(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-29
(54)【発明の名称】ひねりレバーまたはシンブルレバーを有するコンタクトレンズパッケージおよび取り扱い方法
(51)【国際特許分類】
B65D 81/22 20060101AFI20241122BHJP
B65D 85/38 20060101ALI20241122BHJP
【FI】
B65D81/22
B65D85/38 200
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535473
(86)(22)【出願日】2022-12-13
(85)【翻訳文提出日】2024-07-23
(86)【国際出願番号】 IB2022062150
(87)【国際公開番号】W WO2023111853
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510294139
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Vision Care, Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 Centurion Parkway, Jacksonville, FL 32256, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ポプウェル・サム・ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】ウォード・ダニエル・グラハム
(72)【発明者】
【氏名】サムズ・スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】ハニー・ウィリアム・スティーブン
【テーマコード(参考)】
3E067
3E096
【Fターム(参考)】
3E067AA13
3E067AB95
3E067AC01
3E067BA02A
3E067BB14A
3E067BB16A
3E067BB26A
3E067BC07A
3E067CA04
3E067CA17
3E067EA18
3E067EA32
3E067EB27
3E067EC08
3E067ED04
3E067EE02
3E067EE11
3E067EE59
3E067FC01
3E067GA21
3E067GA23
3E096AA01
3E096BA21
3E096BB04
3E096CA05
3E096CB01
3E096CC02
3E096DA02
3E096DA05
3E096DB06
3E096DC04
3E096EA02X
3E096EA02Y
3E096FA10
3E096FA27
3E096GA07
3E096GA10
(57)【要約】
本明細書に記載されるのは、コンタクトレンズの保管および装着のためのデバイスおよび方法の実施例である。いくつかの実施例では、デバイスは、第1の端部、第2の端部、および第1の端部と第2の端部との間に延びる本体を有するハンドル部分を含むアプリケーターキャップを含む。本体は、少なくとも1つのレバー表面を含む。デバイスは、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するように構成されたリザーバを有する容器を含む。少なくとも1つのレバー表面は、アプリケーターキャップを容器に対して動かすための少なくとも1つのてこの支点を提供するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトレンズの保管および装着のためのデバイスであって、
第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる本体を有するハンドル部分を含むアプリケーターキャップであって、前記本体は、少なくとも1つのレバー表面を含む、アプリケーターキャップと、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するように構成されたリザーバを有する容器と、
を含み、
前記少なくとも1つのレバー表面は、前記アプリケーターキャップを前記容器に対して動かすための少なくとも1つのてこの支点を提供するように構成されている、デバイス。
【請求項2】
前記アプリケーターキャップおよび前記容器の周りに配置されたシールラップをさらに含み、前記シールラップは、前記アプリケーターキャップと前記容器とを一緒に固定するように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記容器は、少なくとも1つのシール面を含み、
前記容器の前記少なくとも1つのシール面は、前記デバイスが閉鎖構成にあるとき、前記アプリケーターキャップに当接する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記容器は、少なくとも1つのシール面を含み、
前記容器の前記少なくとも1つのシール面は、角張ったプラットフォームを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記容器は、少なくとも1つのシール面を含み、
前記容器の前記少なくとも1つのシール面は、前記アプリケーターキャップの対応する溝と係合するように構成されたねじ山をさらに含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記容器は、少なくとも1つのシール面を含み、
前記容器の前記少なくとも1つのシール面は、複数の同心円状のシールを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記容器は、ポリプロピレンを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記アプリケーターキャップは、前記ハンドルの反対側にあり、かつ前記ハンドルから離間した凸面を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記アプリケーターキャップは、前記アプリケーターキャップの前記凸面内に複数のリザーバチャネルを画定する複数のフィンをさらに含み、
前記リザーバチャネルは、包装溶液を保持するように構成されている、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記アプリケーターキャップは、少なくとも1つのシール面を含み、
前記アプリケーターキャップの前記少なくとも1つのシール面は、前記デバイスが閉鎖構成にあるとき、前記容器に当接する、請求項8に記載のデバイス。
【請求項11】
前記アプリケーターキャップは、少なくとも1つのシール面を含み、
前記アプリケーターキャップの前記少なくとも1つのシール面は、複数の同心円状のシールを含む、請求項8に記載のデバイス。
【請求項12】
前記アプリケーターキャップは、少なくとも1つのシール面を含み、
前記アプリケーターキャップの前記少なくとも1つのシール面は、前記容器の対応する溝と係合するように構成されたねじ山を含む、請求項8に記載のデバイス。
【請求項13】
前記アプリケーターキャップは、少なくとも1つのシール面を含み、
前記アプリケーターキャップの前記少なくとも1つのシール面は、前記容器に対して流体的にシールするように構成されている、請求項8に記載のデバイス。
【請求項14】
前記アプリケーターキャップは、ポリプロピレンを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項15】
前記アプリケーターキャップおよび前記容器は、均一材料で作られている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項16】
前記少なくとも1つのレバー表面は、前記容器の縁部を中心として前記アプリケーターキャップを回転させるように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項17】
前記ハンドル部分は、湾曲した第1の表面と、前記第1の湾曲した表面の反対側にあり、前記第1の湾曲した表面から離間した、湾曲した第2の表面と、を含み、前記第1の湾曲した表面および前記第2の湾曲した表面の一方は、指受け部を画定する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項18】
前記アプリケーターキャップは、前記ハンドル部分から離れて延びるくぼみをさらに含む、請求項16に記載のデバイス。
【請求項19】
前記少なくとも1つのレバー表面は、前記容器の中心軸を中心として前記アプリケーターキャップを第1の方向に回転させるように構成された回転レバーである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項20】
前記ハンドル部分は、らせん状の第1の表面と、前記らせん状の第1の表面の反対側にあり、前記らせん状の第1の表面から離間した、らせん状の第2の表面と、を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項21】
前記容器は、第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる本体を有するハンドル部分をさらに含み、前記本体は、少なくとも1つのレバー表面を含み、
前記少なくとも1つのレバー表面は、前記アプリケーターキャップの中心軸を中心として前記容器を前記第1の方向とは反対の第2の方向に回転させるように構成された回転レバーである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項22】
前記容器の前記ハンドル部分は、らせん状の第1の表面と、前記らせん状の第1の表面の反対側にあり、前記らせん状の第1の表面から離間した、らせん状の第2の表面と、を含む、請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記アプリケーターキャップの前記ハンドル部分、および前記容器の前記ハンドル部分はそれぞれ、互いと反対の回転力を提供するように構成されている、請求項21に記載のデバイス。
【請求項24】
前記容器は、前記リザーバを画定する凹面を含む、請求項1に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
従来のコンタクトレンズパッケージでは、コンタクトレンズは、通常、凹面側を上にした向きでコンタクトレンズを収容するキャビティ(または「ボウル」)を有する成型プラスチックベースに収まっている。その結果、コンタクトレンズをパッケージから眼に移すためのユーザーエクスペリエンスは、一般的に、ユーザーが指でボウルからコンタクトレンズを「引っ張り出し」、次に、レンズが眼への配置のためにその指の上で正しい向きになるようレンズを裏返すことを含む。このプロセスは、レンズに複数回触れることを必要とし、これは、汚染物質または病原体を手からレンズ、そして最終的には眼に運ぶ可能性がある。この取り扱い経験は不衛生であるだけでなく、過度に厄介で、面倒であり、かつレンズにとって機械的にストレスが多く、レンズは、過度に操作されると破れたり、裂けたり、歪んだりすることがある。いくつかのパッケージは、レンズを裏返す必要性をなくすために、凸面側を上にした向きでレンズを提示するように設計されているが、それらは、しばしば依然として、レンズが包装溶液から「引っ張り出される」ことを必要とするか、または別様に、レンズを眼に運ぶのを達成するためにレンズの操作および/もしくはレンズへの複数回の接触を必要とする。
【0002】
眼の健康を取り巻く意識の高まりと、より便利な体験に対する顧客の要望の点から見て、あまり面倒でなく、より衛生的なコンタクトレンズ取り扱いプロセスを可能にする、コンタクトレンズ包装の必要性が生じている。ある点では、コンタクトレンズの装用者に「ワンタッチ」パッケージ、すなわち、コンタクトレンズの装用者が指のうち1本でワンタッチすることでレンズ保管パッケージからレンズを取り出し、その後、このワンタッチでレンズを眼に正しく位置付けることができるパッケージ、を提供することが理想的である。このようなデザインでは、レンズを眼に装着する前にレンズを1本の指から別の指に移し、操作する必要はない。このようなワンタッチパッケージを提供することは、レンズの準備および挿入プロセスを合理化するだけでなく、眼の上に方向付けて挿入するためにレンズが準備されているときにレンズを落としたり、装用者の他の指上のさらなる細菌にレンズをさらしたりする可能性を減少させ、また、眼に接触するように意図されたレンズの側面に触れる可能性を減少させる。
【0003】
ワンタッチまたはノータッチレンズパッケージのデザインは、いくつかの明確な課題に直面している。装用者は、理想的には、パッケージから取り出す際に指に密着するようにレンズを一貫して位置付けることができなくてはならず、その後、レンズは一貫して指から眼の上へと離れる必要がある。コンタクトレンズ(再使用可能なものおよび1日使い捨ての種類の両方)はそれぞれ、独自の表面、かさ、幾何学的特性を有する。指のサイズ、およびコンタクトレンズ装用者がレンズの移動中にレンズに与える力も、様々であり得る。これらの要因は、レンズをパッケージから指の上に取り、次に眼の表面上に運ぶプロセスに影響を与える可能性がある。いくつかある考慮すべき事柄の中で特に、レンズおよびパッケージに付着している包装溶液の量のばらつきは、レンズを指の上に置くプロセスに影響を与える可能性があるため、レンズを指に付着させる能力に影響を与える可能性のある包装溶液を装用者が排出できることが望ましい。包装溶液が、漏れを回避する制御された方法で排出されることも望ましい。また、包装溶液が開封後に無菌のままで、かつ装用者がアクセス可能で、レンズの再湿潤または洗浄を可能にすることも有益であろう。また、装用者は、細菌または化粧品などの外部製品をコンタクトレンズに移す可能性を心配するかもしれず;もちろん、パッケージ自体の製造は、医療および商業プロバイダーコミュニティによって認識される、期待された業界標準に適合する必要がある。
【0004】
さらに、ワンタッチまたはノータッチパッケージは、理想的には、現在のコンタクトレンズパッケージよりも商品のコストを過度に増加させるべきではなく、それは、装用者コミュニティへのコストの増加をもたらし得るためである。パッケージは、パッケージから取り出されるときにレンズを保持することを困難にしてはならない。さらに、パッケージの構成がレンズの包装に必要な溶液の量を維持するか、または減らすとすれば、レンズパッケージの生態学的影響を減らすことになるであろう。同様に、パッケージの全部もしくは一部がリサイクル材料で作られ、かつ/または、全体もしくは一部がリサイクル可能であれば、有益であろう。
【0005】
さらに、パッケージが様々な規制機関によって既に承認されている材料で構成され、理想的には溶液の化学的性質またはレンズの組成の変更を必要としなければ、有利であろう。また最適には、パッケージの機能性は、電子機器または他の電気部品がパッケージまたはレンズの性能に悪影響を及ぼす可能性がある場合に、そのような部品を組み込んでいないことが好ましい。
【0006】
ワンタッチまたはノータッチパッケージの機能の達成を困難なものとし、ワンタッチパッケージを作成する既知の試みにしばしば欠けている、いくつかの望ましい属性がある。これらの属性には、例えば以下のようなものが含まれる:i)パッケージは、理想的にはレンズを保護すべきである、すなわちレンズの完全性(例えば、レンズの形状および光学的完全性)を確実にすると同時に、レンズの粉砕または損傷を防ぐべきである;ii)レンズパッケージは、レンズの特性を維持するために、保管時にレンズの水和を維持すべきである;iii)パッケージ内のレンズは、好ましくは、所望のときに包装溶液に完全に浸漬され、かつ包装から移される準備ができたときにそのような溶液を除去されるように構成されるべきである;iv)パッケージは、一般的にレトルトで乾留可能なシールを有し、レンズおよび溶液の両方を収容すべきである;v)パッケージは、好ましくは、レンズを装用者に対し望ましい凸の向きに維持すべきである;vi)レンズは、レンズが装用者によって容易に取り出され得るように位置付けられるべきである;vii)パッケージは、理想的には、包装の開封時およびレンズの取り出し前に包装溶液をレンズから効果的に流出させ、装用者の指に、そして眼に、より容易に移すことができるようにすべきである。
【0007】
タッチ削減(reduce-touch)、ワンタッチ、またはノータッチでの方向付けを提供しようとしてきた既知のパッケージは、ワンタッチパッケージまたはノータッチパッケージに上記の所望の属性の1つ以上を提供することができない。例えば、WO2014/195588、WO2009/069265、日本国特許第6339322号は、レンズを、凸状でボウルを下にした構成で提示するパッケージを開示している。しかし、レンズ支持構造体は、コンタクトレンズの形状に実質的に一致しており、これは、レンズとレンズ支持体との間に望ましくない接触面積を提供する。また、これらの文献は、レンズおよびレンズ支持体から効果的に溶液を排出する機構については言及していない。
【0008】
米国特許第1026521 B2号は、点眼薬またはあらゆるタイプの液体薬剤などの薬剤の測定および正確で効果的な投与を容易にする点眼薬アプリケータを開示している。しかし、このパッケージは、コンタクトレンズを保管または保持するためのいかなる機構も含まない。
【0009】
WO1999021519 A1は、開封時に、装着中にコンタクトレンズを運ぶための、主にコンタクトレンズの凸面側と相補的に形成された凹面を有するアプリケータとして機能するように構成されたパッケージと;パッケージの未開封状態で第1の部品と密接に接合され、この第1の部品と共にコンタクトレンズを保管するためのチャンバの境界を定める第2の部品と、を開示している。しかし、このパッケージは、パッケージのキャップを操作するためのレバーを提供する機構を開示していない。
【0010】
米国特許第6572165 B2号は、コンタクトレンズをユーザーの眼に装着したり、眼から取り外したりするためのマニピュレーターを開示している。しかし、このマニピュレーターは、軸を中心としてキャップを回転させるように構成された表面を開示していない。
【0011】
米国特許第5941583 A号は、コンタクトレンズ挿入および操作アセンブリを開示している。このマニピュレーターデバイスにより、ユーザーはコンタクトレンズに触れることなく、コンタクトレンズを保管容器から取り出すことができる。しかし、挿入および操作アセンブリは、軸を中心としてキャップを回転させるように構成された曲面または表面(curved or surface)を開示していない。
【0012】
前述した従来技術の欠陥は単なる例示であり、網羅的なものではない。
【0013】
さらに、従来のブリスターパッケージから逸脱した新規なコンタクトレンズ包装の導入は、装用者に対してしばしば課題を提示する。新規なフォームファクターおよび様式は、すぐに直感的に理解できないかもしれない。これは、開封プロセス中にいらだちおよび/またはレンズの損傷もしくは汚染をしばしばもたらす。したがって、新規なコンタクトレンズパッケージおよび開封体験をより直感的にわかるものにする視覚的または触覚的な手がかりをコンタクトレンズパッケージに提供することは有利であろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
そのため、一貫したワンタッチまたはゼロタッチでのレンズ取り出し経験、効果的な溶液管理を提供するか、または前述の課題もしくは欠陥の1つもしくは組み合わせに対処するコンタクトレンズパッケージの必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本明細書に記載される1つ以上の態様を有するコンタクトレンズパッケージにおいて、前述の目的および関連する目的の一部またはすべてが達成され得ることが今や見出されている。
【0016】
様々な実施例は、コンタクトレンズの保管および装着のためのデバイスを含む。いくつかの実施例では、このデバイスは、第1の端部、第2の端部、および第1の端部と第2の端部との間に延びる本体を有するハンドル部分を含むアプリケーターキャップを含む。本体は、少なくとも1つのレバー表面を含む。デバイスは、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するように構成されたリザーバを有する容器を含む。少なくとも1つのレバー表面は、アプリケーターキャップを容器に対して動かすための少なくとも1つのてこの支点を提供するように構成される。第2の端部は、コンタクトレンズの凸面に接してシールを形成するように構成される。
【0017】
いくつかの実施例では、デバイスは、アプリケーターキャップおよび容器の周りに配置されたシールラップを含み、シールラップは、アプリケーターキャップと容器とを一緒に固定するように構成されている。
【0018】
いくつかの実施例では、容器は少なくとも1つのシール面を含む。容器の少なくとも1つのシール面は、デバイスが閉鎖構成にあるとき、アプリケーターキャップに当接する。
【0019】
いくつかの実施例では、容器の少なくとも1つのシール面は、角張ったプラットフォームを含む。
【0020】
いくつかの実施例では、容器の少なくとも1つのシール面は、アプリケーターキャップの対応する溝と係合するように構成されたねじ山をさらに含む。
【0021】
いくつかの実施例では、容器の少なくとも1つのシール面は、複数の同心円状のシールを含む。
【0022】
いくつかの実施例では、容器は、ポリプロピレンを含む。
【0023】
いくつかの実施例では、アプリケーターキャップは、ハンドルの反対側にあり、かつハンドルから離間した凸面を含む。
【0024】
いくつかの実施例では、アプリケーターキャップは、アプリケーターキャップの凸面内に複数のリザーバチャネルを画定する複数のフィンをさらに含む。リザーバチャネルは、包装溶液を保持するように構成される。
【0025】
いくつかの実施例では、アプリケーターキャップは、少なくとも1つのシール面を含む。アプリケーターキャップの少なくとも1つのシール面は、デバイスが閉鎖構成にあるとき、容器に当接する。
【0026】
いくつかの実施例では、アプリケーターキャップの少なくとも1つのシール面は、複数の同心円状のシールを含む。
【0027】
いくつかの実施例では、アプリケーターキャップの少なくとも1つのシール面は、容器の対応する溝と係合するように構成されたねじ山を含む。
【0028】
いくつかの実施例では、アプリケーターキャップの少なくとも1つのシール面は、容器に対して流体的にシールするように構成されている。
【0029】
いくつかの実施例では、アプリケーターキャップは、ポリプロピレンを含む。
【0030】
いくつかの実施例では、アプリケーターキャップおよび容器は、均一材料で作られている。
【0031】
いくつかの実施例では、少なくとも1つのレバー表面は、容器の縁部を中心としてアプリケーターキャップを回転させるように構成されている。
【0032】
いくつかの実施例では、ハンドル部分は、湾曲した第1の表面と、第1の湾曲した表面の反対側にあり、第1の湾曲した表面から離間した、湾曲した第2の表面と、を含み、第1および第2の湾曲した表面の一方は、指受け部を画定する。
【0033】
いくつかの実施例では、アプリケーターキャップは、ハンドル部分から離れて延びるくぼみを含む。
【0034】
いくつかの実施例では、少なくとも1つのレバー表面は、容器の中心軸を中心としてアプリケーターキャップを第1の方向に回転させるように構成された回転レバーである。
【0035】
いくつかの実施例では、ハンドル部分は、らせん状の第1の表面と、らせん状の第1の表面の反対側にあり、らせん状の第1の表面から離間した、らせん状の第2の表面と、を含む。
【0036】
いくつかの実施例では、容器は、第1の端部、第2の端部、および第1の端部と第2の端部との間に延びる本体を有するハンドル部分を含む。本体は、少なくとも1つのレバー表面を含む。少なくとも1つのレバー表面は、アプリケーターキャップの中心軸を中心として容器を第1の方向とは反対の第2の方向に回転させるように構成された回転レバーである。
【0037】
いくつかの実施例では、容器のハンドル部分は、らせん状の第1の表面と、らせん状の第1の表面の反対側にあり、らせん状の第1の表面から離間した、らせん状の第2の表面と、を含む。
【0038】
いくつかの実施例では、アプリケーターキャップのハンドル部分、および容器のハンドル部分はそれぞれ、互いと反対の回転力を提供するように構成されている。
【0039】
いくつかの実施例では、容器は、リザーバを画定する凹面を含む。
【0040】
様々な実施例は、コンタクトレンズを装用者の眼に装着する方法も含み、コンタクトレンズは、パッケージ内で保管され、パッケージは、第1の端部、第2の端部、および第1の端部と第2の端部との間に延びる本体を有するハンドル部分を含むアプリケーターキャップであって、本体は、少なくとも1つのレバー表面を含む、アプリケーターキャップと;コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するように構成されたリザーバを有する容器と、を含み、少なくとも1つのレバー表面は、アプリケーターキャップを容器に対して動かすための少なくとも1つのてこの支点を提供するように構成され、第2の端部は、コンタクトレンズの凸面に接してシールを形成するように構成される。本方法は、てこの支点によりハンドル部分を回転させることと、コンタクトレンズの凸面とアプリケーターキャップの第2の端部との間のシールを破ることと、コンタクトレンズを凸面から取り外すことと、コンタクトレンズを装用者の眼に装着することと、を含む。
【0041】
いくつかの実施例では、ハンドル部分を回転させることは、容器の縁部を中心としてハンドル部分を回転させることを含む。
【0042】
いくつかの実施例では、ハンドル部分を回転させることは、容器の中心軸を中心としてハンドル部分を回転させることを含む。
【0043】
様々な実施例は、コンタクトレンズを包装する方法も含む。この方法は、包装溶液を容器内に供給することと、容器とシール可能な凸面を備えたキャップを提供することと、シールを形成する凸面内に、コンタクトレンズを、凸面を上にした向きで提供することと、蓋を容器に押し付けることによって容器を密封することと、を含む。
【0044】
本発明の前述および他の特徴および利点は、添付図面に示されるような、本発明の好適な実施形態に関する以下の、より具体的な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】一実施例による、閉鎖構成にあるコンタクトレンズパッケージの斜視図を示す。
【
図2】閉鎖構成にある
図1に示すコンタクトレンズパッケージの切り取り分解組立斜視図を示す。
【
図3】
図1に示すコンタクトレンズパッケージのキャップの斜視図を示す。
【
図4】
図1に示すコンタクトレンズパッケージの容器の斜視図を示す。
【
図5A】
図1のコンタクトレンズパッケージ、および一実施例による、コンタクトレンズを取り出すための、コンタクトレンズパッケージを開封するステップを示す。
図5Aは、容器を開封するためにキャップおよび容器がどのようにひねられるかを示す。
【
図5B】
図1のコンタクトレンズパッケージ、および一実施例による、コンタクトレンズを取り出すための、コンタクトレンズパッケージを開封するステップを示す。
図5Bは、いったんパッケージが開封されると、コンタクトレンズがキャップ上にどのように配置されるかを示す。
【
図5C】
図1のコンタクトレンズパッケージ、および一実施例による、コンタクトレンズを取り出すための、コンタクトレンズパッケージを開封するステップを示す。
図5Cは、ユーザーがどのようにしてコンタクトレンズをキャップから取り出すかを示す。
【
図6】別の実施例による、閉鎖構成にあるコンタクトレンズパッケージの斜視図を示す。
【
図7】閉鎖構成にある
図6に示すコンタクトレンズパッケージの切り取り斜視図を示す。
【
図8】
図6に示すコンタクトレンズパッケージのキャップの斜視図を示す。
【
図9】
図6に示すコンタクトレンズパッケージの容器の斜視図を示す。
【
図10A】
図6のコンタクトレンズパッケージ、および一実施例による、コンタクトレンズを取り出すための、コンタクトレンズパッケージを開封するステップを示す。
図10Aは、容器を開封するためにキャップがどのように回転されるかを示す。
【
図10B】
図6のコンタクトレンズパッケージ、および一実施例による、コンタクトレンズを取り出すための、コンタクトレンズパッケージを開封するステップを示す。
図10Bは、キャップが容器からどのように分離されるかを示す。
【
図10C】
図6のコンタクトレンズパッケージ、および一実施例による、コンタクトレンズを取り出すための、コンタクトレンズパッケージを開封するステップを示す。
図10Cは、ユーザーがキャップを使用してどのようにコンタクトレンズを装着するかを示す。
【発明を実施するための形態】
【0046】
次に、参照符号が特定の要素を示す添付図面に図示された代表的な実施形態を詳細に参照する。以下の説明は、無数の実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではない。逆に、添付の特許請求の範囲によって定義されるような、記載された実施形態の趣旨および範囲内に含まれ得るような代替物、修正物、および等価物をカバーすることを意図している。
【0047】
「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、「いくつかの実施形態」、「例示的な実施形態(an example embodiment)」等への言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、態様、または特性を含み得ることを示すが、すべての実施形態が必ずしもその特定の特徴、構造、または特性を含むとは限らない。さらに、このような表現は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。さらに、特定の特徴、構造、態様、または特性が一実施形態に関連して記載されている場合、明示的に記載されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関連してそのような特徴、構造、または特性を実行することは当業者の知識の範囲内であることを具申する。
【0048】
レンズまたはコンタクトレンズとは、眼の上に存在する眼科用デバイスを指す。それらは、概ね半球状の形状を有し、光学的矯正、美容強化、UVカットおよび可視光線もしくはグレア軽減、創傷治癒を含む治療効果、薬物もしくは栄養補助食品の送達、診断評価もしくはモニタリング、またはそれらの任意の組み合わせを提供することができる。レンズという用語は、ソフトハイドロゲルコンタクトレンズを含み、これは、一般に、水和状態でパッケージに入れられて消費者に提供され、比較的低い弾性率(moduli)を有し、このことは、レンズが角膜に適合することを可能にする。本発明のパッケージと共に使用するのに適したコンタクトレンズは、従来のコンタクトレンズおよびシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを含む、すべての水和コンタクトレンズを含む。
【0049】
ハイドロゲルは、平衡状態で水を含有する水和架橋ポリマー系であり、水和状態で少なくとも約25%、または少なくとも35%の水を含有し得る。ハイドロゲルは、典型的には、酸素透過性で生体適合性があり、コンタクトレンズを製造するための優れた材料となる。
【0050】
従来のハイドロゲルコンタクトレンズは、シリコーン含有成分を含まず、一般にシリコーンハイドロゲルに比べて含水率が高く、酸素透過性、弾性率、形状記憶性が低い。従来のハイドロゲルは、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(「HEMA」)、N-ビニルピロリドン(「NVP」)またはポリビニルアルコールなどの親水性モノマーを主に含有するモノマー混合物から調製される。米国特許第4,495,313号、同第4,889,664号および同第5,039,459号は、従来のハイドロゲルの形成を開示している。従来のハイドロゲルは、イオン性または非イオン性で、ポリマコン、エタフィルコン、ネルフィルコン(nelfilcon)、オキュフィルコン(ocufilcon)、レネフィルコン(lenefilcon)などを含み得る。これらの従来のハイドロゲル材料の酸素透過性は、通常20~30バーラー(barrers)未満である。
【0051】
シリコーンハイドロゲル製剤は、バラフィルコン(balafilcon)、サムフィルコン(samfilcon)、ロトラフィルコン(lotrafilcon)AおよびB、デルフィルコン(delfilcon)、ガリフィルコン(galyfilcon)、セノフィルコン(senofilcon)A、BおよびC、ナラフィルコン(narafilcon)、コムフィルコン(comfilcon)、フォルモフィルコン(formofilcon)、リオフィルコン(riofilcon)、ファンフィルコン(fanfilcon)、ステンフィルコン(stenfilcon)、ソモフィルコン(somofilcon)、カリフィルコン(kalifilcon)などを含む。「シリコーンハイドロゲル」とは、少なくとも1つの親水性成分と少なくとも1つのシリコーン含有成分とから作られるポリマーネットワークを指す。シリコーンハイドロゲルは、60~200、60~150または80~130psiの範囲の弾性率、20~60%の範囲の含水率を有することができる。シリコーンハイドロゲルの例は、アクアフィルコン(acquafilcon)、アスモフィルコン(asmofilcon)、バラフィルコン(balafilcon)、コムフィルコン(comfilcon)、デレフィルコン(delefilcon)、エンフィルコン(enfilcon)、ファンフィルコン(fanfilcon)、フォルモフィルコン(formofilcon)、ガリフィルコン(galyfilcon)、ロトラフィルコン(lotrafilcon)、ナラフィルコン(narafilcon)、リオフィルコン(riofilcon)、サムフィルコン(samfilcon)、セノフィルコン(senofilcon)、ソモフィルコン(somofilcon)、およびステンフィルコン(stenfilcon)、ベロフィルコン(verofilcon)を、それらの変種すべてを含めて含み、そして、米国特許第4,659,782号、同第4,659,783号、同第5,244,981号、同第5,314,960号、同第5,331,067号、同第5,371,147号、同第5,998,498号、同第6,087,415号、同第5,760,100号、同第5,776,999号、同第5,789,461号、同第5,849,811号、同第5,965,631号、同第6,367,929号、同第6,822,016号、同第6,867,245号、同第6,943,203号、同第7,247,692号、同第7,249,848号、同第7,553,880号、同第7,666,921号、同第7,786,185号、同第7,956,131号、同第8,022,158号、同第8,273,802号、同第8,399,538号、同第8,470,906号、同第8,450,387号、同第8,487,058号、同第8,507,577号、同第8,637,621号、同第8,703,891号、同第8,937,110号、同第8,937,111号、同第8,940,812号、同第9,056,878号、同第9,057,821号、同第9,125,808号、同第9,140,825号、同第9156,934号、同第9,170,349号、同第9,244,196号、同第9,244,197号、同第9,260,544号、同第9,297,928号、同第9,297,929号、ならびにWO03/22321、WO2008/061992、および米国特許出願公開第2010/0048847号において調製されたようなシリコーンハイドロゲルを含む。これらの特許は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。シリコーンハイドロゲルは、従来のコンタクトレンズよりも高い形状記憶性を有し得る。
【0052】
ハイドロゲルレンズは粘弾性材料である。コンタクトレンズは、レンズがパッケージまたはパッケージ内の気泡と相互作用すると、光学的歪みを形成し得る。光学的歪みの程度、および歪みが緩和されるのに必要な時間の長さは、レンズの化学的性質、および、比較的程度は低いが外形によって変わる。エタフィルコンAまたはポリマコンのようなポリヒドロキシエチルメタクリレートベースのレンズなどの従来のレンズ材料は、シリコーンハイドロゲルと比べて損失弾性率およびタンデルタが低く、包装との接触の結果として、より少数かつ少量の(fewer and less)深刻な光学的歪みを形成し得る。シリコーン(一般的にバルク弾性応答(bulk elastic response)を増加させる)、PVPのような湿潤剤(一般的に粘性応答を増加させる)、または従来のハイドロゲル材料のコーティング(レンズ界面での弾性応答を低下させ得る)を組み込むことで、レンズの粘弾性特性が変化し得る。短いかまたは硬い架橋剤および/または硬化剤を有する従来のハイドロゲルコンタクトレンズおよびシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、形状記憶性が短く、保管中に変形を受けにくい可能性がある。本明細書で使用されるように、高いかまたはより高い形状記憶性のハイドロゲルは、55℃で5週間加速エージングした後、少なくとも約0.18の、気泡またはパッケージとの接触による光学的歪みを示す。損失弾性率およびタンデルタを含む粘弾性特性は、動的機械分析を用いて測定され得る。
【0053】
コンタクトレンズは、どのような外形または度数のものであってもよく、概ね半球状の形状を有し得、使用時に眼に接する凹状の後側と、眼から離れる方を向き、まばたきの際にまぶたに接触する凸状の前側と、を有する。
【0054】
レンズの中心または頂点は、レンズ光学部の中心である。光学部は、光学的矯正を提供し、約7mm~約10mmの直径を有し得る。レンズ周辺部またはレンズ縁部は、前側と後側とが接する縁部である。
【0055】
湿潤レンズ(wetted lens)は、コンタクトレンズ、および包装溶液排出後にコンタクトレンズに付着した残留包装溶液である。湿潤接触(Wetted contact)は、湿潤レンズとレンズ支持体との総接触面積である。
【0056】
実施形態は、言い換え可能にチャンバとも呼ばれる密封可能なキャビティに囲まれたレンズ支持体(例えば、本明細書に記載されるようなプラットフォーム)を含むことができる。キャビティは、任意の好都合な形態を有することができ、パッケージベース(言い換え可能に容器とも呼ばれる)および少なくとも蓋を含み得、これらの各々について以下で詳細に説明する。本明細書で使用されるように、「蓋(the lid)」、「蓋(a lid)」、「ベース(the base)」および「ベース(a base)」という表現は、単数および複数の両方を包含する。蓋およびパッケージベースは、互いに対してシールされて、使用前の輸送および保管中にコンタクトレンズ、支持体および包装溶液を無菌状態で保持するキャビティを形成する。コンタクトレンズパッケージは、コンタクトレンズおよび溶液に適合し、レトルトで乾留可能であり(retortable)、生物学的に不活性である材料から作られる。
【0057】
「フィルム」または「多層フィルム」は、パッケージを密封するために使用されるフィルムであり、しばしばリッドストックと呼ばれる。従来のコンタクトレンズパッケージで使用されている多層フィルムは、ベース、蓋の構成要素、またはその両方として本発明のパッケージで使用され得る。多層フィルムは、箔層を含むバリア層、またはコーティング、フィルムをパッケージの残りの部分にシールするシール層を含む複数の層を含み、また、剥離開始層、積層、および剛性、耐温度性、印刷適性、穿刺抵抗、水または酸素に対するバリア抵抗などのような他のパッケージ特性を改善する層から選択される、追加の層を含み得る。多層フィルムは、蒸気滅菌可能な(レトルトで乾留可能な)シールを形成する。多層フィルムは、剛性および耐温度性を高めるPET、BON、もしくはOPPフィルム層、または、酸素もしくは水蒸気に対するバリア抵抗を改善するEVOHもしくはPVDCコーティングを含み得る。
【0058】
本明細書で使用されるような「未開封状態」または「未開封」とは、閉じられ、コンタクトレンズを溶液中に収容する、コンタクトレンズパッケージを指す。
【0059】
本明細書で使用されるような「開封状態」または「開封済み」とは、無菌シールが破られた後のコンタクトレンズパッケージを指す。本明細書に記載される文脈によっては、開封状態は、ユーザーによる移動のためにレンズが包装溶液から持ち上げられるようにユーザーがパッケージを操作したときのパッケージの状態にも及ぶ。
【0060】
本明細書で使用されるような「装用者」または「ユーザー」とは、コンタクトレンズパッケージを開封する人を指す。ユーザーは、一般に、パッケージを開封し、その中に入れられているコンタクトレンズを眼まで運ぶ人としてみなされる。しかし、文脈によっては、ユーザーは、アイケア提供者(「ECP」)、または装用者のために実演するかもしくは装用者を支援する別の個人など、装用者に代わってレンズパッケージを取り扱う人であってもよい。
【0061】
包装溶液は、選択されたレンズ材料および包装に適合する、任意の生理学的に適合する溶液である。包装溶液は、生理的pHを有する緩衝液、例えば緩衝生理食塩水を含む。包装溶液は、緩衝剤、pHおよび張度調整剤、潤滑剤、湿潤剤、栄養補助食品、医薬品、パッケージ内コーティング成分などを含む既知の成分を含有し得る。
【0062】
パッケージベースは、パッケージの底部を形成し得る。これは、プラスチックを含む、医療デバイスの包装に適した任意の材料から作られ得る。適切な材料としては、ポリプロピレンを含むポリオレフィン、COP(環状オレフィンポリマー)およびCOC(環状オレフィンコポリマー)を含むオレフィンコポリマー、ならびにそれらのブレンドが挙げられる。包装蓋は、概してパッケージの上方部分にあり、ベースとシールして、レンズ支持体の少なくとも一部、レンズ、および包装溶液を収容するキャビティを形成する。蓋は、箔もしくはプラスチックの成形シート、ラミネートフィルム、またはプラスチックを含む、医療デバイスの包装に適した任意の材料から作られ得る。1つの構造のためのプラスチックと、その他の構造としての箔もしくはラミネートフィルムとを含むパッケージ、または蓋およびベースの外層として箔もしくはラミネートフィルムを含むパッケージは、当技術分野で知られており、適切な組み合わせの例である。
【0063】
射出成形プロセス、および射出成形に従来から適用されている材料の使用に対する、この説明全体を通しての言及は、例示的なものとして理解されたい。当業者であれば、代替成形プロセス、熱成形、3D印刷などを含むがこれらに限定されない、他の製造手段が、添付の特許請求の範囲内で可能であることを理解するであろう。同様に、ヒートシールおよびヒートシーリングへの言及は、本明細書に記載される実施形態に対して例示的である。包装構成要素を固定する他の手段は、接着剤、糊、熱接着、熱、超音波もしくはレーザー溶接などの溶接、または機械的トラップなどの使用を含め、当業者には明らかであろう。
【0064】
本発明の特定の態様は、重力、またはパッケージの外側から加えられる機械的圧力などの他の力により保管中または運搬中に生じ得る気泡またはレンズパッケージの内部との相互作用に起因するコンタクトレンズに対する著しい光学的損傷を低減または防止するのに役立ち得る。本明細書で使用されるように、著しい光学的損傷とは、約0.08μm以上の二乗平均平方根(RMS)値を意味する。
【0065】
図を参照すると、
図1は、コンタクトレンズパッケージ100を示す。パッケージ100は、ユーザーによるワンタッチ装着を提供するように形成されており、パッケージ100内に保管されたコンタクトレンズ101は、ユーザーとの1回の接触だけで、パッケージ100から取り出され、装着され得る。さらに、パッケージ100は、パッケージ100を容易にひねって開封するためのレバーを提供する。
図1は、アプリケーターキャップ102と、キャップ102に旋回可能に結合された容器104と、を含むコンタクトレンズパッケージ100を示す。アプリケーターキャップ102および容器104は、アプリケーターキャップ102と容器104との間に無菌内部環境を提供するために一緒に密封結合されている。
【0066】
アプリケーターキャップ102は、容器104に結合されたときに無菌の封入体を提供する、実質的に剛性のキャップ102である。キャップ102はまた、ユーザーがキャップ102をひねることによって少なくとも部分的にパッケージ100を開封することができるように、少なくとも容器の中心軸111を中心としてキャップ102をひねり、回転させることを可能にするように構成されたハンドル(この特定の実施形態では、らせん形状のハンドル)を提供する。ハンドルはまた、ユーザーがレンズ101に触れることなくレンズ101を操作するためのインターフェースを提供する。キャップ102はまた、コンタクトレンズ101の凹面に対する接触面を提供し、コンタクトレンズ101は、少なくとも部分的に表面張力によってキャップ102上に保持される。以下でさらに詳細に説明するように、キャップ102は、複数のフィン103と、複数のリザーバチャネル105と、を含む。フィン103は、レンズ101の凹面に接触するように構成され、チャネル105は、溶液を保持するように構成される。本開示は、フィン103のサイズおよび/または形状が、レンズ101を保持するために所望の量の表面張力を提供するように選択され得ることを企図している。指とレンズとの間の表面張力は、レンズの重量にほぼ等しい(または、それよりわずかに小さい)。本明細書(例えば、
図5B)に示されているように、レンズが逆さまで軽打されて支持体から落ちる場合、レンズが許容できる湿潤接触面積は、重力の引力によりレンズが「正しい面を」上にした状態で使用されるレンズ支持体と比較して、およそ2倍になる。いずれの場合も、ワンタッチでの移動を可能にするために、フィンは、レンズ支持体とレンズとの間の湿潤接触面積によって生じる表面張力が、軽打の際に指とレンズとの間に生じる表面張力よりも小さくなるように構成されなければならない。さらに、チャネル105は表面張力を減少させ、このことは、キャップ102からユーザーの指へのレンズ101の移行を容易にする。チャネル105は、好ましくは、レンズ102の後ろに溶液を閉じ込めないように十分広くされ、すなわち、少なくとも約1mmの幅にされ、同様に、開封中に、自己排液し、よって、流体をレンズ101から引き離すように十分に高くすべきである。好ましくは、チャネルは、レンズの頂点の下で少なくとも2mmの高さである。キャップ102は、第1の端部108a、第2の端部110a、および第1の端部108aと第2の端部110aとの間に延びる本体112aを有するハンドル部分106aを含む。本体112aは、第1のレバー表面114aと、第1のレバー表面114aの反対側にあり、第1のレバー表面114aから離間した第2のレバー表面116aと、を含む。各レバー表面114a、116aは、アプリケーターキャップ102を容器104に対して動かすための少なくとも1つのてこの支点を提供するように構成される。
【0067】
図2に示す実施例では、キャップ102は、ハンドル部分の第2の端部110に配置された凸面113を有する球状ドームも含む。凸面113は、コンタクトレンズ101の凹面に当接するように形成されたドーム状表面を提供する。凸面113によって提供されるドーム状表面とレンズ101の凹面との間の表面張力は、レンズ101を所定の場所に保持する。いくつかの実施形態では、凸面113は、ドームの中心にくぼみ(図示せず)を含んで、軽打する際に指が輪郭にぴったり合う凹部を提供する。キャップ102はまた、キャップ102の凸面113内にリザーバチャネル105を画定するフィン103を含む。
図2では、フィン103およびチャネル105は、等しい大きさであり、互いから離間している。この配置は、例としてのみ提供されることを理解されたい。本開示は、フィン103およびチャネル105の数、サイズ、および/または形状が、
図2に示されるものとは異なっていてもよいことを企図する。特に、フィン103およびチャネル105の数、サイズ、および/または形状は、レンズ101をキャップ102からユーザーの指へと移動させるのを容易にするために、レンズ101とキャップ102との間に所望の量の表面張力を提供するように選択され得る。リザーバチャネル105は、包装溶液を保持するために提供される。フィン103はそれぞれ、ハンドル部分106から離れて延び、上述のドーム状表面を形成するフィン表面を含む。フィン103は、凸面113の中心から離れて角度が付けられており、凸面の縁部に向かって長さが短くなるように延びている。例えば、凸面113の縁部において延びるフィン103は、凸面113の中心から延びるフィン103よりも短い。
【0068】
図3に示す実施例では、キャップ102は、複数のシール面118aも含む。シール面118aは、容器104のシール面118b(後述)に対応する。シール面118aは、パッケージ100が閉鎖構成にあるとき、容器104に当接して無菌シールを形成するように設けられている。
図3に示す実施例では、シール面118aは、ハンドル部分106からさらに離れてキャップ102の中心に向かって延びる、5つの同心円状の層になった表面である。しかし、他の実施例では、シール面118は、容器104に接して無菌シールを形成するのに適した任意の他の形状または数とすることができる。いくつかの実施例では、シール面118aは、容器104上の対応する溝と相互作用し、流体シールを形成するように構成されたねじ山である。
図1に示す実施例のようないくつかの実施例では、アルミ箔から形成されたシールラップ120が、キャップ102および容器104の円周の周りに配置され、キャップ102と容器104との間に機械的および流体シールを形成する。ラップ120は、より長い寸法のいずれよりも剪断強度が弱くなるように、異方性であり、その結果、容器104に対してキャップ102をひねることに応答してラップ120が引き裂かれる。
図1に示す実施例では、キャップ102は、ポリプロピレンで作られている。しかし、他の実施例では、キャップは、無菌環境でコンタクトレンズ101を封入するのに適した任意の他の材料から作ることができる。
図1に示す実施例では、キャップ102の円周の周りに配置されたシール120は、アルミ箔である。しかし、他の実施例では、キャップの円周の周りに配置されるシールは、ワックスペーパー、ポリエステルシート、またはキャップと容器とを一緒に密封して無菌環境を形成するのに適した任意の他の材料である。
【0069】
容器104は、キャップ102に結合されたとき、無菌環境においてコンタクトレンズ101および包装溶液を封入し、保持するために提供される実質的に剛性の容器104である。容器104はまた、ユーザーが容器104をひねることによって少なくとも部分的にパッケージ100を開封することができるように、容器104をひねって回転させるためのらせん形状の操作可能なハンドルを提供する。
図4に示すように、容器104は、コンタクトレンズ101および包装溶液を収容することができるリザーバ115を含む。容器104は、ハンドル部分106bと、ハンドル部分106bから離れて延びる凹型ドーム形状の内面107を有する円筒部分と、を含む。好ましくは、内面107は、レンズが凸面113に優先的にくっつくように、内面107とレンズ101との間の表面積を減少させるために凹状エリア(例えば、リブまたはチャネル(図示せず))を含む。表面積の差が十分に大きければ、パックはどの向きでも開封され得る。キャップ102のハンドル部分106aと同様に、容器104のハンドル部分106bは、第1の端部108bと、第2の端部110bと、第1の端部108bと第2の端部110bとの間に延びる本体112bと、を有する。本体112bは、第1のレバー表面114bと、第1のレバー表面114bの反対側にあり、第1のレバー表面114bから離間した第2のレバー表面116bと、を含む。各レバー表面114b、116bは、容器104をアプリケーターキャップ102に対して動かすための少なくとも1つのてこの支点を提供するように構成される。
【0070】
図4に示す実施例では、容器104は、ドーム形状の内面107を取り囲む複数のシール面118bも含む。シール面118bは、パッケージ100が閉鎖構成にあるときにキャップ102に当接して無菌シールを形成するように設けられている。
図4に示す実施例では、シール面118bは、ドーム形状の内面107に沿って軸方向に離間した5つの同心円状の層になった表面である。しかし、他の実施例では、シール面は、容器104に接して無菌シールを形成するのに適した任意の他の形状または数とすることができる。いくつかの実施例では、シール面は、容器104上の対応する溝と相互作用し、流体シールを形成するように構成されたねじ山である。
図1に示す実施例では、容器104は、ポリプロピレンで作られている。いくつかの実施例では、キャップ102および容器104はそれぞれ、互いに当接する、層になった表面を含む。他のいくつかの実施例では、キャップ102および容器104はそれぞれ、互いにかみ合うねじ山を含む。いくつかの実施例では、キャップ102および容器104は、均一材料で作られているが、他の実施例では、キャップ102および容器104はそれぞれ、別個の材料で形成される。
【0071】
図1~
図4に示す実施例では、キャップ102および容器104のハンドル部分106aおよび106bはらせん状である。しかし、他の実施例では、ハンドル部分106aおよび106bは、別様に湾曲されるかまたは成形されて、キャップ102および容器104を互いに対して回転させるためのレバーを提供する。
図1~
図4に示す実施例では、キャップ102および容器104はそれぞれ、ハンドル部分106aおよび106bを有するが、他の実施例では、キャップ102または容器104の一方のみがハンドル部分を含む。
図1~
図4に示す実施例では、キャップ102のハンドル部分106aおよび容器104のハンドル部分106bはそれぞれ同じ形状であるが、他の実施例では、キャップ102のハンドル部分106aは、容器104のハンドル部分106bとは異なる形状である。キャップ102および容器104はそれぞれ、均一材料、例えばポリプロピレンから形成されている。しかし、他の実施例では、キャップ102および容器104は、無菌環境でコンタクトレンズ101を支持するのに適した任意の他の材料から形成される。いくつかのさらなる実施例では、キャップ102および容器104は異なる材料から形成され、キャップ102は、第1の材料から形成され、容器104は、第2の材料から形成される。本明細書で説明する構成要素は、射出成形、押出成形、3D印刷、または無菌コンタクトレンズパッケージ100を形成するのに適した任意の他の製造方法によって形成され得る。
【0072】
図5Aは、ユーザーが、上述し
図1~
図4に示したパッケージ100を開封するところを示す。
図5Aは、ユーザーが、キャップ102の第1のレバー表面114aおよび第2のレバー表面116aを把持し、容器104の第1のレバー表面114bおよび第2のレバー表面116bを把持することによって、キャップ102に対して容器104をひねってパッケージ100を開封する様子を示す。例えば、ユーザーは、キャップ102の第1のレバー表面114aおよび容器104の第1のレバー表面114bの一方を人差し指でつかみ、ユーザーは、キャップ102の第2のレバー表面116aおよび容器104の第2のレバー表面116bの一方を親指でつかむ。ユーザーは、キャップ102のハンドル部分106aおよび容器104のハンドル部分106bをひねって、キャップ102と容器104との間のシールを破る。
図5Bは、キャップ102の凸面とレンズ101の凹面との間の表面張力によってキャップ102に取り付けられたコンタクトレンズ101を示している。レンズ101は、ワンタッチでレンズをユーザーの指に移すことを可能にする表面上に提示されている。
図5Cは、ユーザーが、1本の指を使ってキャップ102を外し、ワンタッチを用いてキャップ102からコンタクトレンズ101を取り外す様子を示している。レンズ101は、眼に挿入されるように正しい向きでユーザーの指の上に正確に位置付けられる。レンズ101は、ユーザーの指に対して同じ向きのままであり得、ユーザーの眼に配置されるため、ユーザーはレンズ101との1つの接触点を有する。
【0073】
本実施例で示したレンズの凹部分は、好ましくは、軽打時に、指先とレンズの両方が互いの形状に合うように変形することを可能にし、軽打中の過度の圧力による、取り出し中のレンズの反転またはレンズに対する損傷を引き起こさない。したがって、本パッケージからのレンズの取り出しの一態様は、指とレンズとの間の接触面積がレンズ下面におけるレンズ支持体の接触表面積を上回るように、レンズとレンズ支持体との間の面積と比べ、指とレンズとの間の接触面積の比率を制御することである。これにより、指とレンズとの間の表面張力がレンズとレンズ支持体との間の表面張力を確実に上回る。よって、レンズは、眼の上にレンズを移し、配置するために、指に付着する。
【0074】
図を参照すると、
図6~
図8は、コンタクトレンズパッケージ600を示す。パッケージ600は、ユーザーによるノータッチ装着を提供するように形成されている。したがって、ユーザーは、パッケージ600を操作することによって、コンタクトレンズ101を眼に直接装着することができる。
図6は、アプリケーターキャップ602と、キャップ602に旋回可能に結合された容器604と、を含むコンタクトレンズパッケージ600を示す。
【0075】
アプリケーターキャップ602は、容器604に結合されたときに無菌の封入体を提供する実質的に剛性のキャップ602である。キャップ602はまた、ユーザーがキャップ602をひねることによって少なくとも部分的に容器604をひねることができるように、容器604をひねって回転させるための操作可能なハンドルを提供する。ハンドルはまた、上述したように、ユーザーがレンズに触れることなくレンズを操作するためのインターフェースを提供する。キャップ602はさらに、コンタクトレンズ101の凹面に対するシール面を提供し、レンズ101は、キャップ602とレンズ101との間の表面張力によって少なくとも部分的にキャップ602上に保持される。キャップ602は、第1の端部608と、第2の端部610と、第1の端部608と第2の端部610との間に延びる本体612と、を有するハンドル部分606を含む。キャップ602はまた、ハンドル部分606の反対側にあり、かつハンドル部分606から離間した凹状の円形表面615を含み、これは、レンズプラットフォーム601上に配置される。ハンドル部分606は、実質的に湾曲した断面を有する細長い本体である。例えば、ハンドル部分606の本体612は、第1の端部608と第2の端部610との間に延びる。ハンドル部分606の本体612は、湾曲した第1の表面614と、湾曲した第1の表面614の反対側にあり、かつ湾曲した第1の表面614から離間した、湾曲した第2の表面616と、を含み、指受け部611を画定する。指受け部611は、ハンドル部分606に沿って延びる細長い湾曲した開口部であり、これは、容器604に対してキャップ602を回転させるために使用される指を少なくとも部分的に包み込む。湾曲した第1の表面614および湾曲した第2の表面616はそれぞれ、アプリケーターキャップ602を容器604に対して動かすため、およびコンタクトレンズ101の装着中にキャップ602を操作するための、少なくとも1つのてこの支点を提供するように構成される。キャップ602はまた、ハンドル部分606から離れて延びるくぼみ605を含む。くぼみ605は、ユーザーの指先の少なくとも一部を受容するように設けられたキャップ602内の陥凹部であり、ユーザーがコンタクトレンズ101を眼に正確に装着するためにキャップ602内に指をしっかりと位置させることを可能にする。
【0076】
レンズプラットフォーム601は、コンタクトレンズ101の凸面との接触面を提供する。レンズプラットフォーム601は、ハンドル部分606の第2の端部610から延びる円形部分の周りの凹面603を含む。凹面603は、コンタクトレンズ101の凸面に当接し、コンタクトレンズ101を所定の場所に固定することができる陥凹部を形成する。凹面603とレンズ101の凸面との間の表面張力により、レンズが所定の場所に保持される。凹面103は、レンズが眼の上へと離れることができるように、レンズ101の凸面全体を覆わないように構成される。好ましくは、凹面103は、レンズ101の凸面の面積の約50%未満を覆う。凹面603は、キャップ602の凹面603とコンタクトレンズ101の凸面との間に表面張力を保持するようにサイズ決めされ成形された、リングを提供する。プラットフォーム601は、ハンドル部分606から離れてテーパー状になり、容器604に接して密封するための角度のついた密封面を提供する、テーパー面613を含む。
【0077】
いくつかの実施例では、キャップは、複数のシール面も含む。シール面は、パッケージが閉鎖構成にあるとき、容器に当接して無菌シールを形成するように設けられる。シール面は、容器に接して無菌シールを形成するための任意の他の形状であってもよい。いくつかの実施例では、シール面は、容器に接して流体的に密封するように構成されたねじ山である。
【0078】
容器604は、蓋に結合されたとき、無菌環境においてコンタクトレンズ101および包装溶液を封入し、保持するように設けられた実質的に剛性の容器604である。容器604は、コンタクトレンズ101および包装溶液を収容することができるリザーバを含む。容器604はまた、容器604のベースに凸面607を含み、これは、コンタクトレンズ101の凹面側に当接するように設けられ、容器604とキャップ602との間にレンズ101を固定する。凸面の面積は、好ましくは、表面積を減少させ、レンズの下に空気が入るようにするための凹状領域(例えば、リブまたはチャネル(図示せず))を含み、そのため、レンズはキャップに優先的にくっつく。容器604はまた、キャップ602のプラットフォーム601のテーパー部分に当接し、無菌シールを形成するように設けられた、面取りされた内面609を含む。
【0079】
いくつかの実施例では、容器はドーム形状の内面を取り囲む複数のシール面も含む。シール面は、パッケージ600が閉鎖構成にあるとき、キャップに当接し無菌シールを形成するように設けられている。シール面は、容器604に接して無菌シールを形成するのに適した任意の形状または数とすることができる。
図6に示す実施例のようないくつかの実施例では、アルミ箔から形成されたシールラップ620が提供され、キャップ602および容器604の円周の周りに配置されて、キャップ602および容器604に接して機械的および流体シールを形成する。ラップ620は、より長い寸法のいずれよりもねじれに弱くなるように異方性であり、その結果、容器604に対してキャップ602をひねることに応答してラップ620が引き裂かれる。
図6に示す実施例では、容器604はポリプロピレンで作られている。いくつかの実施例では、キャップおよび容器はそれぞれ、互いに当接する、層になった表面を含む。いくつかの他の実施例では、キャップおよび容器はそれぞれ、互いとかみ合うねじ山を含む。いくつかの実施例では、キャップおよび容器は、均一材料で作られているが、他の実施例では、キャップおよび容器はそれぞれ、別個の材料から形成される。
【0080】
図6~
図9に示す実施例では、キャップ602のハンドル部分606は、湾曲しており、キャップ602の凹面から離れてテーパー状になっている。しかし、他の実施例では、ハンドル部分606は、キャップ602および容器604の互いに対する回転のためのレバーを提供するのに適した均一な湾曲形状である。
図6~
図9に示す実施例では、キャップ602はハンドル部分606を有し、容器604はハンドル部分606を有していない。しかし、他の実施例では、キャップ602および容器604の両方がそれぞれ、ハンドル部分606を含み、これらは互いに同じ形状であり得る。他の実施例では、キャップ602のハンドル部分606は、容器604のハンドル部分606とは異なる形状である。キャップ602および容器604はそれぞれ、均一材料、例えばポリプロピレンから形成されている。しかし、他の実施例では、キャップ602および容器604は、無菌環境でコンタクトレンズ101を封入するのに適した任意の他の材料から形成される。いくつかのさらなる実施例では、キャップ602および容器604は異なる材料から形成され、キャップ602は、第1の材料から形成され、容器604は、第2の材料から形成される。
図6に示す実施例では、キャップ602の円周の周りに配置されたシールラップ620は、アルミ箔である。しかし、他の実施例では、キャップ602の円周の周りに配置されたシールラップ620は、ワックスペーパー、ポリエステルシート、またはキャップ602および容器604を一緒に密封して無菌環境を形成するのに適した任意の他の材料である。本明細書で説明する構成要素は、射出成形、押出成形、3D印刷、または無菌コンタクトレンズパッケージ600を形成するのに適した任意の他の製造方法によって形成され得る。
【0081】
図10Aは、ユーザーが、上述し
図6~
図9に示したパッケージ600を開封するところを示す。
図10Aは、ユーザーが、一方の手でキャップ602の湾曲した第1の表面614および湾曲した第2の表面を把持し、他方の手で容器604を把持することにより、容器604をひねって開封する様子を示す。ユーザーは、キャップ602の湾曲した第1の表面614または湾曲した第2の表面616の一方を人差し指でつかみ、ユーザーは、容器604のキャップ602の湾曲した第1の表面614または湾曲した第2の表面616の一方を親指でつかむ。ユーザーの親指は、湾曲したハンドルの湾曲した表面に触れるように、細長い湾曲した開口部内にある。ユーザーは、キャップ602のハンドル部分606および容器604のハンドル部分606をひねって、キャップ602と容器604との間のシールラップ620を破る。
図10Bは、キャップ602が容器604の縁部を中心に回転するように、ユーザーが容器604に対してハンドル部分606をさらに引き下げる様子を示す。
図10Bは、レンズ101をキャップ602上の所定の場所に保持する、キャップ602の凹面とレンズ101の凸面との間の表面張力により、依然としてキャップ602に取り付けられたコンタクトレンズ101をさらに示す。
図10Cは、ユーザーがキャップ602により(すなわち、ノータッチで)レンズ101を眼に装着する様子を示している。レンズ101は、ユーザーがコンタクトレンズ101の表面に実際に触れることがないように、湾曲したハンドルを使用してユーザーの眼に装着される。レンズ101はキャップ602から直接ユーザーの眼に装着される。レンズ101とキャップ602との間の流体シールは、レンズ101がユーザーの眼に付着すると破れる。
【0082】
本実施例に示すレンズの凹部分は、好ましくは、装着中の過度の圧力による、取り出し中のレンズの反転またはレンズへの損傷を引き起こすことなく、コンタクトレンズの装着を可能にする。したがって、本パッケージからのレンズの取り出しの一態様は、コンタクトレンズに結合し、ユーザーがレンズに触れることなくコンタクトレンズから分離され得る装着面を提供することである。これにより、眼とレンズとの間の表面張力がレンズとレンズキャップとの間の表面張力を確実に上回る。よって、レンズは、眼の上にレンズを移し、配置するために、眼に付着する。
【0083】
本明細書で開示されるような視覚的および触覚的な手がかりは、従来のコンタクトレンズパッケージから形態および開封方法が大きく逸脱した、本発明の新規なコンタクトレンズパッケージにとって特に重要となり得る。従来のパッケージでは、コンタクトレンズは成型プラスチックベースに収まっており、コンタクトレンズを凹状でボウルを上にした位置で受容するボウルを有している。視覚的または触覚的な特徴を加えることで、装用者にとってより直感的な開封体験を与えることができる。
【0084】
前述の説明では、説明の目的で、記載された実施形態の完全な理解を提供するために特定の命名法を使用した。しかしながら、当業者には、説明した実施形態を実施するために具体的な詳細の多くが必須でないことは明らかであろう。したがって、本明細書に記載される特定の実施形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示される。これらは、網羅的であること、または実施形態を開示された正確な形態に限定することを目標としていない。上記の教示に鑑みて、多くの修正および変形が可能であることが、当業者には明らかであろう。
【0085】
概要および要約のセクションは、本発明者らによって企図されるような本発明の、すべてではないが1つ以上の例示的な実施形態を示すことができ、したがって、本発明および添付の特許請求の範囲をいかなる形でも限定することを意図するものではない。
【0086】
具体的な実施形態に関する前述の説明は、本発明の一般的な性質を十分に明らかにするものであるため、他者は、当業者の技能の範囲内の知識を適用することにより、本発明の一般的な概念から逸脱せずに、過度な実験無しで、そのような具体的な実施形態を、様々な用途のために容易に修正および/または適合させることができる。したがって、このような適合および修正は、本明細書中に提示された教示および指針に基づいて、開示された実施形態の等価物の意義および範囲内にあることが意図される。本明細書の表現または用語は、説明を目的としており、限定する目的ではなく、本明細書の用語または表現は、教示および指針に照らして当業者によって解釈されるべきものであることを理解されたい。
【0087】
本発明のパッケージは、既知の材料およびプロセスを用いて製造され得る。包装材料は、未使用材料、リサイクル材料、またはそれらの組み合わせであってよい。パッケージキャビティ内の容積は、選択されたデザインによって変化し得る。
【0088】
本発明の例示的な実施形態の態様は、以下の条項に関連してさらに説明される:
1.コンタクトレンズの保管および装着のためのデバイスであって、
第1の端部、第2の端部、および第1の端部と第2の端部との間に延びる本体を有するハンドル部分を含むアプリケーターキャップであって、本体は、少なくとも1つのレバー表面を含む、アプリケーターキャップと、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するように構成されたリザーバを有する容器と、
を含み、
少なくとも1つのレバー表面は、アプリケーターキャップを容器に対して動かすための少なくとも1つのてこの支点を提供するように構成されている、デバイス。
2.アプリケーターキャップおよび容器の周りに配置されたシールラップをさらに含み、シールラップは、アプリケーターキャップと容器とを一緒に固定するように構成されている、条項1に記載のデバイス。
3.容器は、少なくとも1つのシール面を含み、
容器の少なくとも1つのシール面は、デバイスが閉鎖構成にあるとき、アプリケーターキャップに当接する、条項1または2に記載のデバイス。
4.容器の少なくとも1つのシール面は、角張ったプラットフォームを含む、条項3に記載のデバイス。
5.容器の少なくとも1つのシール面は、アプリケーターキャップの対応する溝と係合するように構成されたねじ山をさらに含む、条項3に記載のデバイス。
6.容器の少なくとも1つのシール面は、複数の同心円状のシールを含む、条項3に記載のデバイス。
7.容器は、ポリプロピレンを含む、条項1から6のいずれか1つに記載のデバイス。
8.アプリケーターキャップは、ハンドルの反対側にあり、かつハンドルから離間した凸面を含む、条項1から7のいずれか1つに記載のデバイス。
9.アプリケーターキャップは、アプリケーターキャップの凸面内に複数のリザーバチャネルを画定する複数のフィンをさらに含み、
リザーバチャネルは、包装溶液を保持するように構成されている、条項8に記載のデバイス。
10.アプリケーターキャップは、少なくとも1つのシール面を含み、
アプリケーターキャップの少なくとも1つのシール面は、デバイスが閉鎖構成にあるとき、容器に当接する、条項8または9のいずれか1つに記載のデバイス。
【0089】
11.アプリケーターキャップの少なくとも1つのシール面は、複数の同心円状のシールを含む、条項8または9のいずれか1つに記載のデバイス。
12.アプリケーターキャップの少なくとも1つのシール面は、容器の対応する溝と係合するように構成されたねじ山を含む、条項8または9のいずれか1つに記載のデバイス。
13.アプリケーターキャップの少なくとも1つのシール面は、容器に対して流体的にシールするように構成されている、条項8から12のいずれか1つに記載のデバイス。
14.アプリケーターキャップは、ポリプロピレンを含む、条項1から13のいずれか1つに記載のデバイス。
15.アプリケーターキャップおよび容器は、均一材料で作られている、条項1から14のいずれか1つに記載のデバイス。
16.少なくとも1つのレバー表面は、容器の縁部を中心としてアプリケーターキャップを回転させるように構成されている、条項1から15のいずれか1つに記載のデバイス。
17.ハンドル部分は、湾曲した第1の表面と、第1の湾曲した表面の反対側にあり、第1の湾曲した表面から離間した、湾曲した第2の表面と、を含み、第1の湾曲した表面および第2の湾曲した表面の一方は、指受け部を画定する、条項1から16のいずれか1つに記載のデバイス。
18.アプリケーターキャップは、ハンドル部分から離れて延びるくぼみをさらに含む、条項16または17のいずれか1つに記載のデバイス。
19.少なくとも1つのレバー表面は、容器の中心軸を中心としてアプリケーターキャップを第1の方向に回転させるように構成された回転レバーである、条項1から15のいずれか1つに記載のデバイス。
20.ハンドル部分は、らせん状の第1の表面と、らせん状の第1の表面の反対側にあり、らせん状の第1の表面から離間した、らせん状の第2の表面と、を含む、条項1から15、または19のいずれか1つに記載のデバイス。
【0090】
21.容器は、第1の端部、第2の端部、および第1の端部と第2の端部との間に延びる本体を有するハンドル部分をさらに含み、本体は、少なくとも1つのレバー表面を含み、
少なくとも1つのレバー表面は、アプリケーターキャップの中心軸を中心として容器を第1の方向とは反対の第2の方向に回転させるように構成された回転レバーである、条項19または20のいずれか1つに記載のデバイス。
22.容器のハンドル部分は、らせん状の第1の表面と、らせん状の第1の表面の反対側にあり、らせん状の第1の表面から離間した、らせん状の第2の表面と、を含む、条項21に記載のデバイス。
23.アプリケーターキャップのハンドル部分、および容器のハンドル部分はそれぞれ、互いと反対の回転力を提供するように構成されている、条項21に記載のデバイス。
24.容器は、リザーバを画定する凹面を含む、条項21から23のいずれか1つに記載のデバイス。
25.コンタクトレンズを装用者の眼に装着する方法であって、コンタクトレンズは、パッケージに保管され、パッケージは、第1の端部、第2の端部、および第1の端部と第2の端部との間に延びる本体を有するハンドル部分を含むアプリケーターキャップであって、本体は、少なくとも1つのレバー表面を含む、アプリケーターキャップと、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するように構成されたリザーバを有する容器と、を含み、少なくとも1つのレバー表面は、アプリケーターキャップを容器に対して動かすための少なくとも1つのてこの支点を提供するように構成され、第2の端部は、コンタクトレンズの凸面に接してシールを形成するように構成され、方法は、
てこの支点によりハンドル部分を回転させることと、
コンタクトレンズの凸面とアプリケーターキャップの第2の端部との間のシールを破ることと、
コンタクトレンズを凸面から取り外すことと、
コンタクトレンズを装用者の眼に装着することと、
を含む、方法。
26.ハンドル部分を回転させることは、容器の縁部を中心としてハンドル部分を回転させることをさらに含む、条項25に記載の方法。
27.ハンドル部分を回転させることは、容器の中心軸を中心としてハンドル部分を回転させることをさらに含む、条項25または26に記載の方法。
25.コンタクトレンズを包装する方法であって、
包装溶液を容器内に供給することと、
容器とシール可能な凸面を備えたキャップを提供することと、
シールを形成する凸面内に、コンタクトレンズを、凸面を上にした向きで提供することと、
蓋を容器に押し付けることによって容器を密封することと、
を含む、方法。
【0091】
本明細書に記載されたすべての特徴がすべてのパッケージに組み込まれる必要はなく、当業者は、本明細書の教示を使用して、特徴を組み合わせて多種多様な改良されたコンタクトレンズパッケージを提供することができる。要するに、本発明のコンタクトレンズパッケージは、いくつかの新規な機能性を組み込んでおり、これらの機能性は、本明細書で説明するような多種多様な組み合わせで組み合わせられて、所望の改良されたおよび/またはワンタッチの包装を提供することができる。本発明の広さおよび範囲は、上述した例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、以下の請求項およびそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
【0092】
〔実施の態様〕
(1) コンタクトレンズの保管および装着のためのデバイスであって、
第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる本体を有するハンドル部分を含むアプリケーターキャップであって、前記本体は、少なくとも1つのレバー表面を含む、アプリケーターキャップと、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するように構成されたリザーバを有する容器と、
を含み、
前記少なくとも1つのレバー表面は、前記アプリケーターキャップを前記容器に対して動かすための少なくとも1つのてこの支点を提供するように構成されている、デバイス。
(2) 前記アプリケーターキャップおよび前記容器の周りに配置されたシールラップをさらに含み、前記シールラップは、前記アプリケーターキャップと前記容器とを一緒に固定するように構成されている、実施態様1に記載のデバイス。
(3) 前記容器は、少なくとも1つのシール面を含み、
前記容器の前記少なくとも1つのシール面は、前記デバイスが閉鎖構成にあるとき、前記アプリケーターキャップに当接する、実施態様1に記載のデバイス。
(4) 前記容器は、少なくとも1つのシール面を含み、
前記容器の前記少なくとも1つのシール面は、角張ったプラットフォームを含む、実施態様1に記載のデバイス。
(5) 前記容器は、少なくとも1つのシール面を含み、
前記容器の前記少なくとも1つのシール面は、前記アプリケーターキャップの対応する溝と係合するように構成されたねじ山をさらに含む、実施態様1に記載のデバイス。
【0093】
(6) 前記容器は、少なくとも1つのシール面を含み、
前記容器の前記少なくとも1つのシール面は、複数の同心円状のシールを含む、実施態様1に記載のデバイス。
(7) 前記容器は、ポリプロピレンを含む、実施態様1に記載のデバイス。
(8) 前記アプリケーターキャップは、前記ハンドルの反対側にあり、かつ前記ハンドルから離間した凸面を含む、実施態様1に記載のデバイス。
(9) 前記アプリケーターキャップは、前記アプリケーターキャップの前記凸面内に複数のリザーバチャネルを画定する複数のフィンをさらに含み、
前記リザーバチャネルは、包装溶液を保持するように構成されている、実施態様8に記載のデバイス。
(10) 前記アプリケーターキャップは、少なくとも1つのシール面を含み、
前記アプリケーターキャップの前記少なくとも1つのシール面は、前記デバイスが閉鎖構成にあるとき、前記容器に当接する、実施態様8に記載のデバイス。
【0094】
(11) 前記アプリケーターキャップは、少なくとも1つのシール面を含み、
前記アプリケーターキャップの前記少なくとも1つのシール面は、複数の同心円状のシールを含む、実施態様8に記載のデバイス。
(12) 前記アプリケーターキャップは、少なくとも1つのシール面を含み、
前記アプリケーターキャップの前記少なくとも1つのシール面は、前記容器の対応する溝と係合するように構成されたねじ山を含む、実施態様8に記載のデバイス。
(13) 前記アプリケーターキャップは、少なくとも1つのシール面を含み、
前記アプリケーターキャップの前記少なくとも1つのシール面は、前記容器に対して流体的にシールするように構成されている、実施態様8に記載のデバイス。
(14) 前記アプリケーターキャップは、ポリプロピレンを含む、実施態様1に記載のデバイス。
(15) 前記アプリケーターキャップおよび前記容器は、均一材料で作られている、実施態様1に記載のデバイス。
【0095】
(16) 前記少なくとも1つのレバー表面は、前記容器の縁部を中心として前記アプリケーターキャップを回転させるように構成されている、実施態様1に記載のデバイス。
(17) 前記ハンドル部分は、湾曲した第1の表面と、前記第1の湾曲した表面の反対側にあり、前記第1の湾曲した表面から離間した、湾曲した第2の表面と、を含み、前記第1の湾曲した表面および前記第2の湾曲した表面の一方は、指受け部を画定する、実施態様1に記載のデバイス。
(18) 前記アプリケーターキャップは、前記ハンドル部分から離れて延びるくぼみをさらに含む、実施態様16に記載のデバイス。
(19) 前記少なくとも1つのレバー表面は、前記容器の中心軸を中心として前記アプリケーターキャップを第1の方向に回転させるように構成された回転レバーである、実施態様1に記載のデバイス。
(20) 前記ハンドル部分は、らせん状の第1の表面と、前記らせん状の第1の表面の反対側にあり、前記らせん状の第1の表面から離間した、らせん状の第2の表面と、を含む、実施態様1に記載のデバイス。
【0096】
(21) 前記容器は、第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる本体を有するハンドル部分をさらに含み、前記本体は、少なくとも1つのレバー表面を含み、
前記少なくとも1つのレバー表面は、前記アプリケーターキャップの中心軸を中心として前記容器を前記第1の方向とは反対の第2の方向に回転させるように構成された回転レバーである、実施態様1に記載のデバイス。
(22) 前記容器の前記ハンドル部分は、らせん状の第1の表面と、前記らせん状の第1の表面の反対側にあり、前記らせん状の第1の表面から離間した、らせん状の第2の表面と、を含む、実施態様21に記載のデバイス。
(23) 前記アプリケーターキャップの前記ハンドル部分、および前記容器の前記ハンドル部分はそれぞれ、互いと反対の回転力を提供するように構成されている、実施態様21に記載のデバイス。
(24) 前記容器は、前記リザーバを画定する凹面を含む、実施態様1に記載のデバイス。
(25) コンタクトレンズを装用者の眼に装着する方法であって、前記コンタクトレンズは、パッケージに保管され、前記パッケージは、第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる本体を有するハンドル部分を含むアプリケーターキャップであって、前記本体は、少なくとも1つのレバー表面を含む、アプリケーターキャップと、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するように構成されたリザーバを有する容器と、を含み、前記少なくとも1つのレバー表面は、前記アプリケーターキャップを前記容器に対して動かすための少なくとも1つのてこの支点を提供するように構成され、前記第2の端部は、前記コンタクトレンズの凸面に接してシールを形成するように構成され、前記方法は、
前記てこの支点により前記ハンドル部分を回転させることと、
前記コンタクトレンズの前記凸面と前記アプリケーターキャップの前記第2の端部との間の前記シールを破ることと、
コンタクトレンズを前記凸面から取り外すことと、
前記コンタクトレンズを前記装用者の眼に装着することと、
を含む、方法。
【0097】
(26) 前記ハンドル部分を回転させることは、前記容器の縁部を中心として前記ハンドル部分を回転させることをさらに含む、実施態様25に記載の方法。
(27) 前記ハンドル部分を回転させることは、前記容器の中心軸を中心として前記ハンドル部分を回転させることをさらに含む、実施態様25に記載の方法。
(28) コンタクトレンズを包装する方法であって、
包装溶液を容器内に供給することと、
前記容器とシール可能な凸面を備えたキャップを提供することと、
シールを形成する前記凸面内に、コンタクトレンズを、凸面を上にした向きで提供することと、
前記蓋を前記容器に押し付けることによって前記容器を密封することと、
を含む、方法。
【国際調査報告】