(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-29
(54)【発明の名称】液状またはペースト状食品のための密封パッケージおよび当該パッケージを製造するための方法
(51)【国際特許分類】
B65D 85/72 20060101AFI20241122BHJP
B65D 85/74 20060101ALI20241122BHJP
B65D 85/76 20060101ALI20241122BHJP
【FI】
B65D85/72
B65D85/74
B65D85/76
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534729
(86)(22)【出願日】2022-12-07
(85)【翻訳文提出日】2024-07-12
(86)【国際出願番号】 IB2022061867
(87)【国際公開番号】W WO2023111780
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】102021000031118
(32)【優先日】2021-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594073646
【氏名又は名称】イ.エンメ.ア.インドゥストリア マッキーネ アウトマティケ ソチエタ ペル アツィオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【氏名又は名称】吉田 新吾
(72)【発明者】
【氏名】バッターリャ,マッシモ
(72)【発明者】
【氏名】カステッラーリ,ピエルイージ
(72)【発明者】
【氏名】レア,ダリオ
【テーマコード(参考)】
3E035
【Fターム(参考)】
3E035AA18
3E035BA10
3E035BB08
3E035BC03
3E035BD02
3E035CA07
(57)【要約】
液状またはペースト状食品のための密封パッケージであって、縦方向および横方向の脆弱線を有する単一のシート(1)からなり、シート(1)は三角柱形状の容器(C)を形成するために脆弱線に沿って折り畳まれ、当該密封パッケージは、互いに平行で且つ三角形の2つの対向する前面壁(1A,1B)と、共通の頂点(V)に向かって収束する2つの対向する長方形の傾斜した側面壁(1C,1D)と、実質的に長方形の底壁(1E)であって、その2つの大きな対向するエッジから前面壁(1A,1B)が始まり、その2つの小さな対向するエッジから側面壁(1C,1D)が始まる、底壁(1E)と、第1のシーリングフィン(P1)および第2のシーリングフィン(P2)を形成する第1および第2のシーリングであって、第1および第2のシーリングが前面壁(1A,1B)および側面壁(1C,1D)により区切られた空洞と、空洞にアクセスするための単一の開口部(10)を規定する、第1および第2のシーリングと、を備え、開口部(10)は、開口部(10)を通して落下させることにより注入される食品で空洞を充填することを可能にするように、底壁(1E)に形成され、開口部(10)は、第3のベースシーリングフィン(P3)を形成するように、2つの前面壁(1A,1B)の内面同士をシーリングすることにより形成される第3のシーリングにより閉じられる、密封パッケージ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状またはペースト状食品のための密封パッケージであって、縦方向および横方向の脆弱線を有する単一のシート(1)からなり、前記シート(1)は三角柱形状の容器(C)を形成するために前記脆弱線に沿って折り畳まれ、当該密封パッケージは、
互いに平行で且つ三角形の2つの対向する前面壁(1A,1B)と、
共通の頂点(V)に向かって収束する2つの対向する長方形の傾斜した側面壁(1C,1D)と、
実質的に長方形の底壁(1E)であって、その2つの大きな対向するエッジから前記前面壁(1A,1B)が始まり、その2つの小さな対向するエッジから前記側面壁(1C,1D)が始まる、底壁(1E)と、
第1のシーリングフィン(P1)および第2のシーリングフィン(P2)であって、当該第1のシーリングフィン(P1)および第2のシーリングフィン(P2)の少なくとも一方が剥離可能または引き裂き可能なタイプである第1のシーリングフィン(P1)および第2のシーリングフィン(P2)を形成するために、前記前面壁(1A,1B)および/または前記側面壁(1C,1D)の少なくとも一方の対応する内面を接合することにより形成される第1および第2のシーリングであって、当該第1および第2のシーリングが前記前面壁(1A,1B)および前記側面壁(1C,1D)により区切られた空洞と、前記空洞にアクセスするための単一の開口部(10)を規定する、第1および第2のシーリングと、を備え、
前記開口部(10)は、前記開口部(10)を通して落下させることにより注入される前記食品で前記空洞を充填することを可能にするように、前記底壁(1E)に対応して形成され、前記開口部(10)は、前記共通の頂点(V)の反対側の前記底壁(1E)上に単一の第3のベースシーリングフィン(P3)を形成するように、前記前面壁(1A,1B)の2つの対向する端尾部の内面同士、および前記側面壁(1C,1D)の二対の対向する端尾部の内面同士を溶着することにより形成される第3のシーリングにより閉じられる、密封パッケージ。
【請求項2】
前記第1のフィン(P1)を規定する前記第1のシーリングは、前記前面壁(1A,1B)の一方または前記側面壁(1C,1D)の一方に縦方向に形成され、前記第2のフィン(P2)を規定する前記第2のシーリングは、前記前面壁(1A,1B)と前記側面壁(1C,1D)が互いに交わる場所に形成される前記共通の頂点(V)に沿って横方向に形成される、請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
それぞれ前記第1のフィン(P1)および第2のフィン(P2)を規定する前記第1および第2のシーリングは、それぞれ前記2つの前面壁(1A,1B)の各々または前記2つの側面壁(1C,1D)の各々に縦方向に形成される、請求項1に記載のパッケージ。
【請求項4】
前記第3のベースフィン(P3)は中央に形成され、前記底壁(1E)に折り畳まれている、請求項1から3のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項5】
前記底壁(1E)は、前記パッケージ(C)を開封するように構成された少なくとも1つの突き出たベースタブ(2)を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項6】
前記ベースタブ(2)は前記第3のフィン(P3)に形成される、請求項5に記載のパッケージ。
【請求項7】
前記第1のシーリングフィン(P1)および前記第2のシーリングフィン(P2)の少なくとも一方は、前記パッケージ(C)を開封するように構成された突き出た側面タブ(2’)を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項8】
前記第1のシーリングフィン(P1)、前記第2のシーリングフィン(P2)および前記第3のシーリングフィン(P3)の少なくとも1つは、それぞれの壁(1A,1B,1C,1D,1E)に折り畳まれている、請求項1から7のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項9】
前記第3のシーリングフィン(P3)を形成する前記第3のシーリングはまた、それが前記底壁(1E)に折り畳まれた後、前記底壁(1E)から両側に突き出た一対のフラップ(3)を形成し、前記一対のフラップの各フラップは、それぞれ最も近い側面壁(1C,1D)に折り畳まれている、請求項1から8のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項10】
前記第3のシーリングフィン(P3)は、前記単一のシート(1)の2つの対向する層のみにより形成され、前記パッケージの前記底壁(1E)の近くに前記食品のない空の空間が残されないように前記底壁(1E)の適切な位置に形成される、請求項1から9のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項11】
前記第3のベースシーリングフィン(P3)は前記共通の頂点(V)に対して垂直に延びる、請求項1から10のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項12】
食品のための密封パッケージを製造するための方法であって、
連続フィルムを供給するステップと、
前記連続フィルムを切断して複数の単一のシート(1)を形成し、各単一のシート(1)に縦方向および横方向の脆弱線を形成して、三角柱形状を有する容器(C)を形成するための折り目線を規定するステップと、
角柱形状の成形マンドレル(4)を提供するステップと、
前記単一のシート(1)を前記成形マンドレル(4)に結合するステップと、
前記脆弱線に沿って前記シート(1)を折り畳むことにより前記成形マンドレル(4)の周りに前記シート(1)を折り畳むステップであって、
互いに平行で且つ三角形の2つの対向する前面壁(1A,1B)と、
共通の頂点(V)に向かって傾斜した2つの対向する長方形の側面壁(1C,1D)と、を前記成形マンドレル(4)の周りに包まれるよう形成するステップと、
前記シート(1)が前記成形マンドレル(4)に巻かれている間に、前記2つの前面壁(1A,1B)および前記2つの側面壁(1C,1D)により区切られた空洞にアクセスするための単一の開口部(10)を有する容器(C)を製造するように第1および第2のシーリングでシールするステップであって、
第1のシーリングフィン(P1)および第2(P2)のシーリングフィンであって、当該第1のシーリングフィン(P1)および第2のシーリングフィン(P2)の少なくとも一方が剥離可能または引き裂き可能なタイプである第1のシーリングフィン(P1)および第2(P2)のシーリングフィンを形成するように、前記第1および第2のシーリングが前記前面壁(1A,1B)および/または側面壁(1C,1D)の少なくとも一方の対応する内面を接合することによって形成される、ステップと、
前記開口部(10)からアクセス可能である前記空洞を形成するために、前記成形マンドレル(4)から前記第1(P1)および第2のシーリングフィン(P2)を持つ前記容器(C)を取り外すステップと、
前記アクセス開口部(10)を通して前記食品を落下させることにより注入される前記食品で前記空洞を充填するステップと、その後、
単一の第3のベースシーリングフィンP3を前記共通の頂点(V)の反対側の底壁(1E)上に形成するように、前記2つの前面壁(1A,1B)の2つの対向する端尾部の内面同士および前記2つの側面壁(1C,1D)の二対の対向する端尾部の内面同士を溶着することにより形成される第3の最終シーリングにより容器Cを閉じるステップと、を含む方法。
【請求項13】
前記シールするステップは、
前記第1のフィン(P1)を規定する前記第1のシーリングが前記容器(C)の前記前面壁(1Aまたは1B)の一方または前記側面壁(1Cまたは1D)の一方のいずれかに縦方向に形成されるサブステップと、
前記第2のフィン(P2)を規定する前記第2のシーリングが前記前面壁(1A,1B)および前記側面壁(1C,1D)が互いにすべて交わる場所に形成される前記共通の頂点(V)に沿って横方向に形成されるサブステップと、を含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記シールするステップは、
前記第1のフィン(P1)を規定する前記第1のシーリングが前記容器(C)の前記前面壁(1Aまたは1B)の一方または前記側面壁(1Cまたは1D)の一方に縦方向に形成されるサブステップと、
前記第2のフィン(P2)を規定する前記第2のシーリングが前記第1のシーリングに対して残りの前記前面壁(1Aまたは1B)または残りの前記側面壁(1Cまたは1D)に縦方向に形成されるサブステップと、を含む請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第3のベースシーリングフィン(P3)は中央に形成され、前記底壁(1E)に折り畳まれる、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のシーリングフィン(P1)、第2のシーリングフィン(P2)および第3のシーリングフィン(P3)の少なくとも一つは、前記容器(C)の対応する壁(1A,1B,1C,1D,1E)に折り畳まれ、安定的に関連付けられる、請求項12から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記第3のベースシーリングフィン(P3)は前記単一のシート(1)の2つの対向する層のみを接合することにより形成され、前記パッケージの前記底壁(1E)の近くに前記食品のない空の空間が残されないように前記底壁(1E)の適切な位置に形成される、請求項12から16のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三角柱形状を持ち、液状またはペースト状食品のための、開封可能な密封パッケージに関する。
【0002】
本発明は、また、上述の食品を収容する密封パッケージを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
液状またはペースト状製品とは、本明細書では、冷たい状態でも熱い状態でもノズルによりパッケージに充填できる製品を指し、例えばプロセスチーズ、バター、チョコレート、マーマレードなどからなる。
【0004】
ペースト状タイプの上述の食品は、個別にパッケージされたポーションにより形成され得ることが知られている。
【0005】
従来技術の第1の解決策によると、液状またはペースト状製品のポーションのこれらのパッケージ(またはラッパー)は、部分的に開いた容器であって、その中に液状またはペースト状製品が冷たい状態でも熱い状態でも(通常は周囲温度よりも高い温度で)ドーズされる容器を形成するために所定の手順に従って折り畳むことにより形成された薄いアルミニウムフィルムから得られる。
【0006】
製品がドーズされた後、(再びアルミニウム製の)蓋を形成する部分がパッケージの開いた部分に配置され、全体がシールされる。
【0007】
従来技術の第2の解決策によると、パッケージは紙ベースの材料からも作成され得る。
【0008】
このタイプのパッケージは、2つのブランクを有し、一つは容器を形成するためのブランクであり、もう一つは容器の充填後に蓋を形成するためのブランクであり、これは容器に注がれた製品上に配置され、その後、全体がシールされる。
【0009】
両タイプのパッケージは、形成前にパッケージの一部に接着されたプラスチック製の引き裂きストリップにより得られる開封促進システムを有し得る。
【0010】
「ポーション」製品のこれらのタイプのパッケージは、製造するのに経済的であることで知られており、ドーズされた製品が困難な物流条件下でも満足のいく保存性を得ることを可能にする関連のあるシールを提供する、すなわち、最適な断熱シールと、許容可能な保存期間のために内部に空洞がないことと、を保証しなければならない。
【0011】
しかしながら、2つの部分に分かれたパッケージの構造およびそれが閉じられる態様は、完全でないシールに容易につながり得る。
【0012】
実際、時間の経過とともに、パッケージ内の漏れの存在に起因し得る製品の水性部分の一部の蒸発により、パッケージ製品の重量が減少し得る。
【0013】
予め形成された折り目を持つ蓋(チーズ上にシールされる)の取り付けは、製品が沈殿する微小な開口部を生じさせ、これは時間の経過とともに漏れの原因となり得ることが指摘されている。
【0014】
これらの漏れは、製品の保存に悪影響を及ぼす。
【0015】
また、漏れは、パッケージへの酸素の侵入を許し、製品の酸化による保存期間を制限する。
【発明の概要】
【0016】
本発明の目的は、従来技術の上述の欠点を克服し且つ製品の品質維持と相まって高い保存期間を保証する最適な閉鎖品質を持つことができる、角柱形状を持つ、特に三角形の断面を持つ、液状またはペースト状食品のための、開封可能な密封パッケージを提供することである。
【0017】
さらに、本発明の目的は、迅速且つ容易に得ることができる、角柱形状を持つ、特に三角形の断面を持つ、液状またはペースト状食品のための、開封可能な密封パッケージを提供することである。
【0018】
前記目的は、添付の特許請求の範囲に記載されているように、本発明による、角柱形状を持つ、特に三角形の断面を持つ、液状またはペースト状食品のための、開封可能なパッケージによって完全に達成される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本パッケージの特徴は、添付図面に例として示された、その好ましいが非限定的な実施形態の以下の詳細な説明からより明らかになる。
【
図1A-1F】本発明による、角柱形状を持つ、特に三角形の断面を持つ、液状またはペースト状食品のための、開封可能な第1の密封パッケージの構造を斜視図で示す。
【
図2A-2F】本発明による、角柱形状を持つ、特に三角形の断面を持つ、液状またはペースト状食品のための、開封可能な第2の密封パッケージの構造を斜視図で示す。
【
図3A-3F】本発明による、角柱形状を持つ、特に三角形の断面を持つ、液状またはペースト状食品のための、開封可能な第3の密封パッケージの構造を斜視図で示す。
【
図4A-4G】本発明による、角柱形状を持つ、特に三角形の断面を持つ、液状またはペースト状食品のための、開封可能な第4の密封パッケージの構造を斜視図で示す。
【
図5-6】成形スピンドル上で得られる液状またはペースト状食品を収容する密封パッケージを製造するための概略的な一連の方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図面、特に
図1から4を参照して、Cでラベル付けされた、本発明による密封パッケージは、例えば、プロセスチーズ、バター、チョコレート、ジャムなどの液状またはペースト状食品のポーションを収容するために使用される。
【0021】
特に、本発明によるパッケージCは三角柱形状を有する。
【0022】
示されているように、液状またはペースト状食品のためのパッケージCは、縦方向および横方向の脆弱線を有する単一のシート1からなる。
【0023】
シート1は三角柱形状の容器Cを形成するように脆弱線に沿って折り畳まれる。
【0024】
パッケージCは、互いに平行で且つ三角形の2つの対向する前面壁1A、1Bを備える。
【0025】
パッケージCはまた、共通の頂点Vに向かって傾斜した2つの対向する長方形の側面壁1C、1Dを備える。
【0026】
パッケージCはまた、実質的に長方形の底壁1Eであって、その大きい方の対向するエッジから2つの前面壁1A、1Bが始まり、その2つの小さい方の対向するエッジから2つの側面壁1C、1Dが始まる、底壁1Eを備える。
【0027】
このため、縦方向の線は前面壁1A、1Bと側面壁1C、1Dとの間のエッジに沿った線であり、横方向の線は底壁1Eと残りの前面壁および側面壁との間のエッジに沿った線および頂点Vに沿った線とみなされる。
【0028】
再度示されているように、容器Cは前面壁1A、1Bおよび側面壁1Cおよび1Dにより区切られた空洞へのアクセスを与える単一の開口部10を有する容器Cを製造するように構成された第1および第2のシーリングで最初にシールされる。
【0029】
第1および第2のシーリングは、第1のシーリングフィンP1および第2のシーリングフィンP2を形成するように、前面壁1A、1Bおよび/または側面壁1C、1Dの少なくとも一方の対応する内面を接合することによって形成される。
【0030】
第1のシーリングフィンP1および第2のシーリングフィンP2の少なくとも一方は、剥離可能または引き裂き可能なタイプである。
【0031】
内面は製品と接触することになるシート1の面を意味し、反対側の面は外面である。
【0032】
アクセス開口部10は、アクセス開口部10を通して落下により注入される製品で空洞を充填することを可能にするように、底壁1Eに形成される。
【0033】
再度示されているように、アクセス開口部10は、単一の第3のベースシーリングフィンP3を底壁1Eに形成するために、前面壁1A、1Bの2つの対向する端尾部の内面を互いに溶着することおよび側面壁1C、1Dの二対の対向する端尾部の内面を互いに溶着することにより形成される第3のシーリングにより、充填後、閉じられる。
【0034】
この実施形態によれば、パッケージは単一のシートで得られ、極めて簡単であるが安全なシーリングと高度な機械的シールとを持つ。
【0035】
このタイプのパッケージは、上述の特徴を得ることができる、
図1から4に単に例として示された、4つのバージョンによって確認される非常に高い構造上の汎用性を有する。
【0036】
図1および2に示されたパッケージでは、パッケージは「扇」形状を有する単一のシート1で得られ、ここで、底壁1Eは大きい方の円弧に形成され、共有された頂点Vは狭い方の円弧に形成される。
【0037】
図3および4に示されたパッケージによれば、パッケージは共有された中央領域で結合された「二重翼」形状を有する単一のシート1で得られる。この場合、パッケージの共有された頂点Vは共有された中央領域に形成されることになり、2つの自由端は、頂点に対して折り畳まれると、底壁1Eを形成することになる。
【0038】
図1および2に示されたパッケージのバージョンによれば、第1のフィンP1を規定する第1のシーリングは、頂点から底壁1Eの中心まで前面壁1Aまたは1Bのいずれかに縦方向且つ中央に、または側面壁1Cまたは1Dのいずれかに、形成される。
【0039】
第2のフィンP2を規定する第2のシーリングは、側面壁1C、1Dが交わる場所に形成される共通の頂点Vに沿って横方向に形成される。
【0040】
より具体的には、
図1のパッケージでは、第1のフィンP1を規定する第1のシーリングは、前面壁1A上に縦方向且つ中央に形成される。
【0041】
図2のパッケージでは、第1のフィンP1を規定する第1のシーリングは、側面壁1C上に縦方向に形成されることに留意すべきである。
【0042】
図3および4に示されたパッケージのバージョンによれば、それぞれ第1のフィンP1および第2のフィンP2を規定する第1および第2のシーリングは、それぞれ、各前面壁1A、1Bに縦方向且つ中央に、または各側面壁1C、1Dに、形成される。
【0043】
より詳細には、
図3のパッケージでは、それぞれ第1のフィンP1および第2のフィンP2を規定する第1および第2のシーリングは、2つの前面壁1Aおよび1Bの各々に縦方向且つ中央に形成される。
【0044】
図4のパッケージでは、それぞれ第1のフィンP1および第2のフィンP2を規定する第1および第2のシーリングは、2つの側面壁1C、1Dの各々に縦方向に形成される。
【0045】
示されるすべてのパッケージにおいて、第3のベースフィンP3は中央に形成され、底壁1Eに折り畳まれる。
【0046】
すべてのパッケージにおいて第3のベースフィンP3を形成する第3のシーリングは、また、第3のフィンP3を底壁1Eに折り畳んだ後、底壁1Eから両側に突き出た一対のフラップ3を形成する。
【0047】
これらのフラップ3は、好ましくは、最も近い側面壁1Cおよび1Dに折り畳まれる。
【0048】
好ましくは、底壁1EはパッケージCの開封を容易にするように構成された突き出たベースタブ2を備える。
【0049】
好ましくは、ベースタブ2は第3のフィンP3に形成される。
【0050】
底壁1E、すなわち第3のフィンP3には、並んで配置された2つのタブ2が存在し得ることに留意すべきである(
図1および3)。
【0051】
図4に示される他の変形実施形態によれば、第1のシーリングフィンP1および第2のシーリングフィンP2の少なくとも一方はパッケージCを開封するように構成された(さらなる)突き出た側面タブ2’を備え得る。
【0052】
図4では、タブ2’がフィンP1およびP2の両方に形成される。
【0053】
タブ2、2’(ベースおよび側面の両方)は、好ましくは、ただし必須ではいが、平らな半月形の形状であることに留意すべきである。
【0054】
これらのタブ2、2’は、パッケージCに把持点を規定するので、フィンP1および/またはP2および/またはP3から始まる開封を容易にするために役立つ。
【0055】
図示されているように、第1のシーリングフィンP1、第2のシーリングフィンP2および第3のシーリングフィンP3の少なくとも一つは、容器Cのそれぞれの壁1A、1B、1C、1D、1Eに折り畳まれる。
【0056】
好ましくは、第1のフィンP1、第2のフィンP2および第3のフィンP3の各々は、その形成後、それが形成される対応する壁1A、1B、1C、1D、1Eに折り畳まれる。
【0057】
示される実施形態によれば、第3の単一のベースシーリングフィンP3は、共通の頂点Vに対して垂直に延びる。
【0058】
第3のフィンP3は、単一のシート1の2つの対向する層のみにより形成され、パッケージの底壁1Eの近くに製品のない空の空間が残されないように底壁1Eの適切な位置に形成される。
【0059】
本発明によれば、すべてのシーリングフィンP1、P2およびP3は、完璧なシールを保証するように、内側と内側の接合、すなわち、シートの2つの内面を接合することにより形成される。
【0060】
シーリングフィンを形成する部分の接合は、ホットシーラーを使用すること、シートに事前に塗布された粘着材料(永久または剥離可能なタイプ)の存在下で単に押圧すること、のいずれかにより、接着剤を塗布することにより、または超音波シールにより、得られ得る。
【0061】
本発明はまた、食品のパッケージCを製造するための方法に関する(
図5および6を参照)。
【0062】
示される方法のステップは、
図1に示されるパッケージに関するが、他のパッケージCにも、特に違いなく、適用され得る。
【0063】
本方法は、
連続フィルムを供給するステップと、
連続フィルムを切断して複数の単一のシート1を形成し、各単一のシート1に縦方向および横方向の脆弱線を形成して、三角柱形状を有する容器Cを形成するための折り目線を規定するステップと、
角柱形状の成形マンドレル4を提供するステップと、
単一のシート1を成形マンドレル4に結合するステップと、
脆弱線に沿ってシート1を折り畳むことにより、成形マンドレル4の周りにシート1を折り畳むステップであって、
2つの対向する前面壁1A、1Bであって、互いに平行で且つ三角形の前面壁1A、1Bと、
2つの対向する長方形の側面壁1C、1Dであって、共通の頂点Vに向かって傾斜した長方形の側面壁1C、1Dと、
を成形マンドレル4の周りに包まれるよう形成する、ステップと、
シート1が成形マンドレル4に巻かれている間に、2つの前面壁1A、1Bおよび2つの側面壁1C、1Dにより区切られた空洞にアクセスする単一の開口部10を有する容器Cを製造するように第1および第2のシーリングでシールするステップと、を含み、
第1および第2のシーリングは、第1のシーリングフィンP1と第2のシーリングフィンP2を形成するために、前面壁1A、1Bおよび/または側面壁1C、1Dの少なくとも一方の対応する内面を接合することにより形成され、第1のシーリングフィンP1と第2のシーリングフィンP2の少なくとも一方が剥離可能または引き裂き可能なタイプである。
【0064】
本方法は、その後、
アクセス開口部10からアクセス可能な空洞を形成するように、既に形成された第1のシーリングフィンP1と第2のシーリングフィンP2を持つ容器Cを成形マンドレル4から引き出すステップと、
アクセス開口部10を通して落下させることにより注入される製品で空洞を充填するステップと、その後、
共通の頂点Vに対向して且つ垂直に延びる単一の第3のベースシーリングフィンP3を底壁1E上に形成するように少なくとも2つの前面壁1A、1Bの内面をシールすることにより形成される第3の最終シーリングにより容器Cを閉じるステップと、を含む。
【0065】
言い換えれば、パッケージは、三角柱形状を得るように構成されたマンドレルの周りに折り畳まれた単一のシートで得られる。このラッピングにより、閉鎖フィンを迅速且つ容易に得ることが可能になる。
【0066】
さらに、成形マンドレルと対照的に作用することにより、その後にのみ導入されることになる製品を損傷するリスクなしに、温度と圧力を上昇させることが可能である。
【0067】
また、最終的なパッケージの様々な解決策は、シートの初期構成のタイプにのみ依存する一方、高レベルの作業の柔軟性を持つために、成形ステップは同一であることに留意すべきである。
【0068】
好ましくは、成形マンドレル4に巻き付けるステップの間に、シート1に第1および第2のシーリングを行うステップは、
パッケージCの前面壁1Aまたは1Bの一方、または側面壁1Cまたは1Dの一方に縦方向に第1のフィンP1を規定する第1のシーリングを形成するサブステップと(
図5)、
前面壁1A、1Bが側面壁1C、1Dと交わる場所に形成される共通の頂点Vに沿って横方向に第2のフィンP2を規定する第2のシーリングを形成するサブステップと(
図5および
図6)、を含む。
図1および
図2に示される実施形態に対応する。
【0069】
代替的に、成形マンドレル4に巻き付けるステップの間に、シート1に第1および第2のシーリングを行うステップは、
パッケージCの前面壁1Aまたは1Bの一方、または側面壁1Cまたは1Dの一方に縦方向に第1のフィンP1を規定する第1のシーリングを形成するサブステップと、
第1のシーリングに対して他方の前面壁1Aまたは1B、または他方の側面壁1Cまたは1Dに縦方向に第2のフィンP2を規定する第2のシーリングを形成するサブステップと、を含む。
図3および
図4に示される実施形態に対応する。
【0070】
容器Cを閉じるステップの後に、第3のベースシーリングフィンP3を形成するように、底壁1Eに第3のベースフィンP3を中央折りするステップがあることに留意すべきである。
【0071】
第1のシーリングフィンP1、第2のシーリングフィンP2、第3のシーリングフィンP3を形成するステップの後に、各フィンP1、P2、P3が形成された容器Cの対応する壁1A、1B、1C、1D、1Eに対して折り畳み、安定的に関連付ける対応するステップがある。
【0072】
図6に示されているように、成形スピンドル4から容器Cを引き出すステップは、成形マンドレル4の外面上で容器Cをスライドさせることにより、成形マンドレル4から容器Cを排出することにより、行われる。
【0073】
マンドレル4から容器Cを引き出した後、それは充填され、続いて底壁1Eがシールされる。
【国際調査報告】