することができ、辞書で定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈することができるだろう。
【0022】
また、本発明の実施例で使用される用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。
【0023】
本明細書において、単数形は、文言で特に言及されていない限り、複数形も含むことができ、「A及び(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または複数)」と記載されている場合、A、B、Cで組み合わせられるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0024】
また、本発明の実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであって、その用語によって当該構成要素の本質や順番または順序などに限定されるものではない。
【0025】
そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、または「接続」と記載されている場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に「連結」、「結合」、または「接続」される場合だけでなく、その構成要素とその他の構成要素の間にある別の構成要素により「連結」、「結合」、または「接続」される場合も含むことができる。
【0026】
また、各構成要素の「上(の上)」または「下(の下)」に形成または配置されるものとして記載される場合、「上(の上)」または「下(の下)」は、二つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく、一つ以上の別の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(の上)」または「下(の下)」で表現される場合、一つの構成要素を基準にして上方向だけでなく、下方向の意味も含むことができる。
【0027】
本実施例による変形例は、各実施例のうちの一部の構成と他の実施例のうちの一部の構成を一緒に含むことができる。つまり、変形例は、様々な実施例のうちの一つの実施例を含むが、一部の構成が省略され、対応する他の実施例の一部の構成を含むことができる。あるいは、その逆の場合もある。実施例に説明する特徴、構造、効果などは、少なくとも一つの実施例に含まれるものであり、必ずしも一つの実施例に限定されるものではない。さらに、各実施例に例示された特徴、構造、効果などは、実施例が属する分野の当業者であれば、他の実施例についても組み合わせまたは変形して実施可能である。したがって、このような組み合わせと変形に関係する内容は、実施例の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0028】
図1は、本発明の一実施例によるセンサーのブロック図である。
【0029】
本発明の一実施例によるセンサー100は、通信部110、メモリー120、およびプロセッサ130で構成され、センシング部(図示せず)を含むことができる。
【0030】
センサー100は、ゲートウェイ200と無線通信を通じて接続されてセンシングしたセンシングデータをゲートウェイ200に送信するセンサー100であることができる。センサー100は適用された機能を通じて、オブジェクト乃至外部に対する情報をセンシングするセンサーであることができる。センサー100は、ゲートウェイ200と無線または有線通信を通じて接続されることができる。例えば、センサー100は、ゲートウェイ200とLora通信で接続することができ、ブルートゥース(登録商標)またはWi-Fi以外の様々な通信に接続することができる。ゲートウェイ200は、センサー100から受信したセンシングデータをサーバー300または他の装置に送信することができ、サーバー300または外部から受信するセンサー制御データをセンサー100に送信する両方向通信を行うことができる。
【0031】
センサー100とゲートウェイ200がセンシングデータまたは制御データを送受信するためには、ペアリングを行わなければならない。ここで、ペアリング(pairing)は、複数の装置が互いに感知および登録を通じて、データを送受信できる状態になることを意味し、同期化ともいう。
【0032】
センサー100は、ゲートウェイ200とのペアリングを行う時に、ペアビットおよび固有番号を利用し、これを処理するために、通信部110、メモリー120、およびプロセッサ130を含む。
【0033】
通信部110は、ゲートウェイ200とパケットを送受信する。
【0034】
より具体的には、通信部110は、無線または有線通信を通じて、ゲートウェイ200とデータを含むパケットを送受信する。ここで、パケット(packet)は、データを伝送するデータの束であり、通信部110は、パケット単位でゲートウェイ200とデータを送受信することができる。
【0035】
メモリー120は、ペアビットを保存する。
【0036】
より具体的には、メモリー120は、ペアリング動作の可否を判断する情報であるペアビットを保存する。ここで、ペアビットは、第1値または第2値を含むことができる。ここで、第1値は、ペアリングが必要な状態またはペアリングが解除された状態であることができ、第2値は、ペアリングが必要でない状態またはペアリングが設定された状態であることができる。ペアビットは1BITであってもよく、0または1であってもよい。この時、第1値は0であり、第2値は1であることができ、逆に、第1値は1であり、第2値は0であることができる。または、ペアビットは、複数のビットを含み、エラーなどを含めて3つ以上の状態を表す値を含むこともできる。
【0037】
メモリー120は、センサー100がセンシングしたセンシングデータまたはゲートウェイ200または外部から受信したデータを保存することができる。メモリー120は、静的メモリー(static memory)、例えばSRAMであってもよい。または、動的メモリーであるDRAMまたはflash memoryなど様々な種類のメモリーであることができる。
【0038】
メモリー120は、センサー情報および固有情報を保存することができる。ここで、センサー情報は、センサー100の汎用一意識別子(UUID、universally unique identifier)を含むことができる。汎用一意識別子は、通信上でオブジェクトを識別するための識別子であり、ネットワーク上でオブジェクトを識別するために利用される値で、設定によって変更されたり、固定される値でありうる。
【0039】
前記固有情報は、前記センサーのシリアル番号(Serial Number)を含むことができる。シリアル番号は、一連番号または製造番号と呼ばれ、センサー100製品を製造する時にセンサー100ごとに付与される番号であり、各センサー100が固有に有する値である。メモリー120は、センサー情報および固有情報を保存し、ペアリングを行うために利用できるようにすることができる。
【0040】
また、メモリー120は、センサー100がセンシングを実行したり、ペアリングを行うようにする命令語を保存することもできる。さらに、センサー100が動作するために必要な様々なデータが保存されている可能性がある。
【0041】
プロセッサ130は、前記ゲートウェイ200とのペアリングを処理する。
【0042】
より具体的に、プロセッサ130は、メモリー120に保存されたペアビットおよび通信部110を通したゲートウェイ200とのパケット送受信を利用し、ゲートウェイ200とのペアリングを処理する。プロセッサ130は、前記ペアビットが第1値である場合、センサー情報を含む第1ペアパケットをゲートウェイ200に送信し、前記ゲートウェイ200から第2ペアパケットを受信すると、前記受信した第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報であるか否か判断し、前記第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報である場合、前記ペアビットを第2値に変更してペアリングを行う。
【0043】
プロセッサ130は、メモリー120に保存されたペアビットを利用してペアリング実行の可否を判断するために、ペアビットの値を確認する。ペアビットがペアリングが必要な値である第1値である場合、ペアリング過程を行う。まず、ペアビットが第1値である場合、センサー情報を含む第1ペアパケットをゲートウェイに送信する。ここで、第1ペアパケットは、特定ゲートウェイではなく、ペアリングを通じて接続できる外部に送信する。第1ペアパケットには、これを受信するゲートウェイ200がペアリングを行うために必要なセンサーのネーム(name)およびセンサー情報である汎用一意識別子(UUID)を含むことができる。または、センサーの現在の状態を表す情報またはペアパケットであることを表す情報などを含むことができる。
【0044】
第1ペアパケットを受信してセンサー100とペアリングを実行しようとするゲートウェイ200から第2ペアパケットを受信すると、プロセッサ130は、前記受信した第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報であるか否か判断する。第1ペアパケットは、センサーの固有情報を含まず、第2ペアパケットは、センサーの固有情報を含む。つまり、第1ペアパケットを通じて送信しなかった自分の固有情報が第2ペアパケットに含まれているかどうかを確認する過程を通じて、第2ペアパケットを送信したゲートウェイ200は、ペアリングを行うのに適したゲートウェイ200であるか否かを判断することができる。固有情報が異なる場合には、該当ゲートウェイは、ペアリングを行うのに適していない不正なゲートウェイなどと判断することができる。
【0045】
前記第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報である場合、プロセッサ130は、前記ペアビットを第2値に変更する。第1ペアパケットに含まれていないにもかかわらず、前記第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報である場合、該当ゲートウェイが自分の固有情報を予め知っていることであり、該当ゲートウェイは、ペアリングを行うのに適したゲートウェイであるため、ペアビットはペアリングが完了した値である第2値に変更する。ペアビットを第2値に変更することにより、ペアリング過程を終了することができる。第2値に変更されたペアビットは、メモリー120に保存することができる。
【0046】
ペアビットが第2値である場合には、ゲートウェイ200とペアリングを維持する状態であるため、ペアリング過程を行う必要がなく、ペアリング過程を実行しない。これにより、不要なペアリング過程を行わないことにより、電力消耗を減らすことができ、低電力で動作することができる。
【0047】
センサー100に電源を供給するバッテリーを含むことができる。センサー100がバッテリーから電源を供給されている間は、メモリー120に保存されたペアビットを維持することができるが、バッテリーが放電して交換されたり、初めてバッテリーが装着される場合、または、センサー100の動作初期には、ペアビットは初期値またはペアリングが必要な値である第1値と設定することができる。例えば、バッテリーが除去された後、充電されたバッテリーが接続されると、ペアビットが初期化されて第1値になり、ペアビットが第1値であるため、ペアリング過程が実行されることができる。
【0048】
ペアリング過程が実行され、センサー100とゲートウェイ200間にペアリングが設定された後は、ペアビットは第2値が維持されるため、センサーは毎回ペアリング過程を実行することなく、センサー100の機能を行うことができる。つまり、センサー100がセンシングを通じてセンシングデータを生成することができる。センシングデータは、通信部110を通じてゲートウェイ200に送信することができる。
【0049】
センサー100は、常時動作するか、必要時にのみ動作することができる。必要時にのみ動作する場合、センシングが必要ない場合には、電力消耗を減らすために、スリープモードで動作することができる。スリープモード中にセンシングが必要で動作モードに変更する場合、ペアビットを確認することができる。スリープモードでは、ペアビットが第2値に維持されるため、スリープモードから動作モードに変更する際、ペアリング過程なしにすぐにセンシングを行うことができる。
【0050】
ペアリング過程で、センサー100とパケットを送受信するゲートウェイ200は、次のように動作することができる。
【0051】
まず、ゲートウェイ200は、センサー100からパケットを受信すると、受信したパケットがペアパケットであるか否かを判断する。センサー100から受信したパケットであるペアリングのためのペアパケットなのか、センシングデータを含むパケットなのかを確認することができる。パケットがペアパケットである場合、ペアパケットを表すデータを含むことができる。前記パケットがペアパケットであれば、前記受信したパケットに含まれたセンサー情報が登録されたか否かを判断する。ここで、ゲートウェイ200は、以前にセンサー100に対する情報を保存しているゲートウェイであることができる。ゲートウェイ200が予めセンサー100に対する情報を保存しており、前記センサー情報が登録されている場合、該当センサー100とのペアリングを行うことができる。ペアリングのための両方向確認のために、ゲートウェイ200は、前記登録されたセンサー情報に応じたセンサーの固有情報を含む第2ペアパケットをセンサー100に送信する。ゲートウェイ200は、センサー情報に含まれたセンサーのネームまたは汎用一意識別子(UUID)に応じて、センサーの固有情報を保存することができる。ゲートウェイ200は、センサーDBにセンサー情報などを保存することができ、この時、該当データをテーブル形式で保存することができる。このように、保存されたデータを利用して、前記登録されたセンサー情報に応じたセンサーの固有情報を読み出し、該当センサーの固有情報を含む第2ペアパケットをセンサー100に送信し、センサー100が自分を確認するようにすることができる。センサー100は、先に説明したように、第2ペアパケットを利用してペアリングを行う。
【0052】
ゲートウェイ200が受信したパケットがペアリングパケットでなければ、該当パケットは、センシングデータパケットでありうる。この場合、前記受信したパケットに含まれたセンサー情報が登録されているか否かを判断し、前記センサー情報が登録されている場合、前記パケットに含まれたセンシングデータをサーバーまたは該当センシングデータを必要とする外部装置などに送信することができる。
【0053】
図2は、センサーで行われるペアリング過程を示した図であり、図3は、ゲートウェイで行われるペアリング過程を示した図である。センサー100は、バッテリーが装着されたり、バッテリーが除去された後、バッテリーが交換して装着される場合、保存部であるS(static)RAMに保存されたペアビット(Pair Bit)を確認し、ペアビットが第1値である0の場合、ペアリング過程を行い、ペアビットが第2値である1の場合、ペアリング過程なしにセンサーの機能を遂行してセンシングデータを生成する。
【0054】
ペアリング過程を行う際、センサー情報であるSensor Descriptionを含む第1ペアリングパケットを外部に送信し、ゲートウェイ200からそれに対する応答を待機する。ゲートウェイ200から該当応答である第2ペアリングパケットを受信すると、第2ペアリングパケットに含まれる固有情報であるシリアル番号を確認し、固有情報が一致する場合、ペアビットを第2値に変更して保存することによってペアリングを完了する。固有情報が不一致する場合、ペアビット変更することなく、ペアリング過程を繰り返す。
【0055】
ペアリングが完了する場合、センサーはセンシング動作を行う。スリープモードに転換され、再び動作モードに転換される場合、ペアビットを確認し、この時、ペアビットは第2値に維持され、センシング動作を行う。ゲートウェイ200とのペアリングが解除されたり、センサー100のバッテリーが交換される場合、ペアビットは第1値に変更され、ペアリングが必要になったときにペアリングを行う。
【0056】
ゲートウェイ200は、図3のように、センサー100からパケットであるLoRaパケットを受信すると、該当パケットがペアパケットであるか否かを判断し、ペアパケットである場合、ペアリング過程を行う。ペアパケットは、センサー情報である汎用一意識別子(UUID)を含むが、汎用一意識別子がセンサーDBに登録されているか否かを判断する。該当汎用一意識別子が登録されている場合には、それに応じて保存されている該当センサーの固有情報であるシリアル番号を含む第2ペアパケットをセンサー100に送信する。シリアル番号を含む第2ペアパケットは、先に説明したように、センサー100でペアリング過程を行うために利用される。
【0057】
センサー100から受信したパケットがペアパケットではなく、センシングデータを含むパケットである場合、該当センサーの汎用一意識別子がセンサーDBに登録されているか否かを判断する。該当汎用一意識別子が登録されている場合には、センシングデータをサーバーに送信する。この時、サーバーはMQTTサーバーである可能性がある。
【0058】
MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)は、モノ通信(M2M:Machine to Machine)、モノインターネット(IOT:Internet of Things)のように帯域幅が制限された通信環境に最適化して開発されたプッシュ技術(push technology)基盤の軽量メッセージ伝送プロトコルである。MQTTプロトコルは、プッシュ技術(push technology)で一般的に使用されるクラインアント/サーバー方式の代わりに、メッセージ仲介者(broker)を通じて送信者が特定メッセージを発行(publish)し、受信者がメッセージを購読(subscribe)する方式を使用する。つまり、仲介者(broker)を通じてメッセージが送受信される。メッセージの長さが一番小さく2バイトまで可能で、秒当たり1,000単位のメッセージ伝送が可能であり、軽くて速いという長所を有する。
【0059】
センサー100は、シリアル番号などを含む自分の固有情報を、図4のように、表示部140上に表示することができる。シリアル番号などを含む固有情報は、QRコード(登録商標)141やバーコードなど様々な表示形態で表示することができる。ゲートウェイ200は、表示部140上に表示された固有情報を認識したり、マニュアルを通じて記録することにより、センサーDB上に登録することができる。さらに、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))や無線LAN(WiFi)など様々な方式で、ゲートウェイ200は、センサー情報および固有情報をセンサーDBに保存することができる。
【0060】
ゲートウェイ200は、図5のように、様々な通信方式で通信を行うための通信部を含むことができる。例えば、図5のように、LoRa Transceiver210、WiFi220、Bluetooth230、Ethernet250モジュールを含むことができる。また、制御部であるMCU240およびメモリーであるFlash Memory260などを含むことができる。
【0061】
ゲートウェイのセンサーDBは、センサーに対する情報をブルートゥースやウェブインターフェース(web interface)を通じて追加することができる。ネットワークを通した通信が困難な場合、センサーデータを受信するために、ブルートゥースを含むことができる。
【0062】
この時、センサーDBに保存される情報は、UUID、SN、INSTALL DATE、BATTERY LIFE、ACTIVATEなどを含むことができる。ここで、UUIDは通信のためのデバイスの固有IDであり、SNはセンサー登録時に必要な固有番号であり、ゲートウェイから受けたSNが一致する場合、Pairされたものとして動作することができる。INSTALL DATEは初期ペア日(日付)であり、BATTERY LIFEは、センサーバッテリー残余量で周期的アップデート(update)することができる。ACTIVATEは、センサーデータMQTT Relay有無を示すデータでありうる。該当データをセンサーDBに保存して、ペアリングを行うために利用することができる。
【0063】
前記のように、ペアビットおよびセンサーの固有情報を利用することによって簡単で安全な両方向ペアリングを行うことができ、不要なペアリングを行わないため、低電力動作が可能である。
【0064】
図6は、本発明の一実施例によるセンサーのペアリング方法の流れ図であり、図7は、本発明の一実施例によるゲートウェイのペアリング方法の流れ図である。図6および図7の各ステップに対する詳細な説明は、図1図5のセンサーとゲートウェイ間のペアリング過程に対する詳細な説明に対応するため、以下、重複する説明は省略する。
【0065】
センサーのゲートウェイとのペアリング方法は、ペアビットが第1値である場合、S11段階でセンサー情報をゲートウェイに送信し、前記ゲートウェイから第2ペアパケットを受信すると、S12段階で前記受信した第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報であるか否か判断し、前記第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報である場合、S13段階で前記ペアビットを第2値に変更してペアリングを行う。
【0066】
初期または前記センサーのバッテリーが装着される場合、前記ペアビットは、第1値と設定されることができ、前記ペアビットは、静的メモリーに保存されることができる。
【0067】
前記ペアビットが第2値である場合、前記センサーの機能を行うステップを含むことができ、前記センサーがスリープモードから動作モードに変更する時に、前記ペアビットを確認するステップを含むことができる。
【0068】
ここで、前記センサー情報は、前記センサーの汎用一意識別子(UUID、universally unique identifier)を含み、前記固有情報は、前記センサーのシリアル番号(Serial Number)を含むことができる。
【0069】
ゲートウェイのセンサーとのペアリング方法は、センサーからパケットを受信すると、S21段階で受信したパケットがペアパケットであるか否かを判断し、前記パケットがペアパケットであれば、S22段階で前記受信したパケットに含まれたセンサー情報が登録されているか否かを判断し、前記センサー情報が登録されている場合、S23段階で前記登録されたセンサー情報に応じたセンサーの固有情報を含む第2ペアパケットを前記センサーに送信する。
【0070】
前記パケットがペアパケットでない場合、前記受信したパケットに含まれたセンサー情報が登録されているか否かを判断するステップおよび前記センサー情報が登録されている場合、前記パケットに含まれたセンシングデータをサーバーに送信するステップを含むことができる。
【0071】
本実施例に関連する技術分野における当業者であれば、前記記載の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形された形態で実施することができることを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されるべきである。本発明の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等の範囲内にあるすべての差異は、本発明に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-05-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサーのゲートウェイとのペアリング方法において、
ペアビットが第1値である場合、センサー情報を含む第1ペアパケットをゲートウェイに送信するステップと、
前記ゲートウェイから第2ペアパケットを受信すると、前記受信した第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報であるか否かを判断するステップと、
前記第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報である場合、前記ペアビットを第2値に変更するステップを含む、ペアリング方法。
【請求項2】
初期または前記センサーのバッテリーが装着される場合、前記ペアビットは第1値と設定される、請求項1に記載のペアリング方法。
【請求項3】
前記ペアビットは、静的メモリーに保存される、請求項1又は2に記載のペアリング方法。
【請求項4】
前記ペアビットが第2値である場合、前記センサーの機能を行うステップを含む、請求項1又は2に記載のペアリング方法。
【請求項5】
前記センサーがスリープモードから動作モードに変更時に、前記ペアビットを確認するステップを含む、請求項1に記載のペアリング方法。
【請求項6】
前記センサー情報は、前記センサーの汎用一意識別子(UUID、universally unique identifier)を含み、
前記固有情報は、前記センサーのシリアル番号(Serial Number)を含む、請求項1又は2に記載のペアリング方法。
【請求項7】
ゲートウェイのセンサーとのペアリング方法において、
センサーからパケットを受信すると、受信したパケットがペアパケットであるか否かを判断するステップと、
前記パケットがペアパケットである場合、前記受信したパケットに含まれたセンサー情報が登録されているか否かを判断するステップと、
前記センサー情報が登録されている場合、前記登録されたセンサー情報に応じたセンサーの固有情報を含む第2ペアパケットを前記センサーに送信するステップを含む、ペアリング方法。
【請求項8】
前記パケットがペアパケットでない場合、前記受信したパケットに含まれたセンサー情報が登録されているか否かを判断するステップと、
前記センサー情報が登録されている場合、前記パケットに含まれたセンシングデータをサーバーに送信するステップを含む、請求項7に記載のペアリング方法。
【請求項9】
ゲートウェイとパケットを送受信する通信部と、
ペアビットを保存するメモリーと、
前記ゲートウェイとのペアリングを処理するプロセッサを含み、
前記プロセッサは、
前記ペアビットが第1値である場合、センサー情報を含む第1ペアパケットをゲートウェイに送信し、前記ゲートウェイから第2ペアパケットを受信すると、前記受信した第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報であるか否かを判断し、前記第2ペアパケットに含まれた固有情報が自分の固有情報である場合、前記ペアビットを第2値に変更してペアリングを行う、センサー。
【請求項10】
前記センサーに電源を供給するバッテリーを含み、
前記ペアビットは、
初期または前記バッテリーが装着される場合、第1値と設定される、請求項9に記載のセンサー。
【国際調査報告】