(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-29
(54)【発明の名称】長時間持続性の液体無水組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/46 20060101AFI20241122BHJP
A61K 8/34 20060101ALI20241122BHJP
A61K 8/39 20060101ALI20241122BHJP
A61K 8/31 20060101ALI20241122BHJP
A61K 8/891 20060101ALI20241122BHJP
A61Q 1/04 20060101ALI20241122BHJP
A61Q 1/00 20060101ALI20241122BHJP
A61K 8/49 20060101ALI20241122BHJP
A61K 8/41 20060101ALI20241122BHJP
【FI】
A61K8/46
A61K8/34
A61K8/39
A61K8/31
A61K8/891
A61Q1/04
A61Q1/00
A61K8/49
A61K8/41
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537168
(86)(22)【出願日】2022-12-21
(85)【翻訳文提出日】2024-08-16
(86)【国際出願番号】 EP2022087330
(87)【国際公開番号】W WO2023118357
(87)【国際公開日】2023-06-29
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508283406
【氏名又は名称】シャネル パフュームズ ビューテ
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100128761
【氏名又は名称】田村 恭子
(72)【発明者】
【氏名】パティル,アンジャリ
(72)【発明者】
【氏名】キム,アイリーン
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB172
4C083AB442
4C083AC011
4C083AC012
4C083AC072
4C083AC121
4C083AC122
4C083AC352
4C083AC372
4C083AC421
4C083AC422
4C083AC791
4C083AC792
4C083AC811
4C083AC841
4C083AC842
4C083AC851
4C083AC912
4C083AD022
4C083AD151
4C083AD332
4C083AD662
4C083BB14
4C083BB24
4C083CC11
4C083CC13
4C083DD23
4C083DD30
4C083EE07
4C083FF05
(57)【要約】
本発明は、・(a)少なくとも1種の水溶性染料、・(b)少なくとも1種のポリオール、および・(c)ペンタオレイン酸ポリグリセリル-10・(d)少なくとも1種の揮発性油を含み、(a)/(b)/(c)の相対質量が、1/0.6/8≦(a)/(b)/(c)≦1/6/18の範囲内である液体無水組成物、ならびにその調製方法に関する。前記組成物は、液体口紅製剤として使用され得る。前記組成物の調製方法は、成分(a)、(b)、および(c)から調製されたプレミックスに揮発性油(d)およびすべての他の任意選択による成分を添加するステップを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体無水組成物であって、
(a)少なくとも1種の水溶性染料、
(b)少なくとも1種のポリオール、および
(c)ペンタオレイン酸ポリグリセリル-10
(d)少なくとも1種の揮発性油
を含み、
(a)/(b)/(c)の相対質量が、1/0.6/8≦(a)/(b)/(c)≦1/6/18の範囲内である、液体無水組成物。
【請求項2】
前記揮発性油が、前記組成物の全重量に対して20重量%~99重量%の間の量で存在し、(a)+(b)+(c)の質量が、前記組成物の全重量の1~80%に相当する、請求項1に記載の液体無水組成物。
【請求項3】
(e)少なくとも1種の不揮発性油
を含み、不揮発性油の量が、前記組成物の全重量に対して20重量%~50重量%の間である、請求項1または2に記載の液体無水組成物。
【請求項4】
1~300mPa・sの間、好ましくは20~150mPa・sの間の粘度を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の液体無水組成物。
【請求項5】
前記水溶性染料が、天然もしくは天然由来のもののいずれかである、または有機染料である、請求項1から4のいずれか一項に記載の液体無水組成物。
【請求項6】
前記水溶性有機染料が、CI 12085(赤228(RED 36))、CI 15850(赤201(RED 6))、CI 15850(赤202(RED 7))[E180]、CI 15985(黄5(YELLOW 6))[E110]、CI 17200(赤227(RED 33))、CI 19140(黄4(YELLOW 5))[E102]、CI 42090(青1(BLUE 1))[E133]、CI 45370(橙201(ORANGE 5))、CI 45370(橙201(ORANGE 5))、CI 45380(赤230(1)(RED 22))、CI 45410(赤218(RED 27))、CI 45410(赤104(1)(RED 28))、CI 47000(黄204(YELLOW 11))、CI 47005(黄203(YELLOW 10))[E104]、CI 61570(緑201(GREEN 5))、アシッドレッド18、CI 16255(赤102)、赤223(Red 21)、CI 45380(赤230(1)または(2))、およびそれらの混合物から選択される、請求項5に記載の液体無水組成物。
【請求項7】
前記ポリオールが、グリセロール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、カプリリルグリコール、およびそれらの混合物から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の液体無水組成物。
【請求項8】
前記ポリオールがグリセロールである、請求項7に記載の液体無水組成物。
【請求項9】
前記揮発性油が、炭化水素油、シリコーン油、およびそれらの混合物から選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の液体無水組成物。
【請求項10】
前記揮発性油が、イソドデカン、n-ウンデカン(C
11)とn-トリデカン(C
13)との混合物、ドデカン、またはそれらの混合物から選択される、請求項9に記載の液体無水組成物。
【請求項11】
前記不揮発性油が、イソステアリン酸イソステアリル、トリ脂肪酸(C8~12)グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、(アジピン酸/カプリン酸/カプリル酸/ヘプタン酸)ペンタエリスリチル、トリ脂肪酸(C10~18)グリセリル、ジオレイン酸グリセリル、トリ脂肪酸(C8~12)グリセリル、および(イソステアリン酸ポリグリセリル-2/ダイマージリノール酸)コポリマー、またはそれらの混合物から選択される、請求項1から10のいずれか一項に記載の液体無水組成物。
【請求項12】
前記水溶性染料以外に少なくとも1種の着色剤をさらに含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の液体無水組成物。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の液体無水組成物の調製方法であって、以下のステップ:
i.
(a)少なくとも1種の水溶性染料、
(b)少なくとも1種のポリオール、および
(c)ペンタオレイン酸ポリグリセリル-10
のプレミックスを調製するステップであって、
(a)/(b)/(c)の相対質量が、1/0.6/8≦(a)/(b)/(c)≦1/6/18の範囲内である、ステップ、
ii.少なくとも1種の揮発性油(d)およびすべての他の任意選択による成分を前記プレミックスに混合するステップ
を含む、前記液体無水組成物の調製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品の分野、より詳細には、メイキャップの色の強度を向上させ、それらの強い色を長続きさせることを可能にする、長時間持続性の液体化粧品組成物に関する。これらの化粧品は、例えば、液体口紅製剤として使用され得る。
【背景技術】
【0002】
唇を着色するための手段としての口紅の使用は急速な成長を経てきたため、口紅は今では広く普及した美容製品である。本来、口紅組成物は、塗布すると唇の上で溶ける固形製品であったが、唇用メイキャップ市場の成長と共に、液体から固形まで様々なテクスチャーが開発されてきた。そのテクスチャーとは無関係に、化粧品として許容される口紅は、均質な色を有し、長時間持続性を呈するべきである。
【0003】
消費者にとって魅力的であるためには、1つの唇用製品を色合いの範囲を拡げて提供することも望ましい。しかし、色材は、水相(染料)または油相(顔料)のいずれかに相溶性である。例えば、水溶性染料は無水組成物に相溶性ではないため、染料と顔料とを無水組成物中で組み合わせるのは困難である。水溶性染料を脂肪連続相組成物に混合するために、例えば文献国際公開第2017/162599号パンフレットは、エマルジョンを調製することを開示しており、この場合、分散された水相が水溶性染料を含有する。エマルジョンの水性分散相に染料を組み込むと、染料のにじみが生じ、不均一な配合になることが多い。
【0004】
均一な色および低粘度(300mPa・sを下回る)を有しながら顔料および染料を含有する液体組成物を調製することは、依然として技術的な課題である。
【0005】
さらにまた、長時間持続性が求められる場合、メイキャップの塗布後に速やかに揮発し、したがって唇の上にべたつかず長続きする着色膜を残す揮発性油を使用することが従来から行われている。しかし、揮発性油が存在すると液体製剤の粘度がさらに減少し、それによって顔料の懸濁がより一層困難になり、製剤の均質性が影響を受ける可能性がある。
【発明の概要】
【0006】
したがって、本発明の目的は、少なくとも1種の水溶性染料を含む低粘度の液体無水組成物であって、前記水溶性染料が均質に分散され、液体無水組成物が、長時間持続性、色の強度、および長続きする強い色を呈する液体無水組成物を提供することである。
【0007】
水溶性染料を、特定の界面活性剤、すなわちペンタオレイン酸ポリグリセリル-10、およびポリオールと特定の質量割合で組み合わせると、少なくとも1種の揮発性油の存在下で、低粘度の液体無水組成物に均質かつ安定に混合できることを発見したことは、正に出願人の功績である。
【0008】
よって、本発明は、第1の態様によれば、
液体無水組成物であって、 (a)少なくとも1種の水溶性染料、
(b)少なくとも1種のポリオール、および
(c)ペンタオレイン酸ポリグリセリル-10
(d)少なくとも1種の揮発性油
を含み、
(a)/(b)/(c)の相対質量が、1/0.6/8≦(a)/(b)/(c)≦1/6/18の範囲内である、液体無水組成物に関する。
【0009】
本発明の液体無水組成物は、ケラチン物質、特に、皮膚または爪に塗布するためのいずれのメイキャップ製品であってもよい。好ましい実施形態では、本発明の液体無水組成物は、唇用製品、例えば、液体口紅またはリップグロスである。
【0010】
本発明はまた、さらなる態様によれば、液体無水組成物の調製方法であって、以下のステップ:
i.
(a)少なくとも1種の水溶性染料、
(b)少なくとも1種のポリオール、および
(c)ペンタオレイン酸ポリグリセリル-10
のプレミックスを調製するステップ
ii.少なくとも1種の揮発性油(d)およびすべての他の任意選択による成分を前記プレミックスに混合するステップ
を含む、前記液体無水組成物の調製方法に関する。
【0011】
本発明の定義の範囲内では、「液体組成物」という用語は、固体組成物とは対照的に、その自重によって流動する組成物を意味することを意図する。
【0012】
好ましい実施形態では、本発明の液体無水組成物は、TA Instruments DHR2レオメーターで測定したときに(可動部:40mmの滑らかなコーン、角度4°;96μmの空隙;40mmの滑らかな支持体。方法:60秒の予熱時間後、25℃で120秒間、100sec-1で回転)、1~300mPa.sの間、好ましくは20~150mPa.sの間の粘度を有する。
【0013】
本発明の組成物は無水である。本発明の定義の範囲内では、「無水組成物」という用語は、極めて少ない量の水、特に組成物の全重量に対して5重量%未満、好ましくは3重量%未満、より好ましくは1重量%未満の水を含む組成物を意味することを意図する。好ましい実施形態では、本発明の組成物は水を含まない。
【0014】
水溶性染料
本発明の組成物は、少なくとも1種の水溶性有機染料を含む。水溶性染料は、天然もしくは天然由来のもののいずれかであってもよく、または有機染料であってもよい。
【0015】
「天然化合物」とは、大地もしくは土壌から、または植物もしくは動物から、適切ならば、1つもしくは複数の物理的プロセス、例えば、粉砕、精錬、蒸留、精製、もしくはろ過を経て直接得られるか、または他に、バイオテクノロジープロセスから得られる、とりわけ細胞もしくは微生物培養、例えば真菌もしくは細菌の培養から得られる化合物を意味する。
【0016】
「天然由来の化合物」とは、天然化合物であって、この化合物の本質的な品質に影響を与えない修飾を生じる1つもしくは複数の追加の化学的もしくは工業的処理を受けた天然化合物、および/または、上に示した変換を受けていてもいなくてもよい天然成分を主に含む化合物を意味する。天然化合物の本質的な品質に影響を与えない修飾をもたらす追加の化学的および工業的処理の非限定的な例として、Ecocert(Reference system for biological and ecological cosmetic products、January 2003)などの管理団体によって許可されているもの、またはCosmetics and Toiletries Magazine, 2005, Vol. 120, 9: 10などの当分野で認識されるハンドブックに定義されるものを挙げることができる。
【0017】
本発明によれば、化合物は、天然成分から主に構成される場合、換言すると、化合物を構成する天然成分の非天然成分に対する重量比が1より大きい場合、天然であるまたは天然由来のものであるとみなされる。
【0018】
「水溶性染料」、より一般的には「水溶性化合物」とは、25℃で測定される、少なくとも0.01g/lに等しい水への溶解性(巨視的に等方性で、透明な、着色または無色の溶液の生成)を有する染料または化合物を意味する。
【0019】
本発明に適した水溶性染料として、とりわけ以下のものを挙げることができる:水溶性天然染料、例えば、ベタニン(ビートの根)、カルミン、銅クロロフィリン、メチレンブルー、オルト-ジフェノール誘導体、例えば、アントシアニン(ラディッシュ、赤キャベツ、ダイジョ、パープルコーン、黒ニンジン、ハイビスカス、エルダーベリー)、カラメル、ビャクダン、クチナシ、スピルリナ、およびリボフラビン。
【0020】
水溶性染料は、より詳細には天然のオルト-ジフェノール誘導体である。
【0021】
本発明によって使用され得るオルト-ジフェノールは、好ましくは、アントシアニジン、例えば、シアニジン、デルフィニジン、およびペツニジン;アントシアニンまたはアントシアン、例えば、ミルチリン;プロアントシアニジン、とりわけプロアントシアニジンA1、A2、B1、B2、B3、およびC1;プロアントシアニン、ならびに前記化合物の混合物から選択される。
【0022】
好ましい実施形態では、水溶性染料は水溶性有機染料である。
【0023】
水溶性有機染料は、CI 12085(赤228(RED 36))、CI 15850(赤201(RED 6))、CI 15850(赤202(RED 7))[E180]、CI 15985(黄5(YELLOW 6))[E110]、CI 17200(赤227(RED 33))、CI 19140(黄4(YELLOW 5))[E102]、CI 42090(青1(BLUE 1))[E133]、CI 45370(橙201(ORANGE 5))、CI 45370(橙201(ORANGE 5))、CI 45380(赤230(1)(RED 22))、CI 45410(赤218(RED 27))、CI 45410(赤104(1)(RED 28))、CI 47000(黄204(YELLOW 11))、CI 47005(黄203(YELLOW 10))[E104]、CI 61570(緑201(GREEN 5))、アシッドレッド18、CI 16255(赤102)、赤223(Red 21)、CI 45380(赤230(1)または(2))、およびそれらの混合物から選択されてもよい。
【0024】
明らかな理由から、本発明による組成物中に存在するこの染料または染料の混合物の量は、その存在によって求められる色相の範囲および色彩の強度に関して相当に変動し得る。
【0025】
実例として、本発明による組成物は、組成物の全重量に対して0.01重量%~10重量%、好ましくは0.1重量%~5重量%、より好ましくは0.5重量%~3重量%の水溶性染料を含んでもよい。
【0026】
別の実施形態によれば、本発明による組成物は、水溶性天然染料として、少なくとも1種のオルト-ジフェノール誘導体、好ましくは少なくとも1種のアントシアニン誘導体を含有する。
【0027】
他の着色剤
本発明の一実施形態では、液体無水組成物は、水溶性染料以外に少なくとも1種の着色剤を含む。
【0028】
着色剤は、特に、脂溶性着色料、顔料、真珠層、またはそれらの混合物のうちの1つの中から選択されてもよい。
【0029】
無機顔料の例は、特に、二酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛または酸化クロム、マンガンバイオレット、ウルトラマリン、プルシアンブルーとして知られるフェロシアン化鉄、ならびに、複合顔料、およびゴニオクロマティック、真珠光沢、干渉、フォトクロミックまたはサーモクロミック顔料であるが、ここに列挙したものは網羅的ではない。
【0030】
本発明に使用するのに適した有機顔料の例は、特に、カーボンブラック、D&Cタイプの顔料、FD&Cタイプの顔料、コチニールカルミン、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、もしくはアルミニウムをベースとするラッカー(lacquers)、または何よりも、文献欧州特許出願公開第542669号明細書、欧州特許出願公開第787730号明細書、欧州特許出願公開第787731号明細書、および国際公開第96/08537号パンフレットに記載されるジケトピロロピロール(DPP)である。
【0031】
真珠層は、メイキャップ製品中に従来から存在するもの、例えば、マイカ/二酸化チタンの中から選択されてもよい。あるいは、真珠層は、マイカ/シリカ/二酸化チタンをベースとするもの、合成フルオロフロゴパイト/二酸化チタン(MAPRECOS SUNSHINE(登録商標))、ホウケイ酸(Ca/Na)/二酸化チタン(ENGELHARD REFLECKS(登録商標))、またはホウケイ酸(Ca/Al)/シリカ/二酸化チタン(MERCK RONASTAR(登録商標))をベースとする、真珠層からなってもよい。
【0032】
水溶性染料以外のこれらの着色剤は、任意選択により、疎水化剤、例えば、シラン、シリコーン、脂肪酸石鹸、フルオロ(C9~15)アルコールリン酸、(アクリレート/ジメチコン)コポリマー、混合フルオロ(C9~15)アルコールリン酸/シリコーンコポリマー、レシチン、カルナウバロウ、ポリエチレン、キトサン、ならびに任意選択によりアシル化アミノ酸、例えば、ラウロイルリシン、ステアロイルグルタミン酸二ナトリウム、およびアシルグルタミン酸アルミニウムで表面処理されていてもよい。
【0033】
水溶性染料以外の着色剤は、組成物の全重量に対して3重量%~10重量%の間の含有量で組成物中に存在し得る。
【0034】
ポリオール
本発明の液体無水組成物は、少なくとも1種のポリオールも含む。
【0035】
好ましくは、本発明によるポリオールは、室温で液体形態で存在する。
【0036】
本発明による組成物の配合に有利に適したポリオールは、とりわけ、2~32個の炭素原子、好ましくは3~16個の炭素原子、特に3~7個の炭素原子を含有するものである。
【0037】
有利には、ポリオールは、例えば、エチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ブチレングリコール、イソプレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセロール、ポリグリセロール、例えば、グリセロールオリゴマー、例えば、ジグリセロール、カプリリルグリコール、およびポリエチレングリコール、ならびにそれらの混合物から選択されてもよく、特にグリセロールである。
【0038】
より好ましくは、ポリオールは、グリセロール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、カプリリルグリコール、およびそれらの混合物から選択され、好ましくはグリセロールである。
【0039】
ポリオールは、組成物の全重量に対して0.01重量%~5重量%、好ましくは0.1重量%~3重量%、より一層優先的には0.2重量%~1重量%の範囲内の量で使用されてもよい。
【0040】
ペンタオレイン酸ポリグリセリル-10
本発明の液体無水組成物は、ペンタオレイン酸ポリグリセリル-10も含む。
【0041】
このオレイン酸のポリグリセリル脂肪酸エステルは、10個のグリセロール単位を含み、HLB値:3.5を有し、例えば、日光ケミカル株式会社から商品名Nikkol Decaglyn 5-OVで市販されている。
【0042】
本発明による組成物中のペンタオレイン酸ポリグリセリル-10の量は、組成物の全重量に対して1重量%~20重量%、好ましくは2重量%~15重量%、より好ましくは3重量%~13重量%であってもよい。
【0043】
油
本発明の液体無水組成物は、少なくとも1種の揮発性油も含む。
【0044】
本発明によれば、「油」という用語は、周囲温度(25℃)で液体の化合物であって、25℃の水に少なくとも1重量%の比率で導入されたときに、水に全く可溶性でないか、または水に導入された油の重量に対して10重量%未満の比率で可溶性である化合物を表す。
【0045】
揮発性油
「揮発性油」は、周囲温度および大気圧で、皮膚と接触した際に1時間未満で揮発させるのに適した油を表す。
【0046】
揮発性油は、周囲温度で液体であり、周囲温度および大気圧で特にゼロでない蒸気圧を有し、特に、0.13Pa~40,000Paの間(0.001~300mmHg)、好ましくは1.3Pa~13,000Pa(0.01~100mmHg)、より優先的には1.3Pa~1,300Pa(0.01~1,000mmHg)の蒸気圧を有する、揮発性化粧用油である。
【0047】
揮発性油は、揮発性シリコーン油および/または揮発性炭化水素油を含む。
【0048】
本発明による組成物に任意選択により使用される揮発性シリコーン油は、直鎖状または環状であり、特に2~7個のケイ素原子、任意選択により1~10個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基を有し、周囲温度で5cSt未満の粘度を有する。
【0049】
揮発性シリコーン油の例として、より特に、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、シクロテトラジメチルシロキサン、シクロペンタジメチルシロキサン、シクロヘキサジメチルシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、ヘキシルヘプタメチルトリシロキサン、オクチルヘプタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、またはそれらの混合物のうちの1つを挙げることができる。
【0050】
炭化水素揮発性油は、7~16個の炭素原子を有する炭化水素油から選択されてもよい。7~16個の炭素原子を有する炭化水素揮発性油として、特に、C8~C16分枝アルカン、例えば、C8~C16イソアルカン(イソパラフィンとも呼ばれる)、イソドデカン、イソデカン、イソヘキサデカン、および例えば商品名IsoparシリーズまたはPermetylシリーズで販売される油、C8~C16分枝エステル、例えばネオペンタン酸イソヘキシル、ならびにそれらの混合物を挙げることができる。好ましくは、8~16個の炭素原子を有する炭化水素揮発性油は、イソドデカン、イソデカン、イソヘキサデカン、およびそれらの混合物から選択され、特にイソドデカンである。
【0051】
揮発性炭化水素油に関しては、より特に、短鎖炭化水素油、揮発性直鎖状アルカン、例えば、参照により組み込まれる文献仏国特許出願公開第2933865号明細書に記載されるものを挙げることができる。
【0052】
短鎖炭化水素油(複数可)の例として、特に、イソドデカン、ドデカン、またはそれらの混合物を含む群から選択されるものを挙げることができる。
【0053】
揮発性直鎖状アルカンの例として、以下における炭化水素鎖を挙げることができる:
- C9~C17、C10~C14、例えば、BASF Care Creationsによって商品名Cetiol(登録商標)Ultimateで販売される、ウンデカン(C11)とトリデカン(C13)との混合物、
- C15~19、例えば、Seppicによって商品名Emogreen L15で販売されるもの、
- C12~14、例えば、Biosynthisによって商品名Vegelight 1214LCで販売されるもの、Sasolによって商品名Parafol12-97で販売されるn-ドデカン(C12)、およびSasolによって商品名Parafol 14-97で販売されるn-テトラデカン(C14)、
- C9~12アルカン、例えば、Daitoによって商品名Makigreen D10で販売されるもの、またはBiosynthisによって商品名Vegelight Silkで販売されるもの。
【0054】
好ましい実施形態では、揮発性油は、イソドデカン、n-ウンデカン(C11)とn-トリデカン(C13)との混合物、ドデカン、またはそれらの混合物から選択される。
【0055】
揮発性油は、組成物の全重量に対して20重量%~99重量%の間、好ましくは20~49重量%の間の量で存在し、(a)+(b)+(c)の質量は、組成物の全重量の1~80%、好ましくは1~60重量%に相当する。
【0056】
不揮発性油
本発明の液体無水組成物は、少なくとも1種の不揮発性油も含むことができる。
【0057】
「不揮発性油」は、760mmHg(101325Pa)下で一般に300℃より大きい沸点を有し、蒸気圧がほとんどまたは全くない油を表す。
【0058】
不揮発性油は、特に、不揮発性シリコーン油、不揮発性炭化水素油、およびそれらの混合物の中から選択されてもよい。
【0059】
「シリコーン油」は、少なくとも1個のケイ素原子、特に少なくとも1個のSi-O基を含む油を表す。
【0060】
不揮発性シリコーン油として、特に、少なくとも8個のケイ素原子を含有するポリジメチルシロキサン、アルキル鎖が8~20個の炭素原子を含有するポリアルキルメチルシロキサン、およびINCI名フェニルトリメチコンによって特定される油を挙げることができる。
【0061】
「炭化水素油」は、水素および炭素原子しか含有しない油を表す。
【0062】
炭化水素の例としては、例えば、スクワラン、フィトスクワラン、ポリブテン、水添ポリイソブテン、水添ポリデセン、「エステル油」としても知られる合成(ポリ)エステルおよび(ポリ)エーテル、特にC6~C20酸とC6~C20アルコールとの(ポリ)エステル、有利には分枝状、例えば、イソノナン酸イソノニル;植物油;分枝および/もしくは不飽和脂肪酸;分枝および/もしくは不飽和脂肪アルコール、例えばオクチルドデカノール;またはそれらの混合物のうちの1つを挙げることができる。
【0063】
「エステル油」は、モノ-、ジ-、トリ-、またはテトラ-エステル油を表す。エステル油は、モノ-、ジ-、トリ-、およびより一般的にはポリオールを、モノ-、ジ-、トリ-、およびより一般的にはポリカルボン酸と反応させることによって得られ、前記試薬は、任意選択により直鎖状または分枝状、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族であり、任意選択によりアルコキシル化基を含む。エステル油は特に、ヒドロキシル化されていてもよい。
【0064】
特に、不揮発性エステル油は、18~70個の炭素原子を含んでもよい。
【0065】
不揮発性エステル油は、特に、以下の中から選択されてもよい:
- 18~40の炭素原子を含むモノエステル、特に式R1COOR2のモノエステル(式中、R1は、6~20個の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の脂肪酸の残基を表し、R2は、6~20個の炭素原子を含有する炭化水素鎖、特に分枝の炭化水素鎖を表す)、例えば、Purcellin油(オクタン酸セトステアリル)、イソノナン酸イソノニル、ネオペンタン酸イソデシル、安息香酸C12~C15アルキル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、ステアリン酸2-オクチルドデシル、エルカ酸2-オクチルドデシル、イソステアリン酸イソステアリル、安息香酸2-オクチルドデシル、オクタン酸アルキル、デカン酸アルキル、またはリシノール酸アルキル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-オクチルデシル、パルミチン酸2-オクチルドデシル、コハク酸2-ジエチルヘキシル;
- 18~60個の炭素原子、特に18~50個の炭素原子を含むジエステル、例えば、カルボン酸とモノアルコールとのジエステル、例えば、リンゴ酸ジイソステアリル;グリコールとモノカルボン酸とのジエステル、例えば、ジヘプタン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2、
- 35~70個の炭素原子を含むトリエステル、例えば、トリカルボン酸のトリエステル、例えば、クエン酸トリイソステアリルもしくはトリメリット酸トリデシル;またはグリコールとモノカルボン酸とのトリエステル、例えばトリイソステアリン酸ポリグリセリル-2;
- 35~70の炭素原子を含むテトラエステル、例えば、ペンタエリスリトールまたはポリグリセロールとモノカルボン酸とのテトラエステル、例えば、テトラペラルゴン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、テトライソノナン酸ペンタエリスリチル、テトラデカン酸グリセリルトリデシル-2、テトライソステアリン酸ポリグリセリル-2、または何よりテトラデカン酸ペンタエリスリチルテトラデシル-2;(アジピン酸/カプリン酸/カプリル酸/ヘプタン酸)ペンタエリスリチル
- 不飽和脂肪酸のダイマーおよび/またはトリマーとジオールとの縮合によって得られたポリエステル、例えば、Estenity社によって商品名Hailucent ISDAで販売されている(イソステアリン酸ポリグリセリル-2/ダイマージリノール酸)コポリマー、またはジリノール酸と1,4-ブタンジオールとのポリエステル;
- ダイマージオールとモノまたはジカルボン酸とのエステルおよびポリエステル、例えば、ダイマージオールと脂肪酸とのエステル、およびダイマージオールとジカルボン酸ダイマーとのエステル、特にC8~C34、特にC12~C22、特にC16~C20、より特にC18不飽和脂肪酸のダイマーから得られたもの、例えば、ジリノール二酸(dilinoleic diacid)とジリノールダイマージオール(dilinoleic dimer diol)とのエステル、例えば、日本精化株式会社によって商品名LUSPLAN DD-DA5(登録商標)およびDD-DA7(登録商標)で販売されるもの;
- 脂肪酸のトリグリセリド(周囲温度で液体)、特に7~40個の炭素原子を有する脂肪酸のもの、例えば、ヘプタン酸もしくはオクタン酸トリグリセリドまたはホホバ油;飽和トリグリセリド、例えば、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリヘプタン酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリン;トリ脂肪酸(C18~36)グリセリル、例えば、参照名DUB TGI 24でStearineries Duboisによって販売されるもの);トリ脂肪酸(C10~18)グリセリル、ジオレイン酸グリセリル、トリ脂肪酸(C8~12)グリセリル、および不飽和トリグリセリド、例えば、ヒマシ油、オリーブ油、ハマナツメモドキ油(ximenia oil)、ペンタクレスラマクロロバ種子油;
- あるいはそれらの混合物のうちの1つ。
【0066】
本発明による組成物にさらなる特性を追加するために、追加の不揮発性油も使用してもよい。
【0067】
例として、良好な顔料分散体を得ることができることから、リンゴ酸ジイソステアリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、アジピン酸/カプリン酸/カプリル酸/ヘプタン酸ペンタエリスリチルを追加してもよい。
【0068】
さらなる追加の油を添加して、製剤の官能的特性を強化してもよい。
【0069】
ある実施形態によれば、不揮発性油は、水添ポリイソブテン、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、リンゴ酸ジイソステアリル、オクチルドデカノール、イソステアリン酸イソステアリル、アジピン酸/カプリン酸/カプリル酸/ヘプタン酸ペンタエリスリチル、トリ脂肪酸(C10~18)グリセリル、ジオレイン酸グリセリル、トリ脂肪酸(C8~12)グリセリル、およびイソステアリン酸ポリグリセリル-2/ダイマージリノール酸コポリマー、またはそれらの混合物のうちの1つの中から選択される。
【0070】
本発明の特定の実施形態によれば、本発明による組成物に導入される不揮発性油は、水添ポリイソブテン、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、リンゴ酸ジイソステアリル、オクチルドデカノール、およびイソステアリン酸イソステアリルの混合物である。
【0071】
不揮発性油は、本発明による組成物中に、組成物の重量に対して10重量%~40重量%の間、好ましくは15重量%~35重量%の間、より優先的には20重量%~30重量%の間の含有量で存在してもよい。
【0072】
追加成分
本発明の液体無水組成物はまた、追加成分、例えば構造化剤、例えばワックスおよび/または少なくとも親油性ゲル化剤、皮膜形成剤、活性成分、充填剤、防腐剤、またはそれらの混合物を含んでもよい。
【0073】
ある実施形態によれば、皮膜形成剤は、シリコーン樹脂、例えば、Wacker社によって商品名Belsil TMS803で販売されるもののようなトリメチルシロキシケイ酸、またはデキストリンエステル、例えば、Chiba Flour Milling社によって商品名Unifilma HVYで販売されるもののようなイソステアリン酸デキストリン&トリ脂肪酸(C8~12)グリセリル&イソドデカンの中から選択される。
【0074】
防腐剤は、水溶性染料とのいずれの相互作用も回避するために特に注意して選択されるべきである。
【0075】
方法
本発明はまた、前述した液体無水組成物の調製方法であって、以下のステップ:
i.
(a)少なくとも1種の水溶性染料、
(b)少なくとも1種のポリオール、および
(c)ペンタオレイン酸ポリグリセリル-10
のプレミックスを調製するステップであって、
(a)/(b)/(c)の相対質量が、1/0.6/8≦(a)/(b)/(c)≦1/6/18の範囲内である、ステップ、
ii.少なくとも1種の揮発性油(d)およびすべての他の任意選択による成分をプレミックスに混合するステップ
を含む、液体無水組成物の調製方法を提供することに関する。
【実施例】
【0076】
以下の実施例は、本発明を例示するために示される。これらの実施例は、実例として示されるものに過ぎず、本発明の主題に制限することは一切できない。
【0077】
[実施例I]
以下の配合(重量%)の液体無水組成物を調製した。
【0078】
【0079】
手順:
すべての染料を計量し、混合した。配合に応じた保湿剤、界面活性剤、および/または不揮発性油をさらに添加し、よく混合し、混合しながら95℃に1時間加熱した。次いで混合物を室温まで放冷した。次いで、冷却した溶液にイソドデカンを混合しながら添加して均質な組成物を得た。
【0080】
実施例B5の粘度:2.07mPa・s
イソドデカンを含まない染料溶液のみの粘度:13821mPa.s
【0081】
粘度を測定するための手順:機器:TA Instruments DHR2レオメーター。可動部:40mmの滑らかなコーン、角度4°;96μmの空隙;40mmの滑らかな支持体。方法:60秒の予熱時間後、25℃で120秒間、100秒-1で回転。
【0082】
本発明の実施例B5の組成物は、均質で、室温で1カ月間安定な混合物をもたらす。
【0083】
揮発性油(イソドデカン)を含むがペンタオレイン酸ポリグリセリル-10を含まない比較例B1の組成物は、均質ではなく、2つの不混和相を示す溶液となる。
【0084】
特許請求の範囲外の(a)/(b)/(c)の相対質量を含む比較例B2の配合は、均質ではなく、混合後に上部に液体を示す溶液をもたらす。
【0085】
ペンタオレイン酸ポリグリセリン-10の代わりにジイソステアリン酸ポリグリセリル-3を使用する比較例B3の配合は、混合後に均質ではない組成物となり:染料は溶解せず、凝集体を形成した。
【0086】
ペンタオレイン酸ポリグリセリン-10の代わりにポリリシノレイン酸ポリグリセリル-3を使用する比較例B4の配合は、均質ではなく、混合後に上部に液体を示す組成物となる。
【0087】
[実施例II]
【0088】
以下の配合(重量%)の液体無水組成物を調製した。
【表2】
【0089】
手順:
1)オクチルドデカノールをVP/ヘキサデセンコポリマーとプレミックスする。
2)イソステアリン酸イソステアリル、水添ポリイソブテン&トコフェロール、ポリブテン、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、およびトリ脂肪酸(C10~18)グリセリル&ヒアルロン酸ナトリウム&トリオレイン&ジオレイン酸グリセリルを添加し、70℃に加熱し、よく混合する。
3)次いで加熱を止め、ベントンゲル(イソドデカン(12.18%)&ジステアルジモニウムヘクトライト(1.4%)&炭酸プロピレン(0.42%))を添加し、Bentoneゲルが完全に分散されるまで(約15分)混合する。次いで室温まで冷却して、第1相を構成する。
4)すべての染料とグリセリンとペンタオレイン酸ポリグリセリル-10とをビーカー中で合わせ、95℃に加熱し、1時間混合し、次いで室温まで冷却して、第2相を構成する。
5)第2相を第1相に添加し、染料がよく分散されるまで5~10分間混合する。
6)顔料を第1相に添加し、顔料がよく分散されるまで10分間混合する。
7)シリカを第1相に混合しながらゆっくり添加し、10分間混合を継続する。
8)トリメチルシロキシケイ酸をイソドデカン中に予め分散させ、混合しながら第1相にゆっくり注ぎ入れ、10分間混合を継続する。
【0090】
ステップ5~8は室温で操作する。
【0091】
組成物の粘度:84.22mPa・s
【0092】
粘度を測定するための手順:機器:TA Instruments DHR2レオメーター。可動部:40mmの滑らかなコーン、角度4°;96μmの空隙;40mmの滑らかな支持体。方法:60秒の予熱時間後、25℃で120秒間、100秒-1で回転。
【国際調査報告】